JP2016031429A - シート搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着回転体のニップ部を通過した記録シートの当該定着回転体との分離状態を早い段階において的確に判定し、記録シートの巻き込みや、ジャムの発生を防止する。【解決手段】定着ニップNを通過直後の記録シートSの先端をエリアセンサー45で撮像し、その画像データに基づき記録シートの先端エッジを検出し、当該検出された先端エッジの位置から、記録シートSと定着ベルト41の分離状態が良好であるか否かを判定し、良好でない場合には、エア式分離装置60のノズル部63から記録シートSの先端に吹き付ける風量を増加させて、強制的に分離させる。【選択図】図2

Description

本発明は、シート搬送装置、および当該シート搬送装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、原稿の画像データに基づき感光体表面を露光走査して静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを供給してトナー像を生成し、当該トナー像を記録シート上に転写した後、定着装置にて熱定着するようになっている。
一般的に、定着装置は、加熱された定着ローラー(定着回転体)と、これに圧接された加圧ローラー(加圧回転体)との間に形成されたニップ部に記録シートを通紙し、これを熱定着しながら前方へ搬送する構成となっているが、ニップ部で加熱され溶融状態となったトナーの粘着力により、記録シートが定着ローラーの表面に付着し、これにより、記録シートが定着ローラーから分離されないでジャム(分離ジャム)が発生し、最悪の場合には記録シートが定着ローラーに完全に巻き付いてしまい、メンテナンスに大変負担がかかる。
そのため、定着ローラーの表面に主にフッ素樹脂からなる離型層を形成して記録シートが分離しやすくなるような構成が採用され、定着ローラーの周面の曲率と記録シート自信のコシによって自然に分離されるように工夫されている(曲率分離)。
それにもかかわらず、記録シートとして薄紙もしくは薄紙コート紙などのコシのない用紙を使用した場合や、ベタ画像など記録シートへのトナーの付着量が多い場合には、やはり分離ジャムなどが発生するおそれが高くなる。
このような問題を解消するため、例えば、分離爪を定着ローラーの周面に当接させて、記録シートを定着ローラーから強制的に分離させる方法(分離爪方式)が考えられるが、常時分離爪を当接させていると定着ローラーの周面の分離爪に当接する部分が摩耗し、定着性にむらが発生するおそれがある。
強制的なシート分離機構として、上記分離爪方式の代わりに、記録シートの先端と定着ローラーの周面との間に曲率分離によりわずかに生じた隙間に、ノズル先端から強く空気を吹き付けて、非接触で記録シートを強制的に分離させることにより、定着ローラーの周面に疵を発生させずに分離させる方法もあるが(以下、「エア式分離方式」という。)、当該空気流により常時定着ローラーから熱が奪われるため、定着ローラーを定着温度に維持するための消費電力がかさむという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1では、分離爪方式を採用しつつ、記録シートと定着ローラーとの分離状態が不良のときにのみ、シート分離機構を動作させるようにしている。
すなわち、図24(a)に示すように定着ローラー543と加圧ローラー544との間で形成されたニップ部Nを通過した記録シートSの先端部までの距離をレーザー変位センサー545で測定して巻き付き指標値を算出し、当該巻き付き指標値が所定値より大きくなってきたときに定着ローラー543の寿命により分離性が劣化したと判定し、ユーザーに警報を発すると共に、それ以降の記録シートSの通紙に対してシート分離機構を動作させて、記録シートSを強制的に分離させる構成が開示されている。
このシート分離機構560では、分離爪563を保持する保持部材562が、その基端部において支軸562aより定着装置の本体フレーム(不図示)などに揺動可能に軸支される。保持部材562は、不図示のばね部材によりカム板561に接触する方向に付勢されており、記録シートと定着ローラーとの分離状態が劣化したと判定された場合に、モーターなどの駆動源によりカム561を回動させることにより保持部材562が矢印方向に揺動し、分離爪563の先端が定着ローラー543の周面に当接するように構成されている。
このような技術を利用して、記録シートの分離状態を判定し、分離状態が良好でない場合のみ、シート分離機構を動作させるように構成すれば、上記のように分離爪方式の場合には、定着ローラー周面に発生する傷程度が大幅に低減されて耐久性を向上させることができ、シート分離機構がエア式分離方式の場合には、常時定着ローラーの熱が奪われて電力消費がかさむという不都合を回避することができる可能性が高い。
特開2007−108618号公報 特開2009−186697号公報 特開2002−196610号公報
ところが、上記特許文献1におけるシート分離状態の判定に用いているレーザー変位センサーは、一般的にレーザー光の記録シート面からの反射光のスポット位置の変位を検出して距離を測定する構成となっているため、精度よく距離を検出するためには、被検出体(記録シート)からの反射光量が多い位置に配するのが望ましい。そのため、記録シート面に対してできるだけ直交に近い角度からレーザー光を照射する必要がある(条件a)。
また、記録シートと定着ローラー543の分離状態を判断するためには、ニップ部を通過した直後の記録シートの先端の状態を観測するのが望ましい(条件b)。
しかしながら、上記条件a,bの双方を満たすべく、記録シートへのレーザーの入射角度を直角に近付けつつ、ニップ部近くの記録シートのレーザー変位センサー545で測定しようとすると、図24(b)の二点鎖線で示すレーザー変位センサー545’のように加圧ローラー544と干渉してしまい、事実上は設置が困難である。
そのため、特許文献1では、図24(a)に示すように記録シートの進出方向のやや斜め前方にレーザー変位センサー545を配置せざるを得ない。これでは、ニップ部を出た直後の記録シートの先端の位置を正確に測定することができず、分離状態の判定精度が悪くなると共に、判定時期も遅くなる結果になる。
特に、最近では、生産性を向上させるため記録シートの搬送速度も高速化しており、記録シートの分離が不良であることの判定が遅れれば、シート分離機構の動作が間に合わずに、分離ジャムや定着ローラーへの巻き込みを事前に回避できない可能性が高い。
そして、分離ジャムや巻き込みの問題は、上記定着ローラーと加圧ローラーとのニップ部のみならず、およそシートを一対の回転体のニップ部に通紙して搬送する構成において、搬送対象となるシート表面と回転体表面との間に何らかの付着力が発生する場合に生じ得るものであり、シートと回転体表面の分離状態を精度よく検出できる技術が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、シートを一対の回転体で形成されたニップ部で挟持しながら搬送する場合において、シート分離機構を常時動作させることの弊害を回避しつつ、シートと回転体の分離状態を迅速かつ的確に判定して事前に分離ジャムなどのトラブルの発生を防止することができるシート搬送装置および当該シート搬送装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る第1の態様は、第1と第2の回転体との間に形成されたニップ部にシートを通紙して搬送するシート搬送装置であって、前記ニップ部を通過したシートと、前記第1の回転体の表面との分離状態を判定する分離状態判定手段と、前記シートに、前記第1の回転体表面から分離する方向の力を作用させるシート分離手段と、前記分離状態判定手段の結果に応じて、前記シート分離手段によるシートに作用する力を制御する制御手段とを備え、前記分離状態判定手段は、前記ニップ部の通紙方向出口側を照明する照明手段と、前記ニップ部を通過したシート先端部を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により得られた画像データに基づいて、シート先端の位置情報を取得する取得手段と、を有し、前記取得されたシート先端の位置情報に基づき、シートと前記第1の回転体との分離状態を判定することを特徴とする。
ここで、前記ニップ部よりシートの搬送方向上流側において、シート先端の通過を検出する検出手段を有し、前記撮像手段は、前記検出手段によりシート先端を検出した時点を基準時刻として、当該基準時刻から所定時間経過後を撮像タイミングとして、シート先端部を撮像することが望ましい。
また、前記ニップ部よりシートの搬送方向上流側において、シート先端の通過を検出する検出手段を有し、前記撮像手段は、ニップ部を通過したシート先端部を連続して撮像し、前記取得手段は、前記連続して撮像して得られた画像データのうち、前記検出手段によりシート先端を検出した時点を基準時刻として、当該基準時刻から所定時間経過後をタイミングで撮像された画像データに基づいて、シート先端の位置情報を取得するようにしてもよい。
ここで、前記撮像手段は、ニップ部よりシート搬送方向下流側の位置であって、ニップ部を通過したシート先端部が前記第1の回転体の周面に近付く場合に、そのシート先端部の背面側を撮像する位置に配されていると共に、前記照明手段は、前記シート先端部の影を前記第1の回転体の周面に生じさせ、かつ、その写る影が、前記撮像手段より撮像されるような位置に配されていることが望ましい。
また、前記撮像手段は、ニップ部よりシート搬送方向下流側の位置であって、ニップ部を通過したシート先端部が第1の回転体の周面に近付く場合に、そのシート先端の端面を撮像可能な位置に配されると共に、前記照明手段は、前記シート先端の端面を照明する位置に配されているようにしてもよい。
ここで、前記撮像手段は、その撮像範囲がニップ部の伸びる方向と直交する方向に伸びる範囲となるように配置されたラインセンサーを1個もしくは複数個配してなることとしてもよい。
また、前記撮像手段は、エリアセンサーであることとしてもよい。
