JP6183276B2 - 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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本発明は、感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法に関する。
リソグラフィーによる微細加工に用いられる感放射線性樹脂組成物は、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、極紫外線(EUV:Extreme Ultraviolet、波長13.5nm)等の遠紫外線、電子線等の荷電粒子線などの照射により露光部に酸を発生させ、この酸を触媒とする化学反応により、露光部と未露光部との現像液に対する溶解速度に差を生じさせ、基板上にレジストパターンを形成する。現在では、より波長の短いレーザー光や電子線の使用及び液浸露光装置等により、レジストパターンの加工技術の微細化が図られている。
これに伴い、かかる感放射線性樹脂組成物には、レジストパターンの解像性及び断面形状の矩形性に優れるだけでなく、LWR(Line Width Roughness)性能、CDU(Critical Dimension Uniformity)性能、EL(Exposure Latitude、露光余裕度)性能、現像欠陥抑制性等にも優れることが要求される。また、感放射線性樹脂組成物は、良好な保存安定性を有することも求められる。これらの要求に対し、感放射線性樹脂組成物に用いられる酸発生体、酸拡散制御体及びその他の成分についてその種類や分子構造等が詳細に検討されている。例えば酸拡散制御体に関し、感放射線性オニウムカチオンと弱酸アニオンとからなるオニウム塩化合物が開発されており、露光部では酸捕捉機能が消失し、未露光部でのみ酸捕捉機能を発揮するため、上記性能を向上できるとされている(特開平11−125907号公報、特開平8−146610号公報及び特開2000−298347号公報参照)。
しかし、レジストパターンの微細化が線幅45nm以下のレベルまで進展している現在にあっては、上記性能の要求レベルはさらに高まり、上記従来の感放射線性樹脂組成物では、これらの要求を満足させることはできていない。
特開平11−125907号公報 特開平8−146610号公報 特開2000−298347号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、保存安定性、LWR性能、CDU性能、EL性能及び現像欠陥抑制性(以下、「LWR性能等」ともいう)に優れる感放射線性樹脂組成物の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
酸解離性基を含む構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)を有する第1重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう)、下記式(1)で表される酸拡散制御剤(以下、「[C]酸拡散制御体」ともいう)、及び溶媒(以下、「[D]溶媒」ともいう)を含有する感放射線性樹脂組成物である。
Figure 0006183276
(式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はR、1若しくは複数のR〜R、R及びRのうちの2つ以上が一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成する。Xは、酸素原子又は硫黄原子である。n及びmは、0〜5の整数である。但し、n及びmのうちのいずれかは0である。nが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、複数のRもそれぞれ同一でも異なっていてもよい。mが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、複数のRもそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、
当該感放射線性樹脂組成物によりレジスト膜を形成する工程、上記レジスト膜を露光する工程、及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程を備えるレジストパターン形成方法である。
ここで、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
また、「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、保存安定性、LWR性能、CDU性能、EL性能及び現像欠陥抑制性に優れる。本発明の化合物は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。従って、当該感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造に好適に用いることができる。
<感放射線性樹脂組成物>
当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体、[B]酸発生体、[C]酸拡散制御体、及び[D]溶媒を含有する。当該感放射線性樹脂組成物は、好適成分として、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体(以下、「[E]重合体」ともいう)を含有してもよい。さらに当該感放射線性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、構造単位(I)を有する重合体である。当該感放射線性樹脂組成物によれば、放射線の照射により[B]酸発生体等から生じる酸により露光部の[A]重合体の酸解離性基が解離して、露光部と未露光部とで現像液に対する溶解性に差異が生じ、その結果、レジストパターンを形成することができる。「酸解離性基」とは、カルボキシ基、ヒドロキシ基等の水素原子を置換する基であって、酸の作用により解離する基をいう。[A]重合体は、通常、当該感放射線性樹脂組成物におけるベース重合体となる。「ベース重合体」とは、レジストパターンを構成する重合体のうちの主成分となる重合体であって、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上を占める重合体をいう。
[A]重合体は、構造単位(I)以外にも、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう)、下記式(3)で表される構造単位(以下、「構造単位(III)」ともいう)、ヒドロキシ基を含む構造単位(以下、「構造単位(IV)」ともいう)を有することが好ましく、これらの構造単位以外のその他の構造単位を有していてもよい。[A]重合体は、これらの構造単位を1種又は2種以上有していてもよい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、酸解離性基を含む構造単位である。
上記構造単位(I)としては、例えば下記式(2−1)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1)」ともいう)、下記式(2−2)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−2)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006183276
上記式(2−1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。R10及びR11は、それぞれ独立して炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はR10及びR11が一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に、炭素数3〜20の脂環構造を形成する。
上記式(2−2)中、R12は、水素原子又はメチル基である。Lは、単結合、−CCOO−又は−CONH−である。R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基である。
上記Rとしては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基等のアルキニル基等が挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、アントリルメチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記R10及びR11で表される炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば上記Rで例示した1価の鎖状炭化水素基のうち炭素数1〜10のもの等が挙げられる。
10及びR11が一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に形成する炭素数3〜20の脂環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造等の単環のシクロアルカン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環のシクロアルカン構造等が挙げられる。
構造単位(I−1)としては下記式(2−1−1)〜(2−1−5)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−1−1)〜(I−1−5)」ともいう)が好ましい。
構造単位(I−2)としては下記式(2−2−1)で表される構造単位(以下、「構造単位(I−2−1)」ともいう)が好ましい。
Figure 0006183276
上記式(2−1−1)〜(2−1−5)中、R〜R11は、上記式(2−1)と同義である。R9’、R10’及びR11’は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基である。npは、それぞれ独立して、1〜4の整数である。
上記式(2−2−1)中、R12〜R15は、上記式(2−2)と同義である。
構造単位(I−1−1)〜(I−1−5)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006183276
Figure 0006183276
上記式中、Rは、上記式(2−1)と同義である。
