JP2016183278A - 樹脂組成物、樹脂成形体の製造方法、及び樹脂成形体 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂成形体の製造方法、及び樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】セルロース誘導体を含み、吸水反り量が0.3mmを超える樹脂組成物に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】セルロース誘導体を含み、JIS7152−3(2005年)に規定されたJIS金型タイプD2を用いて樹脂組成物を射出成形して得られたD2試験片を温度65℃湿度85%RHの環境でアルミ板上に24時間維持した後の吸水反り量が0.3mm以下である樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂成形体の製造方法、及び樹脂成形体に関する。
従来、樹脂組成物としては種々のものが提供され、各種用途に使用されている。特に家電製品や自動車の各種部品、筐体等に使用されたり、また事務機器、電子電気機器の筐体などの部品にも熱可塑性樹脂が使用されたりしている。
近年では植物由来の樹脂が利用されており、従来から知られている植物由来の樹脂の一つにセルロース誘導体がある。
例えば特許文献1には、(A)セルロースエステル100質量部に対して、(B)可塑剤2質量部から100質量部、(C)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含むコアシェル構造の熱可塑性エラストマー1質量部から50質量部を含有するセルロースエステル組成物が開示されている。
また特許文献2には、A)炭化水素基、B)アシル基:−CO−RB1とアルキレンオキシ基:−RB2−O−とを含む基(RB1は炭化水素基を表し、RB2は炭素数が3のアルキレン基を表す。)、及び、C)アシル基:−CO−R(Rは炭化水素基を表す。)を有する水に不溶なセルロース誘導体を含有する熱成形材料が開示されている。
特開2014−084343号公報 特開2011−057959号公報
本発明の課題は、セルロース誘導体を含み、吸水反り量が0.3mmを超える樹脂組成物に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる樹脂組成物を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
セルロース誘導体を含み、JIS7152−3(2005年)に規定されたJIS金型タイプD2を用いて樹脂組成物を射出成形して得られたD2試験片を温度65℃湿度85%RHの環境でアルミ板上に24時間維持した後の吸水反り量が0.3mm以下である樹脂組成物である。
請求項2に係る発明は、
前記セルロース誘導体の重量平均分子量が、1万以上7.5万未満である請求項1に記載の樹脂組成物である。
請求項3に係る発明は、
前記セルロース誘導体が、セルロースの水酸基の一部がアシル基で置換されたセルロース誘導体であり、該アシル基の置換度が1.8以上2.5以下である請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物である。
請求項4に係る発明は、
前記セルロース誘導体の樹脂組成物全体に占める比率が70質量%以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物である。
請求項5に係る発明は、
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物を、射出速度が10mm/s以上400mm/s以下、保持圧力が5MPa以上200MPa以下である条件で射出成形して樹脂成形体を得る、射出成形工程を有する樹脂成形体の製造方法である。
請求項6に係る発明は、
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含有する樹脂成形体である。
請求項7に係る発明は、
射出成形により成形された請求項6に記載の樹脂成形体である。
請求項1に係る発明によれば、セルロース誘導体を含み、吸水反り量が0.3mmを超える樹脂組成物に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる樹脂組成物が提供される。
請求項2に係る発明によれば、セルロース誘導体の重量平均分子量が1万未満又は7.5万以上の場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる樹脂組成物が提供される。
請求項3に係る発明によれば、セルロース誘導体のアシル基の置換度が1.8未満又は2.5を超える場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる樹脂組成物が提供される。
請求項4に係る発明によれば、セルロース誘導体の樹脂組成物全体に占める比率が70質量%未満である場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる樹脂組成物が提供される。
請求項5に係る発明によれば、射出速度が前記範囲より小さく、かつ、保持圧力が前記範囲よりも大きい場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる樹脂成形体の製造方法が提供される。
請求項6、又は7に係る発明によれば、セルロース誘導体を含み、吸水反り量が0.3mmを超える樹脂組成物を含有する場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が提供される。
以下に、本発明の一例である実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
<樹脂組成物>
