JP2014154684A - 誘導結合プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型の被処理基板に対し、金属窓を用いて均一なプラズマ処理を行うことができる誘導結合プラズマ処理装置を提供すること。
【解決手段】基板を収容する処理室と、処理室内に誘導結合プラズマを生成するための高周波アンテナと、誘導結合プラズマが生成されるプラズマ生成領域と高周波アンテナとの間に配置され、基板に対応して設けられた金属窓とを備え、矩形状の基板に誘導結合プラズマ処理を施す誘導結合プラズマ処理装置であって、金属窓2は、スリット7によって複数の領域に分割され、長辺2bに対応する長辺側領域202bと、短辺2aに対応する短辺側領域202aとを有し、スリット7のうち外側スリット71が、短辺側領域202aに対応する短辺側部分71aと、長辺側領域202bに対応する長辺側部分71bとを有し、短辺側部分71aが長辺側部分71bよりも幅が大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイ(FPD)製造用のガラス基板等の被処理基板にプラズマ処理を施す誘導結合プラズマ処理装置に関する。
液晶表示装置(LCD)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)製造工程においては、ガラス基板にプラズマエッチングや成膜処理等のプラズマ処理を行う工程が存在し、このようなプラズマ処理を行うためにプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等の種々のプラズマ処理装置が用いられる。プラズマ処理装置としては従来、容量結合プラズマ処理装置が多用されていたが、近時、高真空度で高密度のプラズマを得ることができるという大きな利点を有する誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)処理装置が注目されている。
誘導結合プラズマ処理装置は、被処理基板を収容する処理室の天壁を構成する誘電体窓の上側に高周波アンテナを配置し、処理室内に処理ガスを供給するとともにこの高周波アンテナに高周波電力を供給することにより、処理室内に誘導結合プラズマを生じさせ、この誘導結合プラズマによって被処理基板に所定のプラズマ処理を施すものである。誘導結合プラズマ処理装置の高周波アンテナとしては、平面状の所定パターンをなす平面アンテナが多用されている。このような誘導結合プラズマ処理装置としては、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。
近時、被処理基板のサイズが大型化しており、例えばLCD用の矩形状ガラス基板では、短辺×長辺の長さが、約1500mm×約1800mmのサイズから約2200mm×約2400mmのサイズへ、さらには約2800mm×約3000mmのサイズへと著しく大型化している。
このような被処理基板の大型化にともない、誘導結合プラズマ処理装置の天壁を構成する誘電体窓も大型化されるが、誘電体窓は一般的に石英あるいはセラミックスといった脆い材料が用いられているため大型化には不向きである。このため、例えば、特許文献2に記載されているように、石英ガラスを分割することで誘電体窓の大型化に対処している。
しかしながら、被処理基板のさらなる大型化が指向されており、特許文献2に記載されている誘電体窓を分割する手法においても大型化への対応が困難化してきている。
そこで、誘電体窓を金属窓に置き換えて強度を増すことで、被処理基板の大型化に対応する技術が提案されている(特許文献3)。また、このような金属窓として、その周方向に沿って2以上に互いに電気的に絶縁されて分割される第1の分割がされ、かつ、周方向と交差する方向に沿って互いに電気的に絶縁されて分割される第2の分割がされたものを用い、大型の被処理基板に対してプラズマ分布の制御性を良好にする技術も提案されている(特許文献4)。このような金属窓を用いる技術では、金属窓は磁力線を透過しないので、誘電体窓を用いた場合とは異なるメカニズムを有する。
特許第3077009号公報 特許第3609985号公報 特開2011−29584号公報 特開2012−227427号公報
特許文献3、4の技術では、被処理基板の大型化に対応することができるものの、プラズマ発生のメカニズムが誘電体窓を用いた場合と異なるため、金属窓の大型化についてはまた別の問題が存在する。すなわち、このような金属窓を有するプラズマ処理装置の場合、プラズマの分布が金属窓の形状や分割の形態等の影響を受け、被処理基板の面内において処理速度が均一になり難いという問題がある。特に、矩形基板に対応して金属窓を矩形状とした場合には、長辺側と短辺側とで窓の幅が相違し、窓の幅が狭い長辺側のほうが窓の幅が広い短辺側よりもプラズマ処理速度が高くなる傾向にある。したがって、均一性の高いプラズマ処理を行うことが困難である。