JP5308209B2 - テーパ孔の研削加工 - Google Patents

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Description

本発明は、テーパ孔を円筒孔の一部に研削加工する技術に関する。
工作物1に加工した円筒孔2は、図1に示すように、一端の開口側部分を同心のテーパ孔3に研削加工することがある。テーパ孔3は、開口に近づくに従って径が漸増する。テーパ角度が小さく、円錐状内面が緩斜面である。テーパ孔3の寸法は、例示すると、軸方向の長さが数十mmで、奥端の最小径即ち円筒孔2の径が数十mmであって、開口端の最大径と奥端の最小径の差が数十μmである。
テーパ孔を円筒孔の開口側部分に研削加工する工作機械は、縦に設けた主軸の下端にテーパ状砥石を同心に装着する。テーパ状砥石の下側には、工作物を固定し、工作物の円筒孔をテーパ状砥石と同心に配置する。主軸は、回転しつつ下降する。先細のテーパ状砥石は、回転しつつ、工作物の円筒孔に上端の開口から進入する。工作物の円筒孔は、上側部分がテーパ状砥石で研削されてテーパ孔になる。
特許文献1は、孔の始端の面取り方法において、面取り面即ち急斜面の円錐面と孔を同心にする技術を開示している。円錐状砥石は、先端に案内ピンを同心に連結している。案内ピンは、丸棒の周面に潤滑油用の溝を軸方向に形成している。研削時には、回転中の潤滑溝付き案内ピンを孔に嵌合した状態で、回転中の円錐状砥石を孔の始端に押し付ける。
特許第2682813号公報
[課 題]
テーパ孔を円筒孔の一部に研削加工する上記の場合、テーパ孔、円錐状内面は、円筒孔、円筒状内面と同心になり難い。
工作機械において、工作物の円筒孔の中心軸をテーパ状砥石の中心軸に一致させる心出しが困難である。作業者がテーパ状砥石の下側に固定した工作物の円筒孔とテーパ状砥石の偏心量を認識し、工作物を移動させて、工作物の固定位置をμm単位の微小距離分調節するのに、多くの手間が掛かる。
特許文献1の面取り方法では、面取り面の円錐状内面が孔の円筒状内面と同心にならないことがある。
孔とこれに嵌合した案内ピンは、それらの間に隙間があり、その隙間分偏心可能である。また、円錐状砥石に連結した案内ピンは、製作誤差で円錐状砥石と同心にならないことがある。
[着 想]
テーパ孔を研削加工するに当たり、ホーン工具を用いてホーニング加工することにした。ホーン工具は、保持具の径を拡大可能にし、保持具の外周りに砥石を保持している。保持具の径を拡大すると、外周りの砥石の径が拡大して研削径が増大する。保持具の径を縮小すると、外周りの砥石の径が縮小して研削径が減少する。
このホーン工具は、工作物の円筒孔と平行に配置し、径方向には何れの向きにも移動する状態にする。この偏心自在な状態を維持した上、工作物の円筒孔に挿入して径を拡大する。すると、ホーン工具の外周りの砥石は、円筒孔の内面に当たり、円筒孔と同心になる。回転中のホーン工具の砥石は、円筒孔又はテーパ孔の内面と接触して研削加工している間、円筒孔又はテーパ孔と同心になる。自動心出しになる。
そこで、ホーン工具は、工作機械の主軸に装着するに当たり、原動軸と従動軸が平行のまま何れの径方向にも移動する、即ち、偏心自在な継手を介在することにした。継手は、原動軸を工作機械の主軸に、従動軸をホーン工具に連結する。原動軸と従動軸が平行のまま偏心自在な継手には、原動軸と従動軸の間に何れの径方向にも移動する浮動板を挟むオールダム(Oldham)継手が例示される。
そして、そのホーン工具は、前進して工作物の円筒孔に挿入し、径を拡大して砥石を円筒孔の内面に当て、円筒孔と同心にする。次に、ホーン工具は、円筒孔内で回転しつつ抜出方向に後進し、後進しつつ研削径を漸増する。すると、円筒孔の開口側部分がテーパ孔に研削される。
この後進研削工程でテーパ孔が仕上り寸法に達しないときには、ホーン工具は、研削径を次の前進研削工程の取り代分増加し、移動方向を反転し、回転しつつ挿入方向に前進し、前進しつつ研削径を漸減する。すると、円筒孔の開口側のテーパ孔が更にテーパ状に研削される。
テーパ孔が仕上り寸法に達するまで、ホーン工具の後進研削工程と前進研削工程を交互に繰り返す。
工作物の円筒孔と円筒孔内のホーン工具は、心出し作用があり、円筒孔の開口側のテーパ孔が円筒孔と同心になり易い。
