JP2016013285A - 医療用チューブ体 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた柔軟性を有するとともに、耐キンク性にも優れた先端部を有する医療用チューブ体を提供する。
【解決手段】チューブ状の内層2、内層2の外周に積層された補強材、及び補強材を覆う外層4から構成され、かつ、基端部101及び先端部102を有し、補強材は、素線が内層2の外周に螺旋状に巻回されたコイル3からなり、基端部101では、コイル3は、素線31、32が第1のピッチL1を有し、かつ、軸方向に対する素線31、32の鋭角側の巻き角度が第1の角度α1となるように、1本持ちで巻回されており、先端部102では、コイル3は、隣り合う素線の複数本が、素線束となるように接して多数本持ちとされており、素線31、32は、第1のピッチL1よりも小さい第2のピッチL2を有し、かつ、軸方向に対する素線31、32の鋭角側の巻き角度が第1の角度α1よりも大きい第2の角度α2をなすように巻回されてなる、医療用チューブ体10。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療用チューブ体に関するものである。
カテーテル等の医療用チューブ体として、従来から、補強効果を有する補強材をチューブ壁内に内在させた医療用チューブ体が用いられている。このような医療チューブ体は、チューブ状の内層、内層の外周に積層された補強材、及び補強材を覆う外層から構成されており、補強材としては、金属線や樹脂線などの素線が内層上で網目状に編み込まれたブレード、金属線や樹脂線などの素線が内層上に螺旋状に巻回されたコイル等が用いられている。補強材としてブレード、コイル等のいずれを用いるかは、医療用チューブ体の適用部位や要求性能などに応じて適宜調整されるが、一般的には、補強材としてコイルを用いた医療用チューブ体は柔軟性に優れている。
例えば、特許文献1には、チューブ状の内層、補強効果を有するコイル、及び外層を備え、かつ、基端部のコイルは相対的に大きい巻きピッチで巻かれ、先端部のコイルは相対的に小さい巻きピッチで巻かれているとともに、コイルの巻きピッチは、基端部から先端部に向かって徐々に小さくされているカテーテルが開示されている。そして、このような構成にすることで、急激な剛性の変化が無くなり、カテーテルのキンクや折れ曲がりが発生し難くなることが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、チューブ状の内層、補強効果を有するコイル、及び外層を備え、かつ、基端部のコイルは相対的に大きい巻きピッチで巻かれ、先端部のコイルは相対的に小さい巻きピッチで巻かれたカテーテルが開示されており、カテーテルの軸方向に対する先端部のコイルの傾斜角度が、基端部よりも大きくなるように構成することが開示されている。そして、このような構成にすることで、基端部から先端部にかけてカテーテルの曲げ剛性が連続的に小さくなることが開示されている。
上記のように、カテーテル等の医療用チューブ体において、コイルからなる補強材をチューブ壁内に内在させることは公知であり、また、先端部のコイルの巻きピッチを、基端部よりも小さくすることも公知である。
しかしながら、補強材としてコイルを用いた医療用チューブ体は、優れた柔軟性を有する一方で、キンクが生じ易くなるという問題が生じる。特許文献1に開示された構成のように、剛性が急に変化する部分が形成されないようにすることで、医療用チューブ体の耐キンク性は改善されるものの、さらにより優れた柔軟性と耐キンク性との両立が求められている。また、コイルを構成する素線の幅を大きくすることによっても医療用チューブ体の耐キンク性は向上するが、そうすると医療用チューブ体の柔軟性が低下するという問題がある。
特開2001−218851号公報 特開2006−34347号公報
本発明は、優れた柔軟性を有するとともに、耐キンク性にも優れた先端部を有する医療用チューブ体を提供することを目的とする。
本発明の医療用チューブ体は、チューブ状の内層、内層の外周に積層された補強材、及び補強材を覆う外層から構成され、かつ、基端部及び先端部を有するものであって、補強材は、素線が内層の外周に螺旋状に巻回されたコイルからなり、基端部では、コイルは、素線が第1のピッチを有し、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が第1の角度となるように、1本持ちで巻回されており、先端部では、コイルは、隣り合う素線の複数本が、素線束となるように接して多数本持ちとされており、素線は、第1のピッチよりも小さい第2のピッチを有し、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が第1の角度よりも大きい第2の角度をなすように巻回されてなることを特徴とする。
