JP2016011156A - ボトル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筒状の胴部13と、胴部13のボトル軸O方向の両端にそれぞれ連なる口部側筒部(連結部15)及び底部側筒部(ヒール部14a)と、を備え、胴部13には、ボトル軸O方向と直交する横断面で、ボトル軸O方向の一方側から他方側に向かうに従い胴部13の断面形状を円形状から角形状に漸変させる漸変部22,23が形成される。
【選択図】図1
Description
しかし、単に胴部の凹凸形状のサイズの変化でボトルの内容量を調整しようとすると、減圧吸収容量や強度が確保できなくなったり、ボトルの外観が損なわれる等の課題があり、外観寸法を維持しつつ、内容量の調整を行うことに改善の余地があった。
本発明に係るボトルによれば、胴部にその断面形状を円形状から角形状に漸変させる漸変部を形成することで、口部側筒部及び底部側筒部は規定寸法としてボトルの外径を変更せずに、ボトルの内容量の調整を行うことが可能となる。このため、ボトルの自販機適性等を維持しつつ、胴部に凹凸形状を形成するのみで内容量を調整する場合と比べて、ボトルの内容量の調整量を大きくすることができる。また、胴部の凹凸形状のサイズを適正に維持でき、ボトルの外観や減圧吸収容量等への影響を抑えることができる。
この場合、ボトルが軸中心に回転しても、口部側筒部及び底部側筒部が自動販売機等でガイドに接する際の状態が一定になるため、例えば口部側筒部及び底部側筒部の横断面形状が角形状である場合と比べて、自販機適性等を良好に維持することができる。
この場合、ボトルの内圧の変化に伴うパネル部の径方向の変形に加え、胴部全体を捩じるように変形させて膨張又は収縮させて、内圧変化の吸収容量を高めることができる。また、パネル部間の柱部が胴部の補強リブとなり、径方向の力に対する抗力を高めて胴部の剛性を確保することができる。さらに、パネル部が周方向に傾斜するように形成されることで、パネル面積を大きく確保し、減圧吸収容量を大きくすることができる。
図1、図2に示すボトル1は、図中上から順に、口部11、肩部12、胴部13、及び底部14を備える。これら11〜14は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させた状態で、この共通軸方向の一方側から他方側に向けて連設される。ボトル1は、例えば2軸延伸ブロー成形によりポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料で一体に形成される。
肩部12は、口部11の下方で下方に向かうに従い漸次拡径するように形成される。図示の例では、肩部12は外側から見て凹状に形成される。
連結部15の下方には、筒状の胴部13における円筒状の上端部21が連なる。連結部15の縮径部15bと胴部13の上端部21とは、互いに同径とされる。縮径部15bと上端部21との間には、径方向の内側に向けて窪む上周溝16が全周に渡って形成される。
これにより、胴部13の横断面における前記六角形状の各頂点25は、胴部13を径方向の外側から見た側面視(図1、図2)で、ボトル軸O方向に対して周方向に傾斜するように延びる稜線25aを呈する。具体的に、前記稜線25aは、上側に向かうほど上方から見て左回り(口部11に螺着するキャップを緩める方向)に位置するように、ボトル軸O方向に対して傾斜して延びる。前記頂点25には、径方向外側に向けて突となる丸面取りが施され、この面取り部分の周方向の両端をそれぞれ結ぶ二本の曲線が前記稜線25aとなって現れる。
これにより、パネル部27及び柱部28は、胴部13を径方向の外側から見た側面視で、ボトル軸O方向に対して周方向に傾斜するように形成される。図示の例では、パネル部27の前記側面視の形状は、ボトル軸O方向に長く下辺がやや短い逆台形状とされる。各パネル部27の四つの角部は丸面取り状に湾曲し、内圧変化で変形した際にも応力集中を緩和する。
各柱部28の外面と上下端部21,24のそれぞれの外面とは、互いに段差なく連なる。これにより、例えばボトル内圧の変化時等に各柱部28及び上下端部21,24の外面上で応力が集中する箇所が生じることを抑制する。
なお、くびれ部26を設けることで、パネル部27及び柱部28は、径方向にも若干傾斜することとなる。
胴部13は、ボトル1内の減圧発生に伴うパネル部27の径方向内側への陥没変形に加え、胴部13全体が捩じれ変形するように縮径変形することで、より大きな減圧吸収機能を発揮する。逆に、胴部13は、パネル部27の径方向外側への膨出変形に加え、胴部13全体が捩じれ変形するように拡径変形することで、より大きな増圧吸収機能を発揮する。パネル部27が周方向に傾斜するように形成されることで、パネル面積を大きく確保可能となる。パネル部27間の柱部28は補強リブとして機能し、径方向の力に対する抗力を高めて胴部13の剛性を確保する。
