JP2016065299A - 成膜方法およびスパッタリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ターゲットの移動機構を設けることなく、成膜の開始時および終了時に不均質な膜が形成されることを抑制する。
【解決手段】 このスパッタリング装置は、ガス10が導入される真空容器2内に設けられたアンテナ20に高周波電力PR を供給して誘導結合型のプラズマ22を発生させ、当該プラズマ22とターゲットバイアス電圧VT とを用いて、ターゲット30をスパッタさせて基板12上に成膜を行うものである。成膜の開始時は、アンテナ20に高周波電力PR を供給してプラズマ22を発生させた後に、ターゲット30にターゲットバイアス電圧VT を印加してスパッタリングを開始し、成膜の終了時は、ターゲット30に印加していたターゲットバイアス電圧VT を止めてスパッタリングを停止した後に、アンテナ20に供給していた高周波電力PR を止めてプラズマ22を消滅させる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、スパッタリングによって基板上に成膜(換言すれば膜形成。以下同様)を行う成膜方法およびスパッタリング装置に関し、より具体的には、アンテナに高周波電力を供給して誘導結合型のプラズマ(略称ICP)を発生させてターゲットをスパッタさせる成膜方法およびスパッタリング装置に関する。
例えば高精度ディスプレイ用の薄膜トランジスタ(TFT)の材料として、例えばIGZO(In −Ga −Zn −O/インジウム−ガリウム−亜鉛−酸素)、ITZO(In −Sn −Zn −O/インジウム−スズ−亜鉛−酸素)等の酸化物半導体が注目されている。このようなTFT用酸化物半導体の薄膜は、多くの場合、電場と磁場が直交するマグネトロン放電を利用すると共に陰極から出た電子がターゲットの近傍を連続した軌跡に沿って運動できるようにしたマグネトロンスパッタリング法によって形成されているが、従来の一般的なマグネトロンスパッタリング法による成膜方法には、成膜の開始時および終了時に不均質な膜(例えば膜組成のばらついた膜。以下同様)が形成されるという課題がある。
これは、従来の一般的なマグネトロンスパッタリング法では、図1を参照して、ターゲットに印加する高周波または直流のターゲット電力によってプラズマを発生させると共に、そのターゲット電力を使ってターゲットをスパッタさせて基板への成膜を行っていて、プラズマ発生とスパッタリングとが一体の関係にあるので、プラズマ点灯時およびプラズマ消灯時のプラズマが不安定な時期にも成膜が行われ、これが膜質(例えば膜組成)を乱す原因になっているからである。
このような課題を解決することのできる成膜方法として、例えば非特許文献1および特許文献1には、ターゲットを含むカソード(これを特許文献1ではターゲット装置と呼んでいる)を移動式にして、ターゲットと基板とが相対向しない位置でプラズマ点灯およびプラズマ消灯を可能にして、プラズマ点灯時およびプラズマ消灯時の不安定な成膜を抑制するように改良した成膜方法およびスパッタリング装置が提案されている。
特開2013−64171号公報
第61回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集(2014春 青山学院大学) 18p−E10−16 「大型スパッタカソードを用いたIGZO膜質均一性とTFT信頼性」
上記非特許文献1および特許文献1に記載の技術では、移動式のカソードには、成膜材料となるターゲットの他に、ターゲットにスパッタリング用の高圧(例えば−1kV程度)のターゲットバイアス電圧を印加するための電力供給部、電気絶縁機構、ターゲット等の高温部を冷却するための水冷機構等を設ける必要があるので、ターゲットを含むカソードを真空保持した真空容器内で移動させるためには装置構成が複雑になる。その結果、トラブル発生の要因が増えると共に、装置のコストが高くなるという課題がある。
そこでこの発明は、ターゲットの移動機構を設けることなく、成膜の開始時および終了時に不均質な膜が形成されることを抑制することのできる方法および装置を提供することを主たる目的としている。
