JP2016040819A - 積層セラミックコンデンサ、これを含む積層セラミックコンデンサ連、および、積層セラミックコンデンサの実装体 - Google Patents

積層セラミックコンデンサ、これを含む積層セラミックコンデンサ連、および、積層セラミックコンデンサの実装体 Download PDF

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Abstract

【課題】積層セラミックコンデンサにおいて、誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって生ずるクラックを抑制する。
【解決手段】積層セラミックコンデンサ10は、積層体11と、1対の外部電極14とを備え、積層体11は、内層部11mと第1外層部12b1と第2外層部12b2とを含む。内層部11mにおいては、誘電体層12と導電体層13とが交互に積層されている。第2外層部12b2は、外側外層部12b22と内側外層部12b21とを含む。誘電体層12の各々はチタン酸バリウムおよびSiを含む。2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、内層部11mと端面との間に、導電体層13が延在せず誘電体12によって満たされている端部マージン部12eが介在しており、境界面12zのうち、端部マージン部12eを積層方向に投影した領域に属する部分は、第1主面111側に向かって曲がっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサ、これを含む積層セラミックコンデンサ連、および、積層セラミックコンデンサの実装体に関するものである。
クラックの発生を抑制することを図った積層セラミックコンデンサを開示した先行文献として、特開2012−248581号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された積層セラミックコンデンサにおいては、素体は、誘電体を介して対向する第1の内部電極および第2の内部電極が積層された内部電極積層体(内層部)と、内部電極積層体(内層部)を積層方向の両側から挟む第1の誘電体積層体(外層部)および第2の誘電体積層体(外層部)とを含み、第1の素体主面を含む第1の誘電体積層体(外層部)が、第2の素体主面を含む第2の誘電体積層体(外層部)よりも積層方向に厚く形成されている。
特開2012−248581号公報
クラックの発生態様としては、積層セラミックコンデンサを実装した基板が外力を受けて撓んだ際に生ずる外部応力が、積層セラミックコンデンサの誘電体層に作用してクラックが発生する態様がある。本発明者らは、他のクラックの発生態様として、積層セラミックコンデンサの焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって生ずる内部応力が、内層部と外層部との境界に作用してクラック(層間剥離)が発生する態様を見い出した。
特許文献1に記載された積層セラミックコンデンサは、外部応力により発生するクラックの抑制を図っているが、誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって生ずる内部応力により発生するクラックの抑制については考慮されていない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって生ずる内部応力によりクラックが発生することを抑制できる積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層および複数の導電体層を含み、積層方向において互いに反対側に位置する第1主面および第2主面を有する積層体と、前記積層体の表面の一部に設けられ、前記複数の導電体層のうちの少なくとも一部の導電体層と電気的に接続された1対の外部電極とを備え、前記積層体は、前記第1主面と前記第2主面とを結び互いに前記積層体の反対側に位置する2つの端面、前記第1主面と前記第2主面とを結ぶとともに前記2つの端面を結んで互いに前記積層体の反対側に位置する2つの側面をさらに有し、かつ、前記積層方向において、前記複数の導電体層のうち最も第1主面側に位置する導電体層から、前記複数の導電体層のうち最も第2主面側に位置する導電体層までを含む内層部と、該内層部を互いの間に挟む第1外層部および第2外層部とを含み、前記内層部においては、誘電体層と導電体層とが交互に積層された状態で、前記複数の誘電体層のうちの一部の誘電体層と前記複数の導電体層とが積層されており、前記第1外層部は、前記複数の誘電体層のうち最も第1主面側に位置する誘電体層を含み、前記第2外層部は、前記複数の誘電体層のうち最も第2主面側に位置する誘電体層からなる外側外層部および該外側外層部の第1主面側に隣接して位置する誘電体層からなる内側外層部を含み、前記複数の誘電体層の各々は、主成分としてチタン酸バリウム、および副成分としてSiを含み、前記外側外層部を構成する誘電体層の含有成分は、前記内層部に含まれる前記一部の誘電体層、および前記内側外層部を構成する誘電体層の各々の含有成分と比較して、Tiに対するSiの組成比が高く、前記外側外層部における前記内側外層部との境界部は、前記外側外層部の中央部に比較してSiの含有率が高く、前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、前記内層部と前記端面との間に、前記複数の導電体層のうち反対側の端面に接続する導電体層が延在しない端部マージン部が介在しており、前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、前記外側外層部と前記内側外層部との境界面のうち、前記端部マージン部を積層方向に投影した領域に属する部分は、前記第1主面側に向かって曲がっている。
本発明によれば、境界面が単純な平面ではなく、また、外側外層部が変形部を介して内側外層部を抱きかかえるような形になるので、誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって生ずる内部応力によりクラックが発生することを抑制することができる。
本発明に基づく実施の形態1における積層セラミックコンデンサの斜視図である。 図1におけるII−II線に関する矢視断面図である。 図1におけるIII−III線に関する矢視断面図である。 図2におけるIV−IV線に関する矢視断面図である。 図2におけるV−V線に関する矢視断面図である。 本発明に基づく実施の形態1における積層セラミックコンデンサの変形例の断面図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層セラミックコンデンサの製造方法のフローチャートである。 本発明に基づく実施の形態2における積層セラミックコンデンサの製造方法の第1の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層セラミックコンデンサの製造方法の第2の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層セラミックコンデンサの製造方法の第3の説明図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層セラミックコンデンサの実装体の断面図である。 本発明に基づく実施の形態4における積層セラミックコンデンサ連の平面図である。 図12におけるXIII−XIII線に関する矢視断面図である。 本発明に基づく実施の形態5における積層セラミックコンデンサの製造方法の第1の説明図である。 本発明に基づく実施の形態5における積層セラミックコンデンサの製造方法の第2の説明図である。 本発明に基づく実施の形態5における積層セラミックコンデンサの製造方法の第3の説明図である。 実験2において積層セラミックコンデンサを実装した基板を曲げる状態を示す模式図である。 実験3における境界面の非線形性の評価方法の説明図である。 積層セラミックコンデンサの断面を走査型電子顕微鏡で観察した拡大像の一例を示す図である。
以下、本発明に基づく各実施の形態に係る、積層セラミックコンデンサ、これを含む積層セラミックコンデンサ連、および、積層セラミックコンデンサの実装体について図を参照して説明する。以下の実施の形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
(構成)
図1〜図5を参照して、本発明に基づく実施の形態1における積層セラミックコンデンサ10について説明する。
図1は、積層セラミックコンデンサ10の外観を示す斜視図である。図2は、図1におけるII−II線に関する矢視断面図である。図3は、図1におけるIII−III線に関する矢視断面図である。図4は、図2におけるIV−IV線に関する矢視断面図である。図5は、図2におけるV−V線に関する矢視断面図である。図1〜図5においては、後述する積層体の長手方向をL、積層体の幅方向をW、積層体の厚さ方向をTで示している。
誘電体層12と導電体層13との積層方向は、積層体11の長手方向Lおよび積層体11の幅方向Wに対して直交している。すなわち、誘電体層12と導電体層13との積層方向は、積層体11の厚さ方向Tと平行である。
積層セラミックコンデンサ10は、積層体11と、1対の外部電極14とを備える。積層体11は、積層された複数の誘電体層12および複数の導電体層13を含み、積層方向において互いに反対側に位置する第1主面111および第2主面112を有する。1対の外部電極14は、積層体11の表面の一部に設けられ、複数の導電体層13のうちの少なくとも一部の導電体層13と電気的に接続されている。積層体11は、第1主面111と第2主面112とを結び互いに積層体11の反対側に位置する2つの端面としての第1端面113および第2端面114を有する。積層体11は、第1主面111と第2主面112とを結ぶとともに前記2つの端面を結んで互いに積層体11の反対側に位置する2つの側面としての第1側面115および第2側面116をさらに有する。
第1側面115と第2側面116との最短距離は、第1端面113と第2端面114との最短距離未満である。すなわち、積層体11の幅方向Wの寸法W0は、積層体11の長手方向Lの寸法より小さい。積層体11は、直方体状の外形を有するが、角部および稜線部の少なくとも一方に丸みを有していてもよい。
積層体11は、前記積層方向において、複数の導電体層13のうち最も第1主面111側に位置する導電体層13から、複数の導電体層13のうち最も第2主面112側に位置する導電体層13までを含む内層部11mと、内層部11mを互いの間に挟む第1外層部12b1および第2外層部12b2とを含む。内層部11mにおいては、誘電体層12と導電体層13とが交互に積層された状態で、複数の誘電体層12のうちの一部の誘電体層12と複数の導電体層13とが積層されている。第1外層部12b1は、複数の誘電体層12のうち最も第1主面111側に位置する誘電体層としての第1誘電体層12xを含む。第2外層部12b2は、複数の誘電体層12のうち最も第2主面112側に位置する誘電体層としての第2誘電体層12yからなる外側外層部12b22および外側外層部12b22の第1主面111側に隣接して位置する誘電体層12からなる内側外層部12b21を含む。本実施の形態においては、内側外層部12b21の厚さh21は60μm以下である。
