JP2016056592A - 小便器 - Google Patents

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    • E03D13/00Urinals ; Means for connecting the urinal to the flushing pipe and the wastepipe; Splashing shields for urinals
    • E03D13/005Accessories specially adapted for urinals

Abstract

【課題】横引管路の上部側における洗浄水の流速と、横引管路の底部側における洗浄水の流速との差異を抑制し、上昇管路の前側に流入する洗浄水の流速と奥側に流入する洗浄水の流速との流速差を抑制でき、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制でき、尿石の発生を抑制することができる手洗い器付き小便器を提供する。【解決手段】小便器であって、排水トラップ12と、接続部18とを有し、排水トラップ12は、下降管路36と、上昇管路40とを備え、下降管路の後壁と上昇管路の前壁は共通壁38により形成され、排水トラップ12は、さらに、下降管路の下流端と上昇管路の上流端とを接続する横引管路42を備え、横引管路42は、この上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部42bが形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、小便器に係り、特に、洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器に関する。
従来から、特許文献1乃至3に示されているように、使用者の尿を受けるボウル部の下方に形成された排水トラップを備えた小便器が知られている。このような従来の排水トラップは、下向きに延びる下降管路と、下降管路から緩やかに屈曲して横向きに延びる横引管路と、横引管路から同様に緩やかに屈曲して上向きに延びる上昇管路とを有するU字型形状を形成している。
排水トラップの下部には、排水配管からの臭気等のトイレ空間への侵入を防ぐため、洗浄水が溜水として常に所定量溜まった状態となっており、この溜水によって封水が形成されている。
使用者が小便器を使用して排尿を行うとき、排水トラップ内に尿が流れ込み、流れ込んだ尿によって溜水の大部分が排出され、排水トラップ内には尿と水とが混ざり合った尿濃度の高い液体が溜水として存在する状態となる。使用者の使用後のボウル部を洗浄するため、排尿後のボウル部に洗浄水を流すとき、その洗浄水が新たに排水トラップ内に流入し、尿と水とが混ざり合った尿濃度の高い液体を排水トラップから排出させ、この新たに流入する洗浄水によって置換する。
排水トラップにおいて、尿濃度の高い液体からなる溜水を新たに流入される洗浄水で置換する溜水の置換率(或いは尿濃度の高い液体からなる溜水を新たに流入される洗浄水で希釈する溜水の希釈率)が低い場合には、置換後の溜水における尿濃度が高くなるので、排水トラップ内に尿石が発生しやすくなることが知られている。なお、置換率は、洗浄前にトラップ内にたまっていた尿混じりの液体が洗浄水によってどれだけ置換されるかによって算定されている。
特開2013−14965号公報 特開2013−14964号公報 特開2011−214262号公報
近年、環境意識の高まりを受けて、節水化の要請が更に高まっており、ボウル部を洗浄する洗浄水量を低減することが求められている。
しかしながら、洗浄水量を低減しようとする場合に、尿濃度の高い液体からなる溜水を置換しようとする洗浄水量が低減されることから、溜水の置換率が低くなりやすく、置換後の溜水における尿濃度が高くなるので、排水トラップ内に尿石が生じやすくなるという問題が生じている。
従って、比較的少ない洗浄水量により尿濃度の高い液体からなる溜水を置換できるように、置換率を向上させる必要があるという課題が生じている。
また、洗浄水量を低減する場合に、少ない溜水の水量で封水を形成できるように排水トラップをコンパクトに形成しようとする場合には、排水トラップの下降管路から横引管路への屈曲、及び横引管路から上昇管路への屈曲が急に形成されることになり、横引管路の上部側(屈曲の内側)と、底部側(屈曲の外側)との間において、洗浄水の流れの流速差が増大されやすくなる。この流速差が増大されることにより、横引管路の下流側の上昇管路において洗浄水の流れの淀みが生じ、溜水の置換率が低下するという問題が生じている。
また、洗浄水量を低減する場合に、少ない溜水の水量で封水を形成できるように排水トラップをコンパクトに形成しようとする場合には、排水トラップが少ない水量で満たされるため、使用者の排尿後に排水トラップがほぼ使用者の尿で満たされ尿濃度の非常に高い液体により溜水が構成される状態となる。従って、比較的少ない洗浄水量により尿濃度の非常に高い液体からなる溜水を置換できるように、置換率を向上させる必要があるという課題も生じている。
そこで、本発明は、従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、横引管路の上部側において流れる洗浄水の流速と、横引管路の底部側において流れる洗浄水の流速との差異を抑制することができ、上昇管路の前側と奥側にそれぞれ流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。それにより、排水トラップ内の尿が混じる溜水の置換率を向上させることができ、洗浄後の溜水における尿の残留を低減して、尿石の発生を抑制することができる小便器を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器であって、底部に排水口が設けられたボウル部と、排水口を通過した洗浄水が流入され、洗浄水を貯溜して封水を形成する排水トラップと、 排水トラップとこの排水トラップの下流に接続される排水用の排水配管とを接続するための接続部とを有し、排水トラップは、排水口から下方に延びる下降管路と、上方に延びる上昇管路とを備え、下降管路の後壁と上昇管路の前壁は共通壁により形成され、排水トラップは、さらに、下降管路の下流端と上昇管路の上流端とを接続する横引管路を備え、横引管路は、この上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部が形成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、横引管路は、横引管路の上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、この横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部が形成されているので、この底部近傍を流れる洗浄水の流速が抵抗部により低減される。よって、横引管路の上部側において折り返し流路形成部の近傍を流れる洗浄水の流速と、横引管路の底部側において底部近傍を流れる洗浄水の流速との差異を抑制することができる。これにより、横引管路の下流側に接続される上昇管路において、折り返し流路形成部の近傍から主に上昇管路の前側に流入する洗浄水の流速と、横引管路の底部近傍から主に上昇管路の後側に流入する洗浄水の流速との差異を抑制することができる。従って、上昇管路に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。それにより、排水トラップ内の尿が混じる溜水の置換率を向上させることができ、洗浄後の溜水における尿の残留を低減して、尿石の発生を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、排水トラップの横引管路の抵抗部は、共通壁の下端の折り返し流路形成部の鉛直下方の位置よりも上流側から形成されている。
このように構成された本発明においては、抵抗部が共通壁の下端の折り返し流路形成部の鉛直下方の位置よりも上流側から形成されているので、下降管路を流下する洗浄水のうち主に横引管路の底部近傍に流入する部分が、横引管路の底部に形成された抵抗部に衝突して流速が低減されやすくなる。従って、横引管路の底部に形成された抵抗部により、横引管路の底部近傍を流れる洗浄水の流速をより低減させることができる。
本発明において、好ましくは、排水トラップの底面は、抵抗部の上流側に形成された第1の円弧形状部、抵抗部、抵抗部の下流側に形成された第2の円弧形状部より形成されている。
