JP6728707B2 - 多層フィルム及び包装体 - Google Patents

多層フィルム及び包装体 Download PDF

Info

Publication number
JP6728707B2
JP6728707B2 JP2016010095A JP2016010095A JP6728707B2 JP 6728707 B2 JP6728707 B2 JP 6728707B2 JP 2016010095 A JP2016010095 A JP 2016010095A JP 2016010095 A JP2016010095 A JP 2016010095A JP 6728707 B2 JP6728707 B2 JP 6728707B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
multilayer film
barrier layer
oxygen barrier
nylon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016010095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017128068A (ja
Inventor
藤原 達也
達也 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2016010095A priority Critical patent/JP6728707B2/ja
Publication of JP2017128068A publication Critical patent/JP2017128068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6728707B2 publication Critical patent/JP6728707B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、多層フィルム及び包装体に関する。
高齢化社会における生活の質の向上や、災害時のライフラインの確保の点から、常温で長期に保存可能なレトルト食品が求められている。レトルト食品とは、レトルト(加圧加熱)殺菌処理された食品のことをいう。レトルト殺菌処理された商品は、無菌状態にできることから、常温で流通させることができる。
例えば、特許文献1及び2には、レトルト食品包装用のフィルムとして、接着剤層を介して2層以上のポリアミド層を含む多層ポリアミド層と、酸素バリア層と、接着剤層と、シーラント層とを含み、これらがこの順番で積層された複合フィルムが提案されている。
レトルト食品等の包装に使用される包装用材料は、食品の味・鮮度等といった品質の保証の点から、酸素の透過を防止する酸素バリア性が要求されている。
特公平05−075586号公報 特公平05−075587号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示された複合フィルムでは、高温での加熱処理後、常温に戻した際に、酸素バリア層の白化及び溶出により、酸素バリア等の特性が低下するおそれがあった。そのため、100℃以上の温度での加熱が制限されるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高温での加熱処理後であっても優れた酸素バリア性を維持することが可能な多層フィルム及び包装体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、
酸素バリア層と、
一方の最表層であるシーラント層と、
前記酸素バリア層を挟んで前記シーラント層と対向する側に設けられた水蒸気バリア層と、を備え、これらが積層された多層フィルムであって、
前記水蒸気バリア層は、ポリオレフィン樹脂を含み、
前記水蒸気バリア層の厚さの比率が、当該多層フィルムの総厚の5%以上、40%以下であり、
前記酸素バリア層は、耐熱性を有する耐熱性エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を含み、
前記耐熱性を有する耐熱性EVOHは、ナイロン又は架橋促進剤を添加しながらエチレンと酢酸ビニルとを共重合した後、酢酸ビニル成分を加水分解してビニルアルコール基を生じさせることにより製造したものであり、
前記酸素バリア層は、耐熱性を有さない通常のEVOHを、当該酸素バリア層の全質量の1質量%以上、50質量%以下含み、
前記耐熱性を有さない通常のEVOHは、ナイロン又は架橋促進剤を添加しないでエチレンと酢酸ビニルとを共重合した後、酢酸ビニル成分を加水分解してビニルアルコール基を生じさせることにより製造したものである、多層フィルムである。
また、請求項に係る発明は、
当該多層フィルムを110℃で40分間ボイル処理した後の、JIS K 7126
B法(等圧法)に準拠して測定した、当該多層フィルムの酸素透過度が、10cc/(m・day・atm)以下である、請求項1に記載の多層フィルムである。
また、請求項に係る発明は、
前記水蒸気バリア層が、ポリオレフィン樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン樹脂のうち少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の多層フィルムである。
また、請求項に係る発明は、
請求項1の多層フィルムを備える、包装体である。
本発明の多層フィルムは、水蒸気バリア層がポリオレフィン樹脂を含み、水蒸気バリア層の厚さの比率が多層フィルムの総厚の5%以上40%以下であるため、高温での加熱処理後であっても優れた酸素バリア性を維持することができる。
