JP6112799B2 - 香り付きポケットティシュー製品 - Google Patents

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Description

本発明は、ポケットティシュー製品、特に香りを発する香り付きのティシュペーパーをフィルム包装した香り付きポケットティシュー製品に関する。
ティシュペーパー製品には、比較的少ない組数(10〜20組程度)を樹脂製フィルムによって個包装したポケットティシュー製品と称されるものがある。
また、ティシュペーパー製品には、香料を付与した香り付きティシュペーパーを包装したものがある。この種の香り付きティシュペーパー製品では、特に、瞬間的に強い香りがするものよりも、ほのかな香りが長期間継続的に感じられるものが好まれる。
従来の香り付きのティシュペーパーは、ティシュペーパー自体にスプレー塗布等によって香料を直接に付与するか、或いは、香料を封入したマイクロカプセルをティシュペーパーに付与して製造されている。
しかし、前者のティシュペーパー自体に薬液を付与する場合、製造時、設備に香料が付着したり、周囲に香料が飛散したりすることによる製造箇所周辺の環境が悪化する。
このため、香付きティシュペーパー専用の製造ラインを設ける或いは、香付きティシュペーパーの製造後に製造ラインの香料除去のための清掃作業が必須となるという問題があった。
また、特にポケットティシューとする場合、ポケットティシューの包装形態が内外に連通する取り出し口形成用のミシン目線を有し、そのミシン目線を開口すると内部容積に対して比較的広い取り出し口が形成されるものであるために、ティシュペーパーに香料成分を直接的に付与したものを包装しても、開封前の保管期間、さらに開封後の使用時のいずれの状態であっても、香料が短時間で蒸散してしまうという問題があった。
一方、後者の香料を封入したマイクロカプセルを付与した香り付きティシュペーパーは、高価な香料をマイクロカプセルに封入する際の歩留まり効率が低く香料が無駄になることが多く、コスト高になる問題があった。
また、マイクロカプセルに香料を封入したものは、ティシュペーパーを引き出す際の外装との摺れ等によりマイクロカプセルを崩壊させて香料が飛散させるが、ポケットティシューは上記のとおり比較的広い開口の取り出し口が形成されるために、引き出し時にティシュペーパーが包装材と摺れ難く十分に香気が発せられない場合がある。
さらに、ポケットティシューは、剛性のないフィルム包装が主であるため、鞄に入れて持ち運ぶ際にマイクロカプセルが意図せず崩壊して、香りの発現、飛散による持続性の低下などのおそれがあった。
以上のとおり、ポケットティシュー製品では、ほのかな香りを長期間継続的にティシュペーパーに付与することが難しいという問題があった。
特開2007−254005号公報 特開2007−182248号公報
そこで、本発明の主たる課題は、製造がし易く、製造コストも安く、保管期間が長くとも香りが十分に感じられ、しかも、使用開始後にほのかな香りが継続的に安定して発せられる香り付きポケットティシュー製品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は以下のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
折り畳まれたティシュペーパーが複数枚重ねられたティシュペーパーの束が、樹脂製の個包装フィルムにより個包装されたポケットティシュー製品であって、
前記個包装フィルムのティシュペーパー束の上面に対面する部分にティシュペーパーの取り出し口を備え、
前記個包装フィルムとティシュペーパー束の底面との間にシート材が介在され、
そのシート材が、外側樹脂製フィルム層と、この外側樹脂製フィルム層よりもガスの透過性が高い内側樹脂製フィルム層と、これらの間に介在して両フィルムを接着する粘着剤層又は接着剤層と、を有し、その粘着剤層又は接着剤層に香料が含有されているとともに、前記内側樹脂製フィルム層が前記ティシュペーパー束に対面し、前記外側樹脂製フィルム層が個包装フィルムに対面する位置関係で、介在され、
前記外側樹脂製フィルム層が、厚み5〜80μmの、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリ塩化ビニリデンフィルムであり、
前記内側樹脂製フィルム層が、厚み10〜100μmの、ポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム及びポリカーボネートフィルムの何れかであり、
