例示的実施形態のこの説明は、添付の図面とともに読むように意図されており、それらの図面は、本明細書全体の一部とみなすものとする。本明細書に開示されている実施形態の説明においては、方向又は配向に言及する場合にはいずれも、説明の簡便化を意図しているに過ぎず、本発明の範囲を限定することはできない。「下側の」、「上側の」、「水平な」、「垂直な」、「〜より上の」、「〜より下の」、「上へ」、「下へ」、「頂部」、及び「底部」、並びにこれらの派生語(例えば「水平に」、「下方に」、「上方に」など)のような相対語は、下に説明されているか、又は議論下の図面に示されている配向を指すと解釈すべきである。これらの相対語は、説明の簡便化のためのものに過ぎず、別段の定めのない限り、本発明の装置を特定の配向で構築又は操作することを求めることはできない。別段の明示的な記載がない限り、「取り付けられている」、「貼付されている」、「連結している」、及び「相互連結している」のような用語は、構造体が互いに、直接、又は介在構造体を通じて間接的に固定又は取り付けられている関係と、可動又は固定式の取り付け部又は関係を指す。「隣接する」という用語は、本明細書で用いる場合、構造体/コンポーネント間の関係に、参照する各構造体/成分間が直接接触することと、及び各構造体/コンポーネント間に他の介在構造体/コンポーネントが存在することの両方が含まれることを説明するためのものである。さらに、本発明の特徴及び利点は、好ましい実施形態に言及することによって例示されている。したがって、本発明は、単独で存在することも、特徴を別段に組み合わせた形で存在することもできる特徴の考え得る非限定的な組み合わせの一部を例示しているこのような好ましい実施形態に限定すべきではないのは明らかであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
本明細書及び特許請求の範囲で用いる場合、「備える」及び「含む」という用語は、包括的、すなわちオープンエンドであり、列挙されていない追加のエレメント、組成物成分、又は方法工程を排除しない。したがって、これらの用語には、上記よりも限定的な用語の「〜から本質的になる」及び「〜からなる」が含まれる。このため、オープンエンドな用語を用いる場合はいずれも、明示的に示されていない場合もあるが、「〜から本質的になる」及び「〜からなる」を含むものとして読むことができる。
本明細書で用いる場合、「ライン」、「パイプ」、及び「チューブ」という用語は、同義的に用いられており、当該技術分野において、液体(スラリーを含む)及び/又は気体物質、並びにこれらの組み合わせを運ぶために従来から用いられてきたいずれかのタイプ、サイズ、又は構成の流路を指す。加えて、これらの用語には、複数のパイプ部分が含まれることも、含まれないこともあり、この複数のパイプ部分には、インライン装置が設置されていてもされていなくてもよく、このような装置としては、ポンプ、流量センサー、圧力センサー、弁、装置、及び同種のものが挙げられる。(「インライン」という用語は、1つ以上の装置が、流体連通し合っていることを意味する。「オフライン」という用語は、装置が、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置のいずれのモジュールとも流体連通しておらず、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置とは別であるか、又はスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置から分離されていることを意味する。あるいは、インライン装置と流体連通しているとともに、その装置に若しくはその装置から通じている弁を閉じるか、及び/又は流動をその装置から離れた位置に誘導するバイパスラインを開くと、インライン装置は、例えば、その一部を修理又は交換する際に、一時的にオフラインにすることができる。)パイプが互いに、又は本発明の他のエレメント(ポンプ、フィルター、モジュールなど)に連結している場合、「流体連通している」という用語は、「連結している」と言い換えることができ、「連結している」という用語は、「流体連通している」と言い換えることができるが、その連結は、直接的であっても間接的であってもよい。本願の大半の箇所において、ライン、パイプ、及びチューブという用語の使用は、別段の記載のない限り、外径が1/8インチ〜1インチ(0.32センチメートル〜2.54センチメートル)のペルフルオロアルコキシ(PFA)、ステンレス鋼(SS)、又はポリエチレン(PE)チューブを指してよい。有用なチューブは、Entegris、Finger Lakes Extrusion、Swagelok、Cardinal、Marco Tubing、及びValexから市販されている。チューブ間の連結部は、チューブに関して上に列挙した材料と同じ材料から作製してよく、連結部も市販されている。pHが非常に高い(例えば10超)か、又はpHが非常に低い(例えば4未満)スラリー又は化学ブレンドを装置が混合する場合、装置の部分のうち、pHが非常に高いか又は非常に低い化学物質と接する部分、例えば、パイプ、チューブ、タンク、弁などは、Teflonコーティング部分にする。このような部分は、上に列挙した供給業者と同じ供給業者から入手可能である。
別段の定めのない限り、又は文脈から明らかでない限り、「スラリー」という場合にはいずれも、原料スラリー、混合スラリー、完全混合スラリー、更なる混合スラリー、又は混合済みスラリーを含む。別段の定めのない限り、「混合スラリー」という場合にはいずれも、混合スラリー、完全混合スラリー、更なる混合スラリー、又は混合済みスラリーを含む。別段の定めのない限り、又は文脈から明らかでない限り、「化学ブレンド」という場合にはいずれも、化学ブレンド、完全混合化学ブレンド、更なる混合化学ブレンド、又は混合済み化学ブレンドを含む。混合スラリーと完全混合スラリーは、同じものを指す。化学ブレンドと完全混合化学ブレンドは、同じものを指す。
本発明の装置内のソレノイドマニホールドの堅牢性を高めるために、カスタム金属コネクターを用いて、加圧空気をソレノイドマニホールドに供給するためのポリマーチューブを連結するとともに、ソレノイドマニホールドから出る加圧空気の返送チューブを連結してよい。本発明は、このようなソレノイドマニホールドを用いるスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を提供する。
本明細書及び特許請求の範囲で用いる場合、「フィルターエレメント」という用語には、1つ以上のハウジング内の1つ以上のフィルターが含まれる。「フィルター配列体」という用語は、単一のハウジング内の2つ以上のフィルター、直列の2つ以上のフィルター若しくはフィルター配列体、又は並列配置の2つ以上のフィルターを説明する目的で用いており、少なくとも2つのフィルター又は少なくとも2つのフィルター配列体が存在することを意味し、そのそれぞれが、少なくとも1つのフィルター又は少なくとも1つのフィルター配列体の上流及び下流にある別のラインと、少なくとも1つのフィルター又は少なくとも1つのフィルター配列体の上流又は下流のいずれか、好ましくは少なくとも上流、より好ましくは上流及び下流にある少なくとも1つの弁とを有し、少なくとも2つのフィルター又はフィルター配列体のうちの少なくとも1つのそれぞれにつながっている別のラインは、少なくとも同じ上流ラインと、所望により、並列なフィルター又はフィルター配列体の下流の同じラインと流体連通している。上記の弁は、フィルターを隔離させて、フィルターをオフラインにしたり、交換したりできるようにする。フィルターエレメントには、フィルターループ内のフィルター又はフィルターエレメントも含めてよく、この場合、フィルターループは、直列配置であっても並列配置であってもよい少なくとも1つのフィルター又はフィルター配列体と、ポンプとを備える。フィルター配列体は、2つ以上、例えば2〜5個のフィルターを密接させて連結したものであり、単一のフィルターハウジング内にあってもよい。
図1A、1B、及び1Cを参照すると、本発明の一実施形態によるスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20であって、スラリー及び/又は化学ブレンド送出モジュール100と、混合モジュール200と、任意の分析モジュール300と、分配モジュール400とを備える装置が示されている。あるいは、本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置は、下記のモジュール又はモジュールの態様のそれぞれを、単独又はいずれかの組み合わせで備えてもよい。例えば、本発明の装置は、特に化学ブレンド供給装置(送出モジュールを備えないことを意味する)である場合、混合モジュールと、分配モジュールと、任意の分析モジュールとを備えてもよい。
多くの市販のスラリーでは、スラリーは、最小限の流速で動かし続けなければならない。さもなければ、重力により、スラリー及び/又は化学ブレンドの粒子は、懸濁状態を失うことになる。最小限の流速は、スラリー粒子のタイプによって決まり、チューブを通じて、0.2フィート(0.06メートル)/秒超であってよい場合もあれば、2.5フィート〜10フィート(0.76メートル〜3.05メートル)/秒であってよい場合もあり、約3.5フィート(1.07メートル)±1フィート(0.30メートル)/秒であってよい場合もある。本発明の装置は、大量のスラリー及び/又は化学ブレンドを動かし続けて、スラリー粒子を懸濁状態に保ち、原料スラリーの場合には、いつでも混合できる状態にするように、又は、混合済みスラリー若しくは混合済み化学ブレンドの場合には、CMP又はその他のツールによっていつでも使用できるように、ポンプと、循環ループと、タンクと、パイプと、弁と、エダクターとを備える。本発明の装置は、ファブのニーズに応えるために、すなわち、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドをCMPツールに送るとともに、CMPツールによって必要とされるのに応じて、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを作製するように、液位センサー、圧力センサー、及び流量センサーによる手段と、ポンプ速度を制御するコントローラーと、弁口と、流量コントローラーとを更に備える。加えて、本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置は、スラリー及び/又は化学ブレンドの規格(又は特徴)が所望の範囲内となるように、周期的又は連続的、且つ迅速にチェックして、大量の規格外スラリー及び/又は規格外化学ブレンドが作られる前に、いずれかの調節を行えるようにするために、分析ツール(分析装置ともいう)を備えるインライン分析モジュールを1つ以上備える。この分析モジュールは、1つ以上の分析装置と、分析モジュールにつながっているか、及び/又は分析モジュールからつながっているパイプとを備えてよい。分析パッケージ及び分析モジュールという用語は、同義的に用いてよい。加えて、本発明は、大きすぎる(規格外である)スラリー粒子を除去して、ファブ内のCMPツール用に、所望の粒度の規格内混合スラリーを大量の(又は必要に応じた)供給量で用意するように、且つ、最大許容寸法を超えるいずれかの粒子(不純物)を化学ブレンドから除去して、その化学ブレンドを必要とするツール用に、最大許容寸法を超えるいずれの粒子も含まない規格内化学ブレンドを大量の供給量で用意するように、1つ以上のインラインフィルターエレメントを備えるスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を提供する。
スラリー送出モジュール100について、図1A及び図2を参照しながら説明する。スラリー送出モジュール100は、スラリーを1つ以上のスラリー供給容器30A、30Bから取り出すためのスラリー移送ポンプ31を少なくとも1つ備える。スラリー送出モジュール100は、1つ以上のスラリー移送ポンプ31(図では1つ示されている)によって得られる吸引力によって、供給容器30A、30Bから取り出した原料スラリーを受け入れるために、1つ以上のスラリー移送ポンプと流体連通している1つ以上の原料スラリーデイタンク(スラリー送出タンク又は送出タンクともいう)80(図では1つ示されている)を更に備える。スラリー送出モジュール100は、スラリーを1つ以上のスラリー供給容器30A、30Bから取り出すことができる。典型的には、原料スラリーは、ドラム又はトートで供給される。ドラムには典型的には、55ガロン(208.20リットル)収容され、トートには、300ガロン(113.56リットル)含まれる。したがって、スラリー供給容器は典型的には、55〜300ガロン(208.20〜113.56リットル)であるが、本発明のスラリー供給容器は、いずれの大きさであることもできる。「スラリー供給容器」という用語を本明細書で使用するものとし、この容器は、ドラム若しくはトート、又は他のタイプ若しくはサイズの容器であることができると理解されたい。典型的には、スラリー供給容器は、頂部のみに開口を有し、このことにより、典型的には、スラリーをスラリー供給容器からくみあげることができるポンプが必要となる。スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20のスラリー送出モジュール100は、スラリー供給容器30A、30Bに取り付けられているか、又は別段の形で、典型的にはスラリー供給容器30A、30Bの頂部の開口を通じて、スラリー供給容器の中に配置されている1つ以上のパイプ又は連結部29A、29Bを備える。パイプ又は連結部29A、29Bは、そのパイプの開口のうち、そのパイプの末端にある開口(スラリーがパイプに入る開口)が、スラリー供給容器30A及び30Bの底部又は底部のすぐ上(例えば、底部から1インチ(2.54センチメートル)以内、又は3インチ(7.62センチメートル)以内)にくるような大きさになっている。スラリー及び/又は化学ブレンド供給容器30A、30Bは、加圧せず、常圧であるのが好ましく、大気に開放されていて、スラリーを容器から取り出す際に、ポンプによって、容器30A、30Bの内部が真空にならないようになっていてよい。スラリー及び/又は化学ブレンド供給容器は、ろ過されて塵埃が除去された(清浄な)空気がインラインのスラリー容器内に流入するように、任意のフィルタースクリーン(図示なし)を上に備える蓋を有してよい。加えて、図1Aに示されているように、ライン29A、29Bには、スラリー供給容器に存在し得るか、又はスラリー供給容器の中に落下し得るいずれの屑も捕捉するろ過器コンポーネント39A、39Bがある。ろ過器コンポーネントの一実施形態は、図10に更に詳細に示されている。
図10は、図1Aに示されているような送出モジュールにおいて、ライン29A及び29Bに連結できるともに、ライン29A及び29B内で用いることができるハウジング1210内のフィルター1211を示すために、ろ過器コンポーネント1200の一実施形態を切取内部図で示している。この代わりに、又はこれに加えて、1つ以上のろ過器コンポーネントは、本発明の装置のいずれのモジュール(混合モジュール、分析モジュール、分配モジュール)のうちの1つ以上において、1つ以上のラインに連結できるとともに、1つ以上のライン内で用いることができる。ろ過器コンポーネントは、屑を捕捉するためのろ過器、フィルター、網、又はメッシュを備え、流動を比較的妨げないとともに、制限しないように(ろ過器コンポーネントによる圧力の低下が比較的小さいだけである(例えば1psi未満)ことを意味する)、メッシュ、フィルター、又はその他の開口のサイズと、成分流面積及び/又は流速とが充分な大きさであるのが好ましい。加えて、ろ過器コンポーネント1200は、長さLと同じ長さのチューブであって、そのろ過器コンポーネントに連結しているチューブの流路面積及び流量容積よりも大きくてもよい流路面積及び流量容積を画定するとともに、スラリー及び/又は化学ブレンドをろ過器コンポーネント1200に流すハウジング1210を備えてよい。ろ過器コンポーネントは、流体をろ過器コンポーネント1200に運ぶパイプ(図10には示されていない)に連結している流体導入口1215と、流体をろ過器コンポーネント1200から運ぶパイプ(図10には示されていない)に連結している流体排出口1216とを備える。図示されているように、ろ過器コンポーネント1200は、円筒形フィルター1211と、フィルター1211を通って流体排出口1216から、ろ過器コンポーネント1200の下流のパイプまで、スラリー及び/又は化学ブレンドの流動を誘導する任意の1つ以上の内部流動誘導部1212とを更に備える。図示されているように、ろ過器コンポーネント1200は、その中までフィルター1211を延ばすことができるトラップ1213を有する。トラップ1213は、(大き目の)屑と、スラリー及び/又は化学ブレンドに存在する屑のうち、流体導入口1215を通るがフィルター1211を通らないいずれかの屑を取り除くためのねじ式の排出キャップ1214とを保持するための空間ももたらす。
本発明の一態様では、本発明は、任意のろ過器コンポーネントを1つ以上備えるスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を提供する。ろ過器コンポーネントは、本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置のいずれかの実施形態において、モジュールのうちのいずれかの1つ以上の中で用いることができる。送出モジュール100内のスラリー移送ポンプ31の前のライン内にろ過器コンポーネントを加えて、スラリー供給容器の中に落下し得る屑が、送出タンク内に圧送されるのを防ぐことは有益である。また、スラリー供給容器内に形成され得るとともに、スラリーに存在するいずれかの凝集粒子を分散又は捕捉する手段を提供するという更なる利点ももたらす。後者の理由から、装置20の1つ以上の他のラインのうちのいずれかにろ過器コンポーネントを加えて、スラリー及び/又は化学ブレンドに存在し得るいずれかの大きめの粒子を捕捉することも有益な場合がある。本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置では、平滑なパイプ及び継手が用いられており、循環ループのために、デッドレッグの数及びサイズが軽減されているか、及び/又はデッドレッグが排除されているが、凝集粒子が、湾曲部、連結部、及びデッドレッグで形成される可能性が依然として存在する。このため、1つ以上のろ過器コンポーネントを1つ以上のモジュール内の1つ以上のパイプ、又はスラリー及び/若しくは化学ブレンド供給装置の1つ以上のモジュール間のパイプに加えることが有益であるとともに、好ましい。ろ過器コンポーネントは、流量コントローラー(特に混合モジュール若しくは分析モジュール内の流量コントローラー)、ニードル弁、及び同種のものの前、並びに/又は1つ以上のセンサー若しくは1つ以上の分析装置の前など、開口が限られているか又は狭いコネクター又は機構の上流に存在するときに、特に有益である。ろ過器コンポーネントは、スラリー及び/又は化学ブレンドに存在するいずれかの大きめの粒子を除去することにより、このような粒子が、装置内のいずれかの小さいオリフィスをふさぐのを防ぐ助けとなる。ろ過器コンポーネントで用いるフィルター又はメッシュのメッシュサイズは、0.050〜1.2ミリメートル(mm)、0.1〜0.9mm、又は0.4〜0.6mmであるのが好ましい。装置20内の1つ以上のろ過器コンポーネントは、6カ月〜1年おきに洗浄するか、又は詰め替える(取り外して交換する)ことが好ましいとともに、スラリー及び/又は化学ブレンドの特徴に応じて、上記よりも高頻度又は低頻度で交換することもできる。
スラリー又は化学ブレンド供給装置の代替的実施形態では、(あまり好ましくないが、)チューブの断面に挿入した単純なろ過器、平坦なフィルター、又は同種のものをろ過器コンポーネントとして用いることができるが、単純なろ過器、平坦なフィルター、又は同種のものを、そのチューブの上流及び下流に連結させたパイプよりも断面が大きいチューブの断面に搭載する場合には更に好ましくないが、単純なろ過器、平坦なフィルター、又は同種のものをろ過器コンポーネントとして用いるのが、より好ましいであろう。図10に示されているようなろ過器コンポーネントは、例えばIPEXから市販されている。
未希釈の濃縮スラリーをそれぞれ含む2つのスラリー供給容器30A、30Bに関しては、図1Aでは、スラリー供給容器30Aはパイプ29Aを介して、スラリー供給容器30Bはパイプ29Bを介して、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20に連結しているか、又は少なくともスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20と流体連通しているものとして示されている。弁操作(図示なし)により、1度に1つのスラリー供給容器のみをポンプで操作するのが好ましいが、代替的実施形態では、2つ以上のスラリー移送ポンプ又は1つの強力なスラリー移送ポンプによって、複数の容器を同時にポンプで操作することができる。図示されているように、吸引によるスラリー移送ポンプ31と、パイプ29A、28、27が、スラリーを容器30Aからデイタンク(送出タンク)80に運ぶ。スラリー移送ポンプ31が、スラリーをスラリー供給容器30Aから運んでいる時には、ライン29B内の弁(図示なし)は閉じており、ライン29A内の弁(図示なし)は開いている。送出モジュールは、スラリー移送ポンプ31からの排出物(スラリー供給容器30Aから取り出したもの)を循環させて容器30Aに戻すための循環ループを形成するように、スラリー供給容器30Aに戻る任意の循環パイプ、すなわち返送パイプ32Aを有してよい。循環ループは、パイプ29Aと、ポンプ31と、返送パイプとを備える。新たな容器をラインに入れたら、スラリーを所定の期間、循環ループに循環/再循環させて、粒子をスラリーの流体内に分散させるのが好ましい。所定の期間の経過後、循環ループを返送パイプ32A内の弁(図示なし)によって閉じ、パイプ27内の任意の弁(図示なし)を開くことによって、スラリー供給容器から圧送したスラリーをデイタンク80に運ぶ。あるいは、パイプ32A及び27内の弁(図示なし)を部分的に開閉することによって、一部のスラリーを循環ループに循環させることができるとともに、一部のスラリーを送出タンク80に運ぶことができる。あるいは、図示されていないが、スラリーをデイタンク(送出タンク)80に運ぶためにオンラインにするのに備えて、スラリーを容器から取り出して循環させたり、容器に戻したりする別のポンプ及び循環ループを設けることもできる。スラリーをスラリー供給容器から循環させるための別のポンプ及び循環ループを有すると、所望に応じて、循環ポンプを用いて、同時に、1つ以上のスラリー供給容器内のスラリーを循環させるとともに、送出ポンプを用いて、スラリーを送出タンクに移送することが可能になる。さらに、スラリーをスラリー供給容器(単数若しくは複数)からデイタンク(単数若しくは複数)に移送するプロセス、及び/又は、スラリーをスラリー供給容器(単数若しくは複数)から圧送して循環させて、スラリー供給容器(単数若しくは複数)に戻すプロセスのいずれか又は両方の前及び/又は後に、スラリーを分散形態及び懸濁形態に保つために、容器30A及び30Bはそれぞれ所望により、図示されているように、循環ライン32A及び32B(若しくは循環ループ)の代わりに、又は循環ライン32A及び32B(若しくは循環ループ)に加えて、メカニカルスターラー11A及び11Bを有することができる。
スラリー移送ポンプ31は、いずれのタイプのポンプであってもよい。スラリー供給容器30内のスラリーは、典型的には、上記のように、スラリー供給容器の頂部から取り出すので、くみあげ力を有するとともに、スラリーを吸引力によって容器から、スラリー供給容器30の底部に至るまでくみあげる際に、キャビテーションを発生させずに作動できるダイヤフラムポンプが、このプロセスには好ましい。ダイヤフラムポンプを用いる利点の1つは、スラリー供給容器30のスラリーが無駄にならず、無駄になったとしても少量である点である。本発明の装置(送出モジュール)は、流量センサー33を備えてよい。流量センサー33は、好ましくはスラリー移送ポンプ31の上流のラインに設けてよく、スラリー供給容器が空であることをコントローラー(図示なし)に通知する目的で用いる。流量センサーは、単純なセンサー、例えば光センサー、又は空気と比較して、液体(スラリー)の異なる静電容量を検知する静電容量センサー(Balluff製センサーなど)であってよい。ある期間にわたりスラリーが存在しないと、ライン29A及び29Bにある弁(図示なし)は、コントローラーの制御下で、コントローラー(図示なし)からの電気信号によって、開状態から閉状態に、及び閉状態から開状態に自動的に切り換わって、ポンプ31による吸引力がスラリー供給容器30Bに加わるか、あるいは、ポンプ31が、ポンプ操作を停止して、空のスラリー供給容器を交換するように技師に通知するようにしてよい。あるいは、本発明の装置は、スラリー供給容器が空になったら知らせて、空のスラリー供給容器を満杯のスラリー供給容器に交換させる目的で用いることができるスラリー供給容器用重量センサー又は液位センサーを含む他のタイプのセンサーを備えるように作製してもよい。
あるスラリー供給容器から別のスラリー供給容器に、例えばスラリー供給容器30Aからスラリー供給容器30Bに切り換える際には、スラリーをスラリー供給容器から、スラリー移送ポンプ31を介してデイタンク(送出タンク)80に運ぶ前に、ある期間にわたり、典型的には1〜120分間、2〜30分間、2分〜5分間、スラリーを再循環ループに圧送するのが好ましい。スラリー供給容器30Bをポンプで操作しながら、空のスラリー供給容器30Aをライン29Aから外すことができるとともに、スラリーの入ったスラリー供給容器をライン29Aに取り付けるか、又は別段の形でライン29Aと流体連通させることができる。
スラリー移送ポンプ31は、40〜250リットル/分、90〜210リットル/分、又は約140リットル/分のスラリーを圧送できるような大きさになっていて、それにより、1時間未満、30分未満、又は15分未満でドラムを空にできるのが好ましい。加えて、典型的には、ダイヤフラムポンプの吸い上げ高さは、10〜30フィート(3.048〜9.14メートル)、又は15〜21フィート(4.57〜6.40メートル)であり、及び/又は、吐出圧力は約125psiである。ポンプ性能は、供給される空気圧によって制限される。最大のポンプ性能を得るためには、ポンプに供給を行う調整器が、ポンプの対処できる最大圧力を供給できるが、スラリーに及ぶ影響を考慮しなければならず、一部のスラリーでは、低めのポンプ速度が求められることがある。
図1Aに示されているように、ポンプ31が、スラリーをスラリー供給容器30Bから取り出すと、スラリーは、ライン29B、ろ過器39B、流量センサー33、スラリー移送ポンプ31、ライン27を通って、デイタンク(送出タンク)80まで流れる。ポンプから出たスラリーの全部又は一部を循環させてドラム30Bに戻す場合には、ライン27内の弁(図示なし)を閉じて、ライン32B内の弁(図示なし)を開く。
送出モジュール100は、所望により、分流35に流入するスラリーを分析する粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34を備えてよい。分流35は、デイタンク(送出タンク)80に運ばれるライン27内のスラリーのごく一部が、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34に流れるような大きさになっている。粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34を連続的又は断続的に用いて、スラリーの質をチェックできる。粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34は、取り付けて間もないスラリー供給容器であって、初期の再循環期間が終わり、デイタンク(送出タンク)80への移送を始めたばかりのスラリー供給容器から、スラリーを移送し始める時のみに用いてよい。粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34は、スラリーに存在する粒子数/スラリーの体積をチェックすることによって、及び/又はこれらの粒子のサイズの範囲とサイズの分布が、所望の範囲内であるか割り出すことによって、スラリーの質をチェックする。有用なように、一部の粒子計数器では、存在する粒子の数とサイズを分析する前に、スラリーを希釈する必要がある。粒子の数とサイズを分析する前にスラリーを希釈する必要がない粒子計数器及び/又は粒度分布分析器を用いることも可能である。図示されているように、34に運ばれるスラリーは、希釈して破棄し、代わりに、スラリーを希釈しない部分については、そのスラリーは、返送することができる。
上記の代わりに、又は上記に加えて、スラリーをデイタンク(送出タンク)80に圧送し始めるために充分にスラリーが攪拌されて懸濁状態になった時点を割り出すように、1つ以上の粒子計数器及び/又は1つ以上の粒度分布分析器を再循環ライン32A及び32Bに設けることができる。スラリーが所望の範囲内でないことを粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34が示した場合には、ライン27内の弁(図示なし)を開状態から閉状態に切り換え、再循環ライン32A又は32Bのいずれかの弁(図示なし)を閉状態から開状態に切り換えて、スラリーをデイタンク(送出タンク)80に運ばずに、スラリーを再循環ループに流入させる。ドラム内のスラリーが規格外であることを粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34が示した場合には、供給ドラム30Aにつながっているライン29A及び供給ドラム30Bにつながっているライン29Bの開いた弁と閉じた弁(図示なし)を切り換えてよく、作業者に、規格外であるスラリーの入ったドラムを交換して、その中身をオフラインで試験するように通知してよい。
あるいは、スラリー(原料又は混合スラリー)が規格外であると1つ以上の粒子計数器及び/又は1つ以上の粒度分布分析器が判断した場合、1つ以上の粒子計数器及び/若しくは1つ以上の粒度分布分析器、又は本発明の装置用のコントローラーに備えられているアルゴリズムであって、本発明の装置用のコントローラーに通知される情報を用いるアルゴリズムによって、スラリーがどの程度規格外であるか、本発明の装置が、その規格外スラリーを修正できるかを割り出すことができ、修正できる場合には、コントローラーが、スラリーを適切な処理に誘導できる。例えば、スラリーに存在する大きい粒子の数が非常に多いと1つ以上の粒度分布分析器が判断した場合、本発明の装置は、その装置の提供する自動制御によって、スラリーの一部又は全部を処理手段、例えばフィルターエレメント、例えばフィルター又は配列体(特定のサイズを上回る粒子の一部又は大半を除去する目的で、装置自体のフィルターループに搭載されていてよい)に誘導できる。パイプに加減弁を設けて、スラリーに存在する規格外粒子の量に応じて、スラリーの所望の部分を処理手段の方に誘導することもできる。特に本発明の装置が2種類以上のスラリーを混合及び供給する場合、本発明の装置は、各種サイズの粒子をろ過するための様々なフィルターを備える様々なフィルターエレメントを備えることができる。加えて、スラリーに、小さい粒子が非常に多く存在する場合(1つ以上の粒度分布分析器によって判断)、小さい粒子を除去するために、スラリーの全部又は一部を処理手段に誘導できる。このような手段の1つは、1つ以上の流路(分岐流路であってよい)と、1つ以上の膜と、1つ以上のフィルターと、1つ以上の返送流路とを伴うことができる。例えば、分流を、例えばライン32A及び/又は32B以外に設けることができ、その分流には、スラリー内の小さい粒子及び流体の一部のみを通して、小さい粒子のみを有する別のスラリー流であって、小さい粒子用の別のフィルターに誘導できるスラリー流をもたらす下流膜を有する逆止弁がある。スラリーの部分のうち、上記の膜を通らなかった部分は、ループ内で、送出モジュール、例えばライン32A及び/若しくは32B、又は原料スラリー容器30A及び/若しくは30Bに返送することができる。大きめの粒子が膜をふさがないように、上記の膜を連続的若しくは断続的に振動させることができ、又は、膜を通る流動を断続的に反転させることができる。例えば、小さい粒子を濾取した後、すでに膜又は膜の配列体を通ったろ過済みのスラリー(粒子を含むとしてもわずかである)は、膜を逆流させることによって、原料スラリーに戻してよい。この代わりに、又はこれに加えて、2つ以上の平行な膜又は膜の配列体(それぞれ、パイプと、各膜(又は膜の配列体)と関連する弁とを有する)を搭載及び使用することができる。膜(単数又は複数)を通るスラリーの流動は、目詰まりした膜(圧力の上昇によって判断する)から、未使用の膜に誘導でき、その際には、ろ過済みのスラリー(フィルターによって除去した小さい粒子を含まない)の流動を反転させ、目詰まりした膜に通して、大きめの粒子を目詰まりした膜から取り除くことにより、膜を通らなかった大きめの粒子を含む原料スラリーを再構成できる。小さい粒子を通す膜が、スラリー内の大きめの粒子によって詰まる期間の後、並列の膜の動作を再度切り換え、ろ過済みのスラリーの流動を誘導して、目詰まりした膜に逆流させる一方で、別の膜を用いて、小さい粒子をその膜に通して、小さい粒子をスラリーからフィルターによって下流に分離する。使用期間後、膜を交換したり、又は水(DIW又はUPW)によって逆洗したりすることによって、大きい粒子を取り除く必要がある場合もあり、得られた流体(膜から取り除かれた水と粒子を含む)は、破棄又はリサイクルすることができる。(並列な膜を切り換える機構は、本明細書の別の部分に記載されている並列フィルターを切り換える機構と同様であってよい。)小さい粒子を除去するのに用いるフィルターも、本明細書の別の部分に記載されているように、フィルター又はフィルター配列体の圧力が上昇したら、互いに切り換えられる並列フィルター又はフィルター配列体であることができる。(代替的実施形態では、原料スラリーの一部又は全部を処理手段によって処理して、原料スラリーを送出タンクに圧送する前、又は、原料スラリーを混合モジュールに流入させる前に、小さい粒子を原料スラリーから除去できる。処理手段は、図2に示されているフィルター230と同様に、送出モジュールに組み込んで、原料スラリーが循環ループ内で循環する際に、原料スラリーを処理する目的で用いることができる。)
(スラリー又は化学ブレンドサンプルの希釈を分析装置、例えば粒子計数器及び/又は粒度分布分析器が必要とする場合、)希釈のために、スラリー若しくは化学ブレンド、及び/又は任意の水を粒子計数器及び/又は粒度分布分析器に流入させる操作は、ダイヤフラムポンプ又はその他のポンプからの圧力と連動して、圧力センサー(図示なし)、流量コントローラー(図示なし)、及び/若しくは蠕動ポンプ(図示なし)、並びに/又は弁(特にはニードル弁(単数又は複数))のうちの1つ以上によって制御する。スラリー若しくは化学ブレンド、及び/又は超純水(UPW)若しくはDIW(脱イオン水)(UPW又はDIWは、サンプルを希釈するか、及び/又はサンプルの分析の完了後に、分析装置をすすぎ洗う目的で供給してよい)を分析装置に供給する装置及び方法の実施形態は、図12、13、及び14との関連で後述されている。
サンプルを送出モジュールの様々な部分から採って、チューブを介して、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34に運んでよい。例えば図2に示されているように、フィルター230の前後に、ポート1000とチューブを設けて、粒度、粒子数、及び粒度分布をチェックしてよい。(チューブは示されていない。)サンプルを分析する前に、液体粒子計数器がスラリーを希釈する場合、スラリーサンプルを分析後、スラリーサンプルを廃液ラインに誘導することになる。液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器がサンプルを希釈しない場合、サンプルループ(図示なし)を介して、スラリーを送出モジュールにポート1001で返送してよい。サンプルの採取は、コントローラー(図示なし)、例えばコンピューター若しくはPLC、又は同種のものによって制御する。代替的実施形態では、ポート1000A、1000B、及び1001と、それらに取り付けたサンプルチューブ及び/又はサンプルループを用いて、スラリーを、スラリー供給(及び化学ブレンド供給)装置の一部である分析モジュールに運んでよい。送出モジュール100の液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34は、1つ以上の分析モジュールに加えたものであっても、1つ以上の分析モジュールの代わりのものであってもよい。代替的実施形態では、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34は、送出モジュール100又はスラリー及び/若しくは化学ブレンド供給装置の他の位置にあってよい分析モジュール(他の分析装置を備えても備えなくてもよい)の一部である1つ以上の分析装置である。これらの実施形態では、化学ブレンドを希釈しても、及び/又は分析してもよいとともに、破棄しても、又は本発明の装置に返送してもよい。
図1A及び2に示されているように、スラリー移送ポンプ31とデイタンク(送出タンク)80との間に、任意のタンクバイパスライン26が設けられている。例えば、洗浄のため、コンタミネーションの問題に対処するため、混合モジュールによって、スラリーを即座に供給することが求められる場合、又は、デイタンク80を迂回する必要があるいずれかの理由で、デイタンク80をオフラインにする際に、タンクバイパスライン26を用いることができる。あるプロセスでタンクバイパスライン26を使用中(デイタンク80を未使用の際)には、循環ライン(図示なし)も用いて、スラリーを循環させて、スラリー供給容器30A(又は30B)に戻すのが好ましい。循環ライン(図示なし)は、ライン21(デイタンク(送出タンク)80の上流にある)を、スラリーが取り出される1つ以上のスラリー供給容器に連結するとともに、タンク80を迂回することになる。図1Aに示されているように、タンクバイパスライン26は、ライン26内の弁(図示なし)を開くとともに、バイパスライン26との連結部とデイタンク80との間にあるライン55内の弁(図示なし)を閉じることによって用いる。バイパスラインを用いて、所望又は必要に応じて、スラリーをループ82に直接且つ迅速に送達でき、これにより、混合モジュールに通じるライン212に送達できる。
バイパスライン26、並びにスラリー供給容器循環ループ32A及び32B内の弁(図示なし)を閉じるか、又は部分的に閉じると、典型的には完全に閉じると、ライン27は、スラリーをスラリー供給容器30A、30Bからデイタンク又は送出タンク80に送出する。
図2に示されている実施形態では、(1)1つ以上のスラリー供給容器30A、30Bから出た原料スラリーの全部又は一部をろ過して、ろ過した原料スラリーを1つ以上のスラリー供給容器30A、30Bに返送するか、(2)1つ以上のスラリー供給容器30A、30Bから出た原料スラリーの全部又は一部をろ過して、ろ過した原料スラリーをデイタンク又は送出タンク80に運ぶか、又は(3)デイタンク又は送出タンク80から出た原料スラリーの全部又は一部をろ過して、ろ過した原料スラリーをデイタンク又は送出タンク80に戻すように、スラリー送出装置20の送出モジュール100は、1つ以上のフィルター(フィルターエレメント)230(1つのフィルターが図示されている)と、それらの間にある連結ラインとを備えてよい。上記のリストで(1)が付されたプロセスでは、スラリー移送ポンプ31が、スラリー供給容器30A(例えば)から出た原料スラリーの流動をパイプ29、28、27に通し、パイプ27′内の弁(図示なし)を閉じ、原料スラリーをパイプ19からパイプ17に通して、フィルター230に到達させる。(パイプ18内の閉状態の弁又は逆止弁(図示なし)により、原料スラリーの流動は、パイプ18には入らない。)原料スラリーが、フィルター230を通ってライン16に至ったら、ライン14内の弁(図示なし)を閉じると、原料スラリーは、ライン15を介して、図2で27″の符号が付されたラインの区間で、ライン27に返送することができる。ライン27から、ライン32A又は32Bを介して、スラリーをスラリー供給容器のうちの1つに返送する。あるいは、上記のプロセス工程では、スラリーをろ過後、ライン15又は27″内の弁(図示なし)を閉じると、フィルター230から出たろ過済みのスラリー及び/又は化学ブレンドの流動は、ライン14を通って、デイタンク又は送出タンク80に至ることになる。
