JP6044255B2 - 静電潜像現像用キャリアと現像剤、画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents
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Description
フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行なうものである。
静電潜像担持体上のトナー量が変動する原因としては、トナー帯電量の変動などの要因もあるが、例えば、特許文献1の特開2007−25693号公報や後述する特許文献2の特許第3356948号公報、特許文献3の特開2005−157002号公報等に記載されるように、ハイブリッド現像において前画像履歴を次画像が引き継ぐ現象(ゴースト現象)が報告されている。
前記特許文献1に示すゴースト現象は、ハイブリッド現像方式固有の課題であり、トナー担持体上のトナー量が、直前画像のトナー消費パターンに応じて変化するために、次画像の画像濃度が変動する現象である。
即ち、前画像がトナー消費の少ない画像を印刷時には、トナー担持体上の残トナー量は多く、トナー供給後にはトナー担持体上のトナー量は更に多くなってしまい画像濃度は濃くなる。一方、トナー消費の多い画像を印刷後には、トナー担持体上の残トナー量が少なく、トナー供給後にはトナー担持体上のトナー量が少なくなり画像濃度が薄くなる。
以上のように、ハイブリッド現像におけるゴースト現像は、二成分現像剤からトナー担持体上にトナーを転移させるときに、トナーが現像されトナー担持体上からトナーがなくなった部分と、トナーが現像されずトナー担持体上のトナーがそのまま残る部分のトナー量を均一になるように再塗布することが困難で、直前画像の履歴に応じて次画像印刷時のトナー担持体上のトナー量が変動してしまうことに起因している。
二成分現像剤の剥離は、現像スリーブ内のマグネットを奇数個とし現像スリーブの回転軸よりも下側の位置に同極のマグネット対を設けて磁力が殆どゼロとなる剥離領域を作り、その領域で重力を用いて現像後の現像剤を自然落下させることにより剥離を行っている。
これらを解決するために、例えば、特許文献8には、内部にマグネットを有した汲上ロールを現像スリーブ上の剥離領域付近に配置し、その磁力をもって現像後の現像剤の剥離を行う構成が記載されている。剥離された現像剤は、さらにもう1本の汲上ロールによって汲み上げられた後、スクリューを有した現像剤攪拌室に搬送され、トナー濃度の再調整とトナーの帯電が行われる構成となっている。
しかし、これら従来技術は、芯材表面が概して高い露出率で露出しているため連続的ランでそこにトナー成分が付着(トナースペント)し易くなる上に、キャリア粒子上の露出箇所の大きさを均一化することを志向するものではない。
そこで、特許文献17の特開2003−167390号公報には、芯材表面の露出面積比が2〜20%であり9、芯材露出部一個当たりの平均面積比が0.03%以下であるキャリアが記載されているが、「芯材露出部一個当たりの平均面積比が0.03%」は大きい過ぎ、本発明の目的には適していない。
また、特許文献18の特開2009−180820号公報には、形状係数SF−1が125以下、キャリア芯材粒子表面の露出数が10〜60箇所、うち、1〜3μmのフェレ水平径のものが80個数%以上である被覆キャリアが提案されている。しかしこの場合はキャリア芯材粒子の大きさは問題としてなく、キャリア粒子の表面積と露出域の面積(大きさ)との相対的な関係は不明である。そして、この公報では、特に露出域の絶対的な大きさに着目し、フェレ水平径(つまり、当該露出域の外接長方形のX軸方向長さ)が3μmを越えるとキャリア芯材の凸同士の噛み合いによりクリーニングブレードへの抵抗が大きくなり、クリーニング不良となると説明している。このような不都合は例えば、被覆されるキャリア芯材自体の密度が極めて高い場合に生じ得る。事実、この公報における芯材は、具体的な嵩密度や比重は記載されていないけれども、1100℃の高温で9時間もの長い間、溶融を伴う充分な焼結処理を行って得られたものであり、したがって最近主流の高流動性磁気ブラシ形成可能な多孔質芯材とは対照的なものである。
第二に、前記被覆層中の樹脂成分が、少なくともシリコン樹脂を含有することを特徴とする上記一に記載の静電潜像現像用キャリアを提供する。
第三に、前記被覆層中の樹脂成分が、少なくとも下記一般式(A)で表されるA成分と下記一般式(B)で表されるB成分とを含む共重合体を加熱処理して得られる樹脂を含有することを特徴とする上記第一乃至上記第二のいずれかに静電潜像現像剤用キャリアを提供する。
第六に、上記第一乃至第五のいずれかに記載のキャリアとトナーからなることを特徴とする静電潜像現像用現像剤を提供する。
第七に、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を上記第六に記載の現像剤を用いてトナー像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有することを特徴とする画像形成方法を提供する。
第八に、静電潜像を形成する静電潜像担持体と、形成された静電潜像を上記第六に記載の現像剤を用いてトナー像に現像する現像手段と、該トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置を提供する。
第九に、静電潜像担持体、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を上記第六に記載の現像剤を用いて現像する手段が少なくとも一体に支持されていることを特徴とするプロセスカートリッジを提供する。
第十に、上記第一乃至第五のいずれかに記載のキャリアと、トナーからなる補給用現像剤であって、前記キャリアとトナーの配合割合が、キャリア1質量部に対してトナーが2〜50重量部であることを特徴とする補給用現像剤を提供する。
また、本発明はつぎの第十一乃至第十六に記載の「静電潜像現像用キャリア」、「現像剤」、「現像剤入り容器」を包含する。
第十一;前記導電性微粒子の体積平均粒径が100〜700nmであることを特徴とする上記第一乃至第五のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
第十二;前記芯材のSF−2がSF−1よりも大きいことを特徴とする上記第一乃至第五のいずれかに又は上記第十一に記載の静電潜像現像用キャリア。
第十三;前記キャリアは、重量平均粒径が20μm以上65μm以下であることを特徴とする上記第一乃至第五のいずれか又は上記第十一又は第十二に記載の静電潜像現像用キャリア。
第十四;体積固有抵抗が1×108Ω・cm以上1×1015Ω・cm以下であることを特徴とする上記第一乃至第五のいずれか又は上記第十一乃至第十三のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
第十五に、前記トナーが、カラートナーであることを特徴とする上記第六に記載の静電潜像現像用現像剤を提供する。
第十六;上記第六または第十五に記載の現像剤を有することを特徴とする現像剤入り容器。
詳細には、現像剤担持体へのトナー付着は、非画像時に現像スリーブ方向へバイアスが掛かるため、トナーが現像剤担持体上へ現像されてしまうことで発生し、現像担持体上へ現像されたトナーは電位を持つために、印刷時には現像剤担持体上のトナーの持つ電位分だけ現像電位が嵩上げされ、トナー現像量が増加してしまう。また、現像剤担持体上へ現像されたトナーは、現像時に消費されてしまうため、現像剤担持体上のトナー量は一定ではなく前画像の履歴により変動する。即ち、直前画像が非画像である場合や用紙と用紙の間隔直後である場合の現像時は、現像剤担持体上にはトナーが現像され、現像剤担持体上にトナーが付着しており、画像濃度は高くなる。一方、直前画像が画像面積の多い画像の場合には、現像剤担持体上にはトナーは消費されるために少なくなり画像濃度は低くなる。
この課題に対し、鋭意検討した結果、芯材表面の露出面積比率を0.1〜5.0%とし、さらに芯材露出箇所のうち最大露出面積の比率を0.03%以下とすることで改善が確認された。詳細は明らかではないが、芯材凹凸を利用し、局所的に芯材抵抗に近い低抵抗部を作ることで、非画像時に現像剤担持体上へ現像されたトナーが、印刷時に消費されにくくなるために、現像剤担持体上のトナー量が直前画像に寄らず安定し、画像の均一性が得られたと考えている。
芯材露出面積比率(%)={白色部の面積/(白色部の面積+黒色部の面積)}×100
芯材露出箇所のうち最大露出面積の比率(%)={白色部で最も広い箇所の面積/(白色部の面積+黒色部の面積)}×100
