JP6095163B2 - 香り付きティシュペーパー製品 - Google Patents

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Description

本発明は、香り付きのティシュペーパー製品に関する。
複数枚のティシュペーパーからなる束が収納箱内に収納され、その収納箱(カートン箱或いはカートンとも称される)に設けられた取出口からティシュペーパーを順次一枚ずつ(一組とされたものも含む)引き出して使用するティシュペーパー製品はよく知られる。
このティシュペーパー製品では、ティシュペーパーを連続してポップアップ式で取り出しやすくするために、取出口の幅よりも短い長さのスリットを有するシート材が取出口に設けられており、そのフィルムシートの柔軟性によって、ティシュペーパーの取り出し時にフィルムが変形してスムーズな取り出しが行なわれ、また、スリット両端部でティシュペーパーを支持して、箱内への落ち込みが防止されるようになっている。
一方、ティシュペーパー製品の中には、上記シート材に香料を塗布してティシュペーパーに香りを付与するものが知られている。しかし、従来のシート材に香料を塗工したものでは、未使用の状態での保管期間中に香料が収納箱を透過して揮散し、使用時に香りが感じられなくなることがあった。また、このようなシート材に香料を塗工したりするとシート材が硬くなりティシュペーパーの取出し性が悪化する。
特に、ティシュペーパー製品のなかでも、キューブタイプ、キュービックタイプと称される収納箱が概ね立方体形状でティシュペーパーの束が逆U字型に折曲げられて収められているものでは、その取出し性が非常に悪化する。
特開2008−195412 特開2004−231194 特開2004−217296
そこで、本発明の主たる課題は、使用開始時に香りが十分に感じられ、また、使用開始から所望の香りが継続的に安定して発せられ、しかも取出し性にも優れる香り付きティシュペーパー製品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は以下のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
少なくとも上面に取出口形成用ミシン目線を切り裂くことにより形成される取出口を有する箱体と、
その取出口の範囲を包含するように箱体内面に貼られたシート材と、シート材に形成されたスリットとを有する収納箱に、複数のティシュペーパーを折畳み重ねたティシュペーパー束が収納されている、ティシュペーパー製品であって、
前記ティシュペーパー束が、ティシュペーパーの折り返し縁と直交する方向に二つ折りされた状態で収納箱に収納され、
前記シート材が、香料バリア層と香料の揮散を抑制する弱香料透過層とその間に介在された香料が含有された基材層とを有する多層構造を有し、
前記シート材が前記箱体の上面からこれに連接する、対面する両側面に至るように貼付され、前記スリットも前記箱体の上面からこれに連接する、対面する両側面に至るように延在して形成されている、ことを特徴とするティシュペーパー製品。
〔請求項2記載の発明〕
収納されるティシュペーパーの折り返し縁に沿う方向と前記スリットの長手方向とが直交している請求項1記載のティシュペーパー製品。
〔請求項3記載の発明〕
取出口が、前記箱体の上面からこの上面に連接する、対面する両側面に至るように連続して形成される請求項1記載のティシュペーパー製品。
以上の本発明によれば、使用開始時に香りが十分に感じられ、また、使用開始から所望の香りが継続的に安定して発せられ、しかも取出し性にも優れる香り付きティシュペーパー製品が提供される。
本発明の第1実施形態のティシュペーパー製品の斜視図である。 本発明の第1実施形態の収納箱の組立て構造とティシュペーパー束の収納態様を説明するための斜視図である。 本発明の第1実施形態のティシュペーパー製品の使用態様を説明するための斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る収納箱の展開図である。 本発明の実施形態のティシュペーパー製品のシート材を説明するための断面図である。 本発明の実施形態のシート材のスリットの動きを説明するための図である。 本発明の第2実施形態のティシュペーパー製品の斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る収納箱の展開図である。 本発明の第2実施形態のティシュペーパー製品の使用態様を説明するための斜視図である。 本発明の第2実施形態のティシュペーパー製品の他の例を説明するための斜視図である。