前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、図2に示すように、内層部11mと前記端面との間に、複数の導電体層13のうち反対側の端面に接続する導電体層13が延在しない端部マージン部12eが介在している。複数の導電体層13が一方の端面と他方の端面とに交互に1層ずつ接続されているような場合には、一方の端面の側の端部マージン部12eにおいては、約半分の枚数の導電体層13のみが延在して端面に接続している。他方の端面に接続している導電体層13は、前記一方の端面の側の端部マージン部12eにおいては延在せずその代わりに、途切れた導電体層13の延長上は誘電体で満たされている。他方の端面の側の端部マージン部12eにおいては、残りの約半分の枚数の導電体層13のみが延在して前記他方の端面に接続している。前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、外側外層部12b22と内側外層部12b21との境界面12zのうち、端部マージン部12eを積層方向に投影した領域に属する部分は、第1主面111側に向かって曲がっている。すなわち、境界面12zのうち、端部マージン部12eを積層方向に投影した領域に属する部分には変形部9が生じている。
図2および図3に示すように、複数の誘電体層12は、後述するように互いに含有成分が異なるセラミックグリーンシートから形成された、複数の第1誘電体層12xおよび第2誘電体層12yを含んでいる。
第1外層部12b1の構成は上述したものに限られず、第1外層部12b1が、複数の誘電体層12のうち最も第1主面111側に位置する第2誘電体層12yからなる外側外層部および外側外層部の第2主面112側に隣接して位置する第1誘電体層12xからなる内側外層部を含んでいてもよい。
内層部11mにおいては、第1誘電体層12xと導電体層13とが交互に積層された状態で、複数の誘電体層12のうちの一部の第1誘電体層12xと全ての導電体層13とが積層されている。すなわち、内層部11mは、全ての導電体層13を含んでいる。全ての導電体層13の各々は、図4および図5に示すように、平面視にて略矩形状である。
図2に示すように、複数の導電体層13の全てが1対の外部電極14のいずれかと電気的に接続されていてもよい。本実施の形態では全ての導電体層13が1対の外部電極14のいずれかと電気的に接続されている例を示して説明しているが、このような構成に限らず、複数の導電体層13のうちの少なくとも一部の導電体層13が、1対の外部電極14と電気的に接続されていればよい。すなわち、複数の導電体層13の中に、1対の外部電極14のいずれにも電気的に接続されない導電体層13が含まれていてもよい。
図2に示すように、1対の外部電極14は、積層体11の長手方向Lの両側に設けられている。具体的には、1対の外部電極14のうちの一方は、積層体11の長手方向Lの第1端面113側に設けられ、1対の外部電極14のうちの他方は、積層体11の長手方向Lの第2端面114側に設けられている。本実施の形態においては、1対の外部電極14のうちの一方は、第1端面113から、第1主面111、第2主面112、第1側面115および第2側面116の各々に亘って設けられている。1対の外部電極14のうちの他方は、第2端面114から、第1主面111、第2主面112、第1側面115および第2側面116の各々に亘って設けられている。ただし、1対の外部電極14の配置は上記に限られず、複数の導電体層13の各々と電気的に接続可能、かつ、積層セラミックコンデンサ10が実装可能となるように、積層体11の表面の一部に設けられていればよい。
1対の外部電極14のうちの一方は、複数の導電体層13のうちの一部の導電体層13と、第1端面113にて接続されている。1対の外部電極14のうちの他方は、複数の導電体層13のうちの残部の導電体層13と、第2端面114にて接続されている。一部の導電体層13と残部の導電体層13とは、内層部11mにおいて第1誘電体層12xを間に挟んで互いに対向するように、1層ずつ交互に積層されている。
図3に示すように、積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1は、第1側面115と第2側面116とを最短で結ぶ方向である積層体11の幅方向Wにおいて複数の導電体層13が位置する内層部11mの幅の寸法W1より大きい。積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1は、第1側面115と第2側面116とを最短で結ぶ方向における積層体11の幅の寸法W0より大きくてもよい。
外側外層部12b22の厚さの寸法h22は、内側外層部12b21の厚さの寸法h21以上である。外側外層部12b22の厚さの寸法h22は、後述するように30μm以上であることが好ましい。内側外層部12b21の厚さの寸法h21は、後述するように20μm以上であることが好ましい。
本実施の形態においては、第2外層部12b2は、第1外層部12b1より厚い。すなわち、第2外層部12b2の厚さの寸法h2は、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きい。内側外層部12b21は、第1外層部12b1より厚い。すなわち、内側外層部12b21の厚さの寸法h21は、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きい。
積層体11の積層方向における積層体11の厚さの寸法T0は、内層部11mの厚さの寸法T1、第1外層部12b1の厚さの寸法h1、および、第2外層部12b2の厚さの寸法h2を足し合わせた寸法である。
(作用・効果)
本実施の形態では、境界面12zのL方向両端に変形部9が形成されているので、境界面12zの全体としては単純な平面ではない。したがって、第1誘電体層12xと第2誘電体層12yとの間の剥離が起こりにくくなる。外側外層部12b22が変形部9を介して内側外層部12b21を抱きかかえるような形になるので、外側外層部12b22の収縮時には外側外層部12b22は内側外層部12b21を圧迫するようになり、その結果、内側外層部12b21は内層部11mを圧迫するようになる。したがって、内層部11mの第2主面112側の角の近傍におけるクラックの発生も起こりにくくすることができる。
(変形例)
積層セラミックコンデンサ10に代えて、図6に示すような構成の積層セラミックコンデンサ10iとすればさらに好ましい。すなわち、前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、境界面12zが前記端面に到達する点は、内層部11mを前記端面に向かって投影した領域に属することが好ましい。図6に示したように、境界面12zの左右両端が第1端面113および第2端面114に接する位置は、内層部11mの最も第2主面112側に位置する導電体層13よりも第1主面111側の位置となっている。このように変形部9が内層部11mの側方にまで深く入り込んだ構成となっていれば、外側外層部12b22が変形部9を介して内側外層部12b21だけでなく内層部11mをもより確実に抱きかかえるような形になるので、内層部11mの第2主面112側の角の近傍におけるクラックの発生をより起こりにくくすることができる。
(構成(続き))
再び、図1〜図5を参照して、積層セラミックコンデンサ10を参照しつつ、説明を続ける。
前記2つの端面のうちいずれかの側から見たとき、図3に示すように、内層部11mと前記側面との間に、導電体層13が延在せず誘電体によって満たされている側方マージン部12cが介在している。前記2つの端面のうちいずれかの側から見たとき、外側外層部12b22と内側外層部12b21との境界面12zのうち、側方マージン部12cを積層方向に投影した領域に属する部分は、第1主面111側に向かって曲がっている。すなわち、境界面12zのうち、側方マージン部12cを積層方向に投影した領域に属する部分には変形部9が生じている。
側方マージン部12cには導電体層13が延在していないので、側方マージン部12cは端部マージン部12eよりも密度が小さくなる。したがって、側方マージン部12cにおける変形部9の変形の大きさは、端部マージン部12eにおける変形部9の変形の大きさよりも大きいことが好ましい。
すなわち、言い換えれば、前記2つの端面のうちいずれかの側から見たとき、前記内層部と前記側面との間に、前記導電体層が延在せず誘電体によって満たされている側方マージン部が介在しており、前記2つの端面のうちいずれかの側から見たとき、前記外側外層部と前記内側外層部との境界面のうち、前記側方マージン部を積層方向に投影した領域に属する部分が、前記第1主面側に向かって曲がっている程度は、前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、前記外側外層部と前記内側外層部との境界面のうち、前記端部マージン部を積層方向に投影した領域に属する部分が、前記第1主面側に向かって曲がっている程度よりも大きいことが好ましい。
後述するように、積層体11の幅方向Wにおいて、第1側面115および第2側面116の各々と内層部11mとの間を占める部分である側方マージン部12cの幅方向の最大寸法が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことが好ましい。側方マージン部12cの幅方向の平均寸法((W0−W1)/2)が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことがより好ましい。側方マージン部12cの最大寸法または平均寸法((W0−W1)/2)が、30μmより大きく、かつ、90μm未満であることがさらに好ましい。また、側方マージン部12cの幅方向の最大寸法が、内側外層部12b21の厚さの寸法h21より大きいことが好ましい。
後述するように、積層体11の長手方向Lにおいて、第1端面113および第2端面114の各々と内層部11mとの間を占める部分である端部マージン部12eの長手方向Lの最大寸法が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことが好ましい。端部マージン部12eの長手方向Lの平均寸法((L0−L1)/2)が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことがより好ましい。端部マージン部12eの最大寸法または平均寸法((L0−L1)/2)が、30μmより大きく、かつ、90μm未満であることがさらに好ましい。また、端部マージン部12eの長手方向Lの最大寸法が、内側外層部12b21の厚さの寸法h21より大きいことが好ましい。
以下、積層セラミックコンデンサ10に含まれるいくつかの構成要素についてさらに詳細に説明する。
複数の導電体層13の各々を構成する材料としては、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属、または、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、たとえばAgとPdとの合金などを用いることができる。複数の導電体層13の各々の厚さは、焼成後において0.3μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
