JP2015530459A - エチレン系ポリマーおよびその製造方法 - Google Patents

エチレン系ポリマーおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

エチレンのフリーラジカル重合によって得られる低密度ポリエチレン(LDPE)であり、LDPEが1.60未満のGPCパラメータ「LSP」を有する、エチレン系ポリマー。以下の特性:a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、b)0.01〜0.3のメルトインデックス、c)350,000g/molより大きく425,000g/mol未満のMz(conv.)のz−平均分子量、d)1.50〜2.05のgpcBR値、およびe)6〜9のMWD(conv)[Mw(conv)/Mn(conv)]を含むエチレン系ポリマー。以下の特性:a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、b)190℃にて58以上の溶融粘度比(V0.1/V100)、c)0.1rad/s、190℃にて40,000Pa・s以上の溶融粘度、およびd)1.50〜2.25のgpcBR値を含むエチレン系ポリマー。【選択図】なし

Description

関連出願の参照
本願は、2012年9月28日に出願された米国特許仮出願第61/707,342号の利益を主張する。
インフレーションフィルム製造ラインは、特徴的にはバブル安定性によって出力が限定される。線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を0.5重量%〜90重量%の低密度ポリエチレン(LDPE)とブレンドすると、LDPEの高い溶解強度に一部起因して、バブル安定性が増大する。溶融強度の増加は、一つにはフィルム出力を増大させる。しかしながら、高すぎる溶解強度は、ゲルおよび低品質フィルムの原因となる可能性があり、またより薄いゲージ(0.5〜1milフィルム)にするドローダウン可能性を潜在的に限定する。高溶融強度樹脂はまた、典型的には光学および靭性特性を低下させた。したがって、インフレーションフィルム適用のための、溶融強度と改善されたフィルム光学および機械的特性との最適化されたバランスを有するLDPEなどの新規エチレン系ポリマーが必要とされている。
LDPEポリマーは以下の文献で開示されている:国際公開第2010/042390号、国際公開第2010/144784号、国際公開第2011/019563号、国際公開第2012/082393号、国際公開第2006/049783号、国際公開第2009/114661、米国特許出願第2008/0125553号、米国特許第7741415号、および欧州特許第2239283B1号。しかしながら、インフレーションフィルム適用について、そのようなポリマーは高溶融強度と改善されたフィルム機械的特性の最適化されたバランスを提供しない。したがって、上述のように、溶融強度、光学特性、架橋可能性および出力、ならびに靭性の最適化されたバランスを有するLDPEなどの新規エチレン系ポリマーが依然として必要とされる。これらや他の要求は以下の発明によって満たされる。
本発明は、エチレンのフリーラジカル重合によって得られる低密度ポリエチレン(LDPE)であるエチレン系ポリマーを含む組成物を提供し、この場合、LDPEは1.60未満のGPC−パラメータ「LSP」を有する。
本発明はさらに、以下の特性:
a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、
b)0.01〜0.3のメルトインデックス、
c)350,000g/molより大きく、425,000g/mol未満のMz(conv)のz−平均分子量、
d)1.50〜2.05のgpcBR値、および
e)6〜9のMWD(conv)[Mw(conv)/Mn(conv)]
を含むエチレン系ポリマーを含む組成物も提供する。
本発明はさらに、以下の特性:
a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、
b)190℃にて58以上の溶融粘度比(V0.1/V100)、
c)0.1rad/s、190℃にて40,000Pa・s以上の溶融粘度、および
d)1.50〜2.25のgpcBR値
を含むエチレン系ポリマーを含む組成物も提供する。
図1は実施例1のGPC LS(光散乱)プロフィールを表す。 図2は実施例2のGPC LS(光散乱)プロフィールを表す。 図3は比較例1のGPC LS(光散乱)プロフィールを表す。 図4は、本発明の実施例を製造するために用いられるプロセス反応システムのブロック図を表す。
加工可能性および出力を増大させ、薄いゲージを得るための引抜加工性(drawability)を可能にし、他のポリマーとブレンドした場合にゲルを最小限に抑え、そして現行のLDPE製品に対して靭性を向上させるために、溶融強度を最適化したLDPEなどの新規エチレン系ポリマーが開発された。
上述のように、第1の態様では、本発明はエチレンのフリーラジカル重合によって得られる低密度ポリエチレン(LDPE)を含む組成物を提供し、この場合、LDPEは1.60未満のGPC−光散乱パラメータ「LSP」を有する。
組成物は、本明細書中に記載する2以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
LDPEは本明細書中に記載されるような2以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
1つの実施形態において、LDPEは、1.50未満、さらには1.40未満、そしてさらには1.35未満のGPC−光散乱パラメータ「LSP」を有する。
1つの実施形態において、LDPEは、0.1.〜1.6、さらには0.3〜1.4、そしてさらには0.9〜1.2のGPC−光散乱パラメータ「LSP」を有する。
1つの実施形態において、LDPEは、総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基を有する。
1つの実施形態において、LDPEは、1.50〜2.25のgpcBR値を有する。
1つの実施形態において、LDPEは、50以上、さらには52以上の粘度比(V0.1/V100、190℃)を有する。
第2の態様において、本発明は以下の特性を含むエチレン系ポリマーを含む組成物を提供する:
a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、
b)0.01〜0.3のメルトインデックス、
c)350,000g/molより大きく425,000g/mol未満のMz(conv) のz−平均分子量、
d)1.50〜2.05のgpcBR値、および
e)6〜9のMWD(conv)[Mw(conv)/Mn(conv)]
を含むエチレン系ポリマーを含む組成物を提供する。
第3の態様において、本発明は以下の特性:
a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、
b)190℃にて58以上の溶融粘度比(V0.1/V100)、
c)0.1rad/s、190℃にて40,000Pa・s以上の溶融粘度、および
d)1.50〜2.25のgpcBR値
を含むエチレン系ポリマーを含む組成物を提供する。
以下の実施形態は、本発明の第2および第3の態様(組成物)に当てはまる。
組成物は、本明細書中に記載する2以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
エチレン系ポリマーは、本明細書中に記載する2以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
1つの実施形態において、エチレン系ポリマーは2.0未満のGPC−光散乱パラメータ「LSP」を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、50以上、さらには52以上の粘度比(V0.1/V100、190℃)を有する。
以下の実施形態は本発明の3つの態様(組成物)すべてに当てはまる。
1つの実施形態において、ポリマーは5〜8のMWD(conv)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは15cNより大きく25cN未満の溶融強度(MS)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、少なくとも15cNで21cN未満の溶融強度、および40mm/sを上回る破断時速度(velocity at break)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、50以上、さらには55以上、さらには59以上、さらには60以上の粘度比(V0.1/V100、190℃)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは6を超えるMWD(conv)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは0.1rad/s、190℃で、42,000Pa・s以上、さらには45,000Pa・s以上の溶融粘度を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、0.910〜0.940g/cc、さらには0.910〜0.930g/cc、さらには0.915〜0.925g/cc、そしてさらには0.916〜0.922g/ccの密度を有する(1cc=1cm)。