次いで、本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に詳述する。図1〜10に、本発明の実施形態に係るティシュペーパー製品を示す。但し、本発明は、これら実施形態に限定されない。
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係るティシュペーパー製品100を図1〜6を参照しながら説明する。この第1実施形態に係るティシュペーパー製品は、複数枚のティシュペーパー2t,2t…が、折り畳まれ重層されてなるティシュペーパー束2が、取出口形成用ミシン目線20を有する収納箱1に収納されており、前記取出口形成用ミシン目線20を切り裂いて形成される取出口20Xからティシュペーパー2tを取り出して使用する。
本実施形態に係るティシュペーパー製品100は、特に、図2に示すように、方形のティシュペーパー2tが二つ折りされ、その折り返し片の縁が上下に隣接するティシュペーパー2tの折り返し内面に位置するようにして、互い違いに重なり合いつつ積層されたティシュペーパー束2が、前記ティシュペーパー2tの折り縁2eに直交する方向に逆U字型に二つ折りされ、上面側凸の態様で収納箱1に収納されている。上記積層構造のティシュペーパー束2は、最上位に位置する一枚の折り返し片を上方に引き上げると、その直下で隣接する他の一枚の折り返し片が、摩擦により上方に引きずられて持ち上げられ、なお、所謂ポップアップ式の構造である。ティシュペーパー束2におけるティシュペーパー2tの積層枚数が限定されないが、この種の製品の一般的な積層枚数を例示すれば、120〜240組である。
一方、図示の形態に係る収納箱1は、概ね立方体形状をなし、上面11に取出口20Xを形成するための取出口形成用ミシン目線20を有する箱体10と、少なくともその取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aを箱体内11i側から覆うシート材30とで構成されている。
箱体10は、収納箱1の外郭をなすものであり、その大きさ、外観形状、展開形状等は既知の収納箱の箱体の構成が採用されるが、本実施形態では、特に上記の逆U字型に二つ折りされた状態のティシュペーパー束が収納箱内で意図せずに動いたり、崩れたりしないように、対面する側面間の距離がともにティシュペーパー2tの折り縁2eの長さよりも短くなっている。なお、一般的な収納箱1の大きさは、概ね上面11の1辺L1が90〜130mm、高さL2が80〜150mm程度であり、本発明に係る収納箱1もこの大きさとすることができる。箱体10は内面や外面に適宜の印刷が施されていても良い。
箱体10の基材としては、バージンパルプ、古紙パルプ等の各種のパルプを主原料とする既知の紙素材や紙加工素材、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスチレンテレフタレート等の各種のプラスチック素材、シリコン等のゴム素材が採用できる。好適な箱体10の素材は、米坪250〜500g/m2のコートボール紙である。なお、本発明に係る米坪とは、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法によるものである。
図示の箱体10の組立て構造は、図2、図4に示すように、底面12と一方の側面13Aを糊代部12Aで糊付けして筒状とした後、上面11、底面12及びこれらを連接する側面13A,13Bから延出する各フラップF,F…を箱内面側に折り返し、各フラップF,F…の当接部分をホットメルト接着剤等により接着して側面13C,13Dを構成した構造となっている。但し、本発明の箱体10は、この組立て構造に限定されるわけではない。
他方、箱体10の上面に形成される取出口形成用ミシン目線20は環状をなすもので、そのカットタイ比は適宜の値とすることができる。取出口形成用ミシン目線20は、通常のミシン目線の他、二重ミシン目線、ジッパーミシン目線等で構成することができる。一部分のみ二重ミシン目線としてもよい。
本実施形態に係る取出口形成用ミシン目線20に囲まれる範囲20aの形状は、前記取出口形成用ミシン目線20が、箱体上面の縁に沿う方向に延在する長辺21,21とこの長辺21,21の端同士を繋ぐ短辺22,22とで構成されてなる角取りの長方形、或いはその長辺21,21の中央部を外方に向かってやや膨張させてアーチ状とした楕円に近い形状、さらに長軸短軸が上面11の縁に沿うように形成された楕円形が例示できる。図示の形態は角取り長方形の例である。本実施形態に係る取出口20Xは、取出口形成用ミシン目線20の裂開により形成されるものであるから、その取出口20Xの形状も上記取出口形成用ミシン目線に囲まれる範囲20aの形状と同様となる。
