JP2004269096A - 重量物用吊具 - Google Patents

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Toshiaki Arakawa
俊朗 荒川
Takeshi Imoto
剛 伊本
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Abstract

【課題】複数個所で重量物を支持した場合であってもワイヤに加わる張力が不均一とはならない重量物用吊具を提供する。
【解決手段】重量物用吊具は、棒状の主ビーム20の下面に軸24aを介してその両端部が上下方向に回動自在となるように取付けられたバランスビーム23aと、バランスビーム23aの両端部にワイヤ30a,ワイヤ30bを介して取付けられたフック31a,フック31bとから構成されている。重量物48の端部を支持するフック31a,フック31bについては、重量物48に反りが生じていた場合であってもこれに応じてバランスビーム23aが傾斜するのでワイヤ30a,ワイヤ30bに加わる力が均一化される。これによってフック31a,フック31bに加わる重量物48からの加重が均一化される。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は重量物用吊具に関し、特にスラブ等の長方形板状の重量物を吊り上げる際に用いられる重量物用吊具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は従来の動力を用いずに重量物を支持する重量物用吊具の使用状態を示した斜視図である。
【0003】
図を参照して、重量物用吊具74はクレーン等により吊り上げられる棒状の主ビーム20と、長方形板状の重量物48の両側縁を抱えるように支持するハッカ70a〜ハッカ70dと、ハッカ70a〜ハッカ70dの各々と主ビーム20とを接続するワイヤ71a〜ワイヤ71dとから構成されている。吊り上げの際には、主ビーム20を下降させ、ワイヤ71a〜ワイヤ71dの各々を撓ませた状態で、ハッカ70a〜ハッカ70dの各々の爪部を重量物48の下方面に接するようにセットする。
【0004】
その状態で主ビーム20をクレーン等で吊り上げる。これによってワイヤ71a〜ワイヤ71dの各々は撓んだ状態から張力が付与された状態となり、その下方端に接続されているハッカ70a〜ハッカ70dの重量物48に対する保持状態が安定する。主ビーム20を更に吊り上げると、重量物48はハッカ70a〜ハッカ70dの各々によって保持された状態で吊り上げられることになる。
【0005】
吊り下ろしの際には、重量物48を所定の位置まで移動させた後、クレーン等によって主ビーム20を降下させる。そして所定の個所に配置されたりん木等の上に重量物48を載置して位置決めする。更にその状態から主ビーム20を下降させてワイヤ71a〜ワイヤ71dに撓みを与える。その状態でハッカ70a〜ハッカ70dを重量物48から外方に向けて移動させて取外し、吊り下げ作業が終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
スラブ等の重量物48はその重量が一般的に20〜25トン程度ある。従ってこの重量物48を4つのハッカ70a〜ハッカ70dで吊り上げようとすると、ハッカ70自体の形状が極めて大きくなる。従ってその取扱いが容易ではなく、又ハッカ70a〜ハッカ70dを取付け、取外す際の周囲のスペースも広く必要となる。特にハッカは荷役用の爪部がその幅よりも長さが大きいのが一般的であるので、その長さ分の抜き差しスペースが最低限必要となる。
【0007】
更に、主ビーム20を上昇させて重量物48を吊り上げた状態ではハッカ70a〜ハッカ70dの重量物48に対する保持状態は安定するが、吊り上げる前のハッカ70の重量物48に対する保持状態は安定していない。そこで、吊り上げる前にはハッカ70a〜ハッカ70dの各々に対して1人ずつ作業員を要することになり、人的なコストが向上してしまう。尚、ハッカの代わりにワイヤやチェーンを重量物に直接架け渡して吊上げる方法であれば、吊り上げ時に要する周囲のスペースを最小とすることができるが、ワイヤが重量物の角に直接触れるため損傷する虞がある。又、ワイヤ等は吊上げ時に重量物からずれる虞もあるため、必要な作業員の数を減らすことはできない。
【0008】
