JP3871189B2 - 磁性現像剤・現像装置・画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置では、像担持体上に画像情報に基づいて静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置でトナー像に現像し、該トナー像を記録材上に転写して画像を形成することが行われている。
上記現像装置として、回転型現像装置としてのいわゆるリボルバ現像装置を有するものが知られている。該現像装置は、複数の現像器を有し像担持体に近接して回転自在に設けられ且つ現像剤を用いて該像担持体上の潜像を現像するリボルバ現像装置と、該複数の現像器に対応する複数のトナー収容器を有し該リボルバ現像装置と一体に回転するトナー収容ユニットと、各トナー収容器と各現像器を連結するトナー搬送手段を備えた構成を有している(例えば、特開昭62−251772号公報、特開昭63−78170号公報、実開昭63−41164号公報)。
【0003】
トナー搬送手段は、トナー搬送経路と、該トナー搬送経路内に設けられたトナー搬送部材としての搬送スクリューを有している。トナー搬送手段を用いることにより、トナー(トナー粒子ともいう)をトナー収容器から離れた場所へ搬送できるので、例えばトナー収容器を現像器の上部でなく側方等に任意に配設できるなど、レイアウト上の自由度が増し、画像形成装置の小型化に寄与している。
上記のような搬送スクリューと、トナー搬送経路との間には、従来、搬送スクリューが円滑に回転するように、ある程度のクリアランスが設けられている。両者が干渉した場合、搬送スクリューの回転駆動時に干渉による異音が発生したり、ロックを引き起こしたりする虞があるからである。
【0004】
しかしながら、搬送スクリューとトナー搬送経路との間にクリアランスがある場合、現像装置の回転とともに流動性が高くなるトナーが一気にトナー搬送経路に入ったとき、トナーがそのクリアランスを通って現像器内へ流れ込む不具合があった。トナーの流動性が高くない場合でも、トナーが一度にトナー搬送経路へ入ってくると、トナー搬送経路内の空気が抜けにくく、圧力によってトナーが現像器内へ押し出されてしまうという不具合があった。
また、トナー搬送経路の現像器に対するトナー供給口の近傍にあるトナーが、現像装置の回転時の振動により該現像器内へ流れ込むこともあった。
【0005】
このような予期せぬトナーの現像器への流出は、画像形成装置本体のトナー補給信号とは関係なく生じるので、トナー消費量よりも多いトナーが流出し易かった。トナー流出が多いと、現像器内のトナー濃度が高くなることによる画像濃度過多や地汚れが発生したり、現像器内のトナーの嵩が増すことにより現像器がロックしてしまうなどの不具合があった。
【0006】
この問題に対処すべく、特開2000−56568号公報には、磁性現像剤を用いるとともに、トナー搬送経路のトナー供給口近傍に磁界発生手段を設け、磁性現像剤による磁気ブラシ状シールを形成して現像器内への流出を防止する技術が提案されている。すなわち、磁気ブラシ状シールによりトナー供給口をシールしようとするものである。
トナー補給時には、トナー搬送経路内の搬送スクリューが駆動され、上記磁気ブラシがトナー収容器内のトナーとともに現像器へ戻される。該トナー補給後には直ぐにまた磁気ブラシが形成され、トナー供給口がシールされる。この磁気ブラシ状シールにより、磁性現像剤がトナー搬送経路やトナー収容器内へ逆流することも防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際には、磁性現像剤をトナー搬送経路内で磁力により保持する機能が低くて磁気ブラシ状のシール機能が弱いものとなり、現像装置の回転時に現像器へトナーが流出して濃度過多や地汚れを招く場合があった。
また、トナー補給時の搬送スクリューの駆動によっても磁気ブラシが速やかに離脱せずにトナー補給が不十分となり、濃度低下を招く場合があった。
磁気ブラシ状のシール機能を強くするためには、トナー粒子を帯電する磁性キャリア粒子(磁性キャリア又はキャリアともいう)の径を大きくすればよい。しかしながら、トナー補給動作時に速やかに磁気シールが解かれて現像器へトナーが送り込まれるという要求に対しては、強い磁性はかえって障害となる。
このように、磁気シールによるトナー流出防止機能が十分に活かされない現状にあった。
【0008】
そこで、本発明は、現像器内へのトナーの流出を確実に防止できる磁気シール機能を得ることができるとともに、トナー補給時の速やかな機械的移動特性を有し、磁気シール機能を十分に活かすことができる磁性現像剤、これを有する現像装置、画像形成装置の提供を、その主な目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、像担持体に近接して回転自在に設けられ且つ磁性現像剤を用いて該像担持体上の潜像を現像する回転型現像装置と、該複数の現像器に対応する複数のトナー収容器を有し該回転型現像装置と一体に回転するトナー収容ユニットと、各トナー収容器と各現像器を連結するトナー搬送手段を備え、該トナー搬送手段は、トナー搬送経路と、該トナー搬送経路内に設けられたトナー搬送部材を有し、該トナー搬送経路の該各現像器に対するトナー供給口の近傍には磁界発生手段が設けられている現像装置において、上記磁性現像剤は、磁性キャリア粒子とトナー粒子とからなり、上記磁性キャリア粒子は球形化処理されたものであって、体積平均粒径が30〜80μmで且つかさ密度が2.60〜2.75g/cm 3 であり、上記トナー粒子は、体積平均粒径が3〜15μmであり、現像剤かさ密度が0.8〜2.5g/cm 3 であり、さらに、上記キャリア粒子は、球状の芯材と、該芯材の表面にコーティングされたシリコーン系樹脂層を有し、該シリコーン系樹脂層は厚みが0.08〜0.4μmであり、該磁性現像剤により、トナー補給時における上記トナー搬送部材の回転により該磁性現像剤による上記トナー供給口の近傍の磁気シールを解除する、という構成を採っている。
