JP2022135965A - 静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法 Download PDF

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Hiroyuki Kishida
浩介 鈴木
Kosuke Suzuki
亨 菅沼
Toru Suganuma
稔 増田
Minoru Masuda
将志 長山
Masashi Nagayama
健都 竹内
Kento Takeuchi
楓 増子
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Abstract

【課題】長期にわたって帯電安定性、抵抗安定性、高画質を維持できる静電潜像現像剤用キャリアを提供する。【解決手段】芯材粒子と前記芯材粒子を被覆する被覆層とを有し、前記被覆層は、扁平形状の帯電性微粒子を含み、前記キャリアの見掛け密度が2.0[g/cm3]以上2.5[g/cm3]以下であり、前記芯材粒子の内部空隙率が0.0[%]以上2.0[%]以下であり、かつ前記帯電性微粒子の扁平形状は、長軸R1[nm]と厚みR2[nm]との比が、1.0≦R1/R2≦3.0、の関係を満たす静電潜像現像剤用キャリア。【選択図】図3

Description

本発明は、静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法に関する。
近年、電子写真方式の画像形成方法においては、印刷並みの高画質を求められるようになってきており、その要望に対応すべく、種々の改良・開発を行っている。それらの中でも、長期間に渡っての高画質安定性については課題となっており、トナー、キャリア、および現像手段などの改良が行われている。
キャリアに関しては、例えば、キャリア抵抗値の変化が少なく、スペントが少ないトナーを作製するため、キャリアの断面を見たとき、芯材粒子の形状係数SF2が120~160の範囲にあり、かつフィラーの面積率が樹脂被覆層全体の30~85%であり、芯材粒子の平均ドメイン径とフィラーの個数平均粒径の比が1:1~1:0.003の範囲にある静電潜像現像剤用キャリアが提案されている(特許文献1参照)。
また、経時で画質を維持したまま耐久性を確保できるキャリアとして、磁性を有する芯材粒子とその表面を被覆する樹脂層とからなり、樹脂層中に導電性微粒子を含む静電潜像現像剤用キャリアであって、前記導電性微粒子は白色無機顔料に導電材としてリンドープスズまたはタングステンドープスズを皮膜した導電性微粒子であり、導電材の、スズに対するリンまたはタングステンのドープされた比率が0.010~0.100であることを特徴とするキャリアが提案されている(特許文献2参照)。
また、現像手段内のトナー濃度が低下した場合でも流動性の増加を抑制するため、キャリア粒子として、芯材と該芯材を被覆する被覆層とを有する単体粒子と、2個以上の単体粒子が被覆層を介して結着した会合粒子と、を含み、前記単体粒子の平均粒径D1が前記会合粒子の平均粒径D2よりも小さく、且つ、前記単体粒子の粒子数N1と前記会合粒子の粒子数N2との総和に対する前記会合粒子の粒子数N2の割合が5個数%以上である静電荷像現像用キャリアが提案されている(特許文献3参照)。
本発明は、長期にわたって帯電安定性、抵抗安定性、高画質を維持できる静電潜像現像剤用キャリアを提供することを目的とする。
上記課題は、下記構成1)により解決される。
1)芯材粒子と前記芯材粒子を被覆する被覆層とを有する静電潜像現像剤用キャリアであって、
前記被覆層は、扁平形状の帯電性微粒子を含み、
前記キャリアの見掛け密度が2.0[g/cm3]以上2.5[g/cm3]以下であり、
前記芯材粒子の内部空隙率が0.0[%]以上2.0[%]以下であり、かつ
前記帯電性微粒子の扁平形状は、長軸R1[nm]と厚みR2[nm]との比が下記式1の関係を満たすことを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。
1.0≦R1/R2≦3.0 式1
本発明によれば、長期にわたって帯電安定性、抵抗安定性、高画質を維持できる静電潜像現像剤用キャリアを提供することができる。
図1は、体積固有抵抗を測定するためのセルの一例を示す概略図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 本発明における帯電性微粒子の扁平形状を説明するための図である。 実施例で採用した縦帯チャートを説明するための図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態についてさらに詳しく説明する。
本発明の静電潜像現像剤用キャリアは、芯材粒子と前記芯材粒子を被覆する被覆層とを有し、前記被覆層は、扁平形状の帯電性微粒子を含み、前記キャリアの見掛け密度が2.0[g/cm3]以上2.5[g/cm3]以下であり、前記芯材粒子の内部空隙率が0.0[%]以上2.0[%]以下であり、かつ前記帯電性微粒子の扁平形状は、長軸R1[nm]と厚みR2[nm]との比が下記式1の関係を満たすことを特徴とする。
1.0≦R1/R2≦3.0 式1
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、静電潜像現像剤用キャリアの見掛け密度、芯材粒子の内部空隙率、および帯電性微粒子の扁平形状を規定することが、長期にわたる帯電、抵抗安定性を維持する上で重要であることを見出した。その理由として、帯電に影響する被覆層の帯電性微粒子を特定の扁平形状にすることで、経時での帯電性微粒子の離脱が抑制され、帯電と抵抗が長期間に渡って保持されるためと考えられる。この作用は、下記で説明する芯材粒子の表面粗さRzが2.0[μm]以上3.0[μm]未満である場合に顕著となる。この形態では、芯材凸部付近の被覆層中の帯電性微粒子が芯材凸部を覆うことにより、経時での帯電性微粒子の離脱が一層抑制され、帯電と抵抗が長期間に渡って保持される。
さらに、本発明の静電潜像現像剤用キャリア(以下、本発明のキャリアと呼ぶことがある)を用いると予想外にも、ゴースト画像と呼ばれる、画像内で印刷濃度差が生じる現象が改善されることが分かった。明確なメカニズムはわかっていないが、帯電性微粒子がキャリアの被覆層から離脱しにくくなったことがゴースト画像の原因となる現像スリーブの汚れを抑制したと考えられる。
したがって、本発明のキャリアは、長期にわたって帯電安定性、抵抗安定性、高画質を維持することができる。
<被覆層>
前記被覆層は、扁平形状の帯電性微粒子を含み、樹脂を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
-樹脂-
樹脂としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、またはこれらを併用して使用することができ、シリコーン樹脂、シリコーン樹脂とアクリル樹脂の併用が好ましい。アクリル樹脂は接着性が強く脆性が低いので耐摩耗性に非常に優れた性質を持つが、その反面、表面エネルギーが高いため、スペントし易いトナーとの組み合わせでは、トナー成分スペントが蓄積することによる帯電量低下など不具合が生じる場合がある。その場合、表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、被覆層の膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるシリコーン樹脂を併用することで、この問題を解消することができる。しかし、シリコーン樹脂は接着性が弱く脆性が高いので、耐摩耗性が悪いという弱点も有するため、この2種の樹脂の性質をバランスよく得ることが重要であり、これによりスペントがし難く耐摩耗性も有する被覆層を得ることが可能となる。これは、シリコーン樹脂は表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、被覆層の膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるためである。
本明細書でいうシリコーン樹脂とは、一般的に知られているシリコーン樹脂全てを指し、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーンや、アルキド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂などが挙げられる。
シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、ストレートシリコーン樹脂の市販品としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKR271、KR255、KR152、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2400、SR2406、SR2410などが挙げられる。この場合、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。更に、変性シリコーン樹脂としては、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
