JP2016007691A - 加工工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単な構造で、部品点数が少なく、良好にバリ取りなどの加工を行うことができる加工工具を提供する。【解決手段】シリンダ2内に筒状ピストン3が摺動可能に挿入され、シリンダ2の端部に筒状のホルダー4が固定される。ホルダー4内には、傾動リング5がシリンダ2の中心軸に対し全方向に傾動可能に、複数のボール6を介して挿入される。刃具10を回転駆動するスピンドルモータ8は、傾動リング5内の同心位置に固定される。傾動リング5の外周面には、円錐状の円錐凹部が、一定の角度間隔で複数個形成され、ボール6が各々収容され保持される。ホルダー4の内周面には、複数のボール6を中心軸と平行に転動可能に保持する溝部41が、中心軸と平行に円錐凹部と同じ角度間隔で複数本形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、ロボットアームの先端などに取り付けられ、スピンドルモータにより超硬ロータリーバー、軸付砥石などの刃具を高速回転させて、ワークの面取り、バリ取り、ラッピングなどの加工を行う加工工具に関する。
従来、ロボットアームの先端などに取り付けられ、刃具をモータの出力軸の先端に取り付けて刃具を高速回転させ、製品のバリ取り加工などを行う加工工具として、下記の特許文献1に記載されるバリ取り装置が知られている。
このバリ取り装置は、モータの出力軸の先端に設けたチャックに刃具を取り付け、固定ケースの下部内に、モータを収納した傾動ケースが傾動可能に取り付けられ、モータの回転駆動により刃具を高速回転させてワークのバリ取りを行う際、刃具がワークに接触してそのラジアル方向に荷重を受けたとき、傾動荷重に応じて、傾動ケースを装置の中心軸に対して傾動させる構造である。
この従来のバリ取り装置は、傾動ケースを荷重印加時に安定して傾動させるために、傾動支持ピンケース内に、多数の傾動支持ピンが軸方向に摺動可能に且つ円周上に配置され、各傾動支持ピンにはコイルばねが外嵌され、傾動ケースの上端部に設けた受圧板の平面に、円周上の傾動支持ピンの先端を当接させ、傾動ケースの傾動に応じて、傾動支持ピンがコイルばねのばね力に抗して摺動するようにし、これにより、刃具がワークに接触してそのラジアル方向に荷重を受けたとき、その傾動荷重に応じて、傾動ケースを円滑に傾動させ、ワークから刃具が離れたときには、傾動ケースを中心軸位置にスムーズに戻すことができる。しかしながら、このバリ取り装置は、傾動ケースに多数の傾動支持ピン及びコイルばねを精度良く組み付ける必要があり、部品点数が増大し、構造が複雑化するため、製造コストが増大する課題があった。
特開2008−284677号公報 特許第5122022号公報
一方、別のバリ取り装置として、従来、上記特許文献2において、フローティング機構付きのバリ取り装置が提案されている。このバリ取り装置は、ピストンシリンダ内に円柱状のモータユニットが傾動可能に配設され、モータユニットの外周部にはフランジ状の内輪が取り付けられ、内輪は固定側の外輪に対し中心軸の回りでラジアル方向に傾動可能とされ、内輪の円周状の上面に空気圧が印加される。これにより、バリ取り作動時、モータユニットの出力軸の先端に取り付けた刃具にラジアル方向の荷重が印加されたとき、ある程度の傾動を許容して、ピストンシリンダや内輪の変形、摩耗を抑制し、安定的に荷重を受けるようにしている。
しかしながら、この従来のバリ取り装置は、モータユニットの外周部に取り付けた内輪の外周面が、軸方向に円弧状に形成され、モータユニット及び内輪を含む部分を、固定側の外輪内で、傾動可能な構造となっているものの、基本的に、モータユニットの出力軸である工具軸を、バリ取り装置の中心軸上で回転させ、工具軸を殆ど傾動させずに、バリ取りなどの加工を行う構造である。
このため、このバリ取り装置では、例えば、刃具の側面にワークが当たり、或いはワークが刃具の側面に当接したような場合、内輪は傾動するものの、内輪と外輪間の傾動方向の摩擦抵抗が大きく発生し、刃具が低荷重で円滑に傾動することは難しい。このため、刃具の側部がワークに大きく接触すると、ワークや刃具のラジアル方向に過大な荷重がかかり、ワークや刃具に損傷を与える課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、傾動可能なスピンドルモータの回転軸先端に取り付けられた刃具を、高速回転させてワークを加工する加工工具において、比較的簡単な構造で、部品点数が少なく、良好にバリ取りなどの加工を行うことができる加工工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の加工工具は、
