JP2016098235A - 精製ポリビニルアミンの製造方法 - Google Patents

精製ポリビニルアミンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
不純物をほとんど含まない精製したポリビニルアミンを簡便な操作で効率よく製造する方法を開発すること。
【解決手段】
N−ビニルカルボン酸アミドとポリビニル化合物を共重合し架橋共重合体を得た後に、該架橋共重合体を加水分解することによりポリビニルアミン架橋共重合体とし、更に洗浄により残留化合物を除去し、その後酸化分解によりポリビニルアミンを製造することができる。塩基加水分解の場合には遊離型のポリビニルアミンが、酸加水分解の場合には塩型のポリビニルアミンが得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は精製したポリビニルアミンの製造方法に関する。
ポリビニルアミンは潜在的にラミネートアンカー剤、接着剤、染料固着剤、帯電防止剤等様々な用途に用いることができるが、製造過程で副生成物が発生し、これを効率よく取り除くことができないためにこれらの用途に用いることが難しかった。ポリビニルアミンを生成する方法については、アルカリ条件下で析出させる方法(特許文献1)、限外濾過膜で生成する方法(特許文献2)が検討されている。このうちアルカリ条件下で析出させる方法では、析出物中のポリマー分が60%前後と低く、不十分であった。限外濾過膜で生成する方法では、特に分画分子量を小さくすると処理速度が遅くなり、精製に時間が掛かるという問題がある。そのため、不純物を含まない精製したポリビニルアミンの効率的な製造方法が要望されている。
特開平7−118333号公報 特表2006−521433号公報
本発明の課題は、不純物をほとんど含まない精製したポリビニルアミンを簡便な操作で効率よく得ることにある。
前記課題を達成するために検討した結果、予め架橋したポリビニルアミン架橋共重合体を得ることにより水洗で容易に不純物を取り除くことができ、その後、酸化分解することにより容易に精製したポリビニルアミンが得られることを見出した。
即ち、本発明における精製したポリビニルアミンの製造方法は、N−ビニルカルボン酸アミドとポリビニル化合物を共重合し架橋共重合体を得た後に、該架橋共重合体を加水分解することによりポリビニルアミン架橋共重合体とし、更に水洗により副生物等の残留化合物を洗浄除去し、その後酸化分解により精製したポリビニルアミンの製造方法に関する。
本発明によれば、製造過程で生成する副生成物等を容易に取り除くことができ、精製したポリビニルアミンを簡便に効率よく製造することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
N−ビニルカルボン酸アミドとポリビニル化合物との架橋共重合体を得る方法としては特に制限はないが、公知の溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法等が適宜に適用される。
逆相懸濁重合法による架橋共重合体の製造方法について説明する。逆相懸濁重合は、N−ビニルカルボン酸アミド、ポリビニル化合物、重合開始剤、必要に応じて水を混合し、水と非混和性の炭化水素からなる油状物質の有機溶媒中で分散安定剤を使用して撹拌することによりモノマー液滴を発生させ、ラジカル重合することにより行うことができる。
N−ビニルカルボン酸アミド単量体の例としては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミドが挙げられるが、特にN−ビニルホルムアミドを使用することが好ましい。
ポリビニル化合物としては、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳香族ポリビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド等を用いることもできる。しかし、ポリ(メタ)アクリレートやメチレンビスアクリルアミド等は加水分解され易いので、芳香族ジビニル化合物を用いるのが好ましい。最も好ましいのはジビニルベンゼンである。ポリビニル化合物の量は全重合性単量体に対し0.01〜10質量%が好ましい。また、0.1〜5質量%が更に好ましい。
重合開始剤としてはアゾ系やパーオキサイド系の重合開始剤、例えば2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2、2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、4、4−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2、2’−アゾビス[2−(5−メチル−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩等、ペルオキソ二硫酸アンモニウム或いはカリウム、過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等が挙げられる。その使用量はモノマーに対し通常0.02〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。
水と非混和性の炭化水素からなる油状物質の例としては、パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油等の鉱油、あるいはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度等の特性を有する炭化水素系合成油、あるいはこれらの混合物が挙げられる。含有量としては、懸濁媒体の全量に対して50〜100質量%である。
