JP2001259973A - 円筒状工作物の外周面研削方法および研削装置 - Google Patents

円筒状工作物の外周面研削方法および研削装置

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JP2001259973A
JP2001259973A JP2000072348A JP2000072348A JP2001259973A JP 2001259973 A JP2001259973 A JP 2001259973A JP 2000072348 A JP2000072348 A JP 2000072348A JP 2000072348 A JP2000072348 A JP 2000072348A JP 2001259973 A JP2001259973 A JP 2001259973A
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grinding wheel
work
grinding
peripheral surface
outer peripheral
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Hiroshi Kamigaki
浩 上垣
Kenichi Maeda
健一 前田
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JTEKT Machine Systems Corp
Original Assignee
Koyo Machine Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップ型砥石車を用いて、円筒状工作物の外
周面を高精度にかつ効率良く仕上げることのできる円筒
状ワークの外周面研削技術を提供する。 【解決手段】 ワークWの回転軸線Xに対して、カップ
型砥石車1の回転軸線Xを交差状に配置し、この砥石車
1を回転させるとともに、砥石車1の円環状砥石面1a
を回転するワークWの円筒状外周面Waに当接させるこ
とにより、ワークWの外周面Waを幅方向へ中凸形状に
なるように研削する。この場合、ワークWの外周面Wa
について、加工熱や加工力による変形によって生じる凹
部状のへこみ量に相当する量だけ、予め幅方向に対しμ
mオーダーあるいは0.1μmオーダーで中凸状に加工
することができ、加工精度の向上を果たすことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状工作物の外
周面研削方法および研削装置に関し、さらに詳細には、
円環状砥石面を有するカップ型砥石車により円筒状工作
物の外周面に精密仕上げを施すための研削技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】円筒状工作物(以下、ワークと称する)
の外周面の精密仕上げには、研削盤や研磨加工機による
研削・研磨加工が一般に用いられており、例えば、ワー
クを回転支持するとともに、このワークの円筒外周面に
高速回転する砥石車を当接させて、研削加工する方法が
採用されている。
【0003】従来のこの種の円筒状工作物の外周面研削
装置としては、例えば図22に示すようないわゆる円筒
研削装置が一般的である。
【0004】ここで図示されるワークWは、その外周面
Waの全域または一部の領域に精密仕上げが必要とされ
る円筒外周面とされている。
【0005】上記円筒研削装置は、ワークWを支持回転
するとともに、この回転するワークWの外周面Waに対
して、高速回転する砥石車aの円筒状の砥石面bを当接
させて、この外周面Waに精密な研削加工仕上げを施す
ことができる。
【0006】ここで、図22(a) は、ワークWの外周面
の一部に突起部を形成しないワークWに対する研削に際
してのワークWと砥石車aの作動配置関係を示し、図2
2(b) は、外周面Waの一部に突起部Wbを有するワー
クWに対する研削に際してのワークWと砥石車aの作動
配置関係を示している。
【0007】前者の外周面Waに突起部Wbを有さない
ワークWに対する研削に際しては、図22(a) のに一
点鎖線で示すように、高速回転する砥石車aを、ワーク
Wの外周面Waに沿って旋回(回動)させることにより
研削する。一方、外周面Waの一部に突起部Wbが形成
されているワークWに対する研削に際しては、図22
(b) のに一点鎖線で示すように、砥石車aの外径砥石
面bが突起部Wbと干渉しない範囲で、上記砥石車a
を、ワークWの外周面Waに沿って往復回動させること
により研削する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ワークWの外周面Waについて、より高い精度の研削が
要求される場合、計測・機械制御のほかに加工精度に大
きく影響を与える因子として、研削時に生じる加工熱や
加工力による砥石車aとワークWの支持部のたわみによ
る変形等も考慮する必要がある。
【0009】つまり、実際に、ワークWの外周面Waを
幅方向に対しストレート(断面直線状)に仕上げようと
しても、上記加工熱や加工力の影響によって、加工後の
ワークWが冷えた状態では、外周面Waの幅方向中央部
がわずかながら径方向へへこんだ中凹形状になる傾向が
ある(図22(a),(b) のにおける凹み量hを参照)。
【0010】ちなみに、この中凹形状のワークWを部品
として、装置に組み込まれると、ワークの両端部はエッ
ジロードが高く、これがため、油切れ等により、磨耗が
生じたり、摺動相手にキズが生じたりすることから、製
品寿命が短くなってしまう。このため、例えば転動体と
して使用されるようなワークWの場合は、外周面Waを
幅方向の形状について、中凹形状となるよりも、微量の
中凸形状とする方が好ましい。
【0011】かかる場合に、ワークWの外周面Waの研
削精度を向上させるためには、上記加工熱や加工力によ
る変形によって生じる中凹形状の凹み量hを考慮して、
この凹み量hに相当する量だけ予め幅方向に対しμmオ
ーダあるいは0.1μmオーダで中凸形状に加工するこ
とにより加工精度の向上を果たすことができる。一方、
ワークWの外周面について、加工熱や加工力による変形
によって生じる中凹形状の凹み量hは、砥石車aおよび
ワークWの回転速度やワークWの形状、材質等の因子に
よって、変動するものである。
【0012】しかしながら、上記のような、従来の一般
的な円筒研削により、円筒外周面Waをその幅方向の形
状について、加工熱や加工力による変形によって生じる
中凹形状の凹み量hに相当する量だけ中凸形状に加工す
る場合、砥石車aやワークWの種類に応じて、その都
度、砥石車aの砥石面形状を修正する必要がある。特
に、数μmオーダの精密な研削である場合は、その信頼
性を維持するために、精密な砥石修正や高価で複雑な機
構のツルーイング装置が必要であるため、経済的かつ研
削精度上の不具合が生じる。
【0013】さらに、図22(b) に示すように、一部に
突起部Wbを有するワークWの外周面a に精密研削を施
す場合には、突起部Wb近傍への研削を可能とするため
に砥石車aの外径を小さくする必要があることから、砥
石車aを高速回転させる必要がある等を理由に、加工精
度および経済的な面での不具合が生じる。
【0014】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、カップ
型砥石車を用いて、円筒状ワークの外周面を高精度にか