スピンドルモータの回転軸先端に取り付けられたチャック部に刃具を挟持し、該刃具を該スピンドルモータにより回転駆動してワークを加工する加工工具において、
シリンダ内に筒状ピストンが摺動可能に挿入され、該シリンダの端部に筒状のホルダーが固定され、該ホルダー内には、傾動リングが該シリンダの中心軸に対し全方向に傾動可能に、複数のボールを介して挿入され、該スピンドルモータが該傾動リング内の同心位置に固定され、
該傾動リングの外周面には、該ボールを各々収容する円錐状の円錐凹部が、一定の角度間隔で複数個形成され、該ホルダーの内周面には、該複数のボールを該中心軸と平行に転動可能に保持する溝部が、該円錐凹部と同じ角度間隔で中心軸と平行に複数本形成され、
該シリンダ内に圧力空気が、該筒状ピストンの端面を該傾動リングの円環状の端面に接触させる方向に付勢するように供給され、
該刃具に対しラジアル方向の荷重が印加されて該スピンドルモータ及び該傾動リングが傾動したとき、該傾動リングの該円錐凹部に保持された該ボールが該ホルダーの該溝部内を該中心軸と平行に転動し、
該シリンダ内及び該ホルダー内の空気圧により該傾動リング及び該スピンドルモータの傾動状態が軸線位置に戻されることを特徴とする。
この加工工具によれば、ホルダー内に、傾動リングがシリンダの中心軸に対し全方向に傾動可能に、複数のボールを介して挿入され、スピンドルモータが傾動リング内の同心位置に固定され、傾動リングの外周面に、ボールを各々収容する円錐状の円錐凹部が、一定の角度間隔で複数個形成され、ホルダーの内周面に、複数のボールを中心軸と平行に転動可能に保持する溝部が、円錐凹部と同じ角度間隔で中心軸と平行に複数本形成されるので、刃具にラジアル方向の荷重が印加されたとき、非常に軽い負荷でスピンドルモータを含む傾動リングが円滑に傾動する。しかも、シリンダ内に圧力空気が、筒状ピストンの端面を傾動リングの円環状の端面に接触させる方向に付勢するように供給され、傾動リングの傾動時、その傾動を適度な力で軸線位置に復元させる方向に作用させることができる。
このため、加工時に刃具がワークと接触しラジアル方向に荷重を受けながらワークの加工を行うとき、適度な接触力を付与してバリ取り加工などを行うことができ、過大な接触力をワークに与えて損傷させることなく、良好にワークのバリ取り加工などを行うことができる。また、従来の傾動機構のように、高い寸法精度を必要とする多数の傾動支持ピンやコイルばねを使用せず、構造を簡単化することができるので、部品点数の大幅の削減とともに、各部品の加工工数を少なくし、製造コストを抑制することができる。
ここで、上記ホルダーの内周面の溝部は、横断面を略半円形状または略三角形として該中心軸と平行に形成することが好ましい。これによれば、傾動リングの傾動時の摩擦抵抗を小さくすることができる。
またここで、上記傾動リングの円環状の端面には、断面を略円弧状とする曲面膨出部を、上記筒状ピストンの端面と接触可能に形成することが好ましい。これによれば、傾動リングが傾動し筒状ピストンの端面と接触したとき、接触摩擦抵抗をさらに小さくして、傾動リングの傾動と軸線位置への復元をさらに円滑に行なうことができる。
またここで、上記筒状ピストンの外周面は、ゴムパッキン等のゴム性シール材を介さずに、上記シリンダの内周面に僅かな隙間を介して摺接させ、僅かな隙間を通して圧力空気が流れるように構成することが好ましい。これによれば、傾動リング及びスピンドルモータの傾動時、筒状ピストンが摺動する際、筒状ピストンの摺動摩擦抵抗を最少として、傾動リング及びスピンドルモータの傾動をさらに円滑に行なうことができる。
またここで、上記シリンダ内に供給され上記ホルダー内に流入した圧力空気を調整排気して該ホルダー内の空気の残圧を調整可能な排気路を、該ホルダーに設けることが好ましい。これによれば、空気供給圧力の調整に加えてシリンダ室及びホルダー内の残圧調整を、高い精度で行うことができ、これにより、加工工具の加工姿勢に関らず、安定して良好にワークの加工を行うことができる。
加工工具は、ワークの加工時、刃具を下向き、上向き、或いは横向きなどとして、任意の方向に刃具を向けて使用される。このため、そのような加工工具の各種姿勢状態に応じて、ピストン、傾動リング、及びスピンドルモータの自重が傾動リングと筒状ピストンとの接触摩擦抵抗に与える影響は、大きく変わる。そこで、このような加工工具の姿勢に応じて、空気供給圧力とともに、排気路からの排気量を調整することにより、ホルダー及びシリンダ内の残圧を調整し、加工工具の姿勢に関らず、傾動リングの傾動時における、スピンドルモータ及び刃具の傾動と軸線位置への復元動作を、極めてスムーズに行ない、安定して良好にワークの加工を行うことができる。