あるいは、ライン27′内の弁(図示なし)を部分的に開いて、ライン27の流動の一部をフィルター230に誘導し、その流動の一部をタンク80に誘導してよい。ライン18、14、及び15内の他の弁(図示なし)の1つ以上を部分的に開くことによって、連結しているライン間の流動を分割してよい。
代替的実施形態(図示なし)では、本発明の装置は、スラリー供給容器のうちの1つ以上から出たスラリーをろ過して、そのスラリー供給容器に戻すように、パイプループに1つ以上のフィルター(所望により、これらのフィルターは、様々なポアサイズを有してよく、所望により、これらのフィルターは、1つ以上のフィルター配列体に配置してよい)を有する別のパイプループ内にポンプを備える別のフィルターループを備えるように提供(製造)してよいことに留意されたい。あるいは、本発明の装置には、スラリー供給容器のうちの1つ以上から出たスラリーをろ過して、1つ以上のデイタンクに供給するか、1つ以上のデイタンクから出たスラリーをろ過して、その1つ以上のデイタンクに戻すか、及び/又は、他のタンク(例えば分配タンク若しくは貯蔵タンク)のうちの1つ以上から出たスラリーをろ過して、その他のタンクに戻すことができる1つ以上のフィルターループを設けてもよい。あるいは、このフィルターループは、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置内のいずれかのパイプ(例えばループ)内のスラリー又は化学ブレンドの一部又は全部をろ過して、そのスラリー若しくは化学ブレンドを取り出した同じパイプに、又はスラリー及び/若しくは化学ブレンド供給装置内の代わりの箇所(同じ若しくは異なるモジュール(単数又は複数)内のパイプ若しくはタンクを挙げてよい)に、スラリー又は化学ブレンドを返送してよい。例えば、スラリー又は化学ブレンドを大域ループから採り、フィルターループでろ過し、大域ループに返送するか、及び/又は分配タンクに返送することができる。別の実施形態では、混合スラリー又は混合化学ブレンドを混合モジュールから採り、フィルターループでろ過し、混合モジュールに返送するか、及び/又は大域ループに返送することができる。
独自のフィルターループポンプを有する別のフィルターループ(別のフィルターループは、分配モジュール400に関する図1Cに示されている)を設ける利点の1つは、そのループ内の1つ以上のフィルターのポアサイズを非常に小さく、例えば<0.5マイクロメートル未満にできるように、そのループを設計できる点である。別のフィルターループ内のポンプは、高圧ポンプであることができ、そのフィルターループで用いるチューブ及びチューブ連結部は、孔の小さいフィルターで必要とされる潜在的に高いポンプ圧力に耐えられるように、強度を高くすることができる。これに対して、孔の小さいインラインフィルターと、独自のフィルターループ内にない、例えばスラリー供給容器とデイタンクとの間にある更に高圧のポンプとを用いると、送出モジュールを停止させるリスクが高まる。フィルターがライン内にあり、別のフィルターループ内になく、フィルターが目詰まりしたり、又は動作圧力が、チューブが耐えられる圧力を上回ったりする場合、チューブが破裂することがあり、例えば混合モジュールへの流動を止めなければならなくなる。(混合モジュールが、スラリー又は化学ブレンドの混合を停止しても、分配タンク内の混合スラリー又は混合化学ブレンドがなくなるまで、本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置の分配モジュールは機能し続けることができるが、それでも、フィルターの問題により、混合モジュールへの流動を止めるのは望ましくない。)あるいは、何らかの理由で、フィルターループ用の別のポンプ、又は、フィルターループ内のフィルター及び/若しくはパイプが機能しなくなったら、そのループライン内の弁のうち、1つ以上のフィルターに通じるか、及び/又は1つ以上のフィルターからつながる1つ又は2つの弁を閉じると、フィルターループを装置の残りの部分から隔離できる。フィルターループ内のスラリー又は化学ブレンドの循環は止まるが、スラリー又は化学ブレンドは、フィルターループに通じるパイプを通り越して、装置内を流れることができるとともに、スラリー又は化学ブレンドは、分配モジュールに供給されるとともに、分配モジュールを通って、ツール又は製造ラインの他の箇所に至ることができる。例えば、送出モジュール内で、フィルターループ内のスラリーの循環が止まることがあるが、原料スラリーは、デイ(送出)タンクに流入し続けることができ、そのうえ、装置が混合モジュールで混合を続けられるとともに、混合スラリーを分配モジュールに供給し、混合スラリーを分配モジュールからCMP又はその他のツールに供給できるようになっている。
スラリー(又は化学ブレンド)をろ過する必要があり、スラリー(又は化学ブレンド)の特徴により、ろ過が困難である場合、予備のフィルターループ又はフィルターループの一部(例えばポンプ若しくはフィルター(単数若しくは複数))をバックアップとして設けることができる。フィルターループ(単数又は複数)は、2つ以上のフィルター又は2つ以上のフィルター配列体を備えてよく、フィルター又はフィルター配列体はそれぞれ、そのフィルター又はフィルター配列体につながるパイプと、フィルター又はフィルター配列体からつながるパイプと、そのパイプ内の弁とを有し、ある1つのフィルター又はフィルター配列体を通る流量が低下し、そのフィルターに通じるチューブ内の圧力が上昇し始めたら、スラリー(又は化学ブレンド)の流動を、ある1つのフィルターから別のフィルターに、又はある1つの配列体から別の配列体に迅速に切り換えられるようになっている。本発明は、ポンプと、パイプと、1つ以上のフィルター又はフィルター配列体とを備える1つ以上のフィルターループを備えるスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を提供する。これらのフィルターループは、本発明のいずれの実施形態においても、送出モジュール、混合モジュール、分析モジュール、及び分配モジュールのうちの1つ以上において用いても、いずれかのパイプに連結させてもよい。
装置20で用いるフィルターのポアサイズは、0.1〜20マイクロメートル、0.5〜10マイクロメートル、又は1〜5マイクロメートルの範囲であってよい。有用なフィルターは、市販されている。フィルター配列体は、下流にいくほどポアサイズが小さくなるフィルターを備えてよく、例えば、第1のフィルターのポアサイズは15〜20μmであることができ、第2のフィルターのポアサイズは10〜15μmであることができ、第3のフィルターのポアサイズは5〜10μmであることができる。
図2には、スラリー供給容器と送出タンクとの間に、ライン27にある液体粒子計数器及び/又は粒度分析装置34が示されている。液体粒子計数器34は、インライン液体粒子計数器又は液体粒子計数器に通じる分流内の粒子を連続的又は断続的に測定するものであってよい。(図2の分流1330、図1Aの分流35は、その分流が連結しているラインに流入する全スラリー流の一部のみを取り出す。)液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器の好ましい検知範囲内であるスラリー流を得るために、分流は、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器34に入る前に希釈してもよい。スラリー(又は、別の実施形態では、化学ブレンド)が、単位体積当たりに、所望且つ期待される数の粒子を有するかを液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器がチェックする。典型的には、スラリー内のスラリー粒子は、0.1〜2マイクロメートル、又は0.5〜1マイクロメートルであり、期待される平均粒度及び粒度分布を有する。スラリー(又は化学ブレンド)の液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器への流量は、典型的には約40〜80ml/分である。まずスラリー(又は化学ブレンド)を希釈してから、液体粒子計数器が、希釈スラリー(又は化学ブレンド)を分析する場合、希釈の量を慎重に制御し、液体粒子計数器用のコントローラー(図示なし)又はコントロールシステムが、結果を分析する際の希釈の量を考慮する。液体粒子計数器又はその他の分析装置(分析モジュールの一部である)用のスラリー(又は化学ブレンド)の流動と希釈を制御するためのパイプ及び関連コンポーネントの実施形態は、本明細書では、図12、13、14と関連させながら説明する。典型的には、粒子計数器は、レーザー回折によって機能する。本発明の装置で用いることができる有用なタイプの粒子計数器としては、Vantage Technology Corp.のSlurry Scope、PMSのLiquidlaz S05及びSO2、並びにRion Co.,LtdのKS−71が挙げられる。典型的な粒度分析装置は、サブマイクロメートルサイズの粒子の平均粒度と粒度分布を測定するように、レーザー光とフロースルーセルとを用いる動的光散乱によって作用する。本発明で用いることができる有用なタイプの粒度分布分析器としては、ZetaSizer Nano S、ZetaSizer Nano ZS(Malvern Instruments,Ltd.)が挙げられる。このような計器は、0.3nm〜10マイクロメートル、又は3nm〜100nmの粒度範囲の粒度分布を測定できる。測定される固体粒子濃度範囲は、10mg/mlの固体から最大で40%(w/w)、又は0.01〜20%w/wであってよい。粒度分布分析器によって測定できるとともに、スラリー(又は化学ブレンド)をモニタリング及び制御する目的で用いることができる更なる粒子分布パラメーターとしては、分布幅、多分散性指数、モダリティ、測定されるCMPスラリー(又は化学ブレンド)のd10、d50、及びd99のような特定の%における積算分布が挙げられる。
図1及び2の両方に関しては、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20が動作している時(スラリー供給容器に出入りする任意の初期再循環ループの後)、ポンプ31は、ある期間にわたり、少なくとも1つのスラリー供給容器(30A又は30B)からスラリーを取り出して、デイタンク又は送出タンク80に原料スラリーを充填する。液位センサー81(超音波液位センサーであってよい)によって検知した場合に、デイタンク80が所定の液位(最小充填液位)まで達したら、ポンプ41は、原料スラリーを循環ループ又は原料スラリーループ82に圧送し始める。通常の動作では、スラリーがデイタンク80に、最小充填液位を超えて存在する限り、ポンプ41は、スラリーをデイタンク80から原料スラリーループ82に圧送し、原料スラリーループ82は、返送ライン21を介して、スラリー又はスラリーの少なくとも一部をデイタンク80に返送する。スラリーループ82は、タンク80の出口開口727(図7及び8参照)に取り付けられたものとして示されており、ライン25、24、23、22、返送ライン21、ポンプ41、及び/又は流量センサー42、及び/又は圧力センサー44、及び/又は背圧コントローラー43、及びタンク80を備える。スラリーのループ82での安定した流動を保つために、ポンプ41、流量センサー42、圧力センサー44、及び背圧コントローラー43は、一緒に動作してよい。ポンプは、滑らかに動作する磁気浮上式遠心ポンプであって、一定若しくはほぼ一定の速度で、又はクローズドループ制御モードで、一定若しくはほぼ一定の圧力若しくは流速で動作するポンプが好ましい。流量センサー42は、ポンプの下流のループ内のスラリーの流速(質量流速であっても体積流速であってもよく、体積流速が好ましい)を測定し、その流速は、本発明の装置用のコントローラー(図示なし)(コンピューター又は同種のものなど)、及び/又は流速用にポンプと関連づけられたコントローラーによって、設定値と比較してよく、コントローラー(図示なし)を介して、フィードバック制御を用いて、その情報を用いて、ポンプ41の速度を調節できる。圧力センサー44は、ライン内の圧力を測定し、その値を圧力設定値と比較するコントローラーに測定値を送信し、コントローラー内で比例積分微分(PID)演算を用いて、背圧コントローラー43内の弁を調節して、そのライン内の圧力を調節する。この圧力は、最小圧力を常に上回るように設定して、常にスラリーによってループ82が満たされているが、ライン内で破損を発生させるような圧力を下回るようにする。ライン22内の圧力を最小圧力よりも高く保つと、そのラインにおけるエアポケットの発生と、スラリーの間欠流が予防される。空気への暴露は望ましくなく、多くのスラリーの成分を劣化させる。加えて、ループ内のスラリーの不均一又は非連続的な流速(及び圧力)は、混合モジュール200で用いる原料スラリー用の流量計(単数又は複数)を通るスラリーの量の正確な測定を阻害することになる。ループ82における圧力と、得られる流速が制御されず、非連続的で一定でない場合、ループ82と流体連通するライン212を介して、混合モジュールに入る原料スラリー及び/又は化学ブレンドの流速は、間欠的且つ変動的になり、その結果、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドには、様々な量の原料スラリー及び/又は化学ブレンドが加わることになる。これは、望ましくない。
送出モジュール内のポンプ41の典型的なポンプ速度は、20L/分(LPM)±5LPMであってよく、この速度は、1000〜8000RPMの間で様々であってよい。ポンプごとに、ポンプの速度を制御する流量センサー/発信機が設けられている。この制御は、流量センサー/発信機とポンプとの直接的な通信によって、又は、本発明の装置用のコントローラーを介して行うことができる。有用なポンプの例としては、Levitronix BPS−4、BPS−2000、及びBPS−600、並びに他のポンプが挙げられる。送出モジュールにおいて、デイタンク又は送出タンク80の下流で、ダイヤフラムポンプ又はパルスポンプを用いるのは好ましくない。得られる排出流であって、これらのポンプから出る排出流の流量と圧力にばらつきが生じ、混合モジュールにおける混合精度を低下させるからである。流量センサーによって検知される流速は典型的には、10〜30LPM、15〜25LPM、又は18〜22LPMである。循環ループ82において、圧力は、5〜50psi、18〜32psi、20〜30psi、又は24〜26psiであってよい。
流量センサー42及び圧力センサー44、並びに、本発明の装置で用いる全て又は大半の検出装置及び分析装置は、超音波流量計、渦流量計、電磁流量計、パドルホイール機械式流量計、又は差圧式流量計、湿式圧力計、乾式圧力計、及び同種のものなど、測定値を電気信号として抽出できることが望ましい。出力は、信号ライン(図示なし)を通じて、記憶用のデータロガーと、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20全体を制御するコンピューター(図示なし)を備えるコントローラー(制御装置)に送る。同様に、本発明の装置に存在する空気弁のような弁の大半は、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20全体を制御するコントローラーによって制御できることが好ましい。
図1A及び図2のライン212は、スラリーを送出モジュール100から混合モジュール200に運ぶ。ライン212は、原料スラリーループ82を混合モジュール200に連結する。ライン212は、混合モジュールがスラリーの混合を開始できる状態になると開くソレノイド二方弁(図示なし)を有する。この弁は、ライン82にはない。ライン212内の弁(図示なし)を開く際には、原料スラリーループ82から出た原料スラリーの一部のみが、ライン212に流入するように開く。ループ82内のスラリーの一部がライン212に流入して混合モジュール200に至ると、ライン22内の圧力の低下を測定するとともに、圧力測定値の低下をコントローラー(図示なし)に伝達する圧力計44によって、ライン22内の圧力の低下が検出及び/又は測定され、ライン22内の圧力の低下に応答したコントローラーが背圧コントローラー43に伝達して、背圧コントローラー43内の比例弁を調節することによって、背圧コントローラー43を通る流動を制限し、それによって、そのライン(ライン22)において、背圧コントローラー43の上流の圧力を上昇させる。好ましい実施形態では、混合モジュール内の背圧制御部は、背圧コントローラー43と圧力センサー44とを備える。これに加えて、又はこの代わりに、コントローラー(図示なし)は、圧力センサーから得た測定値を用いることによって、信号をポンプ41に送信して、ポンプ41に、速度を向上するように伝達することによって、ループ82への原料スラリーの供給量を増大させてよい。この代わりに、又はこれに加えて、流量センサーから得た測定値を用いて、ポンプ41を別個に制御できる。
送出モジュールの説明においては、「デイタンク」という用語を用いるのは、いかなる形においても、限定するものとは意図されていないことに留意されたい。デイタンクは、充分な量の未混合スラリー又は原料スラリーを保持して、大量のスラリーをある期間(1時間、2時間、3時間、若しくは3時間超の数分の1、又は1日、2日、3日、4日以上、1週間、2週間、3週間、若しくは3週間超の数分の1であってよい)にわたり、デイタンク80から取り出せるとともに、そのスラリーを用いて、混合モジュールで混合スラリーを作製してから、そのスラリーをCMP又はその他のツール(単数又は複数)によって、ある期間にわたり利用できるようにし、原料スラリーをスラリー供給容器から連続的に圧送する必要をなくすとともに、原料スラリーをデイタンク(単数又は複数)に断続的に追加できるようにする(この断続的な追加動作は、スラリー移送ポンプ31を液位センサー81の測定値に基づいてのみ動作させるコントローラーによるものであってよい)。未混合スラリーは典型的には、混合スラリーと比べて、時間が経過しても分解しにくいので、原料スラリーは、必要に応じて使用前に、デイタンク又は送出タンク(単数又は複数)に、数日又は数週間貯蔵できる。
循環ループ82と混合モジュール200を連結するとともに、循環ループ82と混合モジュール200との間にあるライン212内の弁(図示なし)を開くことによって、原料スラリーを混合モジュール200に供給又は流入させる。混合モジュール200の一実施形態では、混合モジュール200は、1つ又は2つ以上のラインに、1つ又は2つ以上のスタティックミキサーを備える。スタティックミキサーのうちの少なくとも1つの上流で、2つ以上のラインが単一のラインに合流するように、スタティックミキサーを配置してよく、この場合、各ラインに流れるのは、混合スラリー又は混合化学ブレンドの少なくとも1つの成分である。混合モジュール200の代替的実施形態では、混合モジュール200は1つ以上のポンプを備えており、2つのラインが単一のラインに合流する1つ以上の連結部(この連結部において、各ライン内のスラリー又は化学ブレンドの1つ以上の成分が混合されて、混合スラリー若しくは混合化学ブレンド、又は一部混合スラリー若しくは一部混合化学ブレンドの単一のラインになる)に、あるいは、この1つ以上の連結部の下流に、少なくとも1つのポンプが配置されている。(一部混合スラリー流又は一部混合化学ブレンド流は、混合モジュールにおけるある工程又は段階で、単一の流路に合流する少なくとも2つの成分流の合流から得られる流動である。一部混合スラリー流は、原料スラリーを含んでも含まなくてもよい。原料スラリーは、混合モジュールにおける更に後の工程又は段階で、一部混合スラリー流と合流させてよい。化学ブレンドを混合モジュール内で作製する代替的実施形態では、一部混合化学ブレンド流を化学物質流又は水流と合流させて、混合モジュール内で混合化学ブレンド流を形成してよい。)混合モジュール200の代替的実施形態では、混合モジュールは、1つ以上のポンプと、1つ以上のスタティックミキサーを備える。混合モジュールは、混合前、混合中、又は混合後に、スラリー又は化学ブレンドの成分の体積又は重量を測定するための1つ以上の混合タンク、別の容器、又はスケールを備えないのが好ましい。混合する個々の成分の量は、装置20の混合モジュール200を通る成分の流速を制御することによって制御する。通常の動作では、スラリー又は化学ブレンドを混合中、混合スラリー又は混合化学ブレンド内の個々の成分の流動と合流は、連続的である。コントローラー(図示なし)が、スラリー又は化学ブレンドを混合するように要求したら、混合モジュールにおいて、個々の成分の流動と合流を平行な連続流において、所望により1回以上の合流段階で行う。
原料スラリー、水、及び1つ以上の化学物質を混合すると、その混合体中のスラリーと粒子を化学変化させることがあり、その懸濁液中の粒子は、凝集することがある。すなわち、粒子同士が固着して大きめの粒子が形成されて、その大きめの粒子が懸濁状態を失ったり、又は大きすぎる粒子を含むスラリーが作られたりすることがあるので、このような粒子は、スラリーにおいて望ましくない。(大きいスラリー粒子は、ウエハを平坦化する目的で、もっと小さい粒度になるように調合したスラリーで用いると、ウエハの面を傷つける可能性がある。)理論に束縛されるものではないが、pHショックが、混合スラリーを形成させるときの粒子の凝集の一因であると考えられる。スラリー中の溶解粒子の数及びサイズは、少なくとも部分的に、粒子上の電荷によるものであり、この電荷は、懸濁液のpHの影響を受ける。高pH又は低pHの化学添加剤、例えば酸又は塩基を加えると、スラリー粒子上の電荷に影響が及ぶことになる。粒子上の電荷の変化は、電荷の弱い方(等電点に近い)の粒子同士を引き付けて固着させ、所望の粒度分布、及び/若しくはスラリーに懸濁する粒子数を乱すことになる大きめの粒子を潜在的に形成させ、並びに/又は、スラリーにおける所望の最大粒度を上回る粒子を発生させることになる。スラリーに対するpHショックが軽減されるのは、(1)タンクにおいてバッチプロセスで成分を組み合わせるのに比べて、混合スラリーを作製するための成分を単一のチューブに、同時且つ連続的若しくは半連続的に流入させながら合流させ、続いて、1つ以上のツールに供給する目的で用いる分配タンクに、同時及び/又は連続的若しくは半連続的に流入させる場合、並びに/あるいは(2)所望のpH(例えば混合済みスラリーのpH)又は所望のpHに近い液体成分流を、混合対象のスラリー成分のうち、所望のpHではない1つ以上の成分と組み合わせた場合、並びに/あるいは(3)ポンプを用いて混合スラリー成分を迅速に混合する場合、並びに/あるいは(4)スラリー成分を複数の段階で組み合わせる場合、並びに/あるいは(5)最後に、原料スラリーを、既に組み合わせた残りのスラリー成分と組み合わせる場合、並びに/あるいは(6)混合モジュールでスプリットミキサーを用いる場合、並びに/あるいは(7)(1)、(2)、(3)、(4)、(5)及び/若しくは(6)をいずれかで組み合わせた場合であると本発明者らは考える。また、pHショックの可能性により、混合スラリーの成分を組み合わせる際には常に、混合スラリーの成分を組み合わせた後に、ろ過工程を行って、混合スラリーを分配モジュールに供給する前に、混合工程中に形成されたいずれの凝集粒子も除去するのが有益であると本発明者らは考える。
典型的には、化学ブレンド(スラリーを含まない化学ブレンド)を作製するのに用いる成分は、送出流に存在するいずれの粒子も有さないが、成分を組み合わせた時に、一部混合化学ブレンド流又は完全混合化学ブレンド内で粒子が形成されるか、又は成分間で有害な化学反応が生じる可能性が常に存在するので、(1)タンクにおいてバッチプロセスで成分を組み合わせるのに比べて、成分流を同時且つ連続的若しくは半連続的に単一のチューブに流入させてから、同時及び/又は連続的若しくは半連続的に、1つ以上のツールに供給する目的で用いる分配タンクに化学ブレンドを流入させながら、並びに/あるいは(2)所望のpHではない他の成分と組み合わせる前に、所望のpH(例えば、最終混合化学ブレンドのpH)であるか又は所望のpHに近い成分流を、混合対象の化学ブレンド成分のうち、所望のpHではない1つ以上の成分と組み合わせるように、並びに/あるいは(3)成分を単一のパイプに合流させ、それらの成分をポンプに通すことによって、迅速に混合することによって、並びに/あるいは(4)複数の段階で、並びに/あるいは(5)pHの最も高い成分を最後の段階で、既に組み合わせた他の化学ブレンド成分と組み合わせる場合、並びに/あるいは(6)混合モジュールでスプリットミキサーを用いることによって、並びに/あるいは(7)(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、及び/若しくは(6)をいずれかで組み合わせて、成分流を組み合わせるのが有益である。また、pHショックの可能性により、化学ブレンドの成分を組み合わせる際には常に、化学ブレンドの成分を組み合わせた後に、ろ過工程を行うのが有益であると本発明者らは考える。
集積チップメーカーは、CMPスラリーにおいて粒度と粒度分布に非常にこだわり、特に、スラリーは、最大許容粒度を上回る粒子を含んではならないとしている。凝集が深刻な場合、得られる混合スラリーは、CMPスラリーの規格をはずれ、そのスラリーは、破棄しなければならなくなり、新たなスラリーを混合しなければならなくなる。化学ブレンドの化学成分を混合する際にも、同じ問題が生じ得る。凝集を回避する方法の1つは、混合スラリー(又は化学ブレンド)の成分をタンク内で、機械的に攪拌しながら、1つずつゆっくり且つ慎重に混合することであるが、これは、時間のかかる非効率的なプロセスであるとともに、依然としてpHショックの影響を受け得るプロセスである。
本発明者らは、混合スラリー又は混合化学ブレンドの化学的特徴を保持したまま、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを作製する方法を考案した。この方法及び装置は、混合スラリー又は混合化学ブレンドの成分を迅速に組み合わせる一方で、その混合方法又は装置により、いずれの凝集の潜在的な悪影響も限定及び/又は防止する。
混合スラリー又は混合化学ブレンドの成分を混合する際のスラリー又は化学ブレンドの化学的特徴の変動を回避することによって、凝集又はその他の悪影響を最小限にするか、又は実質的に防ぐ方法の1つは、異なる組成物を含む少なくとも2つの流動(典型的には、各流動内に少なくとも1つの成分を含む)を、ポンプから少し上流に流し、合流させた流動をそのポンプに流入させることによって、混合スラリー又は混合化学ブレンドの成分を組み合わせる混合装置を提供することである。2つ以上の流動は、ポンプの上流で、単一の流動に合流させる。2つ以上の流動は、原料スラリー流、水、1つ以上の化学物質若しくは1つ以上の化学物質及び水を含む化学物質流、一部混合スラリー流、完全混合スラリー流、完全混合化学ブレンド流、リサイクルスラリー流、又はリサイクル化学ブレンド流からなる群から選択する。成分又は成分流という用語は、完全混合スラリー又は完全混合化学ブレンドを作製する目的で混合する上記流動のいずれかを指す目的で用いる。
原料スラリー流は、Air Products and Chemicals,Inc.、Cabot Microelectronics、及びFujimiといった原料スラリーサプライヤーから供給されるようなSemi−Sperse、PLANERLITE、及びCoppeReadyのような新しい原料スラリーを意味する。原料スラリーは、メーカーから、各種容器及び容器サイズ(例えば、20リットル、55ガロンドラム(約200リットル)、及び300ガロン(113.56リットル)トートなど)で市販されていることが多い。
水流は典型的には、高純度脱イオン水(UPW又はDIW)である。本発明の装置によって加えるか又は用いる水に言及する場合にはいずれも、UPW又はDIWのいずれかを意味する。
化学成分流は、1つ以上の化学成分、例えば、クエン酸、HClなどの酸、NH4OH、KOHなどの塩基、若しくは界面活性剤(ポリアクリル酸)、酸化剤(H2O2)、抑制剤(ベンゾトリアゾール)などのその他の化学成分、又はいずれかの2つ以上の化学成分の混合物を流動中に含んでよい。特に化学ブレンドを作製する場合の更なる化学成分流としては、過ヨウ素酸カリウム、過硫酸カリウム、硝酸アンモニウムセリウム、及び硫酸が挙げられる。
一部混合スラリー流は、1つ以上の成分を含む流動であり、1つ以上の追加成分をその中に混合して、完全混合スラリー流を作る。一部混合スラリー流は、スラリーを含んでも含まなくてもよい。例えば、一部混合スラリー流は、原料スラリーと水、1つ以上の化学物質と水、又は原料スラリーと完全混合スラリーを含んでよい。
リサイクルスラリーは、CMP研磨ツールから回収したスラリー、又は別段に、スラリーをその原型若しくは実質的に原型の原料スラリー組成物に戻すことのできる1つ以上の工程を経たスラリーである。「実質的に」は、原型の組成物の重量パーセントから数重量パーセント、10分のいくつか、若しくは百分のいくつかの範囲内であることを意味する。スラリーを回収する工程の例としては、ウエハから取り除かれた金属及びその他の粒子を除去するためのろ過工程と、濾液に含まれる水分の全部又は一部を除去するための第2ろ過工程又は同じろ過工程が挙げられる。場合によっては、スラリー粒子のみを回収し、新たな溶剤を加えて、原料スラリーを再構成する。原料スラリーという用語を使用する際には、リサイクルスラリーの全部又は一部を含んでも、リサイクルスラリーのいずれかの部分を含まなくてもよい。原料スラリーという用語を本明細書で使用するいずれの場合も、リサイクルスラリーは、全部又は部分的に、原料スラリーとして用いても、用いなくてもよい。リサイクルスラリーを本発明の装置において原料スラリーとして用いることができる場合を除き、スラリーを回収又はリサイクルする工程は、本発明の一部ではないことに留意されたい。
完全混合スラリーは、最終的な望ましい有用な組成物の形態のスラリーを意味し、完全混合スラリーを作製する目的で、原料スラリーを所要量の所要成分と混合し終えたものを意味し、得られた完全混合スラリーは、所望のpH、所望の粒度分布、及び密度を有する。例えば、完全混合スラリーは、原料スラリー(スラリー粒子と水を含む)を0.1〜99.9重量%、0.1〜99重量%、若しくは20〜80重量%と、及び/又は水を1〜99.9重量%、若しくは20〜99重量%と、及び/又は過酸化水素を0.1〜10重量%、若しくは0.1〜2重量%含んでよい。例えば、別の完全混合スラリーは、原料スラリー(スラリー粒子と水を含む)を1〜25重量%、水を65〜98.9重量%、水酸化カリウムを0.1〜10重量%、及び/又はその他の添加剤を含んでよい。完全混合スラリーを他のスラリー成分と組み合わせて、ほぼ同じ完全混合スラリー(「更なる完全混合スラリー」という場合もある)を作製する場合、この完全混合スラリーは、完全混合スラリーを作製するのに用いたのと同じスラリー成分であって、更なる完全混合スラリーに加えられるスラリー成分を同じ比率で組み合わせることによって作製する。スラリー成分と組み合わせて、完全混合スラリーと同じ組成を有する更なる完全混合スラリーを作製する際に用いる完全混合スラリーは、(1)分配タンクにつながっているとともに、分配タンクからつながっている循環ループ、(2)スラリーを混合した後の混合モジュール、(3)混合モジュール若しくは分配モジュール内のろ過ループ、(4)分配モジュール内のろ過ループ、(5)グローバル供給ループ、(6)分配タンク、又は(7)分析モジュールから混合モジュールへの返送ループを介するうちの1つ以上から採った完全混合スラリーであってよい。上記リストで(5)及び(6)として記載されているものを除き、混合スラリー源を混合モジュールに連結する1つ以上の任意のパイプは、図には示されていない。混合モジュールで組み合わせる混合スラリーは、大域ループから採らないのが好ましい。混合モジュールで組み合わせる混合スラリーは、(2)、(3)、(4)、(6)、又は(7)から採るのが好ましい。
本発明の方法及び装置の一実施形態では、複数の成分流を通すパイプの数を順次減少させていき、混合スラリー又は混合化学ブレンドの作製に用いる全ての成分流を含む単一のパイプとなるまでそれを続けていくことによって、成分を少なくとも部分的に混合する。図1Bに示されている本発明の一実施形態では、混合モジュールは、そのライン内で用いられる1つ以上のスタティックミキサーを備える。流量は、成分送出ラインにおいて、流量コントローラーを用いて制御する。図1に示されているように、スラリー供給及び/又は化学ブレンド供給装置の一実施形態では、混合モジュール200は、送出モジュールからつながる原料スラリー送出ライン212(原料スラリー送出ライン212は、ライン212A、212Bのいずれか又は両方に流入できる)と、2つの追加成分送出ライン210及び211(例えば、210は水ライン、211は化学物質(単数又は複数)ラインであってよい)とを備える。成分送出ライン210は、ライン210A及び210Bと流体連通している。成分送出ライン211は、ライン211A及び211Bとそれぞれ流体連通している。ライン212Aは流量コントローラー262Aを、ライン210Aは流量コントローラー260Aを、ライン211Aは流量コントローラー261Aをそれぞれ有する。図1Bに示されているように、ライン212A、210A、及び211Aのうちの1つ以上、並びに/又は流量コントローラー262A、260A、及び261Aのうちの1つ以上に問題があった場合に備えて、装置20の一部である混合モジュール200は、別個の流量コントローラー260Bを有する予備ライン210B、別の流量コントローラー261Bを有する予備ライン211B、及び別の流量コントローラー262Bを有する予備ライン212Bを備える。混合モジュール200の部分のうち、混合モジュールにおいて、数字の後にBの符号が付された部分は、混合モジュールの任意のバックアップ(予備)部分である。図1Bに示されている実施形態は、Aの符号で識別される部分における流動について説明していくが、この実施形態では、混合モジュールのBのバックアップ部分もAの部分と同じ形で作用し、Aの部分の代わりに、又はAの部分と同時に用いることができることを理解されたい。A及びBのラインの弁(図示なし)を開閉又は部分的に開閉して、成分の流動をAの部分及び/又はBの部分に誘導することになる。弁は、開くか又は閉じるかのいずれかであるのが好ましい。
所望の組成を有する混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドをもたらすために、流量コントローラー261A、260A、及び262Aはそれぞれ、各成分の流動を制御するように予め設定されている。各流量コントローラーは、流量センサーと、比例弁、例えば空気弁と、制御ソフトウェアとを備える。流量センサーが流速を測定し、制御ソフトウェアが演算、例えばPID演算を実行して、弁の開口を調節するか否かを判断してから、必要なコンポーネント(単数又は複数)と通信する(弁を開閉する空気圧制御)。いずれの通信も測定も、装置20用の統括コントローラー(図示なし)とも通信する。図示されている実施形態では、各ラインの流量コントローラーから出た後、ライン210A及び211Aは、ライン214Aに合流し、ライン214Aは、任意のスタティックミキサー240に流入して、元々ライン210A及び211Aにあった成分を完全に混合し、ライン217で、(第1の)混合流体(一部混合スラリーともいう)を形成させてから、ライン217内の混合流体(一部混合スラリー)を、ライン212Aに流れる原料スラリーと合流させ、任意のスタティックミキサー241に流入させ、ライン218においてスタティックミキサー241から出して、別の(第2の)混合流体(完全混合スラリー)を形成させる。この実施形態では、ライン218は、分配モジュール400に流れるとともに、分配モジュール400に向かう前に、図1Bに示されているように、任意の分析モジュール300を通ってよい混合スラリーを含む(又はこの混合スラリーの一部若しくはサンプルが任意の分析モジュール300を通ってよい)。2つの別個のライン内の少なくとも2つの成分が合流して(連結部で連結して)、第1の混合組成物を含む第1の合流ラインを形成し、第3のライン(1つ以上の追加又は同じ成分を含んでよい)を第1の合流ラインに加えて、第2の合流ラインを形成させる場合、これは、段階的混合と称することができる。少なくとも2つ(典型的には2つ)の成分ラインを合流させるごとに、一段階とする。上記の第1の合流ラインは第1の段階で形成され、第2の合流ラインは第2の段階で形成される。(第1の連結部が、最終混合スラリー及び/又は最終混合化学ブレンドの形成部(ポンプ、又は別の実施形態ではスタティックミキサーの近くであってよい)に一番近い連結部を指す場合、逆の番号付けを用いてもよいことに留意されたい。)段階的混合は、ライン内の連結部によって合流するいずれかの数の個別のラインに流れるいずれかの数の成分に行ってよく、所望の混合スラリー及び/又は混合化学ブレンド内の成分の全部又は大半を含む単一且つ最終的な合流ラインを最後に得られるのが好ましい。段階的混合は、その連結部で単一のラインに合流する(連結する)成分が流れるライン間の連結部又は連結部の近くに存在する1つ以上のスタティックミキサーを更に備えてもよい。単一の連結部に合流する(連結する)2つ以上のラインごとに、それぞれ、各ライン内の各流体の流速を制御するための流量コントローラーを有し、これは並列混合という。並列混合では、混合モジュール内の成分は全て、同時に流量コントローラーを通り、集流チューブ間の連結部を介して合流し、それらのチューブ内の成分が混じり合い、直接又は最終的に分配モジュールに流入する。本発明は、1つ以上の段階で行われる並列混合を提供する。
図1Bに示されている混合モジュール200の実施形態では、水をライン211(211A)で供給し、1つ以上の化学物質をライン210(210A)で供給し、原料スラリーをライン212(212A)で供給するのが好ましい。好ましい実施形態では、ライン214Aは、水と化学成分との混合物である。水とスラリーの化学成分とを合流させることによって、原料スラリーと合流させる前に、スラリーの高pH又は低pH成分を希釈でき、化学物質と水との混合物であって、典型的には、未希釈の化学物質のpHよりも、pHが原料スラリーのpHに近い混合物を作製できる。最初に水と1つ以上の化学物質とを合流させてから、その後の工程で、水と1つ以上の化学物質との混合物を原料スラリーと合流させることにより、この2つ以上の工程プロセス(段階)は、pHショックを防ぐ助けとなるとともに、スラリーにおける凝集体の形成を防ぐ助けとなる。スラリーに加える追加の化学物質が存在する場合、それらの化学物質のpHによっては、それらの化学物質を別個の段階で1つずつ水流に加えてから、合流させた1つ以上の化学物質と水流を1つ以上の原料スラリー流に加えるのが有益である場合がある。代替的実施形態では、水流と原料スラリーを合流させて、一部混合スラリー流をもたらしてから、1つ以上の化学成分を一部混合スラリー流に合流させるか、又は3つ以上の流動を1つの連結部で合流させるのが望ましいことがある。
本発明では、最初の2つの合流成分流間の連結部は、別の成分流を加える次の連結部から(少なくともわずかな距離、例えば1インチ(2.54センチメートル))離して配置するのが好ましいとともに、3つ以上の成分流を各連結部で一緒に合流させないのが好ましい。流動を合流させる連結部間の間隔により、別の成分を混合流に導入する前に、成分流を混ぜ合わせるための多少の時間と距離が得られるが、複数の流動を単一の連結部で合流させる他の実施形態も、本発明によって考えられる。代替的実施形態では、化学ブレンドを、図1Bに示されている混合モジュールで作製し、唯一の相違点は、化学ブレンドを混合している間は、ライン212が、原料スラリーを混合モジュールに一時的又はずっと供給しない点である。代替的実施形態では、ライン212は送出モジュールと流体連通せず(本発明の装置は、送出モジュールを備えなくてもよい)、代わりに、ライン212は、化学物質一括供給システムに連結していてもよい。