他方、本実施形態に係るシート材30は、前記取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲21aより大きく、例えば、矩形や楕円形であり、箱体の内面側11iにおいて、特に取出口形成用ミシン目線20の切り剥がしに影響がないように、取出口形成用ミシン目線20に囲まれる範囲21aの外側で図示されない接着剤によって貼付されている。このシート材30には、スリット31が形成されており、このスリット31の一部が前記取出口形成用ミシン目線20により囲まれる範囲20aの長手方向に沿って位置されている。したがって、第1実施形態に係るティシュペーパー製品では、図1、図3に示すとおり、取出口形成用ミシン目線20で囲まれる範囲20aの一部又は全部を切り剥がすことにより、紙箱上面11に取出口20Xが形成されるとともに、前記シート材30及びスリット31の一部が取出口20Xを介して露出される。
他方、本実施形態に係るシート材30は、特徴的に、図5に示すように、香料バリア層30bと香料の揮散を抑制する弱香料透過層30cとその間に介在された香料が含有された基材層30aとを有する多層構造となっており、特に香料弱透過層30cが収納箱内面側に位置するようにして収納箱内面に貼付されている。係る層構造を採ることで、基材層30a中の香料が香料バリア層側から揮散せずに、香料弱透過層30cを介して収納箱内に向かって緩やかに揮散されることになり、適度な強さの香りが長期間安定的に収納箱内に放たれるようになっている。したがって、ティシュペーパー製品100の保管期間が長くとも使用開始時に香りが弱くなることがない。なお、基材層30a、香料弱透過層30c及び香料バリア層30bは、必ずしも単層である必要はなく、その機能を阻害しない態様であれば複数層からなる層であってもよい。
ここで、シート材30を構成する各層について詳述すると、まず、香料バリア層30bは、具体的には、樹脂製フィルム層が望ましく、特に、酸素の透過度が200cc/m2・24h/atm未満、炭酸ガスの透過度が900cc/m2・24h/atm未満の樹脂製フィルム層が望ましい。上記ガスの透過度を有する樹脂製フィルム層であれば、香料の揮散を好適に防止することが可能となる。
香料バリア層30bを形成する樹脂製フィルム層として好適なものは、ポリエチレンテレフタレートフィルム層、ポリ塩化ビニリデンフィルム層、株式会社クラレ社製のエバールなどのEVOH樹脂フィルム層(エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム層)、EVOH樹脂にスチレン系エラストマーを配合した樹脂からなるフィルム層が挙げられ、これらの中から香料との関係で保香性等を考慮して適宜選択することができる。
香料バリア層30bの厚みは、5〜15μmであるのが望ましい。この範囲であれば、香料の透過を十分に防止でき、また、シート材30全体を過度に厚くしたり硬くすることがなく、スリット31からのティシュペーパー2tの取出時の抵抗を過度に高めないようにすることができる。
なお、本実施形態のティシュペーパー製品100において、特に好ましい香料バリア層30bは、ポリエチレンテレフタレートフィルム層である。
一方、基材層30aは、香料を含有した薄膜の接着剤層や粘着剤層、香料を練り込んだ樹脂製フィルム層が例示できる。基材層30aを接着剤層等として形成する場合、例えば、天然ゴム系、天然ゴムラテックス系、アクリル系、ホットメルト系、ポリエステル系の粘着剤や接着剤を用いることができる。香料を練り込んだ樹脂製フィルムとする場合、基材樹脂は、スチレンブロックとジエンブロックを有するゴム質ブロック共重合体が望ましい。係るゴム質ブロック共重合体としては、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体、スチレン-イソプレン-スチレン共重合体、スチレン-イソプレン-ブチレン-スチレン共重合体、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン共重合体、及びこれらの水素添加物が例示できる。
