JP2016089069A - ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体 - Google Patents

ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP2016089069A
JP2016089069A JP2014226416A JP2014226416A JP2016089069A JP 2016089069 A JP2016089069 A JP 2016089069A JP 2014226416 A JP2014226416 A JP 2014226416A JP 2014226416 A JP2014226416 A JP 2014226416A JP 2016089069 A JP2016089069 A JP 2016089069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyacetal resin
formaldehyde
amount
polyacetal
examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014226416A
Other languages
English (en)
Inventor
幸義 佐々木
Yukiyoshi Sasaki
幸義 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2014226416A priority Critical patent/JP2016089069A/ja
Priority to CN201510745018.9A priority patent/CN105585813B/zh
Publication of JP2016089069A publication Critical patent/JP2016089069A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

【課題】溶出するホルムアルデヒド量が少なく、かつ当該ポリアセタール樹脂ペレットを用いて成形した成形品からのホルムアルデヒド放出量も低減化され、更にはモールドデポジット(MD)特性にも優れるポリアセタール樹脂ペレットを提供する。【解決手段】90℃、5時間で水中に加熱抽出されるホルムアルデヒド溶出量が、ポリアセタール樹脂ペレット1g当たり50μg以下であり、かつ、融解熱量が30J/g以上130J/g以下である、ポリアセタール樹脂ペレット。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体に関する。
ポリアセタール樹脂は結晶性樹脂であり、剛性、強度、靭性、摺動性、及びクリープ性に優れた樹脂材料であるため、従来から、自動車部品、電気・電子部品及び工業部品などの機構部品用材料等、広範囲に亘って用いられている。さらにポリアセタール樹脂は、利用分野の拡大によって、益々要求性能が高くなっている。
上述の各種機構部品を連続生産する場合、まずポリアセタール樹脂に各種添加剤、安定剤を配合し、押出し機等により溶融混練後、ペレット化し、ポリアセタール樹脂組成物を得るのが一般的である。
しかしながら、ポリアセタール樹脂は、使用環境によっては劣化が進行することがある。
具体的には、本来ポリアセタール樹脂は、熱分解、自己酸化分解、酸・アルカリによる分解、残存活性触媒による主鎖分解等による影響を受けやすい樹脂であるため、安定剤を配合していても、条件によっては押出機内でポリアセタール樹脂の分解が発生し、ホルムアルデヒドがペレット中に残存し易くなるという懸念がある。
近年、自動車内装部品等でホルムアルデヒドを含むVOC(揮発性有機化合物)の放出低減化の要求が高まっている。
しかし、ポリアセタール樹脂ペレット中に残存するホルムアルデヒド量が多い場合、当該ペレットを成形した際に成形品内に蓄積するホルムアルデヒド量も増加してしまうため、VOC(揮発性有機化合物)の放出低減化の要求を満足させることができないという問題がある。
上記ホルムアルデヒド残存量に関する問題を解決するために、従来、さまざまな技術が提案されている。
例えば、ヘミホルマール末端が1mmol/kg以下のポリアセタール樹脂にヒドラジド化合物を添加する方法(例えば、下記特許文献1参照。)、ポリアセタール樹脂に芳香族ヒドラジド化合物を添加する方法(例えば、下記特許文献2参照。)、及びポリアセタール樹脂に特定のグアナミン化合物を添加する方法(例えば、下記特許文献3参照。)が提案されている。
また、押出を数回行う(リペレタイズ)を行うことで、加熱した時に放出されるホルムアルデヒド量を低減する方法(例えば、下記特許文献4参照。)、更には、ポリアセタール樹脂と酸化防止剤を溶融混練後、80℃、6時間以上乾燥し、更にホルムアルデヒド捕捉剤を添加する方法(例えば、下記特許文献5参照。)が提案されている。
特開2008−7676号公報 特開2006−232937号公報 特許第4156597号公報 特開2005−264101号公報 特開2010−189463号公報
しかしながら、特許文献1、2、3及び5に記載されている各種の方法で得られるポリアセタール樹脂ペレットは、連続成形時に成形機金型表面にモールドデポジット(MD)が付着しやすくなったり、使用環境下によっては、成形された成形品表面に添加剤がブリードアウトし易くなるという問題を有しており、実用上の特性において満足し得るものではない。また、前記添加剤はホルムアルデヒドとの反応性が高い反面、押出条件によっては押出機内でポリアセタール樹脂の分解を促進してしまう場合があり、ペレット中に残存するホルムアルデヒドを十分に低減させることができないという問題も有している。
また、特許文献4のように、押出回数を数回行う(リペレタイズ)を行う方法では、安定生産性の観点から改善すべき点があり、さらには、ペレット中に残存するホルムアルデヒドの低減についても、実用上十分ではないという問題を有している。
本発明者らは、上述した従来技術の問題点を解決するべく鋭意研究を行った結果、融点未満で加熱抽出されるホルムアルデヒド溶出量がペレット1g当たり50μg以下であり、かつ融解熱量が特定の範囲内であるポリアセタール樹脂ペレットが前記問題点を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕
90℃、5時間で水中に加熱抽出されるホルムアルデヒド溶出量が、ポリアセタール樹脂ペレット1g当たり50μg以下であり、
かつ、融解熱量が30J/g以上130J/g以下である、ポリアセタール樹脂ペレット。
〔2〕
前記〔1〕に記載のポリアセタール樹脂ペレットを成形して得られ、
VDA275法により測定されるホルムアルデヒド放出量が4.0mg/kg以下である、ポリアセタール樹脂成形体。
本発明によれば、ポリアセタール樹脂ペレットから溶出するホルムアルデヒド量が少なく、当該ポリアセタール樹脂ペレットを用いて成形した成形体からのホルムアルデヒド放出量が低減され、更にはモールドデポジット(MD)特性にも優れるポリアセタール樹脂ペレット及びポリアセタール樹脂成形体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔ポリアセタール樹脂ペレット〕
本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットは、
90℃、5時間で、水中に加熱抽出されるホルムアルデヒド溶出量が、ペレット1g当たり50μg以下であり、
かつ、融解熱量が30J/g以上130J/g以下である、ポリアセタール樹脂ペレットである。
本実施形態において「ポリアセタール樹脂ペレット」とは、ポリアセタール樹脂が、直径又は一辺が1〜10mmの略球状、略円柱状、略米粒状、略角柱状、略板状等の任意の形状となったものをいう。
前記ポリアセタール樹脂ペレットの融解熱量とは、示差走査型熱量計を用いて、前記ポリアセタール樹脂ペレットを固体の状態から融解する状態まで、2.5℃/分の速度で昇温した時に得られる吸熱ピークより求められる数値である。
ポリアセタール樹脂ペレットの融解熱量を30J/g以上130J/g以下とすることにより、本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットから溶出するホルムアルデヒド量を低減することができ、さらにモールドデポジット(MD)特性も向上する。
ポリアセタール樹脂ペレットの融解熱量は、50J/g以上130J/g以下が好ましく、より好ましくは80J/g以上130J/g、さらに好ましくは100J/g以上130J/gである。
ポリアセタール樹脂ペレットの融解熱量は、結晶構造が融解する時の融解エンタルピーと相関があり、この融解熱量が高いほどポリアセタール樹脂ペレットの結晶化度が高いことを意味する。
本実施形態においては、ポリアセタール樹脂ペレットの融解熱量、すなわち結晶化度を特定範囲に調整した点に特徴を有している。すなわち、結晶化度を特定範囲に調整することで、溶出するホルムアルデヒド量が少ないポリアセタール樹脂ペレットを提供できることを見出したものである。
ポリアセタール樹脂ペレットの結晶化度を押出ペレタイズ時の冷却温度を調整することにより、融解熱量30J/g以上130J/g以下に制御することができる。
(ポリアセタール樹脂)
本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットに用いるポリアセタール樹脂は、ホルムアルデヒド単量体、又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーを単独重合して得られる実質上オキシメチレン単位のみから成るポリアセタールホモポリマー;ホルムアルデヒド単量体、又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマールなどのグリコール、ジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル、又は環状ホルマールとを共重合させて得られたポリアセタールコポリマー;単官能グリシジルエーテルを共重合させて得られる分岐を有するポリアセタールコポリマー;多官能グリシジルエーテルを共重合させて得られる架橋構造を有するポリアセタールコポリマー等をいう。