本発明の医療用チューブ体は、基端部と先端部との間に中間部を有するのが好ましい。
中間部の基端では、コイルは、素線が上記第1のピッチを有し、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が上記第1の角度となるように、1本持ちで巻回されており、また、中間部の基端から先端側に向けて、素線の巻きピッチが漸減され、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が漸増されることにより、中間部の先端では、コイルは、素線が先端部と同じ多数本持ちとされており、素線は上記第2のピッチを有し、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が上記第2の角度をなすように巻回されているのが好ましい。
また、上記コイルは、基端部から先端部まで延びる多条の素線から構成されており、先端部の素線束は、素線の条数と同数の多数本持ちとされているのが好ましい。
本発明の医療用チューブ体は、補強材としてコイルを有し、基端部では、コイルは、素線が第1のピッチを有し、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が第1の角度となるように、1本持ちで巻回されており、先端部では、コイルは、隣り合う素線の複数本が、素線束となるように接して多数本持ちとされており、素線は、第1のピッチよりも小さい第2のピッチを有し、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が第1の角度よりも大きい第2の角度をなすように巻回されてなるので、先端部において、非常に優れた柔軟性を有するとともに、非常に優れた耐キンク性を有している。
基端部と先端部との間に中間部を有し、中間部の基端では、コイルは、基端部と同じ第1のピッチ及び第1の角度の1本持ちで巻回されており、また、中間部の基端から先端側に向けて、素線の巻きピッチが漸減され、かつ、医療用チューブ体の軸方向に対する素線の鋭角側の巻き角度が漸増されることにより、中間部の先端では、コイルは、先端部と同じ第2のピッチ及び第2の角度の多数本持ちで巻回されている場合は、上記医療用チューブ体において、基端部から先端部にかけて柔軟性、耐キンク性等の医療用チューブ体の物性を除変させることができる。即ち、柔軟性、耐キンク性等が急に変化する点がなく、かつ、これらの物性を調整し易い。
また、補強材のコイルを、基端部から先端部まで延びる多条の素線から構成し、先端部の素線束を素線の条数と同数の多数本持ちとした場合は、同じ素線を、基端部から先端部まで、巻きピッチ、巻き角度等を調整しながら巻回させることで上記医療用チューブ体とすることができるので、上記医療用チューブ体を容易に得ることができ、加えて、先端部、中間部、基端部等の境界において、コイルの継ぎ目が生じないので、上記医療用チューブ体において、柔軟性、耐キンク性等の医療用チューブ体の物性が急に変化したり、不規則に変化したりする部分が生じることがない。
本発明の医療用チューブ体の第1の実施形態を示した一部切欠正面図である。 本発明の医療用チューブ体の第1の実施形態を示した縦断面図である。 本発明の医療用チューブ体の第2の実施形態を示した縦断面図である。 本発明の医療用チューブ体の第3の実施形態を示した一部切欠正面図である。 本発明の医療用チューブ体の第3の実施形態を示した縦断面図である。 本発明の医療用チューブ体の使用例を示した正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、図1〜6において、図示左側が、最初に体内に導入される医療用チューブ体の先端側であり、図示右側が、コネクタ等が接続されたり、医師等の手技者によって操作されたりする医療用チューブ体の基端側である。
図1は、本発明の医療用チューブ体の第1の実施形態を示した一部切欠正面図である。また、図2は、本発明の医療用チューブ体の第1の実施形態を示した縦断面図である。
図1及び図2に示すように、医療用チューブ体10は、長尺のチューブ状である内層2の外周に、素線31、32が一方向の螺旋状に巻回された補強材としてのコイル3が積層されており、コイル3及びコイル3が存在しない部分に位置する内層2は、外層4で被覆されてなる。
上記医療用チューブ体10としては、カテーテルチューブであるのが好ましい。
医療用チューブ体10がカテーテルチューブである場合、一般的には、全長は1000mm〜2000mm、外径は0.5mm〜2.5mm、内径は0.4mm〜2.3mmである。
第1の実施形態の医療用チューブ体10はカテーテルチューブであり、その全長は約1500mm、外径は1.0mm、内径は0.8mmである。
上記内層2は、軸方向の中心に、ガイドワイヤなどを挿入するためのルーメンを有する、長尺のチューブ状である。
内層2は可撓性を有する樹脂又はエラストマーから構成されている。樹脂又はエラストマーとしては、特に限定されるものではないが、上記ルーメンにガイドワイヤなどの他のデバイスを挿通させた場合の摩擦抵抗が小さく、層としての耐久性にも優れているので、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂が好ましい。
上記内層2の外周には、補強材としての上記コイル3が積層されている。コイル3は、素線31、32が、内層2の外周に一方向の螺旋状に巻回されてなる。
上記素線31、32は、補強材として機能するものであれば特には限定されず、金属線又は非金属線のいずれであってもよい。また、放射線不透過性であっても、放射線透過性であってもよい。
上記金属線を構成する金属としては、ステンレス鋼、タングステン、ニッケル−チタン合金などの形状記憶合金等が挙げられる。上記非金属線としては、例えば樹脂線が挙げられる。
なお、第1の実施形態に用いられている素線31、32は、ステンレス鋼から構成されている。
上記素線は、長尺の線状のものであればよく、その形状は特には限定されない。例えば、横断面が長方形の平線や、横断面が円形の丸線が用いられる。また、横断面が、楕円形、長方形の角部に丸みを有する扁平形、楕円形の一部に窪みを有するビーンズ形等の素線も用いることができる。中でも、巻回させ易く、得られる医療用チューブ体の柔軟性及び耐キンク性を調整し易いので、横断面が長方形の平線又は横断面が円形の丸線が好ましい。さらに、医療用チューブ体の柔軟性及び耐キンク性を損なうことなく補強材の厚さを薄くすることができ、即ち、優れた柔軟性及び耐キンク性を保持しつつ、医療用チューブ体の外径を小さくできるので、横断面が長方形の平線がより好ましい。第1の実施形態の素線31、32は、横断面が長方形の平線であり、平線の長辺が内層2の外周に積層されるように巻回されている。第1の実施形態においては、素線31、32は同じ大きさの平線を用いているが、幅(長辺の長さ)、厚さ(短辺の長さ)等の異なる平線を組み合わせて用いてもよい。また、平線と丸線との組み合わせなど、異なる形状の素線を組み合わせて用いてもよい。
上記コイル3は、2条の素線31、32が、内層2の外周上に同方向の螺旋状に巻回されてなり、コイル3において素線31と素線32とが軸方向に交互に現れる構成とされている。なお、上記コイルは、2条の素線から構成されるものに限定されず、1条の素線から構成されていてもよく、3条以上の素線が巻回されて構成されていてもよい。素線が不規則に変化する点を生じさせることなく巻回させ易く、また、得られる医療用チューブ体の柔軟性及び耐キンク性を調整し易いので、2条〜4条であるのが好ましく、2条又は3条であるのがより好ましい。
上記コイル3は、医療用チューブ体10の基端部101及び先端部102とでは、素線の配置、巻きピッチ及び巻き角度が異なるように構成されている。ここで、基端部101及び先端部102は、相対的な位置関係をいうものであって、得られる医療用チューブ体10に求められる柔軟性、耐キンク性等に応じて、基端部101及び先端部102の範囲は適宜調整してよい。好ましくは、先端部102は、医療用チューブ体10の最先端部を含む範囲とされる。
基端部101では、コイル3を構成する素線31、32は1本持ちとなるように巻回されている。1本持ちとは、素線31、32が接することなく、素線31、32との間に距離を有するように、1本の状態で巻回されている状態をいう。
基端部101でのコイル3を構成する素線31、32の巻きピッチ、即ち、素線31同士の間隔及び素線32同士の間隔は、第1のピッチL1とされている。
また、基端部101でのコイル3を構成する素線31、32の巻き角度、即ち、医療用チューブ体10の軸方向に対し、素線31、32がなす鋭角側の角度は、第1の角度α1とされている。
