JP2015531791A - エピスルフィド化合物の保管方法、及び該エピスルフィド化合物を用いたチオエポキシ系光学材料の製造方法 - Google Patents

エピスルフィド化合物の保管方法、及び該エピスルフィド化合物を用いたチオエポキシ系光学材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、チオエポキシ化合物の保管方法、及び該チオエポキシ化合物を用いたチオエポキシ系光学材料の製造方法に係り、特に、チオエポキシ化合物の保管中の経時変化を防止することによって、色相及び熱安定性が良く、経時変化の少ない、無色透明性の高品質のチオエポキシ系光学材料を製造することに関する。本発明では、水分含量500〜2,500ppmのチオエポキシ化合物を−78〜10℃で保管することを含む光学材料用チオエポキシ化合物の保管方法、及びこのように保管されたチオエポキシ化合物を含有する重合性組成物を重合させることを含むチオエポキシ系光学材料の製造方法が提供される。本発明によって製造された無色透明性の高品質のチオエポキシ系光学材料は、既存の光学材料を代替して様々な分野において広く用いることができる。

Description

本発明は、エピスルフィド化合物の保管方法、及び該エピスルフィド化合物を用いたチオエポキシ系光学材料の製造方法に係り、特に、保管中の経時変化を防止して、色相及び熱安定性の良いエピスルフィド化合物、及びそれを用いて経時変化が少なく、無色透明な高品質のチオエポキシ系光学材料を製造する方法に関する。
プラスチック光学レンズは、ガラスレンズの問題点である高い比重と低い衝撃性を補完する代替品として提案された。その代表的な例として、ポリエチレングリコールビスアリルカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ジアリルフタレートなどがある。しかし、これら重合体で製造された光学レンズは、注型性、染色性、ハードコート被膜密着性、耐衝撃性などの物性の面では優れているが、屈折率が1.50(nD)と1.55(nD)程度で低いため、レンズが厚くなるという問題があった。そこで、レンズの厚さを減少させるために、屈折率の高い光学材料の開発が種々試みられている。
特許文献1及び2では、ポリチオール化合物とポリイソシアネート化合物を反応させたチオウレタン系レンズを提案している。また、特許文献3では、チオエポキシ系プラスチックレンズを提案している。従来技術におけるチオウレタン系レンズは、高屈折であり、衝撃強度に優れるという利点があるが、レンズの表面が脆いという欠点と中心陥没などの問題があり、また、屈折率が高くなりながら、アッベ数が急激に低下するという問題がある。チオエポキシ系レンズは、高屈折率であると共に、高アッベ数を有するという優れた性質があるが、レンズが割れやすく、染色がよく行われないなどの問題がある。このような問題点を解決するために、これら2種類の互いに異なる性質の樹脂を共重合する方法、すなわち、チオエポキシ化合物と、ポリチオール化合物及びポリイソシアネート化合物を共重合する方法が特許文献4及び5などで提案された。
ところで、チオエポキシ系レンズや、チオエポキシとチオウレタンを共重合したレンズはいずれも、レンズの透明性を阻害する不所望な着色現象が生じる場合があり、高温にさらされる際に、熱変形が発生するという問題がある。このような着色現象や熱変形の問題はレンズの品質を低下させるため、改善が要求されていた。
大韓民国公開特許公報1993−0006918号 大韓民国公開特許公報1992−0005708号 大韓民国登録特許公報10−0681218号 大韓民国登録特許公報10−0417985号 日本特許公開平11−352302号公報
本発明者らは、チオエポキシ系レンズや、チオエポキシとチオウレタンを共重合したレンズにおいて現れる透明性を阻害する着色現象と熱安定性を改善するために努力する中で、モノマーとして用いられるチオエポキシ化合物の経時変化が、製造されたレンズの色相、透明性、熱安定性に直接的な影響を与えることを見出した。チオエポキシ系レンズやチオウレタンとの共重合レンズの透明性の低下は、重合過程において重合速度が調節されないことと関連があり、レンズの熱安定性は重合不均衡と関連があった。そして、チオエポキシ化合物の経時変化は、このような重合速度の調節と重合不均衡に直接的な影響を及ぼす要因となって、重合されたレンズの透明性を低下させ、熱安定性を低下させていた。さらに、本発明者らは、このようなチオエポキシ化合物の経時変化には、貯蔵温度とチオエポキシ化合物の水分含量が直接的な影響を及ぼすということもさらに見出した。水分含量と貯蔵温度を同時に調節して、経時変化が極力抑制される条件でチオエポキシ化合物を保管した後、これを用いてレンズを重合したとき、レンズの色相及び熱安定性がいずれも良好であり、経時変化が少なく、無色透明な高品質の光学材料を製造することができた。
本発明は、このような事実を確認して完成したもので、本発明では、チオエポキシ化合物の経時変化を抑制する保管方法、及びこのように保管されたチオエポキシ化合物を用いたチオエポキシ系光学材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明において、“チオエポキシ化合物”は、化合物の分子構造内にチオエポキシ基またはチエタン基を1つ以上有する化合物として定義される。
本発明において、“チオエポキシ系光学材料”は、チオエポキシ化合物を含む重合性組成物を重合させて得た光学材料として定義され、特に、チオエポキシ化合物を重合した光学材料、及びチオエポキシ化合物・ポリチオール化合物・ポリイソシアネート化合物を共重合した光学材料を含む。