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、大型の被処理基板に対し、金属窓を用いて均一なプラズマ処理を行うことができる誘導結合プラズマ処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、基板に誘導結合プラズマ処理を施す誘導結合プラズマ処理装置であって、基板を収容する処理室と、前記処理室内の基板が配置される領域に誘導結合プラズマを生成するための高周波アンテナと、前記誘導結合プラズマが生成されるプラズマ生成領域と前記高周波アンテナとの間に配置され、基板に対応して設けられた金属窓とを備え、前記金属窓は、スリットによって複数の領域に分割され、前記スリットは、少なくともその一部が、位置によって幅が異なるように形成され、これにより、前記高周波アンテナに供給される電流によって前記処理室に形成される誘導電界の分布が調整されることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置を提供する。
上記第1の観点において、前記金属窓は、相対的に幅が広い領域と相対的に幅が狭い領域とを有し、前記スリットのうち前記相対的に幅が狭い領域に対応する部分の幅が、前記相対的に幅が広い領域に対応する部分の幅よりも大きい構成とすることができる。
また、前記金属窓は、前記金属窓の長辺に対応する長辺側領域と、前記金属窓の短辺に対応する短辺側領域とを有し、前記スリットは、前記短辺側領域に対応する第1のスリットと、前記長辺側領域に対応する第2のスリットとを有し、前記第1のスリットは、前記第2のスリットよりも幅が大きい構成とすることができる。この場合に、前記第1のスリットは、前記短辺に平行に形成され、前記第2のスリットは、前記長辺に平行に形成されている構成とすることができる。
前記スリットは、矩形状をなす前記金属窓の外形と同心状の矩形スリットを有し、前記第1のスリットは、前記矩形スリットの短辺であり、前記第2のスリットは、前記矩形スリットの長辺である構成とすることができる。この場合に、前記スリットは、前記矩形スリットを同心状に複数有し、前記矩形スリットのうち、少なくとも最外側のものが、前記第1のスリットおよび前記第2のスリットを有する構成であってもよい。前記スリットは、前記矩形スリットに交差する方向の交差スリットを有していてもよい。前記交差スリットは、前記矩形スリットの対角線状をなす構成をとることができる。
前記第1のスリットおよび前記第2のスリットの少なくとも一方は、高周波アンテナのアンテナ線と平行に形成されていることが好ましい。前記高周波アンテナは、前記金属窓に対応する面内で前記アンテナ線が前記金属窓の周方向に沿って周回するように設けられている構成をとることができる。
本発明の第2の観点では、基板に誘導結合プラズマ処理を施す誘導結合プラズマ処理装置であって、基板を収容する処理室と、前記処理室内の基板が配置される領域に誘導結合プラズマを生成するための高周波アンテナと、前記誘導結合プラズマが生成されるプラズマ生成領域と前記高周波アンテナとの間に配置され、基板に対応して設けられた金属窓とを備え、前記金属窓は、スリットによって複数の領域に分割され、前記スリットの少なくとも一部が、前記高周波アンテナに供給される電流によって前記処理室に形成される誘導電界の分布が調整されるように、その幅が可変とされることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置を提供する。
上記第2の観点において、前記金属窓は、相対的に幅が広い領域と相対的に幅が狭い領域とを有し、前記スリットのうち前記相対的に幅が狭い領域に対応する部分の幅が、前記相対的に幅が広い領域に対応する部分の幅よりも大きくなるように、前記スリットの少なくとも一部の幅が可変とされることができる。
また、前記スリットのうち幅が可変とされる部分は、前記スリットの幅を調整する蓋を有する構成とすることができる。この場合に、前記蓋は、前記スリットのうち幅が可変とされる部分によって分割された前記金属窓の一方の領域と導通され、他方の領域と絶縁されることが好ましい。
本発明によれば、金属窓をスリットによって互いに絶縁されるように複数の領域に分割し、スリットの少なくとも一部を、位置によって幅が異なるように形成して、高周波アンテナに供給される電流によって処理室に形成される誘導電界の分布を調整する。これにより、大型基板において、例えば長辺側と短辺側とで窓の幅が相違し、窓の幅が狭い長辺側のほうが窓の幅が広い短辺側よりもプラズマ処理速度が高くなる傾向にあっても、金属窓を用いて均一なプラズマ処理を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る誘導結合プラズマ処理装置を概略的に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る誘導結合プラズマ処理装置に用いられる金属窓および高周波アンテナを示す平面図である。 本発明の第1の実施形態における誘導結合プラズマの生成原理を示す図である。 金属窓の他の例を示す平面図である。 高周波アンテナの他の例を示す平面図である。 高周波アンテナのさらに他の例を示す斜視図である。 プラズマ励起電流に及ぼすスリット幅および金属窓の幅の影響をシミュレーションした際の金属窓および高周波アンテナを示す斜視図である。 