本発明の方法及び装置の別の実施形態では、図3、4に示されているように、混合スラリー又は混合化学ブレンドの作製に用いる全ての成分流を含む単一のパイプとなるまで、複数の成分流を通すパイプの数を減少させていくか、又は3つ以上の流路を合流させる単一の連結部、例えば、3つの流路を合流させる連結部を介して、全ての成分流を合流させてから、その流動をポンプに入れることによって(ポンプの排出物は、完全混合スラリー又は混合化学ブレンドである)、混合スラリー又は混合化学ブレンドの成分を少なくとも部分的に混合する。パイプの最後の連結部であって、ポンプ(及び/又は、代替的実施形態ではスタティックミキサー)に入る混合スラリー流又は混合化学ブレンド流の全ての成分を含む単一のパイプを形成させる連結部は、ポンプ(及び/又は、例えば、図1Bに示されている実施形態では、スタティックミキサー)から12フィート(3.66メートル)未満、10フィート(3.05メートル)未満、8フィート(2.44メートル)未満、5フィート(1.52メートル)未満、3フィート(0.91メートル)未満、2フィート(0.61メートル)未満、1フィート(0.30メートル)未満、6インチ(0.15メートル)未満、又は2インチ(0.05メートル)未満上流にある。更に、成分流の2つ以上又は全て、例えば、図示されている実施形態では流路A、B、及びCは、ポンプ(及び/又は、例えば、図1Bに示されている実施形態では、スタティックミキサー)から12フィート(3.66メートル)未満、10フィート(3.05メートル)未満、8フィート(2.44メートル)未満、5フィート(1.52メートル)未満、3フィート(0.91メートル)未満、2フィート(0.61メートル)未満、1フィート(0.30メートル)未満、6インチ(0.15メートル)未満、4インチ未満上流で合流するのが好ましい。本発明では、少なくとも2つのパイプ内の少なくとも2つの成分流(各流動を独自のパイプに流す)を連結部(その少なくとも2つのパイプを、連結部の下流の単一のパイプに合流させる)に通して、ポンプに送ることによって、混合スラリー又は混合化学ブレンドの成分の大半を合流させる。ポンプにより、スラリー又は化学ブレンドの成分を混合できるようになり、その結果、完全混合スラリー又は混合化学ブレンドがポンプから出る。混合モジュール200は、このポンプの上流に、1つ以上のスタティックミキサーも備えてよい。驚くべきことに、成分を迅速に合流させ、ポンプによって充分に混合すると、凝集が防止される。
流量コントローラーは、混合スラリー又は混合化学ブレンドを作製する目的で組み合わせる個々の成分に関して、流速を所望の範囲で制御するのに高く評価されている市販の流量コントローラー、例えばEntegris製のコントローラーから選択する。化学成分(単数又は複数)とDIWは、ほぼ一定の圧力及び流速で、それぞれの供給源(図示なし)から混合モジュールに供給する。スラリーを混合するとともに、送出モジュールを有する実施形態では、送出モジュール、特には送出モジュール内の再循環ループにより、一定の組成を有する原料スラリーを、混合モジュールに、ほぼ一定の圧力及び流速で供給する。一定の流速の成分供給流により、混合モジュール内の流量コントローラーは更に容易に、そのコントローラーを通る原料スラリー及び/又はその他のスラリー成分若しくは化学成分の流量を安定且つ一定に保てるようになる。原料スラリー以外の成分は典型的には、市販の送達供給システム、例えば化学物質一括送達システムによって、混合モジュール内の流量コントローラーに、一定の圧力で供給する。
図3は、スラリー及び/又は化学物質混合組成物を作製するのに有用である代替的混合モジュール200を示している。図1Bに示されている混合モジュール200で説明したように、使用する際の状態のスラリーは混合スラリー、若しくは完全混合スラリーといい、使用する際の状態の化学物質混合組成物は、混合化学ブレンド又は完全混合化学ブレンドといい、それぞれ、混合する成分を2つ以上、典型的には3つ以上を含む。図3に示されている装置を用いて、水、化学物質(含有)流及び/若しくは原料スラリー流、一部混合流、完全混合流、並びに/又はリサイクルスラリー流などの1つ以上の成分流を混合する。この装置は、連結し合っているとともに、流体連通し合っている1つ以上のパイプとポンプとを備える。各パイプは、流量コントローラーをその中に備えるのが好ましい。図示されているように、第3の流動Aは第3のパイプ210、第2の流動Bは第2のパイプ211、第1の流動Cは第1のパイプ212を通り、これらのパイプは、いずれの種類のパイプ、例えばチューブ又は同種のものであってよい。パイプ210は第3の流量コントローラー260、パイプ211は第2の流量コントローラー261、パイプ212は第1の流量コントローラー262を有する。任意の原料スラリー(スラリー組成物用)と、化学物質(単数又は複数)と、DIWを供給するために、この実施形態における流量コントローラーは、図1と関連させながら説明した混合モジュール200について上述したとおりに動作する。流動Aを運ぶ第3のライン210と、流動Bを運ぶ第2のライン211は、連結部299で交わって合流して、流動Aと流動Bを混ぜ合わせた混合物(一部混合スラリー流及び/又は一部混合化学ブレンド流)を含むパイプ214内で、第2の(単一の)合流流を形成する。(成分流と連結部の後の合流流を運ぶパイプのサイズを定める際には、各流動内の混合対象の流体(成分、水、及び/又はスラリーなど)の量を考慮する。図3を含め、全ての図に示されているようなパイプは、そのパイプの実際のサイズ又は相対的サイズを反映しているものではないことに留意されたい。
これらの導管は、外径が1/8インチ(0.32センチメートル)〜1.5インチ(3.81センチメートル)のチューブの大きさになっている。このチューブは、そのチューブを通るスラリー又はその他の成分を予測流量分収容できるとともに、スラリー若しくはスラリー成分、化学ブレンド成分、又は混ぜ合わせた混合物(すなわち一部混合スラリー又は一部混合化学ブレンド)の流動を制限しない大きさになっている。これらの導管を通る流速は、ポンプと流量コントローラーによって制御するので、チューブサイズは、これらの制御を阻害しないサイズでなければならない。
混合モジュール200は、別の成分流である流動Cを更に備える。流動Cは第1のパイプ212を流れ、連結部298で、パイプ(第2の単一の合流流)214を流れる流動D(流動A及びBの成分を含む)と合流して、パイプ217で、第1の単一合流流である流動Gを形成する。連結部298の下流に、ポンプ251がある。この実施形態では、パイプ217を介してポンプ251に流入する流動Gは、混合スラリー又は混合化学ブレンドを作製する目的で合流させる原料スラリー又は化学ブレンドの全成分を含むのが好ましい。パイプ217内の流動Gは、流動Gの全成分を機械的に混合するポンプ251に注入するか、又は別段の形で流入させる。流動Gは、成分流A、B、及びCを含む。成分を合流させるこの方法と装置を用いることによって、並列な流動流A、B、及びCを合流パイプ内、且つポンプ251の近くで合流させて、ポンプ251によって、スラリー又は化学ブレンドを混合する速度は、所望の平衡状態に迅速に到達し、上記のpHショックの問題を実質的に回避する。成分流を通す導管(合流路)の数を連続的に減少させていき、その合流(成分)流をポンプの吸引側に流入させることによって、成分流を合流させる。完全混合スラリー又は完全混合化学ブレンドは、ポンプの排出側から出てパイプ218に入る。パイプ218は、流動H(完全混合スラリー又は完全混合化学ブレンドであるのが好ましい)を分配タンク、フィルター、分析モジュール、ツール、及び/又は大域ループに運ぶ。ポンプ251は、上記のような遠心ポンプであるのが好ましい。ポンプ251は、混合モジュールポンプ251と称することもある。
スラリー及び/又は化学物質混合組成物を作製するのに有用である本発明の混合装置又は混合モジュール200の別の実施形態が、図4に示されている。図4は、図3と似ているが、本発明の装置及び方法で用いてよい追加の機器及びプロセス工程が示されている。(一部の図では、同じ数字又は同様の数字を用いて、図内の同様のエレメントを示している。)図4に示されている装置を用いて、1つ以上の成分流(1つ以上の化学成分流、原料スラリー流、一部混合流、完全混合流、混合スラリー流、及び/又は混合化学ブレンド流など)を混合する。これらの流動の供給源は、図には示されていない。ただし、図示されているように、混合スラリーライン212を作製する実施形態では、その供給源は、送出モジュール100の原料スラリー送出ラインであってよいが、代替的実施形態では、ライン212は、別の位置に配置することができる。すなわち、混合モジュールのライン210又はライン211の位置と入れ替えることができる。化学ブレンドを作製するような代替的実施形態では、ライン212は、化学成分流又は水流であることができる。この実施形態の方法又は装置は、別の流動と合流させる成分流のうちの1つが、混合済みスラリー及び/又は混合済み化学ブレンドを含む方法又は装置である。図3に示されている実施形態と同様に、図4の装置は、1つ以上のパイプとポンプを備える。成分流Aはパイプ210、成分流Bはパイプ211、成分流Cはパイプ212を流れる。パイプ210は成分流Aを運び、パイプ211は成分流Bを運び、連結部299で交わって合流して、パイプ214で、流動A及びBの混合物(一部混合スラリー又は一部混合化学ブレンド)を含む第4の単一合流流(流動Dという)を形成する。パイプ214は、パイプ210の流動A及びパイプ211の流動Bの成分を混合するのを助ける任意のスタティックミキサー270を備える。流動A及びBは、パイプ214及びスタティックミキサー270で混じり合い、流動Dを形成する。「一部混合スラリー又は一部混合化学ブレンド」という用語は、「完全混合スラリー若しくは完全混合化学ブレンド」、又はこの実施形態では、「更なる完全混合スラリー又は更なる完全混合化学ブレンド」を形成する際の中間流を指す目的で用いることに留意されたい。一部混合スラリーは、その中に(原料)スラリーを含んでも含まなくてもよい。
パイプ212内の別の成分流Cは、パイプ214で、第4の単一合流流と合流するが、図4に示されている実施形態では、パイプ214内の流動Dは、まず、パイプ215で流動Sと合流して、パイプ216で第3の単一合流流Eを形成する。パイプ214と215は、連結部297で、単一のパイプ216に合流する。続いて、パイプ216内の流動Eとパイプ212内の流動Cが連結部298で合流して、パイプ217で第1の単一合流流Gを形成する。連結部298の下流には、ポンプ251がある。流動Gは、パイプ217を介してポンプ251に入る。流動Gは、スラリー又は化学ブレンドの全成分、及び(所望により)この実施形態では、更なる量の完全混合スラリー又は完全混合化学ブレンドを作製するために合流させるいずれかの完全混合スラリー又は完全混合化学ブレンドを含む。ポンプ251は、全ての流動を迅速に混ぜ合わせる。成分流を複数の段階で混合する任意の個々の工程、任意にスタティックミキサー(5)を用いること、混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンド(作製対象のスラリー又は化学ブレンドの成分である)の他の成分流に対する比率が最適化されること、ポンプで流動を混ぜ合わせることから、この混合法は、上記のpHショックの問題を実質的に軽減する。更に、この実施形態において流動を合流させる順序は、pHショックによるいずれかの悪影響がスラリー又は化学ブレンドに及ぶ可能性を低下させるが、流動を合流させる他の順序も可能であり、他の順序も、pHショックの可能性を低下させることになる。連結部間の距離は、上記の実施形態で説明した距離と同様である。
しかしながら、いずれかの凝集粒子が形成された場合、図4に示されている実施形態では、混合モジュール200の混合流動Sと流体連通するとともに、混合流動Sを受け入れるパイプ219は、混合スラリー流又は混合化学ブレンド流Sからいずれの凝集粒子も除去する任意のフィルターエレメント、フィルター、又は2つ以上のフィルターからなる配列体、例えば一対のフィルター230に連結している。フィルター230は、混合スラリー又は混合化学ブレンドを分配タンク491に移送する前に、凝集粒子を除去する。図示されていないが、フィルターは、各配列体が1つ以上のフィルターからなる2組の別個の配列体を備え、それぞれ、そのフィルターに通じるパイプと、フィルターから出るパイプを有するとともに、それらのパイプに、フィルター及びパイプ219及び71と流体連通している弁及び任意の逆止弁を更に備えることが好ましい。2組の別個のフィルター配列体は、それぞれ、上記のように、フィルター交換中に、又はその他の保守などのために、第1の配列体をオンラインにできるとともに、第2の配列体をオフラインにできるように、それぞれの上流及び下流に弁を備える状態で、並列して配置するのが好ましい。ろ過していない第2のフィルター又は配列体は、フィルター(単数又は複数)の上流側の弁を開いたままにすることによって、プレウェット処理するのが好ましい。この実施形態では、フィルター230は、混合スラリー流又は混合化学ブレンド流Sを分配タンク491に運ぶ前に、いずれの凝集粒子も混合スラリー又は混合化学ブレンド流Sから除去する。代替的実施形態では、フィルターループをポンプ251の後に連結することができる。代替的実施形態では、混合スラリー又は混合化学ブレンドは、ろ過せずに、あるいは、混合プロセスの後のモジュール、例えば分配モジュール内、大域ループ内、又はCMPツール若しくはその他のツールの直前で連結しているフィルターによってろ過して、大域ループ、CMPツール、分配タンク、保持タンク、又はその他のタンクに運ぶことができる。図示されているように、スラリー又は化学ブレンドSの一部は、パイプ215を介して、分配タンク491から送出して(運んで)、混合モジュール200内で、1つ以上の他の成分流と合流させてから、混合モジュール(装置)200のポンプ251によって、ポンプ251内で混ぜ合わせて、更なる混合スラリー又は混合化学ブレンドSを作製する。(代替的実施形態では、更なる混合スラリー又は混合化学ブレンドを形成するために、スラリー又は化学ブレンド成分と合流させることになる混合スラリー又は混合化学ブレンドは、所望に応じて、大域ループ、分配モジュール内の他の部分、別の保持タンク、又はその他の混合スラリー若しくは混合化学ブレンド送出タンクから供給できる。)図4に示されているように、パイプ215を通る流動S(分配タンクから出た混合スラリー流又は混合化学ブレンド流)は、流動D(流動Aと流動Bの混合成分流)と、ライン215とライン214との連結部297を介して合流し、続いて、ライン216とライン212との連結部298を介して、成分流Cを合流させる。
図4に示されている実施形態では、成分Aは化学成分、成分BはDIW、成分Cは、スラリー混合物を調製する場合には原料スラリー、化学ブレンドを調製する場合には別の化学成分であるのが好ましい。一実施形態では、成分Aの流量は、約0.5リットル/分(lpm)、水の流量は約10lpm、原料スラリー又は別の化学成分の流量は約5lpmである。一部の実施形態では、ポンプ251によって排出される混合スラリー又は混合化学ブレンド全体の10〜90%、25〜80%、又は50〜70%が、更なる混合スラリー又は更なる混合化学ブレンドを形成するために、スラリー成分又は化学ブレンド成分と混合する混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンド(流動S、及び、流動Jが存在する場合には流動J)で構成される。一実施形態では、混合済みスラリー流又は混合済み化学ブレンド流(流動S及び任意の流動J)は、ポンプ251からライン218に排出される混合スラリー全体又は混合化学ブレンド全体の56〜64%であり、化学成分B及び水は26〜34%であり、原料スラリー又はその他の化学成分は2〜18%である。混合モジュール内での混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドの利用は、スラリー又は化学ブレンドのpHショックの可能性を低下させ、この利用は、感受性又は別段の反応性が高いスラリー又は化学成分を問題なく合流させるのに用いることができる方法である。
図4は、下で更に説明する分配モジュール400の一部である分配タンク491を示している。分配タンク491は、パイプ74及び215に送出する出口パイプ190(タンクの出口開口727に連結している)を有する。パイプ74は、混合スラリー又は混合化学ブレンドSを大域ループ(図示されていないが、下で図1Cを参照しながら更に説明されている)に、又は直接CMP若しくはその他のツール(図示なし)に供給する。パイプ215は、混合スラリー又は混合化学ブレンドSの一部を分配タンクから混合装置に戻す。パイプ190、パイプ74、及びパイプ215のうちの1つ以上にある弁(図示なし)であって、作業者が予め設定するか、又は装置20用のコントローラー(図示なし)が制御する弁は、パイプ74及び215に流入する混合スラリー又は混合化学ブレンドの量を制御する。加えて、74及び215への流入量は、要求と、下流のポンプ101と、パイプ74の下流の大域ループ用のポンプ、流量センサー、及び弁(図4には示されていない)と、並びに/又は混合モジュール及び/若しくは分配モジュール内の1つ以上の任意のフィルターループとによって修正又は制御してよい。あるいは、特に、その成分が、充分な混合成果を得るために、混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドを必要とする場合、パイプ74内の混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドの流量を制御するために、流量コントローラーを設けることができる。
図4に示されている一実施形態では、原料スラリー又は化学成分を運ぶライン212は、外径が0.5インチ(1.27センチメートル)のチューブラインであってよく、化学物質/水混合物を運ぶライン214は、外径が0.75インチ(1.91センチメートル)のチューブラインであってよく、ライン215、217、219、71はそれぞれ、外径が1インチ(2.54センチメートル)のチューブラインであってよく、ライン213は外径が0.5のチューブラインであってよい。
流体の速度は低く保たれるが、スラリー粒子を懸濁状態に保つのに必要な最小速度よりも速い。例えば、スラリーを含む特定のアルミナ及びセリアの最小速度は、2.5フィート/秒(0.76メートル/秒)である。スラリーを過度に速く移動させないように、スラリーの速度を最小速度近辺又は最小速度超に保つのが有益である(過度に速い移動は、スラリー粒子を互いにたたきつけ、凝集体を形成させることがある)。この理由から、且つ、混合スラリーを作製する実施形態においては、遠心ポンプの速度は6000rpm前後に保ってよく、スラリー又は化学ブレンドの流速は、20リットル/分超、25リットル/分未満にしてよい。
ポンプ251は、ダイヤフラムポンプ、遠心ポンプ、ベローズポンプ、又は蠕動ポンプのようないずれかのポンプであってよい。一実施形態では、ポンプ251は遠心ポンプ、例えば、モーター/軸受ステーターと接触しないように、磁気浮上するフルオロポリマーシェルに包まれている希土類磁石を含む低剪断磁気浮上式遠心ポンプである。このようなポンプは、Levitronixから入手可能である。ポンプ251は、1分当たり回転数(rpm)が多い状態で、すなわち、1000rpm超、典型的には100〜20,000rpm、1000〜8000rpm、2000〜7000rpmで動作するのが好ましい。フィードバッククローズドループ制御を用いて、圧力センサー及び/又は流量センサーのフィードバックに基づき、ポンプ速度を調節してよい。(ポンプ速度を調節する圧力センサー及び/又は流量センサーは、図4には示されていないが、図2に示されているとともに、ポンプ41を参照しながら説明したものと同様であることができる)。概ね、ダイヤフラムポンプは、スラリーを圧送するのには好ましくない。ダイヤフラムポンプは、スラリー粒子から溶剤を奪って凝集を起こす剪断力を発生させるからである。(ダイヤフラムポンプは、スラリーをスラリー供給容器からくみあげるその能力により、送出モジュールにおいてスラリー移送ポンプとして用いてもよい。)加えて、機械的作用面を有するポンプは好ましくない。スラリー中の粒子が、ポンプのその面に蓄積することがあるからである。これに対し、磁気浮上式遠心ポンプは、粒子が蓄積する機械的な面を有さず、剪断力も限られている。本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置で用いるその他のポンプは、本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置の他のモジュールにおいて、上記の遠心ポンプと同じであってよく、同じ速度で動作してよく、上記と同じか、同様か、又は上記を上回る(必要な場合)流速のスラリー又は化学ブレンドをもたらすことができる。
図4に示されているように、混合装置は、ポンプ251の下流の流動Sの一部を分析する目的で用いる任意の分析モジュール301を備えてよい。流動Sは、完全(若しくは更なる完全)混合スラリー流又は完全(若しくは更なる完全)化学ブレンド流である。パイプ213内の分流Jは、パイプ218から、パイプ213をパイプ218に連結させる連結部296を介して流れる。分析パッケージ又はモジュールは、1つ以上のタイプの分析機器(分析装置ともいう)と、スラリー流又は化学ブレンド流を分析機器に、及び/又は分析機器から流すようにする連結パイプとを備えてよい。分析パッケージは、必要に応じて、1つ以上の粒子計数器、1つ以上の粒度分布分析器、1つ以上のpHメーター、1つ以上の伝導度センサー、1つ以上の密度センサー、及び/又はいずれかの他の測定装置をいずれかの組み合わせで備えてよい。任意の分析モジュール301に送られた流動Jの一部を分析後、パイプ221内の流動J、すなわち完全(若しくは更なる完全)混合スラリー又は完全(若しくは更なる完全)混合化学ブレンド流は、図示されているように、連結部295を介して、パイプ215内の流動Sに合流させてよい。(あるいは、特に、いずれかの分析において、分析のために、希釈又は他の化学物質との反応を必要とする場合には、流動Jの全部又は一部は、分析モジュール301を通過した後、別のパイプ(図示なし)内の廃液流を介して処分することもできる。)パイプ213と、分流をパイプ213に誘導して分析モジュール301に通す弁(図示なし)は、3〜6リットル/分(典型的には、流量(体積/時間)基準で、ライン218内の流動Sの15〜30%)で任意の分析モジュール301に誘導するような大きさにできる。分流は、所望に応じて、上記よりも多くても少なくてもよく、及び/又は、上記よりも多いか又は少ないサンプルを分析装置に供給してもよい。加えて、分析が不要であるか、分析パッケージをオフラインにする場合、分析パッケージが、装置の別の位置から採取したサンプルを測定する場合、又は、保守若しくは修理のために、分析パッケージを停止させる場合には、パイプ213内の1つ以上の弁(図示なし)を閉じて、分流Jが分析パッケージに入らないようにしてよい。
分析モジュール301は、下記の分析モジュール300と同じであっても異なってもよく、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20は、1つ又は2つ以上の別の分析モジュールを備えてよい。図4に示されている実施形態では、分析モジュール301は、分析モジュール300(図11に示されているようなもの)と同じであるのが好ましく、本発明の装置内の唯一の分析モジュールであってもよく、所望により、送出モジュールが、原料スラリーを分析するための液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器のみを備える分析モジュールを備えてよい。本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置は、図4に示されている混合モジュールを更に備えてもよい。例えば、混合スラリー又は混合化学ブレンドの特徴(pH、密度、伝導度、過酸化物の割合(%)、並びに混合スラリー中の粒子の数及び分布)のうちの1つ以上をチェックすることによって、各種成分に関して、新たに混合したスラリー又は化学ブレンドが、所要及び予測される組成範囲内であるかチェックするために、(図示されているように)混合モジュール内のポンプの後に連結している流路213は、(装置が作製するものに応じて)スラリー又は化学ブレンドの一部を分析モジュール301に運ぶためのものである。上記のセンサーのいずれかが、範囲外(規格外)である混合スラリー又は混合化学ブレンドを検知した場合、混合モジュール内の流量コントローラー及び弁への(装置用のコントローラーを介した)フィードバックによって、自動的に、(コントローラーを介して、)流量コントローラー及び/又は弁のうちの1つ以上を調節して、成分の流速を調節するか、又は、技師に警告することができる。センサー測定値が非常にかけ離れている場合には、コントローラー(図示なし)が技師に警告して、大量の混合スラリー若しくは混合化学ブレンドを混合したり、及び/又は、大量の混合スラリー若しくは混合化学ブレンドが分配タンクに流入したりする前に、問題に対処できるようにする。極端なケースでは、コントローラー又は技師が、混合スラリー若しくは化学ブレンドの全部又は一部を分配タンクから抜いて、廃液流に送ってから、規格外の混合スラリー若しくは混合化学ブレンドを完全に交換するか、又は、規格外の混合スラリー若しくは混合化学ブレンドを、規格内の混合スラリー又は混合化学ブレンドにするのに充分な規格内混合スラリー又は混合化学ブレンドと混合されるまで、新しいスラリーを混合してよい。あるいは、センサーを技師がチェックする必要がある場合があり、異常なセンサーを修理又は交換する必要がある場合がある。好ましい実施形態では、コントローラーは、フィードバックを用いずに、混合モジュール内のいずれかの弁又は流量コントローラーを自動的に調節する。所定の混合物のために1度設定したら、混合モジュール内の所定の混合物のための流量コントローラーと弁は、コントローラーによって修正せず、代わりに、定常状態に保つのが好ましい。何らかの問題があると技師が判断した場合、又は、混合モジュール内に問題のある箇所が存在する場合にのみ、混合モジュールを中断又は修正する。代替的実施形態では、上記のセンサーのいずれかが、範囲(規格)外の混合スラリー又は混合化学ブレンドを検知した場合、(本発明の装置用のコントローラーを介した)フィードバックによって、混合系をオフラインにしてよく、これにより、混合を停止するか(他の混合系がスタンバイになっていない場合)、又は、スタンバイになっている系に切り替え、その系を新たなオンライン系にすることになる。
粒子の数又は分布が規格外であると液体粒子計数器又は粒度分布分析器が示した場合、規格外スラリー又は規格外化学ブレンドに対する上記の対応に加えて、大きい粒子がスラリー又は化学ブレンドに存在する場合、混合スラリー又は混合化学ブレンドを適切な処理手段(例えば、大きい粒子を除去するための1つ以上のフィルターエレメント、又は膜とフィルターエレメント)に誘導して、小さい粒子及び/又は大きい粒子を除去することができる。図4に示されている一実施形態では、パイプ219は、フィルター配列体につながっているので、スラリー又は化学ブレンドの全てをろ過して、大きい粒子を除去する。代替的実施形態では、粒度分布が規格外であり、大きめの粒子をスラリー若しくは化学ブレンドから除去する必要があると粒度分布分析器が示した場合に、フィルターエレメントを通ったスラリー及び/若しくは化学ブレンドを再誘導するために、別個の弁若しくはパイプを設けてよく、並びに/又は、コントローラーによって、分配モジュール内の別のフィルターループ700内のポンプ101Dに、更に大きい割合のスラリー又は化学ブレンドを押し出させてフィルターループ700に通して、大きめの粒子を除去してよい。同様に、図示されていないが、小さい粒子を除去するための処理手段(上述)を設けてよく、スラリー又は化学ブレンドが、小さい粒子を非常に多く含んでいると粒度分布分析器が示したら、規格外スラリー又は化学ブレンドをその処理手段に誘導するようにコントローラーをプログラムしてよい。別の実施形態では、粒子の数又は分布が規格外であると液体粒子計数器又は粒度分布分析器が示した場合、オンラインのフィルター配列体(単数又は複数)をオフラインにし、スタンバイになっているフィルター配列体(単数又は複数)をオンラインにすることになる。
図4に示されている分析モジュール301を用いて、装置20の他の部分、例えば、下で説明する分配モジュール400から出た他の流動を分析してよい。図4に示されているような分析モジュール301の位置は、例示目的に過ぎない。分析モジュール301は、本発明の装置内に、いずれかの利便的な位置に取り付けてよく、下で説明するように、本発明の装置内の、ある位置(サンプルポート)からスラリー又は化学ブレンドを取り出すとともに、所望により、スラリー若しくは化学ブレンド、又はスラリー若しくは化学ブレンドの一部を(別の返送サンプルポートに)戻すスラリー又は化学ブレンドサンプルループを、本発明の装置内の複数の位置に設けてよく、このサンプルループは、分析機器をモジュールごとに設ける必要がなくなることによって、分析機器のコストを抑えるというという更なる利点をもたらす。図4に示されているスラリー又は化学ブレンドサンプルループは、混合モジュールポンプ251の下流にある分流213を備え、この分流213に、スラリー又は化学ブレンドが流入して、混合モジュールポンプ251の上流にあるチューブ221を介して戻る。
加えて、図4又はいずれの図にも示されていないが、本発明の装置及び/又はモジュールは、パイプに連結部が存在する位置にはいずれも、いずれかの流動の逆流を防ぐために、逆止弁を備えてよい。逆止弁(図示なし)は、混合モジュール内の各流量コントローラーの後に存在し、所望に応じて、本発明の装置内のいずれかの場所で用いてよい。図4に示されている混合モジュールは、図1Bに示されている実施形態(A及びBの符号が付されている部分を有する)のように、追加の(予備バックアップの)混合系(パイプ、流量コントローラー、スタティックミキサーなど)も備えてよい。加えて、図4に示されている混合モジュールでは、スタティックミキサーとポンプが1つしか示されていないが、所望に応じて、1つ以上のスタティックミキサー及び/又は1つ以上のポンプを用いることができる。
図4に示されている連結部299、298、297、及び295は、2つの流動を合流させ、それによって、連結部ごとに流動の数を2つから1つに減少させ、連結部296及び294は、1つのパイプを2つのパイプに分割する。連結部は、図面内の形と一致しなくてもよく、T字型若しくはY字型連結部、又は代わりにいずれかの形であることができる。
図示されているように、パイプは、流量コントローラー、例えば、パイプ210内の流動Aの流動を制御する体積流量コントローラー260と、パイプ211内の流動Bの流動を制御する体積流量コントローラー261と、パイプ212内の流動Cの流量を制御する体積流量コントローラー262とを備える。あるいは、これらのパイプの流量コントローラーは、(コリオリ)質量流量計を含む質量流量計によって制御することもできる。一部の実施形態では、所望に応じて、スラリー又は化学ブレンドの一部の成分の重量を測定するとともに、タンク内の混合スラリー又は混合化学ブレンドの重量をチェックするために、重量測定を用いるのが望ましいことがあるが、好ましい混合モジュールは、流量コントローラー(体積流量コントローラーであってよい)を用いて、スラリー又は化学ブレンドの少なくとも2つの組み合わせ、一部の実施形態では、スラリー又は化学ブレンドの全成分を制御する。
図1B、3、及び4に示されている実施形態では、流路A、B、及びCは独立して、混合スラリー又は混合化学ブレンドの個々の成分を含むことができ、その成分としては、上記のように、原料スラリー、化学成分流(化学物質を1つ以上、そのままの形又は溶剤中で含む)、超純水(UPW)若しくは脱イオン水(DIW)(本明細書では、UPWとDIWは同義的に用いる)、一部混合スラリー若しくは一部混合化学ブレンド(1つ以上の追加成分と混合した原料スラリー又は化学成分である)、リサイクルスラリー、又は完全混合スラリー若しくは完全混合化学ブレンドを挙げてよい。好ましい実施形態では、流動Aは、溶剤中の化学成分、流動Bは水、流動Cは、混合スラリーを作製する場合には原料スラリー、又は化学ブレンドを作製する場合には化学成分である(混合スラリーを作製する場合、流動Cは典型的には、図1B、3、及び4に示されている実施形態において上記したように、パイプ212を介して送出モジュール100から供給される原料スラリーである)。一部の実施形態では、(化学成分流(流動A)を原料スラリー及び/又は別の化学成分と合流させる前に、)化学成分流(流動A)を水(流動B)と合流させて、高pH又は低pHの化学成分流であることが多い物質(酸又は塩基など)を中和及び希釈するのが有益である。図4に示されている実施形態では、水と化学物質との混合流を完全混合スラリー流又は完全混合化学ブレンド流Sと合流させて、化学物質と水との混合流(流動D)を完全混合スラリー流又は完全混合化学ブレンド流S内で更に希釈する。完全混合スラリー流又は完全混合化学ブレンド流(流動S)を、化学物質と水との混合流(流動D)と合流させて、一部混合スラリー流又は一部混合化学ブレンド流(流動E)を形成することによって、原料スラリー流又は化学成分流(流動C)を流動E内の一部混合スラリー又は一部混合化学ブレンドと合流させる際に、流動Cを流動Dと直接合流させる場合と比べて、原料スラリー流又は化学成分流(流動C)のpHへの影響が小さくなり、それにより、化学物質流と、混合スラリーを作製する場合には原料スラリー流、又は化学ブレンドを作製する場合には第2の化学成分流とを合流させる場合と比べて、pHショックの影響が軽減したり、又は、pHショックが回避されたりする。
流動Aが化学物質流を含み、過酸化水素又は別の過酸化物である場合には、図1Bに示されているように、過酸化物センサー345を設けるのが有益であることがある。過酸化物センサーは、屈折率又は自動滴定式センサーであることができるとともに、コントローラー(図示なし)に電気信号を送信するようにできる。過酸化物センサーによって測定され、コントローラー(図示なし)に通知された測定値に応じて、流量コントローラー260Aによって、流動A内の過酸化水素の流速を増減させることができ、あるいは、情報を単にデータロガーに保持して、許容範囲外である場合に、その情報を用いて、技師に警告してもよい。
混合スラリー流又は化学物質流内の過酸化水素濃度は、存在する場合、時間の経過とともに低下し得る(すなわち、測定濃度が時間の経過とともに低下し得る)ので、センサー345によって、低い過酸化水素濃度が検知された場合、警告を生成して、過酸化水素供給源を交換するように技師に通知してよいとともに、混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドを破棄及び交換するか、あるいは、混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドに、新しいか又は追加の過酸化水素を加えて、分解したH2O2の埋め合わせを行ってよい。混合モジュールによって分配タンクへの添加を行う方法及び実施形態は、図17を参照しながら下に図示及び説明されている。
図4に示されている実施形態、又は混合スラリー若しくは混合化学ブレンドを作製するために、1つ以上の他の成分流と合流する混合済みスラリー流若しくは混合済み化学ブレンド流を備える混合モジュールの別の実施形態では、他の成分流、例えば原料スラリー、水、及び化学成分流と合流する混合済みスラリー流又は化学ブレンド流Sは、更なる混合スラリー流又は更なる混合化学ブレンド流(流動217)を形成する目的で合流及び混合させる流動の単位時間当たりの全体積(流速)の2〜80%、10〜70%、20〜60%、又は25〜55%であることができる。図示されている実施形態では、これらの流動をポンプ251で混合して、更なる混合スラリー又は更なる混合化学ブレンド(その一部は、図示されているように、分配タンク491から出た混合済みスラリー流又は混合済み化学ブレンド流である)を形成する。別の実施形態では、混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドは、他の供給源、例えば分析モジュール、混合モジュール、又は分配モジュールの他の部分、例えば大域ループから出たものであることができる。好ましい実施形態として図示及び説明されているが、代替的実施形態では、流動A、B、及びCは、混合スラリー又は混合化学ブレンドを作製するのに有用なものとして説明されている考え得る成分のいずれかを含んでよく、あるいは、同じ送出流をパイプ内に再配置して、図示されている実施形態において、それらが別の順序(いずれかの順序)で合流するようにできる。図示されている実施形態は典型的には、3つの成分を混合するが、混合スラリー若しくは混合化学ブレンドを作製する目的で、4つ以上の成分用に用いることもでき、又は、4つ以上の成分を混合するように修正できることにも留意されたい。4つ以上の追加成分を混合して、混合スラリー又は混合化学ブレンドを作製するこれらの実施形態では、追加成分ごとに、その成分用の追加の送出ラインと、そのライン内の流量コントローラー(時間当たりの体積又は質量ベースの流速を調節するため)と、追加したラインと別の成分ライン又は混合済み成分流を運ぶラインとの連結部と、追加した連結部の下流にある任意のスタティックミキサーとを追加するのが望ましいことがある。代替的実施形態では、所望に応じて、図示されている実施形態におけるポンプ又はスタティックミキサーの前又は後に、追加の送出ラインを加えることができる。あるいは、混合スラリー又は混合化学ブレンドが、2つの成分しか含まない場合には、上記の各実施形態において、2つの送出ライン、例えばA及びCのみを用いてよく、これらの実施形態は、所望に応じて、送出ラインのうちの1つ、例えばラインBを除去することによって簡素化してよい。本発明の装置を用いて、スラリーと化学ブレンドを断続的に混合する実施形態では、その装置を用いて化学ブレンドを混合する際に、原料スラリー用のパイプ内の弁を閉じてよい。
流動を合流させる好ましい順序を説明したが、本発明を用いて、混合スラリー又は混合化学ブレンドの成分を合流させた場合に、流動を別の順序で混合しても、凝集が軽減されるという利点を本発明は提供する。
上述のように、成分(原料スラリー及び混合済みスラリー又は化学ブレンド以外)の供給源は、図に示されていない。化学物質と水の供給源は、ドラム、タンク、又はその他の容器であってよい。流動は、ポンプ若しくは重力によって各パイプ内に送出しても、圧力の高い供給源から圧力の低いパイプに送出してもよい。この概念は、当業者に理解されている。混合モジュール200内の流量コントローラーの信頼性のために、成分を混合モジュール200に、実質的に一定の流速且つ実質的に一定の圧力で供給するのが好ましい。例えば、流速は、その変動が、流量コントローラーにおけるフルスケール(典型的な総流速)の5%未満、2%未満、又は1%未満であるように、混合モジュール内の流量コントローラーの上流で保持しなければならない。例えば、圧力の変動は、各ラインにおいて、フルスケール(典型的な総流速)の5%未満、2%未満、又は1%未満であるのが好ましい。個々の成分ラインの流速又は圧力は、ラインの直径と、混合スラリー又は混合化学ブレンドを作製する目的で加える各成分の量を考慮して判断し、パイプの直径の大きさが変わると変化する。典型的には、水は、0超〜100psi、又は12〜100psiの圧力、且つ0超〜20リットル/分(lpm)の流速で供給する。典型的には、1つ以上の化学物質流は、7〜17psi(差圧式流量コントローラーの場合)、10〜14psi、又は約12psiの圧力、且つ0.05〜5lpm、0.08〜4lpm、又は0.1〜2lpmの流速で供給する。典型的には、原料スラリー又は化学ブレンドは、20〜30psi、又は22〜28psiの圧力、且つ15〜25lpm、又は18〜22lpmの流速で供給する。典型的には、混合スラリー又は混合化学ブレンドは、20〜30psi、又は22〜28psiの圧力、且つ15〜25lpm、又は18〜22lpmの流速で供給する。