さらに、本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットに用いるポリアセタール樹脂には、両末端又は片末端に水酸基などの官能基を有する化合物、例えばポリアルキレングリコールの存在下、ホルムアルデヒド単量体又はホルムアルデヒドの環状オリゴマーを重合して得られるブロック成分を有するポリアセタールホモポリマー;同じく両末端又は片末端に水酸基などの官能基を有する化合物、例えば水素添加ポリブタジエングリコールの存在下、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと環状エーテルや環状ホルマールとを共重合させて得られるブロック成分を有するポリアセタールコポリマーも含まれる。
<ポリアセタールホモポリマー>
前記ポリアセタールホモポリマーは、例えば、モノマーであるホルムアルデヒド、連鎖移動剤(分子量調節剤)及び重合触媒を、炭化水素系溶媒を導入した重合反応器にフィードし、スラリー重合法により重合することにより製造することができる。
この際、原料モノマーや連鎖移動剤、重合触媒には、連鎖移動可能な成分(不安定末端基を生成する成分)、例えば、水やメタノール及び蟻酸が含まれているため、まずこれら連鎖移動可能な成分の含有量を調整することが好ましい。
この時の連鎖移動可能な成分の含有量は、モノマーであるホルムアルデヒドに対して、好ましくは1〜1000ppmの範囲であり、より好ましくは1〜500ppm、さらに好ましくは1〜300ppmである。連鎖移動可能な成分量を上記範囲に調整することにより、熱安定性に優れるポリアセタール樹脂ホモポリマーを得ることができる。
ポリアセタールホモポリマーの分子量は、無水カルボン酸又はカルボン酸等の分子量調節剤を用いて連鎖移動させることにより調整することができる。
分子量調節剤としては、特に無水プロピオン酸、無水酢酸が好ましく、より好ましくは無水酢酸である。
分子量調節剤の導入量は、目的とするポリアセタールホモポリマーの特性(特にメルトフローレート)に応じて調節し決定する。例えば、ポリアセタールホモポリマーは、メルトフローレート(MFR値(ISO1133に準拠))が、0.1〜100g/10分の範囲になるようにすることが好ましく、より好ましくは1.0g/10分〜70g/10分の範囲になるようにする。
ポリアセタールホモポリマーのMFR値を上記範囲とすることにより、機械強度に優れるポリアセタールホモポリマーを得ることができる。
重合触媒としては、アニオン系重合触媒が好ましく、下記一般式(I)で表されるオニウム塩系重合触媒がより好ましい。
[R1234M]+- ・・・(I)
(式(I)中、R1、R2、R3、R4は、各々、独立にアルキル基を示し、Mは孤立電子対を持つ元素を示し、Xは求核性基を示す。
重合触媒としては、オニウム塩系重合触媒が挙げられ、当該オニウム塩系重合触媒のなかでも、テトラエチルホスホニウムイオダイド、トリブチルエチルホスホニウムイオダイドのような第4級ホスホニウム塩系化合物や、テトラメチルアンモニウムブロマイド、ジメチルジステアリルアンモニウムアセテートのような第4級アンモニウム塩系化合物が好ましい。
これら第4級ホスホニウム塩系化合物や第4級アンモニウム塩系化合物の添加量は、ホルムアルデヒド1モルに対して0.0003〜0.01molであることが好ましく、より好ましくは0.0008〜0.005molであり、さらに好ましくは0.001〜0.003molである。
炭化水素系重合溶媒としては、ホルムアルデヒドと反応しない溶媒であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、へプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼンなどの溶媒が挙げられる。
これらの炭化水素系溶媒は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いることもできるが、ヘキサンが特に好ましい。
また、粗ポリアセタールホモポリマーを製造する重合装置は、モノマーであるホルムアルデヒド、連鎖移動剤(分子量調節剤)、重合触媒と炭化水素系重合溶媒を同時に供給できる装置であれば特に限定されるものではないが、生産性の観点から連続式重合装置が好ましい。
重合工程により得られた粗ポリアセタールホモポリマーは、重合体の末端基が熱的に不安定であるので、この不安定末端基をエステル化剤やエーテル化剤等でポリマー末端基を封鎖し、安定化処理することが好ましい。
エステル化による粗ポリアセタールホモポリマーの末端安定化方法は、粗ポリアセタールホモポリマーと、前記エステル化剤及びエステル化触媒とを、炭化水素系溶媒を導入した末端安定化反応機にそれぞれ投入し反応させることによって行うことができる。
この時の反応温度は130〜155℃であり、反応時間は1〜100分間であることが好ましく、反応温度が135〜155℃であり、反応時間が5〜100分であることがより好ましく、反応温度が140〜155℃であり、反応時間が10〜100分であることがさらに好ましい。
上記粗ポリアセタールホモポリマーの末端基を封鎖し安定化する前記エステル化剤としては、下記一般式(II)で表される酸無水物を用いることができる。
5COOCOR6 ・・・(II)
(式(II)中、R5、R6は、各々、独立にアルキル基を示す。R5、R6は、同じであっても異なっていてもよい。)
当該エステル化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、無水安息香酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水プロピオン酸、無水酢酸が挙げられ、好ましくは無水酢酸である。
これらエステル化剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記エステル化触媒としては、炭素数1〜18のカルボン酸のアルカリ金属塩が好ましく、その添加量は、ポリアセタールホモポリマーに対して、1〜1000ppmの範囲で適宜選択することができる。
炭素数1〜18のカルボン酸のアルカリ金属塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、カルボン酸が蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプリル酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸のアルカリ金属塩が挙げられ、当該アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられる。
これらカルボン酸金属塩の中でも、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、及び酢酸カリウムのアルカリ金属塩が好ましい。
上述した粗ポリアセタールホモポリマーの末端基を、エーテル化により封鎖し、安定化することも可能である。
この場合のエーテル化剤としては、脂肪族又は芳香族酸と、脂肪族、脂環式族又は芳香族アルコールとのオルトエステル、例えば、メチル又はエチルオルトホルメート、メチル又はエチルオルトアセテート及びメチル又はエチルオルトベンゾエート、及びオルトカーボネート、具体的にはエチルオルトカーボネートから選択し、p−トルエンスルホン酸、酢酸及び臭酸のような中強度有機酸、ジメチル及びジエチルスルフェートのような中強度鉱酸等のルイス酸型の触媒を用いて得ることができる。
粗ポリアセタールホモポリマーの末端基を、エーテル化により封鎖し、安定化するときの、当該エーテル化反応に用いる溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びベンゼン等の低沸点脂肪族有機溶媒;脂環式族及び芳香族炭化水素系有機溶媒;塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素等のハロゲン化低級脂肪族等の有機溶媒が挙げられる。
上記の方法により末端基が安定化されたポリアセタールホモポリマーを、熱風式乾燥機や真空乾燥機等の乾燥機を用いて、100〜150℃に調整した窒素ガスを封入し、水分を除去して乾燥することにより、目的とするポリアセタールホモポリマーが得られる。
<ポリアセタールコポリマー>
ポリアセタールコポリマーは、以下に限定されるものではないが、例えば、コモノマーとして1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールホルマールなどのグリコール、ジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル、又は環状ホルマールを用い、これらと前記トリオキサン等のモノマーとを共重合させることにより製造することができる。
共重合させるコモノマーの割合は、トリオキサン1molに対して0.1〜60mol%であることが好ましく、0.1〜20mol%であることがより好ましく、0.13〜10mol%であることがさらに好ましい。
コモノマーの割合が上記範囲であれば、より機械的強度に優れたポリアセタール樹脂ペレットが得られる。
また、ポリアセタールコポリマーの重合における重合触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、ルイス酸、プロトン酸及びそのエステル又は無水物等のカチオン活性触媒が挙げられる。
ルイス酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物が挙げられ、具体的には三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモン及びその錯化合物又は塩が挙げられる。
また、プロトン酸及びそのエステル又は無水物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸−3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。これらの中でも、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;及び酸素原子又は硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、例えば、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルが好ましいものとして挙げられる。