1対の外部電極14の各々は、積層体11の両端部を覆うように設けられた下地層と、この下地層を覆うように設けられためっき層とを含む。下地層を構成する材料としては、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属、または、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、たとえばAgとPdとの合金などを用いることができる。下地層の厚さは、10.0μm以上50.0μm以下であることが好ましい。
下地層の形成方法としては、焼成後の積層体11の両端部に塗布した導電性ペーストを焼き付け、または、焼成前の積層体11の両端部に塗布した導電性ペーストを導電体層13と同時に焼成してもよい。それ以外にも、下地層の形成方法としては、積層体11の両端部にめっきする、または、積層体11の両端部に塗布した熱硬化性樹脂を含む導電性樹脂を硬化させてもよい。
下地層を導電性樹脂から形成した場合には、積層セラミックコンデンサ10を実装した被実装体が外力を受けて撓んだ際に生ずる外部応力による積層体11への負荷を低減し、積層体11にクラックが発生することを抑制することができる。したがって、第2外層部12b2を厚くしたうえで、導電性樹脂を含む1対の外部電極14を形成することにより、積層体11にクラックが発生することをより一層抑制することができる。
めっき層を構成する材料としては、Sn、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属、または、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、たとえばAgとPdとの合金などを用いることができる。
めっき層は、複数の層から構成されていてもよい。この場合、めっき層としては、Niめっき層の上にSnめっき層が形成された2層構造であることが好ましい。Niめっき層は、半田バリア層として機能する。Snめっき層は、半田との濡れ性が良好である。1層当たりのめっき層の厚さは、1.0μm以上10.0μm以下であることが好ましい。
複数の誘電体層12の各々は、ABO3(AはBaを含み、BはTiを含み、Oは酸素)で表されるペロブスカイト型化合物を主成分とする。すなわち、複数の第1誘電体層12xおよび第2誘電体層12yの各々は、ともに主成分としてチタン酸バリウムであるBaTiO3を含む。
また、複数の誘電体層12の各々は、副成分としてSiを含む。主成分である上記ABO3で表されるペロブスカイト型化合物に、ガラスまたはSiO2などのSi化合物が添加されることにより、Siが副成分として含まれる。その他にも、Mn化合物、Mg化合物、Co化合物,Ni化合物または希土類化合物などが、主成分である上記ABO3で表されるペロブスカイト型化合物に添加されていてもよい。
外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分は、内層部11mに含まれる一部の第1誘電体層12x、第1外層部12b1を構成する第1誘電体層12x、および、内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの各々の含有成分と比較して、Tiに対するSiの含有比が高い。Siに限らず、「含有比」はモル比として表すことができる。複数の誘電体層12の各々におけるTiに対するSiのモル比は、波長分散型X線分析装置:WDX(wavelength-dispersive X-ray spectrometer)を用いて測定することができる。
外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分におけるTiに対するSiのモル比は、1.3mol%以上3.0mol%以下であることが好ましい。外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分におけるTiに対するSiのモル比が、1.3mol%未満である場合、または、3.0mol%より高い場合は、外側外層部12b22の信頼性が低下するおそれがある。
外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分におけるTiに対するSiのモル比は、内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの含有成分におけるTiに対するSiのモル比より、0.4mol%以上高いことが好ましく、0.8mol%以上高いことがさらに好ましい。
外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界面12zの近傍の部分、すなわち境界部は、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有率が高い。また、外側外層部12b22における第2主面112側の表層部12sは、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有率が高い。なお、外側外層部12b22においてSiの含有率が高い、境界部および表層部12sの各々は、電界放出型波長分散X線分光器:FE−WDX(field emission wavelength-dispersive X-ray spectrometer)を用いて作成した元素マッピングにより確認することができる。
(実施の形態2)
(製造方法)
図7〜図10を参照して、本発明に基づく実施の形態2における積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。本実施の形態における製造方法は、実施の形態1で説明した積層セラミックコンデンサ10を得るための製造方法である。
図7は、本実施の形態における積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。なお、以下に示す積層セラミックコンデンサの製造方法は、製造過程の途中段階まで一括して加工処理を行なうことでマザー積層体を作製し、その後にマザー積層体を分断して個片化し、個片化後の軟質積層体にさらに加工処理を施すことによって複数の積層セラミックコンデンサ10を同時に大量に生産する方法である。
図7に示すように、積層セラミックコンデンサ10を製造する際には、まず、第1のセラミックスラリーの調製が行なわれる(工程S11)。具体的には、セラミックス粉末、バインダおよび溶剤などが所定の配合比率で混合され、これにより第1のセラミックスラリーが形成される。
次に、第1のセラミックグリーンシートが形成される(工程S12)。具体的には、第1のセラミックスラリーがキャリアフィルム上においてダイコータ、グラビアコータ、または、マイクログラビアコータなどを用いてシート状に成形されることにより、第1のセラミックグリーンシートが作製される。
次に、マザーシートが形成される(工程S13)。具体的には、第1のセラミックグリーンシートに導電性ペーストが所定のパターンを有するようにスクリーン印刷法またはグラビア印刷法などを用いて印刷されることにより、第1のセラミックグリーンシート上に所定の導電パターンが設けられたマザーシートが形成される。
ここで、作製されるマザーシートについて説明する。図8は、本発明に基づく実施の形態1における積層セラミックコンデンサの外側外層が設けられる前の一部積層体を構成する単位シート群の積層構造を示す分解斜視図である。
図8に示すように、一部積層体11pは、構成の異なる複数の単位シート120a,130a,130bからなる単位シート群を材料として作製され、より詳細には、これら構成の異なる複数の単位シート120a,130a,130bが所定の順番で積層されて圧着および焼成されることによって作製される。
単位シート120aは、その表面に導電パターンが形成されていないセラミック基材12xrのみからなるものである。単位シート120aは、焼成後において第1外層部12b1または内側外層部12b21の第1誘電体層12xを構成する部分になる。
単位シート130a,130bは、セラミック基材12xrの表面に所定の形状の導電パターン13rが形成されたものである。単位シート130a,130bのうちの導電パターン13rは、焼成後において内層部11mの導電体層13を構成する部分になる。また、単位シート130a,130bのうちのセラミック基材12xrは、焼成後において内層部11mの第1誘電体層12xを構成する部分になる。
マザーシートは、図8において示した単位シート130a,130bの各々について、その各々の単位シートを単位ユニットとして同形状の単位シートが平面的にマトリックス状に並ぶように複数配置されたレイアウトを有するものである。
なお、単位シート130aと単位シート130bとは同形状であるため、これらを含むマザーシートとしては、同一の導電パターンを有するものが使用でき、後述するマザーシートの積層工程において同一の導電パターンを有するマザーシートを半ピッチずつずらして積層することにより、図8において示した単位シート130a,130bの積層構造を得ることができる。
なお、マザーシートとしては、導電パターン13rを有するマザーシートの他に、上記工程S13を経ることなく作製された第1のセラミックグリーンシートも準備される。
次に、マザーシートが積層される(工程S14)。具体的には、複数のマザーシートが所定のルールに従って積層されることにより、積層後のマザーシート群の内部において、上記単位ユニットが、それぞれ積層方向において図8において示した積層構造を有するように配置される。
次に、マザーシート群が圧着される(工程S15)。図9は、マザーシート群が圧着されている状態を示す断面図である。図9においては、1つの一部積層体11pに相当する部分のみ図示している。図9に示すように、本実施の形態においては、第1外層部12b1を構成する複数のマザーシート、内層部11mを構成する複数のマザーシート、および、内側外層部12b21を構成する複数のマザーシートが、この順で積層されて、マザーシート群が構成されている。
ベース90上に載置されたマザーシート群は、内側外層部12b21を構成するマザーシート側から平板金型91が矢印92で示すようにマザーシート群の積層方向に沿って押し付けられることにより、加圧されて圧着される。
次に、第2のセラミックスラリーの調製が行なわれる(工程S21)。具体的には、セラミックス粉末、バインダおよび溶剤などが所定の配合比率で混合され、これにより第2のセラミックスラリーが形成される。第2のセラミックスラリーは、第1のセラミックスラリーに比較してSiが多く添加されている。
次に、第2のセラミックグリーンシートが形成される(工程S22)。具体的には、第2のセラミックスラリーがキャリアフィルム上においてダイコータ、グラビアコータ、または、マイクログラビアコータなどを用いてシート状に成形されることにより、第2のセラミックグリーンシートが作製される。
次に、工程S15において圧着されたマザーシート群に複数の第2のセラミックグリーンシートが積層される(工程S23)。具体的には、内側外層部12b21を構成するマザーシートの上に、外側外層部12b22の第2誘電体層12yを構成するセラミック基材12yrのみからなる複数の第2のセラミックグリーンシートが積層される。なお、セラミック基材12yrのみからなる複数の第2のセラミックグリーンシートを積層する代わりに、第2のセラミックスラリーを含むペーストを、内側外層部12b21を構成するマザーシートの上に塗布してもよい。
