JP2008203618A - 現像剤、現像方法及び現像装置、並びに画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤、現像方法及び現像装置、並びに画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超高速の画像形成において、静電潜像への小粒径トナーの現像の忠実性を向上させ、長期にわたって再現性のよい高品質画像を形成することができる現像剤、現像方法及び現像装置、並び画像形成方法及び画像形成装置の提供。
【解決手段】トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有し、前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/secであり、現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たし、前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たす現像装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の静電複写プロセスの画像形成に用いられる現像剤、現像方法及び現像装置、並びにこれらを用いた画像形成方法及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成プロセスは、例えば露光工程で静電潜像が形成されている感光体に、現像工程でトナーを含む現像剤を用い現像してトナー像が形成される。次に、転写工程でトナー像が感光体から転写紙等の記録媒体上に転写された後、定着工程で記録媒体に定着される。
前記現像工程で静電潜像をトナーとキャリアからなる現像剤を用いて現像する方法としては、磁気ブラシ法、カスケード現像法などが知られているが、磁気ブラシ法が主として使用されている。
近年、電子写真方式の技術分野では、高速の画像形成が可能であり、かつ高品位の画像形成が可能な画像形成装置の開発競争が激化している。特に、商業印刷分野の領域をターゲットとする超高速(例えばA4サイズ換算で概ね毎分100枚以上)の画像形成装置においては、安定した高品質の画像が形成できるプロセスが要求されている。
このような超高速の画像形成プロセスでは、現像工程において静電潜像に忠実にトナーが現像されることが困難になる。これは、超高速の画像形成プロセスの場合には、現像装置から静電潜像に対しトナーが忠実に追随して移動することが困難になるためである。
一方、高画質化の観点から、トナーについては、小粒径化の要求が高まってきている。例えば特許文献1、及び特許文献2には、小粒径トナーの製法について規定されており、高画質化が期待できるが、これらの先行技術文献には、超高速の画像形成に適用するための改良がなされておらず、そのまま超高速プロセスに展開することはできない。
また、トナーの現像効率を向上させる目的で、現像スリーブに直流電圧に加え交番電圧を印加することは知られており、例えば特許文献3、特許文献4、特許文献5、及び特許文献6には、交流電界の周波数とトナーの粒径との関係については開示されているが、これら先行技術文献には、超高速の画像形成に適用するための工夫は何らなされておらず、そのまま超高速プロセスに展開することは極めて困難である。
また、特許文献7には、小粒径トナーを、周波数200Hz〜4000Hz、ピーク・ピーク値500V〜3,000Vの交流バイアス及び−100V〜−300Vの直流バイアスを印加し、スリーブ周速350mm/s以上で回転させる現像方法について提案されている。しかし、この提案には、超高速の画像形成に適用するため工夫は何らなされておらず、そのまま超高速プロセスに展開することはできない。
したがって小粒径のトナーを用いると、静電潜像に対して忠実な現像を行えるが、超高速の画像形成の場合には、小粒径トナーに必要とされる流動性が不足し、静電潜像に忠実に追随したトナーの移動が困難となり、小粒径トナーを超高速の画像形成装置を用いて静電潜像に対し忠実に現像させることは極めて困難な課題であるのが現状である。
特許第3640918号公報 特開平6−250439号公報 特開2005−189251号公報 特許第3108847号公報 特許第2967318号公報 特許第2768078号公報 特許第2752426号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、超高速(例えばA4サイズ換算で概ね毎分100枚以上)の画像形成において、静電潜像への小粒径トナーの現像の忠実性を向上させ、長期にわたって再現性のよい高品質画像を形成することができる現像剤、現像方法及び現像装置、並びにこれらを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/secを超える超高速の現像装置において、現像時には現像スリーブに直流電圧に加え交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35を満たすことにより、静電潜像に対してトナーが忠実な現像が可能となる。また、超高速の現像装置において、トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たす小粒径トナーを使用しても十分な現像性が得られ、長期にわたって再現性のよい高品質画像が得られることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有する現像装置であって
前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/secであり、
現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たし、
前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たすことを特徴とする現像装置である。
<2> 現像スリーブに印加される交番電圧のピークtoピーク電圧(Vp−p)が、500V〜5,000Vである前記<1>に記載の現像装置である。
<3> トナーが少なくとも結着樹脂及び離型剤を含有し、該離型剤の数平均粒径が0.1μm〜1.5μmである前記<1>から<2>のいずれかに記載の現像装置である。
<4> トナーが粒径の異なる2種の外添剤を含有し、該外添剤の表面が疎水化されてなり、大粒径の外添剤の数平均粒径が50nm〜500nmであり、小粒径の外添剤の数平均粒径が5nm〜20nmである前記<1>から<3>のいずれかに記載の現像装置である。
<5> キャリアの重量平均粒径が25μm〜80μmであり、かつ飽和磁気モーメント(σs)が75emu/g以上である前記<1>から<4>のいずれかに記載の現像装置である。
<6> 電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
前記現像手段が、前記<1>から<5>のいずれかに記載の現像手段であることを特徴とする画像形成装置である。
<7> トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有する現像装置を用いた現像方法であって
前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/secであり、
現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たし、
前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たすことを特徴とする現像方法である。
<8> 現像スリーブに印加される交番電圧のピークtoピーク電圧(Vp−p)が、500V〜5,000Vである前記<7>に記載の現像方法である。
<9> トナーが少なくとも結着樹脂及び離型剤を含有し、該離型剤の数平均粒径が0.1μm〜1.5μmである前記<7>から<8>のいずれかに記載の現像方法である。
<10> トナーが粒径の異なる2種の外添剤を含有し、該外添剤の表面が疎水化されてなり、大粒径の外添剤の数平均粒径が50nm〜500nmであり、小粒径の外添剤の数平均粒径が5nm〜20nmである前記<7>から<9>のいずれかに記載の現像方法である。
<11> キャリアの重量平均粒径が25μm〜80μmであり、かつ飽和磁気モーメント(σs)が75emu/g以上である前記<7>から<10>のいずれかに記載の現像方法である。
<12> 電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、
前記現像工程が、前記<7>から<11>のいずれかに記載の現像方法により行われることを特徴とする画像形成方法である。
<13> トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有し、
前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/secであり、
現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たし、
前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たす現像装置に用いられ、
前記キャリアの重量平均粒径が25μm〜80μmであり、かつ飽和磁気モーメント(σs)が75emu/g以上であることを特徴とする現像剤である。
<14> トナーが粒径の異なる2種の外添剤を含有し、該外添剤の表面が疎水化されてなり、大粒径の外添剤の数平均粒径が50nm〜500nmであり、小粒径の外添剤の数平均粒径が5nm〜20nmである前記<13>に記載の現像剤である。
<15> トナーが少なくとも結着樹脂及び離型剤を含有し、該離型剤の数平均粒径が0.1μm〜1.5μmである前記<13>から<14>いずれかに記載の現像剤である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、超高速(例えばA4サイズ換算で概ね毎分100枚以上)の画像形成において、静電潜像への小粒径トナーの現像の忠実性を向上させ、長期にわたって再現性のよい高品質画像を形成することができる現像剤、現像方法及び現像装置、並びにこれらを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
(現像方法及び現像装置)
本発明の現像装置は、トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明の現像方法は、トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有する現像装置を用いる方法である。
以下、本発明の現像装置及び現像方法について詳細に説明する。
本発明において、前記現像スリーブの線速度(Vs)は、0.5m/sec〜1.85m/secであり、
現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たす。
前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec未満であると、現実的に静電潜像の線速度と現像スリーブの線速度との関係から、A4サイズ横の記録媒体を毎分100枚以上プリントすることが困難となる。即ち、前記現像スリーブ線速(Vs)を下げると、トナーの現像能力が低下し、十分な量のトナーが現像できなくなる。一方、前記現像スリーブの線速度(Vs)が1.85m/secを超えると、該現像スリーブからトナーや、現像剤が飛散したりするような現象が発生し、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがある。
また、現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たす。
前記交番電圧の周波数(f)が1kHz未満であると、十分なトナーの現像能力が得られない場合や、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがある。一方、前記交番電圧の周波数(f)が10kHzを超えると、トナーが飛散したり、散ってしまうことにより、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがある。
また、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たすことで、静電潜像の移動速度に対してトナーの現像に関わる十分な追従性が得られ、トナーの忠実な現像が得られるようになる。
ここで、前記交番電圧とは、交流電圧やパルス電圧など一定の周期をもって印加される電圧が高低に変化する場合のことを意味する。振動バイアスの直流電圧成分は、背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶり、トナーの付着を防止する上で好ましい。
また、電圧の波形としては、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。
前記電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが好ましい。該デューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合を意味する。前記デューティ比を50%以下とすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動が更に活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。また、トナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、静電潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
前記現像スリーブに印加される交番電圧のピークtoピーク電圧(Vp−p)は、500V〜5,000Vが好ましく、1,000V〜4,000Vがより好ましい。この範囲において、静電潜像に対して忠実なトナーの均一な現像特性が得られる。前記ピークtoピーク電圧(Vp−p)が500V未満であると、超高速現像時のトナーの移動性が不均一となり、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがあり、5,000Vを超えると、超高速現像時にトナーが散りやすくなることにより、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがある。
ここで、前記交番電圧のピークtoピーク電圧(Vp−p)は、図1に示す電圧波形における最大値と最小値との電圧差を意味する。
前記現像装置としては、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよい。また、単色用現像手段であってもよいし、多色用現像手段であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像手段内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記電子写真感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該電子写真感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該電子写真感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像手段に収容させる現像剤としては、トナー及びキャリアからなる二成分現像剤が用いられる。なお、トナー及びキャリアの詳細については後述する。
前記二成分現像手段としては、内部に固定された磁界発生手段を有し、かつ表面に磁性キャリアとトナーとからなる二成分現像剤を担持して回転可能な現像スリーブを有する二成分現像装置が好適である。
ここで、図2は、本発明の現像装置を備えた画像形成装置の一例を示すが、これらに限定されるものではない。
図2に示す現像器700において、現像時、現像スリーブ710には、電源720により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部730に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像スリーブ710及びキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体740に飛翔し、感光体の静電潜像に対応して付着する。
前記現像器700は、トナー及び磁性キャリアを含む2成分現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての非磁性の現像スリーブ710を備えている。この現像スリーブ710は、駆動装置(不図示)により回転する。現像スリーブ710の材質としては、特に制限はなく、通常の現像ユニットに用いられるものの中から適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、セラミックス等の非磁性材料、又はこれらにコーティングを施したものなどが挙げられる。また、現像スリーブ710の形状についても特に限定されることはない。また、現像スリーブ710の内部には、磁界発生手段としての固定磁石群からなるマグネットローラが固定配置されている。また、現像器700は、現像スリーブ710上に担持される現像剤の量を規制する剛体からなる現像剤規制部材としてのドクタを備えている。該ドクタに対して、現像スリーブ回転方向上流側には、現像剤を収容する現像剤収容部が形成され、この現像剤収容部の現像剤を攪拌混合する撹拌ローラと、搬送ローラとが設けられている。
前記現像器700においては、撹拌ローラ及び搬送ローラが回転することにより、現像剤収容部内の現像剤が攪拌され、トナーと磁性キャリアとが互いに逆極性に摩擦帯電される。この現像剤は回転駆動する現像スリーブ710の周面に供給され、供給された現像剤は現像スリーブ710の周面に担持され、現像スリーブ710の回転によって、その回転方向に搬送される。次いで、搬送された現像剤は、ドクタによって量を規制され、規制後の現像剤が感光体740と現像スリーブ710とが対向する現像領域に運ばれる。そして、図示を省略している現像電界発生手段としての現像電源から現像スリーブ710に現像バイアスが印加されることにより、現像領域で現像電界が形成され、現像剤中のトナーが、感光体表面の静電潜像に静電的に移行する。その結果、静電潜像がトナー像として可視像化される。
<トナー>
前記トナーは、少なくとも結着樹脂、離型剤、及び外添剤を含有してなり、着色剤、帯電制御剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、トナーに用いられる公知の結着樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体の単重合体;スチレン−P−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレンビニルメチルケトン共重合体、スチレン−プタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、クマロインデン樹脂、シリコーン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、定着時にシャープメルトし、画像表面を平滑化できる点で、低分子量化しても十分な可とう性を有している点からポリエステル樹脂が特に好ましい
前記ポリエステル樹脂としては、下記一般式(1)で表されるポリオールと、下記一般式(2)で表されるポリカルボン酸とを重縮合したものが好ましい。
A−(OH)m・・・一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、Aは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ環芳香族基を表す。mは2〜4の整数を表す。
B−(COOH)n・・・一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、Bは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ環芳香族基を表す。nは2〜4の整数を表す。
前記一般式(1)で表されるポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールA酸化エチレン付加物、ビスフェノールA酸化プロピレン付加物、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA酸化エチレン付加物、水素化ビスフェノールA酸化プロピレン付加物などが挙げられる。
前記一般式(2)で表されるポリカルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(トリメリット酸)などが挙げられる。
−離型剤−
前記離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記離型剤としては、例えば、ロウ類、ワックス類、等が好適に挙げられる。
前記ロウ類及びワックス類としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。また、これら天然ワックスのほか、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;などが挙げられる。更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子、などを用いてもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤の数平均粒径は、0.1μm〜1.5μmが好ましく、0.2μm〜1.3μmがより好ましい。
これは、定着工程等(オイルレスの定着工程など)の関係からトナー中に離型剤を含有する場合には、離型剤の分散性を良好にする必要があり、前記離型剤の平均分散性が1.5μmより大きい場合には、トナーの表面に存在する離型剤の割合が増加し、トナー粒子間の付着力が増加することで、トナー粒子の移動性が損なわれ、特に超高速の静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られない場合がある。一方、前記数平均粒径が0.1μm未満の場合は、超高速の定着時に十分な離型剤が染み出さずに、オフセット等の現象が発生することがある。
ここで、前記離型剤の数平均粒径は、トナー粒子の薄膜切片を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、トナーに分散した離型剤の径を100個測定することで、平均値を算出する。離型剤分散1点ごとの分散径は、分散した状態での最大径と最小径の平均値とする。また、倍率1万倍で離型剤が確認できれば、離型剤が分散した状態で存在していると判断する。
