JP2016069145A - 紙管及び当該紙管を使用したロール状シート - Google Patents

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【課題】香りの持続性を向上させ芳香剤としての機能を発揮できる紙管及び当該紙管を使用したロール状シートを提供する。【解決手段】ロール状シートの芯となる紙管1において、紙管原紙10により構成された中空円筒からなる原紙層PL21と、原紙層PL21の内周面に香料を塗布して形成された香料塗布層11と、香料塗布層11の内周面に設けられ複数の開口部を有する揮発制御フィルム20と、揮発制御フィルム20の内周面に剥離可能に設けられたガスバリア性の揮発防止フィルム21とを備え、揮発防止フィルム21から延出した未接着の延出部EX21を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、紙管及び当該紙管を使用したロール状シートに関する。
従来、トイレ空間における芳香剤の使用に際しては、設置スペースの確保が必要不可欠であるものの、トイレ空間の狭い空間においては、設置スペースの確保が容易ではない場合もある。
このため、芳香剤の設置スペースの削減等のため、トイレットロールにおいて、トイレットペーパーが巻かれる紙管に香料を付与したものを代用する方法がある。
そこで、例えば、紙管を構成する内側中空円筒と外側中空円筒との間に香料を介在させると共に、内側中空円筒、或いは、外側中空円筒に複数の穿孔を設けることにより、特に初期段階での香りの揮発が不十分であった欠点を解消し、常時均一な揮発効果を得られる香り付きトイレットロールが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4159061号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたようなトイレットロールでは、内側中空円筒と外側中空円筒との間に香料を介在させるため、使用開始までの香料の揮発をある程度抑制できるものの、徐々にではあるが香料が揮発するために、トイレットロールの製造後、消費者の使用開始までの時間が長い場合には、やはり、香りの持続性や香りの強度が十分ではなく、芳香剤としての機能を十分に発揮することができないといった問題点があった。
本発明の課題は、香りの持続性を向上させ芳香剤としての機能を発揮できる紙管及び当該紙管を使用したロール状シートを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
ロール状シートの芯となる紙管において、
紙管原紙により構成された中空円筒からなる原紙層と、
前記原紙層の内周面に香料を塗布して形成された香料塗布層と、
前記香料塗布層の内周面に設けられ複数の開口部を有する第1フィルムと、
前記第1フィルムの内周面に剥離可能に設けられたガスバリア性の第2フィルムと、を備え、
前記第2フィルムは、前記第1フィルムから延出した未接着の延出部を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の紙管において、
前記第2フィルムは、前記第1フィルムの内周面を複数の領域に分割するように、前記領域の境界部分が接着されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の紙管において、
前記第1フィルムの複数の開口部の総面積は、前記第1フィルムの面積に対して8%以
上30%以下であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の紙管において、
前記原紙層と前記香料塗布層との間にガスバリア性の第3フィルムを設けたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の紙管において、
前記第2フィルムは、色付け、若しくは、マーキングされていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、ロール状シートにおいて、
請求項1から5のいずれか一項に記載の紙管と、
前記紙管を芯として巻回されたシートと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、第2フィルムにより使用開始までの香料の揮発を防止することができ、第2フィルムを剥離することにより香料が揮発されると共に、第1フィルムに設けられた複数の開口部によって香料の揮発を制御することができる。