ここで、前記照明手段は、スリットを介して照射するスリット光源であって、前記分離状態判定手段は、前記スリット光源の、前記第1の回転体の周面およびシート先端部への投射光の撮影画像に基づき、前記分離状態を判定することとしてもよい。
また、通紙されるシートの当該通紙方向と直交する方向におけるシート幅に関する情報を取得するシート幅取得手段を備え、前記撮像手段は、前記シート幅に大きさに応じて、前記通紙方向と直交する方向における撮像範囲を切り替えて、シート先端部を撮像することを特徴としてもよい。
また、複数枚のシートを連続して通紙する場合において、直近の一または複数枚のシートの通紙における分離状態の判定の履歴により、分離状態が悪化傾向にあるか否かを判定する悪化傾向判定手段を備え、前記撮像手段は、前記悪化傾向判定手段により、分離状態が悪化している傾向にあると判定されるまでは、前記シート幅方向における一部の範囲のみを撮像範囲とし、分離状態が悪化傾向にあると判定された後は、撮像範囲を前記一部の範囲よりもシート幅方向に広い範囲に切り替えて、シート先端部を撮像することを特徴としてもよい。
また、複数枚のシートを連続して通紙する場合において、前記撮像手段は、初期の段階では、ニップ部の伸びる方向と直交する方向における撮像範囲を第1の範囲に設定し、前記取得手段で得られたシート先端の位置が、所定の範囲内に収まると予測された場合には、撮像範囲を前記第1の範囲より前記ニップ部の伸びる方向と直交する方向において狭い第2の範囲に切り替えて、シート先端部を撮像することを特徴としてもよい。
ここで、前記撮像手段は、2次元CCDであって、当該2次元CCDで撮像可能な全範囲より小さな範囲を、前記シートの分離状態の判定のための撮像範囲とする場合において、当該撮像可能な全範囲のうち前記判定のための撮像範囲以外の範囲の画素の電荷の転送パルスの周期を、前記判定のための撮像範囲の画素の電荷の転送パルスの周期よりも速くすることとしてもよい。
また、前記分離状態判定手段は、ニップ部の伸びる方向に沿ったシートの分離状態の分布を示す情報を取得すると共に、前記シート分離手段は、シートに対し第1の回転体表面から分離させる方向に作用させる力を、シート幅方向の複数の箇所において独立して変更可能であり、前記制御手段は、前記分離状態の分布を示す情報に基づき、前記シート分離手段による各箇所におけるシートに作用する力を制御することを特徴としてもよい。
また、前記ニップ部を通過した後のシートを案内するシート搬送ガイドを有し、前記シート搬送ガイドは、ニップ部におけるシートの分離状態の判定対象となっている部位のエリアセンサーによる撮影光路を妨げないように、複数本のリブが放射状に配されたリブ状ガイド部を有することとしてもよい。
また、前記ニップ部を通過した後のシートを案内するシート搬送ガイドと、エリアセンサーからニップ部に至るまでの撮影光路の途中で、当該撮影光路を平行に変換する光学系を有し、前記シート搬送ガイドは、ニップ部におけるシート分離状態の判定対象となっている部位を撮影した平行な撮影光路を妨げないように複数本のリブが平行に配されたリブ状ガイド部を有することとしてもよい。
また、本発明に係る第2の態様は、上記のシート搬送装置のいずれかを記録シートの搬送系として備える画像形成装置であることを特徴とする。
ここで、前記搬送系には、定着装置が含まれ、当該定着装置における定着回転体と加圧回転体が、それぞれ前記シート搬送装置における第1と第2の回転体に相当することを特徴としてもよい。
また、前記搬送系には、転写装置が含まれ、当該転写装置におけるトナー像を担持する像担持回転体と当該トナー像を記録シート上に転写させる転写回転体が、それぞれ、前記シート搬送装置における第1と第2の回転体に相当することを特徴としてもよい。
ここで、前記像担持回転体は、感光回転体であって、トナー像の記録シートへの転写後に感光回転体の電荷を除去するイレーサーランプを有し、前記イレーサーランプが、前記シート搬送装置における撮像用の照明手段を兼ねていることとしてもよい。
上記の構成によれば、ニップ部を通過したシート先端部を撮像する撮像手段を有しており、当該撮像された画像データに基づいてシート先端部のシート先端(エッジ)を検出することにより、ニップ部を通過したシートと前記第1の回転体表面との分離状態を判定するようにしている。これにより、撮像手段をニップ部を撮像できる位置に配置さえすれば、通過したシート先端の撮像を容易に行えるので、従来のように設置の自由度の低いレーザー変位センサーを用いて判定する場合よりも、ニップ部を通過した直後のシートの先端の分離状態を正確に判定しやすい。
そして、このように正確な判定結果に基づき、シート分離手段を動作させることにより、常時シート分離手段を動作させることの弊害を除去しつつ、より確実に分離ジャムなどの発生を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラー複写機の構成を説明するための概略図である。 上記複写機に設けられた定着部およびエア式分離装置の構成を説明するための概略断面図である。 (a)は、エリアセンサーで定着部のニップ部を撮像する様子を示す概略側面図であり、(b)は、その平面図である。 記録シートと定着ベルトとの分離状態とエリアセンサーによる撮影画像との関係を示す図である。 本実施の形態に係る複写機の制御部の構成を示すブロック図である。 上記制御部によるエア式分離装置の駆動制御の内容を示すフローチャートである。 エリアセンサーと照明ユニットの別の配置例を示す図である。 図7のエリアセンサーと照明ユニット46の配置例に基づく、記録シートと定着ベルトとの分離状態とエリアセンサーによる撮影画像との関係を示す図である。 (a)、(b)は、定着部に通紙するシートの幅のサイズに応じて、撮像範囲を変更する変形例を説明するための平面図である。 撮像範囲を縮小して部分スキャンする際におけるエリアセンサー駆動部の構成を示すブロック図である。 部分スキャンを実行する場合における図6のステップS15の画像データ取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 (a)、(b)は、同じシート幅の記録シートに対して、プリントジョブ実行の初期の段階においては、エリアセンサーのシート幅方向における撮像範囲を狭くし、シートの分離状態が悪化した場合には、その撮像範囲を拡大する場合の変形例を示す平面図である。 図12の変形例において制御部で実行される画像データ取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 (a)、(b)は、プリントジョブ実行の初期においては、エリアセンサーの鉛直方向における撮像範囲を広くし、シートの分離状態が良好な状態が継続した場合には、その鉛直方向における撮像範囲を縮小して部分スキャンする場合の変形例を示す平面図である。 図14の変形例において制御部で実行される画像データ取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 エア式分離装置の変形例の構成を示す概略図である。 図16の変形例に係るエア式分離装置における各小ノズル先端部における開閉機構の構成例を示す図である。 図16の変形例に係るエア式分離装置における各小ノズル先端部に対応する位置における記録シートの分離状態の良否を示すテーブルである。 (a)、(b)、(c)は、それぞれ記録シートのエッジ位置の変化と、開放する小ノズルとの関係を概略的に示す図である。 エリアセンサーに代えて、複数のラインセンサーを使用したときの構成例を示す平面図である。 (a)、(b)は、それぞれ光源によりスリットを介してニップ部Nを照射したときにおける定着ベルトや加圧ローラーおよび記録シートの表面への投影状態を示す図である。 (a)は、定着部のニップ部Nの下流側に配されるガイド板の構成例を示す平面図であり、(b)は、そのG−G線矢視断面図である。 (a)は、定着部のニップ部Nの下流側に配されるガイド板の別の構成例を示す平面図であり、(b)は、そのH−H線矢視断面図である。 (a)は、従来の定着装置において、レーザー変位センサーを用いて記録シートの分離状態を検出していた構成を示す図であり、(b)は、当該従来の構成における問題点を説明するための参考図である。
以下、本発明の実施の形態に係るシート搬送装置を、タンデム型のカラー複写機(以下、単に「複写機」という)の定着部に適用した例について説明する。
(1)複写機の全体構成
図1は、本実施の形態に係る複写機1の構成を説明するための概略図である。
同図に示すように、複写機1は、大きく分けて、イメージリーダー部(原稿読取装置)Aとプリンター部(画像形成装置)Bとからなる。
<イメージリーダー部>
イメージリーダー部Aは、原稿画像を光学的に読み取って画像信号に変換するスキャナー部10、および、このスキャナー部10の上方に設けられた原稿搬送部(ADFユニット)11を備えている。
原稿搬送部11は、給紙トレイ11aにセットされた原稿束から原稿を1枚ずつ繰り出して、プラテンガラス10a上の読取り位置R1まで搬送し、当該読取り位置R1でスキャナー部10により原稿画像が読み取られた後、原稿排出トレイ11c上に排出するものである。
スキャナー部10では、LEDアレイなどからなる線状光源10bから光を発し、読取り位置R1を通過する原稿からの反射光を、集光レンズ群10cを介してラインセンサー10d上に集光させる。
ラインセンサー10dは、複数のCCD(Charge Coupled Device)を、主走査方向と平行な方向に直線状に配列してなり、入射された原稿からの反射光を電気信号に変換してプリンター部Bの制御部50に出力する。
<プリンター部>
プリンター部Bは、画像形成部20、給紙部30、定着部40、制御部50などからなり、上記イメージリーダー部Aで読み取った原稿画像や、ネットワークを介して他の端末から送信されてきた画像データに基づき、記録シート上に画像を形成するものである。
画像形成部20は、不図示の駆動源により矢印方向に周回駆動される中間転写ベルト26と、中間転写ベルト26の鉛直方向の走行面に沿って列設されたプロセスユニット20Y、20M、20C、20Kとを備えている。
プロセスユニット20Y、20M、20C、20Kは、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成する。