この発明に係る成膜方法は、スパッタリング用のガスが導入される真空容器内に設けられたアンテナに高周波電力を供給して誘導結合型のプラズマを発生させ、当該プラズマと、ターゲットに印加されるターゲットバイアス電圧とを用いて、ターゲットをスパッタさせて基板上に成膜を行うスパッタリング装置において、成膜の開始時は、前記アンテナに前記高周波電力を供給して前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットに前記ターゲットバイアス電圧を印加してスパッタリングを開始し、成膜の終了時は、前記ターゲットに印加していた前記ターゲットバイアス電圧を止めてスパッタリングを停止した後に、前記アンテナに供給していた前記高周波電力を止めて前記プラズマを消滅させる、ことを特徴としている。
この成膜方法によれば、成膜の開始時は、アンテナに高周波電力を供給してプラズマを発生させた後に、ターゲットにターゲットバイアス電圧を印加してスパッタリングを開始するので、プラズマ点灯時のプラズマが不安定な時期の成膜を避けることができる。従って、成膜の開始時に不均質な膜が形成されることを抑制することができる。
かつ成膜の終了時は、ターゲットに印加していたターゲットバイアス電圧を止めてスパッタリングを停止した後に、アンテナに供給していた高周波電力を止めてプラズマを消滅させるので、プラズマ消灯時のプラズマが不安定な時期の成膜を避けることができる。従って、成膜の終了時に不均質な膜が形成されることを抑制することができる。
しかもこの成膜方法によれば、上記作用効果を、ターゲットの移動機構を設けることなく奏することができる。
成膜の開始時は、前記アンテナに前記高周波電力を供給して前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットに印加する前記ターゲットバイアス電圧をゼロから所定値まで徐々に大きくし、成膜の終了時は、前記ターゲットに印加していた前記ターゲットバイアス電圧を徐々に小さくして止めた後に、前記アンテナに供給していた前記高周波電力を止めて前記プラズマを消滅させるようにしても良い。
また、成膜の開始時は、前記アンテナに供給する前記高周波電力を徐々に大きくして最小電力で前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットに前記ターゲットバイアス電圧を印加し、その後更に、前記アンテナに供給する前記高周波電力を所定値まで徐々に大きくするようにしても良い。
この発明に係るスパッタリング装置は、スパッタリング用のガスが導入される真空容器内に設けられたアンテナに高周波電源から高周波電力を供給して誘導結合型のプラズマを発生させ、当該プラズマと、ターゲットバイアス電源からターゲットに印加されるターゲットバイアス電圧とを用いて、ターゲットをスパッタさせて基板上に成膜を行うスパッタリング装置であって、前記高周波電源および前記ターゲットバイアス電源を制御して、(a)成膜の開始時に、前記高周波電源から前記アンテナに前記高周波電力を供給させて前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットバイアス電源から前記ターゲットに前記ターゲットバイアス電圧を印加させてスパッタリングを開始させる機能と、(b)成膜の終了時に、前記ターゲットバイアス電源から前記ターゲットに印加していた前記ターゲットバイアス電圧を止めてスパッタリングを停止させた後に、前記アンテナに供給していた前記高周波電力を止めて前記プラズマを消滅させる機能とを有している制御装置を備えていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、成膜の開始時は、アンテナに高周波電力を供給してプラズマを発生させた後に、ターゲットにターゲットバイアス電圧を印加してスパッタリングを開始するので、プラズマ点灯時のプラズマが不安定な時期の成膜を避けることができる。従って、成膜の開始時に不均質な膜が形成されることを抑制することができる。かつ成膜の終了時は、ターゲットに印加していたターゲットバイアス電圧を止めてスパッタリングを停止した後に、アンテナに供給していた高周波電力を止めてプラズマを消滅させるので、プラズマ消灯時のプラズマが不安定な時期の成膜を避けることができる。従って、成膜の終了時に不均質な膜が形成されることを抑制することができる。
しかもこの発明によれば、上記作用効果を、ターゲットの移動機構を設けることなく奏することができる。従って、ターゲットの移動機構を設ける場合に比べて、装置構成を簡素化することができるので、トラブル発生の要因を減らすことができると共に、装置のコストを低減することができる。