次に、工程S15において圧着されたマザーシート群と複数の第2のセラミックグリーンシートとが圧着される(工程S24)。図10は、工程S15において圧着されたマザーシート群と複数の第2のセラミックグリーンシートとが圧着されている状態を示す断面図である。図10においては、1つの軟質積層体11qに相当する部分のみ図示している。図10に示すように、工程S15において圧着されたマザーシート群と複数の第2のセラミックグリーンシートとは、外側外層部12b22を構成するマザーシート側から平板金型91が矢印92で示すようにマザーシート群の積層方向に沿って押し付けられることにより、加圧されて圧着される。これにより、マザー積層体が作製される。このとき、境界面12zの両端には変形部9が形成されている。
次に、マザー積層体が分断される(工程S25)。具体的には、押し切りまたはダイシングによってマザー積層体が行列状に分断され、これにより軟質積層体11qの切り出しが行なわれる。
次に、軟質積層体11qの焼成が行なわれる(工程S26)。具体的には、切り出された軟質積層体11qが所定の温度に加熱され、これによりセラミック誘電体材料および導電体材料が焼成される。焼成温度は、セラミック誘電体材料および導電体材料の種類に応じて適宜設定され、たとえば、900℃以上1300℃以下の範囲内で設定される。
次に、軟質積層体11qのバレル研磨が行なわれる(工程S27)。具体的には、焼成後の軟質積層体11qが、バレルと呼ばれる小箱内にセラミック材料よりも硬度の高いメディアボールとともに封入され、当該バレルを回転させることにより、軟質積層体11qの研磨が行なわれる。これにより、軟質積層体11qの外表面(特に角部および稜線部)に曲面状の丸みがもたされることになり、積層体11が形成される。
次に、外部電極が形成される(工程S28)。具体的には、積層体11の第1端面113を含む部分の端部および第2端面114を含む部分の端部に導電性ペーストが塗布されることで金属膜が形成され、金属膜が焼成された後に当該金属膜にNiめっき、Snめっきが順に施されることにより、積層体11の外表面上に1対の外部電極14が形成される。
(作用・効果)
本実施の形態では、上述の一連の工程を経ることにより、図1〜図5に示した構造を有する積層セラミックコンデンサ10を得ることができる。
(好ましい構成)
実施の形態1,2で説明した積層セラミックコンデンサ10においては、複数の誘電体層12の各々は、主成分としてチタン酸バリウム、および副成分としてSiを含み、外側外層部12b22を構成する誘電体層12の含有成分は、内層部11mに含まれる前記一部の誘電体層、および内側外層部12b21を構成する誘電体層12の各々の含有成分と比較して、Tiに対するSiのモル比が高く、外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界部は、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有量が多いことが好ましい。
1対の外部電極14が、積層体11の第2主面112の少なくとも一部に設けられ、外側外層部12b22における第2主面112側の表層部12sは、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有率が高いことが好ましい。
前記内層部に含まれる前記一部の誘電体層の含有成分は、前記外側外層部を構成する前記誘電体層の含有成分と比較して、Tiに対する希土類元素の組成比が高いことが好ましい。
前記内層部に含まれる前記一部の誘電体層、前記第1外層部に含まれる前記誘電体層、前記内側外層部を構成する前記誘電体層の各々の含有成分は、前記外側外層部を構成する前記誘電体層の含有成分と比較して、Tiに対するMnの組成比が高いことが好ましい。
積層セラミックコンデンサ10においては、外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分が、内層部11mに含まれる一部の第1誘電体層12x、および内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの各々の含有成分と比較して、Tiに対するSiのモル比が高い。すなわち、外側外層部12b22が内側外層部12b21よりSiを多く含んでいる。Siの含有率の高い誘電体層の方が、焼成時の熱収縮率が大きい。そのため、焼成時の熱収縮率は、外側外層部12b22の方が内側外層部12b21より大きくなる。その結果、外側外層部12b22の熱収縮率は、内層部11mの導電体層13の熱収縮率に近くなる。
よって、積層セラミックコンデンサ10においては、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと第2外層部12b2との境界に作用する内部応力が緩和されるため、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分におけるTiに対するSiのモル比が、内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの含有成分におけるTiに対するSiのモル比より、0.4mol%以上高いことにより、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを効果的に抑制することができ、0.8mol%以上高いことにより、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することをさらに効果的に抑制することができる。
上述のように、外側外層部12b22の厚さの寸法が内側外層部12b21の厚さの寸法以上であることにより、外側外層部12b22の熱収縮による応力緩和効果を内層部11mと第2外層部12b2との境界に及ぼしやすくすることができる。
外側外層部12b22の厚さの寸法h22が30μm以上であることにより、外側外層部12b22の熱収縮により内側外層部12b21に作用する収縮力を必要値以上確保することができる。
内側外層部12b21の厚さの寸法h21が20μm以上であることにより、外側外層部12b22が含有するSiが内層部11m内に拡散することを抑制できる。内層部11mのSi含有率が高くなりすぎると、内層部11mに含まれる第1誘電体層12xにて焼成時にセラミック粒子の粒成長が進みすぎ、第1誘電体層12xの耐電圧性が低下する。その結果、内層部11mにて短絡が発生しやすくなる。よって、内側外層部12b21の厚さの寸法h21が20μm以上であることにより、内層部11mに含まれる第1誘電体層12xの耐電圧性を維持して短絡の発生を抑制することができる。
上述のように、内側外層部12b21の厚さの寸法h21は、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きい。後述するように、外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界部によって、外側外層部12b22と内側外層部12b21との密着力が向上しているため、内側外層部12b21をある程度厚くしても、外側外層部12b22と内側外層部12b21との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制できる。よって、外側外層部12b22の熱収縮による収縮力を内側外層部12b21に作用させることができるため、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと内側外層部12b21との境界に作用する内部応力を緩和して、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
(側方マージン部)
上述のように、側方マージン部12cの幅方向の最大寸法が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことが好ましい。第1外層部12b1を薄くした場合には、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと第1外層部12b1との境界に作用する内部応力が緩和されるため、内層部11mと第1外層部12b1との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
一方、側方マージン部12cの幅方向の最大寸法を大きくした場合には、マザーシート群の圧着時に、側方マージン部12cに位置する複数の第1誘電体層12xに圧力を負荷させやすくなり、側方マージン部12cに位置する第1誘電体層12x同士の密着性を向上することができる。その結果、側方マージン部12cに位置する第1誘電体層12xにおいて、クラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
上述のように、側方マージン部12cの幅方向の平均寸法((W0−W1)/2)が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことがより好ましい。マザー積層体の分断により互いに隣り合うように分割された2つの積層体において互いに隣接している2つの側方マージン部12cの厚さの和の半分が、側方マージン部12cの平均寸法((W0−W1)/2)に相当する。したがって、側方マージン部12cの平均寸法((W0−W1)/2)が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きい場合、マザーシート群の圧着時に、側方マージン部12cに位置する複数の第1誘電体層12xに圧力を負荷させやすくなり、側方マージン部12cに位置する第1誘電体層12x同士の密着性を向上することができる。その結果、側方マージン部12cに位置する第1誘電体層12xにおいて、クラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。すなわち、第1側面115側の側方マージン部12cの寸法と、第2側面116側の側方マージン部12cの寸法とに差があった場合にも、上記クラック(層間剥離)の発生の抑制および内層部11mにおける短絡の発生の抑制の両方の効果をより安定して得ることができる。
上述のように、側方マージン部12cの幅方向の最大寸法が、内側外層部12b21の厚さの寸法h21より大きいことが好ましい。内側外層部12b21を薄くした場合には、外側外層部12b22の熱収縮による収縮力を内側外層部12b21に作用させやすくすることができるため、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと内側外層部12b21との境界に作用する内部応力を効果的に緩和して、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