これらのプロセスユニット20Y〜20Kは、使用されるトナーの色を除き、何れも同様の構成になっているので、代表してプロセスユニット20Yの構成についてのみ説明する。
プロセスユニット20Yは、感光体ドラム21Yを中心にして、その周囲に帯電器22Y、露光器23Y、現像器24Yなどを配設してなる。
感光体ドラム21Yは、帯電器22Yによって外周面が一様に帯電される。
露光器23Yは、イメージリーダー部Aで取得された画像データに基づき、レーザ光源を変調駆動して、帯電された感光体ドラム21Yの表面を露光走査する。これにより感光体ドラム21Yの外周面に静電潜像が形成される。
当該静電潜像は、現像器24Yによってイエローのトナーで現像され、中間転写ベルト26上に転写される。
他のプロセスユニット20M、20C、20Kにおける感光体ドラム上に形成されたM色、C色、K色のトナー画像を、中間転写ベルト26上の同じ位置に重ねて転写することにより、カラー画像が形成される。
中間転写ベルト26上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト26の周回動作によって、2次転写ローラー27と対向する2次転写位置へと搬送される。
一方、給紙部30は、給紙カセット31〜33を有し、指定された給紙カセットから記録シートを繰り出し、タイミングを取って2次転写位置に搬送し、中間転写ベルト26上のトナー像が、記録シート上に2次転写される。
トナー像が転写された記録シートは、定着部40において熱定着された後、排出ローラー28を介して排出トレイ29上に排出される。
(2)定着部40の構成
図2は、定着部40の第1の実施形態の構成及び動作を説明するための断面構成図である。
定着部材としての定着ベルト41は、無端状に形成され、実施の形態では、基体として厚さ70μmのPI(ポリイミド)を用い、基体の外周面を弾性層として厚さ220μmの耐熱性のシリコンゴムを被覆している。
さらに、厚さ30μmの耐熱性樹脂であるPFA(パーフルオロアルコキシ)のチューブを被覆して離型層を形成している。
加熱ローラー42は、定着ベルト41を加熱する加熱手段としての主加熱手段と補助加熱手段とを内蔵し、アルミニウム等からなる芯金421の外周面に、PTFEの樹脂層422を被覆して形成している。
異なった紙幅に対応するために、主加熱手段としてのハロゲンヒーターからなる中央部ヒータ423は消費電力が例えば1080Wに、端部ヒータ424は705Wに設定され、記録シートの異なる紙幅に対応させて軸方向に異なる発熱分布になるように配置してある。
さらに、補助加熱手段としての補助ヒータ425は、発光部が中央部に比較して両端部の発熱量が高くなるように形成されたハロゲンヒーターからなり、500Wに設定されている。
定着ローラー43は、ステンレス等の金属により形成された芯金431を、耐熱性のシリコンゴムからなる弾性層432で被覆して形成されている。
加圧ローラー44(加圧部材)は、アルミニウム等からなる円筒状の芯金442の外周面に、弾性層443として例えば厚さ耐熱性のシリコンゴムを被覆している。
さらにその上に、離型層として厚さ30μmのPFAでコーティングした樹脂層444を被覆している。
加圧ローラー44内にはハロゲンヒーターからなる加圧ローラー用ヒータ441が配設されている。
そして、不図示の付勢手段により、加圧ローラー44が定着ベルト41を介して定着ローラー43を押圧してニップ部Nが形成される。温度センサー402は、加熱ローラー42の回転方向下流側において定着ベルト41の周面に対向して、当該定着ベルト41の幅方向に複数配設される。これらの複数の温度センサー402は、それぞれ中央部ヒータ423及び端部ヒータ424の発熱部に対応する位置に配設されている。
また、温度センサー403は、加圧ローラー44の周面に対向して複数配設される。複数の温度センサー403は、それぞれ中央部及び端部の発熱部に対応する位置に配設されている。
以上の構成において、不図示の駆動手段により加圧ローラー44が反時計方向に回転駆動され、定着ベルト41及び加熱ローラー42は時計方向に回転され、定着ローラー43は時計方向に従動回転されることにより、記録シートSが熱定着されつつ下流側に向けて搬送される。なお、定着ローラー43を駆動回転する構成としてもよい。
制御部50は、上記温度センサー402、403の検出結果に基づき、定着ベルト41および加圧ローラー44が定着時において適正な温度に維持されるように各ハロゲンヒーター423〜425、441への電力供給を制御する。
<エア式分離装置>
上記定着装置40において、加熱定着された記録シートSがニップ部Nを通過する際に、記録シートS上のトナー量によっては、定着ベルト41の周面に付着して分離状態が悪くなり分離ジャムが発生するおそれがあるので、記録シートSを定着ベルト41から確実に分離させる必要がある。
本実施の形態では、シート分離手段として、ニップ部Nを通過した直後の記録シートSの先端部に空気を吹き付けて、記録シートSを定着ベルト41から分離させるエア式分離装置60を用いている。
図2に示すように、エア式分離装置60は、ダクト本体62内にファン装置61を配し、このファン装置61を駆動させて、ダクト本体の先端のノズル部63から空気を吐出する構成となっている。なお、図2では、ダクト本体62の一部を切り欠いて内部のファン装置61が見えるようにしている。
本実施の形態では、ノズル部63の定着ベルト41の幅方向(図2の紙面に垂直な方向)における長さは、複写機1で使用される最大の記録シート幅とほぼ同じ長さとするのが望ましい。もっとも、シート分離の効果さあれば、記録シートの幅よりも短くてもよい。
通常、記録シートの周縁部には、数mm程度のマージン(画像が形成されない余白領域)が設けられているので、ニップ部Nを通過した記録シートSの先端のマージン部分が、記録シート自信のコシにより定着ベルト41表面から分離され、その隙間に空気を吹き付けることにより、記録シートSを定着ベルト41から分離させることが可能となる。
このファン装置61のON/OFFの切替および駆動時の送風量は、記録シートの先端と定着ベルト41の分離の程度に応じて制御部50によって制御される。詳しくは後述する。
なお、ファン装置61の種類は、特に限定されず、軸流ファン、シロッコファンやクロスフローファン、或いはブロア等でもよい。空気流を発生するための手段はファン装置に限らずコンプレッサ、またはコンプレッサとファンの併用でも良いが、制御部50によって風量を調節可能である必要がある。
(3)分離状態検出部
分離状態検出部49は、記録シートSの先端部と定着ベルト41との分離の状態(以下、単に「分離状態」という場合もある。)を検出するものであって、エリアセンサー45と照明ユニット46とからなる。
エリアセンサー45は、2点鎖線で示される記録シートの搬送路Stよりもやや下方からニップ部Nを撮像する方向に向けて配置される。
このエリアセンサー45として、本実施の形態では、例えば、IT型(Interline Transfer)の2次元CCDを使用しており、撮像レンズ451を介して、鉛直方向においては、図3(a)で示すような幅V1の範囲の画像を取り込むことができ、水平方向においては、図(3)(b)に示すようにシート幅(通紙方向と直交する方向における記録シートの幅。以下、同じ。)にほぼ等しい幅W1の範囲の画像を取り込めるようになっている。
なお、エリアセンサー45として上記IT型CCDに限定されるものではなく、その他のFIT(Frame Interline Transfer)型の2次元CCD等や、他のCMOSを用いた固定撮像素子であってもよい。
このようにエリアセンサー45を用いることにより、記録シートの先端部についてシート幅のほぼ全域を撮像することができ、これにより通紙される記録シートについての詳細な分離状態の判定が可能になる。
なお、エリアセンサー45の解像度は、およそ30万画素以上あればよく、水平方向の画素数が垂直方向の画素数よりも数倍以上あるものが望ましい。水平方向(シート幅方向)の撮像範囲の方が、垂直方向の撮像範囲よりも大きいからである。
照明ユニット46は、少なくとも上記エリアセンサー45の撮像範囲と同じ範囲を照射できるように構成されているのが望ましい。照明ユニット46の光源として、耐久性と省エネルギー性の点で優れるLEDを使用するのが望ましい。例えば、1個のLEDと、その光線を拡散するレンズを組み合わせて構成してもよいし、複数のLEDを主走査方向に並べたLEDアレイを使用してもよい。
もっとも、場合によっては、蛍光灯や白熱ランプなどの他の光源を使用しても構わない。
図3(a)に示すように、照明ユニット46がエリアセンサー45よりも下方の位置からニップ部Nに向けて光を照射しているので、定着ベルト41の表面のニップ部N付近に記録シートS先端の突出量に応じた影Dが生じ、次に述べるように記録シートSのエッジ検出が容易となる。
(4)分離状態の判断
図4の上段は、記録シートSの先端が定着部40のニップ部Nを通過した直後の様子を示す中央断面図(概略)であり、いずれも記録シートS先端がニップ部を通過した後の同じタイミングでの様子を、記録シートSの分離状態に応じて、a.分離良好、b.分離不良気味、c.分離不良の3段階で示している。
そして、それぞれの中央断面図の下段には、エリアセンサー45による撮影画像が示されている。
左側の「a.分離良好」な場合には、記録シートSの先端がシート搬送方向に沿ってニップ部Nからほぼ直線上に突出しているので、その撮影画像における記録シートSの幅は小さく、影Dも比較的幅がある。なお、Eは、記録シートSの先端エッジを示す。
ところが、中央の「b.分離不良気味」の場合には、記録シートSの先端部が定着ベルト41の周面にやや付着して上方にカールしているため、その分エリアセンサー45で撮像できる記録シートSの幅が広くなり、エッジEとニップ部Nとの距離が開く。また、影Dの幅は狭くなる。
さらに、「c.分離不良」になると、撮影画像における記録シートSの幅がさらに広くなって、エッジEとニップ部Nとの距離が開く。
したがって、制御部50において、エリアセンサー45の撮影画像に基づき、記録シートSのエッジEの位置を検出し、エッジEと画像上の他の基準位置(例えば、ニップ部や撮影画像の最下部分のメモリアドレス)との距離を示す指標値(具体的に、メモリ上でエッジEと基準位置との中間に介在するy方向における画素数など)をパラメーターとして、予め求めておいた閾値と比較することにより、記録シートSの定着ベルト41からの分離状態を的確に判断することができる。