前記離型剤のトナーにおける含有量は、前記結着樹脂100質量部に対し2質量部〜15質量部が好ましく、3質量部〜10質量部がより好ましい。前記含有量が、2質量部未満であると、超高速の定着時に十分な離型剤が染み出さずに、オフセット等の現象が発生することがあり、15質量部を超えると、トナーの表面に存在する離型剤の割合が増加し、トナー粒子間の付着力が増加することで、トナー粒子の移動性が損なわれ、特に超高速の画像形成では静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られない場合がある。
前記離型剤の融点は、50℃〜120℃が好ましく、60℃〜90℃がより好ましい。このような低融点の離型剤は、前記樹脂と分散されることにより、離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これによりオイルレス(定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布しない)でもホットオフセット性が良好である。
前記離型剤の融点が、50℃未満であると、ワックスが耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、120℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
前記離型剤の溶融粘度としては、前記離型剤の融点より20℃高い温度での測定値として、5cps〜1,000cpsが好ましく、10cps〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
−外添剤−
前記外添剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、粒径の異なる2種の外添剤からなり、該外添剤の表面が疎水化され、大粒径の外添剤の数平均粒径が50nm〜500nmであり、小粒径の外添剤の数平均粒径が5nm〜20nmであるものが特に好ましい。
前記外添加剤の数平均粒径は、平均一次粒子径を意味し、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)(日立製作所製、H−9500)を用い、倍率10万倍で観察し、外添剤1粒子ごとの大きさは、100個測定の最大径と最小径の平均値とした。
このように2種の粒径が異なる外添剤を有することにより、トナーの流動性が付与されかつ、トナー間の付着力が低減することで、トナーの静電潜像に対する移動性が良好になる。
前記大粒径の外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。
前記小粒径の外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタンなどが挙げられる。
前記大粒径の外添剤の添加量は、トナー母体粒子100質量部に対し、0.2質量部〜5.0質量部が好ましく、0.4質量部〜3.0質量部がより好ましい。前記添加量が、0.2質量部未満であると、トナー粒子間の付着力が増加することで、トナー粒子の移動性が損なわれ、特に超高速の静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがあり、5.0質量部を超えると、トナーの表面から離脱する粒子の割合が増えて、キャリアの表面に蓄積してキャリアの帯電性能を下げたり、静電潜像の表面に固着してトナーのフィルミングの原因となることがある。
前記小粒径の外添剤の添加量は、トナー母体粒子100質量部に対し、0.1質量部〜3.0質量部が好ましく、0.3質量部〜2.0質量部がより好ましい。前記添加量が、0.1質量部未満であると、トナー粒子間の付着力が増加することで、トナー粒子の移動性が損なわれ、特に超高速の静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがあり、3.0.質量部を超えると、超高速現像時にトナーが散りやすくなることにより、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られない場合がある。また、トナーの表面から離脱する粒子の割合が増えて、キャリアの表面に蓄積してキャリアの帯電性能を下げたり、静電潜像の表面に固着してトナーのフィルミングの原因となることがある。
また、大粒径の外添剤と小粒径の外添剤の添加量の比率(大粒径:小粒径)は、それほど差が無い方が好ましく、1:3〜3:1がより好ましい。これは、この比率であることにより、バランスよくトナーの流動性と、トナー粒子間の付着力の低減効果が得られ、トナー粒子の静電潜像に対する移動性が良好になるからである。
前記外添剤は表面が疎水化剤により疎水化されていることが好ましい。該疎水化剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルメトキシシラン類;メチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のアルキルクロロシラン類;ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
湿式法による疎水化処理方法としては、まず所定量の外添剤微粒子を水系中で十分に混合撹拌しながら、所定量の疎水化剤又はその希釈液又はその混合液を添加し、十分に混合撹拌を行った後、乾燥し、解砕する。
前記疎水化剤は、前記外添剤100質量部に対して0.5質量部〜200質量部が好ましく、1.0質量部〜100質量部がより好ましい。
前記疎水化処理方法としては、疎水化剤を適当な溶剤に溶解し外添剤微粒子に添加して、表面被覆した後、溶剤を乾燥する方法が一般的であり、具体的には、ニーダーコーター、スプレードライヤー、サーマルプロセッサー、流動床等の装置を用いて行うのが好ましい。このように外添剤微粒子に対して疎水化剤を分散させた溶媒を段階的に加えることは、本発明の特定な物性を付与することができる手段の一例であるが必ずしもこの手段に限定されるものではない。
ここで、前記疎水化された表面を有する外添剤の疎水化度は、以下に示すメタノール滴定試験法を用いて測定することができる。
外添剤微粒子0.2gを容量250mlの三角フラスコ中の水50mlに添加する。メタノールをビューレットから外添剤微粒子の全量が湿潤されるまでに滴定する。この際フラスコ内の溶液はマグネチックスターラーで常時撹拌する。その終点は外添剤微粒子の全量が液体中に懸濁されることによって観察され、前記疎水化度は終点に達した際のメタノール及び水の液状混合物中のメタノールの百分率として表わされる。
−着色剤−
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の前記トナーにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。前記含有量が、1質量%未満であると、トナーの着色力の低下が見られ、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下、及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。該樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン、等が挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、などが挙げられる。
前記マスターバッチは、前記マスターバッチ用樹脂と、前記着色剤とを高せん断力をかけて混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。このフラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水分及び有機溶剤成分を除去する方法である。前記混合又は混練には、例えば三本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に用いられる。
−帯電制御剤−
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のもの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(いずれも、オリエント化学工業株式会社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(いずれも、保土谷化学工業株式会社製);第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(いずれも、ヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(いずれも、日本カーリット株式会社製);銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物、などが挙げられる。
前記帯電制御剤の前記トナーにおける含有量としては、前記樹脂の種類、添加剤の有無、分散方法等により異なり、一概に規定することができないが、例えば、前記結着樹脂100質量部に対し、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。前記含有量が、0.1質量部未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものであり、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが挙げられる。
前記クリーニング性向上剤は、電子写真感光体や中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、などが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
−トナーの製造方法−
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、従来公知のトナーの製造方法の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、混練・粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法等が挙げられる。
−−混練・粉砕法−−
前記混練・粉砕法は、例えば、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナー材料を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、分級することにより、前記トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記溶融混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝鉄工所製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕では、前記混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
次いで、外添剤のトナー母体粒子への外添が行われる。トナー母体粒子と外添剤とをミキサーを用い、混合及び攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー母体粒子表面に被覆される。この時、無機微粒子や樹脂微粒子等の外添剤を均一かつ強固にトナー母体粒子に付着させることが耐久性の点で重要である。
−−重合法−−
前記重合法によるトナーの製造方法としては、例えば、有機溶媒中に少なくともウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂と着色剤を含むトナー材料溶解乃至分散させる。そして、この溶解乃至分散物を水系媒体中に分散し、重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去し、洗浄して得られる。
前記ウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させた、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーなどが挙げられる。そして、このポリエステルプレポリマーとアミン類等との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られる変性ポリエステル樹脂は、低温定着性を維持しながらホットオフセット性を向上させることができる。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)としては、例えば脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が更に好ましい。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、1個以上が好ましく、平均1.5〜3個がより好ましく、平均1.8〜2.5個が更に好ましい。
前記ポリエステルプレポリマーと反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
前記2価アミン化合物(B1)としては、例えば芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)などが挙げられる。
前記3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えばエタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えばアミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えばアミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)の中でも、B1及びB1と少量のB2の混合物が特に好ましい。
前記アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、1/2〜2/1が好ましく、1.5/1〜1/1.5がより好ましく、1.2/1〜1/1.2が更に好ましい。
上記のような重合法によるトナーの製造方法によれば、小粒径かつ球形状トナーを環境負荷少なく、低コストで作製することができる。
前記トナーの重量平均粒径(D)は2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たす。
前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm未満であると、超高速現像時のトナーの移動性が不均一となり、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがある。一方、前記トナーの重量平均粒径(D)が6μmを超えると、現像時にトナーが散りやすくなることにより、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないことがある。
また、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)を満たすことで、良好な現像均一性が得られる。即ち、前記トナーの重量平均粒径の範囲のような非常に小粒径のトナーにおいては、よりトナーの粒径が小さくなるに従って、交番電界の周波数がより高くならないと、トナーが移動しにくく、静電潜像に対してトナーの忠実な現像が得られないものと考えられる。
更に、いずれの場合にも、発生メカニズムが異なるものの、ドット再現性が不十分になって、ハーフトーン部分の画像の均一性も悪化して高精細な画像が得られなくなってしまう。
また、トナーの粒径分布の広さを示すトナーの重量平均粒径(D)とトナーの個数平均粒径(Dn)との比(D/Dn)は、1.00〜1.30が好ましく、1.00〜1.20がより好ましい。
ここで、前記トナーの重量平均粒径(D)及びトナーの粒径分布の広さを示す(D/Dn)は、例えばベックマン・コールター社製の粒度測定器「マルチサイザーII」などを用いて測定することができる。
−粒状度−
前記粒状度とは、一般に高画質の指標と考えられている「ドット再現性」とは異なり、「均一であるべき画像がどれだけざらついているかを表す主観評価値」と定義される。この主観的な評価値である粒状性を客観的に表した量が粒状度である。該粒状度として標準化されているものとしてRMS粒状度があり、ANSI PH−2.40−1985で標準化されている。
RMS粒状度(σD)=[1/NΣ(Di−D)1/2
ただし、Diは濃度分布、Dは平均濃度(D=1/NΣDi)である。
このほか、画像の濃度変動のパワースペクトラムであるWiner Spctrumを用いた粒状度が定義されている。
Xerox社のDooleyとShawは、Winer Spctrumを適用し、視覚の空間周波数特性(Visual Transfer Function:VTF)とカスケードした後、下記数式2により積分した値を粒状度(GS)とした(詳細については、Dooley,,Shaw Noise Perception in Electrophotography ,J.Appl.Photogr.Eng.,5,4(1979),pp190−196)。
<数式2>
GS=exp(−1.8D)∫(WS(f))1/2VTF(f)df
ただし、前記数式2中、Dは平均濃度、fは、空間周波数(c/mm)、WS(f)は、Winer Spctrum、VTF(f)は視覚の空間周波数特性を表す
前記トナーの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーから選択される少なくとも1種とすることができ、各色のトナーは前記着色剤の種類を適宜選択することにより得ることができるが、カラートナーであるのが好ましい。
<現像剤>
本発明に用いられる現像剤は、本発明の前記現像装置に用いられ、トナー及びキャリアからなる。該トナーとしては、上述したトナーを用いることができる。
−キャリア−
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記キャリアの機能としては、現像装置内での撹拌により、トナーを現像領域まで搬送する機能と、同じく撹拌によりトナーを帯電させる機能である。
前記キャリアを用いることにより、トナー現像装置内でのキャリアの流動性が良好で、トナーを均一に搬送することが可能となって、均一な現像特性が得られるものと考えられる。更に、現像されたトナー層が均一であることは、転写時にも均一なトナー層の状態で転写することが可能となる。
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、マンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料、Mg−Mn−Fe系材料、鉄粉、マグネタイト、銅−ジンク(Cu−Zn)系などが挙げられる。これらの中でも、(MgO)(MnO)(Fe(ただし、Xは1〜5、Yは45〜55、Zは45〜55で示される)からなる平均粒径20μm〜45μmのフェライト芯材が特に好ましい。
前記(MgO)(MnO)(Fe(ただし、Xは1〜5、Yは45〜55、Zは45〜55で示される)としては、上記組成の範囲を満足すれば、それ以外の成分(不純物や、置換や、処理による添加などによる成分)を含有しても問題なく、例えばSnO、SrO、アルカリ土類金属酸化物、Bi、ZrOなどの処理などが挙げられる。
前記被覆樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂の少なくともいずれかが好ましい。これらの樹脂は、前記芯材を用いた場合に、トナーを均一に搬送させるとともに、トナーを均一に帯電させる効果を強く発揮させる。
前記アクリル樹脂は接着性が強く脆性が低いので耐磨耗性に非常に優れた性質を持つが、その反面、表面エネルギーが高いため、スペントし易いトナーとの組み合わせでは、トナー成分スペントが蓄積することによる帯電量低下など不具合が生じる場合がある。その場合、表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるシリコーン樹脂を併用することで、この問題を解消することができる。しかし、シリコーン樹脂は接着性が弱く脆性が高いので、耐磨耗性が悪いという弱点も有するため、この2種の樹脂の性質をバランスよく得ることが重要であり、これによりスペントがし難く耐摩耗性も有する被覆層を得ることが可能となる。具体的には、アクリル樹脂とシリコーン樹脂からなる被覆層において、アクリル樹脂の比率が10質量%〜90質量%であることで、その効果は顕著に得られる。これは、前記アクリル樹脂の比率が10質量%未満の場合、被覆層の殆どがシリコーン樹脂成分で占めるため、シリコーン樹脂の欠点である脆性の高さが原因による耐磨耗の悪化が生じることがある。一方、前記アクリル樹脂の比率が90質量%を超えると、被覆層の殆どがアクリル樹脂成分で占めるため、アクリル樹脂の欠点である表面エネルギーの高さ、膜削れのし難さが原因による、トナー成分スペントの蓄積が生じることがある。
前記アクリル樹脂としては、特に制限はなく、アクリル成分を有する樹脂全てを指し、アクリル樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分を少なくとも1つ以上同時に用いることも可能である。前記架橋反応する他成分としては、例えばアミノ樹脂、酸性触媒などが挙げられる。前記アミノ樹脂としては、例えばグアナミン、メラミン樹脂などが挙げられる。前記酸性触媒としては、触媒作用を持つもの全てを用いることができ、例えば、完全アルキル化型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型等の反応性基を有するものなどが挙げられる。
前記シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、一般的に知られているシリコーン樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えばオルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーンや、アルキド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂などが挙げられる。
前記シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、該市販品として、ストレートシリコーン樹脂としては、信越化学工業株式会社製のKR271、KR255、KR152;東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2400、SR2406、SR2410などが挙げられる。この場合、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。更に、変性シリコーン樹脂としては、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性);東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
前記アクリル樹脂とシリコーン樹脂を含む被覆層が、層構造であることで改善効果が顕著であることが判かった。これは、耐スペント性機能、耐摩耗性機能、接着性機能等キャリアの被覆層に求められる機能が幾つかあるが、これら機能を一つの材料で満足できる材料が存在せず、材料によりそれぞれ得意機能を持つものが存在している。従って、優れた機能を持つ数種の材料を組み合わせることで、優れた機能を持つ被覆層を形成することが可能となる。具体的には、芯材との接着層にアクリル樹脂を用いることで、芯材と被覆層との接着性を強固なものとし、その上にシリコーン樹脂層を設けることで、トナー成分の耐スペント性を発揮することができるので好ましい。
前記被覆層中に分散する微粒子としては、例えばアルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、又はそれらに表面処理を施したもののいずれかの、単独或いは複数であることが好ましい。これらの中でも、アルミナがトナーとの帯電の面(負帯電性トナー)で特に好ましい。
前記微粒子をキャリアの被覆樹脂層中に分散させる理由として、キャリア表面へ加わる外力から被覆層を守る効果が挙げられる。そして、この外力により粒子が容易に砕けたり摩耗したりすると、被覆層の保護効果は初期的には得られるが、長期にわたり維持することができず、安定した品質を得ることができず好ましくない。ここで挙げた粒子は、強靭な性質を有しているためこの外力に対し強く、割れ摩耗が生じず、長期にわたり被覆層保護効果を維持することができる。また、粒径は5μm以下が好ましく、被覆層中における粒子の存在場所はアクリル樹脂に存在させることが好ましい。理由は、アクリル樹脂の強い接着性により、粒子を長期にわたり保持することが可能であるためであるが、必ずしもアクリル樹脂中に存在させる必要はない。
更に必要に応じて被覆層中にカーボンブラックを含有させることも有効である。その効果は顕著で、被覆樹脂のみ、或いは被覆樹脂と粒子で構成するコート膜の場合で、抵抗が高い場合に抵抗を下げる調節剤として用いることができる。一般的に抵抗が高いキャリアを現像剤として用いた場合、コピー画像の大面積の画像面では、中央部の画像濃度が非常に薄く、端部のみが濃く表現される、いわゆるエッジ効果の鋭く利いた画像となる。また、画像が文字や細線の場合は、このエッジ効果のため鮮明な画像となるが、画像が中間調の場合には、非常に再現性の悪い画像となる欠点を有する。従って、カーボンブックを適度に用いることで、優れた画像を得ることが可能となる。更に、カラー用キャリアに用いることも可能である。
カラー現像剤用キャリアの場合、削れた膜が画像中に混入し、その削れた膜がカーボンブラックを含むなどの理由により濃い色を有すると、画像中ではっきりと目立つので欠陥画像となるが、前記被覆層中にアクリル樹脂を有しており、このアクリル樹脂は前記のとおり、接着性が強く削れ難い性質を有しているため、被覆樹脂中でカーボンブラックを強固に保持できると共に、樹脂自体が削れ難いので、キャリアからのカーボンブラックの脱離が極めて少ないためである。特に、カーボンブラックをアクリル樹脂中に分散させることでその効果は大きい。そして、前記層構造の被覆層においては、下層にカーボンブラックを分散したアクリル樹脂層、その上層にカーボンブラックを含有しないシリコーン樹脂層を形成させることで、その効果は大きい。
前記カーボンブラックとしては、特に制限はなく、キャリアあるいはトナー用として一般的に使われているものの中から目的に応じて適宜選択することができる。一方、シリコーン樹脂のような脆性の高い削れ易い樹脂の場合、被覆層中にカーボンブラックを含有すると、削れた黒色の膜が画像中に出ることとなり、欠陥画像となるので用いることができない。
前記キャリアの重量平均粒径は25μm〜80μmが好ましく、30μm〜70μmがより好ましい。前記キャリアの重量平均粒径が25μm未満であると、超高速で現像スリーブが回転するため、キャリアが現像スリーブから離脱し、問題を起こすことがある。一方、前記キャリアの重量平均粒径が80μmを超えると、超高速の静電潜像に対しトナーの忠実な現像が得られないことがある。
ここで、前記キャリアの重量平均粒径は以下の方法により測定することができる。
前記キャリアの重量平均粒径(Dw)は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものであり、下記数式1で表わされる。
<数式1>
Dw={1/Σ(nD)}×{Σ(nD)}
ただし、前記数式1中、Dは、各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは、各チャネルに存在する粒子の総数を示す。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、2μmを採用した。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子の粒径の下限値を採用した。
前記粒径分布を測定するための粒度分析計としては、例えばマイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いることができ、その測定条件は以下の通りである。
・粒径範囲:8μm〜100μm
・チャネル長さ(チャネル幅):2μm
・チャネル数:46
・屈折率:2.42
前記キャリアの飽和磁気モーメント(σs)は、75emu/g以上が好ましく、77emu/g〜85emu/gがより好ましい。前記飽和磁気モーメント(σs)が75emu/g未満のキャリアは、超高速現像時には、現像スリーブが超高速で回転するため、現像スリーブから離脱してしまうことがある。
ここで、前記飽和磁気モーメント(σs)は、試料に磁界を印加した時に、試料が磁化される状態を計測する。試料に印加する磁界を連続的に変化させて、図3に示すような磁化曲線(B−Hカーブ)を描き、飽和磁気モーメント(飽和磁束密度)を求めることができる。例えば、多試料回転式磁化測定装置REM−1−10(東英工業株式会社製)等を用いて、印加磁界1,000Oeにて測定することができる。
前記被覆層は、例えば、前記被覆層樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより形成することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、などが挙げられる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、クリーニング手段、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。なお、帯電手段と、露光手段とを合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
前記画像形成装置においては、前記現像手段として本発明の現像装置が用いられる。
本発明の画像形成方法は、帯電工程と、露光工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含んでなり、クリーニング工程、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含んでなる。なお、帯電工程と、露光工程とを合わせて静電潜像形成工程と称することもある。
前記画像形成方法においては、前記現像工程として本発明の現像方法が用いられる。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記帯電工程は前記帯電手段により行うことができ、前記露光工程は前記露光手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記転写工程は前記転写手段により行うことができ、前記定着工程は前記定着手段により行うことができ、前記クリーニング工程は前記クリーニング手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
<電子写真感光体>
前記電子写真感光体(「感光体」、「静電潜像担持体」と称することもある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ドラム状、シート状、エンドレスベルト状などが挙げられる。前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記画像形成装置の大きさや仕様等に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン、CdS、ZnO等の無機感光体;ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。
前記アモルファスシリコン感光体は、例えば、支持体を50〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法により、a−Siからなる感光層を形成したものである。これらの中でも、プラズマCVD法が特に好ましく、具体的には、原料ガスを直流、高周波又はマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Siからなる感光層を形成する方法が好適である。
前記有機感光体(OPC)は、(1)光吸収波長域の広さ、光吸収量の大きさ等の光学特性、(2)高感度、安定な帯電特性等の電気的特性、(3)材料の選択範囲の広さ、(4)製造の容易さ、(5)低コスト、(6)無毒性、等の理由から一般に広く応用されている。このような有機感光体の層構成としては、単層構造と、積層構造とに大別される。
前記単層構造の感光体は、支持体と、該支持体上に単層型感光層を設けてなり、更に必要に応じて、保護層、中間層、その他の層を有してなる。
前記積層構造の感光体は、支持体と、該支持体上に電荷発生層、及び電荷輸送層を少なくともこの順に有する積層型感光層を設けてなり、更に必要に応じて、保護層、中間層、その他の層を有してなる。
<帯電工程及び帯電手段>
前記帯電工程は、電子写真感光体表面を帯電させる工程であり、前記露光手段により行われる。
前記帯電手段としては、前記電子写真感光体の表面に電圧を印加して一様に帯電させることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、(1)電子写真感光体と接触して帯電させる接触方式の帯電手段と、(2)電子写真感光体と非接触で帯電させる非接触方式の帯電手段とに大別される。
−接触方式の帯電手段−
前記(1)の接触方式の帯電手段としては、例えば導電性又は半導電性の帯電ローラ、磁気ブラシ、ファーブラシ、フィルム、ゴムブレードなどが挙げられる。これらの中でも、前記帯電ローラは、コロナ放電に比べてオゾンの発生量を大幅に低減することが可能であり、電子写真感光体の繰り返し使用時における安定性に優れ、画質劣化防止に有効である。
前記磁気ブラシは、例えばZn−Cuフェライト等の各種フェライト粒子を支持する非磁性の導電スリーブと、該スリーブに内包されるマグネットロールとから構成される。前記ファーブラシは、例えばカーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物等により導電処理されたファーを金属又は導電処理された芯金に巻き付けたり、張り付けたりして形成される。
ここで、図4は、帯電ローラの一例を示す断面図である。この帯電ローラ310は、円柱状を呈する導電性支持体としての芯金311と、該芯金311の外周面上に形成された抵抗調整層312と、該抵抗調整層312の表面を被覆してリークを防止する保護層313とを有する。
前記抵抗調整層312は、少なくとも熱可塑性樹脂及び高分子型イオン導電剤を含有する熱可塑性樹脂組成物を、芯金311の周面に押出成形又は射出成形することにより形成される。
前記抵抗調整層312の体積固有抵抗値は、10〜10Ω・cmが好ましい。前記体積固有抵抗値が10Ω・cmを超えると、帯電量が不足し、感光体ドラムがムラのない画像を得るために十分な帯電電位を得ることができなくなることがあり、体積固有抵抗値が10Ω・cm未満であると、感光体ドラム全体へのリークが生じるおそれがある。
前記抵抗調整層312に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)又はその共重合体(AS、ABS等)などが挙げられる。
前記高分子型イオン導電剤としては、単体での抵抗値が10Ω・cm〜1010Ω・cm程度であり、樹脂の抵抗を下げやすいものが用いられる。その一例として、ポリエーテルエステルアミド成分を含有する化合物が挙げられる。前記抵抗調整層312の抵抗値を上記のような値にするため、その配合量は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して30質量部〜70質量部が好ましい。
また、前記高分子型イオン導電剤として、4級アンモニウム塩基含有高分子化合物を用いることもできる。該4級アンモニウム塩基含有高分子化合物としては、例えば4級アンモニウム塩基含有ポリオレフィン等が挙げられる。前記抵抗調整層312の抵抗値を上記のような値にするため、その配合量は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して10質量部〜40質量部が好ましい。
前記高分子型イオン導電剤の熱可塑性樹脂中への分散は、二軸混練機、ニーダー等により行うことができる。前記高分子型イオン導電剤は熱可塑性樹脂組成物中に分子レベルで均一に分散するので、前記抵抗調整層312には導電性顔料が分散する抵抗調整層に見られる導電性物質の分散不良に伴う抵抗値のばらつきが生じない。また、前記高分子型イオン導電剤が高分子化合物であるため、熱可塑性樹脂組成物中に均一に分散して固定され、ブリードアウトが生じにくくなっている。
前記保護層313は、その抵抗値が抵抗調整層312の抵抗値よりも大きくなるように形成される。これにより感光体ドラムへの欠陥部へのリークが回避される。ただし、保護層313の抵抗値を高くしすぎると、帯電効率が低下するため、保護層313の抵抗値と抵抗調整層312の抵抗値との差は10Ω・cm以下であることが好ましい。
前記保護層313の材料としては、成膜性が良好である点から樹脂材料が好適である。前記樹脂材料としては、例えばフッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などが非粘着性に優れ、トナーの付着を防止する観点から好ましい。また、前記樹脂材料は一般に電気的な絶縁性を有するため、樹脂材料単体で保護層313を形成すると帯電ローラの特性が満たされない。そこで、前記樹脂材料に対して各種導電剤を分散させることによって、保護層313の抵抗値を調整する。なお、保護層303と抵抗調整層302との接着性を向上させるため、前記樹脂材料にイソシアネート等の反応性硬化剤を分散させてもよい。
前記帯電ローラ310は、電源に接続されており、所定の電圧が印加される。該電圧は、直流(DC)電圧のみでもよいが、DC電圧に交流(AC)電圧を重畳させた電圧であることが好ましい。このようにAC電圧を印加することにより、感光体ドラム表面をより均一に帯電することができる。
ここで、図5は、図4に示すような接触方式の帯電ローラを帯電手段として画像形成装置に適用した一例を示す概略図である。
図5において、被帯電体としての感光体321は図中矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体321に接触させた帯電部材である帯電ローラ322は、芯金323とこの芯金の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層324を基本構成とし、芯金323の両端を図示を省略している軸受け部材などで回転自由に保持させると供に、加圧手段(不図示)によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させている。この図5の場合には、帯電ローラ322は感光体321の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ322は、直径9mmの芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラ322の芯金323と、電源325とは電気的に接続されており、電源325により帯電ローラ322に対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体321の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
前記帯電部材の形状としてはローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシなどのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。又はブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、及び金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり、張り付けたりすることで帯電器とする。
−ファーブラシ帯電の場合−
図6に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示す。被帯電体としての感光体321は、図中矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体321に対して、ファーブラシによって構成されるブラシローラ326が、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
前記接触帯電部材としてのファーブラシローラ326は、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金327に、ブラシ部328としてユニチカ株式会社製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部328のブラシは300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このファーブラシローラ326を内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
前記ファーブラシローラ326の抵抗値は印加電圧100Vにおいて1×10Ωである。この抵抗値は、金属製の直径30mmのドラムにファーブラシローラをニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。
ファーブラシ帯電器の抵抗値は、被帯電体である感光体321上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために10Ω以上が好ましく、感光体表面に十分に電荷を注入させるために10Ω以下がより好ましい。
前記ブラシの材質としては、ユニチカ株式会社製のREC−B以外にも、REC−C、REC−M1、REC−M10;東レ株式会社製のSA−7、日本蚕毛株式会社製のサンダーロン;カネボウ株式会社製のベルトロン;クラレ株式会社製のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン株式会社製のローバルなどが挙げられる。ブラシは一本が3〜10デニールで、10〜100フィラメント/束、80〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は1mm〜10mmが好ましい。
このファーブラシローラ326は感光体321の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、感光体面に対して速度差を持って接触する。そしてこのファーブラシローラに電源から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体面が所定の極性及び電位に一様に接触帯電処理される。
本例では該ファーブラシローラによる感光体の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行われ、回転感光体表面はファーブラシローラに対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
前記帯電部材の形状としてはファーブラシローラの他にも、帯電ローラ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。帯電ローラを用いる場合、芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して用いるのが一般的である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシとしては、例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
−磁気ブラシ帯電の場合−
図6に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体としての感光体321は図中矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体321に対して、磁気ブラシによって構成されるブラシローラ326が、ブラシ部328の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としての磁気ブラシとしては、平均粒径:25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、質量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する、平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした磁性粒子を用いた。接触帯電部材は、上述で作製された被覆磁性粒子、及び、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、前記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、感光体との間に幅5mmの帯電ニップを形成した。また、該磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は、約500μmとした。更に、マグネットロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対して、その2倍の速さで逆方向に摺擦するように、回転され、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