また、単に胴部13の凹凸形状のサイズの変化でボトル1の内容量を調整しようとすると、内容量の調整量が大きい場合、胴部13の外観が損なわれたりパネル部27や柱部28の機能が損なわれることが考えられるが、これに対し、本実施形態によれば、胴部13の凹凸形状のサイズを適正に維持でき、ボトル1の外観や胴部13の凹凸形状の機能への影響を抑えることができる。
次に、本発明の第二実施形態について図7、図8を参照して説明する。
この実施形態のボトル101は、前記第一実施形態に対して、ボトル軸O方向で短くなった胴部113の上端部21と連結部15との間に円筒状の上側胴部113aを有する点で特に異なる。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。図7において、図3〜図6に対応する断面位置を図1と同一の断面線で示す。
次に、本発明の第三実施形態について図9、図10を参照して説明する。
この実施形態のボトル201は、前記第一実施形態に対して、胴部213の横断面における角形状の各頂点125が呈する稜線125a、並びに胴部213のパネル部127及び柱部128が、周方向に傾斜せず、周方向位置を一定にして形成される点で特に異なる。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。図9において、図3〜図6に対応する断面位置を図1と同一の断面線で示す。
これにより、胴部213の横断面における前記六角形状の各頂点125が呈する稜線125aは、各稜線125aをそれぞれ径方向で正面から見たときに、ボトル軸O方向と略平行になるように形成される。前記頂点125には丸面取りが施され、この面取り部分の周方向の両端をそれぞれ結ぶ二本の曲線が前記稜線125aとなって現れる。
各柱部128の外面と上下端部21,24のそれぞれの外面とは、互いに段差なく連なる。
なお、くびれ部26を設けることで、パネル部127及び柱部128は、径方向に若干傾斜することとなる。
次に、本発明の第四実施形態について図11、図12を参照して説明する。
この実施形態のボトル301は、前記第一実施形態に対して、ボトル軸O方向で短くなった胴部313の上端部21と連結部15との間に前記上側胴部113aを有するとともに、胴部313の横断面における角形状の各頂点125が呈する稜線125a、並びに胴部313のパネル部127及び柱部128が、周方向に傾斜せず、周方向位置を一定にして形成される点で特に異なる。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。図11において、図3〜図6に対応する断面位置を図1と同一の断面線で示す。
胴部313は、第一実施形態に対して上側胴部113aを設けた分だけボトル軸O方向で短縮し、かつ前記稜線125a並びにパネル部127及び柱部128が、これらをそれぞれ径方向で正面から見たときに、ボトル軸O方向と略平行になるように形成される点を除き、第一実施形態と同様の構成を有する。
例えば、上記実施形態では、ボトルの一例として、口部側筒部及び底部側筒部の横断面が円形状で、この円形状が胴部のボトル軸O方向中間部で角形状となるように漸変部を設ける構成としたが、口部側筒部及び底部側筒部の横断面が角形状で、この角形状が胴部のボトル軸O方向中間部で円形状となるように漸変部を設ける構成としてもよい。
ボトルを形成する合成樹脂材料は、ポリエチレンテレフタレートに限らず、ポリエチレンナフタレート、非晶成ポリエステル等、又はこれらのブレンド材料等、適宜変更してもよい。
ボトルは単層構造体に限らず中間層を有する積層構造体としてもよい。中間層としては、例えばガスバリア性を有する樹脂材料からなる層、再生材からなる層、若しくは酸素吸収性を有する樹脂材料からなる層等が挙げられる。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
13,113,213,313 胴部
14a ヒール部(底部側筒部)
15 連結部(口部側筒部)
22 第一漸変部(漸変部)
23 第二漸変部(漸変部)
27,127 パネル部
28,128 柱部
O ボトル軸
Claims (3)
- 筒状の胴部と、前記胴部の軸方向の両端にそれぞれ連なる口部側筒部及び底部側筒部と、を備えるボトルにおいて、
前記胴部には、軸方向の一方側から他方側に向かうに従い、前記胴部における軸方向と直交する横断面の形状を円形状と角形状との間で漸変させる漸変部が形成されることを特徴とするボトル。 - 前記口部側筒部及び底部側筒部の横断面形状が円形状であることを特徴とする請求項1に記載のボトル。
- 前記胴部に、径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔を空けて複数形成されるとともに、周方向で互いに隣り合う前記パネル部の間が柱部として形成され、
前記パネル部及び柱部が、周方向に傾斜するように形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のボトル。
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