JP2016066067A - 現像装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】AC現像バイアスを用い、周期的な濃度変動を改善するとともに、AC現像バイアスのプラス側バイアスによる影響を低減し、現像能力の低下を長期に渡り抑制することができる現像装置を提供する。【解決手段】トナーとキャリアとからなる現像剤を有し、潜像担持体1と対向する現像領域で潜像担持体の表面の潜像に現像剤G中のトナーを供給し現像する現像剤担持体50を有する現像装置5であって、キャリアは微粒子を含有し、体積固有抵抗R(=10X)(Ω・cm)のXの値が11.5から16.0であり、現像剤担持体は、複数の磁極を有する磁界発生手段55と、磁界発生手段の磁力によって円筒形状の外周面に現像剤を担持し、現像装置本体に対し回転し表面移動する現像剤担持体とを有し、現像剤担持体に対し、交流成分を含む電圧を印加する現像スリーブ電圧印加手段151を有する現像装置。【選択図】図11

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置における現像手段として有効に使用し得る現像装置、及び該現像装置を有する画像形成装置に関する。
従来、潜像担持体上に形成した潜像を現像装置で顕像化する現像装置が知られている。例えば、潜像担持体に形成された潜像を顕像化するために、現像剤としてトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用いた二成分方式の現像装置がある。二成分方式の現像装置では、現像剤担持体を構成する現像スリーブの表面の一部と潜像担持体の表面の一部とが対向して現像領域を形成する。そして、現像スリーブ内に配置された磁界発生手段の磁界によって現像スリーブ上に形成した磁気ブラシを現像領域で潜像担持体に接触または近接させて潜像担持体の表面の潜像にトナーを付着させて可視像化している。
この種の現像装置では、現像電圧が印加された現像スリーブの表面電位と、潜像担持体の表面電位との電位差によって現像スリーブから潜像担持体にトナーが移動する。現像スリーブに現像電圧を印加する構成としては、直流成分のみの電圧を印加する構成(以下、「DCバイアス現像」と呼ぶ)と、交流成分を含む電圧を印加する構成(以下、「ACバイアス現像」と呼ぶ)(例えば、特許文献1参照)とが知られている。
一方、近年、電子写真方式を用いた複写機やプリンタの技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場が拡大する傾向にある。このようなフルカラー電子写真方式による画像形成において、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、潜像担持体上のトナー量を静電潜像に忠実に保つ必要がある。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、DCバイアス現像では、作像した画像に現像スリーブの円周の長さに対応した周期的な濃度変動が生じることが分かった。これは、製造誤差等により現像スリーブが偏芯していることで、現像スリーブを回転させると、潜像担持体と現像スリーブとの隙間(以下、「現像ギャップ」と呼ぶ)が現像スリーブの回転周期に応じて変動するためと考えられる。
一方、ACバイアス現像では、DCバイアス現像に比べて上記周期的な濃度変動が改善されることを確認した。そこで、現像手段としてACバイアス現像を用いることとし、さらにACバイアス現像について研究をすすめたところ、ACバイアス現像を用いることによる特有の問題が生じることが分かった。
本発明者らの研究によると、ACバイアスの重畳により、プラス側(スリーブ側へ戻す側)バイアスによるトナー抜けや、現像開始電圧が高くなることによる使用バイアスの上昇に伴い潜像担持体上へのキャリアの付着、ゴースト画像といった問題が生じることが分かった。ここで、ゴースト画像とは、直前画像履歴による影響により、潜像担持体上のトナー量の差が次の現像時の画像上に濃度差として表れる現象をいう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、AC現像バイアスを用い、周期的な濃度変動を改善するとともに、AC現像バイアスを用いることにより生じるプラス側バイアスによる影響を低減し、現像能力の低下を長期に渡り抑制することができる現像装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明の現像装置は、トナーとキャリアとからなる現像剤を有し、前記現像剤を表面上に担持して表面が無端移動し、潜像担持体と対向する現像領域で前記潜像担持体の表面の潜像に前記現像剤中の前記トナーを供給して現像する現像剤担持体を有する現像装置であって、
前記キャリアは微粒子を含有し、前記キャリアの体積固有抵抗R(=10)(Ω・cm)のXの値が11.5から16.0であり、
前記現像剤担持体は、複数の磁極を有する磁界発生手段と、前記磁界発生手段を内包する円筒形状で、前記磁界発生手段の磁力によって円筒形状の外周面に前記現像剤を担持し、現像装置本体に対して回転することによって表面移動する現像スリーブとを有し、
前記現像スリーブに対し、交流成分を含む電圧を印加する現像スリーブ電圧印加手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、周期的な濃度変動を抑制しつつ、現像能力の低下を長期に渡り抑制することができる現像装置を提供することができる。
図1は、ACバイアスの波形の一例を示すとともにトナーの移動について説明した図である。 図2は、ACバイアスの波形の他の一例を示すとともにトナーの移動について説明した図である。 図3は、ピークトゥピーク800Vに固定した条件下における、Vpp1、Vpp2、Voffの関係を示した図である。 図4は、AC現像におけるトナー移行量と現像開始電圧の関係を示した図である。 図5は、キャリアの体積固有抵抗の測定に用いる抵抗測定セルの一例を示す斜視図である。 図6Aは、キャリアにおいて、被覆層中における微粒子の存在状態を示したイメージ図である。 図6Bは、キャリアにおいて、被覆層中における微粒子の存在状態を示したイメージ図である。 図6Cは、キャリアにおいて、被覆層中における微粒子の存在状態を示したイメージ図である。 図7Aは、キャリアにおいて、被覆層中における微粒子の存在状態を示したイメージ図である。 図7Bは、キャリアにおいて、被覆層中における微粒子の存在状態を示したイメージ図である。 図8は、本発明に係る現像装置の現像スリーブに印加される現像バイアスの波形の一例を示す説明図である。 図9は、本実施形態に係る複写機の一例を示す概略構成図である。 図10は、作像部の概略構成図である。 図11は、本実施形態に係る現像装置の一例を示す説明図である。 図12は、現像カバーを取り外した状態の現像装置の一例を示す斜視図である。 図13Aは、現像装置において、現像カバーを取り外した状態の一例を示す上面図である。 図13Bは、現像装置の側面図である。 図13Cは、現像装置の側方断面図である。 図14は、現像装置内における現像剤の長手方向の動きと、現像剤の堆積の状態とを示す概略図である。 図15は、本発明に係る現像装置の現像スリーブに印加される現像バイアスの波形の他の一例を示す説明図である。 図16は、実験例1の結果を示す図である。 図17は、実験例2の結果を示す図である。 図18は、実験例3の結果を示す図である。 図19は、現像装置が備える現像ローラの断面説明図である。 図20Aは、縦帯チャートにおける正常画像の一例を示す図である。 図20Bは、縦帯チャートにおける異常画像の一例を示す図である。 図21は、現像剤の帯電量を測定する測定方法(ブローオフ法)の説明図である。
(現像装置)
本発明の現像装置は、トナーとキャリアとからなる現像剤を有しており、前記キャリアは、微粒子を含有し、前記キャリアの体積固有抵抗R(=10)(Ω・cm)のXの値は11.5から16.0である。
また、本発明の現像装置は、現像剤担持体を有している。前記現像剤担持体は、磁界発生手段と現像スリーブとを有している。
また、本発明の現像装置は、前記現像スリーブに対し、交流成分を含む電圧を印加する現像スリーブ電圧印加手段を有している。
本発明の現像装置は、画像形成装置において、現像手段を施す際に使用される。
<現像剤>
前記現像剤は、トナーとキャリアとを含有する。
<<キャリア>>
前記キャリアは、例えば、芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する被覆層とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記キャリアとしては、例えば、被覆層中に微粒子を含有し、前記キャリアの体積固有抵抗R(=10)(Ω・cm)のXの値が11.5から16.0、つまり体積固有抵抗Rの常用対数値Log10RであるXが、11.5(Log(Ω・cm))から16.0(Log(Ω・cm))であることが重要である。体積固有抵抗が11.5(Log(Ω・cm))未満であると、現像バイアスに対しての追従性が高くなって好ましくない。
例えば、ACバイアスを重畳すると、プラス側(スリーブ側へ戻す側)バイアスによるトナー抜けや、現像開始電圧が高くなることによる使用バイアスの上昇に伴い潜像担持体上へのキャリアの付着、ゴースト画像が問題となる。
本発明者らは、体積固有抵抗が上記範囲にあるキャリアを用いると、バイアスの変化に対する現像剤抵抗の変化が緩やかに追従するためプラス側バイアスによる上記問題がおきにくいことを見出した。
ACバイアスを重畳することは図1に示すように平均的なバイアス(直流(DC)成分:Voffで表される)に所定のピーク幅を持つ交流(AC)成分を重ね合わせているため、ACバイアスがマイナスにかかる間はトナーは現像ローラーから潜像担持体へ移動しやすくなり、逆にACバイアスがプラスにかかる間は移動しにくくなる。
ACバイアスのピークトゥピークが大きい場合(図1では800Vの場合)、ACバイアスがプラスにかかる間はトナーは潜像担持体から戻される方向のバイアスが働くことになる。図1におけるaの矢印は、トナーが現像ローラから感光体へ移動する力が働いていることを意味しており、bの矢印は、トナーが感光体から現像ローラへ移動する力が働いていることを意味している。
図2のようにACバイアスのプラス側成分に比べ、マイナス側成分の時間的比率が大きい場合はプラス側成分の大きさは大きくなるため、トナーが潜像担持体から強いバイアスで戻されることとなる。
図3に示すように、ピークトゥピーク800V条件下において、DC成分(Voff)が低いときには、潜像担持体からの戻るバイアス(Vpp2)が非常に強くなってしまう。
このため、図4に示すように現像が開始する低バイアスにおいて、トナーが現像しにくい現象が起こり、現像開始電圧が高くなってしまう。これにより潜像担持体上に所定量トナーを付着させたいときに、現像開始電圧が高くなることで、必要な現像ポテンシャルVpot.が高くなってしまい、電荷注入によりキャリアがプラスからマイナスへ帯電され、キャリアがトナーと同極性となり潜像担持体に現像(付着)されるなどの副作用が起きる。
キャリアの体積固有抵抗が低すぎると、図1、2に示すようなバイアスの急峻な変化に応じて、キャリア抵抗が急峻に変化し、上記問題を引き起こすが、キャリアの体積固有抵抗が11.5(Log(Ω・cm))以上であると、バイアス応答性が緩やかとなることで、上記副作用を軽減することができることを本発明者らは見出した。
前記キャリアの体積固有抵抗R(=10)(Ω・cm)のXの値は11.5から16.0、つまり体積固有抵抗Rを常用対数値Log10R=Xで表した際のXが、11.5(Log(Ω・cm))から16.0(Log(Ω・cm))である。
なお、体積固有抵抗は、図5に示すセルを用いて測定することができる。具体的には、まず、表面積2.5cm×4cmの電極(1a)及び電極(1b)を、0.16cmの距離を隔てて収容したフッ素樹脂製容器(2)からなるセルに、キャリア(3)を充填し、落下高さ1cm、タッピングスピード30回/分間で、10回のタッピングを行う。次に、電極(1a)及び(1b)の間に1,000Vの直流電圧を印加して30秒後の抵抗値r[Ω]を、ハイレジスタンスメーター4329A(横河ヒューレットパッカード社製)を用いて測定し、下記式から、体積固有抵抗R(Ω・cm)を求め、Log10R=Xを算出することができる。
r×(2.5×4)/0.16 ・・・式
−芯材粒子−
前記磁性を有する芯材粒子としては、磁性体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、コバルト等の強磁性金属、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、各種合金、化合物等の磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子などが挙げられる。これらの中でも、環境面への配慮の点で、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライトなどが好ましい。
−被覆層−
前記被覆層は、芯材粒子表面を被覆するものであり、樹脂と、微粒子とを含む。
前記被覆層は、樹脂及び微粒子を含有する被覆層形成溶液を前記芯材粒子に塗布することにより形成することができる。
前記キャリアの電気抵抗(体積固有抵抗)を所望の範囲とするのに、使用する微粒子の種類、大きさ、物性や、被覆層中における微粒子の分散状態を考慮するとよい。
前記被覆層中に、前記微粒子が10質量%から85質量%の割合で含有する被覆層であれば、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、40質量%から85質量%がより好ましく、50質量%から80質量%がさらに好ましい。
前記微粒子の含有量が、10質量%未満であると、前記被覆層が削れることがあり、85質量%を超えると、被覆層の抵抗が均一となってしまい、現像バイアスに対しての追従性が高くなって好ましくない。
微粒子の含有量が上記範囲においては、バイアスの変化に対する現像剤抵抗の変化が緩やかに追従するためプラス側バイアスによる上記課題がおきにくい事が明らかとなった。
理由は定かではないが、抵抗の高い樹脂部に抵抗の低い微粒子が所定の割合で存在することで、被覆層の抵抗が不均一となり、特に低バイアス時に樹脂抵抗に依存する高抵抗現像剤同様の挙動を示し、バイアス追従性が落ちていると考えている。
なお、前記微粒子の含有量は、下記式で表される。
微粒子の含有量(質量%)={微粒子/(微粒子+樹脂固形分総量)}