前記粘着剤層又は接着剤層の厚みが5〜80μmである、
ことを特徴とする香り付きポケットティシュー製品。
〔請求項2記載の発明〕
個包装フィルムとシート材とが融着されて一体化されている請求項1記載の香り付きポケットティシュー製品。
〔作用効果〕
本発明では、個包装フィルムとティシュペーパー束の底面との間に、内側樹脂製フィルム層と外側樹脂製フィルム層とこれらの間に介在して両フィルムを接着する粘着剤層又は接着剤層とを有し、その粘着剤層又は接着剤層に香料が含有されているとともに、前記内側樹脂製フィルム層が前記外側樹脂製フィルム層よりもガスの透過性が高いものとされたシート材を、前記内側樹脂製フィルム層が前記ティシュペーパー束に対面し、前記外側樹脂製フィルム層が個包装フィルムに対面する位置関係で、介在させた。
したがって、本発明に係るポケットティシュー製品では、粘着剤又は接着剤に含まれる香料が揮散する際に、外側樹脂性フィルム層よりも内側樹脂製フィルム層を透過して外部に放散される。よって、香料がティシュペーパー束に向かって拡散されるようになり、ティシュペーパーに香りが付与される。
また、本発明では、香料を粘着剤層又は接着剤層に含有するとともに、内側樹脂製フィルム層を通して拡散されるようにしたため、露出された状態の香料層等から香料が拡散する場合と比較して、極めて微量の香料が徐々に内側樹脂製フィルム面から拡散される。
したがって、本発明のポケットティシュー製品は、長期間にわたって微量の香料が個包装フィルム内に拡散することになり、もって、保管期間が長くとも香りが十分に感じられ、しかも、使用開始後にほのかな香りが継続的に安定して発せられるものとなる。
さらに、本発明のティシュペーパー製品は、内側樹脂製フィルムのフィルム種の選択により、ガスの透過性を調整することができ、除放性の調整も容易に行なうことができる。
特に、本発明において、内側樹脂製フィルム層を、酸素の透過度が700cc/m2・24h/atm以上、炭酸ガスの透過度が4000cc/m2・24h/atm以上のものとし、外側樹脂製フィルム層を、酸素の透過度が200cc/m2・24h/atm未満、炭酸ガスの透過度が900cc/m2・24h/atm未満のものとすると、接着剤層又は粘着剤層に含まれる香料が、内側樹脂製フィルム層を介して徐々に拡散されるとともに、外側樹脂製フィルム側から外部に拡散されるおそれが格段に小さくなる。もって、本発明の効果が確実なものとなる。
ここで、特に本発明において好ましい外側樹脂製フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムであり、内側樹脂製フィルム層は、ポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルムである。
これらのフィルムは、比較的安価で入手性、加工性にとみ個包装フィルム、被覆フィルムとするに適する。
また、外側樹脂製フィルム層の厚みが5〜80μm、内側樹脂製フィルム層の厚みが10〜100μm、粘着剤層又は接着剤層の厚みが5〜80μmであると、外装全体の剛性を過度に高くすることなく、ポケットティシューとしての取り扱い性を十分に確保できる。
他方、本発明では、シート材は、個包装フィルムに対して必ずしも接着されている必要はないが、香料を含有させた粘着剤又は接着剤とは別の接着剤等により接着するようにしてもよい。但し、融着によって個包装フィルムと一体化するのが確実で望ましい。このように融着すると、意図せず被覆フィルムが個包装フィルムから剥離するおそれが格段に小さくなる。
また、この融着は、後述のように個包装フィルムを袋状にするための封止部を形成するための融着部と兼用することができ、製造が容易となる。
他方、本発明は上記のとおり微量の香料が徐々に拡散されるため香料自体の使用量を少なくすることができる。
また、本発明では粘着剤又は接着剤に香料を含有させる。粘着剤又は接着剤は塗布・塗工などによって容易に薄く広範な薄膜に形成できる。したがって、本発明では、香料をシート材の広範にわたって確実に固定でき、しかもその使用量を低減させることができる。
さらに、本発明のポケットティシュー製品は、ティシュペーパー自体ではなく、シート材に香料を担持させたため、ティシュペーパー自体に香料を付与する必要がない。よって、上記背景技術に記載したようなティシュペーパー自体に香料を付与する際の問題が解決される。
