JP2004144948A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像ローラ上に所望する厚みの現像剤層を形成することにより、良好な画像を形成する。
【解決手段】現像ローラ4に近接して配置され、現像ローラ4上に形成される現像剤層の厚みを所定の厚みに規制する現像剤規制部材60が、現像ローラ4に対して凸面をなす円弧面61と、これに接続された延長面63とを備える。円弧面61内に、算術平均粗さRaが0.05μm以上0.20μm以下である鏡面62を有し、鏡面62内の一部分が現像ローラ4に近接する。延長面63は、現像剤規制部材60と現像ローラ4との近接位置P2における現像ローラ4の法線面Vに対して、現像ローラ4の外周面の移動方向の下流側に傾斜している。鏡面62を除く円弧面61及び延長面63の表面粗さは、鏡面62より大きい。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法によるプリンタ、複写機、ファクシミリ等に用いられる現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば電子写真方式を用いたプリンタの現像方式において、現像剤であるトナーの担持体としての現像ローラ上に所望する厚みのトナー層を形成する方法として、トナー層規制部材としての現像ブレードを現像ローラ上に接触させてトナー層厚を規制する方法が知られている。この方法によるトナー層形成装置を用いた現像装置の一例が特許文献1に開示されている。該特許文献1に開示された従来の現像装置において、トナー層規制部材である現像ブレードは、現像ローラとの接触点近傍において現像ローラに対して凸となるように折り曲げられている。従って、現像ブレードは現像ローラに対して見かけ上面接触でありながら、実質的には線接触となり、この状態でトナー層厚を規制することにより、良好な画像を得ている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭62−17774号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の構成は、トナーを収納する現像ホッパの容量が十分大きいとき、とりわけ供給ローラを用いて現像ローラにトナー供給を行う場合には、現像ローラの円周方向に沿った、供給ローラとの近接位置と、現像ブレードとの近接位置との間の距離(トナーの搬送長さ)が十分長いときや、あるいは定着方式として定着ローラに直接離型剤を塗布し、トナーには離型剤を添加しない方式を用いるときなどのように、現像ブレード近傍においてトナーの流動性が十分高い水準で確保できる場合にのみ効果を発揮する。
【0005】
図5は、一般的なカラータンデムプリンタの現像装置を含む主要部を示す断面図である。図5において、2はトナーを収納する現像ホッパ、3は感光体(感光ドラム)、4は感光体3にトナーを供給する現像ローラ、5は現像ローラ4にトナーを供給する供給ローラ、6は現像ローラ4に接触し、現像ローラ4上に形成されるトナー層の厚みを規制する現像ブレード、10はレーザビーム101を出射するレーザビームスキャナ、11は感光体3の外周面を一様に帯電させる帯電器である。帯電器11により一様に帯電された感光体3の外周面に、レーザビームスキャナ10が画像情報の信号に応じたレーザビーム101を走査し露光して静電潜像を形成する。次いで、感光体3の外周面は現像ローラ4の外周面に形成されたトナー層と接触し、レーザビーム101が照射された部分にのみトナーが付着して顕像化される。カラー画像を形成するために必要なトナーの色の数に応じた同一構成の画像形成ユニットが、それぞれの感光体3の回転中心軸が相互に平行なるように配列されて画像形成装置の主要部を構成している。
【0006】
図5に示すような、昨今商品化が要望されている小型タンデムカラープリンタにおいては、筐体の小型化のためには、感光体3の配列ピッチPを、感光体3のドラムの直径Dの3倍程度以下まで小さくしたり、定着器(図示せず)から離型剤塗布手段を省略したり(オイルレス定着)することが不可欠である。
【0007】
その結果、現像ホッパ2の幅(配列ピッチPの方向における寸法)も小さくしなければならないために、トナーの前記搬送長さが十分に確保できない。また、オイルレス定着を実現するために離型剤を添加したトナーを使用する必要がある。従って、現像ブレード6の近傍においてトナーの流動性が確保できず、現像ローラ4へのトナー供給が十分に行われなくなるので、画質が劣化するという問題を抱えていた。
【0008】
すなわち、上記特許文献1に開示されたトナー層規制部材を小型タンデムカラープリンタに適用すると、現像ローラ4上に所望する厚さのトナー層を安定して形成できず、良好な画質が得られないという問題があった。
【0009】