これらの中で、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−アルキル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−(1−アダマンチル)−2−プロピル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−アルキル−2−テトラシクロドデカン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−(1−シクロヘキシル)−2−プロピル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、t−デカン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−アルキル−1−シクロオクチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が好ましい。
上記構造単位(I−2)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006183276
上記式中、R12は、上記式(2−2)と同義である。
構造単位(I−2)としては、p−(1−シクロヘキシルエトキシエトキシ)スチレンに由来する構造単位が好ましい。
構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%〜90モル%が好ましく、20モル%〜80モル%がより好ましく、30モル%〜75モル%がさらに好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の感度をより高めることができ、結果として、リソグラフィー性能をより向上させることができる。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位である(但し、構造単位(I)を除く)。[A]重合体は、構造単位(II)をさらに有することで、現像液への溶解性を適度に調整することができ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物のリソグラフィー性能をより向上させることができる。また、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジストパターンと基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(II)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006183276
Figure 0006183276
Figure 0006183276
Figure 0006183276
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
構造単位(II)としては、ラクトン構造を有する構造単位が好ましく、ラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましく、ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレート、5−シアノ−ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレート、オキシノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン−イル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
上記構造単位(II)の含有割合としては、[A]重合体における全構造単位に対して80モル%以下が好ましく、10モル%〜70モル%がより好ましく、20モル%〜60モル%がさらに好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能等をさらに向上させることができる。また、得られるレジストパターンと基板との密着性をさらに向上させることができる。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、下記式(3)で表される構造単位である。照射する放射線として、KrFエキシマレーザー光、EUV、電子線等を用いる場合には、当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体が構造単位(III)を有することで、感度を高めることができる。
Figure 0006183276
上記式(3)中、R16は、水素原子又はメチル基である。R17は、炭素数1〜20の1価の有機基である。pは、0〜3の整数である。pが2又は3の場合、複数のR17は同一でも異なっていてもよい。qは、1〜3の整数である。但し、p+qは、5以下である。
上記R16としては、構造単位(III)を与える単量体の共重合性の観点から、水素原子が好ましい。
上記R17で表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、これらの基が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基、これらの基の炭素−炭素間に、−CO−、−CS−、−O−、−S−若しくは−NR”−又はこれらのうちの2種以上を組み合わせた基を含む基等が挙げられる。R”は、水素原子又は1価の有機基である。
これらの中で、1価の鎖状炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
上記pとしては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記qとしては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。
構造単位(III)としては、例えば下記式(3−1)〜(3−4)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006183276
上記式(3−1)〜(3−4)中、R16は、上記式(3)と同義である。
これらの中で、上記式(3−1)で表される構造単位、(3−2)で表される構造単位が好ましく、上記式(3−1)で表される構造単位がより好ましい。
構造単位(III)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜90モル%が好ましく、30モル%〜80モル%がより好ましく、50モル%〜75モル%がさらに好ましい。構造単位(III)の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、感度をより向上させることができる。
なお、構造単位(III)は、ヒドロキシスチレンの−OH基の水素原子をアセチル基等で置換した単量体を重合した後、得られた重合体を、アミン存在下で加水分解反応を行うこと等により形成することができる。
[構造単位(IV)]
構造単位(IV)は、ヒドロキシ基を含む構造単位である。[A]重合体は、構造単位(IV)を有することで、溶解性をより適度に調製することができる。また、当該樹脂組成物から形成されるレジストパターンの基板への密着性を高めることができる。
構造単位(IV)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006183276
上記式中、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
これらの中で、ヒドロキシアダマンチル基を有する構造単位が好ましく、3−ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましい。
上記ヒドロキシ基を含む構造単位の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、35モル%以下が好ましく、30モル%以下が好ましく、3モル%〜25モル%がさらに好ましい。上記含有割合が上記上限を超えると、当該感放射線性樹脂組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
[その他の構造単位]
[A]重合体は、上記構造単位(I)〜(IV)以外にもその他の構造単位を有してもよい。上記その他の構造単位としては、例えば、ケトン性カルボニル基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位、非解離性の1価の脂環式炭化水素基を含む(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位等が挙げられる。その他の構造単位の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、20モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば、各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤等を用い、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤等が挙げられる。
これらの中で、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの重合に使用される溶媒は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間、1時間〜24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、2,500以上20,000以下がさらに好ましく、3,000以上15,000が特に好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[A]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[A]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3以下が好ましく、1以上2以下がさらに好ましい。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:東ソー社の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、露光により酸を発生する物質である。この発生した酸により[A]重合体等が有する酸解離性基が解離してカルボキシ基等が生じ、これらの重合体の現像液への溶解性が変化するため、当該感放射線性樹脂組成物から、レジストパターンを形成することができる。当該感放射線性樹脂組成物における[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような低分子化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」と称する)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
[B]酸発生剤の具体例としては、例えば特開2009−134088号公報の段落[0080]〜[0113]に記載されている化合物等が挙げられる。
