JP2019020749A - マスクブランクス及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】露光光に対して透明な基板上に、複数層からなる膜が形成され、複数層を構成する各層が、各々、光機能膜及び加工補助膜から選ばれ、複数層からなる膜が、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部に形成されておらず、基板の主表面のみに形成されているマスクブランクス。【効果】パーティクル欠陥が少ない、特に、所定サイズのパーティクル欠陥の数がゼロ個のマスクブランクスを提供することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路等を製造する際に使用するマスク(転写用マスク)を製造するための素材であるマスクブランクス及びその製造方法に関する。
半導体製造時に使用されるフォトマスクなどのマスク(転写用マスク)の素材となるマスクブランクスには、表面にパーティクルやピンホールなどの欠陥がないことが求められており、その要求される欠陥サイズは、パターンの微細化に伴い、0.1μmより大きいサイズの欠陥をゼロ個とすることが要求されている。
このような微小な欠陥の発生原因として、多数の要因が考えられ、全ての要因と欠陥との因果関係を解明するためには、様々な要因の切り分け実験が必要となり、非常に困難であるが、マスクブランクスの欠陥が発生する一つの要因として、特に、スパッタリングによる成膜においては、マスクブランクスの面取り面や側面に付着した膜が考えられる。マスクブランクスの製造工程において、マスクブランクス用の基板又はマスクブランクスをハンドリングすると、接触痕が必ず残る。ハンドリング時の接触位置を、主表面や裏面の、マスクを用いた露光において使用される部分とすると、接触痕が、傷やパーティクルなどの欠陥の要因となるため、ハンドリング時の接触位置は、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部とすることが一般的である。
基板の面取り面や側面は、これらの部分が、マスクブランクスから製造したマスクを用いたパターン転写に寄与する部位ではないので、通常、欠陥検査の対象とはされておらず、また、従来の欠陥検査装置は、基板の主表面に形成された膜を対象としているため、基板の面取り面や側面において、傷やパーティクルなどがあっても、精度の高い検査はできない。そのため、これらの部位における膜の形成状態は、よくわかっていない。
また、マスクブランクスにおいて、基板や膜に傷やパーティクルが存在すると、その直上(基板と離間する側)に形成された膜は、傷やパーティクルが存在する部分で付着力が弱くなるため、剥れやすくなる。基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、又は裏面の面取り面との境界部に膜が形成され、この部位の膜が剥離して、剥れた膜がマスクブランクス主表面に回りこむと、パーティクル欠陥となり、マスクブランクスの欠陥の増加の要因となる。この部位での膜の剥離は、マスクブランクス製造の洗浄工程や装置内外の搬送工程、マスクブランクスからマスクを製造する工程などで引き起こされる可能性が考えられる。
特開2012−032823号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、パーティクル欠陥が少ない、特に、所定サイズのパーティクル欠陥の数がゼロ個のマスクブランクス及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、露光光に対して透明な基板上に、単層又は複数層からなる膜が形成され、単層及び複数層を構成する各層が、各々、光機能膜及び加工補助膜から選ばれるマスクブランクスにおいて、単層又は複数層からなる膜が、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部に形成されておらず、基板の主表面のみに形成されていれば、マスクブランクスを製造する過程で、基板のハンドリングにおいて、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、又は裏面の面取り面との境界部と接触して、この部位に接触痕が残っても、この接触痕上に形成された膜に起因するパーティクル欠陥が発生することがなく、また、マスクブランクス自体のハンドリングにおいても、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、又は裏面の面取り面との境界部と接触しても、接触した部分に膜が存在しないので、この接触に起因するパーティクル欠陥が発生することがなく、パーティクル欠陥が少ない、特に、所定サイズのパーティクル欠陥の数がゼロ個のマスクブランクスを提供できることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、以下のマスクブランクス及びその製造方法を提供する。