本発明は上記のような従来の問題を解決するためになされたものであり、現像ブレード付近のトナー循環を活発にすることにより、トナーの局所的な流動性を向上させることによって現像ローラへのトナー供給性を向上させ、良好な画像を形成できる現像装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明の現像装置は、静電潜像を表面上に保持する円筒形状の感光体と、外周面上に現像剤を保持して前記感光体の外周面に近接して回転し、前記感光体に前記現像剤を供給する現像ローラと、前記現像ローラの外周面に近接して回転し、前記現像ローラに前記現像剤を供給する供給ローラと、前記現像ローラの外周面に近接して前記現像ローラ上に形成される前記現像剤からなる層の厚みを所定の厚みに規制する現像剤規制部材とを有し、前記現像剤規制部材が、前記現像ローラに対して凸面をなす円弧面と、前記円弧面の前記現像ローラの外周面の移動方向の上流側端に接続された延長面とを備え、前記円弧面内に、算術平均粗さRaが0.05μm以上0.20μm以下である鏡面を有し、前記鏡面内の一部分が前記現像ローラに近接し、前記延長面が、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置における前記現像ローラの法線面に対して、前記現像ローラの外周面の移動方向の下流側に傾斜し、前記現像剤規制部材が、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置よりも前記現像ローラの外周面の移動方向の上流側に、前記鏡面より表面粗さが大きい部分を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の画像形成装置は、上記の本発明の現像装置を2以上備え、それぞれの前記現像装置の前記感光体の回転中心軸が相互に平行となるように前記2以上の現像装置が配置され、隣り合う2つの前記現像装置を構成する前記感光体の回転中心軸間距離が、それぞれの前記感光体の外周面の直径の3倍以下であり、前記供給ローラと前記現像ローラとの近接位置と、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置との間の前記現像ローラの外周面に沿った距離が15mm以下である。
【0012】
【発明の実施の形態】
上述した通り、本発明の現像装置は、静電潜像を表面上に保持する円筒形状の感光体と、外周面上に現像剤を保持して前記感光体の外周面に近接して回転し、前記感光体に前記現像剤を供給する現像ローラと、前記現像ローラの外周面に近接して回転し、前記現像ローラに前記現像剤を供給する供給ローラと、前記現像ローラの外周面に近接して前記現像ローラ上に形成される前記現像剤からなる層の厚みを所定の厚みに規制する現像剤規制部材とを有し、前記現像剤規制部材が、前記現像ローラに対して凸面をなす円弧面と、前記円弧面の前記現像ローラの外周面の移動方向の上流側端に接続された延長面とを備え、前記円弧面内に、算術平均粗さRaが0.05μm以上0.20μm以下である鏡面を有し、前記鏡面内の一部分が前記現像ローラに近接し、前記延長面が、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置における前記現像ローラの法線面に対して、前記現像ローラの外周面の移動方向の下流側に傾斜し、前記現像剤規制部材が、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置よりも前記現像ローラの外周面の移動方向の上流側に、前記鏡面より表面粗さが大きい部分を有することを特徴とする。
【0013】
かかる本発明の現像装置によれば、鏡面と鏡面より表面粗さが大きい部分との表面粗さの差と、延長面の傾斜とにより、延長面近傍の現像剤の流れが阻害されずに、現像剤規制部材と現像ローラとの近接位置近傍で現像剤の流れに循環を生じさせることができる。しかも、現像剤の流動性が損なわれることなく、現像剤がよどみなく循環するために、現像ローラ上に所望の厚みの現像剤層を形成することができるので、良好な画像を得ることができる。
【0014】
本発明の上記の現像装置において、動作時に、前記現像ローラの、前記現像剤規制部材と近接する部分の十点平均粗さRzが0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
【0015】
かかる好ましい実施形態によれば、適度な表面粗さの現像ローラが現像剤と接触することで、現像剤の好適な循環を生じさせることができるので、一層良好な画像を得ることができる。
【0016】
また、本発明の上記の現像装置において、前記現像剤は、直径が5nm以上20nm以下の外添剤と直径が30nm以上200nm以下の外添剤との少なくとも2種類の外添剤を含むことが好ましい。
【0017】
かかる好ましい実施形態によれば、現像剤の凝集性が防止され流動性が向上することで、現像剤規制部材と現像ローラとの近接位置近傍により容易に現像剤の循環流動を発生させることができるようになるので、現像ローラ上に所望する厚みの現像剤層を安定して形成できる。
【0018】
また、本発明の画像形成装置は、上記の本発明の現像装置を2以上備え、それぞれの前記現像装置の前記感光体の回転中心軸が相互に平行となるように前記2以上の現像装置が配置され、隣り合う2つの前記現像装置を構成する前記感光体の回転中心軸間距離が、それぞれの前記感光体の外周面の直径の3倍以下であり、前記供給ローラと前記現像ローラとの近接位置と、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置との間の前記現像ローラの外周面に沿った距離が15mm以下である。
【0019】
かかる本発明の画像形成装置によれば、感光体の狭ピッチ化によって現像ローラの外周面に沿った現像剤の搬送長さを十分に確保できなくなったとしても、鏡面と鏡面より表面粗さが大きい部分との表面粗さの差と、延長面の傾斜とにより、延長面近傍の現像剤の流れが阻害されずに、現像剤規制部材と現像ローラとの近接位置近傍で現像剤の流れに循環を生じさせることができる。しかも、現像剤の流動性が損なわれることなく、現像剤がよどみなく循環するために、現像ローラ上に所望の厚みの現像剤層を形成することができるので、良好な画像を得ることができる。