分散安定剤としては、エチルセルロースやソルビタンモノオレエート等が用いられる。添加率は懸濁媒体の有機溶媒に対し通常0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%である。
重合反応は、通常温度30℃〜100℃、時間は1時間〜15時間で行う。
重合終了後、有機溶媒は、共沸除去、アセトン等の溶媒で洗浄除去することができる。分散安定剤の除去はアセトン等の溶媒洗浄で除去することができる。
N−ビニルカルボン酸アミドとポリビニル化合物との架橋共重合体を得る別の方法としては、塩水溶液中での懸濁重合法により製造することができる。
塩水溶液中での懸濁重合は、N−ビニルカルボン酸アミド、ポリビニル化合物、重合開始剤、及び分散安定剤を塩水中で懸濁させ、撹拌することによりモノマー液滴を発生させ、ラジカル重合することにより行うことができる。モノマー液滴の粒径は分散安定剤、撹拌強度で制御されるが、0.01mm〜10mm、好ましくは0.1mm〜5mmである。
N−ビニルカルボン酸アミド単量体の例としては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミドが挙げられるが、特にN−ビニルホルムアミドを使用することが好ましい。
ポリビニル化合物としては、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳香族ポリビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド等を用いることもできる。しかし、ポリ(メタ)アクリレートやメチレンビスアクリルアミド等は加水分解され易いので、芳香族ジビニル化合物を用いるのが好ましい。最も好ましいのはジビニルベンゼンである。ポリビニル化合物の量は全重合性単量体に対し0.01〜10質量%が好ましい。また、0.1〜5質量%が更に好ましい。
重合開始剤としてはアゾ系やパーオキサイド系の重合開始剤、例えば2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2、2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、4、4−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2、2’−アゾビス[2−(5−メチル−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩、2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩等、ペルオキソ二硫酸アンモニウム或いはカリウム、過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等が挙げられる。その使用量はモノマーに対し通常0.02〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%である。
塩としては、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等が挙げられ、これらのものを単独で用いても、混合して用いてもよい。添加率は水に対し50〜100質量%の範囲であり、50質量%より少ないとN−ビニルカルボン酸アミドが二相に分離せず、100質量%で塩による効果が十分である。
分散安定剤としては、高分子分散剤が好ましい。高分子分散剤としては、イオン性あるいは非イオン性とも使用可能であるが、好ましくはイオン性である。イオン性高分子としては、カチオン性単量体である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物などを重合したものであるが、これらカチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合体も使用可能である。非イオン性単量体の例としては、アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのなどが挙げられる。非イオン性分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールポリアクリルアミド等が挙げられる。添加率は懸濁媒体の有機溶媒に対し通常0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%である。
重合反応は、通常温度30℃〜100℃、時間は1時間〜15時間で行う。
重合後、水洗により塩、分散安定剤、未反応単量体等を除去することができる。
その他、N−ビニルカルボン酸アミドとポリビニル化合物との架橋共重合体を得る方法としては、塊状重合法等も用いることができる。塊状重合の場合には、重合終了後粉砕粒状化し、必要に応じて減圧乾燥等により残存モノマーを除去し、次工程に進むことができる。
架橋共重合体粒子は上述の方法で精製され、加水分解に供される。架橋共重合体粒子であるポリビニルカルボン酸アミドの加水分解は、塩基性、酸性条件下で行うことができるが、遊離型のポリビニルアミンを得るには、塩基性条件下で加水分解することが好ましい。
加水分解のために適当な塩基としては、加水分解の際にpHを8〜14の範囲とすることができれば制限はなく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアの水溶液を用いることが最も好ましい。添加率は、ポリマーのホルミル基に対し0.05〜2、さらに好ましくは0.4〜1.2当量の範囲で加えることが好ましい。
