JP6302200B2 - トイレットロール - Google Patents

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Description

本発明は、香料が付与されたトイレットロールに関する。
トイレットロールに香料を付与して芳香機能をもたせたものがある。この香料付きトイレットロールでは、トイレットペーパーにマイクロカプセル化した香料を付与したものがよく知られる。ただし、トイレットペーパーは、肌に直接触れるためマイクロカプセル化した香料を付与したものであると、使用時にマイクロカプセルから漏出した香料が肌に移るという問題がある。そのため、肌に香りを移すことなくトイレ空間に好ましい芳香を漂わせるために、トイレットペーパーが巻かれる紙管に香料を付与したものも提案されている。
これら香料付きトイレットロールにおいては、使用中の香りの持続性の他に、使用開始までは香料が揮発しない性能(以下、保香性ともいう)が要求される。通常、トイレットロールは、製造後に複数個まとめて、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等からなる包装フィルムで包装された状態で出荷され、店頭陳列を経て消費者に使用されるまでは、倉庫や家庭内での保管を含めるとかなりの時間を要する。
しかし、トイレットロールに使用される包装フィルムのガスバリア性は高いものではないため、揮発性の高い香料を用いた場合には、製造後出荷前の保管時、出荷後の倉庫保管時、店頭陳列時等に香料が揮発して包装フィルム外に放出し、使用時には香りが弱くなるおそれがある。
この問題点を解決するために、揮発性の弱い香料を選択することも可能であるが、香りの種類選択が制限されるといった問題点や、使用時の揮発性まで制限されてしまうといった問題点がある。また、従来の香料付きトイレットロールは、使用時には必ず芳香機能が発揮されるため、消費者が状況に応じて芳香の有無を選択できない点も問題であった。
特開2008−200124号公報 特許3615534号 特開2003−325372号公報 特開2012−169382号公報 特開平11−197054号公報 特開2009−242065号公報
そこで、本発明の主たる課題は、使用開始までは香料の揮発が抑制され、使用時には使用者の選択により香料が開放されて新鮮な芳香が発生する、香料付きトイレットロールを提供することにある。
上記課題を解決した本発明とその効果は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
紙管にトイレットペーパーが巻かれたトイレットロールであって、
紙管内面に対して固定された香料保持層と、この香料保持層に揮発可能に保持された揮発性香料と、前記香料保持層における少なくとも紙管側と反対側を被覆する非通気性のガスバリア層とを備え、
前記ガスバリア層を開放することにより前記香料保持層が露出する構成とされ
少なくとも前記紙管側と反対側のガスバリアフィルムは、前記紙管の長手方向両端部にわたり連続するとともに、紙管の長手方向中間位置で長手方向両側に分離するためのミシン目を有している、ことを特徴とするトイレットロール。
(作用効果)
本発明では、紙管内面に固定された香料保持層がガスバリア層で被覆されており、このガスバリア層を使用者が剥離等により開放すると、香料保持層が露出し、香料の揮発が促進される。よって、使用開始までは香料の揮発が抑制され、使用時には使用者の選択により香料が開放されて新鮮な芳香が発生するようになる。もちろん、使用者が芳香を望まないときにはガスバリア層を開放せずに使用することで、芳香無しか又はそれに近い状態でトイレットロールを使用することができる。しかも、トイレットペーパーに香料を含有させなければ、使用時に香料が肌に付着することもない。
また、香料の保持量を十分に確保することや、揮発性を考慮すると、香料保持層は紙管の長手方向両端部まで設けることが好ましく、その場合、香料保持層を単一のガスバリアフィルムで被覆するためにはガスバリアフィルムを紙管の長手方向両端部にわたるように設けることになる。しかし、ガスバリアフィルムを剥離する際、使用者は紙管の両端開口近傍にしか指を入れることができないため、ガスバリアフィルムが長過ぎると、剥離作業が困難となるおそれがある。これに対して、上述のように、ガスバリアフィルムに、紙管の長手方向中間位置で長手方向両側に分離するためのミシン目を形成しておくと、剥離時にはこのミシン目でガスバリアフィルムを分割し、より短いフィルムを個々に剥離することができ、剥離作業が容易となる。
<請求項2記載の発明>
紙管にトイレットペーパーが巻かれたトイレットロールであって、
紙管内面に対して固定された香料保持層と、この香料保持層に揮発可能に保持された揮発性香料と、前記香料保持層における少なくとも紙管側と反対側を被覆する非通気性のガスバリア層とを備え、