【0020】
以下、本発明の現像装置及び画像形成装置について、好適な実施例を示しながら、図面を参照して説明する。
【0021】
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態における現像装置を図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における現像装置の主要部を示す断面図である。図1において、現像剤である非磁性一成分のトナー1は、現像ホッパ2の内部に収納されている。供給ローラ5が矢印A方向へ回転することにより、トナー1は供給ローラ5に近接配置された、矢印B方向に回転する現像ローラ4に供給される。
【0022】
実施例では、供給ローラ5の外周面はウレタン発泡材により円筒状に形成した。また、現像ローラ4は、直径16mmの円筒状のアルミニウムで形成し、表面にはサンドブラスト加工を施し、均一な表面を形成した。現像ローラ4を矢印Bの方向に周速137mm/sで回転させた。
【0023】
現像ローラ4と対向して近接するように配置された円筒状の感光体3は、矢印C方向に回転する。感光体3の外周面は、帯電器11により一様に帯電された後、レーザビーム101が走査されて静電潜像が形成される。その後、現像ローラ4からトナーが供給されて顕像化される。
【0024】
実施例では、感光体3は、直径Dが24mmの円筒状ローラで、フタロシアニンをベースとした積層型感光体とした。感光体3を、矢印Cの方向に周速105mm/sで回転させた。
【0025】
現像ローラ4の近傍には、現像ローラ4上に形成されるトナー1からなる層の厚みを規制する現像剤規制部材である現像ブレード60が設けられている。現像ブレード60は現像ホッパ2の壁面に固定されており、現像ローラ4と同電位である。
【0026】
実施例では、供給ローラ5と現像ローラ4との近接位置P1と、現像ローラ4と現像ブレード60との近接位置P2との間の現像ローラ4の外周面に沿った領域(搬送面)41の長さ(弧長)、すなわち搬送長さLを7mmとした。
【0027】
図2は、現像剤規制部材である現像ブレード60の先端部の形状を示した断面図である。
【0028】
図2示すように、現像ブレード60は、一枚の金属板を用いて構成されており、現像ローラ4に対して凸となるように略円弧状に折り曲げられた円弧面61と、円弧面61の現像ローラ4の外周面の移動方向の上流側端に接続された延長面63とを有している。延長面63は、折り曲げを施されていない平面である。
【0029】
実施例では、現像ブレード60として、厚み100μmのステンレス鋼(たとえばSUS304)の平板を用いた。現像ブレード60の円弧面61を形成する円弧の中心角φは115度、半径rは0.25mmとした。現像ブレード60の先端の曲げを施さない平面状の延長面63の幅Wは2mmとした。
【0030】
現像ブレード60の現像ローラ4と対向する側の面において、円弧面61内の一部は、フェルトバフを用いて研磨を施した鏡面62である。現像ローラ4と現像ブレード60とは鏡面62内の地点P2で近接する。
【0031】
実施例では、現像ブレード60と現像ローラ4の近接位置P2における現像ローラ4の接平面Hと現像ブレード60とがなす角、すなわち現像ブレード60の現像ローラ4に対する近接角θは20度とした。
【0032】
また、実施例では、鏡面62の表面粗さ(算術平均粗さRa)は0.08μm程度とした。延長面63には研磨を施さず、その表面粗さが、鏡面62の表面粗さより大きくなるようにした。また、円弧面61のうち、鏡面62を除く領域のも研磨を施さず、その表面粗さを鏡面62の表面粗さより大きくした。これらの非研磨面の表面粗さを測定したところ、算術平均粗さRaが1.0μm程度であった。なお、表面粗さRaの測定は、JIS B0651で規定される、触針式表面粗さ測定機を用いて行った。
【0033】
実施例において現像剤として用いたトナー1は、非磁性一成分トナーであり、樹脂80重量%、着色剤10重量%、外添剤3重量%、及び必要に応じて帯電制御剤や離型剤などで構成される。樹脂としてはポリエステル樹脂を用いた。着色剤としては、イエロートナー用としてベンジジン系黄色顔料、マゼンタトナー用としてキサンテン系マゼンタ染料のリンタングステンモリブデン酸レーキ顔料、シアントナー用として銅フタロシアニン系顔料、ブラックトナー用としてカーボンブラックを用いた。外添剤としては、シリカ粒子を用いた。
【0034】
以上のように構成された本実施の形態の現像装置について、図を用いてその動作を説明する。
【0035】
図1において、現像ホッパ2内のトナー1は、供給ローラ5の矢印A方向の回転により近接位置P1にて現像ローラ4の表面に供給される。供給されたトナー1は現像ローラ4の矢印B方向への回転により搬送面41に沿って搬送されて現像ブレード60との近接位置P2に搬送される。近接位置P2に搬送されたトナー1は、ブレード60により所望の層厚に規制される。このブレード60により、現像ローラ4の上には均一なトナー薄層が形成される。現像ローラ4と対向する感光体3は、帯電器11により一様に帯電(実施例では−500V)された後、レーザビーム101による露光信号(図示せず)が照射され、静電潜像が形成される。実施例では、静電潜像を形成するとき、感光体3の全面露光電位は−60Vとした。現像ローラ4には現像バイアス電源(図示せず)により−150Vの直流電圧を印加した。非磁性一成分のトナー1の薄層を担持する現像ローラ4と、現像ローラ4と実質的に同方向に移動する感光体3とは、相互に対向する部分で接触している。このため、感光体3上には画像部のみネガポジ反転したトナー像が形成される。感光体3上に形成されたトナー像は、転写装置(図示せず)によって紙などの記録媒体上に転写され、次いで、定着装置(図示せず。たとえば加熱定着)により前記記録媒体上に定着される。
