JP2015531420A - 熱可塑性エラストマーとカーボンブラックを含むトレッドを備えたタイヤ - Google Patents

熱可塑性エラストマーとカーボンブラックを含むトレッドを備えたタイヤ Download PDF

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Abstract

本発明は、トレッド、クラウン補強材を含むクラウン、2つの側壁、2つのビードおよびこれら2つのビードに固定され且つ一方の側壁から他方の側壁まで延びているカーカス補強材を含み、上記トレッドが少なくとも1種の熱可塑性エラストマーと5%〜30%の範囲内の容量による含有量のカーボンブラックをベースとし、上記熱可塑性エラストマーが少なくとも1個のエラストマーブロックと少なくとも1個の熱可塑性ブロックを含むブロックコポリマーであり、熱可塑性エラストマーの総含有量が65〜100phr (100質量部のエラストマー当りの質量部)の範囲内であることを特徴とするタイヤに関する。

Description

本発明は、トレッドを備えたタイヤに関する。
通常のタイヤにおいては、トレッドは、主として、ジエンエラストマーを含む。
タイヤ製造業者の継続する目的は、タイヤの湿潤グリップ性を改良することである。同時に、もつ1つの目的は、タイヤの転がり抵抗性を低下させることである。しかしながら、これらの2つの目的を調和させることは困難である;何故ならば、グリップ性の改良はヒステリシス損失の増大が考えられ、一方、転がり抵抗性の改良はヒステリシス損失の低下が考えられるからである。従って、最適化すべき性能の妥協点が存在する。グリップ性と転がり抵抗性間のこの妥協点に加え、トレッドの組成物が良好な耐摩耗性を可能にすることが重要である。
この目的によって、本出願法人は、驚くべきことに、特定のトレッドを備えたタイヤがグリップ性能と転がり抵抗性能の極めて良好な妥協点を得ると共に良好な耐摩耗性を有することを可能にすることを見出した。
本発明の主題は、トレッド、クラウン補強材を含むクラウン、2つの側壁、2つのビードおよびこれら2つのビードに固定され且つ一方の側壁から他方の側壁まで延びているカーカス補強材を含むタイヤであって、上記トレッドが少なくとも1種の熱可塑性エラストマーと5%〜30%の範囲内の容量(体積)による含有量のカーボンブラックをベースとし、上記熱可塑性エラストマーが少なくとも1個のエラストマーブロックと少なくとも1個の熱可塑性ブロックを含むブロックコポリマーであり、熱可塑性エラストマーの総含有量が65〜100phr (100質量部のエラストマー当りの質量部)の範囲内であることを特徴とする。
好ましくは、本発明は、上記熱可塑性エラストマーの数平均分子量が、30 000g/モルと500 000g/モルの間である、上記で定義したとおりのタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、上記ブロックコポリマーの1個以上のエラストマーブロックが、25℃よりも低いガラス転移温度を有するエラストマーから選ばれ、好ましくは、エチレンエラストマー、ジエンエラストマーおよびこれらの混合物から、さらに好ましくは、エチレンエラストマーから、または、ジエンエラストマーから、特に、イソプレン、ブタジエンまたはこれらの混合物に由来するジエンエラストマーから選ばれる、上記で定義したとおりのタイヤに関する。
また好ましくは、本発明は、上記ブロックコポリマーの1個以上の熱可塑性ブロックが、80℃よりも高いガラス転移温度を有する、また、半結晶性熱可塑性ブロックの場合は80℃よりも高い融点を有するポリマーから選ばれ、特に、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ化化合物、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルイミド、熱可塑性コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選ばれ、さらに好ましくは、ポリスチレンから選ばれる、上記で定義したとおりのタイヤに関する。
極めて好ましくは、本発明は、上記1種以上の熱可塑性エラストマーが、スチレン/ブタジエン(SB)、スチレン/イソプレン(SI)、スチレン/ブタジエン/イソプレン(SBI)、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)およびスチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレン(SBIS)の各熱可塑性エラストマー、並びにこれらのコポリマーの混合物からなる群から選ばれる、上記で定義したとおりのタイヤに関する。
1つの実施態様によれば、本発明は、上記熱可塑性エラストマーが、上記トレッドの唯一のエラストマーである、上記で定義したとおりのタイヤに関する。
もう1つの実施態様によれば、本発明は、上記トレッドが、さらに、非熱可塑性エラストマーを多くとも35phrの合計含有量で含む、上記で定義したとおりのタイヤに関する。
好ましくは、本発明は、カーボンブラックが、7%〜30%、好ましくは10%〜25%の範囲内の容量による含有量で存在する、上記で定義したとおりのタイヤに関する。
好ましい実施態様によれば、本発明は、カーボンブラックが、80m2/gよりも高い、好ましくは90m2/gよりも高いBET比表面積を有するカーボンブラックから選ばれる、上記で定義したとおりのタイヤに関する。さらに好ましくは、カーボンブラックは、120m2/gよりも高いBET比表面積を有するカーボンブラックである。
好ましくは、本発明は、上記トレッドの組成物が、さらに、可塑剤を好ましくは5phrと85phrの間の含有量で含む、上記で定義したとおりのタイヤに関する。好ましくは、可塑剤は、可塑化用樹脂および/または可塑化用オイルである、さらに好ましくは、上記オイルは、パラフィン系オイルである、また好ましくは、可塑剤は、10〜60phrの範囲内の含有量で存在する。
本発明は、さらに詳細には、自転車のような非動力車;或いは、以下のタイプの自動車:乗用車、SUV (スポーツ用多目的車)、二輪車(特に、オートバイ);航空機;並びに、バン類、“大型”車両(即ち、地下鉄列車、バス、大型道路輸送車(トラック、トラクター、トレーラー)または農業用車両もしくは建設作業用車両のような道路外車両)または他の輸送または作業用車両から選ばれる産業用車両に装着することを意図するタイヤに関する。
発明の詳細な説明
本説明においては、他で明確に断らない限り、示す百分率(%)は、全て、質量パーセントである。
さらにまた、用語“phr”は、本特許出願の意義の範囲内において、一緒に混合したエラストマー、熱可塑性物質および非熱可塑性物質の100質量部当りの質量部を意味する。本発明の意義の範囲内において、熱可塑性エラストマー(TPE)は、エラストマーのうちに包含される。
さらにまた、“aとbの間”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aよりも大きいからbよりも小さいまでに及ぶ値の範囲を示し(即ち、限界値aとbを除外する)、一方、“a〜b”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aからbまでに及ぶ値の範囲を意味する(即ち、厳格な限定値aおよびbを含む)。
トレッドの組成物