本実施形態に係る樹脂組成物は、セルロース樹脂における水酸基の少なくとも一部が置換されたセルロース誘導体を含む。また、本実施形態に係る樹脂組成物は、JIS7152−3(2005年)に規定されたJIS金型タイプD2を用いて射出成形により得られたD2試験片を温度65℃湿度85%RHの環境でアルミ板上に24時間維持した後の吸水反り量(以下、単に「吸水反り量」と称する場合がある)が0.3mm以下となるものである。
ここで、本実施形態に用いられる「セルロース誘導体」とは、セルロースが有する水酸基の少なくとも一部を置換基にて置換した化合物を指す。
なお、本実施形態に係る樹脂組成物は、セルロース誘導体を主成分として含む。主成分とは、樹脂組成物に含まれる各成分の中で最も含有割合(質量基準)が大きい成分を言う。
ここで、吸水反り量は、以下のようにして測定されたものである。
具体的には、まず、測定対象となる樹脂組成物を、JIS7152−3(2005年)に規定されたJIS金型タイプD2を用いて、射出速度50mm/s、保持圧力80MPa、充填圧力100MPa、射出時間10秒、シリンダ温度200℃、金型温度40℃の条件にて射出成形を行い、D2試験片(長さ60mm、幅60mm、厚み2mmの試験片)を得る。
得られたD2試験片をアルミ板上に置き、温度65℃湿度85%RHの環境下で24時間静置し、静置前及び静置後におけるD2試験片端部の浮き上がり量(アルミ板からの距離)を測定する。静置前の浮き上がり量を0mmとして静置による浮き上がり量の変化を算出し、浮き上がり量の変化が最も大きかった端部における値(最大歪)を「吸水反り量」とする。
本実施形態に係る樹脂組成物は、セルロース誘導体を含み、かつ、吸水反り量が前記範囲であることにより、吸水反り量が前記範囲よりも大きい場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られる。この理由は定かではないが、次の通りと考える。
「吸水反り量が0.3mm以下」とは、D2試験片の吸水量が全体にわたって均一に近いことを意味している。
つまり本実施形態では、吸水反り量が0.3mmを超える場合に比べて、D2試験片における吸水量の多い箇所と吸水量の少ない箇所とにおける吸水量の差が小さい。そして、吸水量の多い箇所と吸水量の少ない箇所とにおける吸水量の差が小さいD2試験片では、D2試験片全体にわたって均一に近い状態で吸水する。
吸水量が全体にわたって均一にD2試験片が吸水すると、全体的に均一に近い状態で膨張するため、D2試験片の「反り」が生じにくく、結果として吸水反り量が小さくなる。
つまり、吸水量が全体にわたって均一に近いD2試験片では、吸水量の多い箇所による局所的な膨張が起こりにくい。そして、吸水量の多い箇所による局所的な膨張が起こりにくいD2試験片では、局所的な膨張に起因するひずみが生じにくい。また、局所的な膨張に起因するひずみが生じにくいと、ひずみが生じた箇所における応力が端部に逃れることに起因する端部の反りが起こりにくく、吸水反り量が小さくなる。
D2試験片の吸水量が全体にわたって均一に近くなる理由としては、セルロース誘導体の分子鎖が不規則(以下「ランダム」と称する場合がある)な状態で配向していることが考えられる。そして、D2試験片においてセルロース誘導体の分子鎖がランダムな状態で配向している樹脂組成物を用いて樹脂成形体を形成する場合、成形時における分子鎖の配向もランダムに近くなっていると考えられる。
具体的には、一般的に、樹脂組成物を用いて射出成形により樹脂成形体を形成する場合、射出方向(MD方向)に樹脂の分子鎖が配向する現象が起こる場合があることが知られている。しかしながら、D2試験片におけるセルロース誘導体の分子鎖の配向がランダムな樹脂組成物は、射出成形時においても射出方向にセルロース誘導体の分子鎖が配向する現象が起こりにいと考えられる。そのため、D2試験片においてセルロース誘導体の分子鎖の配向がランダムな樹脂組成物を用いると、成形時における分子鎖の配向がランダムに近くなると考えられる。
そして、成形時におけるセルロース誘導体の分子鎖の配向がランダムな状態であると、成形時の収縮が等方的に起こりやすく、成形収縮率の異方性が小さくなると考えられる。
具体的には、例えば成形時に射出方向(MD方向)に分子鎖が配向する場合、分子鎖と垂直な方向(MD方向と垂直な方向であるTD方向)には収縮が起こりやすく、分子鎖の方向(MD方向)には収縮が起こりにくくなると考えられる。このように、方向によって収縮率が異なると、結果として得られた樹脂成形体の寸法と金型の空洞の寸法との差が方向によって異なることになり、成形収縮率の異方性が大きくなる。
これに対して、成形時における分子鎖の配向がランダムな場合は、方向による収縮率の差が小さくなり、成形収縮率の異方性が小さくなると考えられる。
以上の理由により、吸水反り量が0.3mm以下である本実施形態では、吸水反り量が0.3mmを超える場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られると推測される。
以下、本実施形態に係る樹脂組成物の成分を詳細に説明する。
[セルロース誘導体]
本実施形態に係る樹脂組成物は、セルロース樹脂における水酸基の少なくとも一部が置換されたセルロース誘導体を含む。
セルロース誘導体は、セルロース樹脂における水酸基の少なくとも一部が置換された化合物であり、かつ、セルロース誘導体を含む樹脂組成物における吸水反り量が0.3mm以下となるものであれば、特に限定されない。
セルロース誘導体を含む樹脂組成物における吸水反り量が0.3mm以下となるセルロース誘導体の具体例としては、例えば、重量平均分子量が1万以上7万5000未満であるセルロース誘導体が挙げられる。
以下、重量平均分子量が1万以上7万5000未満であるセルロース誘導体(以下、「特定のセルロース誘導体」と称する場合がある)について詳細に説明する。
・重量平均分子量
本実施形態に用いられる特定のセルロース誘導体は、重量平均分子量が1万以上7.5万未満である。この重量平均分子量は、更に2万以上5万以下が好ましい。
重量平均分子量が1万以上7.5万未満であることで、成形収縮率の異方性が小さい。その理由は定かではないが、重量平均分子量が前記範囲であることで、前記範囲から外れた場合に比べ、適度に分子鎖が短くなることにより、成形時において分子鎖がランダムに配向しやすいためであると推測される。