また、本発明の包装体は、上記多層フィルムを備えるため、高温での加熱処理後であっても優れた酸素バリア性を維持することができる。
本発明を適用した一実施形態である多層フィルムの断面模式図である。
以下、本発明を適用した一実施形態である多層フィルム及び包装体について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<多層フィルム>
先ず、本発明を適用した一実施形態である多層フィルムの構成について説明する。図1は、本発明を適用した一実施形態である多層フィルム1の断面模式図である。図1に示すように、本実施形態の多層フィルム1は、外層2と、水蒸気バリア層3と、耐ピンホール層4と、酸素バリア層5と、耐ピンホール層6と、接着層7と、コア層8と、シーラント層9とを備え、これらがこの順に積層されて概略構成されている。
本実施形態の多層フィルム1は、食品包装用、特にレトルト食品包装用のフィルムとして用いることができる。
外層2は、多層フィルム1の一方側の最表層である。
外層2に含まれる樹脂としては、具体的には、例えば、ポリアミド樹脂等が挙げられる。外層2は、ポリアミド樹脂を1種類含むものでもよいし、他の樹脂と併せて2種類以上を含むものでもよい。外層2が、ポリアミド樹脂を含むことで、多層フィルム1の耐ピンホール性を向上することができる。また、この多層フィルム1を用いて包装体を作製することにより、レトルト処理した際に生じる強度の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態において「レトルト処理」とは、食品を長期保存させるために、100〜115℃の温度で、30〜60分間、加熱する処理をさす。
外層2に含まれるポリアミド樹脂としては、具体的には、例えば、3員環以上のラクタム、アミノ酸、又はジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩を、重合又は共重合することによって得られるポリアミド樹脂等が挙げられる。
3員環以上のラクタムとしては、具体的には、例えば、ε−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−ラウロラクタム、α−ピロリドン、及びα−ピペリドン等が挙げられる。
アミノ酸としては、具体的には、例えば、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、及び12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
ナイロン塩を構成するジアミンとしては、具体的には、例えば、脂肪族アミン、脂環族ジアミン、及び芳香族ジアミン等が挙げられる。脂肪族アミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。脂環族ジアミンとしては、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、及び2,2−ビス−(4−アミノシクロヘキシル)プロパン等が挙げられる。芳香族ジアミンとしては、メタキシリレンジアミン、及びパラキシリレンジアミン等が挙げられる。
ナイロン塩を構成するジカルボン酸としては、具体的には、例えば、脂肪族ジカルボン酸、脂環族カルボン酸、及び芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セパチン酸、ウンデカンジオン酸、及びドデカンジオン酸等が挙げられる。脂環族カルボン酸としては、ヘキサヒドロテレフタル酸、及びヘキサヒドロイソフタル酸等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸(1,2−体、1,3−体、1,4−体、1,5−体、1,6−体、1,7−体、1,8−体、2,3−体、2,6−体、又は2,7−体)等が挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、具体的には、例えば、4−ナイロン、6−ナイロン、7−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン、46−ナイロン、66−ナイロン、69−ナイロン、610−ナイロン、611−ナイロン、612−ナイロン、6T−ナイロン、6Iナイロン、6−ナイロンと66−ナイロンのコポリマー(ナイロン6/66)、6−ナイロンと610−ナイロンのコポリマー、6−ナイロンと611−ナイロンのコポリマー、6−ナイロンと12−ナイロンのコポリマー(ナイロン6/12)、6−ナイロンと612ナイロンのコポリマー、6−ナイロンと6T−ナイロンのコポリマー、6−ナイロンと6I−ナイロンのコポリマー、6−ナイロンと66−ナイロンと610−ナイロンのコポリマー、6−ナイロンと66−ナイロンと12−ナイロンのコポリマー(ナイロン6/66/12)、6−ナイロンと66−ナイロンと612−ナイロンのコポリマー、66−ナイロンと6T−ナイロンのコポリマー、66−ナイロンと6I−ナイロンのコポリマー、6T−ナイロンと6I−ナイロンのコポリマー、及び66−ナイロンと6T−ナイロンと6I−ナイロンのコポリマー等が挙げられる。中でも、耐熱性、機械的強度、及び入手の容易性の点から、6−ナイロン、12−ナイロン、66−ナイロン、ナイロン6/66、ナイロン6/12、及びナイロン6/66/12等が好ましい。
また、外層2は酸化防止剤を含んでいてもよい。
外層2に含まれる酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステル、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、及びイオウ系酸化防止剤等が挙げられる。
ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルとしては、下記式(I)で表されるヒドロキシフェニルプロピオン酸エステル等が挙げられる。
