JP2016134472A - 反射型マスクブランク、その製造方法および反射型マスク - Google Patents

反射型マスクブランク、その製造方法および反射型マスク Download PDF

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一晃 松井
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Abstract

【課題】遮光帯の形成をマスクブランク段階で行う事により、パーティクル起因の欠陥によるマスク品質低下を防ぎ、且つ吸収層へのダメージや光学的性質の変化のない、また遮光性の高い遮光帯を有する反射型マスクブランク及びその製造方法とその反射型マスクブランクを使用して製造した反射型マスクを提供することを課題とする。
【解決手段】基板上にEUV光の多層反射層21と吸収層51をこの順に備えてなる反射型マスクブランク100において、少なくとも前記吸収層をエッチング除去することによって形成した回路パターン形成領域の外側に、前記吸収層よりEUV光の反射率が低い枠状の遮光帯領域(多層反射層除去部21a)が形成されていることを特徴とする反射型マスクブランク。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射型マスクブランク、反射型マスクブランクの製造方法および反射型マスクに関する。特に、極端紫外線(EUV;Extreme Ultra Violet)を光源とするEUVリソグラフィを用いた半導体製造装置などに利用される、反射型マスクブランクおよび反射型マスクブランクの製造方法に関する。
(EUVリソグラフィの説明)
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、波長が13.5nm近傍や、波長6nm〜7nm付近のEUVを光源に用いたEUVリソグラフィが提案されている。EUVリソグラフィは光源波長が短く光吸収性が非常に高いため、真空中で行われる必要がある。またEUV光の波長領域においては、ほとんどの物質の屈折率は1よりもわずかに小さい値である。このため、EUVリソグラフィにおいては従来から用いられてきた透過型の屈折光学系を使用することができず、反射光学系となる。従って、原版となるフォトマスク(以下、マスクと呼ぶ)も、従来の透過型のマスクは使用できないため、反射型のマスクとする必要がある。
(EUVマスクとブランク構造の説明)
このような反射型マスクの元となる反射型マスクブランクは、低熱膨張基板の上に露光光源波長に対して高い反射率を示す多層反射層と、露光光源波長の吸収層が順次形成されており、更に基板の裏面には露光機内における静電チャックのための裏面導電膜が形成されている。また、前記多層反射層と、吸収層の間に緩衝層を有する構造を持つEUVマスクもある。反射型マスクブランクから反射型マスクへ加工する際には、EBリソグラフィとエッチング技術により吸収層を部分的に除去し、緩衝層を有する構造の場合はこれも同じく除去し、吸収部と反射部からなる回路パターンを形成する。このように作製された前記反射型マスクによって反射された光像が反射光学系を経て半導体基板上に転写される。(EUVマスクの吸収層の膜厚と反射率の説明)
反射光学系を用いた露光方法では、マスク面に対して垂直方向から所定角度傾いた入射角(通常6°)で照射されるため、吸収層の膜厚が厚い場合、パターン自身の影が生じてしまい、この影となった部分における反射強度は、影になっていない部分よりも小さいため、コントラストが低下し、転写パターンのエッジ部のぼやけや設計寸法からのずれが生じてしまう。この現象はシャドーイングと呼ばれ、反射型マスクの原理的課題の一つである。
このようなパターンエッジ部のぼやけや設計寸法からのずれを防ぐためには、吸収層の膜厚は小さくし、パターンの高さを低くすることが有効であるが、吸収層の膜厚が小さくなると、吸収層における遮光性が低下し、転写コントラストが低下し、転写パターンの精度低下となる。つまり吸収層を薄くし過ぎると転写パターンの精度を保つための必要なコントラストが得られなくなってしまう。つまり、吸収層の膜厚は薄すぎても厚すぎても問題になる為、現在は概ね50〜90nmの間になっており、EUV光の吸収層での反射率は0.5〜2%程度である。
(隣接するチップの多重露光の説明)
一方、反射型マスクを用いて半導体基板上に転写回路パターンを形成する際、一枚の半導体基板上には複数の回路パターンのチップが形成される。隣接するチップ間において、チップ外周部が重なる領域が存在する場合がある。これはウェハ1枚あたりに取れるチップを出来るだけ増やしたいという生産性向上のために、チップを高密度に配置するためで