本発明のロール状トイレットペーパーの斜視図である。 本発明の紙管の側面図(a)、X−X部断面図(b)及び、その一部の拡大図(c)である。 本発明の紙管の紙管形成前の平面図(a)及びX−X部断面図(b)である。 本発明の紙管の形成方法を示す説明図である。 本発明の変形例の一例を示す側面図(a)、X−X部断面図(b)及び、その一部の拡大図(c)である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態である紙管及び当該紙管を使用したロール状シートを詳細に説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。
(実施形態)
本実施の形態では、シートとしてトイレットペーパーを例示して、ロール状シートとしてロール状トイレットペーパーを例示して、説明することとする。
<ロール状トイレットペーパー>
ロール状トイレットペーパー100は、例えば、図1に示すように、紙管1と、紙管1を芯として巻回されたトイレットペーパー2と、などを備えて構成され、紙管1内にペーパーホルダーの支持部を挿入した状態で、トイレットペーパー2を引き出して使用するのが一般的である。
ロール状トイレットペーパー100の大きさは特に限定されないが、直径100〜120mm、幅100〜115mm、紙管径35〜50mmのものが一般的であり、本発明においても好適である。
トイレットペーパー2を構成する原紙は、原料パルプを主原料とする薄葉紙用抄紙原料により製造できる。その原料パルプは、特に限定されるものではなく、トイレットペーパー2の具体的な用途に応じて適宜の原料パルプを選択し、また適宜配合して使用することができる。
また、トイレットペーパー2のプライ数及び坪量は、その用途によって適宜調整することができるが、プライ数が1プライから3プライ、全体での紙厚100〜270μm、1プライあたりの坪量は10〜30g/mの範囲内にあるものを使用するのが望ましい。坪量が10g/m未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となる。逆に、坪量が30g/mを超えると紙全体が硬くなると共に、ゴワ付き感が生じてしまい肌触りが悪くなる。なお、坪量の測定方法は、JIS P 8124(1998)による。また、紙厚の測定方法は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は、1プライの場合は1プライで測定し、複数プライの場合は複数プライで測定する。測定値は、測定を10回行って得られる平均値とする。
<紙管>
紙管1は、例えば、図1に示すように、略中空円筒形状をなしている。
図2は、紙管1の側面図、X−X部断面図及び、その一部の拡大図であって、図2(a)の側面図に示すように、紙管1は、例えば、2枚の紙管原紙10が共に螺旋状に巻かれて接着剤で貼り合わされた二層積層構造のスパイラル紙管である。
好ましくは、坪量120〜220g/m、紙厚150〜500μmの紙管原紙10を螺旋状に巻いて構成されたスパイラル紙管が紙管1の強度を確保しやすい。
例えば、図2(a)中のJT21、JT22及びJT23に示す実線は、紙管原紙10を螺旋状に巻いて構成される原紙層PL21の図面前面側に形成される紙管原紙10の継ぎ目部分であり、また、JT24及びJT25に示す破線は、紙管原紙10を螺旋状に巻いて構成される原紙層PL21の図面裏面側に形成される紙管原紙10の継ぎ目部分である。
また、図2(b)のX−X部断面図及び図2(c)の一部の拡大図に示すように、紙管1は、紙管原紙10を螺旋状に巻いた中空円筒からなる原紙層PL21と、原紙層PL21の内周面に香料を塗布することにより形成される香料塗布層11、表面に複数の開口部を有し、当該開口部の大きさ及び開口部の数(開口部の総面積)により香料の揮発を制御する第1フィルムとしての揮発制御フィルム20と、当該揮発制御フィルム20の外周面に剥離可能に形成され香料の揮発を防止する第2フィルムとしての揮発防止フィルム21とから構成されるフィルム層FL21と、を有している。