1つの実施形態において、ポリマーは、75,000g/mol〜175,000g/mol、さらには100,000〜150,000g/mol、そしてさらには115,000g/mol〜140,000g/molのcc−GPC Mwを有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、300,000〜500,000g/mol、さらには350,000g/mol〜450,000g/mol、そしてさらには375,000g/mol〜425,000g/molのcc−GPC Mzを有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、200,000g/mol〜350,000g/mol、さらには225,000g/mol〜325,000g/mol、そしてさらには250,000g/mol〜300,000g/molのMw−absを有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、1〜3、さらには1.5〜2.75、そしてさらには1.9〜2.4のMw(LS−abs)/Mw(cc−GPC)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、1.00dl/g〜1.30dl/g、さらには1.05dl/g〜1.25dl/g、そしてさらには1.1dl/g〜1.2dl/gのIVwを有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、1.4dl/g〜2.5dl/g、さらには1.6〜2.25dl/g、そしてさらには1.7〜2.1dl/gのIVccを有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、1.2〜2.2、さらには1.4〜1.9、そしてさらには1.6〜1.7のIVcc/IVwを有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、1000個の炭素原子あたり0.2以上のアミル基(分枝)、さらには1000個の炭素原子あたり0.5以上のアミル基、さらには1000個の炭素原子あたり1以上のアミル基、そしてさらには1000個の炭素原子あたり1.4以上のアミル基を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、190℃で、40〜80、さらには45〜70、そしてさらには50〜65のレオロジー比(V0.1/V100)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、2.0以下、さらには1.75以下、そしてさらには1.50以下のtanデルタ(0.1rad/s、190℃で測定)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは、0.5〜2、さらには0.75〜1.75、そしてさらには1〜1.5のtanデルタ(0.1rad/sで測定)を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは0.1rad/sおよび190℃で、30,000Pa・s〜80,000Pa・s、さらには40,000Pa・s〜70,000Pa・s、そしてさらには45,000Pa・s〜60,000Pa・sの粘度を有する。
1つの実施形態において、ポリマーは高圧(100MPaを上回るP)重合法で形成される。
1つの実施形態において、ポリマーは、エチレンの高圧(100MPaを上回るP)フリーラジカル重合によって得られる低密度ポリエチレン(LDPE)である。
1つの実施形態において、ポリマーは低密度ポリエチレン(LDPE)である。
1つの実施形態において、ポリマーは組成物の重量に基づいて10重量パーセント以上で存在する。
1つの実施形態において、ポリマーは、組成物の重量に基づいて10〜50重量パーセント、さらには20〜40重量パーセントの量で存在する。
1つの実施形態において、ポリマーは、組成物の重量に基づいて60〜90重量パーセント、さらには65〜85重量パーセントの量で存在する。
1つの実施形態において、ポリマーは、組成物の重量に基づいて1〜10重量パーセント、さらには1.5〜5重量パーセントの量で存在する。
1つの実施形態において、組成物は別のエチレン系ポリマーをさらに含む。好適な他のエチレン系ポリマーとしては、限定されるものではないが、DOWLEXポリエチレン樹脂、TUFLIN線状低密度ポリエチレン樹脂、ELITEまたはELITE AT強化ポリエチレン樹脂(すべてThe Dow Chemical Companyから得られる)、高密度ポリエチレン(d≧0.96g/cc)、中密度ポリエチレン(0.935〜0.955g/ccの密度)、EXCEEDポリマーおよびENABLEポリマー(どちらもExxonMobilから得られる)、LDPE、ならびにEVA(エチレン酢酸ビニル)が挙げられる。
1つの実施形態において、組成物は、密度、メルトインデックス、コモノマー、コモノマー含有量などの1以上の特性が本発明のポリマーとは異なる別のエチレン系ポリマーをさらに含む。好適な他のエチレン系ポリマーとしては、限定されるものではないが、DOWLEXポリエチレン樹脂(LLDPE)、TUFLIN線状低密度ポリエチレン樹脂、ELITEまたはELITE AT強化ポリエチレン樹脂(すべてThe Dow Chemical Companyから得られる)、高密度ポリエチレン(d≧0.96g/cc)、中密度ポリエチレン(0.935〜0.955g/ccの密度)、EXCEEDポリマーおよびENABLEポリマー(どちらもExxonMobilから得られる)、LDPE、ならびにEVA(エチレン酢酸ビニル)が挙げられる。
1つの実施形態において、組成物はプロピレン系ポリマーをさらに含む。好適なプロピレン系ポリマーとしては、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/α−オレフィンインターポリマー、およびプロピレン/エチレンインターポリマーが挙げられる。
1つの実施形態において、組成物は、不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンインターポリマー、好ましくは不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンコポリマーをさらに含む。1つの実施形態において、不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンインターポリマー、および好ましくは不均一に分枝したエチレン/α−オレフィンコポリマーは、0.89〜0.94g/cc、さらには0.90〜0.93g/ccの密度を有する。さらなる実施形態において、組成物は、組成物の重量に基づいて1〜99重量パーセント、さらには15〜85重量パーセントの本発明のエチレン系ポリマーを含む。
1つの実施形態において、組成物は、組成物の重量に基づいて5ppm未満、さらには2ppm未満、さらには1ppm未満、そしてさらには0.5ppm未満のイオウを含む。
1つの実施形態において、組成物はイオウを含まない。
1つの実施形態において、組成物は1.5〜80重量パーセントの本発明のポリマーを含む。さらなる実施形態において、組成物はLLDPE(線状低密度ポリエチレン)をさらに含む。
1つの実施形態において、組成物は1.5〜20重量パーセントの本発明のポリマーを含む。さらなる実施形態において、組成物はLLDPEをさらに含む。
1つの実施形態において、組成物は、20〜80重量パーセント、さらには50〜80重量パーセントの本発明のポリマーを含む。さらなる実施形態において、組成物はLLDPEをさらに含む。
本発明の組成物は、本明細書中で記載する2以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
1つの実施形態では、第1および第3の態様について、ポリマーは0.01〜10g/10分、さらには0.05〜5g/10分、そしてさらには0.05〜0.5g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
1つの実施形態では、第1および第3の態様について、ポリマーは0.01〜1.5g/10分、さらには0.05〜1.0g/10分、そしてさらには0.05〜0.25g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
1つの実施形態において、第1および第3の態様について、ポリマーは0.01〜1g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
1つの実施形態では、第1および第3の態様について、ポリマーは0.5以下のメルトインデックス(I2)を有する。
1つの実施形態では、第1および第3の態様について、ポリマーは190℃で、40以上、さらには45以上、さらには50以上、そしてさらには55以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有する。
本発明はさらに、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品も提供する。さらなる実施形態において、物品はフィルムである。別の実施形態において、物品はコーティングである。
本発明はさらに、先の実施形態のいずれかの本発明のエチレン系ポリマーを形成するための方法であって、エチレンと、場合によって少なくとも1つのコモノマーを、少なくとも1つのオートクレーブリアクター中で重合させることを含む方法も提供する。
本発明はさらに、先の実施形態のいずれかのポリマーを形成するための方法であって、エチレン、および場合によって少なくとも1つのコモノマーを少なくとも1つのチューブ状リアクター中で重合させることを含む方法も提供する。
本発明はさらに、先の実施形態のいずれかの本発明のエチレン系ポリマーを形成するための方法であって、エチレン、および場合によって少なくとも1つのコモノマーを、少なくとも1つのチューブ状リアクターと少なくとも1つのオートクレーブリアクターとの組み合わせの中で重合させることを含む方法も提供する。
本発明の組成物は、本明細書中で記載する2以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