(5)制御部の構成
図5は、制御部50の主要な構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部50は、CPU(Central Processing Unit)51、通信I/F(インターフェース)52、RAM(Random Access Memory)53、ROM(Read Only Memory)54、画像処理部55,画像メモリ56、エッジ検出部57、タイマー58などからなる。
CPU51は、複写機1への電源投入時などにおいて、ROM54から、制御プログラムを読み出し、RAM53を作業用記憶領域として当該制御プログラムを実行する。
また、CPU51は、通信I/F52により、LANなどの通信ネットワークを介して他の端末からプリントジョブを受け付ける。
外部端末から受信したプリントジョブのデータや、スキャナー部10で読み取られたR,G,Bの画像データは、画像処理部55で現像色であるY、C、M、Kの濃度データに変換されると共に、エッジ強調やスムージング処理などの公知の画像処理を受けた後、画像メモリ56内に格納される。
エッジ検出部57は、エリアセンサー駆動部47を介して取得したエリアセンサー45による撮影画像を走査して記録シートSのエッジEを検出する。
本実施の形態では、エリアセンサー45と照明ユニット46の相対的位置を、エリアセンサー45により記録シートS先端部の定着ベルト41周面への影Dが撮影できるように設定しているため、図4の下段の各撮影画像に示すように、記録シートSのエッジ部Eと影Dとの濃度の差が明確に現れる。
したがって、例えば、図4下段の撮影画像の画像データにおいて下から上(y方向)に隣接する画素の濃度の差分を順次求め、その濃度差が予め求めておいた一定の閾値を超えたときの画素をエッジ部と判断し、このエッジ検出の操作をx方向に移動しながら繰り返すことにより、全てのエッジEの画素が検出され、その画素を結んだ線がエッジ線として特定される。
もっとも、記録シートSの分離状態の判定するためには、シート幅方向の全てについてエッジEの位置を連続して求める必要はなく、適当な間隔をおいてエッジEを検出すればよい。
なお、エッジ検出の手法としては、上記に限定されるものではなく、その他の公知の技術を用いてもよいのはいうまでもない。例えば、ラプラシアンフィルターなどの空間フィルターを使用する方法でも構わない。
タイマー58は、エリアセンサー45による撮像のタイミングを決定するためのものである。図2に示すようにシート搬送方向において、ニップ部Nの上流側には通紙センサー401が配置されており、これによって記録シートSの先端が検出されてから、タイマー58による計時を開始し、所定時間t1経過後の記録シートの先端をエリアセンサー45で撮像するようにしている。
このように同じタイミングで撮影された画像データに基づき、エッジ位置を検出しないと分離状態の判定がばらつくからである。
なお、この所定時間t1としては、分離状態の良否が確実に検出できるのに必要な量(例えば、10mm)だけ記録シート先端がニップ部Nより突出するまでの時間として予め決定されている。
通紙センサー401は、本実施の形態では反射式の光電センサーを使用するようにしており、制御部50は、その検出信号が、例えばOFFからONに立ち上がったときに記録シートSの先端が検出されたと判断する。通紙センサー401として、その他のセンサー、例えば透過型の光電センサーなどであっても構わない。
CPU51は、スキャナー10で読み取った原稿の画像データや、通信I/F52を介して外部の端末装置から受け付けたプリントジョブの画像データに基づき、画像形成部20、給紙部30、定着装置40の動作を制御して、プリント動作を円滑に実行させる。
また、エリアセンサー45で得られた記録シートSの先端部の撮影画像に基づき、記録シートSと定着ベルト41との分離状態を判定して、その判定結果に応じてエア式分離装置60による風量を制御して、定着ベルト41から記録シートを確実に分離させる制御を実行する。
(6)エア式分離装置の駆動制御
図6は、制御部50により実行されるエア式分離装置60の駆動制御の内容を示すフローチャートであって、複写機1全体の動作を制御するメインのフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実行される。なお、本実施の形態では、最大サイズの記録シートとしてA3サイズ縦通し(長辺がシート搬送方向と平行な向きとなるように給紙すること)で、かつ普通紙が使用されるものとし、エア式分離装置60は、風量をレベル1から3までの3段階に調節できるものとする。
まず、通紙センサー401(図2)により記録シートSの先端が検出されたか否かを判定する(ステップ11)。
記録シートSの先端が検出された場合には(ステップS11でYES)、エア式分離装置60の風量をレベル2に設定して駆動させる(ステップS12)。
そして、通紙センサー401による記録シートSの先端検出後t1秒経過したか否かを判定し(ステップS13)、もし、経過しておれば、照明ユニット46を所定時間だけONにしてニップ部Nの撮像範囲を照射する(ステップS14)。この所定時間は、撮像のためエリアセンサー45の露光に必要な時間であり、例えば、0.001秒程度である。
そのときのエリアセンサー45の撮影画像がエリアセンサー駆動部47を介してCPU51に転送され、CPU51は、ニップ部N付近の撮像データを取得する(ステップS15)。
上記撮像データは一時的にRAM53内に格納され、エッジ検出部57において、上述したシート先端エッジ検出処理が実行される(ステップS16)。
検出されたエッジEの位置情報に基づき、ステップS17において、定着ベルト41と記録シートSの分離状態が良好であるか否かの判定を行う。
本実施の形態では、シート先端エッジ検出処理において、シート幅方向(図4のx方向)において等分した18箇所の位置で、エッジ位置が検出されているものとし、これらの全てにおいて、分離状態が良好と判定された場合のみステップS17においてYESと判定されるものとする。
ステップS17において、分離状態が良好であると判定された場合には(ステップS17でYES)、エア式分離装置60の風量を最小レベル1に低減する(ステップS18)。
反対に、分離状態が良好でないと判定された場合には(ステップS17でNO)、ステップS19に移り、エア式分離装置60の風量を最大レベル3まで増加させて、送風による分離力を強化させる。
その後、タイマーによる計測時間がt2を経過すれば(ステップS20でYES)、エア式分離装置60をOFFにする(ステップS21)。この時間t2は、定着後の記録シートSの先端が、定着部40のニップ部Nの下流側のガイド部材(不図示)により確実にガイドされ、もはやジャムの発生するおそれがないとして予め実験等により求められた値である。
そして、ジョブ(コピージョブもしくはプリントジョブ)が終了したか否かを判定し(ステップS22)、終了していれば(ステップS22でYES)、メインフローチャートにリターンするが、終了していなければ(ステップS22でNO)、終了するまで上記ステップS11〜S21までの処理を繰り返す。
以上のように本実施の形態によれば、エリアセンサー45によって得られたニップ部N付近の撮影画像に基づきエッジを検出して分離状態の判定を行うので、従来のようにレーザー変位センサーで検出する場合に比べ、記録シートSの先端がニップ部Nを通過した直後の状態を正確に把握でき、判定精度に優れている。
そして、分離状態が良好の場合には風量をレベル1に低減させ、分離状態が良好でない場合のみレベル3に増加させているので、最悪の場合を想定して常時レベル3で送風する場合に比べて、ファン装置に供給する電力、および、送風により奪われる熱量を補って定着温度を維持するために必要な電力を少なくすることができ、節電に資する。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)エリアセンサー45、照明ユニット46と、ニップ部N通過後のシート搬送路Stとの相対的位置関係は、上記実施の形態の図2に示したものに限られない。
要するに、照明ユニット46は、記録シートSの先端がニップ部Nを通過直後に、記録シートSの先端の影を、記録シートSが付着して近付く側の回転体の周面に移すことができる方向(回転体に近付く記録シート先端部の背面を照らす方向)から光を照射し、エリアセンサー45は、記録シートSの先端部と当該先端部の影を撮影できるような相対的位置に配置されておればよい。
画像データ上で、エッジ部における明暗の差が顕著になり、記録シート先端部のエッジ検出が確実に行えるからである。
また、スペース的に可能であれば、例えば、図7に示すようにエリアセンサー45をシート搬送路Stよりやや斜め上方(15°程度)からニップ部Nを撮像し、照明ユニット46は、エリアセンサー45上方でエリアセンサー45にできるだけ近接した位置からニップ部Nを照射するようにしても構わない。
このような、位置関係にすれば、照明ユニット46により記録シートの先端部の端面(エッジ面)を照射して、その映像をエリアセンサー45で撮像することができる。
特に、「b.分離不良気味」の場合には、定着ベルト41の周面に沿ってやや上方に曲がった記録シート先端部の端面にほぼ正面から入射した照明ユニット46からの光が、当該端面で正反射に近い形で反射してエリアセンサー45に入射することになるので、撮像データにおいてその部分の輝度がひときわ高くなり、エッジ部を検出しやすくなる。
図8の下段は、本変形例における撮像画像の例を示すものであり、エッジ面Eの明度が他の箇所よりもやや高いためエッジの検出が容易になる。なお、実際には、記録シートの厚みは、普通紙で80〜100μm程度のため、図8では、記録シートの端面の厚みを誇張して示している。
もちろん、この場合でも、記録シートSの先端部エッジの位置が、シートの分離状態によって変化するので、エッジ位置さえ検出できれば、シートの分離状態の判定が容易にできる。