例えば、市販品を例とすると、ストレートシリコン樹脂としては、信越化学製のKR271、KR255、KR152、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2400、SR2406、SR2410等が挙げられる。
この場合、シリコン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分や、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。さらに、変性シリコン樹脂としては、信越化学製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
アミノシランとしては、特に限定されないが、化学式
H2N(CH2)3Si(OCH3)3、
H2N(CH2)3Si(OC2H5)3、
H2N(CH2)3Si(CH3)2(OC2H5)、
H2N(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2、
H2N(CH2)2(NH)(CH2)Si(OCH3)3、
H2N(CH2)2(NH)(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2、
H2N(CH2)2(NH)(CH2)3Si(OCH3)3、
(CH3)2N(CH2)3Si(CH3)(OC2H5)2、
(C4H9)2N(CH2)3Si(OCH3)3
で表される材料が挙げられる。
被覆層中のアミノシランの含有量は、0.001〜30質量%であることが好ましく、0.001〜15質量%がさらに好ましい。この含有量が0.001質量%未満であると、キャリアの耐久性を向上させる効果が不十分となることがあり、30質量%を超えると、導電性粒子や無機粒子を被覆層中に保持することが困難となることがある。
(R1:水素原子、またはメチル基、
m:炭素原子数1〜8のメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基、
R2:炭素原子数1〜4のメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、及びブチル基等のアルキル基、
R3:炭素数1〜8のメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、及びブチル基等のアルキル基、または炭素数1〜4のメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基)
R1:水素原子、またはメチル基
m:炭素原子数1〜8のメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基、
R2:炭素原子数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基、を表わす。)
A成分は、側鎖にメチル基が多数存在する原子団・トリス(トリメチルシロキシ)シランを有しており、樹脂全体に対してA成分の比率が高くなると表面エネルギーが小さくなり、トナーの樹脂成分、ワックス成分などの付着が少なくなる。A成分が10モル%未満だと十分な効果が得られず、トナー成分の付着が急増する。また、90モル%より多くなると、成分B、および成分Cが減り、架橋が進まず、強靭性が不足すると共に、芯材と樹脂層の接着性が低下し、キャリア被膜の耐久性が悪くなる。
R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、このようなモノマー成分としては、次式で示されるトリス(トリアルキルシロキシ)シラン化合物が例示される。
下式中、Meはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基である。
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiPr3)3
R1:水素原子、またはメチル基、
m:炭素原子数1〜8のメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基、
R2:炭素原子数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基、
R3:炭素数1〜8のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など)、又は炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)を表わす)。
B成分が10モル%未満だと、強靭さが十分得られない。一方、90モル%より多いと、被膜は固くて脆くなり、膜削れが発生し易くなる。また、環境特性が悪化する。加水分解した架橋成分がシラノール基として多数残り、環境特性(湿度依存性)を悪化させていることも考えられる。
このようなB成分としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリトキシプロピルトリ(イソプロペキシ)シラン、3−アクリロキシプロピルトリ(イソプロペキシ)シランが例示される。
このようなC成分を加えたものとしては、下記の共重合体が挙げられる。
(式中において、R1、m、R2、R3、X、Y、及びZは以下に該当するものを示す。)
R1:水素原子、またはメチル基、
m:炭素原子数1〜8のアルキレン基、
R2:炭素原子数1〜4のアルキル基、
R3は、炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基を表わす。)
(Y=10〜40モル%である。)
C成分のアクリル系化合物(モノマー)としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好ましく、具体的には、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、3−(ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、3−(ジメチルアミノ)プロピルアクリレートが例示される。これらの内ではアルキルメタクリレートが好ましく、特にメチルメタクリレートが好ましい。また、これらの化合物の1種類を単独で使用してもよく、2種類以上の混合物を使用してもよい。
導電性微粒子の体積平均粒径は自動粒度分布測定装置CAPA―700(堀場製作所製)にて測定する。測定の前処理として、ジューサーミキサーにアミノシラン(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)30mlにトルエン溶液300mlを入れる。試料を6.0g加え、ミキサー回転速度をlowにセットし、3分間分散する。1000mlビーカーに予め用意されたトルエン溶液500mlの中に分散液を適量加えて希釈する。希釈液はホモジナイザーにて常に攪拌を続ける。この希釈溶液を超遠心式自動粒度分布測定装置CAPA―700にて測定する。
[測定条件]
回転速度:2000rpm
最大粒度:2.0μm
最小粒度:0.1μm
粒度間隔:0.1μm
分散媒粘度:0.59mPa・s
分散媒密度:0.87g/cm3
粒子密度:無機微粒子の密度は乾式自動嵩密度計アキュピック1330(島津製作所社製)を用い測定した真比重値を入力する。
キャリア抵抗調整は、画像品質の点等より従来から求められている。例えば、キャリアの抵抗調節が十分でないと、電荷リーク速度が遅い為、現像後にキャリアに発生するカウンターチャージのリークが遅く、新たなトナーに対する電荷付与能力が劣るため、未帯電トナーが発生し易くなり、非画像部へのトナーチリが多くなる。或いは、現像後発生するカウンターチャージによって、スリーブに鏡像力が発生してしまい、本来スリーブから離れるべく剤がスリーブに連れまわってしまう。連れまわった現像後のトナー濃度が下がった現像剤と、トナー消費前の現像剤が混ざりトナー濃度むらが発生する。このことにより、特にベタ画像等の高画像現像時に、場所による濃度のむらが顕著にあらわれてしまう。以上より、アンチモンレス酸化スズを含有するキャリアでは、キャリア抵抗調整効果が大きいだけではなく、電荷のリークが早いので新しいトナーへの帯電付与能力も高くトナーチリに対する余裕度も高い事も分かった。更に現像後スリーブに連れまわることもないことから画像濃度ムラのない均一な画像を提供できることも分かった。
粉体比抵抗は以下の方法で測定する。(図1参照)。上皿天秤で試料5gを取り、内径1インチの塩ビ管の下部に鋼鉄製電極を当て、塩ビ管内に試料を入れる。次に塩ビ
