JP2003155689A - 紙の製造方法 - Google Patents
紙の製造方法Info
- Publication number
- JP2003155689A JP2003155689A JP2001348993A JP2001348993A JP2003155689A JP 2003155689 A JP2003155689 A JP 2003155689A JP 2001348993 A JP2001348993 A JP 2001348993A JP 2001348993 A JP2001348993 A JP 2001348993A JP 2003155689 A JP2003155689 A JP 2003155689A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- monomer
- mol
- water
- represented
- anionic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Paper (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
高い歩留率を維持できる抄紙方法を開発することであ
る。そのため特定の両性高分子物質を用いて、抄紙系の
クローズド化の進展などにより抄紙工程で係る種々のせ
ん断力に強く、しかも抄紙後の紙の地合崩れをおこさな
い適度な強度を有するフロックを生成する歩留向上剤を
開発し、それを用いた歩留向上方法を提供する。 【解決手段】 特定のカチオン性単量体から選択される
二種を5〜95モル%、アニオン性単量体5〜50モル
%及び非イオン性単量体0〜90からなる両性水溶性高
分子を、抄紙前の製紙原料中に添加し処理した後、抄紙
することによって達成できる。また、アニオン性水溶性
高分子と併用することによって達成できる。
Description
ものであり、詳しくは特定のカチオン性単量体から選択
される二種、アニオン性単量体及び非イオン性単量体か
らなる両性水溶性高分子を、抄紙前の製紙原料中に添加
し処理した後、抄紙することによって抄紙時、原料の歩
留を向上させる紙の製造方法に関するものである。
ヤ−上の歩留率を向上させることは、排水負荷の軽減、
製造コストの低下、填量分を効率良くリサイクルするこ
となど重要な意味を有している。そのため現在まで種々
の歩留向上法が提案されている。たとえば、カチオン性
または両性高分子を添加、混合した後、コロイドシリカ
を添加、混合して抄紙する方法(特開平3−27676
号公報)、カチオン性高分子を添加、混合した後、ベン
トナイトを添加する方法(特開昭62−191598号
公報)、カチオン性高分子を添加、混合した後、アニオ
ン性高分子とベントナイトの混合物を添加する方法(特
開昭64−61588号公報)などである。
重視され、古紙の配合比率が増加している。また、化学
パルプに較べ製造工程が短く、化学薬品の使用量が少な
くてすみ、しかも製造排水も減少する機会パルプの使用
量も増加傾向にある。機会パルプは、製造コストは低く
いが、パルプ繊維が短くワイヤ−上の歩留りはどうして
も低下する。また、原料木材から抽出されるアニオン性
物質が、技術的あるいはコスト的に完全には除去され
ず、抄紙原料中に混入してくる。そのため従来の歩留処
方ではなかなか歩留率を向上させることは難しいと言う
問題が、発生している。
や機械パルプの配合比率が増加しても、高い歩留率を維
持できる抄紙方法を開発することである。そのため具体
的には特定の両性高分子物質を用いて、抄紙系のクロー
ズド化の進展などにより抄紙工程で係る種々のせん断力
やしかも抄紙後の紙の地合崩れをおこさない適度な強度
を有するフロック生成をする歩留向上剤を開発し、それ
を用いた歩留向上方法を開発する。
鋭意検討を重ねた結果、以下に述べるような発明に達し
た。すなわち請求項1の発明は、下記一般式(1)〜
(3)で表されるカチオン性単量体から選択される二種
を5〜95モル%、下記一般式(4)で表されるアニオ
ン性単量体5〜50モル%及び非イオン性単量体0〜9
0モル%からなる両性水溶性高分子を歩留向上及び/又
は濾水性向上を目的として、抄紙前の製紙原料中に添加
することを特徴とする紙の製造方法に関する。
ルコキシル基、R4、R5、R6は炭素数1〜3のアル
キルあるいはアルコキシル基、R7は水素又はメチル
基、R8、R9は炭素数1〜3のアルキルあるいはアル
コキシル基、R10はベンジル基であり、Aは酸素原子
またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはア
ルコキシレン基を表わす、X1、X2、X3は陰イオン
をそれぞれ表わす。
はSO3、C6H4SO3、CONHC(CH3)2C
H2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R12は
水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または
陽イオンをそれぞれ表す。
が、塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散剤を共
存させ、前記一般式(1)〜(3)で表されるカチオン
性単量体から選択される二種を5〜95モル%、下記一
般式(4)で表されるアニオン性単量体5〜50モル%
及び非イオン性単量体0〜90からなる単量体混合物
を、攪拌下、分散重合することによって製造される粒径
100μm以下の微粒子からなる分散液であることを特
徴とする請求項1に記載の紙の製造方法である。
イオン性であることを特徴とする請求項1に記載の紙の
製造方法である。
る塩が、少なくとも一種の多価アニオン塩を含有するこ
とを特徴とする請求項1に記載の紙の製造方法である。
が、前記一般式(1)〜(3)で表されるカチオン性単
量体から選択される二種を5〜95モル%、下記一般式
(4)で表されるアニオン性単量体5〜50モル%及び
非イオン性単量体0〜90からなる単量体混合物水溶液
を不連続相とし、油溶性乳化剤を含有する液状炭化水素
を連続相とする油中水型エマルジョンを形成させ、攪拌
下、乳化重合することによって製造される分散液からな
ることを特徴とする請求項1に記載の紙の製造方法であ
る。
(3)で表されるカチオン性単量体が各々、メタクリロ
イルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、アク
リロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物及
びアクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニ
ウム塩化物であり、アニオン性単量体が(メタ)アクリ
ル酸であり、非イオン性単量体が(メタ)アクリルアミ
ドであることを特徴とする請求項1に記載の紙の製造方
法である。
高分子が、塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散
剤を共存させ、前記一般式(4)で表されるアニオン性
単量体5〜100モル%及び非イオン性単量体0〜95
からなる単量体混合物を、攪拌下、分散重合することに
よって製造される粒径100μm以下の微粒子からなる
分散液であることを特徴とする請求項7に記載の紙の製
造方法である。
高分子が、塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散
剤を共存させ、前記一般式(4)で表されるアニオン性
単量体5〜100モル%及び非イオン性単量体0〜95
からなる単量体混合物を、攪拌下、分散重合することに
よって製造される粒径100μm以下の微粒子からなる
分散液であることを特徴とする請求項8に記載の紙の製
造方法である。
イオン性であることを特徴とする請求項8に記載の紙の
製造方法である。
する塩が、少なくとも一種の多価アニオン塩を含有する
ことを特徴とする請求項9に記載の紙の製造方法であ
る。
子は、前記一般式(1)〜(3)で表されるで表される
カチオン性単量体から選択される二種を5〜95モル
%、前記一般式(4)で表されるアニオン性単量体5〜
50モル%及び非イオン性単量体0〜90からなる。一
般的な合成法は、これら単量体を水媒体中に溶解、混合
し、その水溶液pHを2〜5に調整した後、窒素雰囲気
中、重合開始剤を添加し共重合する。重合方法は水溶液
重合、油中水型重合、油中水型分散重合あるいは塩水溶
液中分散重合などを用いることができる。
(1)で表される単量体は、ジアルキルアミノアルキル
メタアクリレートのモノハロゲン化物による四級アンモ
ニウム塩である。その例としては、メタクリロイルオキ
シエチルトリメチルアンモニウム塩化物、メタアクリロ
イルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニ
ウム塩化物、メタアクリロイルアミノプロピルトリメチ
ルアンモニウム塩化物などがあげられる。
量体は、ジアルキルアミノアルキルアクリレートのモノ
ハロゲン化物による四級アンモニウム塩である。その例
としては、アククリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウム塩化物、アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプ
ロピルトリメチルアンモニウム塩化物、アクリロイルア
ミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物などがあげ
られる。
量体は、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー
トのベンジル基を有するモノハロゲン化物による四級ア
ンモニウム塩である。その例とし(メタ)アクリロイル
オキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモ
ニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジ
メチルベンジルアンモニウム塩化物あるいは(メタ)ア
クリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム
塩化物などがあげられる。
単量体の例としては、スルフォン基でもカルボキシル基
でもさしつかいなく、両方を併用しても良い。スルフォ
ン基含有単量体の例は、ビニルスルフォン酸、ビニルベ
ンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メ
チルプロパンスルフォン酸などである。またカルボキシ
ル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレン
などである。
は、アクリルアミドを使用することが最も好ましいが、
アクリルアミド以外の非イオン性単量体を共重合しても
良い。そのような例としてN,N−ジメチルアクリルア
ミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセ
トンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイ
ルモルホリンなどがあげられる。
組み合わせとしては、メタクリロイルオキシエチルトリ
メチルアンモニウム塩化物、アクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウム塩化物、アクリル酸及びアクリ
ルアミド あるいはメタクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウム塩化物、アクリロイルオキシエチルベ
ンジルジメチルアンモニウム塩化物、アクリル酸及びア
クリルアミド、あるいはアクリロイルオキシエチルトリ
メチルアンモニウム塩化物、アクリロイルオキシエチル
ベンジルジメチルアンモニウム塩化物、アクリル酸及び
アクリルアミドである。
チオン性単量体のモル比は、5〜95モル%であり、好
ましくは10〜90モル%であり、さらに好ましくは2
0〜80モル%である。アニオン性単量体のモル比は、
5〜50モル%が好ましく、さらに好ましくは10〜5
0モル%である。非イオン性単量体のモル比は、は0〜
90モル%であり、好ましくは0〜80モル%である。
これら両性水溶性高分子の分子量としては、100万〜
2000万であり、好ましくは300万〜1500万で
ある。
ドやエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−トなどの多
官能性単量体、あるいはN,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミドやN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド
など熱架橋性単量体を共重合して架橋や分岐した重合体
を合成し、改質することも可能である。
オン性基は、そのバランスを調節することにより特に効
果を発揮する。すなわち、カチオン性単量体から選択さ
れる二種を5〜95モル%、アニオン性単量体5〜50
モル%及び非イオン性単量体0〜90からなる範囲にお
いて、更に下記の条件を満たす場合である。すなわち、
両性水溶性高分子中のカチオン性単量体総量のモル数を
Cで表し、アニオン性単量体のモル数をAで表したと
き、1.0≦C/A≦6.0この意味は、カチオン性単
量体のモル数が、アニオン性単量体のモル数に対し等量
から6倍であることを表す。一般的に両性水溶性高分子
は、重合時、pHを2〜5に調節し重合する。処理対象
水に添加する希釈溶液もこのpHになるよう考慮されて
いる。pH5〜8付近の処理対象水に添加すると、イオ
ンコンプレクッスを生成し、見かけ分子量の増加など種
々の効果を発現する。上記比率にあるとき最もイオンコ
ンプレクッスを生成しやすく、両性水溶性高分子として
好ましい。たま、カチオン性単量体が過剰であるため全
体としてカチオン性であり、アニオン性水溶性高分子と
併用する場合も優れた効果を発現する。
(1)で示されるようなメタアクリレ−ト系四級アンモ
ニウム塩基含有単量体、一般式(2)で示されるような
アクリレ−ト系四級アンモニウム塩基含有単量体及び一
般式(3)で示されるベンジル基含有四級アンモニウム
塩基含有単量体を同時に含有するので独特の効果を発現
する。すなわち、メタアクリレ−トはα−炭素にメチル
基が結合しているため、アクリレ−ト較べ反応性が低く
高重合度品が得られにくいが、耐加水分解性がある、α
−炭素に水素が結合していないため分岐構造が起き難
く、その結果、架橋による高分子の不溶化が起き難い、
適度な疎水性がある。逆にアクリレートは、親水性が強
いが、反応性が高く高分子の製造は容易である。従って
本発明の両性水溶性高分子は、疎水性と親水性のバラン
スによって古紙や機械パルプに由来するアニオン性物質
に代表される共雑物が存在しても凝集性を発揮し、適度
の強度を有するフロックを形成しワイヤ−上の歩留率を
向上させるものと推定される。
モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜10
0℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使
用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちら
でも良く、アゾ系,過酸化物系、レドックス系いずれで
も重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例
としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、
1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−
ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチ
ル)バレロニトリルなどがあげられ、水混溶性溶剤に溶
解し添加する。
2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’
−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。ま
たレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモ
ニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ト
リメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどと
の組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例として
は、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、
過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペ
ルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニ
ックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エチルヘ
キサノエ−トなどをあげることができる。これら開始剤
の中で最も好ましいのは、水溶性アゾ開始剤である2、
2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物である。
のような形態でも適用可能であるが、最も好ましい製品
形態としては、油中水型エマルジョン重合品あるいは塩
水溶液中分散重合品である。この理由としては、水溶液
重合品に較べ高濃度にできること、粉末品に較べ溶解時
間が短縮できることが第一にあげられる。また塩水溶液
中分散重合品を水に溶解した場合、水溶液品、粉末品に
較べ水溶液粘度が低く、製紙白水への分散性が良好であ
る。
からなる水溶性高分子は、特開昭62−15251号公
報などを基本にして製造することができる。すなわち塩
水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子からなる分散剤共
存下で、攪拌しながら製造された粒系100mμ以下の
高分子微粒子の分散液を得ることができる。高分子分散
剤は、非イオン性あるいはイオン性を用いるが、イオン
性高分子が好ましい。例えばジメチルジアリルアンモニ
ウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウム塩化物の単独重合体や非イオン性単量
体との共重合体を使用する。
5、000から300万、好ましくは5万から150万
である。また、非イオン性高分子分の分子量としては、
1,000〜100万であり、好ましくは1,000〜
50万である。これら高分子分散剤の添加量としては、
単量体に対して1/100〜1/10であり、好ましく
は2/100〜8/100である。
オン塩類が、より好ましく、硫酸塩又は燐酸塩が適当で
あり、具体的には、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸水素ア
ンモニウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウム等
を例示することができ、これらの塩を濃度15%以上の
水溶液として用いることが好ましい。
物水溶液を不連続相とし、油溶性乳化剤を含有する液状
炭化水素を連続相とする油中水型エマルジョンを形成さ
せ、攪拌下、乳化重合することによって製造することが
できる。
しては、パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油などの
鉱油、あるいはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度
などの特性を有する炭化水素系合成油、あるいはこれら
の混合物があげられる。
量とHLBを有する油溶性乳化剤の例としては、HLB
3〜11の乳化剤であり、非イオン性がより好ましい。
その具体例としては、ソルビタンモノオレ−ト、ソルビ
タンモノステアレ−ト、ソルビタンモノパルミテ−トな
どがあげられる。これら界面活性剤の添加量としては、
油中水型エマルジョン全量に対して0.5〜10重量%
であり、好ましくは1〜5重量%である。
高分子を添加、混合後、アニオン性水溶性高分子を添
加、混合し処理することもできる。この処理方法は両性
水溶性高分子単独では処理しにくい製紙白水には効果を
発揮する。アニオン性水溶性高分子は、水溶液重合品、
油中水型エマルジョン品、油中水型分散重合による粉末
品などどのような形態でも使用可能であるが、塩水溶液
中分散重合品が最も好ましい。塩水溶液中に分散した高
分子微粒子分散液からなる水溶性高分子は、前述の方法
によって製造することができる。分散剤も同様に塩水溶
液中に可溶な高分子を使用する。非イオン性ではスチレ
ン/無水マレイン酸共重合物あるいはブテン/無水マレ
イン酸共重合物の完全アミド化物などである。イオン性
高分子が好ましく、特にこの場合はアニオン性高分子が
好ましい。すなわちアニオン性高分子の例としては、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリ
ルアミド2−メチルプロパンスルホン酸(塩)やスチレ
ンスルホン酸(塩)などのアニオン性単量体の(共)重
合体である。さらに非イオン性の単量体であるアクリル
アミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトア
ミド、N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリ
ルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トのなど
との共重合体も使用可能である。
の分子量、単量体に対する添加量また塩水溶液を構成す
る無機塩類としては、両性水溶性高分子の場合と同様で
ある。
用するアニオン性単量体は、スルフォン基でもカルボキ
シル基でも使用可能であり、両方を共重合しても良い。
スルフォン基含有単量体の例は、ビニルスルフォン酸、
ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミ
ド2−メチルプロパンスルフォン酸などである。またカ
ルボキシル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリ
ル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシ
スチレンなどである。また他の非イオン性の単量体との
共重合体でも良い。例えば(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリ
ロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−
ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニ
ルアセトアミド、アクリロイルモルホリンなどがあげら
れ、これら一種または二種以上との共重合が可能であ
る。
る場合のアニオン性単量体のモル比は、1〜100モル
%であり、好ましくは5〜100モル%でり、さらに好
ましく10〜100モル%である。また、分子量として
は、100万〜2000万であり、好ましくは500万
〜1500万である。
白水への添加量としては、白水中の固形分濃度により異
なるが、両性水溶性高分子単独の場合、対白水液量当た
り高分子純分として、凡そ0.1〜10ppmであり、
好ましくは0.2〜5ppmである。また、アニオン性
水溶性高分子と併用する場合は、両性水溶性高分子が凡
そ0.1〜5ppmであり、好ましくは0.2〜3pp
mである。組み合わせるアニオン性水溶性高分子は、凡
そ0.1〜5ppmであり、好ましくは0.2〜3pp
mである。
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、
イオン交換水185.7g及び60%水溶液アクリル酸
16.3gを仕込み、この中に30%水溶液の水酸化ナ
トリウム16.3g(対アクリル酸90当量%)を加え
中和した。その後、分散剤としてアクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウム塩化物単独重合物(20%
水溶液、分子量120万)、30g(対単量体6.0
%)、硫酸アンモニウム125.0g、アクリルアミド
50%水溶液19.2g、アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウム塩化物、80%水溶液65.6g
及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ム塩化物、80%水溶液35.2gを仕込み、各々完全
に溶解させた。また、重合度調節剤としてイソプロピル
アルコール0.2gを加えた。内温を33〜35℃に保
ち、30分間窒素置換後、開始剤として2、2’−アゾ
ビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液4.0g
(対単量体0.1%)を加え重合を開始させた。開始
2.5時間後、反応物はやや粘度の上昇が観測され、2
5分間その状態が継続したが、その後すぐに収まり分散
液に移行した。開始8時間後、前記開始剤溶液を1.0
