JP5239251B2 - トラバース研削装置及び加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トラバース研削装置及び加工方法に関するものである。
トラバース研削を行う装置として、工作物を支持すると共に回転駆動する支持台と、砥石を回転駆動する軸頭とを備え、この軸頭が工作物の回転軸線方向に傾斜可能となるように回動自在に構成されている円筒研削盤がある(例えば、特許文献1)。この円筒研削盤によりトラバース研削を行う場合には、周面に適宜角度のテーパー面が設けられた円盤状の砥石、特に、周面に2面或いは3面以上の複数のテーパー面が設けられた円盤状の砥石を用い、砥石のテーパー面が工作物の周面や端面に倣うように砥石を傾斜させて研削を行う。これによれば、軸頭を工作物の回転軸線方向に任意の角度で傾斜させて研削を行うので、工作物の両方の端面等の種々の面を研削加工できる。
また、砥石車が工作物に対して斜設されている研削装置として、両端が回転自在にホルダーに固定された回転対称の工作物と、研削スピンドルによって担持された状態で回転駆動され、工作物の回転軸にそって移動可能であり、工作物の所望の研削輪郭に従って半径方向に変位し得る砥石車とを有するならい研削装置がある(例えば、特許文献2)。このならい研削装置によりトラバース研削を行う場合には、砥石車が研削過程で工作物の周囲の仕上がり直径の区域と、工作物縦軸に対する垂直線上にある点だけで接触して研削が行われる。これによれば、砥石車は、工作物との間で点接触により加工するので、加工に伴う熱の発生を低減し、工作物及び砥石車の回転速度を高速化して研削時間を短縮できる。
特開2003−291062号公報 特開昭60−232857号公報
しかし、特許文献1に示された円筒研削盤によれば、砥石車の円筒面を工作物の周面や端面に倣うように砥石を傾斜させて研削を行なうので、トラバース研削を行う場合には、トラバース送りにより砥石円筒面が偏摩耗して、この摩耗形状が工作物に転写されてしまうという問題があり、高精度に研削するためには、ツルーイングを頻繁に行う必要があり、研削加工に時間を要するという問題があった。また、この円筒研削盤により、プランジ研削によって工作物の周面を研削加工する場合には、工作物の端面におけるオーバーハング部での偏摩耗、あるいは、加工領域がオーバーラップする部分での偏摩耗等が発生し、上記示したトラバース研削と同様の問題があった。
また、特許文献2に示されたならい研削装置によれば、砥石車が工作物に対して斜設されて点接触で研削が行われるので、回転速度を高速化して研削加工時間を短縮できるが、特許文献1に示された円筒研削盤と同様に、トラバース研削を行う場合には、トラバース送りによる砥石円筒面の摩耗形状が工作物に転写されてしまうという問題があった。
従って、本発明の目的は、工作物の円筒外面の研削加工において、砥石円筒面の偏摩耗を抑制し、高精度の研削が可能となるトラバース研削装置及び加工方法を提供することにある。
[1]本発明、加工されるワークを前記ワークの回転中心軸上で回転させるワーク回転駆動機構と、前記ワークの前記回転中心軸に対して傾斜した回転中心軸上で回転する砥石車と、前記砥石車を前記ワークの前記回転中心軸に沿ってトラバースさせるトラバース送り機構とを含み、前記砥石車は、前記トラバース送り機構によるトラバース移動によって前記ワークの垂直面を研削するテーパ面を有し、前記トラバース送り機構は、前記砥石車をその砥粒径以下の送りピッチでトラバース移動させ、前記トラバース移動による前記研削の加工開始位置は、前記ワークの前記回転中心軸に対して直交する方向の位置が前記ワークの仕上寸法位置であり、前記ワークの前記回転中心軸に平行な方向の位置が前記ワークの端面より外側の位置であることを特徴とするトラバース研削装置を提供する。
[2]前記砥石車の前記テーパ面は、前記砥石車の回転中心軸の前記ワークの前記回転中心軸に対する傾斜角をθとしたとき、前記砥石車の回転中心軸に垂直な面に対してテーパ角θを有することを特徴とする前記[1]記載のトラバース研削装置であってもよい。
[3]前記砥石車は、他のテーパ面を有することを特徴とする前記[1]記載のトラバース研削装置であってもよい。
