JP2016062623A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動作性能を向上できる半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、ビット線とソース線との間に直列に接続された複数のメモリセルと、メモリセルのゲートに接続されたワード線と、制御回路とを具備する。制御回路は、第1ワード線WLnに接続された第1メモリセルからデータを読み出す際、第1ワード線WLnにビット線側で隣り合う第2ワード線WL(n+1)に接続された第2メモリセルからデータを読み出した後、第1ワード線WLnに、第1電圧VCGRVを印加し、第2ワード線WL(n+1)に、第2電圧VREADLAを印加する。制御回路は、第2メモリセルの保持データが第1メモリセルの保持データよりも高い場合に、第1メモリセルの閾値レベルを補正する。
【選択図】図8
【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、ビット線とソース線との間に直列に接続された複数のメモリセルと、メモリセルのゲートに接続されたワード線と、制御回路とを具備する。制御回路は、第1ワード線WLnに接続された第1メモリセルからデータを読み出す際、第1ワード線WLnにビット線側で隣り合う第2ワード線WL(n+1)に接続された第2メモリセルからデータを読み出した後、第1ワード線WLnに、第1電圧VCGRVを印加し、第2ワード線WL(n+1)に、第2電圧VREADLAを印加する。制御回路は、第2メモリセルの保持データが第1メモリセルの保持データよりも高い場合に、第1メモリセルの閾値レベルを補正する。
【選択図】図8
Description
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
メモリセルが三次元に配列されたNAND型フラッシュメモリが知られている。
動作性能を向上できる半導体記憶装置を提供する。
実施形態の半導体記憶装置は、半導体基板の上方に積層され、ビット線とソース線との間に直列に接続された複数のメモリセルと、複数のメモリセルのゲートに接続された複数のワード線と、メモリセルからのデータの読み出し動作を制御する制御回路とを具備する。制御回路は、第1ワード線に接続された第1メモリセルからデータを読み出す際、第1ワード線にビット線側で隣り合う第2ワード線に接続された第2メモリセルからデータを読み出した後、第1ワード線に、読み出しレベルに応じた第1電圧を印加し、第2ワード線に、第2メモリセルの保持データに応じてステップアップされる第2電圧を印加する。制御回路は、第2電圧の値を制御することによって、第2メモリセルの保持データが第1メモリセルの保持データよりも高い場合に、第1メモリセルの閾値レベルを補正する。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する構成要素については、共通する参照符号を付す。
1.第1実施形態
第1実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。以下では半導体記憶装置として、メモリセルが半導体基板の上方に積層された三次元積層型NAND型フラッシュメモリを例に挙げて説明する。
第1実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。以下では半導体記憶装置として、メモリセルが半導体基板の上方に積層された三次元積層型NAND型フラッシュメモリを例に挙げて説明する。
1.1 NAND型フラッシュメモリの構成について
まず、NAND型フラッシュメモリの構成について説明する。
まず、NAND型フラッシュメモリの構成について説明する。
1.1.1 NAND型フラッシュメモリの全体構成について
図1は、本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのブロック図である。図示するようにNAND型フラッシュメモリ10は、メモリセルアレイ11、ロウデコーダ12、センスアンプ13、ソース線ドライバ14、ウェルドライバ15、シーケンサ16、及びレジスタ17を備えている。
図1は、本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのブロック図である。図示するようにNAND型フラッシュメモリ10は、メモリセルアレイ11、ロウデコーダ12、センスアンプ13、ソース線ドライバ14、ウェルドライバ15、シーケンサ16、及びレジスタ17を備えている。
メモリセルアレイ11は、それぞれがワード線及びビット線に関連付けられた複数の不揮発性メモリセルの集合である複数のブロックBLK(BLK0、BLK1、BLK2、…)を備えている。ブロックBLKはデータの消去単位となり、同一ブロックBLK内のデータは一括して消去される。ブロックBLKの各々は、メモリセルが直列接続されたNANDストリング18の集合(これをフィンガーFNG(FNG0、FNG1、FNG2、…)と呼ぶ)を、複数、備えている。もちろん、メモリセルアレイ11内のブロック数や、1ブロックBLK内のフィンガー数は任意である。
ロウデコーダ12は、ブロックアドレスやページアドレスをデコードして、対応するブロックのいずれかのワード線を選択する。そしてロウデコーダ12は、選択ワード線及び非選択ワード線に、適切な電圧を印加する。
センスアンプ13は、データの読み出し時には、メモリセルからビット線に読み出されたデータをセンス・増幅する。またデータの書き込み時には、書き込みデータをメモリセルに転送する。メモリセルアレイ11へのデータの読み出し及び書き込みは、複数のメモリセル単位で行われ、この単位がページとなる。
ソース線ドライバ14は、ソース線に電圧を印加する。
ウェルドライバ15は、NANDストリング18が形成されるウェル領域に電圧を印加する。
レジスタ17は、種々の信号を保持する。例えば、データの書き込みや消去動作のステータスを保持し、これによってコントローラに動作が正常に完了したか否かを通知する。あるいはレジスタ17は、コントローラ200から受信したコマンドやアドレス等を保持し、また種々のテーブルを保持することも可能である。
シーケンサ16は、NAND型フラッシュメモリ10全体の動作を制御する。
1.1.2 メモリセルアレイ11について
次に、上記メモリセルアレイ11の構成の詳細について説明する。図2はいずれかのブロックBLKの回路図であり、他のブロックBLKも同様の構成を有している。
次に、上記メモリセルアレイ11の構成の詳細について説明する。図2はいずれかのブロックBLKの回路図であり、他のブロックBLKも同様の構成を有している。
図示するように、ブロックBLKは例えば4つのフィンガーFNG(FNG0〜FNG3)を含む。また各々のフィンガーFNGは、複数のNANDストリング18を含む。
NANDストリング18の各々は、例えば8個のメモリセルトランジスタMT(MT0〜MT7)と、選択トランジスタST(ST1、ST2)とを含んでいる。なお、メモリセルトランジスタMTと選択トランジスタSTとの間にダミートランジスタを設けても良く、このような例は、後述する第5実施形態で説明する。
メモリセルトランジスタMTは、制御ゲートと電荷蓄積層とを含む積層ゲートを備え、データを不揮発に保持する。メモリセルトランジスタMTの個数は8個に限られず、16個や32個、64個、128個等であってもよく、その数は限定されるものではない。メモリセルトランジスタMTは、選択トランジスタST1、ST2間に、その電流経路が直列接続されるようにして配置されている。この直列接続の一端側のメモリセルトランジスタMT7の電流経路は選択トランジスタST1の電流経路の一端に接続され、他端側のメモリセルトランジスタMT0の電流経路は選択トランジスタST2の電流経路の一端に接続されている。
フィンガーFNG0〜FNG3の各々の選択トランジスタST1のゲートは、それぞれセレクトゲート線SGD0〜SGD3に共通接続される。他方で、選択トランジスタST2のゲートは、複数のフィンガー間で同一のセレクトゲート線SGSに共通接続される。また、同一のブロック内にあるメモリセルトランジスタMT0〜MT7の制御ゲートはそれぞれワード線WL0〜WL7に共通接続される。
すなわち、ワード線WL0〜WL7及びセレクトゲート線SGSは同一ブロックBLK内の複数のフィンガーFNG0〜FNG3間で共通に接続されているのに対し、セレクトゲート線SGDは、同一ブロックであってもフィンガーFNG0〜FNG3毎に独立している。
また、メモリセルアレイ11内でマトリクス状に配置されたNANDストリング18のうち、同一行にあるNANDストリング18の選択トランジスタST1の電流経路の他端は、いずれかのビット線BL(BL0〜BL(L−1)、(L−1)は1以上の自然数)に共通接続される。すなわちビット線BLは、複数のブロックBLK間でNANDストリング18を共通に接続する。また、選択トランジスタST2の電流経路の他端はソース線SLに共通に接続されている。ソース線SLは、例えば複数のブロック間でNANDストリング18を共通に接続する。
前述の通り、同一ブロック内にあるメモリセルトランジスタMTのデータは、一括して消去される。これに対してデータの読み出し及び書き込みは、いずれかのブロックのいずれかのフィンガーFNGにおける、いずれかのワード線WLに共通に接続された複数のメモリセルトランジスタMTにつき、一括して行われる。この単位を「ページ」と呼ぶ。
図3は、本実施形態に係るメモリセルアレイ11の一部領域の断面図である。図示するように、p型ウェル領域20上に複数のNANDストリング18が設けられている。すなわち、ウェル領域20上には、セレクトゲート線SGSとして機能する複数の配線層27、ワード線WLとして機能する複数の配線層23、及びセレクトゲート線SGDとして機能する複数の配線層25が設けられている。
そして、これらの配線層25、23、及び27を貫通してウェル領域20に達するメモリホール26が形成されている。メモリホール26の側面には、ブロック絶縁膜28、電荷蓄積層29(絶縁膜)、及びゲート絶縁膜30が順次設けられ、更にメモリホール26内を導電膜31が埋め込んでいる。導電膜31は、NANDストリング18の電流経路として機能し、メモリセルトランジスタMT並びに選択トランジスタSTの動作時にチャネルが形成される領域である。
各NANDストリング18において、複数(本例では4層)設けられた配線層27は、電気的に共通に接続されて、同一のセレクトゲート線SGSに接続される。すなわち、この4層の配線層27は、実質的に1つの選択トランジスタST2のゲート電極として機能する。これは選択トランジスタST1(4層のセレクトゲート線SGD)についても同様である。
以上の構成により、各NANDストリング18において、ウェル領域20上に選択トランジスタST2、複数のメモリセルトランジスタMT、及び選択トランジスタST1が順次積層されている。
なお図3の例では、選択トランジスタSTはメモリセルトランジスタMTと同様に電荷蓄積層29を備えている。しかし、選択トランジスタSTは実質的にデータを保持するメモリセルとして機能するものでは無く、スイッチとして機能する。従って、選択トランジスタSTがオン/オフする閾値が、電荷蓄積層29に電荷を注入することによって制御されても良い。
導電膜31の上端には、ビット線BLとして機能する配線層32が設けられている。ビット線BLは、センスアンプ13に接続される。
更に、ウェル領域20の表面内には、n+型不純物拡散層33及びp+型不純物拡散層34が設けられている。拡散層33上にはコンタクトプラグ35が設けられ、コンタクトプラグ35上には、ソース線SLとして機能する配線層36が設けられる。また、拡散層34上にはコンタクトプラグ37が設けられ、コンタクトプラグ37上には、ウェル配線CPWELLとして機能する配線層38が設けられる。配線層36及び38は、セレクトゲート線SGDよりも上層であり、且つ配線層32よりも下層のレイヤに形成される。
以上の構成が、図3を記載した紙面の奥行き方向に複数配列されており、奥行き方向に並ぶ複数のNANDストリング18の集合によってフィンガーFNGが形成される。また、同一ブロック内に含まれる複数のセレクトゲート線SGSとして機能する配線層27は、互いに共通に接続されている。つまり、隣接するNANDストリング18間のウェル領域20上にもゲート絶縁膜30が形成され、拡散層33に隣接する半導体層27及びゲート絶縁膜30は、拡散層33近傍まで形成される。
従って、選択トランジスタST2がオン状態とされる際、選択トランジスタST2に形成されるチャネルは、メモリセルトランジスタMT0と拡散層33とを電気的に接続する。また、ウェル配線CPWELLに電圧を印加することで、導電膜31に電位を与えることが出来る。
なお、メモリセルアレイ11の構成についてはその他の構成であっても良い。すなわちメモリセルアレイ11の構成については、例えば、“三次元積層不揮発性半導体メモリ”という2009年3月19日に出願された米国特許出願12/407,403号に記載されている。また、“三次元積層不揮発性半導体メモリ”という2009年3月18日に出願された米国特許出願12/406,524号、“不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法”という2010年3月25日に出願された米国特許出願12/679,991号“半導体メモリ及びその製造方法”という2009年3月23日に出願された米国特許出願12/532,030号に記載されている。これらの特許出願は、その全体が本願明細書において参照により援用されている。
1.1.3 メモリセルトランジスタの閾値分布について
図4は、本実施形態に係るメモリセルトランジスタMTの取りうるデータ及び閾値分布を示す。
図4は、本実施形態に係るメモリセルトランジスタMTの取りうるデータ及び閾値分布を示す。
図示するように、各々のメモリセルトランジスタMTは、その閾値に応じて例えば2ビットのデータを保持可能である。この2ビットデータは、閾値の低いものから順番に、例えば“11”、“01”、“00”、“10”である。
“11”データを保持するメモリセルの閾値は、“E”レベルである。Eレベルは、電荷蓄積層内の電荷が引き抜かれて、データが消去された状態における閾値であり、正または負の値である(例えば電圧VA未満)。
“01”、“00”、及び“10”も、電荷蓄積層内に電荷が注入されて、データが書き込まれた状態の閾値である。“01”データを保持するメモリセルの閾値は“A”レベルであり、Eレベルよりも高い(例えば電圧VA以上、VB未満であり、VA<VB)。“00”データを保持するメモリセルの閾値は“B”レベルであり、Aレベルよりも高い(例えば電圧VB以上、VC未満であり、VB<VC)。“10”データを保持するメモリセルの閾値は“C”レベルであり、Bレベルよりも高い(例えば電圧VC以上)。
もちろん、2ビットデータと閾値との関係はこの関係に限定されるものでは無く、例えば“11”データが“C”レベルに対応するような場合であっても良く、両者の関係については適宜選択出来る。
1.2 データの書き込み動作について
次に、本実施形態に係るデータの書き込み動作について簡単に説明する。図5は、データプログラム時におけるNANDストリング18の回路図であり、各配線に印加される電圧を示している。
次に、本実施形態に係るデータの書き込み動作について簡単に説明する。図5は、データプログラム時におけるNANDストリング18の回路図であり、各配線に印加される電圧を示している。