上記例示されたポリアセタールコポリマーの重合方法としては、特に限定されるものではないが、前記スラリー重合法の他に、例えば、塊状重合法で行ってもよく、バッチ式、連続式のいずれも適用可能である。
重合装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、コニーダー、2軸スクリュー式連続押出混錬機、2軸パドル型連続混合機等のセルフクリーニング型押出混錬機が挙げられる。
溶融状態のモノマーが前記重合機に供給され、重合の進行とともに固体塊状のポリアセタールコポリマーが得られる。
以上の重合で得られたポリアセタールコポリマーには、熱的に不安定な末端部〔−(OCH2n−OH基〕が存在する場合があるため、この不安定な末端部の分解除去処理を実施することが好ましい。不安定な末端部の分解除去方法としては、公知の方法で行うことができる。
以上のように、本実施形態においては、ポリアセタールホモポリマー及びポリアセタールコポリマーいずれも用いることが可能である。この中でも、好ましいのはポリアセタールホモポリマーである。
<添加剤>
本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットには、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤やギ酸捕捉剤などの安定剤、耐候安定剤、離型剤、潤滑剤、導電剤、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、染顔料、顔料、あるいは無機充填剤又は有機充填剤等を添加してもよい。
これらの添加剤は1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
酸化防止剤としては、ヒンダートフェノール系酸化防止剤が好ましい。
当該ヒンダートフェノール系酸化防止剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、n−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3'−メチル−5'−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4 −ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、1,4−ブタンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル −5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。好ましくは、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]及びペンタエリスリトールテトラキス[メチレン‐3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが挙げられる。
これらの酸化防止剤は1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
熱安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、(ナイロン(登録商標)4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12等のポリアミド樹脂、及びこれらの重合体、例えば、ナイロン6/6−6/6−10、ナイロン6/6−12等が挙げられる。
上記他に、例えば、アミド化合物、アミノ置換トリアジン化合物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドの付加物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドの縮合物、尿素、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、イミダゾール化合物、イミド化合物が挙げられる。
前記アミド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、イソフタル酸ジアミドなどの多価カルボン酸アミド、アントラニルアミド、ポリアクリルアミド共重合体が挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,4−ジアミノ−sym−トリアジン、2,4,6−トリアミノ−sym−トリアジン、N−ブチルメラミン、N−フェニルメラミン、N,N−ジフェニルメラミン、N,N−ジアリルメラミン、ベンゾグアナミン(2,4−ジアミノ−6−フェニル−sym−トリアジン)、アセトグアナミン(2,4−ジアミノ−6−メチル−sym−トリアジン)、2,4−ジアミノ−6−ブチル−sym−トリアジン等が挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの付加物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、N−メチロールメラミン、N,N’−ジメチロールメラミン、N,N’,N”−トリメチロールメラミンが挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの縮合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。
前記尿素誘導体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、N−置換尿素、尿素縮合体、エチレン尿素、ヒダントイン化合物、ウレイド化合物が挙げられる。
前記N−置換尿素としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アルキル基等の置換基が置換したメチル尿素、アルキレンビス尿素、アーリル置換尿素が挙げられる。
前記尿素縮合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、尿素とホルムアルデヒドの縮合体等が挙げられる。
前記ヒダントイン化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ジフェニルヒダントイン等が挙げられる。
前記ウレイド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アラントイン等が挙げられる。
前記ヒドラジン誘導体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヒドラジド化合物を挙げることができる。
前記ヒドラジド化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジカルボン酸ジヒドラジドが挙げられ、更に具体的には、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スペリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフタレンジカルボジヒドラジド等が挙げられる。
イミド化合物の具体例としてはスクシンイミド、グルタルイミド、フタルイミドが挙げられる。
これら熱安定剤の中では、ポリアミド系樹脂が好ましく、さらには、後述するアクリルアミド重合体も好ましい熱安定剤として用いることができる。
アクリルアミド重合体は、触媒としてアリカリ土類金属のアルコラートを用い、アクリルアミドの重合、又はアクリルアミドとアクリルアミド以外のビニル基を有するモノマーとの重合を行うことによって製造できる。
前記アクリルアミド重合体を構成する、アクリルアミド以外のビニル基を有するモノマーとは、ビニル基を1個又は2個有するモノマーである。
ビニル基を1個有するモノマーとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、エチルメタクリレート、シクロへキシルメタクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート、セシルメタクリレート、ペンタデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート等が挙げられる。
ビニル基を2個有するモノマーとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジビニルベンゼン、エチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド等が挙げられる。
これらのビニル基を有するモノマーの中で、N,N’−メチレンビスアクリルアミドが好ましい。
前記アクリルアミド重合体に対する前記ビニル基を有するモノマーの導入量は、アクリルアミド成分とビニル基を有するモノマーとの合計量に対して0.05〜20質量%であることが好ましい。
上述したビニル基を有するモノマーと共重合する(架橋構造を持たせる)ことにより、ポリアセタール樹脂ペレットの押出し生産性を向上させることができる。
アクリルアミド重合体の重合の際に用いる重合溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素などが挙げられる。
アクリルアミド重合体は、脱水精製したアクリルアミドに重合触媒を加えて、不活性ガス雰囲気中で加熱し製造することができる。重合温度は70〜150℃が好ましく、80〜130℃がより好ましい。
アクリルアミド重合体は、平均粒子径が0.1〜10μmであることが好ましい。
アクリルアミド重合体は、ジェットミルやボールミルなどの粉砕機を用いて粉砕し、目的とする平均粒子径に調整することができる。
アクリルアミド重合体の平均粒子径は、アクリルアミド重合体をアルコールに分散させ、この懸濁物を粒度測定装置に仕込み、測定することができる。具体的には、後述する実施例において記載した方法により測定できる。