[B]酸発生体としては、下記式(4)で表される化合物が好ましい。[B]酸発生剤を下記式(4)で表される化合物とすることで、[A]重合体が有する極性構造との相互作用等により、露光により発生する酸のレジスト膜中の拡散長がより適度に短くなると考えられ、その結果、当該感放射線性樹脂組成物のLWR性能等をより向上させることができる。
Figure 0006183276
上記式(4)中、Ra1は、環員数6以上の脂環構造を含む1価の基又は環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基である。Ra2は、炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基である。Mは、1価の感放射線性オニウムカチオンである。
上記Ra1における「環員数」とは、脂環構造及び脂肪族複素環構造の環を構成する原子数をいい、多環の脂環構造及び多環の脂肪族複素環構造の場合は、この多環を構成する原子数をいう。
上記Ra1で表される環員数6以上の脂環構造を含む1価の基としては、例えば
シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロオクテニル基、シクロデセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記Ra1で表される環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基としては、例えば
ノルボルナンラクトン−イル基等のラクトン構造を含む基;
ノルボルナンスルトン−イル基等のスルトン構造を含む基;
オキサシクロヘプチル基、オキサノルボルニル基等の酸素原子含有複素環基;
アザシクロヘキシル基、アザシクロヘプチル基、ジアザビシクロオクタン−イル基等の窒素原子含有複素環基;
チアシクロヘプチル基、チアノルボルニル基等のイオウ原子含有複素環基等が挙げられる。
上記Ra1で表される基の環員数としては、上述の酸の拡散長がさらに適度になる観点から、8以上が好ましく、9〜15がより好ましく、10〜13がさらに好ましい。
上記Ra1としては、これらの中で、環員数9以上の脂環構造を含む1価の基、環員数9以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基が好ましく、アダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、ノルボルナンラクトン−イル基、5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−イル基がより好ましく、アダマンチル基がさらに好ましい。
上記Ra2で表される炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基としては、例えばメタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基等の炭素数1〜10のアルカンジイル基が有する水素原子の1個以上をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
これらの中で、SO 基に隣接する炭素原子にフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基が好ましく、SO 基に隣接する炭素原子に2個のフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基がより好ましく、1,1−ジフルオロメタンジイル基、1,1−ジフルオロエタンジイル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1,2−プロパンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロエタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロブタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロヘキサンジイル基がさらに好ましい。
上記Mで表される1価の感放射線性オニウムカチオンは、放射線の照射により分解するカチオンである。露光部では、この感放射線性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、スルホネートアニオンとからスルホン酸を生じる。上記Mで表される1価の感放射線性オニウムカチオンとしては、例えばS、I、O、N、P、Cl、Br、F、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi等の元素を含む感放射線性オニウムカチオンが挙げられる。元素としてS(イオウ)を含むカチオンとしては、例えばスルホニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムカチオン等が挙げられ、元素としてI(ヨウ素)を含むカチオンとしては、例えばヨードニウムカチオン等が挙げられる。これらの中で、下記式(X−1)で表されるスルホニウムカチオン、下記式(X−2)で表されるテトラヒドロチオフェニウムカチオン、下記式(X−3)で表されるヨードニウムカチオンが好ましい。
Figure 0006183276
上記式(X−1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k1、k2及びk3は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Ra1〜Ra3並びにR及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRa1〜Ra3並びにR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(X−2)中、Rb1は、置換若しくは非置換の炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6〜8の芳香族炭化水素基である。k4は0〜7の整数である。Rb1が複数の場合、複数のRb1は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb1は、互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。Rb2は、置換若しくは非置換の炭素数1〜7の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6若しくは7の芳香族炭化水素基である。k5は、0〜6の整数である。Rb2が複数の場合、複数のRb2は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb2は互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。qは、0〜3の整数である。
上記式(X−3)中、Rc1及びRc2は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k6及びk7は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Rc1、Rc2、R及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRc1、Rc2、R及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2で表される非置換の直鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2で表される非置換の分岐状のアルキル基としては、例えばi−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記Ra1〜Ra3、Rc1及びRc2で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記Rb1及びRb2で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記アルキル基及び芳香族炭化水素基が有する水素原子を置換していてもよい置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
これらの中で、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記Ra1〜Ra3、Rb1、Rb2、Rc1及びRc2としては、非置換の直鎖状又は分岐状のアルキル基、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基、−OSO−R”、−SO−R”が好ましく、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましい。R”は、非置換の1価の脂環式炭化水素基又は非置換の1価の芳香族炭化水素基である。
上記式(X−1)におけるk1、k2及びk3としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−2)におけるk4としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、1がさらに好ましい。k5としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−3)におけるk6及びk7としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記Mとしては、上記式(X−1)で表されるカチオンが好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオンがより好ましい。
上記式(4)で表される酸発生剤としては、例えば、下記式(4−1)〜(4−17)で表される化合物(以下、「化合物(4−1)〜(4−17)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006183276
上記式(4−1)〜(4−17)中、Mは、上記式(4)と同義である。
[B]酸発生剤としては、これらの中でも、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩がより好ましく、化合物(4−1)、化合物(4−2)、化合物(4−12)〜(4−17)がさらに好ましい。
[B]酸発生体の含有量としては、[B]酸発生体が[B]酸発生剤の場合、当該感放射線性樹脂組成物の感度を確保する観点から、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましく、1質量部以上15質量部以下がさらに好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の感度が向上する。当該感放射線性樹脂組成物は、[B]酸発生体を1種又は2種以上を含有していてもよい。