ある。この場合、この領域については複数回(最大で4回)に渡り露光(多重露光)されることになる。この転写パターンのチップ外周部はマスク上でも外周部であり、通常、吸収層の部分である。しかしながら、上述したように吸収層上でのEUV光の反射率は、0.5〜2%程度あるために、多重露光によりチップ外周部が感光してしまう問題があった。このため、マスク上のチップ外周部は通常の吸収層よりもEUV光の遮光性の高い領域(以下、遮光帯と呼ぶ)である必要性が出てきた。
このような問題を解決するために、反射型マスクの吸収層から多層反射層までを掘り込んだ溝を形成することや、回路パターン領域の吸収層の膜厚よりも厚い膜を形成することや、反射型マスク上にレーザ照射もしくはイオン注入することで多層反射層の反射率を低下させることにより、露光光源波長に対する遮光性の高い遮光帯を設けた反射型マスクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、マスクパターン作製後の多層反射層の掘り込みはSiとMoの合計80層を加工する必要があるため、加工面からのパーティクル発生は避けられず、欠陥面でのマスク品質の低下を招いてしまう。さらにこの方法では、上層の吸収層を除去した後に、多層反射層を除去することから、多層反射層がわずか数層残ってしまった場合は、逆に反射率を高くしてしまう懸念がある。
また、反射型マスク上にレーザ照射もしくはイオン注入することで遮光帯を形成する場合、多層反射層以外によるレーザ光もしくはイオンの損失があるため、この損失分を考慮してレーザ光もしくはイオンを照射しなくてはならない。また多層反射層以外の膜にはレーザ光もしくはイオンの照射によるダメージが生じ、吸収層の露光光源波長の吸収率が低下してしまうことが懸念される。
特開2009−212220号公報
そこで本発明は、遮光帯の形成をマスクブランク段階で行う事により、パーティクル起因の欠陥によるマスク品質低下を防ぎ、且つ吸収層へのダメージや光学的性質の変化のない、また遮光性の高い遮光帯を有する反射型マスクブランク及びその製造方法とその反射型マスクブランクを使用して製造した反射型マスクを提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載の発明は、基板上にEUV光の多層反射層と吸収層をこの順に備えてなる反射型マスクブランクにおいて、
前記多層反射層以外をエッチング除去することによって形成した回路パターン形成領域の外側にその領域を取り囲む枠状の遮光帯領域が形成されており、その遮光帯領域のEUV光に対する反射率は、前記吸収層のそれより低いことを特徴とする反射型マスクブランクである。
また請求項2に記載の発明は、前記遮光帯領域は、前記基板が露出した領域であることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランクである。
また請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の反射型マスクブランクの製造方法であって、
基板上の前記遮光帯領域となる部位にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンが形成された基板上に、少なくとも前記多層反射層と前記吸収層をこの順に形成する工程と、
前記レジストパターン上の前記吸収層と前記多層反射層を除去して前記レジストパターンを露出させる工程と、
露出された前記レジストパターンを除去する工程と、を備えていることを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法である。
また請求項4に記載の発明は、前記吸収層と前記多層反射層を除去して前記レジストパターンを露出させる工程が、CMP処理技術またはリフトオフ処理技術を使用した工程であることを特徴とする請求項3に記載の反射型マスクブランクの製造方法である。
また請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の反射型マスクブランクを使用して製造したことを特徴とする反射型マスクである。
