JP2016090868A - 感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、重合体及び化合物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、重合体及び化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】LWR性能、MEEF性能及びDOF性能に優れ、かつ引き置き安定性に優れるレジストパターンを形成できる感放射線性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される構造単位を有する重合体、及び感放射線性酸発生体を含有する感放射線性樹脂組成物である。
Figure 2016090868

【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物、レジストパターン形成方法、重合体及び化合物に関する。
感放射線性樹脂組成物は、光照射により基板上にレジストパターンを形成するために用いられる。具体的には、基板上に感放射線性樹脂組成物を用いて膜を形成し、この膜にArFエキシマレーザー等の遠紫外線などの光を照射する。これにより、露光部に酸が発生し、この酸を触媒とする反応により露光部と未露光部の現像液に対する溶解速度を異ならせる。その後、レジスト膜を現像液で現像することで基板上にレジストパターンが形成される。
かかる感放射線性樹脂組成物には、単に解像性等に優れるだけでなく、レジストパターンの線幅のばらつきを表すLWR(Line Width Roughness)、MEEF(Mask Error Enhancement Factor)、DOF(Depth Of Focus(焦点深度))にも優れることが求められる。このような要求に対しては、特定の構造を有し酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂を用いる技術(特開2006−91830号公報参照)等が開発されている。
さらに、上記感放射線性樹脂組成物には、露光から現像までの引き置き時間に比例したレジストパターンの線幅の変動が少ない、いわゆる引き置き安定性に優れることも求められる。このような要求に対しては、特定構造の酸分解性基を含有する構造単位を有する樹脂を用いる技術(特開2003−280199号公報参照)等が開発されている。
しかし、現在ではレジストパターンが線幅40nm以下のレベルまで微細化しているため、上記従来の感放射線性樹脂組成物では、微細なパターンにおけるLWR性能、MEEF性能及びDOF性能は不十分である。また、LWR性能、MEEF性能及びDOF性能と引き置き安定性との両立も十分に達成できていない。
特開2006−91830号公報 特開2003−280199号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、LWR性能、MEEF性能及びDOF性能に優れ、かつ引き置き安定性に優れるレジストパターンを形成できる感放射線性樹脂組成物、重合体、化合物及びレジストパターン形成方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、下記式(1)で表される構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)及び感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう)を含有する感放射線性樹脂組成物である。
Figure 2016090868
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。R及びRは、Rが、水素原子、炭素数1〜30の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子を含む基(a)又は上記炭化水素基及び基(a)の同一炭素原子に結合する2個の水素原子を酸素原子で置換した基であり、Rが、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、単結合又は−COO−である。Rは及びRは、Rが水素原子、フッ素原子、メチル基若しくはトリフルオロメチル基であり、Rが単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられRが結合する炭素原子及びRと共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。Rは、水素原子又はメチル基である。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、レジスト膜を形成する工程、上記レジスト膜を露光する工程、及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程を備え、上記レジスト膜を当該感放射線性樹脂組成物により形成するレジストパターン形成方法である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、下記式(1−1)又は(1−2)で表される構造単位を有する重合体である。
Figure 2016090868
(式(1−1)及び(1−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。
式(1−1)中、R及びRは、Rが水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基であり、Rは、炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。
式(1−2)中、Rは、水素原子又はメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。)
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、下記式(2−1)又は(2−2)で表される化合物である。
Figure 2016090868
(式(2−1)及び(2−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。
式(2−1)中、Rは、炭素数1〜20の2価の有機基である。R16は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。Rは、水素原子又はメチル基である。)
式(2−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。R17は、水素原子又はメチル基である。)
ここで、「環員数」とは、脂環構造の環を構成する原子数をいい、多環の場合は、この多環を構成する原子数をいう。「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。「酸解離性基」とは、酸発生体等から発生する酸の作用により解離し得る基をいう。
当該感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、引き置き安定性に優れるレジスト膜を得ることができ、LWR性能、MEEF性能及びDOF性能に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、これらはさらなる微細化が要求される半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス製造におけるリソグラフィー工程に好適に用いられる。
以下、本発明の感放射線性樹脂組成物、重合体、化合物及びレジストパターン形成方法の実施の形態について詳説する。
<感放射線性樹脂組成物>
当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体及び[B]酸発生体を含有する。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体及び[B]酸発生体以外に、本発明の効果を損なわない限り、[C]酸拡散制御剤、[D]溶媒等の任意成分を含有していてもよい。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体、及び[B]酸発生体を含有することで、LWR性能、MEEF性能、DOF性能及び引き置き安定性に優れる。当該感放射線性樹脂組成物が上記構成を有することでこのような効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、[A]重合体が上記式(1)で表される構造単位を有することで、[B]酸発生体から生じた酸により上記式(1)中のアセタール構造が分解し、アルデヒド構造又はケトン構造が生じる。このアルデヒド構造及びケトン構造が極性を有することで、[A]重合体の現像液等への溶解性が調整される。さらに、これらの構造が有する極性はカルボキシ基等に比べ小さいため、上記溶解性を微細なレベルで調整できる。これにより、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及びDOF性能が向上すると考えられる。また、レジスト膜の引き置き中に[B]酸発生体から生じる酸が拡散しアセタール構造と優先的に反応するため、当該感放射線性樹脂組成物はレジスト膜の引き置き安定性に優れると考えられる。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、構造単位(I)を有する。また、下記式(3)で表される構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう。)をさらに有することが好ましく、ラクトン構造、環状カーボネート構造、スルトン構造及びヒドロキシ基を含む脂環構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位(以下、「構造単位(III)」ともいう。)及び他の構造単位を有していてもよい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、下記式(1)で表される。当該感放射線性樹脂組成物は、下記式(i)で表される基を含むことで、LWR性能、MEEF性能、DOF性能及び引き置き安定性に優れる。
Figure 2016090868
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。R及びRは、Rが、水素原子、炭素数1〜30の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子を含む基(a)又は上記炭化水素基及び基(a)の同一炭素原子に結合する2個の水素原子を酸素原子で置換した基であり、Rが、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、単結合又は−COO−である。Rは及びRは、Rが水素原子、フッ素原子、メチル基若しくはトリフルオロメチル基であり、Rが単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられRが結合する炭素原子及びRと共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。Rは、水素原子又はメチル基である。
上記R及びRで表される炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。これらの中でメチル基が好ましく、R及びRが共にメチル基であることがより好ましい。
また、R及びRが、互いに合わせられ、R及びRが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に形成する環構造の環員数としては、5以上10以下が好ましく、5以上8以下がより好ましく、5又は6がさらに好ましい。
上記R、R、R及びRが結合する酸素原子並びにこれらの酸素原子が結合する炭素原子が形成する環構造は置換基を有してもよい。また、上記環構造の炭素数としては、3以上10以下が好ましく、3以上8以下がより好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜30の1価の炭化水素基としては、例えば1価の鎖状炭化水素基、1価の脂環式炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
上記1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等のシクロアルキル基;
シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、ノルボルネニル基等のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記Rで表される炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子を含む基(a)としては、例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、シクロヘキシルオキシメチル基、シクロヘキシルオキシシクロヘキシル基、シクロヘキシルオキシフェニル基、フェノキシメチル基、フェノキシシクロヘキシル基、フェノキシフェニル基等が挙げられる。