g追加しさらに8時間重合を行った。得られた分散液の
しこみ単量体濃度は20%であり、ポリマー粒径は10
μm以下、分散液の粘度は510mPa・sであった。
また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製D
LS−7000)によって重量平均分子量を測定した。
この試料を試作−1とする。結果を表2に示す。
器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、
イオン交換水185.0g及び60%水溶液アクリル酸
15.4gを仕込み、この中に30%水溶液の水酸化ナ
トリウム15.4g(対アクリル酸90当量%)を加え
中和した。その後、分散剤としてアクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウム塩化物単独重合物(20%
水溶液、分子量120万)、30g(対単量体6.0
%)、硫酸アンモニウム125.0g、アクリルアミド
50%水溶液18.2g、アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウム塩化物、80%水溶液62.1g
及びアクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモ
ニウム塩化物、80%水溶液39.9gを仕込み、各々
完全に溶解させた。また、重合度調節剤としてイソプロ
ピルアルコール0.2gを加えた。内温を33〜35℃
に保ち、30分間窒素置換後、開始剤として2、2’−
アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−
イル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液4.0g
(対単量体0.1%)を加え重合を開始させた。開始
2.5時間後、反応物はやや粘度の上昇が観測され、1
5分間その状態が継続したが、その後すぐに収まり分散
液に移行した。開始8時間後、前記開始剤溶液を1.0
g追加しさらに8時間重合を行った。得られた分散液の
しこみ単量体濃度は20%であり、ポリマー粒径は10
μm以下、分散液の粘度は450mPa・sであった。
また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製D
LS−7000)によって重量平均分子量を測定した。
この試料を試作−2とする。結果を表2に示す。
器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、
イオン交換水1605.0g及び60%水溶液アクリル
酸15.4gを仕込み、この中に30%水溶液の水酸化
ナトリウム14.2g(対アクリル酸90当量%)を加
え中和した。その後、分散剤としてアクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウム塩化物単独重合物(20
%水溶液、分子量120万)、27.5g(対単量体
5.5%)、硫酸アンモニウム125.0g、アクリル
アミド50%水溶液16.8g、メタクリロイルオキシ
エチルトリメチルアンモニウム塩化物、80%水溶液3
8.3g及びアクリロイルオキシエチルベンジルジメチ
ルアンモニウム塩化物、80%水溶液73.3gを仕込
み、各々完全に溶解させた。また、重合度調節剤として
イソプロピルアルコール0.2gを加えた。内温を33
〜35℃に保ち、30分間窒素置換後、開始剤として
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶
液2.0g(対単量体0.05%)を加え重合を開始さ
せた。開始2.5時間後、反応物はやや粘度の上昇が観
測され、30分間その状態が継続したが、その後すぐに
収まり分散液に移行した。開始8時間後、前記開始剤溶
液を1.0g追加しさらに8時間重合を行った。得られ
た分散液のしこみ単量体濃度は20%であり、ポリマー
粒径は10μm以下、分散液の粘度は600mPa・s
であった。また、静的光散乱法による分子量測定器(大
塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を
測定した。この試料を試作−3とする。結果を表2に示
す。
器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、
イオン交換水192.0g及び60%水溶液アクリル酸
10.6gを仕込み、この中に30%水溶液の水酸化ナ
トリウム8.8g(対アクリル酸90当量%)を加え中
和した。その後、分散剤としてアクリロイルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウム塩化物単独重合物(20%水
溶液、分子量120万)、30g(対単量体6.0
%)、硫酸アンモニウム125.0g、アクリルアミド
50%水溶液10.6g、アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウム塩化物、80%水溶液53.7g
及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ム塩化物、80%水溶液38.4gを仕込み、各々完全
に溶解させた。また、重合度調節剤としてイソプロピル
アルコール0.2gを加えた。内温を33〜35℃に保
ち、30分間窒素置換後、開始剤として2、2’−アゾ
ビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液4.0g
(対単量体0.1%)を加え重合を開始させた。開始
2.5時間後、反応物はやや粘度の上昇が観測され、2
5分間その状態が継続したが、その後すぐに収まり分散
液に移行した。開始8時間後、前記開始剤溶液を1.0
g追加しさらに8時間重合を行った。得られた分散液の
しこみ単量体濃度は20%であり、ポリマー粒径は10
μm以下、分散液の粘度は510mPa・sであった。
また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製D
LS−7000)によって重量平均分子量を測定した。
この試料を試作−4とする。結果を表2に示す。
より、表1に示す組成により、塩水溶液中分散重合法を
用い試作−5〜試作−6を合成した。結果を表2に示
す。
び60%水溶液アクリル酸28.5gを仕込み、この中
