JP6210440B2 - 小便器 - Google Patents
小便器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6210440B2 JP6210440B2 JP2015251400A JP2015251400A JP6210440B2 JP 6210440 B2 JP6210440 B2 JP 6210440B2 JP 2015251400 A JP2015251400 A JP 2015251400A JP 2015251400 A JP2015251400 A JP 2015251400A JP 6210440 B2 JP6210440 B2 JP 6210440B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow
- inflow hole
- pipe
- drain
- flow rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)
Description
使用者が小便器を使用して排尿を行うとき、排水トラップ内に尿が流れ込み、流れ込んだ尿によって溜水の大部分が排出され、排水トラップ内には尿と水とが混ざり合った尿濃度の高い液体が溜水として存在する状態となる。使用者の使用後のボウル部を洗浄するため、排尿後のボウル部に洗浄水を流すとき、その洗浄水が新たに排水トラップ内に流入し、尿と水とが混ざり合った尿濃度の高い液体を排水トラップから排出させ、この新たに流入する洗浄水によって置換する。
排水トラップにおいて、尿濃度の高い液体からなる溜水を新たに流入される洗浄水で置換する溜水の置換率(或いは尿濃度の高い液体からなる溜水を新たに流入される洗浄水で希釈する溜水の希釈率)が低い場合には、置換後の溜水における尿濃度が高くなるので、排水トラップ内に尿石が発生しやすくなることが知られている。なお、置換率は、洗浄前にトラップ内にたまっていた尿混じりの液体が洗浄水によってどれだけ置換されるかによって算定されている。
しかしながら、洗浄水量を低減しようとする場合に、尿濃度の高い液体からなる溜水を置換しようとする洗浄水量が低減されることから、溜水の置換率が低くなりやすく、置換後の溜水における尿濃度が高くなるので、排水トラップ内に尿石が生じやすくなるという問題が生じている。
従って、比較的少ない洗浄水量により尿濃度の高い液体からなる溜水を置換できるように、置換率を向上させる必要があるという課題が生じている。
また、洗浄水量を低減する場合に、少ない溜水の水量で封水を形成できるように排水トラップをコンパクトに形成しようとする場合には、排水トラップが少ない水量で満たされるため、使用者の排尿後に排水トラップがほぼ使用者の尿で満たされ尿濃度の非常に高い液体により溜水が構成される状態となる。従って、比較的少ない洗浄水量により尿濃度の非常に高い液体からなる溜水を置換できるように、置換率を向上させる必要があるという課題も生じている。
このように構成された本発明においては、横引管路は、横引管路の底部が共通壁の下端の鉛直下方の位置の前後方向に沿って平坦に形成されている平坦部を有しているので、横引管路に流入する洗浄水の流れの下方側の一部が平坦部に衝突され、底部近傍を流れる洗浄水の流速が平坦部により低減される。よって、横引管路の上部側を流れる洗浄水の流速と、その底部側を流れる洗浄水の流速との流速差が比較的小さく低減される。横引管路の下流側に接続される上昇管路が、その断面積が入口から出口まで一定に形成されているので、上昇管路の入口における洗浄水の流速差が上昇管路内において増大されることを抑制することができ、上昇管路の入口における洗浄水の流速差が低減された状態を上昇管路において維持することができる。よって、上昇管路内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。それにより、排水トラップ内の尿濃度の高い液体を含む溜水の置換率を向上させることができ、溜水における尿の残留を低減して、尿石の発生を抑制することができる。
このように構成された本発明においては、上昇管路が、共通壁と、上昇管路の後壁とが同一の傾斜となるように形成されているので、上昇管路内において、上昇しようとする洗浄水が、前後方向において比較的平行な流れを形成することができ、前後方向において流速差を生じにくくすることができる。
このように構成された本発明においては、上昇管路が、その左右両側を形成する側壁が平行となるように形成されているので、上昇管路内において、上昇しようとする洗浄水が、左右方向において比較的平行な流れを形成することができ、左右方向において流速差を生じにくくすることができる。
このように構成された本発明においては、下降管路は、共通壁と、下降管路の前壁とが、下降管路の中心軸線に対して対称且つ下降管路の下流側が細くなるように形成されているので、下降管路内において、下降しようとする洗浄水が、前後方向及び左右方向において中心軸線に対して対称となるように集められ、集められるときに流れの乱れを抑制することができる。従って、横引管路を介して上昇管路に流入する洗浄水が、乱れることを抑制することができる。