Figure 0006728707
式(I)において、Rは、炭素数1〜3のアルキル基を示し、中でも熱安定性の点から、メチル基が好ましい。ヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルとしては、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−エチルフエニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、及び3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−イソプロピルフエニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン等が挙げられる。
式(I)で表わされるヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルは、3−(3−アルキル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、又はその酸塩化物若しくは酸無水物等の反応性誘導体と、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン類とを公知の方法で反応させることにより製造することができる。
フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、及びイオウ系酸化防止剤は、公知のものが使用できる。リン系酸化防止剤としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、及びテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンフォスファイト等が挙げられる。
外層2における、ポリアミド樹脂及び酸化防止剤の含有量は特に限定されるものではないが、レトルト処理後の多層フィルムの強度の低下を低減でき、また耐ピンホール性に優れる点から、ポリアミド樹脂100質量部に対して、酸化防止剤を0.01〜1.0質量部含むことが好ましく、0.01〜0.5質量部含むことがより好ましく、0.05〜0.25質量部含むことが特に好ましい。
外層2の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の5〜20%の範囲であることが好ましく、7〜15%の範囲であるであることがより好ましい。外層2の厚さの比率が上記範囲内であると、製膜過程において外観不良の発生を抑制することができるとともに、フィルムの柔軟性を確保することができる。
水蒸気バリア層3は、外層2と耐ピンホール層4との間に隣接するようにして積層されている。水蒸気バリア層3により、多層フィルム1に優れた水蒸気バリア性が付与される。そのため、多層フィルム1を用いて包装体を形成した場合、外層2側からの包装体内部への水蒸気の侵入を抑制するとともに、酸素バリア層5の吸水を抑制することができる。
また、水蒸気バリア層3により、外層2と耐ピンホール層4との層間の接着力が高まり、この層間での剥離を防止することができる。
水蒸気バリア層3は接着性樹脂を含む。水蒸気バリア層3に含まれる接着性樹脂としては、具体的には、例えば、酸変性されたポリオレフィン系樹脂や、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、及びポリウレタン化合物等が挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂等が挙げられる。水蒸気バリア層3は、上記接着性樹脂を1種類含むものでもよいし、2種類以上を含むものでもよい。
水蒸気バリア層3の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の5〜40%であることが好ましく、10〜20%であるであることがより好ましい。比率が5%以上であることにより、水蒸気バリア性が向上し、加熱処理した際の酸素バリア層5の吸水を抑制することができる。一方、比率が40%以下であることにより、加熱処理後、常温に戻した際に、酸素バリア層5に吸水された水が抜けやすくなるため、酸素バリア層5が白化から回復しやすい。
耐ピンホール層4は、水蒸気バリア層3と酸素バリア層5との間に隣接するようにして積層されている。耐ピンホール層4により、多層フィルム1の耐ピンホール性を向上することができる。また、この多層フィルム1を用いて包装体を作製することにより、レトルト処理した際に生じる強度の低下を抑制することができる。
耐ピンホール層4はポリアミド樹脂を含む。耐ピンホール層4に含まれるポリアミド樹脂としては、具体的には、例えば、外層2に含まれるポリアミド樹脂と同様のものを用いることができる。
耐ピンホール層4の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の3〜20%の範囲であることが好ましく、5〜15%の範囲であることがより好ましい。ここで、耐ピンホール層4の厚さの比率が上記範囲内であると、フィルムの強度を向上しつつ、柔軟性の低下を抑制することができる。
酸素バリア層5は、耐ピンホール層4と耐ピンホール層6との間に隣接するようにして積層されている。酸素バリア層5により、多層フィルム1に優れた酸素バリア性が付与される。そのため、多層フィルム1を用いて包装体を形成した場合、外層2側からの包装体内部への酸素の侵入を抑制することができる。