上述のように、側方マージン部12cの幅方向の最大寸法または平均寸法((W0−W1)/2)が、30μmより大きく、かつ、90μm未満であることがさらに好ましい。側方マージン部12cの最大寸法または平均寸法((W0−W1)/2)が、30μmより大きいことにより、内層部11mと内側外層部12b21との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを安定して抑制することができる。側方マージン部12cの最大寸法または平均寸法((W0−W1)/2)が、90μm以上である場合には、積層セラミックコンデンサ10の静電容量が小さくなりすぎるため好ましくない。すなわち、側方マージン部12cの最大寸法または平均寸法((W0−W1)/2)が、90μm未満であることにより、積層セラミックコンデンサ10の静電容量を確保することができる。
上述のように、積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1が、積層体11の幅方向Wにおいて複数の導電体層13が位置する内層部11mの幅の寸法W1より大きい。さらに、積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1が、積層体11の幅の寸法より大きくてもよい。
後述するように、外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界部によって、外側外層部12b22と内側外層部12b21との密着力が向上しているため、内層部11mが厚くなったことにより側方マージン部12cに位置する第1誘電体層12x同士の密着性が低下した場合にも、外側外層部12b22と内側外層部12b21との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制できる。よって、外側外層部12b22の熱収縮による収縮力を内側外層部12b21に作用させることができるため、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと内側外層部12b21との境界に作用する内部応力を緩和して、内層部11mと内側外層部12b21との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
(端部マージン部)
上述のように、端部マージン部12eの長手方向Lの最大寸法が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことが好ましい。第1外層部12b1を薄くした場合には、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと第1外層部12b1との境界に作用する内部応力が緩和されるため、内層部11mと第1外層部12b1との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
一方、端部マージン部12eの長手方向Lの最大寸法を大きくした場合には、マザーシート群の圧着時に、端部マージン部12eに位置する複数の第1誘電体層12xに圧力を負荷させやすくなり、端部マージン部12eに位置する第1誘電体層12x同士の密着性を向上することができる。その結果、端部マージン部12eに位置する第1誘電体層12xにおいて、クラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
上述のように、端部マージン部12eの長手方向Lの平均寸法((L0−L1)/2)が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きいことがより好ましい。マザー積層体の分断により互いに隣り合うように分割された2つの積層体において互いに隣接している2つの端部マージン部12eの厚さの和の半分が、端部マージン部12eの平均寸法((L0−L1)/2)に相当する。したがって、端部マージン部12eの平均寸法((L0−L1)/2)が、第1外層部12b1の厚さの寸法h1より大きい場合、マザーシート群の圧着時に、端部マージン部12eに位置する複数の第1誘電体層12xに圧力を負荷させやすくなり、端部マージン部12eに位置する第1誘電体層12x同士の密着性を向上することができる。その結果、端部マージン部12eに位置する第1誘電体層12xにおいて、クラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。すなわち、第1端面113側の端部マージン部12eの寸法と、第2端面114側の端部マージン部12eの寸法とに差があった場合にも、上記クラック(層間剥離)の発生の抑制および内層部11mにおける短絡の発生の抑制の両方の効果をより安定して得ることができる。
上述のように、端部マージン部12eの長手方向Lの最大寸法が、内側外層部12b21の厚さの寸法h21より大きいことが好ましい。内側外層部12b21を薄くした場合には、外側外層部12b22の熱収縮による収縮力を内側外層部12b21に作用させやすくすることができるため、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと内側外層部12b21との境界に作用する内部応力を効果的に緩和して、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
上述のように、端部マージン部12eの長手方向Lの最大寸法または平均寸法((L0−L1)/2)が、30μmより大きく、かつ、90μm未満であることがさらに好ましい。端部マージン部12eの最大寸法または平均寸法((L0−L1)/2)が、30μmより大きいことにより、内層部11mと内側外層部12b21との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを安定して抑制することができる。端部マージン部12eの最大寸法または平均寸法((L0−L1)/2)が、90μm以上である場合には、積層セラミックコンデンサ10の静電容量が小さくなりすぎるため好ましくない。すなわち、端部マージン部12eの最大寸法または平均寸法((L0−L1)/2)が、90μm未満であることにより、積層セラミックコンデンサ10の静電容量を確保することができる。
上述のように、積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1が、積層体11の長手方向Lにおいて複数の導電体層13が位置する内層部11mの長手方向の寸法L1より大きい。さらに、積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1が、積層体11の長手方向の寸法より大きくてもよい。
後述するように、外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界部によって、外側外層部12b22と内側外層部12b21との密着力が向上しているため、内層部11mが厚くなったことにより端部マージン部12eに位置する第1誘電体層12x同士の密着性が低下した場合にも、外側外層部12b22と内側外層部12b21との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制できる。よって、外側外層部12b22の熱収縮による収縮力を内側外層部12b21に作用させることができるため、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと内側外層部12b21との境界に作用する内部応力を緩和して、内層部11mと内側外層部12b21との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
(誘電体層)
上述のように、複数の第1誘電体層12xおよび第2誘電体層12yの各々は、ともに主成分としてチタン酸バリウムを含むため、内側外層部12b21と外側外層部12b22との界面における化学結合を密にして、内側外層部12b21と外側外層部12b22との密着性を向上することができる。その結果、内側外層部12b21と外側外層部12b22との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
(Siの含有量)
上述のように、外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界部は、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有量が多い。また、外側外層部12b22における第2主面112側の表層部12sは、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有量が多い。
ここで、外側外層部12b22の境界部および表層部12sの各々において、外側外層部12b22の中央部12mよりSiの含有率を高くする方法について説明する。積層セラミックコンデンサ10の焼成時に、セラミック粒子の粒界からSiが偏析する温度および気体雰囲気にすることで、Si含有率が高い外側外層部12b22においては、セラミック粒子の粒成長が進み、粗大化したセラミック粒子の粒界からSiが偏析する。偏析したSiは、セラミック粒子の粒界に沿って移動して外側外層部12b22の境界部および表層部12sの各々に集まる。その結果、外側外層部12b22の境界部および表層部12sの各々において、外側外層部12b22の中央部12mよりSiの含有率が高くなる。
外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界部が、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有率が高いことにより、外側外層部12b22と内側外層部12b21との密着力を向上することができる。その理由は、上述のようにセラミック粒子の粒界に沿って移動したSiが、外側外層部12b22と内側外層部12b21との界面に多数存在する微小な隙間を埋めて、外側外層部12b22と内側外層部12b21とを結合させるためと考えられる。したがって、内側外層部12b21の形成と外側外層部12b22の形成とを別々に行なうことにより、内側外層部12b21と外側外層部12b22との界面に微小な隙間を生じさせることで、偏析したSiの境界部での濃縮を促すことができ、逆に、外側外層部12b22と内側外層部12b21との密着力の向上を図ることができると考えられる。
外側外層部12b22における第2主面112側の表層部12sが、外側外層部12b22の中央部12mに比較してSiの含有量が多いことにより、外部電極14の形成時に積層体11の機械的強度が低下することを抑制できる。その理由は、外部電極14の形成時に、外部電極14に含まれるガラス成分が積層体11のセラミック誘電体材料と反応した場合、積層体11の機械的強度が低下する。この場合、積層セラミックコンデンサ10を実装時または実装後に外力を受けた際に、積層体11の中央側における外部電極14との接触部の端部を起点として、積層体11にクラックが発生しやすくなる。外側外層部12b22のSi含有量が多い場合、外部電極14に含まれるガラス成分と積層体11のセラミック誘電体材料とが反応することを抑制できる。その結果、外部電極14の形成時に積層体11の機械的強度が低下することを抑制できる。
(希土類元素)
