JP2016069422A - 樹脂組成物、及び樹脂成形体 - Google Patents

樹脂組成物、及び樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】セルロースエステル樹脂と、ポリエーテルエステル化合物と、ポリオレフィン樹脂と、を含む樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、及び樹脂成形体に関する。
従来、セルロースエステル樹脂を含有する種々の樹脂組成物が提供され、各種の樹脂成形体の製造に使用されている。例えば、特許文献1には、環状リン化合物、及びセルロース系樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物が提案されている。
特開2012−52006号公報
本発明の課題は、セルロースエステル樹脂に可塑剤としてポリエーテルエステル化合物を単独で配合した場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
セルロースエステル樹脂と、ポリエーテルエステル化合物と、ポリオレフィン樹脂と、を含む樹脂組成物。
請求項2に係る発明は、
前記セルロースエステル樹脂が、下記一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
(一般式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1以上3以下のアシル基を表す。nは1以上の整数を表す。)
請求項3に係る発明は、
前記一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂が、前記R、R、及びRがそれぞれ独立に表すアシル基として、アセチル基を有し、且つ置換度が2.1以上2.6以下の樹脂である請求項2に記載の樹脂組成物。
請求項4に係る発明は、
前記ポリエーテルエステル化合物が、下記一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(一般式(2)中、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基を表す。A、及びAはそれぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数7以上18以下のアラルキル基を表す。mは、1以上の整数を表す。)
請求項5に係る発明は、
前記一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物が、前記Rとしてn−ブチレン基を表す化合物である請求項4に記載の樹脂組成物。
請求項6に係る発明は、
前記一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物が、前記A及び前記Aの少なくとも一方としてアリール基又はアラルキル基を表す化合物である請求項4又は請求項5に記載の樹脂組成物。
請求項7に係る発明は、
前記ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量(Mw)が、450以上650以下である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
請求項8に係る発明は、
前記ポリエーテルエステル化合物の25℃における粘度が、35mPa・s以上50mPa・s以下である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
請求項9に係る発明は、
前記ポリエーテルエステル化合物の溶解度パラメータ(SP値)が、9.5以上9.9以下である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
請求項10に係る発明は、
前記ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量が、20000以上50000未満である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
請求項11に係る発明は、
前記セルロースエステル樹脂と前記ポリエーテルエステル化合物との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリエーテルエステル化合物)が、100/25以上100/5以下である請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
請求項12に係る発明は、
前記セルロースエステル樹脂と前記ポリオレフィン樹脂との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリオレフィン樹脂)が、100/8以上100/2以下である請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
請求項13に係る発明は、
請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む樹脂成形体。