また、被覆層中の粒子の存在状態も重要であることがわかった。微粒子が均一に分散している状態は上記と同じ理由で好ましくない。
図6AからC、及び図7AからBに、被覆層中における微粒子の存在状態を表したイメージ図を挙げた。図6AからC、及び図7AからB中において、符合110は微粒子を、111は被覆層を、112は芯材粒子を表している。
ここで、図6AやCに比べ、図6Bで示される状態が好ましいと本発明者らは考えている。また、図7で示すように微粒子が均一に被覆層に分散されているよりも(図7A)、微粒子がある程度凝集し、被覆層中に不均一に散らばっている方(図7B)が好ましい。
本発明では、被覆層中に分散されている微粒子の大きさ、つまり被覆層中における微粒子の粒径(以下、「微粒子の分散粒径」ともいう)は、後述するように、50nmから600nmの大きさであることが好ましい。たとえ、平均粒径の小さい微粒子を用いても、つまり微粒子それ自体の大きさが小さくても、微粒子の分散条件や分散方法等を調整することにより、微粒子の分散粒径が50nmから600nmであれば、本発明の効果は有すると考えられる。例えば、図7Bのようにいくつかの微粒子が凝集するように製造される場合には、微粒子の塊が上記50nmから600nmの範囲に入っていればよい。
被覆層中の微粒子の分散粒径は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面を観察し、任意の100粒子を測定し測定値の平均を求めることにより得ることができる。
前記被覆層の厚みは、前記樹脂の前記芯材粒子に対する含有量により制御することができる。前記樹脂の前記芯材粒子に対する含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、被覆層の厚みにより局所的な低抵抗状態を形成することができる点で、0.5質量%から3.0質量%が好ましい。
前記被覆層の平均厚みhとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、薄すぎると、現像機内での攪拌で容易に前記芯材粒子の表面が露出してしまい、抵抗値の変化が大きくなることがあり、厚すぎると、前記芯材粒子の凸部が露出せず、局所的な低抵抗状態を形成することが難しくなってしまう。前記被覆層の厚みは、前記樹脂の前記芯材粒子に対する含有量により制御することができる。
前記被覆層の平均厚みhは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面を観察し、キャリア表面を覆う被覆層の樹脂部の厚みを測定し、その平均値から求めることができる。具体的には、前記キャリア断面から任意の50点について芯材粒子表面から被覆層表面までの距離を測定し、測定値の平均を求める。
−−樹脂−−
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シリコーン樹脂が好ましい。
また、前記樹脂としては、シランカップリング剤及びシリコーン樹脂を含有する混合物の硬化物を含む樹脂も好適に用いることができる。
前記シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくとも下記一般式(A)で表されるA部分、及び下記一般式(B)で表されるB部分を含む共重合体を加水分解し、シラノール基を生成して縮合することにより得られる架橋物を含有する樹脂を用いるのが、より好ましい。

ただし、前記一般式(A)中、Rは、水素原子、及びメチル基のいずれかを表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは、1〜8の整数を表し、Xは、前記共重合体におけるモル比を表し、10モル%〜90モル%を表す。

ただし、前記一般式(B)中、Rは、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは、炭素数1〜8のアルキル基及び炭素数1〜4のアルコキシ基のいずれかを表し、mは、1〜8の整数を表し、Yは、前記共重合体におけるモル比を表し、10モル%〜90モル%を表す。
前記シランカップリング剤は、前記微粒子を安定して分散させることができる。
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記シランカップリング剤は、適宜調製したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよく、該市販品としては、例えば、AY43−059、SR6020、SZ6023、SH6020、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43−310M、SZ6030、SH6040、AY43−026、AY43−031、sh6062、Z−6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z−6721、AY43−004、Z−6187、AY43−021、AY43−043、AY43−040、AY43−047、Z−6265、AY43−204M、AY43−048、Z−6403、AY43−206M、AY43−206E、Z6341、AY43−210MC、AY43−083、AY43−101、AY43−013、AY43−158E、Z−6920、Z−6940(以上、東レ・シリコーン社製)などが挙げられる。
前記シランカップリング剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂に対して、0.1質量%から10質量%が好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、前記芯材粒子乃至前記微粒子と前記結着樹脂との接着性が低下して、長期間の使用中に被覆層が脱落することがあり、10質量%を超えると、長期間の使用中にトナーのフィルミングが発生することがある。
前記被覆層は、前記シラノール基及び/又は加水分解性官能基を有するシリコーン樹脂、重合触媒、必要に応じて、シラノール基及び/又は加水分解性官能基を有するシリコーン樹脂以外の樹脂、溶媒を含む被覆層用組成物を用いて形成することができる。
具体的には、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆しながら、シラノール基を縮合させることにより形成してもよいし、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、シラノール基を縮合させることにより形成してもよい。
被覆層用組成物で芯材粒子を被覆しながら、シラノール基を縮合させる方法としては、特に限定されないが、例えば、熱、光等を付与しながら、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆する方法などが挙げられる。
また、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、シラノール基を縮合させる方法としては、特に限定はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に加熱する方法などが挙げられる。
−−微粒子−−
前記微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アルミナ、シリカ、チタン、バリウム、スズ、及びカーボンの少なくともいずれかを含むことが好ましい。
前記微粒子としては、導電性微粒子及び非導電性微粒子のいずれも用いることができ、導電性微粒子と非導電性微粒子とを併用してもよい。
ここで、前記導電性微粒子とは、粉体比抵抗が100Ω・cm以下である微粒子を指し、前記非導電性微粒子とは、粉体比抵抗が100Ω・cmを超える微粒子を指す。
前記粉体比抵抗は、例えば、次のようにして測定することができる。内径1インチの円筒状の塩化ビニル管の中に、試料を5g入れ、その上下を電極で挟む。これら電極をプレス機により、10kg/cmの圧力を加える。続いて、この加圧した状態で、LCRメータ(4216A、横河−HEWLETT−PACKARD社製)を接続する。接続直後の抵抗r(Ω)を読み取りノギスで全長L(cm)を測定し粉体比抵抗(Ω・cm)を算出する。計算式は、以下の式に示すものである。
粉体比抵抗(Ω・cm)=
{(2.54/2)2×π}×r/(L−11.35)
r :接続直後の抵抗
L :試料を充填した場合の全長
11.35:試料を充填しない場合の全長
前記導電性微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム等の基体に二酸化スズ、酸化インジウム等を層として形成した導電性微粒子;カーボンブラックを用いて形成する導電性微粒子などが挙げられる。これらの中でも、酸化アルミニウム、二酸化チタン、又は硫酸バリウムの基体に二酸化スズ、又は酸化インジウムを層として形成した導電性微粒子が好ましい。
前記非導電性微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムなどが挙げられる。
前記微粒子の粉体比抵抗としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、−3(Log(Ω・cm))から3(Log(Ω・cm))が好ましい。前記粉体比抵抗が、−3(Log(Ω・cm))未満であると、微粒子の抵抗が低すぎるため、トナーとの摩擦帯電の際に十分に帯電することができないこと、また現像バイアス追従性が高すぎるため、ACバイアス重畳の際、現像開始電圧が高くなり問題であり、3(Log(Ω・cm))を超えると、キャリア抵抗調整能力が十分でないため、エッジ効果及び画像の精細性が悪化することがある。
前記微粒子の体積平均粒径Dとしては、比較的粒径の大きい、例えば、50nmから600nmが好ましく、100nmから400nmがより好ましい。前記範囲内の粒径を有することで、樹脂被覆層の表面から微粒子が出やすくなり、部分的な低抵抗を作りやすく、更にはキャリア表面のスペント物を掻き取り易く、耐摩耗性にも優れる。また、50nmより小さいと、樹脂と微粒子が一様に混ざり、被服膜抵抗が均一となってしまうことで、バイアス追従性が高まり、ACバイアス重畳の際、現像開始電圧が高くなり問題がある。
本発明では、微粒子それ自体の大きさが比較的大きい、前述したような平均粒径のものを使用するのが好ましいが、これに限られず、微粒子の種類や大きさ、被覆層における微粒子の分散方法、被覆層の形成方法などを適宜選択することにより、図7Bで示されるような微粒子が塊で被覆層中に分散している態様も含めるものである。この場合には、前述したとおり、被覆層における微粒子の分散粒径が、50nmから600nmであればよく、つまり微粒子の塊が、上記50nmから600nmの範囲であればよい。
前記微粒子の体積平均粒径Dは、例えば、超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)を用いて測定することができる。具体的には、以下の手順で測定を行う。
ジューサーミキサーにアミノシラン(SH6020、東レ・ダウコーニング株式会社製)30mLにトルエン溶液300mLを入れる。試料を6.0gを加え、ミキサー回転速度をlowにセットし3分間分散する。1,000mLビーカーに予め用意されたトルエン溶液500mLの中に分散液を適量加えて希釈する。得られた希釈液はホモジナイザーにて常に攪拌を続ける。超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA−700(堀場製作所製)にて体積平均粒径を測定する。
−測定条件−
測定条件回転速度:2,000rpm
最大粒度:2.0μm
最小粒度:0.1μm
粒度間隔:0.1μm
分散媒粘度:0.59mPa・s
分散媒密度:0.87g/cm
粒子密度:乾式自動嵩密度計アキュピック1330(株式会社島津製作所製)を用いて測定した真比重値
<<<静電潜像現像用キャリアの重量平均粒径Dw>>>
前記キャリアの重量平均粒径Dwは、レーザー回折・散乱法によって求めた前記芯材粒子の粒度分布における積算値50%での粒径をいう。
前記キャリアの重量平均粒径Dwとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20μmから65μmであることが好ましい。前記重量平均粒径が前記範囲内であることにより、キャリア付着や画質などに対する改善効果が顕著である。これは、重量平均粒径が20μm未満の場合は、粒子の均一性が低下することと、マシン側で充分使いこなす技術が確立できていないことにより、キャリア付着などの問題が生じ好ましくない。一方、65μmを越える場合には、画像細部の再現性が悪く精細な画像が得られないので好ましくない。
前記重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。
この場合の重量平均粒径Dwは次式で表わされる。
Dw = {1/Σ(nD)}×{Σ(nD)}
(上記式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す)
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を測定幅単位に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの等分長さ(粒径分布幅)を採用した。
また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
また、本発明において個数平均粒径Dpは、個数基準で測定された粒子の粒径分布に基づいて算出されたものである。
この場合の個数平均粒径Dpは以下の式で表わされる。
Dp = (1/N)×(ΣnD)
(ただし、上記式中、Nは計測した全粒子数を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示し、Dは各チャネル(2μm)に存在する粒子粒径の下限値を示す。)
本発明において粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA9320−X100、Honewell社製)を用いた。その測定条件は以下の通りである。
−測定条件−
[1]粒径範囲:100nm〜8μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
<<<静電潜像現像用キャリアの磁化>>>
前記キャリアの磁化(磁気モーメント)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1kOeの磁場において、40Am/kgから90Am/kgが好ましい。