【0036】
図3は、現像剤規制部材である現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍(図1における部分III)を示す拡大断面図である。図3において、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍のトナー流動状態を観察すると、近接位置P2にて、現像ローラ4の搬送面41上を搬送されてきたトナー1のうちの一部は現像ローラ4と現像ブレード60との間の隙間を通り抜けて、現像ローラ4の表面上に一様厚さのトナー層12を形成する。近接位置P2にて、現像ローラ4と現像ブレード60との間の隙間を通り抜けられなかったトナーは現像ブレード60の先端の延長面63の側に掻き上げられて、延長面63の近傍で流動する。延長面63は鏡面62より表面粗さが大きいため、流動するトナーは延長面63から大きな摩擦力を受け、現像ブレード60の延長面63の端部に達するまでに減速し、矢印Eに示すように延長面63の近傍で循環する。
【0037】
また、図2に示したように、現像ブレード60と現像ローラ4との近接角θは20度、現像ブレード60の円弧面61の中心角φは115度であるから、延長面63は、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2における現像ローラ4の法線面Vに対して、現像ローラ4の外周面の移動方向Bの下流側に5度傾く。したがって、大域的にはトナーを現像ローラ4の回転方向下流側に逃がすことができ、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍でのトナー流れが自然になり、よどみが少なくなり、トナーの凝集が起こりにくくなるので、現像ローラ4に安定してトナーを供給することができ、良好な画質を得ることができる。
【0038】
このように、上記の実施例にかかる現像装置によれば、現像ローラ4の外周面の移動に沿った大域的なトナー流れは阻害されずに安定し、現像ブレード60との近接位置P2近傍でのトナー流れは矢印Eのように循環流動するため、近接位置P2へのトナー供給性が高い水準で安定し、最大画像濃度が常に安定するため、連続印字10,000枚後においても、かぶりの無い高画質の画像を安定して得ることができた。
【0039】
実施例において、連続印字10,000枚後の時点で用紙上にマゼンタで15mm四方のベタを50箇所出力し、その画像濃度測定を行い、ID値の平均値mと標準偏差σとを求めたところ、m=1.40であり、3σ=0.05であった。また、近接位置P2より下流側に形成される現像ローラ4上のトナー層12は、極めて均一な層厚を有しており、トナー融着によるすじの発生がなく、全体的に均一なトナー薄層が形成されていた。
【0040】
層厚のばらつきを定量化するために、母集団数50にて層厚測定を行い、平均値mと標準偏差σを求めた。その結果、m=0.45mg/cm、3σ=0.05mg/cmであった。なお層厚は、粘着テープなどで、現像ローラ4上の一定面積のトナー層を除去し、その除去したトナーの質量を測定することで求めた。
【0041】
また、連続印字後において、現像ブレード60を取り外して現像ブレード60の先端を観察したところ、ブレード60の円弧面61上およびその近傍にはトナー削れやトナー融着などは全く見られなかった。
【0042】
現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2を含む現像ブレード60の円弧面61にはバフ研磨により鏡面62が形成されているため、トナーとのすべりが良好であり、トナーに対して余分な圧力が付与されず、また、現像ローラ4と現像ブレード60との間の摩擦抵抗も低くなるため、現像ローラ4の回転トルクも低く抑えることができた。
【0043】
なお、本発明者らの実験において、円弧面61の全面及び延長面63の現像ローラ4に対向する側の面をバフ研磨し、円弧面61及び延長面63の全面が表面粗さ(算術平均粗さRa)が0.08μmとなるようにしたところ、トナーの供給不良が発生した。現像ホッパから現像ブレード60を取り外して観察したところ、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍でトナーが凝集しているのが発見された。これは、トナー流れが延長面63から受ける摩擦力が小さいために、大域的にはトナーが摩擦面63に沿って移動し、摩擦面63の端部を離れた後も、摩擦面63の延長方向(現像ローラ4から離れる方向)に移動し、矢印Eに示すトナーの循環流動が発生しなかったために、近接位置P2近傍でトナー流れによどみが生じたためと考えられる。
【0044】
また、本発明者らの実験によって、鏡面62の表面粗さとトナー層12の厚みとの関係を調べたところ、鏡面62の表面粗さ(算術平均粗さRa)が0.05μm以上0.20μm以下のとき、トナー層12の厚みのばらつきをあらわす3σが0.05μmとなり、これが最小値であった。逆に、表面粗さ(算術平均粗さRa)0.05μm未満になると、層厚そのものが大きくなり画像濃度が過大となった。また、0.20μmを超えると、トナー層生成が不安定になり、トナー層厚の3σが0.20mg/cm程度になりばらつきが大幅に大きくなった。