本発明に従うタイヤは、トレッド、クラウン補強材を含むクラウン、2つの側壁、2つのビードおよびこれら2つのビードに固定され且つ一方の側壁から他方の側壁まで延びているカーカス補強材を含み、上記トレッドが少なくとも1種の熱可塑性エラストマーと5%〜30%の範囲内の容量による含有量のカーボンブラックをベースとし、上記熱可塑性エラストマーが少なくとも1個のエラストマーブロックと少なくとも1個の熱可塑性ブロックを含むブロックコポリマーであり、熱可塑性エラストマーの総含有量が65〜100phr (100質量部のエラストマー当りの質量部)の範囲内であるという本質的な特徴を有する。
1. 1. 熱可塑性エラストマー(TPE)
熱可塑性エラストマー(“TPE”と略記する)は、熱可塑性ポリマーとエラストマーとの間の中間の構造を有する。これらのエラストマーは、可撓性エラストマーブロックによって連結された硬質熱可塑性ブロックからなるブロックコポリマーである。
本発明の実施において使用する熱可塑性エラストマーは、その熱可塑性ブロックおよびエラストマーブロックの化学的性質が変動し得るブロックコポリマーである。
1. 1. 1. TPEの構造
TPEの数平均分子量(Mnで示す)は、好ましくは30 000g/モルと500 000g/モルの間、より好ましくは40 000g/モルと400 000g/モルの間である。上記最低値よりも低いと、TPEのエラストマー鎖間の固着力が、特にその可能性ある希釈(増量剤オイルの存在における)のために影響を受けるリスクが存在する;さらにまた、“高温”性能の低下の結果によって、機械的性質、特に、破断点諸性質に影響を与える加工温度の上昇のリスクも存在する。さらにまた、過度に高い分子量Mnは、使用にとって不利であり得る。従って、50 000〜300 000g/モルの範囲内の値が、特にタイヤトレッド組成物におけるTPEの使用にとって特に良好に適していることが判明している。
TPEエラストマーの数平均分子量(Mn)は、立体排除クロマトグラフィー(SEC)により、既知の方法で測定する。例えば、スチレン熱可塑性エラストマーの場合、サンプルを、前以って、約1g/lの濃度でテトラヒドロフラン中に溶解し、その後、溶液を、0.45μmの有孔度を有するフィルターにより、注入前に濾過する。使用する装置は、Waters Allianceクロマトグラフィー系である。溶出溶媒はテトラヒドロフランであり、流量は0.7ml/分であり、系の温度は35℃であり、分析時間は90分である。商品名Styragelを有する直列4本のWatersカラムセット(HMW7、HMW6Eおよび2本のHT6E)を使用する。ポリマーサンプル溶液の注入容量は、100μlである。検出器はWaters 2410示差屈折計であり、クロマトグラフデータを使用するその関連ソフトウェアはWaters Milleniumシステムである。算出した平均モル質量を、ポリスチレン標準によって得られた較正曲線と対比する。条件は、当業者であれば、調整し得るであろう。
TPEの多分散性指数PI (注:PI = Mw/Mn;Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量である)の値は、好ましくは3よりも低く、より好ましくは2よりも低く、さらにより好ましくは1.5よりも低い。
本特許出願においては、TPEのガラス転移温度に言及する場合、そのガラス転移温度は、エラストマーブロックに関連するTgに関する。TPEは、好ましくは、好ましくは25℃以下、より好ましくは10℃以下であるガラス転移温度(“Tg”)を示す。これらの最低値よりも高いTg値は、極めて低温で使用するときの上記トレッドの性能を低下させ得る;そのような使用においては、TPEのTgは、さらにより好ましくは−10℃以下である。また、好ましくは、TPEのTgは−100℃よりも高い。
知られている通り、TPEは、2つのガラス転移温度ピーク(Tg;ASTM D3418に従って測定)、即ち、TPEのエラストマー部分に関連する最低温度およびTPEの熱可塑性部分に関連する最高温度を示す。従って、TPEの可撓性ブロックは、周囲温度(25℃)よりも低いTgによって定義され、一方、硬質ブロックは、80℃よりも高いTgを有する。
本来的にエラストマー性および熱可塑性の双方であるためには、TPEは、十分に相いれない各ブロック(即ち、それらそれぞれの分子量、それらそれぞれの極性またはそれらそれぞれのTg値の結果として異なる)を有してエラストマーブロックまたは熱可塑性ブロックのそれら固有の性質を保持しなければならない。
TPEは、小個数のブロック(5個未満、典型的には2個または3個)を有するコポリマーであり得、この場合、これらのブロックは、15 000g/モルよりも大きい高分子量を有する。これらのTPEは、例えば、1個の熱可塑性ブロックと1個のエラストマーブロックを含むジブロックコポリマーであり得る。また、これらのTPEは、多くの場合、可撓性セグメントによって連結された2個の硬質セグメントを含むトリブロックエラストマーでもある。硬質および可撓性セグメントは、線状に、或いは星型または枝分れ形状で配置させ得る。典型的には、これらのセグメントまたはブロックの各々は、多くの場合、最低限5個よりも多い、一般的には10個よりも多い基本単位(例えば、スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマーにおけるスチレン単位とブタジエン単位)を含む。
また、TPEは、多数のより小さなブロック(30個以上、典型的には50〜500個)を含み得、この場合、これらのブロックは、比較的低い、例えば、500〜5000g/モルの分子量を有する;以下、これらのTPEは、マルチブロックTPEと称し、エラストマーブロック/熱可塑性ブロック連続物である。
第1の別の形態によれば、TPEは、線状形で提供される。例えば、TPEは、ジブロックコポリマーである:熱可塑性ブロック/エラストマーブロック。また、TPEは、トリブロックコポリマーであり得る:熱可塑性ブロック/エラストマーブロック/熱可塑性ブロック、即ち、中心エラストマーブロックと該エラストマーブロックの2つの末端の各々における2個の末端熱可塑性ブロック。同様に、マルチブロックTPEは、エラストマーブロック/熱可塑性ブロックの線状連続物であり得る。
本発明のもう1つの別の形態によれば、本発明の前提条件において使用するTPEは、少なくとも3本の分岐を含む星型枝分れ形で提供される。例えば、TPEは、その場合、少なくとも3本の分岐を含む星型枝分れエラストマーブロックと、該エラストマーブロックの分岐の各々の末端に位置する熱可塑性ブロックとからなり得る。中心エラストマーの分岐数は、例えば、3〜12本、好ましくは3〜6本の範囲であり得る。
本発明のもう1つの別の形態によれば、TPEは、枝分れまたはデンドリマー形で提供される。TPEは、その場合、枝分れまたはデンドリマーエラストマーブロックと、該デンドリマーエラストマーブロックの各分岐の末端に位置する熱可塑性ブロックからなり得る。
1. 1. 2. エラストマーブロックの性質
本発明の前提条件におけるTPEのエラストマーブロックは、当業者にとって既知の任意のエラストマーであり得る。これらのブロックは、好ましくは、25℃よりも低い、好ましくは10℃よりも低い、より好ましくは0℃よりも低い、極めて好ましくは−10℃よりも低いTgを有する。また好ましくは、TPEのエラストマーブロックのTgは、−100℃よりも高い。
炭素系鎖を含むエラストマーブロックにおいては、TPEのエラストマー部分がエチレン系不飽和を含まない場合、そのブロックは、飽和エラストマーブロックと称する。TPEのエラストマーブロックがエチレン系不飽和(即ち、炭素‐炭素二重結合)を含む場合、そのエラストマーブロックは、不飽和またはジエンエラストマーブロックと称する。
