JP2016026978A - フロートガラスの成形装置、及びフロートガラスの製造方法 - Google Patents

フロートガラスの成形装置、及びフロートガラスの製造方法 Download PDF

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信之 伴
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Abstract

【課題】品質の良いガラス板が得られるフロートガラスの成形装置の提供。
【解決手段】フロートガラスの成形装置10は、溶融スズ310を収容する溶融スズ槽320を備え、溶融スズ槽320内の溶融スズ310上で溶融ガラス12を流動させて帯板状のガラスリボン14を形成する。フロートガラスの成形装置10は、溶融スズ槽320のサイド煉瓦326の上部から突出し、溶融スズ槽326内の溶融スズ310のうちガラスリボン14で覆われていない露出部分311との間に隙間306を形成する突出壁340と、突出壁340の貫通孔を介して、隙間306に還元性ガスを供給する給気管350とをさらに備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、フロートガラスの成形装置、及びフロートガラスの製造方法に関する。
フロートガラスの成形装置は、溶融スズを収容する溶融スズ槽を備え、溶融スズ槽内の溶融スズ上で溶融ガラスを流動させて、帯板状のガラスリボンを形成する。ガラスリボンは、溶融スズ槽の下流域で溶融スズから引き上げられ、徐冷された後、切断される。このようにして、ガラス板が得られる。
フロートガラスの成形装置は、溶融スズ槽の上方に配設されるルーフをさらに備える(例えば、特許文献1参照)。ルーフには、ルーフと溶融スズ槽との間の空間(成形装置の上部空間)に還元性ガスを供給するガス供給路が形成されている。還元性ガスは、成形装置の上部空間に外部から混入する酸素と反応し、溶融スズ槽内の溶融スズの酸化を抑制する。還元性ガスとしては、一般的に、窒素ガスと水素ガスとを含む混合ガスが用いられる。
特開2006−16291号公報
成形装置の上部空間に外部から混入した酸素は、溶融スズに溶け込む。そのため、溶融スズは不純物として酸素を含んでおり、溶融スズの露出部分から酸化スズ蒸気が揮散する。揮散した酸化スズ蒸気は冷却されると酸化スズ粒子となる。この酸化スズ粒子がガラスリボン上に落下し、欠陥が生じることがあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、品質の良いガラス板が得られるフロートガラスの成形装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、
溶融スズを収容する溶融スズ槽を備え、該溶融スズ槽内の溶融スズ上で溶融ガラスを流動させて帯板状のガラスリボンを形成する、フロートガラスの成形装置において、
前記溶融スズ槽のサイド煉瓦の上部から突出し、前記溶融スズ槽内の溶融スズのうち前記ガラスリボンで覆われていない露出部分との間に隙間を形成する突出壁と、
該突出壁の貫通孔を介して、前記隙間に還元性ガスを供給する給気管とをさらに備える。
本発明によれば、品質の良いガラス板が得られるフロートガラスの成形装置が提供される。
本発明の一実施形態によるフロートガラスの製造装置を示す断面図 本発明の一実施形態によるフロートガラスの成形装置を示す断面図 本発明の一実施形態によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す平面図 図3のIV−IV断面図 第1変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す断面図 第2変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す平面図 第3変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す断面図 第4変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す平面図 第5変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す平面図 第6変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す平面図
