JP2016006410A - クロマトグラフィー担体およびそれを用いたタンパク質精製方法 - Google Patents

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吉裕 松本
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Abstract

【課題】耐塩性、吸着特性等に優れたクロマトグラフィー担体を提供する。【解決手段】本発明のクロマトグラフィー担体は、多孔性粒子を含むベース担体と、前記ベース担体に結合したポリアミンとを含み、前記ポリアミンにおけるアミノ基の20〜40%が疎水基で修飾されている。【選択図】 なし

Description

本発明は、クロマトグラフィー担体およびそれを用いたタンパク質精製方法に関する。
クロマトグラフィーを用いてバイオ医薬品の精製を行うことは広く知られており、種々の分子間相互作用を利用して目的物と不純物の分離が行われる。例として、静電的相互作用を利用したイオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用を利用した疎水性クロマトグラフィーおよび抗体に対するアフィニティー相互作用を利用したプロテインAクロマトグラフィーなどがある。
バイオ医薬品の精製において最も多く用いられているのは、イオン交換クロマトグラフィーである。イオン交換クロマトグラフィーは、処理液の電気伝導度が増加することで吸着性能が減少することが知られている。従って、電気伝導度の高い試料においては、吸着処理を行う前に希釈や脱塩により電気伝導度を下げる必要がある。
このようなイオン交換クロマトグラフィーの欠点を補うため、近年は静電的相互作用に加え、疎水性相互作用、親水性相互作用、キレート相互作用などを併せ持つクロマトグラフィー担体の開発が盛んに行われている。
このように複数の作用を併せ持つクロマトグラフィー担体としては、Capto(登録商標)adhere、Capto(登録商標)MMC(以上、GEヘルスケア社製)、MEP HyperCel、HyperCel(商標) AX STAR(以上、Pall社製)、Eshumuno(登録商標)HCX(EMD Millipore社製)、CHT(登録商標)Ceramic Hydroxyapatite(バイオ・ラッド社製)、およびToyopearl(登録商標)MX Trp−650(東ソー社製)などが市販されている。
これらの複数の作用を併せ持つクロマトグラフィー担体は、静電的相互作用を有するリガンドに加え、異なる原理の相互作用を有するリガンドを同一のベース担体に導入することにより得られる。このようにして得られた担体は、静電的相互作用を有するリガンドのみを担持したイオン交換クロマトグラフィー担体とは異なる選択性を有する。また、細胞培養上清に近い条件下(例えば、培養上清と同程度の電気伝導度の条件下)で、良好な吸着特性を示す担体も知られている。
例えば非特許文献1には、モノクローナル抗体の精製において、複数の作用を併せ持つクロマトグラフィー担体が、イオン交換クロマトグラフィー担体よりも不純物の除去、特に凝集体の分離の点で優れていることが示されている。
また、特許文献1には、グラフト重合でリガンドを導入した担体について記されている。本文献には、負電荷を有する部分と疎水性部分とを支持体上でグラフト重合させることにより得られる担体が、より高い塩濃度(例えば、150mMの塩化ナトリウム(NaCl)溶液下)においても優れた吸着性能を有することが記載されている。
150mMのNaCl濃度を有する溶液の電気伝導度は、細胞培養上清の電気伝導度に相当することが既知である(例えば、特許文献1)。このように培養上清の電気伝導度(およそ15mS/cm)で良好な吸着性能を有する担体は、耐塩性を有する担体であるといわれる。耐塩性を有するクロマトグラフィー担体は、特に、タンパク質などの生物によって生産される物質を含むバイオ医薬品の精製において有益である。上記のように、従来のイオン交換クロマトグラフィーを使用した場合、カラムへの注入の前にサンプル溶液の脱塩や希釈を行う必要があるが、耐塩性のクロマトグラフィー担体を使用すれば、脱塩を行うことなく精製を行うことができる。
特許文献2には、ポリアミンをリガンドとして有するクロマトグラフィー担体およびその血液凝固因子の精製への使用が開示されている。
また、特許文献3には、ポリアリルアミンをリガンドとして使用したクロマトグラフィー担体が開示されている。この担体は、ウシ血清アルブミン(BSA)等のタンパク質に対して、高濃度の塩化ナトリウム溶液下(例えば0.25M以上)においても優れた結合能を有する。
また特許文献4には、ポリアリルアミンの架橋重合体で被覆された表面を有する膜が開示されている。本文献によると、このような膜は、29CV/分/barの流速かつ200mMの塩化ナトリウム濃度の溶液中において、60g/LのBSA結合容量を達成することができると示されている。
さらに、特許文献5には、アリルアミンまたはポリアリルアミンを含み、さらにそれらを他の官能基で修飾したリガンドを有するクロマトグラフィー媒体が開示されている。しかし、特許文献5には、クロマトグラフィー媒体の耐塩性については言及されていない。
特表2010−528271号公報 特公平7−22702号公報 国際公開第2009/145722号 特許第5031695号 国際公開第2012/151352号
Journal of Chromatography A 1217(2010),216−224
上記のような背景のもと、耐塩性を有し、且つ望ましい吸着特性を有するクロマトグラフィー担体が求められている。
本発明者らは上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、多孔性粒子を含むベース担体にポリアミンを付加し、その後、ポリアミンにおけるアミノ基の一部を疎水基で修飾して得られたクロマトグラフィー担体が、耐塩性に優れ、且つ優れた吸着特性を有していることを見出し、本発明に至った。すなわち本発明は、例えば以下の通りである。
[1] 多孔性粒子を含むベース担体と、
前記ベース担体に結合したポリアミンと
を含み、
前記ポリアミンにおけるアミノ基の20〜40%が疎水基で修飾されている
クロマトグラフィー担体。