本発明によれば、マスクの回路パターニング前段階において、多層反射層を除去し、遮光帯を形成する事から、回路パターンにパーティクルが付着する事は原理的に無い。その為、マスク欠陥数を抑えることが可能である。また、多層反射層の形成前に十分な膜厚のレジストを塗布してリフトオフする事で、多層反射層が数層残ってしまう懸念が無く、反射層から発生する反射光の強度を抑制し、遮光性の高い遮光帯を形成することができる。これらの事から、本発明の反射型マスクを用いることで、高い精度で転写パターンを形成できるという効果を奏する。
本発明の反射型マスクブランクの構造の例を示す概略断面図。 本発明の反射型マスクブランクの構造の例を示す概略平面図。 図1の本発明の反射型マスクブランクを使用して作製した反射型マスクの例を示す概略断面図であって、それぞれ図3(a)は図1(a)、図3(b)は図1(b)、図3(c)は図1(c)、図3(d)は図1(d)に対応した反射型マスクの概略断面図。 本発明の反射型マスクの例を示す概略平面図。 実施例1の反射型マスクブランクの製造工程の各工程における反射型マスクブランクの概略断面図を示すものであり、(a)は使用した基板、(b)は基板の上に多層反射層除去部が形成される位置にレジストパターンを形成した状態、(c)はその上に多層反射層を形成した状態、(d)はその上から吸収層を形成した状態、(e)は(d)に対してCMP処理を実施した事により、本発明の反射型マスクブランクが作製された状態、をそれぞれ示している。 実施例3の反射型マスクの製造工程の各工程における反射型マスクの概略断面図を示すものであり、(a)は本発明の反射型マスクブランク、(b)はその上にレジスト層を形成した状態、(c)はそのレジスト層をパターニングした状態、(d)はそのレジストパターンをエッチングマスクとして吸収層と多層反射層をパターン化することにより、本発明の反射フォトマスク型が製造された状態、をそれぞれ示している。 実施例2において測定された反射型マスクブランクのEUV光反射率の測定結果。
(反射型マスクブランクの構成について)
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の反射型マスクブランクの構成について説明する。
図1(a)〜(d)は、本発明の反射型マスクブランク100、200、300、400の断面を示している。即ち、本発明のブランクの構成は、100、200、300、400のいずれを用いてもよい。図2は、図1(a)〜(d)の本発明の反射型マスクブランク100、200、300、400を上面から見た図である。
図1(a)に示す反射型マスクブランク100は、基板11の表面に、多層反射層21、吸収層51が順次形成されており、反射型マスクブランク100の周縁部に、多層反射層21が除去された多層反射層除去部21aが形成されている。
図1(b)に示す反射型マスクブランク200は、図1(a)と同等の構成であるが、基板11の裏面に導電膜71が形成された構造となっている。つまり、図1(b)の反射型マスクブランク200は、図1(a)の反射型マスクブランク100の基板11の裏面に導電膜71が形成されている。
図1(c)の反射型マスクブランク300は、図1(a)と同等の構成であるが、基板11の表面に多層反射層21と吸収層51の間に緩衝層41が挿入されている。
図1(d)の反射型マスクブランク400は、図1(c)の反射型マスクブランク300の基板11の裏面に導電膜71が形成された構造となっている。
図1(a)〜(d)の基板11の周縁部には、基板11の周縁端(基板11の各辺)に沿った枠状に多層反射層21が除去された多層反射層除去部21aを有する。図1(a)〜(d)の本発明の反射型マスクブランク100、200、300、400を上面から見ると、図2に示すように、吸収層領域80と遮光帯領域90が形成されている。
(本発明の多層反射層21および吸収層51に多層反射層除去部21aを形成する方法)
次に、本発明の多層反射層除去部21aを形成する方法について説明する。多層反射層除去部21aの形成には、CMP(Chemical Mechanical Plishing:化学機械研磨)処理技術、またはリフトオフ処理技術を用いる。
CMP処理技術によって、多層反射層除去部21aを形成する方法は、多層反射層21形成前に基板11上において、描画および現像を実施して、遮光帯領域90と同じ形状をした長方形の枠状にレジストパターンを形成し、その上から多層反射層および吸収層のスパッタリングを行い、その後、CMP処理技術により研磨する事で、多層反射層除去部21aを形成する。CMP処理実施後にレジスト剥離液に浸漬し、レジスト除去が可能となる。以上の処理によって、多層反射層除去部21aは、基板11が露出した領域となる。
