JP2001025943A - 円筒状工作物の外周面研削装置および研削方法 - Google Patents
円筒状工作物の外周面研削装置および研削方法Info
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Abstract
削技術を提供する。 【解決手段】 円筒ワークWの外周面Waを研削するに
際して、ワーク主軸21の軸線Xを、カップ型砥石車1
の円環状砥石面1aの内径より内側に配置させ、ワーク
Wに砥石車1の砥石面1aを当接させた状態で、ワーク
Wの回転と砥石車1の回転により、ワークWの外周面W
aを中凸形状に研削加工する。この場合、ワークWの外
周面Waについて、加工熱や加工力による変形によって
生じる凹部状のへこみ量に相当する量だけ予め幅方向に
対しμmオーダーあるいは0.1μmオーダーで中凸状
に加工することができ、精密な砥石修正や複雑な機構の
ツルーイング装置を必要とせずに、加工精度の向上を果
たすことができる。
Description
周面研削装置および研削方法に関し、さらに詳細には、
円環状砥石面を有するカップ型砥石車により円筒状工作
物の外周面に精密仕上げを施すための研削技術に関す
る。
の外周面の精密仕上げには、研削盤や研磨加工機による
研削・研磨加工が一般に用いられており、例えば、ワー
クを回転支持するとともに、このワークの円筒外周面に
高速回転する砥石車を当接させて、研削加工する方法が
採られる。
装置としては、例えば図10に示すようないわゆる円筒
研削装置が一般的である。
Waの全域または一部の領域に精密仕上げが必要とされ
る円筒外周面とされている。
するとともに、この回転するワークWの外周面Waに対
して、高速回転する砥石車aの円筒状の砥石面bを当接
させて、この外周面Waに精密な研削加工仕上げを施す
ことができる。
の一部に突起部を形成しないワークWに対する研削に際
してのワークWと砥石車aの作動配置関係を示し、図1
0(b) は、外周面Waの一部に突起部Wbを有するワー
クWに対する研削に際してのワークWと砥石車aの作動
配置関係を示している。
ワークWに対する研削に際しては、図10(a) のに一
点鎖線で示すように、高速回転する砥石車aを、ワーク
Wの外周面Waに沿って旋回(回動)させることにより
研削する。一方、外周面Waの一部に突起部Wbが形成
されているワークWに対する研削に際しては、図10
(b) のに一点鎖線で示すように、砥石車aの外径砥石
面bが突起部Wbと干渉しない範囲で、上記砥石車a
を、ワークWの外周面Waに沿って往復回動させること
により研削する。
ワークWの外周面Waについて、より高い精度の研削が
要求される場合、計測・機械制御のほかに加工精度に大
きく影響を与える因子として、研削時に生じる加工熱や
加工力による砥石車aとワークWの支持部のたわみによ
る変形等も考慮する必要がある。
幅方向に対しストレート(断面直線状)に仕上げようと
しても、上記加工熱や加工力の影響によって、加工後の
ワークWが冷えた状態では、外周面Waの幅方向中央部
がわずかながら径方向へへこんだ中凹形状になる傾向が
ある(図10(a),(b) のにおける凹み量hを参照)。
として、装置に組み込まれると、ワークの両端部はエッ
ジロードが高く、これがため、油切れ等により、磨耗が
生じたり、摺動相手にキズが生じたりすることから、製
品寿命が短くなってしまう。このため、例えば転動体と
して使用されるようなワークWの場合は、外周面Waを
幅方向の形状について、中凹形状となるよりも、微量の
中凸形状とする方が好ましい。
削精度を向上させるためには、上記加工熱や加工力によ
る変形によって生じる中凹形状の凹み量hを考慮して、
この凹み量hに相当する量だけ予め幅方向に対しμmオ
ーダあるいは0.1μmオーダで中凸形状に加工するこ
とにより加工精度の向上を果たすことができる。一方、
ワークWの外周面について、加工熱や加工力による変形
によって生じる中凹形状の凹み量hは、砥石車aおよび
ワークWの回転速度やワークWの形状、材質等の因子に
よって、変動するものである。
的な円筒研削により、円筒外周面Waをその幅方向の形
状について、加工熱や加工力による変形によって生じる
中凹形状の凹み量hに相当する量だけ中凸形状に加工す
る場合、砥石車aやワークWの種類に応じて、その都
度、砥石車aの砥石面形状を修正する必要がある。特