[2] 前記ポリアミンが、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリグアニジンおよびポリオルニチンからなる群より選択される[1]に記載のクロマトグラフィー担体。
[3] 前記ポリアミンが、ポリアリルアミンである[2]に記載のクロマトグラフィー担体。
[4] 前記ポリアリルアミンの重量平均分子量が、5000〜15000である[3]に記載のクロマトグラフィー担体。
[5] 前記疎水基が、以下の一般式(1)〜(3)のいずれかの構造を有する[1]〜[4]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体:
Figure 2016006410

[式(1)〜(3)中、
nは、0〜8の整数であり、
は、nが0〜3の整数である場合はフェニル基であり、nが4〜8の整数である場合はHまたはフェニル基であり、
*は、前記ポリアミンにおけるアミノ基との結合部位である]。
[6] 前記疎水基が、前記一般式(1)の構造を有する[5]に記載のクロマトグラフィー担体。
[7] 前記一般式(1)において、nが4〜8の整数であり、RがHである、[6]に記載のクロマトグラフィー担体。
[8] 前記一般式(1)において、nが0〜8の整数であり、Rがフェニル基である、[6]に記載のクロマトグラフィー担体。
[9] 前記疎水基が、無水吉草酸、無水カプロン酸、無水エナント酸、無水カプリル酸、無水ペラルゴン酸、無水安息香酸、ブチルグリシジルエーテル、およびフェニルグリシジルエーテルからなる群より選ばれる化合物に由来する基である[1]〜[4]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体。
[10] 前記疎水基が、無水吉草酸または無水安息香酸に由来する基である[9]に記載のクロマトグラフィー担体。
[10−1] 前記疎水基が、以下の一般式(4)または(5)の構造を有する[1]〜[4]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体:
Figure 2016006410

[式(4)および(5)中、
は、複素環基であり、
*は、ポリアミンにおけるアミノ基との結合部位である]。
[10−2] 前記複素環基が、窒素原子を含む[10−1]に記載のクロマトグラフィー担体。
[10−3] 前記複素環基における複素環が、ピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ピラゾール、イミダゾリン、ピラジン、インドール、イソインドール、キノリン、イソキノリンおよびキノキサリンからなる群より選択される[10−2]に記載のクロマトグラフィー担体。
[10−4] 前記多孔性粒子が、架橋セルロース粒子である[1]〜[10−3]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体。
[10−5] 前記多孔性粒子の粒子径が、10〜500μmである[1]〜[10−4]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体。
[10−6] 前記多孔性粒子のKav値が、重量平均分子量1.5×10Daの標準ポリエチレンオキシドをサンプルとして使用し、純水を移動相として使用した場合に、0.15〜0.6の範囲である[1]〜[10−5]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体。
[11] 0.2MのNaCl溶液下で、クロマトグラフィー担体1mL当りのウシ血清アルブミンに対する静的結合容量が60mg以上である、[1]〜[10−6]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体。
[12] [1]〜[11]のいずれかに記載のクロマトグラフィー担体を用いてタンパク質を含む試料を分離精製することを含む、タンパク質の精製方法。
[13] 前記分離精製が、0.15〜0.4MのNaCl溶液下で行われる[12]に記載のタンパク質の精製方法。
本発明によると、耐塩性、吸着特性等に優れたクロマトグラフィー担体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明のクロマトグラフィー担体は、
多孔性粒子を含むベース担体と、
前記ベース担体に結合したポリアミンと
を含み、
前記ポリアミンにおけるアミノ基の20〜40%が疎水基で修飾されている。
本発明のクロマトグラフィー担体は、リガンドとしてポリアミンを含み、さらにポリアミンにおけるアミノ基の一部が疎水基で修飾されていることにより、耐塩性に優れる。特に、ポリアミンにおけるアミノ基の疎水基での修飾率を20〜40%とすることにより、クロマトグラフィー担体のイオン交換容量を保持しつつ、優れた耐塩性を達成することができる。本発明のクロマトグラフィー担体は、塩濃度が低い条件下のみならず塩濃度が高い条件下においても優れた吸着特性を発揮するため、広範囲の塩濃度において使用可能であると言える。
上記で説明した通り、一般的な細胞培養上清の電気伝導度と同等以上の電気伝導度を示す塩溶液(約0.15MのNaCl溶液)の存在下で良好な吸着特性を有する担体は、耐塩性を有する担体であるといわれる。本発明のクロマトグラフィー担体は、NaClの非存在下ではもちろん、0.15M以上のNaCl溶液下であっても、望ましい吸着特性を発揮することができる。さらに、0.2M以上のNaCl溶液下、例えば0.2〜0.4MのNaCl溶液下であっても、望ましい吸着特性が得られる。具体的には、本発明のクロマトグラフィー担体によると、0.2MのNaCl溶液下で、クロマトグラフィー担体1mL当り60mg以上のウシ血清アルブミン吸着量を得ることができる。
本明細書において、「ウシ血清アルブミン(BSA)吸着量」は、バッチ式で測定した静的結合容量(すなわち飽和吸着量)の値であり、測定方法の詳細は、後述する実施例において説明する通りである。また、「クロマトグラフィー担体1mL」とは、湿潤ゲルの状態でカラムに詰めた際に容積1mLを構成する量のクロマトグラフィー担体を意味する。
上記のように、本発明のクロマトグラフィー担体は耐塩性を有するため、培養液中の試料を脱塩あるいは希釈することなく、そのままクロマトグラフィーに適用できる点において優れている。特にタンパク質の分離精製において有用であり、従ってバイオ医薬等の精製に使用することができる。具体的には、ワクチン、抗体、酵素、血液凝固因子等の分離精製において使用することができる。