請求項1:
露光光に対して透明な基板上に、複数層からなる膜が形成され、上記複数層を構成する各層が、光機能膜及び加工補助膜から選ばれるマスクブランクスであって、該マスクブランクスが、バイナリマスクブランクスであり、上記光機能膜及び加工補助膜が、
(1)ケイ素を含む材料で構成された遮光膜と、クロムを含む材料で構成されたハードマスク膜との隣接する2層の組み合わせ、又は
(2)クロムを含む材料で構成された遮光膜と、ケイ素を含む材料で構成されたハードマスク膜との隣接する2層の組み合わせ
を含み、上記複数層からなる膜が、上記基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部に形成されておらず、上記基板の主表面のみに形成されており、上記隣接する2層において、上記基板から離間する側の層の形成範囲が、上記基板側の層の形成範囲より狭く、上記基板側の層の表面が露出しており、かつ上記複数層を構成する隣接する2層の全てにおいて、上記基板から離間する側の層の形成範囲が、上記基板側の層の形成範囲より広くないことを特徴とするマスクブランクス。
請求項2:
上記複数層からなる膜が、上記基板の主表面の基板の側面から0.6mm以内の範囲に形成されていないことを特徴とする請求項1記載のマスクブランクス。
請求項3:
上記基板側の層が導電性を有する膜、上記基板から離間する側の層が導電性を有さない膜で各々構成され、上記基板から離間する側の層が、上記基板の主表面の上記基板の側面から2mmより上記基板の中心側に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のマスクブランクス。
請求項4:
上記導電性を有する膜のシート抵抗が150kΩ/□以下であることを特徴とする請求項3記載のマスクブランクス。
請求項5:
更に、レジスト膜を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のマスクブランクス。
請求項6:
上記基板が6インチ角型基板であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のマスクブランクス。
請求項7:
請求項1乃至6のいずれか1項記載のマスクブランクスを製造する方法であって、上記複数層からなる膜が、上記基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部である部位に形成されないように、遮蔽部材を上記基板の上記部位を覆うように非接触状態で近接させて配設して、上記複数層からなる膜をスパッタリングにより成膜することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
本発明によれば、パーティクル欠陥が少ない、特に、所定サイズのパーティクル欠陥の数がゼロ個のマスクブランクスを提供することができる。
本発明のマスクブランクスの例を示す断面図である。 本発明のマスクブランクスを製造する際に、遮蔽部材を設けた態様の一例を示す断面図である。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明のマスクブランクスは、石英基板などの露光光に対して透明な基板上に、単層からなる膜(即ち、単層構造の膜)又は複数層、例えば、2〜4層からなる膜(即ち、複数層構造の積層膜)が形成されたフォトマスクブランクスなどのマスクブランクスであり、単層及び複数層を構成する各層は、各々、フォトマスクブランクスに設けられる光機能膜及び加工補助膜から選ばれる膜で構成される。
本発明のマスクブランクスは、光機能膜及び加工補助膜から選ばれる膜で構成された単層構造の膜又は複数層構造の積層膜が、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部に形成されておらず、基板の主表面のみに形成されている。ここで、主表面の面取り面との境界部は、主表面の外周縁部に相当し、単層構造の膜又は複数層構造の積層膜は、外周縁部より内側のみに形成される。なお、本発明のフォトマスクブランクスにおいて、単層構造の膜及び複数層構造の積層膜は、基板の裏面には成膜されていない。例えば、スパッタリングによる成膜では、主表面への成膜時に、裏面、特に、裏面の面取り面との境界部である裏面の外周縁部以外の範囲にスパッタ粒子が回り込んで付着することは実質的にない。