前記ガスバリア層を開放することにより前記香料保持層が露出する構成とされ、
前記香料保持層を前記紙管に固定するための保持層固定手段を有するとともに、前記香料保持層がパルプ繊維集合体からなり、前記保持層固定手段及びガスバリア層がともに水溶性である、ことを特徴とするトイレットロール。
(作用効果)
本発明では、紙管内面に固定された香料保持層がガスバリア層で被覆されており、このガスバリア層を使用者が剥離等により開放すると、香料保持層が露出し、香料の揮発が促進される。よって、使用開始までは香料の揮発が抑制され、使用時には使用者の選択により香料が開放されて新鮮な芳香が発生するようになる。もちろん、使用者が芳香を望まないときにはガスバリア層を開放せずに使用することで、芳香無しか又はそれに近い状態でトイレットロールを使用することができる。しかも、トイレットペーパーに香料を含有させなければ、使用時に香料が肌に付着することもない。
また、トイレットロールの製造に際しては、多数個分の長さ連続するロール(ログ)を個々の長さに切断することにより個々のトイレットロールが製造される。この際、ログの両端は製品化されずにパルプ原料に戻される(リパルプ)といったリサイクルが行われている。また、製造中に変形等したものも、同様にリサイクルされている。しかし、本発明ではガスバリア層等の手段を設ける必要があるため、これらがリサイクルの障害となるおそれがある。よって、上述のように、香料保持層をパルプ繊維集合体とし、保持層固定手段及びガスバリア層をともに水溶性のものとし、リパルプを容易にするのも好ましい形態である。
<請求項3記載の発明>
前記紙管側にも非通気性のガスバリア層を備えており、この紙管側のガスバリア層及び前記紙管側と反対側のガスバリア層はともに、前記香料保持層の周囲に食み出した部分を有するとともに、この食み出した部分において前記香料保持層の周囲を連続的に取り囲むように気密接合されている、請求項1又は2記載のトイレットロール。
(作用効果)
このような構成を採用することにより、紙管側及びその反対側のガスバリア層により形成される密封空間内に香料保持層が収納されるため、使用前の揮発抑制効果がより一層のものとなる。
<請求項4記載の発明>
前記紙管側のガスバリア層及び前記紙管側と反対側のガスバリア層はともに溶着可能なガスバリアフィルムであり、前記気密接合が前記ガスバリアフィルム同士の溶着によりなされている、請求項1〜3の何れか1項に記載のトイレットロール。
(作用効果)
このように、ガスバリア層をともに溶着可能なフィルムとしてそれらを溶着により気密接合すると、簡素な構造で気密性も高く、かつ製造も容易となる。
<請求項5記載の発明>
少なくとも前記紙管側と反対側のガスバリアフィルムは、前記溶着された部分より外側に、溶着されていない摘み代を備えている、請求項4記載のトイレットロール。
(作用効果)
このように、ガスバリアフィルムの非溶着部分を溶着部分の外側に積極的に形成して摘み代とすると、別途専用の摘み手段を設けることなく、ガスバリアフィルムに摘みを設けることができ、ガスバリアフィルムの剥離を容易に行うことができるようになる。
以上の本発明によれば、使用開始までは香料の揮発が抑制され、使用時には使用者の選択により香料の揮発が解放可能となるため、新鮮な芳香が発生する、等の利点がもたらされる。
トイレットロールの斜視図である。 紙管の斜視図である。 図2のC−C線断面図である。 平坦に展開した状態の紙管を内面側から見た平面図である。 平坦に展開した状態の紙管を内面側から見た平面図である。 平坦に展開した状態の紙管を内面側から見た平面図である。 紙管の断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明は、この実施形態に限られない。
本実施形態に係るトイレットロール10は、図1に示すとおり、紙管11の外面11Bに帯状の家庭用薄葉紙であるトイレットペーパー12が巻かれたものである。トイレットロール10の大きさ等は、幅L1が100〜120mm、直径L2が100〜120mm、巻き長さ(トイレットペーパーの全長)が18〜70m、紙管内径L3が35〜50mmであるのが望ましい。この大きさであれば一般的なトイレットロール用のペーパーホルダーが利用でき、トイレットペーパーの長さも十分である。
トイレットペーパー12は、微細な凹凸であるクレープを有する家庭用薄葉紙である。その具体的な組成・構成は限定されないが、1プライから3プライであり、全体での紙厚が100〜180μmであり、1プライ当りの米坪は、11.0〜25.0g/m2であるのが望ましい。この範囲であれば使用時の柔らかさや吸水性を確保できる。