また、本発明のクロマトグラフィー担体は、リガンドとしてポリアミンおよび疎水基を含むという従来とは異なる構造を有しているため、これまでにない選択性を有することが期待される。
以下、本発明のクロマトグラフィー担体の各構成要素について、順に説明する。
1.ベース担体
クロマトグラフィー担体は、一般的に、ベース担体にリガンドが結合した構成を有する。本発明におけるベース担体は多孔性粒子を含み、多孔性粒子は、リガンドとしてのポリアミンを導入するための官能基(例えば、水酸基、カルバモイル基など)で修飾されている。そのような官能基で修飾され得る限り、使用される多孔性粒子は限定されないが、例えば、アガロース、デキストラン、でんぷん、セルロース、プルラン、キチン、キトサン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロースなどの多糖類およびその誘導体;ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアルキルビニルエーテル、ポリビニルアルコールなどの有機重合体などが好ましく挙げられる。多孔性粒子は、架橋構造を形成していることが、機械的強度を確保できる点から好ましい。これらの中でも、架橋反応によってセルロース粒子の骨格が補強された架橋セルロース粒子を用いることがより好ましい。
架橋セルロース粒子としては、クロマトグラフィー担体のベース担体として使用され得るものであれば特に制限されない。原料となるセルロースは、結晶セルロースであっても非結晶セルロースであってもよいが、強度が高いことから結晶セルロースが好ましい。
本発明において好適に使用できる架橋セルロース粒子としては、例えば、特開2009−242770号公報に開示されている多孔性セルロースゲルが挙げられる。同公報に開示されている多孔性セルロースゲルは、未架橋セルロース粒子の懸濁液に、セルロースモノマーのモル数の6〜20倍量の塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩およびホウ酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機塩の存在下、セルロースモノマーのモル数の4〜12倍量の架橋剤と、架橋剤のモル数の0.1〜1.5倍量のアルカリとを3時間以上かけて連続滴下または分割添加する工程を含む方法で得られる。このようにして得られた架橋セルロース粒子は、機械的強度が高く、流速の速いクロマトグラフィー条件下での使用が可能であり、生産性の高い陽イオン交換クロマトグラフィー担体を与えることができる。ここで、「セルロースモノマー」とは、セルロースの構成単位であるグルコースユニットを意味する。また、セルロースモノマーのモル数(すなわち、重合度)は、グルコース1ユニットから水分を引いた量(すなわちセルロースの乾燥重量)に基づいて計算する(分子量162を1モルとする)。
多孔性粒子の形状は特に制限されないが、機械的強度が高く、ゲル沈降性に優れ、均一な充填床を作製できることから、球状のものが好ましい。この場合、多孔性粒子の真球度は0.8〜1.0であることが好ましい。ここで「真球度」とは、多孔性粒子の短径/長径を意味する。
球状セルロース粒子は、例えば、結晶セルロースまたは結晶領域と非結晶領域とからなるセルロースを溶解し再生することで容易に得ることができる。球状セルロース粒子の製造方法としては、例えば、特公昭55−39565号公報、特公昭55−40618号公報などに記載される酢酸エステルを経由する方法;特公昭63−62252号公報などに記載されるチオシアン酸カルシウム塩を含む溶液から製造する方法;特開昭59−38203号公報などに記載されるパラホルムアルデヒドおよびジメチルスルホキシドを含む溶液から製造する方法;特許第3663666号公報に記載される、セルロースを塩化リチウム含有アミドに溶解させたセルロース溶液から製造する方法などが挙げられる。また、球状の架橋セルロース粒子は、球状セルロース粒子を架橋することで得ることができる。
本発明に用いる多孔性粒子の粒子径は、10〜500μmが好ましく、30〜200μmがより好ましく、50〜150μmが特に好ましい。また、平均粒子径は、30〜1000μmが好ましく、40〜200μmがより好ましく、50〜100μmが特に好ましい。ここで、「粒子径」とは、各多孔性粒子の粒子径の実測値を意味し、「平均粒子径」とは、上記粒子径に基づいて算出される平均値を意味する。
本明細書において、多孔性粒子の粒子径および平均粒子径は、例えば、レーザー回折/散乱式の粒子径分布測定装置を用いて測定することができる。この装置では、粒子群にレーザー光を照射し、そこから発せられる回折/散乱光の強度分布パターンから粒度分布を求め、それに基づいて粒子径および平均粒子径を算出する。具体的な測定装置としては、レーザー回折/散乱式の粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所製)などを用いることができる。
あるいは、光学顕微鏡で撮影した画像を使用して粒子径を測定することもできる。具体的には、ノギスなどを用いて画像上の粒子径を計測し、撮影倍率から元の粒子径を求める。そして、光学顕微鏡画像から求めたそれぞれの粒子径の値から、下記の式によって平均粒子径を算出する。
体積平均粒子径(MV)=Σ(nd)/Σ(nd
[式中、dは光学顕微鏡画像から求めた各粒子の粒子径の値を表し、nは測定した粒子の個数を表す。]
多孔性粒子の多孔性は、細孔サイズ特性をもって特徴づけることができる。細孔サイズ特性を示す指標の一つとして、ゲル分配係数Kavがある。細孔サイズは、粒子の物理的強度や精製対象となる目的物質の多孔性粒子内での拡散性に影響を及ぼす。従って、細孔サイズによって、多孔性粒子中を通過する液体の流速や多孔性粒子の動的吸着容量に違いが生じる。そのため、目的に応じた細孔サイズとなるような多孔性粒子の設計が必要となる。特に動的吸着容量の観点から、多孔性粒子のゲル分配係数Kavは、重量平均分子量1.5×10Daの標準ポリエチレンオキシドをサンプルとして使用し、純水を移動相として使用した場合に、0.15〜0.6の範囲であるものが好ましく、より好ましくは0.2〜0.55であり、特に好ましくは0.3〜0.5である。