上記方法により測定したアクリルアミド重合体の平均粒子径は、0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.1〜3μmである。
アクリルアミド重合体の平均粒子径が上記範囲であると、押出し生産性に優れるポリアセタール樹脂ペレットが得られる。
前記アクリルアミド重合体としては、第一級アミド基が30〜70mol%含有されているものが好ましい。
このアクリルアミド重合体の第一級アミド基定量方法について説明する。
まず、かき混ぜ機付フラスコ内に、アクリルアミド重合体と40質量%水酸化カリウム水溶液とを加え、かき混ぜながら105〜110℃で20分間加熱し、第一級アミド基をアンモニアで加水分解する。
次に、フラスコ内容物を50℃以下に冷却し、メタノールを加え、アンモニアをメタノールと共に抽出する。この抽出液を0.1規定硫酸水溶液に吸収させ、指示薬にメチルレッドを用いて0.1規定水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定を行い、一級アミド基を定量することができる。
上述した各種熱安定剤は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
熱安定剤の添加量としては、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.001〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.001〜3質量部であり、さらに好ましくは0.01〜1質量部である。
ポリアセタール樹脂に対する熱安定剤の添加量を前記範囲にすることで、熱安定性に優れるポリアセタール樹脂ペレットを得ることができる。
ギ酸捕捉剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、上記のアミノ置換トリアジン化合物やアミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、例えばメラミン・ホルムアルデヒド縮合物等を挙げることができる。
その他のギ酸捕捉剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩又はアルコキシドが挙げられる。例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムもしくはバリウムなどの水酸化物、上記金属の炭酸塩、リン酸塩、珪酸塩、ホウ酸塩、カルボン酸塩、さらには層状複水酸化物が挙げられる。
前記カルボン酸塩のカルボン酸としては、10〜36個の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸が好ましく、これらのカルボン酸は水酸基で置換されていてもよい。
飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジミリスチン酸カルシウム、ジパルミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウム、(ミリスチン酸−パルミチン酸)カルシウム、(ミリスチン酸−ステアリン酸)カルシウム、(パルミチン酸−ステアリン酸)カルシウム、12ヒドロキシステアリン酸カルシウムが挙げられ、中でも好ましくは、ジパルミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシジステアリン酸カルシウムが挙げられる。
ギ酸補捉剤は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記耐光安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、蓚酸アニリド系化合物、及びヒンダードアミン系光安定剤からなる群より選択される少なくとも1種が好ましいものとして挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、
2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ビス(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル]ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3,5−ジ−イソアミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、
2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
これらの化合物はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記蓚酸アリニド系化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、
2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、
2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、
2−エトキシ−3’−ドデシルオキザリックアシッドビスアニリドなどが挙げられる。
これらの化合物は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−(フェニルアトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、
ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、
1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、
α,α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、
トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、
トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、
1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’,−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物、などが挙げられる。
前記ヒンダードアミン系光安定剤は、それぞれ1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも好ましい耐候安定剤は、
2−[2’−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル]ベンゾトリアゾール、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、
ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’,−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物である。
前記離型剤及び潤滑剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アルコール、脂肪酸及びそれらの脂肪酸エステル、平均重合度が10〜500であるオレフィン化合物、シリコーンが好ましいものとして挙げられる。
離型剤及び潤滑剤は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
前記導電剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、導電性カーボンブラック、金属粉末又は繊維が挙げられる。
導電剤は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
熱可塑性樹脂としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーネート樹脂、未硬化のエポキシ樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂は1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
また、熱可塑性樹脂としては、上述した樹脂の変性物も含まれる。
熱可塑性エラストマーとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーが挙げられる。
熱可塑性エラストマーは1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
染顔料としては、以下に限定されるものではないが、例えば、(無機系顔料及び有機系顔料、メタリック系顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
無機系顔料とは樹脂の着色用として一般的に使用されているものを言い、以下に限定されるものではないが、例えば、硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、チタンイエロー、コバルトブルー、燃成顔料、炭酸塩、りん酸塩、酢酸塩やカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等が挙げられる。
有機系顔料とは、以下に限定されるものではないが、例えば、縮合ウゾ系、イノン系、フロタシアニン系、モノアゾ系、ジアゾ系、ポリアゾ系、アンスラキノン系、複素環系、ペンノン系、キナクリドン系、チオインジコ系、ベリレン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等の顔料である等の顔料が挙げられる。
染顔料は、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