そこでこのような問題を解消すべく、重量物48を支持するハッカ70の数を増加させて、各々の小型化を図ることが考えられる。しかしながら、ハッカ70の数を増やすと、確かに小型化は図れるものの必要作業員の増加に加えて新たな問題を生じることになる。
【0009】
図14はこのようなハッカの小型化を図る場合に生じる問題を説明するための概略図である。
【0010】
図を参照して、スラブのような重量物48は一般には幅が2mであり、長さが10m程度の物が多い。従って、完全な平板形状を有しているものではなく、図のように反り等を生じていることが一般的である。このような重量物48に対して、数を増やした小型ハッカ72a,小型ハッカ72bで重量物48を支持すると、主ビーム20を吊り上げた状態であってもワイヤ73a,ワイヤ73bの各々の張力が均一化されない場合が生じる。すなわち、ワイヤ73a,ワイヤ73bの長さは同一であっても、重量物48の反りによって主ビーム20から小型ハッカ72aと小型ハッカ72bとの距離が異なってしまうからである。
【0011】
ワイヤ73bのように撓んでしまうと、その下方端に接続されている小型ハッカ72bは重量物48の下方面を充分に支持している状態とはならない。そのため小型ハッカ72bが重量物48から外れてしまい、小型ハッカ72bで受け持つべき重量物48の重量の一部が小型ハッカ72aに加わる虞もある。このような状況となると、小型ハッカ72aの許容荷重を超えてしまう虞もあり、吊り上げの安全性に問題を生じることにもなりかねない。
【0012】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、複数個所で重量物を支持した場合であっても、ワイヤに加わる張力が不均一とはならない重量物用吊具を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、板状の重量物を吊り上げるための重量物用吊具であって、クレーン等により吊り上げられる棒状の主ビームと、主ビームにその中心が回動自在となるように取付けられ、両端部が上下に移動自在の棒状のバランスビームと、バランスビームの両端部側の各々に、その上端部が取付けられた一定長さのワイヤと、ワイヤの各々の下方端部に取付けられ、重量物を支持することができるフックとを備えたものである。
【0014】
このように構成すると、重量物を吊り上げる際にワイヤに加わる張力は等しくなる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、重量物は長方形板状であり、フックは重量物の長手方向の両端部の2対の対向位置を支持するものである。
【0016】
このように構成すると、重量物はその両端縁がフックに抱えられるように支持される。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、バランスビームは、主ビームの一方端側及び他方端側の各々に取付けられるものである。
【0018】
このように構成すると、重量物は8つのフックによって両端縁が支持される。
【0019】
請求項4記載の発明は、板状の重量物を吊り上げるための重量物用吊具であって、クレーン等により吊り上げられる棒状の主ビームと、主ビームに対して、その軸が水平方向になるように取付けられた滑車と、滑車に掛け渡されたワイヤと、ワイヤの両端部の各々に取付けられ、重量物を支持することができるフックとを備えたものである。
【0020】
このように構成すると、重量物を吊り上げる際にワイヤに加わる張力は等しくなる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、重量物は長方形板状であり、フックは重量物の長手方向の両端縁の2対の対向位置を支持し、滑車及びワイヤは両端縁の一方に配置された2つのフック及び両端縁の他方に配置された2つのフックに対して各々設けられるものである。
【0022】
このように構成すると、重量物はその両端縁がフックに抱えられるように支持される。
【0023】
請求項6記載の発明は、板状の重量物を吊り上げるために用いられる重量物用吊具であって、一方方向に伸びる枠体と、枠体内を、その軸方向が一方方向と同一方向となるように貫通するとともに、枠体に対して少なくとも90°の範囲に回動自在な軸体と、枠体の外方であって軸体の一方端に固定されるとともに、一方方向とは直交する方向に伸び、重量物の下方面を支持することができる爪部とを備えたものである。
【0024】
このように構成すると、軸体が回転すると枠体の位置はそのままで爪部の位置が変化する。