管上部にも鋼鉄製電極を当てる。電極の上下に2mm厚テフロン(登録商標)板を敷き、油圧プレス機にて油圧ゲージ目盛で10kg/cm2の加重を加える。10kg/cm2で加圧した状態でLCRメータ(横川−HEWLETT−PACKARD社製4261A又は同等以上の性能を有する測定器)を接続する。接続直後の抵抗r(Ω)を読み取りノギスで全長L(cm)を測定し粉体比抵抗(Ω・cm)を算出する。計算式は以下の式に示すものである。
粉体の比抵抗(Ω・cm)={(2.54/2)2×π}×r/(L−11.35)
r :接続直後の抵抗
L :試料を充填した場合の全長
11.35:試料を充填しない場合の全長
芯材の形状係数SF1、およびSF2は以下のものを意味する。形状係数を示すSF1、SF2とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い300倍に拡大したキャリア粒子像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して、例えばニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入し解析を行い、下記計算式(3)、計算(4)より算出し得られた値を形状係数SF1、SF2と定義する。
上記キャリアの重量平均粒子径は、マイクロトラック粒度分析計(日機装社製)のSRAタイプを用いて測定することができる。0.7μm以上、125μm以下のレンジ設定で行ったものを用いる。また、分散液にはメタノールを使用し屈折率1.33、キャリアおよび芯材の屈折率は2.42に設定する。
本発明のトナーに用いる結着樹脂としては、公知のものが使用できる。例えばポリスチレン、ポリ−p−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸共重合隊、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプロピル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリチメルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが単独あるいは混合して使用できる。
そして、圧力定着用結着樹脂としては、公知のものを混合して使用できる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂などが単独あるいは混合して使用でき、これらに限られるものではない。
橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等が挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
また、これら着色剤は1種または2種以上を使用することができる。
図2に本発明の現像剤を有するプロセスカートリッジを有する画像形成装置の概略構成を示す。図3において、図はプロセスカートリッジ全体を示し、感光体、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段を備えている。
本発明おいては、上述の感光体、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段等の構成要素のうち、本発明の現像剤を用いる現像手段と、他の単数又は複数の手段とをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
本発明の現像剤を用いる現像手段を有するプロセスカートリッジを搭載する画像形成装置は、感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一耐電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体表面は、クリーニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
本発明における画像形成方法は、静電潜像形成工程、現像工程、転写工程、定着工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
画像形成装置は、静電潜像担持体、静電潜像形成手段、現像手段、転写手段、定着手段を少なくとも有し、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有する。
静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。静電潜像担持体(「電子写真感光体」、「感光体」、「像担持体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適であり、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。
静電潜像の形成は、静電潜像形成手段により、例えば静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができる。静電潜像形成手段は、例えば静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
その例としては、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えた公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。また、帯電器としては、静電潜像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。また、帯電器が、静電潜像担持体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、帯電ローラに直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
現像工程は、静電潜像を、本発明の現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。可視像の形成は、現像手段により、例えば静電潜像を本発明の現像剤を用いて現像することにより行うことができる。現像手段は、本発明の現像剤を用いて現像できる限り特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。その例としては、本発明の現像剤を収容し、静電潜像に現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
現像器内では、例えば、トナーとキャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦によりトナーが帯電し、現像剤搬送手段で搬送量が調節されつつ現像領域に搬送され、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。マグネットローラは、静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、マグネットローラの表面に形成された磁気ブラシを構成するトナーの一部は、電気的な吸引力によって静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、静電潜像がトナーにより現像されて静電潜像担持体(感光体)の表面にトナーによる可視像が形成される。
転写工程は、可視像を記録媒体に転写する工程である。中間転写体を用い、中間転写体上に可視像を一次転写した後、この可視像を記録媒体上に二次転写する態様が好ましい。
現像剤として二色以上、好ましくはフルカラー現像剤を用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、この複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。転写は、転写手段により、例えば可視像を転写帯電器を用いて静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができる。
転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、この複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段を有する態様が好ましい。なお、中間転写体としては特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
