JP2016055530A - 高温殺菌用共押出フィルム - Google Patents

高温殺菌用共押出フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2016055530A
JP2016055530A JP2014183898A JP2014183898A JP2016055530A JP 2016055530 A JP2016055530 A JP 2016055530A JP 2014183898 A JP2014183898 A JP 2014183898A JP 2014183898 A JP2014183898 A JP 2014183898A JP 2016055530 A JP2016055530 A JP 2016055530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
easy peel
film
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014183898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6330593B2 (ja
Inventor
和志 富岡
Kazushi Tomioka
和志 富岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP2014183898A priority Critical patent/JP6330593B2/ja
Publication of JP2016055530A publication Critical patent/JP2016055530A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6330593B2 publication Critical patent/JP6330593B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】 耐ピンホール性が良好で、イージーピール性を有し、且つ包装体の開封きっかけ部が融着しない高温殺菌用共押出フィルムを提供する。【解決手段】 外層、中間層、内層からなる共押出フィルムであって、外層がポリアミド樹脂層を少なくとも1層配し、中間層がポリプロピレン樹脂を主成分とする接着樹脂層を少なくとも1層と、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン系エラストマーとの混合層を少なくとも1層配し、内層が凝集破壊性を有するイージーピール層を少なくとも1層配し、融点130℃以上であるポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂との混合で構成されることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、特に、深絞り成型用底材として好適に使用でき、且つ高温殺菌処理をすることが出来る共押出フィルムに関する。
従来、イージーピール性を有する高温殺菌用の深絞り包装体として、主に、ポリアミド樹脂層/接着樹脂層/イージーピール層の共押出フィルムの底材と、二軸延伸ポリアミドフィルム/接着剤層/ポリプロピレンフィルムの積層フィルムの蓋材が使用されてきている。
しかし、このような包装体は、シール層に硬い性質のポリプロピレンを使用しているために耐ピンホール性に劣り、輸送中の振動や落下等においてピンホールが発生しやすく、特に低温工程において著しく発生し、大きな問題となる。
耐ピンホール性を高める為には、シール層にポリエチレンを使用することが有効であり、例えば、二軸延伸ポリアミドフィルム/接着剤層/ポリエチレンフィルムの積層フィルムの蓋材とからなる包装体であれば、耐ピンホール性は向上すると考えられる。
しかしながら、従来の高温殺菌用フィルムは、例えば特許文献1に記載の技術では、イージーピール層のポリプロピレンの混合比率が高いと、シール層がポリエチレン樹脂からなるフィルムの蓋材とはヒートシールによる接合密着ができない。また、直鎖状低密度ポリエチレンの混合比率が高いと、耐熱性が十分ではなく高温殺菌によりフィルムが変形してしまう。
また、特許文献2に記載の技術では、ポリエチレン系のシール層を使用しているため、耐熱性が弱く、高温殺菌処理中に包装体の開封きっかけ部の底材と蓋材のシール層同士が融着してしまい、開封性が低下してしまうといった問題がある。
特開平11−115128号公報 特開2014−128884号公報
本発明は上記実情に鑑み為されたものであり、その課題は、耐ピンホール性が良好で、イージーピール性を有し、且つ開封きっかけ部が融着しない高温殺菌用共押出フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構成を採用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、外層、中間層、内層からなる共押出フィルムであって、外層がポリアミド樹脂層を少なくとも1層配し、中間層がポリプロピレンを主成分とする接着樹脂層を少なくとも1層と、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン系エラストマーとの混合層を少なくとも1層配し、内層が凝集破壊性を有するイージーピール層を少なくとも1層配し、イージーピール層が融点130℃以上であるポリエチレン樹脂と融点130℃以上であるポリプロピレン樹脂との混合で構成されることを特徴とする共押出フィルムに存する。