【0025】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の構成において、重量物用吊具はその軸体が鉛直方向となるようにして所定間隔に複数設けられ、重量物用吊具の各々の軸体同志を連結し、その水平方向への移動によって軸体の各々が同時に少なくとも90°回転するように接続されたロッドを更に備えたものである。
【0026】
このように構成すると、ロッドを操作するだけでロッドに連結された重量物用吊具の爪部が同時に移動する。
【0027】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明の構成において、重量物は長方形板状であり、重量物用吊具は、重量物の長手方向の両端縁の各々を支持することができるように2組設けられるものである。
【0028】
このように構成すると、重量物の両端縁の各々を支持する重量物用吊具全体をロッドで操作できる。
【0029】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明の構成において、クレーン等により吊り上げられる棒状の主ビームと、主ビームに各々の一方端が接続され、その他方端が重量物用吊具の枠体の各々に接続されるものである。
【0030】
このように構成すると、主ビームの吊り上げによって重量物は重量物用吊具の各々によって支持される。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、吊り上げる際のワイヤに加わる張力は等しくなるため、フックの各々が支える重量が均一となる。従って、フックを小型化した場合にも各フックに不測の重量が加わる虞がないため、吊り上げ作業の信頼性が向上する。
【0032】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、重量物はフックに抱えられるように支持されるため、安定した吊り上げ作業が可能となる。
【0033】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、重量物は8つのフックによって支持されるため、フックをより小型化することが可能となるとともに、吊り上げ時の重量物の姿勢がより安定する。
【0034】
請求項4記載の発明は、吊り上げ時のワイヤに加わる張力が等しくなるため、フックの各々が支える重量は均一となる。従って、フックを小型化した場合にも各フックに不測の重量が加わる虞がないため、吊り上げ作業の信頼性が向上する。
【0035】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、重量物はフックに抱えられるように支持されるため、安定した吊り上げ作業が可能となる。
【0036】
請求項6記載の発明は、軸体が回転すると爪部の位置が変化するため、吊り上げ、吊り下ろし時に枠体の水平方向への移動が不要となる。その結果、重量物用吊具の使用に必要な重量物周りのスペースが小さくてすみ、効率的な重量物の配置が可能となる。
【0037】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の効果に加えて、ロッドを操作するだけで重量物用吊具の爪部が同時に移動するため、重量物用吊具の取付け、取外しに要する人員を少なくすることができる。
【0038】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明の効果に加えて、重量物用吊具全体をロッドで操作できるため、より小人数による重量物用吊具の扱いが可能となる。
【0039】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明の効果に加えて、主ビームの吊り上げ、吊り下ろしによって重量物は支持されるため、安定した重量物の支持が可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施の形態による重量物用吊具の概略構造を示した側面図であり、図2は図1で示したII−IIラインから見た図である。
【0041】
これらの図を参照して、重量物用吊具18はスラブ等の長方形板状の重量物48を吊り上げ及び吊り下ろしをするために用いられる。重量物用吊具18を構成する主ビーム20は例えばH型鋼よりなる棒形状を有しており、その上面にはクレーン等による吊り上げに用いる吊りピース21a,吊りピース21bが取付けられている。
【0042】