このように構成された本発明においては、排水トラップの底面が、抵抗部以外に、洗浄水をスムーズに導入する第1の円弧形状部及び第2の円弧形状部を有するので、横引管路の底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができると共に、洗浄水を排水トラップ内においてスムーズに流すことができる。
本発明において、好ましくは、排水トラップの横引管路の抵抗部は、横引管路の前後方向の断面において底部が平坦に形成されている平坦部である。
このように構成された本発明においては、横引管路の底部に形成された平坦部により、横引管路の底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、排水トラップの横引管路の抵抗部は、底部に形成された凹凸部である。
このように構成された本発明においては、横引管路の底部に形成された凹凸部により、横引管路の底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、排水トラップの横引管路の抵抗部は、底部から突出された突起部である。
このように構成された本発明においては、横引管路の底部から突出された突起部により、横引管路の底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。
本発明の小便器によれば、横引管路の上部側において流れる洗浄水の流速と、横引管路の底部側において流れる洗浄水の流速との差異を抑制することができ、上昇管路の前側に流入する洗浄水の流速と奥側に流入する洗浄水の流速との流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。それにより、排水トラップ内の尿が混じる溜水の置換率を向上させることができ、洗浄後の溜水における尿の残留を低減して、尿石の発生を抑制することができる。
本発明の実施形態による小便器を示す概略断面図である。 本発明の実施形態による小便器を示す上面図である。 本発明の実施形態による小便器の排水トラップ近傍の部分拡大断面図である。 図1のIV−IV線に沿って見た部分断面図である。 図1のV−V線に沿って見た部分断面図である。 図1のVI−VI線に沿って見た部分断面図である。 図1のVII−VII線に沿って見た部分断面図である。 本発明の実施形態による小便器の排水トラップの横引管路の変形例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態による小便器の排水トラップの横引管路の変形例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態による小便器の目皿を示す斜視図である。 本発明の実施形態による小便器の目皿を示す上面図である。 図1のXII−XII線に沿って見た断面図において、目皿を破線により省略し排水口に流入する洗浄水の流れを示す図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態による小便器を説明する。先ず、図1乃至図3により小便器の基本構造を説明する。図1は本発明の実施形態による小便器を示す概略断面図であり、図2は本発明の実施形態による小便器を示す上面図であり、図3は本発明の実施形態による小便器の排水トラップ近傍の部分拡大断面図である。
図1乃至図3に示すように、符号1は、本発明の実施形態による小便器を示し、この小便器1は、陶器製の小便器本体2と、この小便器本体2を洗浄するための自動便器洗浄ユニット4を備えている。小便器1は自身の最下部が床面から浮かされた状態となるように背後の壁面に沿って取付けられる壁掛け式の小便器であるが、小便器1は床面上に直接配置される床置き式の小便器であってもよい。また、小便器1は、例えば、洗浄時に0.5L〜1.0Lの洗浄水量で洗浄する節水型の小便器であってもよい。以下、小便器1の正面側を前方側、その背面側を後方側(奥側)、小便器1の正面から見て左側を左側、小便器1の正面から見て右側を右側として説明する。
小便器1の小便器本体2は、上方端に上述した自動便器洗浄ユニット4を収納するための収納室6(図1に概略により図示され、他の図面においては省略する)と、この収納室6の前面7から下方に延びるボウル面を形成するボウル部8と、このボウル部8の底部に形成された排水口部10と、排水口部10を通過した洗浄水が流入され、排水口部10の下流側において溜水Wを貯溜して封水を形成する排水トラップ12と、 この排水トラップ12とこの排水トラップ12の下流に接続される排水ソケット14及び排水用の排水配管16とを接続する接続部18とを備えている。
収納室6は、小便器本体2と別体である蓋3により形成されている。また、収納室6の前面7は、後方に向かって傾斜して形成されている。収納室6に収納される自動便器洗浄ユニット4は、水道等の給水源から洗浄水を供給する給水管20と、給水管20に設けられる流量調整装置22と、給水管20に取り付けられ給水の供給及び停止を行う開閉弁24と、給水管20の先端に取り付けられた吐水部であるスプレッダ26と、使用者の有無を検知する人体検知センサ28と、人体検知センサ28からの検知信号及び所定の制御プログラム等に基づいて開閉弁24等を制御することができる制御ユニット30と、を備えている。よって、自動便器洗浄ユニット4は、人体検知センサ28からの検知信号及び所定の制御プログラム等に基づいて、制御ユニット30が開閉弁24等を制御し、洗浄水をスプレッダ26からボウル部8に吐水させるようになっている。
ボウル部8は、そのボウル面が水平方向においてその上部が比較的大きな曲率半径を有する円弧面を形成し、その下部が比較的小さな曲率半径を有する円弧面を形成している。さらに、その底部が鉢状に湾曲しながら収束するような形状に形成されている。
ボウル部8の左右中心軸線上のボウル部8の中央より上方の高さ位置には、スプレッダ26が設けられている。スプレッダ26から吐水される洗浄水の流量は、単位時間あたりほぼ一定に設定されている。
また、排水口部10には、上流側のその入口部10aにおいて詳細は後述する目皿32が配置されている。さらに、排水口部10には、下流側のその出口部10bにおいて排水トラップ12の入口を構成する排水口34が形成されている。
排水トラップ12の下流側には、接続部18が設けられ、接続部18に排水ソケット14が接続されるようになっている。排水ソケット14の下流側には及び排水用の排水配管16が接続される。なお、本実施形態においては、接続部18に排水ソケット14が接続されているが、排水ソケット14を省略し、接続部18に排水用の排水配管16を接続することもできる。
次に、排水トラップ12について詳細に説明する。
図3に示すように、排水トラップ12は、排水トラップ12の入口の排水口34から下方に延びる下降管路36と、自身の前壁40aと下降管路36の下降管路後壁36bとが共通の共通壁38により形成され、且つ上方に延びる上昇管路40と、横方向に延び、自身の上流側が下降管路36と接続され、且つ自身の下流側が上昇管路40と接続される横引管路42とを備えている。また、横引管路42は、この横引管路42の上部が共通壁38の下端の折り返し流路形成部38aにより形成され、この折り返し流路形成部38aと反対側の横引管路42の底部42aに、この底部42a近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部42bが形成されている。
排水トラップ12は、下降管路36と、横引管路42と、上昇管路40とにより共通壁折り返しトラップを形成している。特に、上昇管路40の前壁40aと下降管路36の下降管路後壁36bとが共通の共通壁38により形成されるので、洗浄水が、下降管路36内を下方に流れる流れから、共通壁38の下端の折り返し流路形成部38aを中心として、横引管路42を通りながら半回転近くするように向きを変え、上昇管路40を上昇する流れを形成する。すなわち、本実施形態の排水トラップ12は、洗浄水が、下降管路36を流下する流れから、横引管路42を通りながら急激に折り返して向きを変え、共通壁38を挟んだ裏側(後方側)に形成された上昇管路40内を、ほぼ180度流れの向きを上向きに変えて上昇するような流れを生じるように形成されている。
このように、排水トラップ12は、上昇管路前壁40aと下降管路後壁36bとが共通の共通壁38により形成されるので、排水トラップ12の大きさが小型化され、排水トラップ12内に貯留される溜水Wの水量を従来と比べて比較的低減する構造を有している。