に30%水溶液の水酸化ナトリウム28.5g(対アク
リル酸90当量%)を加え中和した。この中にアクリル
アミド50%水溶液33.6g、アクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウム塩化物、80%水溶液11
4.8g及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウム塩化物、80%水溶液61.6gおよびイソ
プロピルアルコール0.35gを仕込み、各々完全に溶
解させた。別に沸点190°Cないし230°Cのイソ
パラフィン126.0gにソルビタンモノオレート1
5.0gを加え溶解させ、前記単量体溶液を混合し、ホ
モジナイザーにて3000rpmで10分間乳化した。
生成したエマルジョンを攪拌機および温度制御装置を備
えた反応槽に仕込み、内温を33〜35に保ち、窒素置
換を30分間行った。その後、4、4−アゾビス(4−
メトキシ−2、4ジメチル)バレロニトリルをジオキサ
ンに溶解した5%溶液を1.8g(対単量体0.05
%)を加え重合を開始した。開始5時間後、前記開始剤
溶液を0.9g追加し更に5時間重合を継続した。これ
を試作−7とする。また、静的光散乱法による分子量測
定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均
分子量を測定した。結果を表2に示す。
より、表1に示す組成により、油中水型エマルジョン重
合法を用い試作8〜9を合成した。結果を表2に示す。
び60%水溶液アクリル酸62.1gを仕込み、この中
に30%水溶液の水酸化ナトリウム62.1g(対アク
リル酸90当量%)を加え中和した。この中にアクリル
アミド50%水溶液18.6g、アクリロイルオキシエ
チルトリメチルアンモニウム塩化物、80%水溶液9
4.0g及びメタクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウム塩化物、80%水溶液62.7gおよびイソ
プロピルアルコール0.07g(対単量体0.04%)
を仕込み、各々完全に溶解させた。別に沸点190°C
ないし230°Cのイソパラフィン126.0gにソル
ビタンモノオレート15.0gを加え溶解させ、前記単
量体溶液を混合し、ホモジナイザーにて3000rpm
で10分間乳化した。生成したエマルジョンを攪拌機お
よび温度制御装置を備えた反応槽に仕込み、内温を33
〜35に保ち、窒素置換を30分間行った。その後、
4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチル)バ
レロニトリルをジオキサンに溶解した5%溶液を1.8
g(対単量体0.05%)を加え重合を開始した。開始
5時間後、前記開始剤溶液を0.9g追加し更に5時間
重合を継続した。これを試作−10とする。また、静的
光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−70
00)によって重量平均分子量を測定した。結果を表2
に示す。
作により、表1に示す組成により、油中水型エマルジョ
ン重合法を用い試作11〜12を合成した。結果を表2
に示す。
計および窒素導入管を備えた4つ口500mlセパラブ
ルフラスコに脱イオン水:131.7g、60%アクリ
ル酸:50.0g、50%アクリルアミド:140.3
gを加え、30重量%の水酸化ナトリウム8.3gによ
りアニオン性単量の15モル%を中和した。この溶液に
硫酸アンモニウム135.4g、また20質量%水溶液
のアクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸重合体
(分子量:20万、20当量%中和物)25.0g(対
単量体5.0質量%)を添加した。その後、攪拌しなが
ら窒素導入管より窒素を導入し溶存酸素の除去を行う。
この間恒温水槽により25℃に内部温度を調整する。窒
素導入30分後、0.2質量%のペルオキソニ硫酸アン
モニウム及び亜硫酸水素アンモニウムの0.2質量%水
溶液をそれぞれこの順で2.5g(対単量体、40pp
m)添加し重合を開始させた。重合開始後8時間たった
ところで前記開始剤をそれぞれ同量追加し、さらに15
時間重合を継続させ反応を終了した。この試作品を試作
−13とする。この試作−13のアクリル酸/アクリル
アミドのモル比は30/70であり、粘度は610mP
a・sであった。なお、顕微鏡観察の結果、2〜20μ
mの粒子であることが判明した。結果を表2に示す。
により、表1に示す組成からなる両性水溶性高分子を塩
水溶液中分散重合法あるいは油中水型エマルジョン重合
法を用いて比較−1〜4を合成した。結果を表2に示
す。
合、pH5.85、全ss分2.14%、灰分0.20
%)を検体として、パルプ濃度0.9重量%に水道水を
用いて希釈し、ブリット式ダイナミックジャ−テスタ−
により歩留率を測定した。添加薬品として、カチオン性
デンプン、対製紙原料0.5重量%(以下同様)、軽質
炭酸カルシウム、20%、中性ロジンサイズ、0.3
%、硫酸バンド0.8%、表2の両性水溶性高分子、試
作−1〜試作−12、0.02%をそれぞれこの順で1
5秒間隔により下記試験条件で添加し、攪拌を開始す
る。全薬品添加後のpHは6.7であった。全ての薬剤
添加30秒後に10秒間白水を排出し、30秒間白水を
採取し、下記条件で総歩留率を測定した。なお、攪拌条
件は、回転数1000r.p.m.、ワイヤー125P
スクリーン(200メッシュ相当)、総歩留率(SS濃
度)はADVANTEC NO.2にて濾過し測定し
た。また乾燥後、濾紙を600℃で焼却し灰分を測定す
ることにより炭酸カルシウムの歩留率を算出した。結果
を表3に示す。
比較−1〜比較−4について歩留率の試験を行なった。
結果を表3に示す。
機械パルプからなる配合、pH7.1、全ss2.53
%、灰分0.15%)を用い、実施例1〜12と同様な
操作により歩留率を測定した。添加薬品としてポリアク
リルアミド系両性紙力増強剤、対製紙原料0.15%、
タルク5.5%、エマルジョン型ロジンサイズ、0.1
%、硫酸バンド2.5%、表2の両性水溶性高分子試作
−1〜試作−12、0.025%をそれぞれこの順で添
加した。全薬品添加後のpHは5.75であった。結果
を表4に示す。
り、比較−1〜比較−4について歩留率の試験を行なっ
た。結果を表4に示す。
(LBKPに古紙を配合、pH5.85、全ss分2.