【0010】
請求項2記載の発明では、像担持体と、該像担持体に近接して回転自在に設けられ且つ磁性現像剤を用いて該像担持体上の潜像を現像する回転型現像装置と、該複数の現像器に対応する複数のトナー収容器を有し該回転型現像装置と一体に回転するトナー収容ユニットと、各トナー収容器と各現像器を連結するトナー搬送手段を備え、該トナー搬送手段は、トナー搬送経路と、該トナー搬送経路内に設けられたトナー搬送部材を有し、該トナー搬送経路の該各現像器に対するトナー供給口の近傍には磁界発生手段が設けられている画像形成装置において、上記磁性現像剤は、磁性キャリア粒子とトナー粒子とからなり、上記磁性キャリア粒子は球形化処理されたものであって、体積平均粒径が30〜80μmで且つかさ密度が2.60〜2.75g/cm 3 であり、上記トナー粒子は、体積平均粒径が3〜15μmであり、現像剤かさ密度が0.8〜2.5g/cm 3 であり、さらに、上記キャリア粒子は、球状の芯材と、該芯材の表面にコーティングされたシリコーン系樹脂層を有し、該シリコーン系樹脂層は厚みが0.08〜0.4μmであり、該磁性現像剤により、トナー補給時における上記トナー搬送部材の回転により該磁性現像剤による上記トナー供給口の近傍の磁気シールを解除する、という構成を採っている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。
まず、図1乃至図11に基づいて、画像形成装置としての電子写真式カラー複写機(以下、カラー複写機という)の全体構成及び複写動作について説明する。該カラー複写機は、図1に示すように、カラー画像読取装置(以下、カラースキャナという)1、カラー画像記録装置(以下、カラープリンタという)2、給紙バンク3等で構成されている。
【0016】
カラースキャナ1は、コンタクトガラス101上の原稿4の画像を照明ランプ102、ミラー群103a,103b,103c、及びレンズ104を介してカラーセンサ105に結像し、原稿4のカラー画像情報を、例えばRed:赤,Green:緑,Blue:青(以下、それぞれR,G,Bという)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。カラーセンサ105は、本実施形態ではR,G,Bの色分解手段とCCDのような光電変換素子で構成され、原稿4の画像を色分解した3色のカラー画像を同時に読み取る。
カラースキャナ1で得たR,G,Bの色分解画像信号を強度レベルをもとにして、図示しない画像処理部で色変換処理を行い、Black:黒(以下、Bkという),Cyan:シアン(以下、Cという),Mgenta:マゼンタ(以下、Mという),Yellow:イエロー(以下、Yという)のカラー画像データを得る。
【0017】
Bk,C,M,Yのカラー画像データを得るためのカラースキャナ1の動作は次の通りである。後述するカラープリンタ2の動作とタイミングをとったスキャナスタート信号を受けて、照明ランプ102及びミラー群103a,103b,103c等からなる光学系が矢印方向(左方向)へ原稿4を走査し、1回の走査毎に1色のカラー画像データを得る。この動作を合計4回繰り返すことによって、順次4色のカラー画像データを得る。そして、その都度カラープリンタ2で順次顕像化しつつ、これを重ね合わせて最終的な4色フルカラー画像を形成する。
【0018】
カラープリンタ2は、像担持体としての感光体ドラム200、書き込み光学ユニット220、現像装置としてのリボルバ現像装置230、中間転写装置260、定着装置270等で構成されている。
感光体ドラム200は矢印で示す反時計回り方向に回転し、その周りには、感光体クリーニング装置201、除電ランプ202、帯電器203、電位センサ204、リボルバ現像装置230の選択された現像器、現像濃度パターン検知器205、中間転写装置260の中間転写ベルト261などが配置されている。
【0019】
書き込み光学ユニット220は、カラースキャナ1からの画像データを光信号に変換して、原稿4の画像に対応した光書き込みを行い、感光体ドラム200に静電潜像を形成する。この書き込み光学ユニット220は、光源として半導体レーザー221、図示しないレーザー発光駆動制御部、ポリゴンミラー222とその回転用モータ223、f/θレンズ224、反射ミラー225などで構成されている。
【0020】
リボルバ現像装置230は、Bk現像器231K、C現像器231C、M現像器231M、Y現像器231Yと、各現像器を矢印の反時計回り方向に回転させる後述のリボルバ回転駆動部などで構成されている。各現像器は、静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体ドラム200の表面に接触させて回転する現像スリーブと、現像剤を汲み上げて攪拌するために回転する現像剤パドルなどで構成されている。各現像器231内のトナーはキャリアとの攪拌によって負極性に帯電されている。各現像スリーブには図示しない現像バイアス電源によって負の直流電圧Vdcに交流電圧Vacが重畳された現像バイアスが印加され、現像スリーブが感光体ドラム200の金属基体層に対して所定電位にバイアスされている。