スリット幅(テフロン幅)とプラズマ励起電流との関係を示す図である。 金属窓の幅とプラズマ励起電流との関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る誘導結合プラズマ処理装置の金属窓を部分的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る誘導結合プラズマ処理装置の金属窓の他の例を部分的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る誘導結合プラズマ処理装置の金属窓のさらに他の例を部分的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態に係る誘導結合プラズマ処理装置を概略的に示す断面図である。図1に示す誘導結合プラズマ処理装置は、矩形基板、例えば、FPD用ガラス基板上に薄膜トランジスタを形成する際のメタル膜、ITO膜、酸化膜等のエッチングや、レジスト膜のアッシング処理等のプラズマ処理に用いることができる。ここで、FPDとしては、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンス(Electro Luminescence;EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP)等が例示される。また、FPD用ガラス基板に限らず、太陽電池パネル用ガラス基板に対する上記同様のプラズマ処理にも用いることができる。
この誘導結合プラズマ処理装置は、導電性材料、例えば、内壁面が陽極酸化処理されたアルミニウムからなる角筒形状の気密な本体容器1を有する。この本体容器1は分解可能に組み立てられており、接地線1aにより電気的に接地されている。本体容器1は、本体容器1と絶縁されて形成された矩形状の金属窓2により上下にアンテナ室3および処理室4に区画されている。金属窓2は、処理室4の天壁を構成する。金属窓2は、例えば、非磁性体で導電性の金属、例えばアルミニウムまたはアルミニウムを含む合金で構成される。また、金属窓2の耐プラズマ性を向上させるために、金属窓2の処理室4側の表面に誘電体膜や誘電体カバーを設けてもよい。誘電体膜としては陽極酸化膜または溶射セラミックス膜を挙げることができる。また誘電体カバーとしては石英製またはセラミックス製のものを挙げることができる。
アンテナ室3の側壁3aと処理室4の側壁4aとの間には、本体容器1の内側に突出する支持棚5、および支持梁6が設けられている。支持棚5および支持梁6は導電性材料、望ましくはアルミニウム等の金属で構成される。
金属窓2は、後述するように複数部分に分割されている。分割された複数部分同士の間はスリット7により分離されており、これら複数部分は絶縁部材7aを介して支持棚5および支持梁6に支持される。支持梁6は、複数本のサスペンダ(図示せず)により本体容器1の天井に吊された状態となっている。なお、スリット7の一部または全部が、単に絶縁部材7aが充填された構成であってもよい。
支持梁6は、本例では処理ガス供給用のシャワー筐体を兼ねる。支持梁6がシャワー筐体を兼ねる場合には、支持梁6の内部に、被処理基板の被処理面に対して平行に延びるガス流路8が形成される。ガス流路8には、処理室4内に処理ガスを噴出する複数のガス吐出孔8aが形成される。ガス流路8には、処理ガス供給系20からガス供給管20aを介して処理ガスが供給され、ガス吐出孔8aから処理室4の内部に、処理ガスが吐出される。なお、処理ガスは、支持梁6から供給される代わりに、またはそれに加えて、金属窓2にガス吐出孔を設けて処理ガスを吐出することもできる。
金属窓2の上のアンテナ室3内には、金属窓2に面するようにかつ絶縁部材からなるスペーサ14により金属窓2から離間して高周波アンテナ13が配置されている。
高周波アンテナ13には、給電部材15、給電線16、整合器17を介して第1の高周波電源18が接続されている。そして、プラズマ処理の間、高周波アンテナ13に第1の高周波電源18から整合器17、給電線16および給電部材15を介して、例えば13.56MHzの高周波電力が供給されることで、誘導磁界が形成され、この誘導磁界により後述するように金属窓2の下面に沿って流れる電流を介して、処理室4内のプラズマ生成領域に誘導電界が形成され、この誘導電界により複数のガス吐出孔8aから供給された処理ガスが、処理室4内のプラズマ生成領域においてプラズマ化される。
処理室4内の下方には、金属窓2を挟んで高周波アンテナ13と対向するように、被処理基板として、矩形状のFPD用ガラス基板(以下単に基板と記す)Gを載置するための載置台23が設けられている。載置台23は、導電性材料、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムで構成されている。載置台23に載置された基板Gは、静電チャック(図示せず)により吸着保持される。