飽和エラストマーブロックは、少なくとも1種(即ち、1種以上)のエチレン系モノマー、即ち、1個の炭素‐炭素二重結合を含むモノマーの重合によって得られるポリマー配列からなる。これらのエチレン系モノマーから得られるブロックのうちでは、エチレン/プロピレンまたはエチレン/ブチレンランダムコポリマーのようなポリアルキレンブロックを挙げることができる。また、これらの飽和エラストマーブロックは、不飽和エラストマーブロックの水素化によっても得ることができる。また、これらの飽和エラストマーブロックは、ポリエーテル、ポリエステルまたはポリカーボネートの群から得られる脂肪族ブロックでもあり得る。
飽和エラストマーブロックの場合、TPEのこのエラストマーブロックは、好ましくは、主としてエチレン系単位からなる。主としてとは、エラストマーブロックの総質量に対して最高の質量によるエチレン系のモノマー含有量、好ましくは50%よりも多い、より好ましくは75%よりも多い、さらにより好ましくは85%よりも多い質量による含有量を意味するものと理解されたい。
共役C4〜C14ジエンは、上記エチレン系モノマーと共重合させることができる。これらは、この場合、ランダムコポリマーである。好ましくは、これらの共役ジエン類は、イソプレン、ブタジエン、1‐メチルブタジエン、2‐メチルブタジエン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン、2,4‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエン、2‐メチル‐1,3‐ペンタジエン、3‐メチル‐1,3‐ペンタジエン、4‐メチル‐1,3‐ペンタジエン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ペンタジエン、1,3‐ヘキサジエン、2‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、3‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、4‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、5‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ヘキサジエン、2,4‐ジメチル‐1,3‐ヘキサジエン、2,5‐ジメチル‐1,3‐ヘキサジエン、2‐ネオペンチルブタジエン、1,3‐シクロペンタジエン、1,3‐シクロヘキサジエン、1‐ビニル‐1,3‐シクロヘキサジエン、またはそれらの混合物から選ばれる。さらに好ましくは、上記共役ジエンは、イソプレンまたはイソプレンを含む混合物である。
不飽和エラストマーブロックの場合、TPEのこのエラストマーブロックは、好ましくは、主としてジエンエラストマー成分からなる。主としてとは、エラストマーブロックの総質量に対して最高の質量によるジエンモノマー含有量、好ましくは50%よりも多い、より好ましくは75%よりも多い、さらにより好ましくは85%よりも多い質量による含有量を意味するものと理解されたい。また、不飽和エラストマーブロックの不飽和は、環状タイプの二重結合および不飽和を含むモノマーにも由来し得る;これは、例えば、ポリノルボルネンにおける場合である。
好ましくは、共役C4〜C14ジエンを重合または共重合させてジエンエラストマーブロックを形成することができる。好ましくは、これらの共役ジエン類は、イソプレン、ブタジエン、ピペリレン、1‐メチルブタジエン、2‐メチルブタジエン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン、2,4‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエン、2‐メチル‐1,3‐ペンタジエン、3‐メチル‐1,3‐ペンタジエン、4‐メチル‐1,3‐ペンタジエン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ペンタジエン、2,5‐ジメチル‐1,3‐ペンタジエン、2‐メチル‐1,4‐ペンタジエン、1,3‐ヘキサジエン、2‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、2‐メチル‐1,5‐ヘキサジエン、3‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、4‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、5‐メチル‐1,3‐ヘキサジエン、2,5‐ジメチル‐1,3‐ヘキサジエン、2,5‐ジメチル‐2,4‐ヘキサジエン、2‐ネオペンチル‐1,3‐ブタジエン、1,3‐シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、2‐メチル‐1,6‐ヘプタジエン、1,3‐シクロヘキサジエン、1‐ビニル‐1,3‐シクロヘキサジエンまたはそれらの混合物から選ばれる。さらに好ましくは、上記共役ジエンは、イソプレンまたはブタジエン或いはイソプレンおよび/またはブタジエンを含む混合物である。
別の形態によれば、TPEの上記エラストマー部分を形成するために重合させるモノマーは、少なくとも1種の他のモノマーとランダム共重合させてエラストマーブロックを形成することができる。この別の形態によれば、エラストマーブロックの総単位数に対するエチレン系モノマー以外の重合モノマーのモル画分は、このブロックがそのエラストマー特性を保持するようでなければならない。有利には、この他のコモノマーのモル画分は、0%〜50%、より好ましくは0%〜45%、さらにより好ましくは0%〜40%の範囲にあり得る。
例えば、上記第1モノマーと共重合させ得るこの他のモノマーは、上記で定義したようなエチレン系モノマー(例えば、エチレン);ジエンモノマー、特に、上記で定義したような4〜14個の炭素原子を有する共役ジエンモノマー(例えば、ブタジエン);上記で定義したような8〜20個の炭素原子を有するビニル芳香族タイプのモノマーから選択することができ、或いは、上記他のモノマーは、酢酸ビニルのようなモノマーも含ませ得る。
コモノマーがビニル芳香族タイプである場合、そのコモノマーは、有利には、上記熱可塑性ブロックの総単位数に対して、0%〜50%の、より好ましくは0%〜45%の範囲、さらにより好ましくは0%〜40%の範囲の単位画分を示す。上述したスチレンモノマー、即ち、メチルスチレン、パラ(tert‐ブチル)スチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレンまたはパラ‐ヒドロキシスチレンは、ビニル芳香族化合物として特に適している。好ましくは、ビニル芳香族タイプのコモノマーはスチレンである。
本発明の好ましい実施態様によれば、TPEの上記エラストマーブロックは、TPEに良好なエラストマー特性および十分且つタイヤトレッドとしての使用と適合し得る機械的強度を付与するように、全体で、25 000g/モル〜350 000g/モル、好ましくは35 000g/モル〜250 000g/モルの範囲にある数平均分子量(Mn)を示す。
また、エラストマーブロックは、数タイプの上記で定義したようなエチレン系、ジエンまたはスチレンモノマーを含むブロックであり得る。
