JP6213948B2 - ティシュペーパー製品 - Google Patents

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Description

本発明は、シート材に形成されたスリットからティシュペーパーをポップアップ式に取り出すティシュペーパー製品に関する。
複数枚のティシュペーパーからなる束が収納箱内に収納され、その収納箱(カートン箱或いはカートンとも称される)に設けられた取出口からティシュペーパーを順次一枚ずつ(一組とされたものも含む)引き出して使用するティシュペーパー製品はよく知られる。
このティシュペーパー製品では、ティシュペーパーを連続してポップアップ式で取り出しやすくするために、ティシュペーパーの幅よりも短い長さのスリットを有するフィルムが取出口に設けられており、そのフィルムシートの柔軟性によって、ティシュペーパーの取り出し時にフィルムが変形してスムーズな取り出しが行なわれ、また、スリット両端部でティシュペーパーを支持して、箱内への落ち込みが防止されるようになっている。
一方、ティシュペーパー製品における上記フィルムシートに、「香料」、「防カビ剤」、「消臭剤」等の機能性材料を含有する機能層を設けて、収納箱内のティシュペーパー束や取り出す際のティシュペーパー、さらにティシュペーパー製品が置かれる空間などに、香りなどの機能性材料による効果が得られるようにしたものが提案されている。
しかし、従来のこの種のフィルムシートに機能層を設けたものは、保管時や輸送時などの使用前期間、或いは使用期間において付与した機能性材料が外部に揮散するなどして、付与した機能が低下してしまうことがあった。
また、このようにフィルムシートに機能層を設けると、フィルムシートが硬くなる傾向にあり、スリットからティシュペーパーを引き出す際に、スリット端部でティシュペーパーが破断したり、過度にこすれて紙粉が発生したり、さらにはスリットが端部から裂けやすくなる。
特開2008−81124号公報 特開2010−275010号公報 特開2010−179946号公報
そこで、本発明の主たる課題は、シート材に付与した機能の持続性に優れ、しかも取り出し時にティシュペーパーやスリットが破断したり、摺れによって紙粉が発生し難いティシュペーパー製品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は以下のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
裂開用ミシン目線を切り裂くことにより形成される取出口を有する箱体と、その取出口の範囲を包含するように箱体に貼られたシート材と、取出口の長手方向に沿ってシート材に形成されたスリットとを有する収納箱に、複数のティシュペーパーを折畳み重ねたティシュペーパー束が収納されている、ティシュペーパー製品であって、
前記シート材が、機能性材料を含む機能層と、この機能層の一方面に設けられたその機能層の機能をバリアするバリア層とを有する複数積層構造をなす、厚み40〜200μmのシート材であり、
前記スリットの取出口内に位置する部分の長さが、ティシュペーパーの幅の80〜110%の長さとされ、かつ、取出口の長手方向長さの95〜100%とされている、ことを特徴とするティシュペーパー製品。
〔請求項記載の発明〕
前記バリア層は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の少なくとも一つの樹脂からなる層である請求項記載のティシュペーパー製品。
〔請求項記載の発明〕
前記シート材は、機能層のバリア層と対面する側の面と反対側面に機能層に含まれる機能性材料の機能を阻害しない被覆層が設けられている、請求項1又は2に記載のティシュペーパー製品。
〔請求項記載の発明〕
前記被覆層が、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂の少なくとも一つの樹脂からなる層である請求項記載の香り付きティシュペーパー製品。
以上のとおり、本発明によれば、シート材に付与した機能の持続性に優れ、しかも取り出し時にティシュペーパーやスリットが破断したり、摺れによって紙粉が発生し難いティシュペーパー製品が提供される。
本発明の実施形態に係るティシュペーパー製品の斜視図である。 本発明の実施形態に係るティシュペーパー製品に係る収納箱の展開図の例である。 本発明の実施形態に係るティシュペーパー製品の構造を説明するための斜視図である。 本発明の実施形態に係るティシュペーパー製品の使用状態の斜視図である。 本発明の実施形態に係るシート材の断面図である。 本発明の実施形態に係るティシュペーパー製品の取出口とスリットの関係を説明するための図である。 本発明に係るティシュペーパー製品のティシュペーパーの支持を説明するための図である。
