JP2016088729A - 吊搬用天秤 - Google Patents

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Abstract

【課題】吊上手段により、天秤を介して吊荷を吊上げたときの水平出しを、容易に行うことができる吊搬用天秤を提供する。【解決手段】吊搬用天秤10は、吊りフック13が掛合する固定ピンを回転自在に軸支可能な2つの係合手段30と、2つの係合手段30の間隔を開けて、かつ固定ピンの軸心を同一直線上に取付可能とし、固定ピンの軸回りを揺動可能な天秤本体20と、係合手段30に接続して、固定ピンの軸心を通る直線との直交方向に沿って、天秤本体20上の係合手段30の取付位置を移動可能とし、天秤本体20に吊荷14を吊り下げたときに、天秤本体20の主面を水平位置に調整可能な重心調整手段40と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、クレーンで重量物を吊り上げて、搬送、据え付けする吊搬用天秤に関する。
既設の発電所に取り付けたガスタービンは所定の稼働時間を経過するとオーバーホール、交換などの作業が必要となる。既存の建屋は、最初にガスタービンを搬入した後に、階層、設備機器、配管等が取り付けられることが多い。このため、稼働後のガスタービンは建屋から搬出する箇所が限られ、当初搬入時に使用した天井クレーンによる吊上作業では対応できない様々な制限がある。
図9〜11は、従来の吊ビームを用いたガスタービンの搬入作業の説明図1〜3である。
図9に示すように、例えば、建屋外からガスタービン130を建屋内に搬入して、下階から上階の据え付け箇所へ搬入する場合、2台の天井クレーンのクレーンスパン(2つの吊フック102の間隔)よりも搬入口110が狭いことがある。また、搬入口110から下方のガスタービン130をワイヤーで吊り上げる吊代では、上方への搬入移動の際、ワイヤーロープが長すぎて、吊代が天井高よりも長くなって搬入できないことがある。そこで次のような搬入作業が必要となっていた。
同図(A)のように吊ビーム100で建屋の搬入口110から台車120上に積載したガスタービン130に長ワイヤー140で玉掛けする。吊ビーム100で吊上げてガスタービン130を地切りして吊ビーム100の水平出しを行う。なお、あらかじめガスタービン130を仮置きする仮置き架台(不図示)を組立しておく。
次いで、同図(B)に示すように、吊ビーム100でガスタービン130を所定高さまで吊上げる。
そして、図10(A)に示すように、台車120で外部の仮置き架台150を搬入口110まで搬入する。吊ビーム100でガスタービン130を仮置き架台150上に仮置きする。長ワイヤー140の玉掛けを取り外す。
図10(B)に示すように、吊ビーム100を搬入口110まで降ろし、吊ビーム100に仮置き架台150上に積載したガスタービン130を短ワイヤー160で玉掛けする。吊ビーム100で吊上げてガスタービン130を地切りして吊ビーム100の水平出しを行う。
図11に示すように、吊ビーム100でガスタービン130を吊上げて建屋上階の据え付け箇所まで搬送する。仮置き架台150は台車120で建屋外部へ搬出してから解体する。
ガスタービンなどの重量物は、形状が長尺かつ複雑で重心位置が不明確なため、水平出しが難しい。そこで、従来、クレーンで吊り下げる際に天秤、吊りビームを用いて水平のバランスを取るようにしている。
特許文献1に開示の吊り装置は、略四角形状の吊天秤の側面にワイヤーの係止部を設けている。クレーンに取り付けられた複数のワイヤーで吊上げた吊天秤は、ワイヤーの係止箇所をスライドさせることにより水平出しを容易にしている。
特許文献2に開示の水平吊ビームは、天秤の中央部位に天秤軸方向に移動可能に設けられた主吊具と、天秤の両端部位に天秤軸方向に移動可能に設けられた一対の製品吊具とを備えている。製品吊具のいずれか一方に荷重計を付設して製品吊具に作用する張力を計測して、計測値に応じた主吊具を被吊上物の重心と天秤重心との合力位置に、主吊具を移動させて長尺な吊荷を水平に吊持するようにしている。
特開平11−193194号公報 特開平8−101088号公報
しかしながら、従来の吊ビームを用いた方法によれば、搬入口から下方のガスタービンをワイヤーで吊り上げる吊代では、上階への搬入移動の際、ワイヤーロープが長すぎて、吊代が天井高よりも長くなって搬入できないため、長短ワイヤーによる玉掛けを複数回行わなければならなかった。また、長短ワイヤーの交換の際にガスタービンの仮置き架台を設置しなければならなかった。このため、搬入作業が多工程となり、搬入時間も長期化し、それに伴う人件費も掛かっていた。