ここで、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定される値である。具体的には、GPCによる分子量測定は、ジメチルアセトアミド/塩化リチウム=90/10溶液を用い、GPC装置(東ソー社製、HLC−8320GPC、カラム:TSKgelα−M)にて測定される。
・構造
特定のセルロース誘導体として具体的には、例えば、セルロースが有する水酸基の少なくとも一部をアシル基にて置換した化合物であることが好ましく、具体的には、例えば、一般式(1)で表されるセルロース誘導体が挙げられる。
一般式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1以上6以下のアシル基を表す。nは2以上の整数を表す。ただし、n個のR、n個のR、及びn個のRのうちの少なくとも一部は炭素数1以上6以下のアシル基を表す。
一般式(1)で表される化合物中に、アシル基が複数存在する場合には、それぞれのアシル基は、同じであってもよいし、一部が同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
一般式(1)中、nの範囲は特に制限されないが、250以上750以下が好ましく、350以上600以下がより好ましい。
nを250以上にすると、樹脂成形体の強度が高まりやすくなる。nを750以下にすると、樹脂成形体の柔軟性の低下が抑制されやすくなる。
・アシル基
前記一般式(1)で表される構造を有するセルロース誘導体の場合、n個のR、n個のR、及びn個のRのうちの少なくとも一部が炭素数1以上6以下のアシル基を表す。
一般式(1)で表されるセルロース誘導体中にn個あるRは、全て同一でも一部同一でも互いに異なっていてもよい。同様に、n個あるR、及びn個あるRも、それぞれ、全て同一でも一部同一でも互いに異なっていてもよい。そして、これらのうちの少なくとも一部が炭素数1以上6以下のアシル基を表す。
特定のセルロース誘導体は、上記のように、炭素数1以上6以下のアシル基を有することが好ましい。特定のセルロース誘導体が炭素数1以上6以下のアシル基を有することにより、アシル基の炭素数がすべて7以上である場合に比べ、応力緩和が適切な範囲になり、分子間力がある程度保たれることで成形収縮率の異方性が小さくなる。
特定のセルロース誘導体が有するアシル基の炭素数は、更に1以上4以下が好ましく、1以上3以下がより好ましい。
炭素数1以上6以下のアシル基は「−CO−RAC」の構造で表され、RACは、水素原子、又は炭素数1以上5以下の炭化水素基を表す。
ACで表される炭化水素基は、直鎖状、分岐状、及び環状のいずれであってもよいが、直鎖状であることがより好ましい。
また前記炭化水素基は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよいが、飽和炭化水素基であることがより好ましい。
また前記炭化水素基は、炭素及び水素以外の他の原子(例えば酸素、窒素等)を有していてもよいが、炭素及び水素のみからなる炭化水素基であることがより好ましい。
炭素数1以上6以下のアシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基(ブタノイル基)、プロペノイル基、ヘキサノイル基等が挙げられる。
これらの中でもアシル基としては、成形収縮率の異方性を小さくする観点、及び樹脂組成物の成形性の向上の観点から、アセチル基が好ましい。
・置換度
特定のセルロース誘導体の置換度は、1.8以上2.5以下であることが好ましい。更には2以上2.5以下がより好ましく、2.2以上2.5以下が更に好ましい。
置換度が1.8以上2.5以下であることにより、1.8より小さい場合及び2.5より大きい場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さい。その理由は定かではないが、置換度が1.8以上2.5以下であると、1.8より小さい場合に比べて水素結合が弱く、成形時に分子鎖の配向がランダムに近くなりやすいためであると推測される。また、置換度が1.8以上2.5以下であると、2.5より大きい場合に比べて分子鎖のパッキングが起こりにくいことで、同様に成形時に分子鎖の配向がランダムになりやすいためであると推測される。
なお、置換度とは、セルロースが有する水酸基が置換基により置換されている程度を示す指標である。前述のように、置換基がアシル基であれば、置換度は、セルロース誘導体のアシル化の程度を示す指標となる。具体的には、置換度はセルロース誘導体のD−グルコピラノース単位に3個ある水酸基がアシル基で置換された置換個数の分子内平均を意味する。
・合成方法
本実施形態に用いられるセルロース誘導体の製造方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用される。
以下、重量平均分子量が1万以上7.5万未満であり、セルロースの水酸基の一部が炭素数1以上6以下のアシル基で置換された特定セルロース誘導体の製造方法について、例を挙げて説明する。
(セルロースの分子量の調整)
まず、アシル化前のセルロース、つまり水酸基がアシル基で置換されていないセルロースを準備し、その分子量を調整する。
前記アシル化前のセルロースとしては、調製したものを用いても、市販のものを用いてもよい。なお、通常セルロースは植物由来の樹脂であり、その重量平均分子量は本実施形態における特定のセルロース誘導体と比べて高いのが一般的である。そのため、セルロースの分子量の調整は、通常分子量を低下させる工程となる。
例えば、市販のセルロースの重量平均分子量は、通常15万以上50万以下の範囲である。
前記アシル化前のセルロースの市販品としては、例えば、日本製紙社製のKCフロックW50、W100、W200、W300G、W400G、W−100F、W60MG、W−50GK、W−100GK、NDPT、NDPS、LNDP、NSPP−HR等が挙げられる。