その他、エリアセンサー45と照明ユニット46の位置関係によっては、必ずしも記録シート先端部の影Dを撮像できなかったり、記録シートの端面を撮像できない場合もあり得るが、定着ベルト41や加圧ローラー44の周面の色もしくは明度を記録シートの色(ほとんどの場合、白色)と十分区別できるようにしておけば、画像データ上でのエッジ検出が可能である。
(2)上記実施の形態において、通紙する記録シートの幅が一定の場合について説明したが、記録シートの幅が小さい場合には、そもそも記録シートのない部分の撮影画像から記録シートのエッジを検出できないので、エラーが発生する場合がある。
このような不都合を回避するため、予め記録シートの幅に関する情報を取得して、その情報に基づき、制御部50で取得した撮影画像全体の画像データから記録シートのある範囲の画像データを切り出して、エッジ検出処理をするようにすればよい。
しかしながら、この場合には、エッジ検出処理の対象とならない無駄な撮影画像まで一旦制御部50に取り込むことになるので、それだけ転送時間が長引く。
そこで、本変形例では、エリアセンサー45による撮像が可能な全範囲の画像のうち、エリアセンサー駆動部47を介して制御部50に取り込む画像データの範囲を、実際に通紙される記録シートのシート幅に合わせて変更できるようにしている。
このような、撮像可能な全画像範囲のうち、予め決定された必要な範囲の画像データを取得する技術として、例えば、特開2008−42838号公報や特開2011−151468号公報に開示されているパーシャルスキャン(登録商標)の技術(以下、本明細書においては「部分スキャン」という。)を用いることができる。
周知の通り、本実施の形態でエリアセンサー45として使用している2次元CCDは、マトリクス状に配列された複数のフォトダイオードの電荷を、トランスファーゲートを介してそれぞれ対応する垂直転送用CCDに転送した後、垂直転送パルスごとに各列の垂直転送用CCD内の電荷を水平転送用CCDに向けて1画素分ずつ転送し、水平転送用CCDは、垂直転送用CCDから転送された電荷を水平転送パルスごとに1画素分ずつ水平方向に転送して電荷検出部に送出して出力する構成となっており、この垂直転送と水平転送を繰り返すことにより全画素に対応する電気信号を得ることができる。
通常は、垂直転送パルス、水平転送パルスはそれぞれ一定の周期となっているが、上記公報における部分スキャンの方法によれば、不必要な範囲の画素の電荷を転送するときの、垂直転送パルス・水平転送パルスを、通常の転送パルスの周期よりも速くする(具体的には10分の1程度)ことにより高速で掃き出し、必要な範囲における画素の電荷についてのみ通常のパルス周期で転送して読み出すように構成されている。
これによって、エリアセンサー45全体の画素の電荷を全部読み出す場合に比べて、転送時間を大幅に短縮でき、より迅速な分離状態の検出が容易になる。
図10は、本実施の形態における上記部分スキャンを実施するためのエリアセンサー駆動部47の構成例を示すブロック図である。
同図に示すように、エリアセンサー駆動部47は、パルス切替タイミング決定部471、トリガー信号発生部472、パルス発生部473、パルス切替部474、水平・垂直走査駆動回路475、信号処理部476とを有する。
パルス切替タイミング決定部471は、制御部50から通紙される記録シートのシート幅に関する情報を取得して、水平転送パルス、垂直転送パルスを高速と通常の周期に切り替えるタイミングを決定する。そのため、通紙される記録シートのシート幅と、当該シート幅のときに各パルスを切り替えるタイミング(転送開始からのパルス数もしくは時間で規定されている)に関する情報を対応付けたテーブル(不図示)を内部に有している。
トリガー信号発生部472は、制御部50の指示によりトリガー信号を発生して、パルス発生部473に基本パルスを発生させる。
パルス切替部474は、垂直転送パルス切替部4741、水平転送パルス切替部4742を備え、パルス切替タイミング決定部471で決定されたタイミングで、それぞれ部分スキャンすべき画素の電荷の転送時に使用されるべき通常の周期の垂直転送パルス、水平転送パルスと、それ以外の廃棄すべき画素の転送時に使用される高速の垂直転送パルス、水平転送パルスを切り替える。
水平・垂直走査駆動回路475は、上記パルス切替部474から出力された水平・垂直転送パルスに基づきエリアセンサー45を水平・垂直方向に走査させる。
信号処理部476は、エリアセンサー45から出力された映像信号を処理してデジタル信号に変換する。
なお、高速パルスで転送中に水平転送用CCDから掃き出された不要な画像信号は、エリアセンサー45内部の水平用電荷検出部に設けられたリセットゲートを介してリセットドレインに掃き出されるように構成されており、部分スキャンの対象となる画信号のみが信号処理部476に出力されるようになっている。
または、エリアセンサー45内のリセットゲートによって高速転送された不要な電荷の掃き出しを行わないで、信号処理部476などで不要な映像信号を廃棄するようにしてもよい。
図11は、本変形例における画像データ取得処理(図6のステップS15に相当)のサブルーチンを示すフローチャートである。
制御部50は、各給紙カセット31〜33に収納されている記録シートSのサイズを予め把握しており、ユーザーにより操作パネル70(図5参照)を介して指定された給紙口もしくは外部端末から受付けたプリントジョブのデータのヘッダーにおける制御情報により指定されている給紙口に基づき、当該給紙される記録シートのシート幅を取得する(ステップS101)。
この情報に基づきパルス切替タイミング決定部471は、各転送パルスの周期を切り換えるタイミングを決定して、パルス切替部474に知らせる(ステップS102)。
そして、トリガー信号発生部472によりトリガー信号をオンにして(ステップS103)、パルス発生部473で基本パルスを発生させる。
パルス切替部474は、パルス切替タイミング決定部471で決定された切替タイミングに基づき、撮影画像のうち不要な範囲の画像に対応する区間については、垂直・水平転送パルスを高速に切り替えて、水平・垂直走査駆動回路475によりエリアセンサー45を駆動走査させ(ステップS104)、必要な範囲の画素の信号のみ信号処理部476で処理してデジタル信号に変換し、画像データとして制御部50に送信する(ステップS105)。
以上のようにして部分スキャンを実行することにより、分離状態の良否の判定が必要な範囲の画像データのみを迅速に読み込むことができる。
(3)上記(2)では、シート幅のサイズの変更に応じて、取得する撮像範囲を変更すべく部分スキャンを実行する構成にしたが、同一サイズの記録シートに対して、その分離状態の状況に応じてシート幅方向の撮像範囲を変更するようにしても構わない。
すなわち、複数枚の記録シートに連続印刷するプリントジョブあるいはコピージョブ(以下、単に「ジョブ」という。)を受付けた場合において、最初に記録シートの分離状態を判定する際には、図12(a)に示すようにシート幅方向のほぼ中央の一部の領域W3のみを部分スキャンして、当該領域の映像から分離状態を判定し、その履歴により、分離状態が悪化する傾向であると判定された場合には、図12(b)のようにシート幅のほぼ全域W1を撮像して、より慎重に判定するようにしてもよい。
図13は、本変形例における画像データ取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、記録シートSの水平方向の撮像範囲を中央の一部分(範囲W3)に設定する(ステップS201)。
そして通紙されるのが当該ジョブのうち最初の記録シートであるか否かを判定し(ステップS202)、もし、そうであれば(ステップS202でYES)、撮像範囲をW3のまま部分スキャンして撮影画像を取得する(ステップS206)。
すなわち、制御部50からエリアセンサー駆動部47に対し、撮像範囲に関する情報が送信され、エリアセンサー駆動部47は、上述したのと同様な方法で、水平・垂直転送パルスをそれぞれ通常・高速とに切り替えて、中央部の範囲のみを部分スキャンする。
もし、次に通紙される記録シートが1枚目ではなく、2枚目以降であって(ステップS202:NO)、かつ、前回通紙した記録シートの分離状態が良好ではない場合には(ステップS203:NO)、水平方向の撮像幅をシート幅のほぼ全域W1に拡大して撮像を実行する(ステップS204)。
また、ステップS203において、2枚目以降の記録シートSについても分離状態が良好と判定された場合には(ステップS203:YES)、撮像範囲をW3のまま部分スキャンを実行する(ステップS206)。
ステップS204もしくはS206の撮像で得られた画像信号は、ステップS205で信号処理され、その後、図6のフローチャートにリターンする。
このように本変形例では、最初の段階で記録シートSの幅方向の一部の領域の画像のみを部分スキャンによって取得して、その部分の画像のみについてエッジ検出して分離状態を判定するので、分離状態の判定の迅速化を実現できると共に、制御部50のCPU51の処理に対する負荷も低減され、消費電力を少なくできるという利点がある。
そして、一部の領域の分離状態が良好でなくなってきた場合には、記録シートSの幅方向における他の箇所においても分離状態が悪化する蓋然性があるので、シート幅全域を監視対象にして、より確実にジャムなどのトラブルの発生を防止するように構成されている。
(4)上記(3)の変形例では、シート幅方向において、撮像範囲を変化するようにしたが、本変形例では、垂直方向おける撮像範囲を変化させる点に特徴がある。
すなわち、通常は、図14(a)のように垂直方向において、分離状態が最悪な状態であっても撮像できるように垂直方向における撮像幅を撮像可能な最大幅V1(第1の撮像幅)にしておき、分離状態が良好であると予測される場合には、図14(b)に示すように垂直方向における撮像範囲をV2(第2の撮像幅)まで狭めて部分スキャンするようにしている。
図15は、本変形例において、制御部50で実行される画像データ取得処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
まず、エリアセンサー45による垂直方向の撮像幅を第1の撮像幅(V1)に設定する(ステップS301)。
そして、当該プリントジョブを開始してからK枚連続して分離状態が良好であったか否かを判定する(ステップS302)。