請求項1に係る発明によれば、セルロースエステル樹脂に可塑剤としてポリエーテルエステル化合物を単独で配合した場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項2に係る発明によれば、セルロースエステル樹脂に可塑剤としてポリエーテルエステル化合物を単独で配合した場合に比べ、セルロースエステル樹脂として一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂を含み、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項3に係る発明によれば、一般式(1)で表され、アシル基としてアセチル基を有するセルロースエステル樹脂の置換度が2.1未満又は2.6超えの場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項4に係る発明によれば、セルロースエステル樹脂に可塑剤としてポリエーテルエステル化合物を単独で配合した場合に比べ、ポリエーテルエステル化合物として一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物を含み、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項5に係る発明によれば、一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物が、Rとしてn−エチレン基(−(CH−)又はn−デシレン基(−(CH10−)を表す化合物である場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項6に係る発明によれば、一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物がA及びAとしてt−ブチル基を表す化合物である場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項7に係る発明によれば、ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量(Mw)が450未満又は650超えの場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項8に係る発明によれば、ポリエーテルエステル化合物の25℃における粘度が35Pa・s未満又は50mPa・s超えの場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項9に係る発明によれば、ポリエーテルエステル化合物の溶解度パラメータ(SP値)が9.5未満又は9.9超えの場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項10に係る発明によれば、ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量が20000未満又は50000以上の場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項11に係る発明によれば、セルロースエステル樹脂とポリエーテルエステル化合物との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリエーテルエステル化合物)が100/25未満又は100/5超えの場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される。
請求項12に係る発明によれば、一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂とポリオレフィン樹脂との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリオレフィン樹脂)が、100/8未満又は100/2超えの場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物が提供される
請求項13に係る発明によれば、セルロースエステル樹脂に可塑剤としてポリエーテルエステル化合物を単独で配合した樹脂組成物を含有する場合に比べ、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が提供される。
以下に、本発明の一例である実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
<樹脂組成物>
本実施形態に係る樹脂組成物は、セルロースエステル樹脂と、ポリエーテルエステル化合物と、ポリオレフィン樹脂と、を含む。
なお、本実施形態に係る樹脂組成物は、セルロースエステル樹脂を主成分として含む。主成分とは、樹脂組成物に含まれる各成分の中で最も含有割合(質量基準)が大きい成分を言う。
ここで、一般的に、セルロースエステル樹脂は、加熱しても溶融粘度が低下しないため、熱可塑性に乏しい。このため、セルロースエステル樹脂単独の樹脂組成物は、流動性が低く、成形性にも乏しい。
セルロースエステル樹脂に、親和性が良く、溶融粘度が低い可塑剤を混合すると、熱可塑性が付与される。セルロースエステル樹脂は、可塑剤の量を多くするほど、溶融粘度が低下する一方で、熱可塑性が向上、すなわち流動性が高まる。しかし、温度、湿度及び時間の影響で、樹脂組成物のペレット又は樹脂成形体の表面に、可塑剤が析出する現象(ブリード)が生じることがある。また、樹脂組成物のペレット又は樹脂成形体の弾性率の低下が生じることがある。
このように、可塑剤の含有量は、制限されているのが現状である。そして、この制限された可塑剤の含有量では、セルロースエステル樹脂を含む樹脂組成物の熱可塑性(流動性)が十分ではなく、成形時に成形機のスクリューから鳴きが発生することがある。成形時に鳴きは、樹脂組成物の熱可塑性(流動性)が低いときに、成形機のスクリューの回転トルク(可塑化トルク)が上昇し、スクリューが樹脂組成物に擦れたときに生じる現象である。
更に、この制限された可塑剤の含有量では、セルロースエステル樹脂を含む樹脂組成物から得られる樹脂成形体の靱性が不十分となり、鋼球落下強度が不足することがある。