なお、前記磁化の測定には、例えば、高感度振動試料型磁力計(VSM−P7−15、東英工業株式会社製)を用いることができる。具体的な測定方法としては、キャリア約0.15gを秤量し、内径2.4mm、高さ8.5mmのセルに前記キャリアを充填し、1,000エルステット(Oe)の磁場下で測定する。
<<トナー>>
前記トナーは、例えば、バインダー樹脂、帯電制御剤、及び離型剤を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記トナーとしては、例えば、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、帯電制御剤、離型剤などを含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。また、前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて従来公知のトナー製法から適宜選択することができ、例えば、粉砕法、重合法、造粒法などが挙げられる。前記トナーの形状としては、不定形であっても、球形であってもよい。また、磁性トナーであっても、非磁性トナーであってもよい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体などのスチレン系バインダー樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートなどのアクリル系バインダー樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることができる点で、ポリエステル樹脂が好ましい。
前記ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合反応により得られる樹脂などが挙げられ、結晶性ポリエステル樹脂と併用して使用してもよい。
前記アルコール成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和若しくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単量体、その他の2価のアルコール単量体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上の高アルコール単量体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボン酸成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和若しくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルと、リノレイン酸からの二量体酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の3価以上の多価カルボン酸単量体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂を併用すると、更に低温での定着が可能になると共に、低温でも画像の光沢性をさらに上げることが可能になる。前記結晶性ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度で結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙などの記録媒体への定着機能を発現する。ここでいう結晶性ポリエステルとは、軟化点と示差走査熱量計(DSC)における吸熱の最高ピーク温度との比、即ち軟化点/吸熱の最高ピーク温度で定義される結晶性指数によって表わされ、前記結晶性指数が0.6から1.5であり、0.8から1.2が好ましい。
前記ポリエステル樹脂における前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、1質量部から35質量部が好ましく、1質量部から25質量部がより好ましい。前記含有量が、35質量部を超えると、潜像担持体等の像担持体表面にフィルミングを起こしやすくなると共に、トナーの保存安定性が悪化する。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物などが挙げられる。前記エポキシ系樹脂は、適宜調製したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよいが、該市販品としては、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業株式会社製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017(以上、東都化成株式会社製)、エポコ−ト1002、1004、1007(以上、シェル化学株式会社製)などが挙げられる。
前記トナーに使用される着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知の染顔料を単独或いは混合して使用し目的の色調を作ることができる。
なお、透明トナーの場合は、これらの着色剤を含有しないでトナーとすることができる。
また、ブラックトナーには、磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。前記磁性体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等の白色又は透明な材料が好ましい。
前記トナーは、必要に応じて離型剤を含んでいてもよい。
前記離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独又は混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。 トナーには、添加剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに充分な流動性を付与することが肝要である。これには、一般に流動性向上材として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などを添加剤として用いることが可能である。これら添加物の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤や、酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;例えば表面を疎水化したSiO、TiO等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、及びそれらの表面処理物などが挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
本発明の現像剤で用いられるトナーとしては、重量平均粒径が、3.0μmから9.0μmが好ましく、3.0μmから6.0μmがより好ましい。
なお、前記重量平均粒径は、例えば、コールターマルチサイザーII(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
<<現像剤の製造方法>>
前記現像剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記キャリアと、前記トナーとを混合して、タービュラーミキサーにより攪拌することにより製造する方法などが挙げられる。
<<補給用現像剤>>
前記補給用現像剤は、上述した本発明の静電潜像現像用のキャリアと、前記トナーとを含む。また、前記補給用現像剤は、現像装置内の余剰の現像剤を排出しながら画像形成を行う画像形成装置に適用することができる。また、前記補給用現像剤を用いる現像装置は、極めて長期に渡って安定した画像品質が得ることができる。即ち、前記補給用現像剤を用いた画像形成装置は、現像装置内の劣化したキャリアと、補給用現像剤中の劣化していないキャリアを入れ替え、長期間に渡って帯電量を安定に保つことができるため、安定した画像を得ることができる。本方式は、特に高画像面積印字時に有効である。高画像面積印字時の劣化は、キャリアへのトナースペントによるキャリア帯電能力低下が主なキャリアの劣化であるが、本方式を用いることで、高画像面積時には、キャリア補給量も多くなるため、劣化したキャリアが入れ替わる頻度が高くなる。
前記補給用現像剤中のキャリアの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3質量%以上30質量%未満が好ましい。
補給用現像剤の混合比率は、キャリア1質量部に対してトナーを2質量部から50質量部、好ましくは、5質量部から12質量部の配合割合とすることが好ましい。トナーが2質量部未満の場合には、補給キャリア量が多すぎ、キャリア供給過多となり現像装置中のキャリア濃度が高くなりすぎるため、トナーの帯電量が増加しやすい。又、トナーの帯電量が上がることにより、現像能力が下がり画像濃度が低下してしまう。また50質量部を超えると、補給用現像剤中のキャリア割合が少なくなるため、画像形成装置中のキャリアの入れ替わりが少なくなり、キャリア劣化に対する効果が期待できなくなる。
本発明の現像装置においては、上記現像剤を形状が容易に変形する収納容器に充填して使用する態様が好ましく、また、上記補給用現像剤を吸引ポンプで吸引して現像装置に供給する現像剤補給装置を有する態様であることが好ましい。
<現像剤担持体>
本発明の現像装置は、現像剤担持体を有している。
前記現像剤担持体は、前記現像剤を表面上に担持して表面が無端移動し、潜像担持体と対向する現像領域で前記潜像担持体の表面の潜像に前記現像剤中の前記トナーを供給して現像するものである。
前記現像剤担持体は、複数の磁極を有する磁界発生手段と、前記磁界発生手段を内包する円筒形状で、前記磁界発生手段の磁力によって円筒形状の外周面に前記現像剤を担持し、現像装置本体に対して回転することによって表面移動する現像スリーブとを有している。
前記現像剤担持体の好ましい態様として、前記現像剤担持体は、前記現像スリーブの外周面に、円筒形状を形成するスリーブ素管の材料よりもトナーとの摩擦係数が小さい低摩擦表面層が設けられているとよい。
具体的に、現像剤担持体である現像ローラ50の構成について図を用いて説明する。
図19は、現像装置5が備える現像ローラ50の拡大説明図である。
図19に示すように、現像装置5が備える現像ローラ50を構成する現像スリーブ51は、円筒形状を形成する基材からなるスリーブ素管51aと低摩擦膜51bとから構成される。ここで、前記スリーブ素管を形成する材料は、アルミニウムであるとよい。低摩擦膜51bは、アルミニウムからなるスリーブ素管51aの表面よりもトナーとの摩擦係数が小さい低摩擦表面層である。前記低摩擦表面層は、テトラヘデラルアモルファスカーボンで構成されているとよい。
さらに、現像装置5は、図11に示すように、現像スリーブ51のスリーブ素管51aに対して、直流成分に交流成分を重畳した電圧を印加する現像スリーブ電圧印加手段である現像スリーブ電源151を備えている。スリーブ素管51aにアルミニウムを用いることで、非磁性で導電性のある現像スリーブ51を実現できる。
<現像スリーブ電圧印加手段>
本発明の現像装置は、前記現像スリーブに対し、交流成分を含む電圧を印加する現像スリーブ電圧印加手段を有している。これにより、周期的な濃度変動(濃度ムラ)を軽減することができる。
前記現像スリーブ電圧印加手段における各条件としては、例えば、以下であることがより好ましい。
前記現像スリーブ電圧印加手段における直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳したバイアスのピークトゥピークは、トナーの正規帯電極性側の最大値(Vpp1とする)と、最小値(Vpp2とする)との間に、下記式で示すような関係があると好ましい。
|Vpp1−Vpp2|≦ 1500V
前記現像スリーブ電圧印加手段における直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳したバイアスのピークトゥピークは、トナーの正規帯電極性側の最大値(Vpp1とする)と、最小値(Vpp2とする)としたときに、前記潜像担持体の潜像の画像部電位(VL)との間に、下記式で示すような関係があると好ましい。
|Vpp1|>|Vpp2|>|VL|
前記現像スリーブ電圧印加手段におけるAC現像バイアスの交流成分についてのプラス極性の成分のデューティ比は、20%以下であると好ましい。
前記現像スリーブ電圧印加手段におけるAC現像バイアスの周波数fは、2(kHz)以下であると好ましい。
本発明の現像装置に含まれる前記現像スリーブ電圧印加手段としては、上述したように交流成分を含む電圧を印加する手段であればよい。
交流バイアス成分についてのプラス極性成分のデューティ比等の条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、本発明で規定する特定の体積固有抵抗値を示すキャリアを用いていれば、プラス側デューティ比(プラス側デューティ比については、以下で詳しく説明する)が、20%以下であっても、又は20%より大きく、例えば、30%以上、もしくは50%以上であっても、本発明の目的とする効果を得ることができる。
しかし、本発明者らは、プラス側デューティ比が、特に20%以下である現像スリーブ電圧印加手段を用いると、より好ましいことを見出した。
本発明者らは、ACバイアス現像の波形において、周波数が低く、且つ、トナーの正規帯電極性とは逆極性の成分のデューティ比が低い波形のACバイアス現像を見出した。ここで、本実施形態として好適に使用し得るこの特徴を備えた波形を示すAC現像バイアスを便宜的に「RP現像バイアス」と呼び、RP現像バイアスを印加する現像方式を、便宜的に「RP現像」と呼ぶ。
RP現像では、プラス側デューティ比が20%以下を対象とする。例えば、プラス側デューティ比が7%のRP現像バイアス波形を図8に例示する。
これに対し、RP現像を除く一般のAC現像は、プラス側デューティ比が30%以上、多くは50%前後を対象とする。例えば、プラス側デューティ比が70%のAC現像バイアス波形を図15に例示する。
本発明者らは、前記現像スリーブ電圧印加手段として、RP現像バイアス印加手段を用いると、後述する実験例1から3で示すとおり、地汚れ、周辺白抜け、粒状性に対し良好な結果を示すことがわかった。
本実施形態において、AC現像として、特にRP現像を使用すると、周期的な濃度変動(濃度ムラ)を抑制しつつ、現像能力の低下を長期に渡り抑制できるとともに、後述する実験例で示すとおり、地汚れ、周辺白抜けの発生、粒状性の悪化を抑制することができる。