本発明の共押出フィルムは、搬送や低温保管等においてピンホールの発生が著しく低いため内容物の保存性に優れ、またイージーピール性を有し且つ高温殺菌処理しても開封きっかけ部が融着しないため、消費者にとって利便性の高い共押出フィルムを提供することができる。
本発明のフィルムを用いた包装体の一例を示す上面図
以下、本発明の共押出フィルムについて詳細に説明するが、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「主成分として構成される」とは、各層を構成する樹脂の作用・効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。さらに、この用語は、具体的な含有率を制限するものではないが、各層の構成成分全体の50質量%以上100質量%以下、好ましくは70質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは85質量%以上100質量%以下を占めることを意味する。
<外層>
(ポリアミド樹脂層)
本発明のフィルムの外層には、耐ピンホール性と深絞り成形性を付与する目的で少なくとも1層のポリアミド樹脂(以下、PAと略記することもある)層を配する。
外層で用いられるポリアミド樹脂は特に限定されないが、3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、ジアミンとジカルボン酸を主成分(50モル%以上)とするものを用いることが好ましい。
ポリアミド樹脂が共重合体である場合、ポリアミド成分は80モル%以上、好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上含まれていることが望ましい。
またポリアミド樹脂がポリマーブレンドである場合には、ポリアミド成分はポリマーブレンド質量全体の70質量%以上、好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上含まれていることが望ましい。
3員環以上のラクタムとしては、例えば、ε−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−ラウロラクタム、α−ピロリドンなどを挙げることができる。
重合可能なω−アミノ酸としては、例えば、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノヘプタン酸、ω−アミノノナン酸、ω−アミノウンドデカン酸、ω−アミノドデカン酸などが挙げられる。
ジアミンとしては、例えば、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トチメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トチメチルヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族アミン、1,3/1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス−(4’−アミノシクロヘキシル)プロパンなどの脂環族ジアミン、及びメタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ノナンジオン酸、デカンジオン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環族カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸(1,2−体、1,3−体、1,4−体、1,5−体、1,6−体、1,7−体、1,8−体、2,3−体、2,6−体、2,7−体)、金属−イソフタルスルホン酸などの芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
ポリアミド樹脂層では、上記3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、ジアミンとジカルボン酸から誘導されるポリアミド樹脂のホモポリマー又はコポリマーを各々単独で若しくは混合物として用いることができる。具体的に例示すると、例えば、4ナイロン、6ナイロン、7ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、46ナイロン、66ナイロン、69ナイロン、610ナイロン、611ナイロン、6Tナイロン、6Iナイロン、MXD6ナイロン、6−66ナイロン、6−610ナイロン、6−611ナイロン、6−12ナイロン、6−612ナイロン、6−6Tナイロン、6−6Iナイロン、6−66−610ナイロン、6−66−12ナイロン、6−66−612ナイロン、66−6Tナイロン、66−6Iナイロン、6T−6Iナイロン、66−6T−6Iナイロン等が挙げられる。