ボウル部8の左右中心軸線上のボウル部8の中央より上方の高さ位置には、スプレッダ26が設けられている。スプレッダ26から吐水される洗浄水の流量は、単位時間あたりほぼ一定に設定されている。
図3に示すように、排水トラップ12は、排水トラップ12の入口の排水口34から下方に延びる下降管路36と、自身の前壁40aと下降管路36の下降管路後壁36bとが共通の共通壁38により形成され、且つ上方に延びる上昇管路40と、横方向に延び、自身の上流側が下降管路36と接続され、且つ自身の下流側が上昇管路40と接続される横引管路42とを備えている。また、横引管路42は、この横引管路42の上部が共通壁38の下端の折り返し流路形成部38aにより形成され、この折り返し流路形成部38aと反対側の横引管路42の底部42aに、この底部42a近傍を流れる洗浄水の流速を低減させる抵抗部42bが形成されている。
このように、排水トラップ12は、上昇管路前壁40aと下降管路後壁36bとが共通の共通壁38により形成されるので、排水トラップ12の大きさが小型化され、排水トラップ12内に貯留される溜水Wの水量を従来と比べて比較的低減する構造を有している。
このように釉薬層を設けることで、素地のみで構成される場合に比べてより表面の平滑度が高くなる。そのため、素地のみで構成される場合に比べて、排水トラップ12の内壁面に雑菌が留まりにくく、雑菌に起因する汚れや尿石の発生を抑制することができる。
この横引管路42は、折り返し流路形成部38aと反対側の横引管路42の底部42aにおいて、前後方向に平坦に延びる平坦部42eを有し、この平坦部42eが洗浄水の流れが衝突する抵抗部42bを構成し、流速を抑制することができる。用語「平坦」の意義には、ある程度の変位があるほぼ平坦の状態を含む(以下同じ)。本実施形態においては、この平坦部42eは、横引管路42の横引管路入口42cから横引管路出口42dまで形成されている。より具体的には、平坦部42eの始点は42gで図示され、終点は42hで図示されている。なお、出口側円弧形状部36d、平坦部42e及び入口側円弧形状部40eは排水トラップ12の底側の底面を形成している。
なお、平坦部42eは、前後方向及び左右方向それぞれについて、比較的大きな曲率のRにより形成された比較的平らな部分として形成されていてもよい。
さらに、図7に示すように、この平坦部42eは、折り返し流路形成部38aの近傍における横引管路42の左右方向の断面において、底部42aが左右方向に直線的にほぼ水平に延びるように形成されている。また、平坦部42eは、折り返し流路形成部38aの少なくとも前方側における横引管路42の左右方向の断面において、底部42aが左右方向に同様に前後方向に直線的にほぼ水平に延びるように形成されている。
上昇管路40において、共通壁38と、上昇管路後壁40bとは、前後方向において平行な壁面を形成し、且つ同一の傾斜となるように形成されている。用語「平行」の意義には、製造誤差等を含みある程度の幅があるほぼ平行を含む(以下同じ)。用語「同一の傾斜」の意義には、製造誤差等を含みある程度の幅があるほぼ同一の傾斜を含む(以下同じ)。よって、共通壁38と、上昇管路後壁40bとの間の距離は、上昇管路40の入口から出口まで一定に形成されている。用語「一定」の意義には、製造誤差等を含みある程度の幅があるほぼ一定を含む(以下同じ)。
また、上昇管路40は、その左右両側を形成する上昇管路左側壁40cと上昇管路右側壁40dとが平行となるように形成されている。これらの上昇管路左側壁40c及び上昇管路右側壁40dは、ほぼ垂直に立ち上がる縦壁を形成している。
このように、排水トラップ12の上昇管路40は、その断面積が上昇管路40の入口である入口部40fからその出口である出口部40gまで一定に形成されている。より厳密には、上昇管路40は、入口側円弧形状部40eの下流側の直線的な流路の断面積が入口部40fから出口部40gまで一定に形成されている。
図10は、本発明の実施形態による小便器の目皿を示す斜視図であり、図11は本発明の実施形態による小便器の目皿を示す上面図であり、図12は図1のXII−XII線に沿って見た断面図において、目皿を破線により省略し排水口に流入する洗浄水の流れを示す図である。
目皿32は、図11に示すように、上面から見て楕円形の形状に形成され、また、側面から見て板状に形成されている。目皿32は、樹脂製であり、陶器等により形成されてもよい。この目皿32は、ボウル部8の底部において、ボウル部8の鉢状の曲面の湾曲面に対して、自身の外周の湾曲線が沿うように配置される。目皿32は、排水口部10の入口部10a上にボウル部8からくぼむように形成されている部分に配置されて、ボウル部8の上部からの湾曲表面とほぼ連続した流面を形成するようになっている。
目皿32は、排水口34の上方を斜めに覆うように配置され、自身の重心が、下降管路36の中心軸線Cに対してずれて配置されている。従って、目皿32は、下降管路36の入口及び下降管路36の中央軸線Cに対して非対称な領域をカバーするように配置されている。目皿32によって、目皿32とボウル部8との間において、目皿32の上流側と下流側を連通させる流路の流路面積が規定される。