本発明の加工工具によれば、傾動可能なスピンドルモータの回転軸先端に取り付けられた刃具を、高速回転させてワークを加工する加工工具を、比較的簡単な構造で、且つ少ない部品点数で製造することができ、刃具とワークの接触時、安定してスピンドルモータを傾動させ、良好に加工を行うことができる。
本発明の一実施形態を示す加工工具の正面図である。 同加工工具の縦断面図である。 図2のIII-III断面図である。 図2のIV-IV断面図である。 傾動リング近傍部分を示す拡大縦断面図である。 (a)はホルダーの平面図、(b)はそのB−B断面図である。 (a)は傾動リングの平面図、(b)はその正面図、(c)はそのC−C断面図、(d)はそのD−D断面図である。 加工工具の使用状態を示す正面図である。 スピンドルモータ及び傾動リングの傾動時の縦断面図である。 スピンドルモータ、傾動リング及び筒状ピストンの上方摺動時の縦断面図である。 他の実施形態の加工工具の縦断面図である。 その加工工具の使用状態を示す正面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。この加工工具1は、図1に示すように、スピンドルモータ8の回転軸8aにチャック部20を取り付け、チャック部20にバリ取りなどの刃具10を挟持させ、スピンドルモータ8の回転駆動により刃具10を高速回転させて、ワークのバリ取り、面取り、ラッピング加工などを行う工具である。
加工工具1は、図2に示すように、ケース本体となるシリンダ2を有し、シリンダ2内に筒状ピストン3を摺動可能に挿入し、シリンダ2の端部に、傾動リング5を傾動可能に保持するホルダー4を固定し、傾動リング5内には、縦長で長尺のスピンドルモータ8が同心位置に貫通して固定されて構成される。スピンドルモータ8は、図9に示す如く、傾動リング5とともに、所定の角度範囲(α)内で傾動可能となるように、シリンダ2のシリンダ室21及び筒状ピストン3内で周囲に空間を配して配設されている。
シリンダ2の上部には取付ブラケット9が固定ねじ9aにより締め付け固定され、図8に示すように、加工工具1は、ロボットアームRAの先端などに、取付ブラケット9を介して取り付けられる。なお、図11、図12に示すように、加工工具1Aは、そのチャック部20に挟持した刃具10を上に向けて固定的に設置することもでき、この場合、ワークWをロボットアームRAの先端に取り付け、ワークWを動かしながら、ワークWの必要箇所を加工工具1Aの刃具10に接触させて、加工を行う。
スピンドルモータ8は、長尺縦長の円筒ケース内の上部(末端側)にモータ部を備え、モータ部の出力軸に直結される回転軸8aを、円筒ケースの下部(先端側)内に設けたアンギュラベアリングを介して軸支し、回転軸8aをダイレクトドライブするように構成される。回転軸8aの先端にはチャック部20が取り付けられ、チャック部20にバリ取り用などの刃具10が挟持される。これにより、加工工具1の先端に取り付けた刃具10を、スピンドルモータ8により高速回転させる。モータ部には、例えば約60000rpm前後で高速回転可能なブラシレスDCモータが使用され、スピンドルモータ8の回転軸8aの先端にチャック部20が取り付けられる。チャック部20は、例えばコレットチャックの外側にチャックナットを螺合させており、チャックナットを回して刃具10を締付固定する。
図2に示すように、シリンダ2内には、シリンダ室21が形成され、シリンダ室21内に、大径のフランジ部31を有する筒状ピストン3が下側からフランジ部31を挿入するように摺動可能に嵌挿される。大径のフランジ部31の直下には傾動リング5が当接して配設され、スピンドルモータ8及び傾動リング5の傾動または上下動に応じて、筒状ピストン3は所定の範囲でシリンダ2内を上下軸方向に摺動する。
また、シリンダ2には空気供給管7が接続され、空気供給管7を通してシリンダ室21に圧力空気が供給される。空気供給管7からシリンダ室21に供給される空気圧は、筒状ピストン3のフランジ部31の上部周囲に印加され、筒状ピストン3はこの空気圧により常時下側につまり傾動リング5を上から下に押圧するように付勢する。スピンドルモータ8は、筒状ピストン3の内側に挿入され、周囲の空間を介して傾動可能に筒状ピストン3内を貫通し、クランプ部材11により傾動リング5内に取り付けられる。
上記のように、シリンダ2の下端部には、傾動リング5を傾動可能に保持するホルダー4が、固定ねじ49により下側から締め付け固定される。ホルダー4は図6に示すように、円筒状に形成され、内部にはホルダー室42が形成される。また、ホルダー4の内側面には、図6に示す如く、ボール6を転動可能に保持するための溝部41が、8本、例えば45°の角度間隔をおいて軸方向(縦方向)に平行に形成される。これらの溝部41は、図6のように、横断面が略半円形状に形成され、傾動リング5の傾動時、ボール6が溝部41内を円滑に転動するようになっている。なお、溝部41は、横断面を略三角形状に形成することもでき、傾動リング5が傾動する際、ボール6の転動時の摩擦抵抗を小さくする断面形状とされる。