ポリアミド樹脂層は、耐ピンホール性の観点からナイロン系樹脂を用いることが好ましく、中でも6ナイロンや6−66ナイロンを用いることが特に好ましい。また、ポリアミド樹脂層は2層以上設けることもでき、その場合、各層が異なる種類のナイロン系樹脂で形成されていてもよい。
ポリアミド樹脂層の厚みは10μm以上、好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上であり、上限は150μm以下、好ましくは120μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。PA層の厚みの下限を10μm以上とすることにより良好な耐ピンホール性が得られ、また上限を150μm以下とすることによりフィルムのカット性と熱成形性を良好に維持することができる。
(ポリプロピレン樹脂層)
外層のポリアミド樹脂層の外側に、高温殺菌後のフランジ部のカールを抑制する目的でポリプロピレン(以下、PPと略記することもある)樹脂層をさらに配することができる。ポリプロピレン樹脂層で使用可能なポリプロピレン樹脂としてはホモポリマーやエチレン等とのランダムコポリマー、ブロックコポリマーなどが挙げられる。
ポリプロピレン樹脂層の厚みは10μm以上、好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上であり、上限は150μm以下、好ましくは120μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。ポリプロピレン樹脂層の厚みの下限を10μm以上とすることにより高温殺菌後のフランジ部のカールを抑制することができ、また上限を150μm以下とすることによりフィルムの成形性を良好に維持することができる。
<中間層>
(接着樹脂層)
本発明のフィルムの中間層には、ポリプロピレン樹脂を主成分とする接着樹脂層を少なくとも1層配する。
接着樹脂層に用いるポリプロピレン樹脂は、密度0.890以上で、且つ融点130℃以上である。これは高温殺菌処理において、外層のポリアミド樹脂層や、以下に説明するバリア層との十分な密着を図る為の条件である。
接着樹脂層の厚みは5μm以上、好ましくは8μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、また上限は特に制限はないが、25μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、15μm以下であることがさらに好ましい。
接着層の厚みが5μm以上であれば、層間剥離強度を向上させることができる。また接着層が厚すぎると、フィルムの総厚みが厚くなってしまうほか、製造コストも嵩むため上限は25μm以下であることが望ましい。
(混合層)
本発明のフィルムの中間層には、ポリプロピレン樹脂を主成分とする接着樹脂層と、ポリエチレン樹脂を主成分とするイージーピール層やポリエチレン樹脂層とを接着する目的で、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン系エラストマーとの混合層を少なくとも1層配する。
混合層のポリプロピレン樹脂は、ホモポリマー、エチレン等とのランダムコポリマー、ブロックコポリマーなどが挙げられる。また、混合層のポリエチレン系エラストマーは、エチレンを主成分としてブテン等のゴム成分を共重合させた樹脂が挙げられる。
混合層のポリエチレン系エラストマーは、密度0.900以下、且つ融点80℃以下である。これは優れた耐ピンホール性を発現する為の条件である。
混合層の厚みは5μm以上、好ましくは8μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、また上限は特に制限はないが、25μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、15μm以下であることがさらに好ましい。
(バリア層)
本発明のフィルムの中間層は、酸素バリア性を向上させる目的で、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケンカ物樹脂(以下、EVOHと略記することがある)層またはMXD−6ナイロン樹脂(以下、MXD6と略記することがある)層を有することができる。
バリア層の厚みは5μm以上、好ましくは7μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、上限は50μm以下、好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。バリア層の厚みの下限を5μm以上とすることにより良好な酸素バリア性を得ることができ、また上限を50μm以下とすることによりフィルムの成形性を良好に維持することができる。
<内層>
(イージーピール層)
本発明のフィルムの内層は、凝集破壊性を有するイージーピール層を少なくとも1層配する。ここで、凝集破壊性を有するとは、包装体を開封する際に、イージーピール層自身が破壊することにより剥離すること意味し、破壊後のイージーピール層はその上下の層の双方に残る。
イージーピール層は、融点130℃以上であるポリエチレン樹脂(以下、PEと略記することがある)と、融点130℃以上であるポリプロピレン樹脂との混合で構成される。ポリプロピレン樹脂の融点が135℃以上であるとより好ましい。