本明細書でいうアクリル樹脂とは、アクリル成分を有する樹脂全てを指し、特に限定するものではない。また、アクリル樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分を少なくとも1つ以上同時に用いることも可能である。ここでいう架橋反応する他成分とは、例えば、アミノ樹脂、酸性触媒などが挙げられるが、これに限るものではない。ここでいうアミノ樹脂とはグアナミン、メラミン樹脂等を指すが、これらに限るものではない。また、ここでいう酸性触媒とは、触媒作用を持つもの全てを用いることができる。例えば、完全アルキル化型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型等の反応性基を有するものであるが、これらに限るものではない。
また、被覆層は、アクリル樹脂とアミノ樹脂の架橋物を含有することが更に好ましい。
これにより、適度な弾性を維持したまま、被覆層同士の融着を抑制することができる。
アミノ樹脂としては、特に限定されないが、キャリアの帯電付与能力を向上させることができるため、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、メラミン樹脂および/またはベンゾグアナミン樹脂と、他のアミノ樹脂を併用してもよい。
アミノ樹脂と架橋し得るアクリル樹脂としては、ヒドロキシル基および/またはカルボキシル基を有するものが好ましく、ヒドロキシル基を有するものが更に好ましい。これにより、芯材粒子や帯電性微粒子との密着性を更に向上させることができ、帯電性微粒子の分散安定性も向上させることができる。このとき、アクリル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上が更に好ましい。
樹脂としては、以下に示すようなモノマーA成分、B成分、およびC成分からなるアクリル共重合体を用いてもよい。このようなアクリル共重合体を用いると、被覆層が極めて強靭で削れ難く、高耐久化を図ることができ、被覆層を薄くしても、使用により芯材粒子が露出し難いものである。
Figure 2022135965000002
Figure 2022135965000003
Figure 2022135965000004
前記一般式(1)から(3)において、R、m、R、R、X、Y、およびZは以下に該当するものを示す。
は、水素原子、またはメチル基を表す。mは、1~8の整数を表す。従って、(CHは、炭素数1~8のメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基を表す。
は、炭素数1~4のメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基を表す。
は、炭素数1~8のメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基、または炭素数1~4のメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基を表す。
X=10モル%~40モル%、Y=10モル%~40モル%、Z=30モル%~80モル%であり、かつ、60モル%<Y+Z<90モル%であることが好ましい。
前記一般式(1)で表されるA成分は、側鎖にメチル基が多数存在する原子団・トリス(トリメチルシロキシ)シランを有しており、樹脂全体に対してA成分の比率が高くなると表面エネルギーが小さくなり、トナーの樹脂成分、ワックス成分などの付着が少なくなる。A成分が10モル%以上あれば十分な効果が得られ、トナー成分の付着の急増を防止できる。また、40モル%以下であれば、前記成分B、および後述する成分Cが減ることにより、架橋が進まず、強靭性が不足すると共に、芯材と被覆層の接着性が低下し、キャリア被膜の耐久性が悪くなるといった問題を防ぐことができる。
は炭素原子数1~4のアルキル基であり、このようなA成分としては、次式で示されるトリス(トリアルキルシロキシ)シラン化合物が例示される。
下式中、Meはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基である。
CH=CMe-COO-C-Si(OSiMe
CH=CH-COO-C-Si(OSiMe
CH=CMe-COO-C-Si(OSiMe
CH=CMe-COO-C-Si(OSiEt
CH=CH-COO-C-Si(OSiEt CH=CMe-COO-C-Si(OSiEt CH=CMe-COO-C-Si(OSiPr CH=CH-COO-C-Si(OSiPr CH=CMe-COO-C-Si(OSiPr
前記一般式(2)で表されるB成分は、ラジカル重合性の2官能(Rがアルキル基の場合)、または3官能性(Rもアルコキシ基の場合)のシラン化合物であり、B成分が10モル%以上あれば、強靭さが十分得られる。一方、40モル%以下であれば、被膜は固くて脆くなり、膜削れが発生し易くなるという問題を防ぐことができる。また、環境特性の悪化も防ぐことができる。加水分解した架橋成分がシラノール基として多数残ると、環境特性(湿度依存性)を悪化させることも考えられるからである。
前記B成分としては、例えば、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリ(イソプロポキシ)シラン、3-アクリロキシプロピルトリ(イソプロペキシ)シランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記一般式(3)で表されるC成分は、被覆層に可撓性を付与し、かつ芯材粒子と被覆層との接着性を良好にするものであるが、C成分が30モル%以上であれば、十分な接着性が得られ、80モル%以下であれば、前記A成分および前記B成分のいずれかが10モル%以下となることを防ぎ、キャリア被膜の撥水性、硬さと可撓性(膜削れ)を両立させることできる。
前記C成分のアクリル系化合物(モノマー)としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好ましく、具体的には、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2-(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、3-(ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、3-(ジメチルアミノ)プロピルアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルキルメタクリレートが好ましく、メチルメタクリレートがより好ましい。
上記モノマーA成分と、上記モノマーB成分と、上記モノマーC成分とをラジカル共重合して得られるアクリル共重合体を加水分解し、シラノール基を生成し、触媒を用いて縮合することにより得られる架橋物を、芯材粒子に被覆した後、加熱処理して被覆層を形成するのが、好ましい態様であるが、その縮重合させる際に使用する触媒としては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、ジルコニウム系触媒、アルミニウム系触媒などが挙げられる。
これらの中でも、チタン系触媒が好ましい。チタン系触媒としては、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)を用いることが特に好ましい。これは、シラノール基の縮合反応を促進する効果が大きく、且つ触媒が失活しにくいためであると考えられる。
-帯電性微粒子-
本発明では、扁平形状の帯電性微粒子を使用する。
長期にわたる帯電機能維持のためには、キャリアの被覆層中の帯電性微粒子が経時で現像機内からストレスを受けても離脱しないことが重要であり、そのため帯電性微粒子の扁平形状は、長軸R1[nm]と厚みR2[nm]との比が下記式1の関係を満たすことが重要であり、好ましくは下記式10の関係を満たすのがよい。
1.0≦R1/R2≦3.0 式1
1.2≦R1/R2≦2.0 式10
R1/R2を規定の範囲にすることで帯電性微粒子が程よく横長の粒子形状になり、被覆層中で経時でストレスを受けても脱離しにくくなる。R1/R2が1より小さいと帯電性微粒子が経時で脱離しやすい形状となってしまう。一方、R1/R2が3.0よりも大きいと被覆層中から帯電性微粒子の端部が凸部となってはみ出してしまい、経時で凸部同士が衝突し、被覆層削れの原因となる。
図3は、本発明における帯電性微粒子の扁平形状を説明するための図である。図3において、(a)は帯電性微粒子Pの平面図であり、(b)は帯電性微粒子Pの側面図である。本発明で言う扁平形状は、(a)平面図において帯電性微粒子Pの長軸R1および短軸R10を有し、(b)に示すように、厚みR2は、長軸R1および短軸R10よりも短いサイズを有する。なお、長軸R1とは、帯電性微粒子Pの投影面積が最も大きくなる面積(=「最大投影面積」)における最大径をさすものであり、厚みR2とは、長軸R1から引いた前記最大投影面積に対する垂線で最も長い箇所をさすものである。
前記扁平形状におけるR1およびR2は、実施例記載の方法によって測定される。
また、帯電性微粒子はキャリアに帯電機能を付与させるためにある程度大きい方がよく、長軸R1が300[nm]以上600[nm]以下であることが好ましい。さらに好ましくは400[nm]以上500[nm]以下である。R1が300[nm]以上であることにより、十分な帯電性を発現できる。一方、R1が600[nm]以下であることにより、帯電性微粒子の被覆層中からの離脱が一層防止できる。