原紙層PL21の内周面に塗布される香料は、特に限定されるものではないが、例えば、リュウゼン香、安息香、海狸香、霊猫香、丁字油、ガルバナム、ジャスミンアブソリュート、ラブタナム、マテ茶、メリロット、ミモザ、ムスクトンキン、ミルラ、オークモス又はモスドシェーヌ、乳香、ビャクシ香、オリス、バチュリ、ローズマリー油、白檀油、ベチバー油、バイオレットリーフアブソリュートなどの天然香料、高級アルコール、アルデヒド、ベンズアルデヒド、安息香酸、ケイ皮酸、ケイ皮アルデヒド、ケイ皮アルコール、クマリン、エステル、インドール、ケトン、サリチル酸と関連化合物、テルペノイド、バニリンなどの各種の合成香料、或いはこれらの2つ以上の混合物を上げることができる。市販品を使用することもできる。
また、香料の塗布量としては、香料の持続性や芳香量の観点から20g/m以上の塗布量が好ましい。
揮発制御フィルム20及び揮発防止フィルム21は、香料から揮発する気体を透過させにくいガスバリア性(非通気性)のフィルムであり、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)のフィルムが用いられる。
揮発制御フィルム20及び揮発防止フィルム21は、非通気性であれば厚みは基本的に任意であるが、操作性、例えば、指で掴んで剥がす時に掴み易い厚さが好ましい。
但し、薄すぎると破れたりする可能性があり、また、厚みがありすぎると、単純なコストアップになるので、通常の日用品で使われている程度の厚み10〜120μmが好適である。
また、揮発防止フィルム21は、剥離後にそのままトイレに流すことができるように、水溶性であると好ましく、例えば、水溶性、且つ、ガスバリア性を有するポリビニルアルコール(PVOH)のフィルムが好ましい。
そして、揮発制御フィルム20及び揮発防止フィルム21は、剥離可能な接着剤で貼り合わされ、或いは、揮発制御フィルム20の表面に揮発防止フィルム21をヒートシールで溶着させることにより、揮発制御フィルム20から揮発防止フィルム21を剥離可能な状態に貼り合わされる。
また、揮発防止フィルム21の短手方向の幅は、香料塗布層11や揮発制御フィルム20の短手方向の幅よりも大きく、これにより、揮発防止フィルム21の短手方向の一端、或いは、両端に接着材等により接着されていない掴みしろとして機能する延出部EX21が形成される。
ここで、紙管1の形成方法について図3及び図4を用いて説明する。図3は、本発明の紙管1の紙管形成前の平面図(a)及びX−X部断面図(b)であり、図4は、本発明の紙管1の形成方法を示す説明図(斜視図)である。
図3(a)及び(b)に示すように、紙管原紙10上に、香料を塗布して香料塗布層11を形成する。そして、形成された香料塗布層11の表面に複数の開口部AP31を有する揮発制御フィルム20を貼り合わせ、さらに、揮発制御フィルム20の表面に香料塗布層11及び揮発制御フィルム20を覆うように揮発防止フィルム21を剥離可能に貼り合わせる。
この時、揮発防止フィルム21は、香料塗布層11や揮発制御フィルム20の短手方向の幅よりも大きいので、揮発防止フィルム21の一端、或いは、両端には、紙管原紙10と接着されていない延出部EX21が形成される。
そして、図4に示すように、図3において重ねられたこれらの紙管原紙10を、螺旋状に巻いて行くことにより、長尺の中空円筒が構成され、構成された長尺の中空円筒を所定の長さに適宜切断することにより、紙管1が形成される。
但し、単純に、揮発制御フィルム20の表面に香料塗布層11及び揮発制御フィルム20を覆うように揮発防止フィルム21を剥離可能に貼り合わせた場合、長尺の中空円筒を所定の長さに適宜切断した鏡面(切断面)から全ての香料が揮発してしまう場合がある。
このため、図3(a)中、領域DO31、領域DO32及び領域DO33に示すように、揮発制御フィルム20の内周面を複数の領域に分割すると共に、個々の領域を囲む境界部分で揮発防止フィルム21を接着、具体的には、図3(a)中の破線部分に沿って接着して、それぞれの領域で香料の揮発を防止するように接着させることが好ましい。
例えば、所定の長さに適宜切断する際に、領域DO32の部分で切断されたことにより、他の領域DO31及びDO33におけるガスバリア性は確保でき、当該領域における香
料の揮発は防止できるので、使用開始までは香料が揮発しない性能(保香性)を維持することができる。
このように形成された紙管1を使用したロール状シート100は、製造時点から家庭内で保管されている間において、紙管原紙10に塗布された香料からの揮発は、ガスバリア性(非通気性)を有する揮発防止フィルム21により防止できるので、香料が揮発することなく使用開始までは香料が揮発しない性能(保香性)を有することになる。
