JP2016069145A - 紙管及び当該紙管を使用したロール状シート - Google Patents
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Abstract
Description
このため、芳香剤の設置スペースの削減等のため、トイレットロールにおいて、トイレットペーパーが巻かれる紙管に香料を付与したものを代用する方法がある。
ロール状シートの芯となる紙管において、
紙管原紙により構成された中空円筒からなる原紙層と、
前記原紙層の内周面に香料を塗布して形成された香料塗布層と、
前記香料塗布層の内周面に設けられ複数の開口部を有する第1フィルムと、
前記第1フィルムの内周面に剥離可能に設けられたガスバリア性の第2フィルムと、を備え、
前記第2フィルムは、前記第1フィルムから延出した未接着の延出部を有することを特徴とする。
前記第2フィルムは、前記第1フィルムの内周面を複数の領域に分割するように、前記領域の境界部分が接着されることを特徴とする。
前記第1フィルムの複数の開口部の総面積は、前記第1フィルムの面積に対して8%以
上30%以下であることを特徴とする。
前記原紙層と前記香料塗布層との間にガスバリア性の第3フィルムを設けたことを特徴とする。
前記第2フィルムは、色付け、若しくは、マーキングされていることを特徴とする。
請求項1から5のいずれか一項に記載の紙管と、
前記紙管を芯として巻回されたシートと、を備えることを特徴とする。
本実施の形態では、シートとしてトイレットペーパーを例示して、ロール状シートとしてロール状トイレットペーパーを例示して、説明することとする。
ロール状トイレットペーパー100は、例えば、図1に示すように、紙管1と、紙管1を芯として巻回されたトイレットペーパー2と、などを備えて構成され、紙管1内にペーパーホルダーの支持部を挿入した状態で、トイレットペーパー2を引き出して使用するのが一般的である。
ロール状トイレットペーパー100の大きさは特に限定されないが、直径100〜120mm、幅100〜115mm、紙管径35〜50mmのものが一般的であり、本発明においても好適である。
紙管1は、例えば、図1に示すように、略中空円筒形状をなしている。
図2は、紙管1の側面図、X−X部断面図及び、その一部の拡大図であって、図2(a)の側面図に示すように、紙管1は、例えば、2枚の紙管原紙10が共に螺旋状に巻かれて接着剤で貼り合わされた二層積層構造のスパイラル紙管である。
好ましくは、坪量120〜220g/m2、紙厚150〜500μmの紙管原紙10を螺旋状に巻いて構成されたスパイラル紙管が紙管1の強度を確保しやすい。
例えば、図2(a)中のJT21、JT22及びJT23に示す実線は、紙管原紙10を螺旋状に巻いて構成される原紙層PL21の図面前面側に形成される紙管原紙10の継ぎ目部分であり、また、JT24及びJT25に示す破線は、紙管原紙10を螺旋状に巻いて構成される原紙層PL21の図面裏面側に形成される紙管原紙10の継ぎ目部分である。
また、香料の塗布量としては、香料の持続性や芳香量の観点から20g/m2以上の塗布量が好ましい。
揮発制御フィルム20及び揮発防止フィルム21は、非通気性であれば厚みは基本的に任意であるが、操作性、例えば、指で掴んで剥がす時に掴み易い厚さが好ましい。
但し、薄すぎると破れたりする可能性があり、また、厚みがありすぎると、単純なコストアップになるので、通常の日用品で使われている程度の厚み10〜120μmが好適である。
また、揮発防止フィルム21は、剥離後にそのままトイレに流すことができるように、水溶性であると好ましく、例えば、水溶性、且つ、ガスバリア性を有するポリビニルアルコール(PVOH)のフィルムが好ましい。
この時、揮発防止フィルム21は、香料塗布層11や揮発制御フィルム20の短手方向の幅よりも大きいので、揮発防止フィルム21の一端、或いは、両端には、紙管原紙10と接着されていない延出部EX21が形成される。
このため、図3(a)中、領域DO31、領域DO32及び領域DO33に示すように、揮発制御フィルム20の内周面を複数の領域に分割すると共に、個々の領域を囲む境界部分で揮発防止フィルム21を接着、具体的には、図3(a)中の破線部分に沿って接着して、それぞれの領域で香料の揮発を防止するように接着させることが好ましい。
料の揮発は防止できるので、使用開始までは香料が揮発しない性能(保香性)を維持することができる。
ここで、表1は、揮発制御フィルム20に形成されている複数の開口部AP31の総面積の揮発制御フィルム20全体の面積に対する比率と、揮発制御フィルム20から揮発防止フィルム21を剥離させた場合における芳香の強さの関係を示す試験結果である。