マスクブランクスに用いられる基板は、通常、板状の四角型基板、特に正方形の基板が用いられ、その表面は、光機能膜及び加工補助膜が成膜される主表面、裏面(主表面に対して裏側の面)及び側面(基板の厚さ方向の4面)と、主表面又は裏面と、側面との間に設けられた面取り面(通常、表裏側各々4つずつ計8面)とにより構成されている。例えば、LSI用のフォトマスクブランクス用の基板として一般的に用いられている6インチ角型基板(6025基板:152mm×152mm×6.35mm)では、主表面と側面との間、及び裏面と側面との間に、幅0.5mm程度の面取り面(C面とも呼ばれる)が、側面に対して約45°の傾斜で設けられている。一方、光機能膜としては、遮光膜、反射防止膜を含む遮光膜、ハーフトーン位相シフト膜等の位相シフト膜など、加工補助膜としては、ハードマスク膜(エッチングマスク膜)、エッチングストッパー膜、導電膜などが挙げられる。
マスクブランクスの製造工程において、マスクブランクス用の基板又はマスクブランクスをハンドリングすると、接触痕が必ず残り、これが欠陥の要因となるため、ハンドリング時の接触位置は、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部とされる。そのため、本発明のマスクブランクスでは、これらの部位に、光機能膜及び加工補助膜から選ばれる膜で構成された単層構造の膜又は複数層構造の積層膜が形成されず、主表面のみに形成される。本発明においては、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部に、上記単層構造の膜又は複数層構造の積層膜が形成されないが、主表面の面取り面との境界部の範囲は、基板の主表面の基板の側面から0.6mm以内の範囲とすることが好ましく、上記単層構造の膜又は複数層構造の積層膜が形成される範囲は、基板の主表面の基板の側面から0.6mmより内側(基板の中心側)で、かつ主表面と面取り面との境界にかからないようにすることが好ましい。なお、この場合の基板の側面からの距離は、対象の側面を延長した仮想平面からの主表面の面方向の距離である。
このようなマスクブランクスとして、透明基板の上に単層からなる膜が形成されたものとしては、例えば、透明基板の上に遮光膜が形成されたフォトマスクブランクスが挙げられる。また、透明基板の上に複数層からなる膜が形成されたものとしては、透明基板の上に位相シフト膜が形成され、位相シフト膜の上に遮光膜が形成された位相シフトマスクブランクス、透明基板の上に位相シフト膜が形成され、位相シフト膜の上に遮光膜が形成され、遮光膜の上にハードマスク膜が形成された位相シフトマスクブランクス、透明基板の上に遮光膜が形成され、遮光膜の上にハードマスク膜が形成されたフォトマスクブランクスなどが挙げられる。
具体的には、図1(A)又は図1(B)に示されるものが挙げられる。図1(A)及び図1(B)は、本発明のマスクブランクスの一例を示す断面図である。図1(A)は、透明基板11上に、光機能膜としての位相シフト膜12及び遮光膜13が順に積層された2層からなる積層膜が形成されたマスクブランクス1を示している。また、図1(B)は、透明基板11上に、光機能膜としての遮光膜13と、加工補助膜としてのハードマスク膜14とが順に積層された2層からなる積層膜が形成されたマスクブランクス1を示している。いずれのフォトマスクブランクスにおいても、積層膜は、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部には形成されておらず、上記基板の主表面のみに形成されている。
フォトマスクブランクスに形成される光機能膜及び加工補助膜から選ばれる膜で構成された単層構造の膜又は複数層構造の積層膜をこのように形成することにより、マスクブランクスを製造する過程で、基板のハンドリングにおいて、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、又は裏面の面取り面との境界部と接触して、この部位に接触痕が残っても、この接触痕上に形成された膜に起因するパーティクル欠陥が発生することがなく、また、マスクブランクス自体のハンドリングにおいても、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、又は裏面の面取り面との境界部と接触しても、接触した部分に膜が存在しないので、この接触に起因するパーティクル欠陥が発生することがなく、パーティクル欠陥が少ない、特に、所定サイズのパーティクル欠陥の数がゼロ個のマスクブランクスを提供することができる。
複数の膜が積層されるマスクブランクスにおいては、下層の膜の形成範囲より上層の膜の形成範囲が広い場合、上層には、その直下の膜と接する部分と、上層の直下の膜より更に下方の膜又は基板と接する部分との双方が存在し、この場合、両者は、上層と接する下地の材質が異なることになる。特に、スパッタリングにより形成されるスパッタ膜では、下地の材質が異なると、その上に形成された上層の膜の応力が異なることから、異なる材質の境界が特異部分となり、その部分で、上層の膜の応力集中が起きる可能性がある。膜の応力集中は、膜剥れの原因となり、剥れた膜は、マスクブランクス及びマスクの欠陥の要因となり得る。このような欠陥の要因を低減するために、複数層の膜が積層されるマスクブランクスにおいては、複数層を構成する隣接する2層の全てにおいて、基板から離間する側の層の形成範囲が、基板側の層の形成範囲より広くない、即ち、同じ又は狭いことが好ましい。