に、数μmオーダの精密な研削である場合は、その信頼
性を維持するために、精密な砥石修正や高価で複雑な機
構のツルーイング装置が必要であるため、経済的かつ研
削精度上の不具合が生じる。
突起部Wbを有するワークWの外周面a に精密研削を施
す場合には、突起部Wb近傍への研削を可能とするため
に砥石車aの外径を小さくする必要があることから、砥
石車aを高速回転させる必要がある等を理由に、加工精
度および経済的な面での不具合が生じる。
されたものであって、その目的とするところは、カップ
型砥石車を用いて、円筒状ワークの外周面を高精度にか
つ効率良く仕上げることのできる研削技術を提供するこ
とにある。
め、本発明の研削装置は、ワークを着脱可能に保持する
ワーク主軸と、このワーク主軸と直交する平面内にあ
り、かつ円環状砥石面を有するカップ型砥石車を同軸状
に装着する砥石軸と、上記ワーク主軸に直交する方向へ
上記砥石車を切込み送りする切込み手段と、上記ワーク
主軸に直交する平面内で上記砥石車の傾斜角度を調整す
る傾斜手段とを備えていることを特徴とする。
て、上記ワーク主軸と同軸状に装着されたロータリドレ
ッサと、このロータリドレッサおよび上記砥石車を上記
ワーク主軸に平行な方向へ相対的に移動調整する砥石移
動手段とを備えている。このロータリドレッサは、ワー
クの仕上がり形状に対応したプロフィールを有している
ことが好適である。
削装置のように、円環状砥石面を有するカップ型砥石車
により円筒状ワークの外周面を研削する方法であって、
回転支持するワークの回転軸線を、上記砥石車の円環状
砥石面の内径より内側となるように配置するとともに、
回転する上記砥石車の砥石面を上記ワークの外周面に当
接させることにより、このワークの外周面を幅方向へ中
凸形状になるように研削することを特徴とする。
直交する平面内で上記砥石車の傾斜角度を調整すること
により、上記中凸形状の中凸量を調整する。
支持するワークの回転軸線を、砥石車の円環状砥石面の
内径より内側となるように配置させた状態で、上記ワー
クの外周面に回転する砥石車の円環状砥石面を当接させ
ることにより、このワークの外周面を幅方向へ微少量だ
け中凸形状になるように研削する。
環状砥石面の内径との配置関係は、研削対象であるワー
クの外周面について、加工熱や加工力による変形によっ
て生じる凹部状の凹み量を考慮して設定することによ
り、加工熱や加工力による変形によって生じる凹部状の
凹み量に相当する量だけ予め幅方向に対しμmオーダあ
るいは0.1μmオーダで微少量だけ中凸形状に加工す
ることができる。
いては、このワークを所定の角度範囲で正逆方向へ回転
させて、突起部以外のワーク外周面を研削する。
あっても、その突起部と砥石車およびその駆動装置等と
が接触しないように所定の領域を確保する必要がなく、
同時に、砥石車の径を十分大きくとることができるとと
もに、上記と同様、ワークの外周面について、加工熱や
加工力による変形によって生じる凹部状の凹み量に相当
する量だけ予め幅方向に対し微小量だけ中凸形状に加工
することができる。
基づいて説明する。
いし図7に示し、この研削装置は、具体的には、図示の
ような円筒状のワークWの外周面Waに加工熱や加工力
による変形によって生じる中凹形状の凹み量に相当する
量だけ予め幅方向に対しμmオーダあるいは0.1μm
オーダで微小量だけ中凸形状に加工し精密仕上げを施す
ものである。
クWを支持回転するワーク保持部Aと、回転駆動する砥
石車1を備える砥石研削部Bとを主要部として備えてな
る。
ように、ワーク保持治具2と治具回動部3を主要部とし
て構成されている。
aを砥石車1の砥石面1aに対向させて位置決めるとと
もに、着脱可能に保持するもので、ワーク主軸21を主
要部として構成され、このワーク主軸21は、治具回動
部3に回動可能に軸支されている。
に回転支持されるとともに、後述する治具回動部3の回
動軸22pに同軸状にかつ一体的に連結されている。そ
して、これら回動軸22pおよびワーク主軸21の軸線
Xは、砥石車1の円環状砥石面1aを含む平面に対して
平行となるように配置されている。
けは、図3に示すごとく、ワーク主軸21にワークWの
円筒穴が挿入されて、取外し可能に支持固定される。こ
れにより、ワークWは、ワーク主軸21と同心状つまり
ワークWの回転軸線が上記軸線Xに一致するように一体