転写手段は1つでも2つ以上でもよい。転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。なお、記録媒体には特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
定着工程は、定着手段を用いて記録媒体に転写された可視像を定着させる工程である。
各色のトナーに対し記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。定着手段としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。定着手段としては、発熱体を具備する加熱体と、この加熱体と接触するフィルムと、このフィルムを介して加熱体と圧接する加圧部材とを有し、フィルムと加圧部材の間に未定着画像を形成させた記録媒体を通過させて加熱定着する手段が好ましい。加熱加圧手段における加熱は、通常、80〜200℃が好ましい。なお、目的に応じて、定着工程及び定着手段と共に或いはこれらに代えて、例えば公知の光定着器を用いてもよい。
(除電工程及び除電手段)
除電工程は、除電手段により、静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電する工程である。除電手段としては特に制限はなく、静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加できればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができる。その例としては除電ランプ等が好適に挙げられる。
クリーニング工程は、クリーニング手段により、静電潜像担持体上に残留するトナーを除去する工程である。クリーニング手段としては特に制限はなく、静電潜像担持体上に残留する電子写真トナーを除去できればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができる。その例としては、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
リサイクル工程は、リサイクル手段により、クリーニング工程により除去したトナーを現像手段にリサイクルさせる工程である。リサイクル手段としては特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
制御工程は、制御手段により、画像形成方法の各工程を制御する工程である。制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては、シーケンサ、コンピュータ等の機器が挙げられる。
図2に示す装置はタンデム型カラー画像形成装置(以下、この装置を、「画像形成装置A」と称することがある)である。このタンデム画像形成装置は、複写装置本体(150)と、給紙テーブル(200)と、スキャナ(300)と、原稿自動搬送装置(ADF)(400)とを備えている。なお、図3は図2に示す画像形成装置における一部拡大概略説明図である。
中間転写体(50)における、タンデム型現像器(120)が配置された側とは反対側には、二次転写装置(22)が配置されている。二次転写装置(22)においては、無端ベルトである二次転写ベルト(24)が一対のローラ(23)に張架されており、二次転写ベルト(24)上を搬送される記録媒体(転写紙)と中間転写体(50)とは互いに接触可能である。二次転写装置(22)の近傍には定着装置(25)が配置されている。定着装置(25)は、無端ベルトである定着ベルト(26)と、これに押圧されて配置された加圧ローラ(27)とを備えている。なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置(22)及び定着装置(25)の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために、転写紙を反転させるためのシート反転装置(28)が配置されている。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス(32)上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス(32)上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ(300)が駆動し、第1走行体(33)及び第2走行体(349が走行する。このとき、第1走行体(33)により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体(34)におけるミラーで反射し、結像レンズ(35)を通して読取りセンサ(36)で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
プロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、トナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能であり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有する。
現像手段としては、本発明の現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容された現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有し、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置に着脱可能に備えさせることができ、画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
次に、図4に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて説明すると、静電潜像担持体(101)は、矢印方向に回転しながら、帯電手段(102)による帯電、露光手段(不図示)による露光(103)により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段(104)で現像され、得られた可視像は転写手段(108)により、記録媒体(105)に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の静電潜像担持体表面は、クリーニング手段(107)によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
[芯材製造例1]
MnCO3、Mg(OH)2、Fe2O3、及びSrCO3粉を秤量し混合して混合粉を得た。
この混合粉を、加熱炉により900℃、1時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、粒径3μm以下の粉体とした。
この粉体を1wt%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。
この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1070℃、4時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子1を得た。このときのSF−1は149、SF−2は157であった。
芯材製造例1と同様に仮焼成し、造粒して平均粒径約40μmの造粒物を得たのち、この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1140℃、4時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子2を得た。このときのSF−1は142、SF−2は152であった。
芯材製造例1と同様に仮焼成し、造粒して平均粒径約40μmの造粒物を得たのち、この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1200℃、4時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子3を得た。このときのSF−1は136、SF−2は131であった。