吊りピース21は具体的には主ビーム20の上に対向するように取付けられた台形板状の平板42a,平板42bと、平板42a,平板42bを貫通するように掛け渡されたピン43とから構成されている。吊り上げの際には、吊りピース21a,吊りピース21bの各々のピン43にワイヤ等が掛けられ、これをクレーン等のフックに接続することによって使用されるものである。
【0043】
主ビーム20の一方端部及び他方端部の各々にはバランスビーム23a,バランスビーム23bが取付けられている。尚、図1から明らかなように主ビーム20の一方端側に取付けられる構造と他方端側に取付けられる構造とは基本的に同一であるため、以下の説明では一方端部側のバランスビーム23aを中心に説明する。
【0044】
バランスビーム23aは、主ビーム20の下面側に対向するように取付けられた四角形板状の支持板25a,支持板26aの各々を貫通するように掛け渡された軸24aを介して回動自在に取付けられている。すなわち、軸24aはバランスビーム23aをその中心部において水平方向に貫通している。従って、バランスビーム23aは、主ビーム20とのスペース分だけその両端部が上下方向に移動自在となる。バランスビーム23aの下面には板状の固定板27aが取付けられており、固定板27aの両端部の各々にはシャックル29a,シャックル29bが取付けられている。
【0045】
シャックル29aにはワイヤ30a,ワイヤ32aの各々の一方端が接続されており、ワイヤ30a,ワイヤ32aの各々の下方端部は後述する構造のフック31a,フック46aに接続されている。同様にシャックル29bに対しても、2本のワイヤ(図ではワイヤ30bのみ表示)を介して2つのフック(図ではフック31bのみを表示)が接続されている。尚、フック31及びフック46は、図2に示されているように重量物48の両端縁を抱えるように支持する構造となっている。
【0046】
重量物48の端縁の一方側に配置されるフック31a〜フック31dの各々は、水平方向に伸びる上ビーム33及び下ビーム34によって各々接続されている。従ってフック31a〜フック31dは、重量物48との位置関係とは関係なく既に整列した状態に配置されることになる。フック31a,フック31bの各々を接続する上ビーム33の部分にはその上面に固定材38aが取付けられている。一方、固定材38aの上方に対応する主ビーム20の位置には、支持材37aが固定されている。そして支持材37aと固定材38aとは、スプリングバランサー39aを介してワイヤ40aによって接続されている。
【0047】
スプリングバランサー39aはフック31a,フック31bの各々の重量にほぼ相当する上向きの力をワイヤ40aに与えて、フック31a,フック31bの取扱いを容易にするためのものである。又、スプリングバランサー39aはワイヤ40aの一部が内蔵されるように構成されているため、ワイヤ40aを伸縮自在としている。これによってフック31a,フック31bの重量を相殺して、その上下方向の位置の調整を容易としている。
【0048】
又、上ビーム33の支持材58を介してフック31a〜フック31dの各々を連結状態とするためのロッド35が取付けられている。そしてロッド35の上面にはロッド35を操作するためのレバー44が取付けられているが、これらの構造については後述する。
【0049】
図3は図1で示したフックの概略構造を示した正面図であり、図4は図3で示したIV−IVラインから見た図であり、図5は図3で示したV−Vラインから見た図であり、図6は図3で示したVI−VIラインの断面図である。
【0050】
これらの図を参照して、フック31は、所定間隔で対向した状態で上方に伸びると共に互いに接近する方向に折曲げられ、上端で接するように配置される一対の枠体49a,枠体49bと、枠体49a,枠体49bの下方側の内面側に固定された直方体形状の胴部51と、胴部51の上方に取付けられたナット52と、胴部51を上下に貫通するとともに回動自在に取付けられた軸体53と、軸体53の上方端部に接続され、枠体49a,枠体49bの内面側を上方に伸びる操作軸54と、胴部51の外方であって軸体53の下方端にピン55を介して取付けられた爪部50とから構成されている。
【0051】
尚、軸体53の上端部はナット52と螺合しており、操作軸54をその軸方向周りに回転させることによって軸体53もその軸方向周りに回転する。爪部50は上述のように胴部51の下端から下方に突き出た軸体53の部分にピン55を介して固定されているため、図4の矢印に示されているように操作軸54の回転に伴って実線の位置から二点鎖線の位置まで回転移動する。尚、この実施の形態においては、爪部50の移動範囲は操作軸54を中心として90°に設定されている。