これに対して、セルロースエステル樹脂に、ポリエーテルエステル化合物、及びポリオレフィン樹脂を配合すると、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する樹脂組成物となる。この理由は定かではないが、次の通りと考える。
まず、セルロースエステル樹脂にポリエーテルエステル化合物を混合すると、両者の親和性の高さと、ポリエーテルエステル化合物の分子構造から、適度にセルロースエステル樹脂の分子間力を弱め、樹脂の分子間に適度な空間を作り出す。
このような状態を作り出す樹脂組成物の系に、セルロースエステル樹脂と親和性が低いポリオレフィン樹脂を配合すると、セルロースエステル樹脂の分子間の空間に入り込み、樹脂との界面で滑りを生じさせる。この界面での滑りが、樹脂組成物の熱可塑性(流動性)に寄与するため、成形機のスクリューの可塑化トルクが低減される。
これに加え、ポリオレフィン樹脂が、セルロースエステル樹脂の分子間の間隙に入り込むため、樹脂成形体の靱性を高める。
以上から、本実施形態に係る樹脂組成物は、上記構成により、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体が得られ、且つ成形時に成形機のスクリューから発生する鳴きを抑制する。
また、本実施形態に係る樹脂組成物は、熱可塑性(流動性)を有し、成形性も高い。これは、セルロースエステル樹脂とポリエーテルエステル化合物との親和性が高く、両者の分散状態が均一に近く、高い等方性を作り出すと考えられるためである。
以下、本実施形態に係る樹脂組成物の成分を詳細に説明する。
[セルロースエステル樹脂]
本実施形態に係る樹脂組成物は、セルロースエステル樹脂を含有する。セルロースエステル樹脂として具体的には、例えば、一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂が挙げられる。
一般式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1以上3以下のアシル基を表す。nは1以上の整数を表す。
一般式(1)中、R、R、及びRが表すアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。アシル基としては、樹脂組成物の成形時の鳴きの抑制、及び樹脂成形体の鋼球落下強度の向上の観点から、アセチル基が望ましい。また、樹脂組成物の成形性の向上の観点からも、アシル基としては、アセチル基が望ましい。
一般式(1)中、nの範囲は特に制限されないが、250以上750以下が望ましく、350以上600以下がより望ましい。
nを250以上にすると、樹脂成形体の強度が高まりやすくなる。nを750以下にすると、樹脂成形体の柔軟性の低下が抑制されやすくなる。
ここで、一般式(1)中、R、R、及びRがそれぞれ独立にアシル基を表すとは、一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂の水酸基の少なくとも一部がアシル化されていることを示している。
つまり、セルロースエステル樹脂分子中にn個あるRは、全て同一でも一部同一でも互いに異なっていてもよい。同様に、n個あるR、及びn個あるAも、各々、全て同一でも一部同一でも互いに異なっていてもよい。
セルロースエステル樹脂の置換度は、2.1以上2.6以下が望ましく、2.2以上2.5以下がより望ましい。
置換度を2.1以上にすると、ポリエーテルエステル化合物との親和性が高まりやすくなる。置換度を2.6以下にすると、セルロースエステル樹脂の結晶化が抑え、熱可塑性が発現しやすくなる。このため、置換度上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
なお、置換度とは、セルロースエステル樹脂のアシル化の程度を示す指標である。具体的には、置換度は、セルロースエステル樹脂のD−グルコピラノース単位に3個ある水酸基がアシル基で置換された置換個数の分子内平均を意味する。
ここで、樹脂組成物の成形時の鳴きの抑制、及び樹脂成形体の鋼球落下強度の向上の点から、特に、セルロースエステル樹脂は、R、R、及びRがそれぞれ独立に表すアシル基として、アセチル基を有し、且つ置換度が2.1以上2.6以下の樹脂であることが望ましい。
なお、セルロースエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、樹脂成形体の機械的強度の向上の点から、10万以上30万以下が望ましく、15万以上20万以下がより望ましい。重量平均分子量は、ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量の測定方法と同様の方法により測定された値である。
以下、セルロースエステル樹脂の具体例を示すが、これに限られるわけではない。
[ポリエーテルエステル化合物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、ポリエーテルエステル化合物を含有する。ポリエーテルエステル化合物として具体的には、例えば、一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物が挙げられる。

一般式(2)中、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基を表す。A、及びAはそれぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数7以上18以下のアラルキル基を表す。mは、1以上の整数を表す。