前記アシル化前のセルロースの分子量を調整する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば前記セルロースを液体中で攪拌することで分子量を低下させる方法が挙げられる。
攪拌の際の速度や時間等を調整することで、セルロースの分子量を求める値に調整される。なお、特に限定されるものではないが、攪拌の際の攪拌速度としては50rpm以上3000rpm以下の範囲が好ましく、100rpm以上1000rpm以下がより好ましい。また、攪拌時間は2時間以上48時間以下の範囲が好ましく、5時間以上24時間以下がより好ましい。
なお、攪拌の際に用いられる液体は、塩酸水溶液、ギ酸水溶液、酢酸水溶液、硝酸水溶液、硫酸水溶液などが挙げられる。
(セルロース誘導体の調製)
上記の方法などによって分子量を調整したセルロースを、公知の方法により炭素数1以上6以下のアシル基でアシル化することで、特定のセルロース誘導体が得られる。
例えば、前記セルロースが有する水酸基の一部をアセチル基で置換する場合であれば、酢酸、無水酢酸及び硫酸の混合物を用いてセルロースをエステル化する方法等が挙げられる。また、プロピオニル基で置換する場合であれば前記混合物の無水酢酸に代えて無水プロピオン酸を用いてエステル化する方法が、ブタノイル基で置換する場合であれば前記混合物の無水酢酸に代えて無水ブチル酸を用いてエステル化する方法が、ヘキサノイル基で置換する場合であれば前記混合物の無水酢酸に代えて無水ヘキシル酸を用いてエステル化する方法が、それぞれ挙げられる。
アシル化した後、置換度を調整する目的で更に脱アシル化工程を設けてもよい。また、前記アシル化の工程後又は前記脱アシル化工程後に更に精製する工程を設けてもよい。
・樹脂組成物中に占める比率
本実施形態に係る樹脂組成物では、セルロース誘導体の有する機能を発現し易くするため、セルロース誘導体の樹脂組成物全体に占める比率が70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上がより好ましく、100質量%であってもよい。
該比率が70質量%以上であることにより、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られやすい。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
セルロース誘導体の含有量が上記範囲であると、上記範囲よりも少ない場合に比べて、セルロース誘導体以外の成分(以下「他の成分」と称する場合がある)の割合が少ない。他の成分の割合が少ないと、他の成分の割合が多すぎる場合に比べ、他の成分が偏在した領域が生じにくくなり、他の成分が偏在した領域が成形時に局所的に異なる収縮率で収縮することが起こりにくい。そして、特定の領域が成形時に局所的に異なる収縮率で収縮することが起こりにくいことで、局所的な異なる収縮率での収縮による成形収縮率の異方性の上昇が起こりにくく、結果として成形収縮率の異方性が小さくなると推測される。
以上の理由により、セルロース誘導体の含有量が上記範囲であることにより、上記範囲よりも少ない場合に比べて、成形収縮率の異方性が小さい樹脂成形体が得られると推測される。
[可塑剤]
本実施形態に係る樹脂組成物は、更に可塑剤を含んでもよい。
なお、可塑剤の含有量は、樹脂組成物全体に占める特定のセルロース誘導体の比率が前述の範囲となる量とすることが好ましい。より具体的には、樹脂組成物全体に占める可塑剤の比率は15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。可塑剤の比率が上記範囲であることにより、弾性率がより高くなり、耐熱性もより高くなる。また、可塑剤のブリードも抑制される。
可塑剤としては、例えば、アジピン酸エステル含有化合物、ポリエーテルエステル化合物、セバシン酸エステル化合物、グリコールエステル化合物、酢酸エステル、二塩基酸エステル化合物、リン酸エステル化合物、フタル酸エステル化合物、樟脳、クエン酸エステル、ステアリン酸エステル、金属石鹸、ポリオール、ポリアルキレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも、アジピン酸エステル含有化合物、ポリエーテルエステル化合物が好ましく、アジピン酸エステル含有化合物がより好ましい。
−アジピン酸エステル含有化合物−
アジピン酸エステル含有化合物(アジピン酸エステルを含む化合物)とは、アジピン酸エステル単独の化合物、又は、アジピン酸エステルとアジピン酸エステル以外の成分(アジピン酸エステルとは異なる化合物)との混合物であることを示す。但し、アジピン酸エステル含有化合物は、アジピン酸エステルを全成分に対して50質量%以上で含むことがよい。
アジピン酸エステルとしては、例えば、アジピン酸ジエステル、アジピン酸ポリエステルが挙げられる。具体的には、下記一般式(2−1)で示されるアジピン酸ジエステル、及び下記一般式(2−2)で示されるアジピン酸ポリエステル等が挙げられる。
一般式(2−1)及び(2−2)中、R及びRは、それぞれ独立に、アルキル基、又はポリオキシアルキル基[−(C2X−O)−RA1](但し、RA1はアルキル基を、xは1以上10以下の整数を、yは1以上10以下の整数を、表す。)を表す。
は、アルキレン基を表す。
m1は、1以上20以下の整数を表す。
m2は、1以上10以下の整数を表す。
一般式(2−1)及び(2−2)中、R及びRが表すアルキル基は、炭素数1以上6以下のアルキル基が好ましく、炭素数1以上4以下のアルキル基がより好ましい。R及びRが表すアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、直鎖状、分岐状が好ましい。
一般式(2−1)及び(2−2)中、R及びRが表すポリオキシアルキル基[−(C2X−O)−RA1]において、RA1が表すアルキル基は、炭素数1以上6以下のアルキル基が好ましく、炭素数1以上4以下のアルキル基がより好ましい。RA1が表すアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、直鎖状、分岐状が好ましい。