また、マスクブランクスは、マスクを作製する工程において、更に、レジスト膜を成膜し、レジスト膜を有するマスクブランクスに対して、電子線露光機を用いてレジスト膜をパターンニングすることが一般的である。電子線露光機を用いる場合、マスクブランクスに入射される電子線により、マスクブランクスがチャージアップしないように、一般的に、マスクブランクスを構成する膜として、導電性を有する膜が少なくとも1層設けられる。そして、電子線描画機ではマスクブランクスに入射する電子によるチャージアップを防ぐために、マスクブランクスの主表面の外周縁部にアースを取るためのピンを接触させることが一般的である。
そのため、複数層の膜が積層されるマスクブランクスにおいては、複数層を構成する隣接する2層の全てにおいて、基板から離間する側の層の形成範囲が、基板側の層の形成範囲より広くなく、即ち、同じ又は狭く、更に、複数層を構成する隣接する2層のいずれかにおいて、基板から離間する側の層の形成範囲が、基板側の層の形成範囲より狭く、基板側の層の表面が露出していることが好ましい。特に、基板から離間する側の層が、基板の主表面の基板の側面から2mm以内、特に3mm以内の範囲に形成されていないことがより好ましく、基板から離間する側の層が形成される範囲は、基板の主表面の基板の側面から2mmより内側(基板の中心側)、特に3mmより内側とすることが好ましい。なお、この場合の基板の側面からの距離も、対象の側面を延長した仮想平面からの主表面の面方向の距離である。
このようなマスクブランクスとして具体的には、図1(C)又は図1(D)に示されるものが挙げられる。図1(C)及び図1(D)は、本発明のマスクブランクスの一例を示す断面図である。図1(C)は、透明基板11上に、光機能膜としての位相シフト膜12及び遮光膜13と、加工補助膜としてのハードマスク膜14とが順に積層された3層からなる積層膜が形成されたマスクブランクス1を示している。また、図1(D)は、透明基板11上に、光機能膜としての遮光膜13と、加工補助膜としてのハードマスク膜14とが順に積層された2層からなる積層膜が形成されたマスクブランクス1を示している。いずれのフォトマスクブランクスにおいても、積層膜は、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部には形成されておらず、上記基板の主表面のみに形成されている。更に、いずれのフォトマスクブランクスにおいても、複数層を構成する隣接する2層のうち、遮光膜とハードマスク膜とにおいて、ハードマスク膜の形成範囲が、遮光膜の形成範囲より狭く、遮光膜の表面が露出している。
特に、基板から離間する側の層の形成範囲が基板側の層の形成範囲より狭い隣接する2層において、基板側の層が、導電性を有する膜である場合、このような構造の積層膜は、基板から離間する側の層が、導電性を有さない膜である場合であっても、導電性を有する膜にアースピンを、露出した基板側の層に直接接触させることができるため好適である。ここで、導電性を有する膜のシート抵抗が150kΩ/□以下、特に10kΩ/□以下であることが好ましく、導電性を有さない膜のシート抵抗は1MΩ/□以上、特に100MΩ/□以上であることが好ましい。
本発明のマスクブランクスにおいて、光機能膜としては、ケイ素を含む材料で構成された位相シフト膜、ケイ素を含む材料で構成された遮光膜、クロムを含む材料で構成された遮光膜などが挙げられる。また加工補助膜としては、ケイ素を含む材料で構成されたハードマスク膜、クロムを含む材料で構成されたハードマスク膜などが挙げられる。
光機能膜及びハードマスク膜の組み合わせとしてより具体的には、ケイ素を含む位相シフト膜及びクロムを含む遮光膜が順に積層された構造、ケイ素を含む位相シフト膜、クロムを含む遮光膜及びケイ素を含むハードマスク膜が順に積層された構造などが挙げられ、本発明のマスクブランクスとしては、透明基板上にこれらの膜が積層された位相シフトマスクブランクスが特に好適である。また、クロムを含む遮光膜を含む構造、例えば、クロムを含む遮光膜及びケイ素を含むハードマスク膜が順に積層された構造、ケイ素を含む遮光膜を含む構造、例えば、ケイ素を含む遮光膜及びクロムを含むハードマスク膜が順に積層された構造なども挙げられ、本発明のマスクブランクスとしては、透明基板上にこれらの膜が積層されたバイナリマスクブランクスも好適である。特に、マスクパターンの微細化には、微細パターンの加工性の良い、Siを含む遮光膜を用いたものが特に好適である。