【0045】
なお、実施例においては、現像ブレード60をステンレス板により形成した場合を説明したが、これに限定されることはなく、他の金属、ゴム、あるいは合成樹脂等の他の材料であっても良い。なお、合成樹脂等の金属材料以外の材料を用いる場合、板曲げを施してブレード60を形成するのではなく、現像ローラ4との近接部分が円弧面になるように金型等を製作し、射出成形等により形成してもよい。
【0046】
また、現像ブレード60上に鏡面62を形成するために用いるバフは、フェルトバフである必要はなく、布バフ、ネルバフ等を用いても同様の鏡面が得られる。
【0047】
なお、上記の実施例においては、現像ブレード60の円弧面61を形成する円弧の中心角φは115度、半径rは0.25mm、延長面63の幅Wは2mm、近接角θは20度とし、さらに延長面63は、折り曲げを施さない平面として形成したが、これに限定されることはなく、延長面63がトナー流れを著しく阻害することなく、なおかつトナー流れに循環が生じるように、円弧面61の中心角φ、半径r、近接角θ、延長面63の幅Wおよび表面の形状を選べばよい。本発明者らの実験によれば、延長面63が、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2における現像ローラ4の法線面Vに対して、現像ローラ4の外周面の移動方向の下流側に傾いているとき、すなわちφ―θの値が90度以上180度以下のとき特に良好な画質が得られた。また、円弧面61の半径rは、0.10mm以上0.50mm以下で特に良好な画質が得られた。また、延長面63の幅Wは0.5mm以上5mm以下で特に良好な結果が得られた。また、延長面63を曲率半径1mm程度の曲面で形成しても、効果に支障は現れなかった。
【0048】
また、上記の実施例では延長面63に研磨を施さないことで延長面63の表面粗さが鏡面62の表面粗さより大きくなるようにしたが、延長面63を例えば粒度800〜2000番程度の砥石で研削して積極的に表面粗さを大きくすることで、延長面63の表面粗さが鏡面62の表面粗さより大きくなるようにしてもよい。また、延長面63に研磨を施しても、延長面63の表面粗さが鏡面62の表面粗さより大きければよい。
【0049】
本発明の第1の実施の形態におけるトナー1の構成は、上記の構成に限定されることはなく、樹脂としては他に、スチレンアクリル樹脂、エポキシ樹脂を使用できる。着色剤としては他に、イエロートナー用として、フォロンイエロー、アセト酢酸アニリド系不溶性アゾ顔料、モノアゾ染料、アゾメチン系色素等が使用でき、マゼンタトナー用として、2,9−ジメチルキナクリドン、ナフトール系不溶性アゾ顔料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料と有機カルボン酸からなる色材、チオインジゴ等が使用でき、ブラックトナーとしてフェライト等が使用できる。なお、着色剤の添加割合は実施例では10重量%としたが、これに限定されることはなく、トナー中に好ましくは1重量%以上30重量%以下添加され、より好ましくは3重量%以上25重量%以下添加される。外添剤としては、他には例えば、アルミナ、チタニア等の金属酸化物の粒子やそれらの混合物を用いることができる。また、それらの金属酸化物粒子を疎水化処理した粒子を用いることもできる。この疎水化処理の処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン等のシランカップリング剤や、シリコーンオイル等を用いることができる。
【0050】
また、本発明の第1の実施の形態におけるトナー1には帯電性を制御する等の目的で必要に応じて電荷制御剤を添加してもよい。正帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、アルコキシ化アミン、第4級アンモニウム塩、アルキルアミド、リン及びタングステンの単体及び化合物、モリブテン酸キレート顔料、ベンゾチアゾール誘導体、グアナミン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、ジブチル錫オキサイド等や、これらの混合物を使用できる。負帯電制御剤としては、例えば、含金属サルチル酸系化合物、含金属モノアゾ染料系化合物等を使用できる。電荷制御剤はトナー中に好ましくは0.1重量%以上20重量%以下、より好ましくは1重量%以上10重量%以下添加される。
【0051】
また、本発明の第1の実施の形態におけるトナー1には、オイルレス定着を実現する等の目的で必要に応じて離型剤を添加してもよい。離型剤としては、例えば、カルナウバワックス、キャンデリラワックスあるいはホホバ油等を使用できる。離型剤はトナー中に好ましくは3重量%以上20重量%以下、より好ましくは4重量%以上15重量%以下添加される。
【0052】
また、上記の実施例の供給ローラ5は、外周部分がウレタン発泡材により形成されていたが、これに限定されることはなく、例えばシリコーンゴム発泡材などのほかの材料で供給ローラ5を形成してもよい。