[4]本発明加工されるワークを前記ワークの回転中心軸上で回転させながら、前記ワークの前記回転中心軸に対して傾斜した回転中心軸上で回転する砥石車を前記ワークの前記回転中心軸に沿ってトラバース移動させ、前記砥石車の前記回転中心軸に垂直な面に対してテーパ角を有する前記砥石車のテーパ面によって前記ワークを研削するトラバース研削加工方法であって、前記研削の際に、前記砥石車をその砥粒径以下の送りピッチでトラバース移動させ、前記トラバース移動による前記研削の加工開始位置は、前記ワークの前記回転中心軸に対して直交する方向の位置が前記ワークの仕上寸法位置であり、前記ワークの前記回転中心軸に平行な方向の位置が前記ワークの端面より外側の位置である、トラバース研削加工方法を提供する。
本発明によれば、工作物の円筒外面の研削加工において、砥石円筒面の偏摩耗を抑制し、高精度の研削が可能となるトラバース研削装置及び加工方法を提供することができる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るトラバース研削装置の平面図である。尚、図1において、上下にX方向及び左右にZ方向を規定する。
このトラバース研削装置1は、図示しないコンピュータ数値制御装置(CNC)により全体の駆動が制御されるものであり、トラバース研削装置1の本体と図示しない付属装置からなる。主な付属装置は、オイル供給装置、冷却装置、エア供給機器、クーラント供給装置、切屑収集装置及びこれらの装置をトラバース研削装置本体と接続するダクト装置等からなっている。尚、このトラバース研削装置1は、切削、研削、仕上げ加工、熱処理等の種々の加工が同一の加工機で可能な複合加工機の一部を構成するものであってもよい。
トラバース研削装置1は、ベッド10上に載置され、軸物あるいは長尺状のワークWを回転駆動可能に支持するワーク支持駆動ユニット100と、ベッド10上に装架されてX及びZ方向の移動及び位置決めを行なうXステージ301及びZステージ302と、Zステージ302上で所定の位置および方向に載置されワークWの研削加工に使用される砥石車210を備えた砥石台200とを有する。
尚、砥石台200あるいは砥石車210は、Zステージ302上あるいは砥石台200に予め所定の位置および方向で載置されたものでもよく、図示しない工具交換ツール(ATC:Automatic Tool Changer)によって他の工具と交換されるものであってもよい。また、砥石台200は、Zステージ302上での所定の位置および方向を、適宜変更できるものであってもよい。また、砥石台200は、Xステージ301及びZステージ302によりX及びZ方向の移動を行うだけでなく、例えば、閉リンク機構を並列に配置した所謂パラレル機構等によりXZ平面内で移動するものであってもよい。
ワーク支持駆動ユニット100は、ベッド10上に載置された主軸台ベース101に、左右の主軸台スライドガイド102を介してスライド可能に移動可能な左右の主軸台103を有し、主軸台103には、主軸105を所定の回転数で回転駆動する主軸駆動モータ104が搭載されている。各々左右の主軸台103は、左右独立にZ方向にスライドして、ワークWを所定の心間で挟持して、その位置を固定できる構成となっている。ワークWは、主軸105の回転を図示しない回し金を介して回転駆動される。
砥石台200は、砥石車210と、砥石車210を所定の回転速度で回転させる砥石駆動モータ220と、砥石駆動モータ220の回転を砥石車210に回転伝達するための砥石軸221を有して構成されている。砥石車210は、図示しないフランジ等で砥石軸221に固定されているが、種々の形状、材質の砥石車に交換が可能である。砥石車210の形状としては、平形、リング形、テーパ形、へこみ形、カップ形等、また、材質としては、例えば、CBN(Cubic Boron Nitride:立方晶窒化ホウ素)、ダイヤモンドの砥粒を使用したもの等がある。
トラバース研削装置1は、ワークWを主軸105により所定の回転数で回転駆動させながら、砥石台200をXステージ301によりX方向に所定の切り込み量で切り込んで所謂プランジ研削を行ない、また、Zステージ302によりZ方向に所定の送り量で送り動作をすることで所謂トラバース研削を行い、また、Xステージ301によりX方向に所定の切り込み量で切り込みつつZステージ302によりZ方向に所定の送り量で送り動作をすることで所謂アンギュラ研削を行なうことができる。本実施の形態は、砥石車210に特定の形状を使用し、かつ、砥石台200をワークWに対して特定の位置関係で配置することにより、主に、トラバース研削を行なうものである。