また、シート材に香料を塗布する設備は、ティシュペーパーの製造設備と比較すると小規模であり、製造コストは格段に低減する。
以上のとおり、本発明によれば、製造がし易く、製造コストも安く、保管期間が長くとも使用時に香りが十分に感じられ、しかも、使用開始後に、ほのかな香りが継続的に安定して発せられる香り付きポケットティシュー製品が提供される。
本発明に係るポケットティシュー製品の斜視図である。 そのII-II断面図である。 そのIII-III断面図である。 本発明に係るポケットティシュー製品の他の形態を説明するための長手断面図である。 本発明に係るポケットティシュー製品を複数個、まとめて包装した製品の斜視図である。
次いで、本発明の実施の形態を図1〜5を参照しながら以下に詳述する。
本発明にかかるポケットティシュー製品100は、既知のポケットティシューの折り方にしたがって折り畳まれたティシュペーパーが10〜20組程度重ねられてなるティシュペーパーの束2を、樹脂製の個包装フィルム1により個包装したものであり、略長方形状の上下面11及びこれら繋ぐ長側縁12及び短側縁13とからなる座布団様の偏平状の立体形状の外形をなすものである。その大きさは、概ね短側縁13の長さL1×長側縁12の長さL2×厚さが、75±10mm×125±10mm×15±5mmである。
個包装フィルム1によるティシュペーパー束2の包装形態は、既知のポケットティシュー製品の包装形態にしたがえばよく、特に限定されないが、図示例では、ティシュペーパーの束2を個包装フィルムで額巻きした後に、その両端面開口部が融着処理により封止された態様となっている(熱融着部は符号15で示す)。
他方、本実施形態のポケットティシュー製品100は、既知の製品と同様に、個包装フィルム1のティシュペーパー束2の上面21に対面する部分のほぼ中央に長側縁12に沿う方向に取出口形成部としてのミシン目線14が形成されている。このミシン目線14を裂開することで形成されるスリット状の取出口から内部のティシュペーパー20が取出し可能となる。
図示の形態では、既知の態様にしたがって、個包装フィルム1を額巻きとした際にフィルム縁同士が重ならない部分が ティシュペーパー束2の上面21に対面するように構成されているが、この形態に限定されない。
内包されるティシュペーパー束2を構成するティシュペーパーは、既知のものが使用できる。ただし、従来ポケットティシュー製品は、街頭等で無償配布される安価なものが主流であったが、近年の保湿剤や柔軟剤を付与した高価な薬液付与タイプのティシュペーパーの需要の高まりとともに、このような薬液付与タイプのティシュペーパーを携帯性に優れたポケットティシューとしたものの需要が高まっている。そして、このような薬液付与タイプのものは、購買力が高く、本発明のような香り付きとして付加価値を高めるに適しているため、本発明のポケットティシュー製品100は、特に薬液付与タイプのティシュペーパーを内包した製品とするに適する。
ここで、本発明に係るポケットティシュー製品100では、個包装フィルム1とティシュペーパー束2の底面22との間に、外側樹脂製フィルム層30Aと内側樹脂製フィルム層30Bとこれらの間に介在して両フィルムを接着する粘着剤層又は接着剤層30Mとを有し、その粘着剤層又は接着剤層30Mに香料が含有されているとともに、前記内側樹脂製フィルム層30Bが前記外側樹脂製フィルム層30Aよりもガスの透過性が高いものとされたシート材30が、前記内側樹脂製フィルム層30Bが前記ティシュペーパー束2に対面し、前記外側樹脂製フィルム層30Aが個包装フィルム1に対面する位置関係で、介在されている。
これによって、粘着剤層や接着剤層30M中の香料が内側樹脂製フィルム層30Bを透過して、個包装フィルム1内に拡散するとともにティシュペーパー束2に移り、ほのかに長期に香りが感じられるティシュペーパー製品100となる。
したがって、本発明のポケットティシュー製品100の効果を十分に得るためには、前記外側樹脂製フィルム層30Aは、一般的なポケットティシュー製品の個包装フィルム1として、ガス透過性が比較的高いポリプロピレンが使用されることを考慮すれば、外部への香料の放散が極力されないように、香料に対するガスバリア性が高いものを用い、内側樹脂製フィルム層30Bについては適度にガス透過性を有するものを用いるのがよい。なお、内側樹脂製フィルム層30B、外側樹脂製フィルム層30Aは必ずしも単層構造に限らず、積層構造であってもよい。