図示するように、センスアンプ13は、書き込みデータに応じて、ビット線BLに0Vまたは正電圧VDDを印加する。すなわちセンスアンプ13は、電荷蓄積層に電荷を注入して閾値レベルを“E”レベルから“A”レベル以上に上昇させる場合(これを“0”プログラムと呼ぶ)には、ビット線BLに例えば0Vを印加する。他方で、閾値レベルを“E”レベルで維持させる場合(これを“1”プログラムと呼ぶ)には、ビット線BLに例えば正電圧VDDを印加する。
更にロウデコーダ12は、例えばワード線WL2を選択し、選択ワード線WL2に正の高電圧VPGM(例えば20V)を印加し、その他の非選択ワード線WL0、WL1、及びWL3〜WL7に正電圧VPASSを印加する。電圧VPGMは、FNトンネリングにより電荷蓄積層に電荷を注入するための高電圧である。また電圧VPASSは、保持データに関わらずメモリセルトランジスタMTをオンさせつつ、後述するように非選択のメモリセルトランジスタへの誤書き込みを防止する電圧であり、VPGM>VPASSである。
またロウデコーダ12は、選択したフィンガーFNGのセレクトゲート線SGDに正電圧VSGDを印加し、セレクトゲート線SGSにVSGS(例えば0〜0.3V)を印加する。
以上の結果、メモリセルトランジスタMT0〜MT7はオン状態となる。また、ビット線BLに0Vが印加された選択トランジスタST1はオン状態となり、ビット線BLにVDDが印加された選択トランジスタST2はカットオフする。選択トランジスタST2はオフ状態である。
従って、選択トランジスタST1がオン状態とされたNANDストリング18では、選択ワード線WL2に接続されたメモリセルトランジスタMT2のチャネルに0Vが転送される。よって、FNトンネリングにより電荷蓄積層に電荷が注入され、メモリセルトランジスタMT2の閾値は上昇される。他方で、選択トランジスタST2がカットオフ状態とされたNANDストリングでは、メモリセルトランジスタMTのチャネルは電気的にフローティングとなり、ワード線WLとのカップリングにより、その電位はVPASSに近い電圧まで上昇する。この結果、メモリセルトランジスタMT2では、制御ゲートとチャネルとの間の電位差が小さくなり、電荷が電荷蓄積層に注入されず、メモリセルトランジスタMT2の閾値レベルは維持される(あるいは、電荷蓄積層への電荷注入量を極めて少なく抑えることが出来るので、閾値レベルの変動を最小限とし、実質的にデータは書き込まれない)。
図6は、本実施形態に係るデータ書き込み時における閾値電圧の変動の様子を示している。データの書き込みは、電圧VPGMを用いて閾値を変動させるプログラム動作と、その結果、閾値が目的のレベルにまで上昇したかを確認するベリファイ動作との組み合わせである。
本例の場合、“A”レベル、“B”レベル、及び“C”レベルを書き込む際に使用されるベリファイレベルは、それぞれ、終始VA、VB、及びVCである。つまり、電荷蓄積層に導電体を用いたNAND型フラッシュメモリにおいて用いられる二段階書き込みのような手法は用いない。
二段階書き込みでは、まず第1の書き込みにおいて、“E”及び“A”レベルへ書き込むべきメモリセルトランジスタMTの閾値は“E”レベルに維持され、“B”及び“C”レベルへ書き込むべきメモリセルトランジスタMTの閾値は、例えばVAとVCとの中間レベルの“LM”レベルに書き込まれる。つまり、ベリファイレベルとして、例えばVAとVBの間の電圧VLMが用いられる。その後、第2の書き込みにおいて、“LM”レベルから“B”レベル及び“C”レベルへの書き込みが行われる。
本例では、このような“LM”レベルを用いることなく、目標となる閾値レベルが“C”レベルであれば、初めからベリファイレベルとしてVCを用いて書き込みを行う。“A”レベル及び“B”レベルも同様である。
1.3 データの読み出し動作について
次に、本実施形態に係る読み出し動作について説明する。
次に、本実施形態に係る読み出し動作について説明する。
1.3.1 読み出し動作の流れについて
まず、読み出し動作の大まかな流れについて、図7を用いて説明する。図7は、読み出し動作時におけるNANDストリング18の回路図であり、各配線の電圧を示している。また図7では、ワード線WL2に接続されたメモリセルトランジスタMT2からデータを読み出す場合を例示している。
まず、読み出し動作の大まかな流れについて、図7を用いて説明する。図7は、読み出し動作時におけるNANDストリング18の回路図であり、各配線の電圧を示している。また図7では、ワード線WL2に接続されたメモリセルトランジスタMT2からデータを読み出す場合を例示している。
図示するように、読み出し動作は、大きくは「事前読み出し」と「本読み出し」とを含む。事前読み出しとは、本来、データを読み出したいワード線WL2にドレイン側で隣り合うワード線WL3に接続されたメモリセルトランジスタMTからデータを読み出す動作である。そして本読み出しが、本来の読み出し対象であるワード線WL2からデータを読み出す動作である。本読み出しでは、事前読み出し対象とされた非選択ワード線WL3には、その他の非選択ワード線WLと異なる電圧VREADLAが印加される。
事前読み出し時において、センスアンプ13は、ビット線BLに電流を供給し、例えば電圧VBLにプリチャージする。ロウデコーダ12は、選択ワード線WL3に正電圧VCGRVを印加し、その他の非選択ワード線WL0〜WL2及びWL4〜WL7に正電圧VREADを印加する。電圧VCGRVは、読み出し対象となるデータに応じて変化し、例えば図4で説明した電圧VA、VB、及びVCのいずれかとされる。また電圧VREADは、保持データに関わらずメモリセルトランジスタMTをオンさせる電圧であり、VCGRV<VREADである。
またロウデコーダ12は、選択したフィンガーFNGのセレクトゲート線SGD及びSGSに正電圧VSGを印加する。
以上の結果、選択トランジスタST及びメモリセルトランジスタMT0〜MT2及びMT4〜MT7はオン状態となり、メモリセルトランジスタMT3は、保持データとVCGRVとの関係に基づいて、オン状態またはオフ状態となる。事前読み出しでは、VCGRVが順次上昇されることで、ワード線WL3に接続されたメモリセルトランジスタMTからデータがセンスアンプ13に読み出される。
本読み出しが事前読み出しと異なる点は、選択ワード線WL2に隣接する非選択ワード線WL3に、電圧VREADLAが印加される点である。電圧VREADLAは、電圧VREADと同様に、保持データに関わらずメモリセルトランジスタMTをオンさせる電圧である。そして電圧VREADLAは、後述するセル間干渉効果による閾値変動の影響を補正するための電圧であり、VREADとは異なる値である。そして、セル間干渉効果の程度によって、VREADLA>VREADであっても良いし、VREADLA<VREADであっても良い。
また電圧VREADLAは、電圧VREADと異なり、読み出し動作中にメモリセルトランジスタMT3の保持するデータ毎にステップアップされる。そして、ステップアップされる毎に、対応するメモリセルトランジスタMT2から読み出されたデータが、センスアンプ13でストローブされる。
1.3.2 読み出し動作の詳細について
上記読み出し動作の詳細について説明する。各メモリセルトランジスタMTが2ビット以上のデータを保持可能な場合、前述の本読み出しは、ビット毎に行われる。本例では、図4で説明したようにメモリセルトランジスタMTが2ビットデータを保持する場合を例に説明する。この2ビットデータの各ビット(上位ビットと下位ビット)の本読み出しは、それぞれ独立して行われる。上位ビット読み出しでは、“E”レベルを保持するビット(メモリセルトランジスタMT)と“C”レベルを保持するビットとが特定される。下位ビット読み出しでは、各ビットが“A”レベル以下であるか(つまり、“E”レベルまたは“A”レベルのいずれかを保持する)、それとも“B”レベル以上であるか(つまり、“B”レベルまたは“C”レベルのいずれかを保持する)が特定される。
上記読み出し動作の詳細について説明する。各メモリセルトランジスタMTが2ビット以上のデータを保持可能な場合、前述の本読み出しは、ビット毎に行われる。本例では、図4で説明したようにメモリセルトランジスタMTが2ビットデータを保持する場合を例に説明する。この2ビットデータの各ビット(上位ビットと下位ビット)の本読み出しは、それぞれ独立して行われる。上位ビット読み出しでは、“E”レベルを保持するビット(メモリセルトランジスタMT)と“C”レベルを保持するビットとが特定される。下位ビット読み出しでは、各ビットが“A”レベル以下であるか(つまり、“E”レベルまたは“A”レベルのいずれかを保持する)、それとも“B”レベル以上であるか(つまり、“B”レベルまたは“C”レベルのいずれかを保持する)が特定される。
<上位ビット読み出しについて>
まず、上位ビット読み出しにつき、図8を用いて説明する。図8は、事前読み出しと、本読み出しにおける上位ビット読み出し時における、読み出し対象となるワード線WLn(nは1以上の自然数)及びこれにドレイン側で隣り合うワード線WL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
まず、上位ビット読み出しにつき、図8を用いて説明する。図8は、事前読み出しと、本読み出しにおける上位ビット読み出し時における、読み出し対象となるワード線WLn(nは1以上の自然数)及びこれにドレイン側で隣り合うワード線WL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
図示するように、シーケンサ16は、まず事前読み出しを行う(時刻t0〜t1)。事前読み出しにおいてロウデコーダ12は、ワード線WL(n+1)を選択して、WL(n+1)に、電圧VCGRV_A、VCGRV_B、及びVCGRV_Cを順次印加する(nは選択ワード線番号であり、本例の場合は0〜6のいずれか)。電圧VCGRV_A、VCGRV_B、及びVCGRV_Cは、例えば図4に示した電圧VA、VB、及びVCであっても良い。またロウデコーダ12は、ワード線WLn及びその他の非選択ワード線WLに、電圧VREADを印加する。この結果、選択フィンガーFNGにおいてワード線WL(n+1)に接続された全メモリセルトランジスタMTのデータが確定し、例えばセンスアンプ13またはシーケンサ16に保持される。
次にシーケンサ16は、本読み出し(上位ビット読み出し)を行う。図8の例では、まず、各ビットが“E”レベルの閾値を有するのか、または“A”レベル以上の閾値を有する(つまり、“A”レベル、“B”レベル、及び“C”レベルのいずれかの閾値を有する)のかを特定する読み出し(これを読み出し動作ARと呼ぶ)が行われる。
読み出し動作ARにおいて、ロウデコーダ12は、選択ワード線WLnに電圧VCGRV_A(例えばVA)を印加する。またロウデコーダ12は、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_C1を順次印加する(それぞれの期間を、期間AR1、AR2、AR3、及びAR4と呼ぶ)。例えば、VREADLA_E<VREADLA_A<VREADLA_B<VREADLA_C1である。その他の非選択ワード線WLには、電圧VREADが印加される。電圧VREADは、これに限定されるものでは無いが、例えばVREADLA_Eよりも高く、VREADLA_Aよりも低い電圧である。もちろん、VREADはVREADLA_Eより低い場合であっても良い。
そしてセンスアンプ13は、事前読み出し結果が“E”レベルであったカラムについては、期間AR1でデータをセンス・ストローブする。なお、データの「ストローブ」とは、ある時刻において、ビット線に流れる電流またはビット線の電圧に応じて、読み出しデータが“0”であるか“1”であるかを確定させ、そのデータをセンスアンプ13内のラッチ回路に取り込む動作のことである。また事前読み出し結果が“B”レベルであったカラムについては、期間AR2でデータをセンス・ストローブする。更に、事前読み出し結果が“B”レベルであったカラムについては、期間AR3でデータをセンス・ストローブする。そして、事前読み出し結果が“C”レベルであったカラムについては、期間AR4でデータをセンス・ストローブする。
次にシーケンサ16は、“C”レベルを有するビットを特定する読み出し(読み出し動作CR)を実行する。
読み出し動作CRにおいて、ロウデコーダ12は、選択ワード線WLnに電圧VCGRV_C(例えばVC)を印加する。またロウデコーダ12は、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_EAB及びVREADLA_C2を順次印加する(それぞれの期間を、期間CR1及びCR2と呼ぶ)。例えば、VREADLA_EAB<VREADLA_C2である。また、少なくともVREADLA_EAB<VREADLA_C1である。
そしてセンスアンプ13は、事前読み出し結果が“E”レベル、“A”レベル、及び“B”レベルであったカラムについては、期間CR1でデータをセンス・ストローブする。また、事前読み出し結果が“C”レベルであったカラムについては、期間CR2でデータをセンス・ストローブする。
以上により、読み出し対象とされたワード線WLにつき、“E”レベルと“C”レベルの閾値を有するビットが特定される。
上記動作の具体例を、図9を用いて説明する。図9は、上位ビット読み出し時における、ワード線WLn及びWL(n+1)に対応するページデータと、センスアンプ13内のラッチ回路で確定されるデータとを示す模式図である。図9では説明の簡単化のために、16個のメモリセルトランジスタで1ページが構成されている場合を仮定する。また、各ビット線BL0〜BL15に接続されたメモリセルトランジスタMTまたはメモリセルトランジスタMTの保持するデータを、ビット0〜ビット15と呼び、これらのビットに対応するカラムアドレスをアドレス0〜15と呼ぶ。そしてこのページデータが“EABCEABCEABCEABC”であったとする。
図示するように、事前読み出しを行った結果、ワード線WL(n+1)に対応するページデータは、“EEEEAAAABBBBCCCC”である。
次にシーケンサ16は本読み出しを行う。本読み出しにあたって、本例ではまず“E”レベルを保持するビットを特定する(読み出し動作AR)。
シーケンサ16の命令に従ってロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_A(例えばVA)を印加し、WL(n+1)にVREADLA_Eを印加する(期間AR1)。この期間AR1においてセンスアンプ13は、隣接ビットデータ(WL(n+1)のデータ)が“E”レベルであるビット、すなわちビット線BL0〜BL3に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL0〜BL3のうち、ビット線BL0にセル電流が流れる。従って、ビット0=“E”が確定し、このデータがセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。データの確定したビットは、以後、読み出し対象とはならず、ビット線BLは例えば0V等、一定の電位に固定される。他方、ビット線BL1〜BL3にはセル電流は流れないので、ビット1〜3は“A”レベル以上であることが確定する(言い換えれば、データは未確定、と言うことも出来る)。もちろん、“E”レベルを保持するその他のビット4、8、及び12に対応したビット線BL4、BL8、及びBL12にもセル電流は流れる可能性がある(セル間干渉効果によって閾値が上昇していれば、電流は流れない)。しかし、これらのビットの隣接ビットは“E”レベルではないので、期間AR1ではセンス・ストローブされない。
