JP3947432B2 - 水溶性重合体分散液とその製造方法 - Google Patents

水溶性重合体分散液とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水溶性重合体分散液に関するものであり、詳しくは水処理薬剤としての凝集剤、脱水剤あるいは製紙プロセスに用いる製紙用薬剤、また各種懸濁溶液の分散安定剤、さらに土壌改良剤などに広く使用されている水溶性重合体の微粒子と、ポリアルキレンイミン硫酸中和物が共存する流動性の高い水溶性重合体分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、製紙用薬剤あるいは廃水処理用の凝集剤として使用されているカチオン性水溶性重合体分散液の製造方法として、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを塩化ベンジルや疎水性モノハロゲン化アルキルにより四級化したカチオン性単量体を用いて共重合を行う時、該単量体の重合体あるいは共重合体を溶解しない塩水溶液中で、且つその塩水溶液に溶解可能な高分子の共存下で重合を行って、分散状態で重合体を得る製造方法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。この方法は、使用するカチオン性単量体がジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを塩化ベンジルや疎水性モノハロゲン化アルキルにより四級化した特定の疎水性カチオン性単量体を使用しなければならない欠点を有している。
【0003】
一方、ポリエチレングリコール等の高分子水溶液を分散媒とする水溶性重合体微粒子の分散液を製造する方法が、特許文献3に開示されている。上記特許公報に開示された方法を実施する場合、製紙および廃水処理薬剤として有用であるジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの塩化メチル4級化物の単独重合には適用できない。また、高価である反面、製紙用薬剤や凝集剤として効果の少ないポリエチレングリコールのような低分子量水溶性ポリマーを多量に使用するため、原料コストを押し上げる欠点があった。しかし、ポリアルキレンイミンの一種であるポリエチレンイミンは、製紙用薬剤として濾水性向上剤や歩留向上剤として使用されているので、ポリアルキレンイミンの共存する水溶性重合体分散液は非常に効率の良い形態を有していると考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−123610号公報
【特許文献2】
特開平5−32722号公報
【特許文献3】
特開昭62−5170号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように水溶性重合体は、製紙工程に用いる濾水性向上剤、歩留り剤、白水中の有価物回収剤等の製紙に広範囲に使用されている。また、製油工程あるいは油分を含む産業排水の油分離工程及び処理に用いる油分離剤、都市下水、屎尿、一般産業排水の生汚泥、余剰汚泥、凝集汚泥、消化汚泥あるいはこれらの混合汚泥の凝集処理、また、脱水機などで凝集脱水する際に添加する薬剤としても使用できる。すなわち本発明の目的は、そのような産業上有益な水溶性重合体を貯蔵安定性に優れ、且つ流動性がよく溶解性にすぐれ、低コストの製造設備で容易に製造可能な分散液の形態で開発することであり、またその分散液の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記問題を解決する方法を各種検討した結果、以下のような発明に達した。すなわち請求項1の発明は、カチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上のイオン性を有する粒径100μm以下の水溶性重合体微粒子とポリアルキレンイミン硫酸中和物が共存する水溶性重合体分散液である。
【0007】
請求項2の発明は、前記カチオン性及び両性から選択される一種以上のイオン性を有する水溶性重合体微粒子が、前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合し製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の水溶性重合体分散液である。
【化1】
一般式(1)
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
【化2】
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
【化3】
一般式(3)
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
【0008】
請求項3の発明は、前記アニオン性及び非イオン性から選択された一種以上のイオン性を有する水溶性重合体微粒子が、前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、前記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%、水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合し製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の水溶性重合体分散液である。
【0009】
請求項4の発明は、前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物がポリエチレンイミン硫酸中和物であることを特徴とする請求項項1〜3のいずれか1項に記載の水溶性重合体分散液である。
【0010】
請求項5の発明は、前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物が、前記カチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上のイオン性を有する水溶性重合体に対し、20〜200重量%共存することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水溶性重合体分散液である。