ところで、EVOHは、エチレンと酢酸ビニルとを共重合した後、酢酸ビニル成分を加水分解してビニルアルコール基を生じさせることにより製造することができる。本実施形態の酸素バリア層5は、上記共重合の際にナイロンや架橋促進剤を添加することにより、耐熱性や耐水性等が付与されたEVOH(以下、「耐熱性EVOH」と記載することがある)を含む。酸素バリア層5が耐熱性EVOHを含むことにより、酸素バリア層5の耐熱性及び耐水性が向上する。
また、酸素バリア層5に含まれるEVOHとして、上記耐熱性EVOHの他に、共重合の際にナイロンや架橋促進剤を添加しないで製造したEVOH(以下、「通常のEVOH」と記載することがある)を併せて含んでいてもよい。耐熱性EVOHの他に通常のEVOHを含むことにより、酸素バリア層5の成膜性を向上させることができる。
ここで、酸素バリア層5が、通常のEVOHと耐熱性EVOHとを含む場合、通常のEVOHは、酸素バリア層5の全質量の1〜50質量%含まれることが好ましく、20〜40質量%含まれることがより好ましい。通常のEVOHが1質量%以上含まれることにより、酸素バリア層5の成膜性を向上させることができる。一方、通常のEVOHが50質量%以下含まれることにより、十分な酸素バリア性を得ることができる。これに対して、酸素バリア層5中に通常のEVOHが全質量の50質量%より多く含まれると、耐レトルト性能が低下(レトルト後の白化、EVOHが溶出しデラミ発生等)するため、好ましくない。
酸素バリア層5に含まれる非晶性ポリアミドとしては、示差走査熱量計試験(ASTM D−3417)、10℃/分において吸熱性結晶溶融ピークの欠如に示される結晶性に欠けたポリアミドであれば特に限定されない。
酸素バリア層5に含まれる非晶性ポリアミドとしては、具体的には、例えば、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)アミン、2,2−(4−アミノシクロヘキシル)イソプロピリジン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、メタ−キシレンジアミン、1,5−ジアミノペンタン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノプロパン、2−エチルジアミノブタン、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン、p−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、アルキル置換されたm−フェニレンジアミン、及びアルキル置換されたp−フェニレンジアミン等のジアミンから製造される非晶性重合体が挙げられる。
また、非晶性ポリアミドは、イソフタル酸、テレフタル酸、アルキル置換されたイソ−テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、及びブタンジカルボン酸等のジカルボン酸から製造される非晶性重合体を含んでいてもよい。非晶性ポリアミドは、6−ナイロン、及び66−ナイロン等の半結晶性の脂肪族ポリアミドを含んでいてもよい。
酸素バリア層5に含まれる非晶性ポリアミドは、酸素バリア層5の全質量の5〜30質量%含まれることが好ましく、15〜25質量%含まれることがより好ましい。非晶性ポリアミドの含有率が上記範囲に含まれることにより、十分な酸素バリア性を得ることができると同時に、レトルト処理後における白化等による外観低下を抑制することができる。
EVOHにおけるエチレン含有率は、酸素バリア層5において十分な酸素バリア性が得られ、レトルト処理後における白化等の外観低下を抑制することができる点から、20〜60モル%であることが好ましく、25〜50モル%であることがより好ましい。また、EVOHにおけるケン化度は、ガスバリア層において十分な酸素バリア性が得られ、レトルト処理後における白化等の外観低下を抑制することができる点から、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
酸素バリア層5の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の1〜20%の範囲であることが好ましく、5〜15%の範囲であるであることがより好ましい。酸素バリア層5の厚さの比率が上記範囲内であると、多層フィルム1に要求される酸素透過率の性能が得られるとともに、生産性(特にコスト)を向上することができる。
耐ピンホール層6は、酸素バリア層5と接着層7との間に隣接するようにして積層されている。耐ピンホール層6により、多層フィルム1の耐ピンホール性を向上することができる。また、この多層フィルム1を用いて包装体を作製することにより、レトルト処理した際に生じる強度の低下を抑制することができる。
耐ピンホール層6はポリアミド樹脂を含む。耐ピンホール層6に含まれるポリアミド樹脂としては、具体的には、例えば、外層2に含まれるポリアミド樹脂と同様のものを用いることができる。
耐ピンホール層6の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の3〜20%の範囲であることが好ましく、5〜15%の範囲であるであることがより好ましい。耐ピンホール層6の厚さの比率が上記範囲内であると、フィルムの強度向上と柔軟性を両立させることができる。
接着層7は、耐ピンホール層6とコア層8との間に隣接するようにして積層されている。接着層7により、耐ピンホール層6とコア層8との層間の接着力が高まり、この層間での剥離を防止することができる。
接着層7は接着性樹脂を含む。接着層7に含まれる接着性樹脂としては、具体的には、例えば、水蒸気バリア層3と同様のものを用いることができる。
接着層7の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の3〜20%の範囲であることが好ましく、5〜15%の範囲であるであることがより好ましい。接着層7の厚さの比率が上記範囲内であれば、十分な接着力を得ることができる。