本発明で問題となっている、AC現像バイアスを用いることにより生じるプラス側バイアスによる影響は、RP現像バイアスでは特に顕著となることから、本発明で規定する構成の現像装置は、RP現像を採用する現像装置において特に効果を発揮するものとなる。
RP現像を含むAC現像については、後述する画像形成装置に関する説明欄で詳しく説明する。
(現像装置を有する画像形成装置の実施態様)
本発明の現像装置は、画像形成装置において、現像手段を施す際に使用される。
前記画像形成装置は、潜像担持体と、前記潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像担持体上に形成された潜像を、前記現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像手段と、前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有し、更に必要に応じてその他の手段、例えば、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などを有してなる。
前記現像手段としては、磁気ブラシが形成された現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する態様が好ましい。
以下、本発明の現像装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機(以下、複写機500という)の実施形態について説明する。
図9は、複写機500の概略構成図である。複写機500は、画像形成装置の本体部としてのプリンタ部100の上方に、原稿読込部4及び原稿搬送部3を備え、プリンタ部100の下方に給紙部7を備える。原稿搬送部3は、原稿読込部4に原稿を搬送し、原稿読込部4は搬送されてきた原稿の画像情報を読み込む。給紙部7は、記録媒体である転写紙Pを収容する記録媒体収容部であり、転写紙Pが収容される給紙カセット26と、給紙カセット26内の転写紙Pをプリンタ部100に向けて送り出す給紙ローラ27とを備える。図9中の一点鎖線は、複写機500内での転写紙Pの搬送経路を示す。
プリンタ部100の上部は、出力画像が形成された転写紙Pが積載される排紙トレイ30となっている。プリンタ部100は、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像を形成する作像部としての四つの作像ユニット6(Y,M,C,K)と、中間転写ユニット10とを備える。各作像ユニット6(Y,M,C,K)は、各色トナー像が形成される潜像担持体としてのドラム状の感光体1(Y,M,C,K)、及び、各感光体1(Y,M,C,K)の表面上に形成された静電潜像を現像する現像手段としての現像装置5(Y,M,C,K)を備える。
図9に示すように、中間転写ユニット10の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像ユニット6(Y,M,C,K)が並設されている。
中間転写ユニット10は、中間転写ベルト8や一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)を備える。中間転写ベルト8は、各感光体1(Y,M,C,K)の表面上に形成された各色トナー像が重ねて転写され、表面上でカラートナー像が形成される中間転写体である。また、一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)は、各感光体1(Y,M,C,K)の表面上に形成されたトナー像を中間転写ベルト8に転写する一次転写手段である。
プリンタ部100は、中間転写ベルト8上のカラートナー像を転写紙P上に転写するための二次転写バイアスローラ19を備える。また、給紙ローラ27によって送り出された転写紙Pの搬送を一度停止し、中間転写ベルト8と二次転写バイアスローラ19とが対向する二次転写ニップに搬送するタイミングを調整するレジストローラ対28を備える。さらに、プリンタ部100は、二次転写ニップの上方に転写紙P上の未定着トナー像を定着する定着装置20を備える。
また、プリンタ部100内の排紙トレイ30の下方、且つ、中間転写ユニット10の上方には、各色のトナー容器11(Y,M,C,K)が配置されている。各色のトナー容器11(Y,M,C,K)は、各現像装置5(Y,M,C,K)に供給する各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーを収容する。
図10は、四つの作像ユニット6(Y,M,C,K)のうちの一つの拡大説明図である。プリンタ部100に設置される四つの作像ユニット6(Y,M,C,K)は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる点以外は、ほぼ同一構造で動作もほぼ同様である。よって、以下の説明、及び、説明に用いる図面では、対応する色を示す符号「Y,M,C,K」を適宜省略して説明する。
図10に示すように、作像ユニット6は、感光体1及び現像装置5を一体的に支持するプロセスカートリッジとなっており、このプロセスカートリッジは複写機500本体に対して着脱可能となっている。これにより、現像装置5を備えた複写機500本体での現像装置5の交換性が容易となり、複写機500のメンテナンス性が向上する。
図10に示すように、作像ユニット6は、感光体1の周囲に現像装置5、感光体クリーニング装置2、潤滑剤塗布装置41、及び、帯電装置40を備える(図9では、感光体1の周囲の装置として現像装置5のみを表示)。本実施形態の作像ユニット6では、感光体クリーニング装置2は、クリーニングブレード2aによってクリーニングする構成であり、帯電装置40は帯電ローラ4aによって帯電する構成である。
画像形成時には、感光体1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われ、感光体1上に所望のトナー像が形成される。本実施形態では、作像部を作像ユニット6として、感光体1、帯電装置40、現像装置5及び感光体クリーニング装置2を一体化して複写機500の装置本体に着脱自在に設置されるプロセスカートリッジとしている。作像部としては、感光体1、帯電装置40、現像装置5及び感光体クリーニング装置2のそれぞれを画像形成装置本体に対して着脱自在に設置できるように構成してもよい。この構成の場合、それぞれが、寿命に達したときに、新品のものに交換される。
以下、本実施形態の複写機500における通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿搬送部3の原稿台に原稿がセットされた状態で、不図示のスタートボタンが押されると、原稿は、原稿搬送部3の搬送ローラによって原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス上の原稿の画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿にて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿のカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、不図示の露光装置に送信される。そして、露光装置からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光Lが、それぞれ、対応する感光体1(Y,M,C,K)上に向けて発せられる。
一方、四つの感光体1(Y,M,C,K)は、不図示の駆動部によって図9及び図10中の時計回り方向に回転駆動される。そして、感光体1(Y,M,C,K)の表面は、帯電装置40の帯電ローラ4aとの対向部で、一様に帯電される(帯電工程)。これにより、感光体1(Y,M,C,K)の表面上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体1(Y,M,C,K)の表面は、不図示の露光装置から発せられたレーザ光Lが照射される位置に達する。
露光装置において、四つの光源から画像信号に対応したレーザ光Lが各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光Lは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過して、各感光体1(Y,M,C,K)の表面に照射される(露光工程)。
露光工程について、イエローを例に挙げて説明すると、イエロー成分に対応したレーザ光Lは、図9中の紙面左側から一番目のイエロー用感光体1Y表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光Lは、高速回転するポリゴンミラーにより、イエロー用感光体1Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。このようにレーザ光Lが走査されることで、帯電装置40によって帯電された後のイエロー用感光体1Yの表面上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光Lは、図9中の紙面左から二番目のマゼンタ用感光体1M表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光Lは、図9中の紙面左から三番目のシアン用感光体1C表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光Lは、図9中の紙面左から四番目のブラック用感光体1K表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体1(Y,M,C,K)表面は、それぞれ、現像装置5との対向位置に達する。そして、この対向位置で、各色トナーとキャリアとからなる現像剤を収容する現像装置5(Y,M,C,K)から感光体1(Y,M,C,K)の表面上の潜像に各色トナーが供給されて、感光体1(Y,M,C,K)上の潜像が現像される(現像工程)。これにより、感光体1(Y,M,C,K)上に所望のトナー像が形成される。
現像装置5との対向位置を通過した後の感光体1(Y,M,C,K)表面は、それぞれ、中間転写ベルト8との対向位置に達する。それぞれの対向位置には、中間転写ベルト8の内周面に当接するように一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)が設置されている。この中間転写ベルト8を挟んで感光体1(Y,M,C,K)と一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)とが対向することで、一次転写ニップを形成する。そして、この一次転写ニップで、各感光体1(Y,M,C,K)上に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト8上に順次重ねて転写される(一次転写工程)。このとき、感光体1の表面上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
一次転写ニップを通過した後の感光体1の表面は、それぞれ、感光体クリーニング装置2との対向位置に達する。そして、感光体クリーニング装置2との対向位置で、感光体1上に残存する未転写トナーがクリーニングブレード2aによって掻き取られ、回収される(感光体クリーニング工程)。
感光体クリーニング装置2との対向部を通過した感光体1の表面は、不図示の除電手段と対向する位置である除電位置に達して、この位置で感光体1の表面上の残留電荷が除去される。
このようにして、感光体1の表面上で行われる一連の作像プロセスが終了し、次の作像動作に備える。
上述したように作像プロセスは、四つの作像ユニット6(Y,M,C,K)で、それぞれ行われる。すなわち、図9中の四つの作像ユニット6の下方に配設された不図示の露光装置から、画像情報に基づいたレーザ光Lが、それぞれの作像ユニット6(Y,M,C,K)の感光体1上に向けて照射される。詳しくは、露光装置は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体1の表面上に照射する。その後、現像工程を経てそれぞれの感光体1の表面上に形成された各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
上述したように、四つの一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)は、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体1(Y,M,C,K)との間に挟み込んで一次転写ニップを形成している。一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)に、トナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト8は、図9中の矢印方向に表面移動して、各一次転写バイアスローラ9(Y,M,C,K)の一次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体1(Y,M,C,K)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて一次転写される。
四つの感光体1(Y,M,C,K)上の各色トナー像が重ねて転写され、カラートナー像を担持する中間転写ベルト8は、図9中の反時計方向に表面移動して、二次転写バイアスローラ19との対向位置に達する。この対向位置では、二次転写バックアップローラ12が、二次転写バイアスローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで二次転写ニップを形成している。
一方、転写紙Pを収容する給紙カセット26から、給紙ローラ27により給送された転写紙Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ対28に導かれ、レジストローラ対28に突き当たり、一度停止する。レジストローラ対28に突き当たった転写紙Pは、中間転写ベルト8上に形成されたカラートナー像が二次転写ニップに向かうタイミングに合わせて二次転写ニップに向けて搬送される。
詳しくは、給紙カセット26には、被転写材である転写紙Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図9中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の転写紙Pがレジストローラ対28のローラニップに向けて給送される。レジストローラ対28に搬送された転写紙Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、転写紙Pが二次転写ニップに向けて搬送される。