イージーピール層に用いるポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂の融点が共に130℃以上であることにより、高温殺菌中に樹脂が融解せず、内容物への析出や開封きっかけ部の底材と蓋材の融着を防止することができる。
イージーピール層のポリエチレン樹脂は、密度0.925以上であり、0.930以上が好ましい。
イージーピール層のポリエチレン樹脂の混合比率は、イージーピール層全体を100質量%として、50質量%以上90質量%以下である。
混合比率が50質量%以上であれば、シール層がポリエチレン樹脂である蓋材と良好なシール性を維持でき、混合比率が90質量%以上では、イージーピール層の凝集力が強すぎて良好な易剥離性が得られない。
イージーピール強度は、1.96N/15mm幅(200gf/15mm幅)以上11.8N/15mm幅(1200gf/15mm幅)以下の範囲であり、かつ外層、中間層及び内層の層間剥離強度より小さい数値であることが望ましい。
イージーピール強度の下限は、好ましくは2.94N/15mm幅以上、より好ましくは3.92N/15mm幅以上、さらに好ましくは4N/15mm幅以上である。一方、イージーピール強度の上限は、好ましくは9.8N/15mm幅以下、さらに好ましくは7.84N/15mm幅以下である。
イージーピール強度が1.96N/15mm幅(200gf/15mm幅)以上あれば、高温殺菌処理時に包装体が破袋してしまう危険性がなく、また11.8N/15mm幅(1200gf/15mm幅)以下であれば、包装体の良好な開封性を維持できる。
イージーピール層の厚みの下限は、3μm以上、好ましくは4μm以上、さらに好ましくは5μm以上であり、上限は15μm以下、好ましくは12μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
イージーピール層の厚みを3μm以上とすることにより、安定したフィルム製膜性が得られる。一方、イージーピール層の厚みを15μm以下とすることにより、包装体の開封時に毛羽立ちの発生を抑えることができ、かつ良好な剥離外観が得られる。
毛羽立ちは、剥離時にイージーピール層内で凝集破壊が起きないと発生してしまう。イージーピール層厚の増大や、ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の混合比率の不適合により、層の凝集力が強くなって破壊しにくくなり、毛羽立ちが発生しやすくなる。
(ポリエチレン樹脂層)
本発明のフィルムのイージーピール層の内側、即ち中間層側に、耐ピンホール性を向上させる目的でポリエチレン樹脂(以下、PEと略記することがある)層を有することができる。
ポリエチレン樹脂層の厚みの下限は10μm以上、好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上であり、上限は150μm以下、好ましくは120μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。
ポリエチレン樹脂層の厚みの下限を10μm以上とすることにより耐ピンホール性を向上させることができ、また上限を150μm以下とすることによりフィルムの成形性を良好に維持することができる。
<フィルム全体>
本発明のフィルムの総厚みの上限は、300μm以下、好ましくは250μm以下、さらに好ましくは200μm以下とし、下限は70μm以上、好ましくは80μm以上、さらに好ましくは90μm以上とすることが望ましい。
総厚みの上限が300μm以下であれば、良好な成形性を維持できると共に、成形加熱工程の加熱時間が比較的短くて済み、かつ易開封性を維持できる。一方、総厚みの下限が70μm以上であれば、良好な耐ピンホール性が得られる。
本発明のフィルムの層構成として、例えば次の例が挙げられる。ここにおいて、PA層(A)、PP層(B)、EVOH層(C)、MXD6層(D)、接着樹脂層(E)、混合層(F)、PE層(G)、イージーピール層(H)と表記する。
好ましい層構成は、(2)〜(5)、(8)、(9)であり、さらに好ましくは(2)、(3)、(5)、(9)である。
(1)A/E/F/H
(2)A/E/F/G/H
(3)B/E/A/E/F/G/H
(4)A/C/E/F/G/H
(5)A/D/E/F/G/H
(6)B/A/C/E/F/G/H
(7)B/A/D/E/F/G/H
(8)B/A/C/A/E/F/G/H
(9)B/A/D/A/E/F/G/H
以下、本発明の高温殺菌用共押し出しフィルムの実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例及び比較例のフィルムの各層には、次に示す樹脂原料を用いた。
尚、ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂の密度はJIS K 7112法、融点はJIS K 7121法に準じて測定したものである。
PP1; 日本ポリプロ製ノバテックPP
PP2; プライムポリマー製プライムポリプロ
Ny1; 宇部興産製UBEナイロン
Ny2; 東レ製アラミン
MXD1; 三菱ガス化学製MXナイロン