<[C]酸拡散制御剤>
[C]酸拡散制御剤は、下記式(1)で表される化合物である。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体及び[B]酸発生体に加えて、[C]酸拡散制御剤を含有することで、保存安定性、LWR性能等に優れる。
Figure 0006183276
上記式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はR、1若しくは複数のR〜R、R及びRのうちの2つ以上が一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成する。Xは、酸素原子又は硫黄原子である。n及びmは、0〜5の整数である。但し、n及びmのうちのいずれかは0である。nが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、複数のRもそれぞれ同一でも異なっていてもよい。mが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、複数のRもそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記R〜Rで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、これらの基が有する水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基、これらの基の炭素−炭素間に、−CO−、−CS−、−O−、−S−若しくは−NR”−又はこれらのうちの2種以上を組み合わせた基を含む基等が挙げられる。R”は、水素原子又は1価の有機基である。
上記炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基、テトラシクロドデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記R〜Rとしては、炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、下記式(a)で表される基が好ましい。
Figure 0006183276
上記式(a)中、R’は、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。Xは、OR”、COOR”、OCOR”、CONR”、NR”COR”、SR”、SOR”、又はラクトン構造、環状カーボネート構造、若しくはスルトン構造を有する1価の基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
上記R〜Rで表される炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基としては、エチル基、i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、エテニル基、ブテニル基が好ましい。
上記R〜Rで表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基が好ましい。
上記R’で表される炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては、例えば上記式(2−1)におけるRとして例示した炭素数1〜20の1価の炭化水素基から1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記R’としては、2価の鎖状炭化水素基が好ましく、メタンジイル基、エタンジイル基がより好ましい。
上記Xとしては、OR”、COOR”、OCOR”、CONR”、SR”、SOR”、ラクトン構造を有する1価の基が好ましい。上記R”としては、水素原子、メチル基が好ましい。
上記R、1若しくは複数のR〜R、R及びRのうちの2つ以上が一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に形成する環員数3〜20の環構造としては、例えばシクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、ノルボルナン構造、アダマンタン構造等の脂環構造;オキサシクロペンタン構造、チアシクロペンタン構造、アザシクロペンタン構造等の脂肪族複素環構造等が挙げられる。これらの中で、脂環構造が好ましく、シクロヘキサン構造がより好ましい。
n及びmの0でない方は、1であることが好ましい。
上記Xとしては、酸素原子が好ましい。
[C]酸拡散制御剤としては、下記式で挙げられる化合物が好ましい。これらの化合物は公知の方法により合成することができる。
Figure 0006183276
[C]酸拡散制御剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.5質量部が好ましく、1.0質量部がより好ましく、2.0質量部がさらに好ましく、3.0質量部が特に好ましい。[C]酸拡散制御剤の含有量の上限としては、[A]重合体100質量部に対して、40質量部が好ましく、30質量部がより好ましく、25質量部がさらに好ましく、20質量部が特に好ましい。[C]酸拡散制御剤の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物は、保存安定性、LWR性能等をさらに向上させることができる。当該感放射線性樹脂組成物は[C]酸拡散制御剤を1種又は2種以上含有してもよい。
<[D]溶媒>
当該感放射線性樹脂組成物は、[D]溶媒を含有する。[D]溶媒は、少なくとも[A]重合体、[B]酸発生体、[C]酸拡散制御剤、必要に応じて含有される[E]重合体等を溶解又は分散可能な溶媒であれば特に限定されない。
[D]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系有機溶媒、アミド系溶媒、エステル系有機溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば
4−メチル−2−ペンタノール、n−ヘキサノール等の炭素数1〜18の脂肪族モノアルコール系溶媒;
シクロヘキサノール等の炭素数3〜18の脂環式モノアルコール系溶媒;
1,2−プロピレングリコール等の炭素数2〜18の多価アルコール系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテル等の炭素数3〜19の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール(メチルフェニルエーテル)等の芳香環含有エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン(メチル−n−ペンチルケトン)、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒;
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば
N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば
酢酸n−ブチル、乳酸エチル等のモノカルボン酸エステル系溶媒;
プロピレングリコールアセテート等の多価アルコールカルボキシレート系溶媒;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒;
シュウ酸ジエチル等の多価カルボン酸ジエステル系溶媒;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒などが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン等の炭素数5〜12の脂肪族炭化水素系溶媒;
トルエン、キシレン等の炭素数6〜16の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、[D]溶媒としては、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒、環状ケトン系溶媒がより好ましく、多価アルコール部分アルキルエーテルアセテート、シクロアルカノンがさらに好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンが特に好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、[D]溶媒を1種又は2種以上含有していてもよい。
<[E]重合体>
[E]重合体は、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が大きい重合体である。当該感放射線性組成物が、[E]重合体を含有することで、レジスト膜を形成した際に、膜中の[E]重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表面近傍で偏在化する傾向があり、液浸露光時における酸発生剤や酸拡散制御剤等が液浸媒体に溶出することを抑制することができる。また、この[E]重合体の撥水性的特徴により、レジスト膜と液浸媒体との前進接触角が所望の範囲に制御でき、バブル欠陥の発生を抑制できる。さらに、レジスト膜と液浸媒体との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる。このように当該感放射線性樹脂組成物が[E]重合体を含有することにより、液浸露光法に好適なレジスト膜を形成することができる。
[E]重合体のフッ素原子含有率としては、1質量%以上が好ましく、2質量%〜60質量%がより好ましく、4質量%〜40質量%がさらに好ましく、7質量%〜30質量%が特に好ましい。[E]重合体のフッ素原子含有率が上記下限未満だと、レジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。なお重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRスペクトル測定により重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
[E]重合体におけるフッ素原子の含有形態は特に限定されず、主鎖、側鎖及び末端のいずれに結合するものでもよいが、フッ素原子を含む構造単位(以下、「構造単位(V)」ともいう)を有することが好ましい。[E]重合体は、構造単位(V)以外にも、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥抑制性向上の観点から、酸解離性基を含む構造単位を有することが好ましい。酸解離性基を含む構造単位としては、例えば、[A]重合体における構造単位(I)等が挙げられる。