また、特許文献1の吊り装置は、複数のワイヤー掛けで天秤をクレーンフックに吊下げている。水平出しの際には、ワイヤーの複数の係止箇所をスライドして調整しなければならず、煩雑な作業となっていた。
また、特許文献2の水平吊ビームは、主吊具で長尺重量物を吊下げているが、1基の主吊具では吊上げ重量制限以上の重量物に適用できないという問題があった。
上記従来技術の問題点に鑑み、本発明は、クレーンにより天秤を介して吊荷を吊上げたときの水平出しを容易に行うことができる吊搬用天秤を提供することを目的とする。また、本発明は、吊上手段の吊代を短くすることができる吊搬用天秤を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、吊りフックが掛合する固定ピンを回転自在に軸支可能な2つの係合手段と、前記2つの係合手段の間隔を開けて、かつ前記固定ピンの軸心を同一直線上に取付可能とし、前記固定ピンの軸回りを揺動可能な天秤本体と、前記係合手段に接続して、前記固定ピンの軸心を通る直線との直交方向に沿って前記天秤本体上の前記係合手段の取付位置を移動可能とし、前記天秤本体に吊荷を吊り下げたときに前記天秤本体の主面を水平位置に調整可能な重心調整手段と、を備えたことを特徴とする吊搬用天秤を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、前記第1の手段において、前記重心調整手段は、前記天秤本体の側面で、前記側面の長手方向に沿って前記係合手段が進退移動可能な開口部と、前記開口部で前記長手方向に沿って前記係合手段を移動させて所定位置で固定する駆動部と、からなることを特徴とする吊搬用天秤を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、前記第1または第2の手段において、前記天秤本体は、地切りしたときの床面からの前記天秤本体両端の高低差から算出した前記天秤本体の主面を水平位置に保持する重量のバランスウェイトを備えたことを特徴とする吊搬用天秤を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、前記第1ないし第3のいずれか1の手段において、前記天秤本体は、下面の前記吊荷へ向けて進退移動して吊上可能な吊上手段を備えたことを特徴とする吊搬用天秤を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、前記第2ないし第4のいずれか1の手段において、前記重心調整手段は、地切りしたときの床面から前記天秤本体両端の高さを求め、前記両端の高低差から前記側面の長手方向に沿った前記天秤本体の中心からの前記係合手段の移動量を算出可能なことを特徴とする吊搬用天秤を提供することにある。
上記のような本発明によれば、天秤上の係合手段の取り付け位置を吊荷の重心上に容易に移動させて配置することができる。従って2点吊りした天秤の水平出しを容易に行うことができる。
上記のような本発明によれば、吊りフックの係合手段を天秤本体の側部に配置しているため、吊りフックから天秤本体までの吊代又は吊フックから吊荷までの吊代を短くすることができる。
上記のような本発明によれば、重心調整手段によって重心を調整した天秤本体が、吊荷を吊り下したときに傾くことを防止できる。よってクレーンによる空の天秤本体の安定した搬送作業を行うことができる。
上記のような本発明によれば、天秤本体と吊荷の間の距離を短くできるため、クレーンで吊上げる天秤の吊代を短くすることができる。
上記のような本発明によれば、吊荷の重心上に吊フックの重心を合わせることができ、天秤の水平出しを容易に行うことができる。
本発明の吊搬用天秤の構成概略を示す斜視図である。 吊搬用天秤の平面図である。 吊搬用天秤の側面を上方から見た拡大図である。 吊フックを吊搬用天秤に取り付ける説明図である。 バランスウェイトの説明図である。 本発明の吊搬用天秤を用いた搬入作業の処理フロー図である。 本発明の吊搬用天秤を用いた既設の重量物の搬入作業の説明図1である。 本発明の吊搬用天秤を用いた既設の重量物の搬入作業の説明図2である。 従来の吊ビームを用いたガスタービンの搬入作業の説明図1である。 従来の吊ビームを用いたガスタービンの搬入作業の説明図2である。 従来の吊ビームを用いたガスタービンの搬入作業の説明図3である。