本発明においては、上記範囲のゲル分配係数を得られるような細孔サイズを有する多孔性粒子を使用することが、吸着特性の観点から好ましい。多孔性粒子として架橋セルロース粒子を使用する場合、そのゲル分配係数Kavは、例えば、粒子形成時のセルロースの溶解濃度を制御することにより調整することができる。
ゲル分配係数Kavは、特定の分子量を有する標準物質(例えば、ポリエチレンオキシド)をサンプルとして使用した場合の保持容量とカラム体積との関係から、次式により求めることができる。
Kav=(Ve−V)/(Vt−V
[式中、Veはサンプルの保持容量(mL)、Vtは空カラム体積(mL)、Vはブルーデキストランの保持容量(mL)を表す。]
ゲル分配係数Kavの具体的な測定方法は、例えば、L.Fischer著生物化学実験法2「ゲルクロマトグラフィー」第1版(東京化学同人)などに記載されている。
2.リガンド
本発明のクロマトグラフィー担体は、リガンドとしてポリアミンを含み、さらにポリアミンにおけるアミノ基の20〜40%が疎水基で修飾されている。
(2−1)ポリアミン
まず、ポリアミンについて説明する。
ポリアミンは、複数の第一級アミノ基が結合した脂肪族炭化水素の総称である。本発明において使用されるポリアミンは、ベース担体上の官能基と結合し得るものであれば、特に限定されない。具体的には、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリグアニジン、ポリオルニチン等が挙げられ、中でもポリアリルアミンおよびポリリジンが好ましく、ポリアリルアミンがより好ましい。
ポリアミンの重量平均分子量は、300,000以下であってよく、1,000〜100,000であることが好ましく、3,000〜50,000であることがより好ましく、5,000〜15,000であることが特に好ましい。ポリアリルアミンを使用する場合、重量平均分子量は150,000以下であってよく、1,000〜100,000であることが好ましく、3,000〜50,000であることがより好ましく、5,000〜15,000であることが特に好ましい。
ベース担体へのポリアミンの付加方法は、特に限定されず、公知の方法で行うことができる。例えば、ポリアミンが結合し得る官能基(例えば、水酸基、カルバモイル基など)で修飾された多孔性粒子とポリアミンとを含む溶液を、所定の条件下で撹拌することにより行うことができる。
あるいは、ベース担体上でモノマーをグラフト重合させてポリアミンを形成してもよい。この場合、モノマーとして第一級アミノ基を含む化合物を使用してもよいし、グリシジルメタクリレートのようにアミンに対して反応性の基を有するモノマーをベース担体上でグラフト重合し、その後アンモニアと反応させてポリアミンを得てもよい。
(2−2)疎水基
疎水基としては、ポリアミンにおけるアミノ基に結合し、疎水性を有する限り特に限定されることはないが、疎水性クロマトグラフィー担体において通常用いられる疎水基が好ましい。そのような疎水基としては、飽和アルキル基および/またはフェニル基を含む基が挙げられる。飽和アルキル基は、直鎖状の飽和アルキル基であることが好ましく、C4〜C8の直鎖状飽和アルキル基であることがより好ましく、n−ブチル基であることが特に好ましい。
好ましい疎水基の構造として、以下の一般式(1)〜(3)のいずれかの構造が挙げられる。
Figure 2016006410
[式(1)〜(3)中、
nは、0〜8の整数であり、
は、nが0〜3の整数である場合はフェニル基であり、nが4〜8の整数である場合はHまたはフェニル基であり、
*は、ポリアミンにおけるアミノ基との結合部位である]。
言い換えると、nは、Rがフェニル基の場合に0〜8の整数であり、RがHである場合に4〜8の整数である。
上記式(1)〜(3)で表される構造における炭素原子は、アルキル基やアルコキシ基等の置換基を有していてもよい。
上記一般式(1)〜(3)の構造のうち、一般式(1)の構造がより好ましい。
疎水基のアミノ基への結合方式は、共有結合であれば特に制限されない。具体的には、例えば、酸無水物、酸塩化物、または活性エステルとアミノ基との反応によって形成されるアミド結合、あるいはエポキシ化合物またはハロゲン化物とアミノ基との反応によって形成される炭素−窒素結合であってよい。
上記のような疎水基を導入するための化合物としては、無水吉草酸、無水カプロン酸、無水エナント酸、無水カプリル酸、無水ペラルゴン酸、無水安息香酸、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどが挙げられる。すなわち、本発明における疎水基はこれらの化合物由来の基が好都合である。ここで、これらの化合物とポリアミンとを反応させることにより、疎水基をポリアミンのアミノ基に結合させることができる。上記化合物の中で、無水吉草酸および無水安息香酸がより好ましい。酸無水物は、ポリアミンとの反応が温和な条件で収率よく進行する点から好ましい。
ポリアミンにおけるアミノ基を疎水基で修飾する際の方法は、特に限定されず、公知の方法で行うことができる。例えば、ポリアミンと疎水基を導入するための化合物とを含む溶液を、所定の条件下で撹拌することにより行うことができる。
疎水基の構造は、以下の一般式(4)または(5)の構造であってもよい。
Figure 2016006410
[式(4)および(5)中、
は、複素環基であり、
*は、ポリアミンにおけるアミノ基との結合部位である]。
の複素環基としては、特に限定されないが、窒素原子を含む複素環基が好ましく、窒素原子を有する芳香族複素環基がより好ましい。複素環基における複素環として、具体的には、ピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ピラゾール、イミダゾリン、ピラジン、インドール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン等が挙げられ、ピリジン、イミダゾール、およびベンズイミダゾールが好ましい。
複素環基における炭素原子は、置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基やアルコキシ基が挙げられ、メチル基およびメトシキ基であることが好ましい。