本発明では、水分含量500〜2,500ppmのチオエポキシ化合物を−78〜10℃で保管することを含む光学材料用チオエポキシ化合物の保管方法が提供される。
また、本発明では、−78〜10℃で保管された水分含量500〜2,500ppmのチオエポキシ化合物を含有する重合性組成物を重合させることを含むチオエポキシ系光学材料の製造方法が提供される。
また、本発明では、前記製造方法で得られたチオエポキシ系光学材料、及び該光学材料からなる光学レンズが提供される。前記光学レンズは、特に、メガネレンズまたは偏光レンズを含む。
本発明では、チオエポキシ化合物の保管中の経時変化を抑制することによって、色相及び熱安定性が良く、経時変化の少ない、無色透明性の高品質の光学材料を製造することができる。
本発明では、製造された水分含量500〜2,500ppmのチオエポキシ化合物を−78〜10℃で保管して、経時変化を極力抑制する。
一定範囲で水分を含有するチオエポキシ化合物を10℃以下の低温で保管する場合、経時変化を誘発する周辺環境の影響を極力排除することができた。より好ましくは、製造されたチオエポキシ化合物を−50〜0℃で保管する。経済的な観点から、最も好ましくは、−30〜−10℃で保管する。
チオエポキシ化合物の経時変化は、温度以外に水分含量によっても影響を受け、好ましい水分含量の範囲は500〜2,500ppmである。チオエポキシ化合物は、水分が存在するときに反応が抑制される傾向を示し、前記範囲の水分が存在するとき、最も効果的な貯蔵安定性が示された。保管されるチオエポキシ化合物の水分含量が2,500ppmを超える場合には、前記温度範囲内でも望まない程度の経時変化が生じ、500ppm未満の場合には、保管中にチオエポキシ化合物の反応性が増加して、色相を帯びる経時変化が起こった。より好ましくは、水分含量の範囲を600〜1,500ppmとする。チオエポキシ化合物の水分含量は、製造条件を調節する方法、及び製造されたチオエポキシ化合物の水分を測定して、足りなければ補充し、超えていれば除去する方法で達成することができる。水分を除去する方法としは、好ましくは、真空減圧条件で脱泡させる方法、MgSO、NaSO、CaCl、CaSO等のような化合物を用いて水分を除去する方法等をそれぞれ単独で、または並行して行うことができ、その他にも、水分を除去するために用いられる公知の方法であればいずれも利用可能である。
上記のような水分含量において前記温度範囲で貯蔵されたチオエポキシ化合物は、長期間貯蔵安定性を維持することができる。好ましくは、保管期間は3年以内にすることがよく、より好ましくは、2年以内とする。
このように保管されたチオエポキシ化合物を用いて重合性組成物を作り、重合させて光学材料を製造すると、色相及び熱安定性が良く、経時変化の少ない無色透明なチオエポキシ系光学材料を得ることができる。
前記チオエポキシ化合物は、例えば、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン(=1,3−(ビス(2,3−エピチオプロピルチオ))シクロヘキサン)、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン(=1,4−(ビス(2,3−エピチオプロピルチオ))シクロヘキサン)、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン(=1,3−(ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル))シクロヘキサン)、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン(=1,4−(ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル))シクロヘキサン)、ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル]メタン、2,2−ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル]プロパン、ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル]スルフィド等の脂環族骨格を有するエピスルフィド化合物;1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル]プロパン、ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル]ジスルフィド、ビス[4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルホン、4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族骨格を有するエピスルフィド化合物;2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチル)−1,4−ジチアン、2,3,5−トリ(β−エピチオプロピルチオエチル)−1,4−ジチアン等のジチアン鎖骨格を有するエピスルフィド化合物;2−(2−β−エピチオプロピルチオエチルチオ)−1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス[(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ]−3−(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、ビス−(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス−(β−エピチオプロピル)ジスルフィド等の脂肪族骨格を有するエピスルフィド化合物などを1種以上使用することができる。その他にも、エピスルフィド基を有する化合物の塩素置換体、臭素置換体などのハロゲン置換体、アルキル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体や、ポリチオールとのプレポリマー型変性体なども使用することができる。前記チオエポキシ基化合物として、好ましくは、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、2−(2−β−エピチオプロピルチオエチルチオ)−1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパンのうちの1種以上を使用することができる。