本発明の吊搬用天秤の実施形態を添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[吊搬用天秤10]
図1は本発明の吊搬用天秤の構成概略を示す斜視図である。図2は吊搬用天秤の平面図である(吊上手段は省略)。
本発明の吊搬用天秤10は、天井クレーン、ホイスト、クレーン車などの吊上手段で吊上可能とし、吊荷14としては、ガスタービンなどの重量物、構造体を対象としている。本実施形態の吊搬用天秤10は、建屋の天井クレーンで、下階に搬入したガスタービンを上階の据え付け箇所へ搬入する作業を例にして、以下説明する。
吊搬用天秤10は、吊上手段で吊荷14を懸吊して搬送する際に水平出しを容易にする天秤であり、天秤本体20と、係合手段30と、重心調整手段40と、吊上手段50、バランスウェイト60を主な基本構成としている。
[天秤本体20]
本実施形態の天秤本体20は、縦フレーム22と横フレーム24を枠組みして平面矩形状に形成したものである。なお、天秤本体20は、ビーム、棒状の部材ではなく、少なくとも吊荷14の上面と対向する主面、平面を備えたものであれば良く、平面矩形に限らず、平面視で多角形、楕円、円などの形状であって、板状、枠状であっても良い。
天秤本体20は、縦フレーム22と、縦フレーム22よりも短い横フレーム24をそれぞれ2本枠組みしている。また、枠状の天秤本体20は内側を5本の補強フレーム26でトラス構造を形成するように組み合わせて耐荷重の強度を補強している。2本の縦フレーム22には後述する吊上手段50が取り付けられている。2本の横フレーム24には後述する係合手段30と重心調整手段40が取り付けられている。また横フレーム24の中央上面には吊フック13を挿入可能な挿入孔25が形成されている。
なお、天体本体20の横フレーム24の長手方向の寸法は、少なくとも後述する固定ピン32の軸回りに回転する横フレーム24の両端の高低差が計測できる長さであれば良い。また、縦フレーム22と横フレーム24の長さは、吊荷14の形態に応じて任意に設計変更できる。
[係合手段30]
図3は吊搬用天秤の側面を上方から見た拡大図である。図4は吊フックを吊搬用天秤に取り付ける説明図である。
係合手段30は、吊上手段の吊りフック13に係合と固定する金具である。本実施形態の係合手段30は、固定ピン32と、一対のスライドプレート34a,34bを主な基本構成としている。
固定ピン32は、吊りフック13のピン孔13a及び後述するスライドプレート34a,34bのピン孔34cに挿入可能なピンである。
一対のスライドプレート34a,34bは、吊りフック13を間に挟むプレートであり、中心に固定ピン32のピン孔34cが形成されている。またピン孔34cの下方には、着脱する固定ピン32を受ける受け台34dが形成されている。
スライドプレート34a,34bは、ピン孔34cを間に挟んだ位置に、後述する駆動部44のチェーン側フック44dが連結するU字金具34eが形成されている。
スライドプレート34a,34bは、固定ピン32の上方にピン孔34cを一部塞ぐ押えプレート34fが着脱可能に形成されている。
スライドプレート34a,34bの上下辺には、後述する開口部42の上下辺を挟んでスライド可能なガイド34gが形成されている。
このような構成の2つの係合手段30は、固定ピン32の軸心が同一直線上となるように、換言するとピン孔34cの中心が一致するように取り付けられているため、天秤本体20を吊上手段で吊上げた場合、固定ピン32をスライドプレートで軸支することにより、固定ピン32の軸回りを天秤本体20が揺動自在に回転できる。
[重心調整手段40]
重心調整手段40は、横フレーム24の中央部に設けられ、横フレーム24の上面の挿入孔25から挿入された吊りフック13の両側面を挟むように形成されている。このような重心調整手段40の形成箇所は、横フレーム24の平面視で両端側よりも肉厚に形成されている。重心調整手段40は、開口部42と駆動部44を主な基本構成としている。
開口部42は、横フレーム24の中央上面側から垂直方向に開口した挿入孔25に対して、横フレーム24の中央側面から水平方向に貫通させた開口である。開口部42と挿入孔25は互いにつながっている。また、開口部42は、横フレーム24の長手方向に沿って開口した長穴であり、開口部42の中心と横フレーム24の中心は一致させている。開口部42の長手方向の長さは、天秤本体20、吊荷14の大きさに応じて任意に設計変更でき、本実施形態では、一例として300mmの長さに設定している。