つ効率良く仕上げることのできる円筒状ワークの外周面
研削技術を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の円筒状ワークの外周面研削方法は、円環状
砥石面を有するカップ型砥石車により円筒状ワークの外
周面を研削する方法であって、ワークの回転軸線に対し
て、上記砥石車の回転軸線を交差状に配置し、この砥石
車を回転させるとともに、砥石車の円環状砥石面を上記
ワークの外周面に当接させることにより、ワークの外周
面を幅方向へ中凸形状になるように研削することを特徴
とする。
【0016】好適な実施態様として、以下に列挙するよ
うな具体的研削方法がある。
【0017】(1) 上記円環状砥石面をカップ型砥石車
の回転軸線に直交する平坦面として、上記ワークの回転
軸線に直交する平面内に、上記砥石車の回転軸線を配置
するとともに、上記砥石車の砥石面の内径縁を上記ワー
クの外周面に当接させることにより、ワークの外周面を
幅方向へ中凸形状になるように研削する。
【0018】(2) 上記円環状砥石面を前方に向けて広
がるテ−パ面として、上記ワークの回転軸線に直交する
平面内に、上記砥石車の回転軸線を配置するとともに、
上記砥石車のテ−パ砥石面を上記ワークの外周面に当接
させることにより、ワークの外周面を幅方向へ中凸形状
になるように研削する。
【0019】(3) 上記円環状砥石面を前方に向けて広
がる円弧状断面を有する円曲面として、上記ワークの回
転軸線に直交する平面内に、上記砥石車の回転軸線を配
置するとともに、上記砥石車の円曲面状砥石面を上記ワ
ークの外周面に当接させることにより、ワークの外周面
を幅方向へ中凸形状になるように研削する。
【0020】(4)上記ワークの回転軸線に平行する平
面内で、上記ワークと上記砥石車を相対的に揺動可能に
配置し、上記砥石車の砥石面を上記ワークの外周面に当
接させるとともに、上記平面内で上記ワークと上記砥石
車を相対的に揺動させることにより、ワークの外周面を
幅方向へ中凸形状になるように研削する。
【0021】(5)上記ワークの回転軸線に直交する平
面内に、上記砥石車の回転軸線を配置するとともに、上
記砥石車の砥石面を上記ワークの外周面に当接させるこ
とにより、クリープフィード研削方式でワークの外周面
を幅方向へ中凸形状になるように研削する。
【0022】(6) 上記ワークが外周面に突起部を有す
る場合には、上記ワークを所定の角度範囲で正逆方向へ
回転させて、上記ワークの突起部以外の外周面を研削す
る。
【0023】また、本発明の円筒状ワークの外周面研削
装置は、上記研削方法を実施するための研削装置であっ
て、ワークを着脱可能に保持するワーク主軸と、このワ
ーク主軸と直交する平面内にあり、かつ円環状砥石面を
有するカップ型砥石車を同軸状に装着する砥石軸と、上
記ワーク主軸に直交する方向へこのワーク主軸と上記砥
石軸を相対的に切込み送りする切込み手段と、上記ワー
ク主軸に直交する平面内で上記砥石車の傾斜角度を調整
する傾斜手段とを備えていることを特徴とする。
【0024】好適な実施態様として、また上記具体的研
削方法に対応して、以下のような構成が採用される。
【0025】(1) 上記ワーク主軸と同軸状に装着され
たロータリドレッサと、このロータリドレッサおよび上
記砥石車を上記ワーク主軸に平行な方向へ相対的に移動
調整する砥石移動手段とを備えている。
【0026】(2) 上記砥石車の円環状砥石面を前方に
向けて広がる円弧状断面を有する円曲面に整形するドレ
ス装置を備え、このドレス装置は、上記円環状砥石面の
径方向に揺動可能な揺動アームの先端部に、ロータリド
レッサが設けられてなり、回転駆動する上記ロータリド
レッサが、回転する上記砥石車の円環状砥石面に当接さ
れるとともに、この砥石面の径方向に揺動されて、上記
円環状砥石面が上記円曲面に整形されるように構成され
ている。
【0027】(3) 上記砥石車の円環状砥石面を前方に
向けて広がる円弧状断面を有する円曲面に整形するドレ
ス装置を備え、このドレス装置は、上記砥石車の回転軸
線に対して、交差状に配置された回転軸線を有するカッ
プ型ロータリドレッサを備えてなり、回転駆動する上記
ロータリドレッサの円環状ドレス面の外径縁が、回転す
る上記砥石車の円環状砥石面に当接されて、この円環状
砥石面が上記円曲面に整形されるように構成されてい
る。
【0028】(4) 上記ワーク主軸に平行する平面内で
上記ワーク主軸と上記砥石軸を相対的に揺動させる揺動
手段を備えている。
【0029】(5) 上記ワーク主軸を所定の角度範囲で
正逆方向へ交互に回転駆動するワーク主軸回転手段を備
える。
【0030】(6) 上記ワーク主軸と交差方向のワーク
主軸に対する負荷を負担補助するワーク主軸支持手段を
備え、具体的には、このワーク主軸支持手段は上記ワー
ク主軸先端部を回転可能に軸支する軸受構造を備えると
ともに、上記ワーク主軸支持手段の軸受構造に所定の予
圧が掛けられている。
【0031】本発明においては、円環状砥石面を有する
カップ型砥石車を用いて、例えば上記本発明の研削装置
のように、ワークの回転軸線に対して、上記砥石車の回
転軸線を交差状に配置し、この砥石車を回転させるとと
もに、砥石車の円環状砥石面を上記ワークの外周面に当
接させることにより、ワークの外周面を幅方向へ微少量
だけ中凸形状になるように研削する。
【0032】この場合、ワークの回転軸線と砥石車の円
環状砥石面との配置関係を、研削対象であるワークの外
周面について、加工熱や加工力による変形によって生じ
る凹部状の凹み量を考慮して設定することにより、加工
熱や加工力による変形によって生じる凹部状の凹み量に
相当する量だけ予め幅方向に対しμmオーダあるいは
0.1μmオーダで微少量だけ中凸形状に加工すること
ができる。
【0033】また、外周面に突起部を有するワークにつ
いては、このワークを所定の角度範囲で正逆方向へ回転
させて、突起部以外のワーク外周面を研削する。
【0034】すなわち、外周面に突起部があるワークで
あっても、その突起部と砥石車およびその駆動装置等と
が接触しないように所定の領域を確保する必要がなく、
同時に、砥石車の径を十分大きくとることができるとと
もに、上記と同様、ワークの外周面について、加工熱や
加工力による変形によって生じる凹部状の凹み量に相当
する量だけ予め幅方向に対し微小量だけ中凸形状に加工
することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0036】実施形態1 本発明における円筒状ワークの外周面研削装置を図1な
いし図9に示し、この研削装置は、具体的には、図示の
ような円筒状のワークWの外周面Waに加工熱や加工力
による変形によって生じる中凹形状の凹み量に相当する
量だけ予め幅方向に対しμmオーダあるいは0.1μm
オーダで微小量だけ中凸形状に加工し精密仕上げを施す
ものである。
【0037】この研削装置は、図1に示すように、ワー
クWを支持回転するワーク保持部Aと、回転駆動する砥
石車1を備える砥石研削部Bとを主要部として備えてな
る。
【0038】ワーク保持部Aは、図2および図3に示す
ように、ワーク保持治具2と治具回動部3を主要部とし
て構成されている。
【0039】ワーク保持治具2は、ワークWの外周面W
aを砥石車1の砥石面1aに対向させて位置決めるとと
もに、着脱可能に保持するもので、ワーク主軸21を主
要部として構成され、このワーク主軸21は、治具回動
部3に回動可能に軸支されている。