また、排水トラップ12の内壁面には釉薬層を設けている。釉薬層はガラス質の被覆層であり主として無機物質からなり、陶器の素地表面に釉薬を噴きつけて、焼成を行うことで形成される。
このように釉薬層を設けることで、素地のみで構成される場合に比べてより表面の平滑度が高くなる。そのため、素地のみで構成される場合に比べて、排水トラップ12の内壁面に雑菌が留まりにくく、雑菌に起因する汚れや尿石の発生を抑制することができる。
排水トラップ12の下降管路36は、下降管路36の前側の下降管路前壁36aと、下降管路36の後側の下降管路後壁36bを形成する共通壁38とにより形成されている。下降管路36の下降管路前壁36aと、共通壁38とは、下降管路36の中心軸線Cに対して対称且つ下流側が細くなるように形成されている。用語「対称」の意義には、ある程度の幅があるほぼ対称の状態を含む(以下同じ)。また、下降管路36は左右方向にも中心軸線Cに対して対称となるように形成されている。
排水トラップ12の横引管路42は、下降管路36の下端から横方向に延び、その横引管路入口42cから横引管路出口42dまでほぼ水平に前後方向に延びて形成され、その横引管路入口42cが下降管路36の出口側円弧形状部36dと接続され、その横引管路出口42dが上昇管路40の上流側端部の入口側円弧形状部40eと接続されている。出口側円弧形状部36dは、下降する洗浄水をスムーズに横引管路42に導入しやすくなっている。また、入口側円弧形状部40eは、横引管路42を通過した洗浄水をスムーズに上昇管路40に導入しやすくなっている。
この横引管路42は、折り返し流路形成部38aと反対側の横引管路42の底部42aにおいて、前後方向に平坦に延びる平坦部42eを有し、この平坦部42eが洗浄水の流れが衝突する抵抗部42bを構成し、流速を抑制することができる。用語「平坦」の意義には、ある程度の変位があるほぼ平坦の状態を含む(以下同じ)。本実施形態においては、この平坦部42eは、横引管路42の横引管路入口42cから横引管路出口42dまで形成されている。より具体的には、平坦部42eの始点は42gで図示され、終点は42hで図示されている。なお、出口側円弧形状部36d、平坦部42e及び入口側円弧形状部40eは排水トラップ12の底側の底面を形成している。
図3に示すように、この平坦部42eは、横引管路42の前後方向の中央断面において、前後方向に直線的にほぼ水平に延びるように形成されている。平坦部42eは、横引管路42の前後方向の断面が横引管路の中央から左右にずれた位置においても、同様に前後方向に直線的にほぼ水平に延びるように形成されている。
なお、平坦部42eは、前後方向及び左右方向それぞれについて、比較的大きな曲率のRにより形成された比較的平らな部分として形成されていてもよい。
さらに、図7に示すように、この平坦部42eは、折り返し流路形成部38aの近傍における横引管路42の左右方向の断面において、底部42aが左右方向に直線的にほぼ水平に延びるように形成されている。また、平坦部42eは、折り返し流路形成部38aの少なくとも前方側における横引管路42の左右方向の断面において、底部42aが左右方向に同様に前後方向に直線的にほぼ水平に延びるように形成されている。
この平坦部42eは、共通壁38の下端の折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側から形成される。すなわち、平坦部42eの上流端42gは、折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側(下降管路36の下方側)に位置している。すなわち、平坦部42eは、下降管路36の真上から見た場合に、その出口の鉛直方向下方の位置に、平坦部42eの少なくとも一部が視認できるように配置されている。よって、下降管路36から流下した洗浄水の一部が、平坦部42eの少なくとも一部に衝突するようになっている。
なお、変形例として、図8に示すように、排水トラップ12の横引管路42の抵抗部42bは、上述の平坦部に代えて或いは加えて、底部42aの少なくとも一部が凸凹に形成されることにより形成されていてもよい。また、さらに別の変形例として、図9に示すように、排水トラップ12の横引管路42の抵抗部42bは、上述の平坦部に代えて或いは加えて、底部42aの少なくとも一部が突出された突起部として形成されることにより形成されていてもよい。さらに別の変形例として、底部においてその少なくとも一部が山形に隆起された隆起部が形成されていてもよく、また、底部42aに、リブ状の突起部が形成されていてもよい。このような横引管路42の抵抗部42bは、共通壁38の下端の折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側から形成されている。
排水トラップ12の上昇管路40は、横引管路42の下流端から上方に延びている。この上昇管路40は、上昇管路40の前側の上昇管路前壁40aを形成する共通壁38と、上昇管路40の後側の上昇管路後壁40bと、上昇管路40の左側の上昇管路左側壁40cと、上昇管路40の右側の上昇管路右側壁40dとを備えている。
上昇管路40において、共通壁38と、上昇管路後壁40bとは、前後方向において平行な壁面を形成し、且つ同一の傾斜となるように形成されている。用語「平行」の意義には、製造誤差等を含みある程度の幅があるほぼ平行を含む(以下同じ)。用語「同一の傾斜」の意義には、製造誤差等を含みある程度の幅があるほぼ同一の傾斜を含む(以下同じ)。よって、共通壁38と、上昇管路後壁40bとの間の距離は、上昇管路40の入口から出口まで一定に形成されている。用語「一定」の意義には、製造誤差等を含みある程度の幅があるほぼ一定を含む(以下同じ)。
また、上昇管路40は、その左右両側を形成する上昇管路左側壁40cと上昇管路右側壁40dとが平行となるように形成されている。これらの上昇管路左側壁40c及び上昇管路右側壁40dは、ほぼ垂直に立ち上がる縦壁を形成している。
図4乃至図6に示すように、排水トラップ12の上昇管路40は、図1のIV−IV線に沿って見たIV−IV断面の断面積S1と、図1のV−V線に沿って見たV−V断面の断面積S2と、図1のVI−VI線に沿って見たVI−VI断面の断面積S3と、がほぼ等しく形成されている。
このように、排水トラップ12の上昇管路40は、その断面積が上昇管路40の入口である入口部40fからその出口である出口部40gまで一定に形成されている。より厳密には、上昇管路40は、入口側円弧形状部40eの下流側の直線的な流路の断面積が入口部40fから出口部40gまで一定に形成されている。
次に、図10乃至図12に示すように、目皿32について説明する。
図10は、本発明の実施形態による小便器の目皿を示す斜視図であり、図11は本発明の実施形態による小便器の目皿を示す上面図であり、図12は図1のXII−XII線に沿って見た断面図において、目皿を破線により省略し排水口に流入する洗浄水の流れを示す図である。
目皿32は、ボウル部8の底部において、排水トラップ12の入口の排水口34の上流側を覆うように設けられる。
目皿32は、図11に示すように、上面から見て楕円形の形状に形成され、また、側面から見て板状に形成されている。目皿32は、樹脂製であり、陶器等により形成されてもよい。この目皿32は、ボウル部8の底部において、ボウル部8の鉢状の曲面の湾曲面に対して、自身の外周の湾曲線が沿うように配置される。目皿32は、排水口部10の入口部10a上にボウル部8からくぼむように形成されている部分に配置されて、ボウル部8の上部からの湾曲表面とほぼ連続した流面を形成するようになっている。
目皿32は、排水口34の上方を斜めに覆うように配置され、自身の重心が、下降管路36の中心軸線Cに対してずれて配置されている。従って、目皿32は、下降管路36の入口及び下降管路36の中央軸線Cに対して非対称な領域をカバーするように配置されている。目皿32によって、目皿32とボウル部8との間において、目皿32の上流側と下流側を連通させる流路の流路面積が規定される。
目皿32は、図11に示すように、その上面に流路面積の一部を構成する複数の流入孔が形成されている。例えば、これらの流入孔は、第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔32c、第4流入孔32d、第5流入孔32e、第6流入孔32fによって形成されている。第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔32c、第4流入孔32d、第5流入孔32e及び第6流入孔32fは、目皿32の表面から裏面まで貫通するように形成されています。流入孔の数、各流入孔の形状、各流入孔の口径及び各流入孔の大きさ(開口面積)は変更することが可能である。例えば、目皿32の上面に4つの流入孔が形成されていてもよいし、或いは8つの流入孔が形成されていてもよい。