ここで、Kは、プリントジョブの開始から、それだけの枚数連続して分離状態が良好であれば、それ以降の記録シートについても、当該プリントジョブの画像形成条件(記録シートのコシや、印刷すべき画像データの種類など)が、分離状態が悪化するものではないであろうと予測できる数値であり、予め実験などにより経験的に得られる(例えば、10枚)。
なお、実行中のプリントジョブがK枚未満の場合で、かつ、全て分離状態が良好な場合には、プリントジョブ終了まで、ステップS302で、常に「NO」と判断されることになる。
プリントジョブを開始してからK枚連続して分離状態が良好であったと判定された場合には(ステップS302:YES)、今後も分離状態が良好で記録シートSの先端が所定の範囲内に収まると予測されるので、エリアセンサー45の垂直方向の撮像幅を、第1の撮像幅よりも小さな第2の撮像幅(V2)に設定して撮像(部分スキャン)する(ステップS303)。
これにより、無駄な範囲についてまで信号処理やエッジ検出処理を行う必要がなくなり、記録シートSの分離状態の判断をより迅速に行えると共に消費電力の低減にも資する。
反対に、プリントジョブを開始してから分離状態が良好の判定がK枚連続してされていない場合には(ステップS302:NO)、安全のためエリアセンサー45の垂直方向の撮像幅を広い第1の撮像幅のままで撮像する(ステップS304)。
そして、ステップS305において、上記ステップS303、もしくはS304により得られた画像信号に対し信号処理を行い、図6のフローチャートにリターンする。
なお、本変形例において第1の撮像幅(V1)は、エリアセンサー45における垂直方向の最大の撮像幅としているが、記録シート先端部の分離状態が最悪の場合でも当該シート先端部を撮像できる範囲であれば、必ずしも最大幅である必要はない。
また、エリアセンサー45の垂直方向の撮像範囲を第2の範囲に切り替えた後に、分離状態が悪化してきたと判明した場合には、撮像範囲を第1の範囲に戻すように構成してもよい。
(5)上記実施の形態の形態では、エア式分離装置60のノズルの吹き出し口の定着ローラー43の軸方向における幅は、定着部40に通紙される最大シート幅とほぼ同じとし、分離状態の判定においてシート幅方向において1カ所でも分離状態が良好でないと判定された場合には、シート幅全体に分離用の空気を吹き付けるようにしたが、本変形例においては、分離の必要な箇所のみ空気を吹き付けるように構成している。
図16は、本変形例に係るエア式分離装置60の構成を示す概略図であり、ダクト62部分は、内部構造が理解しやすいように、図の手前側の側板を取り外した状態で示している。
同図に示すように、本変形例に係るエア式分離装置60は、ダクト62の内部が、仕切り壁624、625により3つのサブダクト621、622、623に分割されると共に、それぞれのサブダクトの開口621A〜623Aに、ファン装置611〜613の送風口が連結されている。
また、各サブダクト621〜623の先端のノズル部63は、複数の仕切り壁632によって、それぞれ6つの小ノズル631に分割され、これにより、最大サイズのシート幅に沿って、計18個の小ノズル631が並んだ状態となっている。
さらに、各小ノズル631には、その空気吹き出し口を開閉する開閉機構が設けられている。
図17は、上記開閉機構64の構成を説明するため、ダクト62のノズル部63を図16の右方向から見たときの概略図である。
同図に示すように開閉機構64は、小ノズル631の先端開口部に揺動可能に設けられた蓋部材646と、この蓋部材646に取着された揺動レバー646aと、基端部が小ノズル631に対して支軸647aで揺動可能に軸支されると共に、ロッド部の先端が上記揺動レバー646aの端部にピン647bで連結されたアクチュエーター647とからなる。
アクチュエーター647で揺動レバー646aを図の左方向に倒すことにより、小ノズル631が蓋部材646で遮蔽される。
なお、アクチュエーター647として、例えば、ソレノイドが利用されるがこれに限定されない。モーターとカム機構もしくはクランク機構を組み合わせて蓋部材646を揺動駆動する機構であればどのようなものでも構わない。
ファン装置611〜613と、各小ノズル631の先端開口部に設けられた開閉機構64により、分離状態の良好でない部分に対して選択的に空気を吹き付けることができるようになっている。これにより、分離状態が良好でエア分離が不要な部分にまで空気を吹き付けて定着ベルト41や定着ローラー43の熱を無駄に奪うようなことがなくなるので、省エネルギー化に資する。
例えば、エリアセンサー45により撮像した画像データにより、上記18個の小ノズル631に対応する位置において、記録シートのエッジ部を検出して分離状態を判定し、分離状態が良好でないと判定された箇所において、対応する小ノズル631から空気を吹き出させるように制御する。
以下、説明の便宜上、各小ノズル631の幅に対応する、シート幅方向の区間を図16の左端から「P1〜P18」とする(図19参照)。
図18は、各区間P1〜P18における分離状態の判定結果の例を示すテーブルである。
本実施の形態では、分離状態が良好でない場合のみ空気を吹き付けるものとし、図18のテーブルでは、分離状態が良好と判定された箇所に「1」(エア分離不要)、それ以外の場合には「2」(エア分離要)が格納されるようになっている。
なお、各区間の分離状態の判断は、該当する区間内の1箇所(例えば、中央部)のみにおける記録シートのエッジ位置の検出によって判定してもよいし、各区間における2箇所以上の複数箇所におけるエッジ位置を検出して、その中の一箇所でも分離状態が良好でなければ、当該区間は、分離状態が良好でないと判定するようにしてもよい。
図18のテーブルに基づき、各ファン装置611〜613の駆動および小ノズル631における開閉機構64による開閉動作が制御部50によって制御される。
図19(a)〜(c)は、記録シートのエッジの検出位置と空気を吹き出す小ノズル631との対応関係を模式的に示すものである。
図19(a)の場合には、記録シートのエッジ位置が、P9、P10の区間において上方に上がっており、この分離状態が良好といえないと判断され、P9、P10の区間に対応する小ノズル631が開放される。
また、図19(b)のように、記録シートの分離状態が、P7〜P10の区間において良好でない場合には、これらに対応する小ノズル631が開放される。
さらに、図19(c)のように、分離状態が良好でない範囲が広がれば、その位置P5〜P12に対応する小ノズル631が開放されるように制御される。
なお、図19(a)、(b)の場合には、分離状態不良の範囲は、サブダクト622の範囲なので、ファン装置612(図16参照)のみ駆動させ、ファン装置611、613は駆動させる必要はない。図19(c)の場合には、ファン装置611、612の2台を駆動させる。
このように制御部50は、図18のような判定結果テーブルを参照して、分離状態の良好でない部分に対応する小ノズル631の先端開口部を開放すると共に、当該小ノズル631を有するサブダクトに対応するファン装置を駆動するように制御することにより、必要な箇所にのみエア分離させることができるので、無駄に定着ベルト41や定着ローラー43の熱を奪うことなく、記録シートの分離を確実に行うことができる。
(6)上記実施の形態では、ニップ部Nを通過した記録シートの先端の分離状態を撮像するためエリアセンサー45を用いたが、これに代えてラインセンサーを用いることも可能である。この場合には、ラインセンサーを、記録シートの幅方向における異なる位置であって、それぞれその長手方向が垂直方向(加圧ローラー44の軸に対して直交する方向にニップ部Nを撮像する方向)になるように配することが望ましい。
もちろん、ラインセンサーの数を複数にして検出箇所を多くするほど、きめ細かい分離状態の判定ができる。
図20に示す例では、3個のラインセンサー45a〜45cをシート幅方向の両端部Pa、Pcと中央部Pbを撮像できる位置に配置し、それらの撮像結果からエッジを検出して、各位置における分離状態を判定するようにしており、1カ所でも分離状態が良好でなければ、エア式分離装置60を駆動してエア分離させるようにしている。この構成によれば、エリアセンサー45を使用する場合に比べ、低コスト化が可能であると共に、処理対象となる画素数も少ないので高速処理が可能である。
もちろん、この変形例でも、上記(5)のように、目的の箇所のみを選択的にエア分離できる構成にして、対応する部分のみに選択的に空気を吹き付けるようにしてもよい。
また、それほどシート幅サイズの大きな記録シートを使用しないプリンターにあっては、ラインセンサーが1個であってもよい。1個でも、例えば、シート幅方向の中央部を撮像する位置に配することにより、分離状態の劣化を有る程度は判定できるからである。
(7)上記実施の形態では、エリアセンサー45で撮像する範囲全域を照明ユニット46で照明するようにしていたが、分離状態の検出対象となっている部位を図21(a)に示すようにスリット461を介して照明するようにしても構わない(スリット光源)。
このときシート幅方向に対してほぼ中央に配されたエリアセンサー45には、スリットを通過してニップ部N付近に投影されたスリット光源の形状が、図21(b)に示すように加圧ローラー44上の投影部分J1と、記録シートSの先端部裏面への投影部分J2と定着ベルト41への投影部分J3の3つに分割されて撮像される。
特に、記録シートSへの投影部分J2と定着ベルト41への投影部分J3が、シート幅方向において分断されて映るので、背景となる定着ベルト41との明度差が明確となり、記録シートSへの投影部分J2のエッジ部を検出しやすくなるという利点がある。
このようなスリット光源によるニップ部Nの照射を、シート幅方向における複数の位置で行って、それらの撮像結果から各位置での分離状態を判定すればよい。
さらに、本変形例によれば、投影部J2と投影部J3との位置関係によっても分離状態の良否を判定することが可能となる。
すなわち、投影部J2の記録シートSの影Dとのエッジ部の左端Ej2と投影部J3の記録シートSの影Dとのエッジ部の左端Ej3とのx方向における距離をdとすると、分離状態が悪いほど、記録シートSの先端が定着ベルト41の表面に張り付いているのでdの大きさは小さくなり、反対に分離状態が良好であると、記録シートSの先端と定着ベルト41の表面の距離が大きくなるので、dの値も大きくなる。