[E]重合体は、アルカリ解離性基を有することが好ましい。[E]重合体がアルカリ解離性基を有すると、レジスト膜表面をアルカリ現像時に疎水性から親水性に効果的に変えることができ、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥抑制性が向上する。「アルカリ解離性基」とは、カルボキシ基、ヒドロキシ基等が有する水素原子を置換する基であって、アルカリ水溶液(例えば、23℃の2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)中で解離する基をいう。
上記構造単位(V)としては、下記式(5a)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−a)」ともいう)及び下記式(5b)で表される構造単位(以下、「構造単位(V−b)」ともいう)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。構造単位(V)は、構造単位(Va)及び構造単位(Vb)をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
[構造単位(Va)]
構造単位(Va)は、下記式(5a)で表される構造単位である。[E]重合体は構造単位(Va)を有することでフッ素原子含有率を調整することができる。
Figure 0006183276
上記式(5a)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。Rは、炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基である。
上記Rとしては、構造単位(Va)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記Gとしては、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−が好ましく、−CO−O−がより好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜6の1価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロi−プロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロi−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数4〜20の1価のフッ素化脂環式炭化水素基としては、例えばモノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、フッ素化鎖状炭化水素基が好ましく、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基がより好ましく、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基がさらに好ましい。
構造単位(Va)の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜90モル%が好ましく、3モル%〜70モル%がより好ましく、5モル%〜50モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、[E]重合体のフッ素原子含有率をより適度に調整することができる。
[構造単位(Vb)]
構造単位(Vb)は、下記式(5b)で表される構造単位である。[E]重合体は構造単位(Vb)を有することで、フッ素原子含有率を調整すると共に、アルカリ現像前後における撥水性及び親水性を変化させることができる。
Figure 0006183276
上記式(5b)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R18は、炭素数1〜20の(s+1)価の炭化水素基、又はこの炭化水素基のR19側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NR’−、カルボニル基、−CO−O−若しくは−CO−NH−が結合された構造のものである。R’は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。R19は、単結合又は炭素数1〜20の2価の有機基である。Wは、単結合又は炭素数1〜20の2価のフッ素化鎖状炭化水素基である。Aは、酸素原子、−NR”−、−CO−O−*又は−SO−O−*である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。*は、R20に結合する部位を示す。R20は、水素原子又は炭素数1〜30の1価の有機基である。sは、1〜3の整数である。但し、sが1の場合、R18は単結合であってもよい。sが2又は3の場合、複数のR19、W、A及びR13はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Wが単結合の場合、R20は、フッ素原子を含む基である。
上記Rとしては、構造単位(Vb)を与える単量体の共重合性等の観点から、水素原子、メチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記R18で表される炭素数1〜20の(s+1)価の炭化水素基としては、例えば、上記式(1)におけるRとして例示した1価の炭化水素基からs個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記sとしては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。
上記R18としては、sが1の場合、単結合、2価の炭化水素基が好ましく、単結合、アルカンジイル基がより好ましく、単結合、炭素数1〜4のアルカンジイル基がさらに好ましく、単結合、メタンジイル基、プロパンジイル基が特に好ましい。
上記R19で表される炭素数1〜20の2価の有機基としては、例えば上記式(1)におけるR〜Rとして例示した炭素数1〜20の1価の有機基から、1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記R19としては、単結合、ラクトン構造を有する基が好ましく、単結合、多環のラクトン構造を有する基がより好ましく、単結合、ノルボルナンラクトン構造を有する基がより好ましい。
上記Wで表される炭素数1〜20の2価のフッ素化鎖状炭化水素基としては、例えば
フルオロメタンジイル基、ジフルオロメタンジイル基、フルオロエタンジイル基、ジフルオロエタンジイル基、テトラフルオロエタンジイル基、ヘキサフルオロプロパンジイル基、オクタフルオロブタンジイル基等のフッ素化アルカンジイル基;
フルオロエテンジイル基、ジフルオロエテンジイル基等のフッ素化アルケンジイル基などが挙げられる。
これらの中で、フッ素化アルカンジイル基が好ましく、ジフルオロメタンジイル基がより好ましい。
上記Aとしては、酸素原子、−CO−O−*、−SO−O−*が好ましく、−CO−O−*がより好ましい。
上記R20で表される炭素数1〜30の1価の有機基としては、例えばアルカリ解離性基、酸解離性基、炭素数1〜30の炭化水素基等が挙げられる。上記R20としては、これらの中で、アルカリ解離性基が好ましい。上記R20をアルカリ解離性基とすることで、アルカリ現像時に、レジスト膜表面を疎水性から親水性により効果的に変えることができ、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥抑制性がさらに向上する。
上記R13がアルカリ解離性基である場合、上記R13としては、下記式(iii)〜(v)で表される基(以下、「基(iii)〜(v)」ともいう)が好ましい。
Figure 0006183276
上記式(iii)中、R3a及びR3bは、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造を表す。
Figure 0006183276
上記式(iv)中、R3c及びR3dは、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する窒素原子と共に構成される環員数3〜20の複素環構造を表す。
Figure 0006183276
上記式(v)中、R3eは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基である。
上記炭素数1〜20の1価の有機基及び上記炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、上記式(1)のR〜Rとして例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基としては、例えば上記炭素数1〜20の1価の炭化水素基として例示した基が有する水素原子の一部又は全部が、フッ素原子で置換された基等が挙げられる。
上記基(iii)としては下記式(iii−1)〜(iii−4)で表される基が、上記基(iv)としては下記式(iv−1)で表される基が、上記基(v)としては下記式(v−1)〜(v−5)で表される基が好ましい。
Figure 0006183276
これらの中で、上記式(v−3)で表される基、上記式(v−5)で表される基が好ましい。
また、R13が水素原子であると、[E]重合体のアルカリ現像液に対する溶解性が向上するため好ましい。この場合、Aが酸素原子かつWが1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−メタンジイル基であると、上記溶解性がさらに向上する。
上記構造単位(Vb)の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%〜90モル%が好ましく、20モル%〜85モル%がより好ましく、40モル%〜80モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、当該感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト膜表面のアルカリ現像前後の撥水性及び親水性等をより適切に調整することができる。
上記構造単位(V)の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、20モル%〜90モル%が好ましく、30モル%〜85モル%がより好ましく、40モル%〜80モル%がさらに好ましい。
[E]重合体における酸解離性基を含む構造単位([A]重合体における構造単位(I))の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%〜60モル%が好ましく、15モル%〜50モル%がより好ましく、20モル%〜40モル%がさらに好ましい。[E]重合体における酸解離性基を含む構造単位の含有割合を上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥抑制性をさらに向上させることができる。