MnCO3、Mg(OH)2、およびFe2O3粉を秤量し混合して混合粉を得た。この混合粉を、加熱炉により900℃、3時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、ほぼ粒径8μm径の粉体とした。この粉体を1wt%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1400℃、5時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子4を得た。このときのSF−1は140、SF−2は149であった。
芯材製造例4と同様に混合粉を仮焼成し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、ほぼ粒径1μm径の粉体とした。 それ以降は芯材製造例1と同様に焼成し球形フェライト粒子5を得た。このときのSF−1は128、SF−2は125であった。
芯材製造例1と同様に仮焼成し、造粒して平均粒径約40μmの造粒物を得たのち、この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1010℃、4時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子6を得た。このときのSF−1は155、SF−2は172であった。
[樹脂合成例1]
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いでこれに、CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3(式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(サイラプレーン TM−0701T チッソ社製)84.4g(200ミリモル)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン39g(150ミリモル)、メタクリル酸メチル65.0g(650ミリモル)及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3ミリモル)の混合物を1時間かけて滴下した。
滴下終了後、さらに、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3ミリモル)をトルエン15gに溶解した溶液(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3ミリモル)を加え、90〜100℃で3時間混合することによってラジカル共重合させてメタクリル系共重合体を得た。
得られたメタクリル系共重合体の重量平均分子量は33,000であった。次いで、このメタクリル系共重合体溶液の不揮発分が25質量%になるようにトルエンで希釈し、共重合体溶液1を得た。このようにして得られた共重合体溶液の粘度は8.8mm2/sであり、比重は0.91であった。
樹脂合成例1において、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン39g(150ミリモル)を3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン37.2g(150ミリモル)に替えた以外は、樹脂合成例1と全く同じようにして、ラジカル共重合させてメタクリル系共重合体を得た。
得られたメタクリル系共重合体の重量平均分子量は34,000であった。次いで、このメタクリル系共重合体溶液の不揮発分が25質量%になるようにトルエンで希釈し、共重合体溶液2を得た。このようにして得られた共重合体溶液の粘度は8.7mm2/sであり、比重は0.91であった。
撹拌機付きフラスコにトルエン500gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いでこれに、CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3(式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(サイラプレーン TM−0701T チッソ社製)126.6g(300ミリモル)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン173.6g(700ミリモル)及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3ミリモル)の混合物を1時間かけて滴下した。
滴下終了後、さらに、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3ミリモル)をトルエン15gに溶解した溶液(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3ミリモル)を加え、90〜100℃で3時間混合することによってラジカル共重合させてメタクリル系共重合体を得た。
得られたメタクリル系共重合体の重量平均分子量は35,000であった。次いで、このメタクリル系共重合体溶液の不揮発分が25質量%になるようにトルエンで希釈し、共重合体溶液3を得た。このようにして得られた共重合体溶液の粘度は8.5mm2/sであり、比重は0.91であった。
攪拌器、コンデンサー、温度計、窒素導入管、滴下装置を備えた容量500mlのフラスコにMEK(メチルエチルケトン)100部を仕込んだ。これとは別に窒素雰囲気下80℃でMMA(メチルメタクリレート)を32.6部、HEMA(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)を2.5部、MPTS(オルガノポリシロキサン:メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン=1:3)64.9部、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40 和光純薬工業社製)1部をMEK100部に溶解させて得られた溶液を2時間に亘り前記フラスコ中に滴下し、5時間熟成させた。
次いで、不揮発分が25質量%になるようにMEK(メチルエチルケトン)で希釈し、共重合体溶液4を得た。
3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランのサイラプレーン TM−0701T(チッソ社製)及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの添加量を、それぞれ379.8g(900mmol)及び24.8g(100mmol)に変更した以外は、樹脂合成例1と同様にして、メタクリル系共重合体を得た。得られたメタクリル系共重合体は重量平均分子量が37,000であった。また、不揮発分が25質量%になるようにトルエンで希釈し、共重合体溶液5を得た。このようにして得られた共重合体溶液の粘度が8.4mm2/秒であり、比重が0.92であった。
3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランのサイラプレーン TM−0701T(チッソ社製)及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの添加量を、それぞれ42.2g(100mmol)及び223.2g(900mmol)に変更した以外は、樹脂合成例1と同様にして、メタクリル系共重合体を得た。得られたメタクリル系共重合体は重量平均分子量が34,000であった。また、不揮発分が25質量%になるようにトルエンで希釈し、共重合体溶液6を得た。このようにして得られた共重合体溶液の粘度が8.7mm2/秒であり、比重が0.90であった。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 32.9重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 814.2重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 7.9重量部
・EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 373.3重量部
・トルエン 2100重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子1:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)19.8重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア1]を得た。これらは、他の実施例、比較例とともに、芯材を含む使用原料を表1に纏めて示した。