コア層8は、接着層7とシーラント層9との間に隣接するようにして積層されている。コア層8により、多層フィルム1に優れた柔軟性、耐衝撃性及び水蒸気バリア性が付与される。
コア層8は、ポリオレフィン系樹脂を含む。ポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂、及びポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
コア層8の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の20〜60%の範囲であることが好ましい。ここで、コア層8の比率が上記範囲内であれば、生産性が向上するとともに、他の機能層の比率を維持することができる。
シーラント層9は、多層フィルム1の外層2の反対側の最表層である。シーラント層9により、シーラント層9同士、又は他の部材と接着することができる。接着方法としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ヒートシール、超音波シール、高周波シール、インパルスシール等が挙げられる。このように、シーラント層9を備える多層フィルム1同士を接着することにより、包装体を形成することができる。
シーラント層9はポリオレフィン系樹脂を含む。シーラント層9に含まれるポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。ポリエチレンとしては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、及び直鎖状低密度ポリエチレン等が挙げられる。シーラント層9は、上記樹脂を1種類で含むものであってもよいし、2種類以上を含むものであってもよい。
シーラント層9の厚さの比率としては、具体的には、例えば、多層フィルム1の総厚の1〜20%の範囲であることが好ましく、3〜15%の範囲であることがより好ましい。シーラント層9の厚さの比率が上記範囲内であれば、シール性能を充分発揮することができるとともに、イージーピール仕様の場合であっても剥離不良が発生することがない。
本実施形態の多層フィルム1の酸素バリア性としては、多層フィルム1を110℃で40分間ボイル処理した後の、JIS K 7126 B法(等圧法)に準拠して測定した、多層フィルム1の酸素透過度が、10cc/(m・day・atm)以下であることが好ましく、5cc/(m・day・atm)以下であることがより好ましい。
<多層フィルムの製造方法>
次に、上述した多層フィルム1の製造方法の一例について説明する。
上述した多層フィルム1の製造方法は、特に限定されるものではないが、数台の押出機により、原料となる樹脂等を溶融押出するフィードブロック法やマルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法、及びラミネート法が挙げられる、この中でも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚さ制御に優れる点で特に好ましい。
その後の工程として、各層を形成する単層のシート又はフィルムを適当な接着剤を用いて貼り合せるドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート方法、ウエットラミネート方法、サーマル(熱)ラミネート方法等、及びそれらの方法を組み合わせて用いられる。また、コーティングによる方法で積層してもよい。
<包装体>
次に、本発明を適用した一実施形態である包装体の構成の一例について説明する。本実施形態の包装体は、上述した多層フィルム1を軟化させ、これを真空成型又は圧空成型することにより成型された包装体である。本実施形態の包装体は、具体的には、例えば、スキンパック包装体等が挙げられる。
次に、上述した包装体の製造方法の一例について説明する。
上述した包装体の製造方法は、特に限定されるものではないが、具体的には、先ず、台紙に被包装物を載置する。次に、上述した多層フィルム1を軟化させ、これを用いてシーラント層9が台紙と対向するように、被包装物を被覆する。次に、吸引により多層フィルム1を被包装物の外形に沿って伸展させ、その後、台紙と多層フィルム1とを接着させる。以上の製造方法によって、本実施形態の包装体を製造することができる。なお、上述した包装体の構成は一例であり、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、深絞り成形によって収納部を形成した包装体としてもよい。
<包装体の使用方法>
次に、上述した包装体の使用方法について説明する。
上述した包装体の使用方法としては、特に限定されるものではないが、具体的には、先ず、包装体の中に食品を封入する。次に、100〜115℃、30〜60分の条件で加熱処理をする(レトルト処理)。その後、常温に戻すことにより、長期に保存可能なレトルト食品ができあがる。
ところで、従来の包装体の構成では、酸素バリア層を備えていたが、水蒸気バリア性が十分ではないため、レトルト処理の際に白化や溶出してしまうおそれがあった。また、レトルト処理後、常温に戻した際に、酸素バリア性が低下してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態の包装体は、水蒸気バリア層を備え、この水蒸気バリア層の厚さの比率が多層フィルムの総厚の5〜40%であるため、レトルト処理の際、白化や溶出を抑制することができる。また、例え白化した場合であっても、吸水した水が抜けやすく、白化からの回復が早い。したがって、レトルト処理の前後で、十分な酸素バリア性を維持することが可能である。