また、エラストマーブロックは、数種の上記で定義したようなエラストマーブロックからなり得る。
1. 1. 3. 熱可塑性ブロックの性質
熱可塑性ブロックの定義については、該硬質熱可塑性ブロックのガラス転移温度(Tg)特性を使用する。この特性は、当業者にとって周知である。この特性は、特に、工業的加工(転換)温度を選択することを可能にする。非晶質ポリマー(またはポリマーブロック)の場合は、加工温度は、熱可塑性ブロックのTgよりも実質的に高くに選定する。半結晶性ポリマー(またはポリマーブロック)の特定の例においては、その場合、ガラス転移温度よりも高い融点が観察され得る。この場合、該当するポリマー(またはポリマーブロック)の加工温度を選定することを可能にするのはむしろ融点(M.p.)である。従って、この後、“Tg (または、必要な場合のM.p.)”に言及する場合、このTgまたはM.p.が加工温度を選定するのに使用する温度とみなす必要がある。
本発明の前提条件として、TPEエラストマーは、好ましくは80℃以上のTg (または、必要な場合のM.p.)を有し且つ重合モノマーから形成された1個以上の熱可塑性ブロックを含む。好ましくは、この熱可塑性ブロックは、80℃〜250℃で変動する範囲内のTg (または、必要な場合のM.p.)を有する。好ましくは、この熱可塑性ブロックのTg (または、必要な場合のM.p.)は、好ましくは80℃〜200℃、より好ましくは80℃〜180℃である。
本発明の実施に関して定義したようなTPEに対する熱可塑性ブロックの割合は、一方では、上記コポリマーが示さなければならない熱可塑特性によって決定する。80℃以上のTg (または、必要な場合のM.p.)を有する熱可塑性ブロックは、好ましくは、本発明に従うエラストマーの熱可塑特性を保持するに十分な割合で存在する。TPE中での80℃以上のTg (または、必要な場合のM.p.)を有する熱可塑性ブロックの最低含有量は、上記コポリマーの使用条件の関数として変動し得る。他方では、タイヤの製造中にTPEが変形する能力も、80℃以上のTg (または、必要な場合のM.p.)を有する熱可塑性ブロックの割合を決定するのに寄与し得る。
80℃以上のTg (または、必要な場合のM.p.)を有する熱可塑性ブロックは、種々の性質を有する重合モノマーから形成し得る;特に、これらのブロックは、下記のブロックまたは下記のブロックの混合物を構成し得る;
・ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン);
・ポリウレタン;
・ポリアミド;
・ポリエステル;
・ポリアセタール;
・ポリエーテル(ポリエチレンオキシド、ポリフェニレンエーテル);
・ポリフェニレンスルフィド;
・ポリフッ化化合物(FEP、PFA、ETFE);
・ポリスチレン(以下で詳細に説明する);
・ポリカーボネート;
・ポリスルホン;
・ポリメチルメタクリレート;
・ポリエーテルイミド;
・熱可塑性コポリマー、例えば、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)コポリマー。
また、80℃以上のTg (または、必要な場合のM.p.)を有する熱可塑性ブロックは、下記の各化合物およびそれら化合物の混合物から選ばれるモノマーからも得ることができる:
・アセナフチレン:当業者であれば、例えば、Z. FodorおよびJ.P. Kennedyによる論文Polymer Bulletin, 1992, 29(6), 697‐705を参照し得る;
・例えば、2‐メチルインデン、3‐メチルインデン、4‐メチルインデン、ジメチルインデン、2‐フェニルインデン、3‐フェニルインデンおよび4‐フェニルインデンのような、インデンおよびその誘導体;当業者であれば、例えば、発明者Kennedy、Puskas、KaszasおよびHagerによる特許文献US 4 946 899号;並びに、J. E. Puskas、G. Kaszas、J.P. KennedyおよびW.G Hagerによる文献Journal of Polymer Science, Part A, Polymer Chemistry (1992), 30, 41、およびJ.P. Kennedy、N. MeguriyaおよびB. Keszlerによる文献Macromolecules (1991), 24(25), 6572‐6577を参照し得る;
・イソプレン、この場合、一定数のトランス‐1,4‐ポリイソプレン単位および分子内プロセスによる環状化単位の形成をもたらす:当業者であれば、例えば、G. Kaszas、J.E. PuskasおよびJ.P. Kennedyによる文献Applied Polymer Science (1990), 39(1), 119‐144、およびJ.E. Puskas、G. KaszasおよびJ.P. Kennedyによる文献Macromolecular Science, Chemistry A28 (1991), 65‐80を参照し得る。
ポリスチレンは、スチレンモノマーから得られる。スチレンモノマーは、本説明においては、非置換および置換のスチレンを含む任意のモノマーを意味するものと理解すべきである;置換スチレンのうちでは、例えば、メチルスチレン(例えば、o‐メチルスチレン、m‐メチルスチレンまたはp‐メチルスチレン、α‐メチルスチレン、α,2‐ジメチルスチレン、α,4‐ジメチルスチレンまたはジフェニルエチレン)、パラ‐(tert‐ブチル)スチレン、クロロスチレン(例えば、o‐クロロスチレン、m‐クロロスチレン、p‐クロロスチレン、2,4‐ジクロロスチレン、2,6‐ジクロロスチレンまたは2,4,6‐トリクロロスチレン)、ブロモスチレン(例えば、o‐ブロモスチレン、m‐ブロモスチレン、p‐ブロモスチレン、2,4‐ジブロモスチレン、2,6‐ジブロモスチレンまたは2,4,6‐トリブロモスチレン)、フルオロスチレン(例えば、o‐フルオロスチレン、m‐フルオロスチレン、p‐フルオロスチレン、2,4‐ジフルオロスチレン、2,6‐ジフルオロスチレンまたは2,4,6‐トリフルオロスチレン)、またはパラ‐ヒドロキシスチレンを挙げることができる。
本発明の好ましい実施態様によれば、TPEエラストマー中のスチレンの質量による含有量は、5%と50%の間の量である。上記最低値よりも少ないと、上記エラストマーの熱可塑特性が実質的に低下するリスクが存在し、一方、推奨する最高値よりも多いと、上記トレッドの弾力性が影響を受け得る。これらの理由により、スチレン含有量は、さらに好ましくは、10%と40%の間の量である。
本発明の別の形態によれば、上記で定義したような重合モノマーは、少なくとも1種の他のモノマーと共重合させて、上記で定義したようなTg (または、必要な場合のM.p.)を有する熱可塑性ブロックを形成し得る。
例えば、上記重合モノマーと共重合させることのできるこの他のモノマーは、エラストマーブロックに関連する箇所において定義したような、ジエンモノマー、特に、4〜14個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーおよび8〜20個の炭素原子を有するビニル芳香族タイプのモノマーから選択し得る。
本発明によれば、TPEの熱可塑性ブロックは、TPEに良好な弾力性と十分且つタイヤトレッドとしての使用と適合する機械的強度とを付与するように、全体で、5 000g/モル〜150 000g/モルの範囲にある数平均分子量(Mn)を示す。
また、上記熱可塑性ブロックは、数種の上記で定義したような熱可塑性ブロックからなり得る。
1. 1. 4. TPEの例