図2は、砥石台200に所定の砥石形状の砥石車210が装着され、ワークWをトラバース研削していることを示すものである。砥石車210の回転中心軸CL1のワークWの回転中心軸CL2に対する傾斜角をθとすると、テーパ面221aは、砥石車210の回転中心軸CL1に垂直な面に対してテーパ角θを有する。角度θは、0度以上で90度未満の角度である。
砥石車210が装着された砥石台200は、X軸に対して(90―θ)度の角度を成すようにZステージ302上に搭載される。従って、砥石車210のテーパ面221aのワークWに接する母線は、ワークWの回転中心軸CL2に対して垂直となっており、図2ではX軸と同一の方向となっている。また、他のテーパ面である端面221bのワークWに接する母線はZ軸の方向と同一または端面221bとワークWとに間隙を生じる方向に傾斜している。図2においては、角度αを90度としているので、端面221bのワークWに接する母線はZ軸の方向と一致し、端面221bとワークWとの間に間隙はない。
(第2の実施の形態)
図3は、砥石台200に所定の砥石形状の砥石車210が装着され、ワークWをトラバース研削していることを示すものであって、砥石車210の形状が1つのテーパ面221aのみを有して構成されている場合を示すものである。砥石車210の回転中心軸CL1のワークWの回転中心軸CL2に対する傾斜角をθとすると、テーパ面221aは、砥石車210の回転中心軸CL1に垂直な面に対してテーパ角θを有する。角度θは、0度以上で90度未満の角度である。砥石車210が装着された砥石台200は、X軸に対して(90―θ)度の角度を成すようにZステージ302上に搭載される。従って、砥石車210のテーパ面221aのワークWに接する母線は、ワークWの回転中心軸CL2に対して垂直となっており、図2ではX軸と同一の方向となっている。砥石車210は、その砥石車210の形状の特徴から、ワークWの円筒外周面に接する面を有していない。
(第3の実施の形態)
図4は、砥石台200に所定の砥石形状の砥石車210が装着され、ワークWを砥石車210の円筒面221cでトラバース研削していることを示すものである。砥石車210の円筒面221cは、回転中心線CL1と平行であり、よって、砥石車210が装着された砥石台200は、X軸に対して平行に搭載されている。図4に示す砥石車210は、図3で示す(90―θ)の角度がゼロになってテーパ面221aが円筒面221cとなった形状であり、また、砥石台200は、その配置がX軸に対して平行になったものである。
(第1の実施の形態に係るトラバース研削装置による加工工程例1)
図5は、図2のトラバース研削装置によるトラバース研削の加工工程を説明する図である。尚、角度αを90度として説明する。
テーパ面221aと端面221bを有する砥石車210が装着された砥石台200を、Xステージ301及びZステージ302により加工開始位置に移動させる。X方向の加工開始位置は、ワークWの仕上寸法位置であり、Z方向の加工開始位置は、ワークWの端面より外側の所定の位置とする。
ワークWを所定の回転数で回転駆動させながら、砥石車210をZステージ302により所定の送りピッチでトラバース送りを行なう。Z方向の送りピッチは、ワークWの1回転当たりの送り量で表すことができる。
図6は、研削砥石の構成を模式的に説明する図である。砥石は、砥粒401、結合剤402、及び砥粒401と結合剤402との間隙に存在する図示しない気孔から主に構成されている。ここで、砥粒401の先端部から結合剤402の底部までの高さを突出量Jとする。
砥石車210をワークWの1回転当たり突出量J以上のピッチでZ方向に送り動作をさせてトラバース研削を行なう場合には、ワークWを回転駆動させながら螺旋状に研削する時に、テーパ面221aによりワークWの被加工面を突出量Jの量だけ加工し、加工残りの部分は端面221bで加工することになる。