被覆層に対する帯電性微粒子の投入部数としては、被覆層に含まれる樹脂100質量部に対して10~25質量部が好ましく、樹脂100質量部に対して15~20質量部がより好ましい。前記投入部数が10質量部以上であることにより、帯電能力および被覆層の強度が一層向上する。一方、25質量部以下であることにより、キャリアの表面での帯電性微粒子の露出が適切となり、トナーの外添剤のスペントを受けにくくなり、帯電維持が良好となる。
帯電性微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、アルミナ、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、長期間での帯電性維持の点から、硫酸バリウムが好ましい。
本発明で使用される帯電性微粒子は、市販されているものを利用でき、例えば硫酸バリウムとして堺化学工業社製BF-10等が挙げられる。
--導電性微粒子--
キャリアの抵抗を調整する目的で導電性微粒子を用いてもよい。導電性微粒子としては無機顔料に導電材を被覆したものが耐久性の観点で好ましい。導電材料としてはインジウムドープ酸化スズ、タングステンドープ酸化スズ、リンドープ酸化スズ、ニオブ、タンタル、アンチモン、フッ素ドープ品などがあるが、製造性、安全面、コスト等から総合的に判断すると、タングステンドープスズ、またはタングステンドープスズが好適である。
微粒子の基体粒子となる無機顔料としては、市販の二酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、チタン酸アルカリ金属塩あるいは白雲母等をいずれでも使用できる。二酸化チタンを例にとり、より詳細に説明すると、粒子の大きさには制限がなく、また球状、針状などの様な形状のものでも、更には結晶形として、アナターゼ型、ルチル型および非晶質のものも使用することができる。
導電性微粒子の二次粒径は0.20[μm]以上0.80[μm]以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.30[μm]以上0.60[μm]以下である。導電性微粒子の二次粒径は動的光散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
被覆層に対する導電性微粒子の投入部数としては、被覆層に含まれる樹脂100質量部に対して10~25質量部が好ましく、15~20質量部がより好ましい。前記投入部数が10質量部以上であることにより、キャリアの抵抗を下げる効果が十分に奏され、一方、25質量部以下であることにより、キャリアの表面での導電性微粒子露出が抑制され、トナーの外添剤のスペントを受けにくく、抵抗維持が可能となる。
導電性微粒子は、種々の方法によって製造することができ、例えば、無機顔料粒子表面に、リンまたはタングステン塩の水和物を含むスズ塩水和物層を均一に沈着させ、得られた被覆層を焼成することにより製造することができる。無機顔料粒子表面にリンまたはタングステン塩の水和物を含むスズ塩水和物層を均一に沈着させるには、例えば、これらリン塩(例えば五酸化リンやPOCl等)またはタングステンの塩(例えば塩化タングステン、オキシ塩化タングステン、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸等)、およびスズ塩(例えば、塩化スズ、硫酸スズ、硝酸スズ等のスズ塩、スズ酸ナトリウム、スズ酸カリウム等のスズ酸塩、スズアルコキシドのような有機スズ化合物)を溶解・含有する酸性水性液と、滴下されたリンまたはタングステンおよびスズを水和物の形で顔料粒子表面上に析出・沈着させるためのpH調整剤(例えば塩基の水性液)とを、無機顔料粒子を分散した水性液中に同時に滴下することにより、酸またはアルカリによる無機顔料粒子の溶解や表面変質を防ぎつつ遂行することができ、この際、リンまたはタングステンの滴下量と塩化スズ溶液の滴下量を調整することにより、無機顔料粒子表面へのリンまたはタングステンのドープ割合を調節することができる(但し無論、スズ水和物即ち水酸化スズまたはスズ酸の等電点と、リンやワングステン成分の等電点は必ずしも同一ではなく、また特定pHにおけるそれらの溶解度に差がない訳ではないことに留意することが好ましい)。また、滴下操作時の無機顔料粒子への攻撃性やリンまたはタングステンおよびスズの過激な水和化反応を緩和し被覆層の均質化を図る等の目的で、例えばメタノールやメチルエチルケトン等の水溶性有機溶剤を混合使用することができる。得られた水和物の焼成は、300~850℃で非酸化性雰囲気にて好ましく行うことができ、これにより、空気中で加熱処理したものと比べると粉体の体積固有抵抗を非常に低く抑えることができる。
導電性微粒子には表面処理を施してもよい。このような処理をすることで、上層の導電層が粒子表面に均一かつ強固に固定化することができるので、抵抗調整効果を充分発揮することが可能となる。アミノ系シランカップリング剤、メタクリロキシ系シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤を使用することができる。
-その他の成分-
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤などが挙げられる。
--シランカップリング剤--
シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r-クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r-アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r-クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3-ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤としては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、AY43-059、SR6020、SZ6023、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43-310M、SZ6030、SH6040、AY43-026、AY43-031、sh6062、Z-6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z-6721、AY43-004、Z-6187、AY43-021、AY43-043、AY43-040、AY43-047、Z-6265、AY43-204M、AY43-048、Z-6403、AY43-206M、AY43-206E、Z6341、AY43-210MC、AY43-083、AY43-101、AY43-013、AY43-158E、Z-6920、Z-6940(東レ・シリコーン社製)などが挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、被覆層に含まれる樹脂100質量部に対して、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。シランカップリング剤の含有量が0.1質量%未満であると、芯材粒子や導電性微粒子とシリコーン樹脂の接着性が低下して、長期間の使用中に被覆層が脱落することがあり、10質量%を超えると、長期間の使用中にトナーのフィルミングが発生することがある。
<芯材粒子>
前記芯材粒子としては、磁性体であれば、特に限定されないが、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金や化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。これらの中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn-Mg系フェライト、Mn-Mg-Srフェライトが好ましい。
芯材粒子は内部空隙率の範囲を設定するのが重要であり、さらに表面粗さRzも範囲を設定するのが好ましい。内部空隙率は芯材粒子の断面を観察した時に、断面の全面積に対する、内部空孔の面積の和の比率を表し、値が小さいほど内部空孔が少なく、中身が詰まった芯材粒子となる。このように中身の詰まった芯材粒子は磁化を高くすることができ、キャリア付着の抑制の観点から望ましい。内部空隙率は0.0[%]以上2.0[%]以下が好ましい。内部空隙率が2.0%を超えると、内部空孔が多いために芯材粒子の磁化が下がってしまい、キャリア付着が悪化する。内部空隙率は、例えば芯材断面SEM画像の解析から計算できる。