更にこの発明においては、誘導結合型のプラズマ生成によって、高密度のプラズマをターゲットの表面近傍に広い範囲で生成することができるので、マグネトロンスパッタリング法に比べて、ターゲットの表面を広い範囲で一様に使用することができる。マグネトロンスパッタリング法の場合は、ターゲット表面は、電場と磁場が直交する特定領域のみがドーナツ状に削られるのに対して、この発明の場合はそのような制限はない。従って、ターゲットの利用効率を高めることができる。
請求項2に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、成膜の開始時および終了時にターゲットバイアス電圧を急峻に入り切りすると、ターゲットに印加されるターゲットバイアス電圧が過渡現象によって乱れて、その間に成膜される膜質が乱れることが考えられるけれども、この発明のようにターゲットバイアス電圧を、成膜開始時は徐々に大きくし、成膜終了時は徐々に小さくすることによって、過渡現象によるターゲットバイアス電圧の乱れを抑制することができるので、上記のようなターゲットバイアス電圧の乱れによる膜質の乱れを抑制することができる。従って、成膜の開始時および終了時に不均質な膜が形成されるのを抑制する効果を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば次の更なる効果を奏する。即ち、アンテナに所定値の高周波電力をいきなり供給してプラズマを点灯させようとすると、過渡的にプラズマが乱れかつそれが長く続きやすいけれども、この発明のようにアンテナに供給する高周波電力を徐々に大きくして最小電力でプラズマを発生させることによって、プラズマの過渡的な乱れを小さくすることができる。そしてその状態でターゲットにターゲットバイアス電圧を印加した後に、アンテナに供給する高周波電力を所定値まで大きくすることによって、ターゲットバイアス電圧印加前後のプラズマの乱れを抑制することができるので、成膜開始時の膜質の乱れを抑制することができる。従って、成膜の開始時に不均質な膜が形成されるのを抑制する効果を高めることができる。
請求項4〜6に記載の発明は、それぞれ、請求項1〜3に記載の発明に対応しているので、それらの発明が奏する効果と同様の効果を奏する。
従来の一般的なマグネトロンスパッタリング法による成膜方法の一例を示すタイムチャートである。 この発明に係る成膜方法を実施するスパッタリング装置の一例を示す概略断面図である。 図2に示す装置のアンテナ周りを下から見上げて示す概略平面図である。 この発明に係る成膜方法の一例を示すフローチャートである。 この発明に係る成膜方法の一例を示すタイムチャートである。 この発明に係る成膜方法を実施するスパッタリング装置のより具体的な例を示す概略断面図である。 この発明に係る成膜方法の他の例を示すタイムチャートである。 この発明に係る成膜方法の更に他の例を示すタイムチャートである。
この発明に係る成膜方法を実施するスパッタリング装置の一例を図2に示し、図2に示す装置のアンテナ周りを下から見上げた図を図3に示す。図2では、各アンテナ20への高周波電力PR の給電部は概念的に示しており、当該給電部については図3を参照して後述する。
このスパッタリング装置は、真空排気装置4によって真空排気される真空容器2を備えており、この真空容器2は電気的に接地されている。
真空容器2内には、スパッタリング用のガス10が導入される。この例では、ガス源6から流量調節器8を経由して導入される。ガス10は、例えば、アルゴンガスである。反応性スパッタリングを行う場合は、ガス10は、アルゴンガスと活性ガス(例えば酸素ガス、窒素ガス等)との混合ガスでも良い。
真空容器2内に、薄膜を形成する基板12を保持する基板ホルダ14が設けられている。この例のように、基板ホルダ14に基板バイアス電源16から基板バイアス電圧VS を印加するようにしても良い。基板バイアス電圧VS は、負の直流電圧でも良いし、負のパルス電圧、交流電圧等でも良い。40は、真空シール機能を有する絶縁部である。
基板12は、例えば、ガラス基板、半導体基板等であるが、これに限られるものではない。
真空容器2内であって基板12に対向する位置にターゲット30が配置されている。ターゲット30は、例えば、平面形状が四角形をしている(図3参照)。ターゲット30は、真空容器2の上面部3に設けられたターゲットホルダ(バッキングプレート)32に保持されている。ターゲットホルダ32は、冷却水を流す通水路(図示省略)を内部に有しており、それによってターゲット30を水冷する構造になっている。ターゲットホルダ32と真空容器2との間には、真空シール機能を有する絶縁部42が設けられている。