的に保持されている。
ークWを回動駆動するもので、上記回動軸22pと、治
具回動部ベース31と、回転駆動源であるワーク駆動モ
ータ(図示省略)とを主要部として備える。
持されるとともに、図示しない駆動機構を介して上記ワ
ーク駆動モータの駆動軸に軸支されている。
転駆動により、上記回動軸22pが回転されて、ワーク
主軸21さらにはここに支持固定されたワークWが、そ
の軸線Xを中心として円周方向へ回動される。
上記のようにワーク駆動モータを用いた構成に代えて、
例えば、油圧による回転駆動源を用いるなど、他の回転
駆動源を用いた同一機能を備える構成も採用可能であ
る。
シングに使用されるロータリドレッサ23は、ワークW
と同様、上記ワーク主軸21に同軸状に取り付けられて
いる。治具回動部ベース31を、後述する砥石車1の砥
石軸41に対して直交する方向(図示の場合は水平方
向)へ移動させるとともに、砥石軸41を保持する後述
の基台56を上下方向へ昇降させることにより、ロータ
リドレッサ23と砥石車1の環状砥石面1aの相対的位
置が調整されて、ロータリドレッサ23による砥石車1
の環状砥石面1aのドレッシングが行われる。
て、ワークWの仕上がり形状に対応したプロフィール、
つまり、ワークWの仕上がり形状とほぼ同一かまたは僅
かに大きな外径のものを用いるととも、このロータリド
レッサ23を、砥石車1の環状砥石面1aに対してワー
クWの研削時と同じ状態で当接させて、ドレッシングを
行うようにしても良い。
シング方法としては、図示のほか、ダイヤモンドドレッ
サ等によるものであってもよい。
すように、砥石車ユニット4と、摺動ユニット5を主要
部として構成されている。
するもので、砥石軸41、砥石駆動モータ42および砥
石台43を主要部として備える。
であって、その先端の最外縁部全周にわたって、平坦な
円環状の砥石面1aが形成されており、この砥石面1a
は、上記砥石軸41の軸線Yに垂直な平面に含まれる細
幅の円環状平坦面であって、精密仕上げが可能な超砥粒
砥石から形成されている。
に軸支されるとともに、砥石駆動モータ42の駆動軸
(図示省略)に駆動連結されている。砥石軸41の軸線
Yは、その基準位置において、上記ワーク主軸21の軸
線Xと直交する平面内にあるとともに、後述する摺動ユ
ニット5により、その傾斜角度が調整可能とされてい
る。
ナット7(図5参照)により同軸状にかつ取外し可能に
装着されており、上記砥石駆動モータ42により、上記
砥石車1が所定の回転速度をもって高速回転される。
のスライドベース52上に取り付けられている。
直交する方向(図4の矢符a方向)へ砥石車1を切込み
送りする切込み手段と、この切込み手段による切込み送
り方向aと直交する方向(図4の矢符b方向)へ上記砥
石車1を移動調整する砥石移動手段と、ワーク主軸21
に直交する平面内で砥石車1の傾斜角度(図4の矢符c
方向)を調整する傾斜手段と、砥石車1をワーク主軸2
1に平行な平面内で傾斜(図4の矢符d方向)させるス
イベル手段としての複数の機能を兼備している。
51、傾斜調整具53、傾斜ピボット54、スイベルピ
ボット55および上記基台56を主要部として備えてい
る。
ース52を砥石軸41と平行する方向へ摺動させるもの
であり、基台56の上に装着されるとともに、ボールネ
ジ機構(図示省略)を介して切込み送りモータ軸51p
に駆動連結されている。上記スライドベース52は、上
記基台56上に砥石軸41と平行する方向(図4の矢符
a方向)へ延びて設けられたスライドレール(図示省
略)上に摺動可能に支持されている。そして、このスラ
イドベース52上に、上記砥石車ユニット4の上記砥石
台43が、傾斜ピボット54、スイベルピボット55お
よび傾斜調整具53を介して装着されている。
ース52と共にその上に装置された砥石車ユニット4が
上記砥石軸41に平行する方向へ移動され、これによ
り、上記ワークWに対する切込み量が調整されて、ワー
クWの加工寸法が設定調整され、上記切込み手段として
機能する。この切込み送り量は、例えば、パルスエンコ
ーダ(図示省略)により、上記切込送りモータ軸51p
の回転角を読み取ることによって、検出制御される。
車1を、ワーク主軸21に直交する平面内で砥石軸41
の軸線に直交する方向(図示の場合は上下方向((図4
の矢符e方向))へ昇降移動させるものである。この基
台56は、機枠6の上に昇降可能に装着されるととも