本発明のエチレン系ポリマーは、本明細書中に記載するような2以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
本発明の物品は、本明細書中で記載されるような2以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。本発明のフィルムは、本明細書中に記載するような2以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
本発明の方法は、本明細書中に記載するような2以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
方法
本発明のLDPEをはじめとする本発明のエチレン系ポリマーを製造するために、高圧フリーラジカル開始重合法を典型的には使用する。2つの異なるフリーラジカル開始重合法のタイプが知られている。第1のタイプでは、1以上の反応ゾーンを有する撹拌オートクレーブ容器を使用する。オートクレーブリアクターは、通常、開始剤もしくはモノマーフィード、または両方のための複数の注入点を有する。第2のタイプでは、1以上の反応ゾーンを有するジャケット付チューブをリアクターとして使用する。限定されるものではないが好適なリアクター長さは、100〜3000メートル(m)、または1000〜2000メートルであり得る。いずれかのタイプのリアクターの反応ゾーンの開始は、典型的にはいずれかの反応開始剤、エチレン、連鎖移動剤(またはテロマー)、コモノマー(複数可)、ならびにそれらの任意の組み合わせの側方注入によって規定される。高圧法は、それぞれが1以上の反応ゾーンを有するオートクレーブもしくはチューブ状リアクター中、またはそれぞれが1以上の反応ゾーンを含むオートクレーブとチューブ状リアクターとの組み合わせで実施できる。
連鎖移動剤を使用して分子量を調節することができる。好ましい実施形態では、1以上の連鎖移動剤(CTA)を本発明の重合法に添加する。使用できる典型的なCTAとしては、限定されるものではないが、プロピレン、イソブタン、n−ブタン、1−ブテン、メチルエチルケトン、アセトン、およびプロピオンアルデヒドが挙げられる。1つの実施形態において、この方法で使用されるCTAの量は総反応混合物の0.03〜10重量パーセントである。
エチレン系ポリマーの製造のために使用されるエチレンは、極性成分をループリサイクル流れから除去することによるか、または新鮮なエチレンだけが本発明のポリマー作製のために使用されるような反応系構成を使用することによって得られる精製エチレンであり得る。精製エチレンだけがエチレン系ポリマーの製造に必要とされることは一般的ではない。そのような場合、リサイクルループからのエチレンを使用してもよい。
1つの実施形態において、エチレン系ポリマーはポリエチレンホモポリマーである。
別の実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーと1以上のコモノマー、好ましくは1つのコモノマーとを含む。コモノマーとしては、限定されるものではないが、特徴的には20個以下の炭素原子を有するα−オレフィコモノマーが挙げられる。例えば、α−オレフィコモノマーは、3〜10個の炭素原子、さらには3〜8個の炭素原子を有し得る。例示的α−オレフィンコモノマーとしては、限定されるものではないが、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、および4−メチル−1−ペンテンが挙げられる。あるいは、例示的コモノマーとしては、限定されるものではないが、α,β−不飽和C3〜C8カルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸)、α,β−不飽和C3〜C8カルボン酸のクロトン酸誘導体(例えば、不飽和C3〜C15カルボン酸エステル、特にC1〜C6アルカノールのエステル、または無水物)、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、ter−ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、無水メタクリル酸、無水マレイン酸、および無水イタコン酸が挙げられる。あるいは、例示的コモノマーとしては、限定されるものではないが、カルボン酸ビニル、例えば酢酸ビニルが挙げられる。あるいは、例示的コモノマーとしては、限定されるものではないが、n−ブチルアクリレート、アクリル酸およびメタクリル酸が挙げられる。
添加剤
本発明の組成物は1以上の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、限定されるものではないが、安定剤、可塑剤、帯電防止剤、顔料、染料、核化剤、フィラー、スリップ剤、難燃剤、加工助剤、煙抑制剤(smoke inhibitor)、粘度調節剤およびブロッキング防止剤が挙げられる。ポリマー組成物は、例えば本発明のポリマー組成物の重量に基づいて10パーセント(合計重量基準)未満の1以上の添加剤を含んでもよい。
1つの実施形態において、本発明のポリマーを1以上の安定剤、例えば、IRGANOX 1010、IRGANOX 1076およびIRGAFOS 168(Ciba Specialty Chemicals;スイス国グラットブルグ)などの抗酸化剤で処理する。一般的に、ポリマーを押出または他の溶融加工の前に1以上の安定剤で処理する。可塑剤などの加工助剤としては、限定されるものではないが、フタレート、例えばジオクチルフタレートおよびジイソブチルフタレート、天然油、例えばラノリン、ならびに石油精製から得られるパラフィン、ナフテンおよび芳香油、ならびにロジンまたは石油原料から得られる液体樹脂が挙げられる。加工助剤として有用な油の例示的種類としては、白色鉱油、例えばKAYDOL油(Chemtura Corp.;コネチカット州ミドルベリー)およびSHELLFLEX 371ナフテン油(Shell Lubricants;テキサス州ヒューストン)が挙げられる。1つの他の好適な油は、TUFFLO油(Lyondell Lubricants;テキサス州ヒューストン)である。
本発明のポリマーと他のポリマーとのブレンドおよび混合することができる。本発明のポリマーとブレンドするために好適なポリマーには天然および合成ポリマーが含まれる。ブレンド用の例示的ポリマーとしては、プロピレン系ポリマー(両衝撃修飾ポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、およびランダムエチレン/プロピレンコポリマー)、様々な種類のエチレン系ポリマー、たとえば高圧フリーラジカルLDPE、チーグラー・ナッタ触媒で調製されるLLDPE、シングルサイト触媒で調製されるPE、たとえば多段階リアクターPE(チーグラー・ナッタPEおよびシングルサイト触媒PEの「インリアクター」ブレンド、たとえば米国特許第6,545,088号(Kolthammer et al.);同第6,538,070号(Cardwell, et al.);同第6,566,446号(Parikh, et al.);同第5,844,045号(Kolthammer et al.);同第5,869,575号(Kolthammer et al.);および同第6,448,341号(Kolthammer et al.)で開示されている生成物)、EVA、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、ポリスチレン、衝撃性修飾ポリスチレン、ABS、スチレン/ブタジエンブロックコポリマーおよびその水素化誘導体(SBSおよびSEBS)、ならびに熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。均一ポリマー、たとえばオレフィンプラストマーおよびエラストマー、エチレンおよびプロピレン系コポリマー(例えば、商品名VERSIFY PLASTOMERS & ELASTOMERSで入手可能なポリマー(The Dow Chemical Company)ならびにVISTAMAXX(ExxonMobil Chemical Co.)は本発明のポリマーを含むブレンド中の成分としても有用であり得る)。
適用
本発明のポリマーは、限定されるものではないが、単層および多層フィルム;ブロー成形、射出成形、または回転成形品などの成形品;コーティング;繊維;ならびに織布または不織布をはじめとする有用な物品を製造するための様々な従来型熱可塑性物質製造工程で用いることができる。
本発明のポリマーは、押出コーティング、食品包装、民生用、工業用、農業用(適用またはフィルム)、ラミネーションフィルム、フレッシュカットプロデュースフィルム(fresh cut produce film)、肉用フィルム、チーズ用フィルム、キャンディー用フィルム、透明収縮性フィルム、コレーション収縮性フィルム、伸縮性フィルム、サイレージ用フィルム、温室用フィルム、燻蒸用フィルム、ライナーフィルム、伸縮性フード、耐久性輸送袋、ペットフード、サンドイッチバッグ、シーラント、およびおむつ用バックシートを含むが、これらに限定されない様々なフィルムで使用できる。
本発明のポリマーは、他の直接最終用途でも有用である。本発明のポリマーは、ワイヤーおよびケーブルコーティング操作のために、真空形成操作のためのシート押出で、そして射出成形、ブロー成型法、または回転成形法の使用をはじめとする成形品の形成で使用できる。
本発明のポリマーの他の好適な適用としては、弾性フィルムおよび繊維;電化製品ハンドルなどの柔らかな手触りの商品;ガスケットおよびプロファイル;自動車内装部品およびプロファイル;発泡品(オープンセルおよびクローズドセルの両方);高密度ポリエチレン、または他のオレフィポリマーなどの他の熱可塑性ポリマー用の衝撃修飾剤;キャップライナー;ならびにフローリングが挙げられる。
定義