また、ロール状シート100の使用開始時に、消費者が揮発防止フィルム21を剥離、より具体的には、揮発防止フィルム21の延出部EX21を引っ張って、揮発制御フィルム20から揮発防止フィルム21を剥離させることにより、初めて、香料の揮発を開始させることができる。
(実施例)
ここで、表1は、揮発制御フィルム20に形成されている複数の開口部AP31の総面積の揮発制御フィルム20全体の面積に対する比率と、揮発制御フィルム20から揮発防止フィルム21を剥離させた場合における芳香の強さの関係を示す試験結果である。
実施条件
紙管長:114mm
紙管径:直径41mm
トイレットペーパー長:30m
トイレ空間の容積:2.1m
(実際のトイレ空間でなく、仮設のボックス空間で実施した。常温(
約20〜30度)、常湿(約45〜70%)で実施した。)
ロール状シートの設置場所:トイレ空間の壁側であって、床面から1mの位置
香料の種類:小川香料BR24891
香料塗布層の幅:10mm
香料の塗布量:56g/m
揮発制御フィルムの材質:EVOH
揮発制御フィルムの幅:200mm
揮発制御フィルムの厚さ:25μm
開口部の総面積の増減方法:同一面積の開口部の数を増減させる
(穴開けパンチ直径6.0〜6.3mmで塗布面積0.00114mに対し
1個の穴(3%相当)、3個の穴(8%相当)、12個の穴(30%相当)、30
個(50%)相当で試作。)
表1において、芳香の強さ「◎」は、3人の検証者が「トイレ空間に香りがあるとはっきり認識できる。」、芳香の強さ「○」は、3人の検証者が「トイレ空間に香りがあると認識できる。」、芳香の強さ「△」は、3人の検証者が「トイレ空間に香りがあると認識できるが、香りは弱く感じる。」、芳香の強さ「×」は、3人の検証者が「トイレ空間に香りがあるか認識できない。認識できても非常に弱い。」として評価した。
トイレ空間内において揮発防止フィルム21を開封した時間を0時間とし、開封時のトイレ空間の芳香の強さと、経過時間後のトイレ空間の芳香の強さが3人の検証者が3人とも同等程度と判断した時点迄を持続していると定義している。
同様に、表1において香りの持続性「◎」は、3人の検証者が「香りの持続時間が48時間以上」、香りの持続性「○」は、3人の検証者が「香りの持続時間が36〜48時間程度」、香りの持続性「△」は、3人の検証者が「香りの持続時間が24〜36時間程度」、香りの持続性「×」は、3人の検証者が「香りの持続時間が24時間以下」として評した。
表1から明らかなように、揮発制御フィルム20に形成されている複数の開口部AP31の総面積は、揮発制御フィルム20全体の面積に対して8%以上30%以下である場合には、「トイレ空間に香りがあるとはっきり認識できる。」、或いは、「トイレ空間に香りがあると認識できる。」といった芳香の強さを呈している。
また、表1から明らかなように、揮発制御フィルム20に形成されている複数の開口部AP31の総面積は、揮発制御フィルム20全体の面積に対して8%以上30%以下である場合には、「香りの持続時間が48時間以上」、或いは、「香りの持続時間が36〜48時間程度」といった香りの持続性を呈している。
すなわち、このような条件(面積比が8%以上30%以下)を満足する揮発制御フィルム20を用いることにより、紙管原紙10に塗布された香料の揮発を好適に制御することができ、香りの持続性を向上させ芳香剤としての機能を発揮することができる。
以上のように、本発明の実施形態では、ロール状シートの芯となる紙管1において、紙管原紙10により構成された中空円筒からなる原紙層PL21と、原紙層PL21の内周面に香料を塗布して形成された香料塗布層11と、香料塗布層11の内周面に設けられ複数の開口部AP31を有する揮発制御フィルム20と、揮発制御フィルム20の内周面に
剥離可能に設けられたガスバリア性の揮発防止フィルム21とを備え、揮発防止フィルム21の短手方向の一端、或いは、両端に未接着の延出部EX21を有することにより、製造時点から家庭内で保管されている間においては、香料は、ガスバリア性を有する揮発防止フィルム21によって揮発が防止されるため、当該香料が揮発することなく保香性を有することになるので、使用時に香りが弱くなるという問題を防止できる。
また、ロール状シート100の使用開始時に、消費者が揮発制御フィルム20から揮発防止フィルム21を剥離させることにより、初めて、香料の揮発を開始させることができるので、消費者の選択により香料の揮発を開始することができる。