[E]重合体の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.2質量部がより好ましく、0.5質量部がさらに好ましく、1質量部が特に好ましい。[E]重合体の含有量の上限としては、[A]重合体100質量部に対して、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、15質量部がさらに好ましく、10質量部が特に好ましい。
[E]重合体は、上述した[A]重合体と同様の方法で合成することができる。
[E]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、2,500以上20,000以下がさらに好ましく、3,000以上15,000が特に好ましい。[E]重合体のMwを上記範囲とすることで、当該感放射線性樹脂組成物の塗布性及び現像欠陥抑制性が向上する。[E]重合体のMwが上記下限未満であると、十分な耐熱性を有するレジスト膜が得られない場合がある。[E]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[E]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3以下が好ましく、1以上2以下がさらに好ましい。
<その他の任意成分>
当該感放射線性樹脂組成物は、上記[A]〜[E]成分以外にも、その他の任意成分を含有していてもよい。上記その他の任意成分としては、例えば偏在化促進剤、界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤等が挙げられる。これらのその他の任意成分は、それぞれ1種又は2種以上を併用してもよい。
[偏在化促進剤]
偏在化促進剤は、当該感放射線性樹脂組成物が[E]重合体として撥水性重合体添加剤を含有する場合等に、この撥水性重合体添加剤を、より効率的にレジスト膜表面に偏析させる効果を有するものである。当該感放射線性樹脂組成物にこの偏在化促進剤を含有させることで、上記撥水性重合体添加剤の添加量を従来よりも少なくすることができる。従って、解像性、LWR性能及び欠陥抑制性を損なうことなく、レジスト膜から液浸液への成分の溶出をさらに抑制したり、高速スキャンにより液浸露光をより高速に行うことが可能になり、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の疎水性を向上させることができる。このような偏在化促進剤として用いることができるものとしては、比誘電率が30以上200以下で、1気圧における沸点が100℃以上の低分子化合物を挙げることができる。このような化合物としては、具体的には、ラクトン化合物、カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
上記ラクトン化合物としては、例えばγ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等が挙げられる。
上記カーボネート化合物としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
上記ニトリル化合物としては、例えばスクシノニトリル等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えばグリセリン等が挙げられる。
偏在化促進剤の含有量としては、当該感放射線性樹脂組成物における重合体の総量100質量部に対して、10質量部〜500質量部が好ましく、15質量部〜300質量部がより好ましく、20質量部〜200質量部がさらに好ましく、25質量部〜100質量部が特に好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤;市販品としては、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、同F173(以上、DIC製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子工業製)等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物における界面活性剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
(脂環式骨格含有化合物)
脂環式骨格含有化合物は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等が挙げられる。当該感放射線性樹脂組成物における脂環式骨格含有化合物の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常5質量部以下である。
(増感剤)
増感剤は、[B]酸発生剤等からの酸の生成量を増加する作用を示すものであり、当該感放射線性樹脂組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
増感剤としては、例えばカルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。これらの増感剤は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。当該感放射線性樹脂組成物における増感剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
<感放射線性樹脂組成物の調製方法>
当該感放射線性樹脂組成物は、例えば[A]重合体、[B]酸発生体、[C]酸拡散制御剤、必要に応じて含有される任意成分及び[D]溶媒を所定の割合で混合することにより調製できる。当該感放射線性樹脂組成物は、混合後に、例えば、孔径0.2μm程度のフィルター等でろ過することが好ましい。当該感放射線性樹脂組成物の固形分濃度としては、0.1質量%〜50質量%が好ましく、0.5質量%〜30質量%がより好ましく、1質量%〜20質量%がさらに好ましく、1.5質量%〜10質量%が特に好ましい。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターン形成方法は、当該感放射線性樹脂組成物によりレジスト膜を形成する工程(以下、「レジスト膜形成工程」ともいう)、上記レジスト膜を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)、及び上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)
を備える。
当該レジストパターン形成方法によれば、上述の当該感放射線性樹脂組成物を用いているので、優れたMEEF性能、焦点深度及び露光余裕度を発揮しつつ、LWR及びCDUが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。以下、レジストパターン形成方法の各工程について説明する。
[レジスト膜形成工程]
本工程では、当該感放射線性樹脂組成物によりレジスト膜を形成する。このレジスト膜を形成する基板としては、例えばシリコンウェハ、二酸化シリコン、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知のもの等が挙げられる。また、例えば特公平6−12452号公報や特開昭59−93448号公報等に開示されている有機系又は無機系の反射防止膜を基板上に形成してもよい。塗布方法としては、例えば回転塗布(スピンコーティング)、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。塗布した後に、必要に応じて、塗膜中の溶媒を揮発させるため、プレベーク(PB)を行ってもよい。PB温度としては、通常60℃〜140℃であり、80℃〜120℃が好ましい。PB時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。形成されるレジスト膜の膜厚としては、10nm〜1,000nmが好ましく、10nm〜500nmがより好ましい。
[露光工程]
本工程では、レジスト膜形成工程で形成されたレジスト膜に、フォトマスクを介するなどして(場合によっては、水等の液浸媒体を介して)放射線を照射し、露光する。放射線としては、目的とするパターンの線幅に応じて、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、極端紫外線(EUV)、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線等が挙げられる。これらの中でも、遠紫外線、EUV、電子線が好ましく、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、EUV、電子線がより好ましく、ArFエキシマレーザー光、EUV、電子線がさらに好ましい。
露光を液浸露光により行う場合、用いる液浸液としては、例えば水、フッ素系不活性液体等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光(波長193nm)である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤をわずかな割合で添加しても良い。この添加剤は、ウェハ上のレジスト膜を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水が好ましい。
上記露光の後、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行い、レジスト膜の露光された部分において、露光により[B]酸発生体から発生した酸による[A]重合体等が有する酸解離性基の解離を促進させることが好ましい。このPEBによって、露光部と未露光部とで現像液に対する溶解性に差が生じる。PEB温度としては、通常50℃〜180℃であり、80℃〜130℃が好ましい。PEB時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。
[現像工程]
本工程では、上記露光工程で露光されたレジスト膜を現像する。これにより、所定のレジストパターンを形成することができる。現像後は、水又はアルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。
上記現像に用いる現像液としては、
アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液等が挙げられる。これらの中でも、TMAH水溶液が好ましく、2.38質量%TMAH水溶液がより好ましい。
また、有機溶媒現像の場合、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒、又は有機溶媒を含有する溶媒が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば上述の樹脂組成物の[B]溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2−ヘプタノンがより好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、99質量%以上が特に好ましい。現像液中の有機溶媒以外の成分としては、例えば水、シリコンオイル等が挙げられる。