本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に詳述する。図1〜6に、本実施形態に係るティシュペーパー製品100を示す。なお、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
(ティシュペーパー製品の概要)
本実施形態に係るティシュペーパー製品100は、複数枚のティシュペーパー2tが、折り畳まれ積層されてなるティシュペーパー束2が、上面11に取出口形成用の環状の裂開用ミシン目線20が形成された収納箱1に収納され、使用時に当該取出口20Xからティシュペーパー2tを取り出すと、隣接して積層されている下層のティシュペーパーの一部が取出口20Xから露出されるように構成されている。
(収納箱の概要)
本実施形態に係る収納箱1は、カートン箱とも呼ばれる直六面体形状をなし、製品外観をなすものである。この収納箱1は、上面11に取出口20Xを形成するための環状の裂開用ミシン目線20を有する紙製の箱体10と、前記ミシン目線20により囲まれる範囲20aを紙箱内側から覆うシート材30とを有する。
箱体10は、収納箱1の外郭をなすものであり、その大きさ、形状、展開形状等は既知の収納箱の箱体の構成が採用される。一般的な収納箱の大きさは、概ね長手縁L1が110〜320mm、短手縁L2が70〜200mm、高さL3が30〜140mm程度であり、本発明に係る収納箱1もこの大きさとすることができる。
また、箱体10を構成する基材は、バージンパルプ、古紙パルプ等の各種のパルプを主原料とする既知の紙素材が採用でき、好適な素材は、坪量250〜500g/m2のコートボール紙である。
本実施形態の箱体10の構造は、図2、図3に示されるように、底面12と一方の長側面13を糊代部12Aで糊付けして筒状とした後、上面11、底面12及びこれらを連接する長側面13から延出する各フラップF,F…を箱内面側に折り返し、各フラップF,F…の当接部分をホットメルト接着剤等により接着して短側面14を構成した構造となっている。なお、本発明の箱体10は、この構造に限定されるわけではない。
他方、箱体10の上面に形成される取出口形成用の裂開用ミシン目線20は環状に形成し、適宜のカットタイ比で構成することにより、簡易に裂開して取出口20Xを形成できるようになっている。この裂開用ミシン目線20は、通常のミシン目線の他、二重ミシン目線、ジッパーミシン目線等で構成することができる。一部分のみ二重ミシン目線としてもよい。
本実施形態に係る裂開用ミシン目線20は、紙箱長手方向に延在する長辺21,21とこの長辺21,21の端同士を繋ぐ短手縁に平行な短辺22,22とを有し、裂開用ミシン目線20に囲まれる範囲20aの形状は、収納箱1の長手方向に沿う方向が長い適宜の形状である。一般的には、収納箱1の長手方向に沿うやや細長い角取り矩形、或いはその矩形の長辺21,21の中央部を外方に向かってやや膨張させてアーチ状とし、楕円に近い形状としたものである。図示の形態は前者の例である。本実施形態に係る取出口20Xは、裂開用ミシン目線20の裂開により形成されるものであるから、その取出口20Xの形状も上記裂開用ミシン目線に囲まれる範囲20aの形状と同様となる。
(シート材)
他方、本実施形態に係るシート材30は、前記裂開用ミシン目線20により囲まれる範囲20aより大きく、例えば、矩形や楕円形であり、紙箱上面の内面側において、特に裂開用ミシン目線20の切り剥がしに影響がないように、裂開用ミシン目線20の外側で図示されない接着剤によって貼付されている。このシート材30には、スリット31が形成されており、このスリット31は裂開用ミシン目線20により囲まれる範囲20aで長手方向に沿って位置されている。したがって、図3、図4に示すとおり、裂開用ミシン目線20に沿ってその裂開用ミシン目線20で囲まれる範囲20aを切り剥がすことにより、紙箱上面11に取出口20Xが形成されるとともに、前記シート材30及びそれに形成されたスリット31が取出口20Xを介して露出される。
収納箱1に束として収納されているティシュペーパー2t等は、図示例のとおり、前記スリット31を介して取出口20Xから一枚ずつ取り出される。そして、当該スリット31は、取出口20Xから露出するティシュペーパー2tを支持して収納箱内部に落ち込むことを防止する。
(層構造の概要)
ここで、本実施形態に係るティシュペーパー製品は、下記の特徴的なシート材30の構成と後述のスリット構成により、香料、消臭剤、防カビ剤等の機能性材料による機能を方向性を持って機能させることができ、また長期間にわたって機能させることができつつ、さらにティシュペーパー2tの取り出し性が良好でスリット31の破断のおそれがないものとなっている。