これに対して、砥石車210をワークWの1回転当たり突出量J以下のピッチでZ方向に送り動作をさせ、トラバース研削を行なう。砥石車210として、突出量Jが0.25mmのCBN砥石を使用して、Z方向の送りピッチを0.25mm以下にしてトラバース研削を行なうと、ワークWは砥石車210のテーパ面221aでのみ切込みされて研削され、端面221bでは接触はしているが切込み量ゼロでのスパークアウトのみとなり、研削加工は行われない。ここで、例えば、ビトリファイド砥石では必ずしも砥粒突き出し量がどれだけであるかが明確でなく、砥粒突き出し量を定義することは困難であり、砥粒突き出し量は多くても砥粒径以下であるので、本加工工程例では、トラバース送り動作の送りピッチを砥粒径で規定し、Z方向の送りピッチを砥粒径以下とした。本加工工程例1では、砥粒径0.3mmに対しZ方向の送りピッチを0.1mmとして、所定のZ方向位置までトラバース研削を行なった。
尚、図2においては、角度αを90度より小さい鋭角とする場合でも、砥石車210をワークWの1回転当たり砥粒径以下のピッチでZ方向に送り動作をさせ、トラバース研削を行なうことで、テーパ面221aのみでワークWの円筒外周面を研削でき、端面221bは研削に寄与しないので、ワークWの円筒外周面を平坦に仕上げ加工ができる。
本加工工程例1によれば、以下の効果を有する。
(1)トラバース研削において、ワークWに対して主にテーパ面221aで切込みしながら研削を行なうので、端面221bに偏摩耗が生じにくい。特に、Z方向の送りピッチを砥粒径以下とすることにより、ワークWを回転駆動させながら螺旋状に研削すれば、テーパ面221aのみでワークWの円筒外周面を研削でき、端面221bは研削に寄与しない。すなわち、上記の条件でトラバース研削を行なえば、端面221bに偏摩耗が生じることがなく、この偏摩耗による加工面への転写が抑制されるので、ワークWの円筒外周面を精度よく仕上げ加工ができる効果を有する。
(2)本実施の形態におけるトラバース研削においては、テーパ面221aとワークWの被研削面とは線状に接触して加工が行われるので、研削抵抗が小さく、高速な研削加工が可能となる効果を有する。
(3)端面221bに偏摩耗が生じることがないので、砥石車210の形状修正のためのドレッシング、ツルーイング作業が軽減される。従って、砥石車210の形状修正は、テーパ面221aのみ行なえばよく、作業時間の短縮、コスト低減等の効果を有する。
(4)ワークWに対して、砥石車210が所定の角度で傾斜して配置され、研削加工を行なうので、研削力の方向がワーク支持剛性が高くなる方向になるため、高性能な研削加工が可能となる効果を有する。
(第2の実施の形態に係るトラバース研削装置による加工工程例2)
図3のトラバース研削装置により、加工工程例1と同様のトラバース研削を行なう場合について説明する。図3に示される砥石車210は、その形状が1つのテーパ面221aのみを有して構成されている。従って、砥石車210をワークWの1回転当たり砥粒径以下のピッチでZ方向に送り動作をさせ、トラバース研削を行なう。尚、X方向の加工開始位置の位置決めは、テーパ面221aの先端部がワークWの円筒外周面に接するところで規定する。その他は、加工工程例1と同様である。
本加工工程例2によれば、加工工程例1の効果に加え、研削加工に寄与しない端面を有しない砥石車形状としているので、砥石車のコスト削減及び砥石駆動動力の低減等の効果を有する。
(第3の実施の形態に係るトラバース研削装置による加工工程例3)
図4のトラバース研削装置により、加工工程例1と同様のトラバース研削を行なう場合について説明する。図4に示される砥石車210は、円筒面221cを有し、砥石車210の回転中心線CL1はX軸に対して平行に配置されている。従って、トラバース研削においては、円筒面221cでワークWを加工し、砥石車210の砥石端面221dではスパークアウトのみであって加工量はゼロである。また、X方向の加工開始位置の位置決めは、砥石端面221dがワークWの円筒外周面に接するところで規定する。その他は、加工工程例1と同様である。
本加工工程例3によれば、加工工程例1の効果に加え、砥石車210の回転中心線CL1がX軸に対して平行に配置された状態で研削加工を行なうので、研削力の方向がワーク支持剛性が高くなる方向になるため、さらに高性能な研削加工が可能となる効果を有する。
(第4の実施の形態)
第1〜3の実施の形態は、トラバース研削によってのみワークWを加工する場合を示したが、第4の実施の形態では、プランジ研削を併用する場合について示す。