このような開口部42には、係合手段30のスライドプレート34a,34bが長穴の長手方向に沿って、換言すれば、横フレーム24の長手方向に沿って、スライド(摺動)可能に取り付けられている。
駆動部44は、開口部42の長手方向に沿ってスライドプレート34a,34bを進退移動可能に駆動させるものである。本実施形態では、駆動部44に一例としてチェーンブロックを用いている。本実施形態の駆動部44は、2基のチェーンブロック44a,44bを係合手段30の固定ピン32を中心として左右対称に取り付けている。チェーンブロック44a,44bの本体側フック44cは、横フレーム24の取付金具24aに連結させ、チェーン側フック44dは、スライドプレート34a,34bのU字金具34eに連結させている。このようなチェーンブロックを2つの吊りフック13の両側面に2基ずつ、合計8基取り付けている。
[係合手段30の移動量]
吊搬用天秤10は、天秤本体20を固定ピン32の軸回りを揺動可能に構成しているため、吊荷14の重心上に吊フック13が配置されていないと、天秤本体20が傾くことになる。このような場合、吊りフック13と係合する係合手段30の配置位置を重心調整手段40で移動させることにより、吊荷14の重心上に吊フック13を配置して、天秤本体20を水平に維持することができる。
ここで、横フレーム24のフレーム中心に係合手段30の中心(スライドプレートのピン孔の中心)を配置して天秤本体20を吊上げて水平になった場合、吊荷14の重心上に吊フック13が配置されていることになる。吊荷14の重心がフレーム中心から遠くなるほど天秤本体20の傾きが大きくなり、横フレーム24両端の床面からの高さの高低差も大きくなる。この横フレーム24両端の高低差と、横フレーム24中心からの距離との関係から、あらかじめ、高低差に対応する、天秤本体20を水平にする中心からの移動距離を求めることができる。
本実施形態では一例として、天秤本体20の横フレーム24の両端の床面からの高さを測定し、この両端の高低差(水平レベル差)が100mmのとき、水平レベルの低い方の横フレーム24の端部側へ係合手段30の取付位置を開口部42の中心から25mm移動させている。これにより、吊上げた天秤本体の主面を水平に維持することができる。
このような構成の重心調整手段40は、図3中の矢印a方向へスライドプレート34aをスライド移動させる場合には、吊りフック13を中心として図3中左側にある4基のチェーンブロック44aのワイヤーを巻き取って、図3中右側にある4基のチェーンブロック44bのワイヤーを延長する。また、図3中の矢印b方向へスライドプレート34aをスライド移動させる場合には、吊りフック13を中心として図3中左側にある4基のチェーンブロック44aのワイヤーを延長し、図3中右側にある4基のチェーンブロック44bのワイヤーを巻き取る。
なお、重心調整手段40は、地切りしたときの床面からの天秤本体20両端の高さを求める測距センサーの測定値が入力されて、この高低差から開口部42の長手方向に沿った係合手段30の移動量を算出可能な制御部を設けることもできる。
[吊上手段50]
吊上手段50は吊荷14を吊り下げ可能なジャッキ52である。本実施形態の吊上手段50は、4基のジャッキ52のシリンダ本体を天秤本体20の下面に揺動自在に軸支させている。ジャッキ52の取り付け位置は、吊荷14の形状に応じて任意に変更可能である。例えば、ジャッキ52の軸心が、平面視で吊荷14のトラニオン部14a(突起)上に重なるように取り付けると良い。ジャッキ52のロッド先端にはトラニオン部14aの吊金具14bと連結可能な吊金具54を取り付けている。このような吊上手段50は、駆動源に油圧ユニット、空気圧ユニットなどを用いることができ、着脱式のホース(油、エア)を採用することができる。また、吊上手段50には延長したロッドの長さを計測可能なエンコーダ(不図示)を取り付けることができる。
[バランスウェイト60]
図5はバランスウェイトの説明図である。バランスウェイト60は、天秤本体20の上面側に着脱可能に取り付ける錘である。本実施形態のバランスウェイトは、プレート状の錘であり、板面に一対の貫通孔62を設けている。バランスウェイト60の着脱箇所となる着脱部64は、バランスの取り易い縦フレーム22の中央部と、フレーム中心から最も離れた横フレーム24の両端に形成することができる。本実施形態では、一例として、着脱部64を3カ所設定している。バランスウェイト60の取り付け方法は、バランスウェイト60の貫通孔62を、着脱部64に設けた一対の棒状の固定サポート66に貫通孔62を嵌め合わせて天秤本体20上に載置することができる。