図1Bに示されている実施形態では、混合モジュールから出るパイプ218と、分配モジュールに連結しているパイプ71との間にバイパスライン(図示なし)がある。分析パッケージをオフラインにするか、又は、混合スラリー若しくは混合化学ブレンドを混合モジュール200から分析モジュール300に誘導する必要がないと作業者若しくは自動コントローラー(コンピューター)が判断した際に、このバイパスライン(図示なし)を用いる。一実施形態では、分析パッケージ300は、本発明の装置用に設けた唯一の分析モジュールであってもよく、試験のために、スラリー又は化学ブレンドを、1つ以上のモジュール内の1つ以上の地点及び/又は2つ以上の地点から分析モジュール300に誘導するために、パイプと弁を設けるのが望ましいことがある。このような実施形態では、各種スラリー又は化学ブレンド試験地点を分析モジュールに連結する1つ以上のライン及び関連する弁は、装置内の各種地点(サンプルポート)からサンプルを取り出して、装置内の各種地点(サンプルポート)から採ったスラリー又は化学ブレンドを順次試験し、続いて、その試験を連続的又は半連続的に繰り返すように、連続サイクルで動作してよい。試験は、所定のパターン又はランダムパターンであっても、作業者が指示するパターンであってもよい。あるいは、設けられた各種サンプルポートからサンプルを取り出す必要がある時点を、装置の動作に基づき判断するアルゴリズムに基づき、コントローラー(図示なし)がサンプル採取を制御してもよい。サンプルポートは、パイプ又はチューブ内のパイプ連結部又はチューブ連結部であってよい。サンプルポートは、分析モジュールに通じる連結チューブに、スラリー又は化学ブレンドの一部のみを流入させる大きさにできる。加えて、サンプルポート又は連結チューブは、所望に応じて、分析モジュールへの流量を制御するために、弁をその中に備えてよい。図1Cに示されているように、1900、1900A、及び1900Bの符号が付された円は、パイプ(図示なし)と弁(図示なし)が分析パッケージ300(図1Bに示されている)に分配モジュール400から連結しているポートを示している。ポート1900、1900A、及び1900Bのそれぞれに連結しているのは、分析パッケージ300に通じるサンプルチューブ(図示なし)と、ループを形成するための返送チューブである。このサンプルループは、返送チューブ(図示なし)を介して、分析済みのスラリー又は化学ブレンドを分析モジュール300から返送ポート1901、1901A、又は1901Bにそれぞれ返送する。ポート1900、1900A、1900Bの1つ以上、又はこれらのポートのいずれかにおいて、作業者が機器(図示なし)内でのオフライン試験用にサンプルを取り出せるように、手動弁(図示なし)を設けてもよい。図2に示されているように、ポート1000A及び1001Bを用いて、図2の液体粒子計数器34による分析のために、スラリーをポート1000A又は1000Bから採取して、分析後にポート1001に返送するサンプルループ(図示なし)を形成するか、あるいは、単純な分析モジュールが装置用に搭載されている場合には、分析のために、サンプルをサンプルループ又はチューブを介して、分析モジュール300に送ることができる。分析モジュール300内でスラリーを分析する前に、スラリーの希釈を行う場合には、分析後、スラリーは、ポート1001に返送しない。希釈したスラリーは、廃液ライン(図示なし)に誘導してよい。
図5は、混合モジュール200と分析モジュール300との間のパイプと、分配モジュールに通じるパイプ72A、72Bの一実施形態であって、混合スラリー又は混合化学ブレンドの流動の全部又は一部を、図示されているような混合モジュール200(又はいずれかの混合モジュール)から分析モジュール300に誘導するか、あるいは、混合スラリー又は混合化学ブレンドの全部又は一部を分配モジュールに、パイプ72A、72Bを介して誘導するために、連続的又は断続的に用いることができる一実施形態を示している。混合モジュール200は、いずれかの混合モジュールであることができる。分析モジュール300は、いずれかの分析モジュール300であることができる。分配モジュールに通じるパイプは、いずれかのパイプであることができ、及び/又は分配モジュール400は、いずれかの分配モジュールであることができる。例えば、分配モジュールに通じる単一のパイプを用いてよい。実際、図5に示されている流動218の全部又は一部を再誘導する手段であって、三方弁579と、制限オリフィス311と、1つ以上の連結部と任意の追加の弁とを有する付随のパイプとを備える手段は、所望に応じて、第1のパイプ内の流動の少なくとも一部を第2のパイプに確実に誘導するか、又は、流動を第1のパイプのみ、若しくは第2のパイプのみに誘導するように、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20のいずれの位置でも用いることができる。この手段を用いて、第1のパイプと第2のパイプとの間で、流動を同時に分割して、所望に応じて、各パイプが、スラリー若しくは化学ブレンドを異なるモジュールに送達し、並びに/又は、いずれかのモジュール内の流動を同時に第1のパイプ及び/若しくは第2のパイプに誘導するようにできる。
図5は、図1Bに示されている混合モジュールと類似の簡易混合モジュール200を示している。(図5の混合モジュール200は、図1Bに示されている混合モジュールのようなバックアップ流量コントローラーと付随のパイプとを有するバックアップ混合系を備えていない。)図5で用いられている同じ又は同様の数字は、図1Bに示されているものと同じ又は同様の部分を表している。また、図5には、1つ以上のセンサーを備える分析パッケージを備える分析モジュール300と、混合モジュール200内でスラリー又は化学ブレンドを混合した後に、スラリー流又は化学ブレンド流を分析パッケージに供給する付随のパイプも示されている。
分析パッケージを迂回するために、三方弁579を開いて、混合モジュール200からパイプ218に流れる混合スラリー又は混合化学ブレンドが、パイプ518を通って、三方弁579からパイプ519を通り、パイプ71に至り、それによって分配モジュール(図5には示されていない)に到達するようにする。同時に、ライン218内の弁557を閉じて、混合スラリー又は混合化学ブレンドが分析パッケージ310に入るのを防ぐことができる。あるいは、混合スラリー又は混合化学ブレンドを混合モジュール200から分析モジュール300に部分的又は完全に誘導するために、三方弁579を1つの開放位置から第2の開放位置に変化させて、混合モジュール200からパイプ218に流れる混合スラリー又は混合化学ブレンドが、パイプ518を通って、三方弁579からパイプ520を通り、制限オリフィス311に至るようにでき、この制限オリフィス311は、パイプ521、連結部595、パイプ519に流入してパイプ71に至り、それによって、(例えば図1Cに示されているように、)ライン72A及び/又は72Bを介して分配モジュール400に到達する混合スラリー又は混合化学ブレンドがないようにするか、又はそのような混合スラリー又は混合化学ブレンドが一部のみであるようにする。(ライン571内の任意の弁558を閉じて、スラリー又は化学ブレンドがバイパスライン519から分析モジュール返送ライン571に流れるのを防いでよいが、スラリー又は化学ブレンドが、1つ以上の分析装置310を通っている時には、弁558を開くことに留意されたい。)三方弁579を第1の位置から第2の位置に変化させるのと連動して、ライン218内の任意の弁557を閉鎖位置から開放位置に切り換える。制限オリフィス311のために、パイプ520及び518内で制限された混合スラリー流又は化学ブレンド流によって、パイプ520及び518の上流の混合スラリー又は混合化学ブレンドが、パイプ218を通って、分析パッケージ310の分析装置(単一又は複数)の方に流れる。ライン218は、上流のスラリー又は化学ブレンドが混合モジュール200に流入するのを防ぐために、逆止弁を有してもよい。制限オリフィス311は、スラリー又は化学ブレンドの少なくとも一部を分析モジュール300の分析パッケージ310の分析装置(単一又は複数)に流入させる背圧を発生させる。パイプ218内の混合スラリー又は混合化学ブレンドは、開いた弁557を通って、分析パッケージ310の分析装置(単一又は複数)に流入し、弁558を通じて、分析パッケージ310の分析装置(単一又は複数)から出る。分析パッケージ310の分析装置(単一又は複数)を出た後、図5に示されているように、混合スラリー又は混合化学ブレンドは、パイプ571を通って、パイプ571内の開いた弁558(あるいは逆止弁)を通じてライン71に入り、分配モジュールに到達する。(スラリー又は化学ブレンドが、連結部596でパイプ519に流入した場合、閉じた弁579又は制限オリフィス311を越えて流れることはない。加えて、パイプ520内の流動の一部は、制限オリフィス311を通り、連結部595を介して、パイプ519を流れ、分析パッケージ310の分析装置(単一又は複数)から出た分析済みのスラリー又は化学ブレンドと合流して、パイプ71、並びに72A及び/又は72Bを介して、分配モジュールに運ばれるのが好ましい。分配モジュールは、分配タンク及び/又は大域ループを備えてよい。説明されているように、弁を開閉することによって、スラリー又は化学ブレンドの一部又は全部が断続的又は連続的に分析モジュールに流れるのをコントローラーが制御することができる。
装置が、任意のサンプルライン598とサンプル室599とを備えてよいことを図5は示しており、サンプルライン598とサンプル室599は、この実施形態では、分析モジュール300と分配モジュール400(図1Cに示されているようなもの)との間に位置しているが、代替的実施形態では、オフラインで試験するために、混合スラリー又は混合化学ブレンドのサンプルを採取するのが望ましいか、又は、大量の原料スラリー、混合スラリー、又は混合化学ブレンドを回収するのが望ましい場合のあるいずれの位置にも設けることができる。例えば、図示されていないが、大域ループ(下で説明する分配モジュール400の部分)から戻る混合スラリー又は混合化学ブレンドのサンプルを回収して、そのサンプルをオフラインで分析するのが望ましいことがある。サンプル室599は、容器(図示なし)を入れることができるサンプル室である。サンプル室599は、ハウジングと、ドアと、(カーボイ)サンプル室599内に配置されている容器に充填するためのパイプ及び弁とを備えてよい。この容器を用いて、分配ループ用に作製したのではなく、例えば、一括試験及び/又は更なる分析の目的で作製した大量の混合スラリー又は混合化学ブレンドを回収することができる。例えば、容器は、5ガロン(18.93リットル)以上の容器であることができる。混合スラリー又は混合化学ブレンドを容器に回収する場合、ライン71内の弁(図示なし)を開状態から部分的又は完全に閉じた状態に切り換え、ライン598内の弁(図示なし)を閉状態から部分的又は完全に開いた状態に切り換えて、制御量又は離散量の混合スラリー流又は混合化学ブレンド流を容器内に誘導する。容器に所望の量のスラリー又は化学ブレンドが入ったら(液位計(図示なし)、重量センサー(図示なし)によって表示させるか、又はライン598内の流量コントローラー541、その他のセンサー、若しくは手動制御によって測定する)、ライン71内の弁(図示なし)を部分的又は完全に閉じた状態から開状態に切り換え、ライン598内の弁(図示なし)を部分的又は完全に開いた状態から閉状態に切り換える。(流量コントローラー541は、コントローラー(図示なし)の一部である集計ソフウェアと連動して動作して、所望の量のスラリー又は化学ブレンドが容器内に流入した時点を判断できる。所望の量のスラリー又は化学ブレンドが容器内にある場合、集計ソフトウェアは、ライン598内の弁を自動的に閉じて、混合スラリー又は混合化学ブレンドの容器への流入を停止させる。この代わりに、又はこれに加えて、手動弁を設けることができる。)続いて、容器をライン598及びサンプル室599から取り出すことができる。サンプル室599には、容器の充填を行っている間、容器への接触を防ぐように、安全にインターロックされるドアを設けるか、又は別段の形で、容器への接触を制御してよい。容器は、試験台又はその他の場所に運ぶことができる。
加えて、本発明の装置は、図5又は1Bには示されていないが、所望に応じて、(図4に示されている実施形態、又は本明細書で図示及び説明されているいずれかのフィルター実施形態に示されているフィルターエレメントとろ過工程と同様に、)混合モジュール200の後に、混合スラリー若しくは化学ブレンドが分配モジュール400(例えば図1Cに示されている)に流入する前に、及び/又は混合スラリー若しくは化学ブレンドが任意の分析モジュール300に流入する前に、任意のフィルターエレメントとろ過工程を備えてよい。図4のフィルター230は、2つのフィルターを備える単一のフィルター配列体として示されているが、あらゆるタイプのフィルターエレメント、例えばフィルターループ、並列フィルター、又は並列フィルター配列体など)の代表的なものに過ぎない。
図1B及び5に示されているスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置の実施形態は、分析モジュール300を備える。この分析モジュールは、少なくとも1つ、一部の実施形態では複数のスラリー流又は化学ブレンド流のサンプル採取のために用いられている。混合スラリー流又は混合化学ブレンド流218は、図5に示されているように、分析パッケージ310を備える分析モジュール300に送られる。上述のように、三方弁579を作動させて、ライン520を通じて制限オリフィス311を通る流動を発生させると、背圧が発生する。この背圧により、弁557及び558を開いた時に、分析パッケージ310を通る流動が発生する。
分析パッケージ310は典型的には、1つ以上のpHセンサー、1つ以上の密度センサー、1つ以上の伝導度センサー、1つ以上の過酸化水素センサー、並びに1つ以上の液体粒子計数器及び/又は1つ以上の粒度分布分析器のような1つ以上の分析装置又は分析機器を備える。スラリー又は化学ブレンドの1つの特徴を測定及びモニタリングするために、2つ以上のセンサー(2つ以上の同じ分析装置)を用いる目的は、同じ特徴を測定する2つ以上の装置によって、測定値のばらつきをチェックすることである。分析装置のセンサーのうち、スラリー又は化学ブレンドの同じ特徴を測定しているセンサーによる測定値間のばらつきにより、スラリー若しくは化学ブレンドが規格外であること、又はセンサーの1つが作用していないことが示される場合がある。センサーは、経年劣化して、作用しなくなる。1つのセンサーが作用しなくなったら、交換することができると同時に、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置が、スラリー又は化学ブレンドの混合と分配を続けながら、第2のセンサー(分析装置)に依存して、スラリー又は化学ブレンドの特徴をモニタリングする。
本発明の装置において有用なデンシトメーターの例としては、Analytical Flow Technologies及びAnton Paarから市販されているような振動U字管式デンシトメーターが挙げられる。伝導度センサーの例は、Horiba及びGeorg Fisherから市販されている伝導度センサーである。過酸化水素センサーの例は、Jetalonの屈折率又は自動滴定式センサーである。pHセンサーの例は、ABBから市販されている液体又は固体電解質式センサーである。
追加の流動(図4又は5には示されていない)を分析モジュール300の分析パッケージ310に別個に誘導してよい。スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置には、予備分析装置(スラリー又は化学ブレンドの同じ特徴を測定する2つ以上の装置(センサー)である)を有する単一の分析パッケージ310と、分析モジュール300の一部であるパイプであって、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置内の各種サンプルポートから出たサンプル流を分析パッケージ310に流入させる目的で用いることができるパイプとを搭載してもよい。
サンプル流を分析パッケージ(分析モジュールともいう)に流入させる1つの方法は、1つ以上の遠心ポンプが動作中に、サンプル流が分析モジュール300に流入するように配置した1方向のサンプルチューブ又は2方向のチューブ(サンプルループという)を設けることである。分析パッケージに通じるサンプルチューブを設けるために、ポンプが動作するラインには、ポンプの排出側のライン内に、T字管(サンプルポート)を搭載してよい。あるいは、サンプルループを設けるために、ポンプが動作するラインには、ポンプの吸引側のライン内にT字管(サンプル返送ポート)を、ポンプの排出側のライン内に第2のT字管(サンプルポート)を搭載してもよい。排出側と吸引側との間には圧力差が生じることになり、排出側のT字管から、分析パッケージを通って、吸引側のT字管への流動を発生させることができる。このような実施形態の1つが図11に示されている。記載されている流動は、ポンプの排出側にある排出側T字管(サンプルポート)1900を通って、パイプ1120から三方弁1124(通常、開いている)を通り、パイプ(サンプルチューブ)1126から別の三方弁1128(通常、開いている)を通り、パイプ1127から別の排出側T字管(サンプルポート)1901に至る。サンプルパイプ1127は、サンプルループの一部であるサンプル返送チューブである。排出側三方弁1124にある通常閉じているポートは、分析パッケージ1300に通じる導入パイプ1125に連結しており、吸引側三方弁1128にある通常閉じているポートは、分析パッケージから出る排出パイプ1129に連結している。両方の三方弁を作動させると、流動が、三方弁1124、1128にある通常閉じているポートに分岐し、スラリー又は化学ブレンドが、パイプ1125を通って分析パッケージ1300に流れる。分析パッケージ1300を通る流速は、分析パッケージにおいて、典型的には3〜6lpmの流速範囲で、1つのロータメーター1137又は2つ以上のロータメーター1137、1140によって制御する。ロータメーターは、流量を増減させるように調節できるニードル弁を備える。ポンプ速度によっても、分析パッケージを通る流量の程度を判断する。
上の段落で説明されているサンプルチューブは、1つ若しくは複数のポンプのパイプ又は1つ若しくは複数のポンプの近くのパイプに連結できる(また、そのパイプから、スラリー又は化学ブレンドが送出される)。好ましい実施形態では、少なくとも1つのポンプを通るスラリー又は化学ブレンドは、分析モジュール300によってサンプリングしてよい。一実施形態では、ポンプの後(ポンプの下流)の分析パッケージにサンプルを供給する1つのサンプルラインは、大域ループに供給を行うラインに連結している。別の実施形態では、別のサンプルラインは、図4に示されているように、分配タンク491に供給を行うラインと連結している(流体連通している)ポンプ251の後にあり、このポンプは、所望により、ろ過パッケージ(エレメント)に供給を行うとともに、動的混合(ポンプによる混合を意味する)に用いられる。図4のサンプルループは、ライン213から分析パッケージ301及び返送ライン221までである。図1Cに示されている分配ループでは、サンプル採取ポートには1900A、1900B、及び1900という符号が付されており、サンプルループ用の返送ポートはそれぞれ、1901A、1901B、及び1901である。スラリー又は化学ブレンド用の2つのサンプルループである大域ループA及びBと残りのループは、フィルター430又は431の後にサンプルを取り出し、返送は、フィルターループ内のフィルター430又は431の前である。
本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置は、1つ以上のサンプルポートにそれぞれ連結している1つ以上のチューブを備える分析モジュールを備えてよく、それらのサンプルポートは、その供給装置において、分析モジュール以外のモジュール(送出モジュール、混合モジュール、及び/又は分配モジュール)内のパイプにある(連結している)。これらのサンプルポートは、分析モジュールでの分析のために、1つ以上のチューブを介してサンプルを分析モジュールから取り出したり、分析モジュールに運んだりするポートである。本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置は、1つ以上のサンプルループを備える分析モジュールを備えてよく、各ループは、少なくとも2つのチューブによって、装置において、分析モジュール以外のモジュール(すなわち、送出モジュール、混合モジュール、及び/又は分配モジュール)内のパイプにある少なくとも2つのサンプルポートに連結している。各ループの1つのサンプルポート及び連結チューブは、サンプルを分析モジュールから取り出したり、分析モジュールに運んだりするポート及びチューブであり、第2のチューブ及び第2のサンプルポートは、スラリー又は化学ブレンドサンプルの少なくとも一部を、典型的には、そのスラリー又は化学ブレンドサンプルを取り出したモジュールに返送するチューブ及びポートである。本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置は、送出モジュール、混合モジュール、及び/又は分配モジュールのいずれかの1つ以上又は全部に、1つ以上のサンプルポート(単数又は複数)及びチューブ(単数又は複数)、並びに/又はサンプルループを備えてよい。
図11は、サンプルループ2000と、サンプルポート1900及び1901と、サンプルループ2000と流体連通しているポンプ101Dとを有する分析モジュール300を示している。(サンプルポート1900及び1901とポンプ101Dは、図1Cに示されているフィルターループ700で見られるものと一致する。)サンプルポート1900は、分析パッケージ1300、1116に通じるサンプルポートであり、サンプルポート1901は、分析パッケージから通じるサンプルループ2000から通じるサンプル返送ポートである。サンプルループ2000は、分析パッケージ1300に通じるパイプ1120と、分析モジュール300から通じるパイプ1127と、任意のバイパスライン1126と、任意の弁(図示されているようなもの)と、流体を分析モジュール300の分析パッケージに運ぶその他のパイプ(例えば1125、1122、1132)と、スラリー又は化学ブレンドをサンプル返送ポート1901に返送するパイプ1129(及びその他のパイプ)とを備える。分析モジュール300は、分析モジュール300の分析装置に通じるパイプと、弁と、分析モジュールを通る流量を制御するためのロータメーターとともに、サンプルループと分析パッケージ(複数の分析装置及びセンサー)とを備える。図示されているように、分析モジュールは、pHセンサー1111、1112と、デンシトメーター1113と、伝導度センサー1114と、過酸化水素センサー1115と、任意の液体粒子計数器及び/又は任意の粒度分布分析器1116とを備えるが、代替的実施形態は、これよりも多いか若しくは少ないセンサー、及び/又はこれよりも多いか若しくは少ないタイプのセンサーを備えてよい。分析モジュールの代替的実施形態は、pHセンサー、デンシトメーター、伝導度センサー、過酸化水素センサー、並びに液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器からなる群から選択した少なくとも1つのタイプのセンサー、あるいは、いずれかのセンサーを組み合わせて、少なくとも2つのタイプのセンサーを備えることができる。代替的実施形態では、分析モジュールは、1つ若しくは2つ以上のpHセンサー、1つ若しくは2つ以上のデンシトメーター、1つ若しくは2つ以上の伝導度センサー、1つ若しくは2つ以上の過酸化水素センサー、1つ若しくは2つ以上の液体粒子計数器センサー、1つ若しくは2つ以上の粒度分布分析器、及び/又は1つ若しくは2つ以上の他のタイプのセンサーをいずれかの組み合わせで備えてよい。化学ブレンドのみを供給する装置の一実施形態では、分析モジュールは、液体粒子計数器又は粒度分布分析器を必要としない場合がある。化学ブレンドの場合には、分析モジュールは、1つ又は2つのpHセンサー、伝導度センサー、及び過酸化物センサーを備えてよい。好ましい実施形態では、予備センサーを設けて、センサーの精度をチェックできるようにする。同じ量±許容範囲を測定するセンサーによって、センサーがいずれも正確であり、適切に動作していることが示される。センサーの1つが、予測値に近くないか、又は予測値から離れている可能性がある値を検出し始めた場合、それは、センサーが経年劣化し始めた可能性があること、及びセンサーを交換しなければならないことを示す。1つのセンサーが、予測範囲内の測定値を生成し続ける場合、そのプロセスは継続し、技師に、センサー(又はセンサープローブ若しくはその他の分析機器)を交換するように、あるいは、診断検査を行うように、あるいは、スラリー若しくは化学ブレンドサンプル間の連結及び/又は電気供給をチェックするように、並びに/あるいはそのセンサーを新しいセンサーに交換するように警告することになる。技師がセンサーを修理又は交換しても、依然として、規格内の値を示さず、及び/又は全てのセンサーが範囲外である場合には、スラリー若しくは化学ブレンド、スラリー若しくは化学ブレンド供給成分に何らかの問題があり、及び/又は混合モジュール内の流量コントローラーの機能をチェックしなければならない。混合スラリー又は混合化学ブレンドが規格外である場合には、対処しなければならなくなる。スラリー又は化学ブレンドが規格外であり、センサーが機能している場合には、混合を終了させる工程、混合系(混合モジュール)内の流量コントローラーを調節して、作製している混合スラリー又は混合化学ブレンドの組成を変更する工程、(もっと多くの)原料若しくは混合スラリー又は原料若しくは混合化学ブレンドをフィルター又はその他の処理手段に再誘導する工程、及び/あるいは、1つ以上の分配タンク、送出タンク、又はその他のタンク内のスラリー又は化学ブレンドの全部又は一部を破棄するか、スラリー又は化学ブレンドをフィルターエレメント若しくは小粒子除去手段(処理手段)(例えば1つ以上の膜及び1つ以上のフィルター)又は廃液流に誘導する工程の1つ又は全部を自動的に行うようにコントローラー(コンピューター)をプログラムすることができ、あるいは、上記の工程の1つ又は全部を技師が行うことができる。
図11に示されているように、スラリー又は化学ブレンドのサンプルポート1900からの分流は、スラリー又は化学ブレンドサンプルチューブ1120(サンプルループ2000の一部)に入り、連結部1121でチューブ1123及び1122に分かれる。三方弁1124を開いて、チューブ1123がチューブ1125と流体連通するようにすると、チューブ1123内のスラリー又は化学ブレンドは、分析モジュール300の分析パッケージ310(センサー1111、1112、1113、1114、1115を備える)の部分1300の方に流れる。分析パッケージ310の部分1300は、液体粒子計数器及び/又は粒子分布分析装置1116を備えない。代替的実施形態では、液体粒子計数器は、粒度分布分析器であることができ、及び/又は両方のセンサーが直列で存在することができる。弁1130を開いて、チューブ1122がチューブ1132と流体連通するようにすると、チューブ1122内のスラリー又は化学ブレンドが、液体粒子計数器1116に流入する。あるいは、三方弁1124をチューブ1125に対して閉じて、チューブ1126に対して開いて、弁1128を設定して、チューブ1126がチューブ1127と流体連通するようにすると、スラリー又は化学ブレンドは、連結点1900からチューブ1120、1123を通り、弁1124を通じてチューブ1126に入り、弁1128を通じてチューブ1127に入り、サンプルポート1901を介して、分配モジュール400内のフィルターループに戻る。(代替的実施形態では、スラリー又は化学ブレンドは、(好ましくは、混合スラリー又は混合化学ブレンドを作製した後に、)混合モジュールから採取して、混合モジュールに返送することができ、あるいは、図1Cに示されているように、サンプルポート1900A及び1900Bで、分配モジュールの大域ループから採取して、サンプル返送ポート1901A及び1901Bで、分配モジュールの大域ループに返送することができる。(図4に示されている混合モジュールでは、連結部296が、ポート900と同様又は同じであってよく、連結部(サンプルポート)295が、図11のポート1900と同じであってよい。)
弁1124を設定して、スラリー又は化学ブレンドが、分析パッケージ300の部分1300に流入するようにすると、pH、密度、及び伝導度が測定され、装置20用のコントローラー(コンピューター、図示なし)に通知される。分析パッケージの部分1300からチューブ1134に出たスラリー又は化学ブレンドは、弁1136、1140に基づき、チューブ1135と1138に分かれる。図11に示されている実施形態では、分析モジュールは、ライン1138内の流量計1137と、ライン1135内の流量計1141とを更に備える。流量計はロータメーターであってよい。弁(ニードル弁であってよい)1136及び1140は、流量計の測定値に基づき、技師が手動で調節できる。代替的実施形態では、流量計は、コントローラーと通信でき、弁1136及び1140をコンピューター制御によって調節できる。弁1140は、過酸化水素センサー1115を通る流動の量を制御する。図示されている実施形態の過酸化水素センサーでは、そのセンサーを流れるサンプルは少量でなければならないからである。典型的には、分析パッケージ全体における流速は、3〜6リットル/分である(すなわち、チューブ1120内の流量が3〜6リットル/分である)。分析パッケージ310に流入するスラリー又は化学ブレンドのごく一部(例えば40〜80ml/分)のみが、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1116に流入し、ごく一部(例えば35〜400ml/分)のみが、過酸化水素センサー1115を通る。流量計1137、1141の測定値によって、弁1136、1140内の流量を調節して、過酸化水素センサーにおいて所望の流速を実現できる。
チューブ1122内の流体に対して弁1130を開くと、チューブ1122内の流体が、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1116に流入する。図11に示されている実施形態では、スラリー又は化学ブレンドを希釈して分析し、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1116による分析のために、スラリー又は化学ブレンドを希釈した場合には、ライン1133を介して、スラリー及び/又は化学ブレンドを排水路に放出する。典型的には、化学ブレンドは、液体粒子計数器又は粒度分布分析器の前に希釈しない。
図12は、センサーと、付随の流量制御部と、弁とを備える分析モジュール300であって、スラリー又は化学ブレンドを希釈しない分析モジュール300の一実施形態を示している。図12には、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1204が示されているが、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1204は、その中を通るスラリー又は化学ブレンドの流量を制御する必要があるが、希釈する必要がないいずれかのセンサーであることができる。スラリー又は化学ブレンドは、(本発明の装置内のモジュールのうちの1つから)サンプルパイプ1201を通じて、弁1202(ニードル弁であってよい)を通って、パイプ1203からセンサー1204を通り、パイプ1205に入り、(ニードル)弁1206を通ってパイプ1207に入り、流量センサー1208を通って、パイプ1209から空気圧制御式の弁1217を通じてパイプ1218に入り、そのパイプ1218が、スラリー又は化学ブレンドを供給装置に返送する。センサー(分析装置)1204を通る流量を制御するために、流量センサー1208は、パイプ1207内のスラリー又は化学ブレンドの流速を測定し、その流速をコントローラー1250と内部コントローラー1219に伝達する。所定の設定値を用いてPID演算を行い、内部コントローラー1219が、コントローラー(PLC、コンピューター、又はその他のもの)1250と通信し、コントローラー1250は、コントローラー1250が指示したように、弁1217を開閉させる空気圧制御式の比例弁1217に対する空気圧を調節するソレノイドマニホールド(図示なし)と通信する。図示されているニードル弁1202及び1206は、必要に応じて、別の洗浄工程に用いることのあるDIW供給源(図示なし)に連結していてよい三方弁であってよい。加えて、センサー1204は、ヒューマンマシンインターフェース1260と電気的に通信して、測定又は検出した値を表示するとともに、既に述べたように、装置20用のコントローラー1250(PLC又は同種のもの)にも電気的に伝達する。
図13は、本発明のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置の一部であってよい分析モジュールの代替的実施形態を示している。分析モジュール300(並びに/又はスラリー及び/若しくは化学ブレンド供給装置)は、センサー(分析装置)1323によってサンプルを分析する前に、スラリー又は化学ブレンドサンプルを希釈するのに用いる希釈装置を備える。図13に示されているのは、液体粒子計数器又は粒度分布分析器のようなセンサー(分析装置)1323であり、その上流に、希釈工程を行って、液体粒子計数器又はその他の分析装置1323による測定に最適又は適切な範囲内である期待粒子濃度内のスラリー又は化学ブレンド、典型的にはスラリーをもたらすための希釈装置が配置されている。希釈装置は、超純水源、パイプ、並びに/又は、ポンプ(例えば蠕動ポンプ)、弁(例えばニードル弁)、ロータメーター、及び所望により希釈器具のそれぞれの1つ以上を備える。この分析モジュールはインラインであり、及び/又は希釈装置はインラインであるとともに、分析モジュールの一部である。希釈装置は、単回希釈又は二重希釈を含んでよい。分析モジュールは、1つ以上のサンプルループと、いずれかの1つ以上のモジュール、例えば送出モジュール、混合モジュール、及び/又は分配モジュールから通じるバイパスライン(上述)とを備えてよいか、又は備える。測定対象の原料若しくは混合スラリー又は原料若しくは混合化学ブレンドは、ライン1330(図2のライン1330であってよい)を介して供給し、超純水は、脱イオン水(DIW)源(図示なし)から、ライン1309を介して供給する。任意の容器又はボトル1301及び1302もあり、容器1302と関連して、任意のポンプ、パイプ、及びロータメーター(流量計)もあり、これらは、測定対象のスラリー若しくは化学ブレンド又は溶剤に加える追加成分を供給するのに用いてよい。流量計は、ポンプ1305、1306の速度を制御するためのフィードバック制御ループで用いてよい。ライン1303を介してスラリー又は化学ブレンド供給ライン1330に連結している容器1301は、1330を介して供給するスラリー又は化学ブレンドと異なっても異なっていなくてもよいスラリー又は化学ブレンドサンプルを供給する目的で用いる容器又はボトルである。あるいは、容器1301は、既知の粒子濃度、サイズ、及び分布のサンプルを含んでもよく、液体粒子計数器又は粒度分布分析器が依然として、所望及び期待どおりに動作しているか較正又は確認する目的で用いる。
ライン1312を介して超純水供給ライン1311に連結している容器1302は、スラリー又は化学ブレンドを希釈するのに用いる超純水の特性、典型的にはpHを調節するための追加の流体を供給するのに用いてよい容器又はボトルである。例えば、原料スラリー又は化学ブレンドサンプルのpHを変化させる作用を試験するために、pHを調節するのが好ましい場合がある。容器1302内の流体の流量は、ポンプ1306、典型的には蠕動ポンプと、フィードバックによってそのポンプを制御できるか、又はポンプを手動で調節する目的で用いてよい流量計1313とによって制御する。流体を容器1302から流さない場合、ライン1312内の逆止弁(図示なし)又は閉じた弁(図示なし)が、ライン1312から流出するか、又はライン1312に流入するいずれの流動も防止する。
1301に含まれるスラリー若しくは化学ブレンド、又はスラリーサンプル若しくは化学ブレンドサンプルは、ライン1304を介して、任意のポンプ1305(あるいは、既にサンプルが圧力下で別の供給源から流れている場合には、流量コントローラーを用いてよい)、典型的には、蠕動ポンプによって、液体粒子計数器又は粒度分布分析器1323に送達する。ポンプ1305からライン1317に排出されるスラリー又は化学ブレンドの流速を流量インジケーター1318によって測定し、この流量インジケーター1318を技師が用いて、ポンプ1305(あるいは、ポンプの代わりに流量コントローラーを用いる場合には流量コントローラー)の流量を調節してもよい。あるいは、流量インジケーター1318によって測定した流速を用いて、ポンプ1305を制御するために、コントローラーを用いることができる。ライン1309を介して供給した超純水は、機器類からの圧力によって液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1323に送達する。ロータメーター1310は、ライン1309内の供給済み超純水の流速を表示し、ニードル弁1307は、ライン1309の供給超純水の流速の調節を行う。任意の容器1302内の流体は、所望により、ポンプ1306、典型的には蠕動ポンプによって送達し、ライン1314及びライン1312を介して、超純水流のライン1311に連結し、その流速は、流量インジケーター1313によって表示される。手動弁1315、典型的にはニードル弁は、所望により容器1302からの流体と合流させた超純水、又はライン1311内のUPWのみの流動を調節又は遮断するのに使用するとともに、容器1302からの流体が存在する場合、超純水と容器1302からの流体の2つを混合する作用も提供する。手動弁1320、典型的にはニードル弁は、容器1302及び1301からライン1319を介して流れるスラリー又は化学ブレンドと超純水と任意の組成物との混合物流(ライン1321及びライン1322を介して、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器(又はその他の分析装置)1323に送達される)を調節又は遮断するのに使用し、これらの2つ、3つ、又は4つの流動を混合する作用も提供する。液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1323は、コントローラー(図示なし)によって制御し、センサー1323に電気的に接続しているヒューマンマシンインターフェース1360と通信する。ライン1324、手動弁1325、典型的にはニードル弁1325、及びライン1326を介するバイパス連結部があり、このバイパス連結部は、流体を液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1323に通さずに、排水路に直接導く。バイパスライン1324を通る流動は、手動弁1325によって調節又は遮断できる。粒子計数器及び/又は粒度分布分析器1323を通った後の流体は、ライン1327、ロータメーター1328、弁1331、及びライン1329を介して、排水路に流入する。センサー1323を通る流速は、ロータメーター1328によって測定及び表示するとともに、ニードル弁1331を(手動で)調節することによって、調節できる。
図14は、センサー1434と、スラリー又は化学ブレンドの特徴をセンサーが測定する前に、スラリー又は化学ブレンドを2つの工程で希釈するためのパイプ及び弁とを備えるインライン分析モジュールを示している。図示されている分析モジュールに、パイプ1416を介して、UPWを供給し、パイプ1417及び1414に分割する。UPWは、弁1415とロータメーター1418を通り、パイプ1419を通じてパイプ1410に入る。パイプ1410には、スラリー又は化学ブレンドが流れている。スラリー又は化学ブレンドは、図示されている分析モジュールに、パイプ1401を介して供給される。弁1415を通る水の流量は、上記のとおり、流量計1418による測定値を用いて、手動によるか、又は弁1415に対するフィードバック制御を用いるかのいずれかによって制御する。パイプ1401内のスラリー又は化学ブレンドの流量は、流量センサー1402と、内部弁コントローラー1406を有する空気圧制御式の弁1404と、空気圧制御式の弁1405とを備える流量コントローラーによって制御する。このような弁は、例えばSMC Electronicから市販されている。流量センサー1402の測定値を内部弁コントローラー1406によって用いて、弁1405への空気圧の流れを修正して、弁1404を開閉する。スラリー又は化学ブレンドは、空気圧制御式の弁1404を通じて、視覚センサー流量計1409を通り、パイプ1419から流れるUPWにスラリー又は化学ブレンドを混合させるのに用いる希釈器具1500Aに入る。(希釈器具1500Aは図15に示されており、後述されている。)続いて、希釈スラリー流又は希釈化学ブレンド流を調節及び混合するのを助けるニードル弁1420に、パイプ1410内の希釈スラリー流又は希釈化学ブレンド流を通す。ライン1421内の弁1422は、ライン1440を介して、希釈スラリー流又は希釈化学ブレンド流を排水路に誘導するか、又は、ライン1423を介して更なる処理を行うかを決定する。ライン1423内の希釈スラリー又は希釈化学ブレンドは、ライン1423に連結しているライン1441を介して、第2の希釈工程に入るか、又はライン1442に入って、ライン1449及びセンサーの方に流れ、第2の希釈工程を飛ばす。ライン1441内の弁1424を開き、ライン1442内の弁1432を閉じると、第1の希釈工程から出た希釈スラリー又は希釈化学ブレンドはライン1441に流れて、第2の希釈工程に入る。ライン1441内の弁1424を閉じ、ライン1442内の弁1432を開くと、第1の希釈工程から出た希釈スラリー又は希釈化学ブレンドは、1回の希釈工程後、ライン1442に入り、センサー1434の方に流れる。弁1424を開いた場合、スラリー又は希釈化学ブレンドは、流量センサー1425と、内部コントローラー1426と、空気圧制御式の弁1427と、弁1428とを備える空気圧制御式の弁1428を通る。弁1428は、第1の希釈工程から出た希釈スラリー又は希釈化学ブレンドのライン1443における流速を制御する。希釈スラリー又は希釈化学ブレンドは、ライン1443、視覚流量センサー1429、ライン1444から、UPWライン1445と希釈スラリーライン又は希釈化学ブレンドライン1444との連結部にある希釈器具1500Bに入る。UPWの希釈器具1500Bへの流量は、UPWラインにおいて、ロータメーター1430及び加減ニードル弁1446を介して制御する。希釈器具1500Bの後、2倍希釈スラリー又は2倍希釈化学ブレンドがライン1447に流入し、その2倍希釈スラリー又は2倍希釈化学ブレンドを混合するのを助けるニードル弁1431を通って、ライン1448に入り、連結部1454を通ってライン1449に入り、連結部1455を通ってライン1450からセンサー1434に入り、ライン1451からニードル弁1456とロータメーター1435を通って、ライン1452から排水路に入る。ニードル弁1456とロータメーターは、センサー1434を通る流速の最終調整を行う。ライン1449との連結部1455に、バイパスライン1453も設けられている。バイパスは、2倍希釈スラリー又は2倍希釈化学ブレンドをライン1449からバイパスに流入させるために開かなければならない弁1433からなる。この弁から、2倍希釈スラリー又は2倍希釈化学ブレンドがライン1453に流れ、ライン1440を通って、ライン1452から排水路に入る。