その本発明に係るシート材30の構成は、図5にシート材の断面例を示すように、機能性材料を含有する機能層30Aと、この機能層30Aの一方面に設けられたその機能層30Aの機能をバリアするバリア層30Bとを有する複数積層構造をなし、その厚みが40〜200μmのものとなっている。また、本発明に係るシート材30は、機能層30Aのバリア層30Bと対する面と反対面に、機能層30Aの機能を阻害しない被覆層30Cを設けてもよい。
シート材全体の厚みが、40μm未満となると機能性材料を発揮させる機能層とこれを十分に抑制するバリア層を設けつつ、所望の強度を発揮させることが困難となる。反対に200μmを超えるとシート基材が硬く成りすぎて本発明に係るスリット構成としても、ティシュペーパーの取り出し性が良好にならない。
本実施形態に係るシート材30の構成の好ましい例としては、図5(a)に示すように、バリア層30Aに係るフィルムシートと、被覆層30Cに係るフィルムシートとが、香料、消臭剤、防カビ剤、の少なくとも一種を含有させた接着剤層又は粘着剤層により接着して積層一体化された層構造が例示できる。この例では、前者の構造例では、接着剤層又は粘着剤層が機能層30Aである。また、他の好ましい例としては、図5(b)示すように、ポリエチレンフィルムや紙などのシート基材30dに上記バリア層30Aに係る樹脂をコーティングし、その上にインキや接着剤等のバインダー成分中に機能性材料を含有させたものを複数層塗工して機能層30Aを形成し、さらにバリア層30Bを形成した構造である。この例のように、本実施形態では、機能層30Aを複数層からなるものとしてもよいし、バリア層30Bを二層以上設けてもよい。この例では、スリット端面に機能層30Aを露出させてスリット端面から機能を発揮させるようになっている。
ここで、機能層30Aに係る機能性材料としては、香料、消臭剤、防カビ剤が例示できる。少なくともこれは本発明にいう機能性材料である。
ここで、機能層30Aは、そこに含まれる香料、消臭剤、防カビ剤等の機能性材料の効果を奏するものであり、より具体的には、香料、消臭剤、防カビ剤等の機能性材料の揮散や外気との接触によりその機能を発揮させるものである。機能層30Aを形成するためには、インキ、バインダー、接着剤や粘着剤、樹脂材料に機能性材料を含有させて塗工したりフィルム化することにより形成することができる。機能層30Aを形成するためのインキ、バインダー、接着剤や粘着剤、樹脂材料は、特に限定されないが、例えば、油性インキ、樹脂バインダー、天然ゴム系、天然ゴムラッテクス系、アクリル系、ホットメルト系、ポリエステル系の粘着剤や接着剤が挙げられる。機能層30Aにおける機能性材料の配合割合は、機能性材料の効力により定めることができるが、コストや形成性、シート材30の厚みの増加などを考慮すると0.5〜15g/m2、特に3〜8g/m2であるのがよい。
機能層30Aの厚みは、20〜120μmであるのが望ましく、この範囲であれば機能性材料の機能を発揮させることができる。
ここで、本実施形態に係る機能性材料の一つある香料としては、特に限定されるものではないが、酢酸イソブチル、リモネン、メントール、レモン油、グレープフルーツ油、ローズマリー油、ペパーミント油、マンダリン油、ライム油、ユズ油、カモミール油、ラベンダー油、ローズ油、スペアミント油等の天然香料類;リナロール、シトロネロール、メントール、ゲラニオール等のアルコール類等の合成香料などが挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて調合香料として用いてもよい。香料の選択は、所望の香調によって決定すればよい。また、これらの香料は、アルコール等の揮発性溶媒や水に混合して使用することができる。また、香料は、マイクロカプセルに封入してマイクロカプセル化して機能層中に含有させるようにしてもよい。このようにしても、スリットからティシュペーパーを引き出す際にマイクロカプセルが崩壊して、香料を漏出させて香料の効果を発揮させることができる。
本実施形態に係る機能性材料の一つである消臭剤としては、ポリフェノール系消臭剤、両性界面活性剤、クエン酸、グラフト重合体系消臭剤、ベタイン化合物系消臭剤、スギ、ヒノキ等から抽出された精油類、二酸化チタン、二酸化アルミニウム、天然ゼオライト、合成ゼオライト、活性白土、モレキュラーシーブ、シリカゲル、大谷石、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、麦飯石、活性炭、シクロデキストリン、ジルコニウム化合物、銅化合物、イオン交換樹脂などが例示できる。これらは、一種又は二種以上を混合して使用することができる。