前記重合性組成物にはポリイソシアネート化合物及び/又はポリチオール化合物がさらに含まれてもよい。
前記ポリイソシアネート化合物は、特に限定されず、最小限1つ以上のイソシアネート及び/又はイソチオシアネート基を有する化合物を使用することができる。例えば、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカトリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアナトメチルオクタン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテル、3,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン、3,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン、4,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン、4,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタンなどの脂肪族イソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、1,2−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンイソシアネート、2,2−ジメチルジシクロヘキシルメタンイソシアネートなどの脂環族イソシアネート化合物;ビス(イソシアナトエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナトメチル)ジフェニルエーテル、フェニレンジイソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピルフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3−ジメチルジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、ビベンジル−4,4−ジイソシアネート、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、3,3−ジメトキシビフェニル−4,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロベンゼンジイソシアネート、ヘキサヒドロジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート化合物、ビス(イソシアナトエチル)スルフィド、ビス(イソシアナトプロピル)スルフィド、ビス(イソシアナトヘキシル)スルフィド、ビス(イソシアナトメチル)スルフィド、ビス(イソシアナトメチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトプロピル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトメチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)エタン、ビス(イソシアナトメチルチオ)エタン、1,5−ジイソシアナト−2−イソシアナトメチル−3−チアペンタンなどの含硫脂肪族イソシアネート化合物;ジフェニルスルフィド−2,4−ジイソシアネート、ジフェニルスルフィド−4,4−ジイソシアネート、3,3−ジメトキシ−4,4−ジイソシアナトジベンジルチオエーテル、ビス(4−イソシアナトメチルベンゼン)スルフィド、4,4−メトキシベンゼンチオエチレングリコール−3,3−ジイソシアネート、ジフェニルジスルフィド−4,4−ジイソシアネート、2,2−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5−ジイソシアネート、3,3−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5−ジイソシアネート、3,3−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6−ジイソシアネート、4,4−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5−ジイソシアネート、3,3−ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4−ジイソシアネート、4,4−ジメトキシジフェニルジスルフィド−3,3−ジイソシアネートなどの含硫芳香族イソシアネート化合物;2,5−ジイソシアナトチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)チオフェン、2,5−ジイソシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5−ジイソシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、4,5−ジイソシアナト−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソシアナトメチル)−2−メチル−1,3−ジチオランなどの含硫複素環イソシアネート化合物を1種または2種以上混合して使用することができる。