スラリー及び化学ブレンドに関する希釈装置と工程が説明されているが、スラリーの方が、粒子計数器又は粒子分布分析装置によって後で分析を行うために希釈する傾向が高いことに留意されたい。
上記のようなロータメーターは、流速を表示するタイプであってよく、隣接するか又は内蔵されているニードル弁は、所望の流速をもたらすように手動で調節してよい。センサーを通る流速は、いずれかの流速、又は1ml/分〜25リットル/分、1〜200ml/分、若しくは6〜8ml/分であってよい。粒子計数器では、分析する流体の体積の制御非常に重要であり、出発スラリー又は出発化学ブレンドの希釈も非常に重要である。この理由から、正確且つ高品質な流量センサー及び弁を用いることが重要である。代替的実施形態では、希釈プロセスは、手動弁及び視覚リーダーの代わりに、機械読み取り可能センサーと電気信号制御式の弁(空気弁など)によって、全自動であってもよい。
図14に示されているように、1つ以上の希釈工程で用いてよい希釈器具1500Aは、図15に更に詳細に示されている。希釈器具1500Aは、T字型パイプコネクター1505に連結しているチューブ1440を備える。パイプコネクター1505は、チューブ1440を押し入れて、適所に圧縮保持する開口の1つを覆うキャップ1506を有する。(低い流速及び圧力により、連結部は漏れない。)T字型パイプコネクターの残りの2つの開口はそれぞれ、チューブ継手1561及び1560を介して、チューブ1419及び1410に取り付けられている。UPWは、チューブ1419からT字型パイプコネクターに流入する。スラリー若しくは化学ブレンド、又は希釈スラリー若しくは希釈化学ブレンド(実施形態による)は、チューブ1440を介してUPWに入れる。スラリー若しくは化学ブレンド、又は希釈スラリー若しくは希釈化学ブレンドは、チューブからUPWに滴下する。希釈スラリー又は希釈化学ブレンドは、パイプ1410を介してT字型パイプコネクターから出る。チューブは、所望の流量に応じて、いずれのサイズであることができる。低流量を必要とする本発明の実施形態では、スラリー又は化学ブレンドを導くチューブ1440は、1/8インチ(0.32センチメートル)チューブであり、チューブ1419及び1410は、1/4インチ(0.64センチメートル)チューブである。希釈対象のスラリー又は化学ブレンドの流量は典型的には、1〜100ml/分、2〜50ml/分、又は5〜10ml/分であり、UPWの流量は、10〜500ml/分、20〜150ml/分、又は40〜100ml/分である。
図に示されている分析モジュールには、上記のように、装置内の各種サンプルポート及びサンプルループからスラリー又は化学ブレンドサンプルを供給できる。装置内の少なくとも1つの分析モジュールを連続的に用いて、スラリー又は化学ブレンドをモニタリングするとともに、その少なくとも1つの分析モジュールが、装置内の1つ以上のサンプルポートから、その分析モジュールを連続的に流れるスラリー、化学ブレンド、又はUPWを有するのが好ましい。センサーを単独で流れるUPWは、分析モジュールのすすぎ洗いを行うためのものである。2つ以上のサンプルポートがある場合、サンプルポートからサンプルを採取する順序は簡潔に、第1のサンプルポート、第2のサンプルポート、第3のサンプルポート、第4のサンプルポート…のように、順番どおりであってよく(存在するサンプルポートがいずれかの数であり、サンプルポートに、スラリー又は化学ブレンドが流れる場合)、このプロセスは、サンプルポートごとに繰り返してもよく、再び第1のサンプルポートから始めてよい。代替的実施形態では、サンプルポートからのサンプル採取は、異なるパターンに従ってよく、いずれかのパターンであることも、全くパターンがないこともできる。UPWによるすすぎ洗いは、各サンプル間、又は1サンプルおき、1日に1回、又はいずれかの所望の間隔で行ってよい。装置20用のコントローラー内のソフトウェアは、サンプルポートからのサンプルの採取と、各ポートからのサンプル採取の順序及びタイミングを制御でき、この制御は、必要に応じて、技師が解除できる。
本発明の一実施形態では、本発明の装置は、少なくとも2つの液体粒子計数器及び/又は粒子分布分析装置を備える。この実施形態では、第1の液体粒子計数器及び/又は第2の粒度分布分析器は、原料スラリーを分析するための送出モジュールで用い、第2の液体粒子計数器及び/又は第2の分布分析装置は、混合モジュール及び分配モジュールからサンプルとして採取した混合スラリーを分析するために用いる。これらの別個のモジュール用に別個の液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器を有することによって、これらのセンサーの上流の希釈工程(単一又は複数)(流速、弁口、ポンプ速度、ロータメーター測定値など)を別個に慎重に構築できるとともに、原料スラリー及び混合スラリー用に変更しないで済み、希釈の信頼性を向上させるので、センサー測定値の信頼性を向上させる。
スラリー又は化学ブレンドは、混合モジュール200と任意の分析モジュール300の後、図1C及び図6に示されているように、1つ以上の分配タンクと、ポンプと、大域ループとを含むことができる分配モジュール400、図19に示されているように、1つ以上のポンプと、1つ以上の圧力容器と、1つ以上の大域ループとを含むことができる分配モジュール400、又は、1つ以上のポンプと、1つ以上の加圧サンプラーと、1つ以上の大域ループとを備えることができる分配モジュール400に運ぶ。
図1B及び図1Cに示されている装置20の実施形態では、混合スラリー若しくは(混合)化学ブレンド、又は混合スラリー若しくは(混合)化学ブレンドの一部は、1つ以上の分配タンクに流入する前に、分析モジュール300又は分析モジュールのバイパス(図1Bには示されていないが、図5の実施形態に示されている)を通る。図1B及び図1Cに示されているように、スラリー又は化学ブレンドは、ライン71を介して、分析モジュール又はバイパスから、ライン72A及び72Bの一方又は両方を通り、分配タンク491A及び491Bの一方又は両方に運ばれる。分配モジュール400は、1つ以上の分配タンクを備えてよい。混合スラリー又は(混合)化学ブレンドに対する需要が高い大規模なファブ用には、2つ以上の分配タンクを設けてもよく、その2つ以上の分配タンクは、1つ以上の大域ループに供給を行ってよい。あるいは、第1の分配タンクが機能しなくなったか、又は一方の分配タンク内のスラリー若しくは化学ブレンドが、何らかの形で汚染され、破棄しなければならなくなり、タンクを洗浄する場合に、その分配タンクに対するバックアップとして別の分配タンクを設けてもよい。予備の分配タンク、ポンプ、及び大域ループは、必要になるまでアイドル状態にできる。2つ以上の分配タンクを有する一部の実施形態では、好ましくないが、第2の分配タンクを、第1の分配タンクと同じスラリー又は化学ブレンドで満たすことができ、第1の分配タンク及びループから第2の分配タンク及びループへの切り替えが必要になるとともに、この切り替えがコントローラーによってもたらされるまで、第1の分配タンクを用いて、大域ループを通じてスラリー又は化学ブレンドを供給して、ツールに分配できる。あるいは、送出モジュールと、混合モジュールと、任意の分析モジュールと、2つ以上の分配タンク及び分配ループライン(大域ループライン、分配ループ、又は大域ループと称することもできる)とを備える分配モジュールとを備える装置20は、(同じ成分を有するが、異なるスラリー及び/又は化学物質濃度(単数又は複数)を有する最も単純な実施形態において、)順次に各分配タンクに対して、異なるスラリー及び/又は化学ブレンドを混合できるとともに、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを各(第1及び第2の)分配タンクから、同じ大域ループに順次に、又は2つの異なる(第1及び第2の)大域ループに同時に供給できる。続いて、第1及び第2の大域ループを用いて、スラリー又は化学ブレンドを同じツールに順次に、又は各大域ループと流体連通している異なるツールに供給できる。本発明は、単一又は2つ以上の分配タンクから混合スラリー又は混合化学ブレンドを同時に混合して、(1つ以上の大域ループ、及び/又は1つ以上のCMP若しくはその他のツールに)供給できる装置を提供する。流量コントローラー、(段階的)静的並行混合、及び/又は(ポンプを用いる)(段階的)動的並行混合を用いる混合モジュールによって、これが可能になる。本発明の装置及び(その装置を用いる)方法には、混合プロセスの前又は混合プロセス中に成分を測定するロードセル又は同種のものを用いる一括混合プロセスは不要である。大域ループが、スラリー又は化学ブレンドの連続的な混合を必要とする場合、装置20は、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを連続的に混合して、大域ループに供給できる。本発明の実施形態は、毎分10リットル以上、毎分14リットル以上、又は毎分18リットル以上の混合スラリー又は混合化学ブレンドを複数のツール、例えば8個以上のツール、10個以上のツール、12個以上のツール、16個以上のツール、20個以上、又は26個以上のツールに(大域ループを介して)連続的に供給できる。
更に別の実施形態では、スラリー用に1つの分配タンクを用いてよく、また、別の大域ループ内で循環させてよいとともに、例えばすすぎ洗い用の流動として、例えば同じ又は異なるCMPツール内で用いてよい別個に混合した化学ブレンド(スラリー粒子を含まない)用に、第2のタンクを用いてよい。一実施形態では、第1の分配タンクと、第2の分配タンクと、第1の大域ループと、第2の大域ループとを備える分配モジュールと流体連通している同じツールに、第1の分配タンク、第2の分配タンク、第1の分配タンクと流体連通している第1の大域ループ、及び第2の分配タンクと流体連通している第2の大域ループが、第1の分配タンク及び第1の大域ループからスラリーを供給することと、第2の分配タンク及び第2の大域ループから化学ブレンド(例えばCMP後洗浄剤)を供給することを交互に行うことができる。化学ブレンド(スラリー粒子を含まない)を混合する実施形態では、原料スラリーが混合モジュールに流入しないこと以外は、混合モジュールを上記のプロセスにおける方法と同じ方法で用いる。分析モジュールにおける化学ブレンドの下流ろ過流及び分析流の一部又は全部は、所望に応じて迂回させてよい。これらの工程は、適切な1つ以上の弁を閉じることによって行ってよい。
図1Cには、第1の分配タンク491Aに通じるライン72A及び第2の分配タンク491Bに通じるライン72B内の開いた弁又は閉じた弁(図示なし)によって、分配モジュール400内の混合スラリー又は混合化学ブレンドの流動をライン72A又はライン72Bに誘導できることが示されている。ライン72B内の弁(図示なし)を閉じ、ライン72A内の弁(図示なし)を開いた場合、混合スラリー又は混合化学ブレンドは、ライン72Aを通ってタンク491Aのみに入る。第1の分配タンク491Aは、所定の最低液位に達し(コントローラー(図示なし)と通信する液位センサー82Aによって測定)、その時点で、コントローラーが信号をポンプ101Aに送信して、スラリー又は化学ブレンドの分配ループ111Aへの圧送を開始させる。ポンプ101Aは、ライン74Aからポンプ101Aを通ってライン75Aに連結しているタンク出口開口727を介して、(重力を利用して)スラリー又は化学ブレンドを分配タンク491Aから取り出し、分配ループ111Aまで流し、分配ループ111Aには、ライン76Aからライン77Aを流れ、任意の圧力センサー78Aから任意の流量センサー79Aを通り、ライン80Aに至るまでが含まれ、これらが、大域ループ又は分配ループ111Aの全体である。分配ループ111A、ライン80Aは、スラリー又は化学ブレンドを、大域ループとCMP又はその他のツール(図示なし)との間で流体連通している個々の分岐ライン(図示なし)に送達する。大域ループ111Aに連結している個々のラインは、スラリー若しくは化学ブレンドに対して閉じてよい個々の弁(これも図示なし)を有し、又は、個々のライン若しくは大域ループは、各ツールと連結しているとともに、CMP若しくはその他のツールが動作していない時に、スラリー若しくは化学ブレンドを大域ループに戻すバイパスループを有してよい。混合スラリー若しくは混合化学ブレンドが、CMP若しくはその他のツールを迂回するか、又は別段の形で、CMPツールによって使われない場合には、大域ループ(単数又は複数)は、大域ループ返送パイプ86A、86Bを介して、未使用の混合スラリー又は混合化学ブレンドを分配モジュール、例えば1つ以上の分配タンク491A、491Bに返送する。動作中には、分配タンク491Aに戻る大域ループの全体に、未使用の混合スラリー又は混合化学ブレンドが常に、多少存在するのが好ましい。図1Cに、分配ループ111Aの全てが示されているわけではない。パイプ80A及び83Aに連結するパイプであって、混合スラリー又は混合化学ブレンドを分配タンク(単数又は複数)からCMP又はその他のツールに運ぶパイプと、混合スラリー又は混合化学ブレンドの一部を分配タンクに運ぶ(戻す)パイプが図示されていないことが分かる。大域ループ111Aは、そのループ内に1つ以上の背圧コントローラーも備える。図1Cに示されているように、大域ループ111Aは、分配タンク491Aの比較的近くに位置する背圧コントローラー84Aを、大域ループ111Aの一部として備える。背圧コントローラー84Aは、大域ループ111Aにある、CMP又はその他のツール(図示なし)への連結部(図示なし)の下流において、返送ライン86Aに近いライン83A(大域ループ111Aの一部である)内に位置する。大域ループ内の1つ以上の背圧コントローラー(単数又は複数)84Aは、ポンプ101A及び圧力センサー78Aと連動して動作する。圧力センサー78Aは圧力を測定し、その測定値は、本発明の装置用のコントローラー(コンピューター、LPC、又は同種のもの)(図示なし)に通知され、そのコントローラーが、測定値を設定値と比較する。PID演算を行い、背圧コントローラー84Aに送信された、コントローラーの電気信号に基づき、背圧コントローラー弁を調節する。流量センサーは流速を測定し、コントローラー(コンピューター、LPC)を介してポンプ速度を修正すべきか判断し、修正すべきならば、ポンプ101Aと通信して、ポンプ速度を上昇又は低下させる。ポンプ速度と背圧コントローラーを調節するこれらのフィードバック制御ループは、測定、演算、及び調節工程を連続的に、1分おきに、又は1分よりも長くても短くてもよいいずれかの所望の所定間隔で繰り返す。分配ループ全体において、スラリー又は化学ブレンドを常に充分な量に保って、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを用いる動作中のCMP又はその他のツールに供給するが、最大圧力を制限して、パイプを破裂させないように、背圧コントローラーとポンプ速度を連続的に又は所定の間隔で調節する。
好ましい態様では、分配タンクの最大液位にはあまり達することはなく、タンク内に存在する混合スラリー又は混合化学ブレンドの量は、装置20が動作中の際にはほぼ常に、タンクの容積の20%〜80%、又は30%〜70%であり、装置20用のコントローラー(図示なし)は、モジュール内の各種液位センサー、圧力センサー、及び流速センサーからのフィードバックを用いて、送出モジュール100における送出速度(存在する場合)と、混合モジュール200内の流速を調節して、分配タンクから出た混合スラリー又は混合化学ブレンドが、CMP又はその他のツールによって消費される速度(体積/単位時間又は質量/単位時間)と同様及び好ましくはほぼ等しい(±20%以内、±15%以内、又は±10%以内)体積速度で、混合スラリー又は混合化学ブレンドが作られるとともに、分配モジュール400に供給され、大域ループを介して分配タンクに返送されないようにすることになる。分配モジュールから出たスラリー及び化学ブレンドの消費量が減少し、タンクの液位が高くなった場合には、液位センサーは、コントローラーを介して、混合モジュールにおけるスラリー又は化学ブレンドの混合を停止させる。送出モジュール内の原料スラリーは、送出モジュールループを循環し続けることになるが、送出モジュールと混合モジュールとの間の弁は閉じることになる。混合スラリー又は混合化学ブレンドは、大域ループを循環し続けることになる。分配タンクの液位が、特定の液位(比較的低い液位であってよく、混合速度と典型的な消費速度との比較に基づき定めてよい)に達したら、混合モジュールを再度作動させることになる。
同様に、混合モジュール200及び/又は分析モジュール300の後、ライン72A内の弁(図示なし)を閉じ、ライン72B内の弁(図示なし)を開くことによって、混合スラリー又は混合化学ブレンドの流動を、ライン72Bから第2の分配タンク491Bに誘導してよい。第1の分配タンク及び第1の分配ループ(又は大域ループ)に関して上で説明したいずれも、第2の分配タンク及び第2の分配ループ(又は大域ループ)の一部であってもよく、第2の分配タンク及び第2の分配ループ(又は大域ループ)に関して説明したいずれも、第1の分配タンク及び第1の分配ループ(又は大域ループ)の一部であってもよいことに留意されたい。分配タンク491Bはまず、所定の最低液位まで充填し(液位センサー82Aによって測定)、その時点に、ポンプ101Aは、コントローラー(図示なし)によって指示された場合、スラリー又は化学ブレンドを分配ループ111Aに圧送し始める。分配タンクには、所定の最大液位に達するまで(液位センサー82Bによって判断)、ライン72Bを介して混合モジュール200からの供給が継続され、最大液位に達したら、混合モジュール200からの混合スラリー又は混合化学ブレンドの流動が停止する。需要の大きな増大が予測される場合、更なる混合スラリー又は混合化学ブレンドを作製して、分配タンク491Bに誘導して、分配タンク491Aに対するバックアップ供給源として、少なくとも部分的にタンク491Bに混合スラリー又は混合化学ブレンドを充填できる。分配タンク491B内のスラリー又は化学ブレンドは、大域ループ111A又は111B内を循環させて、必要になったら使用することができる。
ポンプ101Bは、ライン74Bからライン75Bまでを介して、スラリー又は化学ブレンドを分配タンク491Bから(重力を利用して)取り出し、ポンプ101Bを通して、分配ループ101Bに流し、分配ループ101Bには、ライン76Bからライン77Bを流れ、任意の圧力センサー78Bから任意の流量センサー79Bを通り、ライン80Bに至るまでが含まれ、これらは、大域ループ又は分配ループ111Aの一部である。分配ループ111B、ライン80Bは、大域ループとCMPツール(図示なし)との間で流体連通している個々の分岐ライン(図示なし)に、スラリー又は化学ブレンドを送達する。大域ループ111Bに連結している個々のラインは、スラリー又は化学ブレンドに対して閉じてよい個々の弁(これも図示なし)を有し、あるいは、個々のライン又は大域ループは、大域ループからそれるバイパスループであって、CMP又はその他のツールが動作していない時に、スラリー又は化学ブレンドを大域ループに返送するバイパスループを有してよい。CMP若しくはその他のツールから迂回若しくは返送した後、又はライン若しくは分岐ラインをCMP若しくはその他のツールから迂回させた後、各大域ループは、未使用の混合スラリー又は混合化学ブレンドを1つ以上の分配タンクに返送する。大域ループ111Bは、そのループ内に1つ以上の背圧コントローラーも備える。図1Cに示されているように、大域ループ111Bは、大域ループ111Bの一部として、分配タンク491Bの比較的近くに位置する背圧コントローラー84Bを備える。大域ループ111B内の1つ以上の背圧コントローラーは、上記のように、流量センサー79B、ポンプ101B、及び圧力センサー78Bと連動して動作する。
図1Cに示されているように、各種分配タンク491A、491B、ポンプ101A、101B、101C、及び大域ループ111A、111Bと流体連通しているとともに、これらの間にある複数のラインであって、混合モジュールから入ってくる混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドをいずれかの分配タンクに導き、一方の分配タンクから、分配モジュール400に設けられた複数のポンプ(図示されているように、1つ以上(例えば2つ又は2つ)の異なるポンプ101A、101B、又は101C)のうちの1つに導き、図示されているように、これらのポンプのいずれかから大域ループ111A及び111Bのいずれかに導く複数のラインが設けられている。製造工場で必要とされる混合スラリー若しくは混合化学ブレンドの量に対して、1つの分配タンクしか必要としない場合には、予備の分配タンク及び大域ループをバックアップシステムとして用いることができ、又は、複数の分配タンクと大域ループを同時に用いて、多くのCMPツールに供給することもできる。図示されているように、分配タンクのうちの1つと、1つの大域ループとを使用する場合、図示されている実施形態では、2つのバックアップポンプが存在する。例えば、分配タンク491A、ポンプ101A、及び大域ループ111Aを使用し始めた場合、ポンプ101Bはバックアップであり、任意のポンプ101Cもバックアップである。分配タンク491A及び491Bの両方、ポンプ101A及び101Bの両方、並びに大域ループ111A及び111Bの両方が動作中の場合には、ポンプ101Cは、ポンプ101A及び101Bの両方に対するバックアップポンプである。別の実施形態では、ポンプ101Cは、ポンプ101A及び101Bをバックアップするだけであり、パイプは、ポンプ101Aとポンプ101Cとを備える分配ループ111Aから設けても、ポンプ101Bとポンプ101Cとを備える分配ループ111Bに対して設けてもよいが、分配ループ111A内のポンプ101Aから、分配ループ111B内のポンプ101Bまでのパイプを設けることはできないことを意味する。
混合モジュール200で作られている混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドの量が、1つ以上の大域ループで消費されている混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドの量とほぼ等しくなるように、装置20を作動させて、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを混合モジュールから分配モジュールまで、ある程度連続的且つ安定して流せるように、更に、送出モジュール100、混合モジュール200(混合している間)、分配モジュール400、及び任意の分析モジュール300において、連続的に流動及び再循環するスラリー及び/又は化学ブレンドが少なくともごく一部であるようにするのが好ましい。スラリー及び/又は化学ブレンド(特にスラリー)が移動していない停滞モジュールが存在しないのが好ましい。ライン、タンク、センサーなどを使用してない場合には、スラリー又は化学ブレンドがラインから出た後に、DIWで洗い流し、廃液流を介して、洗い流した水を破棄するのが好ましい。
1つ以上のフィルターエレメント(例えば、フィルター又はフィルター配列体)を加えて、装置内の1つ以上の位置で、スラリー若しくは化学ブレンド、又はスラリー若しくは化学ブレンドの一部をろ過して、原料スラリー若しくは化学成分(単数又は複数)に存在するか、又は本発明の装置内でスラリー若しくは化学成分を混合若しくは移動させたために、スラリー又は化学ブレンドに形成される大きい粒子を、スラリー又は化学ブレンドから除去することが可能且つ有益である。フィルターエレメントであって、そのフィルターに通じるラインと、そのフィルターから通じるラインを備えるフィルターエレメントは、ライン(フィルターからの迂回がないライン)を通るスラリー又は化学ブレンドを100%ろ過するように、それらのラインの中に挿入してよい。フィルターは、使用の際、大きい粒子によって詰まることがあり、それにより、フィルターエレメントを通る流量が制限されるので、一部の実施形態では、フィルターの交換中に、スラリー又は化学ブレンドが流動し続けられるように、フィルターエレメントを迂回するためのバイパスラインを設けるのが好ましく、少なくとも2つのフィルター(又はフィルター配列体)をそれぞれ並列で設けて、1つ以上のフィルターを備える一方のフィルター又はフィルター配列体を交換中に、流動をもう一方のフィルター又はフィルター配列体に誘導できるようにするのが更に好ましい。並列フィルターは、フィルターループ内に配置してよい。送出モジュール、混合モジュール、及び分配モジュールのそれぞれに、少なくとも1つのフィルター、フィルター配列体、並列フィルター、又は並列フィルター配列体を有するのが好ましい。大域ループに、少なくとも1つのフィルター、フィルター配列体、並列フィルター、又は並列フィルター配列体(フィルターループ内、好ましくはツールの上流に配置してよい)を有するのが好ましい。そのフィルターエレメントは、ツールの上流の大域ループ内を流れる混合スラリー又は混合化学ブレンドの大半又は全部をろ過するのが好ましい。
圧力センサーを用いて、フィルター(エレメント、例えばフィルター配列体)の上流又は下流の圧力を測定して、流動を第1のフィルター(又はその他のフィルターエレメント、例えば1つ以上のフィルターからなる配列体)並びに付随のパイプ及び弁から、第2のフィルター(又はその他のフィルターエレメント、例えば1つ以上のフィルターからなる配列体)並びにその不随のパイプ及び弁に誘導すべき時点、あるいは、並列フィルターが設けられていない場合には、バイパスパイプに通すべき時点を割り出すことができる。並列フィルターの場合には、圧力センサーは、本発明の装置用のコントローラーと通信して、弁を切り替えさせて、スラリー又は化学ブレンドを第1のフィルター(第1のフィルターエレメント、例えば1つ以上のフィルターからなる配列体)から第2のフィルター(又は第2のフィルターエレメント、例えば1つ以上のフィルターからなる配列体)に誘導することができる。スラリー及び/又は化学ブレンドの第1のフィルター(又は1つ以上のフィルターからなる配列体)への流動が停止したら、コントローラーは、フィルター(単数又は複数)を交換するように技師に信号を送信し、第2のフィルター(単数又は複数)又は第2のフィルターエレメントへの流量が制限されるまで、このプロセスを繰り返すことができる。少なくとも1つの大域ループと流体連通しているフィルター(単数若しくは複数)又はその他の1つ以上のフィルターエレメントの配置により、1つ若しくは両方の大域ループに(又は、フィルターエレメント、例えばフィルター若しくはフィルター配列体が配置されている箇所のいずれにも)、持続的なろ過作用がもたらされる。
図1Cは、1つ以上のフィルター、具体的には、1つ以上のフィルターからなる並列配列体430及び431を備える分配モジュール400の一実施形態を示している。図示されている実施形態では、スラリー又は化学ブレンドを供給源から、この実施形態では分配タンクから、1つ以上のフィルターに通すとともに、スラリー又は化学ブレンドを供給源に、この実施形態では分配タンクに返送するフィルターパイプループを備える別のフィルターループを分配タンクは備える。このフィルターループ内のパイプは、本発明の装置内の他のいずれのループ又はパイプからも独立していてよい。スラリー又は化学ブレンドを分配タンク(供給源)から1つ以上のフィルター又はフィルター配列体に流すとともに、分配タンク(供給源)に返送するポンプをフィルターループが備えるのが好ましい。フィルターループは、分配タンク(供給源)を、1つ以上のフィルター又はフィルター配列体に通じるポンプに連結するパイプを備える。このポンプは、装置20の残りの部分から独立していて、単に、スラリー又は化学ブレンドを供給源からフィルターループに圧送するとともに、返送パイプを介して供給源又は供給源の近くに戻すのが好ましい。この実施形態では、スラリーは、分配モジュールから取り出すとともに、分配モジュールに返送する。分配タンクから取り出して、分配タンク若しくは大域ループに戻すことも、大域ループから取り出して、大域ループ若しくは分配タンクに戻すこともできる。フィルターループは、2つ以上のフィルター又は2つ以上のフィルターからなる配列体と、フィルター交換時の際に、第1のフィルター又はフィルター配列体から第2のフィルター又はフィルター配列体に切り換えるための適切な弁、センサー、及びパイプを備えるのが好ましい。
分配タンク491A内のスラリー又は化学ブレンドをろ過するのが望ましい場合には、フィルターループ700によってろ過する。フィルターループ700は、スラリー供給源又は化学ブレンド供給源(この実施形態では分配タンク491A)と、ポンプ101Dと、1つ以上のフィルター430、431と、パイプと、任意の弁と、任意の圧力センサーとを備える。フィルターループ700内でスラリー又は化学ブレンドをろ過するためには、ポンプ101Dを作動させ、ライン91A内の任意の弁(図示なし)、及び/又はライン75A内の任意の弁(図示なし)を調節して、スラリー又は化学ブレンドが、ライン91Aに入って、ポンプ101D、ライン92、ライン93、第1のフィルター配列体430、ライン94、ライン97、タンク返送ライン98を通って、分配タンク491Aに戻るようにできる。図示されている実施形態では、(a)フィルターが経年的限界を超えて、フィルター配列体を交換するか、(b)分配タンクから大域ループに送出するスラリー又は化学ブレンドの量を増やす必要性が生じたとともに、スラリー又は化学ブレンドをフィルターループと大域ループに誘導し続けるには、分配タンク内のスラリー又は化学ブレンドが充分ではないか、(c)圧力センサー(図示なし)が、ライン93内の圧力の増大を検知し、コントローラーが、スラリー又は化学ブレンドの流動を第1のフィルター配列体430から第2のフィルター配列体431に切り換えるか、又は(d)液体粒子計数器が規格外であり、フィルター交換が必要となる事態のうちの1つ以上が生じるまで、フィルターループ700内のフィルター430を通るスラリー又は化学ブレンドの流動は、上記のように継続することになる。ライン93の弁を開状態から閉状態に切り換え、ライン95の弁を閉状態から開状態に切り換えることによって、流動をライン93からライン95に切り換える。続いて、ポンプ101Dの作用により、スラリー又は化学ブレンドをライン95から第2のフィルター配列体431に続いて、ライン96に流し、返送ライン98を介して分配タンク491Aに返送する。上記の(a)、(b)、及び(d)の事態の少なくとも1つが生じるか、又は(e)第2のフィルター配列体431内のフィルターが詰まりつつあり、交換する必要があることをライン95内の圧力センサーが検知するという事態が生じ、ライン93内の弁を閉状態から開状態に切り換え、ライン95内の弁を開状態から閉状態に切り換え、スラリー又は化学ブレンドの流動を第1のフィルター配列体430に切り換えるまで、ろ過は、フィルターループ700内で第2のフィルター配列体431によって継続することになる。上記の弁の交換は、手動で行っても、スラリー又は化学ブレンド供給装置用のコントローラー(図示なし)によって自動的に行ってもよい。
フィルターループ700については、分配タンク491Aであるスラリー供給源又は化学ブレンド供給源とともに説明した。スラリー供給源又は化学ブレンド供給源が、図1Cに示されている第2の分配タンク491Bである場合、ポンプ101Dが、ライン91Bを介して、スラリー又は化学ブレンドを第2の分配タンク491Bから取り出す点を除き、フィルターループ700は同じように動作する。ライン91A内の(弁(図示なし)を開状態から閉状態に切り換え、91B内の弁(図示なし)を閉状態から開状態に切り換え、スラリー又は化学ブレンドを第2の分配タンク491Bからポンプ101Dを通して、残りのフィルターループ700に流さなければならなくなる。フィルターループは、分配タンク491Bから送られたスラリー又は化学ブレンドの場合、(返送ライン98の代わりに)返送ライン99がスラリー又は化学ブレンドを分配タンク491Bに返送する点を除き、上記のとおりに動作することになる。代替的実施形態では、両方の分配タンクを同時に用いる必要がある場合、図1Cに示されているフィルターループ700(第1の分配タンク491Aが使用することになる)と同様に、第2の分配タンク491B用に、第2のフィルターループを設けることができる。
分配タンクのいずれか又は両方が動作している場合、いずれか又は両方の分配タンクは、スラリー及び/又は化学ブレンドをフィルターループ700、及び/又は大域ループ111A、111Bに供給できる。分配タンクのいずれか又は両方は、スラリー(同じスラリー若しくは2つの異なるスラリー)、スラリーと化学ブレンド若しくは2つの異なる化学ブレンド、又は同じ化学ブレンドをフィルターループといずれか又は両方の大域ループに同時に供給できる。分配タンク491Aの場合、ライン91A及び75A内の弁(図示なし)を設定又は制御して、ライン74A内のスラリー又は化学ブレンドの一部が、ポンプ101Dの作用によって、(連続的に、半連続的に、又はいずれかの所望の間隔で)フィルターループ700を流れ、ライン74A内の残りのスラリー又は化学ブレンドが、ポンプ101Aの作用によって、連続的に大域ループ111Aを流れるようにできる。あるいは、分配タンクのいずれか又は両方は、あるいは、スラリー又は化学ブレンドをフィルターループに供給できる。分配タンク491Aの場合、ライン91A及び75A内の弁(図示なし)を設定又は制御して、ライン74A内の全てのスラリー若しくは化学ブレンドが、ポンプ101Dの作用によって、フィルターループ700を流れるか、又はライン74A内の全てのスラリー若しくは化学ブレンドが、ポンプ101Aの作用によって、大域ループ111Aを流れるようにできる。一部の実施形態では、大域ループに流す前に、一部のスラリー又は化学ブレンドのみをろ過することになる。あるいは、別の実施形態では、大域ループに送る前に、全てのスラリー又は化学ブレンドをろ過することになる。好ましい実施形態では、スラリー又は化学ブレンドを大域ループに供給しているとともに、同時に、スラリー又は化学ブレンドの一部をフィルターループに供給する分配タンクに、混合スラリー又は混合化学ブレンドを供給する。分配タンクから送られるスラリー又は化学ブレンドの一部を同時にろ過する場合、同時に、大域ループに供給してから、ポンプで大域ループに送る前に、統計量のスラリー又は化学ブレンドのみをろ過することになる。統計量は、フィルターに誘導するスラリー又は化学ブレンドの割り当てに基づき、増減することができる。
分配タンク内のスラリー若しくは化学ブレンド又はその一部に、大きい粒子又は凝集体が存在する場合、スラリー若しくは化学ブレンド又はその一部から、その大きい粒子又は凝集体を連続的に除去するように、スラリー又は化学ブレンドがフィルターループ700を通る流動は、連続的にできる。
代替的実施形態では、パイプ97は、好ましくはポンプ101の吸引側で、大域ループに戻すことができる。
供給源が分配タンクである場合のフィルターループ700について説明してきたが、スラリー又は化学ブレンドを装置内の他の部分でろ過するように、代替的供給源を用いるフィルターループを設けるのも有益であろう。例えば、フィルターループは、スラリー供給容器又はデイタンクを供給源(送出モジュールの一部)として用いるものも有益であろう。スラリー又は化学ブレンドは、時間の経過とともに分解したり、及び/又は装置中の移動(混合及び空気接触)によって分解したりする可能性があるので、2つ以上のモジュール、例えば、送出モジュールと分配モジュール、混合モジュールと分配モジュール、送出モジュールと混合モジュール、又は送出モジュールと、混合モジュールと、分配モジュールで、ろ過を行うのが好ましい。更に、上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、分析モジュールもフィルターループを有してよい。送出モジュールと、分配モジュールと、所望により混合モジュールで、混合モジュールと分配モジュールで、又は上記モジュールのいずれかの組み合わせで、少なくとも1つのフィルターと、ポンプと、弁と、パイプとを備える独立したフィルターループを設けるのが好ましい。
図6は、大域ループと、ポンプと、1つ以上のフィルターと、スラリー又は化学ブレンド供給ラインとを備える分配モジュール400の代替的実施形態を示している。分配タンク491には、供給ライン72(混合モジュール300からつながっていてよい)を介して、混合スラリー又は混合化学ブレンドを供給する。分配タンク491は、ポンプ101の作用によって、混合スラリー又は混合化学ブレンドを大域ループ111に供給する。大域ループ111は、1つ以上のCMP又はその他のツール(図示なし)に供給を行い、大域ループ内には、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを分配タンク491に返送する前に、スラリー及び/又は化学ブレンドをろ過するフィルター配列体432がある。フィルターエレメント又はフィルター配列体を大域ループに加えると、特に、フィルター又はフィルター配列体をCMP又はその他のツールの上流に設けた場合、スラリー又は化学ブレンドがCMP又はその他のツールで使われる前に、全てのスラリー又は化学ブレンドがろ過されるとともに、CMP又はその他のツールの近くでろ過されることになるという利点が得られる。1対のフィルター又はフィルター配列体(フィルターループ内にあってよい)を設けるのが好ましく、この1対のフィルター又はフィルター配列体は、並列で配置されているのが好ましく、上記のように、必要に応じて、第1のフィルター又はフィルター配列体から第2のフィルター又はフィルター配列体に切り換えることができる。第1のフィルター又はフィルター配列体から第2のフィルター又はフィルター配列体へのこの切り換えは、フィルター切り換えと称することもある。
図17は、混合モジュールと分配モジュールとを備える本発明のスラリー及び/又は化学混合物装置の別の実施形態を示している。分配モジュールの一部のみが図17に示されている。図示されているように、分配モジュールは、分配タンクを備える。大抵の場合、代替的実施形態で用いられているのと同じ又は同様の数字を図17で用いた。本発明の方法及び装置の別の実施形態では、混合スラリー又は混合化学ブレンドの作製に用いる全ての成分流を含む単一のパイプとなるまで、複数の成分流を通すパイプの数を減少させていくことによって、成分を少なくとも部分的に混合する。したがって、例えば、第1の成分パイプを流れる第1の成分と、第2の成分パイプを流れる第2の成分と、第3の成分パイプを流れる第3の成分とを有する混合モジュールの場合、第1及び第2の成分パイプが第1の合流パイプに流入でき、続いて、第1の合流パイプと第3の成分パイプが、第2の合流パイプに流入できる。第1、第2、第3、及び第4の成分パイプを流れる4つの成分を有する例の場合、第1及び第2の成分パイプが第1の合流パイプに流入でき、第1の合流パイプ、第3の成分パイプ、及び第4の成分パイプから選択してよい2つのパイプが、第2の合流パイプに流入し、第2の合流パイプと残りのパイプを合流させてよい。5つ以上の成分の場合には、もう1つの成分パイプを混合モジュールに加えて、同じプロセスを繰り返してよい。