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、以下の図面において、同一のまたは対応する構成には、同一のまたは対応する符号を付して、説明を省略する。各図面において、X方向はガラスリボンの流動方向、Y方向はガラスリボンの幅方向を表す。X方向及びY方向は互いに直交する方向である。
図1は、本発明の一実施形態によるフロートガラスの製造装置を示す断面図である。図1に示すように、フロートガラスの製造装置100は、ガラス原料10を溶解し溶融ガラス12とする溶解装置200と、溶解装置200から供給される溶融ガラス12を帯板状に成形しガラスリボン14とする成形装置300と、成形装置300で成形されたガラスリボン14を徐冷する徐冷装置400とを備える。
溶解装置200は、溶融ガラス12を収容する溶解槽210と、溶解槽210内に収容される溶融ガラス12の上方に火炎を形成するバーナ220とを備える。溶解槽210内に投入されたガラス原料10は、バーナ220が形成する火炎からの輻射熱によって溶融ガラス12に徐々に溶け込む。溶融ガラス12は、溶解槽210から成形装置300に連続的に供給される。
成形装置300は、溶融スズ310を収容する溶融スズ槽320を備える。溶融スズ槽320内の溶融スズ310上に溶融ガラス12が連続的に供給される。成形装置300は、溶融スズ槽320内の溶融スズ310上で溶融ガラス12を流動させ、帯状のガラスリボン14を形成する。ガラスリボン14は、所定方向に流動しながら徐々に冷却され、徐々に固くなる。ガラスリボン14は、溶融スズ槽320の下流域で溶融スズ310から引き上げられ、リフトアウトロール510によって徐冷装置400に搬送される。
徐冷装置400は、成形装置300で成形されたガラスリボン14を徐冷する。徐冷装置400は、例えば、断熱構造の徐冷炉(レア)410と、徐冷炉410内に配設され、ガラスリボン14を所定方向に搬送する複数の搬送ロール420とを含む。徐冷炉410内の雰囲気温度は、徐冷炉410の入口から出口に向かうほど低温となっている。徐冷炉410内の雰囲気温度は、徐冷炉410内に設けられるヒータ440等で調整される。徐冷炉410の出口から搬出されたガラスリボン14は、切断機で所定のサイズに切断され、製品であるガラス板が得られる。
図2は、本発明の一実施形態によるフロートガラスの成形装置を示す断面図である。図3は、本発明の一実施形態によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す平面図である。図4は、図3のIV−IV断面図である。
成形装置300は、図2に示すように、溶融スズ310を収容する溶融スズ槽320、溶融スズ槽320の上方に配設されるルーフ302等で構成される。ルーフ302には、ルーフ302と溶融スズ槽320との間の空間(成形装置300の上部空間)304に還元性ガスを供給するガス供給路330が設けられている。また、ガス供給路330には、加熱源としてのヒータ332が挿通されている。
ガス供給路330は、溶融スズ310の酸化を抑制するため、成形装置300の上部空間304に還元性ガスを供給する。還元性ガスは、例えば、水素ガスを1〜15体積%、窒素ガスを85〜99体積%含んでいる。成形装置300の上部空間304は、外気の混入を制限するため、大気圧よりも高い気圧となっている。
ヒータ332は、ガラスリボン14の温度分布を調節するため、例えば、ガラスリボン14の流動方向(X方向)及び幅方向(Y方向)に間隔をおいて複数設けられる。ヒータ332の出力は、上流側から下流に向かうほどガラスリボン14の温度が低くなるように制御される。また、ヒータ332の出力は、ガラスリボン14の厚さが幅方向に均一になるように制御される。
溶融スズ槽320は、上方に開口する金属製のケーシング322、並びにケーシング322内に設置されるボトム煉瓦324及びサイド煉瓦326を含む。ケーシング322は、外気の混入を防止するためのものである。ケーシング322の下面は、外気に曝され、自然冷却される。ボトム煉瓦324はケーシング322の内側底面を保護し、サイド煉瓦326はケーシング322の内側側面を保護する。複数のボトム煉瓦324が、X方向およびY方向に2次元的に配列される。複数のボトム煉瓦324を囲むように、複数のサイド煉瓦326が、ケーシング322の内側側面に沿って四角環状に配列される。
溶融スズ槽320内の溶融スズ310の上面は、図3に示すように、幅の広いワイド域Z1と、幅が徐々に狭くなる中間域Z2と、幅の狭いナロー域Z3とを上流側からこの順で備える。ワイド域Z1の温度は、アルカリ含有ガラスの場合、700℃以上に設定される。また、ワイド域Z1の温度は、無アルカリガラスの場合、900℃以上に設定される。