なお、本発明に係る米坪とは、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法によるものであり、紙厚とは、JIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて5回測定した平均値をいう。
本実施形態のトイレットロール10の紙管11の構造は限定されない。二枚の紙管原紙がともに螺旋状に巻かれて筒状をなした二層積層構造のスパイラル紙管、平巻き紙管を用いることができる。好ましくは、米坪120〜220g/m2、紙厚150〜500μmの紙管原紙を図2に示すように螺旋状に巻いて二層積層構造にしたスパイラル紙管が望ましい。紙管の強度、ひいては後述の香料内蔵部の強度を確保しやすい。
特徴的には、図2〜図4に示すように、本実施形態のトイレットロール10は、紙管内面11Aに対して固定された香料保持層20と、この香料保持層20に揮発可能に保持された揮発性香料と、香料保持層20における少なくとも紙管11側と反対側を被覆する非通気性のガスバリア層21,22とを備えている。このように、紙管内面11Aに固定された香料保持層20がガスバリア層21,22で被覆されていると、使用開始までは香料の揮発が抑制される。そして、使用開始時等に、紙管11側と反対側を被覆するガスバリア層21を使用者が剥離等により開放すると、香料保持層20が露出し、香料の揮発が促進される。よって、使用時には使用者の選択により香料が開放されて新鮮な芳香が発生するようになる。もちろん、使用者が芳香を望まないときには紙管11側と反対側を被覆するガスバリア層21を開放せずに使用することで、芳香無しか又はそれに近い状態でトイレットロール10を使用することができる。しかも、トイレットペーパー12に香料を含有させなければ、使用時に香料が肌に付着することもない。
香料保持層20は、表面及び内部の少なくとも一方に香料を揮発可能に保持できる限り、素材は特に限定されない。香料が表面に付着するだけで良ければ香料が浸透しない樹脂フィルム素材、例えばポリエチレン、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタラートとすることも可能である。香料の保持量をより多くするために、香料が内部まで浸透して保持されるような素材、具体的には紙や不織布等の繊維集合体を用いるのは一つの好ましい形態である。紙としては、米坪50〜250g/m2程度、紙厚80〜400μm程度の薄葉紙を用いることができ、香料の分散移動が良好となる点で非塗工紙が好ましい。また、不織布としては、米坪50〜250g/m2程度、厚さ80〜400μm程度のものを用いることが望ましい。不織布の原料繊維は特に限定されず、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを用いることができ、また、加工方法も特に限定されず、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を用いることができる。なお、トイレットロール10のリサイクルを考慮すると、香料保持層20は、パルプ繊維100%の繊維集合体であることが好ましい。
香料保持層20は単一の素材層とする他、複数の素材を積層した積層構造とすることもでき、積層構造においては各層毎に異なる香料を保持させたりすることができる。
揮発性香料としては、酢酸イソブチル、リモネン、シトラール、メントール、ヘキサノールが例示できる。その他の香料成分としては、例えば、レモン油、グレープフルーツ油、ローズマリー油、ペパーミント油、マンダリン油、ライム油、ユズ油、カモミール油、ラベンダー油、ローズ油、スペアミント油等の天然香料類;リナロール、シトロネロール、メントール、ゲラニオール等のアルコール類等の合成香料、2−メチルブタン酸エチル、β−ピネン、酢酸イソアミノル、2−メチルペンタン酸エチル、β-ミルセン、ヘキサン酸エチル、酢酸3−メチル−2−ブテン−1−オール、酢酸3−ヘキセン−1−オール、テトラヒドロ−4−メチル−2−(−2−メチルプロピル)2H−ピラン、イソシクロシトラール、2,4−ジメチル−7−オクテン−2−オール、3,7−ジメチル−1,6−オクタデン−3−オール、酢酸 4−tert−ブチルシクロヘキシル、2−(1,1−ジメチルエチル)−シクロヘキサノール、酢酸1−フェニルエチル、ブタン酸1,1−ジメチル−2−フェニルエチル等の化学物質が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて調合香料として用いてもよい。香料の選択は、所望の香調によって決定すればよい。これらの香料は、所望の蒸気圧に調整するためにアルコール等の揮発性溶媒や水に混合して使用することができる。
香料保持層20に保持させる香料の量は、香料の種類・揮発性等により適宜定めればよいが、通常の場合、例えば1.0〜15.0g/m2程度とすることができる。