例えば、ケイ素を含む位相シフト膜、クロムを含む遮光膜及びケイ素を含むハードマスク膜が順に積層された構造の場合、導電性を示さない位相シフト膜を、主表面の面取り面との境界部を除く主表面の内側の範囲に広く形成し、位相シフト膜の上に、導電性を示す遮光膜を、位相シフト膜と同じ又は僅かに狭い範囲に形成し、更に、遮光膜の上に導電性を示さないハードマスク膜を、遮光膜の表面が露出するように、遮光膜の形成範囲より狭い範囲に形成して、電子線描画機のアースピンが、遮光膜に直接接触できるようにすれば、電子線描画における接地に有利なマスクブランクスを構成することができる。特に、複数層を、このように構成することにより、複数層の最表層が、導電性を有さない酸化ケイ素を主成分とする材料、特に酸化ケイ素で構成された膜を、ハードマスク膜として用いる場合であっても、電子線描画における接地に有利なマスクブランクスを構成することができることから、本発明は、複数層の最表層が、酸化ケイ素を主成分とする材料で構成された膜において、特に有効である。
本発明のマスクブランクスは、単層又は複数層からなる膜が、基板の所定の部位、即ち、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部に形成されないように、遮蔽部材を基板の上記所定の部位を覆うように非接触状態で近接させて配設して、単層又は複数層からなる膜をスパッタリングにより成膜することにより製造することができる。具体的には、図2に示されるように、透明基板11の主表面の主表面の面取り面との境界部及びそれより外側の範囲を遮蔽するように、透明基板11とスパッタターゲット(図示せず)の間に遮蔽部材(遮蔽板)2を透明基板11に非接触状態で近接させて配置し、基板の主表面に向けてスパッタすることで成膜することができる。なお、図2中、21は遮蔽部材の支持部材、3は透明基板を載置する基台、31は透明基板を点又は線で支持するための治具である。膜の成膜範囲を変更したい場合は、遮蔽部材の開口範囲を適宜変更すればよい。例えば、6インチ角型基板を用いる場合、150mm角の開口範囲を有する遮蔽部材を用いれば、成膜範囲を基板の主表面の側面から1mmより内側の範囲とすることができ、また、146mm角の開口範囲を有する遮蔽部材を用いれば、成膜範囲を基板の主表面の側面から3mmより内側の範囲とすることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
152mm角の6025石英基板上に、開口範囲が150mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置し、Mo、Si、O及びNを含む位相シフト膜を、スパッタリングにより75nmの厚さで成膜した。次に、位相シフト膜の上に、開口範囲が150mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置して、Cr、O及びNを含む遮光膜を、スパッタリングにより44nmの厚さで成膜して、ケイ素を含む位相シフト膜とクロムを含む遮光膜とが積層された2層からなる膜が形成された図1(A)に示される態様の位相シフトマスクブランクスを得た。
[実施例2]
152mm角の6025石英基板上に、開口範囲が150mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置し、Mo、Si及びNを含む遮光膜を、スパッタリングにより47nmの厚さで成膜した。次に、遮光膜の上に、開口範囲が150mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置して、Cr、O及びNを含むハードマスク膜を、スパッタリングにより4nmの厚さで成膜して、ケイ素を含む遮光膜とクロムを含むハードマスク膜とが積層された2層からなる膜が形成された図1(B)に示される態様のフォトマスクブランクスを得た。
[実施例3]
152mm角の6025石英基板上に、開口範囲が150mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置し、Mo、Si、O及びNを含む位相シフト膜を、スパッタリングにより75nmの厚さで成膜した。次に、位相シフト膜の上に、開口範囲が150mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置して、Cr、O及びNを含む遮光膜を、スパッタリングにより44nmの厚さで成膜した。次に、遮光膜の上に、開口範囲が146mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置して、Si及びOを含むハードマスク膜を、スパッタリングにより5nmの厚さで成膜して、ケイ素を含む位相シフト膜とクロムを含む遮光膜とケイ素を含むハードマスク膜とが積層された3層からなる膜が形成された図1(C)に示される態様の位相シフトマスクブランクスを得た。
[実施例4]