引き続きロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Aを印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_Aにステップアップする(期間AR2)。この期間AR2においてセンスアンプ13は、隣接ビットデータが“A”であるビット、すなわちビット線BL4〜BL7に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL4〜BL7のうち、ビット線BL4にセル電流が流れる。従って、ビット4=“E”が確定し、センスアンプ13のラッチ回路に格納される。これにより、以後、ビット線BL4は読み出し対象から外される。ビット線BL5〜BL7にはセル電流は流れないので、ビット5〜7は“A”レベル以上であることが確定する。また、ビット線BL8及びBL12にもセル電流は流れる可能性があるが、AR2ではセンス・ストローブされない。
更にロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Aを印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_Bにステップアップする(期間AR3)。この期間AR3においてセンスアンプ13は、隣接ビットデータが“B”であるビット、すなわちビット線BL8〜BL11に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL8〜BL11のうち、ビット線BL8にセル電流が流れる。従って、ビット8=“E”が確定し、センスアンプ13のラッチ回路に格納される。これにより、以後、ビット線BL8は読み出し対象から外される。ビット線BL9〜BL11にはセル電流は流れないので、ビット9〜11は“A”レベル以上であることが確定する。また、ビット線BL12にもセル電流の流れる可能性があるが、AR3ではセンス・ストローブされない。
更にロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Aを印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_C1にステップアップする(期間AR4)。この期間AR4においてセンスアンプ13は、隣接ビットデータが“C”であるビット、すなわちビット線BL12〜BL15に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL12〜BL15のうち、ビット線BL12にセル電流が流れる。従って、ビット12=“E”が確定し、センスアンプ13のラッチ回路に格納される。これにより、以後、ビット線BL12は読み出し対象から外される。ビット線BL13〜BL15にセル電流は流れないので、ビット13〜15は“A”レベル以上であることが確定する。
次にシーケンサ16は、“C”レベルを保持するビットを特定する(読み出し動作CR)。すなわちシーケンサ16の命令に従ってロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_C(例えばVC)を印加し、WL(n+1)にVREADLA_EABを印加する(期間CR1)。この期間CR1においてセンスアンプ13は、隣接ページデータが“E”、“A”、及び“B”であるビット、すなわちビット線BL0〜BL11に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL0〜BL11のうち、ビット線BL3、BL7、及びBL11にセル電流が流れる。従って、ビット3、7、及び11=“C”が確定し、このデータがセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。そして、これらのビット線BLの電位は一定に固定される。もちろん、“C”レベルを保持するビット15に対応したビット線BL15にもセル電流は流れる可能性がある。しかし、このビット15の隣接ビットは“E”レベルではないので、期間CR1ではセンス・ストローブされない。また、すでに“E”レベルであることが確定しているビット0、4、及び8以外のビット1、2、5、6、9、及び10が、“A”レベルまたは“B”レベルであることが確定する。
引き続きロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_C2を印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_C2にステップアップする(期間CR2)。この期間CR2においてセンスアンプ13は、隣接ページデータが“C”であるビット、すなわちビット線BL12〜BL15に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL12〜BL15のうち、ビット線BL15にセル電流が流れる。従って、ビット15=“C”が確定し、このデータがセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。また、既に“E”レベルであることが確定しているビット12を除くビット13及び14が、“A”レベルまたは“B”レベルでることが確定する。
以上の上位ビット読み出しにより、ビット0、3、4、7、8、11、12、及び15のデータが確定する。すなわち、“E”レベル及び”C”レベルを有するビットが全て確定する。
<下位ビット読み出しについて>
次に、下位ビット読み出しにつき、図10を用いて説明する。図10は、事前読み出しと、本読み出しにおける下位ビット読み出し時におけるワード線WLn及びWL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
次に、下位ビット読み出しにつき、図10を用いて説明する。図10は、事前読み出しと、本読み出しにおける下位ビット読み出し時におけるワード線WLn及びWL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
図示するように、シーケンサ16は、まず事前読み出しを行う(時刻t0〜t1)。この事前読み出しは、上位ビット読み出し時に行った動作と同じである。同一ワード線につき、上位ビットと下位ビットを連続して読み出す場合には、下位ビット読み出しにおける事前読み出しを省略しても良い。
次にシーケンサ16は、本読み出し(下位ビット読み出し)を行う。下位ビット読み出しでは、各ビットの閾値が“A”レベル以下(すなわち、“E”レベルと“A”レベルのいずれかを有する)であるか、それとも“B”レベル以上(すなわち、“B”レベルと“C”レベルのいずれかを有する)であるかが判定される(読み出し動作BR)。
すなわち、ロウデコーダ12は、選択ワード線WLnに電圧VCGRV_B(例えばVB)を印加する。またロウデコーダ12は、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_EA、VREADLA_B、及びVREADLA_Cを順次印加する(それぞれの期間を、期間BR1、BR2、及びBR3と呼ぶ)。例えば、VREADLA_EA<VREADLA_B<VREADLA_Cであり、VREADLA_EAはVREADとおなじでも良いし、VREADよりも小さくても良い。
そしてセンスアンプ13は、事前読み出し結果が“E”レベルであったカラム及び“A”レベルであったカラムについては、期間BR1でデータをセンス・ストローブする。また、事前読み出し結果が“C”レベルであったカラムについては、期間BR2でデータをセンス・ストローブする。更に、事前読み出し結果が“C”レベルであったカラムについては、期間BR3でデータをセンス・ストローブする。
以上により、各ビットの閾値が“A”レベル以下であるのか“B”レベル以上であるのかが特定される。
上記動作の具体例を、図11を用いて説明する。図11は、下位ビット読み出し時における、ワード線WLn及びWL(n+1)に対応するページデータと、センスアンプ13内のラッチ回路で確定されるデータとを示す模式図である。
まずシーケンサは、図9で説明したように事前読み出しを行う。この結果、ワード線WL(n+1)に対応するページデータは、“EEEEAAAABBBBCCCC”である。なお、図9で“E”レベル及び“C”レベルのビットを確定させた後に連続して上位ビット読み出しを行う際には、事前読み出しは省略出来る。
そしてシーケンサ16は、本読み出しを行って、ワード線WLnについての上位ビットを読み出す。すなわち、シーケンサ16の命令に従ってロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_B(例えばVB)を印加し、WL(n+1)にVREADLA_EAを印加する(期間BR1)。
この期間BR1においてセンスアンプ13は、隣接ビットデータが“E”及び“A”レベルであるビット、すなわちビット線BL0〜BL7に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。このうち本例では、ビット線BL0、BL1、BL4、及びBL5にセル電流が流れる。従って、ビット0、1、4、及び5が“E”レベルまたは“A”レベルであることが確定し、その旨の情報がセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。他方で、ビット線BL2、BL3。BL6、及びBL7にはセル電流は流れない。従って、ビット2、3、6、及び7が“B”レベルまたは“C”レベルであることが確定し、その旨の情報がラッチ回路に格納される。
引き続きロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Bを印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_Bにステップアップする(期間BR2)。この期間BR2においてセンスアンプ13は、隣接ビットデータが“B”であるビット、すなわちビット線BL8〜BL11に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL8及びBL9にセル電流が流れる。従って、ビット8及び9が“E”レベルまたは“A”であることが確定し、ビット10及び11が“B”レベルまたは“C”レベルであることが確定し、これらの情報がセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。
更にロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Aを印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_Cにステップアップする(期間BR3)。この期間BR3においてセンスアンプ13は、隣接ビットデータが“C”であるビット、すなわちビット線BL12〜BL15に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。本例では、ビット線BL12及びBL13にセル電流が流れる。従って、ビット12及び13が“E”レベルまたは“A”レベルであることが確定し、ビット14及び15が“B”レベルまたは“C”レベルであることが確定し、これらの情報がセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。
以上の結果、図11のラッチ回路に示すように、読み出し対象ページにおける全ビット0〜15につき、そのデータが“A”レベル以下であるか“B”レベル以上であるかが確定する。
1.4 本実施形態に係る効果
本実施形態に係る半導体記憶装置であると、データの読み出し動作信頼性を向上出来る。本効果につき、以下、詳細に説明する。
本実施形態に係る半導体記憶装置であると、データの読み出し動作信頼性を向上出来る。本効果につき、以下、詳細に説明する。
図12乃至図14は、ワード線WLnにそれぞれ“A”レベル、“B”レベル、及び“C”レベルを書き込む際の電荷分布の理想的なモデルと現実的なモデルとを示している。
図12に示すように、例えば“A”レベルの閾値が、電子50個前後によって実現されると仮定すると、理想的には、全ての電子がワード線WLnとオーバーラップする領域R1に存在することが望ましい。しかし、電荷蓄積層に絶縁膜を用いたMONOS構造の場合、電荷蓄積層は、隣接するメモリセルトランジスタMT間で互いに接続されている。言い換えれば、隣り合うワード線間にも電荷蓄積層が設けられる(領域R2及びR3)。従って、図12の現実的なモデルに示すように、電子の一部は領域R2及びR3にもトラップされる。
仮に、本来、領域R1に入るべき電子数の1/3程度が領域R2及びR3にトラップされ、これらの領域R2及びR3に存在する電子の1/4程度が閾値変動に寄与すると仮定する。すると、“A”レベルを書き込んだ際には、領域R1に存在する電子は例えば約42個、領域R2及びR3に存在する電子はそれぞれ約14個となる。領域R1の電子数は、50個よりも少ない42個であるが、領域R2及びR3に存在する電子のうち、約7個が閾値変動に寄与する。つまり、領域R1に42+7=49個の電子が存在するのと等価な状態となるので、この状態でプログラムベリファイにパスする。
このことは“B”レベル及び“C”レベルでも同様である。図13は、“B”レベルの場合を示している。図13の例であると、“B”レベルの閾値は、領域R1にトラップされた例えば電子100個前後によって実現される。すると、現実的なモデルでは、領域R1に存在する電子は約85個であり、領域R2及びR3にそれぞれ約28個の電子が存在する。そして、領域R2及びR3に存在する電子のうち、約14個が閾値変動に寄与する。つまり、領域R1に85+14=99個の電子が存在するのと等価な状態となるので、この状態でプログラムベリファイにパスする。
図14は、“C”レベルの場合を示している。図14の例であると、“C”レベルの閾値は、領域R1にトラップされた例えば電子150個前後によって実現される。すると、現実的なモデルでは、領域R1に存在する電子は約130個であり、領域R2及びR3にそれぞれ約43個の電子が存在する。そして、領域R2及びR3に存在する電子のうち、約22個が閾値変動に寄与する。つまり、領域R1に130+22=152個の電子が存在するのと等価な状態となるので、この状態でプログラムベリファイにパスする。
以上のようなモデルの基、ワード線WLnとWL(n+1)との間におけるセル間の干渉効果について、図15及び図16を用いて説明する。図15は、現実的なモデルにおいて、ワード線WLnに“A”レベルを書き込み、その後ワード線WL(n+1)に“C”レベルを書き込んだ場合の電荷分布を示す。また図16は、ワード線WLnに“C”レベルを書き込み、その後ワード線WL(n+1)に“A”レベルを書き込んだ場合の電荷分布を示す。
図15に示すように、ワード線WLnに“A”レベルを書き込んだ後、ワード線WL(n+1)に“C”レベルを書き込んだ場合、領域R3にトラップされる電子数は例えば約43個となる。つまり、“A”書き込み時に領域R3には約14個の電子がトラップされ、引き続く“C”書き込みによって、領域R3には新たに約29個の電子がトラップされる。
この結果、領域R2及びR3においてメモリセルトランジスタMTnの閾値変動に寄与する電子数は約14個となる。つまり、領域R1の電子数が42+14=56個の場合と等価となる。これは、本来の電子数50個よりも1割以上、多い電子数である。その結果、メモリセルトランジスタMTnの閾値は、“A”レベルよりも高くなる可能性があり、場合によっては“B”レベルに達するおそれもある。