一般式(2−2)中、Rが表すアルキレン基は、炭素数1以上6以下のアルキレン基が好ましく、炭素数1以上4以下のアルキレン基がより好ましい。アルキレン基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、直鎖状、分岐状が好ましい。
一般式(2−1)及び(2−2)中、各符号が表す基は、置換基で置換されていてもよい。置換基としては、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
アジピン酸エステルの分子量(又は重量平均分子量)は、200以上5000以下が好ましく、300以上2000以下がより好ましい。なお、重量平均分子量は、前述のセルロース誘導体の重量平均分子量の測定方法に準拠して測定された値である。
以下、アジピン酸エステル含有化合物の具体例を示すが、これに限られるわけではない。
−ポリエーテルエステル化合物−
ポリエーテルエステル化合物として具体的には、例えば、一般式(2)で表されるポリエーテルエステル化合物が挙げられる。
一般式(2)中、R、及びRは、それぞれ独立に、炭素数2以上10以下のアルキレン基を表す。A、及びAはそれぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、又は炭素数7以上18以下のアラルキル基を表す。mは、1以上の整数を表す。
一般式(2)中、Rが表すアルキレン基としては、炭素数3以上10以下のアルキレン基が好ましく、炭素数3以上6以下のアルキレン基がより好ましい。Rが表すアルキレン基は、直鎖状、分岐状、及び環式のいずれであってもよいが、直鎖状が好ましい。
が表すアルキレン基の炭素数を3以上にすると、樹脂組成物の流動性の低下が抑制され、熱可塑性が発現しやすくなる。Rが表すアルキレン基の炭素数を10以下又はRが表すアルキレン基を直鎖状にすると、セルロース誘導体との親和性が高まりやすくなる。このため、Rが表すアルキレン基を直鎖状とし、且つ炭素数を上記範囲とすると、樹脂組成物の成形性が向上する。
これら観点から、特に、Rが表すアルキレン基は、n−ヘキシレン基(−(CH−)が好ましい。つまり、ポリエーテルエステル化合物は、Rとしてn−ヘキシレン基(−(CH−)を表す化合物であることが好ましい。
一般式(2)中、Rが表すアルキレン基としては、炭素数3以上10以下のアルキレン基が好ましく、炭素数3以上6以下のアルキレン基がより好ましい。Rが表すアルキレン基は、直鎖状、分岐状、及び環式のいずれであってもよいが、直鎖状が好ましい。
が表すアルキレン基の炭素数を3以上にすると、樹脂組成物の流動性の低下が抑制され、熱可塑性が発現しやすくなる。Rが表すアルキレン基の炭素数を10以下又はRが表すアルキレン基を直鎖状にすると、セルロース誘導体との親和性が高まりやすくなる。このため、Rが表すアルキレン基を直鎖状とし、且つ炭素数を上記範囲とすると、樹脂組成物の成形性が向上する。
これら観点から、特に、Rが表すアルキレン基は、n−ブチレン基(−(CH−)が好ましい。つまり、ポリエーテルエステル化合物は、Rとしてn−ブチレン基(−(CH−)を表す化合物であることが好ましい。
一般式(2)中、A、及びAが表すアルキル基は、炭素数1以上6以下のアルキル基であり、炭素数2以上4以下のアルキル基がより好ましい。A、及びAが表すアルキル基は、直鎖状、分岐状、及び環式のいずれであってもよいが、分岐状が好ましい。
、及びAが表すアリール基は、炭素数6以上12以下のアリール基であり、フェニル基、ナフチル基等の無置換アリール基;t−ブチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基等の置換フェニル基が挙げられる。
、及びAが表すアラルキル基としては、−R−Phで示される基である。Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数1以上6以下(好ましくは炭素数2以上4以下)のアルキレン基を表す。Phは、無置換フェニル基、又は直鎖状若しくは分岐状の炭素数1以上6以下(好ましくは炭素数2以上6以下)のアルキル基で置換された置換フェニル基を表す。アラルキル基として具体的には、例えば、ベンジル基、フェニルメチル基(フェネチル基)、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等の無置換アラルキル基、又はメチルベンジル基、ジメチルベンジル基、メチルフェネチル基等の置換アラルキル基が挙げられる。
、及びAの少なくとも一方は、アリール基又はアラルキル基を表すことが好ましい。つまり、ポリエーテルエステル化合物は、A、及びAの少なくとも一方としてアリール基(好ましくはフェニル基)又はアラルキル基を表す化合物であることが好ましく、A、及びAの双方としてアリール基(好ましくはフェニル基)又はアラルキル基を表す化合物であることが好ましい。
次に、ポリエーテルエステル化合物の特性について説明する。
ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量(Mw)は、450以上650以下が好ましく、500以上600以下がより好ましい。
重量平均分子量(Mw)を450以上にすると、ブリード(析出する現象)し難くなる。重量平均分子量(Mw)を650以下にすると、セルロース誘導体との親和性が高まりやすくなる。このため、重量平均分子量(Mw)を上記範囲にすると、樹脂組成物の成形性が向上する。
なお、ポリエーテルエステル化合物の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定される値である。具体的には、GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー社製、HPLC1100を用い、東ソー製カラム・TSKgel GMHHR−M+TSKgel GMHHR−M(7.8mmI.D.30cm)を使用し、クロロホルム溶媒で行う。そして、重量平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエーテルエステル化合物の25℃における粘度は、35mPa・s以上50mPa・s以下が好ましく、40mPa・s以上45mPa・s以下がより好ましい。