「ポリマー」という用語は、本明細書中で用いられる場合、同一または異なる種類であるか否かを問わず、モノマーを重合することによって調製されるポリマー化合物を指す。ポリマーという一般名称は、したがってホモポリマーという用語(微量の不純物がポリマー構造中に組み込まれる可能性があるという理解のもとで、1種だけのモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、および本明細書中で以下に定義されるようなインターポリマーという用語を包含する。微量の不純物がポリマー中および/または内に組み入れられる可能性がある。
「インターポリマー」という用語は、本明細書中で用いられる場合、少なくとも2種の異なるモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。インターポリマーという一般名称は、コポリマー(2つの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、および2より多い異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを包含する。
「エチレン系ポリマー」という用語は、本明細書中で用いられる場合、過半量の重合したエチレンモノマー(ポリマーの重量基準)を含み、場合によって少なくとも1つのコモノマーを含んでもよいポリマーを指す。
「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」という用語は、本明細書中で用いられる場合、過半量の重合したエチレンモノマー(インターポリマーの重量基準)と少なくとも1つのα−オレフィンとを含むインターポリマーを指す。
「エチレン/α−オレフィンコポリマー」という用語は、本明細書中で用いられる場合、過半量の重合したエチレンモノマー(コポリマーの重量基準)と、α−オレフィンとを、2つだけのモノマー種として含むコポリマーを指す。
「プロピレン系ポリマー」という用語は、本明細書中で用いられる場合、過半量の重合したプロピレンモノマー(ポリマーの重量基準)を含み、場合によって少なくとも1つのコモノマーを含んでもよいポリマーを指す。
「組成物」という用語は、本明細書中で用いられる場合、組成物を含む材料の混合物、ならびに組成物の材料から形成される反応生成物および分解生成物を包含する。
「ブレンド」または「ポリマーブレンド」という用語は、用いられる場合、2以上のポリマーの混合物を指す。ブレンドは混和性であっても、または混和性でなくてもよい(分子レベルで相分離しない)。ブレンドは相分離しても、しなくてもよい。ブレンドは、透過電子分光法、光散乱、X線散乱、および当該技術分野で公知の他の方法から決定されるような1以上のドメイン構成を含んでも、含んでいなくてもよい。ブレンドは、マクロレベル(たとえば樹脂の溶融ブレンドもしくは配合)またはミクロレベル(たとえば同じリアクター内で同時に形成)で2以上のポリマーを物理的に混合することによって実施してもよい。
「含む(comprising)」、「包含する(including)」、「有する(having)」という語、およびそれらの派生語は、具体的に開示されているか否かにかかわらず、任意のさらなる成分、ステップまたは手順の存在を排除することを意図しない。誤解を避けるために、反対の記載がない限り、「含む」という語の使用により主張されるすべての組成物は、ポリマーであるか否かを問わず、任意のさらなる添加剤、アジュバント、または化合物を含み得る。対照的に、「〜から本質的になる」という語は、それに続く記述の範囲から、実行可能性に必須でないものを除いて、任意の他の成分、ステップまたは手順を除外する。「〜からなる」という語は、具体的に説明または記載されていない成分、ステップまたは手順を除外する。
試験法
密度
密度測定のためのサンプルをASTM D4703−10にしたがって調製した。サンプルを374°F(190℃)にて5分間10,000psi(68MPa)でプレスした。温度を上記5分間では374°F(190℃)に維持し、次いで圧力を30,000psi(207MPa)まで3分間増加させた。これに続いて、1分間70°F(21℃)および30,000psi(207MPa)で保持した。ASTM D792−08、方法Bを用いてサンプルプレスの1時間以内に測定を実施した。
メルトインデックス
メルトインデックス、すなわちI2をASTM D1238−10、条件190℃/2.16kg、方法Aにしたがって測定し、10分あたり溶出されるグラム数で報告した。
核磁気共鳴(13C NMR)
10mmのNMRチューブ中の「0.25〜0.40gのポリマーサンプル」に約「0.025MのCr(AcAc)を含む、3gのテトラクロロエタン−d2/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物」を添加することによって、サンプルを調製した。開放チューブを窒素環境中に少なくとも45分間置くことによって、サンプルから酸素を除去した。加熱ブロックおよびヒートガンを使用して、チューブおよびその内容物を150℃までを加熱することによってサンプルを次いで溶解させ、均質化させた。各々の溶解したサンプルを目視検証して、均一性を確認した。サンプルを分析の直前に充分に混合し、加熱したNMRサンプルホルダー中に挿入する前に冷却させなかった。
全てのデータは、Bruker 400MHz分光計を用いて集めた。6秒パルス繰り返し遅延、90度フリップ角、および逆デーテッドデカップリング(inverse gated decoupling)を使用し、125℃のサンプル温度でデータを取得した。全ての測定は、ロックモードで非回転サンプルに関して実施した。サンプルをデータ取得前に7分間熱平衡化させた。13C NMR化学シフトは30.0ppmでのEEEトリアッドを内部基準とした。C6+値はLDPE中のC6+分枝の直接的尺度であり、長い分枝は鎖末端と区別されなかった。6以上の炭素を有する全ての鎖または分枝の末端からの第3の炭素を表す32.2ppmのピークを使用して、C6+値を決定した。
核磁気共鳴(H NMR)
サンプル調製
約130mgのサンプルをNORELL 1001−7、10mmNMR管中で「0.001MのCr(AcAc)を含む3.25gの50/50(重量基準)テトラクロロエタン−d2/パークロロエチレン」に添加することによってサンプルを調製した。チューブ中に挿入したピペットにより約5分間、溶媒中にNを吹き込むことによってサンプルをパージして、酸化を防止した。各チューブにキャップをし、テフロン(登録商標)テープで密閉し、次いで室温で一晩浸漬して、サンプル溶解を容易にした。サンプルを貯蔵中、調製前、および調製後にNパージボックス中で保管して、Oへの暴露を最小限に抑えた。サンプルを加熱し、115℃でボルテックスして、確実に均一にした。
データ取得パラメータ
Bruker Dual DUL高温CryoProbeを備えたBruker AVANCE 400MHz分光計で、120℃のサンプル温度でH NMRを実施した。スペクトルを得るために2つの実験、総ポリマープロトンを定量化するための対照スペクトルと、強いポリマー主鎖ピークを抑制し、末端期の定量のための高感度スペクトルを可能にするダブルプレサチュレーション(double presaturation)実験とを実施した。対照実験をZGパルス、4スキャン、SWH 10,000Hz、AQ1.64s、D1 14sで実施した。ダブルプレサチュレーション実験を修飾されたパルスシーケンス、TD32768、100スキャン、DS 4、SWH10,000Hz、AQ 1.64s、D11s、D13 13sで実施した。
データ分析−H NMR計算
TCE−d2中の残留Hからのシグナル(6.0ppm)を積分し、100の値にセットし、そして3から−0.5ppmまでの積分を対照実験における全ポリマーからのシグナルとして使用した。プレサチュレーション実験のために、TCEシグナルも100にセットし、不飽和(約5.40〜5.60ppmのビニレン、約5.16〜5.35ppmの三置換、約4.95〜5.15ppmのビニル、および約4.70〜4.90ppmのビニリデン)の対応する積分を得た。
プレサチュレーション実験スペクトルにおいて、シス−およびトランス−ビニレン、三置換、ビニル、ならびにビニリデンの領域を積分した。対照実験からの全ポリマーの積分を2で割り、X千個の炭素を表す値を得た(すなわち、ポリマー積分=28,000の場合、これは14,000個の炭素を表し、X=14である)。
不飽和基積分を、その積分に寄与するプロトンの相当する数で割ったものは、X千個の炭素あたりの各種類の不飽和のモル数を表す。各種類の不飽和のモル数をXで割ると、1000モルの炭素あたりの不飽和基のモル数が得られる。
溶融強度
Gottfert Rheotester 2000キャピラリーレオメータに取り付けたGottfert Rheotens 71.97(Goettfert Inc.;サウスカロライナ州ロックヒル)で溶解強度測定を実施した。溶融したサンプル(約25〜30グラム)を、長さ30mm、直径2.0mm、およびアスペクト比(長さ/直径)15のフラットな入口角(180度)を備えたGoettfert Rheotester 2000キャピラリーレオメータに供給した。サンプルを190℃で10分間平衡化させた後、ピストンを0.265mm/秒の一定ピストン速度で動かした。標準的試験温度は190℃であった。サンプルを、ダイの100mm下に位置する1セットの加速ニップまで、2.4mm/sの加速度で一軸方向に延伸した。張力をニップロールの巻き取り速度の関数として記録した。溶融強度をストランドが切断する前のプラトー力(plateau force)(cN)として報告した。以下の条件を溶融強度測定で使用した:プランジャー速度=0.265mm/秒;ホイール加速度=2.4mm/s;キャピラリー直径=2.0mm;キャピラリー長さ=30mm;およびバレル直径=12mm。
動的機械的分光法(DMS)
樹脂を、350°Fで5分間、1500psiの圧力下、空気中で「厚さ3mm×1インチ」の円形プラークに圧縮成形した。サンプルを次いでプレスから取り出し、カウンター上に置いて冷却した。