また、リフトオフ処理技術によって、多層反射層除去部21aを形成する方法は、同様に吸収層のスパッタリングを実施した後、レジスト剥離液に浸漬することにより、リフトオフを実施することができる。以上の処理によって、多層反射層除去部21aは、基板11が露出した領域となる。その際用いるレジスト剥離液としては、有機酸系、有機アミン、極性溶剤、硫酸等を挙げることができる。
(多層反射層について)
図1(a)、(b)の多層反射層21は、13.5nm近傍のEUV光に対して60%程度の反射率を達成できるように設計されており、モリブデン(Mo):3nmとシリコン(Si):4nmが交互に40ペア積層した積層膜厚280nmで、さらに最上層はルテニウム(Ru):2.5nmで構成されている。Ru層の下に隣接する層はSi層である。MoやSiが使われている理由は、EUV光に対する吸収(消衰係数)が小さく、且つMoとSiのEUV光での屈折率差が大きいために、SiとMoの界面での反射率を高く出来るためである。多層反射層21の最上層のRu層は、吸収層51の加工におけるストッパーやマスク洗浄時の薬液に対する保護層としての役割を果たしている。
図1(c)、(d)の多層反射層21は、13.5nm近傍のEUV光に対して60%程度の反射率を達成できるように設計されており、Mo:3nmとSi:4nmが交互に40ペア積層した積層膜280nmで、最上層はSi:4.2nmで構成されている。こ
の場合の多層反射層21の最上層のSiも、上述したRu層と同様の役割を果たす。
(緩衝層について)
図1(c)、(d)の緩衝層41は、吸収層51のエッチングやパターン修正時に、緩衝層41の下に隣接する多層反射層21の最上層であるSi層を保護するために設けられており、クロム(Cr)の窒素化合物(CrN):10nmで構成されている。
(吸収層について)
図1(a)〜(d)の吸収層51は、13.5nm近傍のEUVに対して吸収率の高いタンタル(Ta)の窒素化合物(TaN)で構成されている。他の材料として、タンタルホウ素窒化物(TaBN)、タンタルシリコン(TaSi)、タンタル(Ta)や、それらの酸化物(TaBON、TaSiO、TaO)でも良い。
図1(a)〜(d)の吸収層51は、上層に波長190〜260nmの紫外光に対して反射防止機能を有する低反射層を設けた2層構造から成る吸収層であっても良い。低反射層は、マスクの欠陥検査機の検査波長に対して、コントラストを高くし、検査性を向上させるためのものである。
(裏面導電膜について)
図1(b)及び図1(d)の導電膜71は、一般にはCrNで構成されているが、導電性があれば良いので、金属材料やその他の導電性材料からなるものであれば良い。
(反射型マスクについて)
本発明の反射型マスクの構成を説明する。
図1(a)の反射型マスクブランク100から作製した反射型マスク101を図3(a)に示す。また、図1(b)の反射型マスクブランク200から作製した反射型マスク201を図3(b)に示す。また、図1(c)の反射型マスクブランク300から作製した反射型マスク301を図3(c)に示す。また、前記図1(d)の反射型マスクブランク400から作製した反射型マスク401を図3(d)に示す。
いずれも、反射型マスクブランクの遮光帯領域90の内側の多層反射層21(図4参照)の上部の吸収層51を、また緩衝層41がある場合は緩衝層41までを、エッチングにより掘り込むことによって、回路パターン領域85を有する反射型マスク101、201、301、401が形成される。
また、図4は、図3(a)〜(d)の本発明の反射型マスク101、201、301、401を上面からみた図である。本発明の反射型マスク101、201、301、401は、吸収層領域80と遮光帯領域90と回路パターン領域85から構成されている。
このようにして、EUV光に対する反射率が吸収層領域80および吸収層51よりも充分に小さい遮光帯領域90を有する反射型マスクブランクを得ることができる。
(反射型マスクの製造方法)
次に、反射型マスク及び反射型マスクの製造方法について説明する。
図1に示す反射型マスクブランク100もしくは200を用意し、電子線リソグラフィにより、それらの膜面上にレジストパターンを形成後、フルオロカーボンプラズマもしくは塩素プラズマ、必要な場合はその両方のプラズマを使用したドライエッチングにより吸収層51をエッチングし、続いてレジスト剥離および洗浄を実施することで、吸収層51に回路パターン領域85が形成された反射型マスク101、201(図3(a)、図3(b)参照)を得ることができる。
あるいは、図1に示す反射型マスクブランク300もしくは400を用意し、電子線リソグラフィにより、その膜面上にレジストパターンを形成後、フルオロカーボンプラズマ