その他にも、最小限1つ以上のイソシアネート及び/又はイソチオシアネート基を有する化合物であれば1種または2種以上を混合して使用することができ、また、これらイソシアネート化合物の塩素置換体、臭素置換体などのハロゲン置換体、アルキル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体や、多価アルコールあるいはチオールとのプレポリマー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、ビウレット変性体あるいはダイマー化、トリマー化反応生成物なども使用することができる。ポリイソシアネート化合物としては、好ましくは、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン、ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートから選択された1種以上を使用する。
前記ポリチオール化合物は、特に限定されず、最小限1つ以上のチオール基を有する化合物であれば1種または2種以上を混合して使用することができる。例えば、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,3−ビス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン−1−チオール、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、テトラキス(メルカプトメチル)メタン;2−(2−メルカプトエチルチオ)プロパン−1,3−ジチオール、2−(2,3−ビス(2−メルカプトエチルチオ)プロピルチオ)エタンチオール、ビス(2,3−ジメルカプトプロパニル)スルフィド、ビス(2,3−ジメルカプトプロパニル)ジスルフィド、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,2−ビス(2−(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロピルチオ)エタン、ビス(2−(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロピル)スルフィド、2−(2−メルカプトエチルチオ)−3−2−メルカプト−3−[3−メルカプト−2−(2−メルカプトエチルチオ)−プロピルチオ]プロピルチオ−プロパン−1−チオール、2,2−ビス−(3−メルカプト−プロピオニルオキシメチル)−ブチルエステル、2−(2−メルカプトエチルチオ)−3−(2−(2−[3−メルカプト−2−(2−メルカプトエチルチオ)−プロピルチオ]エチルチオ)エチルチオ)プロパン−1−チオール、(4R,11S)−4,11−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9,12−テトラチアテトラデカン−1,14−ジチオール、(S)−3−((R−2,3−ジメルカプトプロピル)チオ)プロパン−1,2−ジチオール、(4R,14R)−4,14−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9,12,15−ペンタチアヘプタン−1,17−ジチオール、(S)−3−((R−3−メルカプト−2−((2−メルカプトエチル)チオ)プロピル)チオ)プロピル)チオ)−2−((2−メルカプトエチル)チオ)プロパン−1−チオール、3,3’−ジチオビス(プロパン−1,2−ジチオール)、(7R,11S)−7,11−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9,12,15−ペンタチアヘプタデカン−1,17−ジチオール、(7R,12S)−7,12−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9,10,13,16−ヘキサチアオクタデカン−1,18−ジチオール、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ビスペンタエリスリトール−エーテル−ヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアン及び2−(2,2−ビス(メルカプトジメチルチオ)エチル)−1,3−ジチアンなどを使用することができる。その他にも、1つ以上のチオール基を有する化合物であれば1種または2種以上を混合して使用してもよい。また、ポリチオール化合物に、ジイソシアネートやチオエポキシ化合物、チエタン化合物、または樹脂改質剤として、不飽和結合を有する化合物との予備重合で得られた重合変性体も使用可能である。ポリチオール化合物として、好ましくは、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、またはビス(2−メルカプトエチル)スルフィドに他のポリチオール化合物を1種以上混合して使用することができる。