前記帯電部材の形状としては磁気ブラシの他にも、帯電ローラ、ファーブラシなどのどのような形態をとってもよく、画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。
なお、帯電ローラを用いる場合、芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して用いるのが一般的である。また、ブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、及び金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
−非接触方式の帯電手段−
前記(2)の非接触の帯電手段としては、例えばコロナ放電を利用した非接触帯電器や針電極デバイス、固体放電素子;電子写真感光体に対して微小な間隙をもって配設された導電性又は半導電性の帯電ローラなどが挙げられる。
前記コロナ放電は、空気中のコロナ放電によって発生した正又は負のイオンを電子写真感光体の表面に与える非接触な帯電方法であり、電子写真感光体に一定の電荷量を与える特性を持つコロトン帯電器と、一定の電位を与える特性を持つスコロトロン帯電器とがある。
前記コロトン帯電器は、放電ワイヤの周囲に半空間を占めるケーシング電極とそのほぼ中心に置かれた放電ワイヤとから構成される。
前記スコロトロン帯電器は、前記コロトロン帯電器にグリッド電極を追加したものであり、グリッド電極は電子写真感光体表面から1.0mm〜2.0mm離れた位置に設けられている。
<露光工程及び露光手段>
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記電子写真感光体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光における光学系は、アナログ光学系とディジタル光学系とに大別される。前記アナログ光学系は、原稿を光学系により直接電子写真感光体上に投影する光学系であり、前記ディジタル光学系は、画像情報が電気信号として与えられ、これを光信号に変換して電子写真感光体を露光し作像する光学系である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<転写工程及び転写手段>
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であり、転写手段を用いて行われる。前記転写手段としては。電子写真感光体上の可視像を記録媒体に直接転写する転写手段と、又は中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する二次転写手段とに大別される。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記電子写真感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する二次転写手段とを有する態様が好ましい。
−中間転写体−
前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト、転写ローラなどが好適に挙げられる。
前記中間転写体の静止摩擦係数は、0.1〜0.6が好ましく、0.3〜0.5がより好ましい。前記中間転写体の体積抵抗は数Ωcm以上10Ωcm以下であることが好ましい。このように中間転写体の体積抵抗を数Ωcm以上10Ωcm以下とすることにより、中間転写体自身の帯電を防ぐとともに、電荷付与手段により付与された電荷が該中間転写体上に残留しにくくなるので、二次転写時の転写ムラを防止できる。また、二次転写時の転写バイアス印加を容易にすることができる。
前記中間転写体の材質としては、特に制限はなく、公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができるが、以下のものが好適である。
(1)ヤング率(引張弾性率)の高い材料を単層ベルトとして用いたものであり、例えばPC(ポリカーボネート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAT(ポリアルキレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)とPAT(ポリアルキレンテレフタレート)とのブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)とPCとのブレンド材料、ETFEとPATとのブレンド材料、PCとPATとのブレンド材料、カーボンブラック分散の熱硬化性ポリイミドなどが挙げられる。これらヤング率の高い単層ベルトは画像形成時の応力に対する変形量が少なく、特にカラー画像形成時にリブズレが生じにくいという利点を有している。
(2)上記(1)のヤング率の高いベルトを基層とし、その外周上に表面層又は中間層を形成した2〜3層構成のベルトであり、このような2〜3層構成のベルトは単層ベルトの硬さに起因して発生するライン画像の中抜けを防止しうる性能を有している。
(3)樹脂、ゴム又はエラストマーを用いたヤング率の比較的低い弾性ベルトであり、このような弾性ベルトは、その柔らかさによりライン画像の中抜けが殆ど生じないという利点を有している。また、弾性ベルトの幅を駆動ロール及び張架ロールより大きくし、ロールより突出したベルト耳部の弾力性を利用して蛇行を防止できるので、リブや蛇行防止装置を必要とせず低コストを実現できる。
これらの中でも、前記(3)の弾性ベルトが特に好ましい。
前記弾性ベルトは、転写部においてトナー層、平滑性の悪い記録媒体に対応して変形する。つまり、局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、トナー層に対して過度に転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ、文字の中抜けが無く、平面性の悪い記録媒体に対しても均一性の優れた転写画像が得られる。
前記弾性ベルトに用いる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリカーボネート樹脂、フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン樹脂、クロロポリスチレン樹脂、ポリ−α−メチルスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(例えば、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(例えば、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(例えば、シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル−ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記弾性ベルトに用いるゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば天然ゴム、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDMゴム、NBRゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記弾性ベルトに用いるエラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレア熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記弾性ベルトに用いる抵抗値調節用導電剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル等の金属粉末;酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物などが挙げられる。なお、前記導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。
また、前記弾性ベルトの表層は、弾性材料による電子写真感光体への汚染防止、ベルト表面の摩擦抵抗を低減させてトナーの付着力を小さくし、クリーニング性、二次転写性を高めることができるものが好ましい。前記表層は、例えばポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等のバインダー樹脂と、表面エネルギーを小さくして潤滑性を高めることができる材料、例えばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、二酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体又は粒子とを含有することが好ましい。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行いフッ素リッチな表層を形成して、表面エネルギーを小さくしたものを使用することもできる。
前記弾性ベルトの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法、(2)液体塗料を噴霧して膜を形成するスプレー塗工法、(3)円筒形の型を材料の溶液中に浸けて引き上げるディッピング法、(4)内型や外型の中に注入する注型法、(5)円筒形の型にコンパウンドを巻き付けて加硫研磨を行う方法などが挙げられる。
また、前記弾性ベルトの伸びを防止する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば(1)芯体層に伸びを防止する材料を添加する方法、(2)伸びの少ない芯体層にゴム層を形成する方法、などが挙げられる。
前記伸びを防止する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、綿、絹等の天然繊維;ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維等の合成繊維;炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維等の無機繊維;鉄繊維、銅繊維等の金属繊維などが挙げられ、これら材料を織布状又は糸状としたものが好適に用いられる。
前記芯体層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、(2)筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面又は両面に被覆層を設ける方法、(3)糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設ける方法などが挙げられる。
前記被覆層の厚みは、該被覆層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂が発生しやすくなる。また、伸縮量が大きくなって画像の伸びや縮みが大きくなることから厚すぎる(約1mm以上)ことは好ましくない。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記電子写真感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写器は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、代表的には紙であるが、現像後の未定着画像を転写可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
−タンデム型画像形成装置の転写手段−
前記タンデム型画像形成装置は、少なくとも電子写真感光体、帯電手段、現像手段、及び転写手段を含む画像形成要素を複数配列したものである。このタンデム型画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4つの画像形成要素を搭載し、各々の可視像を4つの画像形成要素で並列に作成し、記録媒体又は中間転写体上で重ね合わせることから、より高速にフルカラー画像を形成できる。
前記タンデム型の画像形成装置としては、(1)図7に示すように、複数の画像形成要素の各電子写真感光体1との対向領域である転写位置を通過するように表面が移動する記録媒体Sに転写手段2により、順次、前記各電子写真感光体1上に形成された可視像を転写する直接転写方式と、(2)図8に示すように、複数の画像形成要素の各電子写真感光体1上の可視像を転写手段(一次転写手段)2により一旦中間転写体4に順次転写した後、中間転写体4上の画像を二次転写手段5により記録媒体Sに一括転写する間接転写方式とがある。なお、図8では二次転写手段として転写搬送ベルトを用いているが、ローラ形状であってもよい。
前記(1)の直接転写方式と、前記(2)の間接転写方式とを比較すると、前記(1)の直接転写方式は、電子写真感光体1を並べたタンデム型画像形成部Tの上流側に給紙装置6を、下流側に定着手段としての定着装置7を配置しなければならず、記録媒体の搬送方向に大型化する。これに対し、前記(2)の間接転写方式は、二次転写位置を比較的自由に設置することができ、給紙装置6、及び定着装置7をタンデム型画像形成部Tと重ねて配置することができ、小型化が可能となるという利点がある。
また、前記(1)の直接転写方式では、記録媒体の搬送方向に大型化しないためには、定着装置7をタンデム型画像形成部Tに接近して配置することとなる。そのため、記録媒体Sがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができず、記録媒体Sの先端が定着装置7に進入するときの衝撃(特に厚い記録媒体で顕著となる)や、定着装置7を通過するときの記録媒体の搬送速度と、転写搬送ベルトによる記録媒体の搬送速度との速度差により、定着装置7が上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい。これに対し、前記(2)の間接転写方式は、記録媒体Sがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができるので、定着装置7はほとんど画像形成に影響を及ぼさない。
以上のようなことから、最近では、特に間接転写方式のものが注目されている。このようなカラー画像形成装置では、図8に示すように、一次転写後に電子写真感光体1上に残留する転写残トナーを、クリーニング手段としてのクリーニング装置8で除去して電子写真感光体1表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。また、二次転写後に中間転写体4上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置9で除去して中間転写体4表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。
<定着工程及び定着手段>
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着手段を用いて定着させる工程である。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着部材と該定着部材を加熱する熱源とを有する定着装置が好適に用いられる。
前記定着部材としては、互いに当接してニップ部を形成可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無端状ベルトとローラとの組合せ、ローラとローラとの組合せ、などが挙げられるが、ウォームアップ時間を短縮することができ、省エネルギー化の実現の点で、無端状ベルトとローラとの組合せや誘導加熱などによる前記定着部材の表面からの加熱方法を用いるのが好ましい。
前記定着部材としては、例えば、公知の加熱加圧手段(加熱手段と加圧手段との組合せ)が挙げられる。前記加熱加圧手段としては、前記無端状ベルトと前記ローラとの組合せの場合には、例えば、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せが挙げられ、前記ローラと前記ローラとの組合せの場合には、例えば、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、などが挙げられる。
前記定着部材が無端状ベルトである場合、該無端状ベルトは、熱容量の小さい材料で形成されるのが好ましく、例えば、基体上にオフセット防止層が設けられてなる態様などが挙げられる。前記基体を形成する材料としては、例えば、ニッケル、ポリイミドなどが挙げられ、前記オフセット防止層を形成する材料としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素系樹脂などが挙げられる。
前記定着部材がローラである場合、該ローラの芯金は、高い圧力による変形(たわみ)を防止するため非弾性部材で形成されるのが好ましい。該非弾性部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス、真鍮等の高熱伝導率体が好適に挙げられる。また、前記ローラは、その表面がオフセット防止層で被覆されていることのが好ましい。該オフセット防止層を形成する材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、RTVシリコーンゴム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが挙げられる。
ここで、図9に定着ベルト505の構成の一例を示す。この定着ベルト505の構成は、以下の通りである。内層から表層に向かって下記の4層となる。
・基体501(樹脂層:ポリイミド(PI)樹脂等)
・発熱層502(導電材料として、Ni,Ag,SUS等)
・中間層503(弾性層であり、均一定着を狙う)
・表層(離型層)504(フッ素樹脂材料であり、離型効果とオイルレスを狙う)
前記表層504(離型層)の厚さとしては、10μm〜300μmが好ましく、200μm程度がより好ましい。これにより、記録媒体上に形成されたトナー像をベルト505の表層部が十分に包み込むため、トナー像を均一に加熱溶融することが可能になる。
前記表層504(離型層)の厚さは経時耐磨耗性を確保するため、最低10μmは必要である。前記表層504(離型層)の厚さが300μmよりも大きい場合には、ベルト505の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。更に加えて、トナー定着工程においてベルト表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、ベルトの離型性が低下してトナーがベルトに付着する、いわゆるホットオフセットが発生する。
前記ベルトの基材501として、上記金属からなる発熱層502の代わりに、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂などの耐熱性を有する樹脂層を用いてもよい。
前記定着工程においては、前記トナーによる画像を前記記録媒体に転写し、該画像が転写された記録媒体を、前記ニップ部に通過させることにより、前記画像を前記記録媒体に定着させてもよいし、前記ニップ部にて前記画像の前記記録媒体への転写及び定着を同時に行ってもよい。
また、前記定着工程は、各色のトナーに対し、前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記ニップ部は、少なくとも2つの前記定着部材が互いに当接して形成される。
前記ニップ部の面圧としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5N/cm以上が好ましく、7N/cm〜100N/cmがより好ましく、10N/cm〜60N/cmが更に好ましい。該ニップ部の面圧が高すぎると、ローラの耐久性が低下する場合がある。一方、前記ニップ部の面圧が5N/cm未満であると、定着性が不充分となることがある。
前記トナーによる画像の前記記録媒体への定着の温度(即ち、前記加熱手段による前記定着部材の表面温度)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、120℃〜170℃が好ましく、120℃〜160℃がより好ましい。前記定着温度が、120℃未満であると、定着性が不十分となることがあり、170℃を超えると、省エネルギー化の実現の点で好ましくない。
前記定着手段としては、(1)定着手段がローラ及びベルトの少なくともいずれかを有し、トナーと接しない面から加熱し、記録媒体上に転写された転写像を加熱及び加圧して定着する態様(内部加熱方式)と、(2)定着手段がローラ及びベルトの少なくともいずれかを有し、トナーと接する面から加熱し、記録媒体上に転写された転写像を加熱及び加圧して定着する態様(外部加熱方式)とに大別される。なお、両者を組み合わせたものを用いることも可能である。
前記(1)の内部加熱方式の定着手段としては、例えば、前記定着部材それ自体が内部に加熱手段を有するものが挙げられる。このような加熱手段としては、例えばヒーター、ハロゲンランプ等の熱源が挙げられる。
前記(2)の外部加熱方式の定着手段としては、例えば、前記定着部材の少なくとも1つにおける表面の少なくとも一部が加熱手段により加熱される態様が好ましい。このような加熱手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電磁誘導加熱手段などが挙げられる。
前記電磁誘導加熱手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁場を発生する手段と、電磁誘導により発熱する手段とを有するものなどが好適である。
前記電磁誘導加熱手段としては、例えば、前記定着部材(例えば、加熱ローラ)へ近接するように配置される誘導コイルと、この誘導コイルが設けられている遮蔽層と、この遮蔽層の誘導コイルが設けられている面の反対側に設けられている絶縁層とからなるものが好ましい。このとき、前記加熱ローラは、磁性体からなる態様、ヒートパイプである態様などが好ましい。
前記誘導コイルは、前記加熱ローラの、前記加熱ローラと前記定着部材(例えば、加圧ローラ、無端状ベルトなど)との接触部位の反対側において、少なくとも半円筒部分を包む状態にて配置されるのが好ましい。
−内部加熱方式の定着手段−
図10は、内部加熱方式の定着手段の一例を示すベルト式定着装置である。この図10のベルト式定着装置510は、加熱ローラ511と、定着ローラ512と、定着ベルト513と、加圧ローラ514とを備えている。