第1流入孔32aは、ボウル部8から第1流入孔32aの入口近傍の領域である第1流入孔接続領域44aに流入する洗浄水が、第1流入孔接続領域44aから第1流入孔32aを通過して目皿32の裏側領域(下方領域)33に流下できるように形成されている。第2流入孔32bは、ボウル部8から第2流入孔32bの入口近傍の領域である第2流入孔接続領域44bに流入する洗浄水が、第2流入孔接続領域44bから第2流入孔32bを通過して目皿32の裏側領域(下方領域)33に流下できるように形成されている。第3流入孔32cは、ボウル部8から第3流入孔32cの入口近傍の領域である第3流入孔接続領域44cに流入する洗浄水が、第3流入孔接続領域44cから第3流入孔32cを通過して目皿32の裏側領域(下方領域)33に流下できるように形成されている。第4流入孔32dは、ボウル部8から第4流入孔32dの入口近傍の領域である第4流入孔接続領域44dに流入する洗浄水が、第4流入孔接続領域44dから第4流入孔32dを通過して目皿32の裏側領域(下方領域)33に流下できるように形成されている。第5流入孔32eは、ボウル部8から第5流入孔32eの入口近傍の領域である第5流入孔接続領域44eに流入する洗浄水が、第5流入孔接続領域44eから第5流入孔32eを通過して目皿32の裏側領域(下方領域)33に流下できるように形成されている。第6流入孔32fは、ボウル部8から第6流入孔32fの入口近傍の領域である第6流入孔接続領域44fに流入する洗浄水が、第6流入孔接続領域44fから第6流入孔32fを通過して目皿32の裏側領域(下方領域)33に流下できるように形成されている。
各流入孔32a乃至32fの大きさは、ボウル部8から各流入孔の入口近傍の領域である各流入孔接続領域44a乃至44fに流入する洗浄水の流量の大きさに反比例するような大きさに形成されている。目皿32の上面に形成された流入孔により、洗浄水の水量を調整することにより、隙間流入口Gのみの大きさの調整により洗浄水の水量を調整するよりも、より簡単且つ正確な調整をすることができる。一般的には洗浄水の流量が多い領域においては流速が速くなる関係にある。
本実施形態の小便器1においては、ボウル部8の底部の目皿32の近傍において、ボウル部8の後方側、左後方側及び右後方側から目皿32に向かって流下する洗浄水の流量が、ボウル部8の前方側、左前方側及び右前方側から目皿32に向かって流下する洗浄水の流量よりも比較的大きくなるように形成されているが、他の実施形態の小便器において、ボウル部の底部の目皿の近傍において、ボウル部の後方側、左後方側及び右後方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量が、ボウル部の前方側、左前方側及び右前方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量よりも比較的小さくなるように形成されていてもよい。この場合には、各流入孔の大きさ(及び各流入孔を含む流路面積の大きさ)は、各流入孔接続領域に流入する洗浄水の流量の大きさに反比例するような大きさに形成される。すなわち、このとき、例えば、目皿32ボウル部8の手前側の流入孔(例えば、第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32iの位置に相当するような各流入孔部)の開口面積は、目皿32のボウル部8の奥側の流入孔(例えば、第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32fの位置に相当するような各流入孔部)の開口面積よりも小さく形成されている。さらに、このとき、例えば、目皿32ボウル部8の手前側の流路(例えば、第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32i及び奥側隙間流入口GRの位置に相当するような流入口)の面積は、目皿32のボウル部8の奥側の流路(例えば、第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32f及び前側隙間流入口GF)の面積よりも小さく形成されている。
さらに他の実施形態の小便器において、目皿に向かって流下する洗浄水の流量が各方向によってさらに異なる流量及び割合である場合にも、目皿の各流入孔の位置及び大きさを調整することにより本実施形態と同様の効果を奏することができる。
本実施形態においては、矢印F1に示すようなボウル部8の後方側から第1流入孔接続領域44aに流入する洗浄水の流れの流量が比較的大きいので、第1流入孔32aの大きさ(流入孔の開口面積)は比較的小さく形成されている。これにより、矢印F7に示すような目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下する洗浄水の流れの流量が比較的小さくなり、矢印F8に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速が、後述するように他の方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速とほぼ同じになるようになっている。
同様に、矢印F2に示すようなボウル部8の右後方側から第2流入孔接続領域44bに流入する洗浄水の流れの流量、及び矢印F6に示すようなボウル部8の左後方側から第6流入孔接続領域44fに流入する洗浄水の流れの流量が比較的大きいので、第2流入孔32b及び第6流入孔32fの大きさ(流入孔の開口面積)は比較的小さく形成されている。これにより、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部)に流下する洗浄水の流れの流量が比較的小さくなり、矢印F9及びF13に示すような第2流入孔32b及び第6流入孔32fから排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速が、後述するように他の方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速とほぼ同じになるようになっている。
同様に、矢印F3に示すようなボウル部8の右前方側から第3流入孔接続領域44cに流入する洗浄水の流れの流量、及び矢印F5に示すようなボウル部8の左前方側から第5流入孔接続領域44eに流入する洗浄水の流れの流量が比較的小さいので、第3流入孔32c及び第5流入孔32eの大きさ(流入孔の開口面積)は比較的大きく形成されている。これにより、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部)に流下する洗浄水の流れの流量が比較的大きくなり、矢印F10及びF12に示すような第3流入孔32c及び第5流入孔32eから排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速が、後述するように他の方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速とほぼ同じになるようになっている。
同様に、矢印F4に示すようなボウル部8の前方側から第4流入孔接続領域44dに流入する洗浄水の流れの流量が比較的小さいので、第4流入孔32dの大きさ(流入孔の開口面積)は比較的大きく形成されている。これにより、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部)に流下する洗浄水の流れの流量が比較的大きくなり、矢印F11に示すような第4流入孔32dから排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速が、後述するように他の方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速とほぼ同じになるようになっている。
上述するように、第1流入孔32a、第2流入孔32b及び第6流入孔32fは、比較的小さい大きさの開口(開口面積)を形成し、第3流入孔32c、第4流入孔32d及び第5流入孔32eは、比較的大きい大きさの開口(開口面積)を形成している。