前記重合性組成物は、共重合体光学樹脂(光学材料)の光学的な物性を向上させるために、耐衝撃性、比重及びモノマー粘度などを調節する目的で、オレフィン化合物を反応性樹脂改質剤としてさらに含むことができる。反応性樹脂改質剤として添加できるオレフィン化合物としては、例えば、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシメチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールビスグリシジルアクリレート、エチレングリコールビスグリシジルメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクロキシジエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールFジアクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、1,1−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−アクロキシジエトキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−メタクロキシジエトキシフェニル)メタン、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、メチルチオアクリレート、メチルチオメタクリレート、フェニルチオアクリレート、ベンジルチオメタクリレート、キシリレンジチオールジアクリレート、キシリレンジチオールジメタクリレート、メルカプトエチルスルフィドジアクリレート、メルカプトエチルスルフィドジメタクリレート等の(メタ)アクリレート化合物;アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合物;そして、スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ジビニルベンゼン、3,9−ジビニルスピロビ(m−ジオキサン)等のビニル化合物などがある。しかし、使用可能な化合物がこれら例示化合物に制限されるものではない。これらオレフィン化合物は、単独、または2種類以上を混合して使用してもよい。
前記重合性組成物は、その他に、内部離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、有機染料、無機顔料、着色防止剤、酸化防止剤、光安定剤、触媒などを通常の方法に従ってさらに含むことができる。
内部離型剤としては、リン酸エステル化合物、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などをそれぞれ単独で、または2種以上共に使用することができる。内部離型剤は、好ましくは、重合性組成物中に0.001〜10重量%含まれる。好ましくは、内部離型剤としてリン酸エステル化合物を使用する。リン酸エステル化合物は、五酸化二リン(P)に2〜3モルのアルコール化合物を付加して製造し、このときに使用するアルコールの種類に応じて種々の形態のリン酸エステル化合物を得ることができる。代表的には、脂肪族アルコールにエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシドが付加されるか、またはノニルフェノール基などにエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシドが付加された種類がある。本発明の重合性組成物に、エチレンオキシドあるいはプロピレンオキシドが付加されたリン酸エステル化合物が内部離型剤として含まれる場合、離型性が良く、優れた品質の光学材料を得ることができるので好ましい。内部離型剤として使用されるリン酸エステル化合物は、好ましくは、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルホスフェート(エチレンオキシドが5モル付加されたもの5重量%、4モル付加されたもの80重量%、3モル付加されたもの10重量%、1モル付加されたもの5重量%)、ポリオキシエチレンノニルフェニルホスフェート(エチレンオキシドが9モル付加されたもの5重量%、エチレンオキシドが8モル付加されたもの80重量%、エチレンオキシドが7モル付加されたもの10重量%、エチレンオキシドが6モル以下付加されたもの5重量%)、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルホスフェート(エチレンオキシドが11モル付加されたもの3重量%、10モル付加されたもの80重量%、9モル付加されたもの5重量%、7モル付加されたもの6重量%、6モル付加されたもの6重量%)、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルホスフェート(エチレンオキシドが13モル付加されたもの3重量%、12モル付加されたもの80重量%、11モル付加されたもの8重量%、9モル付加されたもの3重量%、4モル付加されたもの6重量%)、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルホスフェート(エチレンオキシドが17モル付加されたもの3重量%、16モル付加されたもの79重量%、15モル付加されたもの10重量%、14モル付加されたもの4重量%、13モル付加されたもの4重量%)、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルホスフェート(エチレンオキシドが21モル付加されたもの5重量%、20モル付加されたもの78重量%、19モル付加されたもの7重量%、18モル付加されたもの6重量%、17モル付加されたもの4重量%)及びゼレックUNTM(Zelec UNTM)で構成された群から選択される1種または2種以上の化合物である。