定着ベルト513は、内部に回転可能に配置された加熱ローラ511と定着ローラ512とによって張架され、加熱ローラ511により所定の温度に加熱されている。加熱ローラ511は、内部には加熱源515が内蔵されており、加熱ローラ511の近傍に取り付けられた温度センサ517により温度調節可能に設計されている。定着ローラ512は、定着ベルト513の内側に、かつ定着ベルト513の内面に当接しながら回転可能に配置されている。加圧ローラ514は、定着ベルト513の外側に、かつ定着ベルト513の外面に、定着ローラ512を圧接するようにして当接し、回転可能に配置されている。また、定着ベルト513の表面硬度は、加圧ローラ514の表面硬度よりも低く、定着ローラ512及び加圧ローラ514間に形成されたニップ部Nにおいては、記録媒体Sの導入側端及び排出側端の間に位置する中間領域が、前記導入側端及び前記排出側端よりも、定着ローラ512側に位置する。
図10に示すベルト式定着装置510において、まず、定着処理すべきトナー画像Tが形成された記録媒体Sが加熱ローラ511まで搬送される。そして、内蔵されている加熱源515の働きにより所定の温度に加熱された加熱ローラ511及び定着ベルト513により記録媒体S上のトナー画像Tが加熱されて溶融状態となる。この状態において、該記録媒体Sが定着ローラ512及び加圧ローラ514間に形成されたニップ部Nに挿入される。該ニップ部Nに挿入された記録媒体Sは、定着ローラ512及び加圧ローラ514の回転に連動して回転する定着ベルト513の表面に当接され、前記ニップ部Nを通過する際に押圧され、トナー画像Tが記録媒体S上に定着される。
次いで、トナー画像Tが定着された記録媒体Sは、定着ローラ512及び加圧ローラ514間を通過し、定着ベルト513から剥離され、トレイ(不図示)に搬送される。このとき、記録媒体Sが、加圧ローラ514側に向けて排出され、記録媒体Sの定着ベルト513への巻き付きが防止される。なお、定着ベルト513はクリーニングローラ516で清浄化される。
また、図11に示す熱ロール式定着装置515は、前記定着部材としての加熱ローラ520と、これに当接されて配置された加圧ローラ530とを備えている。
加熱ローラ520は、中空の金属シリンダー521を有し、その表面がオフセット防止層522で被覆されて形成されており、内部に加熱ランプ523が配設されている。また、加圧ローラ530は、金属シリンダー531を有し、その表面がオフセット防止層532で被覆されて形成されている。なお、加圧ローラ530は、金属シリンダー531が中空形状を有し、その内部に加熱ランプ533が配設されていてもよい。
加熱ローラ520と加圧ローラ530とは、バネ(不図示)により付勢されることにより、圧接された状態にて、回転可能に設けられ、ニップ部Nを形成する。また、加熱ローラ520におけるオフセット防止層522の表面硬度は、加圧ローラ530におけるオフセット防止層532の表面硬度よりも低く、加熱ローラ520及び加圧ローラ530間に形成されたニップ部Nにおいては、記録媒体Sの導入側端及び排出側端の間に位置する中間領域が、前記導入側端及び前記排出側端よりも、加熱ローラ520側に位置する。
図11に示す熱ロール式定着装置515において、まず、定着処理すべきトナー画像Tが形成された記録媒体Sが加熱ローラ520と加圧ローラ530とのニップ部Nまで搬送される。そして、内蔵されている加熱ランプ523の働きにより所定の温度に加熱された加熱ローラ520により記録媒体S上のトナーTが加熱されて溶融状態となると同時に、ニップ部Nを通過する際に、加圧ローラ530の押圧力により押圧され、トナー画像Tが記録媒体S上に定着される。
次いで、トナー画像Tが定着された記録媒体Sは、加熱ローラ520及び加圧ローラ530間を通過し、トレイ(不図示)に搬送される。このとき、記録媒体Sが、加圧ローラ530側に向けて排出され、記録媒体Sの加圧ローラ530への巻き付きが防止される。なお、加熱ローラ520は、クリーニングローラ(不図示)で清浄化される。
−外部加熱方式の定着手段−
図12は、外部加熱方式の定着手段の一例を示す電磁誘導加熱式定着装置570である。この電磁誘導加熱式定着装置570は、加熱ローラ566と、定着ローラ580と、定着ベルト567と、加圧ローラ590と、電磁誘導加熱手段560とを備えている。
定着ベルト567は、内部に回転可能に配置された加熱ローラ566と定着ローラ580とによって張架され、加熱ローラ566により所定の温度に加熱されている。
加熱ローラ566は、例えば、鉄、コバルト、ニッケル又はこれら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材を有し、例えば、外径が20mm〜40mm、肉厚が0.3mm〜1.0mmに設けられ、低熱容量で昇温の速い構成となっている。
定着ローラ580は、例えば、ステンレススチール等の金属製の芯金581を有し、その表面が耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状又は発泡状にした弾性層582で被覆されて形成されており、定着ベルト567の内側に、かつ定着ベルト567の内面に当接しながら回転可能に配置されている。定着ローラ580は、加圧ローラ590からの押圧力により、加圧ローラ590と定着ローラ580との間に所定幅のニップ部Nを形成するために、外径を20mm〜40mm程度に設け、加熱ローラ566よりも大きくしている。弾性層582は、その肉厚を4mm〜6mm程度とし、加熱ローラ566の熱容量が定着ローラ580の熱容量よりも小さくなるように形成され、加熱ローラ566のウォームアップ時間の短縮化を図っている。
加圧ローラ590は、例えば、銅、アルミニウム等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金591を有し、その表面を耐熱性及びトナー離型性の高い弾性層592で被覆されて形成されており、定着ベルト567の外側に、かつ定着ベルト567の外面に、定着ローラ580を圧接するようにして当接し、回転可能に配置されている。なお、芯金591には上記金属以外にSUSを使用してもよい。
電磁誘導加熱手段560は、加熱ローラ566の近傍であって、加熱ローラ566の軸方向にわたって配設されている。電磁誘導加熱手段560は、磁界発生手段である励磁コイル561と、この励磁コイル561が巻き回されたコイルガイド板562とを有している。コイルガイド板562は加熱ローラ566の外周面に近接配置された半円筒形状をしており、励磁コイル561は長い一本の励磁コイル線材をこのコイルガイド板562に沿って加熱ローラ566の軸方向に交互に巻き付けたものである。なお、励磁コイル561は、発振回路が周波数可変の駆動電源(不図示)に接続されている。励磁コイル561の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア563が、励磁コイルコア支持部材564に固定されて励磁コイル561に近接配置されている。
図12に示す電磁誘導加熱式の定着装置570において、電磁誘導加熱手段560の励起コイル561へ通電すると、該電磁誘導加熱手段560の周囲に交番磁界が形成され、励起コイル561と近接し、かつ該励起コイル561により囲まれている状態の加熱ローラ566が、過電流の励起により均一かつ効率よく予熱される。定着処理すべきトナー画像Tが形成された記録媒体Sは、定着ローラ580と加圧ローラ590とのニップ部Nまで搬送される。そして、電磁誘導加熱手段560の働きにより所定の温度に加熱された加熱ローラ566により、該加熱ローラ566との接触部位W1にて加熱された定着ベルト567により、記録媒体S上のトナー画像Tが加熱されて溶融状態となる。この状態において、該記録媒体Sが定着ローラ580及び加圧ローラ590の間に形成されたニップ部Nに挿入される。該ニップ部Nに挿入された記録媒体Sは、定着ローラ580及び加圧ローラ590の回転に連動して回転する定着ベルト567の表面に当接され、前記ニップ部Nを通過する際に押圧され、トナー画像Tが記録媒体S上に定着される。
次いで、トナー画像Tが定着された記録媒体Sは、定着ローラ580及び加圧ローラ590間を通過し、定着ベルト567から剥離され、トレイ(不図示)に搬送される。このとき、記録媒体Sが、加圧ローラ590側に向けて排出され、記録媒体Sの定着ベルト567への巻き付きが防止される。なお、定着ベルト567がクリーニングローラ(不図示)で清浄化される。
また、図13に示す電磁誘導方式のロール式定着装置525は、前記定着部材としての定着ローラ520と、これに当接されて配置された加圧ローラ530と、定着ローラ520及び加圧ローラを外側から加熱する電磁誘導加熱源540とを備えた定着手段である。
定着ローラ520は、芯金521を有し、その表面は断熱弾性層522、発熱層523、及び離型層524がこの順に被覆されて形成されている。また、加圧ローラ530は、芯金531を有し、その表面は断熱弾性層532、発熱層533、及び離型層534がこの順に被覆されて形成されている。なお、離型層524及び離型層534は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)で形成されている。
定着ローラ520と加圧ローラ530とは、バネ(不図示)により付勢されることにより、圧接された状態にて、回転可能に設けられ、ニップ部Nを形成する。
電磁誘導加熱源540は、定着ローラ520及び加圧ローラ530の近傍にそれぞれ配設され、発熱層523及び発熱層533を電磁誘導により加熱する。
図13に示す定着装置においては、電磁誘導加熱源540により、定着ローラ520及び加圧ローラ530が均一かつ効率よく予熱される。また、ローラとローラとの組合せであるため、ニップ部Nの高面圧化を容易に実現することができる。
<クリーニング工程及びクリーニング手段>
前記クリーニング工程は、前記電子写真感光体上に残留するトナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
また、前記現像手段が、電子写真感光体表面に当接される現像剤担持体を有し、かつ前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像すると共に該電子写真感光体上の残留トナーを回収することによって、クリーニング手段を設けることなくクリーニングを行うことができる(クリーニングレス方式)。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体上に残留するトナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、クリーニングブレード、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。これらの中でも、トナー除去能力が高く、小型で安価であるクリーニングブレードが特に好ましい。
前記クリーニングブレードに用いられるゴムブレードの材質としては、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、等が挙げられ、これらの中でも、ウレタンゴムが特に好ましい。
ここで、図14は、クリーニングブレード613における電子写真感光体との接触部615近傍を拡大して示す説明図である。クリーニングブレード613には、接触部615から電子写真感光体の回転方向上流側に向けて拡開する空間Sを感光体ドラム1の表面との間に形成するトナー阻止面617が設けられている。本実施の形態においては、空間Sが鋭角になるように、トナー阻止面617は接触部615から感光体ドラム1の回転方向上流側に延出している。
トナー阻止面617には、図14に示すように、クリーニングブレード613より摩擦係数の高い高摩擦部としてのコーティング部618が設けられている。このコーティング部618は、クリーニングブレード613を形成する材料よりも摩擦係数の高い材料(高摩擦材料)によって形成されている。このような高摩擦材料としては、例えば、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等が挙げられる。なお、高摩擦材料は、DLCに限るものではない。コーティング部618は、トナー阻止面617において、感光体ドラム1の表面に接触しない範囲で設けられている。
なお、クリーニング手段は、図示を省略しているが、クリーニングブレードによって掻き取られた残存トナーを回収するトナー回収羽根、トナー回収羽根が回収した残存トナーを回収部まで搬送するトナー回収コイルなどを備えている。
−クリーニングレス方式の画像形成装置−
図15は、現像手段がクリーニング手段を兼ねたクリーニングレス方式の画像形成装置の一例を示す概略図である。
図15において、1は電子写真感光体としての感光体ドラム、620は接触帯電手段としてのブラシ帯電装置、603は露光手段としての露光装置、604は現像手段としての現像装置、640は給紙カセット、650はローラ転写手段、Pは記録媒体を示す。
このクリーニングレス方式の画像形成装置では、感光体ドラム1表面の転写残トナーは引き続く感光体ドラム1の回転で、感光体ドラム1に接触している接触帯電装置620の位置に至り、感光体ドラム1に接触しているブラシ帯電部材621の磁気ブラシ部(不図示)に一時的に回収され、該回収されたトナーが再び感光体ドラム1の表面に吐き出されて最終的に現像装置604内に現像剤と共に現像剤担持体631で回収され、感光体ドラム1は繰り返して画像形成に供される。
ここで、現像手段604がクリーニング手段を兼ねるとは、転写後に感光体ドラム1上に若干残留したトナーを現像バイアス(現像剤担持体631に印加する直流電圧と感光体ドラム1の表面電位間の電位差)によって回収する方法を意味する。
このような現像手段がクリーニング手段を兼ねたクリーニングレス方式の画像形成装置では、転写残トナーは現像装置604に回収され、次工程以後用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナンスフリーとなり、かつクリーナーレスシステムになるため、スペース面での利点も際だって大きく、画像形成装置を大幅に小型化することが可能となる。
<その他の工程及びその他の手段>
前記除電工程は、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記電子写真トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
−画像形成装置及び画像形成方法−
次に、本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する一の態様について、図16を参照しながら説明する。図16に示す画像形成装置100は、電子写真感光体としての感光体ドラム10と、帯電手段としての帯電ローラ20と、露光手段としての露光装置による露光30と、現像手段としての現像装置40と、中間転写体50と、クリーニング手段としてのクリーニングブレード60と、除電手段としての除電ランプ70とを備えている。
中間転写体50は無端ベルトであり、その内側に配置されこれを張架する3個のローラ51によって、図中矢印方向に移動可能に設計されている。3個のローラ51の一部は、中間転写体50へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加可能な転写バイアスローラとしても機能する。中間転写体50には、その近傍に中間転写体用クリーニングブレード90が配置されており、また、記録媒体95に可視像(トナー像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な前記転写手段としての転写ローラ80が対向して配置されている。中間転写体50の周囲には、この中間転写体50上の可視像に電荷を付与するためのコロナ帯電器58が、該中間転写体50の回転方向において、電子写真感光体10と中間転写体50との接触部と、中間転写体50と記録媒体95との接触部との間に配置されている。
現像装置40は、現像剤担持体としての現像ベルト41と、この現像ベルト41の周囲に併設したブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M、及びシアン現像ユニット45Cとから構成されている。なお、ブラック現像ユニット45Kは、現像剤収容部42Kと現像剤供給ローラ43Kと現像ローラ44Kとを備えている。イエロー現像ユニット45Yは、現像剤収容部42Yと現像剤供給ローラ43Yと現像ローラ44Yとを備えている。マゼンタ現像ユニット45Mは、現像剤収容部42Mと現像剤供給ローラ43Mと現像ローラ44Mとを備えている。シアン現像ユニット45Cは、現像剤収容部42Cと現像剤供給ローラ43Cと現像ローラ44Cとを備えている。また、現像ベルト41は、無端ベルトであり、複数のベルトローラにより回転可能に張架され、一部が電子写真感光体10と接触している。
図16に示す画像形成装置100においては、まず、帯電ローラ20が感光体ドラム10を一様に帯電させる。露光装置(不図示)が感光体ドラム10上に像様に露光30を行い、静電潜像を形成する。感光体ドラム10上に形成された静電潜像を、現像装置40からトナーを供給して現像して可視像を形成する。該可視像が、ローラ51から印加された電圧により中間転写体50上に転写(一次転写)され、更に記録媒体95上に転写(二次転写)される。その結果、記録媒体95上には転写像が形成される。なお、電子写真感光体10上の残存トナーは、クリーニングブレード60により除去され、電子写真感光体10における帯電は除電ランプ70により一旦、除去される。
次に、本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する他の態様について、図17を参照しながら説明する。図17に示す画像形成装置100は、図16に示す画像形成装置100において、現像剤担持体としての現像ベルト41を備えておらず、電子写真感光体10の周囲に、ブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M、及びシアン現像ユニット45Cが直接対向して配置されていること以外は、図16に示す画像形成装置100と同様の構成を有し、同様の作用効果を示す。なお、図17においては、図16におけるものと同じものは同符号で示した。
−タンデム型画像形成装置及び画像形成方法−
本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する他の態様について、図18を参照しながら説明する。図18に示すタンデム型画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置である。このタンデム型カラー画像形成装置は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図18中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング手段17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像手段120が配置されている。タンデム型現像手段120の近傍には、露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像手段120が配置された側とは反対側には、二次転写手段22が配置されている。二次転写手段22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される記録媒体と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写手段22の近傍には定着装置25が配置されている。
なお、二次転写手段22及び定着装置25の近傍に、記録媒体の両面に画像形成を行うために該記録媒体を反転させるための反転装置28が配置されている。
次に、タンデム型現像手段120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読み取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像手段120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段、及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。即ち、タンデム型現像手段120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図19に示すように、それぞれ、電子写真感光体10(ブラック用電子写真感光体10K、イエロー用電子写真感光体10Y、マゼンタ用電子写真感光体10M、及びシアン用電子写真感光体10C)と、該電子写真感光体10を一様に帯電させる帯電装置160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記電子写真感光体を露光(図19中、L)し、該電子写真感光体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する現像装置61と、該トナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、クリーニング装置63と、除電器64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用電子写真感光体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用電子写真感光体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用電子写真感光体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用電子写真感光体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つから記録媒体を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上の記録媒体を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、記録媒体の紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写手段22との間に記録媒体を送出させ、二次転写手段22により該合成カラー画像(カラー転写像)を該記録媒体上に転写(二次転写)することにより、該記録媒体上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記記録媒体は、二次転写手段22により搬送されて、定着装置25へと送出され、この定着装置25において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該記録媒体上に定着される。その後、該記録媒体は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされ、あるいは、切換爪55で切り換えて反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