上記式(4)で表される疎水基をポリアミンに導入するには、例えば、ポリアミンにおけるアミノ基にメタクリル基を結合させ、さらにメタクリル基に複素環含有基を結合させる。メタクリル基は、ポリアミンにおけるアミノ基と無水メタクリル酸、メタクリル酸の酸塩化物、またはメタクリル酸から誘導される活性エステル化合物などとを反応させることにより導入することができる。また、複素環含有基は、複素環基含有化合物をアミノ基に結合したメタクリル基と反応させることにより導入することができる。複素環基含有化合物は、例えば複素環基およびチオール基を含んでおり、この場合、チオール基がメタクリル基と反応する。
上記式(5)で表される疎水基をポリアミンに導入するには、例えば、ポリアミンにおけるアミノ基にアリル基を結合させ、さらにアリル基に複素環含有基を結合させる。アリル基は、ポリアミンにおけるアミノ基と、アミノ基と結合する官能基およびアリル基を併せ持つ化合物(例えば、アリルグリシジルエーテル)とを反応させることにより導入することができる。また、複素環含有基は、複素環基含有化合物をアミノ基に結合したアリル基と反応させることにより導入することができる。複素環基含有化合物は、例えば複素環基およびチオール基を含んでおり、この場合、チオール基がアリル基またはアリル基から誘導される官能基と反応する。
上記式(4)および(5)で表される疎水基の導入において使用される複素環基含有化合物は、複素環基を導入できる限り特に限定されないが、複素環基およびチオール基を含む化合物が好ましい。そのような化合物として、例えば、2−メルカプトエチルピリジン、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルイミダゾール、2−メルカプト−4,5−メチルイミダゾール等が挙げられる。
本発明においては、ポリアミンにおけるアミノ基の20〜40%が疎水基で修飾されている、すなわちアミノ基の修飾率が20〜40%である。このアミノ基の修飾率は、ポリアミン中に存在する第一級アミノ基の全数に基づく値であり、例えばポリアミンに100個の第一級アミノ基が存在する場合、そのうちの20〜40個が疎水基で修飾されていることを意味する。アミノ基の修飾率は、20〜40%であることが好ましく、20〜30%であることがより好ましい。ポリアミンと疎水基を導入するための化合物とを反応させる際に、疎水基を導入するための化合物の量を調節することにより、アミノ基の修飾率が上記範囲になるように調節することができる。アミノ基の修飾率は、疎水基を導入する前後でクロマトグラフィー担体のイオン交換容量をそれぞれ測定し、その値を比較することにより算出することができる。
本発明の他の実施形態によると、0.2MのNaCl溶液下で、クロマトグラフィー担体1mL当りのウシ血清アルブミンに対する静的結合容量が60mg以上であるクロマトグラフィー担体が提供される。このような要件を満たすクロマトグラフィー担体は、十分な耐塩性を有すると評価でき、バイオ医薬品の精製において有利に使用することができる。
本発明の他の実施形態によると、上述したクロマトグラフィー担体を用いてタンパク質を含む試料を分離精製することを含む、タンパク質の精製方法が提供される。この分離精製は、0.15M以上のNaCl溶液下においても問題なく行うことができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
<実施例1>
〔6%球状セルロース粒子(含水)の製造〕
6%球状セルロース粒子を、以下の手順に従って製造した。ここで、以下の(1)の工程で結晶性セルロースの濃度が6重量%である場合に、製造されるセルロース粒子を「6%球状セルロース粒子」と呼ぶ。
(1)100gのチオシアン酸カルシウム60重量%水溶液に、6.4gの結晶性セルロース(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名:セオラスPH101)を加え、110〜120℃に加熱して溶解した。
(2)この溶液に、界面活性剤としてソルビタンモノオレエート6gを添加した。それを、130〜140℃に予め加熱したo−ジクロロベンゼン480mL中に滴下し、200〜300rpmにて撹拌して分散液を得た。
(3)次いで、上記分散液を40℃まで冷却した。それをメタノール190mL中に注ぎ、粒子の懸濁液を得た。
(4)得られた懸濁液を濾過分別して粒子を回収し、その粒子をメタノール190mLで洗浄した。この洗浄操作を数回行った。
(5)さらに大量の水で粒子を洗浄し、球状セルロース粒子を得た。
(6)次いで、この球状セルロース粒子をJIS標準ふるい規格53μm〜125μmのふるいにかけて、所望の粒子径(粒子径:50〜150μm、平均粒子径:約100μm)を有する6%球状セルロース粒子(含水、セルロース溶解濃度:6重量%)を得た。
なお、ここでの平均粒子径は、光学顕微鏡で撮影した画像を使用して測定した。具体的には、ノギスを用いて画像上の粒子径を計測し、撮影倍率から元の粒子径を求めた。そして、光学顕微鏡画像から求めたそれぞれの粒子径の値から、下記の式によって平均粒子径を算出した。
体積平均粒子径(MV)=Σ(nd)/Σ(nd
[式中、dは光学顕微鏡画像から求めた各粒子の粒子径の値を表し、nは測定した粒子の個数を表す。]
〔架橋6%セルロース粒子の製造〕
上記で製造した6%球状セルロース粒子を架橋反応させ、架橋6%セルロース粒子を製造した。その手順は以下の通りである。
(1)上記で得られた6%球状セルロース粒子(含水)100gに121gの純水を加え、撹拌しながら加温した。30℃に到達したところで、45重量%のNaOH水溶液3.3gおよびNaBH0.5gを加え、さらに加温および撹拌した。ここでの初期アルカリ濃度は、0.69%(w/w)であった。
(2)30分後、45℃に加温された反応液に60gのNaSOを加え、溶解させた。混合物の温度が50℃に到達した時点から、温度を50℃に維持しながらさらに2時間撹拌を継続した。
(3)50℃で混合物の撹拌を継続しながら、45重量%のNaOH水溶液48gと、エピクロロヒドリン50gとをそれぞれ25等分した量を、15分おきにおよそ6時間かけて添加した。
(4)添加終了後、この混合物を温度50℃で16時間反応させた。
(5)反応混合物を40℃に冷却した後、酢酸2.6gを加えて中和した。
(6)反応混合物を濾過してセルロース粒子を回収し、セルロース粒子を純水で濾過洗浄して架橋6%セルロース粒子を得た。
得られた架橋6%セルロース粒子の平均粒子径およびKav値を、以下の通り測定した。