【0053】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態における画像形成装置を図面を用いて説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態における画像形成装置の構成を示す断面図である。第2の実施の形態における画像形成装置が具備する現像装置の構成は、前述の第1の実施の形態における現像装置の構成と同一であるから、同じ機能、構成を有する部材には同じ符号を付して、その説明を省略する。本発明の第2の実施の形態における画像形成装置には、多色1パスの電子写真現像プロセスを実現するために、感光体3の回転中心軸が相互に平行になるように、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーのうち各々1色を封入した4つの現像装置を配設して、多色1パスの電子写真現像装置を構成している。実施例では、筐体スペースをできるだけ小さくするために、感光体3の直径を24mm、隣り合う2つの感光体3の回転中心軸間の距離Pを各々45mmとした。
【0054】
ここで、このように構成された多色1パスの電子写真現像装置の動作について説明する。各々の現像装置の感光体3上にトナー像が形成されるプロセスは、本発明の第1の実施の形態で説明したプロセスと同様であるので、その説明を省略する。各々の現像装置上の感光体3上に形成されたトナー像は、たとえば矢印F方向に走行する中間転写ベルト7に順次転写され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4つの版が重ねあわされた画像が中間転写ベルト7上に形成される。次に、中間転写ベルト7が多色1パスの電子写真現像装置の下方を一回通過するときに、中間転写ベルト7上の画像は、たとえば紙などの印字媒体に4色とも転写される。未定着のトナー像が転写された印字媒体は加熱定着などの定着プロセス(図示せず)にて画像が定着された後、排紙される。図4中、8は、中間転写ベルト7を挟んで感光体3と対向して配置されたバックアップロールである。
【0055】
このように、感光体3の回転中心軸が相互に平行になるように配設された4色1パスの構成によって、単色の電子写真装置と同等の印字速度でカラー画像を得ることができる。特に、本発明の第2の実施の形態における画像形成装置のように、筐体スペースの縮小化を目的として、きわめて狭いピッチで感光体3を配設した場合、現像器ホッパ2の幅(図2の紙面横方向の寸法)も狭くなり、現像ローラ4上の搬送長さLが十分に長く確保できず、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍におけるトナー流動性が損なわれるおそれがある。
【0056】
本発明者らの実験によれば、隣り合う感光体3の回転中心軸間の距離Pが、感光体3の直径Dの3倍よりも小さくなれば、前記搬送長さLが十分に長く確保できなくなり、例えば平板状の現像ブレードを用いた従来の現像装置のように、現像ブレード60の構成によってはトナーの流動性が損なわれ、現像ローラ4上のトナー層12の厚みばらつきを示す3σが0.20μm程度になりトナー層12が均一化されない事態が発生した。しかし、本発明の第1の実施の形態で説明した現像ブレード60を用いることによって、トナーの流動性を確保し、層厚の安定した均一なトナー層12を得ることができた。なお、実施例におけるトナー層厚のばらつきを示す3σは0.05μmであった。
【0057】
なお、本発明の第2の実施の形態における画像形成装置においては、各々の現像装置上の感光体3上に形成されたトナー像は中間転写ベルト7上に転写されるが、これに限定されることはなく、たとえば感光体3からたとえば紙などの印字媒体に直接転写する方式を採用してもよい。
【0058】
また、本発明の第2の実施の形態の画像形成装置装置においては、隣り合う2つの感光体3の回転中心軸間の距離Pをいずれも45mmとしたが、これに限定されるものではなく、隣り合う感光体3の回転中心軸が互いに平行であれば、その距離Pは各々異なっていてもよい。また感光体3の直径D、感光体3の回転中心軸間の距離Pに関する具体的な数値も上記に限定されるものではなく、電子写真装置の筐体スペースや、ターゲットとする印字媒体の大きさに応じて設計すればよい。
【0059】
本発明の第2の実施の形態における画像形成装置においては、多色1パスの電子写真現像装置を構成する現像装置の数を4色分の4個としたが、これに限定されるものではない。隣り合う2個の感光体3の回転中心軸が相互平行に配設されていればよく、たとえば2色分の2個の現像装置のみで構成される多色1パスの電子写真現像装置や、あるいは色再現性を向上させるために、たとえば5色分の5個の現像装置で構成される多色1パスの電子写真現像装置としてもよい。
【0060】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態における画像形成装置を図面を用いて説明する。本発明の第3の実施の形態における画像形成装置は、図4に示した本発明の第2の実施の形態における画像形成装置と、基本的構成が同一であり、第2の実施の形態と同じ機能、構成を有する部材には同じ符号を付して、その説明を省略する。本発明の第3の実施の形態における画像形成装置が具備する現像装置の構成は、現像ローラを除いて本発明の第1の実施の形態における現像装置の構成と同一であるため、本発明の第3の実施の形態の画像形成装置の現像装置を示す断面図として、第1の実施の形態と同じ図1を用いる。
【0061】