加水分解のために適当な酸としては、加水分解の際にpHを0〜5の範囲とすることができれば制限はなく、ハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸といった無機酸、炭素数1〜5の範囲のモノおよびジカルボン酸、スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸といった有機酸が例示でき、特にハロゲン化水素酸およびハロゲン化水素のガスを用いることが好ましく、ハロゲン化水素酸を用いることが最も好ましい。添加率は、ポリマーのホルミル基に対し0.05〜2、さらに好ましくは0.4〜1.2当量の範囲で加えることが好ましい。
加水分解後、副生成物を水等で洗浄することにより、精製したポリビニルアミン共重合体を得ることができる。塩基加水分解の場合には遊離型のポリビニルアミン共重合体粒子が、酸加水分解の場合には塩型のポリビニルアミン共重合体粒子が得られる。
次に、酸化分解反応工程について述べる。ポリビニルアミン共重合体粒子を酸化剤により酸化分解することにより粒子は液状となり、ポリビニルアミンを得ることができる。酸化分解は、過酸化水素、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩等を使用することができるが、残留物を考慮すると過酸化水素が好ましい。酸化剤の量はポリビニルアミン共重合体粒子乾燥質量に対し、0.1〜10g/g、好ましくは0.3〜5g/gである。酸化反応の温度は、反応時間によるが、30℃〜100℃が好ましい。
得られるポリビニルアミンの組成、即ち、ビニルアミン単位のモル分率は、N−ビニルカルボン酸アミド重合体の加水分解率により適宜調整される。酸アミド基をアミノ基に変換することによりカチオン化するが、加水分解率、即ち、アミノ化度は本発明に適用されるものは、10〜100モル%の範囲である。
本発明の製造方法によって得られるポリビニルアミンの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)でのポリエチレングリコール換算による測定した値では、1000〜100000の範囲である。
本発明によれば、簡便で効率的な方法で、極めて精製した遊離型のポリビニルアミンあるいは塩型のポリビニルアミンを得ることができる
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
(実施例1)
(重合反応)300mLのセパラブルフラスコにナフテン系炭化水素油(エクソールD110、エクソンモービル製)100g、分散安定剤ソルビタンモノオレエート0.4g、エチルセルロース0.2gを投入し、撹拌し、重合浴とした。N−ビニルホルムアミド49.9g、ジビニルベンゼン(純分55質量%)0.2g、脱塩水1g、アゾ系重合開始剤2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩(VA−044、和光純薬工業(株)製)0.20gを混合し、モノマー溶液とした。モノマー溶液と重合浴を混合し、窒素でフラスコ内を置換しながら300rpmで撹拌した。30分後、50℃で4時間、60℃で2時間重合した。重合後濾過によりオイルを除去した後、アセトンで洗浄し、真空乾燥し、37.9gの乾燥したポリビニルホルムアミド粒子を得た。
(加水分解反応)乾燥したポリビニルホルムアミド粒子10gを4口フラスコに入れ、脱塩水100g、48質量%水酸化ナトリウム14.1gを加え塩基性条件下とした。80℃で4時間保持した後室温まで放冷した。その後、濾過、水洗を3回繰り返し、副生成物を除去した。濾過後123gの精製した含水状態のポリビニルアミン粒子を得た。
(酸化分解反応)含水状態のポリビニルアミン粒子103.4gに35質量%過酸化水素10.0gを添加し70℃で2時間保持した。その後、更に35質量%過酸化水素1.0gを添加し、6時間保持した。ポリビニルアミン粒子は酸化分解され、透明均一な溶液が得られた。過酸化水素は分解し、酸素と水になるため、不純物は発生しない。得られた遊離型の精製ポリビニルアミン水溶液を酸性下(pH4)コロイド滴定することによりイオン基密度を求めたところ、11.0meq/gであった。
(実施例2)
(重合反応)300mLセパラブルフラスコに脱塩水50.1g、硫酸アンモニウム32.0g、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物水溶液(ポリマー濃度20質量%、重量平均分子量80万)1.0gを添加し、均一溶液とした。ここに、ビニルホルムアミド30.0g、ジビニルベンゼン(純分55質量%)0.15g、アゾ系重合開始剤2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)(V−70、和光純薬工業(株)製)0.09gを均一溶液としたモノマー溶液を添加し、300rpmで撹拌しながら、30分間窒素置換した。その後、40℃で1.5時間、60℃で1.5時間重合した。重合後、水洗、濾過を繰り返し、硫酸アンモニウム、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物を除去した。固形分換算23.7gの含水状態のポリビニルホルムアミド粒子364gを得た。
(加水分解反応)300mlセパラブルフラスコに、含水状態のポリビニルホルムアミド粒子154g(固形分換算10g)、48質量%水酸化ナトリウム水溶液17.6gを投入し、塩基性条件下とし80℃で5時間保持した。室温まで放冷後、濾過、水洗を3回繰り返し、副生成物を除去した。濾過後、233gの精製した含水状態のポリビニルアミン粒子を得た。
(酸化分解反応)含水状態のポリビニルアミン粒子102.6gに35質量%過酸化水素5.0gを添加し60℃で8時間保持した。ポリビニルアミン粒子は酸化分解され、透明均一な溶液が得られた。過酸化水素は分解し、酸素と水になるため、不純物は発生しない。得られた遊離型の精製ポリビニルアミン水溶液を酸性下(pH4)コロイド滴定することによりイオン基密度を求めたところ、16.7meq/gであった。