(平均粒子径の測定)
レーザー回折/散乱式の粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所製)を用いて平均粒子径を測定したところ、85μmであった。
(Kav値の測定)
ゲル分配係数Kavは、重量平均分子量1.5×10Daの標準ポリエチレンオキシドをサンプルとして用い、その保持容量とカラム体積との関係から、次式により算出した。なお、移動相としては純水を使用した。
Kav=(Ve−V)/(Vt−V
[式中、Veはサンプルの保持容量(mL)、Vtは空カラム体積(mL)、Vはブルーデキストランの保持容量(mL)を表す。]
上記で得られた架橋6%セルロース粒子のゲル分配係数Kavは、0.38であった。
〔架橋6%セルロース粒子のエポキシ化〕
上記で得られた架橋6%セルロース粒子500gを2Lセパラブルフラスコに入れ、純水745gを加えてスラリーとした。温浴で液温を26℃まで上げ、48.7重量%水酸化ナトリウム水溶液を液温が30℃を超えないように時間をかけて加えた。その後、エピクロロヒドリン343gを加え、液温30℃で2時間撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過により回収し、回収したセルロース粒子を1Lの純水で10回洗浄してエポキシ化セルロース粒子を得た。
〔ポリアリルアミン付加〕
上記で得られたエポキシ化セルロース粒子150gを1Lセパラブルフラスコに入れ、重量平均分子量5000のポリアリルアミン20%(w/w)水溶液PAA−05(ニットーボーメディカル株式会社製)385gを加えて、45℃で18時間撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を300mLの純水で10回洗浄して、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。このポリアリルアミン付加セルロース粒子のイオン交換容量は、0.22mmol/mLであった。イオン交換容量の測定方法は、後述する通りである。
〔疎水基による修飾〕
上記で得られたポリアリルアミン付加セルロース粒子15gを、45mLのメタノールで5回洗浄した。メタノール洗浄した粒子を50mL遠沈管に入れ、そこにメタノール15mLを加えてスラリーとした。その後、無水吉草酸0.30gおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタン0.30gを加え、25℃で24時間撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を100mLのメタノールで1回、100mLの純水で5回洗浄して、疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例1>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水吉草酸の量を0.60g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を0.60gとしたことを除き、実施例1と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例2>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水吉草酸の量を1.40g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を1.41gとしたことを除き、実施例1と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<実施例2>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
得られたポリアリルアミン付加セルロース粒子15gを、45mLのメタノールで5回洗浄した。メタノール洗浄した粒子を50mL遠沈管に入れ、そこにメタノール15mLを加えてスラリーとした。その後、無水安息香酸0.35gおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタン0.35gを加え、25℃で24時間回転撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を100mLのメタノールで1回、100mLの純水で5回洗浄して、疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例3>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水安息香酸の量を0.72g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を0.73gとしたことを除き、実施例2と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例4>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水安息香酸の量を1.66g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を1.67gとしたことを除き、実施例2と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例5>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
得られたポリアリルアミン付加セルロース粒子15gを、45mLのメタノールで5回洗浄した。メタノール洗浄した粒子を50mL遠沈管に入れ、そこにメタノール15mLを加えてスラリーとした。その後、無水酢酸0.20gおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタン0.15gを加え、25℃で24時間回転撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を100mLのメタノールで1回、100mLの純水で5回洗浄して、疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例6>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水酢酸の量を0.35g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を0.35gとしたことを除き、比較例5と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例7>