溶融スズ槽320内の溶融スズ310の上面は、図4に示すように、ガラスリボン14で覆われていない露出部分311と、ガラスリボン14で覆われている被覆部分312とを含む。露出部分311は、図3に示すようにガラスリボン14の幅方向両側にある。
成形装置300は、図4に示すように、溶融スズ槽320のサイド煉瓦326の上部から突出し、溶融スズ槽320内の溶融スズ310の露出部分311との間に隙間306を形成する突出壁340をさらに備える。突出壁340は、例えば板状であって、溶融スズ310の上方に水平に設けられる。突出壁340は、突出壁340よりも上方の空間に外部から混入した酸素ガスと溶融スズ310との接触を制限し、溶融スズ310中の酸素濃度の増加を抑制する。また、突出壁340は、上方から落下する酸化スズ粒子314を受け止め、酸化スズ粒子314の溶融スズ310への落下を防止する。
尚、本実施形態の突出壁340は、溶融スズ310の液面に対して水平に設けられるが、例えば、溶融スズ310の液面に対して斜めに設けられてもよい。
また、成形装置300は、突出壁340の貫通孔を介して、突出壁340と、溶融スズ310の露出部分311との間の隙間306に還元性ガスを供給する給気管350をさらに備える。給気管350の還元性ガスは、例えば水素ガス(H)を含む。給気管350の還元性ガスは、窒素ガス(N)等の不活性ガスを含む混合ガスでもよく、コスト削減のため、ガス供給路330の還元性ガスと同じ種類のガスでもよい。給気管350の還元性ガスは、溶融スズ310やガラスリボン14を冷却しないように高温のガスであってよく、給気管350にはバンドヒータが巻かれていてもよい。
給気管350は、突出壁340と溶融スズ310の露出部分311との間の隙間306に還元性ガスを供給することで、溶融スズ310の露出部分311と接触する雰囲気の組成を所望の組成に調整できる。よって、詳しくは後述するが、溶融スズ310の露出部分311から蒸発する酸化スズ蒸気(SnO)の揮散を制限することができ、また、溶融スズ310中の酸素濃度を低減することができる。
給気管350から隙間306に供給された還元性ガス(例えばH)は、溶融スズ310の露出部分311から蒸発した酸化スズ蒸気(SnO)と反応し、スズ蒸気(Sn)と水蒸気(HO)とを生成する。隙間306におけるスズの蒸気量が飽和蒸気量を超えると、新たに生成したスズ蒸気はスズ液滴となり、溶融スズ310上に落下する。一方、水蒸気は、未反応の還元性ガスと共に、成形装置300の上部空間304を通り、成形装置300の外部に排気される。
このように、給気管350から隙間306に供給された還元性ガス(例えばH)は、溶融スズ310の露出部分311から蒸発した酸化スズ蒸気(SnO)を分解し、酸化スズ蒸気の揮散を抑制する。よって、酸化スズ蒸気から生じうる酸化スズ粒子のガラスリボン14上への落下を抑制することができる。溶融スズ310からの酸化スズ蒸気(SnO)の揮発は、700℃以上で生じやすく、800℃以上で顕著であり、1000℃以上で特に顕著である。
また、給気管350から隙間306に供給された還元性ガス(例えばH)は、溶融スズ310の露出部分311と接触し、溶融スズ310中の酸素と反応し、水蒸気を生成する。この水蒸気は、未反応の還元性ガスと共に、成形装置300の上部空間304を通り、成形装置300の外部に排気される。
このように、給気管350から隙間306に供給された還元性ガス(例えばH)は、溶融スズ310中の酸素濃度を低減する。よって、溶融スズ310の露出部分311から蒸発する酸化スズ蒸気の量を低減することができる。
給気管350から隙間306に供給される還元性ガス中の水素ガス濃度(体積%)は、ガス供給路330から成形装置300の上部空間304に供給される還元性ガス中の水素ガス濃度(体積%)よりも高いことが好ましい。給気管350が設けられない場合に比べて、溶融スズ310の露出部分311と接触する雰囲気の還元力が高くなる。給気管350から隙間306に供給される還元性ガスは、実質的に水素ガスのみで構成されてもよく、99体積%以上の水素ガス濃度を有してよい。
尚、本実施形態の給気管350の還元性ガスは、還元力を有するガスとして水素ガスを含むが、還元力を有するガスは水素ガスに限定されない。例えば、給気管350の還元性ガスは、還元力を有するガスとしてアセチレンガス(C)を含んでもよい。アセチレンガスは、水素ガスよりも高い還元力を有する。この場合、給気管350から隙間306に供給される還元性ガス中のアセチレンガス濃度(体積%)は、ガス供給路330から成形装置300の上部空間304に供給される還元性ガス中の水素ガス濃度(体積%)よりも低くてもよい。給気管350が設けられない場合に比べて、溶融スズ310の露出部分311と接触する雰囲気の還元力が高くなればよい。