複数の誘電体層12の各々において、主成分である上記ABO3で表されるペロブスカイト型化合物に希土類化合物が添加されている場合、内層部11mに含まれる一部の第1誘電体層12x、および内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの各々の含有成分は、外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分と比較して、Tiに対する希土類元素のモル比が高いことが好ましい。すなわち、内層部11mおよび内側外層部12b21が、外側外層部12b22より希土類元素を多く含んでいることが好ましい。
希土類元素としては、Dy、Gd、YまたはLaなどが、積層セラミックコンデンサ10の機能を高めるために添加される。具体的には、希土類元素を添加することにより、積層セラミックコンデンサ10において、容量温度特性の安定化、および、絶縁抵抗の高温負荷寿命の長期化を図ることができる。
しかし、希土類元素は、セラミック粒子の粒界または偏析層に濃縮しやすい傾向を有し、水溶性フラックスに溶出しやすい特性を有する。そのため、積層セラミックコンデンサ10の実装時に半田付けに用いられる水溶性フラックスに含まれるアジピン酸などの有機酸に、希土類元素を含むセラミック成分が溶出することがある。この場合、セラミック成分が溶出して脆化した積層体の外層部にクラックが発生することがある。
そのため、内層部11mに含まれる一部の第1誘電体層12x、および内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの各々の含有成分におけるTiに対する希土類元素のモル比は、0.3mol%以上、外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分におけるTiに対する希土類元素のモル比は、0.3mol%未満であることが好ましい。
内層部11mに含まれる第1誘電体層12xの含有成分におけるTiに対する希土類元素のモル比が0.3mol%以上であることにより、積層セラミックコンデンサ10において、容量温度特性の安定化、および、絶縁抵抗の高温負荷寿命の長期化を図ることができる。
外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分におけるTiに対する希土類元素のモル比が0.3mol%未満であることにより、外側外層部12b22からセラミック成分が溶出して外側外層部12b22が脆化することによって外側外層部12b22にクラックが発生することを抑制できる。これらの特徴およびその効果は、希土類元素としてのDyの含有量を種々変えて行なった実験により確認できており、Dyの代わりにGd、YまたはLaを用いた場合の効果も同様に確認できている。
(Mnの含有量)
複数の誘電体層12の各々において、主成分である上記ABO3で表されるペロブスカイト型化合物にMn化合物が添加されている場合、内層部11mに含まれる一部の第1誘電体層12x、第1外層部12b1を構成する第1誘電体層12x、および、内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの各々の含有成分は、外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分と比較して、Tiに対するMnのモル比が高いことが好ましい。すなわち、内層部11mおよび内側外層部12b21が、外側外層部12b22よりMnを多く含んでいることが好ましい。
Mnの含有率が低い誘電体層の方が、色彩が明るくなる。そのため、内層部11m、第1外層部12b1および内側外層部12b21の各々が、外側外層部12b22よりMnを多く含んでいることにより、外側外層部12b22の色彩が、内層部11m、第1外層部12b1および内側外層部12b21の各々の色彩に比較して明るくなる。これにより、積層セラミックコンデンサ10の第1主面111と第2主面112とを視覚的に容易に判別することが可能となる。
よって、撮像カメラなどによって積層セラミックコンデンサ10を観察することにより、積層セラミックコンデンサ10における第1主面111と第2主面112との互いの向きを識別することができるため、積層セラミックコンデンサ10の実装時に、第2主面112が実装面となるように、積層セラミックコンデンサ10の向きを自動的に揃えることが可能となる。
たとえば、内層部11mに含まれる一部の第1誘電体層12x、第1外層部12b1を構成する第1誘電体層12x、および内側外層部12b21を構成する第1誘電体層12xの各々の含有成分におけるTiに対するMnのモル比は、0.08mol%以上、外側外層部12b22を構成する第2誘電体層12yの含有成分におけるTiに対するMnのモル比は、0.08mol%未満であることが好ましい。これらの特徴およびその効果は、Mnの含有量を種々変えて行なった実験により確認できている。
(実施の形態3)
(実装体)
図11を参照して、本発明に基づく実施の形態3における積層セラミックコンデンサの実装体について説明する。
図11は、本実施の形態における積層セラミックコンデンサの実装体の断面図である。本実施の形態における積層セラミックコンデンサの実装体10xは、積層セラミックコンデンサ10と、積層セラミックコンデンサ10が実装される被実装体1とを備える。積層セラミックコンデンサ10は、第2主面112が被実装体1側に位置した状態で被実装体1に実装されている。被実装体1は回路基板などであってよい。
具体的には、被実装体1は、互いに間隔を置いて位置する1対のランド20を表面に有する。積層セラミックコンデンサ10の1対の外部電極14と1対のランド20とは、接合剤である半田30によってそれぞれ電気的に接続されている。なお、接合剤は半田に限られず、1対の外部電極14と1対のランド20とを機械的および電気的に接合できる材料であればよい。図11においては、1対のランド20は紙面に垂直な方向に並んでいるので、図11では、手前の1つのランド20のみが見えている。図11では奥のランド20は手前のランド20によって隠れている。
1対のランド20の各々の幅の寸法WLは、積層体11の幅の寸法W0より小さい。1対のランド20の各々の幅の寸法WLが、積層体11の幅の寸法W0より小さいことにより、1対の外部電極14の各々は、積層体11の幅方向Wにおいて、半田30から圧縮応力を受けることになる。1対の外部電極14に作用した圧縮応力は、外側外層部12b22を通じて内側外層部12b21にも作用するため、内層部11mと第2外層部12b2との境界に作用する内部応力が緩和され、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
1対のランド20の各々の幅の寸法WLは、内層部11mの幅の寸法W1より小さいことが好ましい。1対のランド20の各々の幅の寸法WLが、内層部11mの幅の寸法W1より小さい場合には、外側外層部12b22を通じて内側外層部12b21に作用する圧縮応力が高くなり、内層部11mと第2外層部12b2との境界に作用する内部応力がさらに緩和され、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することをより抑制することができる。
(実施の形態4)
(積層セラミックコンデンサ連)
図12〜図13を参照して、本発明に基づく実施の形態4における積層セラミックコンデンサ連について説明する。
図12は、本発明に基づく実施の形態4における積層セラミックコンデンサ連の平面図である。図13は、図12におけるXIII−XIII線に関する矢視断面図である。
本実施の形態における積層セラミックコンデンサ連10sは、複数の積層セラミックコンデンサ10と、複数の積層セラミックコンデンサ10をそれぞれ収納する複数の凹部5hが間隔を置いて設けられた長尺状のキャリアテープ5、および、キャリアテープ5に貼り付けられて複数の凹部5hを塞ぐカバーテープ6を含む包装体4とを備える。複数の積層セラミックコンデンサ10は、第2主面112が複数の凹部5hの底5b側に位置した状態で複数の凹部5h内にそれぞれ収納されている。
積層セラミックコンデンサ連10sに含まれる複数の積層セラミックコンデンサ10は、包装体4から1つずつ取り出されて被実装体1に実装される。具体的には、キャリアテープ5からカバーテープ6を剥がした状態で、積層セラミックコンデンサ10の第1主面111側を吸着して保持することにより、積層セラミックコンデンサ10をキャリアテープ5から1つずつ取り出して被実装体1に実装する。その結果、積層セラミックコンデンサ10の第2主面112が被実装体1側に位置した状態で、積層セラミックコンデンサ10が被実装体1に実装される。
すなわち、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ連10sを用いることにより、本実施の形態における積層セラミックコンデンサの実装体10xを容易に製造することができる。
(実施の形態5)
図14〜図16を参照して、本発明に基づく実施の形態5における積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。本実施の形態は、変形部9が生成される過程を詳しく説明するものであり、実施の形態2における積層セラミックコンデンサの製造方法の一部をより詳しく説明するものであるともいえる。
積層セラミックコンデンサの積層体の外側外層部における内側外層部との境界部の形状は、マザーシート群の圧着方法によってもたらされる形状であるため、まず、本実施の形態におけるマザーシート群の圧着方法について説明する。
図14は、本実施の形態における積層セラミックコンデンサを構成するマザーシート群が圧着されている状態を示す断面図である。なお、図14においては、図9と同一の断面視にて図示している。図14においては、2つの一部積層体11pに相当する部分のみ図示している。
図14に示すように、本実施の形態においては、第1外層部12b1を構成する複数のマザーシート、内層部11mを構成する複数のマザーシート、および、内側外層部12b21を構成する複数のマザーシートが、この順で積層されて、マザーシート群が構成されている。
ベース90上に載置されたマザーシート群は、内側外層部12b21を構成するマザーシート側から、平板金型91および平板金型91の下面に取り付けられたラバー93が矢印92で示すようにマザーシート群の積層方向に沿って押し付けられることにより、加圧されて圧着される。
マザーシート群においては、内層部11mに相当する位置の積層密度が、側方マージン部12cに相当する位置の積層密度より密である。そのため、マザーシート群に押し付けられたラバー93は、図14中の点線93sで示すように、内層部11mに対応する位置から端部マージン部12eに対応する位置に向けて流動変形して下側に凸状に膨出し、マザーシート群の端部マージン部12eに相当する位置のマザーシート同士を圧着して密着させる。
図15は、圧着されたマザーシート群と複数の第2のセラミックグリーンシートとを圧着している途中の状態を示す断面図である。図15においては、2つの軟質積層体11qに相当する部分のみ図示している。図15に示すように、圧着されたマザーシート群と複数の第2のセラミックグリーンシートとは、外側外層部12b22を構成するマザーシート側から、平板金型91を矢印92で示すようにマザーシート群の積層方向に沿って押し付けられることにより、加圧されて圧着される。これにより、マザー積層体が作製される。