一般式(2)中、Rが表すアルキレン基としては、炭素数3以上10以下のアルキレン基が望ましく、炭素数3以上6以下のアルキレン基がより望ましい。Rが表すアルキレン基は、直鎖状、分岐状、及び環式のいずれであってもよいが、直鎖状が望ましい。
が表すアルキレン基の炭素数を3以上にすると、樹脂組成物の流動性の低下が抑制され、熱可塑性が発現しやすくなる。Rが表すアルキレン基の炭素数を10以下又はRが表すアルキレン基を直鎖状にすると、セルロースエステル樹脂との親和性が高まりやすくなる。このため、Rが表すアルキレン基を直鎖状とし、且つ炭素数を上記範囲とすると、置換度上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
これら観点から、特に、Rが表すアルキレン基は、n−ヘキシレン基(−(CH−)が望ましい。つまり、ポリエーテルエステル化合物は、Rとしてn−ヘキシレン基(−(CH−)を表す化合物であることが望ましい。
一般式(2)中、Rが表すアルキレン基としては、炭素数3以上10以下のアルキレン基が望ましく、炭素数3以上6以下のアルキレン基がより望ましい。Rが表すアルキレン基は、直鎖状、分岐状、及び環式のいずれであってもよいが、直鎖状が望ましい。
が表すアルキレン基の炭素数を3以上にすると、樹脂組成物の流動性の低下が抑制され、熱可塑性が発現しやすくなる。Rが表すアルキレン基の炭素数を10以下又はRが表すアルキレン基を直鎖状にすると、セルロースエステル樹脂との親和性が高まりやすくなる。このため、Rが表すアルキレン基を直鎖状とし、且つ炭素数を上記範囲とすると、置換度上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
これら観点から、特に、Rが表すアルキレン基は、n−ブチレン基(−(CH−)が望ましい。つまり、ポリエーテルエステル化合物は、Rとしてn−ブチレン基(−(CH−)を表す化合物であることが望ましい。
一般式(2)中、A、及びAが表すアルキル基は、炭素数1以上10以下のアルキル基が望ましく、炭素数2以上8以下のアルキル基がより望ましい。A、及びAが表すアルキル基は、直鎖状、分岐状、及び環式のいずれであってもよいが、分岐状が望ましい。
、及びAが表すアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等の無置換アリール基;メチルフェニル基、t−ブチルフェニル基等の置換フェニル基が挙げられる。
、及びAが表すアラルキル基としては、−R−Phで示される基である。Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数1以上6以下(望ましくは炭素数2以上4以下)のアルキレン基を表す。Phは、無置換フェニル基:直鎖状又は分岐状の炭素数1以上6以下(望ましくは炭素数2以上6以下)のアルキル基で置換された置換フェニル基を表す。アラルキル基として具体的には、例えば、ベンジル基、フェニルメチル基(フェネチル基)、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等の無置換アラルキル基;メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、メチルフェネチル基等の置換アラルキル基が挙げられる。
、及びAの少なくとも一方は、アリール基又はアラルキル基を表すことが望ましい。つまり、ポリエーテルエステル化合物は、A、及びAの少なくとも一方としてアリール基(望ましくはフェニル基)又はアラルキル基を表す化合物であることが望ましく、A、及びAの双方としてアリール基(望ましくはフェニル基)又はアラルキル基[特に、アリール基(望ましくはフェニル基)]を表す化合物であることが望ましい。A、及びAの少なくとも一方としてアリール基(望ましくはフェニル基)又はアラルキル基を表すポリエーテルエステル化合物は、セルロースエステル樹脂の分子間に適度な空間を生じさせやすく、セルロースの結晶化を更に抑制する。このため、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
一般式(2)中、mの範囲は特に制限されないが、1以上5以下が望ましく、例えば1以上3以下である。
mを1以上にすると、ポリエーテルエステル化合物がブリード(析出)し難くなる。mを5以下にすると、セルロースエステル樹脂との親和性が高まりやすくなる。このため、mを上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
次に、ポリエーテルエステル化合物の特性について説明する。
ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量(Mw)は、450以上650以下が望ましく、500以上600以下がより望ましい、
重量平均分子量(Mw)を450以上にすると、ブリード(析出する現象)し難くなる。重量平均分子量(Mw)を650以下にすると、セルロースエステル樹脂との親和性が高まりやすくなる。このため、重量平均分子量(Mw)を上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定される値である。具体的には、GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー社製、HPLC1100を用い、東ソー製カラム・TSKgel GMHHR−M+TSKgel GMHHR−M(7.8mmI.D.30cm)を使用し、クロロホルム溶媒で行う。そして、重量平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエーテルエステル化合物の25℃における粘度は、35mPa・s以上50mPa・s以下が望ましく、40mPa・s以上45mPa・s以下がより望ましい。