目皿32を中心線C2を境に前側領域と奥側領域に分けた場合において、奥側領域には、第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32fが位置され、前側領域には、第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32iが位置される。
ここで、奥側領域に位置する第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32fの開口面積の総和は、前側領域に位置する第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32iの開口面積の総和よりも小さく形成されている。
目皿32がボウル部8上の配置される場合において、樹脂製の目皿32と陶器製のボウル部8との間には、ほぼ全周にわたって比較的小さい隙間流入口Gが形成される。本実施形態においては、比較的少ない水量の洗浄水が、ボウル部8から隙間流入口Gを通って目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部)に流下している。隙間流入口Gから目皿32の裏側領域33に流入する洗浄水の水量は、上述の各流入孔から目皿32の裏側領域33に流入する洗浄水の水量よりも少なくなっている。従って、本実施形態においては、裏側領域33に流入する洗浄水の流量の総量のうち、上述の各流入孔から目皿32の裏側領域33に流入する洗浄水の流量が主となっており、隙間流入口Gから目皿32の裏側領域33に流入する洗浄水の流量が副次的となっている。
目皿32の外周から隙間流入口Gを通って排水口部10に流入した洗浄水は、矢印F8乃至F13に示すような各方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れに合流するようになっている。このように合流された洗浄水は、併せて、排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速を全方向においてほぼ均等にするような流れを形成している。
本実施形態においては隙間流入口Gは、全周にわたってほぼ均一の大きさの隙間を形成している。なお、隙間流入口Gについても、洗浄水をボウル部8側から目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部)に流下させる開口の機能を果たしているため、変形例として、隙間流入口Gの大きさを一部分において大きく形成することにより、上述の各流入孔と同様の機能を果たす開口として使用することも可能である。
隙間流入口Gを考慮した場合、隙間流入口Gを中心線C2を境に前側領域における前側隙間流入口GFと奥側隙間流入口GRに分けて定義すると、奥側領域において目皿32によって規定される第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j、第6流入孔32f及び奥側隙間流入口GRの流路の流路面積の総和は、前側領域において目皿32によって規定される第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d、第5流入孔前側部32i及び前側隙間流入口GFの流路の流路面積の総和よりも小さく形成されている。
このように、目皿32の中心に対して前後非対称に形成された各流入孔32a乃至32fを通過した洗浄水が、図12に示すように、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部)において、ほぼ円形に開口する排水口34に対し、中心軸線Cに向かって対称な流れ且つほぼ均一な流速分布を有する流れにより流入する。
なお、変形実施形態として、目皿は、その上面に流入孔を形成せず、目皿とボウル部8との間に形成される隙間流入口を各流路とし、流路面積の総和を算出してもよい。例えば、隙間流入口を中心線を境に前側領域における前側隙間流入口と奥側領域における奥側隙間流入口に分けて定義する。なお、隙間流入口は、2つ以上の流入口に分けて形成されていてもよい。
前側隙間流入口は、ボウル部8から前側隙間流入口に流入する洗浄水が、前側隙間流入口を通過して目皿の裏側領域(下方領域)に流下できるように形成されている。奥側隙間流入口は、ボウル部8から奥側隙間流入口に流入する洗浄水が、奥側隙間流入口を通過して目皿の裏側領域(下方領域)に流下できるように形成されている。
各隙間流入口の大きさは、ボウル部8から各隙間流入口に流入する洗浄水の流量の大きさに反比例するような大きさに形成されている。
変形実施形態の小便器1においては、ボウル部8の底部の目皿の近傍において、ボウル部8の後方側、左後方側及び右後方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量が、ボウル部8の前方側、左前方側及び右前方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量よりも比較的大きくなるように形成されている。
変形実施形態においては、ボウル部8の後方側から奥側隙間流入口に流入する洗浄水の流れの流量が比較的大きいので、奥側隙間流入口の大きさは比較的小さく形成されている。これにより、目皿の裏側領域(排水口部の内部)に流下する洗浄水の流れの流量が比較的小さくなり、排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速が、後述するように前方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速とほぼ同じになるようになっている。
同様に、ボウル部8の前方側から前側隙間流入口に流入する洗浄水の流れの流量が比較的小さいので、前側隙間流入口の大きさは比較的大きく形成されている。これにより、目皿の裏側領域(排水口部の内部)に流下する洗浄水の流れの流量が比較的大きくなり、前側隙間流入口から排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速が、後方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速とほぼ同じになるようになっている。
なお、本発明の実施形態による小便器1の目皿32は、上述の目皿32に限られず、小便器において従来から用いられるような目皿であってもよく、例えば、目皿の裏側領域に流下する洗浄水の流れの流量を調整する目的を有していないような目皿であってもよい。さらに、目皿32は、目皿の上面に流入孔が形成されている形状のみならず、目皿の上面に流入孔が形成されていない形状を有しているものも含む。
次に、図1乃至図3により、本発明の実施形態による動作(作用)について説明する。
通常、使用者が小便器1の前に立つと、人体検知センサ28が使用者の存在を検出して検出情報を制御ユニット30に送り、制御ユニット30は使用者の存在を認識する。使用者が放尿する前の待機状態においては排水トラップ12内には主に洗浄水が溜水Wとして存在している状態になっている。
使用者が小便器1のボウル部8に放尿を行うとき、ボウル部8の底部から排水トラップ12内に尿が流れ込み、流れ込んだ尿によってもともと存在した溜水Wの大部分が排出され(置換され)、排水トラップ12内には尿と水とが混ざり合った尿濃度の非常に高い液体が新たな溜水Wとして存在する状態となる。
使用者が小便器1のボウル部8に放尿を終え、放尿を済ませた使用者が小便器1の前から立ち去るときに、人体検知センサ28が使用者の存在を検出しなくなる状態に変化する。人体検知センサ28が非検出状態となると、制御ユニット30は使用者が小便器1から立ち去ったと認識して、小便洗浄動作を開始する。
制御ユニット30は、開閉弁24に制御信号を送って開閉弁24を開き、先に決定した量の洗浄水をスプレッダ26からボウル部8に吐水させる。吐水される洗浄水の量は単位時間あたりほぼ一定の流量に設定されている。この洗浄水は、ボウル部8を流下して、排水口部10に到達する。
スプレッダ26から吐水された洗浄水は、ボウル部8を広がりながら流下する。
ボウル部8を広がりながら流下する洗浄水は、矢印F1乃至F6に示すように、ボウル部8のボウル面上の全方向から排水口部10の目皿32に到達する。本実施形態において、矢印F1、F2及びF6に示す洗浄水の流れの流量は、矢印F3、F4及びF5に示す洗浄水の流れの流量よりも多くなっている。