先端部102では、コイル3を構成する素線31、32は多数本持ちとなるように巻回されている。多数本持ちとは、コイルを構成する素線の複数本が接し、素線束として巻回されている状態である。第1の実施形態では、素線31、32の2本が幅方向に接するように巻回され、素線31、32の2本の素線束からなる2本持ちとされている。
多数本持ちとされた素線31、32は、素線31、32同士が幅方向に接しているのみで、接着等で相互に接合されていないのが好ましい。先端部102のコイル3を、相互に接合されていない多数本持ちとして構成することで、医療用チューブ体10の先端部102が、例えば湾曲した血管等を進む場合などは、先端部102の素線31、32が、他方の素線に拘束されることなく医療用チューブ体10の湾曲に応じて追従することが可能であり、それにより、非常に優れた柔軟性を発現する。また、素線31、32が幅方向に接していることで素線束としての見かけの幅は大きくなるので、優れた柔軟性は保持しつつ、非常に優れた耐キンク性を発現する。
先端部102でのコイル3を構成する素線31、32の巻きピッチ、即ち、素線31同士の間隔及び素線32同士の間隔は、第2のピッチL2とされている。
また、先端部102でのコイル3を構成する素線31、32の巻き角度、即ち、医療用チューブ体10の軸方向に対し、素線31及び素線32がなす鋭角側の角度は、第2の角度α2とされている。
先端部102の第2のピッチL2は、基端部101の第1のピッチL1よりも小さくなるように構成されている。好ましくは、第2のピッチL2は、第1のピッチL1の1/2以下とされている。また、先端部102の第2の角度α2は、基端部101の第1の角度α1よりも大きくなるように構成されている。
即ち、コイル3は、先端部102において、複数本持ちの素線束が、小さい巻きピッチで巻き角度が大きくなるように構成されている。このように構成することで、医療用チューブ体10の先端部102において、優れた柔軟性及び優れた耐キンク性が両立される。
上記基端部101と上記先端部102との間には、中間部103が形成されているのが好ましい。中間部103は、基端部101と先端部102との間で構成が徐々に変化する部分であり、基端部101と先端部102との間に位置していればよく、得られる医療用チューブ体10に求められる柔軟性、耐キンク性等に応じて、その範囲は適宜調整してよい。
中間部103の基端は、上記基端部101と同様の構成を有している。即ち、中間部103の基端では、コイル3を構成する素線31、32は1本持ちとなるように巻回されており、コイル3を構成する素線31、32の巻きピッチ、即ち、素線31同士の間隔及び素線32同士の間隔は、基端部101と同様に第1のピッチL1とされている。また、中間部103の基端でのコイル3を構成する素線31、32の巻き角度、即ち、医療用チューブ体10の軸方向に対し、素線31、32がなす鋭角側の角度は、基端部101と同様に第1の角度α1とされている。
中間部103の先端は、上記先端部102と同様の構成を有している。即ち、中間部103の先端では、コイル3を構成する素線31、32は複数本持ちとなるように巻回されており、コイル3を構成する素線31、32の巻きピッチ、即ち、素線31同士の間隔及び素線32同士の間隔は、先端部102と同様に第2のピッチL2とされている。また、中間部103の先端でのコイル3を構成する素線31、32の巻き角度、即ち、医療用チューブ体10の軸方向に対し、素線31及び素線32がなす鋭角側の角度は、先端部102と同様に第2の角度α2とされている。
中間部103の基端から先端にかけては、コイル3を構成する素線31、32の巻きピッチは漸減されている。中間部103において、素線31の巻きピッチと素線32の巻きピッチとは、同じ割合で漸減されるのではなく、巻きピッチの減少割合を若干異ならせることで、基端の1本持ちから、先端の複数本持ちに徐々に変化するように構成されている。
一方、コイル3を構成する素線31、32の巻き角度、即ち、医療用チューブ体10の軸方向に対し、素線31、32がなす鋭角側の角度は、中間部103の基端から先端にかけて漸増されている。
このように、コイル3を構成する素線31、32の巻きピッチが漸減し、かつ、コイル3を構成する素線31、32の巻き角度が漸増する中間部103を設けることで、医療用チューブ体10において、基端部101から先端部102に向かって柔軟性、耐キンク性等の物性が徐々に変化する。従って、医療用チューブ体10の柔軟性、耐キンク性等が急に変化する点がなく、また、これらの物性を調整し易い。