顔料としては、以下に限定されるものではないが、例えば、無機系顔料及び有機系顔料、メタリック系顔料、蛍光顔料等が挙げられる。無機系顔料とは、樹脂の着色用として一般的に使用されている顔料を言い、例えば、硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、チタンイエロー、コバルトブルー、燃成顔料、炭酸塩、りん酸塩、酢酸塩やカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等を言う。有機系顔料とは、縮合ウゾ系、イノン系、フロタシアニン系、モノアゾ系、ジアゾ系、ポリアゾ系、アンスラキノン系、複素環系、ペンノン系、キナクリドン系、チオインジコ系、ベリレン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等の顔料である。顔料の添加割合は色調により大幅に変わるため明確にすることは難しいが一般的には、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲で用いられる。
顔料は1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
その他の樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーネート樹脂、未硬化のエポキシ樹脂が挙げられる。
その他の樹脂は1種類のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
無機充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、繊維状、粉粒子状、板状及び中空状の充填剤が用いられる。
繊維状充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、シリコーン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属繊維等の無機質繊維が挙げられる。
また、繊維長の短いチタン酸カリウムウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー等のウイスカー類も含まれる。
粉粒子状充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、カーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、クレー、珪藻土、ウォラストナイト等の珪酸塩;酸化鉄、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の金属硫酸塩;炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩;その他炭化珪素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
板状充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、マイカ、ガラスフレーク、各種金属箔が挙げられる。
中空状充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、金属バルーン等が挙げられる。
有機充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、芳香族ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂等の高融点有機繊維状充填剤が挙げられる。
これらの充填剤は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用して使用してもよい。
これらの充填剤は表面処理された充填剤、未表面処理の充填剤、何れも使用可能であるが、成形表面の平滑性、機械的特性の面から表面処理の施された充填剤の使用の方が好ましい場合がある。
表面処理剤としては、特に限定されず、従来公知の表面処理剤が使用可能である。
表面処理剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、シラン系、チタネート系、アルミニウム系、ジルコニウム系等の各種カップリング処理剤、樹脂酸、有機カルボン酸、有機カルボン酸の塩等、界面活性剤が使用できる。
表面処理剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリスステアロイルチタネート、ジイソプロポキシアンモニウムエチルアセテート、n−ブチルジルコネート等が挙げられる。
〔ポリアセタール樹脂ペレットの特性〕
(ホルムアルデヒド溶出量)
本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットは、90℃、5時間の条件で、水中で加熱抽出されるホルムアルデヒド溶出量が、当該ペレット1g当たり50μg以下であるものとする。
ホルムアルデヒド溶出量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
前記ホルムアルデヒド溶出量は、ペレット1g当たり45μg以下であることが好ましく、40μg以下であることがより好ましい。
ポリアセタール樹脂ペレットのホルムアルデヒド溶出量は、後述するように、ペレット製造時のホットカット後、所定の温度の冷媒により冷却することにより制御できる。
〔ポリアセタール樹脂ペレットの製造方法〕
本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットを製造する方法は特に制限するものではない。
一般的には、ポリアセタール樹脂と上述した成分を、例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラー、V字型ブレンダ―等で混合した後、1軸又は多軸の押出機、加熱ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより得られる。
中でも、ベント減圧装置を備えた押出機による混練が、生産性の観点から好ましい。
また、予め混合することなく、定量フィーダーなどで各成分を単独あるいは数種類ずつまとめて押出機に連続フィードすることもできる。
また、予め各成分からなる高濃度マスターバッチを作製しておき、押出溶融混練時にポリアセタール樹脂で希釈することもできる。
混練温度は、ベース樹脂の好ましい加工温度に従えばよく、一般的には、140〜260℃の範囲、好ましくは180〜230℃の範囲とする。
本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットを大量に安定して製造するには、単軸又は二軸の押出機が好適に用いられる。
押出後の溶融ポリアセタール樹脂のペレット化の方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ホットカット方式、アンダーウォーターカット方式、ストランドカット方式等が用いられる。
これらの中でも特にホットカット方式が、生産性及びホルムアルデヒド溶出量の低減という観点から好ましい。
ホットカット時の温度は180〜230℃が好ましい。
またホットカット方式の場合、例えば、空冷式、水冷式等の方法でペレットを冷却することが必要となるが、これらの中でも特に水などの冷媒による冷却が好ましい。
冷却温度としては20℃以上が好ましく、より好ましくは25〜60℃であり、さらに好ましくは30〜60℃であり、さらにより好ましいのは40〜50℃の温度である。
冷媒の温度がこの範囲であれば、溶出ホルムアルデヒドの少ないポリアセタール樹脂ペレットを提供することができる。
ポリアセタール樹脂ペレットを乾燥する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、箱型乾燥機(常圧、真空)、トンネル及びバンド乾燥機、回転及び通気回転乾燥機、溝型撹拌乾燥機、流動層乾燥機、多段円盤乾燥機、噴霧乾燥機、気流乾燥機、赤外線乾燥機、高周波乾燥機などを用いた乾燥方法が挙げられる。
これらの中でも、箱型乾燥機、回転及び通気回転乾燥機、溝型撹拌乾燥機、流動層乾燥機、多段円盤乾燥、機気流乾燥機が好ましく、さらに好ましくは生産性の観点から流動層乾燥機である。
乾燥温度としては、熱媒体の温度として80℃以上が好ましく、より好ましくは100℃〜160℃、更に好ましくは145℃〜155℃である。
媒体の温度としてこのような温度であれば溶出ホルムアルデヒドの少ないポリアセタール樹脂ペレットを提供することができる。
これらの製造方法の中でも、特にホットカット方式でペレット化し、20℃以上の冷媒を用いた冷却を行うことが、ポリアセタール樹脂ペレットからのホルムアルデヒド溶出量を低減する観点から好ましい。
これは、ホットカットにより高温かつ表面積が増大した状態で一定以上の温度を有する冷媒に接触させることにより、ポリアセタール樹脂の結晶化度を制御し、かつペレット内部に存在するホルムアルデヒドを効率的に除去することができるためと考えられる。
〔ポリアセタール樹脂成形体〕
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、上述した本実施形態のポリアセタール樹脂ペレットを成形することにより得られる。
成形方法としては、特に限定されるものではないが、公知の成形方法、例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、他材質成形、ガスアシスト射出成形、発砲射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等が挙げられ、これらの中でも、安定生産性の観点から射出成形法が好ましい。
(ホルムアルデヒド放出量)
本実施形態のポリアセタール樹脂成形体は、VDA275法により測定されるホルムアルデヒド放出量が4.0mg/kg以下である。
ホルムアルデヒド放出量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
前記ホルムアルデヒド放出量は、3.5mg/kg以下であることが好ましく、3mg/kg以下であることがより好ましい。
ホルムアルデヒド放出量は、90℃、5時間の条件で、水中で加熱抽出されるホルムアルデヒド溶出量を調整することにより制御でき、具体的には、本実施形態のポリアセタール樹脂ペレット1g当たり50μg以下にすることにより、VDA275法により測定されるホルムアルデヒド放出量が4.0mg/kg以下に制御することができる。