本発明の第3の実施の形態において、実施例で用いた現像ローラ4は、厚さ4mmの低硬度シリコーンゴム(JIS−A硬度で43度)が外周面に張り付けられた、直径16mmの円筒状ローラである。この現像ローラ4の仕様は、電気抵抗が10Ω、外周面の表面粗さ(十点平均粗さRz)が0.6μmであった。上記電気抵抗は、クロムメッキされた鉄の平板の上に当該現像ローラ4を配置し、現像ローラ4が自重で鉄の平板を押圧する状態で、現像ローラ4の軸と平板との間に5Vの電圧を印加して10秒経過後の電流値から求めたものである。この現像ローラ4と現像ブレード60とは同電位となるように構成した。
【0062】
現像ローラ4として、適度な表面粗さをもつものを使用することで、現像ローラ4と現像ブレード60との近接位置P2近傍のトナーの循環流動がより容易に発生するようになる。本発明者らの実験において、種々の表面粗さを持つ現像ローラ4を装着した現像装置を用いて、現像ローラ4上に形成されるトナー層12の厚みの測定を行った。その結果、現像ローラ4の表面粗さ(十点平均粗さRz)が0.2μm以上2.0μm以下のとき、層厚の平均値が0.45mg/cm、3σが0.04mg/cmとなり、このときの3σが最小値であった。現像ローラ4の円筒面の表面粗さ(十点平均粗さRz)が0.2μmより小さいと、トナーの循環流動が阻害され、トナーの供給不良が起こることがあった。また、2.0μmより大きいと、層厚が過大になった。また、どちらの場合でも層厚の3σは0.04mg/cmよりも大きな値になった。
【0063】
上記の実施例における画像形成装置において、現像ブレード60は現像ローラ4に対して同電位としたが、これに限定されることはなく、例えば電荷の移動を促進するために、現像ブレード60に相対的にマイナスの電圧を印加してもよい。
【0064】
また、現像ローラ4の外周面の材料としてシリコーンゴムを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の材料、例えばウレタンや、アルミニウムなどを用いても良い。なお、ウレタンを用いて現像ローラ4を形成した場合には、耐摩耗性が高いため、現像ローラ4自身が削られず非常に長寿命であった。
【0065】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態における画像形成装置を図面を用いて説明する。本発明の第4の実施の形態における画像形成装置の構成は、トナーを除いて前述の第3の実施の形態における画像形成装置の構成と同一である。したがって、本発明の第4の実施の形態における画像形成装置を示す図として図4を用いる。また、本発明の第4の実施の形態における画像形成装置の現像装置を示す断面図として、本発明の第3の実施の形態と同様に、第1の実施の形態と同じ図1を用いる。既述の実施の形態と同じ機能、構成を有する部材には同じ符号を付して、その説明を省略する。したがって、本実施の形態において、現像ブレード60は、本発明の第1の実施の形態に示したものと同一であり、現像ローラ4は、本発明の第3の実施の形態に示したものと同一である。
【0066】
本発明の第4の実施の形態における画像形成装置の実施例に用いられるトナー1には、流動性の促進と凝集性の抑制を目的として、直径が10nmのシリカ粒子(以下、小シリカ)と、直径が100nmのシリカ粒子(以下、大シリカ)とを添加した。また、トナー1には、離型剤であるカルナウバワックス10重量%を添加した。小シリカは、トナーの流動性を向上させる効果があり、また大シリカは、トナー同士の凝集を抑制する効果がある。重ねて、本発明の第1の実施の形態において説明した現像ブレード60と組み合わされることにより、大域的なトナー流れはより流動的になり、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍に発生するトナーの循環の流動性もまた向上するため、現像ローラ4上や現像ブレード60上へのトナーの融着がより長期にわたって抑制され、印字枚数を多く経ても、均一に安定したトナー層12を形成することが可能になる。
【0067】
本発明者らの実験によれば、連続印字13,000枚後の時点で現像装置から現像ローラ60を取り出し、近接位置P2近傍を光学顕微鏡で観察したが、トナーの融着は見られなかった。
【0068】
本発明者らは、シリカを1種類のみ添加したトナーを用いて、連続印字実験を行った。添加剤として、上記小シリカのみを添加したトナーを用いた場合、トナーそれ自身の流動性は確保でき、現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍で循環流動は発生するものの、トナーの凝集が発生し、塊のまま循環するトナー塊が発生して、その発生位置では著しい供給不良が発生した。また、上記大シリカのみを添加したトナーを用いた場合、大シリカ添加の効果によりトナーの凝集性は抑制され、トナー塊は発生しなかったものの、連続印字11,000枚後の時点で現像ブレード60と現像ローラ4との近接位置P2近傍にトナーの融着が発生した。本発明の第1の実施の形態において説明した現像ブレード60と、大シリカおよび小シリカの少なくとも2つが添加されたトナーとを組合わせた場合に、初めて前記の効果が発現した。
【0069】
このように本発明の第4の実施の形態によれば、本発明の第3の実施の形態の現像装置を構成するトナー1に小シリカと大シリカの少なくとも2種類の外添剤が添加されていることで、本発明の第1の実施の形態における現像ブレード60により発生するトナーの循環の流動性を向上させ、層厚の安定したトナー層12の形成が実現できる。
【0070】