香料保持層20を紙管内面11Aに対して固定するための保持層固定手段としては、図示形態のように、ホットメルト接着剤などの接着剤、両面テープ等のような介在型接合手段23を用いる他、香料保持層20が熱溶着可能な素材である場合には、接着剤等を介在させずにヒートシール等の溶着手段を用いて香料保持層20を紙管11側に対して溶着することもできる。トイレットロール10のリサイクルを考慮すると、保持層固定手段は水溶性のものが好ましく、例えばポリビニルアルコールやでんぷんなどを接着剤として使用することができる。
ガスバリア層21,22は、香料保持層20の表面(紙管内面11Aに露出する面)の一部のみを被覆するだけでも良いが、全体を被覆することが好ましく、特に図示形態のように香料保持層20の周囲にある程度食み出すように構成すると揮発防止性を高めやすいため好ましい。ガスバリア層21,22は単一の素材層とする他、ガスバリア性向上等の目的で複数の素材を積層した積層構造とすることもできる。
ガスバリア層21,22は、図2〜図4に示すように、香料保持層20における紙管11側と反対側だけでなく、紙管11側にも設けると、香料の紙管11側からの放出も抑制できるため好ましく、その場合に、紙管側のガスバリア層22及び紙管側と反対側のガスバリア層21はともに、香料保持層20の周囲に食み出した部分を有するとともに、この食み出した部分において香料保持層20の周囲を連続的に取り囲むように気密接合されていると、紙管11側及びその反対側のガスバリア層21,22により形成される密封空間内に香料保持層20が収納されるため、使用前の揮発抑制効果がより一層のものとなる。ガスバリア層21,22は、図7に示すように紙管11側と反対側のみに設けることも可能である。なお、図2〜図4に示すように紙管側のガスバリア層22を設ける場合、香料保持層20はガスバリア層21,22を介して間接的に紙管内面11Aに固定され、図7に示すように紙管側のガスバリア層22を設けない場合には香料保持層20は直接的に紙管内面11Aに固定される。
ガスバリア層21,22としては、非通気性のガスバリアフィルムを貼り付けることが望ましいが、非通気性(特に、酸素の透過度が200cc/m2・24h/atm未満、炭酸ガスの透過度が900cc/m2・24h/atm未満であることが望ましい)であれば、コート剤の塗工により形成される塗工膜でも良い。香料保持層20の紙管11側及びその反対側の両方にガスバリア層21,22を設ける場合は、両方のガスバリア層21,22を同じものとする他、異ならしめる(例えば紙管側と反対側のガスバリア層21をガスバリアフィルムとし、紙管側のガスバリア層22を塗工膜とする)こともできる。ガスバリアフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、株式会社クラレ社製のエバールなどのEVOH樹脂フィルム(エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム)、EVOH樹脂にスチレン系エラストマーを配合した樹脂からなるフィルム、日本合成化学工業社製のハイセロンやボブロン(いずれも商標)などのPVOH樹脂フィルム等を用いることができる。塗工膜を形成するためのコート剤としては、例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン等を用いることができる。トイレットロール10のリサイクルを考慮すると、ガスバリア層21,22が水溶性であるのが好ましいことは他の素材と同様である。
図2〜図4に占めすように、紙管11側及びその反対側のガスバリア層21,22を気密接合する場合において、ガスバリア層21,22としてガスバリアフィルムを用いる場合は、溶着可能なガスバリアフィルムを用いてガスバリアフィルム同士の溶着により気密接合を行うと、接着剤を用いるよりも、簡素な構造で気密性も高く、かつ製造も容易となるため好ましい。
また、少なくとも紙管側と反対側のガスバリア層21にガスバリアフィルムを用いる場合は、ガスバリアフィルムの端部に非固定の摘み代21tを設けることが望ましい。これにより、使用者は摘み代21tを摘まんでガスバリアフィルムを剥離することができ、香料保持層20の開放をより容易に行うことができる。例えば、図2〜図4に示す形態のように、紙管11側及びその反対側のガスバリアフィルムを溶着により気密接合する場合には、溶着位置をガスバリアフィルムの縁よりも内方に離間させることにより、溶着部分21mより外側に非溶着部分21mを積極的に形成し、これを摘み代21tとすることができる。摘み代21tの数、及び形成位置は適宜定めることができ、図示例では紙管11の周方向両側の縁部にそれぞれ形成しているが、図5に示すようにガスバリアフィルムの周縁部全体に設けたり、図示しないが、紙管11の周方向いずれか一方側にのみ形成したり、また紙管11の長手方向両側又はいずれか一方側に形成したりすることもできる。