本実施形態の小便器1においては、ボウル部8の底部の目皿32の近傍において、ボウル部8の後方側、左後方側及び右後方側から目皿32に向かって流下する洗浄水の流量が、ボウル部8の前方側、左前方側及び右前方側から目皿32に向かって流下する洗浄水の流量よりも比較的大きくなるように形成されているが、他の実施形態の小便器において、ボウル部の底部の目皿の近傍において、ボウル部の後方側、左後方側及び右後方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量が、ボウル部の前方側、左前方側及び右前方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量よりも比較的小さくなるように形成されていてもよい。この場合には、各流入孔の大きさ(及び各流入孔を含む流路面積の大きさ)は、各流入孔接続領域に流入する洗浄水の流量の大きさに反比例するような大きさに形成される。すなわち、このとき、例えば、目皿32ボウル部8の手前側の流入孔(例えば、第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32iの位置に相当するような各流入孔部)の開口面積は、目皿32のボウル部8の奥側の流入孔(例えば、第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32fの位置に相当するような各流入孔部)の開口面積よりも小さく形成されている。さらに、このとき、例えば、目皿32ボウル部8の手前側の流路(例えば、第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32i及び奥側隙間流入口GRの位置に相当するような流入口)の面積は、目皿32のボウル部8の奥側の流路(例えば、第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32f及び前側隙間流入口GF)の面積よりも小さく形成されている。
さらに他の実施形態の小便器において、目皿に向かって流下する洗浄水の流量が各方向によってさらに異なる流量及び割合である場合にも、目皿の各流入孔の位置及び大きさを調整することにより本実施形態と同様の効果を奏することができる。
目皿32を中心線C2を境に前側領域と奥側領域に分けた場合において、奥側領域には、第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32fが位置され、前側領域には、第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32iが位置される。
ここで、奥側領域に位置する第1流入孔32a、第2流入孔32b、第3流入孔奥側部32g、第5流入孔奥側部32j及び第6流入孔32fの開口面積の総和は、前側領域に位置する第3流入孔前側部32h、第4流入孔32d及び第5流入孔前側部32iの開口面積の総和よりも小さく形成されている。
目皿32の外周から隙間流入口Gを通って排水口部10に流入した洗浄水は、矢印F8乃至F13に示すような各方向から排水口34に流れ込む洗浄水の流れに合流するようになっている。このように合流された洗浄水は、併せて、排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量及び流速を全方向においてほぼ均等にするような流れを形成している。
本実施形態においては隙間流入口Gは、全周にわたってほぼ均一の大きさの隙間を形成している。なお、隙間流入口Gについても、洗浄水をボウル部8側から目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部)に流下させる開口の機能を果たしているため、変形例として、隙間流入口Gの大きさを一部分において大きく形成することにより、上述の各流入孔と同様の機能を果たす開口として使用することも可能である。
前側隙間流入口は、ボウル部8から前側隙間流入口に流入する洗浄水が、前側隙間流入口を通過して目皿の裏側領域(下方領域)に流下できるように形成されている。奥側隙間流入口は、ボウル部8から奥側隙間流入口に流入する洗浄水が、奥側隙間流入口を通過して目皿の裏側領域(下方領域)に流下できるように形成されている。
変形実施形態の小便器1においては、ボウル部8の底部の目皿の近傍において、ボウル部8の後方側、左後方側及び右後方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量が、ボウル部8の前方側、左前方側及び右前方側から目皿に向かって流下する洗浄水の流量よりも比較的大きくなるように形成されている。
通常、使用者が小便器1の前に立つと、人体検知センサ28が使用者の存在を検出して検出情報を制御ユニット30に送り、制御ユニット30は使用者の存在を認識する。使用者が放尿する前の待機状態においては排水トラップ12内には主に洗浄水が溜水Wとして存在している状態になっている。