粘度を35mPa・s以上にすると、セルロース誘導体への分散性が向上しやすくなる。粘度を50mPa・s以下にすると、ポリエーテルエステル化合物の分散の異方性が出現し難くなる。このため、粘度を上記範囲にすると、樹脂組成物の成形性が向上する。
なお、粘度は、E型粘度計により測定される値である。
ポリエーテルエステル化合物の溶解度パラメータ(SP値)が、9.5以上9.9以下が好ましく、9.6以上9.8以下がより好ましい。
溶解度パラメータ(SP値)を9.5以上9.9以下にすると、セルロース誘導体への分散性が向上しやすくなる。
溶解度パラメータ(SP値)は、Fedorの方法により算出された値である、具体的には、溶解度パラメータ(SP値)は、例えば、Polym.Eng.Sci.,vol.14,p.147(1974)の記載に準拠し、下記式によりSP値を算出する。
式:SP値=√(Ev/v)=√(ΣΔei/ΣΔvi)
(式中、Ev:蒸発エネルギー(cal/mol)、v:モル体積(cm/mol)、Δei:それぞれの原子又は原子団の蒸発エネルギー、Δvi:それぞれの原子又は原子団のモル体積)
なお、溶解度パラメータ(SP値)は、単位として(cal/cm1/2を採用するが、慣行に従い単位を省略し、無次元で表記する。
以下、ポリエーテルエステル化合物の具体例を示すが、これに限られるわけではない。
[その他の成分]
本実施形態に係る樹脂組成物は、必要に応じて、さらに、上述した以外のその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、難燃剤、相溶化剤、酸化防止剤、離型剤、耐光剤、耐候剤、着色剤、顔料、改質剤、ドリップ防止剤、帯電防止剤、耐加水分解防止剤、充填剤、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレー、マイカ、ガラスフレーク、ミルドガラス、ガラスビーズ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミナ、ボロンナイトライド等)などが挙げられる。これらの成分の含有量は、樹脂組成物全体に対してそれぞれ、0質量%以上5質量%以下であることが好ましい。ここで、「0質量%」とはその他の成分を含まないことを意味する。
本実施形態に係る樹脂組成物は、上記樹脂以外の他の樹脂を含んでいてもよい。但し、他の樹脂は、樹脂組成物全体に占める特定のセルロース誘導体の比率が前述の範囲となる量とすることが好ましい。
他の樹脂としては、例えば、従来公知の熱可塑性樹脂が挙げられ、具体的には、ポリカーボネート樹脂;ポリプロピレン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリオレフィン樹脂;ポリエステルカーボネート樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンスルフィド樹脂;ポリスルフォン樹脂;ポリエーテルスルフォン樹脂;ポリアリーレン樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリビニルアセタール樹脂;ポリケトン樹脂;ポリエーテルケトン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂;ポリアリールケトン樹脂;ポリエーテルニトリル樹脂;液晶樹脂;ポリベンズイミダゾール樹脂;ポリパラバン酸樹脂;芳香族アルケニル化合物、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、及びシアン化ビニル化合物からなる群より選ばれる1種以上のビニル単量体を、重合若しくは共重合させて得られるビニル系重合体若しくは共重合体樹脂;ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;シアン化ビニル−ジエン−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;芳香族アルケニル化合物−ジエン−シアン化ビニル−N−フェニルマレイミド共重合体樹脂;シアン化ビニル−(エチレン−ジエン−プロピレン(EPDM))−芳香族アルケニル化合物共重合体樹脂;塩化ビニル樹脂;塩素化塩化ビニル樹脂;などが挙げられる。これら樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[樹脂組成物の製造方法]
本実施形態に係る樹脂組成物は、例えば、前記特定のセルロース誘導体、又は特定のセルロース誘導体と上記成分との混合物を溶融混練することにより製造される。ほかに、本実施形態に係る樹脂組成物は、例えば、上記成分を溶剤に溶解することにより製造される。溶融混練の手段としては公知の手段が挙げられ、具体的には例えば、二軸押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等が挙げられる。
なお、混練の際の温度は、使用するセルロース誘導体の溶融温度に応じて決定されればよいが、熱分解と流動性の点から、例えば、140℃以上240℃以下が好ましく、160℃以上200℃以下がより好ましい。
<樹脂成形体、樹脂成形体の製造方法>
本実施形態に係る樹脂成形体は、本実施形態に係る樹脂組成物を含有する。つまり、本実施形態に係る樹脂成形体は、本実施形態に係る樹脂組成物と同じ組成で構成されている。
具体的には、本実施形態に係る樹脂成形体は、本実施形態に係る樹脂組成物を成形して得られる。成形方法は、例えば、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、熱プレス成形、カレンダ成形、コーティング成形、キャスト成形、ディッピング成形、真空成形、トランスファ成形などを適用してよい。