14%、灰分0.20%)を用い、両性水溶性高分子と
アニオン性水溶性高分子とを組み合わせ歩留率を測定し
た。添加薬品としてポリアクリルアミド系両性紙力増強
剤、対製紙原料0.1%、タルク20%、エマルジョン
型ロジンサイズ、0.15%、硫酸バンド2.8%、表
2の両性水溶性高分子試作−1〜試作−12、0.02
%及びアニオン性水溶性高分子0.015%をそれぞれ
この順で添加した。全薬品添加後のpHは4.9であっ
た。以下の操作は実施例1〜12と同様である。結果を
表5に示す。
り、比較−1〜比較−4について歩留率の試験を行なっ
た。結果を表5に示す。
ウム塩化物 DMC:メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウム塩化物 ABC:アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルア
ンモニウム塩化物 AAC:アクリル酸、AAM:アクリルアミド
Claims (10)
- 【請求項1】 下記一般式(1)〜(3)で表されるカ
チオン性単量体から選択される二種を5〜95モル%、
下記一般式(4)で表されるアニオン性単量体5〜50
モル%及び非イオン性単量体0〜90モル%からなる両
性水溶性高分子を歩留向上及び/又は濾水性向上を目的
として、抄紙前の製紙原料中に添加することを特徴とす
る紙の製造方法。 【化1】 一般式(1) 【化2】 一般式(2) 【化3】 一般式(3) R1、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはア
ルコキシル基、R4、R5、R6は炭素数1〜3のアル
キルあるいはアルコキシル基、R7は水素又はメチル
基、R8、R9は炭素数1〜3のアルキルあるいはアル
コキシル基、R10はベンジル基であり、Aは酸素原子
またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはア
ルコキシレン基を表わす、X1、X2、X3は陰イオン
をそれぞれ表わす。 【化4】 一般式(4) R11は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、A
はSO3、C6H4SO3、CONHC(CH3)2C
H2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R12は
水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または
陽イオンをそれぞれ表す。 - 【請求項2】 前記両性水溶性高分子が、塩水溶液中、
該塩水溶液に可溶な高分子分散剤を共存させ、前記一般
式(1)〜(3)で表されるカチオン性単量体から選択
される二種を5〜95モル%、下記一般式(4)で表さ
れるアニオン性単量体5〜50モル%及び非イオン性単
量体0〜90からなる単量体混合物を、攪拌下、分散重
合することによって製造される粒径100μm以下の微
粒子からなる分散液であることを特徴とする請求項1に
記載の紙の製造方法。 - 【請求項3】 前記高分子分散剤が、イオン性であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の紙の製造方法。 - 【請求項4】 前記塩水溶液を構成する塩が、少なくと
も一種の多価アニオン塩を含有することを特徴とする請
求項1に記載の紙の製造方法。 - 【請求項5】 前記両性水溶性高分子が、前記一般式
(1)〜(3)で表されるカチオン性単量体から選択さ
れる二種を5〜95モル%、下記一般式(4)で表され
るアニオン性単量体5〜50モル%及び非イオン性単量
体0〜90からなる単量体混合物水溶液を不連続相と
し、油溶性乳化剤を含有する液状炭化水素を連続相とす
る油中水型エマルジョンを形成させ、攪拌下、乳化重合
することによって製造される分散液からなることを特徴
とする請求項1に記載の紙の製造方法。 - 【請求項6】 前記一般式(1)〜(3)で表されるカ
チオン性単量体が各々、メタクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウム塩化物、アクリロイルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウム塩化物及びアクリロイルオキ
シエチルベンジルジメチルアンモニウム塩化物であり、
アニオン性単量体が(メタ)アクリル酸であり、非イオ
ン性単量体が(メタ)アクリルアミドであることを特徴
とする請求項1に記載の紙の製造方法。 - 【請求項7】 前記一般式(1)〜(3)で表されるカ
チオン性単量体から選択される二種を5〜95モル%、
前記一般式(4)で表されるアニオン性単量体5〜50
モル%及び非イオン性単量体0〜90モル%の範囲にあ
り、かつ前記単量体中のカチオン性単量体総量のモル数
をCで表し、アニオン性単量体のモル数をAで表したと
き、CとAが1.0≦C/A≦6.0の関係にある単量
体組成からなる前記両性水溶性高分子とアニオン性水溶
性高分子を併用し、凝集処理することを特徴とする紙の
製造方法。 - 【請求項8】 前記アニオン性水溶性高分子が、塩水溶
液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散剤を共存させ、前
記一般式(4)で表されるアニオン性単量体5〜100
モル%及び非イオン性単量体0〜95からなる単量体混
合物を、攪拌下、分散重合することによって製造される
粒径100μm以下の微粒子からなる分散液であること
を特徴とする請求項7に記載の紙の製造方法。 - 【請求項9】 前記高分子分散剤が、イオン性であるこ
とを特徴とする請求項8に記載の紙の製造方法。 - 【請求項10】 前記塩水溶液を構成する塩が、少なく
とも一種の多価アニオン塩を含有することを特徴とする
請求項8に記載の紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001348993A JP3712190B2 (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001348993A JP3712190B2 (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003155689A true JP2003155689A (ja) | 2003-05-30 |
JP3712190B2 JP3712190B2 (ja) | 2005-11-02 |
Family
ID=19161727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001348993A Expired - Fee Related JP3712190B2 (ja) | 2001-11-14 | 2001-11-14 | 紙の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3712190B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005248384A (ja) * | 2004-03-05 | 2005-09-15 | Hymo Corp | 紙の製造方法 |
JP2005281922A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Kurita Water Ind Ltd | 紙及び板紙の製造方法 |
JP2006037290A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Harima Chem Inc | 脱墨パルプの製造方法、並びに脱墨パルプ製造用添加剤 |
JP2007217828A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Hymo Corp | 紙質向上方法 |
JP2008297654A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Hymo Corp | 製紙用添加剤及びそれを用いた製紙方法 |
JP2010507731A (ja) * | 2006-10-25 | 2010-03-11 | チバ ホールディング インコーポレーテッド | 紙強度を改良する方法 |
JP2011111698A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Hymo Corp | 抄紙方法 |