現像方法としては、例えば現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液塗出ノズルをスキャンしながら現像液を塗出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各種物性値の測定方法を以下に示す。
[重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分散度(Mw/Mn)の測定]
東ソー社のGPCカラム(「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本)を用い、流量:1.0ミリリットル/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
H−NMR分析及び13C−NMR分析]
日本電子社の「JNM−Delta400」を用いて測定した。
<[A]重合体及び[E]重合体の合成>
各実施例及び比較例における各重合体の合成で用いた単量体を以下に示す。
Figure 0006183276
[合成例1](重合体(A−1)の合成)
化合物(M−1)7.97g(35モル%)、化合物(M−2)7.44g(45モル%)、及び化合物(M−3)4.49g(20モル%)を2−ブタノン40gに溶解し、ラジカル開始剤としてAIBN0.80g(全単量体に対して5モル%)を添加して単量体溶液を調製した。次いで20gの2−ブタノンを入れた100mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。400gのメタノール中に冷却した重合溶液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を80gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−1)を合成した(15.2g、収率76%)。重合体(A−1)のMwは7,300であり、Mw/Mnは1.53であった。13C−NMR分析の結果、(M−1)、(M−2)、(M−3)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ34.3モル%、45.1モル%、及び20.6モル%であった。
[合成例2〜11、13及び14](重合体(A−2)〜(A−11)、(A−13)及び(A−14)の合成)
下記表1に示す種類及び使用量の単量体を用いた以外は、合成例1と同様の操作を行うことによって、重合体(A−2)〜(A−11)、(A−13)及び(A−14)を合成した。
[合成例12](重合体(A−12)の合成)
化合物(M−22)55.0g(65モル%)及び化合物(M−21)45.0g(35モル%)、ラジカル開始剤としてAIBN4g、並びにt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間共重合させた。重合反応終了後、重合溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで上記重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応終了後、溶媒及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−12)を得た(65.7g、収率77%)。重合体(A−12)のMwは7,500であり、Mw/Mnは1.90であった。13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレン及び(M−21)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ65.4モル%及び34.6モル%であった。
Figure 0006183276
[合成例15](重合体(E−1)の合成)
化合物(M−25)82.2g(70モル%)及び化合物(M−10)17.8g(30モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、ラジカル開始剤としてAIBN0.46g(全単量体に対して1モル%)を添加して単量体溶液を調製した。次いで100gの2−ブタノンを入れた500mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。アセトニトリル400gに溶媒を置換した後、ヘキサン100gを加えて撹拌しアセトニトリル層を回収する作業を3回繰り返した。溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに置換することで、重合体(E−1)を60.1g含む溶液を得た(収率60%)。重合体(E−1)のMwは15,000であり、Mw/Mnは1.90であった。13C−NMR分析の結果、(M−25)、(M−10)に由来する各構造単位の含有割合は、それぞれ70.3モル%、29.7モル%であった。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
各感放射線性樹脂組成物の調製に用いた各成分を以下に示す。
[[C]成分(比較例用)]
下記式(Q−1)〜(Q−9)で表される化合物。
Figure 0006183276
[[B]酸発生剤]
下記式(B−1)〜(B−9)で表される化合物。
Figure 0006183276
[[C]酸拡散制御剤]
下記式(C−1)〜(C−24)で表される化合物。
Figure 0006183276
[[D]溶媒]
D−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
D−2:シクロヘキサン
D−3:γ−ブチロラクトン
[実施例1](感放射線性樹脂組成物(J−1)の調製)
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)10質量部、[C]酸拡散制御剤としての化合物(C−1)7質量部、[E]重合体としての(E−1)3質量部、[D]溶媒としての(D−1)2,427質量部、(D−2)1,040質量部及び(D−3)200質量部を混合し、0.2μmのメンブランフィルターで濾過することにより、感放射線性樹脂組成物(J−1)を調製した。
[実施例2〜24及び比較例1〜24]
下記表2に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は実施例1と同様に操作して、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 0006183276
<レジストパターンの形成(1)>
12インチのシリコンウェハ表面に、スピンコーター(東京エレクトロン社の「CLEAN TRACK ACT12」)を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ブルワーサイエンス社の「ARC66」)を塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより膜厚105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜上に、上記スピンコーターを使用して各感放射線性樹脂組成物を塗布し、100℃で50秒間PBを行った。その後23℃で30秒間冷却し、膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、この塗膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(ASML社の「TWINSCAN XT−1900i」)を用い、NA=1.35、Dipole35X(σ=0.97/0.77)の光学条件にて、38nmラインアンドスペース(1L/1S)のレジストパターン形成用のマスクパターンを介して露光した。露光後、90℃で50秒間PEBを行った。その後、2.38質量%TMAH水溶液を用い、23℃で30秒間パドル現像を行い、次いで、超純水を用いて7秒間リンスし、その後、2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、38nmラインアンドスペース(1L/1S)のレジストパターンを形成した。
<レジストパターンの形成(2)>
上記TMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用いて有機溶媒現像し、かつ水での洗浄を行わなかった以外は、上記レジストパターンの形成(1)と同様に操作して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記形成したレジストパターンについて、下記方法に従って測定することにより、各感放射線性樹脂組成物の評価を行った。評価結果を下記表3に示す。なお、レジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「CG−4100」)を用いた。
[放射線感度]
上記レジストパターンの形成において、38nmラインアンドスペース(1L/1S)のレジストパターンを形成する露光量を最適露光量(Eop)として求め、これを放射線感度(mJ/cm)とした。放射線感度は、30mJ/cm以下の場合は「良好」と、30mJ/cmを超える場合は「不良」と評価できる。
[LWR性能]
上記で求めたEopの露光量を照射して形成したレジストパターンを、上記走査型電子顕微鏡を用い、パターン上部から観察した。線幅のばらつきを計500点測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをLWR性能(nm)とした。LWR性能は、その値が小さいほど、ラインのがたつきが小さく良好である。LWR性能は、2.5nm以下の場合は「良好」と、2.5nmを超える場合は「不良」と評価できる。
[CDU性能]
上記で求めたEopの露光量を照射して形成したレジストパターンを、上記走査型電子顕微鏡を用い、パターン上部から観察した。400nmの範囲で線幅を20点測定してその平均値を求め、その平均値を任意のポイントで計500点測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをCDU性能(nm)とした。CDU性能は、その値が小さいほど、長周期での線幅のばらつきが小さく良好である。CDU性能は、1.5nm以下の場合は「良好」と、2.0nmを超える場合は「不良」と評価できる。
[EL性能]
各感放射線性樹脂組成物のEL性能は、下記方法で測定される10%EL、Bridge限界及びCollapse限界の各値により評価した。
(10%EL)