【0021】
複写機本体の待機状態では、リボルバ現像装置230はBk現像器231Kが現像位置にセットされており、コピー動作が開始されると、カラースキャナ1で所定のタイミングからBkカラー画像データの読み取りが開始され、このカラー画像データに基づきレーザー光による光書き込み、静電潜像形成が始まる(以下、Bk画像データによる静電潜像をBk静電潜像という。C,M,Yについても同様)。
このBk静電潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像位置に静電潜像の先端部が到達する前に、Bk現像スリーブを回転開始して、Bk静電潜像をBkトナーで現像する。
以後Bk静電潜像領域の現像動作を続けるが、静電潜像後端部がBk現像位置を通過した時点で、速やかに次の色の現像器が現像位置に来るまで、リボルバ現像装置230が回転する。これは少なくとも、次の画像データによる静電潜像先端部が到達する前に完了させる。なお、リボルバ現像装置230については後で詳しく説明する。
【0022】
中間転写装置260は、中間転写ベルト261、ベルトクリーニング装置262、一次転写コロナ放電器(以下、一次転写器という)263などで構成されている。中間転写ベルト261は駆動ローラ264a、転写対向ローラ264b、クリーニング対向ローラ264c及び従動ローラ群に張架されており、図示しない駆動モータにより駆動制御される。
ベルトクリーニング装置262は、図示しない入口シール、ゴムブレード、排出コイル、入口シール及びゴムブレードの接離機構等で構成されており、1色目のBk画像を中間転写ベルト261に転写した後の2、3、4色目の画像を一次転写している間は接離機構によって中間転写ベルト261面から上記入口シール、ブレードを離間させておく。
紙転写器265は、コロナ放電方式にてAC電圧+DC電圧、又はDC電圧を印加して、中間転写ベルト261上の重ねトナー像を転写紙に一括転写(二次転写)する。
【0023】
カラープリンタ2内の転写紙カセット207及び給紙バンク3内の転写紙カセット30a,30b,30cには、各種サイズの転写紙が収納されており、指定されたサイズの転写紙のカセットから、給紙コロ208,31a,31b,31cによってレジストローラ対209方向に給紙、搬送される。
カラープリンタ2の右側面には、OHP用紙や厚紙などの手差し給紙用の手差しトレイ210が設けられている。
【0024】
上記構成のカラー複写機において、画像形成サイクルが開始されると、まず、感光体ドラム200は矢印で示す反時計回り方向に、中間転写ベルト261は矢印で示す時計回り方向に図示しない駆動モータによって回転される。
中間転写ベルト261の回転に伴って、Bkトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成、Yトナー像形成が行われ、最終的にBk、C、M、Yの順に中間転写ベルト261上に重ねてトナー像が形成される。
【0025】
Bkトナー像形成は次のように行われる。帯電器203はコロナ放電によって感光体ドラム200を負電荷で約−700Vに一様帯電する。そして、半導体レーザー221はBkカラー画像信号に基づいてラスタ露光を行う。このラスタ露光が行われたとき、当初一様に荷電された感光体ドラム200の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静電潜像にBk現像スリーブ上の負帯電のBkトナーが接触することにより、感光体ドラム200の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分すなわち露光された部分にはBkトナーが吸着され、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
感光体ドラム200上に形成されたBkトナー像は、感光体ドラム200と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト261の表面に、一次転写器263によって一次転写される。
【0026】
感光体ドラム200上の若干の未転写残留トナーは、感光体ドラム200の再使用に備えて感光体クリーニング装置201で清掃される。ここで回収されたトナーは、回収パイプを経由して図示しない排トナータンクに蓄えられる。
感光体ドラム200側では、Bk画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナ1によるC画像データ読み取りが始まり、該C画像データによるレーザー光書き込みでC静電潜像形成を行う。
先のBk静電潜像の後端部が通過した後で、且つ、C静電潜像の先端部が到達する前にリボルバ現像装置230の回転動作が行われ、C現像器231Cが現像位置にセットされてC静電潜像がCトナーで現像される。以後、C静電潜像の現像を続けるが、C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のBk現像器231Kの場合と同様に、リボルバ現像装置230の回転動作を行い、次のM現像器231Mを現像位置に移動させる。これもやはり次のM静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれのカラー画像データ読み取り、静電潜像形成、現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
【0027】