本実施形態に係る樹脂成形体の成形方法は、形状の自由度が高い点で、射出成形が望ましい。
射出成形により得られた樹脂成形体である射出成形体は、樹脂組成物を加熱溶融し、金型に流し込み、固化させることで得られる。射出圧縮成形によって成形してもよい。
射出成形を適用する場合、樹脂組成物を射出成形して樹脂成形体を得る射出成形工程では、射出速度を10mm/s以上400mm/s以下とし、保持圧力を5MPa以上200MPa以下とすることが望ましい。
ここで、「射出速度」とは、樹脂を金型に充填する流速を意味する。また、「保持圧力」とは、金型に樹脂が充填された後、保持するためにかける圧力を意味する。
射出速度を前記範囲とすることにより、前記範囲よりも小さい(遅い)場合に比べ、成形収縮率の異方性が小さくなる。その理由は定かではないが、本実施形態の樹脂組成物を用いた場合には、射出速度を前記範囲とした方が、前記範囲よりも小さい場合に比べて、射出時にセルロース誘導体の分子鎖が一方向に配向しにくく、ランダムな状態で配向しやすいためと推測される。
一般的な樹脂組成物を射出成形する場合、射出速度を遅くすることで応力が小さくなり、分子鎖がランダムになりやすいと考えられているため、射出速度を100mm/s未満に設定する場合が多い。しかしながら、本実施形態の樹脂組成物を射出成形する場合は、むしろ射出速度を従来に比べて速く設定し、前記範囲とした方が、得られた成形体における成形収縮率の異方性が小さくなることが分かった。
また、射出速度を前記範囲とすることにより、前記範囲よりも大きい(速い)場合に比べて、フローマークやジェッティングを起こしにくく、外観が良好になる傾向があるという利点がある。
さらに、保持圧力を前記範囲とすることにより、前記範囲よりも大きい(強い)場合に比べて、成形収縮率の異方性が小さくなる。その理由は定かではないが、保持圧力を小さく(弱く)することにより、金型内においてセルロース誘導体の分子鎖が一方向に配向しにくく、ランダムな状態で配向しやすいためと推測される。
また、保持圧力を前記範囲とすることにより、前記範囲よりも小さい(弱い)場合に比べて、ひけを起こしにくく外観が良好になるという利点がある。
なお、射出速度は、20mm/s以上300mm/s以下がより好ましく、30mm/s以上200mm/s以下がさらに好ましく、100mm/s以上200mm/s以下が特に好ましく、140mm/s以上180mm/s以下が最も好ましい。保持圧力は、10MPa以上170MPa以下がより好ましく、20MPa以上150MPa以下がさらに好ましい。
また、充填圧力(樹脂を金型に充填させるためにかける圧力)は、10MPa以上300MPa以下が好ましく、20MPa以上250MPa以下がより好ましい。射出時間(樹脂を金型に充填する充填時間と保持圧力をかける保持時間とを合わせた時間)は、1秒以上30秒以下が好ましく、5秒以上20秒以下がより好ましい。
射出成形機のシリンダ温度は、例えば140℃以上240℃以下が挙げられ、好ましくは150℃以上220℃以下であり、より好ましくは160℃以上200℃以下である。射出成形の金型温度は、例えば30℃以上120℃以下が挙げられ、40℃以上80℃以下がより好ましい。
射出成形機としては、例えば、日精樹脂工業製NEX150、日精樹脂工業製NEX70000、東芝機械製SE50D等の市販の装置が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂成形体は、電子・電気機器、事務機器、家電製品、自動車内装材、エンジンカバー、車体、容器などの用途に好適に用いられる。より具体的には、電子・電気機器や家電製品の筐体;電子・電気機器や家電製品の各種部品;自動車の内装部品;CD−ROMやDVD等の収納ケース;食器;飲料ボトル;食品トレイ;ラップ材;フィルム;シート;などである。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、特に断りのない限り「部」は「質量部」を表す。
[実施例A]
<セルロースの作製>
セルロース(日本製紙社製KCフロックW50)2kgを、0.1M塩酸水溶液20L中に入れ、室温(25℃)で攪拌した。表1に示す攪拌時間で、それぞれの重量平均分子量のセルロースを得た。なお、攪拌装置として新東科学社製、製品名:EP−1800を用い、かつ攪拌の際の回転速度は500rpmに設定した。
重量平均分子量については、ジメチルアセトアミド/塩化リチウム=90/10溶液を用い、GPC装置(東ソー社製、HLC−8320GPC、カラム:TSKgelα−M)にて測定した。
<セルロース誘導体の作製>
(アセチル化工程)
表1の化合物1を1kg、氷酢酸500gを散布して前処理活性化した。その後、氷酢酸3.8kg、無水酢酸2.4kg、及び硫酸80gの混合物を添加し、40℃以下の温度で攪拌混合しながら、化合物1のエステル化を行った。繊維片がなくなった時をエステル化終了とした。
(脱アセチル化工程)
これに酢酸2kg、水1kgを加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。
(精製工程)
更にこの溶液を、20kgの水酸化ナトリウムを40kgの水に溶かした溶液中に攪拌しながらゆっくりと滴下した。得られた白色沈殿を吸引ろ過し、水60kgで洗い、セルロース誘導体(化合物6)を得た。
化合物1を化合物2〜5に変えた以外は上記と同様にしてセルロース誘導体(化合物7〜10)を得た。
化合物3を用い、(アセチル化工程)終了後すぐに(精製工程)を実施した以外は上記と同様にして、セルロース誘導体(化合物11)を得た。
化合物3を用い、(脱アセチル工程)の攪拌時間をそれぞれ、0.5時間、1時間、3時間、5時間、10時間に変えた以外は上記と同様にして、セルロース誘導体(化合物12)、(化合物13)、(化合物14)、(化合物15)、(化合物16)を得た。
化合物3を用い、(アセチル化工程)の無水酢酸2.4kgをそれぞれ、無水プロピオン酸2kg/無水酢酸0.3kg、無水n−ブチル酸1.8kg/無水酢酸6kg、無水n−ヘキシル酸0.5kgに変えた以外は上記と同様にして、セルロース誘導体(化合物17)、(化合物18)、(化合物19)を得た。