発明が解決しようとする課題の項で述べたように、本発明の目的は、工作物の円筒外面の研削加工において、砥石加工面の偏摩耗を抑制し、高精度の研削が可能となるトラバース研削装置及び加工方法を提供することにあるが、このトラバース研削装置によれば、プランジ研削を併用することにより上記目的を達成することができる。
工作物の円筒外面の研削加工において、高精度の研削を可能とするには、砥石加工面の偏摩耗を抑制する必要がある。このため、第4の実施の形態では、砥石車が荒研削用の円筒面と仕上研削用のテーパ面を有し、荒研削時には円筒面でプランジ研削を行い、仕上研削時にはテーパ面でトラバース研削を行なう。円筒面でのプランジ研削により、僅かな仕上げ代を残して荒研削を行なっているので、トラバース研削による仕上研削ではテーパ面に偏摩耗が生じにくく高精度の研削仕上げ面が得られることになる。
図7(a)は、砥石台200に所定の砥石形状の砥石車230が装着され、ワークWを砥石車230の円筒面230bでプランジ研削していることを示す構成図である。砥石車230の円筒面230bは、回転中心線CL1と平行であり、よって、砥石車230が装着された砥石台200は、Z軸に対して平行に搭載されている。図7(a)に示す砥石車230は、砥石台200がZステージ上に、図2で示す傾斜角θがゼロの状態で角度制御されている。この姿勢における研削加工は、砥石車230の円筒面230bを使用した荒研削である。
図8は、砥石台200に所定の砥石形状の砥石車230が装着され、ワークWを砥石車230のテーパ面230aでトラバース研削していることを示す構成図である。図7(a)に示された砥石台200の姿勢から、砥石車230の回転中心軸CL1とワークWの回転中心軸CL2に対する傾斜角がθとなるように角度制御される。テーパ面230aは、砥石車230の円筒面230bに対してテーパ角θを有する。角度θは、0度以上で90度未満の角度である。この姿勢における研削加工は、砥石車230のテーパ面230aを使用した仕上研削である。
(第4の実施の形態に係るトラバース研削装置による加工工程例4)
(荒研削加工)
砥石台200は、図7(a)の状態、すなわち、砥石車230の円筒面230bがワークWの外周面をプランジ研削可能な姿勢に角度が制御されている。図7(b)は、プランジ研削の加工を示す動作説明図であり、加工開始時の砥石車230の位置を破線で示し加工中の位置を実線で示している。
図7(b)の破線で示すように、Z軸方向の初期位置において、矢印A方向に所定量の切込みを行いプランジ研削を行い、矢印B方向へ所定ピッチだけ砥石車230を送り動作させて、同様にプランジ研削を行なう。この加工を繰り返し行ないワークWの外周面に所定領域だけ施す。矢印B方向への移動量は、砥石車230の円筒面230bの幅と同じ、または、円筒面230bによる加工領域が若干重複する程度に所定のピッチが決められる。
図7(b)では、砥石車230の送り方向を矢印B方向としたが、矢印B方向と逆の方向とすることもできる。図7(c)は、図7(b)で示した送り方向と逆方向(矢印C方向)に砥石車230を送り動作させる場合のプランジ研削の加工を示す動作説明図であり、加工開始時の砥石車230の位置を破線で示し加工中の位置を実線で示している。この方向に送り動作をすると、砥石車230のテーパ面230aがワークWに接しないので、荒加工時でのテーパ面230aの摩耗が抑制できる。
(仕上研削加工)
図8に示すように、ワークWの外周面と砥石車230のテーパ面230aが接する角度に砥石車230が角度制御されている。砥石車230は、テーパ面230aがワークWの外周面を所定の仕上げ代でトラバース研削するよう、切込み量が設定されている。図8に示すC方向に所定の送り量でトラバース研削を行なうことにより、仕上研削加工が施される。
本加工工程例4によれば、以下の効果を有する。
(1)トラバース研削による仕上研削加工の前に、プランジ研削で荒研削を行なう。プランジ研削では、トラバース研削の加工で使用するテーパ面230aを使用しないので、テーパ面230aの偏摩耗が抑制できる。
(2)仕上研削加工では、砥石車230のテーパ面230aを使用するので、ワークWの外周面との接触面積を大にでき、仕上げ面の粗さ、形状精度を向上させることができる。