中間転写ベルト261には、感光体ドラム200に順次形成するBk、C、M、Yのトナー像を、同一面に順次位置合わせして、4色重ねのトナー像が形成され、次の転写工程において、この4色のトナー像が転写紙に二次転写器265により一括して二次転写される。
【0028】
上記画像形成動作が開始される時期に、転写紙は上記転写紙カセット又は転写紙手差しトレイのいずれかから給送され、レジストローラ対209のニップで待機している。そして、二次転写器265に中間転写ベルト261上のトナー像先端がさしかかるときに、丁度転写紙の先端がこのトナー像の先端に一致するようにレジストローラ対209が駆動され、転写紙とトナー像とのレジスト合わせが行われる。転写紙が中間転写ベルト261上のトナー像と重ねられて正電位の二次転写器265上を通過する。このときコロナ放電電流で転写紙が正電荷で荷電され、トナー画像の殆どが転写紙上に転写される。
続いて二次転写器265の左側に配置した図示しないAC+DCコロナによる分離除電器との対向部を通過するときに、転写紙は除電され、中間転写ベルト261から剥離して搬送ベルト211に移る。
【0029】
中間転写ベルト261面から4色重ねトナー像を一括転写された転写紙は、搬送ベルト211で定着装置270に搬送され、所定温度に制御された定着ローラ271と加圧ローラ272のニップ部でトナー像が溶融定着され、排出ローラ対212で装置本体外に送り出され、図示しないコピートレイに表向きにスタックされ、フルカラーコピーを得る。
一方、一次転写後の感光体ドラム200の表面は、感光体クリーニング装置201(ブラシローラ、ゴムブレード等で構成されている)でクリーニングされ、除電ランプ202で均一に除電される。転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト261の表面は、ベルトクリーニング装置262のブレードを再びブレード接離機構で押圧することによってクリーニングされる。
【0030】
ここで、リピートコピーのときは、カラースキャナ1の動作及び感光体ドラム200への画像形成は、1枚目の4色目(Y)の画像形成工程に引き続き、所定のタイミングで2枚目の1色目(Bk)の画像形成工程に進む。中間転写ベルト261の方は、1枚目の4色重ねトナー像の転写紙への一括転写工程に引き続き、ベルトクリーニング装置262でクリーニングされた表面領域に、2枚目のBkトナー像が一次転写されるようにする。その後は、1枚目と同様の動作になる。
【0031】
以上は、4色フルカラーコピーを得るコピーモードであったが、3色コピーモード、2色コピーモードの場合は、指定された色と回数の分について、上記と同様の動作を行うことになる。単色コピーモードの場合は、所定枚数が終了するまでの間、リボルバ現像装置230の所定色の現像器のみを現像作動状態にして、ベルトクリーニング装置262のブレードを中間転写ベルト261に押圧状態のまま連続してコピー動作を行う。
A3サイズのフルカラーコピーモードの場合には、中間転写ベルト261が1周する毎に1色のトナー像を形成し、4回転で4色のトナー像を形成していくのが望ましいが、装置全体を小さくし、すなわち、中間転写ベルト261の周長を抑え、小サイズの場合のコピースピードを確保し、且つ最大サイズのコピースピードも落とさないようにするためには、中間転写ベルト261が2周する間に1色のトナー像を形成するのが望ましい。
この場合には、Bkトナー像を中間転写ベルト261に転写した後、次の中間転写ベルト261の1周では、カラープリンタ2における現像及び転写が行われずに空回転し、その次の1周で次色のCトナーによる現像を行い、そのCトナー像を中間転写ベルト261に転写するように順次行っていく。このとき、現像器切り換えのためのリボルバ現像装置230の回転動作は、上記空回転時に行う。
【0032】
次に、リボルバ現像装置230等について説明する。
図2(a)は、各現像器231K,231C,231M,231Yが一体となったリボルバ現像装置230の内部構造を示す断面図である。リボルバ現像装置230の各現像器231K,231C,231M,231Yは、図4に示すように、略円盤状の前後端板230a,230b間に設けられた中空角筒状のステー部材によってそれぞれ支持されている。また、各現像器231K,231C,231M,231Yは、それぞれ同型の現像器ケーシング部283、283C、283M、283Yを備えている。これらの各現像器ケーシング部283、283C、283M、283Yには、磁性キャリア及び各色のトナーからなる磁性現像剤としての二成分現像剤がそれぞれ収容されている。
図示の例では、感光体ドラム200に対向する現像位置にあるのが黒トナーと磁性キャリアを収容した黒現像器231Kで、図中反時計回りの順に、イエロートナーと磁性キャリアを収容したイエロー現像器231Y、マゼンタトナーと磁性キャリアを収容したマゼンタ現像器231M、シアントナーと磁性キャリアを収容したシアン現像器231Cとなっている。
【0033】
4つの各現像器の内部構造は同様であるので、以下、図2(a)において現像位置にある黒現像器231Kを例にとってその内部構造を説明し、他の現像器の内部構造については対応する部材の符号として、黒現像器231Kにおける符号と同じ数字にY、M、Cの添字を付した符号を図中に示し、その説明を省略する。
【0034】