円筒状のホルダー4のホルダー室42内に、スピンドルモータ8の外周部に固定された傾動リング5が、複数のボール6(ここでは45°の角度間隔で配置された8個のボール)を介して、傾動可能に配設される。傾動リング5は、図7に示すように、円環状に形成され、内側の円形空間にスピンドルモータ8が挿入されて固定される。傾動リング5の外周面には、図7のように、円錐形状の円錐凹部51がボール6を収納保持するように複数個形成される。これらの円錐凹部51は、ホルダー4の内側に設けた溝部41と同様に、45°の角度間隔で8個形成され、各ボール6は、円錐凹部51と溝部41とにより内外から挟むように保持される構造となっている。
また、ホルダー4内の傾動リング5は、図9に示す如く、シリンダ2及び筒状ピストン3の中心軸(軸線)Cを基準軸として全方向に所定の角度範囲(例えばα=5°)で傾動可能とされる。図4に示す如く、ホルダー4のホルダー室42内には、溝部41とボール6と円錐凹部51との間に僅かな隙間が形成され、傾動リング5がボール6を介してガタツキなく円滑に傾動できる構造となっている。さらに、図5に示す如く、傾動リング5の円環状の上端面には、断面を略円弧状とする曲面膨出部52が筒状ピストン3の下端面と接触可能に形成される。
傾動リング5内には、図2,図5に示すように、縦長で長尺のスピンドルモータ8が同心位置に貫通して配置され、固定リング12によって固定される。固定リング12はスピンドルモータ8の外周部に、環状楔13によって固定され、その固定リング12は下側から固定ねじ14で傾動リング5の下面に締め付け固定される。さらに、図2,図5に示す如く、ホルダー4の下側には、傾動リング5を下側から支持する円環状のクランプ部材11が固定ねじ49により締め付け固定される。この円環状のクランプ部材11には、図5に示すように、内周部に凸状円環部15が上方に突き出すように形成され、傾動リング5は、最下位位置においてその下面を凸状円環部15に当接させて支持され、傾動時には、図9のように、傾動リング5の一部が凸状円環部15の一部に支持される状態となる。
さらに、図3に示すように、ホルダー4には、内部の空気圧(残圧)を抜くために、排気管17が接続される。上記のように、シリンダ2のシリンダ室21及びホルダー4内には、空気供給管7から圧力空気が供給され、傾動リング5及びスピンドルモータ8の傾動時、その空気圧によりスピンドルモータ8は軸線C位置に戻される復元力が生じるが、空気供給管7から圧力空気を供給するとともに、ホルダー4の排気管17から調整された流量の空気を排気して、シリンダ室21及びホルダー4内の空気圧を、加工工具1の使用姿勢などに応じて、良好に調整できるようになっている。
すなわち、図2に示す如く、加工工具1がそのチャック部20で挟持した刃具10を下方に向けて配置される場合、スピンドルモータ8の外周部に固定された傾動リング5は、ホルダー4内において、水平状態でクランプ部材11の凸状円環部15(図5)上に保持され、筒状ピストン3、傾動リング5、及びスピンドルモータ8の自重がクランプ部材11の凸状円環部15上にかかって支持され、刃具10にラジアル方向の荷重が印加されたとき、図9のように、傾動リング5及びスピンドルモータ8は、非常に軽く傾動し、且つ円滑に軸線C位置に戻る構造となっている。
シリンダ2内に供給される圧力空気は、傾動リング5及びスピンドルモータ8の傾動を、加工工具1の軸線(中心軸)Cの位置に戻すように作用するが、この圧力空気は、バリ取りなどの加工時に、刃具10がワークに接触してラジアル方向の力を受けたとき、その反力として、作用する。このため、その供給圧(供給量)及び排気量を調整することにより、ホルダー4内の空気圧つまり残圧を調整し、傾動リング5の上面にかかる空気圧を調整して、傾動リング5つまり刃具10の傾動反力を小さくし、且つ復元つまり戻り傾動を円滑に行なうことができる、最少の圧力としている。このように、傾動リング5内の残圧を調整して、傾動リング5及びスピンドルモータ8の、中立の軸線C位置への復元力及び傾動時のワークにかかる刃具10の反力(押圧力)が調整され、バリ取りなどの加工が損傷なく良好に行われるようにしている。