<トナー入り容器>
前記トナー入り容器は、前記トナー乃至前記現像剤を容器中に収容してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー容器本体とキャップとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記トナー容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状などが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移行可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、などが特に好ましい。
前記トナー容器本体の材質としては、特に制限はなく、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、その中でも、例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、などが好適に挙げられる。
前記トナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けてトナーの補給に好適に使用することができる。
<プロセスカートリッジ>
本発明で用いられるプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する電子写真感光体と、該電子写真感光体上に担持された静電潜像を、トナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択した、帯電手段、露光手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
前記現像手段としては、本発明の前記現像装置を用いる。
また、前記帯電手段、露光手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段としては、上述した画像形成装置と同様なものを適宜選択して用いることができる。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置、ファクシミリ、プリンタに着脱可能に備えさせることができ、本発明の前記画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが特に好ましい。
ここで、前記プロセスカートリッジは、例えば、図20に示すように、電子写真感光体101を内蔵し、帯電手段102、現像手段104、転写手段108、クリーニング手段107を含み、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。図20中、103は露光手段による露光、105は記録媒体をそれぞれ示す。
次に、図20に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、電子写真感光体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段(不図示)による露光103により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段104で現像され、得られた可視像は転写手段108により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の電子写真感光体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
下記実施例及び比較例において、離型剤の数平均粒径、外添剤の数平均粒径、トナーの重量平均粒径及び粒度分布、キャリアの重量平均粒径、キャリアの飽和磁気モーメント。並びにキャリアの被覆層厚みについては、以下のようにして測定した。
<離型剤の数平均粒径の測定>
前記離型剤の数平均粒径は、トナーの薄膜切片を透過型電子顕微鏡(TEM)(日立製作所製、H−9500)で観察し、トナーに分散した離型剤の径を100個測定することで、平均値を算出した。離型剤の分散1点ごとの分散径は、分散した状態での最大径と最小径の平均値とした。また、倍率1万倍で離型剤が確認できれば、離型剤が分散した状態で存在していると判断した。
<外添剤の数平均粒径の測定>
前記外添剤の数平均粒径は、平均一次粒子径を意味し、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)(日立製作所製、H−9500)を用い、倍率10万倍で観察し、外添剤1粒子ごとの大きさは、100個測定の最大径と最小径の平均値とした。
<トナーの重量平均粒径及び粒度分布の測定>
コールターカウンター法によるトナーの粒度分布測定装置として、コールターカウンターTA−II(コールター社製)を用いて、以下のようにして測定した。
まず、電解水溶液100ml〜150ml中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1ml〜5ml加えた。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて1質量%NaCl水溶液を調製したもので、ISOTON−II(コールター社製)が使用した。更に測定試料を2mg〜20mg加えた。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で1分間〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの質量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出した。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D)、個数平均粒径(Dn)、及びD/Dnを求めた。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とした。
<キャリアの重量平均粒径の測定>
前記キャリアの重量平均粒径は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものであり、下記数式1で表わされる。
<数式1>
Dw={1/Σ(nD)}×{Σ(nD)}
ただし、前記数式1中、Dは、各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは、各チャネルに存在する粒子の総数を示す。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、2μmを採用した。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子の粒径の下限値を採用した。
前記粒径分布を測定するための粒度分析計としては、例えばマイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いることができ、その測定条件は以下の通りである。
・粒径範囲:8μm〜100μm
・チャネル長さ(チャネル幅):2μm
・チャネル数:46
・屈折率:2.42
<キャリアの飽和磁気モーメント(σs)の測定>
キャリアの飽和磁気モーメント(σs)は、多試料回転式磁化測定装置REM−1−10(東英工業株式会社製)を用いて、印加磁界1,000 Oeにて測定した。
<キャリアの被覆層の厚みの測定>
被覆層の厚みは、透過型電子顕微鏡にてキャリア断面を観察することにより、キャリア表面を覆う被覆層を観察し、その厚みの平均値を被覆層の厚みとした。
(製造例1−1)
−イエロートナー用マスターバッチ1−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、イエロートナー用マスターバッチ1を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・50質量部 ・水・・・10質量部
・ベンズイミダゾロン系イエロー顔料(C.I.Pigment Yellow180)・・・50質量部
(製造例1−2)
−マゼンタトナー用マスターバッチ1−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、マゼンタトナー用マスターバッチ1を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・50質量部 ・水・・・10質量部
・ナフトール系マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red184)・・・50質量部
(製造例1−3)
−シアントナー用マスターバッチ1−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、シアントナー用マスターバッチ1を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・50質量部 ・水・・・10質量部
・銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.Pigment Blue15)・・・50質量部
(製造例1−4)
−ブラックトナー用マスターバッチ1−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、ブラックトナー用マスターバッチ1を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・50質量部 ・水・・・10質量部
・カーボンブラック・・・50質量部
(製造例2−1)
−イエロートナー用マスターバッチ2−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、イエロートナー用マスターバッチ2を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・50質量部 ・水/エタノール=50/50溶液・・・10質量部
・モノアゾ系イエロー顔料(C.I.Pigment Yellow74)・・・50質量部
(製造例2−2)
−マゼンタトナー用マスターバッチ2−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、マゼンタトナー用マスターバッチ2を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・50質量部 ・水・・・10質量部
・キナクリドン系マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red122)・・・50質量部
(製造例2−3)
−シアントナー用マスターバッチ2−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、シアントナー用マスターバッチ2を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・50質量部 ・水・・・10質量部
・銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.Pigment Blue15)・・・50質量部
(製造例2−4)
−ブラックトナー用マスターバッチ2−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、ブラックトナー用マスターバッチ2を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・50質量部 ・水・・・10質量部
・カーボンブラック・・・50質量部
(製造例3−1)
−イエロートナー用マスターバッチ3−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、イエロートナー用マスターバッチ3を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・25質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・25質量部
・水/エタノール=50/50溶液・・・10質量部
・イソインドリン系イエロー顔料(C.I.Pigment Yellow185)・・・50質量部
(製造例3−2)
−マゼンタトナー用マスターバッチ3−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、マゼンタトナー用マスターバッチ3を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・25質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・25質量部
・水・・・10質量部
・ナフトール系マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red269)・・・50質量部
(製造例3−3)
−シアントナー用マスターバッチ3−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、シアントナー用マスターバッチ3を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・25質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・25質量部
・水・・・10質量部
・銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.Pigment Blue15)・・・50質量部
(製造例3−4)
−ブラックトナー用マスターバッチ3−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。混練り物を自然放冷後、パルペライザーで粗粉砕し、直径5mmのメッシュを通過させて、ブラックトナー用マスターバッチ3を作製した。
〔トナー材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・25質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・25質量部
・水・・・10質量部
・カーボンブラック・・・50質量部
(製造例4)
−離型剤マスターバッチ1の作製−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、70℃〜80℃に加熱した連続混練機(ブスコニーダー)により溶融混練した。得られた混練物を自然放冷した後、パルペライザーで粗粉砕し、直径3mmのメッシュを通過させて、離型剤マスターバッチ1を作製した。
〔離型剤処方〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・80質量部
・離型剤(脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、融点=81℃)・・・20質量部
(製造例5)
−離型剤マスターバッチ2の作製−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した連続混練機(ブスコニーダー)により溶融混練した。得られた混練物を自然放冷した後、パルペライザーで粗粉砕し、直径3mmのメッシュを通過させて、離型剤マスターバッチ2を作製した。
〔離型剤材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・80質量部
・離型剤(パラフィンワックス、融点=75℃)・・・20質量部
(製造例6)
−離型剤マスターバッチ3の作製−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した連続混練機(ブスコニーダー)により溶融混練した。得られた混練物を自然放冷した後、パルペライザーで粗粉砕し、直径3mmのメッシュを通過させて、離型剤マスターバッチ3を作製した。
〔離型剤材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・40質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・40質量部
・離型剤(合成エステルワックス、融点=73℃)・・・20質量部
(製造例7)
−離型剤マスターバッチ4の作製−
下記の材料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、60℃〜70℃に加熱した連続混練機(ブスコニーダー)により溶融混練した。得られた混練物を自然放冷した後、パルペライザーで粗粉砕し、直径3mmのメッシュを通過させて、離型剤マスターバッチ4を作製した。
〔離型剤材料処方〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・40質量部
・結着樹脂3(スチレンーブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・40質量部
・離型剤(脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、融点=81℃)・・・20質量部
(製造例8)
<トナー1の作製>
以下のようにして、シアントナー1、マゼンタトナー1、イエロートナー1、及びブラックトナー1からなるトナー1を作製した。
−イエロートナー1の作製−
下記の材料をブレンダーで充分混合した後、100℃〜110℃に加熱した2本ロールによって溶融混練した。なお、結着樹脂1の含有量は、前記記載の通りマスターバッチ中の樹脂量も含めて100質量部となるように調整した。混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用い微粉側の粒子(約15質量%分)を除去してトナー母体粒子を得た。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、疎水化度80%、数平均粒子径=90nm)0.5質量部、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、疎水化度80%、数平均粒子径=10nm)0.5質量部、及び疎水性酸化チタン(イソブチルトリメトキシシランでの表面処理品、疎水化度70%、数平均粒子径=14nm)0.4質量部を、へンシェルミキサーにて混合(ヘンシェル20Bを使用し、1390回転で5分間連続混合)を行い、イエロートナー1を作製した。
〔イエロートナー処方1〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・79質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・イエロートナー用マスターバッチ1・・・10質量部
・離型剤マスターバッチ1・・・20質量部
−マゼンタトナー1の作製−
イエロートナー1の製造方法において、イエロートナー処方1を下記組成のマゼンタトナー処方1に変えた以外は、イエロートナー1の製造方法と同様にして、マゼンタトナー1を作製した。
〔マゼンタトナー処方1〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・79質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・マゼンタトナー用マスターバッチ1・・・10質量部
・離型剤マスターバッチ1・・・20質量部
−シアントナー1の作製−
イエロートナー1の製造方法において、イエロートナー処方1を下記組成のシアントナー処方1に変えた以外は、イエロートナー1の製造方法と同様にして、シアントナー1を作製した。
〔シアントナー処方1〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・81質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・シアントナー用マスターバッチ1・・・6質量部
・離型剤マスターバッチ1・・・20質量部
−ブラックトナー1の作製−
イエロートナー1の製造方法において、イエロートナー処方1を下記組成のブラックトナー処方1に変えた以外は、イエロートナー1の製造方法と同様にして、ブラックトナー1を作製した。
〔ブラックトナー処方1〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・76質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・ブラックトナー用マスターバッチ1・・・16質量部
・離型剤マスターバッチ1・・・20質量部
(製造例9)
−トナー2の作製−
製造例8において、下記の各トナー処方に変えた以外は、製造例8と同様にして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、疎水化度80%、数平均粒子径:90nm)1.5質量部、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、疎水化度80%、数平均粒子径:10nm)1.5質量部、及び疎水性酸化チタン(イソブチルトリメトキシシランでの表面処理品、疎水化度70%、数平均粒子径:14nm)0.7質量部をへンシェルミキサーにて混合(ヘンシェル20Bを使用し、1390回転で5分間連続混合)を行い、シアントナー2、イエロートナー2、マゼンタトナー2、及びブラックトナー2からなるトナー2を作製した。
〔イエロートナー処方2〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・79質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・イエロートナー用マスターバッチ2・・・10質量部
・離型剤マスターバッチ2・・・20質量部
〔マゼンタトナー処方2〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・79質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・マゼンタトナー用マスターバッチ2・・・10質量部
・離型剤マスターバッチ2・・・20質量部
〔シアントナー処方2〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・81質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・シアントナー用マスターバッチ2・・・6質量部
・離型剤マスターバッチ2・・・20質量部