(トナーバインダーの合成)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10乃至15mmHgの減圧で5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。次いでプレポリマー(1)267部とイソホロンジアミン14部を50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル(1)を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、230℃で8時間重縮合し、次いで10乃至15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(a)を得た。
ウレア変性ポリエステル(1)200部と変性されていないポリエステル(a)800部を酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(1)を単離した。このトナーバインダーのTgは62℃であった。
ビーカー内に前記のトナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液240部、ペンタエリスリトールテトラベヘネート(融点81℃、溶融粘度25cps)20部、C.I.Pigment Yellow154の生顔料4部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に
溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。次いで、この混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去した。分散スラリーを減圧濾過した後、濾過ケーキを得た。
1:濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
2:上記1の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液1OO部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
3:上記2の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
4:上記3の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、ケーキ状物を得た。これを、[濾過ケーキ1]とする。
上記[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。
その後、水90部に対して[濾過ケーキ1] 15部を加えて、これにフッ素化合物
を0.0005部分散させることで、トナー粒子表面にフッ素化合物(2)を付着させた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子を得た。
これを、[トナー母体粒子1]とする。上記で得られた[トナー母体粒子1]100部に対して、外添剤として疎水性シリカ1.5部と、疎水化酸化チタン0.7部をヘンシェルミキサーにて2000rpm×30秒、5サイクルで混合処理し、トナーを得た。これを、[トナー1]とする。
こうして得た[トナー1]7部と[キャリア1]93部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。キャリアの性質を表2に、評価結果を表3に示す。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 23.5重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 581.6重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 5.7重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 266.7重量部
・トルエン 1500重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子1:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)14.1重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア2]を得た。
こうして得た[キャリア2]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 37.6重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 930.5重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 9.1重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 426.7重量部
・トルエン 2400重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子1:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)22.6重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア3]を得た。
こうして得た[キャリア3]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 32.9重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 814.2重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 7.9重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 373.3重量部
・トルエン 2100重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子2:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)19.8重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア4]を得た。
こうして得た[キャリア4]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 23.5重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 581.6重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 5.7重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 266.7重量部
・トルエン 500重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで10分間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子1:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)14.1重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア5]を得た。
こうして得た[キャリア5]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 37.6重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 930.5重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 9.1重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 426.7重量部
・トルエン 2400重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子3:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)22.6重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア6]を得た。