図17に示されているように、混合モジュール(いずれかの混合モジュール)は、一部若しくは完全混合スラリー又は一部若しくは完全混合化学ブレンドを含むラインに、1つ以上のスタティックミキサーを備えてよい。流量は、成分送出ラインで、流量コントローラーを用いて制御する。図17に示されているように、混合モジュール200は、スラリー又は化学ブレンドを形成させるのに用いる3つの成分用のラインを備える。成分Aはライン210を介して、成分Bはライン211を介して、成分Cはライン212を介して、混合モジュール200に、典型的には、製造工場の化学物質一括供給部、又は混合スラリーを作製する場合には、送出モジュールから流入する。あるいは、化学物質又はその他の成分をドラムから供給できる。水若しくは化学物質を圧送したり、又は別の高圧供給源若しくは重力によって供給したりできる。化学物質A用のライン210、化学物質B用のライン211、化学物質C用のライン212はそれぞれ、A及びBという符号の付されたラインであって、下記のように、その成分送出ラインと流体連通しているラインのいずれか又は両方に流入してよい(成分送出ライン210は、ライン210A及び210Bと流体連通しており、成分送出ライン211は、ライン211A及び211Bと流体連通しており、成分送出ライン212は、ライン212A及び212Bと流体連通している)。ライン212Aは流量コントローラー262Aを、ライン210Aは流量コントローラー260Aを、ライン211Aは流量コントローラー261Aをそれぞれ、その中に有する。図17に示されているように、装置20の一部である混合モジュール200は、別の流量コントローラー260Bを有する任意の予備ライン210Bと、別の流量コントローラー261Bを有する任意の予備ライン211Bと、別の流量コントローラー262Bを有する任意の予備ライン212Bとを備える。Bの符号が付されているパイプ及びその中の流量コントローラーは、ライン212A、210A、及び211Aのうちの1つ以上、並びに/又は流量コントローラー262A、260A、及び261Aのうちの1つ以上に問題がある際に用いてよい。混合モジュールのAの部分とBの部分は、別の混合系、すなわち混合系A及び混合系Bと称してよい。一実施形態では、混合モジュール200の部分のうち、混合モジュールにおいて数字の後にBが付された部分は、混合モジュールにおけるバックアップ(予備)混合系Bの部分である。図17に示されている実施形態については、Aで識別される部分(混合系A)を通る流動を説明していくが、混合モジュールのBの部分も同じように動作するとともに、この実施形態におけるAの部分の説明に従って、同時に又はバックアップとして使用できることが分かる。A及びBのライン内の弁(図示なし)を開閉又は部分的に開閉して、成分流を、Aの符号が付された部分及び/又はBの符号が付された部分に誘導することになる。弁を開閉するとともに、Aの符号が付された混合系又はBの符号が付された混合系を用いて、スラリー又は化学ブレンドを混合するのが好ましい。
流量コントローラー261A、260A、及び262Aは、図1B、図3、及び図4を参照しながら上で説明したように動作する。図17に示されている実施形態では、ライン212A及び211Aは、各ライン内の流量コントローラーを出た後、成分Cと成分Bとを含む一部混合スラリー流又は一部混合化学物質流を形成させるライン214に合流し、ライン214は、流量コントローラー260Aを出た後のライン210Aと合流して、成分Aと、成分Bと、成分Cとを含む混合スラリー流又は混合化学ブレンド流を形成させるライン215に入る。続いて、成分Aと、成分Bと、成分Cとを含む混合流は、元々ライン210A、211A、及び212Aに入っていた成分を混合するためのスタティックミキサー241に入る。
代替的実施形態では、複数のスタティックミキサーを用いて、例えば、ライン210A内の成分Aの流動を流動214と合流させる前に、ライン214内の一部混合化学ブレンド(成分Bと成分Cとを含む)を混合できる。
図17に示されている実施形態では、ミキサー241から出た、ライン218内のスラリー又は化学ブレンド(混合済みの成分A、B、及びCを含む)は、任意のフィルター265を通る。このフィルターは、混合により生じる、成分間のいずれかの化学反応によって形成され得るいずれかの粒子、又は別段の、典型的には高純度の成分流A、B、及びCのうちの1つに、不純物として存在していたいずれかの粒子を回収する目的で設けられている。あるいは、直列又は並列の配置であることができる1つ以上のフィルター配列体を設けることができ、及び/又は1つ以上のフィルター配列体は、上記のいずれかの他のモジュール又は実施形態で用いるいずれかのフィルターエレメントについて上で説明したようなフィルターループ内にあってもよい。本発明の装置が、化学ブレンドのみを供給する場合には、ポアサイズが減少していく直列の2つ以上のフィルターが好ましい。
フィルターループを含むフィルターエレメントは、送出モジュール、混合モジュール、分析モジュール、及び分配モジュールのうちの1つ以上で用いても、本発明のいずれかの実施形態におけるいずれかのパイプに連結させてもよい。
スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20は、フィルターエレメント265の後に、フィルターエレメントと流体連通している任意の分析モジュール310を備えてよく、分析モジュール310には、フィルターから出たスラリー又は化学ブレンドが流入する。図示されているように、ライン70は、フィルターモジュールから出たスラリー又は化学ブレンドを分析モジュール310に連結及び運搬する。分析モジュールから出たスラリー又は化学ブレンドは、ライン71を介して、分配タンク491に流入する。分析モジュールの実施形態については上に詳述されており、ここでは説明を繰り返さない。代替的実施形態では、分析モジュールは、上記の代わりに、又は上記に加えて、分配タンク491の下流に配置してもよく、スラリー又は化学ブレンドを使用する地点(半導体製造工場の洗浄ツールなどのツール、又は別のスラリー供給装置などの別のスラリー若しくは化学ブレンド混合装置であってよい)に送達する前に、スラリー又は化学ブレンドを分析してもよい。分析モジュールは、必要に応じて、スラリー流若しくは化学ブレンド流の全部若しくは一部(ごく一部であってもよい)を受け入れて分析してよく、又は、一部のスラリー又は化学ブレンドでは、分析モジュールは、所望に応じて迂回させてもよい。フィルター及び分析モジュールの位置は、所望に応じて入れ換えてもよく、スラリー又は化学ブレンドを分析すべきであると分析モジュールによるスラリーの分析によって示されない場合は、フィルターエレメントを迂回してもよく、分析すべきと示された場合には、スラリーは、弁(図示なし)を開閉することによって、コントローラーによってフィルターエレメントに誘導して、フィルターエレメントによってろ過することになることに留意されたい。
この実施形態では、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置20は、化学ブレンドをタンク491に投入する手段を更に備えてよい。図示されているように、パイプ210Dが成分A用に、パイプ211Dが成分B用に、パイプ212Dが成分C用に設けられている。例えば、分配タンク内にあるスラリー又は化学ブレンドに、1つ以上の化学成分を投入する必要があると作業者、分析モジュールの一部である1つ以上の分析装置、又はアルゴリズム(時間に基づくものであってよい)が判断した場合、パイプ210D、211D、及び212Dに連結している1つ以上の対応する三方弁210V、211V及び/又は212Vを開くことによって、パイプ210D、211D、及び212Dの1つ以上に、各成分(単数又は複数)を流入させることができる。図17に示されている実施形態では、投入を行いながら、供給装置用の統括コントローラーが、1つ以上の流量コントローラー260A(若しくは260B)、261A(若しくは261B)、及び/又は262A(若しくは262B)を通る成分(単数又は複数)の流動を調節して、分配タンクに投入するために、その成分(単数又は複数)のみが分配タンク491に流れるようにできる。1つ以上の成分の流動を停止させてもよい。投入工程のために、流量コントローラー260A(若しくは260B)、261A(若しくは261B)、及び/又は262A(若しくは262B)によって測定する1つ以上の成分の流動が終わるまで、混合モジュールでの混合を一時的に中止するのが好ましい。上記の投入は、集計ソフウェアを用いるコントローラーによって調節して、分配タンクに投入される所望の成分又は成分の総量を供給してよい。化学ブレンドの成分の1つ以上の保存寿命が比較的短い場合、投入手段を設けるのが特に望ましい。加えて、分配タンクへの投入は、大域ループ(図示なし)において混合後又は運搬後に、分析モジュール310で分析したスラリー又は化学ブレンドの分析結果に応じたものであってよい。分析モジュール310は、サンプルポート及びチューブ、又は上記のようなループを介して、分析用のスラリー又は化学ブレンドを受け入れてよい。(別の実施形態では、パイプ210D、211D、及び212Dは、特に、流量コントローラー260A、261A、及び262Aの上流にある場合、別の流量コントローラー(図示なし)を備えてもよい。)
図17に示されているスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置の実施形態には、サンプル室599も設けられている。サンプル室については、図5を参照しながら説明してあり、唯一の違いは、弁542(上で説明されているが、図5には示されていない)が、図17のライン598内に示されている点である。それ以外は、上記の説明を全て当てはめることができる。
図17に示されている実施形態では、成分の1つ以上が強酸又は強塩基(pHが低く及び/又は高い)の場合、反応性が最も高い成分を、反応性が最も低い成分と混合するのが好ましい。すなわち、典型的には、強酸又は強塩基のいずれかはまず、水、非反応性希釈剤、又は非反応性溶剤と合流させなければならない。この方法では、反応性が最も高い成分は、一部混合スラリー若しくは一部混合化学ブレンドを作製する目的、又は完全混合スラリー若しくは完全混合化学ブレンドを作製する目的で加えられる次の成分と合流させる前に、希釈することになる。したがって、図17に示されているように、水、非反応性希釈剤、又は非反応性溶剤を混合モジュール200に流動Bとして導くのが好ましい。合流させる他の成分が2つある場合、典型的には、流動Cの反応性が最も高くなり、流動Aの反応性は流動Cよりも低くなる。スラリーを混合する場合、原料スラリーは典型的には、流動A又はCである。
図18は、混合モジュールの一部の代替的実施形態を示しており、成分A用のライン210、成分B用のライン211、及び成分C用のライン212を備える3つの個々の成分流が示されており、成分A、B、及びCは、スプリットミキサー600に流入及び合流する。(図示されているスプリットミキサーは、他の図に示されている段階的混合又はポンプ(動的)混合を用いる混合系の代わりに用いる。代替的実施形態では、段階的混合又はポンプ混合に加えて、スプリットミキサーを用いることができる。)スプリットミキサーによって混合する成分Aの量は流量コントローラー260によって、スプリットミキサーによって混合する成分Bの量は流量コントローラー261によって、スプリットミキサーによって混合する成分Cの量は流量コントローラー262によって制御する。スプリットミキサー600は所望により、1つ以上のスタティックミキサー241と、合流する各成分流用の1つ以上の送出パイプであって、受け入れパイプ220に連結しているパイプ(図では、パイプ210、211、及び212)とを備え、その受け入れパイプ220は、(図示されているように)その受け入れパイプの相対する端部で、少なくとも2つのスプリットパイプ(32A及び32Cの符号が付されている)に連結していて、成分のスプリットミキサーへの流動が、その少なくとも2つのスプリットパイプに分かれるようになっており、その少なくとも2つのスプリットパイプは、連結パイプ218で合流又は最終的に再連結し、再連結パイプ218では、全ての成分が、混合スラリー又は混合化学ブレンドとして存在する。1つ以上のスプリットパイプ32A及び32Cは、1つ以上のスタティックミキサー241を備えてよい。送出パイプ210、211、212、及び受け入れパイプ220は、T字型コネクターとして示されているコネクター222を介して連結してよい。迅速に高濃度で混合した場合に、1つ以上の成分が、1つ以上の成分との反応性を有し得るか、又は潜在的に、1つ以上の成分から悪影響を受けるとともに、成分のうちの1つが、反応性成分のいずれかとの反応性を有さないときには、スプリットミキサー600を用いるのが好ましい。この実施形態では、反応性が最も小さい成分(成分Bとして示されている)を1つ以上の反応性成分(成分A及びCとして示されている)の間に入れて、成分Bの流動が、スプリットパイプ32A及び32Cに分かれるとともに、反応性成分A及びCのそれぞれをスプリットパイプ32A及び32Cのそれぞれにおいて希釈するようにできる。典型的には、成分Bは、水又は非反応性液体希釈剤である。スプリットパイプ32A及び32Cのそれぞれに入る成分Bの流動の量及び比率は、スプリットミキサー、パイプ内のいずれかの流動誘導部(存在する場合)、及び/又はコネクターに流入する成分の相対流速(コネクターの形及びパイプサイズを含む)によって決まることになる。図18に示されている実施形態では、スプリットミキサーを用いて、成分Aの大半(全部でない場合)が、成分Bの一部とともにパイプ32Aを通り、成分Cの大半(全部でない場合)が、スプリットミキサー600に流入する残りの成分Bとともに、パイプ32Cを通るようにできる。スプリットパイプ32A及び32Cのそれぞれに入る成分A、B、及びCのそれぞれの流速は、スプリットミキサー内のパイプのサイズを調節するか、又はパイプ若しくは流動コネクターに流動誘導部を加えることによって調節でき、この流動誘導部は、T字型コネクターの代わりに、例えばY字型コネクターを用いて、成分流をスプリットミキサーに誘導する角度を変えることを含むことができる。流動誘導部の他の例としては、弁、例えば逆止弁、又は同種のもののように、パイプにおいていずれかのタイプの制限を加えて、パイプ内の流動を制限するか、又は流動の方向を変化させるものが挙げられる。パイプ32A及び32C内の流動のいずれも、スタティックミキサーによって混合し、これらの流動は、パイプ32A及び32Cに取り付けられているとともに、パイプ32A及び32Cの中身を再連結パイプ218に合流させる連結部222で合流及び混合することになる。再連結パイプ218内の流動は、混合スラリー又は混合化学ブレンドである。4つ以上の成分を混合する代替的実施形態(図示なし)では、成分流のうちの2つをスプリットミキサーの上流又は下流で合流させる場合には、上記のスプリットミキサーをそのまま用いることができる。あるいは、別の送出パイプをスプリットミキサーに加えて、4つの送出パイプをパイプ220又はスプリットパイプ32A及び32Cの1つ若しくは両方に設けることができる。パイプを通る期待流量又は所望の流量に応じて、パイプのサイズ設定を行うか、又は逆止弁をスプリットミキサー600に設けて、所望の混合及び流量を実現できる。スプリットミキサーは、図18では、長方形をしたものとして示されているが、少なくとも第1の成分流が、少なくとも2つの流動に分かれるとともに、第1の成分流の少なくとも第1の部分を第2の成分流の少なくとも一部(好ましくは少なくとも大半)と混合し、好ましくは同時に、第1の成分流の第2の部分を第3の成分流の少なくとも一部(好ましくは少なくとも大半)と混合する限りは、スプリットミキサーは、長方形、菱形、曲線形(例えば、受け入れパイプが、画定された端部を有さなくてよいとともに、受け入れパイプを曲げて、スプリットパイプ(隣接し合っているとともに、コネクターから再連結パイプにつながっていてよい)につながるようにしてよいことを意味する)、又はいずれかの所望の形であることができる。
分配モジュール400に流れるとともに、図17に示されているように、任意のフィルターエレメント265及び/又は任意の分析モジュール310を通ってよい混合スラリー又は混合化学ブレンド(又はその一部若しくはサンプルが、任意のフィルターエレメント265及び/又は任意の分析モジュール310を通ってよい)を、図18におけるライン218は含む。図17に示されているように、化学ブレンド流又は混合スラリー流の全てをフィルターエレメント265でろ過し、化学ブレンド流又は混合スラリー流の全てを分析モジュール310で分析する。あるいは、混合スラリー流若しくは化学ブレンド流のサンプルのみを分析モジュールで分析し、及び/又は混合スラリー流若しくは化学ブレンド流の一部のみをフィルターエレメント265によってろ過する。代替的実施形態では、化学ブレンド又は混合スラリーを分配モジュール、フィルターエレメント、及び/又は分析モジュールの1つ以上に運ぶためにポンプが必要な場合、ライン218は、混合モジュールポンプと連結してよい。
図19は、他のモジュール(混合モジュール、分析モジュール、及び/若しくは送出モジュール)又は本発明の装置内の要素のいずれかと組み合わせて用いることができる本発明の分配モジュールの別の実施形態を示している。図19に示されているように、ライン71を介して、スラリー又は化学ブレンドを混合モジュールから、分配タンク491を備える分配モジュール400に運ぶ。他の実施形態と同様に、ライン71は、混合モジュール、分析モジュール、混合モジュール若しくは分析モジュールのいずれかの前後のフィルターエレメント、又は分析モジュール及びフィルターエレメントのいずれか若しくは両方のためのバイパスラインから直接連結して、これらからスラリーを直接運んでよい。分配モジュール400は、1つ以上の分配タンク(図示されているようなもの、及び/又は上記の実施形態で説明したもの)を備えてよい。図19に示されているように、分配モジュール400は、1つ以上の分配タンク(図には、分配タンク491が1つ示されている)と、分配タンク491によって供給を受ける少なくとも1つの大域ループ(図には、2つの大域ループ111A及び111Bが示されている)とを備える。加えて、この分配モジュール400は、少なくとも1つの圧力容器エレメント(2つの圧力容器エレメント920A及び920Bが示されている)を備え、各圧力容器エレメントは、分配タンク491と、大域ループ111A又は111Bのうちの1つと流体連通している。分配モジュール400は、1つ以上のフィルターエレメントを更に備えてよい。図示されているように、各圧力容器エレメントの下流に、2つのフィルターエレメント265A、265Bがある。各大域ループは、少なくとも1つのフィルターエレメントを備える。加えて、分配モジュール400は、少なくとも1つのポンプを備え、図示されているように、各圧力容器エレメント920A及び920Bは、その圧力容器エレメントと流体連通しているとともに、スラリー又は化学ブレンドを分配タンク491から圧力容器エレメント920A又は920Bに運ぶ少なくとも1つのポンプ101A、101Bを有する。代替的実施形態では、少なくとも1つの弁又は2つ以上の弁と、スラリー又は化学ブレンドを1つ又は2つ以上の圧力容器エレメントに運ぶための付随のパイプとを加えた状態で、1つのポンプを用いることができる。更に、別の代替的実施形態では、1つの圧力容器エレメント920Aは、混合スラリー又は混合化学ブレンドを1つ以上の大域ループに運ぶことができるが、好ましい態様には、2つの圧力容器エレメントがあり、その各圧力容器エレメントは、その圧力容器エレメントと流体連通している少なくとも1つのポンプを有する。これに加えて、又はこの代わりに、2つ以上の圧力容器エレメントは、単一の大域ループに供給を行うことができる。その実施形態では、圧力容器エレメント920A、920Bはそれぞれ、同じ大域ループに連結することになり、この大域ループは、その大域ループにおいて、圧力容器エレメントの下流に、少なくとも1つのフィルターエレメントと、少なくとも1つの流量発信機とを備えるのが好ましい。圧力容器エレメント920A、920Bは、同時又は交互に、同じ大域ループに供給を行うことができる。あるいは、1つの圧力容器エレメントは、他方の圧力容器エレメントが機能しなくなった場合のために、バックアップ目的のみで用いることができる。上述した実施形態におけるように、Bの符号が付されたポンプ、圧力容器エレメント、及び大域ループは、Aの符号が付された部分のバックアップとして設けてもよく、不具合が生じた場合のみに使用することになる。代替的実施形態では、A及びBの符号が付された部分を同時に用いて、2つの異なる大域ループから2つの異なるツール一式若しくは同じツール一式に供給を行うか、又は両方の圧力容器エレメントを順次に用いて、同じ大域ループに供給を行うことになる。
図19に示されているように、分配モジュールは、圧力容器エレメント920Aと加圧空気又は不活性ガス供給源992との間に連結部(パイプ)を備え、圧力容器エレメント920Aと加圧空気又は不活性ガス供給源との間のパイプには、圧力調整器991Aが配置されている。圧力調整器は、電子式圧力調整器であってよい。圧力調整器は、圧力容器986A及び987A内の圧力を加圧空気又は不活性ガス供給源992の圧力以下、好ましくは、加圧空気又は不活性ガス供給源992の圧力未満に保つ。圧力容器エレメントの1つ以上の圧力容器に供給を行うポンプは、スラリー又は化学ブレンドを、圧力容器内の圧力よりも高い圧力で押し入れて、スラリー又は化学ブレンドが、圧力容器に流入できるように選択する。圧力容器エレメントに圧送される圧送スラリー又は化学ブレンドに対して、ポンプの作用により、不均一又は不安定な(パルス状の)圧力が加わっても、圧力調整器の作用によって、圧力容器エレメント(の1つ以上の圧力容器)内の圧力を実質的に安定した圧力に保つことになる。換言すると、圧力調整器991Aを用いて圧力を調節して、圧力容器エレメントの1つ以上の圧力容器内の圧力を、圧力容器エレメントにおける所望の範囲内の安定した圧力に保つ。好ましい実施形態では、圧力容器エレメントによって大域ループに連続的に供給を行いながら、圧力容器エレメントと流体連通しているポンプが、圧力容器エレメントに、スラリー又は化学ブレンドを連続的に供給し、圧力調整器が、圧力容器エレメント内の圧力を安定した圧力に連続的に保持するので、大域ループへのスラリー又は化学ブレンドの供給が連続的且つ実質的に安定した流速で行われる。
混合スラリー又は混合化学ブレンドをポンプ101A及び/又は101Bのいずれか又は両方によって1つ以上の圧力容器エレメントに圧送する速度は典型的には、スラリー又は化学ブレンドが1つ以上の圧力容器エレメントから出て、1つ以上の大域ループに入る速度によって判断する。両方の圧力容器エレメントによって両方の大域ループに同時に供給する場合、分配タンクと、付随のポンプ及びパイプは、両方の大域ループに同時に供給できる大きさにできる。代替的実施形態では、両方の圧力容器エレメントに、順次に供給してよく、分配タンク、ポンプ、及びパイプは、その動作レベルに合った大きさにできる。スラリー又は化学ブレンドの大域ループへの流速は、圧力容器エレメントにおいて(圧力調整器によって)圧力を調整することによって調節できる。流速を上昇させるには、1つ又は両方の圧力容器エレメント内の圧力を上昇させることができ、流速を低下させるには、この圧力を低下させることができる。
他の実施形態と同様、図19の分配モジュールでは、混合スラリー又は混合化学ブレンドは、分配タンク491に流入して、所定の最低液位まで充填され(液位センサー939(超音波液位センサーであってよい)によって測定)、分配タンク491が、スラリー又は化学ブレンドを大域ループの少なくとも1つに供給できる状態にある旨を、液位センサー939がコントローラー(図示なし)に伝達する。コントローラーは、事前のプログラミング又は技師による入力によって、1つ又は両方の大域ループに供給すべきか、何をベースにして供給すべきか既に把握している。1つの大域ループに供給する場合、コントローラーは、信号を弁931A及び931Bの両方に送信して、一方が閉じるように、もう一方が開くように誘導するとともに、信号を1つのポンプ101A又は101Bに送信して、スラリー又は化学ブレンドの圧送を開始させる。(動作中のポンプと、開いた弁は、A又はBの符号の付された同じパイプラインに位置することになる。)例えば、大域ループ111Aに供給する場合、弁931Bを閉じ(又は閉じたままにし)、ポンプ101Bをアイドル状態にし(又はアイドル状態のままにし)、弁931Aを開くか、又は開いたままにし、ポンプ101Aが、スラリー又は化学ブレンドを圧力容器エレメント920Aに圧送する。ポンプ101Aは圧送中、ライン74に連結しているタンク出口開口727を介して、スラリー又は化学ブレンドを分配タンク491から取り出し、パイプ連結部930、弁931A、ポンプ101Aに通して、スラリー又は化学ブレンドを(圧力容器エレメント920Aよりも高い圧力で、パイプ76Aから圧力容器エレメント920Aに押し入れる。圧力容器エレメント920Aは、1つ、2つ、又は3つ以上の圧力容器を備え、図には、2つの圧力容器986A及び987Aが示されている。圧力容器エレメント920Aは、圧力容器986A及び987Aと、加圧空気又は不活性ガス供給源992に連結するパイプ972とを連結させるとともに、流体連通させるパイプ973及び974を更に備える。(一部の実施形態では、加圧不活性ガス供給源が好ましいか、又は必要となる。)パイプ972Aは、加圧空気又は不活性ガス供給源992と、圧力容器エレメント920Aの圧力容器986A及び987Aとの連結部を制御する圧力調整器991Aを備える。この(電子式)圧力調整器991Aを用いて、各圧力容器エレメント920Aにおいて圧力を所望の範囲内に保持する。
ポンプ101Aを作動中、スラリー又は化学ブレンドは、圧力容器986A及び987Aに運ばれる。ポンプ101Aは、圧力容器986A及び987A内の調節済み圧力よりも高い圧力をもたらすことができる。このポンプは、いずれの種類のポンプ、例えば、上述したようなダイヤフラムポンプ又は遠心ポンプであることもできる。この実施形態では、ダイヤフラムが好ましい。スラリー又は化学ブレンドを圧力容器エレメント920Aの圧力容器986A、987Aに運ぶには、高い圧力が必要であるからである。高いポンプ圧力と、ダイヤフラムポンプを用いて圧力容器986A、987Aに充填することから、この実施形態の分配モジュールは、化学ブレンドに好ましい。
ポンプ101Aは、必要に応じて、そのポンプ101Aと流体連通している圧力容器(単数又は複数)(この実施形態では、圧力容器986A及び987A)に、最大流速で圧力容器986A及び987Aを空にするのに要する時間に対してある割合で(50%未満又は30%未満などで)充填できるような大きさになっているのが好ましく、例えば、1つ以上の圧力容器エレメントに供給を行うのに用いるポンプ101Aは、適切に動作している場合、圧力容器986A、987Aから取り出すよりも多いスラリー又は化学ブレンドを圧力容器986A及び987Aに常に供給できる。圧力容器986A、987Aに加圧空気又は不活性ガスが存在するとともに、ポンプ101Aと圧力容器986A、987Aとの間のラインにも、圧力調整器991Aと圧力容器986A、987Aとの間のラインにも弁がないことから、ポンプ101Aによって圧送されるスラリー又は化学ブレンドは、パイプ76A及びポンプ101Aと流体連通しているライン975及び976を介して、実質的に均等に(圧力バランスを保つように)両方の圧力容器986A及び987Aに流入することになる。圧力容器986A及び987Aの両方は、同じ圧力となる。圧力容器986A及び987Aの最大充填液位に達したら、圧力容器986Aの液位計882及び圧力容器987Aの液位計982の1つ又は両方が、コントローラー(図示なし)又はポンプ101Aと通信して、ポンプ101Aに、スラリー又は化学ブレンドの圧力容器エレメント920Aへの圧送を停止するように伝える。(分配モジュール400が両方の圧力容器エレメントを断続的に用いる(1つの圧力容器エレメントのみに充填し、大域ループへの供給を1度に行うことを意味する)実施形態では、コンピューターが、タイマーに基づき、一方の圧力容器エレメント920Aからもう一方の圧力容器エレメンントに切り換えることができる。圧力容器エレメント920Aを用いて大域ループへの供給を行っており、圧力容器エレメント920Bに切り換える時期が迫っている場合、ポンプ101Aは圧送を停止し、弁931Aを開状態から閉状態に切り換え、弁931Bを閉状態から開状態に切り換え、ポンプ101Bが、圧力容器エレメント920Aと同じように機能する圧力容器エレメント920Bに、スラリー又は化学ブレンドを分配タンク491から圧送し始める。圧力容器エレメント920Bをオンラインにする前に、大域ループに対する弁927Bを開くことによって、サンプルチューブ又はサンプルループを介して、スラリー又は化学ブレンドのサンプルを試験用の分析モジュールに送ることができ、スラリー又は化学ブレンドが規格内である場合のみに、スラリー又は化学ブレンドを圧力容器エレメント920Bから大域ループに送ることになる。圧力容器エレメント920Bから得たスラリー又は化学ブレンドを試験中、圧力容器エレメント920A用のスラリー又は化学ブレンドは、圧力容器986A及び987Aが空になるまで大域ループに送達し続ける。続いて、弁927Aを閉じ、弁927Bを開き、圧力容器エレメント920Bから出たスラリー又は化学ブレンドを大域ループに供給する。加圧空気又は不活性ガス供給源992Bと圧力容器986B及び987Bとの間のパイプと圧力調整器991Bが、圧力容器986B及び987B内のスラリー又は化学ブレンドを大域ループに流入させ、好ましくは大域ループに通すために必要な押出力を実質的に均一にする。
上述のように、一実施形態では、ポンプ101Aの圧送速度は、圧力容器エレメント920Aへのスラリー又は化学ブレンドの供給が、圧力容器エレメント920Aから供給されるスラリー又は化学ブレンドの量と同様の速度となって、ポンプ101Aが実質的に安定した速度で連続的に動作するようにできる。圧力容器エレメント920Bも、圧力容器エレメント920Aと同じように動作することができ、ポンプ101Bは、ポンプ101Aのように、(断続的な形式と比べて)連続的に動作できる。ただし、ポンプ101Bは、圧力容器エレメント920Bに供給を行う点が異なる。加えて、圧力容器エレメント920A及び920Bと、圧力容器986A、987A、986B、及び987Bにはいずれも、スラリー又は化学ブレンドを連続的に供給することができるとともに、スラリー又は化学ブレンドを連続的に抜いて、1つ以上の大域ループに供給することができる。
スラリー又は化学ブレンドは、圧力容器エレメント920Aから出ると、パイプ77Aを通じて大域ループ111Aに運ばれる。大域ループは、図示されているように、任意のフィルターエレメント265Aと、任意の流量発信機79Aとを備える。圧力容器エレメント920Aから出たスラリー又は化学ブレンドは、任意の流量センサー79Aを通って、ライン80Aに入る(これらは全て、大域ループ又は分配ループ111Aの一部である)。分配ループ111Aは、スラリー又は化学ブレンドを送達して、CMP又はその他のツール(図示なし)に供給を行う。スラリー又は化学ブレンドがツールを迂回するか、又はさもなければ、ツールによって利用されない場合、大域ループ(単数又は複数)は、大域ループ返送パイプ86Aを介して、未使用のスラリー又は化学ブレンドを分配タンク491に返送する。上記のように、大域ループの全ての部分に、動作時には、未使用のスラリー又は化学ブレンドが常に多少存在し、それらのスラリー又は化学ブレンドを分配タンク491に戻すのが好ましい。完全な分配ループ111A(又は111B)が図19には示されているわけではない。大域ループ111Aは、背圧コントローラー84Aを備える。背圧コントローラー84Aは、ライン83A内の大域ループ111Aと流体連通しているツール(図示なし)への連結部(図示なし)の下流に位置するとともに、大域ループにおいて、返送ライン86Aの近くに位置する。圧力が大域ループにおいて特定のレベルを下回ると、大域ループ内の1つ以上の背圧コントローラー84Aは、コントローラー(コンピューター、LPC)と通信する。コントローラーが、ポンプ速度101Aを上昇させて、もっと多くの化学ブレンド又はスラリーを圧力容器エレメント920Aに供給するか、及び/又は圧力調整器991Aが、圧力容器エレメント920A内の圧力を上昇させて、スラリー又は化学ブレンドの大域ループへの流動を増大させることができる。ポンプ速度、圧力調整器、及び背圧コントローラーの1つ以上を調節するこれらのフィードバック制御ループは、測定、演算、及び調節工程を連続的に、1分おきに、又はいずれかの所定の所望の間隔(1分おきよりも長くても短くてもよい)で繰り返す。背圧コントローラーと、圧力調整器及び/又はポンプ速度を連続的に又は所定の間隔で調節して、分配ループ内のあらゆる部分で、常に、スラリー又は化学ブレンドを保持する(動作中であるとともに、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを使用しているツールに供給するのに充分な量を含む)が、最大圧力を制限して、パイプが破裂しないようにする。
図19に示されている実施形態を動作させる方法の1つでは、特に、大域ループが、同じツールに供給を行うか、又はスラリー若しくは化学ブレンドを圧力容器エレメント920A若しくは920Bのいずれかから供給する大域ループ(図示なし)が1つしかない場合、Bの部分が充填されてオフラインになったら(及び/又はBの部分にあるスラリー若しくは化学ブレンドが分析モジュールに送られたら)、分配モジュールにおいてAの符号が付された部分をオンラインにでき、圧力容器986B及び987Bが充填され始めたら、Aの部分が空になるか、又は空に近くなるまで、Bの部分は、スタンバイ状態で待機できる。圧力容器エレメントを交互(オン・オフ)モードで用いる実施形態では、圧力容器エレメント920Aにおいて、圧力容器986A及び987A内にあるスラリー又は化学ブレンドが空になるか、又は空に近くなったら、圧力容器エレメント920Bをオンラインにでき、圧力容器エレメント920Aを、例えば洗浄又は保守のためにオフラインにできる。
図19に示されている分配モジュールを動作させる代替的実施形態では、圧力容器エレメント920A及び920Bの両方を連続的にオンラインにし、圧力容器エレメント920A及び920Bの両方が、それぞれ異なる大域ループ111A及び111Bに供給を行うことができ、大域ループは、同じ又は異なるツールに供給を行うことができる。上記のように、好ましい態様では、分配タンクの最大液位に達することはあまりなく、タンクに存在する混合スラリー又は混合化学ブレンドの量は、装置20が動作中である場合にはほぼ常に、タンクの容積の20%〜80%、又は30%〜70%であり、装置20用のコントローラー(図示なし)は、モジュール内の各種液位センサー、圧力センター、及び流速センサーからのフィードバックを用いて、送出モジュール100(存在する場合)内の送出速度と、混合モジュール200内の流速を調節して、分配タンクから送られた混合スラリー又は混合化学ブレンドがCMP又はその他のツールによって消費される速度と同様、好ましくはほぼ等しい(±20%以内、±15%以内、又は±10%以内)体積速度で、混合スラリー又は混合化学ブレンドが作られるとともに、分配モジュール400に供給され、1つ以上の大域ループを介して分配タンクに返送されないようにすることにする。圧力容器986A、B及び987A、Bは、それぞれ化学ブレンド又はスラリーが圧力容器から1つ以上の大域ループに流れる際の所望の流速に応じて、例えば5〜20リットル、8〜17リットル、又は10〜15リットルであってよい。
上記の実施形態と同様に、大域ループ111B及び(図示されている実施形態では)圧力容器エレメント920Bは、大域ループ111A及び圧力容器エレメント920Aについて説明した方法と同じ方法で動作する。加えて、ポンプ101A及び101Bも、ポンプ101Aについて上で説明した方法と同じ方法で動作する。ポンプ101B、圧力容器エレメント920B、圧力調整器991B、及び大域ループ111Bの動作については、ここでは繰り返さない。(代替的実施形態では、ポンプの後、及び/又は圧力容器エレメントの後に弁を設けて、スラリー又は化学ブレンドをいずれかの大域ループ又は両方の大域ループに同時に誘導することによって、単一のポンプ及び/又は単一の圧力容器エレメントを用いて、2つの大域ループに供給を行うことができる。加えて、図示されていないが、図19に示されている実施形態では、少なくとも2つの弁からなる弁一式を1つ以上と、少なくとも1つのパイプを設けて、混合スラリー及び/又は混合化学ブレンドを大域ループ111Aから大域ループ111Bに、パイプ77Aからパイプ77Bに、及び/又はパイプ76Aからパイプ76Bに導けるようにできる。ポンプ101A、圧力容器エレメント920A、圧力調整器991A、任意のフィルターエレメント265A、大域ループ111Aのいずれかに問題が生じた場合に備えて、分配モジュール400のAの符号が付された部分と、Bの符号が付された部分との間のパイプ(図示なし)をバックアップ用に設けてもよい。ポンプ101A、101B、圧力容器エレメント920A、920B、及び大域ループ111A、111Bの両方を使用している場合、問題が生じた場合に応じて、ポンプのうちの1つ、圧力容器エレメントのうちの1つ(正確な大きさになっている場合)を用いて、所望に応じて、1つ又は両方の大域ループに同時に供給を行ってよい。
混合モジュール200で作られている混合スラリー又は混合化学ブレンドの量が、1つ以上の大域ループで消費されている混合スラリー又は混合化学ブレンドの量と概ね等しくなるようにして、混合スラリー又は混合化学ブレンドが混合モジュールから分配モジュールに、ある程度連続的かつ安定して流動するように、加えて、送出モジュール100(存在する場合)、分配モジュール400、及び任意の分析モジュール300内のスラリー及び/又は化学ブレンドであって、連続的に流動及び再循環するスラリー及び/又は化学ブレンドが存在する場合、そのようなスラリー及び/又は化学ブレンドが少なくともごく一部であるように、図19に示されている分配モジュール400を備える装置20を動作させてよい。スラリー及び/又は化学ブレンド(特にスラリー)が移動しない停滞モジュールがないのが好ましい。ライン、タンク、センサーなどが未使用時の場合には、スラリー又は化学ブレンドがそのラインから出た後、そのライン、タンク、センサーなどをDIWで洗い流し、廃液流を介して洗浄水を破棄するのが好ましい。
図19に示されているように、分配モジュール400は、大域ループの前若しくは中のいずれの位置、又は分配モジュールのいずれの位置(例えばタンク出口又はいずれか若しくは両方のポンプの上流)にも存在できるフィルターエレメント265を備える。このフィルターエレメントは、上記のフィルターエレメントのいずれであることもできる。このフィルターエレメントは、分配モジュールの一部であるラインの中を移動しているスラリー又は化学ブレンド流の一部又は最大で100%をろ過できる。他の実施形態において上で説明したように、フィルターエレメントを迂回するバイパスラインを設けるか、又は少なくとも2つのフィルター(又はフィルター配列体)を並列で設けて(及び/若しくは別のフィルターループ内に設けてもよい)、流動を1つ以上の詰まったフィルターから、詰まっていないフィルターに誘導できるようにするのが望ましいことがある。加えて、圧力センサーを設けて、フィルター(エレメント、例えばフィルター配列体)の上流又は下流の圧力を測定して、スラリー又は化学ブレンドの流動を第1の(詰まった)フィルター(又はその他のフィルターエレメント、例えば1つ以上のフィルターからなる配列体)、並びに付随のパイプ及び弁から、第2の(詰まっていない)フィルター(又はその他のフィルターエレメント、例えば1つ以上のフィルターからなる配列体)、並びに付随のパイプ及び弁に、上記のように誘導すべき時点を判断するとともに、フィルター交換を技師に通知することができる。少なくとも1つの大域ループと流体連通しているフィルター(単数若しくは複数)又はその他の1つ以上のフィルターエレメントの配置によって、1つ若しくは両方の大域ループ(又はフィルターエレメント、例えばフィルター若しくはフィルター配列体が配置されているいずれかの位置)に対するろ過機能が得られる。(2つ以上の大域ループを有する実施形態では、各大域ループが、独自のフィルターエレメントを有するのが好ましい。)ツールの近く及び(直接)上流の大域ループ内でスラリー及び/又は化学ブレンドをろ過することは、無用な粒子が、ツールに運ばれるのを防ぐのに有益である。一実施形態では、フィルターエレメント265は、2つのフィルターを直列で備え、第1のフィルターは比較的大きめの粒子用であり、第2のフィルターは比較的小さめの粒子用である。化学ブレンドの場合には、複数のフィルターエレメントを搭載及び配置することは、一部の化学ブレンドでは望ましいが、混合スラリーほどは重要ではないことに留意されたい。加えて、停滞しても成分が分離しない一部の化学ブレンドの場合、図19に示されている実施形態、及び本明細書に記載されているその他の分配モジュールでは、化学ブレンド用の循環ループは不要である場合があるので(移動しなくても粒子が沈殿しないため)、大域ループを修正して、所望に応じて、先端を不通にして分配タンクに戻らないようにしてよい。