また、上記コイル3は、基端部101から先端部102まで延びる多条の素線から構成され、先端部102の素線束は、素線の条数と同数の多数本持ちとされているのが好ましい。第1の実施形態において、コイル3は、素線31及び素線32の2条の素線から構成されているが、各素線31、32は、途中で途切れることなく、基端部101から先端部102まで延びており、先端部102では、用いている素線(素線31、32)の条数と同数の2本の多数本持ちとされている。
このように構成することで、素線31、32を、基端部101から先端部102まで、巻きピッチ、巻き角度等を調整しながら、途中で途切れることなく巻回させることができるので、医療用チューブ体10を容易に得ることができ、加えて、先端部101、基端部102、中間部103等の境界やその他の部分において、コイル3の継ぎ目が存在しないので、医療用チューブ体10において、柔軟性、耐キンク性等の物性が急に変化したり、不規則に変化したりする部分が生じることがない。
上記外層4は、コイル3及びコイル3が存在しない部分に位置する内層2を被覆している。
上記外層4は可撓性を有する樹脂又はエラストマーから構成されている。樹脂又はエラストマーとしては、コイル3及び内層2に積層可能であれば特に限定されるものではないが、ポリアミド系樹脂、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系樹脂、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられる。中でも、層としての耐久性に優れ、必要に応じて滑り性を向上させるためのコーティング層をさらに積層し易いので、ポリアミド系樹脂又はポリアミド系エラストマーが好ましい。
図3は、本発明の医療用チューブ体の第2の実施形態を示した縦断面図である。
第2の実施形態の医療用チューブ体11は、第1の実施形態のコイル3に代えて、コイル5が用いられている。
第1の実施形態では、横断面が長方形の平線である素線31、32から構成されたコイル3が用いられていたが、図3に示す第2の実施形態の医療用チューブ体11では、コイル3に代えて、横断面が円形の丸線である素線51、52から構成されたコイル5が用いられており、かつ、コイル5及びコイル5が存在しない部分に位置する内層2が、外層6で被覆されている以外は、第1の実施形態と同様である。
外層6は、上記外層4と同様の材料から構成されている。
このように、丸線である素線51、52からなるコイル5を用いることで、コイル5を内層2の外周上に巻回させ易く、得られる医療用チューブ体11の柔軟性及び耐キンク性を調整し易いので、このような第2の実施形態も好ましい。
図4は、本発明の医療用チューブ体の第3の実施形態を示した一部切欠正面図であり、図5は、本発明の医療用チューブ体の第3の実施形態を示した縦断面図である。
第3の実施形態の医療用チューブ体12は、第1の実施形態のコイル3に代えて、コイル7が用いられている。
第1の実施形態では、2条の素線31、32から構成されたコイル3が用いられていたが、図4及び5に示す第3の実施形態の実施形態の医療用チューブ体12では、コイル3に代えて、3条の素線71、72、73から構成されているコイル7が用いられており、かつ、コイル7及びコイル7が存在しない部分に位置する内層2が、外層8で被覆されている以外は、第1の実施形態と同様である。
上記素線71、72、73は、第1の実施形態の上記素線31、32と同様の平線であり、基端部104では、巻きピッチが第1のピッチL3及び巻き角度が第1の角度α3となるように1本持ちで巻回されており、先端部105では、用いている素線の条数と同じ3本の多数本持ちとされ、巻きピッチが第1のピッチL3よりも小さい第2のピッチL4で、かつ、巻き角度が第1の角度α3よりも大きい第2の角度α4となるように巻回されている。
また、基端部104と先端部105との間には、素線71、72、73の巻きピッチが漸減し、かつ、素線71、72、73の巻き角度が漸増する中間部106が設けられており、第1の実施形態と同様に、基端部104から先端部105に向かって、柔軟性、耐キンク性等の物性が徐々に変化するように構成されている。
上記外層8は、上記外層4と同様の材料から構成されている。
このように、3条の素線71、72、73からなるコイル7を用いた場合も、コイル7を内層2の外周上に巻回させ易く、また、得られる医療用チューブ体12の柔軟性及び耐キンク性を調整し易く、さらに、素線71、72、73の厚さを薄くすることができ、第1の実施形態の場合と同様に、優れた柔軟性及び耐キンク性を保持しつつ医療用チューブ体12の外径を小さくできるので、このような第3の実施形態も好ましい。