25mm(直径)平行プレートを備えたTA Instruments「Advanced Rheometric Expansion System(ARES)」を使用して窒素パージ下で定温周波数掃引を実施した。サンプルをプレート上に置き、5分間190℃で溶融させた。プレートを次いで2mmのギャップに近づけ、サンプルをトリミング(「直径25mm」の周囲を越えて伸びる余分なサンプルを除去)し、その後、試験を開始した。方法は、温度平衡化を可能にするためにさらなる5分の遅延が組み込まれていた。実験を0.1〜100rad/sの周波数範囲にわたって190℃で実施した。ひずみ振幅は10%で一定であった。複素粘度η、tan(δ)すなわちtanデルタ、0.1rad/sでの粘度(V0.1)、100rad/sでの粘度(V100)、および粘度比(V0.1/V100)をこれらのデータから算出した。
トリプル検出器ゲル浸透クロマトグラフィー(TDGPC)−従来型GPC、光散乱GPC、粘度測定GPCおよびgpcBR
本明細書中で用いられるGPC技術(従来型GPC、光散乱GPC、粘度測定GPCおよびgpcBR)に関して、トリプル検出器ゲル浸透クロマトグラフィー(3D−GPCまたはTDGPC)システムを使用した。このシステムは、Precision Detector(マサチューセッツ州アマースト)2角度レーザー光散乱(LS)検出器2040型、Polymer ChAR(スペイン国バレンシア)から得られるIR4赤外検出器、および4キャピラリー溶液粘度計(DP)(他の好適な粘度計としては、Viscotek(テキサス州ヒューストン)150R 4−キャピラリー溶液粘度計(DP)が挙げられる)を備えた、ロボット支援デリバリー(Robotic Assistant Delivery)(RAD)高温GPCシステム[他の好適な高温GPC器具としては、Waters(マサチューセッツ州ミルフォード)モデル150C高温クロマトグラフ; Polymer Laboratories(英国シュロップシャー)モデル210およびモデル220;ならびにPolymer Char GPC−IR(スペイン国バレンシア)が挙げられる]からなる。
これらの後者の2つの独立した検出器および前者の検出器のうちの少なくとも1つを有するGPCは、「3D−GPC」または「TDGPC」と呼ばれる場合があり、一方、「GPC」という用語は単独では概して従来型GPCを指す。Polymer Char GPC−IRソフトウェア(スペイン国バレンシア)を使用してデータ収集を実施する。システムはPolymer Laboratories(英国シュロップシャー)から得られるオンライン溶媒脱ガス装置も備えている。
GPCカラムセットからの溶離液は、直列に次の順序で配列された各検出器を通って流れる:LS検出器、IR4検出器、次いでDP検出器。マルチ検出器オフセット(multi−detector offset)の決定のための系統的な手法を、Balke, Mourey, et al.によって公開された方法(Mourey and Balke, Chromatography Polym., Chapter 12, (1992))(Balke, Thitiratsakul, Lew, Cheung, Mourey, Chromatography Polym., Chapter 13, (1992))と一致した方法で実施する。トリプル検出器log(MWおよび固有粘度)結果を、式(5)後のパラグラフで光散乱(LS)GPCに関するセクションでおおまかに後述するように、広範囲ポリエチレン標準を使用して最適化した。
好適な高温GPCカラム、たとえば4つの30cm長Shodex HT803 13ミクロンカラム、または4つの13−ミクロン混合孔サイズパッキングの30cmPolymer Labsカラム(Olexis LS, Polymer Labs)を使用できる。ここでは、Olexis LSカラムを使用した。サンプル回転式コンパートメントを40℃で作動させ、カラムコンパートメントを150℃で作動させた。サンプルを「50ミリリットルの溶媒中0.1グラムのポリマー」の濃度で調製する。クロマトグラフ溶媒およびサンプル調製用溶媒は、200ppmの2,6−ジ−tert−ブチル−4メチルフェノール(BHT)を含有する1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)である。溶媒に窒素を拡散させる。ポリマーサンプルを160℃で4時間穏やかに撹拌する。注入体積は200マイクロリットルである。GPCを通る流速を1ml/分にセットする。
従来型GPC
従来型GPCについて、IR4検出器を使用し、そして21の狭い分子量分布ポリスチレン標準を流すことによってGPCカラムを較正する。標準の分子量(MW)は580g/mol〜8,400,000g/molの範囲であり、そして標準は6つの「カクテル」混合物中に含まれる。各標準混合物は各分子量が少なくとも10離れている。標準混合物をPolymer Laboratoriesから購入する。ポリスチレン標準を1,000,000g/mol以上の分子量について「50mLの溶媒中0.025g」で、そして1,000,000g/mol未満の分子量について「50mLの溶媒中0.05g」で調製する。ポリスチレン標準を80℃で穏やかに撹拌しながら30分間溶解させる。狭い標準混合物を、まず、分解を最小限に抑えるように「最高分子量成分」が減少する順序で流す。ポリスチレン標準ピーク分子量を、式(1)を使用してポリエチレン分子量に変換する(Williams and Ward, J. Polym. Sci., Polym. Letters, 6, 621 (1968)で記載されているとおり):
Mポリエチレン=A×(Mポリスチレン) (式1)、
式中、Mはポリエチレンまたはポリスチレンの分子量(表示したとおり)であり、そしてBは1.0に等しい。Aは約0.38〜約0.44の範囲であり得、そして式(5)後のパラグラフで光散乱(LS)GPCに関するセクションで大まかに後述するように、広範囲のポリエチレン標準を用いて較正時に決定されることは、当業者には知られている。分子量分布(MWDまたはMw/Mn)などの分子量値、および関連する統計値を得るためのこのポリエチレン較正法の使用は、Williams and Wardの修飾法として本明細書中で定義される。数平均分子量、重量平均分子量、およびz−平均分子量を次式から算出する。
光散乱(LS)GPC
LS GPCについて、Precision Detector PDI2040検出器モデル2040を使用する。サンプルに応じて、光散乱検出器の15°の角度または90°の角度を計算目的で使用する。ここでは、15°の角度を使用した。
Zimm(Zimm, B.H., J. Chem. Phys., 16, 1099 (1948))およびKratochvil(Kratochvil, P., Classical Light Scattering from Polymer Solutions, Elsevier, Oxford, NY (1987))によって公開された方法と一致した方法で分子量データを得る。分子量の決定で使用する全体的な注入濃度は、質量検出器面積、および好適な線状ポリエチレンホモポリマーから誘導される質量検出器定数、または既知重量平均分子量のポリエチレン標準の1つから得られる。計算された分子量は、後述の1以上のポリエチレン標準、および0.104の屈折率濃度係数dn/dcから誘導される光散乱定数を使用して得られる。概して、質量検出器応答および光散乱定数は約50,000g/モルを超える分子量を有する線状標準から決定されるべきである。粘度計較正は、製造業者によって記載される方法によって、または別法として、好適な線形標準、例えばStandard Reference Materials(SRM)1475a(National Institute of Standard and Technology(NIST)から入手可能)の公開された値を使用することによって、達成することができる。クロマトグラフ濃度は、指定の二次ウイルス係数効果(分子量に対する濃度の影響)を排除するために充分低いとみなされる。
3D−GPCで、下記式(5)を使用し、より高い正確さおよび精度のために「ピーク面積」法を使用して、絶対重量平均分子量(「Mw、Abs」)を決定する。「LS Area」および「Conc. Area」は、クロマトグラフ/検出器の組み合わせによって得られる。
各LSおよび粘度測定DPプロフィール(例えば、図1、2、および3を参照のこと)のために、x軸(logMWcc−CPC)(ここで、ccは従来型の較正曲線を指す)を次のようにして決定する。まず、ポリスチレン標準(上記参照)を使用して保持容量を「logMWPS」に較正する。次に、式1(Mポリエチレン=A×(Mポリスチレン))を使用して、「logMWPS」を「logMWPE」に変換する。「logMWPE」スケールは、実験のセクションのLSプロフィールのx軸としての役目を果たす(logMWPEはlogMW(cc−CPC)に一致する)。各LSまたはDPプロフィールのy軸は、注入されたサンプル質量によって正規化されたLSまたはDP検出器応答である。図1、2および3中、各粘度計DPプロフィールのy軸は、注入されたサンプル質量によって正規化されたDP検出器応答である。最初に、線状ポリエチレン標準サンプル、例えばSRM1475aまたは等価物の分子量および固有粘度を、分子量および固有粘度の両方について従来型の較正(「cc」)を溶出体積の関数として使用して決定する。
トリプル検出器GPC(3D−GPC)によるgpcBR分枝指数