もしくは塩素プラズマ、必要な場合はその両方のプラズマを使用したドライエッチングにより吸収層51をエッチングし、次いで塩素プラズマにより緩衝層41をエッチングし、レジスト剥離および洗浄を実施することで、吸収層51および緩衝層41に回路パターン領域85が形成された反射型マスク301、401(図3(c)、図3(d)参照)を得ることができる。
このようにして、EUV光に対する反射率が吸収層領域よりも充分に小さい遮光帯領域を有する反射型マスクを得る。
<実施例1>
以下、図5を用いて本発明の反射型マスクブランクの製造方法を説明する。
図5は断面図であり、図5(a)に本実施例で用意した低熱膨張ガラス基板111を示す。その一方の面上にi線用のポジ型レジストAR80レジスト(東京応化工業(株)製)をスピンコーターにて、多層反射層(Mo/Si)の膜厚280nmと吸収層の膜厚70nmの合計350nmよりも厚い400nmの乾燥膜厚になるように塗布した。その後、レーザー描画機ALTA−3000(アプライド マテリアルズ 社製)にて遮光帯の枠幅となる縦幅3mm、横幅2mm以外の領域を描画する。非描画領域が遮光帯形成部分となり、本実施例ではマスク中心を原点とすると、遮光帯の内枠X=−52mm、Y=−66mmからX:52mm、Y:66mm、枠幅は縦幅3mm、横幅2mmの縦長の長方形とした。描画後、現像液として濃度2.38%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)液を使用して現像することにより、図5(b)のようにレジストパターン115を形成した。その上に波長13.5nmのEUV光に対して反射率が64%程度となるように設計されたMo膜とSi膜を交互に40ペア積層した多層反射層121を図5(c)のように成膜した。その後、保護膜(不図示)としてRuを2.5nmの厚さでスパッタリング法を用いて成膜した。続いて、図5(d)のように窒化チタン(TaN)を主材料とした吸収層151をスパッタリング法にて成膜した。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)処理を行うことにより、図5(e)に示したように、遮光帯領域である多層反射層除去部21a上の吸収層151および多層反射層121を除去した。以上の工程により図3で説明した多層反射層除去部21aの部分においてレジストパターン151が露出する。最後に硫酸系の洗浄液にて、多層反射層除去部21aに形成されていたレジストパターン115を除去した。以上によりマスクブランクス102が完成した。マスクブランクス102は、図1(a)のマスクブランクス100と同じ構成のマスクブランクである。
なお、後述する回路パターン領域の形成工程において、レジストパターン184(図6参照)を電子線描画で形成する場合は電子のチャージアップが懸念される場合がある。この場合はレジスト層161をコートする前に、低温膨張ガラス基板111上へ、導電性を備えた材料として金属酸化物系の材料であるITO:酸化インジウムスズ、または、その他の材料(SiC:炭化ケイ素、DLC:ダイアモンドライクカーボンなど)を成膜しても良い。
以上のようにして、回路パターンとなる領域の外周部に多層反射層除去部21aを有する本発明の反射型マスクブランク102を作製することができる。
<実施例2>
実施例1にて作製した反射型マスクブランク102から反射型マスク101を作製し、露光テストを実施した。図6にその作製工程を示す。図6(a)に示した反射型マスクブランク102と同一構成の反射型マスクブランク100に、図6(b)において、レジスト層161(ポジ型化学増幅レジストであるFEP171(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ製))を300nmの膜厚で塗布し、図6(c)において、電子線描画機JBX9000(日本電子(株)製)によってドーズ量15μC/cmにて描画後、T
MAH2.38%現像液を用いた現像処理によりレジストパターン184を形成した。次いで、図6(d)において、ドライエッチング装置を用いて、C1ガスを主とした混合ガスを用いた誘導結合型プラズマ装置を使用し、吸収層151をエッチングし、レジスト剥離および洗浄を実施することで、吸収層151に回路パターン領域185を形成し、本発明の反射型マスク101を作製した。
<実施例3>
実施例1にて作製した反射型マスクブランク102の吸収層151のEUV光(波長13.5nm)の反射率を測定した。表1および図7に示す通り、遮光帯領域である多層反射層除去部121a以外の領域での最大反射率が1.28%であるのに対し、遮光帯領域の反射率は0.00%であった。