ターゲット30の材質は、基板12上に形成する膜に応じたものにすれば良い。一例を示せば、基板12上に酸化物半導体薄膜を形成する場合は、ターゲット30は例えば、IGZO(In −Ga −Zn −O/インジウム−ガリウム−亜鉛−酸素)、ITZO(In −Sn −Zn −O/インジウム−スズ−亜鉛−酸素)等の酸化物半導体であるが、ターゲット30の材質はこれに限られるものではない。
ターゲット30には、それにターゲットバイアス電圧VT を印加するターゲットバイアス電源34が、この例ではターゲットホルダ32を介して接続されている。ターゲットバイアス電圧VT は、後述するプラズマ22中のイオン(この出願では正イオンを意味する)をターゲット30に引き込んでスパッタさせる電圧であり、例えば、(a)負の直流電圧、(b)正負交互のパルス電圧、(c)交流電圧である。交流電圧は、例えば、13.56MHzのようなMHzオーダーの高周波電圧でも良いし、高周波電源24の出力(例えば13.56MHz)よりも低い周波数(例えば10kHz〜100kHz程度)の低周波電圧でも良い。低周波電圧にすると、高周波電源24を用いたプラズマ生成動作との干渉を避けることが容易になる。
ターゲットバイアス電源34から出力するターゲットバイアス電圧VT をどのようなものにするかは、例えば、ターゲット30の材質等に応じて決めれば良い。例えば、ターゲット30が導電性の場合は、上記(a)に示した負の直流電圧でも良いし、(b)、(c)に示した電圧でも良い。ターゲット30が絶縁物の場合は、上記(b)に示した正負交互のパルス電圧、または、上記(c)に示した交流電圧にすれば良い。そのようにすると、絶縁物の表面が流入イオンの正電荷で覆われてスパッタが停止するのを防止することができる。
ターゲットバイアス電源34は、ターゲットバイアス電圧VT として、上記(a)〜(c)の電圧の内の一種類の電圧を出力するものでも良いし、複数種類の電圧を切り換えて出力することができるものでも良い。
図2および図3を参照して、真空容器2内であってターゲット30の表面近傍に、アンテナ20が配置されている。より具体的には、この例では、2本のアンテナ20が、ターゲット30を両側から挟むように、四角形のターゲット30の相対向する辺に沿ってそれぞれ配置されている。ターゲット30の平面形状が長方形の場合は、各アンテナ20は、ターゲット30の長辺に沿うように配置するのが好ましい。各アンテナ20は、この例では両端部以外がまっすぐな(即ち直線状の)形状をした棒状の導体であり、その両端部が上方に曲げられていて真空容器2の上面部3を貫通し、一部分が上面部3上に突き出ている。当該貫通部には、真空シール機能を有する絶縁部41がそれぞれ設けられている。
各アンテナ20に、この例では、高周波電源24から整合回路26を介して高周波電力PR が並列に供給される。より具体的には、各アンテナ20の一端部に上記整合回路26が接続され、各アンテナ20の他端部は接地されている。高周波電源24の一端も接地されている。但し、各アンテナ20用に高周波電源24および整合回路26をそれぞれ設けても良い。高周波電源24から出力する高周波電力PR の周波数は、例えば、一般的な13.56MHzであるが、これに限られるものではない。
なお、この例のように2本のアンテナ20を上記のように配置すると、ターゲット30の表面をより一様にスパッタリングして当該表面をより一様に利用することができるのでより好ましいけれども、1本のアンテナ20をターゲット30の片側の辺に沿って配置しても良い。
各アンテナ20は、中が詰まった中実構造でも良いし、内部に冷却水路を設けて、例えば各アンテナ20を管状または筒状にして、各アンテナ20内に冷却水を流して各アンテナ20を冷却する水冷構造にしても良い。
このスパッタリング装置は、更に、高周波電源24およびターゲットバイアス電源34を制御する制御装置46を備えている。この制御装置46については後で説明する。
上記スパッタリング装置における成膜方法の一例を、更に図4のフローチャートおよび図5のタイムチャートをも参照しながら説明する。
まず、成膜の準備をする(ステップ100)。具体的には、薄膜を形成しようとする基板12を真空容器2内の基板ホルダ14上に配置し、真空容器2内を真空排気装置4で真空排気すると共に真空容器2内にスパッタリング用のガス10を導入して、真空容器2内を所定の圧力に維持する。この圧力は、プラズマ22を発生させやすく、かつ基板12上に特性の優れた膜を形成することができる範囲にすれば良い。例えば、0.1Pa〜10Pa程度、より具体的には1Pa〜3Pa程度にすれば良い。基板12には、より具体的には基板ホルダ14には、必要に応じて基板バイアス電源16から前記基板バイアス電圧VS を印加しておけば良い。