EVOH1; クラレ製エバール
ADPP1; 三菱化学製モディック
ADPP1; 三井化学製アドマー
[PP+PE系エラストマー]1; 日本ポリプロ製ウィンテック+三井化学製タフマー、混合質量比8:2
PE1; プライムポリマー製ウルトゼックス
PE2; 宇部丸善ポリエチレン製ユメリット
[PE+PP]1; 旭化成ケミカルズ製クレオレックス(密度0.947、融点136℃)+日本ポリプロ製ノバテックPP(融点141℃)、混合質量比7:3
[PE+PP]2; プライムポリマー製エボリュー(密度0.942、融点134℃)+プライムポリマー製プライムポリプロ(融点140℃)、混合質量比7:3
[PE+PP]3; 日本ポリエチレン製ノバテックLD(密度0.924、融点115℃)+日本ポリプロ製ウィンテック(融点125℃)、混合質量比3:7
[PE+PP]4; 日本ポリエチレン製ノバテックLD(密度0.924、融点115℃)+日本ポリプロ製ノバテックPP(融点141℃)、混合質量比3:7
[PE+PP]5; プライムポリマー製ウルトゼックス(密度0.919、融点120℃)+日本ポリプロ製ノバテックPP(融点141℃)、混合質量比7:3
[PE+PP]6; 宇部丸善ポリエチレン製ユメリット(密度0.918、融点116℃)+日本ポリプロ製ノバテックPP(融点141℃)、混合質量比7:3
ONy1; 三菱樹脂製サントニール
ONy2; 東洋紡績製ハーデンフィルム
ONy3; ユニチカ製エンブレム
ONy4; 興人製ボニール
LLDPE1; 東セロ製T.U.X.高耐熱グレード
CPP1; 東レ製トレファン
実施例及び比較例のフィルム層構成を次に示す。層構成の表記のうち、「/」は共押出法、「//」はドライラミネート法でそれぞれ作製したことを示す。
底材に本発明のフィルムを用い、また、蓋材に二軸延伸ナイロンフィルムとポリオレフィンフィルムをドライラミネートした積層フィルムを用いた。
フィルム層構成と試験評価結果を表1にまとめて示す。尚、フィルム層構成に関する表中数字は、各層厚み(μm)である。
<実施例1>
(底材) Ny1/ADPP1/[PP+PE系エラストマー]1/PE1/[PE+PP]1
(蓋材) ONy1//LLDPE2
<実施例2> 中間層にMXD1層を配した。
(底材) Ny1/MXD1/ADPP1/[PP+PE系エラストマー]1/PE1/[PE+PP]2
(蓋材) ONy2//LLDPE1
<実施例3> 中間層にEVOH1層を配した。
(底材) Ny2/EVOH1/ADPP2/[PP+PE系エラストマー]1/PE2/[PE+PP]1
(蓋材) ONy3//LLDPE1
<実施例4> 最外層にPP1層を配した。
(底材) PP1/Ny1/ADPP1/[PP+PE系エラストマー]1/PE2/[PE+PP]2
(蓋材) ONy2//LLDPE1
<比較例1> 中間層に[PP+PE系エラストマー]混合樹脂を用いずにPP2層を配し、イージーピール層に融点130℃未満のPEとPPを用いた。
(底材) Ny1/ADPP1/PP2/[PE+PP]3
(蓋材) ONy1//CPP1
<比較例2> 中間層に[PP+PE系エラストマー]混合樹脂を用いずにPP2層を配し、イージーピール層に融点130℃未満のPEと融点130℃以上のPPを用いた。
(底材) Ny1/ADPP1/PP2/[PE+PP]4
(蓋材) ONy1//CPP1
<比較例3> 中間層に[PP+PE系エラストマー]混合樹脂を用いずにPP2層を配し、イージーピール層に融点130℃未満のPEとPPを用いた。
(底材) Ny1/ADPP2/PP2/[PE+PP]3
(蓋材) ONy4//LLDPE1
<比較例4> イージーピール層に融点130℃未満のPEと融点130℃以上のPPを用いた。
(底材) Ny2/ADPP1/[PP+PE系エラストマー]1/PE1/[PE+PP]5
(蓋材) ONy4//LLDPE1
<比較例5> 中間層に[PP+PE系エラストマー]混合樹脂を用いずにMXD1層を配し、イージーピール層に融点130℃未満のPEと融点130℃以上のPPを用いた。
(底材) Ny1/MXD1/ADPP2/[PP+PE系エラストマー]1/PE1/[PE+PP]6
(蓋材) ONy1//LLDPE1
<比較例6> 最外層にPP1層を配し、イージーピール層に融点130℃未満のPEと融点130℃以上のPPを用いた。
(底材) PP1/Ny2/ADPP3/[PP+PE系エラストマー]1/PE2/[PE+PP]5
(蓋材) ONy3//LLDPE1
<評価方法>
(1)深絞り包装体の作製
実施例で作製したフィルムを深絞り包装機(大森機械工業社製FV6300)を用いて図1に示すような包装体に成形し、評価試験(2)〜(4)に供した。
包装体は、大きさ縦140mm横120mmであり、中央部に内容物13としてハンバーグを収容し、周辺部11をヒートシールし、縦30mm横30mmの一角をヒートシールせずに開封きっかけ部12とした。
(2)高温殺菌後の開封きっかけ部の融着
深絞り包装体を120℃、30分間の条件で高温殺菌処理し、開封きっかけ部の底材と蓋材の融着の有無を評価した。
融着が発生しなかったものを○、融着が発生したものを×として評価した。
(3)イージーピール強度