したがって、記録シートS上の投影部J2の影部Dとの境界におけるエッジ部と、定着ベルト41上の投影部J3の影部Dとの境界におけるエッジ部をそれぞれ求めて、その位置情報から上記距離dを求め、これを予め求めておいた閾値と比較することによっても、分離状態の判定を行うこともできる。
但し、このようにスリット光源の投影形状により、シート幅方向における複数の位置で分離状態を判定すると、シートの分離状態が全く同じであっても、エリアセンサー45からの撮像方向によって距離dの値が変化するので(光源とエリアセンサー45の位置関係にもよるが、スリット光源のニップ部Nへの投影位置がエリアセンサー45の正面に近いほどdが小さくなると考えられる。)、距離dについて各検出位置ごとに最適な閾値を予め求めて設定しておく方が望ましい。
また、上記実施の形態における記録シートSのエッジのy方向における位置による判定と、本変形例による距離dによる判定を合わせて行うようにすれば、より確実に記録シートSの分離状態を把握できる。
(8)上記実施の形態では、定着部40のニップ部Nを通過した後の記録シートSを案内するガイド部材については、特に開示していないが、照明ユニット46によりニップ部Nの検出位置の照明と、当該照明された検出位置の撮像が可能な構成にしなければならない。そのため、少なくともニップ部Nに近い位置であって、照明光と撮影対象画像がエリアセンサー45へ入射するための通過部分は、透明なガラスまたは樹脂板などで形成することが考えられる。
しかし、長期使用すると、記録シートとの摩擦によりそれらのガイド面(特に樹脂板)に細かな疵が発生したり、トナー粉などが付着したりして、透明性が劣化し、誤検出のおそれもある。
そこで、本変形例では、撮像に必要な範囲についてはガイド面をリブで構成し、リブ同士の間の隙間からニップ部Nの検出ポイントを撮像できるように構成している。
(8−1)リブを放射状に配する構成
図22(a)は、定着部40のニップ部下流側のガイド板80の構成を示す平面図であり、ここでは定着部40の要素として加圧ローラー44のみを開示している。
同図に示すように、金属もしくは耐熱性の樹脂などで形成されたガイド板80のうち、少なくとも分離状態の検出に必要な範囲には、エリアセンサー45の撮像レンズ451のレンズを中心にして放射線状に伸びる複数本のリブ81のみで形成している(以下、リブのみでガイドする部分を「リブ状ガイド部」という。)。
リブ81の本数は、ガイドとして必要な強度と、ニップ部Nに沿った方向における検出点の数などにより決定される。
図22(b)は、図22(a)のG−G線における矢視断面図の概略を示す。
同図に示すように、リブ81の隙間から、垂直方向の幅V1の画像を撮像レンズ451を介してエリアセンサー45に取り込めるようになっている。
照明ユニット46も単光源を放射状に拡散させる構成にして、エリアセンサー45下方であって、かつニップ部Nからエリアセンサー45とほぼ同じ位置に配すれば、ニップ部Nに沿った検出位置を確実に照射することができる。
(8−2)リブを平行に配する構成
図23(a)は、リブ状ガイド部を、記録シートの通紙方向に平行に配設された複数本のリブ83で構成したガイド板82の構成例を示す概略平面図である。
本例では、ニップ部Nの下流側に細長の凹面鏡84(集束光学系)を配し、ニップ部Nの分離状態の判定対象位置から複数のリブ83の間を抜けて平行に入射した光が、凹面鏡84で反射してエリアセンサー45に向けて集束されるように構成されている。
このリブ83の本数およびその位置は、エリアセンサー45で撮像されるべきシート分離状態の判定位置の画像を遮らないように設計されている。
図23(b)は、図23(a)におけるH−H線矢視断面図である。同図に示すように、凹面鏡84の反射面を、やや右方向に傾斜させてエリアセンサー45を定着部40の下方のスペースに配置できるようにしている。
照明ユニット46についても、エリアセンサー45の近くに配し、上記凹面鏡84と同様な凹面鏡を設けて、ニップ部Nを照射するようにしてもよいが、本例では、凹面鏡84の下方に設置している。この場合の照明ユニット46は、単光源による拡散光では、加圧ローラー44の軸方向の両端に向かう光がリブ81に遮蔽されて検出位置を照射することができなくなるので、シート幅以上の長さの直管型の蛍光ランプもしくは、複数のLEDをリブ81間の隙間に対応する位置に配するなどして対応する。
なお、図22、図23では、特に図示していないが、ガイド板80、82に対向して、その上方には、リブを有さない通常のガイド板が配されており、上下の一対のガイド板により記録シート搬送路が形成される。
図7のようなシート搬送路Stより上方にエリアセンサー45や照明ユニット46を配する場合には、上方のガイド板を、ガイド板80、82と同様な形状にする必要があることはいうまでもない。
(9)上記実施の形態では、エア式分離装置60により空気を記録シート先端に吹き付けて、記録シートが定着ベルト41(定着回転体)から分離するように作用する力を付与したが、このように分離状態が良好になるように促進させる方法は、エア式分離装置60に限定されず、図24(a)で紹介したように分離爪を、定着回転体の周面に対し、接近・離間可能に構成し、分離状態が良好でない場合に分離爪を定着回転体に当接させるようにしてもよい。もっとも分離爪を移動させる手段は、カム機構に限らず、公知の変位機構であればどのようなものでもよい。
なお、分離爪を主走査方向に複数配置し、それぞれ独立して定着回転体の周面に対して、近接・離間可能に配して、図16で説明したように、部分的に接離状態が良好でないと検出された場合に、対応する位置の分離爪を動作させるようにすることも可能であり、分離の促進・援助の必要のない箇所に分離爪を接触させて、定着回転体の表面を無駄に傷つけるようなこともない。
その他、記録シートを定着回転体表面から強制的に分離させる手段として、記録シートの先端部を定着回転体と反対の方向から吸引したり、記録シートを帯電させて、定着回転体から引き剥がす方向に静電吸着するように構成することも不可能ではない。
(10)上記実施の形態においては、記録シートが、定着回転体である定着ベルト41側に付着する場合のみについて説明したが、両面印刷が可能な画像形成装置にあっては、第2面に形成されたトナー像の熱定着の際に、第1面に形成されたトナー像のトナーも再加熱されて多少粘着力が生じる。そして、第1面のトナー付着量が第2面のトナー付着量よりも比較的多い場合には、記録シートが加圧回転体側に付着するおそれもある。この場合には、記録シートのエッジの位置が規定位置よりも下方に変位するので、実施の形態と同様にして分離状態の良否の判定が可能である。そして、加圧回転体のニップ部Nの下流側の周面に沿って、上記実施の形態と同様なシート分離機構を設けておき、加圧回転体と記録シートの分離状態の良否判定に応じて、シート分離機構を動作させるようにすればよい。
(11)上記実施の形態では、撮像タイミングのときに(図6のステップS13でYES)、照明ユニット46を所定時間照射して、そのときのエリアセンサー45の画像データを取得するようにしたが(同ステップS14)、これは、外光は入射せず、装置内に他の光源があってもエリアセンサー45に至らないように遮蔽されていることを前提としている。
それ以外に例えば、撮像レンズ451にシャッター装置を設け、照明ユニット46を点灯させた状態で、撮像タイミングのときにシャッターを所定時間だけ開放して露光する構成としてもよいし、エリアセンサー45で連続して撮影した画像のうち当該撮像タイミングに対応するフレームの画像データのみを取り込んで、シート分離状態の判定に使用するようにしても構わない。
(12)上記実施の形態においては、定着ベルトを用いた定着装置の例について説明したが、定着ベルトを介さずに、定着ローラーと加圧ローラーで直接ニップ部Nを形成する構成であってもよい。また、熱源もハロゲンヒーターに限らず、励磁コイルを用いて定着ベルトの発熱層を電磁誘導加熱する方式や、抵抗発熱体により定着ベルトを加熱する方式などであっても構わない。
要するに、加熱された定着回転体と、これを押圧する加圧回転体とでニップ部を形成し、当該ニップ部に記録シートを通紙して定着する構成の定着装置であればどのようなものでも適用可能である。
(13)上記実施の形態では、画像形成装置における定着部について述べたが、分離ジャムの発生は、定着部のみならず、転写部などの他の搬送系においても生じ得る。
例えば、図1において、像担持回転体としての中間転写ベルト26上に形成されたトナー像を2次転写ローラー(転写回転体)27により、記録シート上に2次転写する際に、静電吸着等に起因して記録シートが中間転写ベルト26もしくは2次転写ローラー27の表面に付着して、曲率分離のみでは分離しきれない場合が発生する。
図1に示すような中間転写ベルトを使用しないモノクロ専用の画像形成装置にあっては、転写部が、像担持回転体としての感光体ドラム(感光回転体)の周面に形成されたトナー像を、転写ローラーとのニップに記録シートを通紙して転写する構成になっているので、この場合にも記録シートが感光体ドラムもしくは転写ローラーの周面に付着して分離ジャムが発生するおそれがある。
したがって、このような転写機能を備えた箇所においても、定着部と同様に、エリアセンサーでニップ部を撮像した画像から記録シートのエッジを検出して分離状態が良好でない場合に、シート分離機構を作動させて記録シートを回転体表面から分離させるようにするのが望ましい。
もっとも、この場合には、シート分離機構としてエア分離方式を採用しない方が望ましい。記録シート上の未定着のトナーが吹き飛ばされるおそれがあるからである。
なお、感光体ドラムのトナー像を記録シートに転写した後、帯電器で一様に帯電する前に、イレーサーランプにより感光体ドラムの感光面を照射して、感光体ドラムの残留電荷を除去する構成を有する機種にあっては、当該イレーサーランプを上記ニップ部を撮像するときの照明ユニットとして兼用するようにしてもよい。これにより部品点数を少なくして製造コストの低減に資する。
(14)上記実施の形態では、タンデム型カラー複写機について説明したが、これに限るものではなく、定着部や転写部(上記変形例(13)参照)を備えていれば、FAX、複写機、MFP(Multiple Function Peripheral)等の画像形成装置であってもよい。また、モノクロの画像形成装置であってもよい。