成膜の開始時は、各アンテナ20に高周波電源24から高周波電力PR を供給して(ステップ101)、真空容器2内において誘導結合型のプラズマ22を発生させる(ステップ102)。即ち、各アンテナ20に高周波電力PR を供給することによって、各アンテナ20に高周波電流が流れ、それによって各アンテナ20の周囲に高周波磁界が発生し、それによって高周波電流と逆方向の誘導電界が発生する。この誘導電界によって、真空容器2内において、電子が加速されてアンテナ20の近傍のガス10を電離させてアンテナ20の近傍にプラズマ22が発生する。この手法は、誘導結合型のプラズマ生成であるため、高密度のプラズマ22を発生させることができる。しかも、この段階では、ターゲット30には、プラズマ22中のイオンを引き込むターゲットバイアス電圧VT が印加されていないので、高密度のプラズマ22であるにもかかわらず、ターゲット30をスパッタリングすることはない。即ち、基板12への成膜は行われない。
その後、例えばプラズマ発生から所定時間t1 (図5参照)の経過後、ターゲット30にターゲットバイアス電源34からターゲットバイアス電圧VT を印加して(ステップ103)、プラズマ22中のイオンによってターゲット30をスパッタさせて基板12上に成膜を開始する(ステップ104)。更にその成膜を所望時間続行する(ステップ105)。これによって基板12上に形成される薄膜の膜厚が増大する。
上記所定時間t1 は、プラズマ点灯時にプラズマ22が安定するまで待つ時間であり、あまり短くすると未だプラズマ22が安定していないおそれがあり、あまり長くするとスループットが低下するので、例えば、1秒〜60秒程度の範囲内が好ましく、5秒〜30秒程度の範囲内がより好ましい。
成膜の終了時は、まずターゲット30に印加していたターゲットバイアス電圧VT を止めてスパッタリングを停止して(ステップ106)、基板12への成膜を終了する(ステップ107)。その後、例えばスパッタリング停止から所定時間t2 (図5参照)の経過後、アンテナ20に供給していた高周波電力PR を止めて(ステップ108)、プラズマ22を消滅させる(ステップ109)。以上によって、基板12に対する成膜処理は完了する。
上記所定時間t2 は、ターゲット30に印加していたターゲットバイアス電圧VT を停止した時にその影響が完全になくなるのを待つ時間であり、あまり短くするとターゲットバイアス電圧VT の影響が残っているおそれがあり、あまり長くするとスループットが低下するので、例えば、1秒〜10秒程度の範囲内が好ましく、その内でも2秒〜5秒程度の範囲内がより好ましい。
上記成膜方法によれば、成膜の開始時は、アンテナ20に高周波電力PR を供給してプラズマ22を発生させた後に、ターゲット30にターゲットバイアス電圧VT を印加してスパッタリングを開始するので、プラズマ点灯時のプラズマ22が不安定な時期の成膜を避けることができる。従って、成膜の開始時に基板12上に不均質な膜(例えば、膜組成のばらついた膜。以下同様)が形成されることを抑制することができる。かつ成膜の終了時は、ターゲット30に印加していたターゲットバイアス電圧VT を止めてスパッタリングを停止した後に、アンテナ20に供給していた高周波電力PR を止めてプラズマ22を消滅させるので、プラズマ消灯時のプラズマ22が不安定な時期の成膜を避けることができる。従って、成膜の終了時に基板12上に不均質な膜が形成されることを抑制することができる。その結果、従来の一般的なマグネトロンスパッタリング法が有している前述した課題を解決することができる。
しかもこの成膜方法によれば、上記作用効果を、ターゲットの移動機構を設けることなく奏することができる。即ち、非特許文献1に記載のようなターゲットを含むカソードの移動機構や、特許文献1に記載のようなターゲットの移動機構を設ける必要がない。従って、ターゲットの移動機構を設ける場合に比べて、装置構成を簡素化することができるので、トラブル発生の要因を減らすことができると共に、装置のコストを低減することができる。
更にこの成膜方法では、誘導結合型のプラズマ生成によって、高密度のプラズマ22をターゲット30の表面近傍に広い範囲で生成することができるので、マグネトロンスパッタリング法に比べて、ターゲット30の表面を広い範囲で一様に使用することができる。マグネトロンスパッタリング法の場合は、ターゲット表面は、電場と磁場が直交する特定領域のみがドーナツ状に削られるのに対して、この成膜方法の場合はそのような制限はない。従って、ターゲット30の利用効率を高めることができる。