〔用途〕
本実施形態によって得られたポリアセタール樹脂ペレットからなる成形品は、優れた機械的バランスを有し、熱安定性、耐モールドデポジット性、耐クリープ性能に優れ、更には耐候性に優れる。
従って様々な用途の成形品に使用することが可能である。
例えば、ギア、カム、スライダー、レバー、軸、軸受け及び、ガイド等に代表される機構部品、アウトサート成形の樹脂部品、インサート成形の樹脂部品、シャーシ、トレー、側板、プリンター及び複写機に代表されるデジタルビデオカメラ、カメラ及び、デジタルカメラに代表されるカメラ、又はビデオ機器用部品、カセットプレイヤー、音楽、映像又は情報機器、通信機器用部品、電気機器用部品、電子機器用部品に用いられる。
また、自動車用の部品として、ガソリンタンク、フュエルポンプモジュール、バルブ類、ガソリンタンクフランジ等に代表される燃料廻り部品、ドア廻り部品、シートベルト周辺部品、コンビスイッチ部品、スイッチ類が好適に使用される。
さらに、住宅設備機器に代表される工業部品として好適に使用できる。
以下、本発明について、具体的な実施例と、これとの比較例を挙げて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において適用した測定方法を下記に示す。
〔測定方法〕
<ペレットからの溶出ホルムアルデヒド量の測定法>
密閉容器内に、ポリアセタール樹脂ペレット10gと蒸留水20mLを加え、90℃で5時間加熱しながら蒸留水中にホルムアルデヒドを抽出し、その後室温まで冷却した。
冷却後、ホルムアルデヒドを吸収した蒸留水5mLに、アセチルアセトン0.4質量%水溶液5mL、及び酢酸アンモニウム20質量%水溶液5mLを加え、40℃で15分間加熱を行い、ホルムアルデヒドとアセチルアセトンの反応を行った。
更に該混合液を室温まで冷却後、UV分光光度計を用いて412nmの吸収ピークより蒸留水中のホルムアルデヒドを定量した。
ペレットからの溶出ホルムアルデヒド量(ppm)は下記式により求めた。
蒸留水中のホルムアルデヒド量(μg)/ポリアセタール樹脂ペレット(g)=ペレットからの溶出ホルムアルデヒド量(ppm)
<ポリアセタール樹脂ペレットの融解熱量(J/g)の測定方法>
示差走査熱量計((株)パーキンエルマージャパン製、商品名「DSC8000」)を用いて、前記ポリアセタール樹脂ペレットを固体の状態から融解する状態まで、2.5℃/分の速度で昇温した時に得られる吸熱ピーク量を測定した。
融解熱量(J/g)は下記式により求めた。
吸熱ピーク面積(J)/測定に用いたポリアセタール樹脂量(g)=ポリアセタール樹脂ペレットの融解熱量(J/g)
<成形品から放出されるホルムアルデヒド量の測定方法>
(株)東芝製IS−100GN射出成形機を用いて、シリンダー温度220℃、金型温度80℃で試験片を製造し、VDA275法(下記条件)により測定し、成形品から放出されるホルムアルデヒド量を求めた。
VDA275法:ポリエチレン容器に蒸留水50mLと規定されたサイズの試験片(縦100mm×横40mm×厚み3mm)を入れ密閉し、60℃で3時間加熱しながら蒸留水中にホルムアルデヒドを抽出、その後室温まで冷却した。
冷却後、ホルムアルデヒドを吸収した蒸留水5mLに、アセチルアセトン0.4質量%水溶液5mL、及び酢酸アンモニウム20質量%水溶液5mLを加え、40℃で15分間加熱を行い、ホルムアルデヒドとアセチルアセトンの反応を行った。
更に当該混合液を室温まで冷却後、UV分光光度計を用いて412nmの吸収ピークより蒸留水中のホルムアルデヒドを定量した。
成形品から放出されるホルムアルデヒド量(mg/kg)は下記式により求めた。
蒸留水中のホルムアルデヒド量(mg)/測定に用いたポリアセタール樹脂成形品(kg)=成形品から放出されるホルムアルデヒド量(mg/kg)
<MD特性>
東洋機械金属(株)製Ti−30G射出成形機を用い、シリンダー温度200℃、射出速度100mm/S、射出圧力10MPa、サイクルタイマー15secで、実施例及び比較例で得られたポリアセタール樹脂ペレットの射出成形を繰り返した。
10000ショット成形を行い、30℃低温金型に付着した付着物を観察し、MD特性を以下の基準により評価した。
(MD特性の評価基準)
1:付着物が金型の70%以上の範囲で観察された
2:付着物が金型の30%以上70%未満の範囲で観察された
3:付着物が金型の10%以上30%未満の範囲で観察された
4:付着物が金型の10%未満の範囲で観察された
5:付着物が無かった
〔原料成分〕
実施例、比較例には下記成分を用いた。
<ポリアセタール樹脂(A)>
攪拌羽根を具備する重合反応器をn−へキサンで満たし、精製ホルムアルデヒドガス(水分量:110ppm)と、重合触媒(ジメチルジステアリルアンモニウムアセテート)と、分子量調節剤(無水酢酸)とを、夫々連続的にフィードし、重合反応させた。
このときの重合反応温度は58℃とした。
得られた粗ポリアセタールホモポリマーを、n−ヘキサンと無水酢酸との1対1混合溶媒で満たした反応容器に投入し、150℃で2時間攪拌を行い、粗ポリアセタールホモポリマーの不安定末端をエステル化処理した。
この時のポリマー並びにn−ヘキサン及び無水酢酸の1対1混合溶媒の質量比(スラリー濃度)は、n−ヘキサン及び無水酢酸との1対1混合溶媒100に対してポリマー20とした。
ポリアセタールホモポリマーの末端安定化処理終了後、反応容器からヘキサン及び無水酢酸の1対1混合溶媒とポリアセタールホモポリマーとを取り出し、n−ヘキサン溶媒を加えてポリアセタールホモポリマーを繰り返し洗浄し、無水酢酸を洗い落とした。洗浄回数は、ポリアセタールホモポリマー中の無水酢酸濃度が10ppm以下になるまで繰り返した。
その後、120℃で3時間、−700mmHgの条件でポリアセタールホモポリマーを減圧乾燥し、洗浄に用いたn−へキサン溶媒を除去し、更に、120℃に設定した加熱式乾燥機を用いて5時間乾燥し、ポリアセタールホモポリマー中に含まれる水分を除去し、MFR2.5g/10minのパウダー状(平均粒子径が200μm)ポリアセタールホモポリマーを得た。
ポリアセタールポリマーの平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定した。
<添加剤(B)>
B−1:アクリルアミド重合体
[B−1の製造方法]
攪拌機を具備するバッチ式の5Lの反応機に、アクリルアミド2400gとメチレンビスアクリルアミド267g、触媒としてジルコニウムテトライソプロポキシド0.54g(アクリルアミドに対し1/10000mol)を加え、N2気流中で攪拌しながら125℃で4時間反応させた。
反応終了後に、固形物をジェットミル粉砕機で粉砕し、アセトンで洗浄した。
その後、120℃で20時間、−700mmHgの減圧度で減圧乾燥した。第一級アミド基の含有量は44.7mol%、平均粒子径は5.0μmであった。アクリルアミド重合体(B−1)の平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定した。
B−2:ベンゾグアナミン
B−3:アラントイン
B−4:ヒダントイン
B−5:ヒンダードフェノール系酸化防止剤トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕
〔実施例1〕
上記製造した(A)パウダー状のポリアセタールホモポリマー100質量部と、(B−1)アクリルアミド共重合体0.1質量部と、(B−5)ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.15質量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて均一に混合して混合物を得た。
この混合物を200℃に設定されたL(スクリュー長)/D(スクリュー内径)=48の40mmベント付2軸押出機のトップフィード口からフィードし、スクリュー回転数200rpm、ベント減圧度−0.08MPa、吐出量50kg/hrで溶融混錬し、押出機ダイス出口でホットカット方式によりペレット化後、ポリアセタール樹脂ペレットを40℃に調整された温水中に投入し一定時間撹拌後、遠心分離機により水分を除去し、流動層式熱風乾燥機に投入し、熱風温度150℃で3時間乾燥することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例2〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の乾燥時間を5時間にした以外は実施例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例3〕
ポリアセタール樹脂ペレットの乾燥時の乾燥時間を12時間にした以外は実施例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例4〕
ポリアセタール樹脂ペレットの乾燥時の乾燥時間を24時間にした以外は実施例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例5〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の熱風温度を145℃、乾燥時間を5時間にした以外は実施例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例6〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の乾燥時間を12時間にした以外は実施例5と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例7〕
ペレット化後、ポリアセタール樹脂ペレットを25℃に調整された温水中に投入し一定時間撹拌後、遠心分離機により水分を除去し、流動層式熱風乾燥機に投入し、熱風温度150℃で12時間乾燥した以外は実施例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔実施例8〕