152mm角の6025石英基板上に、開口範囲が150mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置し、Mo、Si及びNを含む遮光膜を、スパッタリングにより70nmの厚さで成膜した。次に、遮光膜の上に、開口範囲が146mm角の遮蔽板を基板の直上に基板と接触しないように近接させて配置して、Cr、O及びNを含むハードマスク膜を、スパッタリングにより10nmの厚さで成膜して、ケイ素を含む遮光膜とクロムを含むハードマスク膜とが積層された2層からなる膜が形成された図1(D)に示される態様のフォトマスクブランクスを得た。
実施例1、3で得られた位相シフトマスクブランクス及び実施例2、4で得られたフォトマスクブランクスに対し、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部について、明所下で目視での外観検査を実施したところ、いずれのマスクブランクスにおいても、これらの部位には膜は確認されなかった。また、これらの部位について、暗室で集光ランプによる目視での外観検査も実施したが、いずれのマスクブランクスにおいても、強く光る部分は観察されなかった。
[比較例1]
152mm角の6025石英基板上に、遮蔽板を用いずに、Cr、O及びNを含む遮光膜を、スパッタリングにより70nmの厚さで成膜して、クロムを含む遮光膜の単層からなる膜が形成されたバイナリマスクブランクスを得た。
得られたバイナリマスクブランクスに対し、基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部について、明所下で目視での外観検査を実施したところ、これらの部位に膜が確認された。また、これらの部位について、暗室で集光ランプによる目視での外観検査を実施したところ、主表面の面取り面との境界部に、強く光る部分が観察された。この強く光る部分の位置を調べると、成膜前に洗浄機内で処理する際に、基板を保持するために接触した部分と一致しており、マスクブランクス用の基板を保持したことで付いた傷又はパーティクル上に膜が形成されていることが確認された。
1 フォトマスクブランクス
11 透明基板
12 位相シフト膜
13 遮光膜
14 ハードマスク膜
2 遮蔽部材
21 支持部材
3 基台
31 治具

Claims (7)

  1. 露光光に対して透明な基板上に、複数層からなる膜が形成され、上記複数層を構成する各層が、光機能膜及び加工補助膜から選ばれるマスクブランクスであって、該マスクブランクスが、バイナリマスクブランクスであり、上記光機能膜及び加工補助膜が、
    (1)ケイ素を含む材料で構成された遮光膜と、クロムを含む材料で構成されたハードマスク膜との隣接する2層の組み合わせ、又は
    (2)クロムを含む材料で構成された遮光膜と、ケイ素を含む材料で構成されたハードマスク膜との隣接する2層の組み合わせ
    を含み、上記複数層からなる膜が、上記基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部に形成されておらず、上記基板の主表面のみに形成されており、上記隣接する2層において、上記基板から離間する側の層の形成範囲が、上記基板側の層の形成範囲より狭く、上記基板側の層の表面が露出しており、かつ上記複数層を構成する隣接する2層の全てにおいて、上記基板から離間する側の層の形成範囲が、上記基板側の層の形成範囲より広くないことを特徴とするマスクブランクス。
  2. 上記複数層からなる膜が、上記基板の主表面の基板の側面から0.6mm以内の範囲に形成されていないことを特徴とする請求項1記載のマスクブランクス。
  3. 上記基板側の層が導電性を有する膜、上記基板から離間する側の層が導電性を有さない膜で各々構成され、上記基板から離間する側の層が、上記基板の主表面の上記基板の側面から2mmより上記基板の中心側に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のマスクブランクス。
  4. 上記導電性を有する膜のシート抵抗が150kΩ/□以下であることを特徴とする請求項3記載のマスクブランクス。
  5. 更に、レジスト膜を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のマスクブランクス。
  6. 上記基板が6インチ角型基板であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のマスクブランクス。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載のマスクブランクスを製造する方法であって、上記複数層からなる膜が、上記基板の側面、面取り面、主表面の面取り面との境界部、及び裏面の面取り面との境界部である部位に形成されないように、遮蔽部材を上記基板の上記部位を覆うように非接触状態で近接させて配設して、上記複数層からなる膜をスパッタリングにより成膜することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
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