香料保持層20は図2〜図4、図6に示す例のように間隔を空けて複数配列する他、図5に示すように一つだけ配置することができる。また、図示例のように、単一のガスバリア層21,22で全ての香料保持層20を覆う他、香料保持層20を複数個所に設ける場合は、香料保持層20毎に個別のガスバリア層21,22を設けることもできる。
香料の保持量を十分に確保することや、揮発性を考慮すると、香料保持層20は紙管11の長手方向両端部まで設けることが好ましく、その場合、香料保持層20の紙管側と反対側を単一のガスバリアフィルムからなるガスバリア層21で被覆するためには、図4,図5に示す例のようにガスバリア層21を紙管11の長手方向両端部にわたるように設けることになる。しかし、ガスバリア層21を剥離する際、使用者は紙管11の両端開口近傍にしか指を入れることができないため、ガスバリア層21が長過ぎると、剥離作業が困難となるおそれがある。そこで、図4に示すように、単一のガスバリアフィルムからなるガスバリア層21に、紙管11の長手方向中間位置(例えば中央)で長手方向両側に分離するためのミシン目21pを形成することも提案する。これにより、ガスバリア層21の剥離時にはこのミシン目21pでガスバリア層を分割し、より短いフィルムを個々に剥離することができ、剥離作業が容易となる。
香料保持層20及びガスバリア層21,22の配置は適宜定めることができるが、紙管11が原紙を螺旋状に巻いて筒状にしたスパイラル紙管11(或いはスパイラル式紙管11とも称される)の場合には、原紙の段階で、原紙(二層構造の紙管11の場合は内側の原紙)の紙管内面11Aに相当する面に香料保持層20及びガスバリア層21,22を設けた後、マンドレルシャフトに巻き付ける等により紙管11を形成すると、紙管11を形成してからその内面に香料保持層20及びガスバリア層21,22を設けるのと比較して製造が容易となるため好ましい。図6はこの製造方法による紙管11を示しており、原紙継目間の範囲内に香料保持層20及びガスバリア層21,22が設けられており、特に図示形態では、香料保持層20は原紙の長手方向(連続方向)に間隔を空けて間欠的に配置され、ガスバリア層21,22は原紙の長手方向に連続的に設けられている。
10…トイレットロール、11…紙管、11A…紙管内面、11B…紙管外面、12…トイレットペーパー、L1…ロールペーパーの幅、L2…ロールペーパーの直径、L3…紙管内径、20…香料保持層、21,22…ガスバリア層、21…紙管側と反対側のガスバリア層、21t…摘み代、21m…溶着部分、21p…ミシン目、22…紙管側のガスバリア層、23…接合手段。

Claims (5)

  1. 紙管にトイレットペーパーが巻かれたトイレットロールであって、
    紙管内面に対して固定された香料保持層と、この香料保持層に揮発可能に保持された揮発性香料と、前記香料保持層における少なくとも紙管側と反対側を被覆する非通気性のガスバリア層とを備え、
    前記ガスバリア層を開放することにより前記香料保持層が露出する構成とされ
    少なくとも前記紙管側と反対側のガスバリアフィルムは、前記紙管の長手方向両端部にわたり連続するとともに、紙管の長手方向中間位置で長手方向両側に分離するためのミシン目を有している、ことを特徴とするトイレットロール。
  2. 紙管にトイレットペーパーが巻かれたトイレットロールであって、
    紙管内面に対して固定された香料保持層と、この香料保持層に揮発可能に保持された揮発性香料と、前記香料保持層における少なくとも紙管側と反対側を被覆する非通気性のガスバリア層とを備え、
    前記ガスバリア層を開放することにより前記香料保持層が露出する構成とされ、
    前記香料保持層を前記紙管に固定するための保持層固定手段を有するとともに、前記香料保持層がパルプ繊維集合体からなり、前記保持層固定手段及びガスバリア層がともに水溶性である、ことを特徴とするトイレットロール。
  3. 前記紙管側にも非通気性のガスバリア層を備えており、この紙管側のガスバリア層及び前記紙管側と反対側のガスバリア層はともに、前記香料保持層の周囲に食み出した部分を有するとともに、この食み出した部分において前記香料保持層の周囲を連続的に取り囲むように気密接合されている、請求項1又は2記載のトイレットロール。
  4. 前記紙管側のガスバリア層及び前記紙管側と反対側のガスバリア層はともに溶着可能なガスバリアフィルムであり、前記気密接合が前記ガスバリアフィルム同士の溶着によりなされている、請求項1〜3の何れか1項に記載のトイレットロール。
  5. 少なくとも前記紙管側と反対側のガスバリアフィルムは、前記溶着された部分より外側に、溶着されていない摘み代を備えている、請求項4記載のトイレットロール。
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