矢印F1に示すような第1流入孔接続領域44aに流入する流量の比較的大きな洗浄水の流れは、主に第1流入孔32aを通過して目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第1流入孔32aを通過する洗浄水の流量が比較的小さくなるように調整され、主に矢印F8に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F2に示すような第2流入孔接続領域44bに流入する流量の比較的大きな洗浄水の流れは、主に第2流入孔32bを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第2流入孔32bを通過する洗浄水の流量が比較的小さくなるように調整され、主に矢印F9に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F3に示すような第3流入孔接続領域44cに流入する流量の比較的小さな洗浄水の流れは、主に第3流入孔32cを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第3流入孔32cを通過する洗浄水の流量が比較的大きくなるように調整され、主に矢印F10に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F4に示すような第4流入孔接続領域44dに流入する流量の比較的小さな洗浄水の流れは、主に第4流入孔32dを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第4流入孔32dを通過する洗浄水の流量が比較的大きくなるように調整され、主に矢印F11に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F5に示すような第5流入孔接続領域44eに流入する流量の比較的小さな洗浄水の流れは、主に第5流入孔32eを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第5流入孔32eを通過する洗浄水の流量が比較的大きくなるように調整され、主に矢印F12に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F6に示すような第6流入孔接続領域44fに流入する流量の比較的大きな洗浄水の流れは、主に第6流入孔32fを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第6流入孔32fを通過する洗浄水の流量が比較的小さくなるように調整され、主に矢印F13に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
このようにして、矢印F8乃至F13に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量がほぼ同一となるように洗浄水量の調整が行われる。
矢印F8乃至F13に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れは、排水口34の中心軸線Cに対して対称な流れを形成している。矢印F8乃至F13に示すような洗浄水の流れは、各流れの流量及び流速がほぼ同様になっており、排水口34の中心軸線Cを中心としてほぼ均一な流速分布を形成している。
従って、洗浄水が、全方向からほぼ均等な流量及び流速で排水口34に流れ込む。
下降管路36においては、洗浄水は、矢印F8乃至F13に示すように、排水口34に対して全周方向からほぼ均一な流量の流れとして流入される。
また、下降管路36の下降管路前壁36aと、共通壁38とは、下降管路36の中心軸線Cに対して対称となるように形成されているので、下降管路36内を流下する洗浄水の流れが中心軸線Cに対して対称な流れ及び、流量又は流速として流下される。
よって、洗浄水は、矢印F14に示すように、前後左右方向においてほぼ均等に下方に向かって流下する流れを形成している。従って、洗浄水は、下降管路36において流れの淀みを発生させることなくスムーズに流れることができる。従って、横引管路42を介して上昇管路40に流入する洗浄水が、前後方向及び左右方向において比較的均一な流れを形成しやすくなっている。
よって、横引管路42の横引管路入口42に流入する洗浄水も、前後左右方向においてほぼ均等に下方に向かって流入する流れを形成している。横引管路42に流入する洗浄水のうち、横引管路42の上部側、すなわち折り返し流路形成部38aの近傍の部分を流れる洗浄水は、矢印F15に示すように折り返し流路形成部38aの周りを比較的急角度且つ短い距離で折り返すように流れ、流速が比較的大きく低減される。
これに対し、横引管路42に流入する洗浄水のうち、横引管路42の底部側(下部側)、すなわち横引管路42の底部42aの近傍の部分(例えば、横引管路42の上下方向の下半分側の部分)に流入する洗浄水は、矢印F16に示すように、洗浄水が、下降管路36の出口側円弧形状部36dから横引管路42の底部42aに延びる円弧形状の曲りに沿ってスムーズに流れ、比較的速い流速が維持されている。本発明の実施形態においては、この比較的速い流速を有する洗浄水が、平坦部42eにより形成される抵抗部42bに衝突され、流速が比較的大きく低減される。
本発明とは異なり、仮に、横引管路42の底部42aに抵抗部42bが設けられていない場合には、横引管路42の底部42aの近傍の部分に流入する洗浄水は、抵抗部42bにより流速が低減されないため、比較的速い流速が維持される状態となる。このとき、横引管路42の上部側を流れる洗浄水の流速と、その下部側を流れる洗浄水の流速との間に比較的大きな流速差が生じる。このように、横引管路42の上部と下部において洗浄水の流速差が生じる場合、洗浄水が、横引管路42から上昇管路40に流入する際に、上昇管路40の入口部40fの折り返し流路形成部38aの近傍における洗浄水の流れの流速と、その入口部40fの上昇管路後壁40bの近傍における洗浄水の流れの流速と、の間に流速差が生じ、後述するように上昇管路40内において洗浄水の流れの淀みが発生する要因となる。
本発明の実施形態においては、下降管路36の出口側円弧形状部36dから横引管路42の底部42aに延びる緩やかな曲りに沿って横引管路42に流入する洗浄水の流れF16、及び、下降管路36の上方から流下して横引管路42に流入する洗浄水の流れF17、の下方側の一部が、抵抗部42bに衝突され、底部42aの近傍を通過する洗浄水の流速が比較的大きく低減される。よって、横引管路42の上部側を流れる洗浄水の流速と、その底部側を流れる洗浄水の流速との間の流速差が比較的小さく低減される。従って、洗浄水が、横引管路42から上昇管路40に流入する際に、上昇管路40の入口部40fの折り返し流路形成部38aの近傍における洗浄水の流れF15の流速と、その入口部40fの上昇管路後壁40bの近傍における洗浄水の流れF18の流速と、の間に流速差が生じることを抑制することができる。
本発明の実施形態においては、また、横引管路42の平坦部42eが、前後方向に直線的にほぼ水平に延びて形成されているので、洗浄水の流れの方向に沿った平坦部42eが洗浄水の流速を効率的に低減することができる。
本発明の実施形態においては、また、横引管路42の平坦部42eが、共通壁38の折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側(便器前方側)まで形成されており、下降管路36から流下する洗浄水のうち底部42a近傍に流入する部分が平坦部42eにより衝突しやすくなり、底部42a近傍の流速が比較的大きく低減される。
さらに、横引管路42の平坦部42eが、共通壁38の折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側(便器前方側)において左右方向にも平坦部42eを形成していることから、洗浄水が平坦部42eに衝突した場合の流速の低減効果が比較的高くなり、底部42a近傍の流速が比較的大きく低減される。
本発明の実施形態においては、さらに、洗浄水が、横引管路42から上昇管路40へと屈曲する場合において、上昇管路40の入口側円弧形状部40e近傍を流れる外周側の流れの流速は、流路が急激に屈曲する折り返し流路形成部38a近傍の内周側の流れの流速に対し、大きくなりやすい。
このような流速差は、上述のように横引管路42の抵抗部42b等により低減或いは解消される予定であるが、なお、洗浄水が、横引管路42から上昇管路40に流入する際には、上昇管路40の入口部40fの折り返し流路形成部38aの近傍における洗浄水の流れF15の流速と、その入口部40fの上昇管路後壁40bの近傍における洗浄水の流れF18の流速と、の間に流速差が生じる可能性がある。