一方、表面粗さRzは最大高さ粗さのことで、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜取り部分の山頂線と谷底線との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定し、この値をマイクロメートル[μm]で表したものをいう。Rzの値が大きいと、表面の凹凸度合いが顕著になり、芯材粒子のパッキング性にも影響してくる。Rzは2.0[μm]以上3.0[μm]未満が好ましく、より好ましくは2.3[μm]以上2.7[μm]以下である。芯材粒子のRzを規定することで、キャリア化した後もほどよくパッキングした状態を維持でき、画質を向上させることができる。Rzが2.0[μm]以上であることにより、芯材粒子表面の滑らかさおよびパッキング性が適切となり、キャリア化した時に見掛け密度が抑制され、ゴースト画像のような画質低下を防止できる。一方、Rzが3.0[μm]未満であることにより、芯材粒子表面の凹凸度合いが適切となり、キャリア化の際に芯材粒子凸部が樹脂層で良好に被覆でき、ベタキャリア付着を防止できる。Rzは共焦点顕微鏡での表面観察データから計算することができる。
<キャリアの製造方法>
前記キャリアは、例えば、前記樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材粒子の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより製造することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法などが挙げられる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよい。
前記焼付の装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉、マイクロウエーブを備えた装置などが挙げられる。
前記被覆層の平均厚みは、0.50[μm]以上1.10[μm]以下が好ましく、0,60[μm]以上1.00[μm]以下がより好ましい。平均厚みが0.50[μm]以上であることにより、経時でのキャリア同士の衝突による膜の削れが防止され、平均厚みが1.10[μm]以下であることにより、経時でのキャリア表面へのトナー外添剤の移行が抑制され、キャリアの帯電能力が維持される。ここで、前記被覆層の平均厚みは、例えば断面SEM画像での、画像測定より算出することができる。
本発明における被覆層では、帯電性微粒子が芯材粒子の平面に対して水平方向に並ぶ傾向がみられ、この形態が本発明の効果に有利に作用すると推測される。
<キャリアの特性>
本発明のキャリアの見掛け密度は2.0[g/cm3]以上2.5[g/cm3]以下であることが好ましく、2.1[g/cm3]以上2.4[g/cm3]以下であることがより好ましい。見掛け密度は現像機内での、キャリアとトナーの摩擦時にキャリアがトナーの外添剤から受けるスペントの度合いに影響する。見掛け密度が2.0[g/cm3]未満であると、キャリアが軽いために、キャリア飛散が発生しやすくなる。一方、見掛け密度が2.5[g/cm3]よりも大きいと、外添剤スペントが進み、キャリアの帯電能力が長期間維持できなくなる。キャリアの見掛け密度は、例えばJIS Z 2504に記載の方法で測定することができる。
また、本発明のキャリアは、体積固有抵抗が10[LogΩ・cm]以上14[LogΩ・cm]以下であることが好ましい。体積固有抵抗が10[LogΩ・cm]以上であることにより、非画像部でキャリア付着が発防止され、14[LogΩ・cm]以下であることにより、エッジ効果が許容できるレベルとなる。
ここで、キャリアの体積固有抵抗は、図1に示すセルを用いて測定することができる。具体的には、まず、表面積2.5cm×4cmの電極1aおよび電極1bを、0.2cmの距離を隔てて収容したフッ素樹脂製容器2からなるセルに、キャリア3を充填し、落下高さ1cm、タッピングスピード30回/分で、10回のタッピングを行う。次に、電極1aおよび電極1bの間に1,000Vの直流電圧を印加して30秒間後の抵抗値r[Ω]を、ハイレジスタンスメーター4329A(横河ヒューレットパッカード株式会社製)を用いて測定し、下記式から、体積固有抵抗[Ω・cm]を算出することができる。
Figure 2022135965000005
キャリアの体積固有抵抗(LogΩ・cm)は、上記測定により得られた体積固有抵抗[Ω・cm]の常用対数値である。
(二成分現像剤)
本発明の二成分現像剤は、本発明のキャリアおよびトナーを有する。
前記二成分現像剤におけるトナーとキャリアの混合割合は、キャリア100質量部に対しトナー2.0質量部~12.0質量部が好ましく、2.5質量部から10.0質量部がより好ましい。
<トナー>
前記トナーは、結着樹脂と着色剤を含有するが、モノクロトナーおよびカラートナーのいずれであってもよい。また、定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、トナーは、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。
更に、カラートナー、特に、イエロートナーは、一般に、キャリアの被覆層の削れによる色汚れが発生するという問題があるが、本発明の現像剤は、色汚れの発生を抑制することができる。
トナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性を更に向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
このとき、トナー材料を混練する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バッチ式の2本ロール;バンバリーミキサー;KTK型2軸押出し機(株式会社神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械株式会社製)、2軸押出し機(KCK株式会社製)、PCM型2軸押出し機(株式会社池貝製)、KEX型2軸押出し機(株式会社栗本鉄工所製)等の連続式の2軸押出し機;コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機などが挙げられる。
また、冷却した溶融混練物を粉砕する際には、ハンマーミル、ロートプレックス等を用いて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機、機械式の微粉砕機等を用いて微粉砕することができる。なお、体積平均粒径が3μm以上15μm以下となるように粉砕することが好ましい。
更に、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の体積平均粒径が5μm以上20μm以下となるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
-結着樹脂-
結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリp-スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレンおよびその置換体の単独重合体;スチレン-p-クロロスチレン共重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン-α-クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
圧力定着用の結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン;エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸エステル共重合体、エチレン-塩化ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体;エポキシ樹脂、ポリエステル、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-着色剤-
着色剤(顔料または染料)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等の黒色顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-離型剤-
離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナバワックス、エステルワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
-帯電制御剤-
トナーは、帯電制御剤を更に含有してもよい。帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン;炭素数が2~16のアルキル基を有するアジン系染料;C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;モノアゾ染料の金属錯塩;サルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
-外添剤-
外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05μm以上1μm以下のポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、表面が疎水化処理されているシリカが好ましい。