図16は、マザー積層体が分断された状態を示す断面図である。図16においては、2つの軟質積層体11qに相当する部分のみ図示している。図16に示すように、複数の第2のセラミックグリーンシートは、圧着されたマザーシート群の上面の形状に倣って、内層部11mに対応する位置から端部マージン部12eに対応する位置に向けて流動変形して、端部マージン部12eに対応する位置において下側に凸状に膨出している。
そのため、外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界面12zは、積層体11の幅方向Wにおいて、端部マージン部12eに対応する位置に、下側に突出した変形部12zwを有する。
マザー積層体がカットラインCLにて分断されることにより、複数の軟質積層体11qが切り出される。これ以後の工程は、実施の形態2で説明した積層セラミックコンデンサの製造方法と同様である。
本実施の形態における積層セラミックコンデンサにおいては、端部マージン部12eに位置する第1誘電体層12x同士の密着性を向上することができる。その結果、端部マージン部12eに位置する第1誘電体層12xにおいて、クラック(層間剥離)が発生することを抑制することができる。
また、外側外層部12b22における内側外層部12b21との境界面12zが、積層体11の長手方向Lにおいて、端部マージン部12eに対応する位置に、下側に突出した変形部12zwを有することにより、外側外層部12b22が1対の変形部12zwによって内側外層部12b21を挟持するため、外側外層部12b22の熱収縮による収縮力を内側外層部12b21に効果的に作用させることができる。その結果、焼成時の誘電体層および導電体層の熱収縮率の差によって内層部11mと第2外層部12b2との境界に作用する内部応力を効果的に緩和できるため、内層部11mと第2外層部12b2との境界にてクラック(層間剥離)が発生することをより抑制することができる。
以下、内側外層部および外側外層部の各々における厚さおよびSi含有量が、積層セラミックコンデンサの焼成時のクラックの発生および信頼性に及ぼす影響について評価した実験について説明する。
(実験1)
実験1においては、比較例1〜11および実施例1〜10の合計21種類の積層セラミックコンデンサを作製した。まず、21種類の積層セラミックコンデンサに共通の条件(設計値)について説明する。
第1外層部の厚さの寸法を40μm、第2外層部の厚さの寸法を100μm、内層部の厚さの寸法を620μm、導電体層の厚さの寸法を0.8μm、導電体層の積層枚数を330枚、第1誘電体層の含有成分におけるTiに対するSiのモル比を1.3mol%とした。
比較例1〜11および実施例1〜10の21種類の積層セラミックコンデンサの各々においては、外側外層部を構成する第2誘電体層の含有成分におけるTiに対するSiのモル比、内側外層部の厚さの寸法、および、外側外層部の厚さの寸法を後掲の表1に示す寸法とした。
積層セラミックコンデンサの焼成時のクラックの発生の評価においては、21種類の積層セラミックコンデンサをそれぞれ10個作製し、10個中1つでもクラックの発生が認められた積層セラミックコンデンサがあった場合にはbad、10個全ての積層セラミックコンデンサにおいてクラックの発生が認められなかった場合にはgoodと評価した。クラックの発生の有無は、積層体の中心を通るWT断面を研磨により露出させ、露出断面を光学顕微鏡にて観察することにより確認した。
積層セラミックコンデンサの信頼性の評価においては、21種類の積層セラミックコンデンサをそれぞれ20個作製し、20個中1つでもIR値の劣化が認められた積層セラミックコンデンサがあった場合にはbad、20個全ての積層セラミックコンデンサにおいてIR値の劣化が認められなかった場合にはgoodと評価した。
積層セラミックコンデンサの信頼性の評価は、超加速ライフ試験により確認した。具体的には、150℃の温度雰囲気中において、積層セラミックコンデンサに8Vの電圧を印加し、積層セラミックコンデンサのIR値が10kΩ以下になるまでの時間が10時間を下回った場合を、積層セラミックコンデンサのIR値の劣化と判断した。
Figure 2016040819
表1は、実験1における評価結果をまとめた表である。表1に示すように、外側外層部の厚さの寸法が内側外層部の厚さの寸法以上である、実施例1〜10および比較例5〜9の積層セラミックコンデンサの各々において、積層セラミックコンデンサの焼成時のクラックが発生することを抑制できた。
比較例5の積層セラミックコンデンサのみ信頼性が低下していたことから、外側外層部を構成する第2誘電体層の含有成分におけるTiに対するSiのモル比が2.9mol%より大きく、内側外層部の厚さの寸法が20μm未満である場合、積層セラミックコンデンサのみ信頼性が低下するおそれがあることが分かった。
以下、外側外層部においてSiの含有量が多い内側外層部との境界部が、外部応力による積層セラミックコンデンサのクラックの発生に及ぼす影響について評価した実験について説明する。
(実験2)
実験2においては、比較例12,13および実施例11,12の4種類の積層セラミックコンデンサの実装体を作製した。まず、4種類の積層セラミックコンデンサの実装体に共通の条件(設計値)について説明する。
第1外層部の構成を第2外層部の構成と同様にし、第1外層部の厚さの寸法を100μm、第2外層部の厚さの寸法を100μm、内層部の厚さの寸法を620μm、導電体層の厚さの寸法を0.8μm、導電体層の積層枚数を330枚とした。
比較例12,13および実施例11,12の4種類の積層セラミックコンデンサの実装体の各々においては、第1誘電体層の含有成分におけるTiに対するSiのモル比、外側外層部を構成する第2誘電体層の含有成分におけるTiに対するSiのモル比、内側外層部の厚さの寸法、および、外側外層部の厚さの寸法を後掲の表2に示す寸法とした。
積層セラミックコンデンサの外部応力によるクラックの発生の評価においては、4種類の積層セラミックコンデンサの実装体をそれぞれ10個作製し、10個中1つでも導電体層に到達するクラックの発生が認められた積層セラミックコンデンサの実装体があった場合にはbad、10個全ての積層セラミックコンデンサの実装体において導電体層に到達するクラックの発生が認められなかった場合にはgoodと評価した。
図17は、実験2において積層セラミックコンデンサを実装した基板を曲げる状態を示す模式図である。図17に示すように、積層セラミックコンデンサの外部応力によるクラックの発生の評価は、積層セラミックコンデンサ10を実装した被実装体1を押圧治具8にて曲げた際に積層セラミックコンデンサ10に作用する外部応力によって、積層セラミックコンデンサ10にクラックが発生するか否かを確認することによって行なった。
具体的には、被実装体1の下面に積層セラミックコンデンサ10を実装し、被実装体1の下面の両端を1対の支持部7で支持した状態で、被実装体1の上面側から押圧治具8を図16中の矢印8aで示すように被実装体1に対して垂直に押し当てることにより被実装体1を下側に凸状に湾曲させる。その結果、積層セラミックコンデンサ10において1対の外部電極14を通じて積層体11に引張応力が負荷される。この引張応力(外部応力)によって、積層体11にクラックが発生するか否かを確認する。クラックの発生の有無は、積層体を研磨して露出させた断面を光学顕微鏡にて観察することにより確認した。
Figure 2016040819
表2は、実験2における評価結果をまとめた表である。表2に示すように、外側外層部においてSiの含有量が多い内側外層部との境界部が存在する実施例11,12の積層セラミックコンデンサの実装体の各々においては、導電体層に到達したクラックは認められなかった。外側外層部にクラックが発生した場合においても、内側外層部に進入するクラックは認められなかった。よって、外側外層部においてSiの含有量が多い内側外層部との境界部は、クラックの進展防止またはクラックの進展方向を変更させて、クラックが導電体層に到達することを抑制する機能を有すると考えられる。
本発明は、第2外層部12b2の厚さが50μm以上、静電容量が10μF以上、積層体11の長さの寸法が1.8mm以下、かつ、導電体層13の積層数が300枚以上である、小型の積層セラミックコンデンサに特に効果的に適用できる。
本発明は、小型の積層セラミックコンデンサの中でも、積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1が、積層体11の幅方向Wにおいて複数の導電体層13が位置する内層部11mの幅の寸法W1より大きい積層セラミックコンデンサ、さらには、積層体11の積層方向における内層部11mの厚さの寸法T1が、積層体11の幅の寸法W0より大きい積層セラミックコンデンサに対してより効果的に適用できる。
(実験3)
実験3においては、境界面の非線形性の影響を調べる目的で、実施例13〜19の7通りの積層セラミックコンデンサを作製した。これらの積層セラミックコンデンサにおいては、内側外層の厚さと外側外層の厚さとを同じにしつつ、その共通する厚さの値を何通りか変えた。
境界面の非線形性の評価は、以下のように行なった。
図18に示すように、積層セラミックコンデンサのLT断面において境界面12zのうち長手方向Lの中心点Mを通り境界面12zに接する接線をひく。積層体の端面と境界面12zとの交点から接線までの最短距離dが、5μmより小さい場合を「C」と評価した。距離dが5μm以上で内側内層の厚さh21より小さい場合を「B」と評価した。距離dが内側内層の厚さh21以上である場合を「A」と評価した。Cは非線形性が低く、Aは非線形性が高いことを意味する。
焼成後の積層セラミックコンデンサのチップに対して、温度の上昇と下降を繰り返すことで熱衝撃サイクルを与えた後、LT断面を光学顕微鏡で観察した。1種類の実施例につき10個ずつサンプルを作製し、光学顕微鏡による観察は各実施例ごとにサンプル10個の全てにわたって行なった。サンプル10個を観察した中で、界面におけるクラック(界面剥離)が1つでもあればbad、1つもなければgoodと評価した。結果は、表3に示すとおりである。
Figure 2016040819
表3は、実験3における評価結果をまとめた表である。表3に示すように、非線形性に関して評価AまたはBを受けている実施例13〜16では、熱衝撃を与えられても界面剥離が生じなかったことから、非線形性が高い構造すなわち境界面の端が大きく曲がっている構造であれば、界面剥離が抑制されていると考えられる。特に、非線形性が高い評価Aを受けている実施例13〜14の場合、境界面における界面剥離の発生抑制のみならず、内層部と外層部との間のクラックの発生抑制にも寄与し、構造欠陥の抑制に大きな効果を奏する。表3に示すように、内側外層部の厚さh21を60μm以下にすることで、非線形性が高い構造にすることが可能になる。
(厚さの測定方法)
以下、積層セラミックコンデンサの誘電体層および導電体層の厚さの測定方法について説明する。図19は、積層セラミックコンデンサの断面を走査型電子顕微鏡で観察した拡大像の一例を示す図である。図19においては、積層セラミックコンデンサにて埋込み樹脂29と接している第2主面112側の一部を図示している。