<実施例4>
図5(d)から図5(e)を作製する手段として、CMPではなくリフトオフを用いた方法を実施した。図5(d)のマスクブランクを50℃に加熱したレジスト剥離液であるNMP(N−メチルピロドリン)溶液に所定の時間、浸漬する。これによりアルカリ系薬液であるレジスト剥離液NMPが、レジストパターン115の側壁部を不完全に被覆して薄くなっているか、または亀裂などが生じている部分を通ることにより、レジストパターン115をレジスト剥離液NMPが侵食して基板111から剥離や溶解することで、レジストパターン115と共にレジストパターン115の上部に積層された反射層121と吸収層151をリフトオフすることができた。以上のようにして図5(e)の遮光帯付きマスクブランクを得た。レジスト剥離液としてNMPを使用したが、その他にプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチルセロソルブアセテート、シクロペンタン、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、エチルエチルケトン、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、エチレンカーボネート(炭酸エチレン)などを選択しても良い。
11・・・基板
21、121・・・多層反射層
21a、121a・・・多層反射層除去部
41・・・緩衝層
51、151・・・吸収層
71・・・導電膜
80・・・吸収層領域
85、185・・・回路パターン領域
90・・・遮光帯領域
100、102、200、300、400・・・反射型マスクブランク
101、201、301、401・・・反射型マスク
111・・・低熱膨張基板
115、184・・・レジストパターン
161・・・レジスト層

Claims (5)

  1. 基板上にEUV光の多層反射層と吸収層をこの順に備えてなる反射型マスクブランクにおいて、
    前記多層反射層以外をエッチング除去することによって形成した回路パターン形成領域の外側にその領域を取り囲む枠状の遮光帯領域が形成されており、その遮光帯領域のEUV光に対する反射率は、前記吸収層のそれより低いことを特徴とする反射型マスクブランク。
  2. 前記遮光帯領域は、前記基板が露出した領域であることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  3. 請求項1または2に記載の反射型マスクブランクの製造方法であって、
    基板上の前記遮光帯領域となる部位にレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンが形成された基板上に、少なくとも前記多層反射層と前記吸収層をこの順に形成する工程と、
    前記レジストパターン上の前記吸収層と前記多層反射層を除去して前記レジストパターンを露出させる工程と、
    露出された前記レジストパターンを除去する工程と、を備えていることを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
  4. 前記吸収層と前記多層反射層を除去して前記レジストパターンを露出させる工程が、CMP処理技術またはリフトオフ処理技術を使用した工程であることを特徴とする請求項3に記載の反射型マスクブランクの製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の反射型マスクブランクを使用して製造したことを特徴とする反射型マスク。
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EP3373067A1 (en) * 2017-03-10 2018-09-12 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photomask blank

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EP3373067A1 (en) * 2017-03-10 2018-09-12 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photomask blank

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