1)工作物の円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削加工する方法であって、
回転可能で軸心方向に前後動可能な主軸に、外周りの砥石の研削径を増減可能なホーン工具を、原動軸と従動軸が平行のまま偏心自在な継手を介して装着し、ホーン工具の前進方向に工作物を固定し、工作物の円筒孔をホーン工具と平行に配置し、
ホーン工具は、前進して工作物の円筒孔に挿入し、径を拡大して砥石を円筒孔の内面に当て、心出しし、次に、円筒孔内で回転しつつ後進し、後進しつつ研削径を漸増して、円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削することを特徴とするテーパ孔の研削加工方法。
2)上記1)のテーパ孔の研削加工方法において、
ホーン工具は、後進研削工程の後、研削径を次の前進研削工程の取り代分増加し、回転しつつ前進し、前進しつつ研削径を漸減して、円筒孔の開口側のテーパ孔を更にテーパ状に研削することを特徴とする。
3)上記2)のテーパ孔の研削加工方法において、
ホーン工具の後進研削工程と前進研削工程を交互に繰り返すことを特徴とする。
4)工作物の円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削加工する工作機械であって、
主軸は、回転可能で軸心方向に前後動可能にし、外周りの砥石の研削径を増減可能なホーン工具を、原動軸と従動軸が平行のまま偏心自在な継手を介して装着し、
主軸の前後位置を検出し、前進中又は後進中の主軸を設定位置に停止させる制御装置を設け、
ホーン工具の前進方向に、工作物を固定して工作物の円筒孔をホーン工具と平行に配置する工作物取付機構を設け、
ホーン工具は、前進して工作物の円筒孔に進入し、研削径を拡大して心出しし、後進しつつ研削径を漸増して、円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削する構成にしたことを特徴とするテーパ孔の研削加工装置。
5)上記4)のテーパ孔の研削加工装置において、
ホーン工具は、後進研削工程の後、研削径を次の前進研削工程の取り代分増加し、回転しつつ前進し、前進しつつ研削径を漸減して、円筒孔の開口側のテーパ孔を更にテーパ状に研削する構成にしたことを特徴とする。
工作物の円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削するに当り、テーパ孔が円筒孔と同心になり易い。心出しに多くの手間が掛からない。
本発明の実施形態におけるテーパ孔付き円筒孔を加工した工作物を示し、上部が平面図で、下部が縦断側面図。 本発明の実施形態におけるテーパ孔の研削加工装置の一部縦断側面図。 同研削加工装置の偏心自在な継手の縦断側面図。 図3のA−A線断面図。 同研削加工装置のホーン工具の側面図。 図5のB−B線断面拡大図。 同研削加工装置のホーン工具と工作物の円筒孔の心出し状態を示す一部縦断側面図。 同研削加工装置のホーン工具の後進研削工程の終了状態を示す一部縦断側面図。 同研削加工装置のホーン工具の研削径の次の取り代分増加状態を示す一部縦断側面図。 同研削加工装置のホーン工具の前進研削工程の終了状態を示す一部縦断側面図。
実施形態の工作物1は、円筒孔2の開口側部分をテーパ孔3に研削加工した後の形態を図1に、研削加工前の形態を図2中に示す。研削加工前の工作物1は、均等径の円筒孔2を上下方向に貫通している。円筒孔2は、上端の開口側部分を同心のテーパ孔3に研削加工する。テーパ孔3は、開口に近づくに従って径が漸増する。テーパ角度が小さく、円錐状内面が緩斜面である。
テーパ孔3の寸法は、実施例では、軸方向の長さが数十mmで、奥端の最小径即ち円筒孔2の径が数十mmであって、開口端の最大径と奥端の最小径の差が数十μmである。
実施形態のテーパ孔の研削加工装置は、図2に示すように、竪型の機体6に主軸頭7、工作物取付機構8と研削径増減機構9を上下3段に取り付けている。
機体6の上段の主軸頭7は、図示しないが、ボールねじ軸とナットの機構で上下方向に往復動可能にし、ボールねじ軸を電動サーボモータに連結している。電動サーボモータは、制御装置に接続している。主軸頭7は、電動サーボモータの正転駆動で下降し、逆転駆動で上昇する。下向きに前進し、上向きに後進する。主軸頭7の前進速度と後進速度は、それぞれ、電動サーボモータの正転速度と逆転速度を調整して設定する。主軸頭7の上下位置を検出し、前進中又は後進中の主軸頭7を設定位置に停止させる。
この主軸頭7は、主軸11を上下方向に貫通して回転可能に取り付けている。主軸11の上端には、主軸頭7の上面に取り付けた電動機12を連結している。電動機12は、制御装置に接続している。電動機12の回転駆動で主軸11を回転する。主軸11の下端には、継手13を介してホーン工具14を装着している。継手13は、原動軸16と従動軸19が平行のまま偏心自在である。継手13の上側の原動軸16は主軸11に、下側の従動軸19はホーン工具14に同心に連結している。ホーン工具14は、保持具の外周りの砥石の研削径が増減可能である。このホーン工具14は、中心軸を上下方向にし、主軸11と平行している。そして、主軸11と同心に配置している。
偏心自在な継手13は、詳細を図3と図4に示す。原動軸16は、円筒軸部の前端の外周りに端板部17を設け、端板部17の外周りに大径円筒部18を前側に突出して設けている。従動軸19は、円筒軸部の後端に端板部20を設けている。原動軸16の大径円筒部18には、従動軸19の後端側を挿入している。原動軸16の端板部17と従動軸19の端板部20は、向い合って並列している。
両端板部17、20の間には、浮動板21を配置している。円板形状の浮動板21は、中心の周りに複数の貫通孔22を等間隔に配列している。各貫通孔22には、浮動板21の厚さより大径の間隔保持球23を回転自在に嵌合している。各間隔保持球23は、後端を原動軸の端板部17に、前端を従動軸の端板部20に当て、両端板部17、20の間隔を浮動板21の厚さより広く保持している。浮動板21は、両端板部17、20の間で浮動自在にしている。
この浮動板21は、中心を挟む対向位置に一対の従動用溝24を径方向に沿って設けている。原動軸の端板部17は、中心を挟む対向位置に一対の駆動用ローラ付きピン25を前側に突出して設けている。一対の駆動用ローラ付きピン25は、一対の従動用溝24に差し込んでいる。浮動板21は、原動軸の端板部17に対して一対の従動用溝24に沿う径方向に移動自在にしている。
また、浮動板21は、中心を挟む対向位置に一対の駆動用溝26を径方向に沿って設けている。従動軸の端板部20は、中心を挟む対向位置に一対の従動用ローラ付きピン27を後側に突出して設けている。一対の従動用ローラ付きピン27は、一対の駆動用溝26に差し込んでいる。浮動板21は、従動軸の端板部20に対して一対の駆動用溝26に沿う径方向に移動自在にしている。一対の駆動用溝26に沿う径方向は、一対の従動用溝24に沿う径方向と直交している。
原動軸の大径円筒部18は、前端の開口に抜け止め環28を螺合して固定している。抜け止め環28と従動軸の端板部20の間には、円輪板状のスラスト軸受29を介在している。原動軸の端板部17、浮動板21と従動軸の端板部20は、平行にしている。原動軸16の円筒軸部と従動軸19の円筒軸部は、中心軸を平行にしている。従動軸19は、原動軸16に対して平行のまま、径方向に移動することができる。平行移動可能である。径方向には、いずれの向きにも移動可能であるが、中心軸方向には移動不能である。従動軸19は、径方向の力を受けると、その径方向に平行移動し、原動軸16と平行のまま偏心する。
原動軸16を回転すると、一対の駆動用ローラ付きピン25と一対の従動用溝24を介して浮動板21が回転し、一対の駆動用溝26と一対の従動用ローラ付きピン27を介して従動軸19が回転する。従動軸19が原動軸16から偏心しても、原動軸16が従動軸19に偏心状態で回転を伝達する。
なお、従動軸19の円筒軸部は、外周りに蓋板30を嵌合して固定している。蓋板30は、従動軸19の円筒軸部と抜け止め環28の間の隙間を閉鎖している。
ホーン工具14は、詳細を図5と図6に示す。保持具31は、丸軸の端側部分に中心孔32を同心に形成している。中心孔32は、保持具31の端面に開口し、開口に近づくに従って径を漸増している。テーパ孔にしている。保持具31の中心孔32形成部分、円筒部は、周壁に複数の割り溝33を中心軸方向に沿って設けて周方向に等間隔に配列している。保持具31の円筒部は、複数の棒状片に均等に分割している。各棒状片の外周面には、それぞれ、棒状の砥石34を中心軸方向に沿って貼り付けている。複数の砥石34は、周方向に等間隔に配列している。各砥石34付き棒状片は、片持ちの弾性梁にしている。外向きの力を受けると外側へ撓み、その力がなくなると復元する。保持具31の砥石34付き円筒部は、外向きの力を受けると外径が拡大して研削径が増加し、その力がなくなると外径が縮小して研削径が減少する。