そして、中間転写ベルト8上に形成されたカラートナー像は、二次転写ニップで転写紙P上に転写され、転写紙P上に所望のカラー画像が形成される(二次転写工程)。このとき、中間転写ベルト8上には、転写紙Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
二次転写ニップを通過した中間転写ベルト8表面は、不図示の中間転写ベルトクリーニング装置との対向部に達する。この対向部で、中間転写ベルト8上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置に回収されて、中間転写ベルト8の表面が初期状態に復帰する。このようにして、中間転写ベルト8の表面上で行われる一連の転写プロセスが終了する。
一方、二次転写ニップでカラートナー像が転写された転写紙Pは、定着装置20に搬送される。定着装置20では、定着ローラと加圧ローラとによって形成される定着ニップにて、熱と圧力とによってカラートナー像が転写紙P上に定着される(定着工程)。
定着装置20を通過した転写紙Pは、排紙ローラ対25のローラ間を経てプリンタ部100の外に排出される。排紙ローラ対25によって複写機500の装置本体外に排出された転写紙Pは、出力画像として、排紙トレイ30上に順次スタックされる。
このようにして、複写機500における画像形成装置としての一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図11、図12、並びに図13A、B、及びCを用いて作像ユニット6が備える現像装置5の構成及び動作について、さらに詳しく説明する。
図11は、本実施形態の現像装置5の説明図であり、図11は、現像装置5の断面説明図である。現像装置5は、現像剤を収容する現像ケーシングとしてケーシング58を備え、このケーシング58は、現像下ケース58aと、現像上ケース58bと、現像カバー58cとから構成される。
図12は、現像カバー58cを取り外した状態の現像装置5の斜視説明図である。
図13AからCは、現像装置5の説明図であり、図13Aは、図12に示す現像カバー58cを取り外した状態の現像装置5の上面図であり、図13Bは、現像装置5を図12中の矢印「A」方向から見た側面図である。また、図13Cは、現像装置5を図12中の矢印「A」方向から見た側方断面図である。
現像装置5は、感光体1に対向する現像剤担持体としての現像ローラ50、供給搬送部材である供給スクリュ53、回収搬送部材である回収スクリュ54、現像剤規制部材であるドクタブレード52、及び、仕切り部材57を備える。供給スクリュ53及び回収スクリュ54は、回転軸に螺旋状の羽部を設けたスクリュ部材であり、回転することにより、その回転軸の軸方向に現像剤Gを搬送する。
ケーシング58には、現像ローラ50が感光体1と対向する現像領域で現像ローラ50の表面の一部が露出するように開口部としての現像開口部58eが形成されている。
ドクタブレード52は、現像ローラ50の表面に対向するように配設されるとともに、現像ローラ50の表面に担持された現像剤Gの量を規制する。
供給スクリュ53及び回収スクリュ54は、現像装置5内に収容された現像剤Gを長手方向に攪拌、搬送して循環経路を形成する複数の搬送部材である。この複数の搬送部材のうち、供給スクリュ53は、現像ローラ50に対向配置され、現像剤Gを長手方向に搬送しながら現像ローラ50に現像剤Gを供給し、回収スクリュ54は、現像剤Gを補給されたトナーと混合攪拌しながら搬送する。
現像装置5のケーシング58内の空間のうち、供給スクリュ53が配置された供給搬送路53aと、回収スクリュ54が配置された回収搬送路54aとは仕切り部材57によって空間的に仕切られている。また、仕切り部材57は、軸線方向に直交する断面(図11で説明図を示す断面)における端部が現像ローラ50の表面に対向し、近接して配置されることにより、現像ローラ50の表面上から現像剤Gの離脱を促す分離板としても機能する。仕切り部材57の分離板としての機能により、現像ローラ50に担持され、現像領域を通過した現像剤Gが、供給搬送路53aに到達することを防止し、回収搬送路54a内へ向けて滞りなく移動させることができる。
図11に示すように、現像ローラ50は、内部に固設された複数の磁石からなるマグネットローラ55と、マグネットローラ55の周囲を回転する現像スリーブ51とから構成される。現像スリーブ51はマグネットローラ55を内包し、回転自在な非磁性材料からなる円筒形状の部材である。現像スリーブ51の表面上には、複数の磁極として、第一磁極P1(S極)、第二磁極P2(N極)、第三磁極P3(S極)、第四磁極P4(N極)、及び、第五磁極P5(N極)の五つの磁極がマグネットローラ55によって形成されている。そして、五つの磁極を形成するマグネットローラ55の周囲を現像スリーブ51が回転することで、その回転にともない現像剤Gが現像ローラ50上を移動することになる。なお、図11中の「P1」〜「P5」は、各磁極によって形成される磁場の現像スリーブ51の表面上における法線方向磁束密度(絶対値)の分布を示している。
現像装置5は、ケーシング58によって形成される空間(供給搬送路53a、回収搬送路54a)内に、トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤G(添加剤等を添加する場合も含む)を収容する。そして、現像剤Gを長手方向(現像スリーブ51の回転軸の軸方向)に搬送して循環経路を形成する現像剤搬送部材として、供給スクリュ53及び回収スクリュ54を備える。また、現像装置5では、供給スクリュ53と回収スクリュ54とを上下方向に配置し、供給スクリュ53と回収スクリュ54との間に配置された仕切り部材57によって供給搬送路53aと回収搬送路54aとが形成されている。現像装置5は、供給搬送路53aまたは回収搬送路54a内に収容する現像剤Gのトナー濃度を検出する不図示のトナー濃度センサを備えている。
感光体1と現像スリーブ51との対向部である現像領域に対して、現像スリーブ51の表面移動方向上流側で、現像スリーブ51の表面上に担持され、現像領域に向かう現像剤量を規制するドクタブレード52が現像ローラ50の下方に配置されている。
現像装置5では、二成分の現像剤Gを用いているため、現像装置5内におけるトナー消費に応じて、現像装置の一部に設けられたトナー補給口59から現像装置5内に適宜にトナーが補給される。補給されたトナーは、現像装置5内の現像剤Gとともに、現像剤搬送部材である回収スクリュ54及び供給スクリュ53によって搬送されつつ、撹拌・混合される。このように、現像剤搬送部材によって撹拌・混合された現像剤Gは、その一部が現像剤担持体である現像スリーブ51の表面に供給され、その表面に担持される。現像スリーブ51の表面に担持された現像剤Gは、現像スリーブ51の下方に設置されたドクタブレード52によって適量に規制された後に、現像領域に到達する。現像領域では、現像スリーブ51の表面上の現像剤G中のトナーが感光体1の表面上の潜像に付着する。
本実施形態の現像装置5内には、現像剤Gが一定量充填されている。現像剤Gは、前述したものである。そして、並列に配置された供給スクリュ53と回収スクリュ54とを600〜800[rpm]で回転させることによって、現像剤Gを搬送しつつ、トナーとキャリアとの混合を行い、トナーに対する帯電付与を行っている。また、供給スクリュ53と回収スクリュ54とを回転させることによって、トナー補給口59から補給される新品のトナーを現像剤Gの中で攪拌し、現像剤G内でのトナーの含有率が均一になるように混合する。
均一混合された現像剤Gは現像スリーブ51に近接して平行に設けられた供給スクリュ53によって長手方向に搬送されながら、現像スリーブ51に内包されたマグネットローラ55の第五磁極P5の磁力によって現像スリーブ51の外周表面に受け渡される。現像スリーブ51の表面に受け渡された現像剤Gは、現像スリーブ51が図11中矢印に示すように、反時計回り方向に回転することによって現像領域に到達する。
詳細は後述する現像スリーブ電源151から現像スリーブ51に現像電圧が印加されることにより、現像領域では現像スリーブ51と感光体1との間に現像電界が形成される。この現像電界により、現像領域では現像スリーブ51の表面上の現像剤G中のトナーが感光体1の表面上の潜像に供給され、感光体1上の潜像が現像される。
現像領域を通過した後の現像スリーブ51の表面上の現像剤Gは、現像スリーブ51の回転に伴って現像装置5内の回収搬送路54aに回収されるようになっている。詳しくは、現像スリーブ51の表面から離脱した現像剤Gは、仕切り部材57の上面に落下して滑り落ち、回収スクリュ54で回収されるようになっている。
図13A及び図13C中の矢印は、現像装置5内での現像剤Gの流れを示している。図13A及び図13C中の矢印「a」は、回収搬送路54a内を回収スクリュ54によって搬送される現像剤Gの流れを示している。図13A中の矢印「b」は、現像スリーブ51に担持され、回収搬送路54aへと搬送される現像剤Gの流れを示しており、図13C中の矢印「c」は、供給搬送路53a内を供給スクリュ53によって搬送される現像剤Gの流れを示している。
図13Cに示すように、供給スクリュ53及び回収スクリュ54の軸方向の端部の領域である回収スクリュ下流端領域α及び供給スクリュ下流端領域βでは、上段の回収搬送路54aと下段の供給搬送路53aとが上下で連通している。そして、回収スクリュ下流端領域αでは、上段の回収搬送路54aから下段の供給搬送路53aへ、供給スクリュ下流端領域βでは、下段の供給搬送路53aから上段の回収搬送路54aへ現像剤Gが搬送されるようになっている。連通部となる回収スクリュ下流端領域α及び供給スクリュ下流端領域βにおけるスクリュの形状は、パドルや逆巻きのスクリュを設けており、搬送方向に対して垂直方向への搬送能力を持たせている。
図14は、現像装置5内における現像剤Gの長手方向(軸方向)の動きと、現像剤Gの堆積の状態とを示す概略図である。図14中の白抜き矢印は現像装置5内での現像剤Gの流れを示している。図13Cに示すように、仕切り部材57(図14では図示を省略)は、現像装置5の長手方向の両端に供給搬送路53aと回収搬送路54aとを連通する開口部(剤持上げ口72及び剤落下口71)がそれぞれ設けられている。
図14に示すように、供給搬送路53aにおける供給スクリュ53の搬送方向下流側端部に到達した現像剤Gは、矢印「d」で示すように仕切り部材57に設けられた開口部のうちの剤持上げ口72を通って回収搬送路54aにおける搬送方向上流側端部に受け渡される。一方、回収搬送路54aにおける回収スクリュ54の搬送方向下流側端部に到達した現像剤Gは、矢印「e」で示すように仕切り部材57に設けられた開口部のうちの剤落下口71を通って供給搬送路53aにおける搬送方向上流側端部に受け渡される。
図14では、現像スリーブ51への現像剤Gの供給及び回収を模式的に示す都合上、供給搬送路53aと回収搬送路54aとの間にある程度の距離があるように描かれている。しかしながら、供給搬送路53aと回収搬送路54aとは図11及び図13Cで示すように板状の仕切り部材57によって仕切られており、その開口部である剤持上げ口72及び剤落下口71は板状の仕切り部材57を表から裏に貫通する貫通口である。
図14に示すように、回収搬送路54aに対して下方にある供給搬送路53a内の現像剤Gは供給スクリュ53によって長手方向に搬送されつつ、現像スリーブ51の表面に汲み上げられる。このとき、供給スクリュ53の回転と、汲み上げ磁極としての第五磁極P5の磁力とによって現像剤Gが現像スリーブ51の表面に汲み上げられる。現像スリーブ51の表面に汲み上げられた後、現像領域を通過した現像スリーブ51の表面上の現像剤Gは、現像スリーブ51の表面上から離脱され、回収搬送路54a内に送られる。このとき、現像スリーブ51の表面上の現像剤Gは、隣り合う同極性(N極)の磁極である第四磁極P4と第五磁極P5とによって構成される剤離れ磁極の磁力による作用と、仕切り部材57の分離板としての作用とによって現像スリーブ51の表面上から離脱する。
現像装置5は、第四磁極P4と第五磁極P5とで構成される剤離れ磁極にて反発磁気力を形成する。この反発磁気力が形成された区間に運ばれた現像剤Gは、剤離れ磁極で法線方向と回転接線方向との合成方向にリリースされ、仕切り部材57上に自重落下して回収される。
供給搬送路53aに対して上方にある回収搬送路54a内の回収スクリュ54は、剤離れ磁極の位置で現像スリーブ51から離脱した現像剤Gを長手方向(供給スクリュ53による搬送方向とは逆方向)に搬送する。
供給スクリュ53による搬送経路である供給搬送路53aの下流側と、回収スクリュ54による搬送経路である回収搬送路54aの上流側とは剤持上げ口72を介して連通している。そして、供給搬送路53aの下流側端部に達した現像剤Gは、その位置に留まり後から搬送されてくる現像剤Gによって押し上げられ、回収搬送路54aの上流側端部に到達する。
また、回収搬送路54aの上流側端部には、トナー補給口59が設けられており、新品のトナーがトナー容器11から不図示のトナー補給装置を介して適宜に補給される。また、供給搬送路53aの上流側端部と回収搬送路54aの下流側端部とは剤落下口71を介して連通している。そして、回収搬送路54aの下流側端部に達した現像剤Gは、剤落下口71を自重落下して供給搬送路53aの上流側端部に受け渡される。
現像装置5は、上述したように、供給スクリュ53と回収スクリュ54とが図11中の矢印で示す方向で回転し、現像スリーブ51に内包したマグネットローラ55の磁気吸引力で現像スリーブ51に引き寄せる。さらに、現像スリーブ51を感光体1に対する所定の速度比で回転させることで、現像領域に対して連続的に現像剤Gの汲み上げ供給を行っている。
現像装置5は、供給スクリュ53によって供給搬送路53a内の現像剤Gの攪拌搬送を行いつつ、現像スリーブ51に現像剤Gの供給を行い、現像スリーブ51に供給した現像剤Gは、回収スクリュ54にすべて回収する方式を取っている。このため、供給搬送路53a内における供給スクリュ53の搬送方向下流側ほど、現像剤Gの量が減少し、図14に示すように、供給搬送路53a内の現像剤Gの堆積状態が斜めになる。