上記Rで表される炭化水素基の同一炭素原子に結合する2個の水素原子を酸素原子で置換した基としては、例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、メチルカルボニルメチル基、シクロヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニルメチル基、フェニルカルボニルエチル基等が挙げられる。
上記Rで表される基(a)の同一炭素原子に結合する2個の水素原子を酸素原子で置換した基としては、例えば、メトキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル基、メトキシメチルカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシメチルカルボニルメチル基、フェノキシカルボニル基、フェノキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
としては、水素原子、鎖状炭化水素基、鎖状炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子を含む基(a’)、上記鎖状炭化水素基及び基(a’)の同一炭素原子に結合する2個の水素原子を酸素原子で置換した基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましい。
としては、−COO−が好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば2価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基の水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。なお、上記Rで表される炭素数1〜20の2価の有機基は、異なる2つの炭素原子のそれぞれに結合手を有するものに限定されず、1つの炭素原子が2つの結合手を有するものも含まれる。
上記炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては、例えば2価の鎖状炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
上記2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基等のアルカンジイル基;
エテンジイル基、プロペンジイル基、ブテンジイル基等のアルケンジイル基;
エチンジイル基、プロピンジイル基、ブチンジイル基等のアルキンジイル基などが挙げられる。
上記2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロパンジイル基、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基等の単環のシクロアルカンジイル基;
シクロプロペンジイル基、シクロブテンジイル基等の単環のシクロアルケンジイル基;
ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基、トリシクロデカンジイル基、テトラシクロドデカンジイル基等の多環のシクロアルカンジイル基;
ノルボルネンジイル基、トリシクロデセンジイル基等の多環のシクロアルケンジイル基などが挙げられる。
上記2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、
ベンゼンジイル基、トルエンジイル基、キシレンジイル基、ナフタレンジイル基等のアレーンジイル基;
ベンゼンジイルメタンジイル基、ナフタレンジイルシクロヘキサンジイル基等のアレーンジイル(シクロ)アルカンジイル基などが挙げられる。
上記ヘテロ原子含有基とは、構造中に2価以上のヘテロ原子を有する基をいう。上記ヘテロ原子含有基はヘテロ原子を1個有していてもよく、2個以上有していてもよい。
上記ヘテロ原子含有基が有する2価以上のへテロ原子としては、2価以上の原子価を有するヘテロ原子であれば特に限定されず、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子等が挙げられる。
上記ヘテロ原子含有基としては、例えば、
−SO−、−SO−、−SOO−、−SO−等のヘテロ原子のみからなる基;
−CO−、−COO−、−COS−、−CONH−、−OCOO−、−OCOS−、−OCONH−、−SCONH−、−SCSNH−、−SCSS−等の炭素原子とヘテロ原子とを組み合わせた基などが挙げられる。
上記置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。また、上記Rが2価の脂環式炭化水素基の場合は鎖状炭化水素基を置換基として有してもよく、上記Rが2価の芳香族炭化水素基の場合は鎖状炭化水素基や脂環式炭化水素基を置換基として有してもよい。
としては、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、炭素−炭素間に酸素原子及び/又はカルボニル基を含む鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基が好ましく、炭素−炭素間に酸素原子又はカルボニル基を含む鎖状炭化水素基又は脂環式炭化水素基がより好ましい。Rが炭素−炭素間に酸素原子又はカルボニル基を含むことで、構造単位(I)の有する極性がより適度なものとなり、その結果当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及びDOF性能がより向上する。
がフッ素原子等のハロゲン原子を有さないことが好ましい。このように、Rがフッ素原子等の一般に極性が高いハロゲン原子を有さないことで、上述の酸発生体から生じる酸とアセタール構造との反応が阻害され難い。
上記Rとしては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記Rとしては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子が好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば上記Rにおいて例示した基と同様のものが挙げられる。Rとしては、鎖状炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
また、上記R及びRが互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に環構造を構成する場合、この環構造としては、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造が好ましく、シクロヘキサン構造がより好ましい。
構造単位(I)において、Rが結合する炭素原子と主鎖との間の結合が、酸の作用により開裂しない結合のみからなることが好ましい。このようにRが結合する炭素原子と主鎖との間が酸の作用により開裂しないことで、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト膜の露光及び加熱時に上記式(1)中のアルデヒド構造又はケトン構造が解離しない。そのため、上述の現像液等への溶解性をさらに微細なレベルで調整できる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及びDOF性能がより向上する。
また、上記式(1)におけるRの有機基が、酸解離性基を含む基であることが好ましい。このようにRの有機基が、酸解離性基を含むことで、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト膜中で、[B]酸発生体から生じた酸により上記式(1)中のアセタール構造が分解し、次いで酸解離性基が解離すると考えられる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物はDOF性能に優れる。
構造単位(I)としては、例えば下記式(1−1)又は(1−2)で表される構造単位(I−1)又は(I−2)等が挙げられる。
Figure 2016090868
上記式(1−1)及び(1−2)中、R、R、R、R及びRは、上記式(1)と同義である。
式(1−1)中、Rは、炭素数1〜20の2価の有機基である。Rは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。
式(1−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられ、R及びRが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。
上記Rとしては、鎖状炭化水素基、エステル基含有鎖状炭化水素基、エステル基含有脂環式炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記Rとしては、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基が好ましい。
上記R及びRとしては、鎖状炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
構造単位(I)としては、例えば下記式(1−1−1)〜(1−1−7)、(1−2−1)〜(1−2−3)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1−1)〜(I−1−7)及び構造単位(I−2−1)〜(I−2−3)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2016090868
上記式中、R及びRは、上記式(1−1)及び(1−2)と同義である。
これらの中で、構造単位(I−1−2)、構造単位(I−1−4)、構造単位(I−1−7)、構造単位(I−2−1)がより好ましい。
また、構造単位(I)としては、下記式(1−1A)又は(1−2A)で表される構造単位(以下、「構造単位(1−1A)又は(1−2A)」ともいう。)も好ましい。
Figure 2016090868
(式(1−1A)及び(1−2A)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。R10、R11及びR12は、それぞれ独立してR10が炭素数1〜20の1価の有機基、R11が炭素数1〜20の1価の有機基、R12が単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基のうち2つ以上が互いに合わせられ、これらの基が結合する炭素原子と共に構成する環員数3〜20の脂環構造を表す。但し、R11が炭素−炭素二重結合を有する場合、R10は水素原子であってもよい。
式(1−1A)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
式(1−2A)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、炭素数1〜20の2価の有機基である。
上記R、R及びRとしては、上記式(1)におけるR、R及びRと同様のものが挙げられる。上記Rとしては、上記式(1−2)におけるRと同様のものが挙げられる。
上記R10及びR11で表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基の水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。
上記1価の炭化水素基としては、例えば上記Rの1価の炭化水素基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記ヘテロ原子含有基及び置換基としては、例えば上記Rにおいて例示したヘテロ原子含有基及び置換基と同様の基等が挙げられる。
上記R12で表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば上記Rの2価の有機基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記R10〜R12のうちの2つ以上が互いに合わせられ、これらの基が結合する炭素原子と共に構成する環員数3〜20の脂環構造としては、例えば、
シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造等のシクロアルカン構造;
シクロペンテン構造、シクロヘキセン構造等のシクロアルケン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造等の多環の脂環構造などが挙げられる。
また、上記R11としては下記式(A)で表される基が好ましい。
Figure 2016090868
上記式(A)中、*は、上記R10及びR12が結合する炭素原子に結合する部位を示す。R13、R14及びR15は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。
上記R13、R14及びR15で表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えばR10及びR11の1価の有機基として例示したものと同様の基等が挙げられる。R13、R14及びR15としては、これらの中で、水素原子、鎖状炭化水素基が好ましく、水素原子、アルキル基がより好ましく、水素原子、メチル基がさらに好ましい。