また、保持具31の砥石34付き円筒部は、開口側部分の外径を開口に近づくに従って漸減している。開口側部分は、先細のテーパにしている。
径増減棒35は、丸軸の径を端に近づくに従って漸減している。先細のテーパ棒にしている。この径増減棒35は、保持具31の砥石34付き円筒部に差し込むと、研削径が増加する。径増減棒35の差し込み距離が増加するに従って、研削径が漸増する。径増減棒35の差し込み距離が減少するに従って、研削径が漸減する。
機体6の中段の工作物取付機構8は、図2に示すように、機体6にテーブル状の取付盤41を水平に取り付けている。取付盤41は、主軸11の真下位置に貫通孔42を設けている。取付盤41の上面には、工作物1を取付具43で固定して、工作物1の円筒孔2を貫通孔42に連通すると共に、主軸11の真下位置に主軸11、ホーン工具14と平行に配置する。
機体6の下段の研削径増減機構9は、図2に示すように、機体6に軸受体46を取り付けている。軸受体46は、図示しないが、ボールねじ軸とナットの機構で上下方向に往復動可能にし、ボールねじ軸を電動サーボモータに連結している。電動サーボモータは、制御装置に接続している。軸受体46は、電動サーボモータの正転駆動で上昇し、逆転駆動で下降する。上向きに前進し、下向きに後進する。軸受体46の前進速度と後進速度は、それぞれ、電動サーボモータの正転速度と逆転速度を調整して設定する。軸受体46の上下位置を検出し、前進中又は後進中の軸受体46を設定位置に停止させる。
軸受体46には、図2に示すように、受け軸47を上下方向に貫通して回転可能に取り付けている。受け軸47の上端には、継手48を介して径増減棒35を装着している。継手48は、上下の軸49、50が平行のまま偏心自在である。継手48の上側の第1軸49は径増減棒35に、下側の第2軸50は受け軸47に同心に連結している。径増減棒35は、中心軸を上下方向にし、ホーン工具14と平行にしている。そして、主軸11と同心に配置している。
偏心自在な継手48は、ホーン工具14用の偏心自在な継手13と同じ構造である。第1軸49はホーン工具14用の継手13の従動軸19に、第2軸50は継手13の原動軸16に相当する。第1軸49が回転すると、第2軸50が従動して回転する。第1軸49が第2軸50から偏心しても、偏心状態で第2軸50の回転が継続する。
この研削加工装置でテーパ孔を研削加工するときには、図2に示すように、工作物取付機構8に工作物1を固定し、工作物1の円筒孔2を主軸11の真下位置にホーン工具14と平行に配置する。
研削加工装置を運転し、制御装置を作動する。すると、主軸頭7は、設定位置まで下降前進する。図7に示すように、ホーン工具14は、工作物1の円筒孔2に進入して円筒孔2内の心出し位置に嵌合状態になる。一方、研削径増減機構9は、上昇前進する。図7に示すように、径増減棒35は、円筒孔2内のホーン工具14に進入してホーン工具14内の心出し位置に嵌合状態になる。ホーン工具14は、径増減棒35の差し込みで研削径が拡大して外周の砥石34が円筒孔2の内面に当る。すると、ホーン工具14は、円筒孔2と偏心していると、径方向に平行移動して、円筒孔2と同心になる。心出しが行われる。
次に、主軸11は、回転する。主軸頭7は、移動方向を反転し、設定位置まで上昇後進する。図8に示すように、ホーン工具14は、回転しつつ後進する。一方、研削径増減機構9は、設定位置まで更に上昇前進する。径増減棒35は、図8に示すように、ホーン工具14に嵌合した状態で、従動回転しつつ前進する。この時、径増減棒35の上昇前進速度は、ホーン工具14の上昇後進速度より高く設定している。前進中の径増減棒35は、後進中のホーン工具14への差し込み距離を漸増する。回転中のホーン工具14は、後進しつつ研削径を漸増する。すると、円筒孔2の開口側部分がテーパ孔3に研削される。ホーン工具14は、研削中も心出し作用がある。テーパ孔3は、円筒孔2と同心になる。
このホーン工具14の後進研削工程でテーパ孔3が仕上り寸法に達しないときには、図9に示すように、ホーン工具14は後進を停止し、径増減棒35は更に前進する。径増減棒35は、ホーン工具14への差し込み距離を増加する。ホーン工具14は、研削径を次の前進研削工程の取り代分増加する。