本発明とは異なり、仮に、上昇管路40の前側の洗浄水の流れの流速と、後側の洗浄水の流れの流速との流速差が大きくなる場合、例えば、入口部40fに流入する前側の洗浄水の流れの流速と、入口部40fに流入する後側の洗浄水の流れの流速との流速差が大きくなる場合、或いは、例えば、上昇管路40を上昇していくなかで、前側の洗浄水の流れの流速と、後側の洗浄水の流れの流速との流速差が増大される場合、には、上昇管路40内に洗浄水の流れの偏り、流速分布の歪みが生じて、流れの淀みが生じやすくなる。仮に、流れの淀みが生じる場合には、例えば、折り返し流路形成部38aの近傍において、破線矢印fに示すように、渦を巻くような流れによる流れの淀みが生じ、後続の流れを阻害するため、溜水の置換率の低下を引き起こすこととなる。
これに対し、本発明の実施形態においては、前述のように、横引管路42の抵抗部42bにより、入口部40fに流入する前側の洗浄水の流れF15の流速と、入口部40fに流入する後側の洗浄水の流れF18の流速との流速差が抑制されることを説明している。
次に、本発明の実施形態においては、また、以下のように、上昇管路40を上昇していくなかで、前側の洗浄水の流れF19の流速と、後側の洗浄水の流れF20の流速との流速差が増大されることを抑制することを、以下説明する。
本発明の実施形態においては、上昇管路40は、その断面積が入口部40fから出口部40gまで一定に形成されているので、洗浄水は、上昇管路40内を、流速分布をほぼ維持した状態で入口部40fから出口部40gまで流れることができる。すなわち、洗浄水は、上昇管路40において、入口部40fに流入する洗浄水が既に有している流速差を、さらに増大させることが抑制され、既に有している流速差が維持された状態で、出口部40gまで流れることができる。
本発明の実施形態においては、上昇管路40は、その断面積が入口部40fから出口部40gまで一定に形成され、入口部40fから出口部40gまでの流路形状は一定である。このように、流路の断面積が一定である場合には、入口部40fにおける洗浄水の向き及び流速の大きさが、乱されにくく、出口部40gまで維持されやすくなっている。仮に、流路の断面積が出口部40gにおいて増大する又は減少するような場合には、流路の変化に応じて洗浄水の流れの向き及び流速の大きさの変化が生じる問題が生じやすい。
本発明の実施形態においては、また、上昇管路40は、共通壁38と、上昇管路後壁40bとは、前後方向において平行な壁面を形成し、且つ同一の傾斜及び傾斜角度を有するように形成されているので、洗浄水は、共通壁38に沿った流れF19と、上昇管路後壁40bに沿った流れF20とが前後方向において比較的平行な上昇する流れを形成している。また、共通壁38と、上昇管路後壁40bとの間の距離も、上昇管路40の入口部40fから出口部40gまで一定に形成されているので、各壁面に沿った流れが乱れにくく、流れ同士が干渉したり、淀みを発生させたりすることなく、流れることができる。
さらに、上昇管路40は、その左右両側を形成する上昇管路左側壁40cと上昇管路右側壁40dとが平行となるように形成されているので、洗浄水は、上昇管路左側壁40cに沿った流れと、上昇管路右側壁40dに沿った流れとが左右方向において比較的平行な上昇する流れを形成しやすくなっている。
このように、洗浄水が、洗浄水の流れの淀みが比較的生じやすい上昇管路40内において洗浄水の流れの淀みを発生させることなくスムーズに流れる。従って、排水トラップ12内の尿と水とが混ざり合った尿濃度の非常に高い液体が、新たな排水トラップ12に流入する洗浄水によって効率よく置換されるように(入れ替えられるように)排出される。よって、洗浄水量が低減される場合においても、比較的少ない洗浄水量により、排水トラップ12内の尿濃度の非常に高い液体を効率よく置換することが可能となり、溜水Wの置換率が向上されることが可能となる。この置換率は、排水トラップ12内に溜水Wとして貯水されていた洗浄水の総量のうち、どのくらいの割合が、1回の洗浄動作において排水トラップ12に新たに流入する洗浄水によって置換され、どのくらいの割合が新たな溜水W中に残るかの比率を示している。
上昇管路40から流出する洗浄水は、接続部18に流入し、接続部18から、排水ソケット14を介して排水配管16に排出される。
スプレッダ26からの吐水が一定時間継続されると、制御ユニット30は、開閉弁24を閉止して、スプレッダ26からの吐水を終了させる。このようにして、小便器1の一連の洗浄動作が終了する。
この小便器1の一連の洗浄動作が終了した直後において、排水トラップ12内には主に洗浄水が溜水Wとして存在している状態になっている。小便器1の各回の一連の洗浄動作が終了した後において、上述のように溜水の置換率が向上されたことにより、排水トラップ12内が、排水トラップ12内の溜水Wに残存する尿の濃度が一定の基準以下に低減されている状態(主に新たに吐水された洗浄水が溜水Wとして存在している状態)となることから、溜水Wに残存する尿成分が、排水トラップ12内に、尿石を付着(発生)させることを抑制することができる。
次に、上述した本発明の実施形態による小便器1の作用効果を説明する。
上述した本発明の実施形態による小便器1によれば、横引管路42は、横引管路42の上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部38aにより形成され、この折り返し流路形成部38aと反対側の横引管路42の底部42aに、この底部42a近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部42bが形成されているので、この底部42a近傍を流れる洗浄水の流速が抵抗部42bにより低減される。
よって、横引管路42の上部側において折り返し流路形成部38aの近傍を流れる洗浄水の流速と、横引管路42の底部42a側において底部42a近傍を流れる洗浄水の流速との差異を抑制することができる。
これにより、横引管路42の下流側に接続される上昇管路40において、折り返し流路形成部38aの近傍から主に上昇管路40の前側に流入する洗浄水の流速と、横引管路42の底部42a近傍から主に上昇管路40の後側に流入する洗浄水の流速との差異を抑制することができる。
従って、上昇管路40に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路40内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。それにより、排水トラップ12内の尿が混じる溜水の置換率を向上させることができ、洗浄後の溜水における尿の残留を低減して、尿石の発生を抑制することができる。
本発明の実施形態による小便器1によれば、抵抗部42bが共通壁38の下端の折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側から形成されているので、下降管路36を流下する洗浄水のうち主に横引管路42の底部42a近傍に流入する部分が、横引管路42の底部42aに形成された抵抗部42bに衝突して流速が低減されやすくなる。
従って、横引管路42の底部42aに形成された抵抗部42bにより、横引管路42の底部42a近傍を流れる洗浄水の流速をより低減させることができる。
本発明の実施形態による小便器1によれば、排水トラップ12の底面が、抵抗部42b以外に、洗浄水をスムーズに導入する出口側円弧形状部36d及び入口側円弧形状部40eを有するので、横引管路42の底部42a近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができると共に、洗浄水を排水トラップ12内においてスムーズに流すことができる。
本発明の実施形態による小便器1によれば、横引管路42の底部42aに形成された平坦部42eにより、横引管路42の底部42a近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路40に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路40内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。