ここで、供給スクリュ53の羽部の径、羽部のピッチ及び回転数等から求めることが出来る供給スクリュ53の現像剤搬送能力を「Wm」とし、現像スリーブ51上の現像剤搬送能力を「Ws」とする。このとき、「Wm」と「Ws」との関係が「Wm>Ws」という条件となる場合に、現像剤Gが現像スリーブ51の表面上に一様に搬送されるようになる。上記条件が成立しないと、供給搬送路53a内における供給スクリュ53の搬送方向下流側において現像剤Gが不足してしまい、この下流側での現像スリーブ51への現像剤Gの供給が不可能となってしまう。よって、供給スクリュ53の現像剤搬送能力は、現像スリーブ51上の現像剤Gの搬送量を上回るように設定する必要がある。
また、同様に現像スリーブ51から回収搬送路54a内へ現像剤Gを回収する。このとき、回収搬送路54a内の現像剤Gの嵩が高くなることにより回収されない現像剤Gが仕切り部材57と現像スリーブ51との隙間から供給搬送路53a内に入り込む。そして、供給スクリュ53によって十分に攪拌されることなく再び現像スリーブ51の表面に供給されてしまう。このような場合、十分に攪拌されていない現像剤Gが、現像領域に到達することで、不良画像の発生の原因となる。よって、回収スクリュ54の現像剤搬送能力も、現像スリーブ51上の現像剤Gの搬送量を上回るように設定する必要がある。
このように、供給スクリュ53及び回収スクリュ54の現像剤搬送能力は、現像スリーブ51上の現像剤Gの搬送量を上回るように設定する必要があり、必然的にスクリュは高回転に設定になってしまう。
次に、現像装置5の現像スリーブ51に印加される現像バイアスについて説明する。
本発明では、使用する現像バイアスがAC現像バイアスであれば適用可能であるが、中でもRP現像バイアスを用いることがより好ましい。
そこで、RP現像バイアスの波形を示す図8を用いて、現像装置5が備える現像スリーブ51に現像スリーブ電源151が印加する現像バイアスVbについて説明する。
図8に示す説明図では、「GND」がアース電圧を示しており、「0[V]」である。また、図8中の上側ほどマイナス極性側に大きい値であり、図8中の下側ほどプラス極性側の大きい値である。図8中の「T」は、交流成分によって周期的に電圧が変化する現像バイアスVbの1[周期]を示している。また、図8中の「T1」は、現像バイアスVbの1[周期]の間にプラス極性側成分の電圧が印加される時間を示しており、図8中の「T2」は、現像バイアスVbの1[周期]の間にマイナス極性側成分の電圧が印加される時間を示している。
図8で示す本実施形態の現像バイアスVbは、周波数(1/T)が2.0[kHz]以下の交流成分を含む電圧である。また、現像バイアスVbのトナーの正規帯電極性(マイナス極性)とは逆極性(プラス極性)の成分のデューティ比(T1/T×100、以下、「プラス側デューティ比」という)が20[%]以下である。さらに、トナーの正規帯電極性側の最大値(Vpp1とする)、つまり現像バイアスVbのマイナス極性側のマイナス側からみて高い電位(Vpp1)と、トナーの正規帯電極性側の最小値(Vpp2とする)、つまり現像バイアスVbのマイナス極性側のマイナス側からみて低い電位(Vpp2)との差が、1500[V]以下となっている。ここで、トナーの正規帯電極性側の最小値とは、現像スリーブ51の表面電位がマイナス極性側のみで変動する場合は、0[V]に最も近づく値であり、上記表面電位がプラス極性側にも変動する場合は、プラス極性側の最大値である。
プラス側デューティ比とは、ACバイアスにおいて露光電位VLよりもプラス極性側の成分が印加される時間の比であり、ACバイアスの一周期の間にプラス極性側の電圧が印加される時間(T1)をACバイアスの一周期の時間(T)で割った値である。なお、露光電位VLよりもプラス極性側の電圧が印加される間は、感光体1の静電潜像に付着したトナーを現像スリーブ51側に引き戻す電界が形成される。
また、周波数は、一秒間に何周期の波形があるかを示すものであり、一周期の時間を「T」としたときに「1/T」となる。
図8に示す波形の例では、周波数が1[kHz]、プラス側デューティ比が7[%]、現像バイアスVbの最大値と最小値との差であるピークトゥピーク値Vppが1000[V]となっている。
図8中の「Vbav」は、現像バイアスVbの平均値(以下、「現像バイアス平均値」とも、Voffともいう)であり、図8に示す例では、−500[V]である。また、帯電電位VdはVbavよりも図8中のΔV3だけマイナス極性側の値であり、露光電位VLは−100[V]である。また、現像バイアスVbのマイナス側の上限値は帯電電位Vdよりも図8中のΔV1だけマイナス極性側の値である。現像バイアスVbのマイナス側の上限値は、現像バイアス平均値Vbavよりも図8中のΔV2だけマイナス極性側の値であり、「ΔV2=ΔV1+ΔV3」である。
また、現像バイアスVbのマイナス側の下限値(プラス側の上限値)は、露光電位VLよりも図8中のΔV4だけプラス極性側の値である。また、現像バイアスVbのマイナス側の下限値(プラス側の上限値)は、現像バイアス平均値Vbavよりも図8中のΔV5だけプラス極性側の値である。
図8に示す例では、現像バイアス平均値Vbavと露光電位VLとの電位差である現像ポテンシャルVpotは、400[V]となっている。
本発明の現像装置は、前記現像スリーブ電圧印加手段として、AC現像バイアスを用いていればよく、前述したプラス側デューティ比が20%以下のRP現像に限られず、プラス側デューティ比が20%より大きいAC現像、例えば、プラス側デューティ比が30%以上、もしくは50%以上のAC現像バイアスを用いた前記現像スリーブ電圧印加手段を有する現像装置であってもよい。
本発明では、図15に示されるようにプラス側デューティ比が70%のAC現像バイアスを用いることもできる。
図15に示すACバイアス現像の現像バイアスVbの波形では、周波数が9[kHz]、プラス側デューティ比(T1/T×100)が70[%]、現像バイアスVbの最大値と最小値との差であるピークトゥピーク値Vppが1500[V]となっている。また、図15に示す波形では、現像バイアス平均値Vbavは、−300[V]で露光電位VLは−100[V]である。
図15に示す例では、現像ポテンシャルVpotは、200[V]である。
図15に示すACバイアス現像の波形と比較して図8に示すRPの現像バイアスの波形は、露光電位VLよりもプラス極性側の電圧をかける時間がかなり短くなっており、マイナス側の電圧をかける時間が長くなっている。詳しくは、トナーの正規帯電極性がマイナス極性となるACバイアス現像では、プラス側デューティ比が30[%]以上となることが一般的である(図15に示す波形では70[%])。一方、RPの現像バイアスの波形では、プラス側デューティ比が20[%]以下となる7[%]となっている。
また、ACバイアス現像では、周波数が図15に示す波形では9[kHz]となっているように5[kHz]以上の高周波数のものが主流である。一方、RPの波形の周波数は2[kHz]以下となる990[Hz]である。
このようにRPの現像バイアスの波形は、それまで知られていた一般のACバイアス現像の波形と比較して、周波数が低く、且つ、トナーの正規帯電極性とは逆極性の成分のデューティ比が低い波形となっている。
本発明者らがRP現像を用いて画像形成をおこなったところ、現像スリーブ51の回転周期による濃度ムラが抑制出来るとともに、周辺白抜けの発生や粒状性の悪化を抑制できることを確認した。本発明者らが現像スリーブ51に印加する現像バイアスの条件のみを変化させて画像形成を行ったところ、粒状性については一般のACバイアス現像よりも改善でき、DCバイアス現像と同等の粒状性を得られた。
図8で例示するRP現像や、図15で例示するACバイアス現像では、現像バイアス平均値VbavがDCバイアス現像における現像バイアスVbに相当することとなる。このため、感光体1の表面上の電位が図8及び図15中の現像バイアス平均値Vbavよりも下側、すなわちプラス極性側であれば現像スリーブ51から感光体1の表面上にトナーが移動し、現像がなされる。また、感光体1の表面上の電位が現像バイアス平均値Vbavよりも上側、すなわちマイナス極性側であれば現像スリーブ51から感光体1の表面上にトナーが移動せず、現像がなされない。
よって、マイナス極性について、現像バイアス平均値Vbavが、帯電電位Vdよりも小さく、露光電位VLよりも大きければ(Vd>Vbav>VL)、感光体1の静電潜像に対して現像することができる。
なお、露光電位VLとしては、従来の画像形成装置と同様に0[V]〜±100[V]の範囲のものを用いることができる。図8及び図15に示す例では、露光電位VLを−100[V]としている。
また、RP現像では周波数を低くすることで、周波数の高いACバイアス現像で生じていた周辺白抜けの発生を抑制することができる。さらに、RP現像ではプラス側デューティ比を低くすることで、周波数の低く、且つ、プラス側デューティ比が高いACバイアス現像で生じていた粒状性の悪化を抑制することができる。
ここで、現像スリーブ51の電位と感光体1の電位とについて説明する。一般的な電子写真は、感光体1を帯電手段により一様に帯電し、露光手段により感光体1表面上に静電潜像を形成し、現像スリーブ51に担持された現像剤中のトナーを用いて感光体1表面上の静電潜像をトナーを用いて現像し、トナー像が形成される。このとき、露光されて形成された静電潜像の電位よりもトナーの正規帯電極性側(本実施形態ではマイナス極性側)に大きい電位を現像スリーブ51に与えることで、現像スリーブ51側から感光体1の静電潜像側にトナーを移動させて現像する電位差となっている。
DCバイアスを印加する場合は、現像スリーブ51に印加する電圧が一定で、現像スリーブ51の表面の電位が一定であるため、現像スリーブ51と感光体1の静電潜像との間の電位差は、現像スリーブ51から静電潜像側にトナーを移動させる電位差のみである。
一方、現像スリーブ51にACバイアスを印加する場合は、微小な時間中に静電潜像に対して、現像スリーブ51から感光体1にトナーを現像する電位差と感光体1から現像スリーブ51側にトナーを引き戻す電位差とが交互に形成される。このように感光体1から現像スリーブ51側にトナーを引き戻す電位差が形成されることもあるにも関わらずトナーを静電潜像に現像できるのは、以下の理由による。すなわち、ACバイアスの平均の電位と、感光体1上の静電潜像の電位との電位差が、トナーを感光体1側に移動する電位差となっているからである。
濃度ムラに対しては、DCバイアスを印加するよりもACバイアスを印加する方が軽減する効果がある。これは、トナーを感光体1側から、現像スリーブ51側に引き戻し、再び感光体1側へ移動させることで、感光体1上のトナーの付着量を均一にすることができ、画像上の濃淡差を低減するためと考えられる。本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、この濃度ムラの低減には、ACバイアスの周波数を上げるか、ピークトゥピーク値(現像バイアスの最大値と最小値との差の値)を上げることで効果が大きく表れることが分かった。
しかし、本発明者らがさらに検討を重ねたところ、次のようなことが明らかになった。
すなわち、周波数を上げると、トナーの引き戻し作用が強くなることで、高濃度部と低濃度部との境界付近の白抜け(以下、「周辺白抜け」と呼ぶ)が発生し易くなる。この周辺白抜けを低減するためにACバイアスの周波数を2[kHz]以下とすることが望ましい。
また、ピークトゥピーク値を上げると、トナーの動きが大きくなり、濃度ムラはより低減されるが、感光体1上の非画像部へのトナーの付着(地汚れ)が発生しやすくなる。そのため、ピークトゥピーク値は1500[V]以下が望ましい。
この条件下では、ACバイアスのトナーの引き戻し作用によって、画像に粒状性の悪化(ぼそつき)が発生することがある。この粒状性の悪化を低減するために、ACバイアスの一周期の時間に対するトナーの静電極性とは逆極性側の電圧を印加する時間の割合を示すプラス側デューティ比が20[%]以下であることが望ましい。
以下、ピークトゥピーク値、ACバイアスの周波数及びプラス側デューティ比の適切な条件を検討した実験例について説明する。
〔実験例1〕
実験例1では、ピークトゥピーク値(以下、「Vpp値」ともいう)と地汚れとの関係に基づいてピークトゥピーク値の上限値を確認した。地汚れの評価は、任意の画像を出力したときの非画像部に対するトナーの付着状態を目視で確認した。
以下、実験例1の評価条件を示す。
・画像形成装置:imagio MP C5000
・現像剤 :シアン現像剤
・現像スリーブ:アルミスリーブにテトラヘデラルアモルファスカーボンコーティング(以下、「ta−Cコート」という)
・現像バイアス:DCバイアスのみ、DCバイアスにAC成分を重畳(周波数:990[Hz]、プラス側デューティ比:7[%])
以下、地汚れの評価ランクの基準を示す。
ランク「5」:地汚れ無し
ランク「4」:問題無し
ランク「3」:許容可
ランク「2」:許容不可
ランク「1」:「2」よりも劣位
上述した評価条件にて、現像バイアスの条件を変化させた実験例1の結果を図16に示す。
現像バイアスの条件は、DCバイアスと、ACバイアスとの両方で画像形成を行い、ACバイアスの場合は、Vpp値が1[kV]、1.25[kV]、1.5[kV]及び1.75[kV]の各条件で画像形成を行った。
図16に示す実験例1の結果より、DCバイアスでは地汚れの問題は生じないが、ACバイアスではVpp値を1.75[kV]とすると地汚れが許容不可となった。よって、ACバイアスを印加する際は、Vpp値を1.5[kV]以下とすることが望ましい。
〔実験例2〕
実験例2では、現像バイアスの周波数と周辺白抜けとの関係に基づいて現像バイアスの周波数の上限値を確認した。ここで、「周辺白抜け」とは、高濃度部と低濃度部との境界付近の画像が抜けて白くなる不具合をいう。周辺白抜けの評価には、ベタ部と50[%]濃度部とをチェッカー状に構成した画像を用いて、目視で確認した。
以下、実験例2の評価条件を示す。
・画像形成装置:imagio MP C5000
・現像剤 :シアン現像剤
・現像スリーブ:アルミスリーブにta−Cコート
・現像バイアス:DCバイアスのみ、及び、DCバイアスにAC成分を重畳(ピークトゥピーク値:800[V]、プラス側デューティ比:7[%])
以下、周辺白抜けの評価ランクの基準を示す。
ランク「5」:周辺白抜け無し
ランク「4」:問題無し
ランク「3」:許容可
ランク「2」:許容不可
ランク「1」:「2」よりも劣位
上述した評価条件にて、現像バイアスの条件を変化させた実験例2の結果を図17に示す。
現像バイアスの条件は、DCバイアスと、ACバイアスとの両方で画像形成を行い、ACバイアスの場合は、周波数が0.99[kHz]、2[kHz]、5.5[kHz]及び9[kHz]の各条件で画像形成を行った。
図17に示す実験例2の結果より、DCバイアスでは周辺白抜けは発生しなかった。一方、ACバイアスでは、実験した範囲では、「許容可」となるランク「3」以上であったが、周波数が5.5[kHz]のときはランク「3」であるのに対して、周波数が2[kHz]のときはランク「4」となり、周辺白抜けが明らかに改善された。よって、ACバイアスを印加する際は、周波数を2[kHz]以下とすることが望ましい。