【0040】ワーク主軸21は、治具回動部3に両持状
に回転支持されるとともに、後述する治具回動部3の回
動軸22p(図3参照)に同軸状にかつ一体的に連結さ
れている。そして、これら回動軸22pおよびワーク主
軸21の軸線Xは、砥石車1の円環状砥石面1aを含む
平面に対して平行となるように配置されている。
【0041】ワークWのワーク主軸21に対する取り付
けは、図3に示すごとく、ワーク主軸21にワークWの
円筒穴が挿入されて、取外し可能に支持固定される。こ
れにより、ワークWは、ワーク主軸21と同心状つまり
ワークWの回転軸線が上記軸線Xに一致するように一体
的に保持されている。
【0042】治具回動部3は、ワーク主軸21つまりワ
ークWを回動駆動するもので、上記回動軸22pと、治
具回動部ベース31と、回転駆動源であるワーク駆動モ
ータ(図示省略)とを主要部として備える。
【0043】回動軸22pは、水平状態で回転可能に支
持されるとともに、図示しない駆動機構を介して上記ワ
ーク駆動モータの駆動軸に軸支されている。
【0044】この治具回動部3のワーク駆動モータの回
転駆動により、上記回動軸22pが回転されて、ワーク
主軸21さらにはここに支持固定されたワークWが、そ
の軸線Xを中心として円周方向へ回動される。
【0045】なお、上記回動軸22pの駆動について、
上記のようにワーク駆動モータを用いた構成に代えて、
例えば、油圧による回転駆動源を用いるなど、他の回転
駆動源を用いた同一機能を備える構成も採用可能であ
る。
【0046】また、砥石車1の環状砥石面1aのドレッ
シングに使用されるロータリドレッサ23は、ワークW
と同様、上記ワーク主軸21上に同軸状に装着されてい
る。治具回動部ベース31は、後述する砥石車1の砥石
軸41に対して直交する方向(図示の場合は水平方向)
へ移動可能とされており、これにより、ロータリドレッ
サ23と砥石車1との相対的位置が調整されて、ロータ
リドレッサ23による砥石車1の環状砥石面1aのドレ
ッシングが行われる。
【0047】この場合、上記ロータリドレッサ23とし
て、ワークWの仕上がり形状に対応したプロフィール、
つまり、ワークWの仕上がり形状とほぼ同一かまたは僅
かに大きな外径のものを用いるととも、このロータリド
レッサ23を、砥石車1の環状砥石面1aに対してワー
クWの研削時と同じ状態で当接させて、ドレッシングを
行うようにしても良い。
【0048】なお、砥石車1の環状砥石面1aのドレッ
シング方法としては、図示のほか、ダイヤモンドドレッ
サ等によるものであってもよい。
【0049】上記砥石研削部Bは、図1および図4に示
すように、砥石車ユニット4と、摺動ユニット5を主要
部として構成されている。
【0050】砥石車ユニット4は、砥石車1を回転駆動
するもので、砥石軸41、砥石駆動モータ42および砥
石台43を主要部として備える。
【0051】上記砥石車1は、いわゆるカップ型砥石車
であって、その先端の最外縁部全周にわたって、平坦な
円環状の砥石面1aが形成されており、この砥石面1a
は、上記砥石軸41の軸線つまり砥石車1の回転軸線Y
に直交する平面に含まれる細幅の円環状平坦面であっ
て、精密仕上げが可能な超砥粒砥石から形成されてい
る。
【0052】上記砥石軸41は、砥石台43に回転可能
に軸支されるとともに、砥石駆動モータ42の駆動軸
(図示省略)に駆動連結されている。砥石軸41の軸線
Yは、その基準位置において、上記ワーク主軸21の軸
線Xと直交する平面内にあるとともに、後述する摺動ユ
ニット5により、その傾斜角度が調整可能とされてい
る。
【0053】砥石軸41の先端部には、砥石車1が締付
ナット等の締付け具により同軸状にかつ取外し可能に装
着されており、上記砥石駆動モータ42により、上記砥
石車1が所定の回転速度をもって高速回転される。
【0054】また、上記砥石台43は、摺動ユニット5
のスライドベース52上に取り付けられている。
【0055】摺動ユニット5は、上記ワーク主軸21に
直交する方向(図4の矢符a方向)へ砥石車1を切込み
送りする切込み手段と、この切込み手段による切込み送
り方向aと直交する方向(図4の矢符b方向)へ上記砥
石車1を移動調整する砥石移動手段と、ワーク主軸21
に直交する平面内で砥石車1の傾斜角度(図4の矢符c
方向)を調整する傾斜手段と、砥石車1をワーク主軸2
1に平行な平面内で傾斜(図4の矢符d方向)させるス
イベル手段としての複数の機能を兼備している。
【0056】この摺動ユニット5は、切込み送りモータ
51、傾斜調整具53、傾斜ピボット54、スイベルピ
ボット55および上記基台56を主要部として備えてい
る。
【0057】上記切込み送りモータ51は、スライドベ
ース52を砥石軸41と平行する方向へ摺動させるもの
であり、基台56の上に装着されるとともに、ボールネ
ジ機構(図示省略)を介して切込み送りモータ軸51p
に駆動連結されている。上記スライドベース52は、上
記基台56上に砥石軸41と平行する方向(図4の矢符
a方向)へ延びて設けられたスライドレール(図示省
略)上に摺動可能に支持されている。そして、このスラ
イドベース52上に、上記砥石車ユニット4の上記砥石
台43が、傾斜ピボット54、スイベルピボット55お
よび傾斜調整具53を介して装着されている。
【0058】切込み送りモータ51により、スライドベ
ース52と共にその上に装置された砥石車ユニット4が
上記砥石軸41に平行する方向へ移動され、これによ
り、上記ワークWに対する切込み量が調整されて、ワー
クWの加工寸法が設定調整され、上記切込み手段として
機能する。この切込み送り量は、例えば、パルスエンコ
ーダ(図示省略)により、上記切込送りモータ軸51p
の回転角を読み取ることによって、検出制御される。
【0059】上記基台56は、砥石車ユニット4の砥石
車1を、ワーク主軸21に直交する平面内で砥石軸41
の軸線に直交する方向(図示の場合は上下方向((図4
の矢符e方向))へ昇降移動させるものである。この基
台56は、機枠6の上に昇降可能に装着されるととも
に、その上に、上記砥石車ユニット4および摺動ユニッ
ト5が装置されている。
【0060】上記傾斜調整具53は、具体的には、ネジ
機構によりその高さを調整できる構造を備えており、上
記スライドベース52上に設けられるとともに、上記砥
石台43の後部を下側から支持している。この傾斜調整
具53は、上記ネジ機構により高さを調節することによ
り、スライドベース52上に設けられた傾斜ピボット5
4を支点として、上記砥石台43をワーク主軸21に直
交する平面内でその傾斜角度(図4の矢符c方向)を調
整することができる。なお、この傾斜角度は、例えば、
ダイアルゲージ(図示省略)により、上記傾斜調整具5
3のネジ回転角を読み取ることによって、そのピッチに
より算出制御される。
【0061】上記スイベルピボット55は、上記砥石車
ユニット4の上記砥石台43の傾斜角度(図4の矢符d
方向)を上記ワーク主軸21に平行な平面内で可変調節
するものである。このスイベルピボット55は、上記傾
斜ピボット54上に傾斜ピボット54と直交状に取り付
けられるとともに、図示しない駆動モータにより正逆方
向へ回動可能に軸支されている。つまり、砥石台43
は、スライドベース52上に配置された上記傾斜ピボッ
ト54上に、スイベルピボット55を介して支持されて
いる。また、この場合の砥石台43の傾斜角度は、スラ
イドベース52上に固設されたスイベル調整手段57に
より、検出制御される。
【0062】また、上記基台56により、上記スライド