さらに、シリカは粒径の異なる2種以上のものを併用するとより好ましい。具体的には二次粒子径が100nm以上と100nm未満のものを併用するのがよい。100nm以上の大粒径のシリカはトナー母体粒子に対してスペーサーとして働き、付着性の高い母体粒子を分離することができる。そこに100nm未満の小粒径のシリカをトナー母体に外添することで、トナーに流動性を付与することができる。その結果、流動性の高い、1粒子1粒子が分離したトナーが得られ、高画質化に寄与する。
二次粒子径は、たとえばゼータサイザーPro(スペクトリス株式会社製)を用いて測定することができる。
大粒径のシリカと小粒径のシリカの合計部数は、母体トナー100質量部に対して1.5質量部以上5質量部以下であることが好ましく、2質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。前記合計部数が1.5質量部以上であることにより、トナーの流動性が高く、転写工程でトナーの転写抜けを防止できる。一方、5質量部以下であることにより、静電潜像担持体へのシリカの付着が防止され、異常画像の発生を抑制できる。
前記トナーの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナーおよびイエロートナーから選択される少なくとも1種とすることができ、各色のトナーは前記着色剤の種類を適宜選択することにより得ることができるが、カラートナーであるのが好ましい。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を本発明の前記現像剤を用いて現像する現像手段と、前記静電潜像担持体の表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置に着脱可能に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
(画像形成装置および画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、本発明の前記現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有し、更に必要に応じてその他の工程を含む。
<静電潜像担持体>
前記静電潜像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさ、等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記形状としては、例えば、ドラム状が挙げられる。
前記材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記アモルファスシリコン感光体としては、例えば、支持体を50℃~400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法により形成されるa-Siからなる光導電層を有する感光体(以下、「a-Si系感光体」と称することがある)を用いることができる。これらの中でも、プラズマCVD法、即ち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa-Si堆積膜を形成する方法が好ましい。
<帯電工程および帯電手段>
前記帯電工程は、例えば、前記帯電手段を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性または半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
帯電手段の形状としてはローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシ等、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn-Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットローラによって構成される。またはブラシを用いる場合、例えば、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属または金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
前記帯電手段は、上記のような接触式の帯電器に限定されるものではないが、帯電器から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電器を用いることが好ましい。
<露光工程および露光手段>
前記露光工程は、例えば、前記露光手段を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程および現像手段>
前記現像手段は、前記静電潜像を、前記トナー乃至前記二成分現像剤を用いて現像して可視像を形成する手段である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記二成分現像剤を用いて現像することにより行うことができる。
前記現像手段としては、前記トナー乃至前記二成分現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー乃至前記二成分現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該二成分現像剤を接触または非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましく、トナー入り容器を備えた現像器などがより好ましい。
前記現像手段は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記二成分現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像手段内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像手段に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。該現像剤に含まれるトナーは、前記トナーである。
<転写工程および転写手段>
前記転写手段としては、前記可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する手段が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有することが好ましい。
前記転写は、例えば、転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体(感光体)上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。前記転写手段としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
<定着工程および定着手段>
前記定着手段は、記録媒体に転写された転写像を定着部材により定着させる手段であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行う手段であってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行う手段であってもよい。
前記定着部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせ、などが挙げられる。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃~200℃が好ましい。
<その他の工程およびその他の手段>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
-除電工程および除電手段-
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
-クリーニング工程およびクリーニング手段-
前記クリーニング手段としては、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
-リサイクル工程およびリサイクル手段-
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
-制御工程および制御手段-
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、図2に、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す。この図2のプロセスカートリッジ10は、静電潜像担持体11、静電潜像担持体11を帯電する帯電手段12、静電潜像担持体11上に形成された静電潜像を本発明の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段13、および静電潜像担持体11上に形成されたトナー像を記録媒体に転写した後、静電潜像担持体11上に残留したトナーを除去するクリーニング手段14が一体に支持されており、プロセスカートリッジ10は、複写機、プリンタ等の画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
次に、プロセスカートリッジ10を搭載した画像形成装置を用いて画像を形成する方法について説明する。