上記スパッタリング装置は、高周波電源24およびターゲットバイアス電源34を制御して、上記成膜方法を実施する機能を有している制御装置46を備えている。より具体的には、制御装置46はこの例では、(a)成膜の開始時に、高周波電源24からアンテナ20に高周波電力PR を供給させてプラズマ22を発生させた後に、ターゲットバイアス電源34からターゲット30にターゲットバイアス電圧VT を印加させてスパッタリングを開始させる機能と、(b)成膜の終了時に、ターゲットバイアス電源34からターゲット30に印加していたターゲットバイアス電圧VT を止めてスパッタリングを停止させた後に、アンテナ20に供給していた高周波電力PR を止めてプラズマ22を消滅させる機能とを有している。
従って上記スパッタリング装置は、上記成膜方法が奏する上記作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
この発明に係る成膜方法を実施するスパッタリング装置のより具体的な例を図6に示す。以下においては、前述した例との相違点を主に説明する。
このスパッタリング装置は、図2等に示したスパッタリング装置の真空容器2(その内部を以下では成膜室50と呼ぶ)に、ゲートバルブ52を介在させて、ロードロック室54を接続した構造をしている。
ガラス基板12上に酸化物半導体薄膜を形成する場合を例にして説明すると、基板12を大気中から扉64を通してロードロック室54内の基板ホルダ58上に配置した後、真空排気装置56によってロードロック室54内を所定の真空度(例えば5×10-5Pa以下)に排気する。このとき、成膜室50内も真空排気装置4によって同程度に真空排気しておく。その後、ゲートバルブ52を開いて、基板搬送装置60によって、基板12をロードロック室54から成膜室50に矢印Aで示すように搬送して基板ホルダ14上に配置する。基板搬送装置60がロードロック室54の壁面を貫通する部分には、例えばベローズ等の真空シール部62が設けられている。
ゲートバルブ52を閉じた後、成膜室50内を真空排気装置4によって所定の真空度(例えば5×10-5Pa以下)に排気した後、流量調節器8で流量調節したガス10を導入して、成膜室50内を所定の圧力(例えば前述したように1Pa〜3Pa程度)に維持する。導入するガス10は、例えばアルゴンガスであるが、アルゴンと酸素の混合ガス等でも良い。
その後は、成膜室50において、例えば図4中のステップ101〜ステップ109等を参照して先に説明したような方法で成膜を行う。ターゲット30の材質は、例えば前述したIGZO(In −Ga −Zn −O)である。これによって、ガラス基板12上にIGZO膜を形成することができる。
成膜終了後、プラズマ22を消滅させ(図4中のステップ109参照)、ガス10の供給を止めた後に、成膜室50内を真空排気装置4で上記所定の真空度(例えば5×10-5Pa以下)に排気する。このとき、ロードロック室54内も真空排気装置56によって同程度に真空排気しておく。その後、ゲートバルブ52を開いて、基板搬送装置60によって、成膜済みの基板12を成膜室50からロードロック室54に矢印Aで示すように搬送して基板ホルダ58上に配置する。そして、ゲートバルブ52を閉じた後にロードロック室54内を大気圧状態に戻した後(即ちリークまたはベントの後)、扉64を通して基板12を大気中に取り出す。以上によって、一連の成膜処理は完了する。
ところで、ターゲット30の平面形状は、前述した四角形(正方形または長方形)以外でも良い。例えば円形等でも良い。
アンテナ20の形状は、前述した両端部以外が直線状のものに限られるものではなく、それ以外の形状でも良い。例えば、アンテナ20の形状は、全体が直線状でも良いし、U字状、コ字状、コイル状等でも良い。また、ターゲット30の平面形状に応じた形状でも良い。例えば、ターゲット30の平面形状が円形の場合は、アンテナ20の平面形状を円形にしても良い。
また、アンテナ20は、特開2013−206652号公報に記載されている、次のような構造のアンテナでも良い。即ちアンテナ20は、内部導体、その外側を少なくとも真空容器内に位置する全長に亘って覆う外部導体および内部導体と外部導体との間に設けられていて両導体間を電気絶縁する誘電体を有する同軸構造をしており、かつ内部導体および外部導体の少なくとも一方の内部に冷却水を流して当該アンテナを冷却する水冷構造をしていても良い。このアンテナの内部導体の一端部に整合回路を介して高周波電源が接続され、当該内部導体の他端部は接地されている。外部導体は非磁性体から成り、かつ当該外部導体はその片端部のみで接地されている。