なお、上記の実施例では小シリカの粒径は10nmとしたが、これに限定されることはなく、小シリカの粒径は、5nm以上20nm以下の範囲にあれば、前記の効果が確認された。また、大シリカの粒径は100nmとしたが、これに限定されることはなく、大シリカの粒径は、30nm以上200nm以下の範囲にあれば、前記の効果が確認された。
【0071】
また、本発明の第4の実施の形態における実施例で用いた現像ローラ4は本発明の第3の実施の形態における実施例で用いたものと同じもの、すなわち外周面がシリコーンゴムで形成された現像ローラであるが、これに限定されることはなく、外周面に他の材料、例えばウレタンやアルミニウムなどを用いて現像ローラ4を形成してもよい。
【0072】
また、上記の実施例では、トナー1にカルナウバワックスを添加したが、これに限定されることはなく、たとえばキャンデリラワックスやホホバ油などのような他の離型剤を用いてもよいし、または離型剤を必ずしも用いなくてもよい。また、離型剤の添加量に関しても10重量%に限定されることはなく、3重量%以上20重量%以下の範囲で添加されていれば、離型剤としての機能を発揮する。
【0073】
また、本発明の第4の実施の形態における実施例の現像装置において、トナー1に添加される外添剤の材料はシリカとしたが、これに限定されることはなく、他には、例えば、アルミナ、チタニア等の金属酸化物の粒子やそれらの混合物を用いてもよい。また、それらの金属酸化物粒子を疎水化処理した粒子を用いてもよい。疎水化処理の処理剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン等のシランカップリング剤や、シリコーンオイル等を用いることができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、鏡面と鏡面より表面粗さが大きい部分との表面粗さの差と、延長面の傾斜とにより、延長面近傍の現像剤の流れが阻害されずに、現像剤規制部材と現像ローラとの近接位置近傍で現像剤の流れに循環を生じさせることができる。しかも、現像剤の流動性が損なわれることなく、現像剤がよどみなく循環するために、現像ローラ上に所望の厚みの現像剤層を形成することができるので、良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる現像装置の主要部を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかる現像装置において、現像ブレードの先端部の形状を示した断面図である。
【図3】図1の部分IIIの拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図5】従来の一般的なカラータンデムプリンタの主要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1  トナー(現像剤)
2  現像ホッパ
3  感光体
4  現像ローラ
5  供給ローラ
60 現像ブレード(現像剤規制部材)
61 円弧面
62 鏡面
63 延長面

Claims (4)

  1. 静電潜像を表面上に保持する円筒形状の感光体と、
    外周面上に現像剤を保持して前記感光体の外周面に近接して回転し、前記感光体に前記現像剤を供給する現像ローラと、
    前記現像ローラの外周面に近接して回転し、前記現像ローラに前記現像剤を供給する供給ローラと、
    前記現像ローラの外周面に近接して前記現像ローラ上に形成される前記現像剤からなる層の厚みを所定の厚みに規制する現像剤規制部材とを有し、
    前記現像剤規制部材が、前記現像ローラに対して凸面をなす円弧面と、前記円弧面の前記現像ローラの外周面の移動方向の上流側端に接続された延長面とを備え、
    前記円弧面内に、算術平均粗さRaが0.05μm以上0.20μm以下である鏡面を有し、前記鏡面内の一部分が前記現像ローラに近接し、
    前記延長面が、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置における前記現像ローラの法線面に対して、前記現像ローラの外周面の移動方向の下流側に傾斜し、
    前記現像剤規制部材が、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置よりも前記現像ローラの外周面の移動方向の上流側に、前記鏡面より表面粗さが大きい部分を有することを特徴とする現像装置。
  2. 動作時に、前記現像ローラの、前記現像剤規制部材と近接する部分の十点平均粗さRzが0.2μm以上2.0μm以下である請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記現像剤は、直径が5nm以上20nm以下の外添剤と直径が30nm以上200nm以下の外添剤との少なくとも2種類の外添剤を含む請求項1に記載の現像装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の現像装置を2以上備え、
    それぞれの前記現像装置の前記感光体の回転中心軸が相互に平行となるように前記2以上の現像装置が配置され、
    隣り合う2つの前記現像装置を構成する前記感光体の回転中心軸間距離が、それぞれの前記感光体の外周面の直径の3倍以下であり、
    前記供給ローラと前記現像ローラとの近接位置と、前記現像剤規制部材と前記現像ローラとの近接位置との間の前記現像ローラの外周面に沿った距離が15mm以下である画像形成装置。
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