現像位置にある黒現像器231Kにおいて、現像器ケーシング部283には感光体ドラム200に向けた開口部が形成され、該開口部を介して一部が露出するように現像器ケーシング部283に内部に磁石を配置した現像スリーブからなる現像剤担持体としての現像ローラ284が設けられている。また、現像器ケーシング部283内には、現像ローラ284に担持されて感光体ドラム200との対向部に搬送される現像剤量を規制するドクターブレード285、該ドクターブレード285で規制されて現像器ケーシング部283内に押し留められた現像剤の一部を攪拌しながら、中心軸線方向に沿って後から前に搬送する第1攪拌スクリュー286、及び、中心軸線方向に沿って第1攪拌スクリュー286とは逆向きに現像剤を攪拌しながら搬送する第2攪拌スクリュー291が配設されている。第2攪拌スクリュー291の下方の現像器ケーシング部283には、現像器ケーシング部283に収容されている現像剤のトナー濃度を検出するための図示しないトナー濃度センサが設置されている。
【0035】
図3は、黒現像器231Kの第1攪拌スクリュー286、第2攪拌スクリュー291の中心軸を含む面による縦断面図である。図3において、第1攪拌スクリュー286、第2攪拌スクリュー291が、それぞれ所定の方向に回転することにより、現像器ケーシング部283に収容されている磁性現像剤が攪拌されながら現像器ケーシング部283内で循環搬送される。この循環搬送される磁性現像剤は、現像ローラ284のスリーブの回転により該スリーブ上に担持されて搬送され、ドクターブレード285で薄層化された後、現像位置において感光体ドラム200に向けてトナーを供給する。
【0036】
リボルバ現像装置230は、図4に示すように、カラー複写機本体からスライド引き出し可能な作像装置支持体21に支持されている。作像装置支持体21は、感光体ドラム200を備えた感光体ユニット22の支持体としても機能し、該感光体ユニット22は、矢印Aで示すように作像装置支持体21に搭載される。作像装置支持体21は、前側板21aと、後側板21bと、左右及び中央部の上下の4つのステー部材21cとで構成されている。作像装置支持体21の両サイド部には、図示しないアキュライドスライドレールが取り付けられており、これにより作像装置支持体21の装置本体手前側へのスライド移動が可能になっている。
前述の各現像器は、作像装置支持体21に支持されているリボルバ現像装置230の支持体に対して着脱自在となっている。作像装置支持体21は装置本体手前側に引き出された状態で、これに支持されたリボルバ現像装置230の現像器が機外に完全に露出されるように、該現像器の全長以上のスライド引き出しが可能となるように構成されている。
【0037】
図5に示すように、現像位置に位置する現像器の現像バイアス入力部としての現像ローラ軸284aの端部に対向するカラープリンタ本体20の後側板20aの定位置には、現像バイアス電源23に接続された現像バイアス印加用の導電性の棒状端子からなる現像バイアス端子24が取り付けられている。
現像バイアス端子24は、作像装置支持体21のスライド方向に後退可能に取り付けられ、且つ、付勢手段としての導電性のスプリング25aによりカラー複写機本体の前側に押し出し付勢されている。この現像バイアス端子24の先端部は半球状に形成され、該先端部に接触する現像ローラ軸284aの軸端部には、該半球より若干極率半径が大きい断面円弧状のへこみが形成されている。こにより、リボルバ現像装置230の回転に伴って現像バイアス端子24との対向部に到来する現像ローラ284の現像ローラ軸284aの軸端部と、現像バイアス端子24先端との係合離脱時の接触負荷の軽減及び係合中における接触安定が図られている。
【0038】
現像バイアス端子24は、現像位置にある現像器のみに現像バイアスを印加させるようになっている。所定の現像器が現像位置にセットされる際に、その現像ローラ284上の現像剤が感光体ドラム200に接触する前に、現像バイアス端子24と現像ローラ284の現像ローラ軸284aの軸端部とが確実に接触し、且つ、現像器が現像位置から離れる際に現像ローラ284上の現像剤が感光体ドラム200から完全に離れるまで、現像バイアス端子24と現像ローラ284の現像ローラ軸284aの軸端部とが確実に接触するように構成されている。
【0039】
現像バイアス電源23は、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを現像バイアス端子24に印加できるように構成されている。現像バイアス電源23からの交流電圧の出力は、図示しない制御部からの制御信号に基づいて、所定のタイミングで直流電圧と独立してON/OFFの切り換えができ、直流電圧の出力値を所定のタイミングで変化させることができるようになっている。
例えば、上記構成のカラープリンタ2においては、リボルバ現像装置230のリボルバ回転用モータ295を回転させる前に、すなわち現像ローラ284上の現像剤が感光体ドラム200に接触している状態で、現像バイアスの交流(AC)成分の印加をOFFし、その後、リボルバ回転用モータ295をONしてリボルバ現像装置230を回転させ、感光体ドラム200の表面から現像剤を離している。
次色の現像器の現像ローラ284C上の現像剤が感光体ドラム200の表面に接触し、リボルバ回転用モータ295をOFFした後、現像バイアスの交流(AC)成分の印加をONしている。
【0040】
このように、リボルバ現像装置230の回転に伴う現像ローラ284上の現像剤と感光体ドラム200との接離の際に、現像バイアスの交流(AC)成分の印加をOFFすることにより、交流成分によって現像剤を活性化して移動し易くするという作用を抑えるので、感光体ドラム200へのキャリア及びトナーの付着を防止できる。