例えば、TPEは、そのエラストマー部分が飽和であり且つスチレンブロックとアルキレンブロックを含むコポリマーである。アルキレンブロックは、好ましくは、エチレン、プロピレンまたはブチレンである。さらに好ましくは、このTPEエラストマーは、線状または星型枝分れしているジブロックまたはトリブロックコポリマーからなる以下の群から選ばれる:スチレン/エチレン/ブチレン(SEB)、スチレン/エチレン/プロピレン(SEP)、スチレン/エチレン/エチレン/プロピレン(SEEP)、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン(SEBS)、スチレン/エチレン/プロピレン/スチレン(SEPS)、スチレン/エチレン/エチレン/プロピレン/スチレン(SEEPS)、スチレン/イソブチレン(SIB)、スチレン/イソブチレン/スチレン(SIBS)およびこれらコポリマーの混合物。
もう1つの例によれば、TPEは、そのエラストマー部分が不飽和であり且つスチレンブロックとジエンブロックを含み、これらのジエンブロックは、特に、イソプレンまたはブタジエンブロックであるところのコポリマーである。さらに好ましくは、このTPEエラストマーは、線状のまたは星型枝分れしているジブロックまたはトリブロックコポリマーからなる以下の群から選ばれる:スチレン/ブタジエン(SB)、スチレン/イソプレン(SI)、スチレン/ブタジエン/イソプレン(SBI)、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)、スチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレン(SBIS)またはこれらコポリマーの混合物。
また、例えば、TPEは、例えばスチレン/ブタジエン/ブチレン(SBB)、スチレン/ブタジエン/ブチレン/スチレン(SBBS)またはこれらコポリマーの混合物のような、そのエラストマー部分が飽和部分と不飽和部分を含む線状または星型枝分れのコポリマーである。
マルチブロックTPEのうちでは、エチレンとプロピレン/ポリプロピレン、ポリブタジエン/ポリウレタン(TPU)、ポリエーテル/ポリエステル(COPE)またはポリエーテル/ポリアミド(PEBA)とのランダムコポリマーブロックを含むコポリマーを挙げることができる。
また、上記で例として示したTPE類は、発明に従うトレッド中で互いに混合ことも可能である。
商業的に入手可能なTPEエラストマーの例としては、Kraton社から品名Kraton G (例えば、G1650、G1651、G1654およびG1730の各製品)としてまたはKuraray社から品名Septon (例えば、Septon 2007、Septon 4033またはSepton 8004)として販売されているSEPS、SEEPSまたはSEBSタイプのエラストマー;或いは、Kuraray社から品名Hybrar 5125としてまたはKraton社から品名D1161として販売されているSISタイプのエラストマー;或いは、Polimeri Eoropa社から品名Europrene SOLT 166として販売されている線状SBSタイプまたはKraton社から品名D1184として販売されている星型枝分れSBSタイプのエラストマーを挙げることができる。また、Dexco Polymers社から品名Vector (例えば、Vector 4114またはVector 8508)で販売されているエラストマーも挙げることができる。マルチブロックTPEのうちでは、Exxon社から販売されているVistamaxx TPE;DSM社から品名ArnitelとしてまたはDuPont社から品名HytrelとしてまたはTicona社から品名Riteflexとして販売されているCOPE TPE;Arkema社から品名PEBAXとして販売されているPEBA TPE;或いは、Sartomer社から品名TPU 7840としてまたはBASF社から品名Elastogranとして販売されているTPU TPEを挙げることができる。
1. 1. 5. TPEの量
任意構成成分としての他(非熱可塑性)のエラストマーを上記組成物において使用する場合、1種以上の上記TPEエラストマーは、質量%による主要画分を構成する;1種以上の上記TPEは、その場合、上記エラストマー組成物中に存在する混合エラストマーの少なくとも65質量%、好ましくは少なくとも70質量%、より好ましくは少なくとも75質量%を示す。また好ましくは、1種以上の上記TPEエラストマーは、上記エラストマー組成物中に存在するエラストマーの少なくとも95質量%(特に100質量%)を示す。
従って、TPEエラストマーの量は、65〜100phr、好ましくは70〜100phr、特に75〜100phrで変動する範囲内である。また好ましくは、上記組成物は、95〜100phrのTPEエラストマーを含む。1種以上の上記TPEエラストマーは、好ましくは、上記トレッドの唯一の1種以上のエラストマーである。
1. 2. 非熱可塑性エラストマー
上記の1種以上の熱可塑性エラストマーは、それ自体単独で、本発明に従うトレッドが有用であるのに十分である。
本発明に従うトレッドの組成物は、少なくとも1種(即ち、1種以上)のジエンゴムを非熱可塑性エラストマーとして含み得る;このジエンゴムは、単独でまたは少なくとも1種(即ち、1種以上)の他の非熱可塑性ゴムまたはエラストマーとのブレンドとして使用することが可能である。
任意構成成分としての非熱可塑性エラストマーの合計含有量は、0〜35phr、好ましくは0〜30phr、より好ましくは0〜25phr、さらにより好ましくは0〜5phrの範囲内である。従って、上記トレッドが非熱可塑性エラストマーを含む場合、これらの非熱可塑性エラストマーは、多くとも35phr、好ましくは多くとも30phr、より好ましくは多くとも25phr、極めて好ましくは多くとも5phrを示す。また、極めて好ましくは、本発明に従うタイヤのトレッドは、非熱可塑性エラストマーを含まない。
“ジエン”エラストマーまたはゴムは、知られている通り、ジエンモノマー(共役型であり得るまたは共役型であり得ない2個の炭素‐炭素二重結合を担持するモノマー)に少なくとも部分的に由来する1種以上のエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解すべきである。
これらのジエンエラストマーは、2つのカテゴリー、即ち、“本質的に不飽和”または“本質的に飽和”に分類し得る。
“本質的に不飽和”とは、一般に、15%(モル%)よりも多いジエン由来(共役ジエン)の単位含有量を有する、共役ジエンモノマーに少なくとも一部由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。“本質的に不飽和”のジエンエラストマーのカテゴリーにおいては、“高不飽和”のジエンエラストマーは、特に、50%よりも多いジエン由来(共役ジエン)の単位含有量を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。
従って、ある種のブチルゴムまたはEPDMタイプのジエンとα‐オレフィンとのコポリマーのようなジエンエラストマーは、“本質的に飽和”のジエンエラストマー(低いまたは極めて低い常に15%よりも低いジエン由来単位含有量)として説明し得る。
これらの定義を考慮すると、上記のカテゴリーのいずれであれ、本発明に従う組成物において使用することのできるジエンエラストマーは、さらに詳細には、下記を意味するものと理解されたい:
(a) 4〜12個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーの重合によって得られる任意のホモポリマー;
(b) 1種以上の共役ジエンの相互または8〜20個の炭素原子を有する1種以上のビニル芳香族化合物との共重合によって得られる任意のコポリマー;
(c) エチレンおよび3〜6個の炭素原子を含有するα‐オレフィンの、6〜12個の炭素原子を含有する非共役ジエンモノマーとの共重合によって得られる3成分コポリマー、例えば、上記タイプの非共役ジエンモノマー、例えば、特に、1,4‐ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンと一緒のエチレンおよびプロピレンから得られるエラストマーのような;および、
(d) イソブテンとイソプレンのコポリマー(ジエンブチルゴム)、さらにまた、このタイプのコポリマーのハロゲン化形、特に、塩素化または臭素化形。
任意のタイプのジエンエラストマーを本発明において使用することができる。上記組成物が加硫系を含む場合、好ましくは、特に上記のタイプ(a)または(b)の本質的に不飽和のエラストマーを本発明に従うタイヤのトレッドの製造において使用し得る。
以下は、共役ジエン類として特に適している:1,3‐ブタジエン;2‐メチル‐1,3‐ブタジエン;例えば、2,3‐ジメチル‐1,3-ブタジエン、2,3‐ジエチル‐1,3‐ブタジエン、2‐メチル‐3‐エチル‐1,3‐ブタジエンまたは2‐メチル‐3‐イソプロピル‐1,3‐ブタジエンのような2,3‐ジ(C1〜C5アルキル)‐1,3‐ブタジエン;アリール‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエンまたは2,4‐ヘキサジエン。以下は、例えば、ビニル芳香族化合物として適している:スチレン;オルソ−、メタ−またはパラ−メチルスチレン;“ビニル‐トルエン”市販混合物;パラ‐(tert‐ブチル)スチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼンまたはビニルナフタレン。
上記コポリマーは、99質量%と20質量%の間の量のジエン単位と1質量%と80質量%の間の量のビニル芳香族単位を含み得る。これらのエラストマーは、使用する重合条件、特に、変性剤および/またはランダム化剤の存在または不存在並びに使用する変性剤および/またはランダム化剤の量に依存する任意のミクロ構造を有し得る。上記エラストマーは、例えば、分散液中または溶液中で調製し得る;これらのエラストマーは、カップリング剤および/または星型枝分れ剤(star‐branching agent)或いは官能化剤によってカップリングし得および/または星型枝分れ化し得或いは官能化し得る。カーボンブラックにカップリングさせるには、例えば、C‐Sn結合を含む官能基または、例えば、ベンゾフェノンのようなアミノ化官能基を挙げることができる;シリカのような補強用無機充填剤にカップリングさせるには、例えば、シラノール官能基またはシラノール末端を有するポリシロキサン官能基(例えば、FR 2 740 778号またはUS 6 013 718号に記載されているような)、アルコキシシラン基(例えば、FR 2 765 882号またはUS 5 977 238号に記載されているような)、カルボキシル基(例えば、WO 01/92402号またはUS 6 815 473号、WO 2004/096865号またはUS 2006/0089445号に記載されているような)、或いはポリエーテル基(例えば、EP 1 127 909号またはUS 6 503 973号に記載されているような)を挙げることができる。また、そのような官能化エラストマー類の他の例としては、エポキシ化タイプのエラストマー(SBR、BR、NRまたはIRのような)も挙げることができる。
1. 3. カーボンブラック
また、本発明に従うトレッドは、カーボンブラックも含む。
上記組成物中のカーボンブラックの容量による含有量は、5%〜30%、好ましくは7%〜30%、さらにより好ましくは10%〜25%の範囲内である。容量によるこれらの含有量は、上記組成物の総容量に対する充填剤の容量に相当する。例えば、上記含有量は、可塑剤を含まない組成物における10〜85phr、好ましくは15phr〜85phr、さらにより好ましくは20phr〜65phrの含有量に相当する。20phrの可塑剤を含む組成物においては、これらの含有量は、12〜100phr、好ましくは18phr〜100phr、さらにより好ましくは25phr〜80phrの含有量に相当する。30%よりも多いカーボンブラックにおいては、上記タイヤ組成物のヒステリシス(および転がり抵抗性)が高過ぎ、5%よりも少ないカーボンブラックにおいては、カーボンブラックのその量は、トレッドの良好な耐摩耗性を可能にするには低過ぎる。
好ましい実施態様によれば、上記組成物は、30〜120phr、より好ましくは40phr〜95phr、さらにより好ましくは50phr〜70phrのカーボンブラックを含む。
タイヤにおいて通常使用する全てのカーボンブラック類(“タイヤ級”ブラック類)が、カーボンブラックとして適している。さらに詳細には、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような100、200または300シリーズの補強用カーボンブラック類(ASTM級)が、或いは、目標とする用途次第では、より高級シリーズのブラック類(例えば、N660、N683またはN722)を、実際にはN990さえも挙げられる。
好ましい実施態様によれば、80m2/gよりも高い、より好ましくは90m2/gよりも高い、さらにより好ましくは120m2/gよりも高いBET比表面積を有するカーボンブラックを使用する。BET比表面積は、規格ASTM D6556−09 [多点(5点)法 (ガス:窒素、相対圧 P/Po:0.05〜0.30)]に従って測定したことを明記する。また、カーボンブラックとしては、カーボンブラックの混合物も適するが、該カーボンブラック混合物は、80m2/gよりも高い、より好ましくは90m2/gよりも高い、さらにより好ましくは120m2/gよりも高いBET比表面積を有することを特徴とする。この好ましい実施態様に適するカーボンブラックとしては、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような300、200または100シリーズの補強用カーボンブラック類のような300以下のシリーズブラック類(ASTM級)、さらに好ましくはN115、N134またはN234ブラック類のような100および200シリーズのブラック類を挙げることができる。
1. 4. 可塑剤
上述した熱可塑性エラストマーは、それ自体単独で、本発明に従うトレッドが有用であるために十分である。
しかしながら、本発明の好ましい実施態様によれば、上記エラストマー組成物は、オイル(即ち、可塑化用オイルまたは増量剤オイル)または可塑化用樹脂のような可塑剤も含み得る;その役割は、トレッドの加工性、特に、そのタイヤへの組込みを、モジュラスを低下させ、ガラス転移温度(Tg)を調整し且つ粘着付与力を増強することによって容易にすることである。
エラストマー、特に、熱可塑性エラストマーを増量または可塑化することのできる任意の増量用オイルを使用し得る。周囲温度(23℃)において、これらのオイルは、多かれ少なかれ粘稠であり、特に本来固体である樹脂またはゴムと対比して液体(即ち、注釈すれば、最終的にその容器形状を取る能力を有する物質)である。また、当業者にとって既知の任意のタイプの可塑化用樹脂も使用し得る。