【0011】
請求項の発明は、ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%及び水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合により製造することを特徴とするカチオン性及び両性から選択された一種以上のイオン性を有する重合体微粒子が分散する水溶性重合体分散液の製造方法である。
【化1】
一般式(1)
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
【化2】
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
【化3】
一般式(3)
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
【0012】
請求項の発明は、ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%及び水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合により製造することを特徴とするアニオン性及び非イオン性から選択された一種以上のイオン性を有する重合体微粒子が分散する水溶性重合体分散液の製造方法である。
【化3】
一般式(3)
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴は、製紙用薬剤として有用なポリエチレンイミン硫酸中和物を、単量体と共存させて攪拌下、重合することにより水溶性重合体微粒子からなる分散液を製造することができる。従来、前記一般式(1)あるいは(2)で表される単量体をポリエチレングリコールやジメチルジアリルアンモニウム塩化物中で重合を行うと、生成した重合物分散液は、粘性の高いものになり、重合物分子量も高くは成らなかった。しかし、本発明のポリエチレンイミン硫酸中和物中において重合すると、これらの問題が解決することができる。以下、具体的に製造法を説明する。初めにポリエチレンイミンの20〜50重量%水溶液を用意し、有機又は無機酸によりアミン当量の50〜100%を中和する。この時の水溶液pHは、2〜12に調整した後、この水溶液に単量体を加え混合する。単量体濃度としては、10〜40重量%であり、好ましくは15〜30重量%である。ポリエチレンイミン及び/又はポリエチレンイミン変性物の単量体に対する添加量は、20〜200重量%であるが、好ましくは20〜150重量%、さらに好ましくは40〜150重量%である。
【0014】
その後、窒素雰囲気下にて、重合開始剤、例えば2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物または2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物のような水溶性アゾ系重合開始剤、あるいは過硫酸アンモニウムおよび亜硫酸水素ナトリウム併用のような水溶性レドックス系重合開始剤を添加し、撹拌下ラジカル重合を行う。重合の反応温度は0〜100℃の範囲で重合開始剤の性質に応じて任意に選ぶ事ができるが、好ましくは10〜60℃であり、更に好ましくは20〜50℃である。
【0015】
本発明で使用するポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミンあるいはポリプロピレンイミンなどであるが、実用的にはポリエチレンイミンである。分子量は、5000以上あれば本発明の分散重合に使用できるが、あまり重合度が高いと分散液の粘性が高くなり好ましくない。従って好ましくは5,000以上、500,000以下であり、更に好ましくは5,000以上、200,000以下である。
【0016】
重合は一般的には中性〜酸性で行うのが、単量体も安定であり、反応性も良好であり、重合度や重合率も向上するので、ポリアルキレンイミンは、中和して弱アルカリ〜酸性の水溶液とすることが好ましい。pHとしては12〜2であるが、好ましくは10〜3であり、更に好ましくは6〜3である。中和する酸は、有機あるいは無機の酸を使用する。有機酸としては、蟻酸、酢酸、アジピン酸、無機酸としては、塩酸、硫酸、スルファミン酸などで中和する。中和度としては、分子中のアミノ基に対して、50〜100当量%である。
【0017】
分子量調節のため通常のラジカル重合に用いられるようなイソプロピルアルコールやメルカプタン等の連鎖移動剤を添加することも任意に選択することができる。重合体微細粒子の分散安定化の為、撹拌を行う必要がり、撹拌速度の上限は無く、任意の撹拌条件を選ぶことができる。
【0018】
次にイオン性水溶性重合体を製造する場合に使用する単量体について説明する。カチオン性水溶性重合体を製造する場合には、カチオン性単量体の一種以上を使用し、また非イオン性単量体との共重合をすることもできる。カチオン性単量体の例としては、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、メチルジアリルアミンなどの重合体や共重合体が上げられ、四級アンモニウム基含重合体の例は、前記三級アミノ含有単量体の塩化メチルや塩化ベンジルによる四級化物である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。また、一般式(2)で表されるジメチルジアリルアンモニウム系単量も使用可能であり、その例としてジメチルジアリルアンモニウム塩化物、ジアリルメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。
【0019】
非イオン性単量体の例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリン、アくリロイルピペラジンなどがあげられる。
【0020】
両性水溶性重合体を製造する場合には、前記カチオン性と非イオン性単量体に加えて、さらに一般式(3)で表されるアニオン性単量体を共重合する。その例としては、スルフォン基でもカルボキシル基でもさしつかいなく、両方を併用しても良い。スルフォン基含有単量体の例は、ビニルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸などである。またカルボキシル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