加工工具1は、図8に示すように、ロボットアームRAの先端に取り付けられ、ワークWに刃具10を接触させてバリ取りなどの加工を行うが、常に鉛直状態で使用されるのではなく、上向き、下向き、横向き等各種の姿勢で使用される。このため、シリンダ2に供給される圧力空気の供給圧(供給量)は、加工工具1の作動姿勢(上向き、下向き、横向き等)に応じて、及びワークの材質(硬質のスチール、軟質のアルミニウムなど)に応じて調整され、同時に、排気管17からの排気量もそれらの条件に応じて調整され、シリンダ室21内及びホルダー4のホルダー室42内の残圧が調整される。例えば、図8に示す加工工具1の使用姿勢では、主要姿勢として刃具10が下向き姿勢となるので、筒状ピストン3、傾動リング5、及びスピンドルモータ8の自重がそのまま傾動リング5の上面に復元力としてかかり、シリンダ室21内及びホルダー4のホルダー室42内の残圧は、最少となるように供給圧及び排気量が調整される。
一方、図11に示す加工工具1Aのように、刃具10を上向きにする使用姿勢では、傾動時、筒状ピストン3、傾動リング5、及びスピンドルモータ8の自重がシリンダ室21内及びホルダー4のホルダー室42内の残圧を上昇させる方向にかかる場合、圧力空気の供給圧(供給量)及び残圧は高く調整され、横向き姿勢で加工工具1を使用する場合、圧力空気の供給圧(供給量)及び残圧は中間的な値に調整されることとなる。
図2に示す加工工具1のスピンドルモータ8は、その外周部に傾動リング5を取り付けた状態で、シリンダ2内の筒状ピストン3内に下側から、その回転軸8aを下向き挿入され、傾動リング5の外周部に8個のボール6を介してホルダー4を嵌め、円環状のクランプ部材11を嵌め込み、固定ねじ49を用いてホルダー4をシリンダ2の下面に締め付け固定する。
スピンドルモータ8の下部の回転軸8aの先端にチャック部20が取り付けられる。チャック部20には、加工種類に応じて、超硬ロータリーバー、軸付砥石などの刃具10が挟持される。クランプ部材11とスピンドルモータ8の下部との間に、軟質の防塵カバー19が取り付けられ、同様に、取付ブラケット9とスピンドルモータ8の上部間に、軟質の防塵カバー18がスピンドルモータ8の周囲を覆うように取り付けられる。
次に、上記構成の加工工具1の動作を説明すると、上述のように加工工具1は、図8に示す如く、ロボットアームRAの先端に、取付ブラケット9を介して取り付けられる。
加工工具1先端のチャック部20には、実施される加工(例えば、バリ取り、鋭角角部の切削加工または研磨加工など)に応じて、例えば、超硬ロータリーバー、軸付砥石などの刃具10が取り付けられる。図8に示すように、被加工物のワークWは例えば加工テーブル上に固定される。
また、シリンダ2内に供給する圧力空気の供給圧(供給量)及び排気量が、ワークWの材質(硬質のスチール、軟質のアルミニウムなど)に応じて、調整され、シリンダ室21内及びホルダー4のホルダー室42内の空気圧の残圧が調整される。例えば、スチールのようにワークが硬質の場合、排気管17からの排気量を最少とし、圧力空気の供給量(供給圧)を大きくし、ホルダー室42内の残圧を高く調整する。ワークがアルミニウムのような軟質の場合、排気管17からの排気量を多くし、圧力空気の供給量(供給圧)を少なくして、ホルダー室42内の残圧を低くするように調整する。
図8のように、ロボットを使用してバリ取り加工を行なう場合、通常のロボット動作と同様に、予めティーチングモードにてロボットをティーチング動作させ、動作に必要な座標データを取得する。このようなティーチングモードでは、ロボットアームRAの姿勢と動きを制御しながら、刃具10の切削面をワークWのバリに適正に接触するように、ワークWの加工線に沿って移動させ、その移動軌跡に従って座標データを取り込み、記憶させる。
プレイバック時、ティーチング時に記憶した座標データを読み出し、ロボットアームRAを運転制御して、加工を行なう。バリ取りなどの加工運転に入り、スピンドルモータ8が起動されると、その回転軸8a、チャック部20、及び刃具10が例えば約60000rpmの高速回転で回転駆動される。
図8のように、ワークWが加工テーブル上に固定され、加工工具1がロボットアームRAに取着される場合、ロボットアームRAの動作により、高速回転する刃具10を動かしてワークWのエッジ部に接触させ、刃具10を座標データに基づき移動させながら、高速回転する刃具10によりワークWのエッジ部のバリを削り取るように、バリ取りが行われる。
加工時、高速回転する刃具10の先端側面がワークWのエッジ部に接触し、刃具10が側方(ラジアル方向)からの荷重を受けると、図9に示すように、スピンドルモータ8及び傾動リング5がシリンダ2に対しその荷重に応じた角度だけ、工具の軸線C上から、最大傾斜角度αの角度範囲内で、傾動する。このとき、傾動リング5は、ホルダー4内で、8個のボール6を介して、軸線Cに対し傾動リング5内の中心点Sの周りで、荷重方向に傾動する。
この傾動リング5の傾動は、シリンダ室21内の空気圧による筒状ピストン3の下方への付勢力に抗して行われ、この際、傾動リング5内のスピンドルモータ8の高速回転動作の影響もあって、傾動リング5には振動や揺動が発生しやすい。しかしながら、シリンダ2のシリンダ室21内及びホルダー4のホルダー室42内に適正な空気圧が印加されているため、傾動リング5の振動や揺動は良好に吸収され、スピンドルモータ8の異常な振動や揺動は防止される。