反対に、ワード線WLnに“C”レベルを書き込んだ後、ワード線WL(n+1)に“A”レベルを書き込んだ場合には、このような現象は生じないと考えられる。なぜなら、図16に示すように、“C”書き込みの時点で領域R3には約43個の電子がトラップされる。よって、ワード線WL(n+1)への“A”書き込み時には、領域R3には1個も電子が入らないと考えられるからである。従って、“C”レベルに寄与する電子数は約152個であり、ほぼ本来の電子数と同数となる。
上記から、あるメモリセルトランジスタMT(n+1)がメモリセルトランジスタMTの閾値に影響を与えるのは、メモリセルトランジスタMT(n+1)の閾値がメモリセルトランジスタMTnの閾値よりも高い場合、ということが分かる。
図17は、“E”〜“C”レベルの閾値分布が、上記セル間干渉効果によって変動する様子を示している。図示するように、メモリセルトランジスタMTnが“C”レベルが有する場合、ドレイン側で隣り合うメモリセルトランジスタMT(n+1)からは影響を受けない。
これに対して“B”レベルは、メモリセルトランジスタMT(n+1)が“C”レベルである場合に、閾値が上昇する。また“A”レベルは、メモリセルトランジスタMT(n+1)が“B”レベルまたは“C”レベルである場合に、閾値が上昇する。更に“E”レベルは、メモリセルトランジスタMT(n+1)が“A”レベル、“B”レベル、または“C”レベルである場合に、閾値が上昇する。
このようなセル間干渉効果によって閾値電圧が上昇していることを想定して、本実施形態では、ドレイン側で隣り合うワード線WL(n+1)に、VREADよりも大きい(小さい場合もあり得る)電圧VREADLAを印加する(補正読み出し)。このVREADとVREADLAとの差分の電圧により、閾値変動の影響を相殺し、誤読み出しを防止出来る。
そして図15及び図16で説明したように、閾値変動が生じる可能性があるのは、ドレイン側で隣り合うビットが読み出し対象ビットよりも高い閾値レベルを有する場合であるので、この場合において補正読み出しを行い、それ以外の場合は補正を行わない。
このように、本実施形態によれば、セル間干渉効果による閾値変動の程度を精度良く見積もることが可能となり、データの読み出し信頼性を向上出来る。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態において、隣接セルの閾値レベルが同一の場合にも、セル間干渉効果があることを想定したものである。以下では、上記第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
次に、第2実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態において、隣接セルの閾値レベルが同一の場合にも、セル間干渉効果があることを想定したものである。以下では、上記第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
2.1 読み出し動作の詳細について
本実施形態に係る読み出し動作につき、第1実施形態と同様に上位ビット読み出しと下位ビット読み出しとに分けて、以下説明する。
本実施形態に係る読み出し動作につき、第1実施形態と同様に上位ビット読み出しと下位ビット読み出しとに分けて、以下説明する。
<上位ビット読み出しについて>
図18は、本実施形態に係る事前読み出しと上位ビット読み出し時における、ワード線WLn及びWL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
図18は、本実施形態に係る事前読み出しと上位ビット読み出し時における、ワード線WLn及びWL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
図示するように、本実施形態が第1実施形態で説明した図8と異なる点は、本読み出しにおける読み出し動作CRにおいて、ワード線WL(n+1)に印加される電圧が、VREADLA_EA、VREADLA_B2、及びVREADLA_C2の順でステップアップする点である。なお、本例における読み出し動作ARでの電圧VREADLA_Bを、読み出し動作CR時の電圧と区別するために、電圧VREADLA_B1と表記している。この電圧は、電圧VREADと異なる値である。また、VREADLA_B1とVREADLA_B2、及びVREADLA_C1とVREADLA_C2とは、同じ値であっても良いし、異なる値であっても良い。
上記動作の具体例を、図19を用いて説明する。図19は、第1実施形態で説明した図9に対応する。
図示するように、期間AR1において、ビット0が“E”レベルであり、ビット1〜3が“A”レベル以上であることが確定される。また期間AR2において、ビット4が“E”レベルであり、ビット5〜7が“A”レベル以上であることが確定される。更に期間AR3において、ビット8が“E”レベルであり、ビット9〜11が“A”レベル以上であることが確定される。そして期間AR4において、ビット12が“E”レベルであり、ビット13〜15が“A”レベル以上であることが確定される。
また、期間CR1において、ビット3及び7が“C”レベルであり、ビット1、2、5、及び6が“A”レベルまたは“B”レベルであることが確定される。更に期間CR2において、ビット11が“C”レベルであり、ビット9及び10が“A”レベルまたは“B”レベルであることが確定される。そして、期間CR3において、ビット15が“C”レベルであり、ビット13及び14が“A”レベルまたは“B”レベルであることが確定される。
<下位ビット読み出しについて>
次に、本実施形態に係る下位ビット読み出しにつき、図20を用いて説明する。図20は、事前読み出しと、本読み出しにおける下位ビット読み出し時におけるワード線WLn及びWL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
次に、本実施形態に係る下位ビット読み出しにつき、図20を用いて説明する。図20は、事前読み出しと、本読み出しにおける下位ビット読み出し時におけるワード線WLn及びWL(n+1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
図示するように、本実施形態が第1実施形態と異なる点は、本読み出しにおいて、ワード線WL(n+1)が“E”レベルである場合と“A”レベルである場合と、ワード線WLnに印加する電圧を変える点にある。
すなわち、第1実施形態では、電圧VREADLAとして、VREADLA_EA、VREADLA_B、及びVREADLA_Cが用意されていたのに対し、本実施形態では、VREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cが用意されている。
そして、各電圧が印加される期間をそれぞれ期間BR1、BR2、BR3、及びBR4とすれば、センスアンプ13は、事前読み出し結果が“E”レベルであったカラムについては、期間BR1でデータをセンス・ストローブする。また、事前読み出し結果が“A”レベルであったカラムについては、期間BR2でデータをセンス・ストローブする。更に、事前読み出し結果が“B”レベルであったカラムについては、期間BR3でデータをセンス・ストローブする。そして、事前読み出し結果が“C”レベルであったカラムについては、期間BR4でデータをセンス・ストローブする。
上記動作の具体例を、図21を用いて説明する。図21は、第1実施形態で説明した図10に対応する。
図示するように、期間BR1において、ビット0及び1が“E”レベルまたは“A”レベルであることが確定され、ビット2及び3が“B”レベルまたは“C”レベルであることが確定される。また、期間BR2において、ビット4及び5が“E”レベルまたは“A”レベルであることが確定され、ビット6及び7が“B”レベルまたは“C”レベルであることが確定される。更に、期間BR3において、ビット8及び9が“E”レベルまたは“A”レベルであることが確定され、ビット10及び11が“B”レベルまたは“C”レベルであることが確定される。そして、期間BR4において、ビット12及び13が“E”レベルまたは“A”レベルであることが確定され、ビット14及び15が“B”レベルまたは“C”レベルであることが確定される。
2.2 本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、第1実施形態よりも更にデータの読み出し信頼性を向上出来る。本効果につき、以下、説明する。
本実施形態によれば、第1実施形態よりも更にデータの読み出し信頼性を向上出来る。本効果につき、以下、説明する。
図22は、第1実施形態において図12乃至図14を用いて説明したモデルにおいて、ワード線WLnに“B”レベルを書き込み、その後ワード線WL(n+1)に、同じく“B”レベルを書き込んだ場合の電荷分布を示している。
図13で説明したように、ワード線WLnに“B”レベルを書き込んだ際、隣り合うワード線WL(n−1)及びWL(n+1)との間の領域R2及びR3には、それぞれ例えば28個の電子がトラップされる。
次に、ワード線WL(n+1)に同じ“B”レベルを書き込む際、領域R3には既に約28個の電子が存在するので、領域R3には1個も電子が入らない、というモデルが第1実施形態である。しかし、領域R3に電子が全く入らない、と考えるよりは、多少は電子が入る、と考えた方が、より現実的に近い場合があり得る。図22はこのような間が方に基づき、既に約28個の電子が存在する領域R3に、新たに20個前後の電子がトラップされた場合を示している。この場合、領域R1の電子数は等価的に106個となる。つまり、“B”レベルの閾値電圧は、場合によっては“C”レベルまで上昇する可能性がある。
図23は、“E”〜“C”レベルの閾値分布が、上記セル間干渉効果によって変動する様子を示している。図示するように、メモリセルトランジスタMTnが“C”レベルが有する場合、ドレイン側で隣り合うメモリセルトランジスタMT(n+1)が“C”レベルである場合に、閾値が上昇する。また“B”レベルは、メモリセルトランジスタMT(n+1)が“B”レベルまたは“C”レベルである場合に、閾値が上昇する。また“A”レベル及び“B”レベルは、メモリセルトランジスタMT(n+1)が“A”レベル、“B”レベル、または“C”レベルである場合に、閾値が上昇する。
そこで本実施形態では、ドレイン側で隣り合うビットが読み出し対象ビットと同じ閾値レベルの場合においても、補正読み出しを行う。例えば図20の期間BR1では、ワード線WL(n+1)に、VREADと異なるVREADLA_Eを印加することで、補正読み出しが行われる。
本実施形態によっても、セル間干渉効果による閾値変動の程度を精度良く見積もることが可能となり、データの読み出し信頼性を向上出来る。
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1及び第2実施形態において、電圧VREADLAに、レイヤ依存性を持たせたものである。以下では、第1及び第2実施形態と異なる点についてのみ説明する。
次に、第3実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1及び第2実施形態において、電圧VREADLAに、レイヤ依存性を持たせたものである。以下では、第1及び第2実施形態と異なる点についてのみ説明する。
3.1 電圧VREADLAのレイヤ依存性について
図24及び図25は、メモリセルの位置(深さ)に対する、電圧VREADLAの変化を示すグラフである。図24及び図25では、電圧VREADLAとしてVREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cを示しているが、第1実施形態で説明したVREADLA_EAやVREADLA_C1等、その他の電圧VREADLAでも同様である。
図24及び図25は、メモリセルの位置(深さ)に対する、電圧VREADLAの変化を示すグラフである。図24及び図25では、電圧VREADLAとしてVREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cを示しているが、第1実施形態で説明したVREADLA_EAやVREADLA_C1等、その他の電圧VREADLAでも同様である。
図示するように、本実施形態に係るVREADLAは、レイヤ依存性を有する。図24及び図25の例では、下層のメモリセルトランジスタMTに印加されるVREADLAほど、その電圧値が大きくされる。例えば図3の例であると、最下層のワード線WL0に印加されるVREADLAが最も大きく、最上層のワード線WL7に印加されるVREADLAが最も小さくされる。
電圧VREADLAの値は、図24に示すように連続的に変化しても良い(ワード線1本毎にVREADLAの値が変化する)。あるいは図25に示すように、一定のゾーン単位で変化しても良い(例えばワード線WL0〜WL1に印加されるVREADLAは同一の値であり、ワード線WL2〜WL5に印加されるVREADLAは同一の値であり、ワード線WL6〜WL7に印加されるVREADLAは同一の値とされても良い)。
3.2 補正テーブルについて
図26は、例えばレジスタ17等に保持される補正テーブルの概念図である。本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ10は、図24及び図25で説明したように電圧VREADLAを制御するため、図26に示す補正テーブルを保持する。図26は一例として、図25に対応する補正テーブルを示している。
図26は、例えばレジスタ17等に保持される補正テーブルの概念図である。本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ10は、図24及び図25で説明したように電圧VREADLAを制御するため、図26に示す補正テーブルを保持する。図26は一例として、図25に対応する補正テーブルを示している。
補正テーブルは、電圧VREADLAの補正値を保持する。例えば図26の例であると、電圧VREADLA_Aにつき、上層用の補正値ΔVE_upper、中間層用の補正値ΔVE_mid、及び下層用の補正値ΔVE_lowを保持する。そして、図1では図示を省略した電圧発生回路は、シーケンサ16の命令に従って、電圧VREADに補正値を加えることで、各層に印加すべき電圧VREADLA_Eを発生する。すなわち、上層のワード線WLに電圧VREADLA_Eが印加される際には、電圧発生回路はVREAD+ΔVE_upperを、VREADLA_Eとして生成する。また、中間層のワード線WLに電圧VREADLA_Eが印加される際には、電圧発生回路はVREAD+ΔVE_midを、VREADLA_Eとして生成する。更に、下層のワード線WLに電圧VREADLA_Eが印加される際には、電圧発生回路はVREAD+ΔVE_lowを、VREADLA_Eとして生成する。その他の電圧VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cについても同様である。
なお、上記では下層ほどセル間干渉効果が大きい場合を例に挙げて説明したが、上層ほどセル間干渉効果が大きい場合であっても良い。この場合、図27に示すように、上層ほどVREADLAを大きくすれば良い。
3.3 本実施形態に係る効果
本実施形態に係る構成であると、第1及び第2実施形態よりも更にデータの読み出し信頼性を向上出来る。本効果につき、以下、説明する。
本実施形態に係る構成であると、第1及び第2実施形態よりも更にデータの読み出し信頼性を向上出来る。本効果につき、以下、説明する。