積層セラミックコンデンサの誘電体層および導電体層の厚さを測定する際には、まず、図19に示すように、積層セラミックコンデンサの断面を走査型電子顕微鏡で観察した拡大像において、積層体の積層方向に延びてかつ積層体の中心を通る直線Lcを引く。次に、直線Lcと平行な複数の直線を等間隔(ピッチS)に引く。ピッチSは、測定しようとする誘電体層または導電体層の厚さの5倍〜10倍程度で決めればよく、たとえば、厚さが1μmの誘電体層を測る場合には、ピッチS=5μmとする。また、直線Lcの両側に同じ本数の直線を引く。すなわち、直線Lcを合わせて奇数本の直線を引く。図19においては、直線La〜直線Leまでの5本の直線を引いた例を示している。
次に、直線La〜直線Leの各直線上において、誘電体層および導電体層の厚さを測定する。ただし、直線La〜直線Leの各直線上において、導電体層が欠損して、この導電体層を挟む誘電体層同士が繋がっている場合、または、測定位置の拡大像が不明瞭である場合は、さらに直線Lcから離れた直線上において、厚さまたは距離を測定する。
たとえば、誘電体層12の厚さを測定する際には、図19に示すように、直線La上の厚さD1、直線Lb上の厚さD2、直線Lc上の厚さD3、直線Ld上の厚さD4、および、直線Le上の厚さD5を測定し、これらの平均値を誘電体層12の厚さとする。
たとえば、内層部11mの複数の誘電体層12の平均厚さを算出する際には、内層部11mの厚さ方向Tの略中央に位置する誘電体層12とその両側にそれぞれ位置する2層ずつの誘電体層12とを合わせた5層の誘電体層12の各々について上記の方法により厚さを測定し、その平均値を内層部11mの複数の誘電体層12の平均厚さとする。
なお、誘電体層12の積層数が5層未満である場合には、全ての誘電体層12について上記の方法により厚さを測定し、その平均値を複数の誘電体層12の平均厚さとする。
側方マージン部12cの長さの寸法の測定方法としては、積層体11の中心を通るWT断面を研磨により露出させ、露出断面を光学顕微鏡にて観察し、最も長い側方マージン部12cの長さを測定する。
端部マージン部12eの長さの寸法の測定方法としては、積層体11の中心を通るLT断面を研磨により露出させ、露出断面を光学顕微鏡にて観察し、最も長い端部マージン部12eの長さを測定する。
内層部11mの幅の寸法W1の測定方法としては、積層体11の中心を通るWT断面を研磨により露出させ、露出断面を光学顕微鏡にて観察し、最も第1主面111側に位置する導電体層13、最も第2主面112側に位置する導電体層13、および、内層部11mの積層方向の中央の最も近くに位置する導電体層13の各々の幅の寸法を測定し、3つの測定値の平均値を算出して求める。
内層部11mの長手方向の寸法L1の測定方法としては、積層体11の中心を通るLT断面を研磨により露出させ、露出断面を光学顕微鏡にて観察し、最も第1主面111側に位置する導電体層13、最も第2主面112側に位置する導電体層13、および、内層部11mの積層方向の中央の最も近くに位置する導電体層13の各々の幅の寸法を測定し、3つの測定値の平均値を算出して求める。
内層部11mの厚さの寸法T1の測定方法としては、積層体11の中心を通るWT断面を研磨により露出させ、露出断面を光学顕微鏡にて観察し、積層体11の中心を通り、かつ、最も第1主面111側に位置する導電体層13と最も第2主面112側に位置する導電体層13とを最短距離で結ぶ、線分の長さを測定して求める。
第1外層部12b1または第2外層部12b2の厚さの測定方法としては、積層体11の中心を通るWT断面を研磨により露出させ、露出断面を光学顕微鏡にて観察し、積層体11の幅方向Wの中央において第1外層部12b1または第2外層部12b2の厚さを測定する。
第1誘電体層12xまたは第2誘電体層12yの含有成分の組成分析は、ICP(Inductively coupled plasma)発光分光分析または波長分散型X線分析装置(WDX)により行なうことができる。ICP発光分光分析により元素分析する場合は、分析試料を粉末状にした後、酸によって溶解し、溶解液をICP発光分光分析することにより組成を特定する。WDXにより元素分析する場合は、樹脂埋めした積層体を研磨することによってWT断面を露出させ、走査型電子顕微鏡(SEM)に付設されたWDXを用いて組成を特定する。
外側外層部においてSiの含有量が多い内側外層部との境界部は、樹脂埋めした積層体を研磨することによってWT断面を露出させ、走査型電子顕微鏡(SEM)によって露出断面の反射電子像を撮像して観察することにより確認することができる。または、走査型電子顕微鏡(SEM)に付設された波長分散型X線分析装置(WDX)を用いて露出断面の元素マッピングを作成し、Siの含有率が高い部分を特定することにより境界部を確認できる。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 被実装体、4 包装体、5 キャリアテープ、5b 底、5h 凹部、6 カバーテープ、7 支持部、8 押圧治具、8a 矢印、9 変形部、10 積層セラミックコンデンサ、10s 積層セラミックコンデンサ連、10x 実装体、11 積層体、11m 内層部、11p 一部積層体、11q 軟質積層体、12 誘電体層、12b1 第1外層部、12b2 第2外層部、12b21 内側外層部、12b22 外側外層部、12c 側方マージン部、12e 端部マージン部、12m 中央部、12s 表層部、12x 第1誘電体層、12xr セラミック基材、12y 第2誘電体層、12yr セラミック基材、12z 境界面、12zw 変形部、13 導電体層、14 外部電極、20 ランド、29 埋込み樹脂、30 半田、90 ベース、91 平板金型、92 矢印、93 ラバー、93s 点線、111 第1主面、112 第2主面、113 第1端面、114 第2端面、115 第1側面、116 第2側面、120a,130a,130b 単位シート。

Claims (8)

  1. 積層された複数の誘電体層および複数の導電体層を含み、積層方向において互いに反対側に位置する第1主面および第2主面を有する積層体と、
    前記積層体の表面の一部に設けられ、前記複数の導電体層のうちの少なくとも一部の導電体層と電気的に接続された1対の外部電極とを備え、
    前記積層体は、前記第1主面と前記第2主面とを結び互いに前記積層体の反対側に位置する2つの端面、前記第1主面と前記第2主面とを結ぶとともに前記2つの端面を結んで互いに前記積層体の反対側に位置する2つの側面をさらに有し、かつ、前記積層方向において、前記複数の導電体層のうち最も第1主面側に位置する導電体層から、前記複数の導電体層のうち最も第2主面側に位置する導電体層までを含む内層部と、該内層部を互いの間に挟む第1外層部および第2外層部とを含み、
    前記内層部においては、誘電体層と導電体層とが交互に積層された状態で、前記複数の誘電体層のうちの一部の誘電体層と前記複数の導電体層とが積層されており、
    前記第1外層部は、前記複数の誘電体層のうち最も第1主面側に位置する誘電体層を含み、
    前記第2外層部は、前記複数の誘電体層のうち最も第2主面側に位置する誘電体層からなる外側外層部および該外側外層部の第1主面側に隣接して位置する誘電体層からなる内側外層部を含み、
    前記複数の誘電体層の各々は、主成分としてチタン酸バリウム、および副成分としてSiを含み、
    前記外側外層部を構成する誘電体層の含有成分は、前記内層部に含まれる前記一部の誘電体層、および前記内側外層部を構成する誘電体層の各々の含有成分と比較して、Tiに対するSiの組成比が高く、
    前記外側外層部における前記内側外層部との境界部は、前記外側外層部の中央部に比較してSiの含有率が高く、
    前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、前記内層部と前記端面との間に、前記複数の導電体層のうち反対側の端面に接続する導電体層が延在しない端部マージン部が介在しており、
    前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、前記外側外層部と前記内側外層部との境界面のうち、前記端部マージン部を積層方向に投影した領域に属する部分は、前記第1主面側に向かって曲がっている、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、前記境界面が前記端面に到達する点は、前記内層部を前記端面に向かって投影した領域に属する、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記2つの端面のうちいずれかの側から見たとき、前記内層部と前記側面との間に、前記導電体層が延在せず誘電体によって満たされている側方マージン部が介在しており、
    前記2つの端面のうちいずれかの側から見たとき、前記外側外層部と前記内側外層部との境界面のうち、前記側方マージン部を積層方向に投影した領域に属する部分が、前記第1主面側に向かって曲がっている程度は、
    前記2つの側面のうちいずれかの側から見たとき、前記外側外層部と前記内側外層部との境界面のうち、前記端部マージン部を積層方向に投影した領域に属する部分が、前記第1主面側に向かって曲がっている程度よりも大きい、請求項1または2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記1対の外部電極が、前記積層体の前記第2主面の少なくとも一部に設けられ、
    前記外側外層部における第2主面側の表層部は、前記外側外層部の中央部に比較してSiの含有率が高い、請求項1から3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記内層部に含まれる前記一部の誘電体層の含有成分は、前記外側外層部を構成する前記誘電体層の含有成分と比較して、Tiに対する希土類元素の組成比が高い、請求項1から4のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記内層部に含まれる前記一部の誘電体層、前記第1外層部に含まれる前記誘電体層、前記内側外層部を構成する前記誘電体層の各々の含有成分は、前記外側外層部を構成する前記誘電体層の含有成分と比較して、Tiに対するMnの組成比が高い、請求項1から5のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の複数の積層セラミックコンデンサと、
    前記複数の積層セラミックコンデンサをそれぞれ収納する複数の凹部が間隔を置いて設けられた長尺状のキャリアテープ、および、該キャリアテープに貼り付けられて前記複数の凹部を塞ぐカバーテープを含む包装体とを備え、
    前記複数の積層セラミックコンデンサは、前記第2主面が前記複数の凹部の底側に位置した状態で前記複数の凹部内にそれぞれ収納されている、積層セラミックコンデンサ連。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサと、
    前記積層セラミックコンデンサが実装される被実装体とを備え、
    前記積層セラミックコンデンサは、前記第2主面が被実装体側に位置した状態で前記被実装体に実装されている、積層セラミックコンデンサの実装体。
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