載置台23は絶縁体枠24内に収納され、さらに、中空の支柱25に支持される。支柱25は本体容器1の底部を気密状態を維持しつつ貫通し、本体容器1外に配設された昇降機構(図示せず)に支持され、基板Gの搬入出時に昇降機構により載置台23が上下方向に駆動される。なお、載置台23を収納する絶縁体枠24と本体容器1の底部との間には、支柱25を気密に包囲するベローズ26が配設されており、これにより、載置台23の上下動によっても処理室4内の気密性が保証される。また処理室4の側壁4aには、基板Gを搬入出するための搬入出口27aおよびそれを開閉するゲートバルブ27が設けられている。
載置台23には、中空の支柱25内に設けられた給電線25aにより、整合器28を介して第2の高周波電源29が接続されている。この高周波電源29は、プラズマ処理中に、バイアス用の高周波電力、例えば周波数が3.2MHzの高周波電力を載置台23に印加する。このバイアス用の高周波電力により生成されたセルフバイアスによって、処理室4内に生成されたプラズマ中のイオンが効果的に基板Gに引き込まれる。
さらに、載置台23内には、基板Gの温度を制御するため、セラミックヒータ等の加熱手段や冷媒流路等からなる温度制御機構と、温度センサーとが設けられている(いずれも図示せず)。これらの機構や部材に対する配管や配線は、いずれも中空の支柱25を通して本体容器1外に導出される。
処理室4の底部には、排気管31を介して真空ポンプ等を含む排気装置30が接続される。この排気装置30により、処理室4が排気され、プラズマ処理中、処理室4内が所定の真空雰囲気(例えば1.33Pa)に設定、維持される。
載置台23に載置された基板Gの裏面側には冷却空間(図示せず)が形成されており、一定の圧力の熱伝達用ガスとしてHeガスを供給するためのHeガス流路41が設けられている。このように基板Gの裏面側に熱伝達用ガスを供給することにより、真空下において基板Gの温度上昇や温度変化を回避することができるようになっている。
この誘導結合プラズマ処理装置の各構成部は、マイクロプロセッサ(コンピュータ)からなる制御部100に接続されて制御される構成となっている。また、制御部100には、オペレータによる誘導結合プラズマ処理装置を管理するためのコマンド入力等の入力操作を行うキーボードや、誘導結合プラズマ処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース101が接続されている。さらに、制御部100には、誘導結合プラズマ処理装置で実行される各種処理を制御部100の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じて誘導結合プラズマ処理装置の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわち処理レシピが格納された記憶部102が接続されている。処理レシピは記憶部102の中の記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は、コンピュータに内蔵されたハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CDROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース101からの指示等にて任意の処理レシピを記憶部102から呼び出して制御部100に実行させることで、制御部100の制御下で、誘導結合プラズマ処理装置での所望の処理が行われる。
次に、金属窓2および高周波アンテナ13について、図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、矩形状をなす金属窓2は短辺2aと長辺2bとを有している。また、金属窓2を複数部分に分割するスリット7は、金属窓2の周方向に沿って矩形状にかつ同心状に形成された、外側スリット71および内側スリット72を有している。金属窓2はこれらにより、周縁部201、中間部202、および内側部203の3つの部分に分割されている。また、スリット7は、周方向に交差する方向、具体的には放射方向に沿って、矩形状の外側スリット71の対角線を構成する対角スリット73を有している。対角スリット73により、中間部202は、短辺2aに対応する2つの短辺側領域202aと、長辺2bに対応する2つの長辺側領域202bとに4分割され、内側部203も、短辺2aに対応する2つの短辺側領域203aと、長辺2bに対応する2つの長辺側領域203bとに4分割されている。周縁部201にはスリットは存在せず、額縁状をなしている。この周縁部201は接地されており、外側スリット71内の絶縁部材7aにより、それより内側の部分から絶縁されている。
金属窓2に形成されるスリット7は、少なくともその一部が位置によって幅が異なるように形成されており、これにより、高周波アンテナ13に電流が供給されて処理室4内に形成される誘導電界の分布が調整されるようになっている。具体的には、スリット7のうち、外側スリット71は、短辺2aに対応する短辺側部分71aの幅DSSが、長辺2bに対応する長辺側部分71bの幅DSLよりも大きくなっている(すなわち、DSS>DSLの関係を有している)。短辺側部分71aは短辺2aに対して平行であり、長辺側部分71bは長辺2bに対して平行である。また、金属窓2の中間部202における短辺側領域202aの幅DWSは長辺側領域202bの幅DWLよりも大きくなっている(すなわち、DWS>DWL)。