ベース52と共に、上記砥石車ユニット4が上記ワーク
主軸21に直交する平面内で上記砥石軸41の軸線に直
交する方向(図4の矢符e方向)に昇降移動される。こ
れにより、ワークWに対する上記砥石車1の砥石面1a
の相対的な高さ方向位置が調整される。
【0063】上記傾斜調整具53のネジ機構によりその
高さを調整することにより、上記スライドベース52上
に固設された上記傾斜ピボット54を支点として、上記
ワーク主軸21に直交する平面内で上記砥石軸41の傾
斜角度が調整され(図4の矢符c方向)、これにより、
ワークWに対する上記砥石車1の砥石面1aの位置決め
が調整され、上記傾斜手段として機能する。
【0064】さらに、上記スイベルピボット55の軸を
正逆方向に回動調整されることにより、上記砥石軸41
の傾斜角度が上記ワーク主軸21に平行な平面内で可変
調節され、これにより、ワークWに対する上記砥石車1
の砥石面1aの位置決めが調整され、上記スイベル手段
として機能する(図4のdの矢印参照)。
【0065】次に、以上のように構成された摺動ユニッ
ト5の各種機能(切込み手段、砥石移動手段、傾斜手段
およびスイベル手段としての機能)を用いて、ワークW
の外周面Waと砥石車1の円環状砥石面1aとの相対的
な配置関係を変化させた場合の上記外周面Waの仕上が
り形状について考察してみる。
【0066】まず、図5に示すように、ワークWの回転
軸線つまりワーク主軸21の軸線Xが、砥石車1の円環
状砥石面1aの内外径間にあるように配置し、この状態
でワークWの外周面Waに研削加工を施すと、この外周
面Waは、図9(a) に示すように、その幅方向全体にわ
たってストレート(断面直線状)な円筒面に仕上がる。
【0067】一方、図6に示すように、ワークWの回転
軸線Xが、砥石車1の円環状砥石面1aの内径より内側
となるように配置し(円環状砥石面1aの内径位置とワ
ークWの回転軸線Xの位置との距離(オフセット量)は
e)、この状態でワークWの外周面Waに研削加工を施
すと、この外周面Waは、図9(b) に示すように、その
幅方向全体にわたって径方向外側へ膨らんだ中凸形状
(断面突円弧状)の円筒面に仕上がる。
【0068】また、図7に示すように、砥石車1の回転
軸線Yが、二点鎖線で示される水平配置状態から、実線
で示される傾斜状態(水平とのなす傾斜角度θ0 で、こ
のときの円環状砥石面1aの内径位置とワークWの回転
軸線Xの位置とのオフセット量はe)にして、この状態
でワークWの外周面Waに研削加工を施すと、図6の場
合と全く同様に、ワークWの外周面Waは、図9(b) に
示すように、その幅方向全体にわたって径方向外側へ膨
らんだ中凸形状(断面突円弧状)の円筒面に仕上がる。
この場合、傾斜角度θ0 が大きいほど、中凸量(クラウ
ニング量)は大きくなる。
【0069】本実施形態の外周面研削装置においては、
図7に示すように、ワークWの外周面Waと砥石車1の
円環状砥石面1aとの相対的な配置関係を設定する。つ
まり、ワークWの回転軸線Xに直交する平面内に、砥石
車1の回転軸線Yを配置するとともに、この回転軸線Y
が水平状態から傾斜角度θ0 だけ傾くように傾斜させ
る。これにより、砥石車1の砥石面1aの内径縁をワー
クWの外周面Waに当接させて、ワークWの外周面Wa
をその幅方向へ中凸形状になるように研削して、その仕
上がり研削精度の向上が図られる。
【0070】具体的には、予め、ワークWの材質や形状
寸法、あるいはカップ型砥石車1の外径等を考慮して、
研削時の加工熱や加工力による変形等によってワークW
の外周面Waに生じる凹部状の凹み量h(図22参照)
から決定される砥石軸41のスライド量eを算出し、こ
のスライド量eから上記砥石車1の回転軸線Yの傾斜角
度θ0 が決定される。
【0071】この点について、図8を参照して、実際に
具体的な数値を当てはめて、クラウニング量ΔRW とオ
フセット量eとの関係を考察してみた。
【0072】図8において、砥石車半径をRG 、砥石面
1aの幅寸法をΔRG 、ワーク幅をL、ワーク半径をR
W およびオフセット量をeとすると、 ΔRG =RG −(RG 2 −(L/2)2 1/2 ΔRG =RG −(RG 2 (L/2)2 1/2W ′=((ΔRG +e)1/2 +RW 2 −e2 1/2
【0073】よって、クラウニング量ΔRW は、 ΔRW =RW ′−RW =((ΔRG +e)1/2 +RW 2 −e2 1/2 −RW で表される。
【0074】ここで、例えば、RG =100、L=2
5、RW =20とすると、クラウニング量ΔRW とオフ
セット量eとの関係は表1のようになる。
【0075】
【表1】
【0076】表1より、オフセット量eが0以下になる
と、クラウニング量ΔRW は負となり、換言すれば、オ
フセット量e=0のときΔRW は最小となり、それ以下
にはできないことが判る。実際のクラウニング量ΔRW
の最小値は、砥石車半径RG、ワーク幅L、およびワー
ク半径RW で決まる。
【0077】しかして、以上のように構成された外周面
研削装置により、ワークWを回転駆動するとともに、砥
石車1を高速で回転駆動しながら、ワークWの外周面W
aに砥石車1の砥石面1aを当接させて(この場合、砥
石面1aの内径縁が接触)、研削加工を施すことによ
り、研削時の加工熱や加工力による変形を考慮した精密
研削、つまり、ワークWの外周面Waについて、予め幅
方向に対しμmオーダあるいは0.1μmオーダで中凸
状に研削するができ、外周面Waに精度の高い研削加工
を施すことが可能となる。
【0078】実施形態2 本実施形態は図10および図11に示されており、図示
のような外周面Waに突起部WbがあるワークWの外周
面Waに、精密仕上げを施す構成を備えてなるものであ
り、具体的には、ワーク保持部Aの具体的構成が実施形
態1と相違している。
【0079】すなわち、ワーク保持部Aにおけるワーク
駆動モータ(図示省略)が、ワーク主軸21を所定の角
度範囲αで正逆方向へ交互に回転駆動するワーク主軸回
転手段として機能するように構成されている。
【0080】この場合の角度範囲αは、図11に示すよ
うに、上記砥石面1aの内外径縁がワークWの突起部W
bと干渉しない範囲内で設定される。なお、この角度範
囲αは、例えばパルスエンコータ(図示省略)により、
上記ワーク駆動モータの駆動軸の回転角を読み取ること
によって、検出制御される。
【0081】しかして、上記ワーク駆動モータの回転駆
動により、ワーク主軸21が正逆方向へ回転されて、こ
こに固定保持されたワークWの円筒部Waが、その軸線
Xを中心として、上記角度範囲αで往復回動される。そ
して、このワークWに対して高速回転する砥石車1の砥
石面1aが当接し、ワークWの外周面Waについて、実
施形態1と同様、高い加工精度を有する研削加工が可能
となる。
【0082】実施形態3 本実施形態は図12に示されており、砥石車1の円環状
砥石面1aをテ−パ面として、このテ−パ砥石面1aを
ワークWの外周面Waに当接させることにより、ワーク
Wの外周面Waを幅方向へ中凸形状になるように研削す
る構成とされている。
【0083】すなわち、砥石車1の円環状砥石面1a
は、図12に示すように、前方に向けて広がる、つまり
外向きテ−パ面とされており、これに対応して、テーパ
砥石面1aにドレッシングを施すロータリドレッサ23
(図1および図2参照)の外周ドレス面は、上記テーパ
砥石面1aに対応したプロフィールのテーパ面に形成さ
れている。
【0084】本実施形態の研削装置によるワークWの外