に、その上に、上記砥石車ユニット4および摺動ユニッ
ト5が装置されている。
機構によりその高さを調整できる構造を備えており、上
記スライドベース52上に設けられるとともに、上記砥
石台43の後部を下側から支持している。この傾斜調整
具53は、上記ネジ機構により高さを調節することによ
り、スライドベース52上に設けられた傾斜ピボット5
4を支点として、上記砥石台43をワーク主軸21に直
交する平面内でその傾斜角度(図4の矢符c方向)を調
整することができる。なお、この傾斜角度は、例えば、
ダイアルゲージ(図示省略)により、上記傾斜調整具5
3のネジ回転角を読み取ることによって、そのピッチに
より算出制御される。
ユニット4の上記砥石台43の傾斜角度(図4の矢符d
方向)を上記ワーク主軸21に平行な平面内で可変調節
するものである。このスイベルピボット55は、上記傾
斜ピボット54上に傾斜ピボット54と直交状に取り付
けられるとともに、図示しない駆動モータにより正逆方
向へ回動可能に軸支されている。つまり、砥石台43
は、スライドベース52上に配置された上記傾斜ピボッ
ト54上に、スイベルピボット55を介して支持されて
いる。また、この場合の砥石台43の傾斜角度は、スラ
イドベース52上に固設されたスイベル調整手段57に
より、検出制御される。
ベース52と共に、上記砥石車ユニット4が上記ワーク
主軸21に直交する平面内で上記砥石軸41の軸線に直
交する方向(図4の矢符e方向)に昇降移動される。こ
れにより、ワークWに対する上記砥石車1の砥石面1a
の相対的な高さ方向位置が調整される。また、この基台
56は、ワークWの接線方向への切込み(つまり、タン
ジェンシャル研削)を行った後に、ワーク主軸21に直
交する切込みを与えて、ワークWの外周面Waを中凸形
状に研削することも可能とする。
高さを調整することにより、上記スライドベース52上
に固設された上記傾斜ピボット54を支点として、上記
ワーク主軸21に直交する平面内で上記砥石軸41の傾
斜角度が調整され(図4の矢符c方向)、これにより、
ワークWに対する上記砥石車1の砥石面1aの位置決め
が調整され、上記傾斜手段として機能する。
正逆方向に回動調整されることにより、上記砥石軸41
の傾斜角度が上記ワーク主軸21に平行な平面内で可変
調節され、これにより、ワークWに対する上記砥石車1
の砥石面1aの位置決めが調整され、上記スイベル手段
として機能する(図4のdの矢印参照)。
ト5の各種機能(切込み手段、砥石移動手段、傾斜手段
およびスイベル手段としての機能)を用いて、ワークW
の外周面Waと砥石車1の円環状砥石面1aとの相対的
な配置関係を変化させた場合の上記外周面Waの仕上が
り形状について考察してみる。
回転軸線つまりワーク主軸21の軸線Xが、砥石車1の
円環状砥石面1aの内外径間にあるように配置し、この
状態でワークWの外周面Waに研削加工を施すと、この
外周面Waは、図7(a) に示すように、その幅方向全体
にわたってストレート(断面直線状)な円筒面に仕上が
る。
回転軸線Xが、砥石車1の円環状砥石面1aの内径より
内側となるように配置し(円環状砥石面1aの内径位置
とワークWの回転軸線Xの位置との距離はe)、この状
態でワークWの外周面Waに研削加工を施すと、この外
周面Waは、図7(b) に示すように、その幅方向全体に
わたって径方向外側へ膨らんだ中凸形状(断面突円弧
状)の円筒面に仕上がる。
(b) に示す配置状態から砥石車1の軸線Yの傾斜角度θ
0 を微調整することで、上記外周面Waにおける中凸形
状の大きさ(断面円弧形状における曲率等)を微調整す
ることができる。この場合、傾斜角度θ0 が大きいほ
ど、中凸量(クラウニング量)は小さくなる。
は、後者のように、ワークWの外周面Waと砥石車1の
円環状砥石面1aとの相対的な配置関係を設定すること
により、ワークWの外周面Waをその幅方向へ中凸形状
になるように研削して、その仕上がり研削精度の向上を
図っている。
寸法、あるいはカップ型砥石車1の外径等を考慮して、
研削時の加工熱や加工力による変形等によってワークW
の外周面Waに生じる凹部状の凹み量h(図10参照)
から決定される砥石軸41のスライド量eを算出する。
(b) に示すように、砥石軸41をその軸線Yに直交する
方向(図面において左方向)へ所定量eだけスライド移