高周波アンテナ13は、本例では、径方向に間隔をおいて、外側アンテナ部13aと内側アンテナ部13bの2つの周回するアンテナ部を有するものであり、外側アンテナ部13aを金属窓2の中間部202に対応して設け、内側アンテナ部13bを金属窓2の内側部203に対応して設けている。本例では、外側アンテナ部13aは導電性材料、例えばアンテナ線130を環状に形成した環状アンテナとして形成され、内側アンテナ部13bはアンテナ線130を渦巻き状に形成した渦巻きアンテナとして形成されている。したがって、スリット7の外側スリット71のうち、短辺側部分71aおよび長辺側部分71bは、高周波アンテナ13のアンテナ線130と平行に形成されている。なお、スリット7のうち、電界分布を調整するために幅を調整する部分が高周波アンテナ13のアンテナ線130と平行に形成されていればよい。
このように高周波アンテナ13を、径方向に間隔をおいて外側アンテナ部13aと内側アンテナ部13bの2つの周回するアンテナ部を有するものとし、これらのインピーダンスを調整して電流値を独立して制御することができる。
なお、金属窓2のスリット7の形態や、高周波アンテナ13の形状は、例示に過ぎず、後述するように種々のものを用いることができる。
次に、金属窓2のスリット7の幅を変化させることにより、誘導電界が変化するメカニズムについて、図3を参照して説明する。
高周波アンテナ13のアンテナ線130に電流が流れると、その回りに誘導磁界Mが発生する。誘導磁界Mの磁力線は金属を透過しないため、金属窓2に到達した磁力線は金属窓2の表面で渦電流Iを形成し、裏面側のそれによって形成される逆向きの磁界によって磁力線は外側に曲がる。渦電流Iが合成されて形成された合成渦電流IECは金属窓2の表面から裏面に流れさらに表面に戻るループ電流として形成され、裏面側の合成渦電流IECが処理室4内に第1の誘導電界EP1を形成する。一方、誘導磁界Mの磁力線は、スリット7(絶縁部材7a)を透過し、処理室4内では、基板Gの表面に沿って形成され、処理室4内の誘導磁界Mにより、処理室4内に第2の誘導電界EP2が形成される。そしてこれらの誘導電界により、処理室4内に処理ガスのプラズマが生成される。したがって、スリットの幅を変更することにより、そこを透過する誘導磁界Mの磁力線の強さが変化し、処理室4内の第2の誘導電界EP2の大きさが変化する。すなわち、スリットの幅を変化させることにより、プラズマを生成するための電界強度を調整することができる。なお、図3において、電流や磁力線の方向は説明のための便宜上のものであり、正確なものではない。例えば、第2の誘導電界EP2の方向を誘導磁界Mの磁力線と同じ方向で表しているが、実際には誘導磁界Mの磁力線と直交する方向である。
次に、以上のように構成される誘導結合プラズマ処理装置を用いて基板Gに対してプラズマ処理、例えばプラズマエッチング処理を施す際の処理動作について説明する。
まず、ゲートバルブ27を開にした状態で搬入出口27aから搬送機構(図示せず)により基板Gを処理室4内に搬入し、載置台23の載置面に載置した後、静電チャック(図示せず)により基板Gを載置台23上に固定する。次に、処理室4内に処理ガス供給系20から供給される処理ガスをシャワー筐体を兼ねる支持梁6のガス吐出孔8aから処理室4内に吐出させるとともに、排気装置30により排気管31を介して処理室4内を真空排気することにより、処理室内を例えば0.66〜26.6Pa程度の圧力雰囲気に維持する。
また、このとき基板Gの裏面側の冷却空間には、基板Gの温度上昇や温度変化を回避するために、Heガス流路41を介して、熱伝達用ガスとしてHeガスを供給する。
次いで、第1の高周波電源18から例えば13.56MHzの高周波を高周波アンテナ13に印加し、これにより金属窓2を介して処理室4内に均一な誘導電界を生成する。このようにして生成された誘導電界により、処理室4内で処理ガスがプラズマ化し、高密度の誘導結合プラズマが生成される。このプラズマにより、基板Gに対してプラズマ処理として、例えばプラズマエッチング処理が行われる。
この場合に、図2に示すように、金属窓2は矩形状のため、短辺2a側と長辺2b側とでは幅が異なっている。プラズマ生成空間における磁界の大きさ(磁力線の強さ)は金属窓の幅が広いほど小さくなることから、スリット7の幅が従来のように基本的に均一である場合には、窓の幅が狭い長辺側のほうが窓の幅が広い短辺側よりも電界強度が大きくなり、プラズマ強度が高くなる傾向にある。具体的には、例えば、金属窓2の中間部202において、短辺2aに対応する短辺側領域202aの幅DWSは長辺側領域202bの幅DWLよりも大きくなっているため、プラズマ生成空間における長辺側領域202bに対応する部分のほうが短辺側領域202aに対応する部分よりも電界強度が大きく、プラズマ強度が高くなる。
