JP2007021587A - ワークの溝の研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 種々の大きさのコンプレッサーシリンダーのベーン溝を安価に、しかも効率良く研磨する方法を提供する。
【解決手段】 面22a側から、砥石12を内孔24及びベーン溝26に進入させ、砥石12の一方の面12aを内壁26aに接触させた状態とし、矢印X+方向に移動させ内壁26aを研磨する。砥石12を所定の範囲T1まで移動させたら、砥石12を内壁26aから僅かに離して、矢印X−方向に移動させ、砥石12を内孔24及びベーン溝26から抜き出す。次に、研磨装置10をZ方向に移動させる。砥石12の他方の面12bをベーン溝26の内壁26bに接触させて、再び矢印X+方向に移動させ内壁26bを研磨する。砥石12を所定の範囲T1まで移動させたら、砥石12を内壁26bから僅かに離して、矢印X−方向に移動させ再び抜き出す。反対側の面22b側からも、先程とは逆方向から同様の作業を繰り返す。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワークの内部に形成された溝の両壁面を研磨するためのワークの溝の研磨方法に関する。
従来、コンプレッサーシリンダーの内部に形成されたベーン溝等を研削又は研磨する技術として、特許文献1に示すような研削装置を使用する方法が知られている。図4は特許文献1に示す研削装置110の側面図及び被加工部材となるコンプレッサーシリンダー20の側面断面図であり、図5は同装置110を使用して研削作業する際の状態を示す正面断面図である。
この研削装置110は、砥石円板112と、砥石円板112に一体的に形成された回転軸114を回転自在に支持する一対の軸受116,118と、軸受116,118が配設され砥石円板112を保持する棒状ホルダー120と、棒状ホルダー120と一体に形成された把持部122と、モーター等(図示略)の駆動手段によって回転する駆動プーリ124と、軸受116,118の外輪を棒状ホルダー120に固定するための押さえキャップ126と、砥石円板112の外周面及び駆動プーリ124に巻き掛けられたベルト128等とから構成される。砥石円板112の外周面にはベルト溝112aが形成されており、ベルト128はそのベルト溝112aに摺動自在に巻き掛けられている。モーターの回転力は、駆動プーリ124からベルト128を介して砥石円板112に伝達される。回転軸114は内部が中空となっており、その中空部内にはボルト130が挿通されボルト132の先端部にはナット132が螺合されている。回転軸114は、ボルト130とナット132で軸受116,118の内輪とカラー134を締付けることによって固定されている。これによって、砥石円盤112は棒状ホルダー120に取り付けられている。棒状ホルダー120内には数箇所のリセス部136が設けられており、そのリセス部136は砥石円板112の両側面と対向する各面に砥石円板112の中心軸を中心として放射状に形成されている。
また、上記以外にも特許文献2に示すような研削装置を使用する方法が知られている。
特許文献2に示す研削装置は、軸方向に移動可能な回転軸に回転軸プーリを備えたことにより、その回転軸プーリに巻き掛けられるベルトを介して回転軸及び砥石円板に回転動力が伝達される点で特許文献1の研削装置110とは構成が若干異なる。この構成であれば、特許文献1の研削装置110と異なりベルトの幅が砥石円板の幅の広狭に左右されない等の利点がある。
上記従来の研削装置110を用いてコンプレッサーシリンダー20のベーン溝26を研削又は研磨する方法を以下に示す。
棒状ホルダー120に保持されかつベルト128により回転力の供給される砥石円板112を、例えばX+方向に移動させてコンプレッサーシリンダー20の内孔24に進入させ、ベーン溝26の一方の面を研磨する。次に、砥石円板112の位置を軸方向にずらし、X−方向に移動させて他方の面を研磨すると同時に内孔24から砥石円板112を抜く。このように研削装置110を使用することにより、コンプレッサーシリンダー20のベーン溝26の左右両面を研磨することができる。