図3に示すメモリセルアレイ11は、例えば次のような方法によって形成される。すなわち、まず半導体基板上に導電層27、23、及び25が、図示せぬ絶縁膜を介して順次形成される。次に、これらの導電層25、23、27、及び絶縁膜を貫通するようにして、メモリホール26が形成される。そして、メモリホール26の内部に、絶縁膜28、29、及び30が形成され、更にメモリホール26内を埋め込むようにして導電層31が形成される。
図3のようにメモリセルトランジスタMTが三次元に積層された構造であると、導電層23のレイヤ数を増やすほど、集積度を向上出来る。しかし、レイヤ数が増えるほど、メモリホール26の形成が困難となる。具体的には、メモリホールの上端ほどその直径が大きくなり、下端ほど小さくなる。この様子を図28に示す。すなわち図28に示すように、メモリホール30がテーパー形状を有するようになる。言い換えれば、メモリセルトランジスタMTのサイズが、レイヤによって異なるようになる。その結果、セル間干渉効果もまた、レイヤによって異なる可能性がある。
そこで本実施形態では、セル間干渉効果のレイヤ依存性に合わせて、電圧VREADLAにもレイヤ依存性を持たせている。図24及び図25の例では、下層ほどセル間干渉効果が大きい場合を仮定しており、下層ほどVREADLAの値を大きくしている。従って、効果的にセル間干渉効果を抑制出来る。
また、メモリホール26は一度のエッチングで形成される場合に限らず、複数回のエッチングで形成されても良い。これは、レイヤ数が大きくなった場合に、上層と下層のメモリセルのサイズ差を緩和するためである。このような例を図29に示す。図29は、3回のエッチングによりメモリホール26を形成する例である。図示するように、NANDストリングの3つの領域R1〜R3に、それぞれテーパー形状を有するメモリホール26−1〜26−3が形成される。
このような場合の電圧VREADLAは、例えば図30のように設定出来る。つまり、VREADLAを単純にレイヤに依存させるのではなく、メモリホール26の直径、換言すればメモリセルトランジスタMTのサイズに依存させても良い。VREADLAを印加すべきワード線WLがいずれのレイヤに位置するかは、コントローラから受信するアドレスによってシーケンサ16が認識出来る。つまり、アドレスとVREADLAとが関連付けられている、ということも出来る。
なお、図26に示す補正値は、VREADLAの種類毎に異なっていても良いし、レイヤ毎に異なっていても良い。あるいは、補正テーブルは、補正値では無く、VREADLAの値そのものを示す情報を有していても良い。
また、電圧VREADLAのレイヤ依存性は、図31乃至図34のようであっても良い。すなわち、メモリホール26の直径は、上層よりも中間層において最も大きくなる場合がある。この場合のVREADLAの値としては、中間層に印加する値が最大値を取るように設定されても良い。
4.第4実施形態
次に、第4実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1乃至第3実施形態において、“E”レベルを確定させる読み出しの際に、ソース側で隣接するワード線WL(n−1)からのセル間干渉効果を考慮したものである。以下では、第1乃至第3実施形態と異なる点についてのみ説明する。
次に、第4実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1乃至第3実施形態において、“E”レベルを確定させる読み出しの際に、ソース側で隣接するワード線WL(n−1)からのセル間干渉効果を考慮したものである。以下では、第1乃至第3実施形態と異なる点についてのみ説明する。
4.1 読み出し動作の詳細について
本実施形態に係る読み出し動作につき、図35を用いて説明する。図35は、本実施形態に係る事前読み出しと、本読み出し時の読み出し動作ARにおける、ワード線WLn、WL(n+1)、及びWL(n−1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
本実施形態に係る読み出し動作につき、図35を用いて説明する。図35は、本実施形態に係る事前読み出しと、本読み出し時の読み出し動作ARにおける、ワード線WLn、WL(n+1)、及びWL(n−1)の電位変化を示すタイミングチャートである。
図示するように、本実施形態が第1及び第2実施形態で説明した図8及び図18と異なる点は、下記の点である。すなわち、
(1)事前読み出しにおいて、ワード線WL(n+1)だけでなく、ワード線WL(n−1)に保持されるデータも読み出される。
(1)事前読み出しにおいて、ワード線WL(n+1)だけでなく、ワード線WL(n−1)に保持されるデータも読み出される。
(2)本読み出しにおける読み出し動作ARにおいて、ワード線WL(n+1)だけでなく、ワード線WL(n−1)にも順次電圧VREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cが印加される。
以下、詳細に説明する。
図35に示すように、シーケンサ16は、まず事前読み出しを行う(時刻t0〜t2)。事前読み出しにおいてロウデコーダ12は、ワード線WL(n−1)を選択して、WL(n−1)に、電圧VCGRV_A、VCGRV_B、及びVCGRV_Cを順次印加する。この際、非選択ワード線WLには電圧VREADが印加される。引き続きロウデコーダ12は、ワード線WL(n+1)を選択して、WL(n+1)に、電圧VCGRV_A、VCGRV_B、及びVCGRV_Cを順次印加する。
図35に示すように、シーケンサ16は、まず事前読み出しを行う(時刻t0〜t2)。事前読み出しにおいてロウデコーダ12は、ワード線WL(n−1)を選択して、WL(n−1)に、電圧VCGRV_A、VCGRV_B、及びVCGRV_Cを順次印加する。この際、非選択ワード線WLには電圧VREADが印加される。引き続きロウデコーダ12は、ワード線WL(n+1)を選択して、WL(n+1)に、電圧VCGRV_A、VCGRV_B、及びVCGRV_Cを順次印加する。
以上の読み出し動作により、選択フィンガーFNGにおいてワード線WL(n−1)及びWL(n+1)に接続された全メモリセルトランジスタMTのデータが確定し、例えばセンスアンプ13またはシーケンサ16に保持される。
なお、ワード線WL(n+1)とWL(n−1)が選択される順序は逆であっても良い。
次にシーケンサ16は、本読み出し(上位ビット読み出し)を行う。図35の例では、まず“E”レベルを保持するビットを特定する読み出し(読み出し動作AR)が行われる。
読み出し動作ARにおいて、ロウデコーダ12は、まず選択ワード線WLnに電圧VCGRV_A(例えばVA)を印加し、非選択ワード線WL(n−1)に電圧VREADLA_Eを印加した状態で、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cを順次印加する(それぞれの期間を、期間AR1、AR2、AR3、及びAR4と呼び、これらの期間をまとめて期間AR_Eと呼ぶ)。
期間AR_Eでは、ワード線WL(n−1)が“E”レベルであったビットについての読み出しが行われる。つまり、期間AR1では、ソース側及びドレイン側で隣接する両方のビットが“E”レベルであったビットについての読み出しが行われる。また期間AR2では、ソース側で隣接するビットが“E”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“A”レベルであるビットについての読み出しが行われる。更に期間AR3では、ソース側で隣接するビットが“E”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“B”レベルであるビットについての読み出しが行われる。そして期間AR4では、ソース側で隣接するビットが“E”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“C”レベルであるビットについての読み出しが行われる。
引き続き、読み出し動作ARにおいてロウデコーダ12は、選択ワード線WLnの電圧はそのままに維持しつつ、非選択ワード線WL(n−1)の電圧をVREADLA_Aにステップアップさせた状態で、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cを順次印加する(それぞれの期間を、期間AR5、AR6、AR7、及びAR8と呼び、これらの期間をまとめて期間AR_Aと呼ぶ)。
期間AR_Aでは、ワード線WL(n−1)が“A”レベルであったビットについての読み出しが行われる。つまり、期間AR5では、ソース側で隣接するビットが“A”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“E”レベルであるビットについての読み出しが行われる。また期間AR6では、ソース側及びドレイン側で隣接する両方のビットが“A”レベルであったビットについての読み出しが行われる。また期間AR7では、ソース側で隣接するビットが“A”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“B”レベルであるビットについての読み出しが行われる。そして期間AR8では、ソース側で隣接するビットが“A”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“C”レベルであるビットについての読み出しが行われる。
引き続き、読み出し動作ARにおいてロウデコーダ12は、選択ワード線WLnの電圧はそのままに維持しつつ、非選択ワード線WL(n−1)の電圧をVREADLA_Bにステップアップさせた状態で、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cを順次印加する(それぞれの期間を、期間AR9、AR10、AR11、及びAR12と呼び、これらの期間をまとめて期間AR_Bと呼ぶ)。
期間AR_Bでは、ワード線WL(n−1)が“B”レベルであったビットについての読み出しが行われる。つまり、期間AR9では、ソース側で隣接するビットが“B”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“E”レベルであるビットについての読み出しが行われる。また期間AR10では、ソース側で隣接するビットが“B”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“A”レベルであるビットについての読み出しが行われる。また期間AR11では、ソース側及びドレイン側で隣接する両方のビットが“B”レベルであったビットについての読み出しが行われる。そして期間AR12では、ソース側で隣接するビットが“B”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“C”レベルであるビットについての読み出しが行われる。
引き続き、読み出し動作ARにおいてロウデコーダ12は、選択ワード線WLnの電圧はそのままに維持しつつ、非選択ワード線WL(n−1)の電圧をVREADLA_Cにステップアップさせた状態で、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_E、VREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_Cを順次印加する(それぞれの期間を、期間AR13、AR14、AR15、及びAR16と呼び、これらの期間をまとめて期間AR_Cと呼ぶ)。
期間AR_Cでは、ワード線WL(n−1)が“C”レベルであったビットについての読み出しが行われる。つまり、期間AR13では、ソース側で隣接するビットが“C”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“E”レベルであるビットについての読み出しが行われる。また期間AR14では、ソース側で隣接するビットが“C”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“A”レベルであるビットについての読み出しが行われる。また期間AR15では、ソース側で隣接するビットが“C”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“B”レベルであるビットについての読み出しが行われる。また期間AR16では、ソース側及びドレイン側で隣接する両方のビットが“C”レベルであったビットについての読み出しが行われる。
以上により、読み出し対象とされたページにおいて、“E”レベルを有するビットが特定される。
次にシーケンサ16は、“C”レベルを保持するビットを特定する(読み出し動作CR)。すなわち、シーケンサ16の命令に従ってロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Cを印加し、WL(n−1)及びWL(n+1)にVREADを印加する。
そしてセンスアンプ13は、事前読み出し結果に関わらず、ワード線WL(n−1)及びWL(n+1)にVREADが印加された状態で、全カラムについてデータをセンス・ストローブする。
なお本例では、読み出し動作CRではセル間干渉効果の補正を行わない場合(WL(n+1)にVREADを印加する場合)を示しているが、第1実施形態と同様に、ワード線WL(n+1)に対して図8及び図18で説明したような電圧VREADLAを印加しても良い。また図35の例では、前述のようにVREADがVREADLA_Eより高く、VREADLA_Aより低い場合を示しているが、例えばVREAD=VREADLA_Cであっても良いし、VREAD<VREADLA_CやVREAD>VREADLA_Cの関係があっても良い。
下位ビット読み出しは、第1または第2実施形態で説明した読み出し動作BRと同様である。
上記動作の具体例を、図36を用いて説明する。図36は、読み出し動作ARにおける、ワード線WL(n−1)、WLn、及びWL(n+1)に対応するページデータと、センスアンプ13内のラッチ回路で確定されるデータとを示す模式図である。図36では説明の簡単化のために、19個のメモリセルトランジスタで1ページが構成されている場合を仮定する。また、各ビット線BL0〜BL18に接続されたメモリセルトランジスタMTまたはメモリセルトランジスタMTの保持するデータを、ビット0〜ビット18と呼ぶ。そして読み出し対象となるページデータが “EEEEEEEEEEEEEEEEABC”であったとする。
図示するように、事前読み出しを行った結果、ワード線WL(n−1)に対応するページデータは、“EEEEAAAABBBBCCCC***”である。図36における記号“*”は、“E”レベル、“A”レベル、“B”レベル、及び“C”レベルのいずれでも良いことを示す。またワード線WL(n+1)に対応するページデータは、“EABCEABCEABCEABC***”である。シーケンサ16は、まず“E”レベルを保持するビットを特定する(読み出し動作AR)。
シーケンサ16の命令に従ってロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Aを印加し、WL(n+1)にVREADLA_Eを印加する(期間AR1)。この期間AR1においてセンスアンプ13は、ソース側及びドレイン側の隣接ビットが“E”レベルであるビット、すなわちビット線BL0に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。この結果、本例ではビット0=“E”が確定し、このデータがセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。その他のビット1〜15は、データのセンス・ストローブ対象とはならない。