本実施形態に係る機能性材料の一つである防カビ剤としては、第四級アンモニウム塩、ノボビオシン、メチルナフトキノン、トリアジン、イソプラチオラン、イプロジオン、サイアベンダゾールなどが例示できる。これらは、一種又は二種以上を混合して使用することができる。
一方、本実施形態に係るバリア層30Bは、機能層30Aからの機能性材料の揮散や、機能層30A中の機能性材料と外気との接触を、十分に抑制してその機能を発揮させないようにする層である。バリア層30Bは、すなわち、通気性を抑制した層であり、具体的には、酸素の透過度が200cc/m2・24h/atm未満、炭酸ガスの透過度が900cc/m2・24h/atm未満であるものが望ましい。このような特性の層であれば、上記機能層30Aの機能をバリアすることが可能である。
より具体的には、バリア層30Bは、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の少なくとも一つの樹脂からなる層であるのが望ましい。これらの樹脂層は、本発明に係るシート材の厚み内でガス透過度を上記範囲に容易にすることができ、機能層30Aの機能を十分にバリアできる。
上記例示の樹脂を用いてバリア層30Bを形成する場合、図5(a)に示すように、バリア層30Bに係るフィルムシートとして形成する場合には、40〜140μmである。図5(b)の例のように、シート基材30dに上記バリア層30Bに係る樹脂をコーティングして形成する場合には、シート基材30dを含めた厚みが50〜200μm、バリア層30Bのみの厚みが30〜80μmである。この構成とすれば、機能性材料の機能を十分にバリアすることができる。また、上限値を超えると裂けやすくなり、また、ティシュペーパーの取り出し性を良好にすることが難しくなる。
一方、本実施形態に係る被覆層30Cは、機能層30Aに含まれる香料、防カビ剤、消臭剤等の機能性材料の効果を阻害しないで、機能層30Aを保護したり、機能層30Aの機能に徐放性を付与したりするものである。被覆層30Cは、すなわち、十分な通気性を有する層であり、具体的には、酸素の透過度が700cc/m2・24h/atm以上、炭酸ガスの透過度が4000cc/m2・24h/atm以上であるものが望ましい。
より具体的には、被覆層30Cは、ポリエチレン樹脂ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂の少なくとも一つの樹脂からなる層であるのが望ましい。これらの樹脂層は、ガス透過度を上記範囲にすることができ、機能層30Aを被覆しても機能層30Aの機能を発揮させるようにすることができる。
被覆層30Cの厚みは10〜80μmであるのが望ましい。この範囲であれば、機能層30Aに含まれる機能性材料の効果を阻害しないで、機能層30Aを保護したり、機能層30Aの機能に徐放性を付与したりすることができる。
シート材30の上記層構造の形成は、Tダイ法による共押出法、押し出しラミネート法、ドライラミネート法等の公知の積層方法により積層構造することができる。
本発明に係るティシュペーパー製品100では、上記構造のシート材30が、そのバリア層30B側が収納箱1の上面の内側面11iに対面し、前記機能層30A側が収納箱内に収納された前記ティシュペーパー束2に対面するようにして、収納箱10に貼付されていると、機能性材料の効果が収納箱内に向かって作用することになり、内部に収められたティシュペーパー束2への香り付け、ティシュペーパー束の消臭、防カビ、防虫の効果が確実に発揮されるようになる。また、例えば、箱体10を構成する紙素材の通気性に起因して、シート材30に設けた機能性材料の機能低下を防止することもでき、長期保管が可能となる。反対に前記構造のシート材30が、そのバリア層30B側が収納箱の上面の内側面11iに対面し、前記機能層30B側が収納箱内に収納された前記ティシュペーパー束2に対面するようにして、収納箱10に貼付されていると、内部のティシュペーパー束2に対して機能性材料の機能を過度に発揮させることなく、裂開用ミシン目線20を裂開し取出口20Xを形成してシート材30を露出させた際に、ティシュぺーパー製品100が置かれる部屋などの芳香や消臭等の機能性材料の機能を発揮させることができるようになる。このように、本発明に係るシート材30を構成することにより、ティシュペーパー製品100に機能性材料の機能を付加することができるうえ、さらにその機能の長期化や機能付与の方向性を付加することが可能となる。また、被覆層30Cを設けた場合には、機能層30Aが保護されるとともに、被覆層30Cの厚みや素材によって、機能層30Aの効果に徐放性を付加することができる。