構造単位(I−1A)及び(I−1B)としては、例えば下記式(1−1A−1)〜(1−1A−17)並びに(1−2A−1)及び(1−2A−2)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1A−1)〜(I−1−17)並びに構造単位(I−2A−1)及び(I−2A−2)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2016090868
Figure 2016090868
構造単位(I−1)を与える単量体としては、例えば下記式(2−1)又は(2−2)で表される化合物(以下、「化合物(I−1)及び化合物(I−2)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2016090868
上記式(2−1)及び(2−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。
式(2−1)中、Rは、炭素数1〜20の2価の有機基である。R16は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。Rは、水素原子又はメチル基である。)
式(2−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。R17は、水素原子又はメチル基である。
上記R、R及びRとしては、上記式(1)におけるR、R及びRと同様のものが挙げられる。上記R及びRとしては、上記式(1−1)におけるR及びRと同様のものが挙げられる。上記R及びRとしては、上記式(1−2)におけるR及びRと同様のものが挙げられる。
上記R16としては、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。上記R17としては、メチル基が好ましい。
化合物(I)としては、例えば下記式(2−1−1)〜(2−1−7)及び(2−2−1)〜(2−2−3)で表される化合物(以下、「化合物(I−1−1)〜(I−1−7)及び化合物(2−2−1)〜(2−2−3)」ともいう)等が挙げられる。また、化合物(I)としては、下記式(2−1A−1)〜(2−1A−14)、(2−2A−1)又は(2−2A−2)で表される化合物(以下、「化合物(I−1A−1)〜(I−1A−14)、(I−2A−1)又は(I−2A−2)」ともいう。)が好ましい。
Figure 2016090868
上記式(2−1−1)〜(2−1−7)中、R16は上記式(2−1)と同義である。
上記式(2−2−1)〜(2−2−3)中、R17は上記式(2−2)と同義である。
Figure 2016090868
上記式(2−1)で表される化合物の合成方法としては、例えば下記式(i−1)で表される化合物の場合、下記式(a)で表される化合物と下記式(b)で表される化合物とを、トリエチルアミン等の塩基の存在下、アセトニトリル等の溶媒中で反応させることにより、下記スキームに従い製造することができる。この反応液を濃縮後、分液操作、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィーなど適切に処理することにより化合物(i−1)を単離することができる。
Figure 2016090868
上記式(a)及び(i−1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。Rは、炭素数1〜20の2価の有機基である。
上記式(b)中、Xはハロゲン原子である。
上記式(2−2)で表される化合物の合成方法としては、例えば下記式(i−2)で表される化合物の場合、下記式(c)で表される化合物と下記式(d)で表される化合物とを亜鉛の存在下で反応させることにより、下記スキームに従い製造することができる。この反応液を濃縮後、分液操作、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィーなど適切に処理することにより化合物(i−2)を単離することができる。
Figure 2016090868
上記式(c)及び(i−2)中、R、R及びRは、上記式(a)と同義である。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。
上記式(d)中、Xはハロゲン原子である。R’は1価の炭化水素基である。
上記式(i−1)又は(i−2)で表される化合物以外の化合物(I)についても、上記同様の方法により製造することができる。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は下記式(3)で表される構造単位であり、酸解離性基を含む。当該感放射線性樹脂組成物は、構造単位(II)が酸解離性基を有することにより、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト膜において、露光又はその後の加熱の際に[B]酸発生体から生じる酸の作用により上記酸解離性基が解離する。これにより、[A]重合体においてカルボキシ基が生じ、レジスト膜の溶解性のコントラストが増大する。その結果、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及びDOF性能を向上させることができる。
下記式(3)中、−CRp1p2p3で表される基は酸解離性基である。[A]重合体は、構造単位(II)を1種有してもよく、2種以上有してもよい。
Figure 2016090868
上記式(3)中、Rp1は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Rp2及びRp3は、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、これらの基が互いに合わせられ、これらの基が結合する炭素原子と共に構成する環員数3〜20の脂環構造を表す。Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記Rp1で表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば上記Rにおいて例示した基と同様のものが挙げられる。
上記Rp1としては、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基がさらに好ましい。
上記Rp2及びRp3で表される炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば上記Rの1価の炭化水素基として例示した鎖状炭化水素基が挙げられる。
上記Rp2及びRp3で表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば上記Rにおいて例示した脂環式炭化水素基と同様のものが挙げられる。
上記Rp2及びRp3が互いに合わせられ、Rp2及びRp3が結合する炭素原子と共に形成する環員数3〜20の脂環構造としては、例えばシクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロペンテン構造、シクロペンタジエン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造、シクロデカン構造等単環のシクロアルカン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環のシクロアルカン構造などが挙げられる。
上記Rp2及びRp3としては、アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。上記Rp2及びRp3が互いに合わせられ脂環構造を形成する場合、単環のシクロアルカン構造、ノルボルナン構造、アダマンタン構造が好ましく、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、アダマンタン構造がより好ましい。
上記Rとしては、構造単位(II)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
構造単位(II)としては、例えば下記式(3−1)〜(3−4)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1)〜(II−4)」ともいう。)等が挙げられる。
Figure 2016090868
上記式(3−1)〜(3−4)中、R及びRp1〜Rp3は、上記式(3)と同義である。nは、1〜4の整数である。
としては、1、2又は4が好ましく、1がより好ましい。
構造単位(II)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2016090868
Figure 2016090868
上記式中、Rは、上記式(3)と同義である。
構造単位(II)としては構造単位(II−1)が好ましく、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−iプロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−iプロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−シクロヘキシルプロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−(アダマンタン−1−イル)プロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましい。
構造単位(II)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%以上80モル%以下が好ましく、20モル%以上70モル%以下がより好ましく、25モル%以上65モル%以下がさらに好ましく、30モル%以上65モル%以下が特に好ましい。上記含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性がより向上し、結果として現像欠陥抑制性及び解像性がより向上する。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造、及びスルトン構造を含む脂環構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位である。[A]重合体は、構造単位(II)に加えて構造単位(III)をさらに有することで、現像液等への溶解性をさらに調整できる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能、MEEF性能及びDOF性能がより向上する。
ここで、ラクトン構造とは、−O−C(O)−で表される基を含む1つの環(ラクトン環)を有する構造をいう。また、環状カーボネート構造とは、−O−C(O)−O−で表される基を含む1つの環(環状カーボネート環)を有する構造をいう。スルトン構造とは、−O−S(O)−で表される基を含む1つの環(スルトン環)を有する構造をいう。
構造単位(III)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2016090868
Figure 2016090868
Figure 2016090868
上記式中、R18は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
上記R12としては、構造単位(III)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
構造単位(III)としては、ノルボルナンラクトン構造を含む構造単位、オキサノルボルナンラクトン構造を含む構造単位、γ−ブチロラクトン構造を含む構造単位、エチレンカーボネート構造を含む構造単位、ノルボルナンスルトン構造を含む構造単位が好ましく、オキサノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、シアノ置換ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ノルボルナンラクトン−イルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ブチロラクトン−3−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ブチロラクトン−4−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、3,5−ジメチルブチロラクトン−3−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、4,5−ジメチルブチロラクトン−4−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−(ブチロラクトン−3−イル)シクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、エチレンカーボネート−イルメチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、シクロヘキセンカーボネート−イルメチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ノルボルナンスルトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ノルボルナンスルトン−イルオキシカルボニルメチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましい。