引き続きロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Aを印加し、非選択ワード線WL(n−1)にVREADLA_Eを印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_Aにステップアップする(期間AR2)。この期間AR2においてセンスアンプ13は、ソース側の隣接ビットが“E”レベルであり、且つドレイン側の隣接ビットが“A”レベルであるビット、すなわちビット線BL1に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。この結果、本例ではビット1=“E”が確定し、このデータがセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。
その後、同様にしてワード線WL(n+1)の電圧がステップアップされることで、ビット2及び3のデータ=“E”が確定する。
ワード線WL(n−1)が“E”レベルであるカラムのデータが全て確定すると、ロウデコーダ12は、選択ワード線WLnの電圧をVCGRV_Aに維持しつつ、ワード線WL(n−1)の電圧をVREADLA_Aにステップアップし、且つWL(n+1)にVREADLA_Eを印加する(期間AR5)。この期間AR5においてセンスアンプ13は、ソース側の隣接ビットが“A”レベルであり、且つドレイン側の隣接ビットが“E”レベルであるビット、すなわちビット線BL4に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。この結果、本例ではビット4=“E”が確定し、このデータがセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。
引き続きロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Aを印加し、非選択ワード線WL(n−1)にVREADLA_Aを印加しつつ、WL(n+1)への印加電圧をVREADLA_Aにステップアップする(期間AR6)。この期間AR6においてセンスアンプ13は、ソース側及びドレイン側の隣接ビットが“A”レベルであるビット、すなわちビット線BL5に読み出されたデータをセンスし、ストローブする。この結果、本例ではビット5=“E”が確定し、このデータがセンスアンプ13のラッチ回路に格納される。その他のビット1〜15は、データのセンス・ストローブ対象とはならない。
その後、同様にしてワード線WL(n+1)の電圧がステップアップされることで、ビット6及び7のデータ=“E”が確定する。
以降は同様にして、ワード線WL(n−1)の電圧がVREADLA_Bにステップアップされた期間AR_B(AR9〜AR12)において、ソース線側の隣接ビットが“B”レベルであるビット8〜11のデータが確定される。また、ワード線WL(n−1)の電圧がVREADLA_Cにステップアップされた期間AR_C(AR13〜AR16)において、ソース線側の隣接ビットが“C”レベルであるビット12〜15のデータが確定される。
上記期間AR_E、AR_A、AR_B、及びAR_Cにおいて、ビット線BL16〜BL18にはセル電流は流れない。これにより、ビット16〜18が“A”レベル以上であることが確定する。ビット16〜18は、ソース側及びドレイン側の隣接ビットに応じて、期間AR1〜AR16のいずれかで、“A”レベル以上が確定される。例えば、ビット16において、WL(n−1)のデータが“E”レベルであり、WL(n+1)のデータが“E”レベルであれば、ビット16は期間AR1で確定される。また、ビット16において、WL(n−1)のデータが“A”レベルであり、WL(n+1)のデータが“E”レベルであれば、ビット16は期間AR4で確定される。ワード線WL(n−1)及びWL(n+1)のデータのその他の組み合わせの場合も同様であり、またビット17及び18についても同様である。
次にシーケンサ16は、“C”レベルを保持するビットを特定する(読み出し動作CR)。すなわちシーケンサ16の命令に従ってロウデコーダ12は、選択ワード線WLnにVCGRV_Cを印加し、WL(n−1)及びWL(n+1)にVREADを印加する。すると、ビット線BL16及びBL17にはセル電流が流れ、ビット線BL18にはセル電流は流れない。よって、ビット18は“C”レベルであり、ビット16及び17は“A”レベルと“B”レベルのいずれかであることが確定する。 4.2 本実施形態に係る効果
本実施形態に係る構成であると、データの読み出し信頼性を更に向上出来る。本効果につき、以下、詳細に説明する。
本実施形態に係る構成であると、データの読み出し信頼性を更に向上出来る。本効果につき、以下、詳細に説明する。
図37は、データの書き込み時におけるワード線WL(n−1)、WLn、及びWL(n+1)の閾値分布の変化を示している。
図示するように、書き込み前のワード線WL(n−1)、WLn、及びWL(n+1)の閾値レベルは、全て“E”レベルである。
一般的にNAND型フラッシュメモリの場合、データはソース側から順番に書き込まれる。従って、まずワード線WL(n−1)にデータが書き込まれる。すると、メモリセルの閾値を消去レベル(“E”レベル)に留めておく場合を除いては、セル間干渉効果によって、隣接するワード線WLnの閾値レベルが上昇する(図37において斜線で示した領域)。上昇する程度は、ワード線WL(n−1)に書き込まれるデータに依存し、“A”レベルに書き込まれる場合の影響が最も小さく、“C”レベルに書き込まれる場合が最も大きい。
次に、ワード線WLnにデータが書き込まれる。すると、セル間干渉効果によって、隣接するワード線WL(n+1)及びWL(n−1)の閾値レベルが上昇する。
引き続き、ワード線WL(n+1)にデータが書き込まれる。すると、セル間干渉効果によって、隣接するワード線WLn及び図示せぬWL(n+2)の閾値レベルが上昇する。
以上のように、“A”レベル、“B”レベル、及び“C”レベルは、ドレイン側で隣り合うワード線の書き込み時にのみセル間干渉効果を受けるのに対し、“E”レベルは、ドレイン側だけでなく、ソース側で隣り合うワード線の書き込み時にもセル間干渉効果を受ける。そして、いずれのセル間干渉効果の程度も、隣り合うワード線への書き込みレベルに依存する。
つまり、図37のワード線WLn書き込み時におけるワード線WLnの閾値分布に示すように、“A”レベル、“B”レベル、または“C”レベルのいずれかへデータを書き込んだ段階では、セル間干渉効果による閾値分布の拡がりは生じない。しかし、その後のワード線WL(n+1)への書き込み時におけるセル間干渉効果によって、“E”レベル、“A”レベル、“B”レベル、及び“C”レベルの閾値分布が拡大する(図37のWL(n+1)書き込み時のワード線WLnの閾値分布参照)。この閾値分布の拡がりのうち、“A”レベル、“B”レベル、及び“C”レベルの閾値分布の拡がりは、ワード線WL(n+1)による影響であるので、m上記第1及び第2実施形態で説明したように、ワード線WL(n+1)のデータを用いた補正読み出しを行うことで、相殺することが出来る。
しかし、“E”レベルの閾値分布の拡がりは、ワード線WL(n+1)書き込みだけでなく、ワード線WL(n−1)書き込みからも影響を受けている。従って、ワード線WL(n+1)のデータを用いた補正読み出しでは、閾値の拡がりを十分に相殺することが困難である可能性がある。
また、“E”レベルのメモリセルトランジスタMTは、読み出し時にもディスターブを受ける。読み出し時には、非選択ワード線WLには電圧VREADが印加される。この電圧VREADは比較的高い電圧であり、非選択メモリセルトランジスタMTに対してストレスを与える。そして、ストレスの程度は、閾値の最も低い“E”レベルのメモリセルトランジスタMTが最も大きい。そして、このストレスの結果、“E”レベルのメモリセルトランジスタMTは、閾値の高い“C”レベルのメモリセルトランジスタMT等に比べて、電子が注入されやすい。このように、消去状態のメモリセルトランジスタMTは、書き込み時と読み出し時の両方において、閾値分布が上昇し易い傾向がある。
そこで本実施形態では、“E”レベルを有するビットを特定する際(読み出し動作AR)、ワード線WL(n+1)だけでなく、WL(n−1)の影響も考慮して、ワード線WLnに対する読み出し動作を行う。すなわち、事前読み出しにおいて、ワード線WL(n−1)からもデータを予め読み出す。そして、ワード線WLnからデータを読み出す際には、ワード線WL(n+1)だけでなく、WL(n−1)にも、適切な電圧VREADLAを印加する。これにより、ワード線WL(n−1)とのセル間干渉効果を相殺し、“E”レベルの読み出し精度を向上出来る。
なお、図35及び図36の例では、ワード線WL(n+1)及びWL(n−1)の取り得る閾値の全ての組み合わせを考慮している。しかしながら、必ずしも全ての組み合わせを考慮しなくても良い。
図38は、そのような例を示している。図38は、本実施形態の変形例に係る事前読み出しと、本読み出し時の上位ビット読み出し時における、ワード線WLn、WL(n+1)、及びWL(n−1)の電位変化を示すタイミングチャートであり、上記説明した図35に対応する。
図38に示すように、本例であると、ワード線WL(n−1)に対する事前読み出しでは、読み出し電圧として、VCGRV_Bのみが用いられる。すなわち、ワード線WL(n−1)に関しては、“A”レベル以下であるか、それとも“B”レベル以上であるか、のみの情報が得られる。
引き続き、ワード線WL(n+1)に対する事前読み出しが行われる。この際も、読み出し電圧として、VCGRV_Bのみが用いられる。よって、ワード線WL(n+1)に関しても、“A”レベル以下であるか、それとも“B”レベル以上であるか、のみの情報が得られる。
そして、本読み出しが行われる。図38の例では、まず“E”または“A”レベルを保持するビットを特定する読み出し(読み出し動作AR_EA)が行われる。
読み出し動作AR_EAにおいて、ロウデコーダ12は、まず選択ワード線WLnに電圧VCGRV_Aを印加し、非選択ワード線WL(n−1)に電圧VREADLA_EAを印加した状態で、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_EA及びVREADLA_BCを順次印加する(それぞれの期間を、期間AR1及びAR2と呼ぶ)。
期間AR1では、ソース側及びドレイン側で隣接する両方のビットが“E”または“A”レベルであったビットについての読み出しが行われる。また期間AR2では、ソース側で隣接するビットが“E”または“A”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“B”または“C”レベルであるビットについての読み出しが行われる。
引き続き、“B”または“C”レベルを保持するビットを特定する読み出し(読み出し動作AR_BC)が行われる。
読み出し動作AR_BCにおいて、ロウデコーダ12は、選択ワード線WLnの電圧をVCGRV_Aに維持しつつ、非選択ワード線WL(n−1)に電圧VREADLA_BCを印加し、非選択ワード線WL(n+1)に、電圧VREADLA_EA及びVREADLA_BCを順次印加する(それぞれの期間を、期間AR3及びAR4と呼ぶ)。
期間AR3では、ソース側で隣接するビットが“B”または“C”レベルで、ドレイン側で隣接するビットが“E”または“A”レベルであるビットについての読み出しが行われる。また期間AR4では、ソース側及びドレイン側で隣接する両方のビットが“B”または“C”レベルであったビットについての読み出しが行われる。
次にシーケンサ16は、“C”レベルを保持するビットを特定する(読み出し動作CR)。読み出し動作CRは、図35の例と同様であるので説明は省略する。なお、図38では、VREADがVREADLA_EAより高く、VREADLA_BCより低い場合を例に示しているが、例えばVREADLA_EAと同じ値であっても良いし、あるいはVREADLA_BCと同じ値であっても良い。
上記の具体例を図39に示す。図39は、上記実施形態で説明した図36に対応するものである。図示するように、ソース側及びドレイン側で隣接するビットが“E”または“A”レベルであるビット0、1、4、及び5のデータは、期間AR1で確定される。またソース側で隣り合うビットが“E”または“A”レベルであり、ドレイン側で隣り合うビットが“B”または“C”であるビット2、3、6、及び7のデータは、期間AR2で確定される。以下、同様である。ビット16〜18も同様である。例えばビット16において、ワード線WL(n−1)及びWL(n+1)のデータが“E”レベルまたは“A”レベルの場合には、期間AR1において、ビット16が“A”レベル以上であることが確定する。また、ワード線WL(n−1)のデータが“E”レベルまたは“A”レベルであり、WL(n+1)のデータが“B”レベルまたは“C”レベルである場合には、期間AR2において、ビット16が“A”レベル以上であることが確定する。
以上の方法によって“E”レベルを有するビットを特定しても良い。本例は、隣り合うビットが“E”レベルの際に受けるセル間干渉効果と、“A”レベルの際に受けるセル間干渉効果とが、ほぼ等しく、また隣り合うビットが“B”レベルの際に受けるセル間干渉効果と、“C”レベルの際に受けるセル間干渉効果とが、ほぼ等しいと考えたものである。そして、この考え方に基づき、隣り合うビットが“E”レベル及び“A”レベルの際のセル間干渉効果の補正量を等しくし、隣り合うビットが“B”レベル及び“C”レベルの際のセル間干渉効果の補正量を等しくしている。これにより、“E”レベルを確定させるための動作ARにおけるセンス・ストローブ動作回数を、図35及び32の場合の1/4にすることが出来、データの読み出し速度を向上出来る。
この考え方は、本読み出しに適用しても良い。すなわち、本読み出しでも、隣り合うビットが“E”レベルの場合と“A”レベルの場合で補正の程度を等しくし、“B”レベルの場合と“C”レベルの場合で補正の程度を等しくしても良い。この場合、図38で説明したワード線WL(n+1)の事前読み出しは、ワード線WL(n−1)に行ったものと同様となる(電圧VCGRV_Bのみを用いて行われる)。
なお、図38及び図39では、隣り合うビットが“A”レベル以下であるか“B”レベル以上であるかを基準にして、セル間干渉効果の補正量を変えている。しかし、どこを基準にするかは任意である。例えば、隣り合うビットが“C”レベルである場合に、セル間干渉効果は最も大きくなる。従って、“B”レベル以下であるか“C”レベルであるかを基準に補正量を変えても良いし、あるいは“E”レベルであるか“A”レベル以上であるかを基準にしても良い。本読み出しの場合も同様である。
5.第5実施形態
次に、第5実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1乃至第4実施形態において、データの書き込み、読み出し、及び消去時等の後にビット線の電圧を効率的に放電するための構成に関する。以下では、第1乃至第4実施形態と異なる点についてのみ説明する。
次に、第5実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1乃至第4実施形態において、データの書き込み、読み出し、及び消去時等の後にビット線の電圧を効率的に放電するための構成に関する。以下では、第1乃至第4実施形態と異なる点についてのみ説明する。
5.1 メモリセルアレイの構成について
本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ10のメモリセルアレイ11の構成について、まず図40を用いて説明する。図40は、本実施形態に係るNANDフラッシュメモリ10のブロック図である。
本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリ10のメモリセルアレイ11の構成について、まず図40を用いて説明する。図40は、本実施形態に係るNANDフラッシュメモリ10のブロック図である。
図示するように、本例に係るメモリセルアレイ11は、第1実施形態で図1を用いて説明した構成において、更に放電用ブロックBLK_BLSRCを備えている。放電用ブロックBLK_BLSRCは、データを記憶するためのブロックではなく、ビット線BLの電荷をソース線SLに放電するための電流経路を供給するためのものである。
ブロックBLK_BLSRCは、複数の放電用フィンガーFNG_BLSRC(FNG_BLSRC0、FNG_BLSRC1、FNG_BLSRC2、…)を備えている。フィンガーFNG_BLSRCは、通常のブロックに含まれるフィンガーFNGとほぼ同様の構成を有しており、複数のNANDストリングの集合である。
図41及び図42は、ブロックBLK及びBLK_BLSRCの回路図及び断面図であり、1本のビット線BLに対応した構成を示している。説明の簡単化のため、図41及び図42では、1つのNANDストリングが4つのメモリセルトランジスタMTを含む場合を示している。
図示するように、本例に係るフィンガーFNGのNANDストリングにおいては、選択トランジスタST2が2つの選択トランジスタST2a及びST2bを含む。選択トランジスタST2bは、図42に示す最下層の配線層27をゲートとして用いたトランジスタであり、フィンガーFNG間で共通に接続されると共に、セレクトゲート線SGSBに接続される。また選択トランジスタST2aは、図42に示す上層3層の配線層27をゲートとして用いたトランジスタであり、各フィンガーFNGで独立制御される。また本例では、選択トランジスタST1とメモリセルトランジスタMT3との間に、ダミートランジスタDTDが設けられ、選択トランジスタST3aとメモリセルトランジスタMT0との間に、ダミートランジスタDTSが設けられている。なお本構成は、第1乃至第4実施形態にも適用可能である。ダミートランジスタDTD及びDTSのゲートは、それぞれダミーワード線WLDD及びWLDSに接続され、ダミーワード線WLDD及びWLDSの電位はロウデコーダ12によって制御される。
放電用フィンガーFNG_BLSRCも、フィンガーFNGとほぼ同様の構成を有している。フィンガーFNG_BLSRCでは、選択トランジスタST1のゲートはセレクトゲート線SGD_BLSRCに接続され、選択トランジスタST2a及びST2bのゲートはセレクトゲート線SGS_BLSRC及びSGSB_BLSRCに接続される。セレクトゲート線SGS_BLSRCは、各フィンガーFNG_BLSRCを共通接続する。メモリセルトランジスタMT0〜MT3のゲートは、ワード線WL_BLSRCに共通に接続されている。更に、ダミートランジスタDTD及びDTSのゲートは、それぞれダミーワード線WLDD_BLSRC及びWLDS_BLSRCに接続される。これらの配線の電位も、ロウデコーダ12によって制御される。
図43は、メモリセルアレイ11、ロウデコーダ12、及びセンスアンプ13の平面レイアウト図である。図示するように、メモリセルアレイ11内において、複数のブロックBLKが第1方向に沿って配列され、メモリセルアレイ11に第1方向で隣接して、センスアンプ13が配置される。またメモリセルアレイ11内において、センスアンプ13から最も遠い位置に、放電用フィンガーFNG_BLSRCが配置される。これらの複数のブロックBLK及びブロックBLK_BLSRCは、第1方向に沿って設けられたビット線BLによって共通に接続され、更にセンスアンプ13に接続される。ロウデコーダ12は、第2方向に沿ってメモリセルアレイ11の両側を挟む位置に設けられている。そして、ワード線WL及びWL_BLSRC、ダミーワード線WLDD、WLDS、WLDD_BLSRC、及びWLDS_BLSRC、セレクトゲート線SGD、SGS、SGSB、SGD_BLSRC、SGS_BLSRC、及びSGSB_BLSRCが、第1方向に直行する第2方向に沿って設けられ、これらの配線は、ロウデコーダ12を介して、第1方向に沿ったCG配線に接続される。
図44は、図43における領域A1の平面図である。図示するように、各配線は、ロウデコーダ12を挟んでメモリセルアレイ10側と、周辺回路側とに分離され、ロウデコーダ12はコントローラから受信したアドレスに従って両者を接続または非接続とする。そして周辺回路側では、各配線が、コンタクトプラグによってCG配線に接続され、CG配線を介して、図示せぬドライバ回路に接続される。ドライバ回路は、各CG配線に、必要な電圧を選択・印加する回路である。
5.2 書き込み動作について
次に、本実施形態に係る書き込み動作について、図45を用いて説明する。図45は、書き込み時における各種配線の電位変化を示すタイミングチャートである。
次に、本実施形態に係る書き込み動作について、図45を用いて説明する。図45は、書き込み時における各種配線の電位変化を示すタイミングチャートである。
図示するように、時刻t0においてロウデコーダ12は、選択フィンガーFNGのセレクトゲート線SGDに電圧VSGを印加する。電圧VSGは、選択トランジスタST1をオンさせる電圧であり、VSG>VSGDである。
センスアンプ13は、プログラムベリファイにまだパスしていないビット線BLに対しては0Vを印加し、既にパスしたビット線BL及び非選択のビット線BLに対しては電圧VDDを印加する(時刻t1)。選択トランジスタST1は、これらの電圧をドレインからソースへ転送する。
引き続き時刻t2において、ロウデコーダ12は、セレクトゲート線SGDの電位をVSGDに低下させる。これにより、既にベリファイにパスしたビット線BL及び非選択のビット線BL(つまり、VDDが印加されているビット線)に対応する選択トランジスタST1はカットオフされる。
そして、ロウデコーダ12は、選択ワード線及び非選択ワード線並びにダミーワード線WLDD及びWLDSに電圧VPASSを印加する(時刻t3)。その後、選択ワード線の電位がVPGMに上昇されることで、プログラム動作が実行される(時刻t5)。
他方で、既にベリファイにパスしたビット線BL及び非選択のビット線BLに対応するNANDストリングでは、選択トランジスタST1がカットオフ状態であるので、チャネルは電気的にフローティングとなる。その結果、チャネルの電位がワード線とのカップリングにより上昇し、プログラムが禁止される。
プログラム期間の時刻t6において、ロウデコーダ12は、ワード線WL_BLSRCに電圧VREAD_DATAを印加し、WLDD_BLSRC及びWLDS_BLSRCに電圧VREAD_DMYを印加し、セレクトゲート線SGSB_BLSRCに電圧VSGを印加する。
そして、プログラム動作が終了し、選択ワード線WLの電位がVPASSまで低下時刻t10において、ロウデコーダ12は、セレクトゲート線SGD_BLSRC及びSGS_BLSRCに電圧VSGを印加する。この結果、図41に示す各フィンガーFNG_BLSRC0〜FNG_BLSRC3において、ビット線BLからソース線SLに達する電流経路が形成され、ビット線BLの電位は0Vに放電される。
なお、セレクトゲート線SGSB_BLSRCに電圧VSGを印加するタイミングは、ワード線WL_BLSRCに電圧VREAD_DATAが印加された後であって、且つセレクトゲート線SGD_BLSRC及びSGS_BLSRCに電圧VSGが印加される前の時刻t8であっても良い。
5.3 読み出し動作について
次に、本実施形態に係る読み出し動作について、図46を用いて説明する。図46は、読み出し時における各種配線の電位変化を示すタイミングチャートである。2つの読み出しレベルで連続して読み出しを行う場合を示している(例えば図8における本読み出しの読み出し動作ARとCR)。但し、説明の簡略化のため、VREADLAの図示は省略している。
次に、本実施形態に係る読み出し動作について、図46を用いて説明する。図46は、読み出し時における各種配線の電位変化を示すタイミングチャートである。2つの読み出しレベルで連続して読み出しを行う場合を示している(例えば図8における本読み出しの読み出し動作ARとCR)。但し、説明の簡略化のため、VREADLAの図示は省略している。
図示するように、時刻t0においてロウデコーダ12は、選択フィンガーFNGのセレクトゲート線SGD、SGS、及びSGSBに電圧VSGを印加する。引き続きロウデコーダ12は、選択ワード線WLに電圧VCGRV1(例えば電圧VA)を印加し、非選択ワード線WLに電圧VREAD(例えば7V)を印加する。非選択ワード線のうちでも、選択ワード線にドレイン側で隣接するものには電圧VREADLAを印加する。
その後、時刻t2において、センスアンプ13がビット線BLを電圧VBL(例えば2V)にプリチャージする。この際、ソース線ドライバ14及びウェルドライバ15は、ソース線SL及びp型ウェル領域20にそれぞれ電圧VSRC(例えば0〜0.3V)を印加する。
そしてセンスアンプ13は、例えばビット線BLに流れるセル電流をセンスし、シーケンサ16があるタイミングで信号STBを“H”レベルとすることで、センスアンプ13は読み出しデータをストローブする(時刻t3)。データをストローブした結果、メモリセルトランジスタMTがオンしたと判断されたビット線BLは、例えばセンスアンプ13によって一定電位に固定される。
引き続き、時刻t4において、ロウデコーダ12は選択ワード線WLに印加する電圧を電圧VCGRV2(例えば電圧VC)とする。そして、同様に時刻t5で信号STBが“H”レベルとされることで、データがストローブされる。
データのストローブの後(STBが“L”レベルとされた後)、ロウデコーダ12は、ワード線WL_BLSRCに電圧VREAD_DATAを印加し、WLDD_BLSRC及びWLDS_BLSRCに電圧VREAD_DMYを印加し、セレクトゲート線SGSB_BLSRCに電圧VSGを印加する。
そして、読み出し動作の終了した時刻t9においてロウデコーダ12は、セレクトゲート線SGD_BLSRC及びSGS_BLSRCに電圧VSGを印加する。この結果、図41に示す各フィンガーFNG_BLSRC0〜FNG_BLSRC3において、ビット線BLからソース線SLに達する電流経路が形成され、ビット線BLの電位は0Vに放電される。
なお、セレクトゲート線SGSB_BLSRCに電圧VSGを印加するタイミングは、書き込み時と同様に、ワード線WL_BLSRCに電圧VREAD_DATAが印加された後であって、且つセレクトゲート線SGD_BLSRC及びSGS_BLSRCに電圧VSGが印加される前の時刻t8であっても良い。
5.4 本実施形態に係る効果
本実施形態に係る構成であると、NAND型フラッシュメモリの動作速度を向上出来る。本効果につき、以下説明する。
本実施形態に係る構成であると、NAND型フラッシュメモリの動作速度を向上出来る。本効果につき、以下説明する。
図47は、本実施形態に係るビット線BLとセンスアンプの等価回路図である。図示するように、ビット線BLには寄生抵抗Rparasが存在し、またビット線BLに接続されたブロックBLKは寄生容量Cparasとなる。従って、メモリ容量を高めるためにブロックBLK数を増やせば寄生抵抗Rparasが大きくなり、ブロック数を増やすこと無く集積度を高めるためにメモリセルの積層数を増やせば寄生容量Cparasが大きくなる。そして、これらの寄生抵抗Rparasや寄生容量Cparasが大きくなると、ビット線の放電に時間がかかる。
NAND型フラッシュメモリでは、データの書き込みや読み出し(及び消去)の後、ビット線BLの電荷を放電させて電位を0Vにするリカバリ動作が必要である。しかし、上記の理由により、メモリ容量を大きくするほど、寄生抵抗や寄生容量が大きくなり、リカバリに要する時間が長くなる。
この点、本実施形態であると、ビット線BLの放電を、センスアンプ13で行うと共に、放電用ブロックBLK_BLSRCにおいても行っている。放電用ブロックBLK_BLSRCは、図41で説明したように、通常のブロックBLKと同様の構成であり、複数の電流経路によってビット線BLをソース線SLに接続する。また、放電用ブロックBLK_BLSRCは、センスアンプ13から遠い位置に設けられ、この場合には、ビット線BLの両端から電荷を放電出来る。
従って、ビット線BLの電荷を速やかに放電することが出来、リカバリに要する時間を短く出来る。その結果、NAND型フラッシュメモリの動作速度を向上出来る。
6.変形例等
以上のように、実施形態に係る半導体記憶装置は、半導体基板の上方に積層され、ビット線とソース線との間に直列に接続された複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルのゲートに接続された複数のワード線と、前記メモリセルからのデータの読み出し動作を制御する制御回路(R/D12, S/A13, Sequencer16)とを具備する。制御回路は、第1ワード線(WLn)に接続された第1メモリセルからデータを読み出す際、第1ワード線(WLn)にビット線側で隣り合う第2ワード線(WL(n+1))に接続された第2メモリセルからデータを読み出した後、第1ワード線(WLn)に、読み出しレベルに応じた第1電圧(VCGRV_A-C)を印加し、第2ワード線(WL(n+1))に、第2メモリセルの保持データに応じてステップアップされる第2電圧(VREADLA)を印加する。更に制御回路は、第2電圧(VREADLA)の値を制御することによって、第2メモリセルの保持データが第1メモリセルの保持データよりも高い場合に、第1メモリセルの閾値レベルを補正する。これにより、セル間干渉効果を効果的に抑制し、NAND型フラッシュメモリの動作性能を向上出来る。
以上のように、実施形態に係る半導体記憶装置は、半導体基板の上方に積層され、ビット線とソース線との間に直列に接続された複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルのゲートに接続された複数のワード線と、前記メモリセルからのデータの読み出し動作を制御する制御回路(R/D12, S/A13, Sequencer16)とを具備する。制御回路は、第1ワード線(WLn)に接続された第1メモリセルからデータを読み出す際、第1ワード線(WLn)にビット線側で隣り合う第2ワード線(WL(n+1))に接続された第2メモリセルからデータを読み出した後、第1ワード線(WLn)に、読み出しレベルに応じた第1電圧(VCGRV_A-C)を印加し、第2ワード線(WL(n+1))に、第2メモリセルの保持データに応じてステップアップされる第2電圧(VREADLA)を印加する。更に制御回路は、第2電圧(VREADLA)の値を制御することによって、第2メモリセルの保持データが第1メモリセルの保持データよりも高い場合に、第1メモリセルの閾値レベルを補正する。これにより、セル間干渉効果を効果的に抑制し、NAND型フラッシュメモリの動作性能を向上出来る。
この様子を、図48乃至図50に示す。図48乃至図50は、第1実施形態で説明した読み出し動作AR、CR、及びBRの概念を示す閾値分布図である。図48に示すように、読み出し動作ARでは、閾値レベルが“E”レベルであるか、それ以上であるかが判定される。この際、隣接セルが“E”レベルであれば、セル間干渉効果による閾値変動は無いので、補正読み出しは行われない(WLn=VREADLA_E)。これに対して、隣接セルが“A”レベル以上であれば、セル間干渉効果によって“E”レベルの閾値が上昇し、その上昇の程度は隣接セルが“A”レベルの際に最も小さく、“C”レベルの際に最も大きくなる。従って、これらを補正するために、ワード線WLnにVREADLA_A、VREADLA_B、及びVREADLA_C1が印加される。これにより、“E”レベルと“A”レベルとの判定閾値が実質的に高くされる。言い換えれば、セル間干渉効果によって拡がった閾値分布を、拡がる前の分布と同じ状態にすることが出来る。
図49は、CRの例を示している。“B”レベルは、隣接セルが“C”レベルに書き込まれた際にのみセル間干渉効果を受ける。従って、隣接セルが“B”レベル以下の場合には補正読み出しは行われず、隣接セルが“C”レベルの場合に、WLnにVREADLA_C2が印加されることで、補正読み出しが行われる。図50に示すBRも同様である。
また制御回路は、第2メモリセルの保持データが前記第1メモリセルの保持データと同じ場合にも、第2電圧(VREADLA)の値を制御することによって、第1メモリセルの閾値レベルを補正しても良い。この様子を、図51及び図52に示す。図51乃至図52は、第2実施形態で説明した読み出し動作CR及びBRの概念を示す閾値分布図である。読み出し動作ARは、図48と同様である。図51に示すように、読み出し動作CRでは、隣接セルが“A”レベル以下であれば、セル間干渉効果による閾値変動は無いので、補正読み出しは行われない(WLn=VREADLA_EA)。これに対して、隣接セルが“B”レベル以上であれば、セル間干渉効果によって“B”レベルの閾値が上昇する。従って、これらを補正するために、ワード線WLnにVREADLA_B2及びVREADLA_C2が印加される。これにより、“B”レベルと“C”レベルとの判定閾値が実質的に高くされる。言い換えれば、セル間干渉効果によって拡がった閾値分布を、拡がる前の分布と同じ状態にすることが出来る。図52はBRの例を示している。図示するようにBRでは、隣接セルが“A”レベル以上の場合に補正読み出しが行われる。
なお、実施形態は、上記説明したものに限定されず、種々の変形が可能であるし、また適宜組み合わせたり、独立して実施したりすることも出来る。例えば、第5実施形態で説明した構成は、第1乃至第4実施形態とは独立して実施されても良い。
また、例えば第1実施形態の図10で説明した下位ビット読み出しでは、事前読み出しにおける電圧VCGRV_Aを用いた読み出し動作を省略しても良い。この場合の例を図53に示す。第1実施形態に係る下位ビット読み出しでは、隣接ビットが“E”レベルであるカラムと“A”レベルであるカラムに印加するVREADLAを区別しない。つまり、隣接ビットが“A”レベル以下であるか、“B”レベルか、“C”レベルであるかが分かれば良く、“E”レベルであるか“A”レベルであるかの情報までは不要である。よって、VCGRV_Aを用いた読み出しを省略しても良く、この結果、読み出しに要する時間を短縮出来る。
また、第3実施形態で説明したVREADLAのレイヤ依存性は、図24乃至図30の場合に限られるものでもない。図54は、図26で説明した補正テーブルの変形例である。図示するように補正テーブルは、VREADLAの補正量(またはVREADLAの値そのものの情報)を、ワード線WL毎に保持していても良い。すなわち、メモリホール26の形状は、必ずしも深くなるにつれて直径が小さくなるような単純な形状では無い場合があり得る。この場合、VREADLAのレイヤ依存性も、深さに対して単調減少あるいは単調増加では無く、ワード線WL単位で精密に制御することが好ましい。
またVREADLAのレイヤ依存性は、図55に示すようなものであっても良い。すなわち、VREADLAの値が大きくなるほど(図55の例では、メモリセルの位置が深くなるほど)、VREADLAの値が大きくなる。そして、VREADLAの上昇率は、VREADLA_Cが最も大きく、VREADLA_Eが最も小さくなる場合であっても良い。これは、セル間干渉効果が閾値に与える影響は、“C”レベルへの書き込み時が最も大きいと考えられるからである。
すなわち、VREADLA_EとVREADLA_Aの差分ΔVREADLA_EA、VREADLA_AとVREADLA_Bの差分ΔVREADLA_AB、及びVREADLA_BとVREADLA_Cの差分ΔVREADLA_BCは、図56に示すようなレイヤ依存性を有していても良い。このレイヤ依存性は、図56に示すように、メモリホール26のサイズ依存性と読み替えても良い。
なお、VREADLA_Eに関しては、レイヤ依存性を持たせても良いし、または下層ほどその値が小さくなる場合であっても良い。すなわち、上層のVREADLA_Eと中間層のVREADLA_Eの差分ΔVREADLA_TM、及び/または中間層のVREADLA_Eと下層のVREADLA_Eの差分ΔVREADLA_MBは、正の値であっても良いし、負の値であっても良い。負の値の場合、VREADLA_Eは、下層ほどその値が小さくなる。また、ΔVREADLA_TM及び/またはΔVREADLA_MBはゼロであっても良い。この場合、VREADLA_Eはレイヤ依存性を有しない。
以上の関係は、第3実施形態で説明した図31乃至図34の場合も同様である。図57は、図31の例の場合において、メモリホールが大きい位置ほど、印加する電圧VREADLAの値を大きくした場合の、VREADLAとメモリセルの位置との関係を示し、図58は、図57におけるΔVREADLAのメモリセルの位置との関係を示している。
図示するように、図57及び図58の例であると、メモリホールの直径は中間層において最大値を取るので、ΔVREADLAもまた中間層において最も大きくなる。
なお、図55乃至図58に示すグラフは一例に過ぎず、深さと電圧の大小関係が逆の場合であっても良く、各レイヤに位置するメモリセルトランジスタMTの特性に合わせて、適宜VREADLAの値を設定出来る。
更に、上記実施形態では三次元積層型NAND型フラッシュメモリの場合を例に説明した。しかし、MONOS型構造を有するメモリセルトランジスタが半導体基板上に二次元に配列された平面型NAND型フラッシュメモリにも適用出来る。もちろん、個々のメモリセルトランジスタMTが3ビット以上のデータを保持する場合であっても良く、セル間干渉効果が問題となる半導体メモリ全般に適用出来る。
なお、本発明に関する各実施形態において、
(1)Aレベルの読み出し動作に選択されたワード線に印加される電圧は、例えば0V〜0.55Vの間である。これに限定されることなく、0.1V〜0.24V, 0.21V〜0.31V, 0.31V〜0.4V, 0.4V〜0.5V, 0.5V〜0.55Vいずれかの間にしてもよい。
(1)Aレベルの読み出し動作に選択されたワード線に印加される電圧は、例えば0V〜0.55Vの間である。これに限定されることなく、0.1V〜0.24V, 0.21V〜0.31V, 0.31V〜0.4V, 0.4V〜0.5V, 0.5V〜0.55Vいずれかの間にしてもよい。
Bレベルの読み出し動作に選択されたワード線に印加される電圧は、例えば1.5V〜2.3Vの間である。これに限定されることなく、1.65V〜1.8V, 1.8V〜1.95V, 1.95V〜2.1V, 2.1V〜2.3Vいずれかの間にしてもよい。
Cレベルの読み出し動作に選択されたワード線に印加される電圧は、例えば3.0V〜4.0Vの間である。これに限定されることなく、3.0V〜3.2V, 3.2V〜3.4V, 3.4V〜3.5V, 3.5V〜3.6V, 3.6V〜4.0Vいずれかの間にしてもよい。
読み出し動作の時間(tR)としては、例えば25μs〜38μs, 38μs〜70μs, 70μs〜80μsの間にしてもよい。
(2)書き込み動作は、上述したとおりプログラム動作とベリファイ動作を含む。書き込み動作では、
プログラム動作時に選択されたワード線に最初に印加される電圧は、例えば13.7V〜14.3Vの間である。これに限定されることなく、例えば13.7V〜14.0V, 14.0V〜14.6Vいずれかの間としてもよい。
プログラム動作時に選択されたワード線に最初に印加される電圧は、例えば13.7V〜14.3Vの間である。これに限定されることなく、例えば13.7V〜14.0V, 14.0V〜14.6Vいずれかの間としてもよい。
奇数番目のワード線を書き込む際の、選択されたワード線に最初に印加される電圧と、偶数番目のワード線を書き込む際の、選択されたワード線に最初に印加される電圧を変えてもよい。
プログラム動作をISPP方式(Incremental Step Pulse Program)としたとき、ステップアップの電圧として、例えば0.5V程度が挙げられる。
非選択のワード線に印加される電圧としては、例えば6.0V〜7.3Vの間としてもよい。この場合に限定されることなく、例えば7.3V〜8.4Vの間としてもよく、6.0V以下としてもよい。
非選択のワード線が奇数番目のワード線であるか、偶数番目のワード線であるかで、印加するパス電圧を変えてもよい。
書き込み動作の時間(tProg)としては、例えば1700μs〜1800μs, 1800μs〜1900μs, 1900μs〜2000μsの間にしてもよい。
(3)消去動作では、
半導体基板上部に形成され、かつ、上記メモリセルが上方に配置されたウェルに最初に印加する電圧は、例えば12V〜13.6Vの間である。この場合に限定されることなく、例えば13.6V〜14.8V, 14.8V〜19.0V, 19.0〜19.8V, 19.8V〜21Vの間であってもよい。
半導体基板上部に形成され、かつ、上記メモリセルが上方に配置されたウェルに最初に印加する電圧は、例えば12V〜13.6Vの間である。この場合に限定されることなく、例えば13.6V〜14.8V, 14.8V〜19.0V, 19.0〜19.8V, 19.8V〜21Vの間であってもよい。
消去動作の時間(tErase)としては、例えば3000μs〜4000μs, 4000μs〜5000μs, 4000μs〜9000μsの間にしてもよい。
(4)メモリセルの構造は、
半導体基板(シリコン基板)上に膜厚が4〜10nmのトンネル絶縁膜を介して配置された電荷蓄積層を有している。この電荷蓄積層は膜厚が2〜3nmのSiN、またはSiONなどの絶縁膜と膜厚が3〜8nmのポリシリコンとの積層構造にすることができる。また、ポリシリコンにはRuなどの金属が添加されていても良い。電荷蓄積層の上には絶縁膜を有している。この絶縁膜は、例えば、膜厚が3〜10nmの下層High−k膜と膜厚が3〜10nmの上層High−k膜に挟まれた膜厚が4〜10nmのシリコン酸化膜を有している。High−k膜はHfOなどが挙げられる。また、シリコン酸化膜の膜厚はHigh−k膜の膜厚よりも厚くすることができる。絶縁膜上には膜厚が3〜10nmの仕事関数調整用の材料を介して膜厚が30nm〜70nmの制御電極が形成されている。ここで仕事関数調整用の材料はTaOなどの金属酸化膜、TaNなどの金属窒化膜である。制御電極にはWなどを用いることができる。
半導体基板(シリコン基板)上に膜厚が4〜10nmのトンネル絶縁膜を介して配置された電荷蓄積層を有している。この電荷蓄積層は膜厚が2〜3nmのSiN、またはSiONなどの絶縁膜と膜厚が3〜8nmのポリシリコンとの積層構造にすることができる。また、ポリシリコンにはRuなどの金属が添加されていても良い。電荷蓄積層の上には絶縁膜を有している。この絶縁膜は、例えば、膜厚が3〜10nmの下層High−k膜と膜厚が3〜10nmの上層High−k膜に挟まれた膜厚が4〜10nmのシリコン酸化膜を有している。High−k膜はHfOなどが挙げられる。また、シリコン酸化膜の膜厚はHigh−k膜の膜厚よりも厚くすることができる。絶縁膜上には膜厚が3〜10nmの仕事関数調整用の材料を介して膜厚が30nm〜70nmの制御電極が形成されている。ここで仕事関数調整用の材料はTaOなどの金属酸化膜、TaNなどの金属窒化膜である。制御電極にはWなどを用いることができる。
また、メモリセル間にはエアギャップを形成することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…NAND型フラッシュメモリ、11…メモリセルアレイ、12…ロウデコーダ、13…センスアンプ、14…ソース線ドライバ、15…ウェルドライバ、16…シーケンサ、17…レジスタ、18…NANDストリング。
Claims (6)
- 半導体基板の上方に積層され、ビット線とソース線との間に直列に接続された複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルのゲートに接続された複数のワード線と、
前記メモリセルからのデータの読み出し動作を制御する制御回路と
を具備し、前記制御回路は、第1ワード線に接続された第1メモリセルからデータを読み出す際、
前記第1ワード線に前記ビット線側で隣り合う第2ワード線に接続された第2メモリセルからデータを読み出した後、
前記第1ワード線に、読み出しレベルに応じた第1電圧を印加し、前記第2ワード線に、前記第2メモリセルの保持データに応じてステップアップされる第2電圧を印加し、
前記第2電圧の値を制御することによって、前記第2メモリセルの保持データが前記第1メモリセルの保持データよりも高い場合に、前記第1メモリセルの閾値レベルを補正する
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記第2メモリセルの保持データが前記第1メモリセルの保持データと同じ場合にも、前記第2電圧の値を制御することによって、前記第1メモリセルの閾値レベルを補正する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記第1ワード線に接続された第1メモリセルからデータを読み出す際、
前記第2メモリセル、及び前記第1ワード線に前記ソース線側で隣り合う第3ワード線に接続された第3メモリセルからデータを読み出した後、
前記第1ワード線に、読み出しレベルに応じた第1電圧を印加し、前記第2ワード線に、前記第2メモリセルの保持データに応じてステップアップされる第2電圧を印加し、前記第3ワード線に、前記第3メモリセルの保持データに応じてステップアップされる第3電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1または2記載の半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記第1メモリセルの閾値レベルが消去レベルであるか否かを判断する際に、前記第3ワード線に前記第3電圧を印加する
ことを特徴とする請求項3記載の半導体記憶装置。 - 前記第2電圧の値は、前記積層されたメモリセルがいずれのレイヤに位置するかに依存して変動する
ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の半導体記憶装置。 - 前記ビット線の一端に接続されたセンスアンプと、
前記ビット線の他端に接続された放電用ブロックと
を更に備え、前記データの読み出しの後、前記ビット線は、前記センスアンプと前記放電用ブロックとにより放電される
ことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の半導体記憶装置。
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