突出壁340は、カーボン(C)で形成され、給気管350から隙間306に供給される還元性ガスに曝されてよい。カーボンは、還元力を有し、酸素濃度の低い環境下で一酸化炭素ガス(CO)を生じさせる。カーボンは、溶融スズ310の露出部分311から蒸発する酸化スズ蒸気(SnO)と反応し、スズ蒸気(Sn)と、一酸化炭素ガス(CO)とを生成する。隙間306におけるスズの蒸気量が飽和蒸気量を超えると、新たに生成したスズ蒸気はスズ液滴となり、溶融スズ槽320内の溶融スズ310上に落下する。一方、一酸化炭素ガスは、未反応の還元性ガスと共に、成形装置300の上部空間304を通り、成形装置300の外部に排気される。
このように、カーボンで形成される突出壁340は、溶融スズ310の露出部分311から蒸発した酸化スズ蒸気(SnO)を分解し、酸化スズ蒸気の揮散を抑制する。よって、酸化スズ蒸気から生じうる酸化スズ粒子のガラスリボン14上への落下を抑制することができる。カーボンによる還元反応は、450℃以上で進みやすい。
また、カーボンで形成される突出壁340は、溶融ガラスとの濡れ性がよいので、ガラスリボン14の流れが乱れ、ガラスリボン14が突出壁340と接触した場合に、ガラスリボン14の流動性を妨げにくい。
突出壁340は、図3に示すようにガラスリボン14の流動方向(X方向)に沿って連続的に配置される複数のブロック341〜346に分割されてよい。ブロック341〜346毎の設置が可能であるので、設置作業が容易である。
突出壁340は、高温のワイド域Z1に設けられてよい。ワイド域Z1の温度は一般的に酸化スズ蒸気(SnO)の揮発が始まる700℃以上であるので、酸化スズ蒸気から、酸素を含むガス(例えば水蒸気又は一酸化炭素ガス)とスズ液滴とを生成する反応が進む。
突出壁340のX方向寸法L1は、溶融スズ槽320内の溶融スズ310のX方向寸法L2の10%以上であってよく、30%以上であることが好ましく、L2の50%以上であることがより好ましく、L2の70%以上であることがさらに好ましく、L2の90%以上であることが特に好ましい。
突出壁340は、上方から見た場合にガラスリボン14と重ならない位置に設けられてよい。ガラスリボン14の側端の位置を作業者が確認できる。突出壁340の先端と、ガラスリボン14の側端との間のガラスリボン幅方向(Y方向)における間隔W(図4参照)は、隙間306に供給される還元性ガスの効果を十分に得るため、例えば150mm以下、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下、特に好ましくは25mm以下である。また、間隔Wは、ガラスリボン14の側端の位置の確認のため、例えば0mmよりも大きく、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上である。
なお、図8に示すように、ガラスリボン14の側端の位置の確認が不要な部分は、上方から見た場合に、突出壁340Aと重なっていてよい。つまり、突出壁340Aの先端部は、上方から見た場合に、ガラスリボン14と重なる部分と、ガラスリボン14と重ならない部分とを両方有してよく、凹凸形状であってよい。この場合、上方から見た場合に突出壁340Aとガラスリボン14とが重なる領域のY方向寸法Vは、ガラスリボン14が給気管350から供給される還元力の強い還元性ガスに曝されるのを抑えるため、150mm以下、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下、特に好ましくは25mm以下である(図8)。
突出壁340の下面と、溶融スズ310の露出部分311との間の間隔H(図4参照)は、後述する換気回数の増加を抑えるため、例えば100mm以下、好ましくは50mm以下、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは10mm以下である。また、間隔Hは、外力のない自然状態での溶融ガラスの平衡板厚が約7mmであることから突出壁340とガラスリボン14との接触防止のため、例えば7mmよりも大きい。
突出壁340と溶融スズ310との間の隙間306の1時間当たりの換気回数は、少なすぎると浄化処理が十分に行われず、多すぎるとコストがかさむので、好ましくは3〜20回、より好ましくは8〜10回である。ここで、換気回数は、1時間の間に隙間306に供給される還元性ガスの標準状態(1気圧、25℃)での体積(Nm)と、隙間306の体積との比で算出される。