次に、成膜方法およびスパッタリング装置の他の例について、前述した例との相違点を主に説明する。
例えば図7に示す例のように、成膜の開始時は、アンテナ20に高周波電力PR を供給してプラズマ22を発生させた後に、ターゲット30に印加するターゲットバイアス電圧VT をゼロから所定値まで徐々に大きくし、成膜の終了時は、ターゲット30に印加していたターゲットバイアス電圧VT を徐々に小さくして止めた後に、アンテナ20に供給していた高周波電力PR を止めてプラズマ22を消滅させる、という成膜方法を採用しても良い。ターゲットバイアス電圧VT を徐々に上げ下げするパターンは、図7に示すような直線状に代えて、曲線状にしても良い。
成膜の開始時および終了時にターゲットバイアス電圧VT を急峻に入り切りすると、ターゲット30に印加されるターゲットバイアス電圧VT が過渡現象によって乱れて、その間に成膜される膜質が乱れることが考えられるけれども、この成膜方法のようにターゲットバイアス電圧VT を、成膜開始時は徐々に大きくし、成膜終了時は徐々に小さくすることによって、過渡現象によるターゲットバイアス電圧VT の乱れを抑制することができるので、上記のようなターゲットバイアス電圧VT の乱れによる膜質の乱れを抑制することができる。従って、成膜の開始時および終了時に不均質な膜が形成されるのを抑制する効果を高めることができる。
上記成膜方法に対応するスパッタリング装置について説明すると、スパッタリング装置を構成している前述した制御装置46は、(a)成膜の開始時に、高周波電源24からアンテナ20に高周波電力PR を供給してプラズマ22を発生させた後に、ターゲットバイアス電源34からターゲット30に印加するターゲットバイアス電圧VT をゼロから所定値まで徐々に大きくする機能と、(b)成膜の終了時に、ターゲットバイアス電源34からターゲット30に印加していたターゲットバイアス電圧VT を徐々に小さくして止めた後に、高周波電源24からアンテナ20に供給していた高周波電力PR を止めてプラズマ22を消滅させる機能とを更に有していても良い。
このような制御装置46を備えているスパッタリング装置は、上記成膜方法が奏する上記作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
また、例えば図8に示す例のように、成膜の開始時は、アンテナ20に供給する高周波電力PR を徐々に大きくして最小電力でプラズマ22を発生させた後に(図8中のa部参照)、ターゲット30にターゲットバイアス電圧VT を印加し、その後更に、アンテナ20に供給する高周波電力PR を所定値まで徐々に大きくする(図8中のb部参照)、という成膜方法を採用しても良い。高周波電力PR を徐々に大きくするパターンは、図8に示すような直線状に代えて、曲線状にしても良い。図8中のa部とb部との間に、高周波電力PR の値を一定に保つ時間t3 を設けても良いし、それを設けずにa部とb部とを続けても良い。
ターゲットバイアス電圧VT を止めてスパッタリングを停止した後の高周波電力PR は、図8に示す例のように一気に止めても良いし、徐々に小さくした後に止めても良い。
アンテナ20に所定値の高周波電力PR をいきなり供給してプラズマ22を点灯させようとすると、過渡的にプラズマ22が乱れかつそれが長く続きやすいけれども、この成膜方法のようにアンテナ20に供給する高周波電力PR を徐々に大きくして最小電力でプラズマ22を発生させることによって、プラズマ22の過渡的な乱れを小さくすることができる。そしてその状態でターゲット30にターゲットバイアス電圧VT を印加した後に、アンテナ20に供給する高周波電力PR を所定値まで大きくすることによって、ターゲットバイアス電圧VT の印加前後のプラズマ22の乱れを抑制することができるので、成膜開始時の膜質の乱れを抑制することができる。従って、成膜の開始時に不均質な膜が形成されるのを抑制する効果を高めることができる。
上記成膜方法に対応するスパッタリング装置について説明すると、スパッタリング装置を構成している前述した制御装置46は、成膜の開始時に、高周波電源24からアンテナ20に供給する高周波電力PR を徐々に大きくして最小電力でプラズマ22を発生させた後に、ターゲットバイアス電源34からターゲット30にターゲットバイアス電圧VT を印加させ、その後更に、高周波電源24からアンテナ20に供給する高周波電力PR を所定値まで徐々に大きくする機能を更に有していても良い。