動させて、ワークWの回転軸線Xを、砥石車1の砥石面
1aの内径より内側にくるように対向配置させる。
動するとともに、砥石車1を高速で回転駆動しながら、
ワークWの外周面Waに砥石車1の砥石面1aを当接さ
せて(この場合、砥石面1aの内径縁が接触)、研削加
工を施すことにより、研削時の加工熱や加工力による変
形を考慮した精密研削、つまり、ワークWの外周面Wa
について、予め幅方向に対しμmオーダあるいは0.1
μmオーダで中凸状に研削するができ、外周面Waに精
度の高い研削加工を施すことが可能となる。
うな外周面Waに突起部WbがあるワークWの外周面W
aに、精密仕上げを施す構成を備えてなるものであり、
具体的には、ワーク保持部Aの具体的構成が実施形態1
と相違している。
駆動モータ(図示省略)が、ワーク主軸21を所定の角
度範囲θで正逆方向へ交互に回転駆動するワーク主軸回
転手段として機能するように構成されている。
に、上記砥石面1aの内外径縁がワークWの突起部Wb
と干渉しない範囲内で設定される。なお、この角度範囲
θは、例えばパルスエンコータ(図示省略)により、上
記ワーク駆動モータの駆動軸の回転角を読み取ることに
よって、検出制御される。
動により、ワーク主軸21が正逆方向へ回転されて、こ
こに固定保持されたワークWの円筒部Waが、その軸線
Xを中心として、上記角度範囲θで往復回動される。そ
して、このワークWに対して高速回転する砥石車1の砥
石面1aが当接し、ワークWの外周面Waについて、実
施形態1と同様、高い加工精度を有する研削加工が可能
となる。
明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれ
に限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可
能である。以下にその一例を示す。
よび砥石研削部Bの砥石車1の具体的構成は、研削対象
となるワークWの形状寸法等に応じて適宜設計されるも
のであり、図示の実施形態に限定されない。
ク保持治具2におけるワーク主軸21の構造が、ワーク
Wの円筒穴を利用してワークWを固定保持するものとな
っているが、ワークWに円筒穴がない場合など、図示の
ような支持構造を取れない場合には、その他の支持手段
あるいは固定手段によって支持する構造が採用できるこ
とはもちろんである。
構成装置との関係で種々設計変更可能であり、例えば、
摺動ユニット5が備える各種機能の一部をワーク保持部
A側に設けられて、ワーク保持治具2上のワークWが、
砥石車1に対して相対的に移動量あるいは傾斜角度を調
整される構造も採用可能である。
をワーク主軸21に平行な方向へ相対的に移動調整する
構成も、図示の実施形態と異なる構成が採用可能であ
る。
ついても、図示の実施形態のような平坦面形状のものに
限定されず、目的に応じて、テーパ面形状や球面形状等
も採用され得る。
上研削の2工程に分けた研削が行われたり、これらの研
削が適数回繰り返されるなど、対象となるワークWの種
類および要求される仕上げ精度に応じて適宜決定される
ことが可能である。
以下に列挙するような種々の効果が得られ、ワークWの
外周面の精密研削加工において、高精度にかつ効率良く
仕上げることのできる研削技術を提供することができ
る。
軸と、このワーク主軸と直交する平面内にあり、かつ円
環状砥石面を有するカップ型砥石車を同軸状に装着する
砥石軸と、上記ワーク主軸に直交する方向へ前記砥石車
を切込み送りする切込み手段と、上記ワーク主軸に直交
する平面内で前記砥石車の傾斜角度を調整する傾斜手段
とを備えているから、例えば、ワーク主軸の軸線を、カ
ップ型砥石車の内径より内側に配置させ、ワークの回転
とカップ型砥石車の回転により、ワークの外周面を予め
設計された寸法の中凸形状に研削加工を施す研削方法を
提供することができる。
工熱や加工力による変形によって生じる凹部状の凹み量
に相当する量だけ予め幅方向に対しμmオーダあるいは
0.1μmオーダで中凸状に加工することができ、高価
で複雑な機構の砥石修正やツルーイング装置を必要せず
に、精密仕上げを施すことができる。
正逆方向へ交互に回転駆動するワーク主軸回転手段を備
えていると、ワークの外周面に突起部がある場合でも、
上記と同様、突起部以外の外周面を、研削時の加工熱や
加工力による変形によって生じる凹部状の凹み量に相当