前記重合性組成物を注型重合することによって、本発明が目的とする、色相及び熱安定性が良く、経時変化の少ない、無色透明性の高品質の光学材料を得ることができる。注型重合は、ガスケットまたはテープなどで保持された成型モールド間に、前記重合性組成物を注入して実施する。このとき、得られる光学材料に要求される物性に応じて、また、必要に応じて、減圧下での脱泡処理や加圧、減圧などの濾過処理などを実施することが好ましい場合が多い。重合条件は、重合性組成物、触媒の種類と使用量、モールドの形状などによって大きく条件が変わるので、限定されるものではないが、約−50〜110℃の温度で1〜50時間かけて実施される。場合によっては、10〜110℃の温度範囲で維持または徐々に昇温して、1〜48時間で硬化させることが好ましい。硬化して得られた光学材料は、必要に応じて、アニーリングなどの処理を実施してもよい。処理温度は、通常、50〜130℃の間で行われ、90〜120℃で実施することが好ましい。
また、重合時、目的に応じて、公知の成形法と同様に、鎖延長剤、架橋剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤、油溶染料、充填剤、密着性向上剤などの種々の添加剤を加えてもよい。特に、使用される触媒が重要な役割を果たし、触媒の種類としては、エポキシ硬化剤が主に使用されるが、強いアミン類は、イソシアネート反応を激しくするため、その使用に注意を要する。本発明では、主にアミンの酸塩類、ホスホニウム塩類、ホスフィン類及び電子吸引基を有しない3次アミン類、ルイス酸類、ラジカル開始剤などが主に使用され、通常の技術者であれば、必要に応じて適切な触媒の種類及び量を決定することができる。
前記重合性組成物は、注型重合時のモールドを変えることによって、種々の形状の光学材料を得ることができる。このように得られた光学材料は、メガネレンズ、カメラレンズ、発光ダイオード(LED)などの各種光学材料として使用することが可能である。特に、メガネレンズ、カメラレンズ、発光ダイオードなどの光学材料、光学素子として適している。
本発明の光学材料からなるレンズは、必要に応じて、片面又は両面にコーティング層を施して使用してもよい。コーティング層としては、プライマー層、ハードコート層、反射防止膜層、防曇コート膜層、防汚染層、撥水層などを挙げることができる。これらのコーティング層は、それぞれ単独で施されてもよく、複数のコーティング層として多層化して施されてもよい。両面にコーティング層を施す場合、それぞれの面に同一のコーティング層を施しても、互いに異なるコーティング層を施してもよい。
以下、具体的な実施例を通じて本発明をより詳細に説明する。しかし、これら実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのもので、本発明の範囲がこれら実施例によって限定されるものではない。
(試験及び評価方法)
重合性組成物中の水分含有量、樹脂の色相、熱安定性及び経時変化を、次のような方法で評価した。
屈折率:Atago社のDR−M4モデルであるアッベ屈折計を用いて測定した。
水分含有量:Metrohm社の水分測定器に860KF thermoprepの水分気化装置が定着された自動水分測定によって、カールフィッシャー溶液で水分含有量を測定した。
樹脂の色相:APHAは、Hunterlab社のColorQuest XEを用い、プラスチックレンズを入れて直接測定した。これは、既に白金とコバルトの試薬を溶解して調製した標準液を用いて濃度をデータ化して、内蔵されたプログラムと試料液との比較で得られたAPHA値を測定値とした。測定値が小さいほど色相が良好である。
熱安定性:硬化した光学レンズを100℃で10時間維持し、色相の変化を測定して、APHA値が2未満に変わる場合、“◎”で表示し、2以上4未満に変わる場合、“○”で表示し、4以上に変わる場合、“×”で表示した。APHAは、Hunterlab社のColorQuest
XEを用い、プラスチックレンズを入れて直接測定した。これは、既に白金とコバルトの試薬を溶解して調製した標準液の濃度をデータ化して、内蔵されたプログラムと試料液との比較で得られたAPHA値を測定値とした。
経時変化:光学レンズ樹脂組成物を硬化させて得られたレンズを3ヶ月保管後及び3ヶ月保管前のAPHA値を測定し、その差である△値が2未満であれば、“◎”で表示し、2以上4未満であれば、“○”で表示し、4以上であれば、“×”で表示した。
(チオエポキシ化合物の製造)
ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド(BEPS)、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド(BEPDS)をそれぞれ合成した後、減圧下で水分含量を減少させた後、水分含量を測定し、表1に示した水分含量になるように水分を添加した。その後、それぞれのチオエポキシ化合物を表1に記載された条件及び期間で保管した後、これを用いて下記の実施例のようにメガネレンズを製造した。
(実施例1)