周面Waの研削に際しては、砥石車1の砥石面1aのテ
−パθ1 を変えることにより、ワークWの外周面Waの
クラウニング量ΔRW が変わることになる。
【0085】この点について、図13を参照して、実際
に具体的な数値を当てはめて、クラウニング量ΔRW
砥石車1aのテーパθ1 との関係を考察してみた。
【0086】図13において、砥石車半径をRG 、砥石
面1aの幅寸法をΔRG 、ワーク幅をLおよびワーク半
径をRW とすると、 ΔRG =RG −(RG 2 −(L/2)2 1/2 ここで、クラウニング量ΔRW は、 ΔRW =ΔRG sinθ1 =(RG −(RG 2 −(L/2)2 1/2 ×sinθ1 で表される。
【0087】ここで、例えば、RG =100、L=25
とすると、クラウニング量ΔRW と砥石車1aのテーパ
θ1 との関係は表2のようになる。
【0088】
【表2】
【0089】表2より、 テーパθ1 >0のとき、ワークWの外周面Waは中凸形
状となる。 テーパθ1 =0のとき、ワークWの外周面Waはストレ
ートとなる。 テーパθ1 <0のとき、ワークWの外周面Waは中凹形
状となる。
【0090】また、本実施形態においては、実施形態1
におけるような砥石車1の砥石面1aの内径エッジ加工
(内径縁による研削加工)のようなΔRW の最小値は存
在しない。
【0091】しかして、以上のように構成された研削装
置によりワークWの外周面Waを研削加工するには、ワ
ークWを回転駆動するとともに、砥石車1を高速で回転
駆動しながら、ワークWの回転軸線Xに直交する平面内
に、砥石車1の回転軸線Yを配置するとともに、この砥
石車1のテ−パ砥石面1aを、図12に示すように、ワ
ークWの外周面Waに当接させることにより、実施形態
1と同様、ワークWの外周面Waを幅方向へ中凸形状に
なるように研削して、ワークWの外周面Waに精度の高
い研削加工を施すことが可能となる。その他の構成およ
び作用は実施形態1と同様である。
【0092】実施形態4 本実施形態は図14に示されており、砥石車1の円環状
砥石面1aを円曲面として、この円曲面状砥石面1aを
ワークWの外周面Waに当接させることにより、ワーク
Wの外周面Waを幅方向へ中凸形状になるように研削す
る構成とされている。
【0093】すなわち、砥石車1の円環状砥石面1a
は、図14に示すように、前方に向けて広がる円弧状断
面を有する円曲面とされており、これに対応して、砥石
面1aにドレッシングを施すドレス装置60は図15ま
たは図16に示すような構造とされている。
【0094】つまり、図15に示されるドレス装置60
は、円環状砥石面1aの径方向に延びる平面内で揺動可
能な揺動アーム61の先端部に、ロータリドレッサ23
が設けられてなり、上記揺動アーム61は、図外の揺動
源である駆動モータに駆動連結されるとともに、ロータ
リドレッサ23は、同じく図外の回転揺動源である駆動
モータに駆動連結されている。
【0095】この場合、揺動アーム61の揺動支点61
aからロータリドレッサ23の先端外径までの距離が、
円曲面状砥石面1aを形成する円弧状断面の曲率半径R
D となる。
【0096】そして、図15に示すように、回転駆動す
るロータリドレッサ23が、回転する砥石車1の円環状
砥石面1aに当接されるとともに、揺動アーム61の揺
動により、上記砥石面1aの径方向に揺動されて、円環
状砥石面1aが所定の円曲面に整形される。
【0097】一方、図16に示されるドレス装置60
は、砥石車1の回転軸線Yに対して、交差状に配置され
た回転軸線Zを有するカップ型ロータリドレッサ23を
備えてなる。ロータリドレッサ23が図外の回転揺動源
である駆動モータに駆動連結されていることは、上記と
同様である。
【0098】そして、図16(a) および図16(b) に示
すように、回転駆動するロータリドレッサ23の円環状
ドレス面23aの外径縁が、回転する砥石車1の円環状
砥石面1aに当接されて、この円環状砥石面1aが所定
の円曲面に整形される。
【0099】この点について、図16を参照して、実際
に具体的な数値を当てはめて、クラウニング量ΔRW
ロータリドレッサ23の傾き量aとの関係を考察してみ
た。
【0100】図16において、砥石車半径をRG 、砥石
面1aの幅寸法をΔRG 、ワーク幅をL,ワーク半径を
W 、ロータリドレッサ23とワークW中心のオフセッ
ト量をxおよびロータリドレッサ23の半径をRD とす
ると、 ΔRG =RG −(RG 2 −(L/2)2 1/2 楕円の式より、 e2 /RD 2 +y1 2/a2 =1 −−−−(1) (e+ΔRG 2 /RD 2 +y2 2/a2 =1 ーーーー(2) (1)より y1 =a(1−e2 /RD 2 1/2 (2)より y2 =a(1−(e+ΔRG 2 /RD 2 1/2
【0101】よって、クラウニング量ΔRW は、 ΔRW =y1 −y2 =a((1−e2 /RD 2 1/2 −(1−(e+Δ
G 2 /RD 2 1/2 ) で表される。
【0102】ここで、例えば、RG =100、L=2
5、RD =12.5、e=0とすると、クラウニング量
ΔRW とロータリドレッサ23の傾き量aとの関係は表
3のようになる。
【0103】
【表3】
【0104】表3より、ロータリドレッサ23の傾き量
aを調整することで、クラウニング量ΔRW の調整が可
能である。
【0105】また、a=0.1としたときの、クラウニ
ング量ΔRW とロータリドレッサ23およびワークW中
心のオフセット量eとの関係は表4のようになる。
【0106】
【表4】
【0107】表4より、ワークW中心のオフセット量e
を調整することで、クラウニング量ΔRW の調整が可能
である。
【0108】しかして、以上のように構成された研削装
置によりワークWの外周面Waを研削加工するには、ワ
ークWを回転駆動するとともに、砥石車1を高速で回転
駆動しながら、ワークWの回転軸線Xに直交する平面内
に、砥石車1の回転軸線Yを配置するとともに、この砥
石車1の円曲面状砥石面1aを、図14に示すように、
ワークWの外周面Waに当接させることにより、砥石車
1の円曲面状砥石面1aをワークWの外周面Waに当接
させることにより、実施形態1と同様、ワークWの外周
面Waを幅方向へ中凸形状になるように研削して、ワー
クWの外周面Waに精度の高い研削加工を施すことが可
能となる。その他の構成および作用は実施形態1と同様
である。
【0109】実施形態5 本実施形態は図17に示されており、砥石車1の円環状
砥石面1aをワークWの外周面Waに対して相対的に揺
動させることにより、ワークWの外周面Waを幅方向へ
中凸形状になるように研削する構成とされている。
【0110】すなわち、本実施形態の研削装置において
は、ワーク主軸21に平行する平面内でワーク主軸21
と砥石軸41を相対的に揺動させる揺動手段を備えてお
り、具体的には、ワーク保持部Aのワーク保持治具2と
治具回動部3が装着されている治具回動部ベース31
が、機枠6に取付け固定されたスイベル台70上に、揺
動軸71を介して揺動可能に支持されている。
【0111】図示の実施形態においては、上記スイベル
台70のスイベル面70aは、上記ワークWの回転軸線
Xに平行するとともに、砥石車1の回転面つまり回転軸
Yに垂直な平面(図示の実施形態においては垂直面)に
対して所定の傾斜角度βをもって傾斜した傾斜平面とさ
れている。これに対応して、スイベル面70a上を摺動
する上記治具回動部ベース31の摺動面31aも、スイ