実施例1と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水酢酸の量を0.80g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を0.81gとしたことを除き、比較例5と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<実施例3>
実施例1と同様に、エポキシ化セルロース粒子を製造した。
得られたエポキシ化セルロース粒子150gを1Lセパラブルフラスコに入れ、重量平均分子量15000のポリアリルアミン15%(w/w)水溶液PAA−15C(ニットーボーメディカル株式会社製)280gを加えて、45℃で18時間撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収した湿潤粒子を300mLの純水で10回洗浄して、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。このポリアリルアミン付加セルロース粒子のイオン交換容量は、0.29mmol/mLであった。イオン交換容量の測定方法は、後述する通りである。
〔疎水基による修飾〕
上記で得られたポリアリルアミン付加セルロース粒子15gを、45mLのメタノールで5回洗浄した。メタノール洗浄した粒子を50mL遠沈管に入れ、そこにメタノール15mLを加えてスラリーとした。その後、無水吉草酸0.37gおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタン0.37gを加え、25℃で24時間回転撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を100mLのメタノールで1回、100mLの純水で5回洗浄して、疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例8>
実施例3と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水吉草酸の量を0.87g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を0.88gとしたことを除き、実施例3と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例9>
実施例3と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水吉草酸の量を2.50g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を2.52gとしたことを除き、実施例3と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<実施例4>
実施例3と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
得られたポリアリルアミン付加セルロース粒子15gを、45mLのメタノールで5回洗浄した。メタノール洗浄した粒子を50mL遠沈管に入れ、そこにメタノール15mLを加えてスラリーとした。その後、無水安息香酸0.50gおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタン0.50gを加え、25℃で24時間回転撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を100mLのメタノールで1回、100mLの純水で5回洗浄して、疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例10>
実施例3と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水安息香酸の量を1.00g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を1.01gとしたことを除き、実施例4と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
<比較例11>
実施例3と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
添加する無水安息香酸の量を3.00g、トリスヒドロキシメチルアミノメタンの量を3.02gとしたことを除き、実施例4と同様に疎水基で修飾されたポリアリルアミン付加セルロース粒子を得た。
上記実施例および比較例で作製したクロマトグラフィー担体について、イオン交換容量、アミノ基の修飾率およびBSA吸着量を測定した。測定方法は以下の通りであり、測定結果を表1に示す。
<測定方法>
(1)イオン交換容量
1mLのクロマトグラフィー担体(湿潤ゲルの状態でカラムに詰めた際に容積1mLを構成する量のクロマトグラフィー担体)を、50mL三角フラスコに加えた。そこに0.01mol/Lの塩酸水溶液50mLを加えて軽く振とうした。1時間室温で静置後、上澄み10mLをホールピペットで50mLビーカーに量りとった。そこにフェノールフタレイン溶液を加え、0.01mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。滴定量から塩酸の吸着量を計算し、クロマトグラフィー担体1mL当たりのイオン交換容量を求めた。
(2)アミノ基の修飾率
ベース担体に結合したポリアミンのアミノ基を疎水基で修飾する前および後(以下、「疎水基での修飾前」および「疎水基での修飾後」とも称する)のクロマトグラフィー担体について、それぞれイオン交換容量を上記の方法で測定した。測定したイオン交換容量の値を用い、下式よりポリアミンにおけるアミノ基の修飾率を計算した。
Figure 2016006410
(3)BSA吸着量(静的結合容量)