使用者が小便器1のボウル部8に放尿を行うとき、ボウル部8の底部から排水トラップ12内に尿が流れ込み、流れ込んだ尿によってもともと存在した溜水Wの大部分が排出され(置換され)、排水トラップ12内には尿と水とが混ざり合った尿濃度の非常に高い液体が新たな溜水Wとして存在する状態となる。
制御ユニット30は、開閉弁24に制御信号を送って開閉弁24を開き、先に決定した量の洗浄水をスプレッダ26からボウル部8に吐水させる。吐水される洗浄水の量は単位時間あたりほぼ一定の流量に設定されている。この洗浄水は、ボウル部8を流下して、排水口部10に到達する。
ボウル部8を広がりながら流下する洗浄水は、矢印F1乃至F6に示すように、ボウル部8のボウル面上の全方向から排水口部10の目皿32に到達する。本実施形態において、矢印F1、F2及びF6に示す洗浄水の流れの流量は、矢印F3、F4及びF5に示す洗浄水の流れの流量よりも多くなっている。
矢印F1に示すような第1流入孔接続領域44aに流入する流量の比較的大きな洗浄水の流れは、主に第1流入孔32aを通過して目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第1流入孔32aを通過する洗浄水の流量が比較的小さくなるように調整され、主に矢印F8に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F2に示すような第2流入孔接続領域44bに流入する流量の比較的大きな洗浄水の流れは、主に第2流入孔32bを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第2流入孔32bを通過する洗浄水の流量が比較的小さくなるように調整され、主に矢印F9に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F3に示すような第3流入孔接続領域44cに流入する流量の比較的小さな洗浄水の流れは、主に第3流入孔32cを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第3流入孔32cを通過する洗浄水の流量が比較的大きくなるように調整され、主に矢印F10に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F4に示すような第4流入孔接続領域44dに流入する流量の比較的小さな洗浄水の流れは、主に第4流入孔32dを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第4流入孔32dを通過する洗浄水の流量が比較的大きくなるように調整され、主に矢印F11に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F5に示すような第5流入孔接続領域44eに流入する流量の比較的小さな洗浄水の流れは、主に第5流入孔32eを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第5流入孔32eを通過する洗浄水の流量が比較的大きくなるように調整され、主に矢印F12に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
矢印F6に示すような第6流入孔接続領域44fに流入する流量の比較的大きな洗浄水の流れは、主に第6流入孔32fを通過して、目皿32の裏側領域33(排水口部10の内部領域)に流下し、第6流入孔32fを通過する洗浄水の流量が比較的小さくなるように調整され、主に矢印F13に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れを形成する。
このようにして、矢印F8乃至F13に示すような排水口34に流れ込む洗浄水の流れの流量がほぼ同一となるように洗浄水量の調整が行われる。
従って、洗浄水が、全方向からほぼ均等な流量及び流速で排水口34に流れ込む。
また、下降管路36の下降管路前壁36aと、共通壁38とは、下降管路36の中心軸線Cに対して対称となるように形成されているので、下降管路36内を流下する洗浄水の流れが中心軸線Cに対して対称な流れ及び、流量又は流速として流下される。
よって、洗浄水は、矢印F14に示すように、前後左右方向においてほぼ均等に下方に向かって流下する流れを形成している。従って、洗浄水は、下降管路36において流れの淀みを発生させることなくスムーズに流れることができる。従って、横引管路42を介して上昇管路40に流入する洗浄水が、前後方向及び左右方向において比較的均一な流れを形成しやすくなっている。
これに対し、横引管路42に流入する洗浄水のうち、横引管路42の底部側(下部側)、すなわち横引管路42の底部42aの近傍の部分(例えば、横引管路42の上下方向の下半分側の部分)に流入する洗浄水は、矢印F16に示すように、洗浄水が、下降管路36の出口側円弧形状部36dから横引管路42の底部42aに延びる円弧形状の曲りに沿ってスムーズに流れ、比較的速い流速が維持されている。本発明の実施形態においては、この比較的速い流速を有する洗浄水が、平坦部42eにより形成される抵抗部42bに衝突され、流速が比較的大きく低減される。