そこで、本実施形態では、金属窓2に形成されるスリット7を、少なくともその一部が位置によって幅が異なるように形成している。具体的には、金属窓2のスリット7のうち、金属窓2の周方向に沿って矩形状に形成された外側スリット71において、短辺2aに対して平行な短辺側部分71aの幅DSSが、長辺2bに対して平行な長辺側部分71bの幅DSLよりも大きくなるようにしている。これにより、短辺側領域202aに対応する部分の磁力線の強度を高めることができ、その部分の電界強度を上昇させることができるので、プラズマ強度を均一にしてプラズマ処理速度を均一にすることができる。
なお、内側スリット72において、同様に、短辺2aに対して平行な短辺側部分の幅が、長辺2bに対して平行な長辺側部分の幅よりも大きくなるようにしてもよい。これにより上記調整効果を得ることができる。ただし、外側スリット71のほうが調整効果が高く、局所的な制御を行いやすいので、外側スリット71においてスリット幅を調整することが好ましい。もちろん、外側スリット71および内側スリット72の両方について、短辺2aに対して平行な短辺側部分の幅が、長辺2bに対して平行な長辺側部分の幅よりも大きくなるようにしてもよい。なお、上記外側スリット71および内側スリット72は、高周波アンテナ13のアンテナ線130に平行に形成されているため、上述のように、短辺側領域および長辺側領域のどちらかに選択的に影響を及ぼすことができるため調整効果を得ることができるが、対角スリット73は、短辺側領域および長辺側領域のどちらかに選択的に影響を及ぼすことが困難であるため、上記調整効果をほとんど得ることができない。
本実施形態では、その他に、以下のような効果も奏する。
すなわち、金属窓2がその周方向に沿って複数に分割されているため、金属窓に流れる合成渦電流IECの拡散を抑制することができ、プラズマ分布の制御性を良好にすることができ、かつ第1の誘導電界EP1をより強くすることができる。また、周方向に加えて周方向に交差する方向(具体的には放射方向)にも分割されているため、第1および第2の誘導電界EP1,EP2をより大きくすることができる。さらに、高周波アンテナ13を径方向に間隔をおいて外側アンテナ部13aと内側アンテナ部13bとを有するものとし、外側アンテナ部13aを中間部202に対応して設け、内側アンテナ部13bを内側部203に対応して設けることにより、外側アンテナ部13aの電流により中間部202に発生する渦電流と、内側アンテナ部13bに対応する内側部203に発生する渦電流との干渉を抑制することができる。また、外側アンテナ部13aと内側アンテナ部13bのインピーダンスを調整して電流値を独立して制御することができるので、誘導結合プラズマの全体としての密度分布を制御することができる。
なお、上述したように、金属窓2の分割態様は上記の例に限らない。例えば、図4に示すように、周方向に沿って単一の矩形状のスリット74のみを設け、スリット74を、短辺2aに対して平行な短辺側部分74aの幅D1SSが、長辺2bに対して平行な長辺側部分74bの幅D1SLよりも大きくなるようにするのみでも、金属窓2の短辺側の磁力線の強度を高めて、その部分の電界強度を上昇させて、プラズマ処理速度を均一にすることができる。また、周方向の分割数は4以上であってもよく、それらを分離する3以上の矩形状のスリットのうち、少なくとも1つにおいて、短辺2aに対して平行な短辺側部分の幅が、長辺2bに対して平行な長辺側部分の幅よりも大きくなるようにすればよい。この場合には、最外側のスリットの調整効果が最も大きいので、最外側スリットにおいて短辺側部分と長辺側部分との幅を調整することが好ましい。
また、金属窓2の周方向に交差する方向の分割は上述した対角方向に限るものではなく、また、その分割数にも特に制限はない。
さらに、高周波アンテナ13は、径方向に間隔をおいて外側アンテナ部13aと内側アンテナ部13bの2つの周回するアンテナ部を有するものとしたが、単独の周回アンテナ部を有するものであってもよく、また、3つ以上の周回するアンテナ部を有するものであってもよい。アンテナ部の数を増加させることにより、誘導結合プラズマの全体としての密度分布の制御性をより高めることができる。
また、周回するアンテナ部としては、図5に示すような、多重渦巻きアンテナであってもよい。図5の例では、高周波アンテナ13を構成するアンテナ部130が、4本のアンテナ線131,132,133,134を90°ずつ位置をずらして巻回して全体が渦巻状となるようにした多重(四重)アンテナを構成し、アンテナ線の配置領域が略額縁状をなしている。
また、高周波アンテナ13としては、周回するアンテナを同心状に配列する場合に限らず、並列に配置してもよい。また、周回するアンテナに限るものでもなく、例えば、図6に示すように、アンテナ線141を金属窓2に交差する方向に縦巻螺旋状に巻回して、金属窓2に面したプラズマに寄与する誘導電界を生成する平面部142が、アンテナ線141が複数本(図では3本)平行に配置された直線アンテナを構成するものであってもよい。また、このような縦巻螺旋状のアンテナ部を複数配置したものであってもよい。
次に、プラズマ励起電流に及ぼすスリット幅および金属窓の幅の影響をシミュレーションした結果について説明する。