クロマトグラフィー担体0.1gを15mL遠沈管に入れ、そこに50mMのTris−HClバッファー(pH8.5)に溶解した3mg/mLのBSA溶液を10mL加えて、24時間室温で回転撹拌した。その後、遠心分離で固液を分離し、上澄みの吸光度(280nm)を測定した。予め測定しておいたBSA溶液の吸光度(280nm)と上記で測定した上澄みの吸光度との差から、BSA吸着量を求めた。最後に、クロマトグラフィー担体の重量および体積を考慮して、クロマトグラフィー担体1mL当たりのBSA吸着量を計算した。
上記において、BSA溶液は各実施例および比較例につき以下に示す3種類を用意し、それぞれについて試験を行った。
・BSA溶液におけるNaCl濃度=0M(電気伝導度:1.5mS/cm)
・BSA溶液におけるNaCl濃度=0.1M(電気伝導度:11.7mS/cm)
・BSA溶液におけるNaCl濃度=0.2M(電気伝導度:21.1mS/cm)
Figure 2016006410
表1に示すように、実施例1〜4のクロマトグラフィー担体は、イオン交換容量を保持しながら、0.2MのNaCl溶液下で、クロマトグラフィー担体1mL当り60mg以上のBSA吸着量を有している。従って、実施例1〜4のクロマトグラフィー担体は、耐塩性を有すると言える。このようなクロマトグラフィー担体は、タンパク質の精製において特に有用である。
<比較例12>
アリルグリシジルエーテル付加
実施例3と同様に、ポリアリルアミン付加セルロース粒子を製造した。
得られたポリアリルアミン付加セルロース粒子30gを、150mLのメタノールで5回洗浄した。メタノール洗浄した粒子を150mLフラスコに入れそこにメタノール60mLを加えてスラリーとした。その後メタノール1.0mLに溶解させたアリルグリシジルエーテル1.50gを加え25℃で24時間、その後40℃に昇温しさらに24時間撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を50mLのメタノールで3回、100mLの純水で5回洗浄してアリルグリシジルエーテル付加セルロース粒子を得た。
4−ピリジンエタンチオール付加
得られたアリルグリシジルエーテル付加セルロース粒子8gを150mLフラスコに入れそこに純水50mLを加えスラリーとした。その後フラスコ内を減圧と窒素置換を三回繰り返すことで窒素置換した。次に純水5.0mLに溶解させた4−ピリジンエタンチオール塩酸塩0.8gを窒素気流化でフラスコ内に加えた。次に純水5.0mLに溶解させたV−50(ラジカル開始剤)0.31gを窒素気流化でフラスコ内に加えた。その後60℃に昇温し窒素雰囲気下で18時間撹拌した。反応終了後、セルロース粒子を濾過し、回収したセルロース粒子を30mLの純水で4回、30mLの1M食塩水で3回、50mLの純水で5回洗浄して4−ピリジンエタンチオール付加セルロース粒子を得た。得られた粒子のN含量は4.0%、S含量は3.2%だった。
〈測定方法〉
(4)N含量測定方法
比較例12,13のN含量測定は全自動元素分析装置JM10(ジェイ・サイエンス社)を用いて測定した。
(5)S含量測定方法
比較例12、13のS含量測定はICP発光分光分析装置iCAP6000(サーモフィッシャー製)を用いて測定した。測定の際の前処理として測定試料0.02gを硝酸15mL、過塩素酸2mLで分解後、塩酸を加え50mLに定容した。
Figure 2016006410

Claims (13)

  1. 多孔性粒子を含むベース担体と、
    前記ベース担体に結合したポリアミンと
    を含み、
    前記ポリアミンにおけるアミノ基の20〜40%が疎水基で修飾されている
    クロマトグラフィー担体。
  2. 前記ポリアミンが、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリグアニジンおよびポリオルニチンからなる群より選択される請求項1に記載のクロマトグラフィー担体。
  3. 前記ポリアミンが、ポリアリルアミンである請求項2に記載のクロマトグラフィー担体。
  4. 前記ポリアリルアミンの重量平均分子量が、5000〜15000である請求項3に記載のクロマトグラフィー担体。
  5. 前記疎水基が、以下の一般式(1)〜(3)のいずれかの構造を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のクロマトグラフィー担体:
    Figure 2016006410
    [式中、
    nは、0〜8の整数であり、
    は、nが0〜3の整数である場合はフェニル基であり、nが4〜8の整数である場合はHまたはフェニル基であり、
    *は、前記ポリアミンにおけるアミノ基との結合部位である]。
  6. 前記疎水基が、前記一般式(1)の構造を有する請求項5に記載のクロマトグラフィー担体。
  7. 前記一般式(1)において、nが4〜8の整数であり、RがHである、請求項6に記載のクロマトグラフィー担体。
  8. 前記一般式(1)において、nが0〜8の整数であり、Rがフェニル基である、請求項6に記載のクロマトグラフィー担体。
  9. 前記疎水基が、無水吉草酸、無水カプロン酸、無水エナント酸、無水カプリル酸、無水ペラルゴン酸、無水安息香酸、ブチルグリシジルエーテル、およびフェニルグリシジルエーテルからなる群より選ばれる化合物に由来する基である請求項1〜4のいずれか1項に記載のクロマトグラフィー担体。
  10. 前記疎水基が、無水吉草酸または無水安息香酸に由来する基である請求項9に記載のクロマトグラフィー担体。
  11. 0.2MのNaCl溶液下で、クロマトグラフィー担体1mL当りのウシ血清アルブミンに対する静的結合容量が60mg以上である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のクロマトグラフィー担体。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のクロマトグラフィー担体を用いてタンパク質を含む試料を分離精製することを含む、タンパク質の精製方法。
  13. 前記分離精製が、0.15〜0.4MのNaCl溶液下で行われる請求項12に記載のタンパク質の精製方法。
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