本発明の実施形態においては、また、横引管路42の平坦部42eが、共通壁38の折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側(便器前方側)まで形成されており、下降管路36から流下する洗浄水のうち底部42a近傍に流入する部分が平坦部42eにより衝突しやすくなり、底部42a近傍の流速が比較的大きく低減される。
さらに、横引管路42の平坦部42eが、共通壁38の折り返し流路形成部38aの鉛直下方の位置よりも上流側(便器前方側)において左右方向にも平坦部42eを形成していることから、洗浄水が平坦部42eに衝突した場合の流速の低減効果が比較的高くなり、底部42a近傍の流速が比較的大きく低減される。
このような流速差は、上述のように横引管路42の抵抗部42b等により低減或いは解消される予定であるが、なお、洗浄水が、横引管路42から上昇管路40に流入する際には、上昇管路40の入口部40fの折り返し流路形成部38aの近傍における洗浄水の流れF15の流速と、その入口部40fの上昇管路後壁40bの近傍における洗浄水の流れF18の流速と、の間に流速差が生じる可能性がある。
次に、本発明の実施形態においては、また、以下のように、上昇管路40を上昇していくなかで、前側の洗浄水の流れF19の流速と、後側の洗浄水の流れF20の流速との流速差が増大されることを抑制することを、以下説明する。
スプレッダ26からの吐水が一定時間継続されると、制御ユニット30は、開閉弁24を閉止して、スプレッダ26からの吐水を終了させる。このようにして、小便器1の一連の洗浄動作が終了する。
上述した本発明の実施形態による小便器1によれば、洗浄水が下降管路36を下降し、自身の上昇管路前壁40aを下降管路後壁36bと共通とする共通壁38により形成された上昇管路40を上昇する場合において、排水トラップ12の上昇管路40が、その断面積S1、S2及びS3が上流から下流まで一定に形成されているので、上昇管路40の入口部40fにおける洗浄水の流速差が上昇管路40内において増大されることを抑制することができ、上昇管路40内において洗浄水の流れの淀みが発生することを抑制することができる。それにより、排水トラップ12内の尿濃度の高い液体を含む溜水の置換率を向上させることができ、溜水における尿の残留を低減して、尿石の発生を抑制することができる。
2 小便器本体
4 自動便器洗浄ユニット
6 収納室
7 前面
8 ボウル部
10 排水口部
10a 入口部
10b 出口部
12 排水トラップ
14 排水ソケット
16 排水配管
18 接続部
20 給水管
22 流量調整装置
24 開閉弁
26 スプレッダ
28 人体検知センサ
30 制御ユニット
32 目皿
32a 第1流入孔
32b 第2流入孔
32c 第3流入孔
32d 第4流入孔
32e 第5流入孔
32f 第6流入孔
33 裏側領域
34 排水口
36 下降管路
36a 下降管路前壁
36b 下降管路後壁
36d 出口側円弧形状部
38 共通壁
38a 流路形成部
40 上昇管路
40a 上昇管路前壁
40b 上昇管路後壁
40c 上昇管路左側壁
40d 上昇管路右側壁
40e 形状部
40f 入口部
40g 出口部
42 横引管路
42a 底部
42b 抵抗部
42c 横引管路入口
42d 横引管路出口
42e 平坦部
42f 上流端
44a 流入孔接続領域
44b 流入孔接続領域
44c 流入孔接続領域
44d 流入孔接続領域
44e 流入孔接続領域
44f 流入孔接続領域
C 中心軸線
C2 中心線
G 隙間流入口
GF 前側隙間流入口
GR 奥側隙間流入口
S1 断面積
S2 断面積
S3 断面積
W 溜水
Claims (4)
- 洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器であって、
底部に排水口が設けられたボウル部と、
溜水を貯溜して封水を形成する排水トラップであって、上記排水口を通って流入する洗浄水により、貯溜されていた溜水を、サイホン作用を用いずに新たな溜水に置換する上記排水トラップと、
上記排水トラップとこの排水トラップの下流に接続される排水用の排水配管とを接続するための接続部とを有し、
上記排水トラップは、
上記排水口から下方に延びる下降管路と、
上記下降管路の下端から横方向に延びる横引管路と、
上記横引管路の下流端から上方に延びる上昇管路とを備え、
上記下降管路の後壁と上記上昇管路の前壁は共通壁により形成され、
上記横引管路は、上記横引管路の底部が上記共通壁の下端の鉛直下方の位置の前後方向に沿って平坦に形成されている平坦部を有し、
上記排水トラップの上記上昇管路は、その断面積が入口から出口まで一定に形成されていることを特徴とする小便器。 - 上記排水トラップの上記上昇管路は、上記共通壁と、上記上昇管路の後壁とが同一の傾斜となるように形成されている、請求項1に記載の小便器。
- 上記排水トラップの上記上昇管路は、その左右両側を形成する側壁が平行となるように形成されている、請求項1又は2に記載の小便器。