こうして得た[キャリア6]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 23.5重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 581.6重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 5.7重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 266.7重量部
・トルエン 1500重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子4:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)14.1重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア7]を得た。
こうして得た[キャリア7]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 855.3重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 7.9重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 373.3重量部
・トルエン 2100重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子1:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)19.8重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア8]を得た。
こうして得た[キャリア8]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
実施例1において、樹脂として共重合体溶液1の代わりに共重合体溶液2を使用した以外は実施例1と同様にして[キャリア9]を得た。こうして得た[キャリア9]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
実施例1において、樹脂として共重合体溶液1の代わりに共重合体溶液3を使用した以外は実施例1と同様にして[キャリア10]を得た。こうして得た[キャリア10]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
実施例1において、樹脂として共重合体溶液1の代わりに共重合体溶液4を使用した以外は実施例1と同様にして[キャリア11]を得た。こうして得た[キャリア11]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
実施例1において、樹脂として共重合体溶液1の代わりに共重合体溶液5を使用した以外は実施例1と同様にして[キャリア12]を得た。こうして得た[キャリア12]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
実施例1において、樹脂として共重合体溶液1の代わりに共重合体溶液6を使用した以外は実施例1と同様にして[キャリア13]を得た。こうして得た[キャリア13]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 32.9重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 814.2重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 7.9重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 373.3重量部
・トルエン 2100重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子5:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)19.8重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア14]を得た。
こうして得た[キャリア14]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 42.3重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]1046.8重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 10.2重量部
・EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 480重量部
・トルエン 2700重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子1:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)25.4重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア15]を得た。
こうして得た[キャリア15]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 18.8重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 465.2重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 4.5重量部
・ EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 213.3重量部
・トルエン 1200重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子1:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)11.3重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア16]を得た。
こうして得た[キャリア16]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 23.5重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 581.6重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 5.7重量部
・EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 266.7重量部
・トルエン 500重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで10分間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子6:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)14.1重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア17]を得た。
こうして得た[キャリア17]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
[キャリア被覆層]
・共重合体溶液1[固形分25重量%] 23.5重量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20重量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 581.6重量部
・アミノシラン[固形分100重量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 5.7重量部
・EC−700(チタン工業社製 粒径:0.35μm) 266.7重量部
・トルエン 1500重量部