本発明の実施形態による小便器1によれば、横引管路42の底部42aに形成された凹凸部により、横引管路42の底部42a近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路40に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路40内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。
本発明の実施形態による小便器1によれば、横引管路42の底部42aから突出された突起部により、横引管路42の底部42a近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路40に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路40内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。
1 小便器
2 小便器本体
4 自動便器洗浄ユニット
6 収納室
7 前面
8 ボウル部
10 排水口部
10a 入口部
10b 出口部
12 排水トラップ
14 排水ソケット
16 排水配管
18 接続部
20 給水管
22 流量調整装置
24 開閉弁
26 スプレッダ
28 人体検知センサ
30 制御ユニット
32 目皿
33 裏側領域
34 排水口
36 下降管路
36a 下降管路前壁
36b 下降管路後壁
36d 出口側円弧形状部
38 共通壁
38a 折り返し流路形成部
40 上昇管路
40a 上昇管路前壁
40b 上昇管路後壁
40c 上昇管路左側壁
40d 上昇管路右側壁
40e 入口側円弧形状部
40f 入口部
40g 出口部
42 横引管路
42a 底部
42b 抵抗部
42c 横引管路入口
42d 横引管路出口
42e 平坦部
42f 上流端
W 溜水
上記の目的を達成するために、本発明は、洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器であって、底部に排水口が設けられたボウル部と、排水口を通過した洗浄水が流入され、洗浄水を貯溜して封水を形成する排水トラップと、 排水トラップとこの排水トラップの下流に接続される排水用の排水配管とを接続するための接続部とを有し、排水トラップは、排水口から下方に延びる下降管路と、上方に延びる上昇管路とを備え、下降管路の後壁と上昇管路の前壁は共通壁により形成され、排水トラップは、さらに、下降管路の下流端と上昇管路の上流端とを接続する横引管路を備え、横引管路は、この上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部が形成され、上記抵抗部は、ほぼ平坦な面として形成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、横引管路は、横引管路の上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、この横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部が形成され、抵抗部は、ほぼ平坦な面として形成されているので、この底部近傍を流れる洗浄水の流速が抵抗部により低減される。よって、横引管路の上部側において折り返し流路形成部の近傍を流れる洗浄水の流速と、横引管路の底部側において底部近傍を流れる洗浄水の流速との差異を抑制することができる。これにより、横引管路の下流側に接続される上昇管路において、折り返し流路形成部の近傍から主に上昇管路の前側に流入する洗浄水の流速と、横引管路の底部近傍から主に上昇管路の後側に流入する洗浄水の流速との差異を抑制することができる。従って、上昇管路に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。それにより、排水トラップ内の尿が混じる溜水の置換率を向上させることができ、洗浄後の溜水における尿の残留を低減して、尿石の発生を抑制することができる。
本発明において、好ましくは、洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器は、底部に排水口が設けられたボウル部と、排水口を通過した洗浄水が流入され、洗浄水を貯溜して封水を形成する排水トラップと、排水トラップとこの排水トラップの下流に接続される排水用の排水配管とを接続するための接続部とを有し、排水トラップは、排水口から下方に延びる下降管路と、上方に延びる上昇管路とを備え、下降管路の後壁と上昇管路の前壁は共通壁により形成され、排水トラップは、さらに、下降管路の下流端と上昇管路の上流端とを接続する横引管路を備え、横引管路は、この上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部が形成され、排水トラップの横引管路の抵抗部は、底部に形成された凹凸部である。
このように構成された本発明においては、横引管路の底部に形成された凹凸部により、横引管路の底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器は、底部に排水口が設けられたボウル部と、排水口を通過した洗浄水が流入され、洗浄水を貯溜して封水を形成する排水トラップと、排水トラップとこの排水トラップの下流に接続される排水用の排水配管とを接続するための接続部とを有し、排水トラップは、排水口から下方に延びる下降管路と、上方に延びる上昇管路とを備え、下降管路の後壁と上昇管路の前壁は共通壁により形成され、排水トラップは、さらに、下降管路の下流端と上昇管路の上流端とを接続する横引管路を備え、横引管路は、この上部が共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部が形成され、排水トラップの横引管路の抵抗部は、底部から突出された突起部である。
このように構成された本発明においては、横引管路の底部から突出された突起部により、横引管路の底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させることができる。従って、比較的簡易な構成により、上昇管路に流入する洗浄水の流速差を抑制することができ、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。

Claims (6)

  1. 洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器であって、
    底部に排水口が設けられたボウル部と、
    上記排水口を通過した洗浄水が流入され、洗浄水を貯溜して封水を形成する排水トラップと、
    上記排水トラップとこの排水トラップの下流に接続される排水用の排水配管とを接続するための接続部とを有し、
    上記排水トラップは、
    上記排水口から下方に延びる下降管路と、
    上方に延びる上昇管路とを備え、
    上記下降管路の後壁と上記上昇管路の前壁は共通壁により形成され、
    上記排水トラップは、さらに、
    上記下降管路の下流端と上記上昇管路の上流端とを接続する横引管路を備え、上記横引管路は、この上部が上記共通壁の下端の折り返し流路形成部により形成され、上記横引管路の底部に、この底部近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部が形成されていることを特徴とする小便器。
  2. 上記排水トラップの上記横引管路の上記抵抗部は、上記共通壁の下端の折り返し流路形成部の鉛直下方の位置よりも上流側から形成されている、請求項1に記載の小便器。
  3. 前記排水トラップの底面は、上記抵抗部の上流側に形成された第1の円弧形状部、上記抵抗部、上記抵抗部の下流側に形成された第2の円弧形状部より形成されている、請求項2に記載の小便器。
  4. 上記排水トラップの上記横引管路の上記抵抗部は、上記横引管路の前後方向の断面において底部が平坦に形成されている平坦部である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の小便器。
  5. 上記排水トラップの上記横引管路の上記抵抗部は、底部に形成された凹凸部である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の小便器。
  6. 上記排水トラップの上記横引管路の上記抵抗部は、底部から突出された突起部である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の小便器。
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