【0021】
アニオン性水溶性重合体を製造する場合には、前記一般式(3)で表されるアニオン性単量体の一種以上の共重合、あるいは前記アニオン性単量体と水溶性非イオン性単量体との共重合によって製造する。アニオン性単量体と水溶性非イオン性単量体の例としては、前記のようなものを使用する。
【0022】
さらに非イオン性水溶性重合体を製造する場合には、前記非イオン性単量体の一種以上を使用する。特に好ましい非イオン性単量体としては、アクリルアミドである。
【0023】
重合開始は、ラジカル重合開始剤を用いる。そのような開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系,過酸化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチル)バレロニトリルなどがあげられ、水混溶性溶剤に溶解し添加する。
【0024】
水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。またレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエ−トなどをあげることができる。
【0025】
本発明のイオン性水溶性重合体分散液は、単量体を重合する際、ポリアルキレンイミン硫酸中和物を共存させるので、ポリアルキレンイミン硫酸中和物の一部に一般式(1)〜(3)で表される単量体がグラフト重合していると推定される。さらにポリアルキレンイミン硫酸中和物は、非常に枝分かれした構造をしているため、それだけグラフト重合も起こりやすいと考えられ、分散液の安定化にも大いに寄与すると推定され、重合の分散媒としては非常に適した材料である。
【0026】
また、本発明のイオン性水溶性重合体分散液は、ポリアルキレンイミン硫酸中和物の他、分子量の比較的低い他のカチオン性水溶性重合体を併用することも好ましい。そのようなカチオン性水溶性重合体としては、前記一般式(1)及び/又は前記一般式(2)で表されるカチオン性単量体一種以上の重合体あるいは共重合体である。あるいは前記カチオン性単量体一種以上と水溶性非イオン性単量体との共重合体も使用できる。これらカチオン性水溶性重合体は、重合時、あるいは重合後添加する。分子量は、1,000〜3,000,000であり、好ましくは10,000〜2,000,000である。
【0027】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0028】
【実施例1〜6】
攪拌機および温度制御装置を備えた反応器に50重量%ポリエチレンイミン水溶液(重量平均分子量;50,000)50部をイオン交換水21.5部に溶解し、75重量%硫酸28.5部を冷却攪拌下添加し、pHを4.8〜5.5に調整した。攪拌機、窒素曝気管および温度制御装置を備えた反応器に前記操作により中和したポリエチレンイミン水溶液78.0gを仕込み、メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド80%水溶液48.8g、イオン交換水63.2gを仕込み混合した。窒素で置換しながら10重量%の2,2アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロライド水溶液を重合開始剤として対モノマーあたり重量で500ppm添加し、撹拌下36℃で18時間重合した。その結果、粒径10〜100μmの微粒子の重合体分散液が得られた(試料−1)。生成したポリマ―分散液をB型粘度計により測定した分散液の粘度、及び静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。
【0029】
また上記操作と同様に表ー1記載の組成のモノマーを表1記載の単量体濃度になるように仕込み、重合操作を行い水溶性重合体分散液を得た(試料−2〜試料−6)。結果を表1に示す。
【0030】
【実施例7〜12】
重合開始剤として10重量%の、2,2アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロライド水溶液を対モノマーあたり200ppm使用する以外は実施例−1〜6と同様の操作を行ない、その結果、粒径10〜100μmの微粒子の重合体分散液が得られた。生成したポリマ―分散液をB型粘度計により測定した分散液の粘度、および重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0031】
【実施例13】
攪拌機、窒素曝気管および温度制御装置を備えた反応器に実施例1と同様な操作により中和したポリエチレンイミン水溶液120.0gを仕込み、アクリルアミド50%水溶液120.0g、イオン交換水38.0g、没食子酸0.02gをそれぞれ仕込み、混合した。窒素で置換しながら2重量%の、2,2アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロライド水溶液を重合開始剤として対モノマーあたり200ppm添加し、撹拌下36℃で18時間重合した。その結果、粒径10〜100μmの微粒子の重合体分散液が得られた。生成したポリマ―分散液をB型粘度計により測定し、また重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0032】
【実施例14
攪拌機、窒素曝気管および温度制御装置を備えた反応器に実施例1と同様な操作により中和したポリエチレンイミン水溶液120.0gを仕込み、アクリル酸60%水溶液30g、アクリルアミド50%水溶液114.0g、イオン交換水54.0gを仕込み混合した。窒素で置換しながら10重量%の2,2アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロライド水溶液を重合開始剤として対モノマーあたり重量で500ppm添加し、撹拌下36℃で18時間重合した。その結果、粒径10〜100μmの微粒子の重合体分散液が得られた。結果を表1に示す。
【0033】
【比較例1〜5】