まず光散乱、粘度、および濃度検出器を前述のように較正することによってgpcBR分枝指数を決定する。ベースラインを次いで光散乱、粘度計、および濃度クロマトグラムから差し引く。次いで、屈折率クロマトグラムから検出可能なポリマーの存在を示す光散乱および粘度計クロマトグラムにおける低分子量保持容量のすべての積分を確実にするように積分ウィンドウ(integration window)をセットする。線状ポリエチレン標準を次いで使用してポリエチレンおよびポリスチレンMark−Houwink定数を得る。定数が得られたら、2つの値を使用して、式(6)および(7)で示されるように、溶出体積の関数としてポリスチレン分子量およびポリエチレン固有粘度の2つの線形参照従来型較正を構築する:
GpcBR分枝指数は、Yau, Wallace W., ‘‘Examples of Using 3D−GPC − TREF for Polyolefin Characterization,’’ Macromol. Symp., 2007, 257, 29−45で記載されるような長鎖分枝の特性化のための確実な方法である。この指数は、全ポリマー検出器面積を選択するg’値および分枝周波数の決定で伝統的に用いられる「スライスバイスライス(slice−by−slice)」3D−GP計算を回避する。3D−GPCデータから、光散乱(LS)検出器により、ピーク面積法を使用してサンプルバルク絶対重量平均分子量(Mw、Abs)を得ることができる。方法は、伝統的なg’の決定で必要とされる光散乱検出器シグナルの濃度検出器シグナルに対する「スライスバイスライス」比を回避する。
3D−GPCで、サンプル固有粘度も式(8)を独立して使用して得られる。式(5)および(8)における面積計算は、全体のサンプル面積として、検出器のノイズおよびベースライン上の3D−GPCセッティングおよび積分限界に起因する変動に対する感受性がはるかに低いので、より高い精度を提供する。さらに重要なことに、ピーク面積計算は、検出器体積オフセットによって影響を受けない。同様に、高精度サンプル固有粘度(IV)は、式(8)で示される面積法によって得られる:
式中、DPiはオンライ粘度計から直接モニタリングされる差圧シグナルを表す。
gpcBR分枝指数を決定するために、サンプルポリマーの光散乱溶出面積を使用して、サンプルの分子量を決定する。サンプルポリマーの粘度検出器溶出面積を使用して、サンプルの固有粘度(IVまたは[η])を決定する。
最初に、線状ポリエチレン標準サンプル、例えばSRM1475または等価物の分子量および固有粘度を、式(2)および(9)のとおりに、溶出体積の関数として分子量および固有粘度の両方について従来型の較正(「cc」)を使用して決定する:
式(10)を使用してgpcBR分枝指数を決定する:
式中、[η]は測定された固有粘度であり、[η]ccは従来型較正から得られる固有粘度であり、Mwは測定された重量平均分子量であり、Mw,ccは従来型の較正の重量平均分子量である。式(5)を使用する光散乱(LS)による重量平均分子量は、通常、「絶対重量平均分子量」または「M、Abs」と称される。従来型GPC分子量較正曲線(「従来型の較正」)を使用する式(2)から得られるMw,ccは、多くの場合、「ポリマー主鎖分子量」、「従来型重量平均分子量」、および「MGPC」と称される。
「cc」の下付き文字付きのすべての統計値は、それらの各溶出体積、上述の対応する従来型の較正、および濃度(Ci)を使用して決定される。下付き文字のない値は、質量検出器、LALLS、および粘度計面積に基づく測定値である。線状参照サンプルがゼロのgpcBR測定値を有するまでKPEの値を繰り返し調節する。例えば、αの最終値およびこの特定の場合におけるgpcBRの決定のためのLogKは、ポリエチレンについてはそれぞれ0.725および−3.355であり、そしてポリスチレンについてはそれぞれ0.722および−3.993である。
前述の手順を用いてK値およびα値を決定したら、分枝サンプルを用いてその手順を繰り返す。分枝サンプルを、最終Mark−Houwink定数を最良の「cc」較正値として使用して分析し、式(2)〜(9)を適用する。
GpcBRの解釈は簡単である。線状ポリマーについて、LSおよび粘度測定によって測定される値は従来型の較正標準に近いので、式(8)から算出されるgpcBRは0に近くなるであろう。分枝ポリマーについて、測定されたポリマー分子量が計算されたMw,ccよりも高く、そして計算されたIVccが測定されたポリマーIVよりも高いので、gpcBRは、特に高レベルの長鎖分枝では0よりも高い。実際、gpcBR値は、ポリマー分枝の結果としての分子サイズ縮小効果のために、小数のIV変化を表す。0.5または2.0のgpcBR値は、等しい重量の線状ポリマー分枝に対してそれぞれ50%および200%のレベルのIVの分枝サイズ縮小効果を意味する。
これらの特定例について、伝統的な「g’指数」および分枝周波数計算と比較して、gpcBRを使用する利点は、gpcBRのさらに高い精度によるものである。gpcBR指数決定で使用されるパラメータのすべては、良好な精度で得られ、そして濃度検出器からの高分子量で3D−GPC検出器応答によって有害な影響を受けない。検出器体積列の誤差もgpcBR指数決定の精度に影響を及ぼさない。
LSプロフィール「LSP」の代表的な計算−発明例および比較例
濃度−正規化LS検出器応答のGPC溶出プロフィールを本発明の実施例1および2について図1および2に、そして比較例1について図3に、それぞれ示す。「LSP」値に影響を及ぼす量をこれらの図面を用いて定義する。プロット中のx軸は、従来型GPC計算による分子量(MW)、すなわちcc−GPC MWの対数値である。y軸は、濃度検出器のピーク面積(掲載しない)によって測定される、等しいサンプル濃度について正規化されたLS検出器応答である。LS溶出プロフィールの具体的な特性は、図1および2で示される2つのlog−MW限界によって規定されるウィンドウ中で捕獲される。下限は200,000g/molのM1値に相当し、そして上限は1,200,000g/molのM2値に相当する。
これらの2つのMW限界の垂線はLS溶出曲線と2点で交差する。これらの2点をつないで線分を引く。第1切片(logM1)でのLSシグナルの高さはS1量を与える。第2切片でのLSシグナルの高さ(logM2)はS2量を与える。2つのMW限界内のLS溶出曲線下の面積はArea Bという量を与える。LS曲線を2つの切片をつなぐ線分と比較すると、線分の上の分離された面積の部分(図中A2を参照、負の値として定義)または線分の下の分離された面積の部分(図中A1など、正の値として定義)があり得る。A1およびA2の合計は、Area Aという量、つまりAの総面積を与える。この総面積AはArea Bと線分の下の面積との差として算出することができる。このアプローチの妥当性は、以下の2つの式によって証明できる(A2は図1および2で示されるように負であることに注意)。(線分下の面積)=(Area B)+A2+A1=(Area B)+(Area A)であるので、(Area A)=(Area B)−(線分下の面積)である。
「LSP」量を算出するステップを表1および表2で示される3つの実施例(本発明の実施例1および2、ならびに比較例1)で説明する。
ステップ1、以下の2つの式を使用して、表1中の「SlopeF」を算出する:
slope_value=[(LS2−LS1)/LS2]/dLogM (式11)
SlopeF=勾配関数=Abs(slope_value−0.42)+0.001 (式12)
ステップ2、以下の2つの式を使用して、表2中の「AreaF」および「LSF」を算出する:
AreaF=面積関数=Abs(Abs(A/B+0.033)−0.005) (式13)
式中、A/B=(Area A)/(Area B)
LSP=Log(AreaF*SlopeF)+4 (式14)
示差走査熱量測定法(DSC)
示差走査熱量測定法(DSC)を使用して、広い温度範囲にわたるポリマーの融解および結晶化挙動を測定できる。例えば、RCS(冷蔵冷却装置(refrigerated cooling system))およびオートサンプラーを備えたTA Instruments Q1000 DSCを使用してこの分析を実施する。試験中、50ml/分の窒素パージガス流を使用する。各サンプルを約175℃で融着して薄いフィルムにし、溶融したサンプルを次いで室温(約25℃)まで空冷する。「0.1〜0.2グラム」サンプルを175℃にて1,500psiおよび30秒でプレスすることによってフィルムサンプルを形成した。「厚さ0.1〜0.2mil」フィルムを形成した。3〜10mg、直径6mmのサンプルを冷却したポリマーから抽出し、秤量し、軽量アルミニウム鍋(約50mg)中に入れ、クリンプ締めした。次いで分析を実施して、その熱特性を決定する。
サンプル温度を上下させて熱流対温度プロフィールを作成することによってサンプルの熱挙動を決定する。まず、サンプルを急速に180℃まで加熱し、5分間等温に保持して、その熱履歴を除去する。次に、サンプルを10℃/分の冷却速度で−40℃まで冷却し、−40℃で5分間等温に保った。サンプルを次いで10℃分の加熱速度で150℃まで加熱する(これは「第2加熱」ランプである)。冷却および第2加熱曲線を記録する。結晶化の始まりから−20℃までベースライン終点をセットすることによって冷却曲線を分析する。−20℃から溶融の最後までベースライン終点をセットすることによって加熱曲線を分析する。決定された値は、ピーク融解温度(T)、ピーク結晶化温度(T)、融解熱(H)(ジュール/グラム)、および:%結晶化度=((H)/(292J/g))×100 (式15)を使用してポリエチレンサンプルについて計算された%結晶化度である。
融解熱およびピーク融解温度を第2熱曲線から報告する。ピーク結晶化温度を冷却曲線から決定する。
フィルム試験
実験セクションで記載するようにフィルムに対して以下の物理的特性を測定した。
総(全体的)ヘイズおよび内部ヘイズ:内部ヘイズおよび総ヘイズをASTM D 1003−07にしたがって測定した。鉱油(茶さじ1〜2杯)を使用し、これをフィルムの各表面上にコーティングとして施用して、屈折率マッチングによって内部ヘイズを得た。Hazegard Plus(BYK−Gardner USA;メリーランド州コロンビア)を試験のために使用した。各試験について、5つのサンプルを調査し、平均を報告した。サンプル寸法は「6in×6in」であった。