このようなバランスウェイト60は、吊荷14を吊上げた天秤本体20をクレーンで吊上げた際、本体が傾いたときに用いている。すなわち、本体の傾きを重心調整手段40で水平に維持した状態で吊荷14を据え付け箇所に配置して、吊荷14との連結を解除すると、空の天秤本体20は、重心上に吊フック13が配置されていないため傾いてしまう。そこで、この天秤本体20の傾きを水平に維持する重量を備えたバランスウェイト60をあらかじめ天秤本体20上に取り付けておくことにより、空の天秤本体20を水平に維持することができる。
バランスウェイト60の重量は、前述の係合手段30の取付位置(フレーム中心からの距離)と、天秤本体20を水平にするウェイトの重量の関係からあらかじめ求めることができる。
本実施形態では、一例として、係合手段30の開口部42中心からの移動量が5mmに対して、重量26kgのバランスウェイトを1枚取り付けている。バランスウェイトは、作業員が容易に持ち運びできる重量に設定されている。これにより、空の天秤本体20を水平に維持することができ、安定したクレーンによる搬送作業を行うことができる。
[作用]
上記構成による本発明の吊搬用天秤10の作用について以下説明する。
図6は本発明の吊搬用天秤を用いた搬入作業の処理フロー図である。
図7,図8は本発明の吊搬用天秤を用いた既設の重量物の搬入作業の説明図1〜2である。
図7(A)に示すように、吊荷14を建屋下階に搬入する(ステップ1)。吊荷14となるガスタービンを台車15に搭載し、台車15で建屋下階の搬入口16下方まで搬送する。
あらかじめ建屋上階(オペレーションフロア)に配置した吊搬用天秤10を天井クレーンで吊上げて搬入口16の受台17に仮置きする(ステップ2)。このとき4本のジャッキ52は、搬入口16から下方の吊荷14へ向けて吊下がった状態となる。そしてジャッキ52のロッドには吊金具54が取り付けられている。
吊荷14のトラニオン部14aに吊金具14bを取り付ける(ステップ3)。
天井クレーンの吊フック13を天秤本体20の係合手段30に連結する(ステップ4)。あらかじめスライドプレート34aのピン孔34cの中心は、横フレーム24の中心位置に配置しておく。吊フック13を天秤本体20の挿入口25へ挿入し、スライドプレート34aのピン孔34cと吊フック13のピン孔13aの軸心を一致させた後、固定ピン32をピン孔34c,13aに挿入する。次いで一対の押さえプレート34fでスライドプレート34aを間に挟むように取り付けて固定ピン32をピン孔内に固定する。これにより、天秤本体20は固定ピン32の軸回りを回転自在に揺動できる。
図7(B)に示すように、吊上手段50の4本のジャッキ52のロッドを1本ごとに吊荷14へ向けて延長させて吊金具54,吊金具14b同士を接続させる(ステップ5)。
図8(A)に示すように、天井クレーンで吊搬用天秤10を所定高さまで吊上げて地切りする(ステップ6)。
天秤本体20の横フレーム24の両端の水平レベル差が±100mmより小さいか否か判定する(ステップ7)。地切りすると横フレーム24の中心と、固定ピン32の軸心が一致しているため、ここを支点として、吊荷14の重心上に支点が一致している場合には、天秤本体20が水平となる。一方、吊荷14の重心上に支点が配置されていない場合には、バランスを崩した天秤本体20が横フレーム24のいずれかの端部側へ傾く。地切りしたときの上階の床面から横フレーム24の両端の高さを測定する。横フレーム24の両端の高さから両端の高低差を求める。
高低差が±100以上の場合、天井クレーンで吊荷14を台車15上に降ろす(ステップ8)。
ついで吊搬用天秤10を天井クレーンで搬入口16の受台17に仮置きする(ステップ9)。
天秤本体20の係合手段30の取り付け位置の調整を行う(ステップ10)。あらかじめ高低差に対応する、天秤本体20を水平にする中心からの移動距離を求めてある。高低差が±100mm以上のときは、スライドプレート34a,34bの移動量を25mmとし、高さの低い側の横フレーム24の端部側へ移動させる。具体的な移動方法は、図3中の矢印a方向へスライドプレート34a,34bをスライド移動させる場合、吊りフック13を中心として図3中左側にある4基のチェーンブロック44aのワイヤーを巻き取って、図3中右側にある4基のチェーンブロック44bのワイヤーを延長させる。