構造単位(III)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%以上60モル%以下が好ましく、5モル%以上50モル%以下がより好ましく、7モル%以上45モル%以下がさらに好ましい。上記含有割合を上記範囲とすることで、[A]重合体の極性をより適度なものとすることができる。上記含有割合が上記下限未満の場合、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥抑制性の低減が不十分となるおそれがある。上記含有割合が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
[その他の構造単位]
[A]重合体は、上記構造単位(I)、(II)及び(III)以外の他の構造単位を有してもよい。上記その他の構造単位の含有割合としては、20モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましい。[A]重合体は、その他の構造単位を1種有してもよく、2種以上有してもよい。
[A]重合体の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物の全固形分中、70質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば、各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤等を用い、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤等が挙げられる。これらの中で、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの重合に使用される溶媒は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間、1時間〜24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、3,000以上20,000以下がさらに好ましく、5,000以上15,000が特に好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[A]重合体のMwが上記下限未満だと、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[A]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3以下が好ましく、1以上2以下がさらに好ましい。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本(以上、東ソー社)
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン(和光純薬工業社)
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、放射線の照射により酸を発生する化合物である。その酸の作用により[A]重合体等の酸解離性基が解離する等してアルカリ可溶性基が生じ、その結果、[A]重合体等の現像液に対する溶解性が変化する。[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」と称する。)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
[B]酸発生体の具体例としては、例えば、特開2009−134088号公報の段落[0080]〜[0113]に記載されている化合物等が挙げられる。
[B]酸発生体は下記式(4)で表される化合物を含むことが好ましい。[B]酸発生体が下記構造を有する化合物を含むことで、[A]重合体等の構造単位(II)との相互作用等により、露光により発生する酸のレジスト膜中の拡散長がより適度に短くなると考えられ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物のレジストパターンの形成性をさらに向上させることができる。
Figure 2016090868
上記式(4)中、R19は、環員数6以上の脂環構造を含む1価の基又は環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基である。R20は、炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基である。Xは、1価の放射線分解性オニウムカチオンである。
上記R19で表される環員数6以上の脂環構造を含む1価の基としては、例えば、
シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記R19で表される環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基としては、例えば、
ノルボルナンラクトン−イル基等のラクトン構造を含む基;
ノルボルナンスルトン−イル基等のスルトン構造を含む基;
オキサシクロヘプチル基、オキサノルボルニル基等の酸素原子含有複素環基;
アザシクロヘキシル基、アザシクロヘプチル基、ジアザビシクロオクタン−イル基等の窒素原子含有複素環基;
チアシクロヘプチル基、チアノルボルニル基等のイオウ原子含有複素環基等が挙げられる。
19で表される基の環員数としては、上述の酸の拡散長がさらに適度になる観点から8以上が好ましく、9〜15がより好ましく、10〜13がさらに好ましい。
19としては、これらの中で、環員数9以上の脂環構造を含む1価の基、環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基が好ましく、アダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、ノルボルナンラクトン−イル基、5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−イル基、アダマンタン−1−イルオキシカルボニル基、ノルボルナンスルトン−2−イルオキシカルボニル基、ピペリジン−1−イルスルホニル基がより好ましい。
上記R20で表される炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基としては、例えば、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基等の炭素数1〜10のアルカンジイル基が有する水素原子の1個以上をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
これらの中で、SO 基に隣接する炭素原子にフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基が好ましく、SO 基に隣接する炭素原子に2個のフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基がより好ましく、1,1−ジフルオロメタンジイル基、1,1−ジフルオロエタンジイル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1,2−プロパンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロエタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロブタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロヘキサンジイル基、1,1,2−トリフルオロブタンジイル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンジイル基がさらに好ましい。
上記Xで表される1価の放射線分解性オニウムカチオンは、露光光の照射により分解するカチオンである。露光部では、この放射線分解性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、スルホネートアニオンとからスルホン酸を生じる。上記Xで表される1価の放射線分解性オニウムカチオンとしては、例えば、S、I、O、N、P、Cl、Br、F、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi等の元素を含む放射線分解性オニウムカチオンが挙げられる。元素としてS(イオウ)を含むカチオンとしては、例えば、スルホニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムカチオン等が挙げられ、元素としてI(ヨウ素)を含むカチオンとしては、ヨードニウムカチオン等が挙げられる。これらの中で、下記式(X−1)で表されるスルホニウムカチオン、下記式(X−2)で表されるテトラヒドロチオフェニウムカチオン、下記式(X−3)で表されるヨードニウムカチオンが好ましい。
Figure 2016090868
上記式(X−1)中、Rb1、Rb2及びRb3は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R又は−SO−Rである。上記アルキル基又は芳香族炭化水素基が有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。また、Rb1、Rb2及びRb3のうちの2つ以上が互いに合わせられ環構造を形成してもよい。R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数5〜25の脂環式炭化水素基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。これらの基が有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。k1、k2及びk3は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Rb1〜Rb3並びにR及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRb1〜Rb3並びにR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(X−2)中、Rb4は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜8の芳香族炭化水素基である。これらの有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。k4は0〜7の整数である。Rb4が複数の場合、複数のRb4は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb4は、互いに合わせられ環構造を形成してもよい。Rb5は、炭素数1〜7のアルキル基又は炭素数6若しくは7の芳香族炭化水素基である。これらの基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。k5は、0〜6の整数である。Rb5が複数の場合、複数のRb5は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb5は互いに合わせられ環構造を形成してもよい。wは、0〜3の整数である。
上記式(X−3)中、Rb6及びRb7は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rである。上記アルキル基又は芳香族炭化水素基が有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。また、これらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ環構造を形成してもよい。R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。これらの基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。k6及びk7は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Rb6、Rb7、R及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRb6、Rb7、R及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rb1〜Rb7で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記Rb1〜Rb3、Rb6及びRb7で表される芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記Rb4及びRb5で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記アルキル基、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基が有する水素原子を置換していてもよい置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。これらの中で、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記Rb1〜Rb7としては、非置換のアルキル基、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基、−OSO−Rbb、−SO−Rbbが好ましく、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましい。Rbbは、非置換の1価の脂環式炭化水素基又は非置換の1価の芳香族炭化水素基である。