ベル面70aに対応した傾斜平面とされて、治具回動部
ベース31の上面31bが基準位置において水平面とな
るように設定されている。これにより、ワークWと砥石
車1は、上記スイベル面70aに沿って相対的に揺動可
能とされている。
【0112】上記揺動軸71は、図示しない駆動モータ
により正逆方向へ回動可能に軸支されており、この駆動
モータによる揺動軸71の揺動により、上記治具回動部
ベース31さらにはその上のワークWが、砥石車1に対
して上記スイベル面70aに沿ってオシレート(往復揺
動)する構造とされている。
【0113】また、砥石車1の砥石面1aは、砥石車1
の回転面と平行な円環状平面とされている。
【0114】本実施形態の研削装置によるワークWの外
周面Waの研削に際しては、図18に示すように、上記
所定の傾斜角度βをもったスイベル面70a上で、ワー
クWを所定のオシレート角度(γ×2)でオシレートさ
せることにより、ワークWの外周面Waがクラウニング
加工されることとなる。
【0115】この点について、図18および図19を参
照して、実際に具体的な数値を当てはめて、クラウニン
グ量ΔRW と上記傾斜角度βおよびオシレート角度γと
の関係を考察してみた。
【0116】図18および図19において、ワーク幅を
L、オシレート角度をγおよびスイベル面70aの傾斜
角度をβとすると、クラウニング量ΔRw は、 ΔRw =L/2×sinθ・tanα で表される。
【0117】ここで、例えば、L=25、γ=5°とす
ると、クラウニング量ΔRW とスイベル面70aの傾斜
角度βとの関係は表5のようになる。
【0118】
【表5】
【0119】また、例えば、L=25、β=0.1°と
すると、クラウニング量ΔRW とオシレート角度γとの
関係は表6のようになる。
【0120】
【表6】
【0121】しかして、以上のように構成された研削装
置によりワークWの外周面Waを研削加工するには、ワ
ークWを回転駆動するとともに、砥石車1を高速で回転
駆動しながら、砥石車1の砥石面1aをワークWの外周
面Waに当接させるとともに、ワークWを上記スイベル
面70aに沿って揺動させることにより、実施形態1と
同様、ワークWの外周面Waを幅方向へ中凸形状になる
ように研削して、ワークWの外周面Waに精度の高い研
削加工を施すことが可能となる。その他の構成および作
用は実施形態1と同様である。
【0122】本実施形態のように、砥石車1の円環状砥
石面1aをワークWの外周面Waに対して相対的に揺動
させることにより、ワークWの外周面Waをクラウニン
グ加工する場合には、以下のような長所がある。すなわ
ち、
【0123】(1) ワークWに作用する砥石車1の砥石面
1aの幅が広くなり、その結果、砥石寿命が延びる。
【0124】(2) 実施形態2で対象とした外周面Waに
突起部WbがあるワークWの外周面Waに、精密仕上げ
を施す場合に、突起部Wb付近まで加工が可能である
(図18(c) 参照)。
【0125】(3) 実施形態3や実施形態4のように、砥
石面1aをテーパ面や円曲面のような特殊形状にするこ
となく、通常のカップ型砥石車1でのクラウニング加工
が可能であり、ドレッシングも簡単となる。
【0126】(4) スイベル面70aの傾斜角度βまたは
オシレート角度γを調整することにより、クラウニング
量ΔRW を変えることができ、再ドレッシングやワーク
Wの位置調整が不要となる。
【0127】なお、スイベル面70aの傾斜角度βやオ
シレート角度γの設置構成は、図示のものに限定され
ず、砥石車1およびワークWのいずれの側に設けてもよ
く、また、オシレート中心はワークWの中心でなくても
よい(図18(d) 参照)。
【0128】実施形態6 本実施形態は図20に示されており、クリープフィード
研削方式でワークWの外周面Waを幅方向へ中凸形状に
なるように研削する構成とされている。
【0129】すなわち、本実施形態1の研削装置におい
ては、砥石車1の切込み送り量mを通常の研削の場合に
比較して大きく設定されるとともに(高切込み)、ワー
クWの回転速度が小さく設定されており(低送り)、こ
れにより、図示のように外周面Waに突起部Wbがある
ワークWの外周面Waをクラウニング加工する場合に、
ワークWの回転を一往復(多くても二往復)させるだけ
で研削を完了する。
【0130】これに対応して、砥石車1の砥石面1a
は、図示のごとく、ワークWの回転方向つまり砥石面1
aの幅方向へ、粗研削用砥石1a1 、仕上げ研削用砥石
1a2および粗研削用砥石1a3 の順で異なる砥石構成
とされている。
【0131】しかして、以上のように構成された研削装
置によりワークWの外周面Waを研削加工するには、ワ
ークWを回転駆動するとともに、砥石車1を高速で回転
駆動しながら、砥石車1の砥石面1aをワークWの外周
面Waに当接させるとともに、高切込み・低送りでワー
クWの回転を一往復または二往復)させて、実施形態1
と同様、ワークWの外周面Waを幅方向へ中凸形状にな
るように研削して、ワークWの外周面Waに精度の高い
研削加工を施すことが可能となる。その他の構成および
作用は実施形態1と同様である。
【0132】実施形態7 本実施形態は図21に示されており、ワーク主軸21を
補強支持するワーク主軸支持構造(ワーク主軸支持手
段)80を備えた構成とされている。
【0133】すなわち、本実施形態のワーク保持治具2
は、片持ち支持回転されるワーク主軸21と、このワー
ク主軸21と共にワークWを狭持状にクランプ支持する
ワーククランプ装置81とを備えてなり、ワーク主軸2
1の先端部に上記ワーク主軸支持構造80が設けられて
いる。
【0134】具体的には、ワーク主軸21の先端部は、
外周面Waに突起部WbがあるワークWを支持できるよ
うに、ワーク支持用アダプタ82から構成されている。
このアダプタ82の形状寸法は、ワーク主軸21と砥石
車1との干渉を避けるため、比較的長尺であるととも
に、ワークWの外径よりも小径で、その支持剛性は比較
的小さい。
【0135】一方、ワーククランプ装置81は、ワーク
主軸21の軸線方向へ突出退入するシリンダ装置の形態
とされており、そのピストンロッド81aも、上記ワー
ク支持用アダプタ82に対応した形状寸法とされてい
る。
【0136】そして、ワーククランプ装置81のピスト
ンロッド81aの突出動作により、このピストンロッド
81aと上記ワーク主軸21のアダプタ82との間に、
ワークWが狭持状にクランプされるとともに、上記ピス
トンロッド81aの退入動作により、このクランプ状態
を解除される。
【0137】上記ワーク主軸支持構造80は、このよう
な構造のワーク保持治具2における問題を解消するため
のものであって、具体的には、ワーク主軸21と交差方
向(本実施形態においては特に直交方向)のワーク主軸
21に対する負荷を負担補助する。
【0138】すなわち、上記のようなワーク保持具2で
は、ワークWの研削時において、砥石車1の切込み送り
力P(主として、ワーク主軸21の軸線Xに対して垂直
方向に働く)により、上記ワーク主軸21のアダプタ8
2とピストンロッド81aが撓んで、ワークWの真円度
や円筒度が悪影響を受け、高い仕上げ精度が得られ難
い。
【0139】そこで、本実施形態においては、ワーク主
軸支持構造80により、このワーク保持具2の剛性を補
強して、高い仕上げ精度を確保している。
【0140】ワーク主軸支持構造80は、治具回動部3
に取付け固定された支持ブラケット85の先端部に、ワ