また、バランスウェイトの調整を行う(ステップ11)。具体的な調整方法は、係合手段30の移動量が5mmに対して、重量26kgのバランスウェイトを1枚取り付けている。
係合手段30の取付位置を調整した後、再度、ステップ6以下の工程を行う。
一方、高低差が±100mmよりも小さいときは、天秤本体20の主面が水平を維持していると判断する。
台車15を建屋から搬出する(ステップ12)。
ジャッキ52のロッドを縮める(ステップ13)。これにより吊フック13と吊荷14の吊代を短く設定できる。
吊上手段50のホースを切り離す(ステップ14)。
天井クレーンで吊荷14を据付箇所へ搬送する(ステップ15)。
図8(B)に示すように、天井クレーンで吊荷14を据付箇所へ吊り下して、吊荷14の据え付け作業を行う(ステップ16)。係合手段30の取付位置の調整を行った場合、天秤本体20から吊荷14を降ろすと、横フレーム24のいずれかの端部側へ傾くことになる。しかしこの傾きを防止するバランスウェイト60を取り付けているため、空の天秤本体20を水平に維持することができ、安定したクレーンによる搬送作業を行うことができる。
このような本発明の吊搬用天秤によれば、天秤上の係合手段の取り付け位置を吊荷の重心上に容易に移動させて配置することができる。従って2点吊りした天秤の水平出しを容易に行うことができる。
本発明は、長尺、重量物など重心位置が不明確な吊荷を吊上げする際の吊搬用天秤として特に有用である。
10………吊搬用天秤、13………吊フック、13a………ピン孔、14………吊荷、14a………トラニオン部、14b………吊金具、15………台車、20………天秤本体、22………縦フレーム、24………横フレーム、24a………取付金具、25………挿入孔、26………補強フレーム、30………係合手段、32………固定ピン、34a,b………スライドプレート、34c………ピン孔、34d………受け台、34e………U字金具、34f………押さえプレート、34g………ガイド、40………重心調整手段、42………開口部、44………駆動部、44a,44b………チェーンブロック、44c………本体側フック、44d………チェーン側フック、50………吊上げ手段、52………ジャッキ、54………吊金具、60………ウェイト、62………貫通孔、64………着脱部、66………固定サポート、100………吊ビーム、102………クレーンフック、110………搬入口、120………台車、130………ガスタービン、140………長ワイヤー、150………仮置き架台、160………短ワイヤー。

Claims (5)

  1. 吊りフックが掛合する固定ピンを回転自在に軸支可能な2つの係合手段と、
    前記2つの係合手段の間隔を開けて、かつ前記固定ピンの軸心を同一直線上に取付可能とし、前記固定ピンの軸回りを揺動可能な天秤本体と、
    前記係合手段に接続して、前記固定ピンの軸心を通る直線との直交方向に沿って前記天秤本体上の前記係合手段の取付位置を移動可能とし、前記天秤本体に吊荷を吊り下げたときに前記天秤本体の主面を水平位置に調整可能な重心調整手段と、
    を備えたことを特徴とする吊搬用天秤。
  2. 前記重心調整手段は、
    前記天秤本体の側面で、前記側面の長手方向に沿って前記係合手段が進退移動可能な開口部と、
    前記開口部で前記長手方向に沿って前記係合手段を移動させて所定位置で固定する駆動部と、
    からなることを特徴とする請求項1に記載の吊搬用天秤。
  3. 前記天秤本体は、地切りしたときの床面からの前記天秤本体両端の高低差から算出した前記天秤本体の主面を水平位置に保持する重量のバランスウェイトを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の吊搬用天秤。
  4. 前記天秤本体は、下面の前記吊荷へ向けて進退移動して吊上可能な吊上手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の吊搬用天秤。
  5. 前記重心調整手段は、地切りしたときの床面から前記天秤本体両端の高さを求め、前記両端の高低差から前記側面の長手方向に沿った前記天秤本体の中心からの前記係合手段の移動量を算出可能なことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の吊搬用天秤。
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