より具体的には、外側樹脂製フィルム層30Aは、酸素の透過度が200cc/m2・24h/atm未満、炭酸ガスの透過度が900cc/m2・24h/atm未満であるものが望ましい。上記ガスの透過度であると、ポケットティシュー製品100に使用可能な香料のほとんどに対して十分なガスバリア性を発揮する。また、前記内側樹脂製フィルム層30Bは、酸素の透過度が700cc/m2・24h/atm以上、炭酸ガスの透過度が4000cc/m2・24h/atm以上であるものが望ましい。上記ガスの透過度を有するものであれば、香料を適度に透過させて本発明の効果を確実に発揮させることができる。
なお、本発明に係るポケットティシュー製品100は、内側樹脂製フィルム層30Bを構成するフィルムの選択により、内側樹脂製フィルム層30Bを透過する香料の量等を調整し、適宜の徐放性を発揮させることもでき、そのようにしてもよい。これは、香料と特に内側樹脂製フィルム30Bとの組み合わせを適宜選択すればよい。
ここで、コストや剛性等からポケットティシュー製品の包装材として適する主なフィルム素材の例と透過度を下記表1に示す。
Figure 0006112799
表1から理解されるように前記外側樹脂製フィルム層30Aとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルムが好適であり、内側樹脂製フィルム層30Bとしては、ポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルムが好適である。
特に、外側樹脂製フィルム層30Aと内側樹脂製フィルム層30Bとの好適な具体的なフィルム種の組み合わせは、内側樹脂製フィルム層30Bが、ポリエチレンフィルム、外側樹脂フィルム層30Aがポリエチレンテレフタレートフィルムの組み合わせである。この組み合わせは、ポリエチレンが適度なガスの透過性を有し、ポリエチレンテレフタレートが十分なガスバリア性を有し、しかも各層のガスの透過性の差が大きく、確実に内側樹脂製フィルム層から香料を放散させることができる。さらに、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムともに安価であり、また、ポケットティシュー製品100の包装材として必要とされる柔軟性を十分に確保できる。
他方、本発明に係るシート材30の厚みは、かならずしも限定されないが、20〜260μmであるのが望ましい。20μm未満では、層構造を形成するのが困難となる。260μmを超えると、強度の問題はないものの、硬くなりポケットティシューとして使用し難く、またコストも高くなる。
そして、内側樹脂製フィルム層30Bの香料の放散性は、内側樹脂製フィルム層30Bの厚さで調整することもできるため、その厚さの調整幅を確保するためにも外側樹脂製フィルム30Aの厚さは薄いほうが望ましく、5〜80μmであるのが望ましい。なお、5μm未満では強度不足となりやすく、80μmを超えてもガスバリア性の向上は期待できず却ってシート材全体の柔軟性を低下させるようになるおそれが高まる。
他方、内側樹脂製フィルム層30Bについては、10〜100μmが望ましく、ポケットティシュー製品100の一般的な保管期間や剛性を考慮すると30〜80μmであるのが望ましい。
とりわけ、外側樹脂製フィルム層30Aとポリエチレンテレフタレートフィルムで構成し、かつその厚みを10〜60μmとし、内側樹脂製フィルム層30Bをポリエチレンフィルムで構成し、かつその厚みを30〜80μmとすると、香料のガスバリア性、放散性、包装材としての柔軟性のバランス良く、本発明の効果が良好に発揮されるようになる。
なお、個包装フィルム1は、本発明では特に限定されず、既知のものが使用できる。具体例としては、厚み20〜100μmのポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムである。
他方、粘着剤層又は接着剤層30Mの厚みは、5〜80μmであるのがよい。5μm未満であると外側、内側のフィルム層を確実に接着することができず部分剥離のおそれが高まる、また、80μmを超えるとシート材30の柔軟性を低下させ、粘着剤・接着剤・香料の使用量が増加することによるコスト高になる。
粘着剤層又は接着剤層30Mを形成するための粘着剤は、フィルム同士を剥離不能に接着するものが望ましいが、特に限定されない。天然ゴム系粘着剤、天然ゴムラッテクス系粘着剤、アクリル系粘着剤、ホットメルト粘着剤等である。特に樹脂製フィルムシートの接着性に優れ、香料の溶解性・分散性にも優れることから、アクリル系粘着剤が望ましい。また、接着剤としては、ポリエステル系接着剤がフィルムとの親和性に優れ接着が確実なものとなるので望ましい。