を0.5mmZrビーズ1000部とともに、ペイントシェイカーで1時間分散した後、メッシュでビーズを除去し、樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として前述した球形フェライト粒子6:5000重量部を用い、上記被覆膜形成溶液にTC−750(マツモトファインケミカル社製)14.1重量部を加えた溶液を芯材表面にスピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度70℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、 [キャリア18]を得た。
こうして得た[キャリア18]93部と[トナー1]7部を混合攪拌して得た現像剤を評価した。
<ゴースト画像>
ゴーストについては、市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製 RICOH Pro C901)に現像剤をセットし、画像面積率8%のA4サイズの画像チャート20,000枚出力後と100,000枚出力後に、図5に示す縦帯チャートを印刷し、スリーブ一周分(a)と一周後(b)の濃度差をX-Rite 938(X−Rite社製)により、センター、リア、フロントの3箇所測定の平均濃度差をΔIDとし、以下ランク分けした。
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎:0.01≧ΔID
○:0.01<ΔID≦0.03
△:0.03<ΔID≦0.06
×:0.06<ΔID
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製 RICOH Pro C901)に現像剤をセットし、画像面積率2%のA4サイズの画像チャート1,500,000枚出力した。このときの初期とランニング後のキャリア抵抗を測定し、抵抗変化量を算出した。
ここでいう抵抗変化量とは、初期のキャリアを前述した抵抗測定方法にて求めた抵抗値(R1)から、ランニング後の現像剤中のトナーを前記ブローオフ装置にて除去し得たキャリアを、前記抵抗測定方法と同様の方法で測定した値(R2)を差し引いた量のことを言う。また、抵抗変化の原因は、キャリアの結着樹脂膜の削れ、トナー成分のスペント、キャリア被覆膜中の粒子脱離などであるため、これらを減らすことで、抵抗変化量を抑えることができる。抵抗変化量は以下のようにランク分けした。
◎:非常に良好、
○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル。
◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎:抵抗変化量≦0.5
○:0.5<抵抗変化量≦1.0
△:1.0<抵抗変化量≦2.0
×:2.0<抵抗変化量
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製 RICOH Pro C901)に現像剤をセットし、画像面積率2%のA4サイズの画像チャート1,500,000枚出力後、トナー補給をOFFにして画像面積率100%のチャートを出力し、現像剤の枯渇するトナー濃度を評価した。現像剤の枯渇は、画像面積率100%チャートにおいて、スクリューの跡や画像端部の濃度が極端に薄くなった(ID:0.8以下)時に枯渇と判断し、そのときのトナー濃度によって以下の様にランク分けした。
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎:枯渇したトナー濃度≦3%
○:3%<枯渇したトナー濃度≦4%
△:4%<枯渇したトナー濃度≦5%
×:5%<枯渇したトナー濃度
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製 RICOH Pro C901)に現像剤をセットし、画像面積率50%のA4サイズの画像チャート100,000枚出力した。このときの初期とランニング後のキャリアの帯電量を測定し、帯電量の低下量を算出した。 なお、初期のキャリアの帯電量(Q1)は、キャリア1〜18とトナー1を、質量比93:7で混合し、摩擦帯電させたサンプルを、ブローオフ装置(TB−200 東芝ケミカル社製)を用いて測定した。また、ランニング後のキャリアの帯電量(Q2)は、ブローオフ装置を用いてランニング後の現像剤中の各色のトナーを除去したキャリアを用いた以外は、上記と同様にして測定した。なお、帯電量の変化量の目標値は10μC/g以下である。
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製 RICOH Pro C901)に現像剤をセットし、画像面積率0.5%のA4サイズの画像チャート100,000枚出力した。このときの初期とランニング後のキャリアの帯電量を測定し、帯電量の低下量を算出した。 なお、初期のキャリアの帯電量(Q1)は、キャリア1〜18とトナー1を、質量比93:7で混合し、摩擦帯電させたサンプルを、ブローオフ装置(TB−200 東芝ケミカル社製)を用いて測定した。また、ランニング後のキャリアの帯電量(Q3)は、ブローオフ装置を用いてランニング後の現像剤中の各色のトナーを除去したキャリアを用いた以外は、上記と同様にして測定した。なお、帯電量の変化量の目標値は10μC/g以下である。
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
50 中間転写体
51 ローラ
52 コロナ帯電器
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
61 現像装置
62 転写帯電器
63 クリーニング装置
64 除電器
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 記録媒体
100 画像形成装置
101 静電潜像担持体(感光体)
102 帯電手段
103 露光手段
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
L 露光
Claims (10)
- キャリア芯材上に少なくとも結着樹脂と微粒子を含む被覆層を有する静電荷像現像剤用キャリアにおいて、該芯材表面の露出面積比率が芯材表面積に対して0.1〜1.9%であり、さらに芯材露出箇所のうち最大露出面積の露出箇所における露出面積比率が芯材表面積に対して0.03%以下であり、かつ、該結着樹脂を芯材100重量部に対して2.8〜4.6重量部含有することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
- 前記被覆層中の樹脂成分が、少なくともシリコン樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記被覆層中の樹脂成分が、少なくとも下記一般式(A)で表されるA成分と下記一般式(B)で表されるB成分とを含む共重合体を加熱処理して得られる樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに静電潜像現像剤用キャリア。
- 前記共重合体は、下記一般式(1)で表される共重合体を含むことを特徴とする請求項3に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
- 前記微粒子が導電性微粒子であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のキャリアとトナーからなることを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項6に記載の現像剤を用いてトナー像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有することを特徴とする画像形成方法。
- 静電潜像を形成する静電潜像担持体と、形成された静電潜像を請求項6に記載の現像剤を用いてトナー像に現像する現像手段と、該トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像担持体、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項6に記載の現像剤を用いて現像する手段が少なくとも一体に支持されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のキャリアとトナーからなる補給用現像剤であって、前記キャリアとトナーの配合割合が、キャリア1質量部に対してトナーが2〜50重量部であることを特徴とする補給用現像剤。
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