US8480853B2 (en) | 2010-10-29 | 2013-07-09 | Buckman Laboratories International, Inc. | Papermaking and products made thereby with ionic crosslinked polymeric microparticle |
JP2016003414A (ja) * | 2014-06-17 | 2016-01-12 | ハイモ株式会社 | 水溶性重合体からなる分散液を用いた抄紙方法 |
JP2021112709A (ja) * | 2020-01-20 | 2021-08-05 | ハイモ株式会社 | 無機化合物含有凝集処理剤組成物 |
-
2001
- 2001-11-14 JP JP2001348993A patent/JP3712190B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005248384A (ja) * | 2004-03-05 | 2005-09-15 | Hymo Corp | 紙の製造方法 |
JP2005281922A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Kurita Water Ind Ltd | 紙及び板紙の製造方法 |
JP4521578B2 (ja) * | 2004-07-29 | 2010-08-11 | ハリマ化成株式会社 | 脱墨パルプの製造方法 |
JP2006037290A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Harima Chem Inc | 脱墨パルプの製造方法、並びに脱墨パルプ製造用添加剤 |
JP2007217828A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Hymo Corp | 紙質向上方法 |
JP2010507731A (ja) * | 2006-10-25 | 2010-03-11 | チバ ホールディング インコーポレーテッド | 紙強度を改良する方法 |
US8088251B2 (en) | 2006-10-25 | 2012-01-03 | Basf Se | Process for improving paper strength |
US8425725B2 (en) | 2006-10-25 | 2013-04-23 | Basf Se | Process for improving paper strength |
US8425726B2 (en) | 2006-10-25 | 2013-04-23 | Basf Se | Process for improving paper strength |
JP2008297654A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Hymo Corp | 製紙用添加剤及びそれを用いた製紙方法 |
JP2011111698A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Hymo Corp | 抄紙方法 |
US8480853B2 (en) | 2010-10-29 | 2013-07-09 | Buckman Laboratories International, Inc. | Papermaking and products made thereby with ionic crosslinked polymeric microparticle |
JP2016003414A (ja) * | 2014-06-17 | 2016-01-12 | ハイモ株式会社 | 水溶性重合体からなる分散液を用いた抄紙方法 |
JP2021112709A (ja) * | 2020-01-20 | 2021-08-05 | ハイモ株式会社 | 無機化合物含有凝集処理剤組成物 |
JP7460067B2 (ja) | 2020-01-20 | 2024-04-02 | ハイモ株式会社 | 無機化合物含有凝集処理剤組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3712190B2 (ja) | 2005-11-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4956400A (en) | Microemulsified functionalized polymers | |
JP4886228B2 (ja) | 水溶性重合体分散液及びそれを用いた抄紙方法 | |
WO2008015769A1 (fr) | Composition de floculant et procédé servant à la produire | |
JP2005144346A (ja) | 凝集処理剤及びその使用方法 | |
WO2002100944A1 (en) | Amphoteric water-soluble polymer dispersion and use thereof | |
JP2007023146A (ja) | イオン性微粒子およびその用途 | |
JP2003155689A (ja) | 紙の製造方法 | |
JP5279024B2 (ja) | 汚泥の脱水方法 | |
JP3886098B2 (ja) | 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法 | |
JP4847833B2 (ja) | 安定なエマルジョン組成物および汚泥脱水方法 | |
JP4425528B2 (ja) | 製紙方法 | |
JP3712946B2 (ja) | 両性水溶性高分子分散液 | |
JP4897523B2 (ja) | 汚泥脱水剤および汚泥脱水方法 | |
JP3819766B2 (ja) | 製紙スラッジの脱水方法 | |
JP3714612B2 (ja) | 汚泥脱水方法 | |
JP2008025054A (ja) | 抄紙用薬剤 | |
JP2006182816A (ja) | 架橋型水溶性重合体分散液及びそれを用いた抄紙方法 | |
JP3642566B2 (ja) | 抄紙方法 | |
JP4380048B2 (ja) | 一級アミノ基含有重合体エマルジョン型凝集剤 | |
JP5187927B2 (ja) | 水溶性高分子分散液及びその製造方法 | |
JP3952892B2 (ja) | 紙力増強剤及び紙力増強方法 | |
JP4058305B2 (ja) | 水溶性高分子エマルジョン | |
JP2003193395A (ja) | 抄紙方法 | |
JP5709257B2 (ja) | 汚泥処理剤および汚泥脱水処理方法 | |
JP2003155681A (ja) | 製紙白水の処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040316 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050408 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050415 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050502 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050530 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050616 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050706 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050811 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050811 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110826 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110826 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120826 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130826 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |