JP2016061446A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
Description
このため、タイマー運転が停止した後も、室温の設定温度に対する偏差に応じて空気調和機の運転・停止を繰り返す監視運転を行うことが考案されている(例えば、特許文献1を参照)。
または、本発明の空気調和機は、前記第2の運転モードは、前記第1の運転モード終了後に室内温度と設定温度との差が所定値以上で、且つ、前記人検出手段で検出した人が所定値以上動いた時に空調運転を開始するようにした。
まず、図1と図2により、本実施例の空気調和機の概要を説明する。
図1は、実施例の空気調和機Sの全体構成を示す図である。図2は、室内機100の側断面図である。
図1に示す本実施例の空気調和機Sは、室内機100、室外機200、及びリモコンReから構成される。
室内機100と室外機200とは冷媒配管(図示せず)で接続され、周知の冷凍サイクルによって、室内機100が設置されている室内を空調する。また、室内機100と室外機200とは、通信ケーブル(図示せず)を介して互いに情報を送受信するようになっている。
筐体ベース101は、熱交換器102、送風ファン103、フィルタ108等の内部構造体を収容している。
熱交換器102は複数本の伝熱管102aを有し、送風ファン103により室内機100内に取り込まれた空気を、伝熱管102aを通流する冷媒と熱交換させ、前記空気を加熱又は冷却するように構成されている。なお、伝熱管102aは、前記した冷媒配管(図示せず)に連通し、周知の冷凍サイクル(図示せず)の一部を構成している。
上下風向板105は、後述する制御手段130(図3)からの指示に従い、両端部に設けた回動軸(図示せず)を支点にして上下風向板用モータ(図示せず)により回動される。
これにより、室内の所定位置に、空調風を送風することができる。
なお、サーモパイル120は、室内の温度分布が測定できる他の温度センサー(例えば、赤外放射温度計)であってもよい。
撮像手段110は、撮像手段110の設置位置から水平方向に対して所定角度だけ下方を向くように設置され、室内機100が設置されている室内を適切に撮像できるようになっている。ただし、詳細な撮像手段110の搭載位置や角度については、空気調和機Sの仕様や用途に合わせて設定すればよく、構成を限定するものではない。
なお、図1、図2に示す空気調和機S構成は、あくまで本実施例に係る一例であり、本発明が本実施形態に限定して適用されるものでないことは言うまでもない。
つぎに、図3により、実施例の空気調和機Sの制御ブロックの構成を説明する。
本実施例の空気調和機Sの制御手段130は、空調風の温度センサ・湿度センサと室内の照度センサ等を有し、空調制御をおこなう室内の温度や湿度や明るさを検出する環境検出部160と、ユーザの操作指示を受信するリモコン送受信部Q(図1参照)の環境情報や操作指令に基づいて、冷凍サイクル(図示せず)と送風ファン103や左右風向板104と上下風向板105の駆動をおこなうモータを制御して室内の空調制御をおこなう負荷駆動部150を制御する。
また、本実施例の空気調和機Sは、近赤外線投光器115により近赤外線を室内に照射して、撮像手段110で撮像をおこなうようにしている。この近赤外線照射は、近赤外線投光器駆動回路116により制御されている。これにより、就寝時等の室内が暗い状態でも、室内の状態を検出することができる。
このため、撮像手段110は、可視光と近赤外光に分光感度をもつ撮像素子を用いる。近赤外カットフィルタを装着している撮像素子であれば、近赤外カットフィルタを除いて使用すればよい。
まず、撮像手段110の構成を簡単に説明する。
図3に示すように、撮像手段110は、撮像範囲やピントを調整する光学レンズ111と、光学レンズ111から入射した室内光を電気信号に変換する撮像素子112と、撮像素子112の信号をデジタル化して画像情報に変換するA/D変換器113と、画像情報の輝度や色調を補正するデジタル信号処理部114から構成される。
なお、光学レンズ111の前面には、可視光を減衰させる可視光カットフィルタや近赤外光を減衰させる近赤外光カットフィルタを設けるようにしてもよい。また、状況に応じて、可視光カットフィルタまたは近赤外光カットフィルタを切換えて設置する構成であってもよい。
本実施例の画像検出部139は、人の頭部、胸部、腕、足等の人の身体を検出する人検出部131、空調室内の家財の形状等を検出する物体検出部132、室内の部屋の壁までの距離や室内の壁の角の位置を検出することで被空調室内の間取りを検出する間取り検出部133を備えている。
この際、デジタル信号処理部114には、画像検出部139から、上記の画像処理に適した撮像パラメータが設定される。
演算処理部141は、空調機の制御ブロックを統括制御し、設定された空調運転の運転設定に加え、この検出結果を用いて駆動制御部136を制御し空調運転を行う。また、撮像手段110は、演算処理部141からの撮像要求信号の動作指令により、撮像動作をおこなう。
負荷駆動部150は、冷凍サイクル(図示せず)、室内機100が備える室内ファンモータ(図示せず)、室外機200が備える圧縮機モータ(図示せず)、上下風向板105に設置される上下風向板用モータ(図示せず)、左右風向板104に設置される左右風向板用モータ(図示せず)の個々の駆動をおこなう。
また、詳細を後述する撮像手段110または近赤外線投光器115またはサーモパイル120の回動駆動をおこなう駆動部を含めてもよい。
また、制御手段130はタイマー機能をもち、空気調和機Sの運転開始や運転終了の時間制御をおこなうことができる。
また、人検出部131または物体検出部132で検出した人の位置を基に、サーモパイル120で検出した温度データから就寝者の体温を判定する。
また、空調対象室の室温は、環境検出部160の温度センサの検出結果により判定する。
実施例のおやすみ運転は、就寝時に冷房・除湿運転をおこなう際に適した運転モードであり、所定のタイマー時間が経過して冷房・除湿運転が停止した後も、室温または湿度が上がると再運転をおこない、室内の温度・湿度を所定値に維持する。これにより、睡眠に適した空調環境を提供する。
このおやすみ運転は、冷房・暖房・除湿等の他の運転モードがリモコン指示された場合や、おやすみ運転が所定時間(例えば、7時間)継続した場合に、解除される。
おやすみ運転の動作フローを説明する前に、前提となる人の睡眠動作について説明する。
人の睡眠段階には、(1)入眠段階(寝入り)、(2)睡眠初期、(3)睡眠中期、(4)睡眠後期がある。
また、深部体温は、眠りとともに低下し、深部体温が上昇すると覚醒しやすくなる。
このため、体温上昇を検出した場合や体動を検出した場合に、人の方向に一定時間のスイング送風をおこなうことができる(風あて運転)。しかし、風が長時間あたると、覚醒してしまう場合もあるため、体動が少なくなるまでスイングするのではなく、一定時間とすることが望ましい。これにより、体感温度を効率よく低下させて不快な状況を改善する。
また、深部体温の低下を促進するために足元に送風をおこない、足元からの放熱を促すようにしてもよい。
この睡眠中期では、眠りが浅く、刺激により覚醒しやすいため、体温上昇を検出した場合や体動を検出した場合に、空調風が人にあたらないように送風をおこなう(風よけ運転)。例えば、室内の天井もしくは壁に向けて送風をおこない、天井や壁面からの輻射熱を抑制する空調方法がよい。
また、連続送風をおこなうと室内に循環風が生じて覚醒刺激となることもあるので、送風・停止を繰り返して、循環風が生じないようにすることが望ましい。
この睡眠後期では、(3)の睡眠中期と同様に、眠りが浅く、刺激により覚醒しやすいため、体温上昇を検出した場合や体動を検出した場合に、(3)の睡眠中期と同様の空調制御をおこなうとよい。
なお、(4)の睡眠後期では、深部体温の変化が上昇に変わり、室温の覚醒刺激への影響が変わることが予想される。このため、体温が上がり睡眠が浅くなるので、部屋を冷やしすぎないように空調制御することが考えられる。また、睡眠後期では体温調整機能が回復してくるため、室温が多少低くても調整ができ、寝起き時暑くて不快な状態を避けるため、空調温度を下げる制御をおこなうことも考えられる。
図4は、実施例の空調機のおやすみ運転の制御を示すフロー図である。
おやすみ運転は、リモコンReのおやすみボタンの押下げにより開始し、設定温度で冷房または暖房を所定時間おこなう。
リモコンReのおやすみボタンが押下された後に環境検出部160で検出した室内照度が暗くなったときに、おやすみタイマーをスタートするようにしてもよい。または、寝具位置や人の位置から体動を検出し、体動が少なくなったときに、入眠と判定して、おやすみタイマーをスタートするようにしてもよい。
おやすみタイマー運転(S402)では、睡眠している人に送風があたらないように、空気調和機の吹き出し口の上下風向板を略水平(垂直下方を0度としたとき、上下風向板を略90度の角度)または水平方向より上向きにし、気流が下に向かないようにして、風よけ運転をおこなう。このとき、後述する睡眠している人の位置を検出して、左右風向板も、人のいない方向に制御することが望ましい。
また、空調の設定温度は覚醒しているときの体感温度で設定されている場合が多いので、おやすみ運転では設定温度を+1〜2℃(ただし室温29℃を超えない)で制御する、もしくは温度変動を少なくするために、現在の室温から−1〜−2℃まで運転するようにしてもよい。
おやすみ監視運転モードの運転時間が最長監視時間(例えば、7時間)を超える(S404のYes)と、おやすみ運転を終了する。また、おやすみ運転は、リモコンReの停止ボタンが押下されて場合や、冷房・暖房等の他の動作モードが指定された場合にも、終了する。
この結果、体動または体温上昇がない場合には(S405のNo)、設定値からの室温上昇が3℃以上あるか否かを判定し(S406)、室温上昇がない場合には(S406のNo)、S404に戻り、おやすみ監視運転モードを継続する。室温上昇がある場合には(S406のYes)、後述する風よけ運転(S408)をおこなう。
このため、S408では、天井もしくは壁面に向けて空調風を送る、いわゆる風よけ運転をおこない、部屋の輻射熱を抑制するような空調をおこなう。
そして、S404にもどり、睡眠中期と睡眠後期の期間で、おやすみ監視運転モードを継続する。
このときの送風方向は、詳細を後述するが、間取り検出部133(図3)で検出した室内のレイアウト情報に基づいて天井または壁面を求め、その方向を決める。また、体動検知、就寝者や寝具の位置検出、体温検出の詳細についても後述する。
上述の実施例1のおやすみタイマー運転モードでは、所定の設定温度でおやすみタイマー運転により空調をおこなう例を説明したが、本実施例は、さらに、体動や体温等により睡眠状態を監視してより快適な睡眠を提供するものである。
上述のとおり、おやすみタイマー運転モードの期間は、睡眠初期に対応し、最も睡眠の深い段階にあたり、空調風が覚醒刺激になりにくい期間となっている。このため、体動や体温上昇を検知した場合に、一定時間、送風をスイング送風として、不快な状態を早期に解消するようにする。
まず、おやすみタイマーをセットし、おやすみタイマーをスタートする(S501)。これにより、おやすみタイマー運転モードを開始する。おやすみタイマーの設定値は、上述の睡眠初期の期間とする。具体的には、1〜2時間位の期間とする。
リモコンReのおやすみボタンが押下された後に環境検出部160で検出した室内照度が暗くなったときに、おやすみタイマーをスタートするようにしてもよい。または、寝具位置や人の位置から体動を検出し、体動が少なくなったときに、入眠と判定して、おやすみタイマーをスタートするようにしてもよい。
S503で所定値以上の体動または体温上昇があった場合(S503のYes)、上下風向板を一定時間スイング動作させ、一定時間経過後に、前述の風よけ運転の風向板位置に戻す(S504)。そして、S505にすすむ。体動または体温上昇がなかった場合(S503のNo)には、S505にすすむ。
S504では、あまり風を当てると眠りが浅くなるので、体動が増える可能性がある。そのため、体動が少なくなるまでスイングするのではなく、一定時間としている。
図6のS601〜S605が図5のS501〜S505に対応し、図6のS606〜S612が図3のS404〜S410に対応する。それぞれの処理は同一であるためここでは説明を省略する。
図6に示した本実施例のおやすみ運転のフローにより、より快適な睡眠環境を提供することができる。
上述の実施例1、2のおやすみ運転では、睡眠初期にはおやすみタイマー運転モードがおこなわれ、睡眠中期と睡眠後期で、おやすみ監視運転モードをおこなうようにしていた。しかし、睡眠後期には、より眠りが浅くなるとともに、深部体温の変化が上昇に変わるので、室温の覚醒刺激への影響も大きくなる。このため、睡眠後期では睡眠中期よりも温度変化や送風変化の少ない空調制御をおこなうことが考えられる。以下にその処理フローを説明する。
本実施例のおやすみ運転では、まず、図4のS401〜S403、図5のS501〜S505(図6のS601〜S605)で説明したおやすみタイマー運転モードを、睡眠初期の期間に相当するおやすみタイマーがタイムアップするまでおこなう(S701)。
ここで、睡眠中期の期間は3時間位であり、運転時間が4〜5時間の間で、睡眠中期のおやすみ監視運転モードをおこなう。
また、S702で、日の出により環境検出部160で検出した室内照度が明るくなったことを検出したときには、運転時間が睡眠中期の期間でも、睡眠後期のおやすみ監視運転モードに処理が移るようにしてもよい。
睡眠後期のおやすみ監視運転モードでは、S704で、運転時間が最長監視時間(例えば、7時間)以上であるか否かを判定し、運転時間が最長監視時間以上であれば(S704のYes)、おやすみ運転を終了する。
この結果、体動と体温上昇がない場合には(S705のNo)、設定値からの室温上昇が2℃以上あるか否かを判定し(S706)、室温上昇がない場合には(S706のNo)、S704に戻り、おやすみ監視運転モードを継続する。室温上昇がある場合には(S706のYes)、後述する風よけ運転(S708)をおこなう。
このため、S708では、天井もしくは壁面に向けて空調風を送る、いわゆる風よけ運転をおこない、部屋の輻射熱を抑制するような空調をおこなうとともに、その風量も睡眠中期の風よけ運転に比べて、送風量を小さくする。
そして、S704にもどり、睡眠後期の期間で、おやすみ監視運転モードを継続する。
上述の風よけ運転では、詳細を後述するが、間取り検出部133(図3)で検出した室内のレイアウト情報に基づいて天井または壁面の方向を求め、送風方向を決める。また、体動検知、就寝者や寝具の位置検出、体温検出の詳細についても後述する。
図8は、図4で説明したおやすみ運転をおこなったときの室温の時間変化の一例を示した図である。図8は、おやすみタイマーを2時間設定したと仮定したときの室温変化(実線)と送風のON/OFF状態(破線)の時間経過を示している。
おやすみタイマーに設定した2時間が経過すると、おやすみ監視運転モードに移行する。図8は、詳しくは、体動または体温上昇が検知され、かつ、2℃の室温上昇を検知したときの状態を示している。おやすみ監視運転モードでは、室温上昇を検知したときに空調運転をおこない、室温が設定温度に達したときに運転停止するので、室温変化は図のようにのこぎり波状となる。また、風よけ運転の間欠送風がおこなわれる。
図9は、睡眠段階の変化に応じて設定温度を変える制御例として、おやすみ運転の設定温度の時間変化の一例を示した図である。前述した睡眠の4つの段階((1)入眠段階、(2)睡眠初期、(3)睡眠中期、(4)睡眠後期)に合わせて、おやすみ運転の設定温度を変える。また、(1)入眠段階と(2)睡眠初期の期間では、前述のおやすみタイマーの設定時間空調運転をおこなうおやすみタイマー運転モードをおこない、(3)睡眠中期と(4)睡眠後期の期間では、前述の就寝者の所定値以上の体動検知または所定値以上の体温上昇の少なくとも一方と所定値以上の室温上昇を検出したときに空調運転を開始し、室温が設定温度以下になるまで壁または天井に向けて空調風を送風するかぜよけ運転を繰り返しておこなうおやすみ監視運転モードをおこなう。
(1)の入眠段階のつぎの(2)睡眠初期では、設定温度を戻し、おやすみタイマーがタイムアップするまでの約2時間、おやすみタイマー運転をおこなう。
その後の睡眠後期には、深部体温の上昇に合わせて、空調の設定温度も少しずつ上昇させる。これにより、温度刺激を少なくして、不要な覚醒を防止する。
つぎに、S402、S502、S601のおやすみタイマー運転の送風方向を決めるための就寝者の人位置検知方法と、S405、S503、S603、S607、S705の体動検知方法について説明する。
人位置は、人の頭部、胸部、腕、足等の人の身体の位置情報や寝具の位置情報から求めることができる。
また、体動検知は、前記身体または寝具の位置の時間変化から人の寝返り等の動き量を求め、この動き量が所定値より大きいか否かの判定によりおこなう。
就寝中は、室内の照度が低いため、撮像時に近赤外線投光器115により近赤外光を照射して、近赤外画像を撮像して、体動を判定する。
または、人検出部131で検出した身体位置と物体検出部132で検出した寝具位置を組み合わせて、就寝者の寝返り等の体動を判定するようにしてもよい。
つぎに、S405、S503、S603、S607、S705の体温上昇検知方法について説明する。
就寝者の体温検知は、体温検出は、人検出部131で検出した身体位置、または、物体検出部132で検出した寝具位置から決まる人の位置に対応する、サーモパイル120で検出した温度分布の位置の温度を求め、これを就寝者の体温とすることによりおこなう。
この検出結果の時間変化により、体温上昇を検出する。
なお、サーモパイル120で検出した温度分布の分解能が高ければ、温度分布から人の位置を判定し、体温検出をおこなうようにしてもよい。
S408、S610、S708の風よけ運転で送風する天井または壁面は、間取り検出部133で、つぎのようにして検出する。
間取り検出部133は、撮像手段110により撮影した室内画像を基に、画像内のエッジの抽出し、太く長いエッジを抽出し、直線を延長し、交点を作成し、交点の重心点を消失点とすることにより、室内のコーナを検出し、検出したコーナを壁と壁あるいは壁と天井あるいは壁と床の接線とし、室内の壁や天井や床の面の位置を検出する。これにより、風よけ運転で送風する方向を決めることができる。
なお、壁・天井の検出は、近赤外線投光器115により近赤外光を室内に照射することで、就寝中の暗視状態でも取得することができるが、昼間等の室内の照度が明るい時に検出することが望ましい。
上述の説明では、冷房時のおやすみ運転について説明したが、暖房時にも適用することができる。
空調機の暖房の使用する冬場は、空気の温度が低いが、寝具を調整することで体温が寝具に伝わって寝具が暖められるので、寝床睡眠中は夏場よりも快適に過ごすことができる。しかし、寝入りの際は部屋や寝具が冷えているため、手足からの放熱ができず、深部体温の低下を阻害し、寝つきが悪くなる恐れがある。そのため、部屋の周りや床面、寝具周りを暖めることで寝つきをよくすることができる。このとき、風が直接当たると体からの放熱を促すことになるので、人に直接当てるのではなく、風よけ運転で部屋を暖める運転がよい。
特に、頭と足の検知ができる場合には、睡眠時は頭寒足熱がよいとされているので、足の方向に暖房の風を送るとよい。
起床時は体温上昇があるため、部屋の温度が低いと体温が上昇しにくくなり、目覚めが悪くなる恐れがある。そのため、睡眠後期に対応する期間には、設定温度を高い値に変更する。
また、タイマースタートからの積算時間や運転停止を押す時間帯を学習する機能を備えて、その1時間前から徐々に部屋を暖める、もしくは日照検知手段で外が明るくなったことを検知した際は、徐々に部屋を暖める制御を行うとよい。
S402のおやすみタイマー運転時には、人検出部131(図3参照)で検出した人の位置、または、物体検出部132で検出した寝具位置を基に人のいない方向を求めて左右風向板104を設定し、最も下向きに上下風向板105を設定して空調風の送風をおこなう。これにより、空調風が覚醒刺激になることなく、暖房をおこなうことができる。
このとき、物体検出部132により検出した家具等の配置を基に、暖房風の対流経路を推定し、この範囲に人がいないようにすればなおよい。
なお、暖房運転のため、S405、S406は、室温降下の判定をおこなうように変更するとともに、S409を室温が設定温度より大の判定に変更することは言うまでもない。
図5〜図7のフローでも同様の制御をおこなう。
複数の人が室内の離れた場所に寝ている場合には、睡眠段階の変化や体温変化は個人差があるので、おやすみ監視運転モードでは、いずれかの人の体動が所定量以上になったことを検知したか、または、いずれかの人の体温上昇が所定値以上あることを検知したときに、風よけ運転をおこなうようにする。すなわち、誰かが不快な状態にあることを検知した時に、不快な状態を解消するために、風よけ運転をおこなう。
上述の実施例のおやすみタイマー運転(S402等)と風よけ運転(S409等)では、睡眠中の人に、空調風があたらないようにしている。しかし、風を少し感じる方が心地よいという人や、風が当たると寒く不快に感じる人等、人により好みが異なる。
このため、おやすみタイマーに加えて、風あて送風・風よけ送風を選択できる指示ボタンをリモコンRe設けてもよい。その際は、おやすみタイマー設定後またはおやすみタイマーのボタンと一緒に風あて・風よけのボタンを押すことで、おやすみタイマー運転や風よけ運転の風向を決定し、睡眠中に好みの空調を作ることが可能となる。
また、上述のおやすみタイマー運転(S402等)と風よけ運転(S409等)では、さらに風速を弱める、風量を減らす、吹きだし設定温度を上げる等をしてもよい。
複数の人が就寝している場合には、体動の多い人に空調風があたるように、上記のスイング送風運転をおこなうようにしてもよい。
105 上下風向板
110 撮像手段
115 近赤外線投光器
120 サーモパイル
130 制御手段
131 人検出部
132 物体検出部
133 間取り検出部
160 環境検出部
Claims (12)
- 被空調空間の人を検出する人検出手段と、
タイマー設定後所定時間経過する迄空調運転を行い、前記所定時間経過後に空調運転を終了する第1の運転モードと、
前記第1の運転モード終了後に前記人検出手段で検出した人が所定値以上動いた時に空調運転を開始する第2の運転モードと、を備えた空気調和機。 - 前記第2の運転モードは、前記第1の運転モード終了後に室内温度と設定温度との差が所定値以上で、且つ、前記人検出手段で検出した人が所定値以上動いた時に空調運転を開始することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
- 前記第2の運転モードは、前記第1の運転モード終了時における室内温度と現在の室内温度との差が所定値以上で、且つ、前記人検出手段で検出した人が所定値以上動いた時に空調運転を開始することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
- 被空調空間の人を検出する人検出手段と、
おやすみタイマー設定後所定時間経過する迄空調運転を行い、前記所定時間経過後に空調運転を終了する第1の運転モードと、
前記第1の運転モード終了後に前記人検出手段で検出した人の温度が所定値以上である時に空調運転を開始する第2の運転モードと、を備えた空気調和機。 - 前記第2の運転モードは、前記第1の運転モード終了後に室内温度と設定温度との差が所定値以上で、且つ、前記人検出手段で検出した人の温度が所定値以上である時に空調運転を開始することを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
- 前記第2の運転モードは、前記第1の運転モード終了時における室内温度と現在の室内温度との差が所定値以上で、且つ、前記人検出手段で検出した人の温度が所定値以上である時に空調運転を開始することを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
- 人の温度を検知するサーモパイルを備え、
前記第2の運転モードは前記サーモパイルで検出した人の温度が所定値以上である時に空調運転を開始することを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。 - 前記第1の運転モード及び前記第2の運転モードは、垂直下方を0度として上下風向板の角度を90度以上にすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和機。
- 前記第1の運転モード及び前記第2の運転モードは、前記人検出手段で検出した人を避ける方向に上下風向板又は左右風向板を向けることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和機。
- 冷房運転時、前記第1の運転モードは設定温度に基づいて空調運転を行い、前記第2の運転モードは空調運転開始後に前記設定温度より高い目標温度に基づいて空調運転を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和機。
- 暖房運転時、前記第1の運転モードは設定温度に基づいて空調運転を行い、前記第2の運転モードは空調運転開始後に前記設定温度より低い目標温度に基づいて空調運転を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空気調和機。
- 冷房運転時、前記第2の運転モードは空調運転開始から所定時間が経過した時に前記目標温度を高めることを特徴とする請求項10に記載の空気調和機。
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