〔ブラックトナー処方2〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・76質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・ブラックトナー用マスターバッチ2・・・16質量部
・離型剤マスターバッチ2・・・20質量部
(製造例10)
−トナー3の作製−
製造例8において、下記の各トナー処方に変えた以外は、製造例8と同様にして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、疎水化度80%、数平均粒子径:90nm)0.5質量部、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、疎水化度80%、数平均粒子径:10nm)0.5質量部、及び疎水性酸化チタン(イソブチルトリメトキシシランでの表面処理品、疎水化度70%、数平均粒子径:14nm)0.4質量部をへンシェルミキサーにて混合(ヘンシェル20Bを使用し、1390回転で5分間連続混合)を行い、シアントナー3、イエロートナー3、マゼンタトナー3、及びブラックトナー3からなるトナー3を作製した。
〔イエロートナー処方3〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・39.5質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・39.5質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・イエロートナー用マスターバッチ3・・・10質量部
・離型剤マスターバッチ3・・・20質量部
〔マゼンタトナー処方3〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・39.5質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・39.5質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・マゼンタトナー用マスターバッチ3・・・10質量部
・離型剤マスターバッチ3・・・20質量部
〔シアントナー処方3〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・40.5質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・40.5質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・シアントナー用マスターバッチ3・・・6質量部
・離型剤マスターバッチ3・・・20質量部
〔ブラックトナー処方3〕
・結着樹脂2(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=109℃)・・・38質量部
・結着樹脂3(スチレン−ブチルアクリレート共重合体、1/2流出開始温度=122℃)・・・38質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・ブラックトナー用マスターバッチ3・・・16質量部
・離型剤マスターバッチ3・・・20質量部
(製造例11)
−トナー4の作製−
製造例10のトナー3で作製した混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕条件を変更して粉砕し、風力分級装置を用いて微粉側の粒子(15質量%分)を除去して、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、製造例10のトナー3と同一処方量の外添剤を、同一条件で混合し、イエロートナー4、マゼンタトナー4、シアントナー4、及びブラックトナー4からなるトナー4を作製した。
(製造例12)
−トナー5の作製−
製造例10のトナー3で作製した混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風力分級装置を用いて大粒径粒子と小粒径粒子を70質量%:30質量%ずつに分級し、小粒径側粒子を更に分級し、今度は超微粉(15質量%分)を除去して、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、製造例9のトナー2と同一処方量の外添剤を、同一条件で混合し、イエロートナー5、マゼンタトナー5、シアントナー5、及びブラックトナー5からなるトナー5を作製した。
(製造例13)
−トナー6の作製−
製造例8のトナー1で作製した混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕条件を変更して粉砕し、風力分級装置を用い微粉側の粒子(15質量%分)を除去して、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、製造例8のトナー1と同一処方量の外添剤を、同一条件で混合し、イエロートナー6、マゼンタトナー6、シアントナー6、及びブラックトナー6からなるトナー6を作製した。
(製造例14)
−トナー7の作製−
製造例10のトナー3で作製した混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕条件を変更して粉砕し、風力分級装置を用い微粉側の粒子(15質量%分)を除去して、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、製造例8のトナー1と同一処方量の外添剤を、同一条件で混合し、イエロートナー7、マゼンタトナー7、シアントナー7、及びブラックトナー7からなるトナー7を作製した。
(製造例15)
−トナー8の作製−
製造例8において、下記の各トナー処方に変えた以外は、製造例8と同様にして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、製造例8のトナー1と同一処方量の外添剤を、同一条件で混合し、シアントナー8、イエロートナー8、マゼンタトナー8、及びブラックトナー8からなるトナー8を作製した。
〔イエロートナー処方8〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・95質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・イエロートナー用マスターバッチ1・・・10質量部
〔マゼンタトナー処方3〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・95質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・マゼンタトナー用マスターバッチ1・・・10質量部
〔シアントナー処方8〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・97質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・シアントナー用マスターバッチ1・・・6質量部
〔ブラックトナー処方8〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・92質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・ブラックトナー用マスターバッチ1・・・16質量部
(製造例16)
−トナー9の作製−
製造例8のトナー1に使用した離型剤マスターバッチ1の代わりに、離型剤マスターバッチ4を用いた以外は、製造例8と同様にして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、製造例8のトナー1と同一処方量の外添剤を、同一条件で混合し、イエロートナー9、マゼンタトナー9、シアントナー9、及びブラックトナー9からなるトナー9を作製した。
(製造例17)
−トナー10の作製−
製造例8において、下記の各トナー処方に変えた以外は、製造例8と同様にして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー母体粒子を作製した。
次に、トナー母体粒子100質量部に対して、製造例8のトナー1と同一処方量の外添剤を、同一条件で混合し、イエロートナー10、マゼンタトナー10、シアントナー10、及びブラックトナー10からなるトナー10を作製した。
〔イエロートナー処方10〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・95質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・離型剤(脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、融点=81℃)・・・4質量部
・イエロートナー用マスターバッチ1・・・10質量部
〔マゼンタトナー処方10〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・95質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・離型剤(脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、融点=81℃)・・・4質量部
・マゼンタトナー用マスターバッチ1・・・10質量部
〔シアントナー処方10〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・97質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・離型剤(脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、融点=81℃)・・・4質量部
・シアントナー用マスターバッチ1・・・6質量部
〔ブラックトナー処方10〕
・結着樹脂1(ポリエステル樹脂、1/2流出開始温度=116℃)・・・92質量部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体亜鉛塩)・・・3質量部
・離型剤(脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、融点=81℃)・・・4質量部
・ブラックトナー用マスターバッチ1・・・16質量部
次に、各トナーについて、重量平均粒径(D)、個数平均粒径(Dn)、D/Dn、及び離型剤の数平均粒径を測定した結果を表1及び表2に示す。
また、トナー1a〜1fは、表2に示すように外添剤を変更した以外は、トナー1と同様にして、作製したものである。
(製造例17)
−キャリアAの作製例−
・アクリル樹脂溶液(固形分50質量%)・・・21.0質量部
・グアナミン溶液(固形分70質量%)・・・6.4質量部
・アルミナ粒子[0.3μm、固有抵抗1014Ω・cm]・・・7.6質量部
・シリコーン樹脂溶液(固形分23質量%、SR2410、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)・・・65.0質量部
・アミノシラン(固形分100質量%、SH6020、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)・・・1.0質量部
・トルエン・・・60質量部
・ブチルセロソルブ・・・60質量部
上記組成をホモミキサーで10分間分散し、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコーン樹脂のブレンド被覆層形成溶液を得た。
芯材として焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0、平均粒径=35μm]を用い、上記被覆層形成溶液を芯材表面に厚み0.3μmになるようにスピラコーター(岡田精工株式会社製)により塗布し、乾燥させた。得られたキャリアを電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmの篩を用いて解砕した。以上により、重量平均粒径35μmのキャリアAを作製した。
(製造例18)
−キャリアBの作製−
・アクリル樹脂溶液(固形分50質量%)・・・21.0質量部
・グアナミン溶液(固形分70質量%)・・・6.4質量部
・アルミナ粒子(0.3μm、固有抵抗1014Ω・cm)・・・121.0質量部
・シリコーン樹脂溶液(固形分23質量%、SR2410、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)・・・65.0質量部
・アミノシラン(固形分100質量%、SH6020、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)・・・0.3質量部
・トルエン・・・300質量部
・ブチルセロソルブ・・・300質量部
上記組成をホモミキサーで10分間分散し、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコーン樹脂のブレンド被覆層形成溶液を得た。芯材として焼成フェライト粉[(MgO)1.5(MnO)49.5(Fe48.5、重量平均粒径=37μm]を用い、上記被覆層形成溶液を芯材表面に厚み0.4μmになるようにスピラコーター(岡田精工株式会社製)により塗布し、乾燥した後、得られたキャリアを電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmの篩を用いて解砕し、重量平均粒径37μmのキャリアBを作製した。
(製造例19)
−キャリアCの作製−
製造例17のキャリアAの芯材として用いた焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0、重量平均粒径=35μm]の重量平均粒径を70μmに変え、被覆層形成溶液の塗布量を1/2倍量に変えた以外は、製造例17と同様にして、重量平均粒径70μmのキャリアCを作製した。
(製造例20)
−キャリアDの作製−
製造例17のキャリアAで使用した芯材の代わりに、焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0、重量平均粒径=75μm]を用い、製造例17のキヤリアAに用いた被覆層形成溶液を芯材表面に厚み0.3μmになるようにスピラコーター(岡田精工株式会社製)により塗布し、乾燥させて、重量平均粒径75μmのキャリアDを作製した。
(製造例21)
−キャリアEの作製−
製造例17のキャリアAで使用した芯材の代わりに、焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0、重量平均粒径=27μm]を用い、製造例17のキヤリアAに用いた被覆層形成溶液を芯材表面に厚み0.3μmになるようにスピラコーター(岡田精工社製)により塗布し、乾燥させて、重量平均粒径27μmのキャリアEを作製した。
(製造例22)
−キャリアFの作製−
製造例17のキャリアAで使用した芯材の代わりに、焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0、重量平均粒径=22μm]を用い、製造例17のキヤリアAに用いた被覆層形成溶液を芯材表面に厚み0.3μmになるようにスピラコーター(岡田精工株式会社製)により塗布し、乾燥させて、重量平均粒径22μmのキャリアFを作製した。
(製造例23)
−キャリアGの作製−
製造例17のキャリアAで使用した芯材の代わりに、焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0、重量平均粒径=85μm]を用い、製造例17のキヤリアAに用いた被覆層形成溶液を芯材表面に膜厚0.3μmになるようにスピラコーター(岡田精工株式会社製)により塗布し、乾燥させて、重量平均粒径85μmのキャリアGを作製した。
(製造例24)
−キャリアHの作製−
製造例17のキャリアAで使用した芯材の代わりに、焼成フェライト粉[(CuO)25.0(ZnO)25.0(Fe50.0、重量平均粒径=35μm]を用い、製造例17のキヤリアAに用いた被覆層形成溶液を芯材表面に厚み0.3μmになるようにスピラコーター(岡田精工株式会社製)により塗布し、乾燥させて、重量平均粒径35μmのキャリアHを作製した。
次に、各キャリアについて、重量平均粒径、飽和磁気モーメント、被覆樹脂の種類、及び被覆層の平均厚みを測定した結果を表3に示す。
(実施例1)
トナー1を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−32μc/g前後であった。
得られた現像剤を用い下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例2)
トナー2を8質量部と、キャリアAを92質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−35μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置条件にて100万枚のプリントを行った。画像は鮮明で、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、現像プロセスの主な条件、及び評価結果を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:1.20m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.80m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):9.8kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:4800V
(実施例3)
トナー1を7質量部と、キャリアBを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−30μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置条件にて100万枚のプリントを行った。画像は鮮明で、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.40m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.55m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):2.0kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:550V
(実施例4)
トナー1を6質量部と、キャリアCを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−31(μc/g)前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.40m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.55m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):9.8kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:2500V
(実施例5)
トナー3を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−31μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.80m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.20m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(実施例6)
トナー3を7質量部と、キャリアBを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−33μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.80m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.20m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):9.8kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:2500V
(実施例7)
トナー6を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−33μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.80m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(実施例8)
トナー6を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−33μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.50m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.55m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):7.0kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3500V
(実施例9)
トナー7を6質量部と、キャリアAを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−29μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.40m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.52m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):1.3kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3500V
(実施例10)
トナー1を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−32μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:400V
(実施例11)
トナー1を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−32μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:5200V