例えば、増量剤オイルは、低粘度パラフィン系オイル(LVPO)のようなパラフィン系オイルからなる群から選ばれる。
使用する場合、好ましくは、増量剤オイルの含有量は、トレッドにおいて目標とするTgおよびモジュラスに応じて、0〜100phr、好ましくは5〜85phr、より好ましくは10〜60phrの範囲内である。
当業者であれば、以下の説明および実施例に照らして、可塑剤の量を、使用するTPEエラストマー(上述したような)およびカーボンブラック含有量並びに上記トレッドを備えたタイヤの特定の使用条件の関数として、特に、上記トレッドの使用を意図するタイヤの関数として如何にして調整するかは承知していることであろう。
1. 5. 各種添加剤
さらにまた、上記のトレッドは、トレッドにおいて通常に存在し当業者にとって既知の各種添加剤も含み得る。例えば、酸化防止剤またはオゾン劣化防止剤のような保護剤、UV安定剤、各種加工助剤または他の安定剤或いはタイヤの残余の構造体への接着を促進させ得る促進剤から選ばれる1種以上の添加剤を選択する。好ましくは、上記トレッドは、これらの添加剤の全てを同時には含まず、さらにより好ましくは、その下地層は、これらの薬剤のいずれも含まない。
同様に、また、必要に応じて、本発明のトレッドの組成物は、当業者にとって既知の架橋系を含み得る。好ましくは、上記組成物は、架橋系を含まない。同様に、本発明のトレッドの組成物は、当業者にとって既知の、層状充填剤のような1種以上の不活性マイクロメートル充填剤を含み得る。好ましくは、上記組成物は、マイクロメートル充填剤を含まない。
上記のエラストマー類以外に、上記トレッドの組成物は、上記ブロックエラストマーに対して常に小質量画分に従い、例えば熱可塑性ポリマーのようなエラストマー以外のポリマーも含み得る。これらのポリマーが上記組成物中に存在する場合、好ましくは、非エラストマー熱可塑性ポリマーの合計含有量は、40phrよりも少ない、好ましくは5phrと30phrの間、より好ましくは10phrと25phrの間の量である。これらの熱可塑性ポリマーは、特に、ポリ(パラ−フェニレンエーテル)ポリマー(略記“PPE”で示す)であり得る。これらのPPE熱可塑性ポリマーは、当業者にとって周知である;PPEポリマーは、周囲温度(20℃)において固体であり且つスチレンポリマーと相溶性である樹脂であって、特に熱可塑性ブロックがスチレンブロックであるTPEエラストマーのTgを高めるのに使用する(例えば、"Thermal, Mechanical and Morphological Analyses of Poly(2,6−dimethyl−1,4−phenylene oxide)/Styrene−Butadiene−Styrene Blends", Tucker, Barlow and Paul, Macromolecules, 1988, 21, 1678−1685を参照されたい)。
また、上記カーボンブラック以外に、上記組成物は、補強用無機充填剤(シリカおよび/またはアルミナ)または不活性充填剤(例えば、チョーク)のような、補強用または非補強用の他の充填剤も含み得る。
2. 製造
上記TPEエラストマーは、TPEにおける通常の方法で、例えばビーズまたは顆粒の形で入手し得る出発材料を使用して押出または成形加工することによって加工することができる。
本発明に従うタイヤ用の上記トレッドは、通常の方法で、例えば、各種構成成分をツインスクリュー押出機内で混和してマトリックスの溶融と全ての成分の混和を実施し、その後、形状要素の製造を可能にするダイを使用するによって製造する。その後、トレッドを、タイヤを硬化するためのモールド内でパターン化する。
上記TPEのエラストマーブロックが飽和エラストマーブロックである場合、タイヤ内で、トレッドのパターン化部分の下の不飽和エラストマーブロックを有するTPEを含む下地層または接着層を含ませて上記トレッドと最終タイヤ内の隣接層(例えば、クラウン補強材即ちベルト)との接着を促進させることが必要であり得る。
このトレッドは、タイヤに通常通りに取付けることができる;このタイヤは、本発明に従うトレッド以外に、クラウン、2つの側壁および2つのビード、これら2つのビードに固定されているカーカス補強材、およびクラウン補強材も含む。必要に応じて、また、上述したように、本発明に従うタイヤは、さらに、下地層または接着層を、上記トレッドのパターン化部分とクラウン補強材の間に含み得る。
本発明の実施例
本発明に従うタイヤ用のトレッド組成物を、上述したようにして製造した。
その後、本発明に従うタイヤを、通常の方法に従い、当業者にとって既知の通常の構成要素、即ち、クラウン、2つの側壁および2つのビード、これら2つのビードに固定されているカーカス補強材、クラウン補強材およびトレッドでもって製造した;トレッドは、本発明の前提条件として説明しているトレッドであった。
本発明に従うタイヤの諸性質は、タイヤにおいて実施した試験によって或いは以下に示すようなトレッド組成物サンプルにおいての試験から評価することができる。
グリップ試験:ABSシステムによる湿潤地面上での制動性
タイヤを、ABSブレーキシステムを備えたルノー(Renault)型式およびMegane 1.6 RTEモデルの動力車即ち自動車に装着し、80km/時から10km/時に達するのに要する距離を厚さ1mmの水で覆われた地面(アスファルトコンクリート)上での急ブレーキ中に測定する。任意に100に設定した対照の値よりも低い値ほど、改良された結果、即ち、より短い制動距離を示す。
転がり抵抗性の測定試験
タイヤの転がり抵抗性は、ISO 87-67 (1992年)法に従い、回転ドラム上で測定した。下記に示す結果を基礎点100で示す:任意値100は対照の転がり抵抗性に対して与えられ、100よりも低い結果が、より良好な転がり抵抗性能、ひいては転がり抵抗性の低下を示す。
耐摩耗性の測定試験
タイヤの耐摩耗性は、“サーキット上での回転(rolling on a circuit)”試験によって測定した。上記サーキットを、試験した対照と解法間で再現可能な方法でタイヤを磨耗するのを可能にする条件下に進行させる:車両は、タイヤを同じ条件の速度、加速、温度および地面性に供することを保証するコンボイ内で移動する。上記回転サーキットは、1000kmよりも長い距離に達するまで進行させる。
車両の前方右側タイヤを検討する。試験した対照タイヤと解法タイヤを、走行前および1000kmを越えた後に計量する。対照による質量損により、100%の磨耗性能を設定する。100よりも高い値を示す解法タイヤが、改良された結果、即ち、より低い質量損を示す。
本発明に従うタイヤを上述したようにして製造し、低転がり抵抗性を有する通常の“グリーンタイヤ”トレッドを備えた対照タイヤおよび本発明に従うタイヤと同様であるが補強用充填剤を含まないタイヤと比較した。これらのトレッドの各組成物を、下記の表1に示す。
表1
Figure 2015531420

(1) SSBR溶液 (乾燥SBRとして示す含有量:41%のスチレン、24%の1,2−ポリブタジエン単位および51%のトランス−1,4−ポリブタジエン単位) (Tg = −25℃);
(2) SSBR溶液 (乾燥SBRとして示す含有量:29%のスチレン、5%の1,2−ポリブタジエン単位および80%のトランス−1,4−ポリブタジエン単位) (Tg = −56℃);
(3) SIS熱可塑性エラストマー、Kuraray社からのHybrar 5125;