一方、本発明に係るティシュペーパー製品100では、図6に示すように、シート材30が上記層構造を有するとともに、さらにそのシート材30に形成されるスリット31が、スリット30の取出口内に位置する部分の長さL4が、ティシュペーパー2tの幅の80〜110%の長さとされ、かつ、取出口20Xの長手方向長さL5の95〜100%とされている。本発明に係るティシュペーパー製品100では、上記のシート材30の層構成をとることにより、機能性が付与されるが、それとともにシート材30がそのような機能を有さないものに比して硬くなり、従来と同様のスリット構成では、ティシュペーパーの引き出しが良好にならなかったり、ティシュペーパー取り出し時にティシュペーパーがスリット端に強く触れてスリットが裂けるようになる。本実施形態では、上記スリット構成とすることでティシュペーパー2tの取り出しが良好になるとともにスリットが裂けるおそれもない。
ここで、スリット31の取出口内に位置する部分の長さが、ティシュペーパー2tの幅の80%未満の長さであると、スリット31からティシュペーパー2tを引き出す際にティシュペーパー2tが特に無理に変形され取り出しが良好とならない。また、スリット端にティシュペーパーが強く接触して紙粉発生したり、スリットが裂けたりすることになる。
また、スリット31の長さL5が、取出口20Xの長手方向長さL4の95%未満であると、スリット端にティシュペーパーが強く接触して紙粉発生や破れたりすることになる。
ここで、図7(A)に従来のティシュペーパー製品のスリット端近傍を示すように、従来のティシュペーパー製品におけるスリットからのティシュペーパーの引き出しとスリットによるティシュペーパーの支持の関係は、まず、スリット131からティシュペーパー120tを引き出す際に、スリット端131eと取出口縁との間のフィルム部分131xがその柔軟性によってやや引き出し方向に伸びるように変形することでティシュペーパー120tがスムーズに取り出される。そして、引き出した後には、次の一枚のティシュペーパー120tがスリット端131eで支持される。本発明に係るシート材30では、機能層30Aとバリア層30Aとを有する複数構造となっているためシート材30が硬く、従来のメカニズムでは対応できないため、そのような従来メカニズムとは異なり、スリット端近傍31Eでスリットが開く方向に変形し難いことを利用し、図7(B)に本実施形態のティシュペーパー製品のスリット端近傍を示すように、引き出し時にはティシュペーパーの幅に対して十分に長いスリット31からスムーズにティシュペーパーが引き出され、また、ティシュペーパー2tをスリット端31Eではなく、その近傍のスリット間31Xで挟持するように支持されるようになっている。本発明に係るスリット構成は、上記シート材30の構造においてこのメカニズムが発揮される範囲となっている。本発明はこのようにティシュペーパー2tの引き出し時にスリット端31Eに過度の力が加わらないようになっているため引き出し時にティシュペーパー2tが破ることがなく、また紙粉が発生したり、スリットが裂けることがない。
他方、本発明に係るティシュペーパー束2は、方形のティシュペーパー2tが実質的に二つ折りされ、その折り返し片の縁が上下に隣接するティシュペーパーの折り返し内面に位置するようにして、互い違いに重なり合いつつ積層されたものである。なお、ここで実質的にとは、製造上の形成される縁部の若干の折り返しを許容する意味である。そして、本実施形態に係るティシュペーパー製品では、このティシュペーパー束が、その折り返し縁をスリット延在方向に沿うようにして収納されている。したがって、本発明におけるティシュペーパーの幅とは、収納箱の長手方向に沿う方向の幅である。
この積層構造のティシュペーパー束2は、最上位に位置する一枚の折り返し片を上方に引き上げると、その直下で隣接する他の一枚の折り返し片が、摩擦により上方に引きずられて持ち上げられる。そして、かかる構造のティシュペーパー束2から、取出口20X、特にスリット31から最初の一組(最上面に位置する一組)が引き出されたときに、その直近下方に位置する他の一組の一部が露出される。そして、その一部露出される部分が上記のメカニズムによりスリット間に支持される。
なお、本発明におけるティシュペーパー2tの積層枚数が限定されないが、この種の製品の一般的な積層枚数を例示すれば、120〜240組である。また、本実施形態に係るティシュペーパーの収納箱であれば、その一枚の大きさは、160〜220mm×180〜240mmである。この大きさのティシュペーパーであれば、十分にスリットからスムーズに引き出すことができ、また、スリット間に支持することができる。
なお、この形態のティシュペーパー束2は、マルチスタンド式、ロータリー式の既知のインターフォルダにより製造することができる。