ここでは、図7に示すように、縦巻螺旋状に巻回した図6に示す高周波アンテナを用い、かつ矩形状をなし、その輪郭と同心状の矩形のスリットを形成し、スリットをテフロン(登録商標)製の絶縁部材を充填した金属窓を用い、スリット幅(テフロン幅)および金属窓の幅を変化させてプラズマ励起電流(プラズマの強度)を計算した。なお、ここでは、スリット幅(テフロン幅)は図7に示すAの部分の幅、窓の幅は図7に示すBの部分の幅とした。
図8は、スリット幅(テフロン幅)とプラズマ励起電流との関係を示す図である。この図に示すように、スリット幅(テフロン幅)とプラズマ励起電流との関係は直線状ではないが、スリット幅(テフロン幅)の増加に従ってプラズマ励起電流が単調に増加し、ある程度の幅で飽和してくる。標準となるスリット幅は、効率に鑑みこの飽和してくる領域を用いることが多い。この幅は金属窓の厚みによっても異なるが、図8に示すように、おおよそ20mmである。これ以上広げてもあまり効率は良くならない。金属窓の長辺側の効率を悪化させたい領域については、プラズマ励起電流が飽和する幅よりも狭めるが、狭めすぎると効率を大幅に悪化させてしまうため、5〜10mmのスリット幅に調節することが好ましい。
図9は、金属窓の幅とプラズマ励起電流との関係を示す図である。この図に示すように、金属窓の幅が広くなるほど効率が悪くなる。
以上の結果から、金属窓の幅の違いによるプラズマの不均一を、スリット幅により調整できることが確認された。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、金属窓の幅の違いに応じて、予めスリットの幅を異ならせたが、本実施形態では、スリットの幅を可変にした例について説明する。
図10は本発明の第2の実施形態に係る誘導結合プラズマ処理装置の金属窓の一部を示す断面図である。この図に示すように、本実施形態では、金属窓2がスリット7により分割されている点は第1の実施形態と同様であるが、スリット7の少なくとも一部にスリット幅を調整する移動可能な蓋150を設け、スリットの幅を可変としている点が第1の実施形態とは異なっている。なお、スリット7には絶縁部材7aが充填されている。スリット7の幅の調整は、蓋150をモータやシリンダ等の適宜のアクチュエータを用いてスライドさせることにより行うことができる。蓋150は、スリット7により分割された金属窓2の分割部分211と212の両方に導通をとる必要はなく、これらのうち一方(図10では分割部分212)から絶縁されている。そして、蓋150はその絶縁状態を保ったまま移動する。幅を可変にするスリットの位置は限定されないが、例えば図2の外側スリット71の短辺側部分71aまたは長辺側部分71bを挙げることができる。
このようにスリット7の少なくとも一部に、その幅を調整する機構を設けることにより、装置毎や処理レシピ毎によるプラズマ強度分布のばらつきを調整することが可能となる。
ところで、図10において、スリット7により分割された金属窓2の一方の分割部分211が接地されている場合には、他方の分割部分212との間で数kV(例えば5〜10kV)の電位差をもつことがある。この場合には、図10の構成では、蓋150によりスリット7の幅を最小にしようとすると、蓋150と分割部分212との間で沿面放電などが発生することがある。このような可能性がある場合には、図11に示すような構成が有効である。図11の例では、金属窓2の分割部分211の上面にスペーサ151を介して蓋150を他方の分割部分212に張り出すように設けてスリット幅を調整することが有効である。このとき、沿面放電を有効に防止する観点から、蓋150と金属窓2との隙間(つまりスペーサ151の厚さ)dは5〜10mm程度であることが好ましい。また、蓋150の分割部分212とのオーバーラップ長さdは、最もスリット幅を狭くする場合に20mm程度であることが好ましい。
第2の実施形態において、蓋150の移動はスライド式に限らず、図12に示すような回動式等、種々の手法をとることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。
例えば、上記実施形態では誘導結合プラズマ処理装置の一例としてエッチング装置を例示したが、エッチング装置に限らず、CVD成膜等の他方のプラズマ処理装置に適用することができる。また、基板および金属窓として矩形状のものを用いた例を示したが、これに限るものではない。
さらに、被処理基板としてFPD基板を用いた例を示したが、矩形基板であれば太陽電池パネル用の基板等他の基板に対するプラズマ処理にも適用可能である。
1;本体容器
2;金属窓
2a;短辺
2b;長辺
3;アンテナ室
4;処理室
5;支持棚
6;支持梁
7;スリット
7a;絶縁部材
13;高周波アンテナ
71;外側スリット
71a;短辺側部分
71b;長辺側部分
150;蓋
202;中間部
202a;短辺側領域
202b;長辺側領域
211,212;分割部分
G;基板(矩形基板)

Claims (14)

  1. 基板に誘導結合プラズマ処理を施す誘導結合プラズマ処理装置であって、
    基板を収容する処理室と、
    前記処理室内の基板が配置される領域に誘導結合プラズマを生成するための高周波アンテナと、