上記式(X−1)におけるk1、k2及びk3としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−2)におけるk4としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、1がさらに好ましい。k5としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−3)におけるk6及びk7としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記Xとしては、上記式(X−1)で表されるカチオンが好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオンがより好ましい。
上記式(4)で表される酸発生剤としては、例えば、下記式(4−1)〜(4−14)で表される化合物(以下、「化合物(4−1)〜(4−14)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 2016090868
[B]酸発生剤としては、これらの中でも、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩がより好ましく、化合物(4−1)、化合物(4−3)、化合物(4−12)、化合物(4−14)がさらに好ましい。
[B]酸発生体の含有量としては、[B]酸発生体が[B]酸発生剤の場合、当該感放射線性樹脂組成物の感度及び現像性を確保する観点から、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましく、1質量部以上15質量部以下がさらに好ましく、3質量部以上15質量部以下が特に好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の感度及び現像性が向上する。[B]酸発生体は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[C]酸拡散制御体>
当該感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて、[C]酸拡散制御体を含有してもよい。[C]酸拡散制御体は、露光により[B]酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏し、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上すると共に、露光から現像処理までの引き置き時間におけるレジストパターンの線幅変化をより抑えることができ、プロセス安定性に優れた感放射線性樹脂組成物が得られる。[C]酸拡散制御体の当該感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、遊離の化合物(以下、適宜「[C]酸拡散制御剤」と称する)の形態でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[C]酸拡散制御剤としては、例えば、アミン化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
アミン化合物としては、例えばモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ(シクロ)アルキルアミン類;トリ(シクロ)アルキルアミン類;2,6−ジイソプロピルアニリン等の置換アルキルアニリン又はその誘導体;エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル)ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン、2−キノキサリノール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’’N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエタノールアミン、トリ(メトキシエトキシエチル)アミン等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えば、t−ブチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキシレート等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物、t−アミル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキシレート等のN−t−アミルオキシカルボニル基含有アミノ化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン、イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えばイミダゾール類;ピリジン類;ピペラジン類;ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、N−t−アミルオキシ−4−ヒドロキシピペリジン、ピペリジンエタノール、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール;モルホリン、4−メチルモルホリン、1−(4−モルホリニル)エタノール、4−アセチルモルホリン、N−(2−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル)モルホリン、3−(N−モルホリノ)−1,2−プロパンジオール等のモルホリン類;1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
これらの中で、アミン化合物、含窒素複素環化合物が好ましく、置換アルキルアニリン、トリ(メトキシエトキシエチル)アミン、N−t−アミルオキシ−4−ヒドロキシピペリジンがより好ましく、2,6−ジイソプロピルアニリントリ(メトキシエトキシエチル)アミン、N−t−アミルオキシ−4−ヒドロキシピペリジンがさらに好ましい。
また、[C]酸拡散制御剤として、露光により弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基は、未露光部ではアニオンによる酸捕捉機能が発揮されクエンチャーとして機能し、露光部から拡散する酸を捕捉する。一方、露光部においては酸を発生してアニオンが消滅するため、酸捕捉機能がなくなる。すなわち、未露光部のみにおいてクエンチャーとして機能するため、酸解離性基の解離反応のコントラストが向上し、結果として、当該感放射線性樹脂組成物の解像度等のリソグラフィー性能をより向上させることができる。光崩壊性塩基としては、例えば、露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えば下記式(C1)で示されるスルホニウム塩化合物、下記式(C2)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 2016090868
上記式(C1)及び式(C2)中、Rc1〜RC5はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子又は−SO−Rである。Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアリール基である。Q及びEは、OH、R−COO、R−SO−N−R、R−SO 又は下記式(C3)で表されるアニオンである。Rは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基である。上記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。Rは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基である。上記アルキル基及びシクロアルキル基が有する水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。但し、QがR−SO の場合、SO が結合する炭素原子にフッ素原子が結合する場合はない。
Figure 2016090868
上記式(C3)中、Rc6は、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。上記アルキル基又はアルコキシ基の有する水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。uは、0〜2の整数である。
上記式(C1)及び(C2)におけるRc1〜Rc5としては、水素原子、−SO−Rが好ましい。また、上記Rとしては、シクロアルキル基が好ましく、シクロヘキシル基がより好ましい。
上記Rで表されるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部が置換された基等が挙げられる。
上記Rで表されるシクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基等、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部が置換された基等が挙げられる。
上記Rで表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部が置換された基等が挙げられる。
上記Rで表されるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部が置換された基等が挙げられる。
上記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアルカリール基が有する置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、ラクトン基、アルキルカルボニル基等が挙げられる。
上記Rで表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
上記Rで表されるシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
上記光崩壊性塩基としては、例えば下記式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2016090868
これらの中でも、トリフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホナートが好ましく、トリフェニルスルホニウムカンファースルホナートがより好ましい。
[C]酸拡散制御体の含有量としては、[C]酸拡散制御体が[C]酸拡散制御剤の場合、[A]重合体100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、0.1質量部〜7質量部がより好ましく、0.3質量部〜5質量部がさらに好ましい。[C]酸拡散制御剤の含有量が上記上限を超えると、得られる感放射線性樹脂組成物の感度が低下する場合がある。[C]酸拡散抑制剤は、1種単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
<[D]溶媒>
当該感放射線性樹脂組成物は、通常、[D]溶媒を含有する。[D]溶媒は少なくとも[A]重合体、[B]酸発生体、[C]酸拡散制御剤、及び後述するその他の任意成分を溶解又は分散することができるものであれば特に限定されない。[D]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒及び炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、
4−メチル−2−ペンタノール、n−ヘキサノール等の炭素数1〜18の脂肪族モノアルコール系溶媒;
シクロヘキサノール等の炭素数3〜18の脂環式モノアルコール系溶媒;
1,2−プロピレングリコール等の炭素数3〜18の多価アルコール系溶媒;
プロピレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数3〜19の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジ脂肪族エーテル系溶媒;
アニソール、ジフェニルエーテル等の含芳香環エーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、アセトフェノン等の鎖状ケトン系溶媒;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒;
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のジケトン系溶媒等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば、
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒;
N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の環状アミド系溶媒等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、
酢酸n−ブチル、乳酸エチル等のモノカルボン酸エステル系溶媒;
バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒;
シュウ酸ジエチル等の多価カルボン酸ジエステル系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒などが挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒、ラクトン系溶媒、環状ケトン系溶媒がより好ましい。[D]溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
<その他の任意成分>
当該感放射線性樹脂組成物は上記[A]〜[D]成分以外に含有できる他の成分としては、例えばフッ素原子含有重合体、偏在化促進剤、界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤等が挙げられる。なお、当該感放射線性樹脂組成物は、その他の任意成分をそれぞれ1種単独で又は2種以上を混合して含有してもよい。
[フッ素原子含有重合体]
当該感放射線性樹脂組成物は、フッ素原子含有重合体をさらに含有していてもよい(但し、[A]重合体に該当するものを除く)。当該感放射線性樹脂組成物がフッ素原子含有重合体を含有すると、レジスト膜を形成した際に、レジスト膜中のフッ素原子含有重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表面近傍に偏在化する傾向があり、液浸露光等の際における[B]酸発生体、[C]酸拡散制御体等が液浸媒体に溶出することを抑制することができる。また、このフッ素原子含有重合体の撥水性的特徴により、レジスト膜と液浸媒体との前進接触角を所望の範囲に制御でき、バブル欠陥の発生を抑制することができる。さらに、レジスト膜と液浸媒体との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる。このように、当該感放射線性樹脂組成物は、フッ素原子含有重合体をさらに含有することで、ArF露光等の場合に、液浸露光法に好適なレジスト膜を形成することができる。
上記フッ素原子含有重合体としては、フッ素原子を有する重合体である限り特に限定されないが、当該感放射線性樹脂組成物の[A]重合体よりも、フッ素原子含有率(質量%)が高いことが好ましい。上記フッ素原子含有重合体としては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル(メタ)アクリレート、1,1−ジフルオロ−1−エトキシカルボニルブタン−2−イル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を含む(メタ)アクリレート等に由来する構造単位を有するもの等が挙げられる。
上記フッ素原子含有重合体の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下が好ましく、0.5質量部以上15質量部以下がより好ましく、1質量部以上10質量部以下がさらに好ましい。
[偏在化促進剤]
偏在化促進剤は、フッ素原子含有重合体をより効率的にレジスト膜表層に偏在化させる効果を奏する。当該感放射線性樹脂組成物が偏在化促進剤を含有することで、フッ素原子含有重合体の含有量を従来よりも少なくすることができる。従って、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度等の特性を損なうことなく、レジスト膜から液浸液への成分の溶出をさらに抑制したり、高速スキャンにより液浸露光をより高速に行うことが可能になり、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の疎水性を向上させることができる。
上記偏在化促進剤としては、例えば比誘電率が30以上200以下で、1気圧における沸点が100℃以上の低分子化合物等が挙げられる。このような低分子化合物としては、例えばラクトン化合物、カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
上記ラクトン化合物としては、例えばγ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等が挙げられる。
上記カーボネート化合物としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
上記ニトリル化合物としては、例えば、スクシノニトリル等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン等が挙げられる。
当該感放射線性樹脂組成物における偏在化促進剤の含有量としては、重合体の総量100質量部に対して、10質量部以上500質量部以下が好ましく、15質量部以上300質量部以下がより好ましく、20質量部以上100質量部以下がさらに好ましい。
[界面活性剤]
界面活性剤は、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤、市販品としてKP341(信越化学工業社)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学社)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社)、メガファックF171、同F173(以上、大日本インキ化学工業社)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム社)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子工業社)等が挙げられる。
[脂環式骨格含有化合物]
脂環式骨格含有化合物は、当該感放射線性樹脂組成物のドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナンなどが挙げられる。
[増感剤]
増感剤は、[B]酸発生体からの酸の生成量を増加する作用を示すものであり、当該感放射線性樹脂組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
増感剤としては、例えばカルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。
<感放射線性樹脂組成物の調製方法>
当該感放射線性樹脂組成物は、例えば[D]溶媒中で[A]重合体、[B]酸発生体、[C]酸拡散制御剤及びその他の任意成分を所定の割合で混合することにより調製できる。調製された感放射線性樹脂組成物は、例えば孔径20nmのフィルター等で濾過して用いることが好ましい。当該感放射線性樹脂組成物の固形分濃度としては、0.1質量%〜50質量%が好ましく、0.5質量%〜30質量%がより好ましく、1質量%〜15質量%がさらに好ましく、1質量%〜10質量%が特に好ましい。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、レジスト膜を形成する工程(以下、「レジスト膜形成工程」ともいう)、上記レジスト膜を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)、及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)
を備え、上記レジスト膜を当該感放射線性樹脂組成物により形成する。
以下、各工程について説明する。
[レジスト膜形成工程]
本工程では、当該感放射線性樹脂組成物によりレジスト膜を形成する。レジスト膜を形成する基板としては、例えばシリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知の基板を使用できる。また、例えば特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系又は無機系の反射防止膜を基板上に形成してもよい。
塗布方法としては、例えば回転塗布(スピンコーティング)、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。形成されるレジスト膜の膜厚としては、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上500nm以下がより好ましい。
当該感放射線性樹脂組成物を塗布した後、必要に応じてプレベーク(PB)によって塗膜中の溶媒を揮発させてもよい。PB温度としては、当該感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜選択されるが、通常30℃以上200℃以下であり、50℃以上150℃以下が好ましい。PB時間としては、通常5秒以上600秒以下であり、10秒以上300秒以下が好ましい。
環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するために、例えば特開平5−188598号公報等に開示されている保護膜をレジスト膜上に設けることもできる。さらに、レジスト膜からの酸発生剤等の流出を防止するために、例えば特開2005−352384号公報等に開示されている液浸用保護膜をレジスト膜上に設けることもできる。なお、これらの技術は併用できる。
[露光工程]
本工程では、上記レジスト膜形成工程で形成したレジスト膜を露光する。この露光としては、例えば、所望の領域にアイソラインパターンマスクを介して縮小投影露光を行うことにより、アイソトレンチパターンを形成できる。また、露光は所望のパターンとマスクパターンによって2回以上行ってもよい。2回以上露光を行う場合、露光は連続して行うことが好ましい。複数回露光する場合、例えば所望の領域にラインアンドスペースパターンマスクを介して第1の縮小投影露光を行い、続けて第1の露光を行った露光部に対してラインが交差するように第2の縮小投影露光を行う。第1の露光部と第2の露光部とは直交することが好ましい。直交することにより、露光部で囲まれた未露光部において真円状のコンタクトホールパターンが形成しやすくなる。
露光方法としては液浸露光が好ましい。液浸露光とすることで上記の本発明のレジスト膜現像前後における接触角の変化及び現像欠陥抑制性の効果を発揮させることができる。なお、露光の際に用いられる液浸液としては水やフッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤を僅かな割合で添加しても良い。この添加剤は、ウェハ上のレジスト層を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
露光に使用される光としては、[B]酸発生体の種類に応じて適宜選択されるが、例えば、紫外線、遠紫外線、可視光線、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線などが挙げられる。これらの中で、遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)がより好ましく、ArFエキシマレーザーがさらに好ましい。露光量等の露光条件は、当該感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選択される。当該パターン形成方法においては露光工程を複数回有してもよく、複数回の露光は同じ光源を用いても異なる光源を用いても良いが、1回目の露光にはArFエキシマレーザー光を用いることが好ましい。
また、露光後にポストエクスポージャーベーク(PEB)を行なうことが好ましい。PEBを行なうことにより、当該感放射線性樹脂組成物中の酸解離性基の解離反応を円滑に進行できる。PEB温度としては、通常、30℃以上200℃以下であり、50℃以上170℃以下が好ましく、70℃以上120℃以下がより好ましい。PEB時間としては、通常、5秒以上600秒以下であり、10秒以上300秒以下が好ましい。
[現像工程]
本工程では、上記露光工程で露光されたレジスト膜を現像する。これにより、所定のレジストパターンを形成することができる。現像後は、水又はアルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。