このように、研削装置110を用いてコンプレッサーシリンダー20のベーン溝26を研削又は研磨する際は、砥石円板112だけでなく、棒状ホルダー120等も含め研削装置110自体をコンプレッサーシリンダー20内に進入させる必要があるため、軸受116,118も一般的にサイズの小さいものが求められる。したがって、砥石円板112を支持する軸受としては、図5に示すように、小径玉軸受を用いる場合が多いが、この小径玉軸受は、スラスト方向の荷重に対しその位置を保持することができない。そこで、砥石円板112が研削時の負荷に対抗してその位置が軸方向にずれないようにするために、リセス部136に清浄な高圧研削液を吐出し一種の静圧軸受を形成させて、砥石円板112がその両側から軸方向に均等な荷重を受けることができるようにしている。
特開平10−109260 特開2003−340705
しかしながら、この方式では、リセス部136周囲のランド部138と砥石円板112との間の僅かな隙間から、リセス部136内の高圧研削液が流出してしまうため、ランド部138が次第に磨耗し、この隙間が徐々に拡大される。この隙間が変化することによって、リセス部136の静圧軸受としての負荷能力が変化し、結果として研削面の平面度、平行度が不安定になる恐れがある。ランド部138が磨耗した場合、棒状ホルダー120全体を交換しなければいけないが、棒状ホルダー120の製作費は高価であるため費用的に容易ではない。また、砥石円盤112を交換する際にはベルト128及び軸受116,118も同時に交換する必要があるため困難であり、その交換には多大な時間と費用を要し経済効率に合わないという欠点もある。
また、特許文献1の研削装置110を使用する方法では、砥石円板112の外周にベルト溝112aを設ける必要があるため、砥石の種類が電着砥石に限られてしまい、例えばビトリファイドボンド砥石等他の砥石を選択することができない。さらに、研削装置110全体の剛性を確保するために、棒状ホルダー120はある程度の大きさが必要不可欠となるので、棒状ホルダー120もコンプレッサーシリンダー20内に進入させる従来の研削方法では、コンプレッサーシリンダー20の内孔24が小さい場合等に対応できない。
一方、特許文献2に示す研削装置を使用する方法では、回転軸114に回転軸プーリ(図示略)を設けることにより、ベルトが直接砥石円板112の外周に接触する構成ではないので、砥石として上記ビトリファイドボンド砥石等を用いることもできる。しかし、回転軸プーリがあるため棒状ホルダー120は特許文献1の場合よりも更に大きくする必要があり、上記同様コンプレッサーシリンダー20の内孔24が小さい場合等はこの研削方法を採用することができない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ワークにおける種々の大きさの溝を、安価に、しかも効率良く研磨する方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係るワークの溝の研磨方法は、溝とその溝の一端に連絡する連絡空間とを形成したワークにおける前記溝を砥石で研磨する方法であって、前記砥石を円板形状とすると共にその円板形状の厚みを前記溝の溝幅より小さいものとし、前記円板形状の砥石の中心にその砥石を回転させるための回転手段を固定し、前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向とその回転軸中心方向に対する直角方向とに移動自在とし、前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向に対する直角方向に移動させて前記砥石の一方の面を前記溝の一方の内壁に接触させてその内壁を研磨し、その後前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向に移動させ、その後前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の前記直角方向に移動させて前記砥石の他方の面を前記溝の他方の内壁に接触させてその内壁を研磨することを特徴とするものである。本発明は、前記砥石の一方の面を前記溝の一方の内壁に接触させてその内壁を研磨する際に、前記砥石を前記溝の外部から内部に進入させ、前記溝の一方の内壁の研磨終了後に前記砥石を前記溝から抜き出し、その後前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向に移動させ、前記砥石の他方の面を前記溝の他方の内壁に接触させてその内壁を研磨する際に、前記砥石を前記溝の外部から内部に進入させることを特徴とするものである。本発明は、前記砥石で前記溝の内壁を研磨した後で前記砥石を前記溝から抜き出す際に、前記砥石を前記溝の内壁との接触を外し、その後に前記砥石を前記溝から抜き出すことを特徴とするものである。本発明は、前記溝が前記ワークを貫通して両側面に開口している場合に、前記砥石による前記溝への研磨を前記ワークの両方の側面側から行うことを特徴とするものである。本発明は、前記砥石を前記回転手段と着脱自在としたことを特徴とするものである。
本発明においては、ワークの連絡空間(コンプレッサーシリンダの内孔)には研磨装置自体を進入させる必要はなく、砥石のみを溝や連絡空間に進入させるだけで良い。したがって、ワークの連絡空間が小さい場合でも、溝がワークの両端面に開口していれば、、砥石の径を小さくして、ワークの溝の開口部の両側から砥石を進入させることにより、溝の内壁全面を十分に研磨することができる。
本発明においては、ベルトや軸受等の消耗品が不要となるので、それらを交換する費用や手間も必要なく、装置自体も簡易な構成となる。特に、砥石の外周にベルト溝を設ける必要がなくなるので、砥石の種類は電着砥石に限定されることなく、他の砥石、例えば、高精度、高能率研削ができる等、その研削特性により最近需要が伸びているビトリファイドボンド砥石等も選択することができる。
本発明の場合、砥石の交換は、アーバーの先端に螺子締め又はクランプ部材等で押圧固定された砥石を交換するだけで済むため、非常に簡単であり、短時間で行うことができる。必要に応じて、外径寸法の異なる複数種類の砥石を装着して使用すれば、ワークにおける種々の大きさの溝にも容易に対応できる。また、研磨に限らず、アーバーにサイドカッターを取り付けることにより、研磨方法と同様の方法で前加工に相当するフライス加工を行うこともできる等、一台の研磨装置でフライス加工から研磨加工まで種々の作業に適応できる。この際、自動工具交換可能な形態を持つアーバーを採用すれば、砥石の交換も楽になる。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る研磨装置10及びワーク(工作機械等によって加工して製品となる被加工部材)としてのコンプレッサーシリンダー20の斜視図、図2は研磨装置10を用いて研磨作業をする際の状態を示す側面断面図、図3は同研磨作業時の状態を示す正面断面図である。
まず、本発明に係る研磨装置10の構成について説明する。本実施例の研磨装置10は、溝26(後述する)を研磨するための砥石12と、砥石12を取付けた回転手段としてのアーバー14と、アーバー14を接続した駆動手段としての主軸16等を有する。砥石12は円板形状をしており、円板形状の砥石12の中心位置にアーバー14が固定される。アーバー14はその中心軸位置を中心として駆動手段16によって回転させられるものであり、そのアーバー14の回転中心軸方向に対して直角方向に円板形状の砥石12が配置される。研磨装置10では、砥石12とアーバー14とを、アーバー14の回転中心軸の軸方向に移動自在に設定すると共に、アーバー14の回転中心軸に対して直角方向にも移動自在に設定する。
円板形状の砥石12は、外表面に砥粒等を固着した一方の面12aと他方の面12bとを有し、その中心部にアーバー14に連結するための貫通孔12cを形成する。砥石12の板厚は、ベーン溝(溝)26に進入させるために、ベーン溝26の横幅Wよりも小さいものに設定されており、円板半径はベーン溝26の溝方向の長さ(深さD)よりも長く設定されている。なお、砥石12の種類としては、ビトリファイドボンド砥石、レジノイドボンド砥石、電着砥石等を選択することができる。
アーバー14の先端は、砥石12の貫通孔12cと嵌合するための嵌合部14aと、その嵌合部14aの先端のボルト部14bが形成されている。砥石12の貫通孔12cをアーバー14の嵌合部14aに嵌合させて、ボルト部14bにナット18を螺合させることで、砥石12をアーバー14に固定することができる。また、ナット18をボルト部14bから外せば、砥石12は簡単に着脱交換可能となり、コンプレッサーシリンダー20の内孔4やベーン溝26の大きさに応じて、種々のサイズの砥石12を採用することができる。一方、アーバー14の末端側は、駆動手段としての主軸と16連結される。主軸16で発生した回転力をアーバー14及び砥石12に伝える構成となっているが、これは周知の技術であるのでここでの詳細な説明は省略する。なお、アーバー14の形状は本実施例に例示したものに限定されず、例えば、先端に向けて径が小さくなるテーパー状のものであっても良い。主軸16には連結したアーバー14を補助するために段部16aが設けられており、その段部16aによってアーバー14をラジアル方向から支持することによりアーバー14の横振れを抑制する。アーバー14や主軸16の素材は、その機能上、耐磨耗性や耐変形性に優れたものが要求されるため、高硬度材質のものが好ましい。また、アーバー14をBTシャンク等の自動工具交換可能な形態とすれば、砥石12を異なるサイズのものやフライスカッター等異なる種類のものに交換する際の手間と時間が低減でき便利である。本発明では砥石12を固定したアーバー14を駆動手段によって回転させるので、従来の装置では必須部品となっていたベルトや軸受等が本実施例の研磨装置10では不要になり、非常に簡易な構成であり、それら消耗品の交換にかかる費用や時間も必要ない。
本実施形態では、砥石12の貫通孔12cをアーバー14のボルト部14bに嵌合することによって砥石12の振れを抑制したうえで、ナット18をアーバー14のボルト部14bに螺合することにより、砥石12はアーバー14に固定されている。なお、砥石12とアーバーの接続方法はこれに限定されず、クランプ部材等によって挟持して押圧固定する構成でも良い。砥石12は、その中心点がアーバー14の中心軸及び主軸16の中心軸と同軸上に位置するようにアーバー14に装着される。砥石12の回転方向は限定されず、右回り左回り双方向に回転可能である。
次に、ワークであるコンプレッサーシリンダー20の構成について説明する。コンプレッサーシリンダー20は、短円筒状のボディ22を有し、そのボディ22の内部に連絡空間としての断面円形の貫通孔(内孔)24を有する。ボディ22の内部にはボディ22を貫通して両側の側面22a,22bに開口するベーン溝26が形成されており、そのベーン溝26の溝方向は内孔24と連絡しており、しかもそのベーン溝26の溝方向の延長線上に内孔24の中心軸が位置するように設定されている。ベーン溝26における開口部との反対側には、ベーン溝26の横幅Wより直径が大きい逃し穴28が形成されている。内孔24は、コンプレッサーシリンダー20の使用時に偏芯リング(図示略)が回転するための連絡空間であり、ベーン溝26はその偏芯リングに当接して動くベーンが摺動するための空間である。したがって、ベーン溝26の内壁が粗いとベーン溝26内を往復動しているベーンに振れが生じたりする等、コンプレッサーシリンダー20を使用するうえで好ましくないため、高精度に加工(研磨)する必要がある。
次に、上記研磨装置10を使用してコンプレッサーシリンダー20のベーン溝26を研磨する方法について説明する。ここで、コンプレッサーシリンダー20を図示しない固定手段で固定する。一方、研磨装置10では、砥石12とアーバー14とをアーバー14の回転中心軸の軸方向に移動させ、その後、砥石12とアーバー14とをアーバー14の回転中心軸に対して直角方向に移動させる。
まず、コンプレッサーシリンダー20の一方の側面22a側から、回転した状態の砥石12を内孔24及びベーン溝26に進入させ(砥石12をベーン溝26の外側から内側に進入させ)、砥石12の一方の面12aをベーン溝26の一方の内壁26aに接触させ、その後、砥石12とアーバー14とを矢印X+方向に移動させる。このとき、砥石12の一方の面12aと接触することによってベーン溝26の一方の内壁26aが研磨される。砥石12を所定の範囲T1まで移動させてベーン溝26の一方の内壁26aの所定の箇所を研磨したら、砥石12の一方の面12aをベーン溝26の内壁26aから僅かに離して、矢印X+とは反対側に砥石12とアーバー14とを移動させる。即ち、矢印X−方向に移動させ、砥石12を内孔24及びベーン溝26から抜き出す。
次に、ベーン溝26の先程研磨した一方の内壁26aと対向する他方の内壁26bを研磨するため、砥石12とアーバー14とを図2でZ方向(アーバー14の回転中心軸の軸方向)に移動させる。砥石12の位置決めをしたら、砥石12とアーバー14とを再び図2で矢印X+方向に移動させる。この際、砥石12の他方の面12bをベーン溝26の他方の内壁26bに接触させながら砥石12を回転させることによって、ベーン溝26の他方の内壁26bが研磨される。砥石12を所定の範囲T1まで移動させたら、砥石12の他方の面12bをベーン溝26の他方の内壁26bから僅かに離して、矢印X−方向に移動させ、砥石12を内孔24及びベーン溝26から再び抜き出す。ここまでの作業により、ベーン溝26において側面22a側からT1までの範囲、即ち、ベーン溝26の両方の内壁26a,26bの約半分の以上の面積の範囲の研磨が完了する。
その後、コンプレッサーシリンダー20の反対側の側面22b側に研磨装置10を移動し、位置決め完了後、先程とは逆方向から同様の作業を繰り返す。即ち、コンプレッサーシリンダー20の反対側の側面22b側から砥石12を内孔24及びベーン溝26に進入させ、砥石12の一方の面12aをベーン溝26の一方の内壁26aに接触させた状態とし、研磨装置10を矢印X−方向に移動させ、砥石12と接触するベーン溝26の一方の内壁26aを研磨する。砥石12を所定の範囲T2まで移動させたら、砥石12一方の面12aをベーン溝26の一方の内壁26aから僅かに離して、矢印X+方向に移動させ、砥石12を内孔24及びベーン溝26から抜き出す。続いて、ベーン溝26の内壁26aと対向する内壁26bを研磨するため、砥石12とアーバー14とを図2でZ方向に移動させる。砥石12の位置決めをしたら、砥石12の他方の面12bを、ベーン溝26の他方の内壁26bに接触させて、再び矢印X−方向に移動させ、砥石12の他方の面12bと接触するベーン溝26の他方の内壁26bを研磨する。砥石12を所定の範囲T2まで移動させたら、砥石12をベーン溝26の内壁26bから僅かに離して、矢印X+方向に移動させ、砥石12を内孔24及びベーン溝26から再び抜き出す。
上記工程により、ベーン溝26の内壁26aにおいては、側面22a側からT1までの研磨と、側面22b側からT2までの研磨により、全面の研磨が完了する。同様に、ベーン溝26の内壁26bにおいても、側面22a側からT1までの研磨と、側面22b側からT2までの研磨により、全面の研磨が完了する。即ち、ベーン溝26の両側の内壁26a,26bの全面を完全に研磨することができる。
以上のように、本発明におけるワークの溝の研磨方法であれば、コンプレッサーシリンダー20のベーン溝26の研磨を効率良く容易に行うことができ、作業時間を大幅に短縮することが可能である。また、製造コストやランニングコストも低減されるので、経済効率の面においても優れた効果が期待できる。
前述の説明では、砥石12の一方の面12aでベーン溝26の一方の内壁26aを研磨した後、砥石12の一方の面12aをベーン溝26の一方の内壁26aから離し、その後砥石12を一旦ベーン溝26から抜き出し、その後、砥石12とアーバー14とを図2でZ方向に移動させ、その後、砥石12をベーン溝26に再度進入させ、砥石12の他方の面12bでベーン溝26の他方の内壁26bを研磨し、その後、砥石12の他方の面12bをベーン溝26の他方の内壁26bから離し、その後砥石12をベーン溝26から抜き出す手順を示した。しかし、本発明では、砥石12が頑丈な場合には、砥石12の一方の面12aでベーン溝26の一方の内壁26aを研磨した後、砥石12をベーン溝26から抜き出さないで砥石12を図2のZ方向に移動して、砥石12の他方の面12bをベーン溝26の他方の内壁26bに接触させて、砥石12をベーン溝26から抜き出す方向に移動させて他方の内壁26bを研磨することも可能である。この場合には、研磨時間即ち作業時間を短縮することができる。
砥石12は高価で頑丈なものを使用できるとは限らない。安価な砥石12を使用した場合には、ベーン溝26の一方の内壁26aを研磨した後に、砥石12をベーン溝26から抜き出さないで図2のZ方向に移動して、砥石12をベーン溝26の他方の内壁26bに接触させると、砥石12の破損の発生率が高くなるおそれがある。これに対処するため、ベーン溝26の一方の内壁12aを研磨した後、砥石12をベーン溝26から一旦抜き出し、その後、砥石12の他方の面12bとベーン溝26の他方の内壁12bとを接触するように砥石12をベーン溝26に進入させることによって、安価な砥石12を使用しても砥石12の破損の発生率を低くすることができる。砥石12をベーン溝26から抜き出す場合には、砥石12をベーン溝26の内壁12a,12bに接触した状態で砥石12を抜き出しても、砥石12をベーン溝26の内壁12a,12bから一旦離した後で砥石12を抜き出しても、どちらでも良い。但し、砥石12をベーン溝26から抜き出す場合に、砥石12をベーン溝26の内壁12a,12bから一旦離した後で砥石12を抜き出す方が、砥石12の破損の発生率をより低くすることができる。
なお、上述の説明においては、ワークをコンプレッサーシリンダー20として説明したが、ワークはコンプレッサーシリンダー20に限るものではない。また、内部をベーンが摺動するベーン溝26として説明してきたが、内壁の研磨を必要とする溝であれば、ベーン溝に限定されることなく、どのような溝についても適用することができる。砥石12の一方の面12aでベーン溝26の一方の内壁26aを先に研磨し、砥石12の他方の面12bでベーン溝26の他方の内壁26bを後に研磨すると説明したが、研磨する前後の順を逆にしても良い。更に、上述の説明においては、コンプレッサーシリンダー20を固定状態として、コンプレッサーシリンダー20に対して砥石12並びにアーバー14を移動させたが、砥石12並びにアーバー14の位置を移動しない状態としてそれらに対してコンプレッサーシリンダー20を移動させるようにしても良い。また、砥石は簡単に着脱交換可能な構成であるので、砥石に換えてフライスカッター等を取り付けることにより、本発明の研磨方法と同様の方法でフライス加工等を行っても良い。
本発明に係る研磨装置及びコンプレッサーシリンダーの斜視図である。 研磨作業時の状態を示す側面断面図である。 研磨作業時の状態を示す正面断面図である。 従来の研削装置の側面図及び被加工部材となるコンプレッサーシリンダーの側面断面図である。 従来の研削作業時の状態を示す正面断面図である。
符号の説明
10 研磨装置
12 砥石
12a 面
12b 面
14 アーバー
16 主軸
18 ナット
20 コンプレッサーシリンダー
22 ボディ
22a 側面
22b 側面
24 内孔
26 ベーン溝
26a 内壁
26b 内壁
28 逃し穴

Claims (5)

  1. 溝とその溝の一端に連絡する連絡空間とを形成したワークにおける前記溝を砥石で研磨する方法であって、前記砥石を円板形状とすると共にその円板形状の厚みを前記溝の溝幅より小さいものとし、前記円板形状の砥石の中心にその砥石を回転させるための回転手段を固定し、前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向とその回転軸中心方向に対する直角方向とに移動自在とし、前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向に対する直角方向に移動させて前記砥石の一方の面を前記溝の一方の内壁に接触させてその内壁を研磨し、その後前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向に移動させ、その後前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の前記直角方向に移動させて前記砥石の他方の面を前記溝の他方の内壁に接触させてその内壁を研磨することを特徴とするワークの溝の研磨方法。
  2. 前記砥石の一方の面を前記溝の一方の内壁に接触させてその内壁を研磨する際に、前記砥石を前記溝の外部から内部に進入させ、前記溝の一方の内壁の研磨終了後に前記砥石を前記溝から抜き出し、その後前記回転手段か前記ワークかのいずれか一方を前記回転手段の回転軸中心方向に移動させ、前記砥石の他方の面を前記溝の他方の内壁に接触させてその内壁を研磨する際に、前記砥石を前記溝の外部から内部に進入させることを特徴とする請求項1記載のワークの溝の研磨方法。
  3. 前記砥石で前記溝の内壁を研磨した後で前記砥石を前記溝から抜き出す際に、前記砥石を前記溝の内壁との接触を外し、その後に前記砥石を前記溝から抜き出すことを特徴とする請求項2記載のワークの溝の研磨方法。
  4. 前記溝が前記ワークを貫通して両側面に開口している場合に、前記砥石による前記溝への研磨を前記ワークの両方の側面側から行うことを特徴とする請求項1記載のワークの溝の研磨方法。
  5. 前記砥石を前記回転手段と着脱自在としたことを特徴とする請求項1記載のワークの溝の研磨方法。
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