(実施例12)
トナー1aを7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−30μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例13)
トナー1bを7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−33μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例14)
トナー1cを7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−28μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例15)
トナー1dを7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−27μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例16)
トナー1eを7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−30μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例17)
トナー1fを7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−31μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例18)
トナー8を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−30μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例19)
トナー9を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−34μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例20)
トナー10を7質量部と、キャリアAを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−29μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例21)
トナー1を6質量部と、キャリアDを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−30μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例22)
トナー1を8質量部と、キャリアEを92質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−34μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例23)
トナー1を8質量部と、キャリアFを92質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−36μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例24)
トナー1を6質量部と、キャリアGを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−27μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(実施例25)
トナー1を7質量部と、キャリアHを93質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−31μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。その結果、画像は鮮明であり、100万枚プリントにおいても変化が少なかった。また、帯電量の変化も少なかった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.60m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.00m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(比較例1)
実施例5と同じトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.80m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.20m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):4.0kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(比較例2)
実施例5と同じトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.80m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.20m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):12.0kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(比較例3)
トナー4を6質量部と、キャリアAを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−28μc/g前後であった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.30m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.40m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):6.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(比較例4)
トナー5を8質量部と、キャリアAを92質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−38μc/g前後であった。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.80m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:2.0m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):9.8kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(比較例5)
実施例5と同じトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.30m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.55m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):0.5kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(比較例6)
トナー2を8質量部と、キャリアAを92質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−35μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:1.20m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:1.80m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):12.0kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:1500V
(比較例7)
トナー1を6質量部と、キャリアCを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−31μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。トナー、キャリア、現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.40m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.55m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):12.0kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:2500V
(比較例8)
トナー4を6質量部と、キャリアAを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−28μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。トナー、キャリア、及び現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.30m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.40m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):2.0kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:3000V
(比較例9)
トナー4を6質量部と、キャリアAを94質量部とをボールミルにて10分間混合し、現像剤を得た。なお、現像剤の帯電量は4色とも−28μc/g前後であった。
得られたトナー及び現像剤を下記の評価装置にて100万枚のプリントを行った。トナー、キャリア、現像プロセスの主な条件を表4〜表7に示す。
<評価装置>
富士ゼロックス株式会社製のDocuColor8000 Digital Pressを改造して、図21に示す現像装置700を備えた画像形成装置を用い、プロセス線速及び現像スリーブ等の現像プロセスの線速を調整可能とし、以下の条件に設定した。なお、図21中、710は現像スリーブ、740は感光体、750は攪拌スクリューをそれぞれ示す。
・プロセス線速度:0.30m/sec
・感光体表面電位:帯電時 −800V、書き込み(最大露光)時 −100V
・現像スリーブ線速度:0.40m/sec
・現像直流電圧(中心):−500V
・交番電圧(交流電圧)周波数(f):9.8kHz
・交番電圧(交流電圧)ピークtoピーク電圧:2500V
次に、実施例1〜25及び比較例1〜9について、A4サイズの各色画像面積率6%のパターンをテスト画像として出力する連続プリント試験を行った。テスト画像チャートを使用し100万枚プリント前後のプリント画像について、画像濃度、粒状度、及び地肌汚れ濃度、及び総合評価を評価した。結果を表7〜表9に示す。
<画像濃度>
ベタ画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定した。各5点測定し平均を求めた。画像濃度は、1.40以上が実用可能レベルである。
<粒状度>
各プリント画像について、本来均一であるべき画像がどれだけざらついているかの程度を、ANSI PH−2.40−1985で標準化されている下記数式で表されるRMS粒状度を測定し、評価した。なお、粒状度の値が大きいほど画像がざらついていることを示す。
RMS粒状度(σD)=[1/NΣ(Di−D)1/2
ただし、Diは濃度分布、Dは平均濃度(D=1/NΣDi)である。
<地肌汚れ濃度>
白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差をX−Rite(X−Rite社製)により測定した。未転写のテープの画像濃度との差を地汚れ濃度とした。なお、地汚れ濃度は、0.05以下が実用可能レベルである。
<総合評価>
以上の画像品質特性評価の結果から、下記基準に基づき総合的に評価を行った。
〔評価基準〕
◎:極めて良好
○:良好
×:不良
*表9中、「−」は測定不能であることを示す。
図22には、実施例及び比較例について、「現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/sec、現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHz、次式、Vs≦0.15f+0.35」で規定される本発明の構成要件との関係を示した図であり、この構成要件の有用性が明らかである。
図23には、実施例及び比較例について、「トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μm、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)」で規定される本発明の構成要件との関係を示した図であり、この構成要件の有用性が明らかである。
なお、図22及び図23中、●は実施例、○は比較例をそれぞれ表す。
本発明の現像剤、現像装置及び現像方法は、静電潜像への小粒径トナーの現像の忠実性を向上させ、長期にわたって再現性のよい高品質画像を形成することができるので、超高速(例えばA4サイズ換算で概ね毎分100枚以上)の電子写真方式の画像形成に好適に用いられる。
図1は、交番電圧のピークtoピーク電圧の求め方を示す図である。 図2は、本発明の現像装置の一例を示す概略図である。 図3は、キャリアの飽和磁気モーメントの求め方を示す図である。 図4は、本発明の画像形成装置における帯電ローラの一例を示す概略断面図である。 図5は、本発明の画像形成装置における接触式帯電装置(ローラ式)の一例を示す概略図である。 図6は、本発明の画像形成装置における接触式帯電装置(ブラシ式)の一例を示す概略図である。 図7は、本発明のタンデム型画像形成装置の直接転写方式の一例を示す概略図である。 図8は、本発明のタンデム型画像形成装置の間接転写方式の一例を示す概略図である。 図9は、本発明の画像形成装置における定着ベルトの層構成の一例を示す概略図である。 図10は、本発明の画像形成装置におけるベルト方式の定着手段の一例を示す概略図である。 図11は、本発明の画像形成装置における熱ローラ方式の定着手段の一例を示す概略図である。 図12は、本発明の画像形成装置における電磁誘導加熱方式の定着手段の一例を示す概略図である。 図13は、本発明の画像形成装置における電磁誘導加熱方式の定着手段の他の一例を示す概略図である。 図14は、本発明の画像形成装置におけるクリーニングブレードの一例を示す概略図である。 図15は、本発明の画像形成装置におけるクリーニングレス方式の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図16は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図17は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略図である。 図18は、本発明のタンデム型画像形成装置の一例を示す概略図である。 図19は、図18の各画像形成要素の拡大図である。 図20は、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 図21は、実施例で用いた現像装置を示す概略図である。 図22は、実施例及び比較例における交番電圧周波数と現像スリーブ線速との関係を示す図である。 図23は、実施例及び比較例における交番電圧周波数とトナーの重量平均粒径との関係を示す図である。
符号の説明
1 電子写真感光体(感光体ドラム)
2 転写手段(一次転写手段)
3 搬送ベルト
4 中間転写体
5 二次転写手段
6 給紙装置
7 定着装置
8 クリーニング装置
9 中間転写体クリーニング装置
10 電子写真感光体(感光体ドラム)
10K ブラック用電子写真感光体
10Y イエロー用電子写真感光体
10M マゼンタ用電子写真感光体
10C シアン用電子写真感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング手段
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写手段
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック用現像手段
45Y イエロー用現像手段
45M マゼンタ用現像手段
45C シアン用現像手段
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング手段
61 現像装置
62 転写帯電器
63 クリーニング装置
64 除電装置
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 記録媒体
100 画像形成装置
101 電子写真感光体
102 帯電手段
103 露光手段
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
120 タンデム型現像手段
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
220 加熱ローラ
230 加圧ローラ
300 スキャナ
302 フィルム
303 スプリング
311 芯金
312 抵抗調整層
313 保護層
501 基体
502 発熱層
503 中間層
504 表層
505 定着ベルト
510 ベルト式定着装置
511 加熱ローラ
512 定着ローラ
513 定着ベルト
514 加圧ローラ
515 熱ロール式定着装置
525 ロール式定着装置
570 電磁誘導加熱式定着装置
613 クリーニングブレード
700 現像装置
710 現像スリーブ
720 電源
730 現像部
740 感光体
750 攪拌スクリュー
S 記録媒体
P 記録媒体

Claims (15)

  1. トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有する現像装置であって
    前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/secであり、
    現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たし、
    前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  2. 現像スリーブに印加される交番電圧のピークtoピーク電圧(Vp−p)が、500V〜5,000Vである請求項1に記載の現像装置。
  3. トナーが少なくとも結着樹脂及び離型剤を含有し、該離型剤の数平均粒径が0.1μm〜1.5μmである請求項1から2のいずれかに記載の現像装置。
  4. トナーが粒径の異なる2種の外添剤を含有し、該外添剤の表面が疎水化されてなり、大粒径の外添剤の数平均粒径が50nm〜500nmであり、小粒径の外添剤の数平均粒径が5nm〜20nmである請求項1から3のいずれかに記載の現像装置。
  5. キャリアの重量平均粒径が25μm〜80μmであり、かつ飽和磁気モーメント(σs)が75emu/g以上である請求項1から4のいずれかに記載の現像装置。
  6. 電子写真感光体と、該電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記現像手段が、請求項1から5のいずれかに記載の現像手段であることを特徴とする画像形成装置。
  7. トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有する現像装置を用いた現像方法であって
    前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/secであり、
    現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たし、
    前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たすことを特徴とする現像方法。
  8. 現像スリーブに印加される交番電圧のピークtoピーク電圧(Vp−p)が、500V〜5,000Vである請求項7に記載の現像方法。
  9. トナーが少なくとも結着樹脂及び離型剤を含有し、該離型剤の数平均粒径が0.1μm〜1.5μmである請求項7から8のいずれかに記載の現像方法。
  10. トナーが粒径の異なる2種の外添剤を含有し、該外添剤の表面が疎水化されてなり、大粒径の外添剤の数平均粒径が50nm〜500nmであり、小粒径の外添剤の数平均粒径が5nm〜20nmである請求項7から9のいずれかに記載の現像方法。
  11. キャリアの重量平均粒径が25μm〜80μmであり、かつ飽和磁気モーメント(σs)が75emu/g以上である請求項7から10のいずれかに記載の現像方法。
  12. 電子写真感光体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、
    前記現像工程が、請求項7から11のいずれかに記載の現像方法により行われることを特徴とする画像形成方法。
  13. トナー及びキャリアからなる現像剤を表面に担持させて搬送する現像スリーブを少なくとも有し、
    前記現像スリーブの線速度(Vs)が0.5m/sec〜1.85m/secであり、
    現像時には前記現像スリーブに直流電圧を加えて交番電圧を印加し、該交番電圧の周波数(f)が1kHz〜10kHzであり、次式、Vs≦0.15f+0.35の関係を満たし、
    前記トナーの重量平均粒径(D)が2μm〜6μmであり、次式、D≧−(4/9)・f+(58/9)の関係を満たす現像装置に用いられ、
    前記キャリアの重量平均粒径が25μm〜80μmであり、かつ飽和磁気モーメント(σs)が75emu/g以上であることを特徴とする現像剤。
  14. トナーが粒径の異なる2種の外添剤を含有し、該外添剤の表面が疎水化されてなり、大粒径の外添剤の数平均粒径が50nm〜500nmであり、小粒径の外添剤の数平均粒径が5nm〜20nmである請求項13に記載の現像剤。
  15. トナーが少なくとも結着樹脂及び離型剤を含有し、該離型剤の数平均粒径が0.1μm〜1.5μmである請求項13から14のいずれかに記載の現像剤。
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