このように、スピンドルモータ8、刃具10を含む傾動リング5が傾動する際の振動や揺動は、シリンダ室21内及びホルダー室42内の適正な空気圧により吸収され、刃具10がワークWに接触し刃具10が傾動リング5及びスピンドルモータ8と共に傾動する際、スムーズに傾動すると共に、刃具10がワークWから離れ、傾動荷重の消失時には、シリンダ室21内及びホルダー室42内の残圧により、スピンドルモータ8を、スムーズに軸線C位置に復帰させることができる。
さらに、シリンダ室21内及びホルダー室42内に印加される適正な空気圧は、筒状ピストン3のフランジ部31の上面及び傾動リング5の上面に均一に印加されるため、刃具10の傾動方向に関らず、スピンドルモータ8を含む傾動リング5に均一な復元力を発生させ、その復元力によって刃具10をワークWに接触させ、バリ取りなどを良好に行うことができる。
一方、刃具10の先端部がワークWの上面に当り、刃具10がワークWから上方向の押上力を受けた場合、図10に示すように、傾動リング5は、周囲に配した8個のボール6を介して、ホルダー4のホルダー室42内を、水平状態のまま上昇し、上方の筒状ピストン3を押し上げるように動作する。このとき、傾動リング5と筒状ピストン3は、シリンダ室21内及びホルダー室42内に均一にかかる適度な残圧に抗してスムーズに上昇する。このため、刃具10がワークWから受ける軸方向の押上力は良好に吸収され、刃具10の破損などを回避することができる。
このように、ホルダー4内の傾動リング5がその外周部に配した8個のボール6を介してスムーズに傾動し、傾動時の復元力が、シリンダ室21内及びホルダー室42内に供給される空気圧により均一に付与されるため、刃具10がワークWを押圧する力を、その復元力により安定して生じさせ、刃具10がワークWから離れた際、刃具10及びスピンドルモータ8を含む傾動リング5の傾動状態を、工具の軸線上までスムーズに戻すことができる。
なお、上記実施形態では、刃具10として、バリ取り用の工具を使用したが、ラッピング用の砥石または研削用の工具を使用して、ラッピング加工或は面取りなどの研削加工を行うこともできる。
図11、図12は他の実施形態の加工工具1Aを示している。この加工工具1Aは、図11に示すように、スタンド60の上に、刃具10を上向きに取り付けられ、使用される。なお、この実施形態の加工工具1Aの説明では、上記実施形態の加工工具1と同様な構成部分については、上記と同じ符号を図11,12に付して、その説明は省略する。
加工工具1Aは、図12に示すように、下部にスタンド60を取り付けて形成され、上部に設けたチャック部20に刃具10を上向きに挟持させて、スタンド60を基台などの上に固定し、ワークWはロボットアームRAの先端に取り付けられ、ワークWを動かしながら、ワークWの必要箇所を加工工具1Aの刃具10に接触させて、バリ取り加工などを行う。
図11に示すように、スタンド60上にシリンダ2が固定ねじ9aにより固定される。シリンダ2内に筒状ピストン3が摺動可能に挿入され、シリンダ2の上部に、傾動リング5を傾動可能に保持するホルダー4が固定される。傾動リング5内には、縦長で長尺のスピンドルモータ8が同心位置に貫通して固定される。スピンドルモータ8は、傾動リング5とともに、所定の角度範囲内で傾動可能となるように、シリンダ2のシリンダ室21及び筒状ピストン3内で周囲に空間を配して配置される。
図11に示す如く、シリンダ2内には、シリンダ室21が形成され、シリンダ室21内に、大径のフランジ部31を有する筒状ピストン3が上側からフランジ部31を挿入するように摺動可能に嵌挿される。大径のフランジ部31の真上には傾動リング5が当接して配設され、スピンドルモータ8及び傾動リング5の傾動または上下動に応じて、筒状ピストン3は所定の範囲でシリンダ2内を上下軸方向に摺動する。
シリンダ2のシリンダ室21に圧力空気を供給するように、空気供給管7がシリンダ2に接続される。シリンダ室21に空気供給管7を通して供給される空気圧は、筒状ピストン3の外周部のフランジ部31の周囲に印加され、筒状ピストン3はこの空気圧により上側に付勢される。スピンドルモータ8は、筒状ピストン3の内側に挿入され、周囲の空間を介して傾動可能に筒状ピストン3内を貫通する。
シリンダ2の上部には、傾動リング5を傾動可能に保持するホルダー4が、固定ねじ49により上側から締め付け固定される。ホルダー4は、円筒状に形成され、内部にはホルダー室42が形成される。また、ホルダー4の内周面には、ボール6を転動可能に保持するための溝部41が、8本、例えば45°の角度間隔をおいて軸方向(縦方向)に平行に形成される。これらの溝部41は、横断面が略半円形状或いは略三角形状に形成され、傾動リング5の傾動時、ボール6が溝部41内を非常に少ない摩擦抵抗で円滑に転動するようになっている。