さらに、揮発制御フィルム20から揮発防止フィルム21を剥離させた後、香料は、揮発制御フィルム20に形成された複数の開口部AP31からのみ揮発するので、揮発制御フィルム20に形成されている複数の開口部AP31の総面積の揮発制御フィルム20全体の面積に対する比率を適切な条件に設定することにより、香料の揮発量を制御でき、香りの持続性を向上させ芳香剤としての機能を発揮することができる。
(変形例)
本発明の実施形態では、原紙層PL21の内周面に香料を直接塗布することにより香料塗布層11を形成しているが、図5に示すように当該香料塗布層11と、原紙層PL21との間にガスバリア性を有する第3フィルムとしての揮発防止用フィルム22を設けることもできる。
図5は、紙管1の変形例の側面図(a)、X−X部断面図(b)及び、その一部の拡大図(c)であって、図5中の符号は図2中の符号と同一であり、異なる点は、原紙層PL21とフィルム層FL21との間に、別途、揮発防止用フィルム22から構成されるフィルム層FL51が設けられている点である。
揮発防止用のフィルム22としては、香料から揮発する気体を透過させにくいガスバリア性(非通気性)のフィルムであり、例えば、ポリビニルアルコール(PVOH)のフィルムや、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)のフィルムが用いられる。
図5に示すように、当該香料塗布層11と、原紙層PL21との間にガスバリア性を有する揮発防止用フィルム22を設けることにより、紙管1を通じて香料が、紙管1を芯として巻回されたトイレットペーパー2に揮発することを防止できる。
なお、本発明の実施形態では、紙管原紙10が螺旋状に巻回されて構成されたスパイラル紙管が例示されているが、勿論、長方形の紙管原紙10を軸に対して垂直方向に一層だけ巻きつける平巻き紙管であってもよい。
また、消費者が揮発制御フィルム20から揮発防止フィルム21を剥離する際に、揮発防止フィルム21(特に、揮発防止フィルム21の延出部EX21)を視認し易くするため、揮発防止フィルム21に色付け、若しくは、マーキングを施してもよい。
また、揮発防止フィルム21に対する色付け、若しくは、マーキングとしては、揮発防止フィルム21全体に亘って施すのではなく、揮発防止フィルム21の延出部EX21のみに施してもよい。
1 紙管
2 トイレットペーパー(シート)
10 紙管原紙
11 香料塗布層
20 揮発制御フィルム(第1フィルム)
21 揮発防止フィルム(第2フィルム)
22 揮発防止フィルム(第3フィルム)
100 ロール状トイレットペーパー(ロール状シート)
PL21 原紙層
FL21、FL51 フィルム層
EX21 延出部

Claims (6)

  1. ロール状シートの芯となる紙管において、
    紙管原紙により構成された中空円筒からなる原紙層と、
    前記原紙層の内周面に香料を塗布して形成された香料塗布層と、
    前記香料塗布層の内周面に設けられ複数の開口部を有する第1フィルムと、
    前記第1フィルムの内周面に剥離可能に設けられたガスバリア性の第2フィルムと、を備え、
    前記第2フィルムは、前記第1フィルムから延出した未接着の延出部を有することを特徴とする紙管。
  2. 前記第2フィルムは、前記第1フィルムの内周面を複数の領域に分割するように、前記領域の境界部分が接着されることを特徴とする請求項1に記載の紙管。
  3. 前記第1フィルムの複数の開口部の総面積は、前記第1フィルムの面積に対して8%以上30%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙管。
  4. 前記原紙層と前記香料塗布層との間にガスバリア性の第3フィルムを設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の紙管。
  5. 前記第2フィルムは、色付け、若しくは、マーキングされていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の紙管。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の紙管と、
    前記紙管を芯として巻回されたシートと、を備えることを特徴とするロール状シート。
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