分配モジュールは、サンプルポート900、900A、及び900Bを更に備える。900、900A、及び900Bに位置するポートに取り付けられているチューブ(図示なし)を備えるサンプルループを用いて、スラリー又は化学ブレンドのサンプルを取り出し、そのサンプルを分析モジュール(図1B、4、及び5に示されている分析モジュールのうちの1つなど)に運ぶことができる。あるいは、サンプルを分析モジュールに運び、分析モジュールで分析してから、廃液流(図示なし)に送ってもよい。代替的実施形態では、スラリー又は化学ブレンドのサンプルをポート900、900A、又は900Bから取り出し、チューブ(図示なし)を介して分析モジュールに運び、ライン936を介して分配タンク491に返送する。
分配タンク491は、大気に開放されていても、されていなくてもよい。図19に示されているように、特に、危険で、反応性が高く、及び/又は揮発性のスラリー又は化学ブレンド又はその成分の分配に分配タンク491を用いる場合、分配タンクは、大気から密閉されていてもよい。これらのケースでは、分配タンクにカバー938を設けてもよく、カバー938を閉じると、分配タンク491をほぼ又は完全に気密及び水密に封止するような形で、カバー938をタンク491に取り付けることになる。カバーとタンクには、嵌合ねじ部を設けてもよく、カバー及び/又はタンクは、1つ以上のガスケットと1つ以上の固定機構(ねじなど)を有してもよく、あるいは、カバーとタンクは、接着剤を用いて閉鎖及び密封してもよい。加えて、スラリー又は化学ブレンドの組成に応じて、分配タンクには、不活性ガスの加圧流をタンクの頂部のヘッドスペースに供給するパイプ937を設けてもよい。分配タンクのヘッドスペースに供給される不活性ガスを有する実施形態では、その不活性ガスは、いずれかのスラリー又は化学ブレンドを分配タンクに導入する前に分配タンクに導入して、スラリー又は化学ブレンドの空気との接触を低減又は回避してよい。
この実施形態では、タンク491への送出パイプは、タンクカバー938を通ってタンクを貫通するように示されており、これは、タンクが、ポリテトラフルオロエチレン(例えばTeflon(登録商標))又は類似の材料で作られたタンクライナーを有する場合に行うことができる。タンクライナーの破損を回避するために、いずれもカバーを通るいずれのパイプも、タンクの側壁を貫通しないようにした。代替的実施形態では、カバーを通る別のパイプを、タンク底部の出口開口の代わりにすることもできる。このタンクは、腐食性物質に特に適している。非腐食性の化学ブレンド及びスラリーをタンクで保持する場合には、図7及び8に示されているような代替的実施形態のタンクを代わりに用いてもよい。1つ以上のパイプ、例えば返送パイプ86A及び86Bは、エダクターを有してもよい。別のタンクのこの実施形態及び代替的実施形態では、タンクは、エダクターの代わりに、又はエダクターに加えて、タンク内のスラリー又は化学ブレンドを混合するための機械的ミキサー又はその他のミキサー(図示なし)を備えてよい。
他の図及び実施形態を参照しながら上で説明したフィルター及びフィルターエレメント、並びに、分配モジュールの他のいずれかの態様の説明は、図19に示されている実施形態に適用可能であり、参照により、図19に示されている実施形態に援用される。
図7は、本発明において有用な分配タンク又はデイタンクであり得るタンクの上面図を示しており、タンク底部の2つのエダクターと、2つのキャップ付きエダクターコネクターが示されている。図8は、図7と同じタンクを線Y−Y′で切断した断面図を示しており、1つのエダクターとキャップ付きエダクターコネクターの側面図が示されている。図9は、本発明で用いてよいエダクターを示している。
例えば(送出モジュールの)デイタンク用の再循環ラインと、(分配モジュールの)分配タンクに返送される混合スラリー又は混合化学ブレンド用のフィルターループ用の大域ループ又は返送パイプからの返送ラインとを介して、タンクに戻るスラリー又は化学ブレンドをタンクに流入させるために、底部の近く又は底部、換言すると、タンク底部部分に配置されたエダクターを用いるのが望ましい。(図7には、タンク725に通じる返送ライン728が示されており、この返送ライン728は、例えば送出モジュールでは、送出タンク80用の再循環ループ82の一部であるライン21である。)単位時間当たりに、エダクターを通じてタンクに流入する返送スラリー又は返送化学ブレンドの体積ごとに、タンク内に存在するスラリー又は化学ブレンドが、上記の単位時間当たりの体積の倍数分、エダクターに吸い込まれるようにするために、エダクターを用いる。本発明のタンクで用いることができる有用なエダクターは、各エダクターを介してタンクに1ガロン(3.79リットル)導入されるごとに、2〜20ガロン(7.57〜75.71リットル)、2〜10ガロン(7.57〜37.85リットル)、又は4〜5ガロン(15.14〜18.93リットル)を循環できる。これにより、タンクに存在する全てのスラリー及び/又は化学ブレンドを動かし続けるのを助ける。タンクのサイズと、典型的にはタンクに戻るスラリー又は化学ブレンドの体積流速と、タンク内で動かし続ける必要のあるスラリー又は化学ブレンドの体積とに応じて、いずれかの数のエダクター、例えば、1〜10個、1〜8個、1〜6個、1〜4個、1〜3個、又は1〜2個のエダクターを用いることができる。タンク内の全てのスラリー又は化学ブレンドの総流量は、タンクの側壁又は側壁の近くよりも高いとともに、中心に近づくほど低下する平均回転速度であるのが好ましい。移動しているスラリー又は化学ブレンドの好ましい回転速度は、スラリー又は化学ブレンドの円運動が顕著となる程度であり、スラリー又は化学ブレンドの頂部は、多少攪拌されているが、スラリー又は化学ブレンドの頂部を挟む部分では、ほぼ水平である。スラリー又は化学ブレンドは、タンクの周囲に沿って円運動で流動しているうちに、タンク側壁の内面に沿ってゆっくり上昇してから、スラリー又は化学ブレンドの頂部又は頂部の近くで、スラリー又は化学ブレンドは、タンクの側壁から中心に向かって流れ、タンクの底部に流れていくと本発明では考えられる。その運動に関わらず、返送スラリー又は化学ブレンド用にエダクターを用いると、スラリー又は化学ブレンドは、タンクの底部から頂部まで混じり合うとみられる。タンク内の空気又は不活性ガスに半連続的又は連続的に暴露されることによって、スラリーがクラストを形成させることのある場合、エダクターによってもたらされる運動によって、タンクの底部又は底部近くのスラリー又は化学ブレンドは、タンクの底部に停滞せず、スラリー又は化学ブレンドの頂部も、そこに停滞しない。
攪拌されるスラリー又は化学ブレンドによる水の喪失を防ぐために、タンク内のスラリー又は化学ブレンドの最大液位の上方に配置した小型パイプ(図示なし)であって、タンクの蓋又は上壁を通して挿入したパイプを介して、加湿空気、窒素、又はその他の不活性ガスをタンクの頂部に加えてよい。図7及び8に示されているタンクは、常圧であるのが好ましい。(図19に示されているタンクは、カバーと、ヘッドスペースに加えた不活性ガスとにより、常圧よりも多少高い。)
図7は、本発明の装置及び方法で、デイタンク又は分配タンクのいずれかとして用いてよいタンク725の上面図を示している。図8は、同じタンク725を図7の線Y−Y′で切断したものの側面図を示している。図示されているように、タンク725は、垂直又はほぼ垂直な側壁788と、円錐状の底壁726と、出口開口727と、返送スラリー又は化学ブレンド用の1つ以上のエダクターと、スラリー又は化学ブレンドを1つ以上のエダクターに流す1つ以上のラインとを備える。タンク725の円錐状の底壁726は、水平な状態から出口開口727に向かって、典型的には5〜35度、又は25〜35度傾斜している。出口開口727は、再循環ループ及び/若しくは分配ループ、又はその他のパイプに連結していてよい。例えば、出口開口727は、タンクが、図1Aに示されているデイタンク80である場合にはライン25に、タンクが、図1Cに示されている分配タンク491A(491B)である場合にはライン74A(74B)に連結していてよい。タンク725は、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)、又はその他のロト成形可能な樹脂で作られていてよいとともに、25〜1000ガロン(94.64〜3,785.41リットル)、50〜600ガロン(189.27〜2,271.24リットル)、75〜500ガロン(283.91〜1,892.70リットル)、又は75〜350ガロン(283.91〜1,324.89リットル)のスラリー又は化学ブレンドを保持するように、内径が30〜45インチ(76.2〜114.3センチメートル)になっていてよい。有用なタンクは、St.Gobain及びChemtainerなどのサプライヤーから入手可能である。
デイタンク80に通じる再循環ループ82の一部である返送ライン21は、原料スラリー又は化学ブレンドをデイタンク80の底部部分に返送できる。更に、大域ループ111A(又は111B)から分配タンク491A(又は491B)に通じる返送ライン86A(又は86B)は、混合スラリー又は混合化学ブレンドをタンク491A(又は491B)の底部部分に返送できる。タンクの底部部分は、タンクの高さの下半分であり、又はタンクの高さをタンクの出口開口727から頂部777まで測定する場合、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、若しくは10%以下である。エダクターは、タンクの底部部分に、タンクのスラリー又は化学ブレンドの所定の最低液位よりも下方に配置することが好ましい。典型的には、スラリー又は化学ブレンドが、タンクにおける所定の最低液位を上回らない限りは、スラリー又は化学ブレンドをタンクから取り出す1つ以上のポンプは、動作を開始しないか、又は動作を継続しない。コントローラーと通信する液位センサーを用いて、タンク内のスラリー又は化学ブレンドの液位に基づき、ポンプを始動及び停止することができる。
図7及び図8において、返送スラリー又は化学ブレンドをタンクに導く返送ラインには、728の符号が付されているが、例えば、図1A及び1Cに示されているように、返送ライン21若しくは86A(又は86B)であることもできるのが分かる。加えて、図1Cに示されているように、フィルターループから出る返送ライン(例えば、図1Cの98又は99)も、ライン728に連結していてもよい。この実施形態に示されているように、ライン728は、実質的に水平なチューブと実質的に垂直なチューブを介して、エダクター761及び763に、二方、三方、及び四方管継手/コネクターと、90度管継手/コネクターと、それらの間にあるエダクターコネクターとによって連結している。図7は、タンク725の周囲、好ましくは、タンク725の側壁788の外周の大部分にわたる実質的に水平なパイプ799を示している。図示されているように、パイプ799(パイプ部分730、732、及び734と、管継手729、731、733、及び735とを備える)は、タンク725の周囲(外周)の270度分にわたるとともに、4つの垂直なパイプ(図8には、垂直なパイプ771及び772のみが示されている)と連結するパイプ799に、返送スラリー又は化学ブレンドが流入するように取り付けられている。垂直なパイプは、タンク725の外側にもあるのが好ましい。パイプ799は、パイプ728との連結部から、最後の垂直なパイプ(エダクターにつながるパイプ)まで、周囲に沿って(周囲のいずれの位置であってもよい)、やや下に傾けて取り付けるのが好ましい。図示されていない2つの垂直なパイプは、2つのエダクター761、763と、それらのエダクターコネクター742及び746と流体連通している。図示されているように、エダクターコネクター740、744、742、746は、それらが連結しているとともに、流体連通しているエダクターの、タンクの底部からの高さとほぼ同じ高さで、タンク725の壁を貫通している。あるいは、水平なパイプ799が、タンク725の外周に沿って、360°以上、360°以内、300°以内、270°以内、180°以内、90°以内、又は45°以内分、スラリー又は化学ブレンドを流動させて、いずれかの数のエダクターの中に誘導することができる。あるいは、パイプ728が、返送スラリー又は化学ブレンドを直接、単一のエダクターに導くこともできる。
図示されているように、水平なパイプ799は、コネクター729、731、733、及び735と、パイプ部分730、732、734で構成されている。コネクター729、731、733、及び735は、パイプ799の水平部分と連結するとともに、流体連通しており、また、それぞれのエダクター761、763、及びそれぞれのエダクターコネクター742、746と流体連通している2つの垂直なパイプ(図示なし)に連結している。追加の垂直なパイプ771、772は、キャップ741、745を有するエダクターコネクター740、744と流体連通している。キャップ付きエダクターに通じる垂直なパイプ(771、772)、又はエダクターを取り付けてもよい垂直なパイプ(771、772)(ただし、この実施形態では用いられていない)の場合、その垂直なラインに、手動弁(手動弁795及び797が示されている)を取り付け、この弁を閉じて、スラリー又は化学ブレンドの垂直なチューブ(垂直なチューブ771、772が示されている)への流入を防いでよい。
図示されているように、エダクター763は、エダクターコネクター746に連結しているエルボーコネクター753に、エダクター761は、エダクターコネクター742に連結しているエルボーコネクター751に取り付けられており、このエダクターコネクター746及び742は、タンク725の側壁788を貫通するとともに、エルボー継手(エダクターに連結するものとしては示されていないが、キャップの付いたエダクターコネクター740及び744に対する785及び781として示されている)を介して、垂直なライン(キャップ付きエダクターコネクター740及び744に対して、垂直なライン772及び771が示されている)と連結し、続いて、パイプ連結部735及び731を通って、スラリー又は化学ブレンドをエダクターに流す(ほぼ)水平なライン799に連結している。コネクター及びパイプ(総称してパイプという)の、タンク内部にある1つ以上のエダクターまで(及び1つ以上の供給用導管まで)の長さを最小限にして(すなわち、エダクターの長さ(最大寸法)の10倍未満、6倍未満、3倍未満、又は2倍未満にして)、タンク内のパイプと、タンク内のスラリー又は化学ブレンドの循環との間の干渉が最小限になるようにすることが好ましい。(この干渉は、カバーを貫通して、カバーからタンクの底部まで垂直に走るパイプと比較する。カバーから垂直に走るパイプは、タンク内のスラリー及び化学ブレンドの循環に干渉することになる。)エダクターから出たスラリー又は化学ブレンドを、ある角度(タンクの底面の方を向いた(水平面よりも下方に向いた)いずれかの角度であっても、水平であっても、又はタンクの頂面の方を向いた(水平面よりも上方に向いた)角度であってもよい)で誘導するように、エダクターがタンク内に取り付けられており、エダクターは、図7及び8に示されているように、所望により、部分的には、タンク側壁に向いているとともに、部分的には、タンク側壁に沿って走っている。エダクターから出たスラリー又は化学ブレンドによって、底壁の近く又は底壁沿いに位置するスラリー又は化学ブレンドを移動させるとともに、スラリー又は化学ブレンドをタンクの側壁に沿っても流動させる。図示されているように、エダクターから出たスラリー及び/又は化学ブレンドを、水平な点線から上方及び下方に0度〜45度、0〜40度、0〜35度、5〜35度、又は3〜40度であってよいとともに、図8に示されている水平な線から測定してよい角度αで誘導するように、エダクターが配置されている。明確にするために、図8に示されているエダクターは、水平な線よりも下方の角度αである。
タンク内のエダクターの角度と、エダクターの数は、連続的に移動するスラリー又は化学ブレンドをもたらすように選択する。タンクの動きによっては、タンク内で、大きな波又は飛沫は生じない。タンク内のスラリー又は化学ブレンドの動きは、スラリー及び/又は化学ブレンドの面で見えなければならない。一実施形態では、エダクターは、タンクの直径にわたって速度勾配をもたらす。すなわち、スラリー又は化学ブレンドの動きは、タンクの側壁に近いほど高速となり、タンクの中心に近づくほど、速度が低下する。この実施形態では、スラリー又は化学ブレンドの大半が、タンクの内壁に沿って、且つタンクの内壁の周りで、時計回り又は半時計回りの動作で移動するのが好ましく、スラリー又は化学ブレンドの速度は、側壁又は側壁に近い方が速く、タンクの中心の方が遅い。スラリー又は化学ブレンドの上記のような移動により、タンクの中心では、スラリー又は化学ブレンドの速度が遅くなり、側壁又は側壁の近くでは、スラリー又は化学ブレンドの速度が速くなる。
タンクは、1つ以上の供給用導管、例えば、図7及び8に示されているような供給用導管778も備えてよい。1つ以上の供給用導管は、スラリー又は化学ブレンドを再循環ループ以外からタンクに供給するために用いる。例えば、分配タンク(図1Cに示されている)への供給は、ライン72A又は72Bからとなり、デイタンク(図1Aに示されている)の場合は、ライン55からとなる。また、供給用導管は、大域ループに供給を行うために作動している際、タンクの底部部分に、スラリー又は化学ブレンドの最小期待液位よりも下で配置されている。この実施形態のタンクでは、供給用導管778はエダクターを備えず、タンクの底部の方に開くパイプに過ぎない。(別の実施形態では、各供給用導管がエダクターを備えてよい。)一部の実施形態では、パイプ開口部の角度と、パイプ開口部の方向は、1つ以上のエダクターについて説明したものと同様である。供給用導管778に通じるパイプは示されていないが、特に、2つ以上の供給用パイプをタンクに設ける場合には、返送ライン用のエダクターに通じるパイプと同様であってよい。エダクターと同様に、供給用パイプは、供給用パイプの出口がタンク内で配置されている高さとほぼ同じ高さでタンクの側壁を貫通する。タンクは、上記のように、ほぼ同じ高さで壁を貫通する供給ライン及び/又は返送ラインを備えるのが好ましい。
タンク内の全てのスラリー又は化学ブレンドを移動させるために、エダクターの角度を最適にするには、エダクターの角度の調節が必要になる場合があるので、タンク内に設けられたエダクターには、調節手段、例えば調節エルボーが設けられている。エダクターの最適な角度と数を割り出すために、操作において、タンクの直径、タンクの底部の形、タンク内のスラリー又は化学ブレンドの量、エダクターの数、エダクターを通る流動の流速、エダクター乗算器、及びスラリー又は化学ブレンドの特徴を考慮しなければならない。一部の実施形態では、分配タンク又はデイタンクに流入する典型的な返送流速は、20リットル/分±4〜5リットル/分であり、エダクターは、エダクターに1リットル流入するごとに、3〜4リットル循環させることができ、タンク直径は、内径が31〜45インチ(78.74〜114.3センチメートル)、(内径が30〜50インチ(76.2〜127センチメートル))であってよく、タンクの高さは8フィート(2.44メートル)であってよく、エダクターの角度は、水平な線から上方又は下方に45度以内、例えば、水平な線から上方に6度、又は水平な線から下方に15度であってよい。
エダクターを通る流動の総体積流速は、毎分5〜40リットル、又は毎分10〜30リットル+エダクター循環乗算器(単数又は複数)による追加の流量であるのが好ましい。図示されているように、タンク725の周囲で、流出流動を同じ方向に誘導するように、2つのエダクター761、763が配置されている。しかしながら、返送スラリー又は化学ブレンドが過度な移動を引き起こすように、例えば、スラリー又は化学ブレンドが、タンク側壁に沿って非常に速く移動するとともに、スラリー又は化学ブレンドの半径方向速度が、スラリー又は化学ブレンドに悪影響を及ぼすように、エダクターからタンクに加わるスラリー又は化学ブレンドの流速がなっている場合には、既に存在するエダクターと反対方向に向いた第3の(又は2つ以上の)エダクターを加えることが望ましい場合がある。どの程度流速が変化するのが望ましいかに応じて、加えてよいエダクターは、タンク内に既に存在するエダクターよりも少なくてもよい。加えて、1つ以上のエダクターへの流量を増減させるために、垂直なライン内の弁を用いることによって、エダクターへの流量を減少させることができる。一方、2つのエダクターが、スラリー又は化学ブレンドを充分に移動させない場合、追加のエダクターを搭載及び配置して、全ての流動が、同じ周方向となるようにしてよい(全てのスラリー又は化学ブレンドが、エダクターから出て、同じ円方向でタンクに流入することを意味する)。タンクに返送されるスラリー又は化学ブレンドの量が、エダクターに対して多すぎる場合には、タンク725に、好ましくは、供給ラインと同様に底部の近くまで進入する追加のライン(図示なし)を設けて、エダクターを通るスラリー又は化学ブレンドの流動によって、タンク周囲の流速が、所定の最大値を上回らないようにしてもよい。
図9は、本発明において有用であるエダクター763の一実施形態を示している。図示されているようなエダクターは、BEXから市販されている。このエダクターは、エルボー753(図示なし)のねじ部を介して、エルボー753(図7に示されている)に連結しているねじ部993を備える。
図16は、タンク725の底部のパイプを示している。装置20は、タンク及びループ内を循環する混合済みスラリー又は化学ブレンドを有することによって、需要の急増に対応できる。タンク性能を向上させて、需要の急増に対応するために、タンクの底部のパイプは、ダブルラインループであってよい。分配タンク491Aの一実施形態は、図16に示されている。図示されている実施形態では、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置は、タンク491Aから出るライン74Aであって、出口開口727(タンクの底部)に対する2つの連結部1601、1603を有し、パイプを介して、ダブルラインループ1600を形成するライン74Aを備えるタンクを備える。(出口開口の2つの連結部は、出口開口727に連結しているパイプであって、ダブルループ1600を形成するパイプ内に設けてよい。)ダブルラインループ1600に連結しているのは、図1Cに示されているように、フィルターループに通じるライン91Aと、大域ループに通じるライン75Aである。需要が高い場合、タンクの底部の出口開口727への2つの連結部1601、1603により、タンクからのスラリー又は化学ブレンドの流量は、供給を制限せず、制限要因とならない。ダブルラインによってタンクから供給されるスラリー又は化学ブレンドの流量は、需要を満たすことになる。
上記のように、本明細書に記載されている個々のモジュール及び装置を構築する目的で用いるパイプ、チューブ、手動弁、空気弁、ポンプ、タンク、エダクターなどは、ほとんどが既製のものである。パイプは、嵌合ねじ部を有する形で製造されているパイプ又はチューブコネクターを用いて連結させ、嵌合ねじ部は、チューブの場合には、チューブを切断して、チューブ末端を加熱することが必要になる場合もある。これらの製造技法は、当業者に知られている。
本発明の装置は、1つ以上の混合スラリー及び/又は1つ以上の化学ブレンドの供給の面で柔軟性をもたらすように設計及び使用してよいが、多数(例えば8個以上)のツールに供給される大量(多くの場合、10lpm超)の高品質で均一に混合された(組成の割合及び粒度(スラリーの場合)のばらつきが小さい)スラリー又は化学ブレンドをもたらすように設計及び使用してもよい。従来技術のシステムの大半は、少量のスラリー又は化学ブレンドを供給するように、且つ、少数のツール(例えば1〜4個のツール)に供給するように設計されている。スラリーを混合する本発明の装置は、送出モジュール内の液体粒子計数器及び/又は粒度分配分析装置を用いて、原料スラリーを試験するのが好ましく、この液体粒子計数器及び/又は粒度分配分析装置を用いて、原料スラリーを分析して、スラリー供給容器から出た大半又はいずれかの体積の原料スラリーが、送出タンク又は混合モジュールに到達する前に、不良なスラリーを検知することができる。送出モジュール内の液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器は、(混合スラリーではなく)原料スラリーを分析する目的のみで用いることができるので、その液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器と関連する希釈装置(例えば、所望のスラリー及び水流速を得るための弁、ポンプ、パイプなど)を、液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器用のスラリーの最適な希釈比(スラリー:水)に合わせて設定できる(希釈度をその機器の感度範囲に合わせることができる)とともに、不変にすることができる。(同様に、装置内の混合スラリーのみを分析するために、第2の液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器を設けることができ、必要に応じて、異なる最適希釈比を混合スラリー用に用いることができる。混合スラリーでは、第2の液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器による分析前に、(原料スラリーと比べて)異なる希釈比が必要となる可能性が高く、その液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器と関連する希釈装置(例えば、所望のスラリー及び水流速などを得るための弁、ポンプ、パイプなど)を混合スラリーに合わせて最適化できるとともに、第2の液体粒子計数器及び/又は粒度分布分析器による分析前に、混合スラリーの一定の希釈度をもたらすように設定でき、不変にすることができる。)本発明の装置を用いて、大量の同じ混合スラリーを混合する場合には、原料スラリー供給流のみの分析(連続的、半連続的、又は新しいスラリー供給容器を送出モジュールに加えるごとの分析)は、同じ原料スラリーの分析となる。原料スラリーを分析する目的のみで用いられる同じ分析機器で、原料スラリー供給流の質をチェックするとともに、原料スラリー供給流が、混合対象の大量のスラリー用の同じ原料スラリーであるので、希釈誤差、又はその他の誤差が出る可能性は低く、その機器による分析結果の信頼性が向上することになる。スラリー及び化学ブレンドの高い品質を保つために、混合モジュール及びその他のモジュール内のフィルターエレメント及び/又は処理手段も設けられている。スラリー供給及び/又は化学ブレンド供給装置全体は、大量の同じスラリー及び/又は化学ブレンドに対して、実質的に定常状態で設計及び操作できる。定常状態が確立されたら、装置全体の流速及び圧力は、実質的に一定に保持される。通常の動作では、送出モジュール及び分配モジュール内の大量のスラリー及び/又は化学ブレンドは、スラリー又は化学ブレンドが切れることなく、充分な緩衝量で、ツールによる需要の増加に対応できる体積(タンク液位)に保持して(スラリー又は化学ブレンドが循環ループ(大域ループ)内を連続的に循環するように、スラリー又は化学ブレンドを供給して)、需要が増加した場合に、混合モジュールが、定常状態の速度で動作できるとともに、分配タンク内の体積を補うことができ、必要に応じて、通常の定常状態動作の範囲内で、送出モジュール内の大量の原料スラリーを補うことができるようにする。送出モジュール及び分配モジュール内の緩衝体積によって、成分(圧力及び流速)を流量コントローラーに一貫して上流に供給しながら、混合モジュールの流量コントローラーを同じ(不変の)設定に(流量コントローラーごとに最も正確な範囲内に)保てるようにして、混合モジュールが混合を行っている際に、同じスラリー又は化学ブレンドを一貫して混合する。(2つ以上のスラリー及び/又は化学ブレンドを混合する場合、それぞれに対して、別の混合系を設けてよいとともに、各混合系内の流量コントローラーであって、混合対象の別個の物質に対して、(設定値を定めたら)設定値が不変の流量コントローラーを設けてよい。)機器の部品と設定を定め、装置を定常状態で動作させたら、装置は、複数のツールに一貫した高品質の混合スラリー又は混合化学ブレンドを供給するために、定常状態設定を用いて、数日、数週間、又は数カ月動作できる。本発明の装置によってCMPツールに供給されるスラリーは、異なるスラリー供給装置を用いて同じCMPツールに供給されるスラリーと比べて、スラリーによるウエハ欠陥を軽減できる。本発明の装置は、定期的な保守の際にのみ停止してよいが、予備のタンク、ポンプ、フィルターエレメント、及びパイプを本発明の装置内に設けて、保守のために装置全体を停止する間隔を、類似の機器よりも長くできるようにできる。
本発明はさらに、装置を製造する方法を提供する。いくつかの実施形態は以下のとおりである:
送出モジュール及び/又は分析モジュール、及び/又は混合モジュール、及び/又は分配モジュールを構築する工程を含む、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を製造する。パイプに第1のポンプを連結する、及び前記パイプを前記少なくとも1つの送出タンクに連結することを、単独で、又は少なくとも1つの送出タンク、少なくとも1つのポンプ及びパイプを備えた送出モジュールを提供する前出の方法との組み合わせで含み、前記第1のポンプ、及び前記パイプが、原料スラリーを前記少なくとも1つの送出タンクへ、スラリー供給容器から輸送するためのものである製造方法であって、さらに、更なるパイプを前記少なくとも1つの送出タンクに連結して循環ループを形成する、及び前記循環ループにおける第2のポンプを連結してスラリーを前記少なくとも1つの送出タンクから取り出し、原料スラリーの少なくとも一部を前記少なくとも1つの送出タンクに返送する工程を含む方法。本発明は、単独で、又は直前に記載された製造方法のいずれかとの組み合わせで、前記送出モジュールの前記循環ループ内に背圧コントローラーを連結する工程を含む方法を提供する。
本発明は、単独で、又は、前記循環ループ内の流量を測定するのに使用する、前記循環ループ内に流量センサーを連結する、及びさらに前記流量センサーを設置して前記測定された流量を使用して直接的に又は間接的に電気的に第2のポンプと通信して調整することができるようにする工程を含む方法との組み合わせで、前記の製造方法のいずれかを提供する。本発明はさらに、単独で又は、前記の製造方法のいずれかとの組み合わせで、前記循環ループ内の圧力センサー及び背圧コントローラーを連結する工程を含む方法を提供し、前記圧力センサーを使用して、前記循環ループ内の圧力を測定し、前記背圧コントローラー内の前記弁を、前記圧力センサーにより測定された圧力に基づき、電気的接続を介して調整し、電気的接続はまた、コントローラーに接続されていてもよい。混合モジュールに連結され、それにより原料スラリーをそこに移送する循環ループへの少なくとも1つのパイプを、単独で、又は連結する工程との組み合わせで含む、前記いずれかの製造方法。
本発明はさらに、前記圧力センサーと第2の(供給)ポンプの間に電気的接続を接続して、圧力が設定点未満へ減少する結果、前記第2のポンプ速度が上昇するようにする工程を含む方法を、単独で、又は前記製造方法のいずれかとの組み合わせで提供する。本発明はさらに、インライン液体粒子計数器を、前記粒子計数器と送出モジュール内の第1の(スラリー転送)ポンプの下流のパイプとの間で連結された分流を介して連結し、液体粒子計数器が、原料スラリーのサンプルを分析することができるようにする工程を、単独で、又は、前記製造方法のいずれかとの組み合わせで含む方法を提供する。本発明はさらに、好ましくは第1の(コンテナーからの原料スラリー転送)ポンプの下流の、分流を介してインライン粒度分布分析器を連結し、粒度分布分析器が、送出モジュール内の原料スラリーのサンプルを分析することができるようにする工程を含む方法を、単独で、又は前記製造方法のいずれかとの組み合わせで提供する。さらに、粒度分布分析器の上流又は下流を液体粒子計数器に連結して、液体粒子計数器が原料スラリーのサンプルを分析することができるようにしてもよい。単一の分流又はパイプループが、粒度分布分析器及び/又は液体粒子計数器にサンプルを持ち込んでもよく、又は個別の分流又はパイプループが、それぞれに提供されていてもよい。あるいは、粒度分布分析器及び液体粒子計数器の1つ又は両方が、全原料スラリー流の分析を提供してもよい。本発明はさらに、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置内のあらゆるモジュール内のパイプ内で連結されたサンプルポートからの分流又はサンプルループを連結する工程を含む、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を製造する方法を、単独で、又は前記方法のいずれかとの組み合わせで提供する。
インライン分析装置を連結し、そして、それと流体結合させて、少なくとも1つの分流、好ましくは少なくとも2つの分流を連結して、前記分析装置が、スラリー又は化学ブレンドのサンプルを、モジュール内の少なくとも1つの場所から、モジュール内のパイプに連結されたサンプルポートに連結された1つ以上の分流を介して取り出すことができるようにする工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記分析装置からの分流を、サンプルが取り出された元の前記モジュール内のパイプへ提供することにより、前記分流を、サンプルループ内に配置させる工程を含む、前記いずれかの製造方法。希釈器具の連結を含んでもよい希釈装置を、前記インライン分析装置に先立って連結し、スラリー又は化学ブレンドのサンプルを分析するのに先立って、サンプルの希釈を提供することをさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記希釈装置は、2つ以上の希釈器具を備えていてもよい多重の(例えば二重の)希釈装置であってもよく、前記方法はさらに、パイプ及び弁及び高純度の水源を、スラリー又は化学ブレンドのサンプルを運ぶ1つ以上のパイプに連結することを含む。
前記分析モジュール(液体粒子計数器、及び/又は粒度分布分析器を含んでいてもよいもの)の上流に、少なくとも1つの蠕動ポンプ、少なくとも1つの流量センサー、及び少なくとも1つのニードル弁を連結し、スラリー又は化学ブレンド希釈されたサンプルを、サンプルを分析するのに先立って希釈する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。1つより多い流量センサー、1つより多いニードル弁、及び1つより多い空気圧制御式の弁を前記分析装置の上流で連結して、スラリー又は化学ブレンドのサンプルを、サンプルを分析するのに先立って希釈する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。1つ以上の分析装置、及び1つ以上の希釈器具を、前記1つ以上の分析装置の上流で連結する工程をさらに含み、前記希釈器具が、スラリー又は化学ブレンドをUPW内に導入して、希釈されたサンプル生成ことを目的とするものである、前記いずれかの製造方法。前記連結工程において連結された前記1つ以上の分析装置が、1つ以上のpHセンサー、1つ以上の過酸化水素センサー、1つ以上の密度センサー、1つ以上の伝導度センサー、1つ以上の液体粒子計数器、及び1つ以上の粒度分布分析器からなる群から選択される、前記いずれかの製造方法。前記原料スラリータンク、混合モジュールに連結された前記循環ループに連結することをさらに含む、前記いずれか製造方法であって、単一パイプ中に流動して、混合スラリー化学ブレンド流を形成する2つ以上の各流動成分流用のパイプを前記混合モジュールが備え、前記成分流の1つが前記循環ループからの前記原料スラリー流である方法。
各成分流用のパイプ、及び各成分パイプ中に少なくとも1つの流量コントローラーを備えた前記混合モジュールを連結して、成分の流量を制御する工程をさらに含み、前記成分パイプが、単一のパイプに連結されて合流して、混合スラリー又は化学ブレンド流を形成する、前記いずれかの製造方法。3つ以上の各成分流用のパイプ、及びそれらの各パイプ中に少なくとも1つの流量コントローラーを備えた混合モジュールを連結して、成分の流量を制御する工程をさらに含み、前記成分パイプの2つが、各パイプ内の流量コントローラーの下流で合流して単一パイプとなって、一部混合スラリー又は化学ブレンド流を形成し、そしてその後、第3の成分流が、一部混合スラリー又は化学ブレンド流と、第3の成分パイプ内の流量コントローラーの下流で合流して、混合スラリー又は化学ブレンドを形成する、前記いずれかの製造方法。前記混合モジュール内で、成分パイプが連結されて成分流が一緒に流れる場所の下流で、スタティックミキサーを連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。混合モジュールからのパイプを分析モジュール(装置)に連結して、混合スラリー化学ブレンド流の少なくとも一部分を前記分析モジュール(装置)により分析する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。混合モジュールと分配モジュールとの間に少なくとも1つのパイプを連結して、混合モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分を分配モジュールに輸送する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。
分析モジュールと分配モジュールの間に少なくとも1つのパイプを連結して、分析モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分を分配モジュールに輸送するする工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。分析モジュールと分配モジュールとの間に1つより多いパイプを連結して、分析モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分を、分配モジュールへ、及びそこから輸送する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。混合モジュールから分配モジュールへ少なくとも1つのパイプを連結して、混合モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分を、分配モジュールに輸送する工程を含む、前記いずれかの製造方法。分析モジュールから分配モジュールへ少なくとも1つのパイプを連結し、分析モジュールからの、スラリー又は化学ブレンド流れの少なくとも一部分を、分配モジュールに輸送する工程を含む、前記いずれかの製造方法。混合モジュールと前記送出モジュールの前記循環ループとの間にパイプを連結する工程をさらに含み、前記混合モジュールが、少なくとも2つのパイプとポンプとを含み、前記2つの各パイプが、成分流を流動させて前記混合モジュールにおいて混合するためのものであり、前記少なくとも2つのパイプが合流して、前記ポンプから1フィー(0.30メートル)の範囲内の単一パイプ内で単一流を形成し、そして単一流をポンプに通して、流れを動的に混合する、前記いずれかの製造方法。前記混合モジュール内の前記単一パイプの上流の前記成分流用の前記2つのパイプ内に流量コントローラーを連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記送出モジュールと前記混合モジュールとの間にパイプを連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法であって、少なくとも3つの成分流の各1つ用に少なくとも3本のパイプ、少なくとも1つのスタティックミキサー、及び少なくとも1つのポンプを備えた前記混合モジュールが;前記少なくとも3本のパイプの2本を連結して第1の単一パイプとし、前記第1の単一パイプ内にスタティックミキサーを連結し;前記第1の単一パイプと少なくとも3本のパイプの最後のパイプとを連結して最後の単一パイプとし、前記最後の単一パイプにおける前記少なくとも3つの成分流の最終的な組合せが、前記ポンプに連結され、前記ポンプ内に流動して、流れを動的に混合する方法。分配モジュールと混合モジュールの間にパイプを連結して、前記分配モジュールからの、混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドの流れを提供し、混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドの流れが、混合モジュール内で(1つ以上の成分を含み、一部混合スラリー又は一部混合化学ブレンド流、又は完全混合スラリー又は完全混合化学ブレンド流れである)少なくとも1つの流れと合流することになる工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記連結工程が、分配モジュールからのパイプを、最後の単一パイプに連結し、単一パイプが、前記ポンプに流れを流動させて動的に混合するものである前記いずれかの製造方法。