基材層中に含有させる香料は、特に限定されない。香料としては植物の花、葉から抽出されるフローラル系のもの、動物由来のオリエンタル系のもの、柑橘系由来のフルーツ系のもの、香木から抽出されるウッディ系のものに大別されるが、そのいずれも使用することができる。合成香料も使用できる。なお、フローラル系の代表例としてはバラ、ジャスミン、スズランに係るものなどが挙げられる。オリエンタル系の代表例としてアンバーグリス、ムスク、シベット、バニラ、ミルラ、乳香に係るものなどが挙げられる。フルーツ系の代表例としてはレモン、ライム、オレンジ、ベルガモット、マンダリンなど柑橘類に由来するシトラス系のものが挙げられる。ウッディ系の代表例としては、ビャクダン、パチュリなどに係るものが例示できる。特に、フローラル系の中には、香りによって気分を和らげたり、よい睡眠が得られるなど様々な効能があると言われるハーブ系の香料があり、本実施形態では係る香料を用いることもできる。この種の香料としては、ローズヒップ、ローズマリー、ローリエ、ヒソップ 、レモンバーム、ミント、ハッカ、ジャスミン、バジリコ、オレガノ 、マジョラム 、シソ 、エゴマ 、セージ 、セイボリー、タイム 、アニス 、イノンド、ディル、アンゼリカ 、チャービル、コリアンダー、ミツバ 、フェンネル 、ロベッジ、ラビジ、パセリ 、チャイブ 、ニラ 、タラゴン 、レモンマートル、ルリジサ、ボリジ、ケッパー、レモングラス 、ゲッケイジュ、ベイリーフ、ローレル、レモンバーベナ 、オオバゲッキツ、カレーリーフ、ギシギシ、セイバ、キンレンカ、ナスタチウム 、マスティハ、セイヨウノコギリソウ、ヤロー、ムラサキバレンギク、エキナセア、エキナシア 、カモミール、ナツシロギク、フィーバーフュー 、セイヨウタンポポ、ダンデライオン 、ニガヨモギ、ワームウッド、タンジー、ヨモギギク、セイヨウフキ、バターバー、ラベンダー 、ホアハウンド 、イヌハッカ、キャットニップ 、チクマハッカ、キャットミント 、クラリセージ、オニサルビア、サンザシ、セント・ジョーンズ・ワート、セイヨウオトギリソウ、トケイソウ、パッションフラワー、ヘンルーダ 、セイヨウカノコソウ 、ゲッケイジュ、イランイランなどに係るものが挙げられる。
接着剤等や基剤樹脂への香料の配合割合は、香料の種類・揮発性等により定めることができるが、継続的にほのかに香気を発し、しかもコスト高とならないようにする点から、接着剤中に含有する場合には、0.5〜15g/m2、特に3〜8g/m2の樹脂製フィルムとする場合には、基材樹脂中に1〜50重量%の香料を配合させるようにするのがよい。
基材層の厚みは、20〜40μmであるのが望ましい。この範囲であれば、香料を十分な量含有でき、また、シート材30全体を過度に厚くしたり硬くすることがなく、スリット31からのティシュペーパーの取出時の抵抗を過度に高めないようにすることができる。
香料弱透過層30cについても、樹脂製フィルム層が望ましく、特に酸素の透過度が700cc/m2・24h/atm以上、炭酸ガスの透過度が4000cc/m2・24h/atm以上である樹脂製フィルム層が望ましい。上記ガスの透過度を有する樹脂製フィルム層であれば、基材層30aに含有させた香料を適度に揮散させて徐放性の効果を十分に発揮させることができ、継続的に安定した強さの香りを発するようにすることができる。香料弱透過層30cを形成する樹脂製フィルム層として好適なものは、ポリエチレンフィルム層、ポリスチレンフィルム層、ポリプロピレンフィルム層、ポリカーボネートフィルム層が挙げられ、これらの中から香料との関係で適宜選択することができる。
香料弱透過層30cの厚みは、25〜40μmであるのが望ましい。この範囲であれば、ティシュペーパー製品100の一般的な保管期間において十分に継続的に安定して香りを発するようにでき、また、シート材30全体を過度に厚くしたり硬くすることがなく、スリット31からのティシュペーパー2tの取出時の抵抗を過度に高めないようにすることができる。
なお、本実施形態のティシュペーパー製品100において、特に好ましい香料バリア層30bは、ポリエチレンフィルム層である。
上記構造の本実施形態に係るシート材30は、基材層30a、香料バリア層30b、香料弱透過層30cを、Tダイ法による共押出法、押し出しラミネート法、ドライラミネート法によって積層一体化して形成することができる。
また、本実施形態に係るティシュペーパー製品100では、上記構成のシート材30は、全体として厚みが50〜100μmであるのが望ましい。なお、本発明に係るシート材30の厚みは、ダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用い測定する。芳香フィルム、シート材は積層一体化された状態で測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この厚みの測定時の荷重は、120μmの際に約70gfである。なお、測定を10回行って得られる平均値とする。