図5は、第1変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す断面図であって、図4に対応する図である。図5に示す成形装置1300は、突出壁340の下面から突出する鉛直壁360をさらに備える点で、図4に示す成形装置300と相違する。以下、相違点について主に説明する。
鉛直壁360は、突出壁340の下面から突出する。鉛直壁360は、突出壁340と一体に形成されてよい。鉛直壁360は、図5に示すように突出壁340の先端から下方に延びていてもよいし、突出壁340における先端と基端との途中から下方に延びていてもよい。鉛直壁360は、ガラスリボン14の側縁に沿って、突出壁340の上流端から下流端まで形成されてよい。
尚、本実施形態では、突出壁340の下面から突出する壁として、溶融スズ310の液面に対して鉛直な鉛直壁360が設けられるが、例えば、溶融スズ310の液面に対して斜めの壁が設けられてもよい。
給気管350の先端部が接続される突出壁340の貫通孔は、突出壁340を支持するサイド煉瓦326と、鉛直壁360との間に位置する。よって、給気管350から隙間306に供給された還元性ガスが、鉛直壁360に沿って隙間306全体に行き渡りやすい。
鉛直壁360は、上方から見た場合にガラスリボン14と重ならない位置に設けられてよい。鉛直壁360と、ガラスリボン14の側端との間のガラスリボン幅方向(Y方向)における間隔Gは、隙間306に供給される還元性ガスの効果を十分に得るため、例えば150mm以下、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下、特に好ましくは25mm以下である。また、間隔Gは、ガラスリボン14の側端の位置の確認のため、例えば0mmよりも大きく、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上である。
鉛直壁360は、溶融スズ310及びガラスリボン14の流動を妨げないように、溶融スズ310及びガラスリボン14よりも上方に設けられる。鉛直壁360の下端と、溶融スズ310の露出部分311との間の間隔hは、給気管350から隙間306に供給された還元性ガスが、隙間306全体に行き渡りやすいように、好ましくは50mm以下、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは10mm以下である。また、間隔hは、外力のない自然状態での溶融ガラスの平衡板厚が約7mmであることから鉛直壁360とガラスリボン14との接触防止のため、例えば7mmよりも大きい。
尚、鉛直壁360は、図9に示すように、上方から見たときに一部がガラスリボン14と重なる突出壁340Aの下面から突出してもよい。鉛直壁360は、突出壁340Aよりもガラスリボン14と接触しやすいため、突出壁340Aと異なり、上方から見た場合にガラスリボン14と重ならない位置に設けられてよい。ガラスリボン14が給気管350から供給される還元力の強い還元性ガスに曝されるのを抑えることもできる。鉛直壁360と、ガラスリボン14の側端との間のガラスリボン幅方向(Y方向)における間隔Gは、上記範囲であってよい。
但し、図10に示すように、鉛直壁360Aは、突出壁340Aと同様に、上方から見た場合にガラスリボン14と重なる部分を有してもよい。この部分は、ガラスリボン14の側端からガラスリボン14の幅方向内側に、距離Fだけ突出している。距離Fは、ガラスリボン14が給気管350から供給される還元力の強い還元性ガスに曝されるのを抑えるため、150mm以下、好ましくは100mm以下、より好ましくは50mm以下、特に好ましくは25mm以下である。
図6は、第2変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す平面図であって、図3に対応する図である。図6に示す成形装置2300は、突出壁340の貫通孔を介して、突出壁340と溶融スズ310の露出部分311との間の隙間306のガスを排気する排気管352をさらに備える点で、図3に示す成形装置300と相違する。以下、相違点について主に説明する。