また、図17に示すように、周波数が0.99[kHz]のときは、周辺白抜け無しの状態となり、周波数を2[kHz]のときより周辺白抜けのランクが向上した。よって、ACバイアスを印加する際は、周辺白抜けの発生を抑制するためには周波数を2[kHz]以下とすることが望ましく、さらに、周波数を1[kHz]以下とすることがより望ましい。
しかし、周波数を低くし過ぎると、ACバイアスの周期に起因する画像濃度ムラが目視で確認できるようになってしまう。具体的には、転写紙の搬送方向の位置によって画像濃度が異なる状態の縞模様が目に見えてくる。
990[Hz]よりも低い値で周波数をシフトさせたところ、800[Hz]までは画像濃度ムラが目視で確認することができなかった。周波数を700[Hz]としたときに、縞模様が目視で確認でき始め、600[Hz]では縞模様を明らかに確認できるようになった。このため、周波数は800[Hz]以上であることが望ましい。
〔実験例3〕
実験例3では、現像バイアスのプラス側デューティ比と、画像の粒状性との関係に基づいて現像バイアスのプラス側デューティ比の上限値を確認した。粒状性の評価には、画像面積率が70[%]の画像を使用して、目視で確認した。「粒状度」は画像のざらつきを評価する値であって、値が小さい程、画質が良いことになる。
以下、実験例3の評価条件を示す。
・画像形成装置:imagio MP C5000
・現像剤 :シアン現像剤
・現像スリーブ:アルミスリーブにta−Cコート
・現像バイアス:DCバイアスのみ、及び、DCバイアスにAC成分を重畳(ピークトゥピーク値:800[V]、周波数:990[Hz])
以下、粒状性の評価ランクの基準を示す。
ランク「5」:粒状性良好
ランク「4」:問題無し
ランク「3」:許容可
ランク「2」:許容不可
ランク「1」:「2」よりも劣位
上述した評価条件にて、現像バイアスの条件を変化させた実験例3の結果を図18に示す。
現像バイアスの条件は、DCバイアスと、ACバイアスとの両方で画像形成を行った。また、ACバイアスの場合は、プラス側デューティ比が、4[%]、7[%]、20[%]及び50[%]の各条件で画像形成を行った。
図18に示す実験例3の結果より、DCバイアスでは粒状性は良好であった。一方、ACバイアスでは、プラス側デューティ比が50[%]のときに「許容不可」となるランク「2」よりも粒状性が悪く、ざらついた画像となった。また、プラス側デューティ比が20[%]のときには「許容可」となるランク「3」よりも粒状性が良い「問題無し」となるランク「4」となった。
図17に示すように、周辺白抜けを防止するためにはACバイアスの周波数を2[kHz]以下とすることが望ましい。しかし、図18で示すように、2[kHz]以下となる990[Hz]のACバイアスを印加して画像形成をおこなったところ、プラス側デューティ比が50[%]のときには、粒状性がDCバイアスを印加する場合に比べて悪化した。これに対して、プラス側デューティ比の値を小さくする(20[%]以下にする)ことで、感光体1の静電潜像から現像スリーブ51にトナーが移動するトナーの引き戻しの作用を小さくすることができ、粒状性の悪化を低減することができる。よって、よって、ACバイアスを印加する構成で周波数を2[kHz]以下とする場合は、プラス側デューティ比の値を20[%]とすることが望ましい。
また、プラス側デューティ比の値が20[%]の場合よりも4[%]の場合の方が、粒状性のランクが高くなっておりより望ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は、特に明示しない限り「質量部」及び「質量%」を表す。
<芯材粒子>
MnCO、Mg(OH)、Fe、及びSrCOの粉体を秤量し、混合して混合粉を得た。
前記混合粉を、加熱炉により850℃、1時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、平均粒径3μm以下の粉体とした。
前記粉体に分散剤及び水を加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。
この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1,180℃、4時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径約35μmの球形フェライト粒子(芯材粒子1)を得た。
芯材粒子1の成分分析を行ったところ、MnO:40.0mol%、MgO:10.0mol%、Fe:50mol%、SrO:0.4mol%であった。また、算術平均表面粗さRa2は、0.63μmであった。
<微粒子>
<<粒子1の製造>>
酸化アルミニウム(住友化学株式会社製、AKP−30)100gを水1リットルに分散させ懸濁液とし、この液を70℃に加温した。その懸濁液に塩化第二錫100g及び五酸化りん3gを2N塩酸1リットルに溶かした溶液と12質量%アンモニア水とを懸濁液のpHが7〜8になるように2時間かけて滴下した。滴下後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥した。次いで、この乾燥粉末を窒素気流中、500℃で1時間処理して導電性の微粒子である粒子1を得た。
得られた粒子1は、体積平均粒径が350nmであり、粉体比抵抗が1.3(Log(Ω・cm))であった。
<<粒子2の製造>>
粒子2として、体積平均粒径が300nm、粉体比抵抗が0.5(Log(Ω・cm))の表面処理された酸化アルミニウム(住友化学株式会社製、AKP−30)を用いた。表面処理層は、二酸化スズを下層、二酸化スズを含有する酸化インジウムを上層とする二層構造からなる。
<<粒子3>>
酸化アルミニウム(AKP−30、住友化学株式会社製)を用いた。体積平均粒径が300nmであり、粉体比抵抗が4.8(Log(Ω・cm))であった。
<<粒子4>>
粒子4として、BlackPearls−2000(Cabot製、比表面積1500mm/g、アスペクト比3)を用いた。体積平均粒径が12nmであり、粉体比抵抗が−1.5(Log(Ω・cm))であった。
<樹脂>
<<樹脂1>>
シリコーン樹脂溶液SR2410(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)を用いた。
<<樹脂2>>
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いで、これに下記構造式
CH=CMe−COO−C−Si(OSiMe
(上記構造式中、Meはメチル基である)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200mmol、サイラプレーン TM−0701T、チッソ株式会社製)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン39g(150mmol)、メタクリル酸メチル65.0g(650mmol)、及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3mmol)の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3mmol)をトルエン15gに溶解した溶液を加えて(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g、3.3mmol)、90℃〜100℃で3時間混合してラジカル共重合させてメタクリル系共重合体(樹脂2)を得た。
得られた樹脂2の重量平均分子量は、33,000であった。次いで、この樹脂2の固形分が23質量%になるようにトルエンで希釈した。このようにして得られた樹脂2溶液の粘度は、8.8mm/sであり、比重は、0.91であった。
(実施例1)
実施例1で用いたキャリアは以下のようにして作製した。
<キャリア1の製造>
静電潜像現像用のキャリア1の被覆層の形成のため、下記組成の被覆層形成溶液A(固形分10質量%)を調製した。
−被覆層形成溶液Aの組成−
・被覆層用樹脂(樹脂1)(固形分43%) ・・・ 10質量部
・被覆層用樹脂(樹脂2)(固形分23%) ・・・ 1質量部
・導電性微粒子1 ・・・18.1質量部
・触媒 ・・・ 1質量部
(チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート))
(オルガチックスTC−750、マツモトファインケミカル社製)
・シランカップリング剤 ・・・ 0.6質量部
(SH6020、東レ・ダウコーニング社製)
・トルエン ・・・ 197.3質量部
被覆層形成溶液の分散は特に限定されないが、実施例1では、TKホモミキサー13,000rpmにて10分間行った。
この被覆層形成溶液Aを、1,000質量部の芯材粒子1に塗布して乾燥させた。ここで、塗布乃至乾燥は、流動槽内の温度を各70℃に制御した流動床型コーティング装置を使用して行った。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリア1を得た。
キャリア1の特性を、下記表1に示す。尚、表1において、被覆層中の微粒子の分散粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いることにより、キャリア断面を観察し、任意の100粒子の測定値の平均を求めることにより得た。
<現像剤1の作製>
上記で得られたキャリア1(930質量部)に対し、市販のデジタルフルカラープリンター(RICOH Pro C901、株式会社リコー製)用のトナー(70質量部)を混合して、タービュラーミキサーを用いて81rpmで5分間攪拌し、評価用現像剤を作製した。また、補給用現像剤は、トナー濃度が10質量%となるように、前記キャリア及び前記トナーを用いて作製した。
<画像評価>
市販のデジタルフルカラー複写機(株式会社リコー製 imagio MP C5000)を改造し、下記表2に示す条件の現像装置を組み付けて、上記で得られた現像剤1をセットして、画像形成を行って画像評価を行った。尚、現像装置の条件としては、下記表2で示すように、図11に示す現像装置5に対して、現像スリーブ51の低摩擦膜51bのコーティングの有無と、印加する電圧の組み合わせとを異ならせた。
上記で得られた画像形成装置を用い、以下に示す各種評価実験を行った。結果を下記表3に示す。
<<濃度ムラ評価方法>>
A3のサイズで、網点面積率75[%]の画像(シアン単色)を印刷し、画像面内の明度偏差(最大明度−最小明度)を測定した。明度の測定には、X−Rite939(X−Rite社製)を用いた。
[濃度ムラの評価基準]
◎ 画像面内の明度偏差が1.0未満
○ 画像面内の明度偏差が1.0以上1.5未満
△ 画像面内の明度偏差が1.5以上2.0未満
× 画像面内の明度偏差が2.0以上(濃度ムラ有り)
<<履歴現象による影響(ゴースト画像)の評価>>
画像面積8%の文字チャート(1文字の大きさ:2mm×2mm程度)を100,000枚出力した。その後、図20に示す縦帯チャートを印刷し、スリーブ一周分(a)と一周後(b)の濃度差を測定することにより、直前画像履歴による影響を評価した。前記測定は、色彩値測定器(X−Rite938、X−Rite社製)を用いた。前記スリーブのセンター、リア、及びフロントの3箇所について測定してその平均濃度差をΔIDとした。なお、評価基準は以下の通りとした。
[評価基準]
◎:ΔIDが0.01以下である
○:ΔIDが0.01超、0.03以下である
△:ΔIDが0.03超、0.06以下である
×:ΔIDが0.06超である
ここで、◎、○、△、及び×は、それぞれ、◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベルであり、◎、○及び△を合格とし、×を不合格とした。
<<初期キャリア付着の評価>>
地肌ポテンシャルを150Vに固定し、ベタ画像を現像した。
このときベタ画像濃度が1.0出るのに必要な現像ポテンシャルVpot.を測定した。
また、そのVpot.を付与した際の感光体表面に付着しているキャリアの個数をルーペ観察により、5視野カウントし、ベタキャリア付着量として評価した。5視野における平均の100cm当たりのキャリア付着個数をもって、ベタキャリア付着量とした。
[評価基準]
◎:20個以下
○:21個以上60個以下
△:61個以上80個以下
×:81個以上
◎、○及び△を合格とし、×を不合格とした。
<<エッジ効果の評価>>
大面積の画像を有するテストパターンを出力した。得られた画像パターンにおいて、中央部の画像濃度と端部の画像濃度との差を目視により下記評価基準に従って評価した。
[評価基準]
◎:差がない
○:若干差がある
△:差はあるが許容できる
×:許容できないレベルまで差が生じている
◎、○、△を合格とし、×を不合格とした。
<<画像の精細性の評価>>
画像面積5%の文字チャート(1文字の大きさ:2mm×2mm程度)を出力し、その文字画像部の再現性により評価し、次のようにランク分けした。
[評価基準]
◎:非常に良好
○:良好
△:許容できるレベル
×:実用できないレベル
◎、○及び△を合格とし、×を不合格とした。
<<地汚れの評価>>
画像面積率5%チャート連続100,000枚出力耐久試験を実施後の複写機内のトナー汚染状態を目視にて、下記基準により評価した。
[評価基準]
◎:トナー汚れがまったく観察されず非常に良好な状態である
○:トナー汚れがほとんど観察されず良好な状態である
△:汚れが観察されるが実使用上問題とならない
×:許容範囲外で非常に汚れがあり問題となる
◎、○、及び△を合格とし、×を不合格とした。
<<混色の評価>>
フルカラーのテストパターンを出力した。得られた画像パターンにおいて、色の重なりの状態を目視により下記評価基準に従って評価した。
[評価基準]
○:全く問題のないレベル
△:やや混色はあるものの実使用上許容できるレベル
×:実使用上許容できないレベル
<<耐久性の評価>>
単色による100,000枚のランニング評価を行った。このランニングを終えた後のキャリアの体積固有抵抗(Log(Ω・cm))を測定し、並びにキャリア付着、帯電低下量、及び抵抗低下量を評価した。なお、前記キャリア付着は、前述した初期キャリア付着の評価と同様の方法で評価した。
<<<帯電低下量の評価>>>
前記帯電低下量は、ランニング前のキャリア93質量%に対しトナー7質量%の割合で混合し摩擦帯電させたサンプルを、一般的なブローオフ法(東芝ケミカル株式会社製、TB−200)にて測定した帯電量(Q1)から、ランニング後の現像剤中のトナーをブローオフ装置(図21参照)にて除去し得たキャリアを、前記方法と同様の方法で測定した帯電量(Q2)を差し引いた量とした。