【0052】
又、枠体49a,枠体49bの上端部には開口56が形成されており、ワイヤ30,ワイヤ32が接続できるように構成されている。図2に示されているようにフック31,フック46は重量物48の下方面を爪部50で支持した状態でワイヤ30,ワイヤ32によって枠体49a,枠体49bが引上げられることになる。従って重量物48から爪部50に加わる重量は軸体53を介してナット52に伝達され、ナット52と一体となった枠体49a,枠体49bによって重量物48は引上げられることになる。
【0053】
図7は図1で示したVII−VIIラインから見た拡大図であり、図8は図7で示したVIII−VIIIラインから見た図である。又、図9は図1で示したIX−IXラインから見た拡大図である。
【0054】
これらの図を参照して、ロッド35は上ビーム33の上面に固定されている支持材58によってその中央部が支持されるとともに、フック31a〜フック31dの各々の操作軸54に連結するように配置されている。具体的には支持材58の上端にリンク61の一方端部がピン60を介して回動自在に取付けられ、リンク61の他方端はピン59を介してロッド35に対して回動自在に取付けられている。支持材58の近くのロッド35の上面にはレバー44が固定されている。又、フック31の操作軸54に対してリンク63の一方端部が固定されており、リンク63の他方端部はピン62を介してロッド35に回動自在に取付けられている。
【0055】
このように構成することによって、レバー44を矢印に示すように水平方向に移動させると、ロッド35はリンク61,リンク63の働きによって矢印と同方向に移動する。ロッド35が矢印の方向に移動すると、図9に示されているようにリンク63はピン62と共に二点鎖線の位置に移動する。この移動によってリンク63の一方端部に固定されている操作軸54は図において時計方向周りに90°回転することになる。操作軸54が図4に示した位置から90°時計方向周りに回転すると、フック31の爪部50は図9に示すように二点鎖線の位置に操作軸54を軸中心として回転することになる。
【0056】
この状態を図2で見てみると、爪部50の実線の位置は重量物48を支持している位置であり、二点鎖線の位置は重量物48を支持しない位置に移動することを意味する。すなわち図1に示されているようにレバー44を水平方向に移動させることによってロッド35が水平方向に移動し、これによってフック31a〜フック31dの爪部50が重量物48に対する支持位置と支持しない位置とに移動することになる。
【0057】
このため、従来例のようにフック31a〜フック31dの各々に作業員をつけてこれを扱う必要はなく、レバー44のみを1人の作業員で操作することによって重量物48の端縁の一方を支持するフック31a〜フック31dのすべてを同時に操作することが可能となる。尚、この実施の形態では、図示しないスプリング等の付勢手段でロッド35は一方方向に付勢されており、レバー44に力を加えない時には図9においてリンク63が実線の位置となるように構成されている。このため、フック31の爪部50は重量物48を支持する位置に常時付勢されることになり、重量物48の吊上げ時の安全性を確保している。一方、二点鎖線の位置、すなわち、爪部50が重量物48を支持しない位置での作業を容易にするために、その状態でのロッド35の移動を阻止する図示しないロック手段が取付けられている。
【0058】
又、フック31の各々による重量物48の支持状態の確認を確実にするために、例えば、フック31を連結している下ビーム34に近接センサー等を取付けて、フック31の各々の爪部50全てが重量物48に当接した時にランプ表示等させると、より吊上げ作業の安全性が向上する。
【0059】
図10は図1で示したバランスビームの働きを説明するための概略構成図である。
【0060】
図を参照して、上述のようにバランスビーム23aは主ビーム20に対して軸24aを介して回動自在となるように取付けられている。そこで重量物48が図のように長手方向の端部側に下方向に反りが生じている場合を想定する。すなわち、重量物48はこのように反っているとフック31aの位置はフック31bに比べて下方向に位置することになる。一方、ワイヤ30aとワイヤ30bとは同一長さに設定されているが、バランスビーム23aはその両端部側で上下方向に移動自在となるように構成されているため、重量物48の反りに伴って図のように主ビーム20に対して傾斜する。これによってワイヤ30aとワイヤ30bに生じる張力は均一化される。従って、フック31aとフック31bとに加わる重量物48からの重量は設定通りに分散されるため、保持状態が安定する。又、不測の力がフック31に加わらないため吊り上げ時の安全性も向上する。この関係は図1で示したバランスビーム23b側においても同様に生じるため、重量物用吊具18全体の重量物48に対する吊り上げ状態が安定する。