(4) シリカ (Rhodia社からのZeosil 1165MP);
(5) カップリング剤、TESTP (Degussa社からのSi69);
(6) カーボンブラックN234;
(7) TDAEオイル、Hansen & Rosenthal社からのVivatec 500;
(8) パラフィン系オイル、Repsol社からのExtensoil 51 24TまたはKlaus Dahleke社からのTudalen 1968;
(9) C5/C9樹脂、STS社からのCrayValley Wingtack;
(10) N−(1,3−ジメチルブチル)−N−フェニル−パラ−フェニレンジアミン (Flexsys社からのSantoflex 6−PPD;
(11) DPG = ジフェニルグアニジン (Flexsys社からのPerkacit DPG);
(12) 酸化亜鉛(工業級、Umicure社);
(13) Stearin (Uniqema社からのPristerene);
(14) N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(Flexsys社からのSantocure CBS)。
トレッド組成物におけるTPEエラストマーの使用に関連した手法の大きな省力が、これらの組成物において特筆され得る。
その後、本発明の性能を、タイヤ(205/55 R16)において評価した。この目的のために、本発明に従う組成物A3を含むトレッドを備えたタイヤB3を、組成物A2を含むトレッドを備えた対照B2 (この対照自体は、組成物A1を含むトレッドを備えたタイヤB1と比較している)と比較した。これらのタイヤを、制動条件下でのグリップ試験、転がり抵抗性試験および耐摩耗性試験において評価した。結果は、下記の表2および3に示している。
表 2
Figure 2015531420

表 3
Figure 2015531420
表2および3に示す結果は、本発明に従う組成物A3を含むトレッドが耐摩耗性の極めて大きな改良を可能にすると共に許容し得る湿潤グリップおよび転がり抵抗特性を保持していることを実証している。さらにまた、当該技術の状況に照らして、上記組成物中の上記TPEエラストマー、補強用充填剤および任意構成成分としての可塑剤が、これら自体のみで、上記トレッドがタイヤにおいて有用であるために十分であり、その性能もさらにまた改良されていることは、極めて驚くべきことである。

Claims (20)

  1. トレッド、クラウン補強材を含むクラウン、2つの側壁、2つのビードおよびこれら2つのビードに固定され且つ一方の側壁から他方の側壁まで延びているカーカス補強材を含むタイヤであって、前記トレッドが少なくとも1種の熱可塑性エラストマーと5%〜30%の範囲内の容量による含有量のカーボンブラックをベースとし、前記熱可塑性エラストマーが少なくとも1個のエラストマーブロックと少なくとも1個の熱可塑性ブロックを含むブロックコポリマーであり、熱可塑性エラストマーの総含有量が65〜100phr (100質量部のエラストマー当りの質量部)の範囲内であることを特徴とする前記タイヤ。
  2. 前記熱可塑性エラストマーの数平均分子量が、30 000g/モルと500 000g/モルの間である、請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記ブロックコポリマーの1個以上のエラストマーブロックが、25℃よりも低いガラス転移温度を有するエラストマーから選ばれる、請求項1および2のいずれか1項記載のタイヤ。
  4. 前記ブロックコポリマーの1個以上のエラストマーブロックが、エチレンエラストマー、ジエンエラストマーおよびこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜3のいずれか1項記載のタイヤ。
  5. 前記ブロックコポリマーの1個以上のエラストマーブロックが、エチレンエラストマーから選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項記載のタイヤ。
  6. 前記ブロックコポリマーの1個以上のエラストマーブロックが、ジエンエラストマーから選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項記載のタイヤ。
  7. 前記ブロックコポリマーの1個以上のエラストマーブロックが、イソプレン、ブタジエンまたはこれらの混合物に由来するジエンエラストマーである、請求項6記載のタイヤ。
  8. 前記ブロックコポリマーの1個以上の熱可塑性ブロックが、80℃よりも高いガラス転移温度を有する、また、半結晶性熱可塑性ブロックの場合は80℃よりも高い融点を有するポリマーから選ばれる、請求項1〜7のいずれか1項記載のタイヤ。
  9. 前記ブロックコポリマーの1個以上の熱可塑性ブロックが、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ化化合物、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルイミド、熱可塑性コポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜8のいずれか1項記載のタイヤ。
  10. 前記ブロックコポリマーの1個以上の熱可塑性ブロックが、ポリスチレンから選ばれる、請求項1〜9のいずれか1項記載のタイヤ。
  11. 前記1種以上の熱可塑性エラストマーが、スチレン/ブタジエン(SB)、スチレン/イソプレン(SI)、スチレン/ブタジエン/イソプレン(SBI)、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)およびスチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレン(SBIS)の各熱可塑性エラストマー、並びにこれらのコポリマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜10のいずれか1項記載のタイヤ。
  12. 前記1種以上の熱可塑性エラストマーが、前記トレッドの唯一のエラストマーである、請求項1〜11のいずれか1項記載のタイヤ。
  13. 前記トレッドが、さらに、1種以上の非熱可塑性エラストマーを多くとも35phrの合計含有量で含む、請求項1〜11のいずれか1項記載のタイヤ。
  14. カーボンブラックが、7%〜30%、好ましくは10%〜25%の範囲内の含有量で存在する、請求項1〜13のいずれか1項記載のタイヤ。
  15. カーボンブラックが、80m2/gよりも高い、好ましくは90m2/gよりも高いBET比表面積を有するカーボンブラックから選ばれる、請求項1〜14のいずれか1項記載のタイヤ。
  16. カーボンブラックが、120m2/gよりも高いBET比表面積を有するカーボンブラックである、請求項15記載のタイヤ。
  17. 前記トレッドの組成物が、さらに、可塑剤を好ましくは5phrと85phrの間の含有量で含む、請求項1〜16のいずれか1項記載のタイヤ。
  18. 前記可塑剤が、可塑化用樹脂および/または可塑化用オイルである、請求項16記載のタイヤ。
  19. 前記オイルが、パラフィン系オイルである、請求項17記載のタイヤ。
  20. 前記可塑剤が、10〜60phrの範囲内の含有量で存在する、請求項16〜18のいずれか1項記載のタイヤ。
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