粘度を35mPa・s以上にすると、セルロースエステル樹脂への分散性が向上しやすくなる。粘度を50mPa・s以下にすると、ポリエーテルエステル化合物の分散の異方性が出現し難くなる。このため、粘度を上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
なお、粘度は、E型粘度計にて測定される値である。
ポリエーテルエステル化合物の溶解度パラメータ(SP値)が、9.5以上9.9以下が望ましく、9.6以上9.8以下がより望ましい。
溶解度パラメータ(SP値)を9.5以上9.9以下にすると、セルロースエステル樹脂への分散性が向上しやすくなる。このため、溶解度パラメータ(SP値)を上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
溶解度パラメータ(SP値)は、Fedorの方法により算出された値である、具体的には、溶解度パラメータ(SP値)は、例えば、Polym.Eng.Sci.,vol.14,p.147(1974)の記載に準拠し、下記式によりSP値を算出する。
式:SP値=√(Ev/v)=√(ΣΔei/ΣΔvi)
(式中、Ev:蒸発エネルギー(cal/mol)、v:モル体積(cm/mol)、Δei:各々の原子又は原子団の蒸発エネルギー、Δvi:各々の原子又は原子団のモル体積)
なお、溶解度パラメータ(SP値)は、単位として(cal/cm1/2を採用するが、慣行に従い単位を省略し、無次元で表記する。
ここで、特に、樹脂組成物の成形時の鳴きの抑制、及び樹脂成形体の鋼球落下強度の向上の観点から、ポリエーテルエステル化合物は、Rとしてn−ブチレン基を表し、A及び前記Aの少なくとも一方としてアリール基又はアラルキル基を表し、且つ重量平均分子量(Mw)が、450以上650以下である化合物が望ましい。
また、同じ観点から、ポリエーテルエステル化合物は、25℃における粘度が35mPa・s以上50mPa・s以下であり、溶解度パラメータ(SP値)が9.5以上9.9以下である化合物が望ましい。
以下、ポリエーテルエステル化合物の具体例を示すが、これに限られるわけではない。
[ポリオレフィン樹脂]
本実施形態に係る樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂を含有する。
ポリオレフィン樹脂は、例えば、1種のオレフィンの重合体、2種以上のオレフィンの共重合体が挙げられる。
オレフィンとしては、直鎖状又は分岐状の脂肪族オレフィン、脂環式オレフィンが挙げられる
直鎖状又は分岐状の脂肪族オレフィンとしては、炭素数2以上18以下(望ましくは炭素数2以上12以下)の脂肪族オレフィンが挙げられる。具体的には、脂肪族オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等のα−オレフィンが挙げられる。
脂環式オレフィンとしては、炭素数4以上8以下(望ましくは炭素数4以上6以下)の脂環式オレフィンが挙げられる。具体的には、脂環式オレフィンとしては、例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。
これらの中でも、ポリオレフィンとしては、樹脂組成物の成形時の鳴きの抑制、及び樹脂成形体の鋼球落下強度の向上の点から、炭素数2以上6以下の脂肪族オレフィンが望ましい。
ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、20000以上15000未満が望ましく、30000以上50000以下がより望ましい。
重量平均分子量(Mw)を20000以上50000未満にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。
重量平均分子量は、ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量の測定方法と同様の方法により測定された値である。
以下、ポリオレフィン樹脂の具体例を示すが、これに限られるわけではない。
[セルロースエステル樹脂、ポリエーテルエステル化合物、及びポリオレフィン樹脂の含有量]
セルロースエステル樹脂とポリエーテルエステル化合物との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリエーテルエステル化合物)は、100/25以上100/5以下が望ましく、100/20以上100/9以下がより望ましい。
質量比を100/25以上にすると、ポリエーテルエステル化合物がブリード(析出)し難くなる。質量比を100/5以下にすると、セルロースエステル樹脂の分散状態の異方性が解消され、等方性が高くなると共に、セルロースエステル樹脂同士の分子間力も弱くなる。また、樹脂組成物の流動性の低下が抑制され、熱可塑性が発現しやすくなる。このため、質量比を上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
セルロースエステル樹脂とポリオレフィン樹脂との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリオレフィン樹脂)は、100/8以上100/2以下が望ましく、100/5以上100/3以下がより望ましい。
質量比を100/8以上にすると、鋼球落下強度が向上しやすくなる。質量比を100/2以下にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが抑制されやすくなる。このため、質量比を上記範囲にすると、樹脂組成物の成形時の鳴きが更に抑制され、且つ樹脂成形体の鋼球落下強度が更に向上する。また、樹脂組成物の成形性が更に向上する。