このような制御装置46を備えているスパッタリング装置は、上記成膜方法が奏する上記作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
2 真空容器
10 ガス
12 基板
20 アンテナ
22 プラズマ
24 高周波電源
30 ターゲット
34 ターゲットバイアス電源
46 制御装置
R 高周波電力
T ターゲットバイアス電圧

Claims (6)

  1. スパッタリング用のガスが導入される真空容器内に設けられたアンテナに高周波電力を供給して誘導結合型のプラズマを発生させ、当該プラズマと、ターゲットに印加されるターゲットバイアス電圧とを用いて、ターゲットをスパッタさせて基板上に成膜を行うスパッタリング装置において、
    成膜の開始時は、前記アンテナに前記高周波電力を供給して前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットに前記ターゲットバイアス電圧を印加してスパッタリングを開始し、
    成膜の終了時は、前記ターゲットに印加していた前記ターゲットバイアス電圧を止めてスパッタリングを停止した後に、前記アンテナに供給していた前記高周波電力を止めて前記プラズマを消滅させる、ことを特徴とする成膜方法。
  2. 成膜の開始時は、前記アンテナに前記高周波電力を供給して前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットに印加する前記ターゲットバイアス電圧をゼロから所定値まで徐々に大きくし、
    成膜の終了時は、前記ターゲットに印加していた前記ターゲットバイアス電圧を徐々に小さくして止めた後に、前記アンテナに供給していた前記高周波電力を止めて前記プラズマを消滅させる請求項1記載の成膜方法。
  3. 成膜の開始時は、前記アンテナに供給する前記高周波電力を徐々に大きくして最小電力で前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットに前記ターゲットバイアス電圧を印加し、その後更に、前記アンテナに供給する前記高周波電力を所定値まで徐々に大きくする請求項1記載の成膜方法。
  4. スパッタリング用のガスが導入される真空容器内に設けられたアンテナに高周波電源から高周波電力を供給して誘導結合型のプラズマを発生させ、当該プラズマと、ターゲットバイアス電源からターゲットに印加されるターゲットバイアス電圧とを用いて、ターゲットをスパッタさせて基板上に成膜を行うスパッタリング装置であって、
    前記高周波電源および前記ターゲットバイアス電源を制御して、(a)成膜の開始時に、前記高周波電源から前記アンテナに前記高周波電力を供給させて前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットバイアス電源から前記ターゲットに前記ターゲットバイアス電圧を印加させてスパッタリングを開始させる機能と、(b)成膜の終了時に、前記ターゲットバイアス電源から前記ターゲットに印加していた前記ターゲットバイアス電圧を止めてスパッタリングを停止させた後に、前記アンテナに供給していた前記高周波電力を止めて前記プラズマを消滅させる機能とを有している制御装置を備えていることを特徴とするスパッタリング装置。
  5. 前記制御装置は、(a)成膜の開始時に、前記高周波電源から前記アンテナに前記高周波電力を供給して前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットバイアス電源から前記ターゲットに印加する前記ターゲットバイアス電圧をゼロから所定値まで徐々に大きくする機能と、(b)成膜の終了時に、前記ターゲットバイアス電源から前記ターゲットに印加していた前記ターゲットバイアス電圧を徐々に小さくして止めた後に、前記高周波電源から前記アンテナに供給していた前記高周波電力を止めて前記プラズマを消滅させる機能とを更に有している請求項4記載のスパッタリング装置。
  6. 前記制御装置は、成膜の開始時に、前記高周波電源から前記アンテナに供給する前記高周波電力を徐々に大きくして最小電力で前記プラズマを発生させた後に、前記ターゲットバイアス電源から前記ターゲットに前記ターゲットバイアス電圧を印加させ、その後更に、前記高周波電源から前記アンテナに供給する前記高周波電力を所定値まで徐々に大きくする機能を更に有している請求項4記載のスパッタリング装置。
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