    前記誘導結合プラズマが生成されるプラズマ生成領域と前記高周波アンテナとの間に配置され、基板に対応して設けられた金属窓と
    を備え、
    前記金属窓は、スリットによって複数の領域に分割され、前記スリットは、少なくともその一部が、位置によって幅が異なるように形成され、これにより、前記高周波アンテナに供給される電流によって前記処理室に形成される誘導電界の分布が調整されることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置。
  2. 前記金属窓は、相対的に幅が広い領域と相対的に幅が狭い領域とを有し、前記スリットのうち前記相対的に幅が狭い領域に対応する部分の幅が、前記相対的に幅が広い領域に対応する部分の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  3. 前記金属窓は、前記金属窓の長辺に対応する長辺側領域と、前記金属窓の短辺に対応する短辺側領域とを有し、前記スリットは、前記短辺側領域に対応する第1のスリットと、前記長辺側領域に対応する第2のスリットとを有し、前記第1のスリットは、前記第2のスリットよりも幅が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  4. 前記第1のスリットは、前記短辺に平行に形成され、前記第2のスリットは、前記長辺に平行に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  5. 前記スリットは、矩形状をなす前記金属窓の外形と同心状の矩形スリットを有し、前記第1のスリットは、前記矩形スリットの短辺であり、前記第2のスリットは、前記矩形スリットの長辺であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  6. 前記スリットは、前記矩形スリットを同心状に複数有し、前記矩形スリットのうち、少なくとも最外側のものが、前記第1のスリットおよび前記第2のスリットを有することを特徴とする請求項5に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  7. 前記スリットは、前記矩形スリットに交差する方向の交差スリットを有することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  8. 前記交差スリットは、前記矩形スリットの対角線状をなしていることを特徴とする請求項7に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  9. 前記第1のスリットおよび前記第2のスリットの少なくとも一方は、高周波アンテナのアンテナ線と平行に形成されていることを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  10. 前記高周波アンテナは、前記金属窓に対応する面内で前記アンテナ線が前記金属窓の周方向に沿って周回するように設けられていることを特徴とする請求項9に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  11. 基板に誘導結合プラズマ処理を施す誘導結合プラズマ処理装置であって、
    基板を収容する処理室と、
    前記処理室内の基板が配置される領域に誘導結合プラズマを生成するための高周波アンテナと、
    前記誘導結合プラズマが生成されるプラズマ生成領域と前記高周波アンテナとの間に配置され、基板に対応して設けられた金属窓と
    を備え、
    前記金属窓は、スリットによって複数の領域に分割され、前記スリットの少なくとも一部が、前記高周波アンテナに供給される電流によって前記処理室に形成される誘導電界の分布が調整されるように、その幅が可変とされることを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置。
  12. 前記金属窓は、相対的に幅が広い領域と相対的に幅が狭い領域とを有し、前記スリットのうち前記相対的に幅が狭い領域に対応する部分の幅が、前記相対的に幅が広い領域に対応する部分の幅よりも大きくなるように、前記スリットの少なくとも一部の幅が可変とされることを特徴とする請求項11に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  13. 前記スリットのうち幅が可変とされる部分は、前記スリットの幅を調整する蓋を有することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  14. 前記蓋は、前記スリットのうち幅が可変とされる部分によって分割された前記金属窓の一方の領域と導通され、他方の領域と絶縁されることを特徴とする請求項13に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
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