なお、セルロースエステル樹脂の樹脂組成物全体に占める質量割合は、50質量%以上95質量%以下が望ましく、60質量%以上90質量%以下がより望ましい。
[その他の成分]
本実施形態に係る樹脂組成物は、必要に応じて、さらに、上述した以外のその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、難燃剤、相溶化剤、可塑剤、酸化防止剤、離型剤、耐光剤、耐候剤、着色剤、顔料、改質剤、ドリップ防止剤、帯電防止剤、耐加水分解防止剤、充填剤、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレー、マイカ、ガラスフレーク、ミルドガラス、ガラスビーズ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミナ、ボロンナイトライド等)などが挙げられる。これらの成分の含有量は、樹脂組成物全体に対してそれぞれ、0質量%以上5質量%以下であることが望ましい。ここで、「0質量%」とはその他の成分を含まないことを意味する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、上記樹脂以外の他の樹脂を含有していてもよい。但し、他の樹脂は、全樹脂に占め質量割合で5質量%以下で含むことがよい。
他の樹脂としては、例えば、従来公知の熱可塑性樹脂が挙げられ、具体的には、ポリカーボネート樹脂;ポリプロピレン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリエステルカーボネート樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンスルフィド樹脂;ポリスルフォン樹脂;ポリエーテルスルフォン樹脂;ポリアリーレン樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリビニルアセタール樹脂;ポリケトン樹脂;ポリエーテルケトン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリアリールケトン樹脂;ポリエーテルニトリル樹脂;液晶樹脂;ポリベンズイミダゾール樹脂;ポリパラバン酸樹脂;芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、及びシアン化ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上のビニル単量体を、重合若しくは共重合させて得られるビニル系重合体若しくは共重合体樹脂;ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;シアン化ビニル−ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;芳香族アルケニル化合物−ジエン−シアン化ビニル−N−フェニルマレイミド共重合体樹脂;シアン化ビニル−(エチレン−ジエン−プロピレン(EPDM))−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂塩化ビニル樹脂;塩素化塩化ビニル樹脂;などが挙げられる。これら樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[樹脂組成物の製造方法]
本実施形態に係る樹脂組成物は、例えば、上記成分の混合物を溶融混練することにより製造される。ほかに、本実施形態に係る樹脂組成物は、例えば、上記成分を溶剤に溶解することにより製造される。溶融混練の手段としては公知の手段が挙げられ、具体的には例えば、二軸押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等が挙げられる。
<樹脂成形体>
本実施形態に係る樹脂成形体は、本実施形態に係る樹脂組成物を含む。つまり、本実施形態に係る樹脂成形体は、本実施形態に係る樹脂組成物と同じ組成で構成されている。
具体的には、本実施形態に係る樹脂成形体は、本実施形態に係る樹脂組成物を成形して得られる。成形方法は、例えば、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、熱プレス成形、カレンダ成形、コーティング成形、キャスト成形、ディッピング成形、真空成形、トランスファ成形などを適用してよい。
本実施形態に係る樹脂成形体の成形方法は、形状の自由度が高い点で、射出成形が望ましい。特に、本実施形態に係る樹脂組成物の成形性(熱可塑性、及び流動性)を生かし、鋼球落下強度に優れた樹脂成形体を得る点から、射出成形を適用することがよい。射出成形のシリンダ温度は、例えば200℃以上250℃以下であり、望ましくは210℃以上230℃以下である。射出成形の金型温度は、例えば40℃以上60℃以下であり、45℃以上55℃以下がより望ましい。射出成形は、例えば、日精樹脂工業製NEX150、日精樹脂工業製NEX70000、東芝機械製SE50D等の市販の装置を用いて行ってもよい。
本実施形態に係る樹脂成形体は、電子・電気機器、事務機器、家電製品、自動車内装材、容器などの用途に好適に用いられる。より具体的には、電子・電気機器や家電製品の筐体;電子・電気機器や家電製品の各種部品;自動車の内装部品;CD−ROMやDVD等の収納ケース;食器;飲料ボトル;食品トレイ;ラップ材;フィルム;シート;などである。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<実施例1〜34、比較例1〜10>