粘着剤層中又は接着剤層中における香料の配合割合は、香料の種類・揮発性等により定めることができるが、継続的にほのかに香気を発し、しかもコスト高とならないようにする点から、0.5〜15g/m2、特に1〜8g/m2であるのがよい。
他方、粘着剤層又は接着剤層30Mは、内側樹脂製フィルム層30B、外側樹脂製装フィルム層30Aとの間に点在的に或いはパターンをもって存在してもよい。
もちろん、内側樹脂製フィルム層30B、外側樹脂製フィルム層30Aとの間の全面に介在されている態様でもよい。この場合、外側樹脂製フィルム30Aと内側樹脂製フィルム層30Bとの一体性を高めることができる。
他方、本発明のポケットティシュー製品100は、図3に示すように、個包装フィルム1とシート材30とは、必ずしも一体化されていることは要しないが、意図せず個包装フィルム内で動かないように、適宜接着するなどして一体化することができる。その態様としては、接着剤や粘着剤等による接着のほか熱融着、超音波融着等の融着処理によって一体化されていてもよい。
このように融着によりシート材30と個包装フィルム1とを一体化するのであれば、図4に断面図で示すように、ポケットティシュー製品100の短側縁13でもある個包装フィルム1の熱融着による封止部15とともにシート材30を個包装フィルム1と融着して一体化した態様とすることができる。
また、単なる額巻き包装の態様は、図2に示すように、個包装フィルム1が底面側で重ねられただけとなり、封止されず内外に連通する隙間60ができる。
図2の態様は、シート材と個包装フィルムが固定されていない態様であるが、シート材30と個包装フィルム1とを融着して固定するのであれば、底面側の間隙60をも封止する態様で行なうのが望ましい。このようにすればシート材が固定されるともに、裏面開口部である前記隙間60が封止されて、香料の外部への放出がより一層防止される。具体的には、ポケットティシュー製品100の底面側の短辺間中央部付近を長手縁に沿って連続的に融着処理して、個包装フィルム1の重なり部分とシート材30とを融着するようにすればよい。
他方、本実施形態のポケットティシュー製品100は、例えば、個包装フィルム30Aを形成するためのフィルムシートの所定位置にティシュペーパー束2を載せ、さらにそのティシュペーパー束2の上に予め積層して形成したシート材30を載せ、前記フィルムシートの両側縁を重ね合わせ、その後にティシュペーパー束2の側縁のやや外方位置で開放部分を熱融着して封止して製造することができる。
なお、本発明に係るポケットティシュー製品100では、上述のとおり香料が内側樹脂製フィルム層30Bを通して放散させるものであるため、香料は、マイクロカプセルに封入するような態様は採らず、直接的に蒸散可能な態様で粘着剤層又は接着剤層に含有させる。
ここで、粘着剤層又は接着剤層30Mに含有させる上記香料は、特に限定されるものではないが、具体例として、リュウゼン香、安息香、海狸香、霊猫香、丁字油、ガルバナム、ジャスミンアブソリュート、ラブタナム、マテ茶、メリロット、ミモザ、ムスクトンキン、ミルラ、オークモスまたはモスドシェーヌ、乳香、ビャクシ香、オリス、バチュリ、ローズマリー油、白檀油、ベチバー油、バイオレットリーフアブソリュートなどの天然香料、高級アルコール、アルデヒド、ベンズアルデヒド、安息香酸、ケイ皮酸、ケイ皮アルデヒド、ケイ皮アルコール、クマリン、エステル、インドール、ケトン、サリチル酸と関連化合物、テルペノイド、バニリンなどの各種の合成香料あるいはこれらの2つ以上の混合物を挙げることができる。市販品を使用することもできる。
他方、本発明に係るポケットティシュー製品100では、内包されるティシュペーパー束2を構成するティシュペーパーは、2枚〜3枚の薄葉紙が積層されたプライ構造を有している。
その薄葉紙の原料パルプとしては、NBKPとLBKPとを配合したものであり、適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。その場合配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80〜80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70〜60:40が望ましい。