円筒状のホルダー4のホルダー室42内に、スピンドルモータ8の外周部に固定された傾動リング5が、8個のボール6を介して、傾動可能に配設される。傾動リング5は、円環状に形成され、内側の円形空間にスピンドルモータ8が挿入されて固定される。傾動リング5の外周面には、円錐形状の円錐凹部51がボール6を収納保持するように形成される。これらの円錐凹部51は、ホルダー4の内側に設けた溝部41と同様に、45°の角度間隔で8個形成され、各ボール6は、円錐凹部51と溝部41とにより内外から挟むように保持される。
ホルダー4内の傾動リング5は、シリンダ2及び筒状ピストン3の中心軸C(軸線)を基準軸として全方向に所定の角度範囲で傾動可能とされる。ホルダー4のホルダー室42内には、溝部41とボール6と円錐凹部51との間に僅かな隙間が形成され、傾動リング5がボール6を介してガタツキなく円滑に傾動する構造である。また、シリンダ2内の筒状ピストン3は、その上方に位置する傾動リング5の下部の凸状円環部52に対し、その上面を接触させ、傾動リング5を低摩擦で支持するようになっている。
傾動リング5内には、図11に示すように、縦長で長尺のスピンドルモータ8が同心位置に貫通して配置され、固定リング12によって固定される。固定リング12はスピンドルモータ8の外周部に、環状楔13によって固定され、その固定リング12は上側から固定ねじ14で傾動リング5の上面に締め付け固定される。さらに、ホルダー4の上側には、傾動リング5を上側から支持する円環状のクランプ部材11が固定ねじ49により締め付け固定される。この円環状のクランプ部材11には、内周部に凸状円環部が下方に突き出すように形成され、傾動リング5は、最上位位置においてその上面を凸状円環部に当接させて支持され、傾動時には、傾動リング5の一部が凸状円環部の一部に支持される状態となる。
さらに、ホルダー4には、内部の空気圧(残圧)を抜くために、排気管17が接続される。シリンダ2及びホルダー4内には、空気供給管7から圧力空気が供給され、傾動リング5及びスピンドルモータ8の傾動時、その空気圧によりスピンドルモータ8は軸線C位置に戻される復元力が生じるが、空気供給管7から圧力空気を供給するとともに、ホルダー4の排気管17から調整された流量の空気を排気して、シリンダ2及びホルダー4内の空気圧が、加工工具1Aの使用姿勢などに応じて、調整される。
次に、上記構成の加工工具1Aの動作を説明すると、加工工具1Aは、図12に示すように、スタンド60を介して加工テーブルなどの上に、刃具10を上向きにして固定され、ワークWがロボットアームRAの先端に固定に把持され取り付けられる。なお、刃具10を横向きにして加工工具1Aを加工テーブル上に固定することもできる。
加工時、図12に示すように、ロボットアームRAの動作によりワークWが移動して、高速回転する刃具10の先端側面がワークWのエッジ部に接触し、刃具10が側方(ラジアル方向)からの荷重を受けると、図9に示す場合と同様、スピンドルモータ8及び傾動リング5は、シリンダ2に対しその荷重に応じた角度だけ、軸線(中心軸)Cに対し傾動する。このとき、傾動リング5は、ホルダー4内で、8個のボール6を介して、軸線Cに対し傾動リング5内の中心点Sの周りで、荷重方向に傾動する。またこのとき、傾動リング5を下方から支持する筒状ピストン3はシリンダ室21内に供給される空気圧により上方に押圧されているので、傾動リング5の傾動は、シリンダ室21内の空気圧による筒状ピストン3の上方への付勢力に抗して行われ、傾動リング5の傾動により筒状ピストン3は僅かに押し下げられる。
このとき、シリンダ2のシリンダ室21内及びホルダー4のホルダー室42内には適正に調整された空気圧が印加され、筒状ピストン3はこの空気圧を受けて傾動リング5を支持している。このため、傾動リング5は刃具10が受けるラジアル方向の荷重に応じて、スムーズに傾動し、刃具10の接触時や刃具10がワークWから離れる際の振動や揺動も、良好に吸収され、高速回転する刃具10のワークWとの接触により、ワークWのバリ取り加工などが良好に行われる。
このように、加工時における、刃具10の振動や揺動は、シリンダ室21,22内及びホルダー室42内の適正な空気圧が筒状ピストン3を介して傾動リング5に印加されて吸収され、刃具10はワークWと接触したとき、そのラジアル方向の荷重に応じて、傾動リング5及びスピンドルモータ8と共に円滑に傾動し、刃具10がワークWから離れ、傾動荷重が消失する時には、シリンダ室21内の空気圧により、スピンドルモータ8、傾動リング5及び刃具10を、スムーズに軸線C位置に復帰させることができる。