45°光沢:ASTM D2457−08(5つのフィルムサンプルの平均;各サンプルは「10in×10in」である)。
透明度:ASTM D1746−09(5つのフィルムサンプルの平均;各サンプルは「10in×10in」である)。
2%割線係数−MD(機械方向)およびCD(横方向):ASTM D882−10(各方向での5つのフィルムサンプルの平均;各サンプルは「1in×6in」である)。
MDおよびCDエルメンドルフ引裂き強度:ASTM D1922−09(各方向での15のフィルムサンプルの平均;各サンプル「3in×2.5in」の半月形)。
MDおよびCD引張強度:ASTM D882−10(各方向での5つのフィルムサンプルの平均;各サンプルは「1in×6in」である)。
ダート衝撃強度:ASTM D1709−09(50%破壊を達成するために最低20回落下;典型的には10の「10in×36in」試験片)。
穿刺強度:穿刺は、SINTECH TESTWORKSソフトウェアバージョン3.10を備えたINSTRON Model 4201で測定した。試料サイズは「6in×6in」であり、4回の測定を行って、平均穿刺値を決定した。フィルムを、フィルム製造後40時間、そして少なくとも24時間、ASTM管理実験室(23℃および50%の相対湿度)中でコンディショニングした。「100lb」ロードセルを直径4インチの円形試料ホルダーとともに使用した。穿刺プローブは「直径1/2インチ」の研磨ステンレス鋼ボール(2.5’’ロッド上)で「7.5インチの最大移動長さ」であった。
ゲージ長はなく、プローブは試料と可能な限り近いが、接触していなかった。試料に接触するまでプローブを上昇させることによって、プローブをセットした。次いで、試料と接触しなくなるまでプローブを徐々に下げた。次いでクロスヘッドをゼロにセットした。最大移動距離を考慮すると、距離は約0.10インチである。クロスヘッド速度は10インチ/分であった。厚さを試料の中央で測定した。フィルムの厚さ、クロスヘッドの移動距離、およびピークロードを使用して、ソフトウェアにより穿刺を決定した。穿刺プローブを各試料後に「キムワイプ」を用いてクリーニングした。
収縮張力:収縮張力をY. Jin, T. Hermel−Davidock, T. Karjala, M. Demirors, J. Wang, E. Leyva, and D. Allen, ‘‘Shrink Force Measurement of Low Shrink Force Films’’, SPE ANTEC Proceedings, p. 1264 (2008)で記載された方法にしたがって測定した。フィルム固定具(film fixture)を有するRSA−III Dynamic Mechanical Analyzer(TA Instruments;デラウェア州ニューキャッスル)で実施した温度ランプ試験により、フィルムサンプルの収縮張力を測定した。「幅12.7mm」および「長さ63.5mm」のフィルム試料を、試験のために機械方向(MD)または横方向(CD)のいずれかでフィルムサンプルからダイカットした。フィルム厚をMitutoyo Absoluteデジマチックインジケーター(digimatic indicator)(Model C112CEXB)によって測定した。このインジケーターは12.7mmの最大測定範囲を有し、分解能は0.001mmであった。各フィルム試料の異なる位置での3回の厚さ測定の平均、および試料の幅を使用してフィルムの断面積(A)を計算し、ここで、収縮性フィルム試験で使用したフィルム試料の「A=幅×厚さ」。
TA Instrumentsから得られる標準的フィルム張力固定具(tension fixture)を測定のために使用した。RSA−IIIのオーブンを25℃で少なくとも30分間平衡化させた後、ギャップおよび軸方向の力をゼロ化した。初期ギャップを20mmにセットした。フィルム試料を次いで上側および下側固定具の両方に取り付けた。典型的には、MDのみについての測定は1層のフィルムを必要とする。CD方向での収縮張力は典型的には低いので、2または4層のフィルムを各測定のために互いに積み重ねてシグナル対ノイズ比を改善する。そのような場合、フィルム厚はすべての層の合計である。この実験では、1層をMD方向で使用し、2層をCD方向で使用した。フィルムが25℃の初期温度に達した後、上側固定具を手作業で若干上昇または下降させて、−1.0gの軸方向の力を生じさせた。これは、試験のはじめにフィルムの座屈または過度の伸長が起こっていないことを確実にするためであった。次いで試験を開始した。測定の間中、一定の固定具ギャップを維持した。
温度ランプは、25℃から80℃まで90℃/分の割合で開始し、続いて80℃から160℃まで20℃/分の割合であった。80℃から160℃までの傾斜の間、フィルムが収縮する際に、力変換器によって測定される収縮力をさらなる分析のために温度の関数として記録した。「ピーク力」と「収縮力ピーク開始前のベースライン値」との差は、フィルムの収縮力(F)とみなされる。フィルムの収縮張力は、フィルムの収縮力(F)と初期断面積(A)との比である。
実験
本発明のエチレン系ポリマーの調製
図4は、実施例を製造するために使用するプロセス反応システムのブロック図である。図4におけるプロセス反応システムは、部分閉ループデュアルリサイクル高圧低密度ポリエチレン製造システムである。プロセス反応システムは、新鮮なエチレンフィードライン[1]、ブースター/第1コンプレッサー「BP」、ハイパーコンプレッサー「ハイパー」、および第3ゾーンチューブから構成される。チューブ型リアクターは、第1反応フィードゾーン;第1過酸化物開始剤源[11]に連結された第1過酸化物開始剤ライン[3];第2過酸化物開始剤源12に連結された第2過酸化物開始剤ライン[4];および第3過酸化物開始剤源13に連結された第3過酸化物開始剤ライン[5]からなる。冷却ジャケット(高圧水を使用)がチューブ型リアクターおよびプレヒーターの外側シェルの周りに取り付けられている。チューブ型リアクターはさらに、高圧セパレーター「HPS」、高圧リサイクルライン[7]、低圧セパレーター「LPS」、低圧リサイクルライン[9]、および連鎖移動剤(CTA)フィードシステム13からなる。
チューブ型リアクターは、過酸化物注入点の位置によって規定される3つの反応ゾーンをさらに含む。第1反応ゾーンフィードはチューブ型リアクターの前面に取り付けられ、そしてプロセス流体の一部を第1反応ゾーンに供給する。第1反応ゾーンは注入点#1[3]から始まり、注入点#2[4]で終わる。第1過酸化物開始剤をチューブ型リアクターに注入点#1[3]で連結する。第2反応ゾーンは注入点#2[4]から始まる。第2反応ゾーンは注入点#3[5]で終わる。第3反応ゾーンは注入点#3[5]から始まる。すべての実施例について、エチレンおよびエチレンリサイクルの100%を、第1反応ゾーンフィード導管[1]を経て第1反応ゾーンに向ける。これはオールフロントガスチューブ型リアクター(all front gas tubular reactor)と称される。
本発明の実施例1および比較例1について、t−ブチルパーオキシ−2エチルヘキサノエート(TBPO)、ジ−t−ブチルパーオキシド(DTBP)、t−ブチルパーオキシピバレート(PIV)、およびイソパラフィン系炭化水素溶媒(沸点範囲171〜191℃;例えば、ISOPAR H)を含む混合物を第1注入点の開始剤混合物として使用する。注入点#2および#3について、DTBP、TBPO、およびイソパラフィン系炭化水素溶媒のみを含む混合物を使用する。
本発明の実施例4について、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TBPO)、ジ−t−ブチルパーオキシド(DTBP)、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート(PND)、およびイソパラフィン系炭化水素溶媒を含む混合物(沸点範囲171〜191℃;例えば、ISOPAR H)を第1注入点の開始剤混合物として使用する。注入点#2および#3について、DTBP、TBPO、およびイソパラフィン系炭化水素溶媒のみを含む混合物を使用する。リアクターチューブ加工条件を表3、4および5に記載する。
プロピレンをCTAとして使用した。プロピレンをエチレン流れに第1段階ブースターの排出ドラム(discharge drum)で注入した。プロセスへのCTAフィードの濃度を調節して、生成物のメルトインデックスを制御した。
本発明の実施例1および4について、これらの高い圧力および温度によって広範囲の分子量分布(MWD)を有するLDPE分別メルトインデックス樹脂が産生されたことが見いだされた。表5は、比較例と比較した場合、本発明の実施例についてリアクター圧力を下げ、リアクターピーク温度を上昇させたことを示す。これは、生成物の分子量分布を最大にするために実施した。実施例の分子量も、リアクターに供給されるリサイクルCTA(プロピレン)濃度を減少させることによって最大にした。これらの加工条件は、他の開示された加工条件とともに、本明細書中で記載される本発明の特性を有する樹脂をもたらす。
本発明のLDPEおよび比較例のLDPEの特性を表6〜11に記載する。表6は、メルトインデックス(I2)、密度、溶融強度、および溶融強度データの破断時速度を含む。本発明のポリマーは、良好であるが、比較例の一部ほど高くない溶融強度を示し、多くの場合、LDPEとLLDPEなどの別の材料とのブレンドから形成される最終フィルム中で低ゲルと組み合わされたバブル安定性の良好なバランスを提供する。溶融強度が高すぎる場合、ゲルを形成する傾向が高く、フィルム適用で使用する場合、樹脂は薄く延伸することができない可能性がある。