する量だけ予め見越して中凸状に加工することができ
る。
となく、ワークの突起部分以外の外周面に精密仕上げを
施すことができ、主として以下のような付随的効果も発
揮することができる。
ことから、それに伴う高価な駆動装置を組む必要がなく
経済的であり、かつ高速回転による振動の発生も抑える
ことができるため、研削加工精度も向上する。
砥石の表面積を大きく取れ、かつ粒数が制約されないこ
とから、砥石の磨耗や目詰まりが生じにくくなり、砥石
の寿命を長くすることができる。
することができ、スピンドルの剛性が十分に得られるた
め、設計面でも有利である。
研削装置の全体構成を示す斜視図である。
斜視図である。
図である。
視図である。
ワークと砥石車との、研削時における相対的位置関係を
拡大して示す側面断面図である。
ークとの相対的配置関係を示す図で、図6(a) は、ワー
クの外周面を、その幅方向全体にわたってストレートな
円筒面に仕上げる場合を示し、図6(b) は、ワークの外
周面を、その幅方向全体にわたって径方向外側へ膨らん
だ中凸形状の円筒面に仕上げる場合を示し、また図6
(c) は、図6(b) に示す配置状態から砥石車の軸線の傾
斜角度を微調整して、中凸形状の大きさを微調整する場
合を示す。
姿勢とワークとの相対的配置関係を模式的に示す斜視図
であり、図7(a) は、ワークの外周面を、図6(a) に対
応する形状に研削する場合を示し、図7(b) は、ワーク
の外周面を、図6(b) に対応する形状に研削する場合を
示す。
研削装置の主要部であるワーク保持部を示す斜視図であ
る。
ワークと砥石車との、研削時における相対的位置関係を
拡大して示す側面断面図である。
ゆる円筒研削方法を示し、図10(a) はワークの外周面
をストレートな円筒面に研削する場合を示し、図10
(b)は外周面の一部に突起部を有するワークを研削する
場合を示す。
Claims (8)
- 【請求項1】 円筒状工作物の外周面を研削加工する研
削装置であって、 工作物を着脱可能に保持するワーク主軸と、 このワーク主軸と直交する平面内にあり、かつ円環状砥
石面を有するカップ型砥石車を同軸状に装着する砥石軸
と、 前記ワーク主軸に直交する方向へ前記砥石車を切込み送
りする切込み手段と、 前記ワーク主軸に直交する平面内で前記砥石車の傾斜角
度を調整する傾斜手段とを備えていることを特徴とする
円筒状工作物の外周面研削装置。 - 【請求項2】 前記ワーク主軸と同軸状に装着されたロ
ータリドレッサと、 このロータリドレッサおよび前記砥石車を前記ワーク主
軸に平行な方向へ相対的に移動調整する砥石移動手段と
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の円筒状
工作物の外周面研削装置。 - 【請求項3】 前記ロータリドレッサは、工作物の仕上
がり形状に対応したプロフィールを有していることを特
徴とする請求項2に記載の円筒状工作物の外周面研削装
置。 - 【請求項4】 前記砥石車を前記ワーク主軸に平行な平
面内で傾斜させるスイベル手段を備えた請求項1または
2に記載の円筒状工作物の外周面研削装置。 - 【請求項5】 前記ワーク主軸を所定の角度範囲で正逆
方向へ交互に回転駆動するワーク主軸回転手段を備えた
請求項1から4のいずれか一つに記載の円筒状工作物の
外周面研削装置。 - 【請求項6】 円環状砥石面を有するカップ型砥石車に
より円筒状工作物の外周面を研削する方法であって、 回転支持する工作物の回転軸線を、前記砥石車の円環状
砥石面の内径より内側となるように配置するとともに、
回転する前記砥石車の砥石面を前記工作物の外周面に当
接させることにより、この工作物の外周面を幅方向へ中
凸形状になるように研削することを特徴とする円筒状工
作物の外周面研削方法。 - 【請求項7】 前記ワーク主軸に直交する平面内で前記
砥石車の傾斜角度を調整することにより、前記中凸形状
の中凸量を調整するようにしたことを特徴とする請求項
6に記載の円筒状工作物の外周面研削方法。 - 【請求項8】 外周面に突起部を有する前記工作物を所
定の角度範囲で正逆方向へ回転させて、前記工作物の突
起部以外の外周面を研削するようにしたことを特徴とす
る請求項6または7に記載の円筒状工作物の外周面研削
方法。
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