前記帯電低下量は、絶対値で10.0μc/g以内であれば、実使用上問題ないレベルである。また、帯電量の低下の原因は、キャリア表面へのトナースペント、キャリアのコート膜磨耗であるため、トナースペント、キャリアコート膜の耐久性を帯電低下量により評価することができる。
<<<抵抗低下量の評価>>>
前記抵抗低下量は、ランニング前のキャリアを抵抗計測平行電極(ギャップ2mm)の電極間に投入し、直流1,000Vを印加し、30秒間後の抵抗値をハイレジスト計で計測した体積固有抵抗値R1の常用対数値X1(=Log10R1)から、ランニング後の現像剤中のトナーをブローオフ装置(図21参照)にて除去し得たキャリアを、前記体積固有抵抗測定方法と同様の方法で測定した体積固有抵抗値R2の常用対数値X2(=Log10R2)を差し引いた量とした。
前記抵抗低下量は、絶対値で3.0(Log(Ω・cm))以内であれば、実使用上問題ないレベルである。
また、抵抗変化の原因は、キャリアの結着樹脂膜の削れ、トナー成分のスペント、キャリア被覆膜中の大きな粒径の微粒子脱離などであるため、抵抗変化量によりこれらの発生を評価することができる。
(実施例2〜実施例27)
実施例1において、微粒子の種類や分散方法、キャリアの製造条件を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2〜27で用いるキャリア2〜27を作製した。
尚、表1で示すように、キャリア21においては、メディア分散を1時間行うことにより、被覆層形成溶液の分散を行った。ここで、メディア分散とは、0.1〜0.3mm程度のZrビーズを用いたビーズミル分散をいい、過度な分散エネルギーによる凝集が発生しない条件で、所望の粒径に分散させる方法である。分散機としては、特に限定されないが、実施例では、壽工業社製ウルトラアペックスミルを用いた。
キャリア2〜27のキャリアの体積固有抵抗値は、表1に示すとおりである。
キャリア2〜27を含有する現像剤2〜27を実施例1と同様にして作製した。
実施例1において、現像スリーブの低摩擦膜のコーティングの有無とその種類、及び印加する電圧の条件を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様の現像装置を用い、現像剤2〜27を使って、実施例2〜27の現像装置における画像評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例1〜比較例7)
実施例1において、微粒子の種類や分散方法、キャリアの製造条件を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして比較例1〜7で用いる比較用キャリア1〜7を作製した。
尚、表1で示すように、比較用キャリア6、7においては、実施例21で使用したキャリア21と同様、メディア分散を行った。
比較用キャリア1〜7のキャリアの体積固有抵抗値は、表1に示すとおりである。
比較用キャリア1〜7を含有する比較用現像剤1〜7を実施例1と同様にして作製した。
実施例1において、現像スリーブの低摩擦膜のコーティングの有無とその種類、及び印加する電圧の条件を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様の現像装置を用い、比較用現像剤1〜7を使って、比較例1〜7の現像装置における画像評価を行った。結果を表3に示す。
以上より、実施例1〜25の結果で示すとおり、本発明の現像装置を用いることにより、周期的な濃度変動を改善するとともに、AC現像バイアスを用いることにより生じるプラス側バイアスによる影響を低減し、現像能力の低下を長期に渡り抑制することができることがわかった。特に、AC現像バイアスとしてRP現像バイアスを用いた現像装置は、全ての評価項目においてバランスのとれた良好な結果を示すことがわかった。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> トナーとキャリアとからなる現像剤を有し、前記現像剤を表面上に担持して表面が無端移動し、潜像担持体と対向する現像領域で前記潜像担持体の表面の潜像に前記現像剤中の前記トナーを供給して現像する現像剤担持体を有する現像装置であって、
前記キャリアは微粒子を含有し、前記キャリアの体積固有抵抗R(=10)(Ω・cm)のXの値が11.5から16.0であり、
前記現像剤担持体は、複数の磁極を有する磁界発生手段と、前記磁界発生手段を内包する円筒形状で、前記磁界発生手段の磁力によって円筒形状の外周面に前記現像剤を担持し、現像装置本体に対して回転することによって表面移動する現像スリーブとを有し、
前記現像スリーブに対し、交流成分を含む電圧を印加する現像スリーブ電圧印加手段を有することを特徴とする現像装置である。
<2> 前記現像スリーブ電圧印加手段における直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳したバイアスのピークトゥピークが、トナーの正規帯電極性側の最大値(Vpp1とする)と、最小値(Vpp2とする)との間に、下記式で示すような関係がある前記<1>に記載の現像装置である。
|Vpp1−Vpp2|≦ 1500V
<3> 前記現像スリーブ電圧印加手段における直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳したバイアスのピークトゥピークが、トナーの正規帯電極性側の最大値(Vpp1とする)と、最小値(Vpp2とする)としたときに、前記潜像担持体の潜像の画像部電位(VL)との間に、下記式で示すような関係がある前記<1>から<2>のいずれかに記載の現像装置である。
|Vpp1|>|Vpp2|>|VL|
<4> 前記現像スリーブ電圧印加手段におけるAC現像バイアスの交流成分についてのプラス極性の成分のデューティ比が20%以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の現像装置である。
<5> 前記現像スリーブ電圧印加手段におけるAC現像バイアスの周波数fが2(kHz)以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の現像装置である。
<6> 前記キャリアが、前記微粒子及び樹脂を含む被覆層を有し、前記被覆層中における前記樹脂と前記微粒子との合計量に対する前記微粒子の含有量が、10質量%から85質量%である前記<1>から<5>のいずれかに記載の現像装置である。
<7> 前記微粒子の粉体比抵抗が、−3(Log(Ω・cm))から3(Log(Ω・cm))である前記<1>から<6>のいずれかに記載の現像装置である。
<8> 前記微粒子が、アルミナ、シリカ、チタン、バリウム、スズ、及びカーボンの少なくもといずれかを含有する微粒子からなる前記<1>から<7>のいずれかに記載の現像装置である。
<9> 前記キャリアが、前記微粒子及び樹脂を含む被覆層を有し、前記被覆層における前記微粒子の分散粒径が、50nmから600nmである前記<1>から<8>のいずれかに記載の現像装置である。
<10> 前記現像スリーブの外周面に、円筒形状を形成するスリーブ素管の材料よりもトナーとの摩擦係数が小さい低摩擦表面層を有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の現像装置である。
<11> 前記スリーブ素管を形成する材料は、アルミニウムである前記<10>に記載の現像装置である。
<12> 前記低摩擦表面層は、テトラヘデラルアモルファスカーボンで構成されている前記<10>から<11>のいずれかに記載の現像装置である。
<13> 潜像担持体と、
前記潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像担持体上に形成された潜像を、現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像手段と、
前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有する画像形成装置であって、
前記現像手段として、前記<1>から<12>のいずれかに記載のいずれかに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置である。
1 静電潜像担持体(感光体)
1Y イエロー用感光体
1C シアン用感光体
1K ブラック用感光体
1M マゼンタ用感光体
2a クリーニングブレード
2 感光体クリーニング装置
3 原稿搬送部
4 原稿読込部
4a 帯電ローラ
5C シアン用現像装置
5K ブラック用現像装置
5 現像装置
6 作像ユニット
7 給紙部
8 中間転写ベルト
9 一次転写バイアスローラ
10 中間転写ユニット
11 トナー容器
12 二次転写バックアップローラ
19 二次転写バイアスローラ
20 定着装置
25 排紙ローラ対
26 給紙カセット
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
30 排紙トレイ
40 帯電装置
41 潤滑剤塗布装置
50 現像ローラ
51 現像スリーブ
51a スリーブ素管
51b 低摩擦膜
52 ドクタブレード
53 供給スクリュ
53a 供給搬送路
54 回収スクリュ
54a 回収搬送路
55 マグネットローラ
57 仕切り部材
58 ケーシング
58a 現像下ケース
58b 現像上ケース
58c 現像カバー
58e 現像開口部
59 トナー補給口
71 剤落下口
72 剤持上げ口
100 プリンタ部
110 微粒子
111 被覆層
112 芯材粒子
151 現像スリーブ電源
500 複写機
G 現像剤G
P 現像ギャップ
L レーザ光
P 転写紙
P1 第一磁極
P2 第二磁極
P3 第三磁極
P4 第四磁極
P5 第五磁極
T トナー
Vb 現像バイアス
Vbav 現像バイアス平均値
Vd 帯電電位
VL 露光電位
Vpot 現像ポテンシャル
Vpp ピークトゥピーク値
α 回収スクリュ下流端領域
β 供給スクリュ下流端領域
特開平04−157486号公報

Claims (13)

  1. トナーとキャリアとからなる現像剤を有し、前記現像剤を表面上に担持して表面が無端移動し、潜像担持体と対向する現像領域で前記潜像担持体の表面の潜像に前記現像剤中の前記トナーを供給して現像する現像剤担持体を有する現像装置であって、
    前記キャリアは微粒子を含有し、前記キャリアの体積固有抵抗R(=10)(Ω・cm)のXの値が11.5から16.0であり、
    前記現像剤担持体は、複数の磁極を有する磁界発生手段と、前記磁界発生手段を内包する円筒形状で、前記磁界発生手段の磁力によって円筒形状の外周面に前記現像剤を担持し、現像装置本体に対して回転することによって表面移動する現像スリーブとを有し、
    前記現像スリーブに対し、交流成分を含む電圧を印加する現像スリーブ電圧印加手段を有することを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像スリーブ電圧印加手段における直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳したバイアスのピークトゥピークが、トナーの正規帯電極性側の最大値(Vpp1とする)と、最小値(Vpp2とする)との間に、下記式で示すような関係がある請求項1に記載の現像装置。
    |Vpp1−Vpp2|≦ 1500V
  3. 前記現像スリーブ電圧印加手段における直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳したバイアスのピークトゥピークが、トナーの正規帯電極性側の最大値(Vpp1とする)と、最小値(Vpp2とする)としたときに、前記潜像担持体の潜像の画像部電位(VL)との間に、下記式で示すような関係がある請求項1から2のいずれかに記載の現像装置。
    |Vpp1|>|Vpp2|>|VL|
  4. 前記現像スリーブ電圧印加手段におけるAC現像バイアスの交流成分についてのプラス極性の成分のデューティ比が20%以下である請求項1から3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 前記現像スリーブ電圧印加手段におけるAC現像バイアスの周波数fが2(kHz)以下である請求項1から4のいずれかに記載の現像装置。
  6. 前記キャリアが、前記微粒子及び樹脂を含む被覆層を有し、前記被覆層中における前記樹脂と前記微粒子との合計量に対する前記微粒子の含有量が、10質量%から85質量%である請求項1から5のいずれかに記載の現像装置。
  7. 前記微粒子の粉体比抵抗が、−3(Log(Ω・cm))から3(Log(Ω・cm))である請求項1から6のいずれかに記載の現像装置。
  8. 前記微粒子が、アルミナ、シリカ、チタン、バリウム、スズ、及びカーボンの少なくもといずれかを含有する微粒子からなる請求項1から7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 前記キャリアが、前記微粒子及び樹脂を含む被覆層を有し、前記被覆層における前記微粒子の分散粒径が、50nmから600nmである請求項1から8のいずれかに記載の現像装置。
  10. 前記現像スリーブの外周面に、円筒形状を形成するスリーブ素管の材料よりもトナーとの摩擦係数が小さい低摩擦表面層を有する請求項1から9のいずれかに記載の現像装置。
  11. 前記スリーブ素管を形成する材料は、アルミニウムである請求項10に記載の現像装置。
  12. 前記低摩擦表面層は、テトラヘデラルアモルファスカーボンで構成されている請求項10から11のいずれかに記載の現像装置。
  13. 潜像担持体と、
    前記潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記潜像担持体上に形成された潜像を、現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像手段と、
    前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有する画像形成装置であって、
    前記現像手段として、請求項1から12のいずれかに記載のいずれかに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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