【0061】
図11は図1で示した重量物用吊具18を用いて重量物を吊り下ろす場合の概略工程を示した図である。
【0062】
図11の(1)に示されているように、重量物48はその両端縁の各々をフック31及びフック46によって抱えられるように支持され、ワイヤ30及びワイヤ32を介して吊り上げられている。この状態ではフック31及びフック46を構成する枠体49の下端に取付けられている爪部50は重量物48の下方面を支持する位置に設定されている。
【0063】
この状態から図11の(2)に示されているように、重量物48を床面65の所定位置に設置されているりん木66a,りん木66bの上方面に向かって降下させる。この時隣接する床面65のスペースには、すでに重量物48b,重量物48cが吊り下ろされているものと想定する。
【0064】
更に重量物48を降下させて、図11の(3)に示されているように、重量物48をりん木66a,りん木66bの上に当接するように重量物48を降下させる。この時りん木66a,りん木66bの床面65からの上面までの高さは、フック31及びフック46を構成する爪部50の高さより大きくなるように設定されている。従って、重量物48がりん木66a,りん木66b上に載置された状態に降下しても、爪部50の下面が床面65の上面に接する虞はない。
【0065】
重量物48の降下が終了すると、図1で示されているレバー44を右方向に移動させる。これによってロッド35が移動し、フック31を構成する爪部50が回転して図のような重量物48の下面を支持しない位置に移動する。フック46に対しても同様の操作を行うことによって、その爪部を重量物48に対して支持しない方向に移動させる。この結果、フック31及びフック46は重量物48に対して分離自在の状態となる。そしてワイヤ30及びワイヤ32を介してフック31及びフック46を上方に持ち上げることによって、重量物48の図11の(4)に示されている状態への荷下ろしが完了する。
【0066】
上述のようにフック31及びフック46は爪部50のみが位置変化をするため、重量物48からの分離の際に従来例のようにフック31及びフック46の水平方向への移動を必要としない。従って、図11の(4)に示されているように隣接する重量物48b,重量物48cと重量物48との距離Lを必要最小限にすることが可能となる。これによって床面65の同一のスペースに対して重量物48をより効率的に荷下ろしすることが可能となる。
【0067】
図12はこの発明の第2の実施の形態による重量物用吊具の概略構成を示した図である。
【0068】
図を参照して、この実施の形態においてはフック31a,フック31bに対してバランスビームを用いない点が先の第1の実施の形態とは異なっている。この実施の形態においては、フック31a,フック31bの上方位置のほぼ中間の位置に、水平方向に伸びる軸の周りに回動自在な滑車67が主ビーム20の下面に取付けられている。そして滑車67にワイヤ68が掛け渡され、ワイヤ68の両端部は各々フック31a,フック31bに接続されている。
【0069】
このように構成することによって、重量物48に反りが生じていてもワイヤ68に加わる張力は一定となる。従って、フック31a,フック31bの各々に加わる加重も均一化され、先の実施の形態と同様に安定した重量物の吊り下げが可能な重量物用吊具18が構成されることになる。
【0070】
尚、上記の第1の実施の形態では、バランスビームは主ビームに対して2本設けられているが、重量物の長さに合せて1本であっても良く、又3本以上であっても良い。
【0071】
又、上記の各実施の形態では、フックは特定形状を有しているが、本件とは別に少なくとも爪部のみが90°回転する構造であれば他の構造であっても良い。
【0072】
更に、フックの操作軸はロッドの移動によってその回転が制御されているが、ロッドに代えて他の方法で操作軸を回転させるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による重量物用吊具の外観形状を示した側面図である。