深絞り包装体のヒートシール部を15mm幅50mm長に切断して試験片とし、引張試験機を用い、温度25℃、引張速度200mm/分、引張角度180度の条件で剥離したときの平均荷重を測定した。
1.96N/15mm幅以上のものを○、1.96N/15mm幅以下のものを×として評価した。
(4)冷凍落下試験
深絞り包装体30個を121℃、30分間の条件で高温殺菌処理し、−20℃、24時間冷凍した後、ダンボール箱に入れて50cmの高さよりコンクリート面に垂直落下させ、包装体の割れやピンホールの不良の発生有無を評価した。
割れやピンホールが1つも発生しなかったものを○、割れやピンホールが何れか1つ以上発生したものを×として評価した。
(5)冷凍衝撃強度
底材フィルムを100mm×100mmに切断して試験片とし、衝撃強度試験機を用い、温度−20℃、ストライカの針径0.5インチ、打ち抜き速度3m/secの条件で、衝撃強度を測定した。
50kgf・mm以上のものを◎、10kgf・mm以上50kgf・mm未満のものを○、10kgf・mm未満のものを×として評価した。
Figure 2016055530
表1より、実施例1〜4は、高温殺菌処理による開封きっかけ部の融着は発生せず、またイージーピール強度は良好な値を示した。さらに、低温下での落下試験において割れ・ピンホールは発生せず、衝撃強度も高い値であった。
これに対し、比較例1は、イージーピール層に融点の低いPPを用いている為、高温殺菌処理により開封きっかけ部が融着した。
比較例1〜3は、底材の中間層に[PP+PEエラストマー]混合樹脂を用いずにポリプロピレンを用いた為、耐ピンホール性に劣っていた。
比較例3は、底材のイージーピール層が低融点のPPベースである為、シール層がLLDPEの蓋材とのシール性が悪く、イージーピール強度は低い値であった。
比較例4〜6は、底材のイージーピール層に汎用の低融点のPEを用いている為、耐熱性が低く、高温殺菌処理により開封きっかけ部が融着した。
本発明のフィルムは、耐ピンホール性が高く、イージーピール性を有し、また高温工程を経ても開封きっかけ部が融着しないという特性から、内容物の包装、高温処理、低温保管、搬送等の各工程で良好な包装体を維持することができ、食品等の安全衛生や包装形態に関する損失がなく、且つ使い易い高温殺菌用共押出フィルムとして利用することができる。
1 包装体
11 ヒートシール部
12 開封きっかけ部
13 内容物

Claims (3)

  1. 外層、中間層、内層からなる共押出フィルムであって、外層がポリアミド樹脂層を少なくとも1層配し、中間層がポリプロピレン樹脂を主成分とする接着樹脂層を少なくとも1層と、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン系エラストマーとの混合層を少なくとも1層含配し、内層が凝集破壊性を有するイージーピール層を少なくとも1層配し、イージーピール層が融点130℃以上であるポリエチレン樹脂と融点130℃以上であるポリプロピレン樹脂との混合で構成されることを特徴とする共押出フィルム。
  2. イージーピール層のポリエチレン樹脂の混合比率が50質量%以上90質量%以下である請求項1に記載の共押出フィルム。
  3. 外層の外側にポリプロピレン樹脂層を配する請求項1〜2のいずれかに記載の共押出複合フィルム。
JP2014183898A 2014-09-10 2014-09-10 高温殺菌用共押出フィルム Active JP6330593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014183898A JP6330593B2 (ja) 2014-09-10 2014-09-10 高温殺菌用共押出フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014183898A JP6330593B2 (ja) 2014-09-10 2014-09-10 高温殺菌用共押出フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016055530A true JP2016055530A (ja) 2016-04-21
JP6330593B2 JP6330593B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=55757100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014183898A Active JP6330593B2 (ja) 2014-09-10 2014-09-10 高温殺菌用共押出フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6330593B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019014516A (ja) * 2017-07-07 2019-01-31 三菱ケミカル株式会社 食品包装用複合フィルム、及び縦ピロー包装用複合フィルム
JP2019137417A (ja) * 2018-02-07 2019-08-22 三菱ケミカル株式会社 ボイル処理用食品包装フィルム、深絞り包装体用底材及び深絞り包装体