まず、静電潜像担持体11が所定の周速度で回転駆動され、帯電手段12により、静電潜像担持体11の周面が正または負の所定電位に均一に帯電される。次に、スリット露光方式の露光手段、またはレーザービームで走査露光する露光手段等の露光手段(不図示)から静電潜像担持体11の周面に露光光が照射され、静電潜像が順次形成される。更に、静電潜像担持体11の周面に形成された静電潜像は、現像手段13により、本発明の現像剤を用いて現像され、トナー像が形成される。次に、静電潜像担持体11の周面に形成されたトナー像は、静電潜像担持体11の回転と同期されて、給紙部(不図示)から静電潜像担持体11と転写手段(不図示)の間に給紙された転写紙に、順次転写される。更に、トナー像が転写された記録媒体は、静電潜像担持体11の周面から分離されて定着手段(不図示)に導入されて定着された後、複写物(コピー)として、画像形成装置の外部へプリントアウトされる。一方、トナー像が転写された後の静電潜像担持体11の表面は、クリーニング手段14により、残留したトナーが除去されて清浄化された後、除電手段(不図示)により除電され、繰り返し画像形成に使用される。
図5は、例えば上記のようなプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の一例を示す概略図である。上記形態の画像形成装置は、プロセスカートリッジ2A、2B、2C、2Dが画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されている。プロセスカートリッジ2A、2B、2C、2Dは、それぞれ感光体1A、1B、1C、1Dを備えている。
またプロセスカートリッジ2A、2B、2C、2Dは、さらに帯電手段33、現像手段34、クリーニング手段35、像露光手段36、給紙部37、中間転写体38、像定着手段39、1次転写手段110、転写材120、トレイ53、2次転写手段54を備えている。動作を説明すると、上記のように形成されたトナー像は、1次転写手段110によりベルト状の中間転写体38に中間転写された後、給紙部37から中間転写体38と2次転写手段54との間に感光体1A、1B、1C、1Dの回転と同期されて給送された転写材120に、2次転写手段54により順次転写されていく。像転写を受けた転写材120は中間転写体38面から分離されて像定着手段39へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外のトレイ53へプリントアウトされる。像転写後の感光体1A、1B、1C、1Dの表面は、クリ-ニング手段35によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(芯材粒子の製造例1)
原料として、Fe(平均粒径:0.3μm,SiO含有量:0.02質量%)21.5kg、Mn(平均粒径:0.5μm,SiO含有量:0.01質量%)10.4kg、SrCO(平均粒径:0.6μm)0.28kgを純水10.0kg中に分散し、還元剤としてカーボンブラックを120g、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤(セルナD305、中京油脂株式会社社製)を180g添加して混合物とした。
この混合物を湿式ボールミル(メディア径:2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約130℃の熱風中に噴霧し、粒径10μm~75μmの乾燥造粒物を得た。
この造粒物から粒径25μm以下の微小な粒子は篩を用いて除去した。
この造粒物を、電気炉に投入し1,200℃まで4.5時間かけて昇温した。
その後、1,200℃で8時間保持することにより焼成を行った。
その後、10時間かけて室温まで冷却した。
このとき、電気炉内の酸素濃度は焼成時5,000ppm、冷却時1,200ppmとした。
得られた焼成物をハンマーミル(三庄インダストリー株式会社製、「ハンマークラッシャーNH-34S」、スクリーン目開き:0.3mm)で解粒、振動ふるいを用いて分級し、次いで、得られた焼成物を大気雰囲気下、450℃で1.5時間保持することにより酸化処理(高抵抗化処理)を行い、内部空隙率:0%、Rz: 2.5[μm]の芯材粒子C1を得た。
<内部空隙率>
芯材粒子の内部空隙率の測定は以下の方法を用いて行った。まず、芯材粒子を切断し、断面の撮影を行なう。断面撮影には、SEM等、従来公知の手法を取ることができる。次に、従来公知の画像解析ソフト(Media Cybernetics社製 Image Pro Premier)を用いて、粒子の断面写真から、1粒の輪郭の面積Sを取得する。また、同様に、粒子1粒の内部の空隙部の面積sを取得し、1粒子の空隙率を以下の式より得る。
1粒子の空隙率[%]=(s/S)×100
これを、ランダムに選定した50粒に対して実施し、その平均値を内部空隙率とした。
<Rz>
Rzは共焦点顕微鏡OPTELICS C130(レーザーテック社製)を用いて、接眼レンズ50倍、解像度0.44μm、Imaging Mode:Max Peakにしてキャリアの表面観察を行い、3次元像を得た。得られたキャリア像に対して、12μm四方の範囲でRzの値を解析した。解析数は50個とし、50個の平均値を採用した。
(芯材粒子の製造例2)
原料として、Fe(平均粒径:0.9μm,SiO含有量:0.02質量%)21.5kg、Mn(平均粒径:1.2μm,SiO含有量:0.01質量%)10.4kg、焼成温度を1,000℃にした以外は製造例1と全く同様にして、内部空隙率:2%、Rz: 2.5[μm]の芯材粒子C2を得た。
(芯材粒子の製造例3)
原料として、Fe(平均粒径:0.6μm,SiO含有量:0.02質量%)21.5kg、Mn(平均粒径:0.9μm,SiO含有量:0.01質量%)10.4kgにした以外は製造例1と全く同様にして、内部空隙率:0%、Rz: 2.5[μm]の芯材粒子C3を得た。
(芯材粒子の製造例4)
焼成温度を1,080℃にした以外は製造例3と全く同様にして、内部空隙率:0%、Rz: 1.8[μm]の芯材粒子C4を得た。
(芯材粒子の製造例5)
焼成温度を1,100℃にした以外は製造例3と全く同様にして、内部空隙率:0%、Rz: 2.0[μm]の芯材粒子C5を得た。
(芯材粒子の製造例6)
焼成温度を1,300℃にした以外は製造例3と全く同様にして、内部空隙率:0%、Rz: 3.0[μm]の芯材粒子C6を得た。
(芯材粒子の製造例7)
焼成温度を1,320℃にした以外は製造例3と全く同様にして、内部空隙率:0%、Rz: 3.2[μm]の芯材粒子C7を得た。
(芯材の製造例8)
焼成温度を950℃にした以外は製造例2と全く同様にして、内部空隙率:2.2%、Rz: 2.5[μm]の芯材粒子C8を得た。
(芯材粒子の製造例9)
焼成温度を1,220℃にした以外は製造例1と全く同様にして、内部空隙率:0%、Rz: 2.5[μm]の芯材粒子C9を得た。
(導電性微粒子の製造例)
アルミナ(住友化学製AKP-50)100gを水1リットルに分散させ懸濁液とし、この液を65℃に加温した。その懸濁液に塩化第二錫600gとタングステン酸ナトリウム18.0gを2N塩酸1.7リットルに溶かした溶液と12重量%アンモニア水とを懸濁液のPHが7~8になるように2時間かけて滴下した。滴下後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥した。次にこの乾燥粉末を窒素気流中で500℃1時間処理し、導電性微粒子を得た。
(キャリアの製造例1)
-キャリアの作製-
下記の組成をホモミキサーで10分間分散し、被覆層形成溶液を得た。芯材粒子としてC1:5,000質量部を用い、上記被覆層形成溶液を芯材粒子表面にスピラコーター(岡田精工株式会社製)によりコーター内温度55℃で塗布し、乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて200℃で1時間放置して焼成した。
冷却後、フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、キャリア1を得た。
[組成]
・シリコーン樹脂溶液(固形分20質量%、SR2410、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製):510質量部
・チタン触媒(固形分60質量%、TC-750、マツモトファインケミカル株式会社製):4質量部
・アミノシラン(固形分100質量%、SH6020、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製):3.2質量部
・帯電性微粒子P1(酸化チタン、粒径450nm):18質量部
・導電性微粒子:18質量部
・トルエン:1,000質量部
次に、得られたキャリア1について、以下に示す方法により、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗を測定したところ、それぞれ450、450、1.0、0.85、2.5、13.3であった。
<R1、R2、R1/R2、平均厚み>