実施条件
紙管長:114mm
紙管径:直径41mm
トイレットペーパー長:30m
トイレ空間の容積:2.1m3
(実際のトイレ空間でなく、仮設のボックス空間で実施した。常温(
約20〜30度)、常湿(約45〜70%)で実施した。)
ロール状シートの設置場所:トイレ空間の壁側であって、床面から1mの位置
香料の種類:小川香料BR24891
香料塗布層の幅:10mm
香料の塗布量:56g/m2
揮発制御フィルムの材質:EVOH
揮発制御フィルムの幅:200mm
揮発制御フィルムの厚さ:25μm
開口部の総面積の増減方法:同一面積の開口部の数を増減させる
(穴開けパンチ直径6.0〜6.3mmで塗布面積0.00114m2に対し
1個の穴(3%相当)、3個の穴(8%相当)、12個の穴(30%相当)、30
個(50%)相当で試作。)
トイレ空間内において揮発防止フィルム21を開封した時間を0時間とし、開封時のトイレ空間の芳香の強さと、経過時間後のトイレ空間の芳香の強さが3人の検証者が3人とも同等程度と判断した時点迄を持続していると定義している。
剥離可能に設けられたガスバリア性の揮発防止フィルム21とを備え、揮発防止フィルム21の短手方向の一端、或いは、両端に未接着の延出部EX21を有することにより、製造時点から家庭内で保管されている間においては、香料は、ガスバリア性を有する揮発防止フィルム21によって揮発が防止されるため、当該香料が揮発することなく保香性を有することになるので、使用時に香りが弱くなるという問題を防止できる。
本発明の実施形態では、原紙層PL21の内周面に香料を直接塗布することにより香料塗布層11を形成しているが、図5に示すように当該香料塗布層11と、原紙層PL21との間にガスバリア性を有する第3フィルムとしての揮発防止用フィルム22を設けることもできる。
2 トイレットペーパー(シート)
10 紙管原紙
11 香料塗布層
20 揮発制御フィルム(第1フィルム)
21 揮発防止フィルム(第2フィルム)
22 揮発防止フィルム(第3フィルム)
100 ロール状トイレットペーパー(ロール状シート)
PL21 原紙層
FL21、FL51 フィルム層
EX21 延出部
Claims (6)
- ロール状シートの芯となる紙管において、
紙管原紙により構成された中空円筒からなる原紙層と、
前記原紙層の内周面に香料を塗布して形成された香料塗布層と、
前記香料塗布層の内周面に設けられ複数の開口部を有する第1フィルムと、
前記第1フィルムの内周面に剥離可能に設けられたガスバリア性の第2フィルムと、を備え、
前記第2フィルムは、前記第1フィルムから延出した未接着の延出部を有することを特徴とする紙管。 - 前記第2フィルムは、前記第1フィルムの内周面を複数の領域に分割するように、前記領域の境界部分が接着されることを特徴とする請求項1に記載の紙管。
- 前記第1フィルムの複数の開口部の総面積は、前記第1フィルムの面積に対して8%以上30%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙管。
- 前記原紙層と前記香料塗布層との間にガスバリア性の第3フィルムを設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の紙管。
- 前記第2フィルムは、色付け、若しくは、マーキングされていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の紙管。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の紙管と、
前記紙管を芯として巻回されたシートと、を備えることを特徴とするロール状シート。
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JP2014200391A JP2016069145A (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | 紙管及び当該紙管を使用したロール状シート |
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-
2014
- 2014-09-30 JP JP2014200391A patent/JP2016069145A/ja active Pending
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