下記の表1の条件で30日の保管期間が終わったビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド(BEPS)89g、イソホロンジイソシアネート5g、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド6g、内部離型剤として酸性リン酸エステルである8−PENPP[ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルホスフェート(エチレンオキシドが9モル付加されたもの3重量%、8モル付加されたもの80重量%、9モル付加されたもの5重量%、7モル付加されたもの6重量%、6モル付加されたもの6重量%)]0.15g、テトラブチルホスホニウムブロマイド0.2g、トリフェニルホスフィン0.1g、有機染料HTAQ(20ppm)及びPRD(10ppm)、紫外線吸収剤HOPBT1.5gを20℃で混合し、均一溶液とした。この混合溶液を400Paにて1時間脱泡を行った。その後、1μmPTFE製フィルターで濾過を行い、ガラスモールドとテープからなるモールド型に注入した。このモールド型を重合オーブンに投入し、25℃〜100℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、モールド型から離型してレンズを得た。得られた樹脂をさらに100℃で4時間アニール処理を行った。このようにして、レンズの物性調査の結果を下記の表1に示した。
(実施例2〜10)
下記の表1の条件で30日の保管期間が終わったチオエポキシ化合物を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法でそれぞれ組成物及びレンズを製造し、物性を評価した。その結果を表1に示す。
(比較例1〜7)
下記の表1の条件で30日の保管期間が終わったチオエポキシ化合物を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法でそれぞれ組成物及びレンズを製造し、物性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2015531791
(略語)
(モノマー)
BEPS:ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド(bis(2,3−epithiopropyl)sulfide
BEPDS:ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド(bis(2,3−epithiopropyl)disulfide)
HOPBT:2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(2−(2’−hydroxy−5’−t−octylphenyl)−2H−benzotriazole)
HTQA:1−ヒドロキシ−4−(p−トルイジン)アントラキノン(1−hydroxy−4−(p−toluidine)anthraquinone)
PRD:ペリノン染料(perinone dye)
本発明によれば、チオエポキシ化合物の保管中の経時変化を抑制することによって、色相及び熱安定性が良く、経時変化の少ない、無色透明性の高品質の光学材料を製造することができる。本発明によって製造されたチオエポキシ系光学材料は、既存の光学材料を代替して様々な分野において広く用いることができる。具体的には、プラスチックメガネレンズ、メガネレンズに偏光フィルムを装着した3D偏光レンズ、カメラレンズなどに用いることができ、その他にも、プリズム、光ファイバー、光ディスクなどに使用される記録媒体基板や着色フィルター、紫外線吸収フィルターなどの様々な光学製品に用いることができる。

Claims (12)

  1. 水分含量が500〜2,500ppmであるチオエポキシ化合物を−78〜10℃で保管することを含む、光学材料用チオエポキシ化合物の保管方法。
  2. 前記チオエポキシ化合物を−50〜0℃で保管することを特徴とする、請求項1に記載の光学材料用チオエポキシ化合物の保管方法。
  3. 前記水分含量が600〜1,500ppmであることを特徴とする、請求項2に記載の光学材料用チオエポキシ化合物の保管方法。
  4. 前記チオエポキシ化合物を3年以内で保管することを特徴とする、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の光学材料用チオエポキシ化合物の保管方法。
  5. −78〜10℃で保管された水分含量500〜2,500ppmのチオエポキシ化合物を含有する重合性組成物を重合させることを含む、チオエポキシ系光学材料の製造方法。
  6. 前記重合性組成物にはポリイソシアネート化合物がさらに含まれる、請求項5に記載のチオエポキシ系光学材料の製造方法。
  7. 前記重合性組成物にはポリチオール化合物がさらに含まれる、請求項5に記載のチオエポキシ系光学材料の製造方法。
  8. 前記重合性組成物にはポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物がさらに含まれる、請求項5に記載のチオエポキシ系光学材料の製造方法。
  9. 前記チオエポキシ化合物は、ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン及び2−(2−β−エピチオプロピルチオエチルチオ)−1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパンで構成された群から選択された1種あるいは2種以上の化合物であることを特徴とする、請求項5乃至8のうちのいずれか1項に記載のチオエポキシ系光学材料の製造方法。
  10. 請求項5乃至8のうちのいずれか1項に記載の製造方法により製造されたチオエポキシ系光学材料。
  11. 請求項10に記載のチオエポキシ系光学材料からなる光学レンズ。
  12. 前記光学レンズは、メガネレンズまたは偏光レンズである、請求項11に記載の光学レンズ。
JP2015532976A 2012-09-24 2013-09-24 エピスルフィド化合物の保管方法、及び該エピスルフィド化合物を用いたチオエポキシ系光学材料の製造方法 Active JP6043434B2 (ja)

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