なお、リボルバ現像装置230の回転駆動方法については、後で詳述する。
【0041】
次に、本発明に係る、現像器へのトナー補給の構成・動作について説明する。図4に示すように、リボルバ現像装置230よりその中心軸線方向の装置手前側に、リボルバ現像装置230とほぼ同軸上になるように、前側板21を介してトナー収容ユニット240が取り付けられている。このトナー収容ユニット240の断面を図2(b)に示す。トナー収容ユニット240には、各現像器に一対一で対応して互いに異なる色のトナーを収容したトナー収容器としてのトナーカートリッジ241K,241C,241M,241Yが着脱可能に設けられている。また、トナーカートリッジ241K,241C,241M,241Yからのトナーを受け入れるトナーホッパ242K,242C,242M,242Yも固定されている。
【0042】
図3に示すように、リボルバ現像装置230は、その前後端板230a,230bに装着されるリボルバ支持ベアリング293a,293bによって回転自在に軸支されている。後端板230bに配設されたリボルバギヤ294が、リボルバ回転用モータ295により駆動される駆動ギヤ296により駆動されることによって、各現像器231K,231C,231M,231Yが、それぞれ所定の位置に移動して停止される。リボルバ現像装置230の回転時には、4つの現像器、4つのトナーカートリッジ、及び4つのトナーホッパが一体となって回転し、この回転により各トナーカートリッジ241K,241C,241M,241Y内のトナーが攪拌される。
【0043】
図7は、トナーホッパ242Kにトナーカートリッジ241Kが装着された状態の断面図である。トナーカートリッジ241Kがトナーホッパ242Kとスライド結合し、トナー漏れを防止するシール部材を介して互いの開口部300a,300bが一致するように係合される。この状態でリボルバ現像装置230が回転すると、トナーカートリッジ241K内部のトナーが、該回転と重力との相乗作用により、トナーホッパ242K内に流入する。
【0044】
4つのトナーホッパ242K,242C,242M,242Yからは、図6に示すように、それぞれ対応する現像器に向けてトナーを搬送するトナー搬送経路としてのトナー搬送パイプ245K,245C,245M,245Yが連通している。トナー搬送パイプ245K,245C,245M,245Yのそれぞれの内部には、トナー搬送部材としてのトナー搬送スクリュー250K,250C,250M,250Yが設けられており、各トナーホッパ242内まで延びている。これらのトナー搬送スクリュー250K,250C,250M,250Yの配置は、対応する現像器が現像位置に位置するときに、対応する現像器内の第1攪拌スクリュー286延在部分のほぼ直上に位置するように設定されている。なお図6においては、代表して一色分(黒)の現像器231K、トナーホッパ242K及びトナー搬送スクリュー250Kについて示している。
【0045】
各トナー搬送パイプ245K,245C,245M,245Yと、各トナー搬送スクリュー250K,250C,250M,250Yにより、本実施形態におけるトナー搬送手段が構成されている。
また、該トナー搬送手段、トナー収容ユニット240、リボルバ現像装置230により本実施形態における現像装置が構成されている。
【0046】
トナー搬送スクリュー250の回転軸248a及びトナー搬送パイプ245は、図4に示すように、リボルバ現像装置230の前端板230a及び円盤状のユニット面板240aの各穴を貫通し、リボルバ現像装置230側に突出している。
トナー搬送パイプ245のトナー供給口300cは、図9及び図10に示すように、現像器の現像器開口部300dと現像器に備えられているシール部材310を潰す形で連通され、現像器へのトナー補給を行う。
【0047】
図4に示すように、回転軸248aには、その端部に補給ギヤ248が固定され、図3で示した駆動入力用のトナー補給駆動ギヤ298aに噛み合うようになっている。トナー補給駆動ギヤ298aが、本体後側板21bに取り付けられている補給用モータで駆動されるトナー補給駆動アイドラギヤ298bなどの複数のギヤを介して駆動すると、トナー搬送スクリュー250毎に設けられた補給ギヤ248のうち、現像位置にある現像器に対応する補給ギヤ248が、トナー補給駆動ギヤ298aに噛み合う。これにより、現像位置にあるトナー搬送スクリュー250が回転駆動され、トナーホッパ242Kから搬送されてきたトナーが、現像器231K内に補給されることになる。そして、上述したように、現像器ケーシング部283内の磁性キャリアと攪拌され、磁性現像剤として現像に用いられる。
【0048】
図8に示すように、トナー搬送スクリュー250とトナー搬送パイプ245との間には、既述した従来と同様の理由でクリアランスが設けられている。従って、従来と同様の問題、すなわち、現像器へのトナー流出の問題を抱えることになる。
この問題に対処した本実施形態の構成を、図9乃至図11に基づいて以下に説明する。図11は、図9及び図10で示したトナー搬送パイプ245と現像器231との連通部の拡大図である。
図10及び図11に示されるように、トナー搬送パイプ245の現像器に対するトナー供給口300cの近傍には、磁界発生手段としてのマグネット400が取り付けられている。
【0049】
リボルバ現像装置230の回転によりトナー搬送パイプ245と現像器231の上下位置関係が変わると、現像器231内の磁性現像剤Gがトナー搬送パイプ245へ流れ込む。このとき、マグネット400によりトナー搬送パイプ245のトナー供給口300cの近傍には磁界が生じているので、該磁界に磁性現像剤Gが引き付けられ、トナー供給口300cを塞ぐ状態に磁気ブラシ状のシールが形成される。