ペレット化後、ポリアセタール樹脂ペレットを50℃に調整された温水中に投入し一定時間撹拌後、遠心分離機により水分を除去した以外は実施例7と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例1〕
上記製造した(A)パウダー状のポリアセタールホモポリマー100質量部と、(B−1)アクリルアミド共重合体0.1質量部と、(B−5)ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.15質量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて均一に混合して混合物を得た。
この混合物を200℃に設定されたL/D=48の40mmベント付2軸押出機のトップフィード口からフィードし、スクリュー回転数200rpm、ベント減圧度−0.08MPa、吐出量50kg/hrで溶融混錬し、押出機ダイス出口より23℃のウォーターバスにストランドを浸漬させ冷却後、十分ペレットが冷却された状態でペレタイザ―によりストランドをカットし、水分を含んだポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットを熱風式乾燥機に投入し、熱風温度140℃で3時間乾燥することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例2〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の乾燥時間を5時間にした以外は比較例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例3〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の熱風温度を100℃、乾燥時間を8時間にした以外は比較例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例4〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の熱風温度を100℃、乾燥時間を12時間にした以外は比較例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例5〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の熱風温度を80℃、乾燥時間を3時間にした以外は比較例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例6〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の乾燥時間を8時間にした以外は比較例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例7〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の乾燥時間を24時間にした以外は比較例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例8〕
上記製造した(A)パウダー状のポリアセタールホモポリマー100質量部と、(B−1)アクリルアミド共重合体0.1質量部と、(B−5)ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.15質量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて均一に混合して混合物を得た。
この混合物を200℃に設定されたL/D=48の40mmベント付2軸押出機のトップフィード口からフィードし、スクリュー回転数200rpm、ベント減圧度−0.08MPa、吐出量50kg/hrで溶融混錬し、押出機ダイス出口でホットカット方式によりペレット化後、ポリアセタール樹脂ペレットを23℃の水中に投入し一定時間撹拌後、遠心分離機により水分を除去し、流動層式熱風乾燥機に投入し、熱風温度140℃で3時間乾燥することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例9〕
ポリアセタール樹脂ペレット乾燥時の熱風温度を145℃、乾燥時間を5時間にした以外は比較例1と同様にしてポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例10〕
上記製造した(A)パウダー状のポリアセタールホモポリマー100質量部と、(B−2)ベンゾグアナミン0.1質量部と、(B−5)ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.15質量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて均一に混合して混合物を得た。この混合物を200℃に設定されたL/D=48の40mmベント付2軸押出機のトップフィード口からフィードし、スクリュー回転数200rpm、ベント減圧度−0.08MPa、吐出量50kg/hrで溶融混錬し、押出機ダイス出口より23℃のウォーターバスにストランドを浸漬させ冷却後、十分ペレットが冷却された状態でペレタイザ―によりストランドをカットし、水分を含んだポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットを熱風式乾燥機に投入し、熱風温度140℃で3時間乾燥することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例11〕
上記製造した(A)パウダー状のポリアセタールホモポリマー100質量部と、(B−3)アラントイン0.1質量部と、(B−5)ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.15質量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて均一に混合して混合物を得た。この混合物を200℃に設定されたL/D=48の40mmベント付2軸押出機のトップフィード口からフィードし、スクリュー回転数200rpm、ベント減圧度−0.08MPa、吐出量50kg/hrで溶融混錬し、押出機ダイス出口より23℃のウォーターバスにストランドを浸漬させ冷却後、十分ペレットが冷却された状態でペレタイザ―によりストランドをカットし、水分を含んだポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットを熱風式乾燥機に投入し、熱風温度140℃で3時間乾燥することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
〔比較例12〕
上記製造した(A)パウダー状のポリアセタールホモポリマー100質量部と、(B−4)ヒダントイン0.1質量部と、(B−5)ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.15質量部とを、ヘンシェルミキサーを用いて均一に混合して混合物を得た。この混合物を200℃に設定されたL/D=48の40mmベント付2軸押出機のトップフィード口からフィードし、スクリュー回転数200rpmで溶融混錬し、押出機ダイス出口より23℃のウォーターバスにストランドを浸漬させ冷却後、十分ペレットが冷却された状態でペレタイザ―によりストランドをカットし、水分を含んだポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットを熱風式乾燥機に投入し、熱風温度140℃で3時間乾燥することによりポリアセタール樹脂ペレットを得た。
得られたポリアセタール樹脂ペレットの溶出ホルムアルデヒド量、融解熱量、及び成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量を、上述した方法により測定し、MD特性を評価した。測定結果を下記表1に示す。
Figure 2016089069
表1に示したように、実施例1〜8で得られたポリアセタール樹脂ペレット及びその成形品は、ペレット1g当たりからのホルムアルデヒド溶出量が少なく、更には成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量が少なく、かつ連続成形時のMD特性に優れていることが分かった。
一方、比較例1〜9で得られたポリアセタール樹脂ペレットは、ペレット1g当たりからのホルムアルデヒド溶出量が多く、更には成形後の成形品からのホルムアルデヒド放出量も多くなることが確認された。
また、比較例10〜12で得られたポリアセタール樹脂ペレットは、成形からのホルムアルデヒド放出量は、比較例1〜9に比べて低減化しているが、ペレット1g当たりからのホルムアルデヒド溶出量が多く、連続性成形時のMD特性が悪化することが確認された。
本発明のポリアセタール樹脂ペレットは、自動車分野、電機・電子分野、その他工業分野などの幅広い分野における材料部材として産業上の利用可能性を有している。

Claims (2)

  1. 90℃、5時間で水中に加熱抽出されるホルムアルデヒド溶出量が、ポリアセタール樹脂ペレット1g当たり50μg以下であり、
    かつ、融解熱量が30J/g以上130J/g以下である、ポリアセタール樹脂ペレット。
  2. 請求項1に記載のポリアセタール樹脂ペレットを成形して得られ、
    VDA275法により測定されるホルムアルデヒド放出量が4.0mg/kg以下である、ポリアセタール樹脂成形体。
JP2014226416A 2014-11-06 2014-11-06 ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体 Pending JP2016089069A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014226416A JP2016089069A (ja) 2014-11-06 2014-11-06 ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体