本実施形態に係るティシュペーパー製品100では、シート材30として上記説明の多層構造のフィルムを用いることにより、優れた香気の持続性を有するものとなっているが、さらにこのような多層構造化にともなうシート材30の剛性の高まりによるティシュペーパー2tの引き出し性の悪化が、特徴的なシート材30の収納箱内面への貼付態様とスリット構成により改善されている。すなわち、本実施形態に係るティシュペーパー製品100では、特に図からも理解されるように、シート材30が収納箱内面側において上面11の内側面からこれに連接する、対面する両側面13C,13Dに至るまでその内面形状に沿って貼着され、前記スリット31もそのシート材30の上面11からこれに連接する、対面する両側面13C,13Dに至る部分にまで延在されて形成されている。また、シート材30は、その周縁部で、少なくともスリット31の延在方向に直行する方向に、スリット31から離間する位置で接着剤により接着されている。このようなシート材31の収納箱内面への貼付態様とスリット構成により、本実施形態に係るティシュペーパー製品100では、特に図6にスリット31を側面側から観た際の動きを示すように、スリット31からティシュペーパーを引き出す際には、図6(B)のように、スリット31の側面に位置する部分、とりわけスリット端31eを起点として、スリット31に直行する方向に大きく開くようになり、ティシュペーパー2tの取出しがスムーズに行なわれるようになる。また、本実施形態に係るティシュペーパー製品100では、スリット間が大きく開くことが可能である一方、多層構造によりシート材31の剛性の高まっていることから、その開口を閉じようとする力も強く、ポップアップ式の束2からスリット31を介して引き出されたティシュペーパー2tは、スリット間に挟持されるように支持され、収納箱内への落ち込みも十分に防止される。なお、このティシュペーパー2tの支持メカニズムは、従来のティシュペーパー製品におけるスリットの両端間でティシュペーパーを支えるようにして行なわれていた支持メカニズムとは異なるものである。
ここで、図6に示すような、スリット31の延在方向に直行する方向に開口するシート材31の動きが効果的に行えるように、シート材31を収納箱内面に接着するための接着剤の位置は、スリット31からそのスリット31の延在方向に直行する方向に15mmの範囲には設けないのが望ましい。また、スリットの延在方向には0〜6mmの範囲に設けないのが望ましい。
なお、図示の形態では、フラップFを閉じることにより形成される側面13C,13Dに至るようにシート材が貼付されているが、必ずしもこの側面に限定されない。上面11から図示の側面13A,13Bに至るように配することもできる。
なお、本実施形態に係るティシュペーパー製品100では、収納箱内にティシュペーパー束2が、そのティシュペーパー2tの折り縁2eに沿う方向と前記スリット31の延在方向とが直交するように収納されているのが望ましい。このティシュペーパー束2の収納態様は、製造時にティシュペーパー束2を収納箱内に収めやすく、しかも、スリット31からティシュペーパー2tを引き出しやすくなる態様であり、本実施形態のスリット態様に採用するに特に適する。
以上詳述のとおり本実施形態のティシュペーパー製品100では、香気の持続性に優れ、しかもティシュペーパー2tの取出し性にも優れる。
なお、ティシュペーパー束2を構成するティシュペーパー2tは、2枚〜3枚の薄葉紙が積層されたプライ構造を有しているのが望ましい。その薄葉紙の原料パルプとしては、NBKPとLBKPとを配合したものであり、適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。その場合配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80〜80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70〜60:40が望ましい。
本発明に係るティシュペーパー2tの各プライを構成する薄葉紙1枚あたりの米坪は、好ましくは9〜25g/m2、より好ましくは10〜15g/m2である。米坪が9g/m2未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となる。逆に米坪が25g/m2を超えると紙全体が硬くなるとともに、ゴワ付き感が生じてしまい肌触りが悪くなる。なお、米坪は、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法による。