その後、リボルバ現像装置230がさらに回転し、現像器231が現像位置に移動しても、磁性現像剤Gは重力によって現像器231内へ落下することなく、磁界によりトナー搬送パイプ245内に留められている。
【0050】
トナー搬送パイプ245内に保持された磁性現像剤Gは、カラー複写機本体のトナー補給信号によりトナー搬送スクリュー250が回転すると、該トナー搬送スクリュー250により掻き取られ、現像器231内へ重力により落下する。
従って、トナー補給時には、トナー搬送パイプ245と現像器231は再び連通し、現像器231へのトナー補給が可能となる。
しかしながら、実際には既述したように、磁気ブラシ状のシール機能が弱かったり、トナー補給時に磁気ブラシが速やかに離脱せずにトナー補給が不十分となったりする。
【0051】
そこで、本実施形態では、磁性現像剤に改良を加え、良好な磁気ブラシシール機能(磁気シール機能ともいう)と、トナー補給時の速やかな磁気ブラシシールの離脱機能の両立を図ることととしている。
[実施例]
・磁性現像剤(量700 g、トナー濃度5 wt%、かさ密度2.0 g/cm3)
・トナー(量35g、イマジオカラータイプs=リコー社製))
磁性キャリア(シリコーン樹脂コートによるフェライト系キャリア、体積平均粒径55μm、かさ密度2.65g/cm3)
カラー複写機(イマジオカラー4000=リコー社製)により画像面積率が5%のA4サイズの連続複写試験を行ったところ、6万枚の間、現像器へのトナー流出の不具合は見られず、画像濃度の変化も少なく安定していた。
連続複写試験中に、トナー濃度は3wt%から18wt%の間で変動し、その時の磁性現像剤のかさ密度(現像剤かさ密度)はそれぞれ、2.22g/cm3と、1.20g/cm3であった。
トナー濃度が30wt%で、かさ密度が0.8g/cm3の磁性現像剤とした場合には、画像に地肌汚れが見られるようになり、これが使用できる現像剤かさ密度の限界であった。現像剤かさ密度が2.5g/cm3を超えると、画像濃度が低下して使用に耐えられないものとなった。
【0052】
現像剤かさ密度が0.8〜1.2g/cm3の間では、画像品質的には問題はないものの、複写機内部に現像器から離脱したトナーが浮遊する不具合が認められた。このことから、現像剤かさ密度が1.2〜2.0g/cm3の範囲で磁性現像剤を使用することが好ましい。現像剤かさ密度とトナー濃度との関係を図12に示す。
【0053】
同様に、体積平均粒径が30μmでかさ密度が2.75g/cm3の磁性キャリアを用いて6万枚の連続複写試験を行ったが、不具合は生じなかった。しかし、現像剤かさ密度が1.2g/cm3以上では上記の体積平均粒径が55μmの磁性キャリアを用いた試験の場合よりも、複写機内部に現像器から離脱したトナーが多く浮遊する不具合が認められた。この場合でも現像剤かさ密度が1.2〜2.0g/cm3の範囲では問題は見られなかった。
体積平均粒径が80μmを超えるキャリアでは、画像が荒れて品質が低下するので粒径の小さなキャリアを使用するのが好ましい。しかしながら、体積平均粒径が30μmを割るような小粒径のキャリアは、現像時にトナーと一緒に感光体ドラム200に付着する不具合を生じるので、画像品質面からは40μmから60μmのキャリアとするのがより好ましい。
また、体積平均粒径が30μmを割るキャリアを含む現像剤を用いると、連続複写試験では1千枚程度で機械内部から浮遊したトナーが機外にまで流れ出て周囲を汚染する現象が発生した。該現像剤はリボルバ現像装置230の回転振動でトナー搬送パイプ245内で離脱して磁気シールとしての機能を果していないことが判った。
【0054】
磁性キャリアは、図13に示すように、磁性を有する球状のキャリア芯材402と、該キャリア芯材402の表面にコーティングされたシリコーン系樹脂層404から構成されている。シリコーン系樹脂層404の厚みtは、0.08〜0.4μm、好ましくは0.1〜0.3μmである。
【0055】
キャリア粒子は、表面の鋭利な角を取り除くためのいわゆる球形化処理をされたものであれば使用可能である。直接球状の粒子を得るスプレー方式で製造されたものも好適に使用することができる。シリコーン系樹脂をコーティングされた球状のキャリア粒子は、摩擦が低下するので、トナーと混ぜて上記した6万枚の連続複写試験の終了後も、磁気シールとしての流出防止機能と、トナー補給時には速やかに磁気シールが解かれる性質を有していた。
表面に樹脂コーティングされていないキャリア粒子では、トナーとキャリア粒子とが固まって約5千枚でトナー搬送パイプ245内を塞いでしまった。
キャリア粒子の表面をコーティングするシリコーン系樹脂の厚みは、キャリア粒子同士の摩擦の低減に効果をもたらすことができれば薄くてもよい。しかしながら、一般には、コート層(シリコーン系樹脂)の厚みは、トナーとの摩擦帯電を制御するものでもあるので、その制御を基準に選ぶこともできる。
【0056】
次に、イマジオカラートナータイプs(体積平均粒径6.8μm、4μm以下の微粉の含有率は粒子個数比率で10%以下)に代えて、体積平均粒径6.8μmで、4μm以下の微粉の含有率が粒子個数比率で25%のものを用いた。
上記した試験と同様の6万枚の連続複写試験を、体積平均粒径が55μmで、かさ密度が2.65g/cm3のシリコーン樹脂コートによるフェライト系キャリアからなる磁性現像剤700gに調整して行ったところ、約3000千枚でトナー搬送パイプ245内を塞いでしまい、トナーとキャリア粒子とが固まっていた。