上記医療用チューブ体10、11、12の製造方法は限定されるものではないが、例えば以下の製造方法が好ましい。
まず、所望の大きさを有し、表面がフッ素系樹脂などで離型処理された芯金を用い、この芯金の外周に内層2をチューブ体に形成する。
次に、内層2の外周に、ステンレス鋼などからなる素線31、32、51、52、71、72、73を螺旋状に巻回させ、補強材となるコイル3、5、7を内層2上に積層する。この時、コイル3、5、7が、基端部101、104では第1のピッチL1、L3及び第1の角度α1、α3を有し、先端部102、105では第2のピッチL2、L4及び第2の角度α2、α4を有するように、巻回条件を調整する。
その後、芯金を内層2から抜き取り、外層4、6、8を、ディッピング等により、コイル3、5、7及びコイルが存在していない部分の内層2上に積層し、乾燥させることで医療用チューブ体10、11、12が得られる。
本発明の医療用チューブ体は、コネクタ等に接続され、用いられる。
図6は、本発明の医療用チューブ体の使用例を示した正面図である。図6では、第1の実施形態の医療用チューブ体10の基端にコネクタ9が接続され、カテーテルとされている。
例えば、医療用チューブ体10は、予め体内の血管等に挿入された図示しないガイドワイヤに沿って、先端から体内に挿入される。血管等は複雑に湾曲しているが、本発明の医療用チューブ体10は、先端部において、非常に優れた柔軟性と、非常に優れた耐キンク性とを両立しているので、体内へ挿入している際に、治療部位或いは検査部位に到達する前に医療用チューブ体10を進めることができなくなったり、血管等を傷付けたり、途中の湾曲部等で折れ曲がってしまったりすることがない。
医療用チューブ体10が治療部位或いは検査部位に到達し、位置決めされた後、上記ガイドワイヤは医療用チューブ体10から抜去される。その後、コネクタ9から、必要に応じて、ステント、他のガイドワイヤ、他のカテーテル等の部材を挿入することで、治療、検査等が行われる。
治療又は検査が終了した後、医療用チューブ体10は体外へ引き出される。
10、11、12・・・医療用チューブ体
2・・・内層
3、5、7・・・コイル
31、32、51、52、71、72、73・・・素線
4、6、8・・・外層
101、104・・・基端部
102、105・・・先端部
103、106・・・中間部
9・・・コネクタ

Claims (3)

  1. チューブ状の内層、前記内層の外周に積層された補強材、及び前記補強材を覆う外層から構成され、かつ、基端部及び先端部を有する医療用チューブ体であって、
    前記補強材は、素線が前記内層の外周に螺旋状に巻回されたコイルからなり、
    前記基端部では、前記コイルは、前記素線が第1のピッチを有し、かつ、前記医療用チューブ体の軸方向に対する前記素線の鋭角側の巻き角度が第1の角度となるように、1本持ちで巻回されており、
    前記先端部では、前記コイルは、隣り合う前記素線の複数本が、素線束となるように接して多数本持ちとされており、前記素線は、前記第1のピッチよりも小さい第2のピッチを有し、かつ、前記医療用チューブ体の軸方向に対する前記素線の鋭角側の巻き角度が前記第1の角度よりも大きい第2の角度をなすように巻回されてなる、医療用チューブ体。
  2. 前記基端部と前記先端部との間に中間部を有し、
    前記中間部の基端では、前記コイルは、前記素線が前記第1のピッチを有し、かつ、前記医療用チューブ体の軸方向に対する前記素線の鋭角側の巻き角度が前記第1の角度となるように、1本持ちで巻回されており、
    前記中間部の基端から先端側に向けて、前記素線の巻きピッチが漸減され、かつ、前記医療用チューブ体の軸方向に対する前記素線の鋭角側の巻き角度が漸増されることにより、
    前記中間部の先端では、前記コイルは、前記素線が前記先端部と同じ多数本持ちとされており、前記素線は前記第2のピッチを有し、かつ、前記医療用チューブ体の軸方向に対する前記素線の鋭角側の巻き角度が前記第2の角度をなすように巻回されてなる、請求項1に記載の医療用チューブ体。
  3. 前記コイルは、前記基端部から前記先端部まで延びる多条の素線から構成されており、
    前記先端部の前記素線束は、前記素線の条数と同数の多数本持ちとされている、請求項1又は2に記載の医療用チューブ体。
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