他方、本発明に係るティシュペーパー2tの紙厚は、2プライの状態で100〜160μm、より好ましくは120〜140μmであるのが望ましい。紙厚が100μm未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、ティシュペーパーとしての強度を適正に確保することが困難となる。また、160μm超では、ティシュペーパーの肌触りが悪化するとともに、使用時にゴワツキ感が生じるようになる。
なお、紙厚については、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて紙厚は2プライの状態で測定した値である。なお、この厚みの測定時の荷重は、120μmの際に約70gfである。また、測定を10回行って得られる平均値とする。
〔第2実施形態〕
次いで、本発明の第2実施形態を図7〜10を参照しながら説明する。第2実施形態は、第1実施形態と取出口の形状が異なる形態である。フィルムの層構造等は第1実施形態と同様であり、その第1実施形態と同様の構成については、図面に同番号の符号を付するとともに説明は省略する。
第2実施形態は、図から理解されるように、取出口形成用ミシン目線20の一対の長辺21,21が、上面11からこれに連接する、対面する側面13C,13Dに至るまで延在されており、その長辺21,21の端を繋ぐ短辺22,22が前記側面13C,13Dに形成されている。したがって、取出口形成用ミシン目線20で囲まれる範囲20aが箱体上面からこれに連接する、対面する側面に至る範囲となっており、その取出口形成用ミシン目線20の裂開により形成される取出口20Xも同範囲となっている。
この第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。特に第2実施形態においては、シート材30の動きが箱体1の側面13C,13Dにより抑制されないので、より大きくシート材30が動くことができ、ティシュペーパー2tの取出しはよりスムーズに行えるようになる。
なお、第2実施形態においては、図9に示すように、スリット端31eが箱体10により隠れる態様としてもよいし、図10に示すように、取出口20Xに全部露出される態様としてもよい。
100…ティシュペーパー製品、2…ティシュペーパー束、2t…ティシュペーパー、2e…ティシュペーパーの折り縁、11…収納箱(紙箱)上面、20…取出口形成用ミシン目線、11i…収納箱(紙箱)上面の内側面、1…収納箱、20a…取出口形成用ミシン目線で囲まれる範囲、20X…取出口、30…シート材、10…箱体、12…収納箱(紙箱)底面、12A…糊代部、13A,13B,13C,13D…収納箱(紙箱)長側面、F…フラップ、21…取出口形成用ミシン目線の長辺、22…取出口形成用ミシン目線の短辺、31…スリット、31e…スリット端、30a…基材層、30b…香料バリア層、30c…香料弱透過層、L1…収納箱の長手縁、L2…収納箱の高さ。

Claims (3)

  1. 少なくとも上面に取出口形成用ミシン目線を切り裂くことにより形成される取出口を有する箱体と、
    その取出口の範囲を包含するように箱体内面に貼られたシート材と、シート材に形成されたスリットとを有する収納箱に、複数のティシュペーパーを折畳み重ねたティシュペーパー束が収納されている、ティシュペーパー製品であって、
    前記ティシュペーパー束が、ティシュペーパーの折り返し縁と直交する方向に二つ折りされた状態で収納箱に収納され、
    前記シート材が、香料バリア層と香料の揮散を抑制する弱香料透過層とその間に介在された香料が含有された基材層とを有する多層構造を有し、
    前記シート材が前記箱体の上面からこれに連接する、対面する両側面に至るように貼付され、前記スリットも前記箱体の上面からこれに連接する、対面する両側面に至るように延在して形成されている、ことを特徴とするティシュペーパー製品。
  2. 収納されるティシュペーパーの折り返し縁に沿う方向と前記スリットの長手方向とが直交している請求項1記載のティシュペーパー製品。
  3. 取出口が、前記箱体の上面からこの上面に連接する、対面する両側面に至るように連続して形成される請求項1記載のティシュペーパー製品。
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