- 上記排水トラップの上記下降管路は、上記共通壁と、上記下降管路の前壁とが、上記下降管路の中心軸線に対して対称、且つ、上記下降管路の下流側が細くなるように形成されている、請求項1乃至3の何れか1項に記載の小便器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015251400A JP6210440B2 (ja) | 2015-12-24 | 2015-12-24 | 小便器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015251400A JP6210440B2 (ja) | 2015-12-24 | 2015-12-24 | 小便器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014183957A Division JP5911001B2 (ja) | 2014-09-10 | 2014-09-10 | 小便器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016075144A JP2016075144A (ja) | 2016-05-12 |
JP6210440B2 true JP6210440B2 (ja) | 2017-10-11 |
Family
ID=55951018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015251400A Active JP6210440B2 (ja) | 2015-12-24 | 2015-12-24 | 小便器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6210440B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5998973U (ja) * | 1982-12-23 | 1984-07-04 | 東陶機器株式会社 | 水洗式小便器 |
JP3726566B2 (ja) * | 1999-07-14 | 2005-12-14 | 東陶機器株式会社 | 水洗便器 |
JP5911001B2 (ja) * | 2014-09-10 | 2016-04-27 | Toto株式会社 | 小便器 |
-
2015
- 2015-12-24 JP JP2015251400A patent/JP6210440B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016075144A (ja) | 2016-05-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5740788B2 (ja) | 水洗大便器 | |
JP6071112B2 (ja) | 水洗大便器 | |
JP5911002B2 (ja) | 小便器 | |
CN107090887B (zh) | 冲水大便器 | |
JP2020522629A (ja) | 水洗便器 | |
JP5911001B2 (ja) | 小便器 | |
JP6210440B2 (ja) | 小便器 | |
JP2013050027A (ja) | 水洗大便器 | |
JP4702922B2 (ja) | 水洗便器 | |
JP2014051883A (ja) | 水洗大便器 | |
JP6478092B2 (ja) | 小便器 | |
JP5435408B2 (ja) | 洗い落とし式便器 | |
JP5674231B2 (ja) | 水洗大便器 | |
WO2017026202A1 (ja) | 水洗大便器 | |
JP2014062390A (ja) | 水洗大便器 | |
JP6607341B2 (ja) | 小便器 | |
JP5569873B2 (ja) | 水洗大便器 | |
JP2012237126A (ja) | 水洗大便器 | |
JP5223988B2 (ja) | 水洗大便器 | |
JP2015068123A (ja) | 水洗大便器 | |
JP2016102333A (ja) | 小便器 | |
JP6094939B2 (ja) | 水洗大便器 | |
JP7132551B1 (ja) | 水洗大便器 | |
JP6471848B2 (ja) | 小便器 | |
JP2017160656A (ja) | 水洗大便器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170123 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170323 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170821 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6210440 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170903 |