【図2】図1で示したII−IIラインから見た図である。
【図3】図1で示したフックの外観形状を示した正面図である。
【図4】図3で示したIV−IVラインから見た図である。
【図5】図3で示したV−Vラインから見た図である。
【図6】図3で示したVI−VIラインの断面図である。
【図7】図1で示したVII−VIIラインから見た拡大図である。
【図8】図7で示したVIII−VIIIラインから見た図である。
【図9】図1で示したIX−IXラインから見た拡大図である。
【図10】図1で示した重量物用吊具におけるバランスビームの作用を説明するための概略図である。
【図11】図1で示した重量物用吊具を用いて重量物を吊り下ろす場合の概略工程を示した図である。
【図12】この発明の第2の実施の形態による重量物用吊具の概略構成を示した図であって、先の第1の実施の形態による図10に対応する図である。
【図13】従来の重量物用吊具の使用状態を示した斜視図である。
【図14】従来の重量物用吊具を改良した場合における問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
18…重量物用吊具
20…主ビーム
23…バランスビーム
30,32,68…ワイヤ
31,46…フック
35…ロッド
48…重量物
49…枠体
50…爪部
53…軸体
54…操作軸
67…滑車
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (9)

  1. 板状の重量物を吊り上げるための重量物用吊具であって、
    クレーン等により吊り上げられる棒状の主ビームと、
    前記主ビームにその中心が回動自在となるように取付けられ、両端側が上下に移動自在の棒状のバランスビームと、
    前記バランスビームの前記両端部側の各々に、その上方端部が取付けられた一定長さのワイヤと、
    前記ワイヤの各々の下方端部に取付けられ、前記重量物を支持することができるフックとを備えた、重量物用吊具。
  2. 前記重量物は長方形板状であり、
    前記フックは前記重量物の長手方向の両端縁の2対の対向位置を支持する、請求項1記載の重量物用吊具。
  3. 前記バランスビームは、前記主ビームの一方端側及び他方端側の各々に取付けられる、請求項2記載の重量物用吊具。
  4. 板状の重量物を吊り上げるための重量物用吊具であって、
    クレーン等により吊り上げられる棒状の主ビームと、
    前記主ビームに対して、その軸が水平方向になるように取付けられた滑車と、
    前記滑車に掛け渡されたワイヤと、
    前記ワイヤの両端部の各々に取付けられ、前記重量物を支持することができるフックとを備えた、重量物用吊具。
  5. 前記重量物は長方形板状であり、
    前記フックは前記重量物の長手方向の両端縁の2対の対向位置を支持し、
    前記滑車及び前記ワイヤは前記両端縁の一方に配置された2つのフック及び前記両端縁の他方に配置された2つのフックに対して各々設けられる、請求項4記載の重量物用吊具。
  6. 板状の重量物を吊り上げるために用いられる重量物用吊具であって、
    一方方向に伸びる枠体と、
    前記枠体内を、その軸方向が前記一方方向と同一方向となるように貫通するとともに、前記枠体に対して少なくとも90°の範囲に回動自在な軸体と、
    前記枠体の外方であって前記軸体の一方端に固定されるとともに、前記一方方向とは直交する方向に伸び、前記重量物の下方面を支持することができる爪部とを備えた、重量物用吊具。
  7. 前記重量物用吊具は、その軸体が鉛直方向となるようにして所定間隔に複数設けられ、
    前記重量物用吊具の各々の軸体同志を連結し、その水平方向への移動によって前記軸体の各々が同時に少なくとも90°回転するように接続されたロッドを更に備えた、請求項6記載の重量物用吊具。
  8. 前記重量物は長方形板状であり、
    前記重量物用吊具は、前記重量物の長手方向の両端縁の各々を支持することができるように2組設けられる、請求項7記載の重量物用吊具。
  9. クレーン等により吊り上げられる棒状の主ビームと、
    前記主ビームに各々の一方端が接続され、その他方端が前記重量物用吊具の前記枠体の各々に接続されるワイヤとを更に備えた、請求項8記載の重量物用吊具。
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