ーク主軸21の先端部を回転可能に軸支する軸受構造8
6を備えてなる。
【0141】この軸受構造82の軸受方式としては、メ
タル軸受、ころがり軸受および静圧軸受など、種々の軸
受が採用可能であり、本実施形態においては、静圧軸受
が採用されている。また、上記軸受構造82に所定の予
圧を掛けることにより、この部位の剛性がさらに向上す
る。
【0142】しかして、以上のように構成されたワーク
主軸支持構造80を備えることにより、アダプタ82お
よびピストンロッド81aの外径は小さくなるが、ワー
ク保持治具2全体としてのトータル剛性は向上する。こ
れにより、ワークWの研削時において、砥石車1の切込
み送り力Pがワーク主軸21の軸線Xに対して垂直方向
に働いても、この部位に撓みが生じることはなく、ワー
クWの支持剛性が向上する。この結果、研削能率が倍増
するとともに、ワークWの真円度や円筒度も有効に確保
されて、高い仕上げ精度が得られることとなる。
【0143】なお、ワークWの外径段取替え範囲が小さ
い場合には、アダプタ82とワーク主軸21を一体化す
ることにより、さらに剛性と回転精度を向上させること
ができる。その他の構成および作用は、実施形態1と同
様である。
【0144】なお、上述した実施形態はあくまでも本発
明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれ
に限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可
能である。以下にその一例を示す。
【0145】(1) ワーク保持部Aのワーク保持治具2お
よび砥石研削部Bの砥石車1の具体的構成は、研削対象
となるワークWの形状寸法等に応じて適宜設計されるも
のであり、図示の実施形態に限定されない。
【0146】例えば、図示の実施形態においては、ワー
ク保持治具2におけるワーク主軸21の構造が、ワーク
Wの円筒穴を利用してワークWを固定保持するものとな
っているが、ワークWに円筒穴がない場合など、図示の
ような支持構造を取れない場合には、その他の支持手段
あるいは固定手段によって支持する構造が採用できるこ
とはもちろんである。
【0147】(2) 摺動ユニット5の具体的構造も、他の
構成装置との関係で種々設計変更可能であり、例えば、
摺動ユニット5が備える各種機能の一部をワーク保持部
A側に設けられて、ワーク保持治具2上のワークWが、
砥石車1に対して相対的に移動量あるいは傾斜角度を調
整される構造も採用可能である。
【0148】(3) また、研削工程について、粗研削と仕
上研削の2工程に分けた研削が行われたり、これらの研
削が適数回繰り返されるなど、対象となるワークWの種
類および要求される仕上げ精度に応じて適宜決定される
ことが可能である。
【0149】(4) さらに、実施形態7におけるワーク主
軸支持構造80は、上述したクラウニング加工に限ら
ず、クラウニング加工と同様な条件下で行われる他の研
削加工にも適用可能である。
【0150】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ワークの回転軸線に対して、砥石車の回転軸線を交差状
に配置し、この砥石車を回転させるとともに、砥石車の
円環状砥石面をワークの外周面に当接させることによ
り、ワークの外周面を幅方向へ中凸形状になるように研
削するようにしたから、ワークの外周面の精密研削加工
において、高精度にかつ効率良く仕上げることのできる
研削技術を提供することができる。
【0151】すなわち、本発明においては、ワークの回
転軸線と砥石車の円環状砥石面との配置関係を、研削対
象であるワークの外周面について、加工熱や加工力によ
る変形によって生じる凹部状の凹み量を考慮して設定す
ることにより、加工熱や加工力による変形によって生じ
る凹部状の凹み量に相当する量だけ予め幅方向に対しμ
mオーダあるいは0.1μmオーダで微少量だけ中凸形
状に加工することができる。
【0152】また、ワーク主軸を所定の角度範囲で正逆
方向へ交互に回転駆動するワーク主軸回転手段を備えて
いると、ワークの外周面に突起部がある場合でも、上記
と同様、突起部以外の外周面を、研削時の加工熱や加工
力による変形によって生じる凹部状の凹み量に相当する
量だけ予め見越して中凸状に加工することができる。こ
れにより、砥石車の外径を制限されることなく、ワーク
の突起部分以外の外周面に精密仕上げを施すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態1であるワークの外周面
研削装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】同研削装置の主要部であるワーク保持部を示す
斜視図である。
【図3】同じく同ワーク保持部を一部破断して示す正面
図である。
【図4】同研削装置の主要部である砥石研削部を示す斜
視図である。
【図5】同研削装置の研削時における砥石車の姿勢とワ
ークとの相対的配置関係を示す図で、ワークの外周面
を、その幅方向全体にわたってストレートな円筒面に仕
上げる場合を示す。
【図6】同じく、同研削装置の研削時における砥石車の
姿勢とワークとの相対的配置関係を示す図で、ワークの
回転軸線を砥石車の砥石面の内径より内側となるように
配置して、ワークの外周面を、その幅方向全体にわたっ
て径方向外側へ膨らんだ中凸形状の円筒面に仕上げる場
合を示す。
【図7】同じく、同研削装置の研削時における砥石車の
姿勢とワークとの相対的配置関係を示す図で、砥石車の
軸線を傾斜させて、ワークの外周面をその幅方向全体に
わたって径方向外側へ膨らんだ中凸形状の円筒面に仕上
げる場合を示す。
【図8】同研削装置の研削時における砥石車の姿勢とワ
ークとの相対的配置関係を説明するための模式図であ
る。
【図9】同研削装置の研削時における砥石車の姿勢とワ
ークとの相対的配置関係を模式的に示す斜視図であり、
図9(a) は、ワークの外周面を図5に対応する形状に研
削する場合を示し、図9(b) は、ワークの外周面を図6
または図7に対応する形状に研削する場合を示す。
【図10】本発明に係る実施形態2であるワークの外周
面研削装置の主要部であるワーク保持部を示す斜視図で
ある。
【図11】同研削装置におけるワーク保持部に保持され
たワークと砥石車との、研削時における相対的位置関係
を拡大して示す側面断面図である。
【図12】本発明に係る実施形態3であるワークの外周
面研削装置の主要部を示す側面断面図である。
【図13】同研削装置の砥石車の砥石面とワーク外周面
のクラウニング量との関係を説明するための図である。
【図14】本発明に係る実施形態4であるワークの外周
面研削装置の主要部を示す側面断面図である。
【図15】同研削装置の砥石車の砥石面をドレッシング
する方法を示す側面断面図である。
【図16】同じく同研削装置の砥石車の砥石面をドレッ
シングする他の方法を示す側面断面図である。
【図17】本発明に係る実施形態5であるワークの外周
面研削装置の主要部を示す側面断面図である。
【図18】同研削装置の砥石車の砥石面とワーク外周面
のクラウニング量との関係を説明するための図である。
【図19】同じく同研削装置の砥石車の砥石面とワーク
外周面のクラウニング量との関係を説明するための図で
ある。
【図20】本発明に係る実施形態6であるワークの外周
面研削装置の主要部を示す側面断面図である。
【図21】本発明に係る実施形態7であるワークの外周
面研削装置の主要部を一部断面で示す平面図である。