他方、ティシュペーパー束2を構成するティシュペーパー2tは、2枚〜3枚の薄葉紙が積層されたプライ構造を有している。
その薄葉紙の原料パルプとしては、NBKPとLBKPとを配合したものであり、適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。その場合配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80〜80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70〜60:40が望ましい。
本発明に係るティシュペーパー2tの各プライを構成する薄葉紙1プライ当たりの坪量は、好ましくは9〜25g/m2、より好ましくは10〜15g/m2である。坪量が9g/m2未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となる。逆に坪量が25g/m2を超えると紙全体が硬くなるとともに、ゴワ付き感が生じてしまい肌触りが悪くなる。なお、坪量は、JIS P 8124(1998)の坪量測定方法による。
他方、本発明に係るティシュペーパーの紙厚は、2プライの状態で100〜160μm、より好ましくは120〜140μmであるのが望ましい。紙厚が100μm未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、ティシュペーパーとしての強度を適正に確保することが困難となる。また、160μm超では、ティシュペーパーの肌触りが悪化するとともに、使用時にゴワツキ感が生じるようになる。
紙厚、シート材の測定方法としては、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて紙厚は2プライの状態で測定し、フィルム厚みは単層の状態で測定し、シート材はシート材の状態で測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この厚みの測定時の荷重は、120μmの際に約70gfである。なお、測定を10回行って得られる平均値とする。
100…ティシュペーパー製品、2t…ティシュペーパー、2…ティシュペーパー束、1…収納箱、10…箱体(紙箱)、11…収納箱(箱体)上面、11i…収納箱(紙箱)上面の内側面、20X…取出口、20…裂開用ミシン目線、20a…取出口形成部(裂開用ミシン目線で囲まれる範囲)、30…シート材、12…収納箱(紙箱)底面、13…収納箱(紙箱)長側面、12A…糊代部、F…フラップ、14…収納箱(紙箱)短側面、21…裂開用ミシン目の長手方向部分、22…裂開用ミシン目の短手方向部分、31…スリット、30A…機能層、30B…バリア層、30d…シート基材、31Eスリット端、L1…収納箱の長手縁、L2…収納箱の短手縁、L3…収納箱の高さ、L4…スリットの取出口内に位置する部分の長さ、L5…取出口20Xの長手方向長さ、131e…従来のティシュペーパー製品のスリット端、131x…従来のティシュペーパー製品のスリット端近傍。

Claims (4)

  1. 裂開用ミシン目線の切り裂くことにより形成される取出口を有する箱体と、その取出口の範囲を包含するように箱体に貼られたシート材と、取出口の長手方向に沿ってシート材に形成されたスリットとを有する収納箱に、複数のティシュペーパーを折畳み重ねたティシュペーパー束が収納されている、ティシュペーパー製品であって、
    前記シート材が、機能性材料を含む機能層と、この機能層の一方面に設けられたその機能層の機能をバリアするバリア層とを有する複数積層構造をなす、厚み40〜200μmのシート材であり、
    前記スリットの取出口内に位置する部分の長さが、ティシュペーパーの幅の80〜110%の長さとされ、かつ、取出口の長手方向長さの95〜100%とされている、ことを特徴とするティシュペーパー製品。
  2. 前記バリア層は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の少なくとも一つの樹脂からなる層である請求項記載のティシュペーパー製品。
  3. 前記シート材は、機能層のバリア層と対面する側の面と反対側面に機能層に含まれる機能性材料の機能を阻害しない被覆層が設けられている、請求項1又は2記載のティシュペーパー製品。
  4. 前記被覆層が、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂の少なくとも一つの樹脂からなる層である請求項記載の香り付きティシュペーパー製品。
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