その後、図10に示すように、ホーン工具14は、移動方向を反転し、円筒孔2内で回転しつつ前進する。一方、径増減棒35は、円筒孔2内のホーン工具14に嵌合した状態で後進する。この時、径増減棒35の後進速度は、ホーン工具14の前進速度より高く設定している。後進中の径増減棒35は、前進中のホーン工具14への差し込み距離を漸減する。回転中のホーン工具14は、前進しつつ研削径を漸減する。すると、円筒孔2の開口側のテーパ孔3が更にテーパ状に研削される。
テーパ孔3が仕上り寸法に達するまで、ホーン工具14の後進研削工程と前進研削工程を交互に繰り返して行う。
[変形例]
1)上記の実施形態において、ホーン工具14の研削径の増減機構は、径増減棒35の出し入れで行うが、空気圧力、油圧力又はばね力で行う機構にする。
2)上記の実施形態において、研削加工装置は、ホーン工具14が縦方向に前進、後進する縦型であるが、横方向に前進、後進する横型にする。
1 工作物
2 円筒孔
3 テーパ孔
6 機体
7 主軸頭
8 工作物取付機構
9 研削径増減機構
11 主軸
12 電動機
13 ホーン工具用の偏心自在な継手
14 ホーン工具
16 偏心自在な継手の原動軸
17 原動軸の端板部
18 原動軸の大径円筒部
19 偏心自在な継手の従動軸
20 従動軸の端板部
21 偏心自在な継手の浮動板
22 貫通孔
23 間隔保持球
24 一対の従動用溝
25 一対の駆動用ローラ付きピン
26 一対の駆動用溝
27 一対の従動用ローラ付きピン
28 抜け止め環
29 スラスト軸受
30 蓋板
31 ホーン工具の保持具
32 中心孔、テーパ孔
33 割り溝
34 棒状の砥石
35 径増減棒
41 工作物取付機構の取付盤
42 貫通孔
43 取付具
46 研削径増減機構の軸受体
47 受け軸
48 研削径増減機構用の偏心自在な継手
49 第1軸
50 第2軸

Claims (5)

  1. 工作物の円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削加工する方法であって、
    回転可能で軸心方向に前後動可能な主軸に、外周りの砥石の研削径を増減可能なホーン工具を、原動軸と従動軸が平行のまま偏心自在な継手を介して装着し、ホーン工具の前進方向に工作物を固定し、工作物の円筒孔をホーン工具と平行に配置し、
    ホーン工具は、前進して工作物の円筒孔に挿入し、径を拡大して砥石を円筒孔の内面に当て、心出しし、次に、円筒孔内で回転しつつ後進し、後進しつつ研削径を漸増して、円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削することを特徴とするテーパ孔の研削加工方法。
  2. ホーン工具は、後進研削工程の後、研削径を次の前進研削工程の取り代分増加し、回転しつつ前進し、前進しつつ研削径を漸減して、円筒孔の開口側のテーパ孔を更にテーパ状に研削することを特徴とする請求項1に記載のテーパ孔の研削加工方法。
  3. ホーン工具の後進研削工程と前進研削工程を交互に繰り返すことを特徴とする請求項2に記載のテーパ孔の研削加工方法。
  4. 工作物の円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削加工する工作機械であって、
    主軸は、回転可能で軸心方向に前後動可能にし、外周りの砥石の研削径を増減可能なホーン工具を、原動軸と従動軸が平行のまま偏心自在な継手を介して装着し、
    主軸の前後位置を検出し、前進中又は後進中の主軸を設定位置に停止させる制御装置を設け、
    ホーン工具の前進方向に、工作物を固定して工作物の円筒孔をホーン工具と平行に配置する工作物取付機構を設け、
    ホーン工具は、前進して工作物の円筒孔に進入し、研削径を拡大して心出しし、後進しつつ研削径を漸増して、円筒孔の開口側部分をテーパ孔に研削する構成にしたことを特徴とするテーパ孔の研削加工装置。
  5. ホーン工具は、後進研削工程の後、研削径を次の前進研削工程の取り代分増加し、回転しつつ前進し、前進しつつ研削径を漸減して、円筒孔の開口側のテーパ孔を更にテーパ状に研削する構成にしたことを特徴とする請求項4に記載のテーパ孔の研削加工装置。
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