CN201510745018.9A CN105585813B (zh) 2014-11-06 2015-11-05 聚缩醛树脂颗粒和成型体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014226416A JP2016089069A (ja) 2014-11-06 2014-11-06 ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016089069A true JP2016089069A (ja) 2016-05-23

Family

ID=55925738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014226416A Pending JP2016089069A (ja) 2014-11-06 2014-11-06 ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2016089069A (ja)
CN (1) CN105585813B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018134075A1 (en) * 2017-01-19 2018-07-26 Basf Se Process for making an oxymethylene polymer
WO2021059608A1 (ja) * 2019-09-27 2021-04-01 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール樹脂製自動車室内部品
US11555111B2 (en) 2018-12-21 2023-01-17 Polyplastics Co., Ltd. Polyacetal resin composition
US11661511B2 (en) 2019-04-26 2023-05-30 Polyplastics Co., Ltd. Production method of polyacetal resin composition

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0873549A (ja) * 1994-09-05 1996-03-19 Hoechst Ag ポリアセタールコポリマーの製造方法
WO2001002453A1 (fr) * 1999-07-01 2001-01-11 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Polymere d'oxymethylene a faible poids moleculaire et composition de ce polymere
JP2005264102A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアセタール樹脂

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6673405B2 (en) * 2000-09-21 2004-01-06 Polyplastics Co., Ltd. Polyacetal resin composition and process for its production
GB0329654D0 (en) * 2003-12-23 2004-01-28 Smith & Nephew Tunable segmented polyacetal
JP2005264101A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアセタール樹脂
JP5252518B2 (ja) * 2005-02-23 2013-07-31 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 ポリアセタール樹脂組成物およびそれからなる成形品
EP2267075B1 (en) * 2008-10-28 2014-01-22 Asahi Kasei Chemicals Corporation Polyacetal resin composition and method for producing the same

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0873549A (ja) * 1994-09-05 1996-03-19 Hoechst Ag ポリアセタールコポリマーの製造方法
WO2001002453A1 (fr) * 1999-07-01 2001-01-11 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Polymere d'oxymethylene a faible poids moleculaire et composition de ce polymere
JP2005264102A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアセタール樹脂

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018134075A1 (en) * 2017-01-19 2018-07-26 Basf Se Process for making an oxymethylene polymer
KR20190109458A (ko) * 2017-01-19 2019-09-25 바스프 에스이 옥시메틸렌 중합체의 제조 방법
US11787892B2 (en) 2017-01-19 2023-10-17 Basf Se Process for making an oxymethylene polymer
KR102596640B1 (ko) 2017-01-19 2023-10-31 바스프 에스이 옥시메틸렌 중합체의 제조 방법
US11555111B2 (en) 2018-12-21 2023-01-17 Polyplastics Co., Ltd. Polyacetal resin composition
US11661511B2 (en) 2019-04-26 2023-05-30 Polyplastics Co., Ltd. Production method of polyacetal resin composition
WO2021059608A1 (ja) * 2019-09-27 2021-04-01 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール樹脂製自動車室内部品

Also Published As

Publication number Publication date
CN105585813B (zh) 2018-10-12
CN105585813A (zh) 2016-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5252731B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
WO2010050187A1 (ja) ポリアセタール樹脂組成物及びその製造方法
JP2016089069A (ja) ポリアセタール樹脂ペレット及び成形体
JP6814547B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP6814548B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP6951938B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP7273152B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP6649053B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP6270432B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP6215017B2 (ja) ポリアセタール樹脂用マスターバッチ、及びこれを含むポリアセタール樹脂組成物
JP5281541B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
CN111534040A (zh) 聚缩醛树脂组合物
JP6978906B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP7301561B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
CN109721943B (zh) 聚缩醛树脂组合物
JP6951939B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP6650252B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP2024057588A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP5562679B2 (ja) ポリアセタール樹脂製車載用スピーカーグリル
JP2024118440A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP2023131674A (ja) ポリアセタール樹脂組成物及び成形体
JP2018080305A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP2020169931A (ja) ポリアセタール樹脂成形品から放出されるホルムアルデヒドの測定方法
JP5281540B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160523

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180912

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190322