(3)トラバース研削にプランジ研削を併用した加工方法により、荒研削による加工で加工時間を短縮できると共に、仕上研削専用のテーパ面230aによるトラバース研削により仕上研削加工を施すので加工面のあらさ精度が向上し、加工能率と加工面のあらさ精度の両立を図ることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るトラバース研削装置の平面図である。 砥石台200に所定の砥石形状の砥石車210が装着され、ワークWをトラバース研削していることを示すものである。 砥石台200に所定の砥石形状の砥石車210が装着され、ワークWをトラバース研削していることを示すものであって、砥石車210の形状が1つのテーパ面221aのみを有して構成されている場合を示すものである。 砥石台200に所定の砥石形状の砥石車210が装着され、ワークWを砥石車210の円筒面221cでトラバース研削していることを示すものである。 図2のトラバース研削装置によるトラバース研削の加工工程を説明する図である。 研削砥石の構成を模式的に説明する図である。 図7(a)は、砥石台200に所定の砥石形状の砥石車230が装着され、ワークWを砥石車230の円筒面230bでプランジ研削していることを示す構成図である。図7(b)は、プランジ研削の加工を示す動作説明図であり、加工開始時の砥石車230の位置を破線で示し加工中の位置を実線で示している。図7(c)は、図7(b)で示した送り方向と逆方向(矢印C方向)に砥石車230を送り動作させる場合のプランジ研削の加工を示す動作説明図であり、加工開始時の砥石車230の位置を破線で示し加工中の位置を実線で示している。 図8は、砥石台200に所定の砥石形状の砥石車230が装着され、ワークWを砥石車230のテーパ面230aでトラバース研削していることを示す動作説明図である。
符号の説明
1 トラバース研削装置 10 ベッド
100 ワーク支持駆動ユニット 101 主軸台ベース
102 主軸台スライドガイド 103 主軸台
104 主軸駆動モータ 105 主軸
200 砥石台 210、230 砥石車
220 砥石駆動モータ 221 砥石軸
301 Xステージ 302 Zステージ
401 砥粒 402 結合剤

Claims (4)

  1. 加工されるワークを前記ワークの回転中心軸上で回転させるワーク回転駆動機構と、
    前記ワークの前記回転中心軸に対して傾斜した回転中心軸上で回転する砥石車と、
    前記砥石車を前記ワークの前記回転中心軸に沿ってトラバースさせるトラバース送り機構とを含み、
    前記砥石車は、前記トラバース送り機構によるトラバース移動によって前記ワークの垂直面を研削するテーパ面を有し、
    前記トラバース送り機構は、前記砥石車をその砥粒径以下の送りピッチでトラバース移動させ、
    前記トラバース移動による前記研削の加工開始位置は、前記ワークの前記回転中心軸に対して直交する方向の位置が前記ワークの仕上寸法位置であり、前記ワークの前記回転中心軸に平行な方向の位置が前記ワークの端面より外側の位置である
    ことを特徴とするトラバース研削装置。
  2. 前記砥石車の前記テーパ面は、前記砥石車の回転中心軸の前記ワークの前記回転中心軸に対する傾斜角をθとしたとき、前記砥石車の回転中心軸に垂直な面に対してテーパ角θを有することを特徴とする請求項1記載のトラバース研削装置。
  3. 前記砥石車は、他のテーパ面を有することを特徴とする請求項1記載のトラバース研削装置。
  4. 加工されるワークを前記ワークの回転中心軸上で回転させながら、前記ワークの前記回転中心軸に対して傾斜した回転中心軸上で回転する砥石車を前記ワークの前記回転中心軸に沿ってトラバース移動させ、前記砥石車の前記回転中心軸に垂直な面に対してテーパ角を有する前記砥石車のテーパ面によって前記ワークを研削するトラバース研削加工方法であって、
    前記研削の際に、前記砥石車をその砥粒径以下の送りピッチでトラバース移動させ、
    前記トラバース移動による前記研削の加工開始位置は、前記ワークの前記回転中心軸に対して直交する方向の位置が前記ワークの仕上寸法位置であり、前記ワークの前記回転中心軸に平行な方向の位置が前記ワークの端面より外側の位置である、
    トラバース研削加工方法。
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