[混練]
表1〜表2に示す組成の材料を二軸混練装置(東芝機械製TEX41SS)に投入し、シリンダ温度を220℃以上250℃以下の範囲で混練し、樹脂組成物のペレット(以下「樹脂ペレット」と称する)を得た。なお、表1〜表2中、「部」とは、「質量部」を意味する。
[射出成形]
得られたペレットを射出成形機(日精樹脂工業製、PNX40)に投入し、シリンダ温度を220℃以上250℃以下の範囲、金型温度を40℃以上60℃以下の範囲で、射出成形し、D2成形体(長さ60mm、幅60mm、厚み2mm)を得た。
[評価]
成形時の鳴きを評価する共に、得られたD2試験片について、鋼球落下強度の評価を行った。結果を表1〜表2に示す。
−成形時の鳴き−
成形時の鳴きは、射出成形機のスクリューから発生する異音が発生するか否かで評価した。
−鋼球落下強度−
D2試験片に、塩化ビニルパイプ中を通して、重さ500gの鋼球を落下衝突させ、割れが生じたと時の落下高さを記録して、鋼球落下強度として評価した。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、成形時の鳴き、鉄球落下強度の評価結果が共に良好であることがわかる。
表1〜表2中の材料種は以下のとおりである。
・化合物1〜8: 既述のセルロースエステル樹脂の具体例参照
・化合物8〜23:既述のポリエーテルエステル化合物の具体例参照
・化合物24〜26: 既述のポリオレフィン樹脂の具体例参照
・化合物27: 下記構造式(C1)で示される化合物
・化合物28: 下記構造式(C2)で示される化合物
・化合物29: トリフェニルフォスフェート(TPP、大八化学工業社製)

Claims (13)

  1. セルロースエステル樹脂と、ポリエーテルエステル化合物と、ポリオレフィン樹脂と、を含む樹脂組成物。
  2. 前記セルロースエステル樹脂が、下記一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。

    (一般式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1以上3以下のアシル基を表す。nは1以上の整数を表す。)
  3. 前記一般式(1)で表されるセルロースエステル樹脂が、前記R、R、及びRがそれぞれ独立に表すアシル基として、アセチル基を有し、且つ置換度が2.1以上2.6以下の樹脂である請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記ポリエーテルエステル化合物が、下記一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。

    (一般式(2)中、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基を表す。A、及びAはそれぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数7以上18以下のアラルキル基を表す。mは、1以上の整数を表す。)
  5. 前記一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物が、前記Rとしてn−ブチレン基を表す化合物である請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 前記一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物が、前記A及び前記Aの少なくとも一方としてアリール基又はアラルキル基を表す化合物である請求項4又は請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 前記ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量(Mw)が、450以上650以下である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記ポリエーテルエステル化合物の25℃における粘度が、35mPa・s以上50mPa・s以下である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 前記ポリエーテルエステル化合物の溶解度パラメータ(SP値)が、9.5以上9.9以下である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 前記ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量が、20000以上50000未満である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  11. 前記セルロースエステル樹脂と前記ポリエーテルエステル化合物との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリエーテルエステル化合物)が、100/25以上100/5以下である請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  12. 前記セルロースエステル樹脂と前記ポリオレフィン樹脂との質量比(セルロースエステル樹脂/ポリオレフィン樹脂)が、100/8以上100/2以下である請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む樹脂成形体。
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