キャリアを包埋樹脂(Devcon、2 液混合、30 分硬化型エポキシ樹脂 ITW パフォーマンスポリマーズ&フルイズ ジャパン製)に混ぜ込み、一晩以上置いて硬化させ、機械研磨により大まかな断面試料を作製する。これにクロスセクションポリッシャー(JEOL 製 SM-09010)を用い、加速電圧5.0kV、ビーム電流120μAの条件で断面の仕上げを行った。これを、走査型電子顕微鏡(Carl Zeiss製Merlin)を用いて、加速電圧0.8kV、倍率30000倍の条件で撮影する。撮影した画像をTIFF画像に取り込み、Media Cybernetics社製のImage-Pro Plusを用いて50粒子を選び、長軸R1[nm]、厚みR2[nm]として、両者を測定し、50粒子分のR1、R2、R1/R2を計算し、その平均値を使用した。平均厚み[μm]は、50個のキャリア断面図を選び、1個のキャリアにつき芯材粒子表面の4か所から法線方向に被覆層の厚みを計測し、計200点の厚みの平均値を使用した。
<見掛け密度[g/cm3]>
JIS Z 2504 の記載の方法で測定した。
<体積固有抵抗>
図1に示すセルを用いて、表面積2.5cm×4cmの電極1aおよび電極1bを、0.2cmの距離を隔てて収容したフッ素樹脂製容器2からなるセルに、キャリア3を充填し、落下高さ1cm、タッピングスピード30回/分で、10回のタッピングを行った後、電極1aおよび電極1bの間に1,000Vの直流電圧を印加して30秒間後の抵抗値r[Ω]を、ハイレジスタンスメーター4329A(横河ヒューレットパッカード株式会社製)を用いて測定し、下記計算式(2)から、体積固有抵抗[Ω・cm]を算出した。
Figure 2022135965000006
(キャリアの製造例2)
キャリアの製造例1において、帯電性微粒子をP2(酸化チタン、粒径450nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、150、3.0、0.85、2.5、13.4のキャリア2を得た。
(キャリアの製造例3)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC2に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、450、1.0、0.85、2.0、13.1のキャリア3を得た。
(キャリアの製造例4)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC2、帯電性微粒子をP2(酸化チタン、粒径450nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、150、3.0、0.85、2.0、13.2のキャリア4を得た。
(キャリアの製造例5)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP3(酸化チタン、粒径280nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ280、190、1.5、0.85、2.3、13.3のキャリア5を得た。
(キャリアの製造例6)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP4(酸化チタン、粒径300nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ300、200、1.5、0.85、2.3、13.1のキャリア6を得た。
(キャリアの製造例7)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP5(酸化チタン、粒径600nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ600、400、1.5、0.85、2.3、13.2のキャリア7を得た。
(キャリアの製造例8)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP6(酸化チタン、粒径620nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ620、420、1.5、0.85、2.3、13.1のキャリア8を得た。
(キャリアの製造例9)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC4、帯電性微粒子をP7(酸化チタン、粒径450nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、2.4、13.2のキャリア9を得た。
(キャリアの製造例10)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC5、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、2.4、13.1のキャリア10を得た。
(キャリアの製造例11)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC6、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、2.2、13.4のキャリア11を得た。
(キャリアの製造例12)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC7、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、2.2、13.3のキャリア12を得た。
(キャリアの製造例13)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、シリコーン樹脂溶液を270部、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.45、2.3、13.2のキャリア13を得た。
(キャリアの製造例14)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、シリコーン樹脂溶液を300部、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.50、2.3、13.2のキャリア14を得た。
(キャリアの製造例15)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、2.3、13.1のキャリア15を得た。
(キャリアの製造例16)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、シリコーン樹脂溶液を660部、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、1.10、2.3、13.1のキャリア16を得た。
(キャリアの製造例17)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、シリコーン樹脂溶液を690部、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、1.15、2.3、13.3のキャリア17を得た。
(キャリアの製造例18)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP8(硫酸バリウム、粒径450nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、2.3、13.1のキャリア18を得た。
(キャリアの製造比較例1)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC8、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、1.9、13.3のキャリア1’を得た。
(キャリアの製造比較例2)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC9、帯電性微粒子をP7に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、300、1.5、0.85、2.6、13.3のキャリア2’を得た。
(キャリアの製造比較例3)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP9(酸化チタン、粒径450nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、500、0.9、0.85、2.3、13.1のキャリア3’を得た。
(キャリアの製造比較例4)
キャリアの製造例1において、芯材粒子をC3、帯電性微粒子をP10(酸化チタン、粒径450nm)に変更した以外は、キャリアの製造例1と同様にして、R1、R2、R1/R2、平均厚み、見掛け密度、体積固有抵抗がそれぞれ450、140、3.2、0.85、2.3、13.2のキャリア4’を得た。
得られたキャリア1~18、およびキャリア1’~4’の特性値を表1に示した。
Figure 2022135965000007
(トナー製造例1)
<トナー1の作製>
-ポリエステル樹脂Aの合成-
温度計、撹拌機、冷却器、および窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価:320mgKOH/g)443質量部、ジエチレングリコール135質量部、テレフタル酸422質量部、およびジブチルチンオキサイド2.5質量部を入れて、200℃で酸価が10mgKOH/gになるまで反応させて、ポリエステル樹脂Aを得た。得られたポリエステル樹脂Aのガラス転移温度(Tg)は63℃、ピーク個数平均分子量6,000であった。