排気管352は、給気管350から隙間306に供給された還元性ガスを排気管352に導く。そのため、還元性ガスが隙間306全体に行き渡りやすい。排気管352の基端部には吸気源が設けられてよい。また、排気管352は、給気管350から供給される還元力の強い還元性ガスにガラスリボン14が曝されるのを抑制する。尚、給気管350と排気管352の位置は図6に限られず、例えば図6において給気管350と排気管352の位置が逆であってもよい。また給気管350と排気管352をそれぞれ複数設けてもよい。
尚、排気管352が接続される突出壁340の下面に、第1変形例と同様に鉛直壁360が設けられてもよい。この場合、排気管352の先端部が接続される突出壁340の貫通孔は、突出壁340を支持するサイド煉瓦326と、鉛直壁360との間に位置する。
図7は、第3変形例によるフロートガラスの成形装置の下部構造を示す断面図であって、図4に対応する図である。図7に示す成形装置3300は、カーボンで形成される突出壁本体348と、突出壁本体348を保護する酸化防止膜349とを含む突出壁347を含む点で、図4に示す成形装置300と相違する。以下、相違点について主に説明する。
突出壁本体348は、カーボンで形成される。突出壁本体348には、カーボンの焼失を抑制するため、酸化防止膜349が設けられる。
酸化防止膜349は、炭化ケイ素(SiC)等のセラミックスで形成される。酸化防止膜349の形成方法としては、例えば溶射法等がある。酸化防止膜349は、突出壁340の表面全体を覆っていてよい。
尚、突出壁340の下面に鉛直壁360が突設される場合、鉛直壁360は、カーボンで形成される鉛直壁本体と、鉛直壁本体を保護する酸化防止膜とで構成されてよい。この場合、突出壁本体と鉛直壁本体とは一体に形成されてよい。
以上、フロートガラスの成形装置の実施形態等を説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で、種々の変形及び改良が可能である。
例えば、上記実施形態の突出壁340は、カーボンで形成されるが、セラミックスで形成されてもよく、突出壁340の材料は耐熱性を有する材料であればよい。
12 溶融ガラス
14 ガラスリボン
100 フロートガラスの製造装置
300 フロートガラスの成形装置
302 ルーフ
304 ルーフと溶融スズ槽との間の空間(成形装置の上部空間)
306 突出壁と溶融スズとの間の隙間
310 溶融スズ
311 露出部分
312 被覆部分
320 溶融スズ槽
322 ケーシング
324 ボトム煉瓦
326 サイド煉瓦
340 突出壁
348 突出壁本体
349 酸化防止膜
350 給気管
352 排気管
360 突出壁の下面から突出する壁(鉛直壁)

Claims (6)

  1. 溶融スズを収容する溶融スズ槽を備え、該溶融スズ槽内の溶融スズ上で溶融ガラスを流動させて帯板状のガラスリボンを形成する、フロートガラスの成形装置において、
    前記溶融スズ槽のサイド煉瓦の上部から突出し、前記溶融スズ槽内の溶融スズのうち前記ガラスリボンで覆われていない露出部分との間に隙間を形成する突出壁と、
    該突出壁の貫通孔を介して、前記隙間に還元性ガスを供給する給気管とをさらに備える、フロートガラスの成形装置。
  2. 前記溶融スズ槽の上方に配設されるルーフと、
    該ルーフに形成され、該ルーフと前記溶融スズ槽との間の空間に還元性ガスを供給するガス供給路とをさらに備え、
    前記給気管から前記隙間に供給される還元性ガス中の水素ガス濃度が、前記ガス供給路から前記空間に供給される還元性ガス中の水素ガス濃度よりも高い、請求項1に記載のフロートガラスの成形装置。
  3. 前記突出壁の下面から突出する壁をさらに備え、
    前記給気管の先端部が接続される前記突出壁の貫通孔は、該突出壁を支持するサイド煉瓦と、該突出壁の下面から突出する壁との間に位置する、請求項1又は2に記載のフロートガラスの成形装置。
  4. 前記突出壁は、カーボンで形成され、前記給気管から前記隙間に供給される還元性ガスに曝される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフロートガラスの成形装置。
  5. 前記突出壁は、カーボンで形成される突出壁本体と、該突出壁本体を保護する酸化防止膜とを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフロートガラスの成形装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のフロートガラスの成形装置を用いてガラス板を製造する、フロートガラスの製造方法。
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