前記混合モジュールと分析モジュールの間に少なくとも1つのパイプ(チューブ又は分流であってもよい)を連結する工程をさらに含み、前記少なくとも1つのパイプが、流れを動的に混合する前記ポンプの下流の前記混合モジュールに連結される、前記いずれかの製造方法。分析モジュールからの少なくとも1つのパイプ(すなわち、前記分析モジュールにおける分析設備の下流)を、混合モジュールポンプの上流の混合モジュールに連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記混合モジュール内の少なくとも1つのフィルターを、混合モジュール内のポンプの下流のパイプ内で連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記混合モジュール内の少なくとも1つのフィルターを、前記混合モジュール内の最後の単一パイプ内で連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。混合モジュールと分配モジュールとの間に少なくとも1つのパイプを連結する工程をさらに含み、前記分配モジュールが、タンクを備え、前記少なくとも1つのパイプが、前記混合モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流を前記分配タンクへ輸送する、前記いずれかの製造方法。少なくとも1つのパイプ内に三方弁及び制限オリフィスを連結し、第2のパイプを前記三方弁に連結する工程をさらに含み、前記弁は、前記第2のパイプに対して開いている場合には、前記制限オリフィスを内部に有する前記パイプ内で、スラリー又は化学ブレンドの制限された流れを提供し、前記制限オリフィスを有する前記パイプを使用して、前記スラリー又は化学ブレンド流れの少なくとも一部分の誘導方向を変える、前記いずれかの製造方法。前記制限オリフィスを有する前記パイプを分析モジュールに連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記混合モジュールポンプと前記分配モジュールとの間にパイプを連結し、分流チューブを、前記混合モジュールポンプと前記分配モジュールの間の前記パイプに連結し、前記分流を前記分析モジュールに連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記混合モジュールからのパイプを、混合スラリー又は化学ブレンドのサンプルを除去するカーボイ区画に連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記製造方法のいずれかであって:1つ以上の分配タンク、1つ以上の分配大域ループ、及び1つ以上のポンプを備えた分配モジュールであって、前記少なくとも1つの分配タンク、少なくとも1つの分配大域ループ、及び少なくとも1つのポンプが流体連通する分配モジュールを提供し、前記分配モジュールを前記混合モジュールに、少なくとも1つのパイプを介して連結する工程をさらに含む方法。少なくとも1つのフィルター、又はフィルターエレメントを、少なくとも1つのパイプを介して連結し、前記分配タンクと流体連通させる工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。少なくとも1つのフィルター又はフィルターエレメントを大域ループ内で連結して、混合スラリー又は化学ブレンドが、大域ループから、少なくとも1つのフィルター又はフィルターエレメントの少なくとも1つを通って流れ、そして少なくとも1つのフィルター又はフィルターエレメントの少なくとも1つを通過した後に、混合スラリー又は化学ブレンドが、前記少なくとも1つのフィルター又はフィルターエレメントの少なくとも1つの下流の大域ループに返送される、前記いずれかの製造方法。前記分配モジュール内に1つ以上のサンプルポートを連結し、サンプルポートを、チューブ介して分析モジュールへ連結し、前記分配モジュールからのスラリー又は化学ブレンドを前記分析モジュールへ、試験のために供給する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。前記分配モジュール内に1つ以上のサンプルポートを連結し、そして、分析モジュールにも連結されて前記分配モジュールからのスラリー又は化学ブレンドを前記分析モジュールへ試験のために提供するサンプルポートチューブに連結し、また所望により、前記分析モジュールと前記分配モジュールとの間にチューブを連結して、サンプルの少なくとも一部分を分配モジュールへ、分析モジュールによる試験の後に返送する工程をさらに含み、所望によりただ1つの分析モジュールがスラリー及び/又は化学ブレンド装置に提供される、前記いずれかの製造方法。
分配モジュールの大域ループ内に1つ以上の背圧コントローラー及び圧力センサーを連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。分配モジュール中の大域ループ内に、1つ以上の流量センサーを連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。分配モジュールの大域ループを、分配タンクの返送出口パイプに連結し、1つ以上のエダクターを、分配タンク中への大域ループの返送パイプの出口に取り付ける工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。
少なくとも1つのパイプをタンクに連結し、少なくとも1つのエダクターを前記少なくとも1つのパイプに連結する工程を含む、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を製造する方法。前記装置がさらにタンクを備え、前記タンクが、前記タンクの底に位置する1つ以上のエダクターを備えた、前記請求項のいずれか1項に記載の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置の前記製造方法のいずれかであって、前記1つ以上のエダクターを、タンクの底に位置する返送パイプに取り付ける工程を含む方法。前記装置の少なくとも1つのパイプ内にろ過器を連結して、屑又は粒子を除去する工程を含む、前記いずれかの製造方法。タンクに、前記タンクの出口開口部においてパイプへの二重ラインループを連結する工程を含む、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を製造する前記いずれかの方法。遠心ポンプ、ダイヤフラムポンプ、及び蠕動ポンプのそれぞれの少なくとも1つを、スラリー、及び/又は化学ブレンドの供給装置に連結する工程をさらに含む、前記いずれかの製造方法。
本発明はさらに、本明細書で開示される、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置の実施形態のいずれかを製造する方法を提供し、方法は、図面を含め本明細書に記載され示されている、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置を製造するように、装置のエレメント部分、又は装置のモジュールを連結する工程を必要とするものである。本発明はさらに、スラリー及び/又は化学ブレンドを、混合する、供給する、希釈する、輸送する、及び/又は分析する、本明細書で開示される又は特許請求されるいずれかの装置の使用を提供する。
本発明の更なる実施形態(可能な請求項)は、以下を含む:
1. 明細書又は請求項に記載のモジュール又はモジュールの態様又はコンポーネントのいずれかを、単独で又はいずれかの組み合わせで含む、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置、装置の使用方法、及び製造方法。
2. 少なくとも1つの、ポンプ、及び原料スラリーを保持するタンクと、タンク内の原料スラリーを循環させる、タンクに連結された循環ループとを備えた随意の送出モジュールを備えた、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
3. 前記循環ループがさらに、タンクの底で又はその近傍でパイプに連結されたポンプと、原料スラリーをタンクに返送する返送パイプとを備えた、請求項1〜2のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
4. 前記循環ループがさらに、背圧コントローラーを備えた、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンドの供給装置。
5. 前記循環ループが、流量センサー(ポンプの速度を調節するのに使用してもよいもの)を備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
6. 前記循環ループが、圧力センサー(背圧コントローラーを調節するのに使用してもよいもの)を備えた、請求項1〜5のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
7. 前記循環ループが、スラリーを混合モジュールに移送する前記循環ループに連結された少なくとも1つのパイプを備えた、請求項1〜6のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
8. 前記循環ループが、1つ以上のスラリー供給容器から原料スラリーを圧送してスラリーを前記タンクに移送する1つ以上のポンプを備えた、請求項1〜7のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
9. 前記送出モジュールが、原料スラリーを混合モジュールへ、要求に応じて送出することができる、請求項1〜8のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
10. 前記送出モジュールが、インライン液体粒子計数器、及び/又は粒度分布分析器、並びに前記送出モジュールにおける少なくとも1つ又は2つ以上の場所からスラリーサンプルを取り出すことのできる1つ以上のサンプルポートを、さらに備え又は備え、所望により前記スラリーは、前記スラリー供給容器から前記送出タンクへスラリーを輸送する前に分析することができ、前記インライン液体粒子計数器、及び/又は粒度分布分析器は所望により、混合スラリー及び/又は化学ブレンドのみを分析する第2の随意のインライン液体粒子計数器、及び/又は粒度分布分析器を備えた前記装置とともに、原料スラリーのみを分析してもよい、単独での、又は請求項1〜9のいずれか1項との組み合わせでの、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
11. インライン液体粒子計数器、及び/若しくは粒度分布分析器、又はその他の分析装置、センサー、若しくはモジュールをさらに備えた、単独での、又は請求項1〜10に記載のいずれか1項との組み合わせでのスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
12. さらに、前記液体粒子計数器、及び/又は粒度分布分析器からその他の分析装置、センサー、又はモジュールが、単一の希釈手段を備える、又は、スラリーサンプルを分析するのに先立って単一の希釈工程を実行する、請求項10〜11のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
13. さらに、前記液体粒子計数器、及び/若しくは粒度分布分析器、又はその他の分析装置、センサー、若しくはモジュールが、スラリーサンプルを希釈する2回の希釈工程を、希釈されたサンプルを分析するのに先立って実行する二重希釈手段を備えた、請求項10〜12のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
14. 前記液体粒子計数器、及び/若しくは粒度分布分析器、又はその他の分析装置、センサー、若しくはモジュールが、希釈されたサンプルを分析するのに先立ってスラリーサンプルを希釈する、少なくとも1つの蠕動ポンプ、流量センサー、及びニードル弁を備えた、請求項10〜13のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
15. 前記液体粒子計数器、及び/若しくは粒度分布分析器、又はその他の分析装置、センサー、若しくはモジュールが、スラリーサンプルを、希釈されたサンプルを分析するのに先立って希釈する、1つ以上の流量センサー、1つ以上のニードル弁、及び1つ以上の空気圧制御式の弁を備えた、請求項10〜14のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
16. 前記装置、及び/又は前記液体粒子計数器、及び/若しくは粒度分布分析器、又はその他の分析装置、センサー、若しくはモジュールがさらに、スラリー又は希釈されたスラリーをUPW中に導入して、希釈されたサンプルを生成することを目的とした1つより多い希釈器具を備えた、請求項10〜15のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンドの供給装置。
17. 分析装置、センサー、又はモジュールが、1つ以上のpHセンサー、1つ以上の過酸化水素センサー、1つ以上の密度センサー、1つ以上の伝導度センサー、からなる群の1つ以上、所望により1つ以上の液体粒子計数器、及び所望により1つ以上の粒度分布分析器を備えた、請求項10〜16のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
18. 2つ以上の流動成分流を合流させて、混合スラリー又は化学ブレンドをパイプ中で形成する混合モジュールをさらに備えた又は備えた、単独での、又は請求項1〜17のいずれか1項との組み合わせでの、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
19. 前記混合モジュールが、各成分流用のパイプと、前記各成分パイプ内に、成分の流速を制御する少なくとも1つの流量コントローラーとを備え、前記成分パイプが連結され合流して、混合スラリー又は化学ブレンド流を形成する単一パイプになる、請求項1〜18のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
20. 前記混合モジュールが、3つ以上の流動成分流を合流させ、各成分流用のパイプと、それらの各パイプ内に、流速を制御する少なくとも1つの流量コントローラーとを備え、第1の及び第2の成分流を含む2つの成分パイプが、合流して単一パイプになり、一部混合スラリー又は一部混合化学ブレンド流を形成し、前記第3の成分流が、前記一部混合スラリー又は一部混合化学ブレンド流と合流する、請求項1〜19のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
21. 前記混合モジュールが、前記成分パイプいずれか2つ又はすべてが連結されて成分流が一緒に流動する場所の下流に、1つ以上のスタティックミキサーをさらに備えた、請求項1〜20のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
22. 前記混合モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分が、1つ以上の分析装置を備えた、所望によりまた、単一又は二重希釈の設備を備えた、及び/又は所望により液体粒子計数器、及び/若しくは粒度分布分析器を備えた分析的モジュールを通過し、その中で分析される、請求項1〜21のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
23. 前記混合モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分が、前記分配モジュールに輸送される、請求項1〜22のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
24. 前記分析モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分が、前記分配モジュールに輸送される、請求項1〜23のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
25. 前記分析モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分が、混合モジュールへ輸送される、請求項1〜24のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
26. 前記混合モジュールからの、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分が、前記分配モジュール及び前記分析モジュールのそれぞれに同時に輸送される、請求項1〜25のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
27. 混合モジュールを備え、2つ以上の成分流が、原料スラリー、水、1つ以上の化学成分、水と混合された1つ以上の化学成分、一部混合スラリー、完全混合スラリー、一部混合化学ブレンド、及び完全混合化学ブレンドからなる群から選択され、前記混合モジュールは、混合モジュールポンプと、前記成分流の少なくとも2つとをさらに含み、前記成分流の少なくとも2つは、単一パイプに連結されその中で合流して、前記ポンプの上流1フィート(0.30メートル)で単一流を形成し、前記単一パイプはポンプに連結されて、前記単一流を前記ポンプに通して流動させ、前記流れを動的に混合して、混合スラリー又は化学ブレンド流を形成させる、請求項1〜26のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
28. 他の成分と合流して、混合スラリー又は化学ブレンド流を形成する各成分の量を制御する流量コントローラーを、前記各成分流用の前記パイプがその内部に備えた、請求項27に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド装置。
29. 3つの各成分流をその内部に流動させる前記パイプが、段階的に合流し、前記第1の2つの成分流用の前記第1の2つのパイプ(第1及び第2のパイプ)が合流し単一(合流)パイプとなり、前記単一(合流)パイプが、所望によりスタティックミキサーをその内部に有し、一部混合スラリー及び/又は一部混合化学ブレンド流を形成し、前記単一の(合流)パイプが、前記第3の成分流を含む第3のパイプに連結されて第2の単一パイプを形成し、前記第2の単一パイプが、下流のポンプと流体連通し、第1、第2、及び第3の成分流を動的に混合して、混合スラリー又は化学ブレンド流を形成する、請求項26〜28のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
30. 混合済みスラリー又は混合済み化学ブレンドの流れが、その他のスラリー又は化学ブレンド成分流と、前記混合モジュール内で合流する、請求項26〜29のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
31. 前記混合モジュールポンプの下流の前記混合モジュールへ連結されたパイプ、及び前記分析モジュールをさらに備え、混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくともサンプルが、分析モジュールへ、前記混合モジュールポンプに続く前記パイプを介して送られる、請求項26〜30のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
32. 前記サンプルの少なくとも一部分が、分析モジュールによる分析の後に、前記混合モジュールポンプの上流の前記混合モジュールへ返送される、請求項31のいずれ1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
33. 前記混合モジュールが、前記混合モジュールポンプの下流に位置する、少なくともの1つのフィルター又は少なくとも1つのフィルターエレメントをさらに備え、前記混合モジュールポンプの下流の、混合スラリー又は化学ブレンド流(又は更なる混合スラリー又は更なる混合化学ブレンド)がろ過される、請求項26〜32のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
34. 直列又は平行配置された1つ若しくは複数のフィルター又はフィルター配列体からなる群から選択される少なくとも1つのフィルターエレメントをさらに備え、1つ若しくは複数のフィルター又はフィルター配列体は、少なくとも1つ、所望により少なくとも2つ、又は所望により少なくとも3つのモジュール内の1つ以上のフィルターループ内に所望によりあってもよいものである、単独での、又は請求項1〜33のいずれか1項に記載の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
35. 平行配置された少なくとも1つのフィルター又はフィルター配列体を備え、フィルター又はフィルター配列体は、各フィルター又はフィルター配列体を分離する弁を備え、前記フィルター又はフィルター配列体は、順次動作する、すなわち、少なくとも1つのフィルター又はフィルター配列体がオンラインである場合に、その他の少なくとも1つのフィルター又はフィルター配列体がオフラインである、単独での、又は請求項1〜34のいずれか1項に記載の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
36. 1つ以上のフィルターループをさらに備え、各フィルターループが、パイプループと、直列又は平行配置であってもよい少なくとも1つのフィルター又はフィルター配列体と、前記パイプループ内にポンプとを備え;前記パイプループが流入口及び排出口を備え、前記流入口が、前記少なくとも1つのモジュール内のパイプ又はタンクと連結及び流体連通し、パイプ又はタンクは、ろ過することになるスラリー又は化学ブレンドを供給するものであり、前記排出口が、少なくとも1つのモジュール(流入口が連結する先のパイプ又はタンクとは異なるモジュールであってもよいもの)内のパイプ又はタンクと連結及び流体連通し、パイプ又はタンクは、スラリー又は化学ブレンドを、ろ過の後に返送するものであり、前記フィルターループ内の前記ポンプは、スラリー又は化学ブレンドを、流入口が流体連通する前記モジュールから取り出し、少なくとも1つのフィルター又はフィルター配列体において、前記スラリー又は化学ブレンドをろ過し、それを、同一又は異なるモジュールに、前記排出口を介して返送する、単独での、又は請求項1〜35のいずれか1項に記載の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
37. 前記フィルターループがさらに、1つ以上の弁を前記流入口内に、そして所望により、開閉されて前記フィルターループをオンライにする、又はフィルターループをオフラインにすることができる1つ以上の弁を前記排出口に備えた、請求項36に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
38. さらに、少なくとも1つのフィルターが、直列に配置された少なくとも2つのフィルター又は2つのフィルター配列体の一部分であり、少なくとも2つのフィルター又は2つのフィルター配列体は、第1のフィルター又はフィルター配列体を出て第2のフィルター又はフィルター配列体に入る流れと直列に同時に動作する、又は動作することを含む、単独での、又は請求項1〜37のいずれか1項に記載の、スラリー、及び/又は化学ブレンドの供給装置。
39. 前記混合モジュールからの、前記混合スラリー又は化学ブレンド流の少なくとも一部分が、前記分配タンクに輸送される、請求項1〜38のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
40. スラリー又は化学ブレンド流れの少なくとも一部分の誘導方向を変える手段をさらに備え、前記手段が、三方弁を使用して、制限オリフィスを内部に有するパイプ中に前記スラリー又は化学ブレンド流を誘導することを含む、請求項1〜39のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
41. 前記手段を使用して、混合スラリー又は化学ブレンドの流れの少なくとも一部分を分析モジュールに誘導する、請求項40に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
42. 前記混合モジュールポンプの後の前記スラリー又は化学ブレンド流に関して、前記混合スラリー及び/又は化学ブレンドの少なくとも一部分を分析モジュール中に誘導する、請求項1〜41のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
43. 前記混合スラリー又は化学ブレンドのサンプルを、前記スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置から除去するカーボイ区画を(前記混合モジュール内に又はその下流に)備えた、請求項1〜42のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
44. さらに、少なくとも1つのモジュール内に、好ましくは少なくとも2つの、又は少なくとも3つのモジュール内に位置する、スラリー又は化学ブレンドを分析モジュールに提供する1つ以上のサンプルポートをさらに備えた、請求項1〜43のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
45. さらに前記混合モジュールが、スラリー又は化学ブレンドを前記分析モジュールへ提供しそれを前記混合モジュールに返送する1つ以上のサンプルループをさらに備えた、請求項1〜44のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
46. さらに、前記送出モジュールが、スラリー又は化学ブレンド前記を分析モジュールへ提供する1つ以上のサンプルポートをさらに備えた、請求項1〜45のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
47. さらに、スラリー又は化学ブレンドを前記分析モジュールへ、及び/又は原料スラリー用の液体粒子計数器、又は粒度分布分析器へ提供して、それを前記送出モジュールに返送する1つ以上のサンプルループを、前記送出モジュールがさらに備えた、請求項1〜46のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
48. 1つ以上の分配タンク、及び1つ以上のポンプを備えた分配モジュールを備えた、単独での、又は請求項1〜47のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
49. さらに、前記分配モジュールが、少なくとも1つの若しくは少なくとも2つのフィルター、又は少なくとも1つの若しくは少なくとも2つのフィルターエレメントを備えた、請求項48に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
50. 前記少なくとも1つのフィルター、又は少なくとも1つのフィルターエレメントが、前記大域ループ内にあり、所望により前記1つ以上のツールの上流にある、請求項1〜49のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
51. さらに、前記分配モジュールが、スラリー又は化学ブレンドを前記分析モジュールへ提供する1つ以上のサンプルポートをさらに備えた、請求項1〜50のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
52. さらに、スラリー又は化学ブレンドを前記分析モジュールへ提供し、それを分配モジュールに返送する1つ以上のサンプルループを、前記分配モジュールがさらに備えた、請求項1〜51のいずれか1項に記載のスラリー、及び/又は化学ブレンドの供給装置。
53. さらに、1つ以上の大域ループ、1つ以上の背圧コントローラー、及び前記1つ以上の各大域ループ上に1つ以上の圧力センサーを、前記分配モジュールがさらに備えた、請求項1〜52のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
54. さらに、前記分配モジュールが、1つ以上の流量センサーを、前記1つ以上の各大域ループ上に備えた、請求項1〜53のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
55. 前記少なくとも1つの大域ループが、前記分配タンクの底で又はその近傍でパイプに連結されたポンプと、原料スラリー又は化学ブレンドをタンクに返送する返送パイプとをさらに備えた、請求項1〜54のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
56. 前記少なくとも1つの大域ループが、背圧コントローラーをさらに備えた、請求項1〜55のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
57. 前記少なくとも1つの大域ループが、流量センサー(ポンプの速度を調節するのに使用してもよいもの)を備えた、請求項1〜56のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
58. 前記少なくとも1つの大域ループが、圧力センサー(背圧コントローラーを調節するのに使用してもよいもの)を備えた、請求項1〜57のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
59. さらに、前記分配タンク、及び所望により前記送出タンクが、前記タンクの底で前記タンクの側壁を貫通する1つ以上のラインを備えた、請求項1〜58のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
60. 前記装置がさらにタンクを備え、前記タンクが1つ以上のエダクターを備えた、単独での、又は請求項1〜59のいずれか1項の記載の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
61. 前記装置がさらにタンクを備え、前記タンクが、前記タンクの底に位置する1つ以上のエダクターを備え、前記エダクターに連結された前記ラインが、前記タンクの底で前記タンクの側壁を貫通する、単独での、又は請求項1〜60のいずれか1項の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
62. 屑又は粒子を除去するあらゆるラインの中に(特に、スラリーをスラリー供給容器から取り出し、又は循環ループにおいて前記スラリーを循環させる前記送出モジュールにおけるポンプに先行するライン、及び/又は分析モジュールの上流(例えば、送出モジュール内の、又はそうでなければ装置内の、液体粒子計数器、及び/又は粒度分布分析器の上流)の1つ以上のラインの中に)ろ過器をさらに備えた、単独での、又は請求項1〜61のいずれか1項の記載の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
63. タンクが二重ラインループを出口に有する、単独での、又は請求項1〜62のいずれか1項に記載の(例えば、送出、分配タンク)、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
64. 粒度分布分析器、又は液体粒子計数器を備えた、単独での、又は請求項1〜63のいずれか1項に記載の、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
65. 単一流の供給をうけるポンプを備え、単一流用にポンプの上流12フィート(3.70メートル)の範囲内に少なくとも1つの連結部を備え、連結部で、2つ以上の流れが合流して単一流になり、前記2つ以上の流れは、原料スラリー又は化学ブレンド流、水、1つ若しくは複数の化学物質、又は1つ若しくは複数の化学物質と水を含む化学成分流、一部混合スラリー、一部混合化学ブレンドの流れ、及び完全混合スラリー又は完全混合化学ブレンドの流れからなる群から選択される、スラリー及び/又は化学ブレンドを混合してツールへ分配する、(単独での、又は本明細書で開示される実施形態又は請求項のいずれかとの組み合わせのいずれかの)装置。
66. 前記流れ(2つ以上又は3つ以上)が、前記ポンプから5フィート(1.52メートル)の範囲内(又は2フィートの範囲内、又は1フィート(0.30メートル)の範囲内)で合流する、請求項65、又は請求項1〜65のいずれか1項に記載の装置。
67. 前記ポンプが、遠心ポンプ、ダイヤフラムポンプ、及び蠕動ポンプからなる群から選択される、請求項65、又は66、又は請求項1〜66のいずれか1項に記載の装置。
68. 前記混合モジュールポンプが、遠心ポンプである、請求項65〜67のいずれか1項、又は請求項1〜67のいずれか1項に記載の装置。
69. 前記2つ以上流れが異なる、請求項65〜68のいずれか1項に記載の装置。
70. 前記1つ以上の連結部において、前記流れの3つが合流して単一流となる、請求項65〜69、又は請求項1〜69のいずれか1項に記載の装置。
71. 前記ポンプの上流に、前記成分流の少なくとも2つを合流させて単一流とする2つ以上の連結部がある、請求項65〜70、又は請求項1〜70のいずれか1項に記載の装置。
72. 前記ポンプの上流が、第1の連結部及び第2の連結部であり、前記第1の連結部は、前記ポンプにさらに近接しており、前記第1の連結部では、第1の流れが1つ以上の化学成分を含み、前記第2の連結部から流動する、原料スラリー及び混合スラリーを含む第2の流れと、水が合流し、前記第2の連結部では、第3及び第4の流れが合流し、前記第3の流れが原料スラリーを含み、前記第4の流れが混合スラリーを含む、請求項65〜71、又は1〜71のいずれか1項に記載の装置。
73. パイプループと、ポンプと、前記ループにおいて1つ以上のフィルター又はフィルターの配列体とを備えた1つ以上のフィルターループをさらに備え(又は1つ以上のフィルターがその一部分であり)、前記ポンプが、スラリー及び/又は化学ブレンドを、1つ以上のフィルター又はフィルターの配列体へ、又はそこから誘導し、所望により前記ポンプが、(例えば)分配モジュールにおけるその他のポンプよりも高圧で動作し、更に、又はあるいは、前記フィルターループにおいて使用される前記フィルターの1つ以上が、(フィルターループ内ではなく)(例えば)前記大域ループと前記フィルターとがあたかも流体連通しているとみなされるほどには大きくない孔を有する、請求項1〜72のいずれか1項に記載の装置。
74. 送出モジュール、混合モジュール、分析モジュール、及び分配モジュールを備え、毎分10リットル超の混合スラリー又は化学ブレンドを混合し、複数のツールと流体連通している大域ループ(又は2つの大域ループの1つ)へ連続的に供給する、単独での、又は請求項1〜73のいずれか1項の記載との組み合わせでの、スラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
75. 前記分配モジュールが、少なくとも2つの分配タンクと、少なくとも2つの大域ループとを備えた、請求項1〜74のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置であって、混合スラリーを混合し、前記少なくとも2つの分配タンクの第1に供給して、第1の分配タンクと流体連通する第1の大域ループに供給し、そして、化学ブレンドを混合し、前記少なくとも2つの分布タンクの第2に供給して、第2の分配タンクと流体連通する前記大域ループの第2に供給し、また所望により、第1及び第2のブレンド系を備え、第1のブレンド系における混合スラリー及び第2のブレンド系における化学ブレンドを混合する装置。
76. 前記分配モジュールが、少なくとも2つの分配タンクと少なくとも2つの大域ループとを備えた、請求項1〜75のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置であって、混合スラリーの1つのタイプを混合し、前記少なくとも2つの分配タンクの第1に供給して、第1の分配タンクと流体連通する前記大域ループの第1に供給し、そして、第2の混合スラリーを混合し、前記少なくとも2つの分布タンクの第2に供給して、第2の分配タンクと流体連通する前記大域ループの第2に供給し、また所望により、前記第1及び第2のスラリーのそれぞれを混合する第1及び第2のブレンド系を備えた装置。
77. 前記第1及び第2の大域ループがそれぞれ、複数のツール(8台超のツールであってもよい)と流体連通しており、複数のツールは、各大域ループについて同一又は異なるツールであってもよい、請求項75又は76のいずれか1項に記載のスラリー及び/又は化学ブレンド供給装置。
78. 請求項1〜77のいずれか1項に記載の装置の使用。
79. 請求項1〜78のいずれか1項に記載の装置の作製方法。
80. 原料スラリー又は化学ブレンド、水、1つ以上の化学成分、水と混合された1つ以上の化学成分、一部混合スラリー、完全混合スラリー、及び完全混合化学ブレンドからなる群から選択される少なくとも2つ以上の成分流を混合する方法であって、少なくとも2つの流れを合流させて、ポンプから2フィート(0.61メートル)の範囲内で単一流を形成し、前記単一流を前記ポンプに通して、前記流れを、動的に混合する工程において動的に混合する方法。
81. 前記流れが前記ポンプから1フィート(0.61メートル)の範囲内で合流し、そして所望により、3つ以上又は4つ以上の成分流が合流する、請求項1〜80のいずれか1項に記載の方法。
82. 前記ポンプが、遠心ポンプである、請求項1〜81のいずれか1項に記載の方法。
83. 前記合流工程に先だって前記成分流の3つを混合する(合流させる)ことを含む、請求項1〜82のいずれか1項に記載の方法。
84. 前記合流工程の上流が、前記成分流の少なくとも2つを合流させて単一流にする第1の工程である、請求項1〜83のいずれか1項に記載の方法。
85. 前記さらに前の合流工程の後、そして前記合流工程の前が、前記成分流の少なくとも2つ合流させる第2の工程である、請求項84に記載の方法。
87. 前記第1の合流工程が、原料スラリー水、化学成分、一部混合スラリー、完全混合スラリー、一部混合化学ブレンド、及び完全混合化学ブレンドからなる群から選択される、少なくとも2つの以上の成分流を、ポンプから5フィート(1.52メートル)の範囲内で合流させる、請求項1〜85のいずれか1項に記載の方法。
88. 前記分析モジュールの一部分であってもよいいずれかの装置からの結果により、混合スラリー又は化学ブレンド、又は原料スラリーの誘導方向を変えて、以下の:1つ若しくは複数のフィルターエレメント(例えば、フィルター、フィルターループ、フィルター配列体)、1つ若しくは複数の小粒子除去手段、若しくは廃液流に向かわせる、又は前記装置に、前記混合モジュールにおけるスラリー、又は化学ブレンド成分流用の流量コントローラーを調整させる、又は前記分配タンクに1つ以上の成分流の投与量を受け入れさせる、又はアラーム音を発生させる、の1つ以上を行う、請求項1〜87のいずれか1項に記載の方法。
89. 原料スラリー、混合スラリー若しくは化学ブレンド、又は原料スラリー及び少なくとも2つのタイプの混合スラリー、若しくは原料スラリー、混合スラリー及び化学ブレンド、又は2つのタイプの化学ブレンドを、混合する、供給する、希釈する、輸送する、循環させる、又は分析する、請求項1〜88のいずれか1項に記載の装置のいずれかを使用する方法。