重合時使用する分散媒を構成する水溶性高分子として、それぞれ(1;ジメチルアミン/エピクロロヒドリン反応物、分子量10,000、(比較例1)、(2;ポリエチレングリコール#5,000、(比較例4)、(3;ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合物、分子量100,000(比較例5)を使用する以外は合成例−1〜6と同様の操作を行ない、重合反応を行った。また、水溶性高分子を共存させないで重合反応を行った場合も同時に実施した(比較例−2,3)。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
DMC:メタクロルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
DMQ:アクロルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、AAC:アクリル酸、
AAM:アクリルアミド、共存高分子(1;ジメチルアミン/エピクロロヒドリン反応物、共存高分子(2;ポリエチレングリコール#5,000、共存高分子(3;ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合物
(4は粘性液体、共存高分子添加量:対単量体重量%、分子量単位;万
【0035】
【発明の効果】
ポリアルキレンイミン硫酸中和物を用いる本発明の分散重合は、分散液の流動性が高く、高分子量の水溶液重合体を得ることができる。すなわち本発明は得られた水溶性重合体分散液の品質上のメリットを有し、その経済的効果は大きい。

Claims (7)

  1. カチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択される一種以上のイオン性を有する粒径100μm以下の水溶性重合体微粒子とポリアルキレンイミン硫酸中和物が共存する水溶性重合体分散液。
  2. 前記カチオン性及び両性から選択される一種以上のイオン性を有する水溶性重合体微粒子が、前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合し製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の水溶性重合体分散液。
    一般式(1)
    R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
    一般式(2)
    R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
    一般式(3)
    R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
    CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
  3. 前記アニオン性及び非イオン性から選択される一種以上のイオン性を有する水溶性重合体微粒子が、前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、前記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%、水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合し製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の水溶性重合体分散液。
  4. 前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物ポリエチレンイミン硫酸中和物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水溶性重合体分散液。
  5. 前記ポリアルキレンイミン硫酸中和物が、前記カチオン性、両性、非イオン性及びアニオン性から選択された一種以上のイオン性を有する水溶性重合体に対し、20〜200重量%共存することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水溶性重合体分散液。
  6. ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜100モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%及び水溶性非イオン性単量体0〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合により製造することを特徴とするカチオン性及び両性から選択された一種以上のイオン性を有する重合体微粒子が分散している水溶性重合体分散液の製造方法。
    一般式(1)
    R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
    一般式(2)
    R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
    一般式(3)
    R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
    CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
  7. ポリアルキレンイミン硫酸中和物共存下で、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜100モル%及び水溶性非イオン性単量体0〜100モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合により製造することを特徴とするアニオン性及び非イオン性から選択された一種以上のイオン性を有する重合体微粒子が分散する水溶性重合体分散液の製造方法。
    一般式(3)
    R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
    CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
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