以上説明したように、本実施形態の多層フィルム1によれば、水蒸気バリア層3がポリオレフィン樹脂を含み、水蒸気バリア層3の厚さの比率が当該多層フィルム1の総厚の5%以上40%以下であるため、高温での加熱処理後であっても優れた酸素バリア性を維持することができる。
また、本実施形態の多層フィルム1によれば、酸素バリア層5が耐熱性EVOHを含むため、酸素バリア層5の耐熱性及び耐水性が高い。そのため、高温での加熱処理後であっても優れた酸素バリア性を維持することができる。
また、本実施形態の多層フィルム1によれば、酸素バリア層5が、通常のEVOHを、当該酸素バリア層5の全質量の1質量%以上、50質量%以下含むため、酸素バリア層5の成膜性が高い。
また、本実施形態の包装体は、上記多層フィルム1を備えるため、高温での加熱処理後であっても優れた酸素バリア性を維持することができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述した多層フィルム1では、外層2と、水蒸気バリア層3と、耐ピンホール層4と、酸素バリア層5と、耐ピンホール層6と、接着層7と、コア層8と、シーラント層9とを備えて構成される例について説明したが、各層の間や最表層に、別の機能を有する層を新たに設けてもよい。
以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<多層フィルムの作製>
以下に示すようにして、実施例1〜5及び比較例1〜2の多層フィルムを作製した。
(実施例1)
実施例1の多層フィルムとして、上述した図1に示す構成の多層フィルムを作製した。
外層、第1耐ピンホール層、第2耐ピンホール層に含まれる樹脂として、ポリアミド樹脂(宇部興産社製、品番:ウベナイロン 1022B)を用意した。
また、水蒸気バリア層、接着層に含まれる樹脂として、ポリオレフィン系樹脂(三井化学社製、品番:アドマー NF536)を用意した。
また、酸素バリア層に含まれる樹脂として、耐熱性EVOH(クラレ社製、品番:FR101B)及び通常のEVOH(クラレ社製、品番:J171B)を用意した。
また、コア層に含まれる樹脂として、ポリオレフィン系樹脂(プライムポリマー社製、品番:ネオゼックス 2540R)を用意した。
また、シーラント層に含まれる樹脂として、ポリオレフィン系樹脂(宇部丸善社製、品番:ユメリット 1520F)を用意した。
次に、外層と、水蒸気バリア層と、第1耐ピンホール層と、酸素バリア層と、第2耐ピンホール層と、接着層と、コア層と、シーラント層とを、この順番で共押出成形して多層フィルムを作製した。その際、酸素バリア層の総質量に対して、耐熱性EVOHが100質量%含まれ、通常のEVOHが0質量%含まれるように調整した。
なお、多層フィルムの総厚は140μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率は、外層が13%、水蒸気バリア層が15%、第1耐ピンホール層が8%、酸素バリア層が7%、第2耐ピンホール層が8%、接着層が8%、コア層が29%、シーラント層が12%であった。下記表1に多層フィルムの構成を示す。
(実施例2)
実施例2では、各層の厚さ以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの総厚は140μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率は、外層が13%、水蒸気バリア層が35%、第1耐ピンホール層が8%、酸素バリア層が7%、第2耐ピンホール層が8%、接着層が8%、コア層が9%、シーラント層が12%であった。下記表1に多層フィルムの構成を示す。
(実施例3)
実施例3では、各層の厚さ以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの総厚は140μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率は、外層が13%、水蒸気バリア層が5%、第1耐ピンホール層が8%、酸素バリア層が7%、第2耐ピンホール層が8%、接着層が8%、コア層が39%、シーラント層が12%であった。下記表1に多層フィルムの構成を示す。
(実施例4)
実施例4では、酸素バリア層の構成以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。なお、酸素バリア層は、当該酸素バリア層の総質量に対して、耐熱性EVOHが80質量%含まれ、通常のEVOHが20質量%含まれるように調整した。下記表1に多層フィルムの構成を示す。
(実施例5)
実施例5では、酸素バリア層の構成以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。なお、酸素バリア層は、当該酸素バリア層の総質量に対して、耐熱性EVOHが60質量%含まれ、通常のEVOHが40質量%含まれるように調整した。下記表1に多層フィルムの構成を示す。
(比較例1)
比較例1では、各層の厚さ以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの総厚は140μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率は、外層が13%、水蒸気バリア層が3%、第1耐ピンホール層が8%、酸素バリア層が7%、第2耐ピンホール層が8%、接着層が8%、コア層が41%、シーラント層が12%であった。下記表1に多層フィルムの構成を示す。
(比較例2)
比較例2では、各層の厚さ以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの総厚は140μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率は、外層が13%、水蒸気バリア層が45%、第1耐ピンホール層が8%、酸素バリア層が7%、第2耐ピンホール層が8%、接着層が8%、コア層が6%、シーラント層が5%であった。下記表1に多層フィルムの構成を示す。