38nmラインアンドスペース(1L/1S)のレジストパターン形成用のマスクパターンを用いた場合に解像されるレジストパターンの寸法が、マスクの設計寸法の±10%以内となる場合の露光量の範囲の上記Eopに対する割合を10%EL(%)とした。10%ELは、その値が大きいほど、露光量変化に対するパターニング性能の変化量が小さく良好である。10%ELは、18%以上の場合は「良好」と、18%未満の場合は「不良」と評価できる。
(Bridge限界)
上記レジストパターンの形成において、上記Eopからアルカリ現像の場合は露光量を小さくしていく場合に、有機溶剤現像の場合は露光量を大きくしていく場合に、ブリッジが発生する最小のパターン幅(Bridge限界)(nm)を求め、この値をBridge限界の指標とした。Bridge限界の値が大きいほど、ブリッジ欠陥が発生し難く良好である。Bridge限界は、50nm以上の場合は「良好」と、50nm未満の場合は「不良」と評価できる。
(Collapse限界)
上記レジストパターンの形成において、上記Eopからアルカリ現像の場合は露光量を大きくしていく場合に、有機溶剤現像の場合は露光量を小さくしていく場合にパターン倒れが発生する最小のパターン幅(Collapse限界)(nm)を求め、この値をCollapse限界の指標とした。Collapse限界の値が小さいほど、レジストパターンの倒れが発生し難く良好である。Collapse限界は、28nm以下の場合は「良好」と、28nmを超える場合は「不良」と評価できる。
[現像欠陥抑制性]
下層反射防止膜形成用組成物(日産化学社の「ARC66」)により下層反射防止膜を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物により塗膜を形成し、120℃で50秒間SBを行い、膜厚110nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜についてArFエキシマレーザー液浸露光装置(NIKON社の「NSR−S610C」)を用い、NA=1.3、ratio=0.800、Dipoleの条件により、ターゲットサイズが幅38nmのラインアンドスペース(1L/1S)形成用のマスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で50秒間PEBを行った。その後、現像装置(東京エレクトロン社の「クリーントラック ACT8」)のGPノズルによって2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液又は酢酸ブチルにより10秒間現像した。なお、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液現像の場合には引き続き15秒間純水によりリンスをし、2,000rpmで液振り切り乾燥させた。このとき、幅38nmの1L/1Sを形成する露光量を最適露光量とした。この最適露光量にてウェハ全面に線幅38nmの1L/1Sを形成し、欠陥検査用ウェハとした。なお、測長には走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社、CC−4000)を用いた。この欠陥検査用ウェハ上の欠陥数を、欠陥検査装置(KLA−Tencor社の「KLA2810」)を用いて測定した。そして、上記測定された欠陥をレジスト膜由来と判断されるものと外部由来の異物とに分類し、レジスト膜由来と判断されるものの数を算出した。現像欠陥抑制性は、このレジスト膜由来と判断される欠陥の数が少ないほど良好である。現像欠陥抑制性は、このレジスト膜由来を判断される欠陥の数が0.1個/cm以下の場合は「良好」と、0.1個/cmを超える場合は「不良」と評価できる。
Figure 0006183276
[実施例25](感放射線性樹脂組成物(J−25)の調製)
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)20質量部、[C]酸拡散制御剤としての化合物(C−1)3.6質量部、[D]溶媒としての(D−1)4,280質量部及び(D−2)1,830質量部を混合し、0.2μmのメンブランフィルターで濾過することにより、感放射線性樹脂組成物(J−25)を調製した。
[実施例26〜29及び比較例25〜29]
下記表4に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は実施例25と同様にして、各感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 0006183276
<レジストパターンの形成(3)>
8インチのシリコンウエハー表面にスピンコーター(CLEAN TRACK ACT8、東京エレクトロン社)を使用して、表4に記載の各感放射線性樹脂組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、膜厚50nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜に、簡易型の電子線描画装置(日立製作所社、型式「HL800D」、出力:50KeV、電流密度:5.0A/cm)を用いて電子線を照射した。照射後、120℃で60秒間PEBを行った。その後、アルカリ現像液として2.38質量%のTMAH水溶液を用いて23℃で30秒間現像し、水で洗浄し、乾燥してポジ型のレジストパターンを形成した。
<レジストパターンの形成(4)>
上記TMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用いて有機溶媒現像し、かつ水での洗浄を行わなかった以外は、上記レジストパターンの形成(3)と同様に操作して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記レジストパターンの形成(3)及び(4)で形成したレジストパターンについて、上記実施例と同様の評価を実施した。結果を下記表5に示す。
Figure 0006183276
[実施例30〜38及び比較例30〜38]
上記感放射線性樹脂組成物(J−1)〜(J−9)及び(CJ−1)〜(CJ−9)について、保存安定性の評価を行った。
<評価(保存安定性)>
各感放射線性樹脂組成物を35℃で3ケ月保管した後、各感放射線性樹脂組成物の濁り具合を目視にて確認した。保存安定性は濁りが確認されなかった場合には「良好」と、濁りが確認された場合は「不良」と評価した。その結果を以下に示す。
Figure 0006183276
表3、表5及び表6の結果から、実施例の感放射線性樹脂組成物は、ArF露光及び電子線露光の場合において、アルカリ現像の場合及び有機溶媒現像の場合とも、放射線感度、LWR性能、CDU性能、EL性能及び現像欠陥抑制性に優れていることが示された。また表6の結果から、保存安定性に優れることも示された。一方、比較例の感放射線性樹脂組成物は、上記性能が実施例のものに対していずれも劣っていることも示された。なお、一般的に、電子線露光によればEUV露光の場合と同様の傾向を示すことが知られており、従って、EUV露光の場合においても、実施例の感放射線性樹脂組成物によれば、放射線感度等に優れることが推測される。
本発明の感放射線性樹脂組成物によれば、保存安定性、LWR性能、CDU性能、EL性能及び現像欠陥抑制性に優れる。本発明の化合物は、当該感放射線性樹脂組成物の成分として好適に用いることができる。従って、当該感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. 酸解離性基を含む構造単位を有する第1重合体、
    感放射線性酸発生体、
    下記式(1)で表される酸拡散制御剤、及び
    溶媒
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006183276
    (式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はR、1若しくは複数のR〜R、R及びRのうちの2つ以上が一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に環員数3〜20の環構造を形成する。Xは、酸素原子又は硫黄原子である。n及びmは、0〜5の整数である。但し、n及びmのうちのいずれかは0である。nが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、複数のRもそれぞれ同一でも異なっていてもよい。mが2以上の場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、複数のRもそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  2. 上記式(1)におけるR〜Rが炭素数1〜20の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基又は下記式(a)で表される基である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006183276
    (式(a)中、R’は、炭素数1〜20の2価の炭化水素基である。Xは、OR”、COOR”、OCOR”、CONR”、NR”COR”、SR”、SOR”、又はラクトン構造、環状カーボネート構造若しくはスルトン構造を有する1価の基である。R”は、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。)
  3. 上記式(1)におけるXが酸素原子である請求項1又は請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 上記式(1)におけるn及びmの0でない方が1である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. 上記構造単位が下記式(2−1)で表される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006183276
    (式(2−1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。R10及びR11は、それぞれ独立して炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基であるか、又はR10及びR11が一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に、炭素数3〜20の脂環構造を形成する。)
  6. 上記第1重合体よりもフッ素原子含有率が大きい第2重合体をさらに含有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物によりレジスト膜を形成する工程、
    上記レジスト膜を露光する工程、及び
    露光されたレジスト膜を現像する工程
    を備えるレジストパターン形成方法。
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