また、ワークWの下面が刃具10の先端部に当り、刃具10がワークWから下方向の押下力を受けた場合、傾動リング5は、周囲に配した8個のボール6を介して、ホルダー4のホルダー室42内を、水平状態のまま下降し、下方の筒状ピストン3を押し下げるように動作する。
このとき、傾動リング5及び筒状ピストン3は、シリンダ室21内及びホルダー室42内に均一にかかる適度な残圧に抗してスムーズに下降する。このため、刃具10がワークWから受ける軸方向の押下力は良好に吸収され、刃具10の破損などを回避することができる。
このように、ホルダー4内に、傾動リング5がシリンダ2の中心軸に対し全方向に傾動可能に、複数のボール6を介して挿入され、スピンドルモータ8が傾動リング5内の同心位置に固定され、傾動リング5の外周面に、ボール6を各々収容する円錐状の円錐凹部51が、一定の角度間隔で形成され、ホルダー4の内周面に、複数のボール6を中心軸と平行に転動可能に保持する溝部41が、円錐凹部51と同じ角度間隔で中心軸と平行に複数本形成されるので、刃具10にラジアル方向の荷重が印加されたとき、スピンドルモータ8を含む傾動リングがボールを介して非常に軽い負荷で円滑に傾動することができる。しかも、シリンダ2内に圧力空気が、筒状ピストン3の端面を傾動リング5の円環状の端面に接触させる方向に付勢するように供給されるので、傾動リング5の傾動時、その傾動を適度な力で軸線位置に復元させる方向に、復元力を作用させることができる。
このため、加工時に刃具10がワークWと接触しラジアル方向に荷重を受けながらワークWの加工を行うとき、適度な接触力を付与してバリ取り加工などを行うことができ、過大な接触力をワークに与えて損傷させることなく、良好にワークWのバリ取り加工などを行うことができる。また、従来の傾動機構のように、高い寸法精度を必要とする多数の傾動支持ピンやコイルばねを使用せず、構造を簡単化することができるので、部品点数の大幅の削減とともに、各部品の加工工数を少なくし、製造コストを抑制することができる。
1 加工工具
2 シリンダ
3 筒状ピストン
4 ホルダー
5 傾動リング
6 ボール
7 空気供給管
8 スピンドルモータ
8a 回転軸
9 取付ブラケット
10 刃具
11 クランプ部材
12 固定リング
13 環状楔
15 凸状円環部
17 排気管
18 防塵カバー
19 防塵カバー
20 チャック部
21 シリンダ室
31 フランジ部
41 溝部
42 ホルダー室
51 円錐凹部
60 スタンド

Claims (5)

  1. スピンドルモータの回転軸先端に取り付けられたチャック部に刃具を挟持し、該刃具を該スピンドルモータにより回転駆動してワークを加工する加工工具において、
    シリンダ内に筒状ピストンが摺動可能に挿入され、該シリンダの端部に筒状のホルダーが固定され、該ホルダー内には、傾動リングが該シリンダの中心軸に対し全方向に傾動可能に、複数のボールを介して挿入され、該スピンドルモータが該傾動リング内で同じ軸芯位置に固定され、
    該傾動リングの外周面には、該ボールを各々収容する円錐状の円錐凹部が、一定の角度間隔で複数個形成され、該ホルダーの内周面には、該複数のボールを該中心軸と平行に転動可能に保持する溝部が、該円錐凹部と同じ角度間隔で中心軸と平行に複数本形成され、
    該シリンダ内に圧力空気が、該筒状ピストンの端面を該傾動リングの円環状の端面に接触させる方向に付勢するように供給され、
    該刃具に対しラジアル方向の荷重が印加されて該スピンドルモータ及び該傾動リングが傾動したとき、該傾動リングの該円錐凹部に保持された該ボールが該ホルダーの該溝部内を該中心軸と平行に転動し、
    該シリンダ内及び該ホルダー内の空気圧により該傾動リング及び該スピンドルモータの傾動状態が軸線位置に戻されることを特徴とする加工工具。
  2. 前記ホルダーの内周面の溝部は、横断面を略半円形状または略三角形として中心軸と平行に形成されたことを特徴とする請求項1記載の加工工具。
  3. 前記傾動リングの円環状の端面には、断面を略円弧状とする曲面膨出部が前記筒状ピストンの端面と接触可能に形成されたことを特徴とする請求項1記載の加工工具。
  4. 前記筒状ピストンの外周面は、ゴム性シール材を介さずに、前記シリンダの内周面に僅かな隙間を介して摺接され、僅かな隙間を通して圧力空気が流れるように構成されたことを特徴とする請求項1記載の加工工具。
  5. 前記ホルダーに圧力空気を排気する排気管が接続され、前記シリンダ内に供給され前記ホルダー内に流入した圧力空気を、該排気管から調整排気して、該ホルダー内の空気の残圧を調整することを特徴とする請求項4記載の加工工具。
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