【図22】従来の研削装置によるワークの外周面のいわ
ゆる円筒研削方法を示し、図22(a) はワークの外周面
をストレートな円筒面に研削する場合を示し、図22
(b)は外周面の一部に突起部を有するワークを研削する
場合を示す。
【符号の説明】
A ワーク保持部 B 砥石研削部 W ワーク(工作物) Wa ワークの外周面(円筒外周面) Wb 外周面の一部に形成された突起部 X ワーク主軸の軸線 Y 砥石軸の軸線 1 砥石車 1a 砥石車の円環状砥石面 2 ワーク保持治具 3 治具回動部 4 砥石車ユニット 5 摺動ユニット 21 ワーク主軸 23 ロータリドレッサ 31 治具回動部ベース 41 砥石軸 42 砥石駆動モータ 43 砥石台 51 砥石軸切り込みモータ 52 スライドベース 53 傾斜調整具 54 傾斜ピボット 60 ドレス装置 61 揺動アーム 70 スイベル台 70a スイベル台のスイベル面 71 揺動軸 80 ワーク主軸支持構造(ワーク主軸支
持手段) 81 ワーククランプ装置 82 ワーク支持用アダプタ 85 支持ブラケット 86 軸受構造

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状砥石面を有するカップ型砥石車に
    より円筒状工作物の外周面を研削する方法であって、 工作物の回転軸線に対して、前記砥石車の回転軸線を交
    差状に配置し、この砥石車を回転させるとともに、砥石
    車の円環状砥石面を前記工作物の外周面に当接させるこ
    とにより、工作物の外周面を幅方向へ中凸形状になるよ
    うに研削することを特徴とする円筒状工作物の外周面研
    削方法。
  2. 【請求項2】 前記円環状砥石面をカップ型砥石車の回
    転軸線に直交する平坦面として、 前記工作物の回転軸線に直交する平面内に、前記砥石車
    の回転軸線を配置するとともに、前記砥石車の砥石面の
    内径縁を前記工作物の外周面に当接させることにより、
    工作物の外周面を幅方向へ中凸形状になるように研削す
    ることを特徴とする請求項1に記載の円筒状工作物の外
    周面研削方法。
  3. 【請求項3】 前記円環状砥石面を前方に向けて広がる
    テ−パ面として、 前記工作物の回転軸線に直交する平面内に、前記砥石車
    の回転軸線を配置するとともに、前記砥石車のテ−パ砥
    石面を前記工作物の外周面に当接させることにより、工
    作物の外周面を幅方向へ中凸形状になるように研削する
    ことを特徴とする請求項1に記載の円筒状工作物の外周
    面研削方法。
  4. 【請求項4】 前記円環状砥石面を前方に向けて広がる
    円弧状断面を有する円曲面として、 前記工作物の回転軸線に直交する平面内に、前記砥石車
    の回転軸線を配置するとともに、前記砥石車の円曲面状
    砥石面を前記工作物の外周面に当接させることにより、
    工作物の外周面を幅方向へ中凸形状になるように研削す
    ることを特徴とする請求項1に記載の円筒状工作物の外
    周面研削方法。
  5. 【請求項5】 前記工作物の回転軸線に平行する平面内
    で、前記工作物と前記砥石車を相対的に揺動可能に配置
    し、 前記砥石車の砥石面を前記工作物の外周面に当接させる
    とともに、前記平面内で前記工作物と前記砥石車を相対
    的に揺動させることにより、工作物の外周面を幅方向へ
    中凸形状になるように研削することを特徴とする請求項
    1に記載の円筒状工作物の外周面研削方法。
  6. 【請求項6】 前記工作物の回転軸線に直交する平面内
    に、前記砥石車の回転軸線を配置するとともに、前記砥
    石車の砥石面を前記工作物の外周面に当接させることに
    より、クリープフィード研削方式で工作物の外周面を幅
    方向へ中凸形状になるように研削することを特徴とする
    請求項1に記載の円筒状工作物の外周面研削方法。
  7. 【請求項7】 外周面に突起部を有する前記工作物を所
    定の角度範囲で正逆方向へ回転させて、前記工作物の突
    起部以外の外周面を研削するようにしたことを特徴とす
    る請求項1から6のいずれか一つに記載の円筒状工作物
    の外周面研削方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか一つに記載の
    円筒状工作物の外周面研削方法を実施するための研削装
    置であって、 工作物を着脱可能に保持するワーク主軸と、 このワーク主軸と直交する平面内にあり、かつ円環状砥
    石面を有するカップ型砥石車を同軸状に装着する砥石軸
    と、 前記ワーク主軸に直交する方向へこのワーク主軸と前記
    砥石軸を相対的に切込み送りする切込み手段と、 前記ワーク主軸に直交する平面内で前記砥石車の傾斜角
    度を調整する傾斜手段とを備えていることを特徴とする
    円筒状工作物の外周面研削装置。
  9. 【請求項9】 前記砥石車の円環状砥石面を前方に向け
    て広がる円弧状断面を有する円曲面に整形するドレス装
    置を備え、 このドレス装置は、前記砥石車の回転軸線に対して、交
    差状に配置された回転軸線を有するカップ型ロータリド
    レッサを備えてなり、 回転駆動する前記ロータリドレッサの円環状ドレス面の
    外径縁が、回転する前記砥石車の円環状砥石面に当接さ
    れて、この円環状砥石面が前記円曲面に整形されるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項8に記載の円
    筒状工作物の外周面研削装置。
  10. 【請求項10】 前記ワーク主軸を所定の角度範囲で正
    逆方向へ交互に回転駆動するワーク主軸回転手段を備え
    ていることを特徴とする請求項8または9に記載の円筒
    状工作物の外周面研削装置。
  11. 【請求項11】 前記ワーク主軸と交差方向のワーク主
    軸に対する負荷を負担補助するワーク主軸支持手段を備
    えていることを特徴とする請求項8から10のいずれか
    一つに記載の円筒状工作物の外周面研削装置。
  12. 【請求項12】 砥石車により円筒状工作物の外周面を
    研削する装置であって、 工作物を着脱可能に保持するワーク主軸と交差方向のワ
    ーク主軸に対する負荷を負担補助するワーク主軸支持手
    段を備えていることを特徴とする円筒状工作物の外周面
    研削装置。
JP2000072348A 2000-03-15 2000-03-15 円筒状工作物の外周面研削方法および研削装置 Withdrawn JP2001259973A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011041997A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Olympus Corp 研磨方法
US11241891B2 (en) 2018-09-13 2022-02-08 Cloudminds (Shenzhen) Holdings Co., Ltd. Ultrasonic detection method, ultrasonic detection system, and related apparatus

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