上記現像に用いる現像液としては、アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液等が挙げられる。これらの中でも、TMAH水溶液が好ましく、2.38質量%TMAH水溶液がより好ましい。
また、有機溶媒現像の場合、上記現像液としては、例えば炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒、又は有機溶媒を含有する溶媒が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば上述の感放射線性樹脂組成物の[D]溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2−ヘプタノンがより好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、99質量%以上が特に好ましい。現像液中の有機溶媒以外の成分としては、例えば、水、シリコンオイル等が挙げられる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
<重合体>
本発明の重合体は、上記式(1−1)又は(1−2)で表される構造単位を有する。当該重合体は、上述の当該感放射線性樹脂組成物の重合体成分として好適に用いることができる。
<化合物>
本発明の化合物は、上記式(2−1)又は(2−2)で表される。当該化合物は、上述の当該重合体の単量体として好適に用いることができる。
当該重合体及び当該化合物は、上述の当該感放射線性樹脂組成物における[A]重合体の項で説明している。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例に本発明が限定的に解釈されるものではない。各種物性値の測定方法を以下に示す。
[Mw及びMn測定]
重合体のMw及びMnは、下記条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
カラム:東ソー社の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本及び「G4000HXL」1本
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
カラム温度:40℃
流量:1.0mL/分
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
H−NMR分析及び13C−NMR分析]
化合物の構造を求めるためのH−NMR分析及び重合体の各構造単位含有割合を求めるための13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(日本電子社の「JNM−Delta400」)を使用して測定した。
<化合物の合成>
[実施例1](化合物(S−1)の合成)
1Lのナスフラスコに化合物(S−1a)15g(130mmol)、トリエチルアミン13g(130mmol)、1,4−ジアザビシクロ−[2.2.2]オクタン4.4g(39mmol)及びアセトニトリル100mLを投入し、0℃に冷却した。冷却後、メタクリロイルクロリド16g(156mmol)をゆっくりと滴下し、0℃で30分及び45℃で4時間攪拌した。攪拌後、3.75%炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止させた。反応停止後の溶液を抽出洗浄し、カラムクロマトグラフィにより精製することで化合物(S−1)13gを得た(収率52%)。
Figure 2016090868
[実施例2](化合物(S−2)の合成)
化合物(S−1a)に代えて化合物(S−2a)27g(130mmol)を用いた以外は実施例1と同様の操作をすることにより化合物(S−2)20gを得た(収率55%)。
Figure 2016090868
[実施例3](化合物(S−3)の合成)
1Lのナスフラスコに、亜鉛粉末17g(260mmol)及びテトラヒドロフラン160mLを投入し、トリメチルシリルクロリド1g(9.1mmol)をゆっくりと滴下し、滴下終了後室温で30分攪拌した。この溶液を加熱還流し、そこへ化合物(S−3a)34g(260mmol)、α−ブロモ−γ−ブチロラクトン42.9g(260mmol)及びテトラヒドロフラン160mLの混合溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、還流条件下で4時間攪拌し、溶液を室温に戻し20%塩化アンモニウム水溶液170gを加えて反応を停止させた。反応停止後の溶液を抽出洗浄し、カラムクロマトグラフィにより精製することで化合物(S−3b)34gを得た(収率60%)。
その後、化合物(S−1a)に代えて化合物(S−3b)28g(130mmol)を用いた以外は実施例1と同様の操作をすることにより化合物(S−3)19gを得た(収率50%)。
Figure 2016090868
[実施例4](化合物(S−4)の合成)
1Lのナスフラスコに、亜鉛粉末17g(260mmol)及びテトラヒドロフラン160mLを投入し、活性化剤としてのトリメチルシリルクロリド1g(9.1mmol)をゆっくりと滴下し、滴下終了後室温で30分攪拌した。この溶液を加熱還流し、そこへ化合物(S−4a)34g(260mmol)、2−ブロモメチルアクリル酸エチル50g(260mmol)及びテトラヒドロフラン160mLの混合溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、還流条件下で4時間攪拌し、溶液を室温に戻し20%塩化アンモニウム水溶液170gを加えて反応を停止させた。反応停止後の溶液を抽出洗浄し、カラムクロマトグラフィにより精製することで化合物(S−4)36gを得た(収率69%)。
Figure 2016090868
<[A]重合体の合成>
以下の手順に従い、[A]重合体を合成した。[A]重合体の合成に用いた単量体のうち、上記(S−1)〜(S−4)以外のものを以下に示す。
Figure 2016090868
Figure 2016090868
[実施例5](重合体(A−1)の合成)
上記化合物(S−1)2.81g(10モル%)、化合物(M−1)13.76g(50モル%)及び化合物(M−4)13.43g(40モル%)を2−ブタノン60gに溶解し、ラジカル重合開始剤としてのAIBN1.24gを溶解させて単量体溶液を調製した。100mLの3つ口フラスコに30gの2−ブタノンを投入し、30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱した。そこへ、上記調製した単量体溶液を3時間かけて滴下し、さらに3時間熟成した。重合終了後、重合反応液を水冷して30℃以下に冷却した。この重合反応液を600gのメタノール中に投入し、析出した固形分をろ別した。ろ別した固形分を120gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−1)7.0gを得た(収率70%)。重合体(A−1)のMwは6,200、Mw/Mnは1.5であった。13C−NMR分析の結果、(S−1)、(M−1)及び(M−4)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ9.2モル%、48.9モル%、及び41.9モル%であった。
[実施例6〜28及び比較合成例1〜3]
下記表1に示す種類及び使用量の各単量体を用いた以外は実施例5と同様にして、重合体(A−2)〜(A−24)、及び重合体(CA−1)〜(CA−3)を合成した。これらの重合体の各構造単位の含有割合、収率(%)、Mw及びMw/Mnを表1に合わせて示す。
Figure 2016090868
Figure 2016090868
<感放射線性樹脂組成物の調製>
感放射線性樹脂組成物の調製に用いた各成分を以下に示す。
[[B]酸発生剤]
各構造式を以下に示す。
B−1:トリフェニルスルホニウム2−(アダマンタン−1−イルカルボニルオキシ)−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン−1−スルホネート
B−2:トリフェニルスルホニウムノルボルナンスルトン−2−イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート
B−3:トリフェニルスルホニウム3−(ピペリジン−1−イルスルホニル)−1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン−1−スルホネート
B−4:トリフェニルスルホニウムアダマンタン−1−イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート
Figure 2016090868
[[C]酸拡散制御剤]
各構造式を以下に示す。
C−1:トリフェニルスルホニウム2,4,6−トリイソプロピルフェニルスルホネート
C−2:トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート
C−3:N−(n−ウンデカン−1−イルカルボニルオキシエチル)モルホリン
C−4:トリn−ペンチルアミン
Figure 2016090868
[[D]溶媒]
D−1:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
D−2:シクロヘキサノン
[[E]フッ素原子含有重合体]
化合物(M−8)79.9g(70モル%)及び化合物(M−9)20.91g(30モル%)2−ブタノン100gに溶解し、ラジカル重合開始剤としてのジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート4.77gを溶解させて単量体溶液を調製した。次いで、1,000mLの三口フラスコに2−ブタノン100gを投入し、30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱した。そこへ上記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下し、さらに3時間熟成した。重合終了後、重合反応液を水冷して30℃以下に冷却した。この重合反応液を2L分液漏斗に移し、n−ヘキサン150gを添加して希釈した後、さらにメタノール600g及び蒸留水30gを添加し、攪拌して30分静置した。静置後、下層を回収し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を加え、重合体(E−1)のPGMEA溶液を得た(収率60%)。この重合体(E−1)のMwは7,200、Mw/Mnは2.00であった。13C−NMR分析の結果、(M−8)及び(M−9)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ71.1モル%及び28.9モル%であった。
Figure 2016090868
[[F]偏在化促進剤]
F−1:γ−ブチロラクトン
[実施例29]
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)8.5質量部、[C]酸拡散制御剤としての(C−1)2.3質量部、[D]溶媒としての(D−1)2,240質量部及び(D−2)960質量部、[E]他の重合体としての(E−1)3質量部、並びに[F]偏在化促進剤としての(F−1)30質量部を混合し、この混合液を0.2μmメンブレンフィルターでろ過して感放射線性樹脂組成物(J−1)を調製した。
[実施例30〜52及び比較例1〜4]
下記表3に示す種類及び使用量の各成分を用いた以外は実施例11と同様にして感放射線性樹脂組成物(J−2)〜(J−24)及び(CJ−1)〜(CJ−4)を合成した。
Figure 2016090868
<レジストパターンの形成>
(ポジ型レジストパターンの形成)
12インチのシリコンウェハ表面に、スピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT12」)を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ブルワーサイエンス社の「ARC66」)を塗布し、205℃で60秒間加熱することにより膜厚105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜表面に、上記スピンコーターを使用して各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後23℃で30秒間冷却し、膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NIKON社の「NSR−S610C」)を用い、NA=1.3、ダイポール(シグマ0.977/0.782)の光学条件にて、40nmラインアンドスペース(1L1S)形成用マスクパターンを介して露光した。露光後、90℃で50秒間PEBを行った。その後、2.38質量%TMAH水溶液を用い、23℃で30秒間パドル現像を行い、次いで、超純水を用いて7秒間リンスし、その後、2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることによりポジ型レジストパターンを形成した。このレジストパターン形成の際、ターゲット寸法が40nmのラインアンドスペース(1L1S)のマスクを介して、線幅が40nmのラインアンドスペース(1L/1S)に形成される露光量を最適露光量(Eop)とした。