さらに、本発明は、画像形成装置以外であっても、およそ一対の回転体のニップ部にシートを通紙して搬送する構成を有し、シートと回転体の周面との間に何らかの付着力が作用して分離ジャムなどのトラブルが発生するおそれがある一般的なシート搬送装置としても適用することが可能である。
また、実施の形態および変形例は、可能な限り組み合わせてもよい。
本発明は、定着装置などのニップ部を通過したシート先端の回転体との分離状態を判定する技術として好適である。
1 複写機
10 画像形成部
20 給紙部
30 定着装置
40 定着部
401 通紙センサー
41 定着ベルト
42 加熱ローラー
43 定着ローラー
44 加圧ローラー
45 エリアセンサー
45a、45b、45c ラインセンサー
451 撮像用レンズ
46 照明ユニット
47 エリアセンサー駆動部
60 エア式分離装置
61、611、612、613 ファン装置
62 ダクト
621、622、623 サブダクト
63 ノズル部
631 小ノズル
64 開閉機構
80、82 ガイド板
81、83 ガイド用リブ
84 凹面鏡

Claims (19)

  1. 第1と第2の回転体との間に形成されたニップ部にシートを通紙して搬送するシート搬送装置であって、
    前記ニップ部を通過したシートと、前記第1の回転体の表面との分離状態を判定する分離状態判定手段と、
    前記シートに、前記第1の回転体表面から分離する方向の力を作用させるシート分離手段と、
    前記分離状態判定手段の結果に応じて、前記シート分離手段によるシートに作用する力を制御する制御手段と
    を備え、
    前記分離状態判定手段は、
    前記ニップ部の通紙方向出口側を照明する照明手段と、
    前記ニップ部を通過したシート先端部を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により得られた画像データに基づいて、シート先端の位置情報を取得する取得手段と、を有し、
    前記取得されたシート先端の位置情報に基づき、シートと前記第1の回転体との分離状態を判定する
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記ニップ部よりシートの搬送方向上流側において、シート先端の通過を検出する検出手段を有し、
    前記撮像手段は、
    前記検出手段によりシート先端を検出した時点を基準時刻として、当該基準時刻から所定時間経過後を撮像タイミングとして、シート先端部を撮像する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記ニップ部よりシートの搬送方向上流側において、シート先端の通過を検出する検出手段を有し、
    前記撮像手段は、
    ニップ部を通過したシート先端部を連続して撮像し、
    前記取得手段は、
    前記連続して撮像して得られた画像データのうち、前記検出手段によりシート先端を検出した時点を基準時刻として、当該基準時刻から所定時間経過後をタイミングで撮像された画像データに基づいて、シート先端の位置情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  4. 前記撮像手段は、ニップ部よりシート搬送方向下流側の位置であって、ニップ部を通過したシート先端部が前記第1の回転体の周面に近付く場合に、そのシート先端部の背面側を撮像する位置に配されていると共に、
    前記照明手段は、前記シート先端部の影を前記第1の回転体の周面に生じさせ、かつ、その写る影が、前記撮像手段より撮像されるような位置に配されている
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のシート搬送装置。
  5. 前記撮像手段は、ニップ部よりシート搬送方向下流側の位置であって、ニップ部を通過したシート先端部が第1の回転体の周面に近付く場合に、そのシート先端の端面を撮像可能な位置に配されると共に、
    前記照明手段は、前記シート先端の端面を照明する位置に配されている
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のシート搬送装置。
  6. 前記撮像手段は、その撮像範囲がニップ部の伸びる方向と直交する方向に伸びる範囲となるように配置されたラインセンサーを1個もしくは複数個配してなる
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載のシート搬送装置。
  7. 前記撮像手段は、エリアセンサーであることを
    特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載のシート搬送装置。
  8. 前記照明手段は、スリットを介して照射するスリット光源であって、
    前記分離状態判定手段は、前記スリット光源の、前記第1の回転体の周面およびシート先端部への投射光の撮影画像に基づき、前記分離状態を判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  9. 通紙されるシートの当該通紙方向と直交する方向におけるシート幅に関する情報を取得するシート幅取得手段を備え、
    前記撮像手段は、前記シート幅に大きさに応じて、前記通紙方向と直交する方向における撮像範囲を切り替えて、シート先端部を撮像する
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  10. 複数枚のシートを連続して通紙する場合において、直近の一または複数枚のシートの通紙における分離状態の判定の履歴により、分離状態が悪化傾向にあるか否かを判定する悪化傾向判定手段を備え、
    前記撮像手段は、前記悪化傾向判定手段により、分離状態が悪化している傾向にあると判定されるまでは、前記シート幅方向における一部の範囲のみを撮像範囲とし、分離状態が悪化傾向にあると判定された後は、撮像範囲を前記一部の範囲よりもシート幅方向に広い範囲に切り替えて、シート先端部を撮像する
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  11. 複数枚のシートを連続して通紙する場合において、
    前記撮像手段は、初期の段階では、ニップ部の伸びる方向と直交する方向における撮像範囲を第1の範囲に設定し、
    前記取得手段で得られたシート先端の位置が、所定の範囲内に収まると予測された場合には、撮像範囲を前記第1の範囲より前記ニップ部の伸びる方向と直交する方向において狭い第2の範囲に切り替えて、シート先端部を撮像する
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  12. 前記撮像手段は、2次元CCDであって、当該2次元CCDで撮像可能な全範囲より小さな範囲を、前記シートの分離状態の判定のための撮像範囲とする場合において、当該撮像可能な全範囲のうち前記判定のための撮像範囲以外の範囲の画素の電荷の転送パルスの周期を、前記判定のための撮像範囲の画素の電荷の転送パルスの周期よりも速くする
    ことを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載のシート搬送装置。
  13. 前記分離状態判定手段は、ニップ部の伸びる方向に沿ったシートの分離状態の分布を示す情報を取得すると共に、前記シート分離手段は、シートに対し第1の回転体表面から分離させる方向に作用させる力を、シート幅方向の複数の箇所において独立して変更可能であり、
    前記制御手段は、前記分離状態の分布を示す情報に基づき、前記シート分離手段による各箇所におけるシートに作用する力を制御する
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
  14. 前記ニップ部を通過した後のシートを案内するシート搬送ガイドを有し、
    前記シート搬送ガイドは、ニップ部におけるシートの分離状態の判定対象となっている部位のエリアセンサーによる撮影光路を妨げないように、複数本のリブが放射状に配されたリブ状ガイド部を有する
    ことを特徴とする請求項7から13のいずれかに記載のシート搬送装置。
  15. 前記ニップ部を通過した後のシートを案内するシート搬送ガイドと、
    エリアセンサーからニップ部に至るまでの撮影光路の途中で、当該撮影光路を平行に変換する光学系を有し、
    前記シート搬送ガイドは、ニップ部におけるシート分離状態の判定対象となっている部位を撮影した平行な撮影光路を妨げないように複数本のリブが平行に配されたリブ状ガイド部を有する
    ことを特徴とする請求項7から13のいずれかに記載のシート搬送装置。
  16. 請求項1から15のいずれかに記載のシート搬送装置を記録シートの搬送系として備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  17. 前記搬送系には、定着装置が含まれ、当該定着装置における定着回転体と加圧回転体が、それぞれ前記シート搬送装置における第1と第2の回転体に相当する
    ことを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 前記搬送系には、転写装置が含まれ、当該転写装置におけるトナー像を担持する像担持回転体と当該トナー像を記録シート上に転写させる転写回転体が、それぞれ、前記シート搬送装置における第1と第2の回転体に相当する
    ことを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  19. 前記像担持回転体は、感光回転体であって、トナー像の記録シートへの転写後に感光回転体の電荷を除去するイレーサーランプを有し、
    前記イレーサーランプが、前記シート搬送装置における撮像用の照明手段を兼ねている
    ことを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
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