本発明に係るティシュペーパーの各プライを構成する薄葉紙1枚あたりの米坪は、好ましくは9〜25g/m2、より好ましくは10〜15g/m2である。米坪が9g/m2未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となる。逆に米坪が25g/m2を超えると紙全体が硬くなるとともに、ゴワ付き感が生じてしまい肌触りが悪くなる。なお、米坪は、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法による。
他方、本発明に係るティシュペーパーの紙厚は、2プライの状態で100〜160μm、より好ましくは120〜140μmであるのが望ましい。紙厚が100μm未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、ティシュペーパーとしての強度を適正に確保することが困難となる。また、160μm超では、ティシュペーパーの肌触りが悪化するとともに、使用時にゴワツキ感が生じるようになる。
なお、紙厚、各フィルム層の厚さ、粘着剤層又は接着剤層の厚さの測定方法は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて測定する。
紙厚は2プライの状態で測定し、フィルム厚みは単層の状態で測定し、シート材はシート材の状態で測定するものとする。
具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この厚みの測定時の荷重は、120μmの際に約70gfである。なお、厚みは測定を10回行って得られる平均値とする。
但し、接着剤層又は粘着剤層は直接の測定ができないため、上記測定方法と算術によって求めることとする。
なお、ポケットティシュー製品100は、販売などするにあたって、図5に示すように複数個をまとめてポリプロピレンフィルム等の樹脂製の外装フィルム101によって包装した形態のポケットティシュー製品包装体200とするのに適する。ポケットティシュー製品単体では、ミシン目線のカット部等から少なからず香料が拡散するが、上記包装体200では、ポケットティシュー製品自体がフィルム包装されるため、係る包装フィルム外へ香料が飛散することなく、例えば商品陳列の際等に、隣接製品への香りが移るようなこともない。
100…ポケットティシュー製品、1…個包装フィルム、2…ティシュペーパー束、11…ポケットティシュー製品の上面、12…ポケットティシュー製品の長側縁、13…ポケットティシュー製品の短側縁、L1…短側縁の長さ、L2…長側縁の長さ、15…熱融着部、21…ティシュペーパー束の上面、22…ティシュペーパー束の底面、14…取出口(取出口形成用ミシン目線)30…シート材、30A…外側樹脂製フィルム層、30M…粘着剤層又は接着剤層、30B…内側樹脂製フィルム層、101…外装フィルム、200…ポケットティシュー製品包装体。

Claims (2)

  1. 折り畳まれたティシュペーパーが複数枚重ねられたティシュペーパーの束が、樹脂製の個包装フィルムにより個包装されたポケットティシュー製品であって、
    前記個包装フィルムのティシュペーパー束の上面に対面する部分にティシュペーパーの取り出し口を備え、
    前記個包装フィルムとティシュペーパー束の底面との間にシート材が介在され、
    そのシート材が、外側樹脂製フィルム層と、この外側樹脂製フィルム層よりもガスの透過性が高い内側樹脂製フィルム層と、これらの間に介在して両フィルムを接着する粘着剤層又は接着剤層と、を有し、その粘着剤層又は接着剤層に香料が含有されているとともに、前記内側樹脂製フィルム層が前記ティシュペーパー束に対面し、前記外側樹脂製フィルム層が個包装フィルムに対面する位置関係で、介在され、
    前記外側樹脂製フィルム層が、厚み5〜80μmの、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリ塩化ビニリデンフィルムであり、
    前記内側樹脂製フィルム層が、厚み10〜100μmの、ポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム及びポリカーボネートフィルムの何れかであり、
    前記粘着剤層又は接着剤層の厚みが5〜80μmである、
    ことを特徴とする香り付きポケットティシュー製品。
  2. 個包装フィルムとシート材とが融着されて一体化されている請求項1記載の香り付きポケットティシュー製品。
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