(ネガ型レジストパターンの形成)
現像液としてTHAM水溶液に代えて酢酸n−ブチルを用いた以外は、上記ポジ型レジストパターンと同様にして、ネガ型レジストパターンを形成した。このレジストパターン形成の際、ターゲット寸法が40nmのラインアンドスペース(1L1S)のマスクを介して、線幅が40nmのラインアンドスペース(1L/1S)に形成される露光量を最適露光量(Eop)とした。
(引き置き安定性評価用レジストパターンの形成)
上記ポジ型レジストパターンと同様にPEBまでの工程を行い、PEB後の基板を25℃で6時間放置した後、上記ネガ型レジストパターンと同様に現像及びリンスを行い、引き置き安定性評価用のネガ型レジストパターンを形成した。
<評価>
上記形成したレジストパターンについて、下記方法に従って測定することにより、各感放射線性樹脂組成物の下記性能について評価した。なお、レジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「S−9380」)を用いた。評価結果を表3に示す。
[LWR性能]
上記Eopの露光量で形成したポジ型レジストパターン及びネガ型パターンを、上記走査型電子顕微鏡を用いパターン上部から観察した。線幅のばらつきを計50点測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをLWR性能(nm)とした。LWR性能は、その値が小さいほどラインのがたつきが小さく良好である。LWR性能は、3.5nm以下の場合は「良好」と、3.5nmを超える場合は「不良」と評価できる。
[MEEF性能]
上記Eopの露光量を照射して解像されるレジストパターンにおいて、線幅が51nm、53nm、55nm、57nm、59nmとなるマスクパターンを用いて形成されたレジストパターンの線幅を縦軸に、マスクパターンのサイズを横軸にプロットしたときの直線の傾きを算出し、これをMEEF性能とした。MEEF性能は、その値が1に近いほどマスク再現性が良好であることを示す。MEEF性能は、2.5以下の場合は「良好」と、2.5を超える場合は「不良」と評価できる。
[DOF性能(焦点深度)]
上記Eopの露光量を照射して解像されるレジストパターンにおいて、深さ方向にフォーカスを変化させた際の寸法を観測し、ブリッジや残渣が無いままパターン寸法が基準の90%〜110%に入る深さ方向の余裕度を測定し、この測定値をDOF性能とした。DOF性能は、その値が大きいほど、焦点の位置が変動した際に得られるパターンの寸法の変動が小さく、デバイス作製時の歩留まりを高くすることができる。DOF性能は、80nm以上の場合は「良好」と、80nm未満の場合は「不良」と評価した。
[引き置き安定性]
上記ネガ型パターンと引き置き安定性評価用ネガ型パターンとの寸法差について、最大のものを引き置き安定性(nm)とした。引き置き安定性は、その値が小さいほど良好である。
Figure 2016090868
表4に示すように、実施例の感放射線性樹脂組成物及びレジストパターンでは、TMAH現像及び有機溶媒現像の場合のいずれもLWR性能、MEEF性能及びDOF性能に優れていた。さらに、有機溶剤現像における引き置き安定性にも優れていた。一方、比較例のレジストパターンでは、LWR性能、MEEF性能、DOF性能及び引き置き安定性に劣っていた。特に、比較例のレジストパターンは実施例のレジストパターンに比べ引き置き後の寸法変化が大きかった。
当該感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法によれば、LWR性能、MEEF性能及びDOF性能に優れ、かつ引き置き安定性に優れるレジストパターンを形成することができる。従って、これらはさらなる微細化が要求される半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス製造におけるリソグラフィー工程に好適に用いられる。

Claims (14)

  1. 下記式(1)で表される構造単位を有する重合体、及び
    感放射線性酸発生体
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2016090868
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。R及びRは、Rが、水素原子、炭素数1〜30の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子を含む基(a)又は上記炭化水素基及び基(a)の同一炭素原子に結合する2個の水素原子を酸素原子で置換した基であり、Rが、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、単結合又は−COO−である。R及びRは、Rが水素原子、フッ素原子、メチル基若しくはトリフルオロメチル基であり、Rが単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられRが結合する炭素原子及びRと共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。Rは、水素原子又はメチル基である。)
  2. 上記式(1)におけるRの有機基が、アルカリ解離性基を含まない請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 上記式(1)におけるRの有機基が、炭化水素基又はこの炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子又はカルボニル基を含む基である請求項1又は請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 上記式(1)における上記R及びRが共にメチル基であるか、又は互いに合わせられR又はRが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に環員数5の環構造を形成する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. 上記式(1)で表される構造単位において、Rが結合する炭素原子と主鎖との間の結合が、酸の作用により開裂しない結合のみからなる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  6. 上記式(1)におけるRの有機基が、酸解離性基を含む基である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  7. 上記式(1)で表される構造単位が、下記式(1−1)又は式(1−2)で表される構造単位である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2016090868
    (式(1−1)及び(1−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。
    式(1−1)中、R及びRは、Rが水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基であり、Rは、炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。
    式(1−2)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。Rは、水素原子又はメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。)
  8. 上記式(1−1)におけるRの有機基又は上記式(1−2)におけるRの有機基が、酸解離性基を含む基である請求項7に記載の感放射線性樹脂組成物。
  9. 上記式(1−1)又は(1−2)で表される構造単位が、下記式(1−1A)又は式(1−2A)で表される構造単位である請求項8に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2016090868
    (式(1−1A)及び(1−2A)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。R10、R11及びR12は、それぞれ独立してR10が炭素数1〜20の1価の有機基、R10が炭素数1〜20の1価の有機基、R12が単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基のうち2つ以上が互いに合わせられ、これらの基が結合する炭素原子と共に構成する環員数3〜20の脂環構造を表す。但し、R11が炭素−炭素二重結合を有する場合、R10は水素原子であってもよい。
    式(1−1A)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
    式(1−2A)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、炭素数1〜20の2価の有機基である。)
  10. 上記式(1−1A)又は(1−2A)におけるR11の有機基が、下記式(A)で表される基である請求項9に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2016090868
    (式(A)中、*は、上記R10及びR12が結合する炭素原子に結合する部位を示す。R13、R14及びR15は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。
  11. 上記重合体が、下記式(3)で表される構造単位をさらに有する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2016090868
    (式(3)中、Rp1は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。Rp2及びRp3は、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、これらの基が互いに合わせられ、これらの基が結合する炭素原子と共に構成する環員数3〜20の脂環構造を表す。Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。)
  12. レジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜を露光する工程、及び
    上記露光されたレジスト膜を現像する工程
    を備え、
    上記レジスト膜を請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物により形成するレジストパターン形成方法。
  13. 下記式(1−1)又は(1−2)で表される構造単位を有する重合体。
    Figure 2016090868
    (式(1−1)及び(1−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。
    式(1−1)中、R及びRは、Rが水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基であり、Rは、炭素数1〜20の2価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。
    式(1−2)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。Rは、水素原子又はメチル基である。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。)
  14. 下記式(2−1)又は(2−2)で表される化合物。
    Figure 2016090868
    (式(2−1)及び(2−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する酸素原子及びこれらの酸素原子が結合する炭素原子と共に構成される環員数5〜20の環構造を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。但し、Rを構成する炭素原子が酸素原子又はカルボニル基であってもよい。
    式(2−1)中、Rは、炭素数1〜20の2価の有機基である。R16は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。但し、R及びRが環構造を表す場合、Rは単結合ではない。Rは、水素原子又はメチル基である。)
    式(2−2)中、R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の2価の有機基であるか、これらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。R17は、水素原子又はメチル基である。)
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