-ポリエステル樹脂Bの合成例-
温度計、撹拌機、冷却器、および窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物(水酸基価:320mgKOH/g)443質量部、ジエチレングリコール135質量部、テレフタル酸422質量部、およびジブチルチンオキサイド2.5質量部を入れて、230℃で酸価が7mgKOH/gになるまで反応させて、ポリエステル樹脂Bを得た。得られたポリエステル樹脂Bのガラス転移温度(Tg)は65℃、ピーク個数平均分子量16,000であった。
-母体トナー粒子の製造-
下記のトナー構成材料を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製のヘンシェル20Bを用い、1,500rpmで3分間)で混合し、一軸混練機(Buss社製の小型ブス・コ・ニーダー)にて以下の条件で混練を行い(設定温度:入口部100℃、出口部50℃で、フィード量:2kg/hr)、母体トナーを得た。
[母体トナー粒子の組成]
・ポリエステル樹脂A:40質量部
・ポリエステル樹脂B:60質量部
・カルナバワックス(WA-05、セラリカ野田株式会社社製):1質量部
・カーボンブラック(#44、三菱化学株式会社製):15質量部
次に、[母体トナー]を混練後、圧延冷却し、パルペライザーで粉砕し、更に、I式ミル(日本ニューマチック株式会社製のIDS-2型にて、平面型衝突板を用い、エアー圧力:6.8atm/cm、フィード量:0.5kg/hrの条件)にて微粉砕を行い、更に分級装置(アルピネ社製、132MP)を用いて分級し、[母体トナー粒子]を得た。
-外添剤処理-
次に、「母体トナー粒子」100質量部に対し、外添剤として大粒径シリカ(MSP-009、テイカ株式会社製、二次粒子径160nm)を0.5質量部、小粒径シリカ(MSP-015、テイカ株式会社製、二次粒子径40nm)を1.0質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナー粒子を得た。以上により、「トナー1」を作製した。なお、トナー1の体積平均粒径は7.2μmであった。
(現像剤の製造例1~18および現像剤の比較製造例1~4)
-現像剤1~18および現像剤1’~4’の作製-
キャリアの製造例で得られたキャリア1~18、およびキャリア1’~4’をそれぞれ93質量部に対して、トナーの製造例で得られたトナー1を7.0質量部加えてボールミルで20分間撹拌して、二成分現像剤1~18、および1’~4’を作製した。
<現像剤特性>
得られた各二成分現像剤を用いて、デジタルカラー複写機・プリンタ複合機(株式会社リコー製、リコープロC901)により、温度23℃、相対湿度55%の環境下で画像評価を実施した。具体的には、まず、実施例および比較例の現像剤1~14、および現像剤1’~4’と、トナー1とを用いて、画像面積率2%で、100万枚のランニングまで印刷を行い、各種評価を行った。結果を表2に示した。
<<画像濃度>>
30mm×30mmのベタ部(注1)の中心を、分光測色濃度計(X-Rite938、X-Rite社製)で、5個所測定し、平均値を算出した。初期と100万枚出力後のID差を以下の基準に従い評価した。
注1:現像ポテンシャル400V相当箇所=(露光部電位-現像バイアスDC)=-100V-(-500V)
[評価基準]
◎:ID差が0以上0.2未満、大変良好
○:ID差が0.2以上0.3未満、良好
△:ID差が0.3以上0.4未満、使用可能
×:ID差が0.4以上、不良
<<キャリア付着(ベタ部)>>
キャリア付着が発生すると、感光体や定着ローラの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。感光体上にキャリア付着が発生しても、一部のキャリアしか紙に転写しないため、以下の方法で評価した。
現像条件(帯電電位(Vd):-600V、画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:-100V、現像バイアス:DC-500V)における、ベタ画像(30mm×30mm)に付着したキャリアの個数を、感光体上でカウントしてキャリア付着(ベタ部)の評価を行った。
[評価基準]
◎:大変良好(キャリア付着無し)
○:良好(キャリア付着はあるが、画像には影響しないレベル)
△:使用可能(キャリア付着はあり、画像にも出ているが許容できるレベル)
×:(キャリア付着があり、画像にも出ており許容できないレベル)
<<エッジキャリア付着>>
帯電電位(Vd)を-600V、露光部電位-100V、現像バイアス(Vb)DC-400Vの現像条件で、即ち、地肌ポテンシャル200Vの条件で、感光体上の副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像を形成した。次に、感光体上に現像された2ドットラインを粘着テープ(面積100cm)で転写し、その個数をカウントしてキャリア付着の評価を行った。
[評価基準]
◎:大変良好(キャリア付着無し)
○:良好(キャリア付着はあるが、画像には影響しないレベル)
△:使用可能(キャリア付着はあり、画像にも出ているが許容できるレベル)
×:(キャリア付着があり、画像にも出ており許容できないレベル)
<<ゴースト画像>>
ゴーストについては、画像面積8%の文字チャート(1文字の大きさ;2mm×2mm程度)を100K出力後に、図4に示す縦帯チャートを印刷し、スリーブ一周分(a)と一周後(b)の濃度差をX-Rite938(X-Rite社製)により、センター、リア、フロントの3箇所測定の平均濃度差をΔIDとし、以下ランク分けした。
◎:大変良好、○:良好、△:使用可能、×:実用上使用できないレベル
◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎:0.01≧ΔID
○:0.01<ΔID≦0.03
△:0.03<ΔID≦0.06
×:0.06<ΔID
100万枚後の結果を表2に示す。
Figure 2022135965000008
表2の結果から、各実施例の現像剤では、画像濃度、ベタキャリア付着、エッジキャリア付着、ゴースト画像の評価がいずれも実用上十分であるか、優れた結果を示した。
1a、1b 電極
1A、1B、1C、1D 感光体
2 フッ素樹脂製容器
2A、2B、2C、2D、10 プロセスカートリッジ
3 キャリア
11 静電潜像担持体
12 帯電手段
13 現像手段
14 クリーニング手段
33 帯電手段
34 現像手段
35 クリーニング手段
36 像露光手段
37 給紙部
38 中間転写体
39 像定着手段
110 1次転写手段
120 転写材
特開2014-170131号公報 特開2014-029464号公報 特開2009-103787号公報

Claims (9)

  1. 芯材粒子と前記芯材粒子を被覆する被覆層とを有する静電潜像現像剤用キャリアであって、
    前記被覆層は、扁平形状の帯電性微粒子を含み、
    前記キャリアの見掛け密度が2.0[g/cm3]以上2.5[g/cm3]以下であり、
    前記芯材粒子の内部空隙率が0.0[%]以上2.0[%]以下であり、かつ
    前記帯電性微粒子の扁平形状は、長軸R1[nm]と厚みR2[nm]との比が下記式1の関係を満たすことを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。
    1.0≦R1/R2≦3.0 式1
  2. 前記帯電性微粒子の長軸R1が300[nm]以上600[nm]以下であることを特徴とする、請求項1に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  3. 前記芯材粒子の表面粗さRzが2.0[μm]以上3.0[μm]未満であることを特徴とする、請求項1または2に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  4. 前記被覆層の平均厚みが0.50[μm]以上1.10[μm]以下であることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  5. 前記帯電性微粒子が硫酸バリウムであることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリアおよびトナーを有することを特徴とする二成分現像剤。
  7. 静電潜像担持体と、該潜像担持体を帯電させる帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項6に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項6に記載の現像剤を用いて現像する現像部と、前記静電潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項6に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程とを有することを特徴とする画像形成方法。

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