表6はさらに、本発明の実施例について、比較的広範囲の分子量分布またはMWDまたはcc−GPC Mw/Mn、および比較的高いz−平均分子量、Mzまたはcc−GPC Mzを示す従来型TDGPCデータも含む。表7は、濃度検出器と組み合わされたLSおよび粘度検出器から誘導されるTDGPCに関連する特性を含み、本発明の実施例が、中Mw−abs、Mw(LS−abs)/Mw(cc−GPC)、およびgpcBR、ならびに比較的広範囲の分子量分布を反映する低LSPを、高gpcBRを反映する比較的高レベルの長鎖分枝とあわせて有することを示す。このデザインは、フィルムもしくはコーティングを本発明のLDPEで、またはブレンドをこのLDPEで形成する場合、良好な引抜加工性、バブル安定性、出力、および加工可能性とともに、物理的特性の良好なバランスを得るために、最適溶融強度を得るために最適化される。
表8は、0.1、1、10、および100rad/sで測定された粘度、粘度比または0.1rad/sで測定された粘度と100rad/sで測定された粘度との比(すべて190℃で測定)、ならびに0.1rad/sで測定されたtanデルタによって要約されるようなDMS粘度データを含む。低周波粘度(0.1rad/sでの粘度)は、比較例と比べて本発明の実施例については比較的高い。高い「低周波粘度」は良好な溶融強度、バブル安定性、およびフィルム出力と関連する可能性がある。周波数による粘度の変化を反映する粘度比は、本発明の実施例については比較例よりも高い。これは、インフレーションフィルムを作製する場合の本発明の実施例の潜在的に良好な加工可能性を反映するものである。0.1rad/sでのtanデルタは比較的低く、高い溶融弾性を意味し、これも良好なインフレーションフィルムバブル安定性と関連する可能性がある。
表9は、13C NMRによって測定された1000C当たりの分枝を含む。これらのLDPEポリマーはアミル、すなわちC5分枝を含み、これは、どちらもThe Dow Chemical Company製の、実質的に直線状のポリエチレン、例えばAFFINITYポリオレフィンプラストマー、またはLLDPE、例えばDOWLEXポリエチレン樹脂中に含まれない。表9に示される本発明のLDPEおよび比較例のLDPEの各々は、1000個の炭素原子あたり0.5以上のアミル基(分枝)を含む(本発明の実施例は1000個の炭素原子あたり1より多いアミル基(分枝)を含む)。
表10は、H NMRによる不飽和結果を含む。表11は、融点T、融解熱、結晶化度百分率、および結晶点TのDSC結果を含む。
配合物
異なるLDPEおよび1つのLLDPE(LLDPE1(DOWLEX 2045G))でインフレーションフィルムを作製し、そして物理的特性を測定した。LLDPE1は「1.0のメルトインデックス(MIまたはI2)を有し、0.920g/ccの密度」を有していた。フィルムをLDPEおよびLLDPE1の重量基準でそれぞれ20重量%および80重量%のLDPEで作製した。
各配合物をMAGUIRE重量ブレンダー(gravimetric blender)で配合した。ポリマー加工助剤(PPA)(DYNAMAR FX−5920A)を各配合物に添加した。PPAを配合物の重量の総重量に基づいて「マスターバッチの1.125重量%」で添加した。PPAマスターバッチ(Ingenia AC−01−01、Ingenia Polymersから入手可能)はポリエチレン担体中を含んでいた。これはポリマー中900ppmPPAになる。
LLDPE1は、最大出力で作製されたフィルムにおいてLLDPEとして使用することもできる。全てのサンプルは、80重量%のDOWLEX 2045Gおよび20重量%のLDPEで作製した。
インフレーションフィルムの製造
ポリエチレン「Davis Standard Barrier IIスクリュー」を有する「8インチダイ」で単層インフレーションフィルムを作製した。エアリングによる外部冷却および内部バブル冷却を使用した。各インフレーションフィルムを製造するために使用される一般的インフレーションフィルムパラメータを表12に示す。温度は、ペレットホッパー(バレル1)に最も近い温度であり、ポリマーがダイから押し出されるにつれ上昇する。
インフレーションフィルムの最大生産率を測定するためのフィルムの製造
フィルムサンプルを制御された速度および最大速度で作製した。制御された速度は250lb/時であり、これは10.0lb/時/ダイ周囲インチの生産率に等しい。最大出力試験に使用するダイ直径は8インチダイであったので、制御された速度について、一例として、「lb/時」と「lb/時/ダイ周囲インチ」との間の変換は式16で示されるようになる。同様に、そのような式は、他の速度に、例えば「lb/時/ダイ周囲インチ」を決定するように式16中の最大速度を置換することによって最大速度に、使用できる。
Lb/時/ダイ周囲インチ=(250Lb/Hr)/(8*π)=10 (式16)
所与のサンプルの最大速度は、バブル安定性が限定因子である点まで出力速度を増加させることによって決定した。押し出し機プロフィールを両サンプル(標準速度および最大速度)について維持したが、溶融温度は、高いモーター速度(rpm、1分あたりの回転)で増加した剪断速度のために、最大速度サンプルについて高かった。最大バブル安定性は、バブルをエアリング中にとどまらない点まで移すことによって決定した。この点で、速度はバブルがエアリング中に再度とどまるところまで減少し、次にサンプルを集めた。エアリングを調節し、バブルを維持することによって、バブルに対する冷却を調節した。これは、バブル安定性を維持しながらの最大生産率とみなされた。
フィルムおよび押出コーティングドドローダウン特性を表13〜14に記載する。表13で見られるように、本発明の実施例は、標準および最大出力速度で最高溶融強度ブレンド(フィルム#1)および(フィルム#5)と比べてヘイズ、光沢、および透明度の優れた光学特性を有することが判明した。すべての「本発明の実施例のブレンドフィルム」は、標準および最大速度で比較例ブレンドと比べて引裂き、ダート、および穿刺の点で類似した靭性を有し、このことは、出力を増強しつつ靭性を維持することが望ましいので重要である。本発明の実施例のフィルム#6およびフィルム#7はフィルム#8よりも改善された最大出力を有する。
表14で見られるように、フィルム#10および#11で用いられる本発明の実施例は、標準的出力速度で最高溶融強度(フィルム#9)と比較して、ヘイズ、光沢、および透明度の優れた光学性質を有する。全ての「本発明の実施例のブレンドフィルム」は、標準速度で最高溶融強度(フィルム#9)と比較して引裂きおよび穿刺の点で類似または改善された靭性を有し、このことは靭性を維持することが望ましいので重要である。加えて、本発明のフィルム#10および#11は他のフィルムブレンド全てと比較して、有意に改善された(15%を上回る)ダートを有する。

Claims (15)

  1. エチレンのフリーラジカル重合によって得られる低密度ポリエチレン(LDPE)であるエチレン系ポリマーを含む組成物であって、前記LDPEが1.60未満のGPCパラメータ「LSP」を有する、組成物。
  2. 前記LDPEが1.50〜2.25のgpcBR値を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 以下の特性:
    a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、
    b)0.01〜0.3のメルトインデックス、
    c)350,000g/mol超で425,000g/mol未満のMz(conv)のz−平均分子量、
    d)1.50〜2.05のgpcBR値、および
    e)6〜9のMWD(conv)[Mw(conv)/Mn(conv)]
    を含むエチレン系ポリマーを含む組成物。
  4. 以下の特性:
    a)総炭素原子1000個あたり少なくとも0.1のアミル基、
    b)190℃で58以上の溶融粘度比(V0.1/V100)、
    c)0.1rad/s、190℃で40,000Pa・s以上の溶融粘度、および
    d)1.50〜2.25のgpcBR値
    を含むエチレン系ポリマーを含む組成物。
  5. 前記エチレン系ポリマーが2.0未満のGPC−光散乱パラメータ「LSP」を有する、請求項3または4に記載の組成物。
  6. 前記ポリマーが15cNより大きく25cN未満の溶融強度を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 前記ポリマーが5〜8のMWD(conv)を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 前記ポリマーが0.01〜1g/10分のメルトインデックス(I2)を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 前記ポリマーが0.910〜0.940g/ccの密度を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 前記ポリマーが、少なくとも15cNで21cN未満の溶融強度および40mm/sを上回る破断時速度を有する、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
  11. 前記ポリマーが50を上回る粘度比(190℃でV0.1/V100)を有する、請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
  12. 前記ポリマーが6を上回るMWD(conv)を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
  13. 前記ポリマーが、前記エチレンの高圧フリーラジカル重合によって得られる低密度ポリエチレン(LDPE)である、請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品。
  15. フィルムである、請求項14に記載の物品。
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