得られたセルロース誘導体(化合物6)〜(化合物19)の重量平均分子量は(化合物1)と同様の方法で、置換度はH−NMR測定(日本電子社製、JNM−ECZR)にて求めた。
これらの結果を表2にまとめる。
特許第5470032号公報の合成例1〜6(段落〔0107〜0112〕)で得られたセルロース誘導体C−1〜C−6をそれぞれ(化合物20)〜(化合物25)とした。
<ペレットの作製>
表4及び表5に示す実施例1〜23及び比較例1〜10に示す仕込み組成比、混錬温度で、2軸混練装置(東芝機械社製、TEX41SS)にて混練を実施し、樹脂組成物ペレットを得た。
なお、表4及び表5に示す(化合物26)及び(化合物27)の詳細を以下に示す。
・化合物26:ジメチルセルロース(ダイセル社製、L50、重量平均分子量170,000)
・化合物27:アジピン酸エステル含有化合物(大八化学工業社製、Daifatty101)
<射出成形>
得られたペレットについて射出成形機(日精樹脂工業社製、PNX40)を用い、射出速度150mm/s、保持圧力50MPa、充填圧力120MPa、射出時間10秒、並びに表6及び表7に示すシリンダ温度及び金型温度で、樹脂成形体(長さ60mm、幅60mm、厚み2mm)を作製した。
<吸水反り量の測定>
得られたペレットについて射出成形機(日精樹脂工業社製、PNX40)及びJIS7152−3(2005年)に規定されたJIS金型タイプD2を用い、射出速度150mm/s、保持圧力50MPa、充填圧力120MPa、射出時間10秒、シリンダ温度200℃、金型温度40℃の条件で、D2試験片(長さ60mm、幅60mm、厚み2mmの試験片)を作製した。
得られたD2試験片をアルミ板上に置き、温度65℃湿度85%RHの環境に設定した恒温恒湿槽(エスペック社製、PR−1)内に入れて24時間静置した。その後、D2試験片が置かれたアルミ板を取出し、レーザ変位センサー(オプテックス社製、CD5)により端部の浮き上がり量を測定して静置前における浮き上がり量と比較し、浮き上がり量の変化が最も大きかった端部における値(最大歪)を算出し、「吸水反り量」とした。結果を表6及び表7に示す。
<成形収縮率の異方性の評価>
射出成形により得られた樹脂成形体について、成形直後(成形後20分以内)におけるMD方向及びTD方向の寸法を、顕微測長装置(オリンパス社製、STM7)により測定した。測定によって得られたMD方向の寸法及びTD方向の寸法、並びに金型の空洞の寸法(60mm)から、下記(式3)〜(式5)により、MD方向の成形収縮量、TD方向の成形収縮量、及び成形収縮率の異方性を算出した。結果を表6及び表7に示す。
(式3):MD方向の成形収縮量=金型の空洞の寸法−MD方向の寸法
(式4):TD方向の成形収縮量=金型の空洞の寸法−TD方向の寸法
(式5):成形収縮率の異方性=TD方向の成形収縮量/MD方向の成形収縮量
[実施例B]
<ペレットの作製>
表8に示す実施例24〜26に示す仕込み組成比、シリンダ温度で、2軸混練装置(東芝機械社製、TEX41SS)にて混練を実施し、樹脂組成物ペレットを得た。
<射出成形>
得られたペレットについて射出成形機(日精樹脂工業社製、PNX40)を用い、射出速度8mm/s、保持圧力210MPa、充填圧力120MPa、射出時間10秒、並びに表9に示すシリンダ温度及び金型温度で、樹脂成形体(長さ60mm、幅60mm、厚み2mm)を作製した。
<吸水反り量の測定>
実施例Aにおける吸水反り量の測定と同様にして、得られたペレットを用いてD2試験片を作製し、D2試験片を温度65℃湿度85%RHの環境でアルミ板上に24時間維持した後の吸水反り量を求めた。結果を表9に示す。
<成形収縮率の異方性の評価>
射出成形により得られた樹脂成形体について、成形直後(成形後20分以内)におけるMD方向及びTD方向の寸法を、顕微測長装置(オリンパス社製、STM7)により測定した。測定によって得られたMD方向の寸法及びTD方向の寸法、並びに金型の空洞の寸法(60mm)から、実施例Aと同様にして成形収縮率の異方性を算出した。結果を表9に示す。
上記結果から、吸水反り量が0.3mm以下である本実施例では、比較例に比べ、成形収縮率の異方性が小さいことが分かる。
また、射出速度が10mm/s以上400mm/s以下、保持圧力が5MPa以上200MPa以下である実施例Aでは、射出速度が10mm/未満、保持圧力が200MPaを超える実施例Bに比べ、得られた樹脂成形体における成形収縮率の異方性が小さいことがわかる。

Claims (7)

  1. セルロース誘導体を含み、JIS7152−3(2005年)に規定されたJIS金型タイプD2を用いて樹脂組成物を射出成形して得られたD2試験片を温度65℃湿度85%RHの環境でアルミ板上に24時間維持した後の吸水反り量が0.3mm以下である樹脂組成物。
  2. 前記セルロース誘導体の重量平均分子量が、1万以上7.5万未満である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記セルロース誘導体が、セルロースの水酸基の一部がアシル基で置換されたセルロース誘導体であり、該アシル基の置換度が1.8以上2.5以下である請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記セルロース誘導体の樹脂組成物全体に占める比率が70質量%以上である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物を、射出速度が10mm/s以上400mm/s以下、保持圧力が5MPa以上200MPa以下である条件で射出成形して樹脂成形体を得る、射出成形工程を有する樹脂成形体の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含有する樹脂成形体。
  7. 射出成形により成形された請求項6に記載の樹脂成形体。
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