同様に、微粉の含有率を粒子個数比率で20%以下とした試験では、トナー搬送パイプ245内を塞ぐようなことは見られなかったが、4万枚あたりから地汚れが目立つようになった。このときのキャリア粒子は、フィルミングしていることが観察された。
【0057】
さらに、微粉の含有率を粒子個数比率で15%以下とした試験では、試験の最後まで問題はなかった。さらに、微粉の含有率を粒子個数比率で15%以下とし、体積平均粒径を変えた試験では、5〜10μmの範囲のトナー粒子を好適に使用することができた。
画像品質面では、平均粒径3〜15μmの範囲のトナー粒子を使用することができたが、流出防止機能など耐久性の面では上記5〜10μmの範囲のトナー粒子よりも若干劣っていた。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、現像剤の摩擦を低減して機械的移動特性を高めることができ、トナー補給時において磁気シールを速やかに解くことができる。従って、良好な磁気シール機能と良好な機械的移動特性を両立させることができ、トナーの現像器への流出防止機能をより十分に活かすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのカラー複写機の概要正面図である。
【図2】現像装置の概要断面図で、(a)はリボルバ現像装置の断面図、(b)はトナー収容ユニット部の断面図である。
【図3】現像装置におけるトナー搬送部及び駆動部の概要平面図である。
【図4】作像装置支持体をカラープリンタ本体から引き出した状態の概要斜視図である。
【図5】現像装置における現像器のバイアス印加機構を示す要部断面図である。
【図6】現像装置のトナー収容ユニット部及びトナー搬送部を示す縦断面図である。
【図7】現像装置のトナー収容ユニット部の内部構造を示す断面図である。
【図8】トナー搬送経路とトナー搬送手段との間のクリアランスを示す断面図である。
【図9】トナー収容ユニットにおけるトナーホッパと現像器との結合関係を示す斜視図である。
【図10】図9の結合部位Sにおける断面図である。
【図11】結合部位Sにおける要部拡大断面図である。
【図12】現像剤かさ密度とトナー濃度の関係を示すグラフである。
【図13】キャリア粒子の概要断面図である。
【符号の説明】
G 磁性現像剤
200 像担持体としての感光体ドラム
230 回転型現像装置としてのリボルバ現像装置
231K,231C,231M,231Y 現像器
241K,241C,241M,241Y トナー収容器としてのトナーカートリッジ
245K,245C,245M,245Y トナー搬送経路としてのトナー搬送パイプ
250K,250C,250M,250Y トナー搬送部材としてのトナー搬送スクリュー
300c トナー供給口
400 磁界発生手段
402 芯材
404 シリコーン系樹脂層
Claims (2)
- 像担持体に近接して回転自在に設けられ且つ磁性現像剤を用いて該像担持体上の潜像を現像する回転型現像装置と、該複数の現像器に対応する複数のトナー収容器を有し該回転型現像装置と一体に回転するトナー収容ユニットと、各トナー収容器と各現像器を連結するトナー搬送手段を備え、該トナー搬送手段は、トナー搬送経路と、該トナー搬送経路内に設けられたトナー搬送部材を有し、該トナー搬送経路の該各現像器に対するトナー供給口の近傍には磁界発生手段が設けられている現像装置において、
上記磁性現像剤は、磁性キャリア粒子とトナー粒子とからなり、上記磁性キャリア粒子は球形化処理されたものであって、体積平均粒径が30〜80μmで且つかさ密度が2.60〜2.75g/cm 3 であり、上記トナー粒子は、体積平均粒径が3〜15μmであり、現像剤かさ密度が0.8〜2.5g/cm 3 であり、さらに、上記キャリア粒子は、球状の芯材と、該芯材の表面にコーティングされたシリコーン系樹脂層を有し、該シリコーン系樹脂層は厚みが0.08〜0.4μmであり、該磁性現像剤により、トナー補給時における上記トナー搬送部材の回転により該磁性現像剤による上記トナー供給口の近傍の磁気シールを解除することを特徴とする現像装置。 - 像担持体と、該像担持体に近接して回転自在に設けられ且つ磁性現像剤を用いて該像担持体上の潜像を現像する回転型現像装置と、該複数の現像器に対応する複数のトナー収容器を有し該回転型現像装置と一体に回転するトナー収容ユニットと、各トナー収容器と各現像器を連結するトナー搬送手段を備え、該トナー搬送手段は、トナー搬送経路と、該トナー搬送経路内に設けられたトナー搬送部材を有し、該トナー搬送経路の該各現像器に対するトナー供給口の近傍には磁界発生手段が設けられている画像形成装置において、
上記磁性現像剤は、磁性キャリア粒子とトナー粒子とからなり、上記磁性キャリア粒子は球形化処理されたものであって、体積平均粒径が30〜80μmで且つかさ密度が2.60〜2.75g/cm 3 であり、上記トナー粒子は、体積平均粒径が3〜15μmであり、現像剤かさ密度が0.8〜2.5g/cm 3 であり、さらに、上記キャリア粒子は、球状の芯材と、該芯材の表面にコーティングされたシリコーン系樹脂層を有し、該シリコーン系樹脂層は厚みが0.08〜0.4μmであり、該磁性現像剤により、トナー補給時における上記トナー搬送部材の回転により該磁性現像剤による上記トナー供給口の近傍の磁気シールを解除することを特徴とする画像形成装置。
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