Figure 0006728707
<レトルト処理>
作製した実施例1〜5及び比較例1〜2の多層フィルムについて、レトルト処理を実施した。レトルト処理は、具体的には、110℃で40分間加熱処理(ボイル処理)を行った。
<フィルム特性の評価>
実施例1〜5及び比較例1〜2の多層フィルムについて、上述したレトルト処理を行う前(未処理)と行った後(処理後)の、酸素バリア性、層間剥離(デラミ)の有無、製品外観および衝撃強度について、それぞれ評価を行った。
(酸素バリア性)
酸素バリア性の評価は、多層フィルムの酸素透過率を測定することで行った。なお、酸素透過率は、JISK7126B法(等圧法)に基づき、MOCON社製酸素透過率測定装置(OX−TRAN 2/21)により、25℃・65%RHで測定した。また、レトルト処理後の酸素透過率は、レトルト処理から1週間経過した後に測定した。結果を下記の表2に示す。
(層間剥離)
層間剥離の評価は、レトルト処理後の酸素バリア(EVOH)層での剥離(デラミ)の有無で行った。なお、デラミ発生の有無は、目視にて行った。結果を下記の表2に示す。
(製品外観)
製品外観の評価は、レトルト処理後の多層フィルムにおける白化の有無で行った。なお、白化の有無は、目視にて行った。結果を下記の表2に示す。
(衝撃強度)
衝撃強度の評価は、総貫通エネルギーの測定によって行った。なお、総貫通エネルギーは、インストロン社製の落錘式衝撃試験機(Dynatup MiniTower)によって測定した。ここで、衝撃強度としては、レトルト処理後の総貫通エネルギーが0.5J以上であることが好ましい。結果を下記の表2に示す。
Figure 0006728707
表2に示すように、多層フィルムの総厚に対する水蒸気バリア層の比率が3%である比較例1では、レトルト処理後の多層フィルムに白化が発生することを確認した。
また、多層フィルムの総厚に対する水蒸気バリア層の比率が45%である比較例2では、レトルト処理後の多層フィルムの酸素透過率が上昇することを確認した。さらに、水蒸気バリア層の比率の上昇に伴いナイロン比率が低下するため、レトルト処理後の衝撃強度が0.2Jまで低下することを確認した。
これに対して、実施例1〜5の多層フィルムは、水蒸気バリア層の厚さの比率が多層フィルム1の総厚の5%以上40%以下であるため、レトルト処理の前後において酸素バリア性が大きく低下することがなく、酸素バリア(EVOH)層での剥離(デラミ)や白化も生じないことを確認した。また、レトルト処理後の強度(総貫通エネルギー)が、いずれも0.5J以上であることを確認した。
特に、実施例4及び実施例5の多層フィルムは、酸素バリア層中に耐熱性を有さない通常のEVOHを50質量%以下の割合で含むため、レトルト処理後においても優れた酸素バリア性を示すことを確認した。
本発明の多層フィルムは、包装体、特にレトルト食品用の包装体の材料として利用可能性がある。また、本発明の包装体は、食品、特にレトルト食品等を包装するための包装袋、包装容器などへの利用可能性がある。
1…多層フィルム
2…外層
3…水蒸気バリア層
4…耐ピンホール層
5…酸素バリア層
6…耐ピンホール層
7…接着層
8…コア層
9…シーラント層

Claims (4)

  1. 酸素バリア層と、
    一方の最表層であるシーラント層と、
    前記酸素バリア層を挟んで前記シーラント層と対向する側に設けられた水蒸気バリア層と、を備え、これらが積層された多層フィルムであって、
    前記水蒸気バリア層は、ポリオレフィン樹脂を含み、
    前記水蒸気バリア層の厚さの比率が、当該多層フィルムの総厚の5%以上、40%以下であり、
    前記酸素バリア層は、耐熱性を有する耐熱性エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を含み、
    前記耐熱性を有する耐熱性EVOHは、ナイロン又は架橋促進剤を添加しながらエチレンと酢酸ビニルとを共重合した後、酢酸ビニル成分を加水分解してビニルアルコール基を生じさせることにより製造したものであり、
    前記酸素バリア層は、耐熱性を有さない通常のEVOHを、当該酸素バリア層の全質量の1質量%以上、50質量%以下含み、
    前記耐熱性を有さない通常のEVOHは、ナイロン又は架橋促進剤を添加しないでエチレンと酢酸ビニルとを共重合した後、酢酸ビニル成分を加水分解してビニルアルコール基を生じさせることにより製造したものである、多層フィルム。
  2. 当該多層フィルムを110℃で40分間ボイル処理した後の、JIS K 7126
    B法(等圧法)に準拠して測定した、当該多層フィルムの酸素透過度が、10cc/(m・day・atm)以下である、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記水蒸気バリア層が、ポリオレフィン樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン樹脂のうち少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の多層フィルム。
  4. 請求項1に記載の多層フィルムを備える、包装体。