(実施例3)
(重合反応)300mLセパラブルフラスコに脱塩水50.0g、硫酸アンモニウム32.1g、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物水溶液(ポリマー濃度20質量%、重量平均分子量80万)1.1gを添加し、均一溶液とした。ここに、ビニルホルムアミド29.7g、ジビニルベンゼン(純分55質量%)0.29g、アゾ系重合開始剤2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)(V−70、和光純薬工業(株)製)0.09gを均一溶液としたモノマー溶液を添加し、300rpmで撹拌しながら、30分間窒素置換した。その後、45℃で3時間、60℃で2時間重合した。重合後、水洗、濾過を繰り返し、硫酸アンモニウム、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物を除去した。固形分換算29.7gの含水状態のポリビニルホルムアミド粒子322gを得た。
(加水分解反応)300mLセパラブルフラスコに、含水状態のポリビニルホルムアミド粒子107.4g(固形分換算10g)、48質量%水酸化ナトリウム水溶液19.0gを投入し塩基性条件下とし、80℃で5時間保持した。室温まで放冷後、濾過、水洗を3回繰り返し、副生成物を除去した。濾過後、115.2gの精製した含水状態のポリビニルアミン粒子を得た。
(酸化分解反応)含水状態のポリビニルアミン粒子50.5gに35質量%過酸化水素5.0gを添加し70℃で11時間保持した。ポリビニルアミン粒子は酸化分解され、透明均一な溶液が得られた。過酸化水素は分解し、酸素と水になるため、不純物は発生しない。得られた遊離型のポリビニルアミン水溶液を酸性下(pH4)コロイド滴定することによりイオン基密度を求めたところ、14.2meq/gであった。
(実施例4)
(重合反応)300mLセパラブルフラスコに脱塩水50.0g、硫酸アンモニウム32.2g、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物水溶液(ポリマー濃度20質量%、重量平均分子量80万)1.2gを添加し、均一溶液とした。ここに、ビニルホルムアミド29.4g、ジビニルベンゼン(純分55質量%)0.6g、アゾ系重合開始剤2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)(V−70、和光純薬工業(株)製)0.09gを均一溶液としたモノマー溶液を添加し、300rpmで撹拌しながら、30分間窒素置換した。その後、45℃で3時間、60℃で2時間重合した。重合後、水洗、濾過を繰り返し、硫酸アンモニウム、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物を除去した。固形分換算27.9gの含水状態のポリビニルホルムアミド粒子219gを得た。
(加水分解反応)300mLセパラブルフラスコに、含水状態のポリビニルホルムアミド粒子78.5g(固形分換算10g)、48質量%水酸化ナトリウム水溶液18.4gを投入して塩基性条件下とし、80℃で5時間保持した。室温まで放冷後、濾過、水洗を3回繰り返し、副生成物を除去した。濾過後、84.6gの精製した含水状態のポリビニルアミン粒子を得た。
(酸化分解反応)含水状態のポリビニルアミン粒子50.1gに35質量%過酸化水素8.0gを添加し70℃で10時間保持した。ポリビニルアミン粒子は酸化分解され、少量の不溶物を濾過した後、透明均一な溶液が得られた。過酸化水素は分解し、酸素と水になるため、不純物は発生しない。得られた遊離型のポリビニルアミン水溶液を酸性下(pH4)コロイド滴定することによりイオン基密度を求めたところ、10.9meq/gであった。
(比較例1)
(重合反応)300mLセパラブルフラスコに脱塩水50.1g、硫酸アンモニウム32.0g、ポリアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物水溶液(ポリマー濃度20質量%、重量平均分子量80万)1.0gを添加し、均一溶液とした。ここに、ビニルホルムアミド30.0g、アゾ系重合開始剤2、2’−アゾビス(4−メトキシ−2、4−ジメチルバレロニトリル)(V−70、和光純薬工業(株)製)0.09gを均一溶液としたモノマー溶液を添加し、300rpmで撹拌しながら、30分間窒素置換した。その後、40℃で1.5時間、60℃で1.5時間重合した。重合後、水で洗浄すると得られたポリマーが溶解してしまい濾過できなかった。

























Claims (5)

  1. N−ビニルカルボン酸アミドとポリビニル化合物を共重合し架橋共重合体を得た後に、該架橋共重合体を加水分解することによりポリビニルアミン架橋共重合体とし、更に洗浄後、酸化分解して得るポリビニルアミンの製造方法。
  2. 前記加水分解を塩基性条件下、行うことを特徴とする請求項1に記載のポリビニルアミンの製造方法。
  3. 前記酸化分解が過酸化水素により行われることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のポリビニルアミンの製造方法。
  4. 前記架橋共重合体を逆相懸濁重合法で得ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のポリビニルアミンの製造方法。
  5. 前記架橋共重合体を塩水溶液中で懸濁重合することにより得ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のポリビニルアミンの製造方法。
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