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6127043A (en) * 1996-03-21 2000-10-03 Sengewald Verpackungen Gmbh Multilayered sheet, process for the production thereof and use thereof
JP2001219512A (ja) * 2000-02-08 2001-08-14 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 易開封性複合フイルム
JP2011230380A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 C I Kasei Co Ltd 積層フィルム、および当該積層フィルムを用いた包装容器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6127043A (en) * 1996-03-21 2000-10-03 Sengewald Verpackungen Gmbh Multilayered sheet, process for the production thereof and use thereof
JP2001219512A (ja) * 2000-02-08 2001-08-14 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 易開封性複合フイルム
JP2011230380A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 C I Kasei Co Ltd 積層フィルム、および当該積層フィルムを用いた包装容器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019014516A (ja) * 2017-07-07 2019-01-31 三菱ケミカル株式会社 食品包装用複合フィルム、及び縦ピロー包装用複合フィルム
JP2019137417A (ja) * 2018-02-07 2019-08-22 三菱ケミカル株式会社 ボイル処理用食品包装フィルム、深絞り包装体用底材及び深絞り包装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6330593B2 (ja) 2018-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6897646B2 (ja) Ma包装用透明多層フィルム及び包装体
WO2021125227A1 (ja) 多層フィルム
JP6330593B2 (ja) 高温殺菌用共押出フィルム
JP2009045762A (ja) ラミネート用複合フィルム
JP2017144648A (ja) レトルト用共押出多層フィルムおよびレトルト用包装体
JP6303680B2 (ja) 共押出複合フィルム
JP5977330B2 (ja) 易裂性多層インフレーションフィルム
JP6324677B2 (ja) 分配包装体
JP2008087293A (ja) 複合フィルム、ならびに該複合フィルムを用いた深絞り成型用底材、および深絞り包装体
JP6897852B1 (ja) 透明多層フィルム及び包装体
JP2016104529A (ja) 高圧蒸気滅菌用共押出多層フィルム、および包装体
JP6318737B2 (ja) ボイル処理用食品包装フィルム、深絞り包装体用底材、および深絞り包装体
JP6728707B2 (ja) 多層フィルム及び包装体
JP6062241B2 (ja) 共押出複合フィルム、深絞り成形用底材、および深絞り包装体
JP6384330B2 (ja) 高温殺菌対応共押出フィルムおよび深絞り包装体
JP2015027880A (ja) 深絞り包装体
JP2014184651A (ja) 共押し出し複合フィルム
JP6365369B2 (ja) 高温殺菌対応共押出フィルムおよび深絞り包装体
JP2014128884A (ja) レトルト用共押し出し複合フィルム
KR20110035974A (ko) 가스 차단 포장용 보드
JP2018062141A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP2007326353A (ja) 熱処理用フィルム
JP2021133504A (ja) 多層フィルムおよび深絞り包装体
JP2018122487A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP2004216631A (ja) 複合フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180320

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180409

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6330593

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151