JP2016010095A 2016-01-21 2016-01-21 多層フィルム及び包装体 Active JP6728707B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016010095A JP6728707B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 多層フィルム及び包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016010095A JP6728707B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 多層フィルム及び包装体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017128068A JP2017128068A (ja) 2017-07-27
JP6728707B2 true JP6728707B2 (ja) 2020-07-22

Family

ID=59394449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016010095A Active JP6728707B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 多層フィルム及び包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6728707B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062141A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 住友ベークライト株式会社 多層フィルム及び包装体
JP2019059122A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 住友ベークライト株式会社 多層フィルム及び包装体
WO2022165298A1 (en) * 2021-02-01 2022-08-04 Aeroflexx, Llc Flexible recyclable package

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1993018915A1 (fr) * 1992-03-18 1993-09-30 Sumitomo Bakelite Company, Ltd. Film multicouche etire
JP2001277352A (ja) * 1998-10-01 2001-10-09 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 積層体の製造方法
ES2617728T3 (es) * 2012-09-14 2017-06-19 Dow Global Technologies Llc Películas de multicapa basadas en poliolefina
JP2015024593A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 住友ベークライト株式会社 多層フィルムおよび包装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017128068A (ja) 2017-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102392294B1 (ko) 이열성 알루미늄증착 이축연신필름
JP2013091526A (ja) 配向フルオロポリマーを使用した蓋材料
JP6897646B2 (ja) Ma包装用透明多層フィルム及び包装体
JP6728707B2 (ja) 多層フィルム及び包装体
WO2021125227A1 (ja) 多層フィルム
TWI564158B (zh) 疊層膜
JP6897852B1 (ja) 透明多層フィルム及び包装体
JP6318737B2 (ja) ボイル処理用食品包装フィルム、深絞り包装体用底材、および深絞り包装体
JP2018062141A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP2019059122A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP7073638B2 (ja) 多層フィルムの製造方法
JP2018122487A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP6881408B2 (ja) 透明多層フィルム及び包装体
JP2018099818A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP6881407B2 (ja) 透明多層フィルム及び包装体
JP7484320B2 (ja) 多層フィルム及び包装体
JP7404631B2 (ja) 多層フィルム及び包装体
JP6384330B2 (ja) 高温殺菌対応共押出フィルムおよび深絞り包装体
JP6981508B2 (ja) 透明多層フィルム及び包装体
JP2023074228A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP2023074225A (ja) 積層フィルム及び包装体
JP2024071814A (ja) 積層フィルム及び包装体
JP2024001555A (ja) 積層フィルム及び包装体
JP2017170621A (ja) 多層フィルム及び包装体
JP2023074226A (ja) 多層フィルム及び包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190827

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6728707

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150