JP2015525279A - 水および充填剤成分を伴う平版オフセットインキ - Google Patents

水および充填剤成分を伴う平版オフセットインキ Download PDF

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Abstract

実質的な乳化形態にある水と、無機充填剤との両方を含むことを特徴とする平版印刷インキが説明される。本発明のインキは、移動性の向上、堆積の減少、および使用可能回数の向上を含む、オフセット平版法における印刷特性の向上を示す。それらはまた、現在利用可能なインキに勝る経費的利点、および、それらの組成物から鉱油を最小限に抑える、または完全に排除する能力を提供する。本発明のインキは、コールドセット型およびヒートセット型を含む輪転系の印刷プロセスと、枚葉給紙型印刷との両方において使用され得る。インキは、周囲温度で、熱エネルギーを用いて、または化学線もしくは電子線を用いて、またはそれらの任意の組み合わせを用いて乾燥させて、耐久性のあるインキ膜となり得る。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年6月15日に出願された米国仮特許出願第61/660,159号、2012年11月14日に出願された米国仮特許出願第61/726,172号、2013年3月6日に出願された米国仮特許出願第61/773,204号、および2013年3月15日に出願された米国仮特許出願第61/789,226号の優先権を主張するものであり、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、水と無機充填剤との両方を相当量含むことを特徴とする平版印刷インキに関する。本発明はまた、含まれる水を、安定した乳剤として安定化する手段に関する。
平版印刷プロセスが成功するかどうかは、インキが印刷版、およびオフセット平版法に対しては印刷ブランケットに移動する前に、インキが水性湿し水と安定した乳剤を形成する能力にある程度依存することは、当業者に周知である。Van Nostrand Reinhold(International)Co.Ltd.によって出版されたThe Printing Ink Manual,4th Edition(1988)、およびThe Graphics Arts Technical Foundation,Inc.によって出版されたThe Lithographers Manual,7th Edition(1983)は共に、平版印刷操作において典型的に使用される装備品、手順、および物質を教示する。
印刷インキと湿し水との間の良好な乳化を達成することに関する一般的な課題は、W.Beier et al.:“Emulsifying of dampening solution in offset ink in short inking units”,31st International Research Conference of IARIGAI,Copenhagen,Denmark.05.09.−08.09.2004,Proc.page 65,Vol.31)、およびTextile Research Journal,September 1981,Vol.51,no.9,pages 607−613中で説明される。
乳剤が、例えば、2つの構成成分を共に高速で撹拌することで、またはZブレードもしくは類似の混合機中で混合することで、水または大部分が水性の媒体を平版インキに組み込むことによって作製され得ることは、当業者に周知である。しかしながら、そのような乳剤は必ずしも安定しているとは限らない。更に、乳化剤があまりに多くの量で使用されると、過剰乳化、およびその結果平版インキの劣った性能を引き起こす可能性があり、また印刷後の乾燥したインキ膜を粘着性にする可能性があることも、当業者に公知である。
従来のオフセット印刷プロセスにおいて平版インキの乳化性を向上させることは、ヒートセット印刷インキの構成成分として有用な非水溶性ポリマー界面活性剤を含有する安定したオフセット乳剤インキを開示する、共にKrishnanらに対する米国特許第7,909,924号および米国特許第7,985,820号によって教示される。
安定した乳化平版印刷インキシステムをより優れて提供するために、水を印刷インキに組み込み、特別な水なし印刷版との併用で、印刷プロセス中の別の湿し水の必要性を除去しようと試みる、いわゆる「単一流体」または「自己湿し(self−dampening)」インキが開発された。インキ/水乳剤は、インキの保管中、および印刷の初期段階では安定していなければならないが、水は、満足のいく乾燥したインキ膜を得るために、印刷の最終段階でインキから放出されなければならない。Leeらに対する米国特許第7,240,615号は、水なし平版法のためのグリセロールを含有する単一流体平版インキを教示する。Latunskiらに対する国際公開第2004/041946号は、連続相および乳化相を含む単一流体平版印刷インキを開示する。乳化相は水およびポリオールを含む。Kingmanらに対する米国特許第6140392号も、連続相が酸官能性ビニル樹脂を含み、不連続(乳化)相がポリエチレングリコールを含む、水なしオフセット平版法に適した単一流体印刷インキを開示する。Leeらに対する米国特許公開第2004/0013983号は、単一流体インキ中の安定した乳剤に対して適切な疎水性親水性バランス(HLB)の界面活性剤を選択することの重要性を教示する。
Laksinらに対する米国特許公開第2004/115561号は、水なし平版法に適した、単一流体エネルギー硬化型インキを開示する。Battersbyらに対する国際公開第2004/045863号は、単一流体平版インキおよび特別なpH中性の版胴を利用した、平版印刷(planographic printing)設備および方法を開示する。
平版インキと大部分が水性の媒体との乳化の成功が、乳化水相の良好なレベルを達成し、かつその乳剤の安定性を維持するために、特別な乳化剤の使用を必要とし得ることも当業者に周知である。上述の参考文献は、これに関して有用であるとして、ポリオールおよびポリマー酸を開示する。ごく最近では、「単一流体」インキとして利用されるように特別に設計されていない平版インキへの水の組み込みが、Haruiらに対する米国特許第8,013,034号中で説明され、それは、乳化安定剤と水溶性ポリマーとの両方の使用を必要とする、乳化形態にある水をオフセット印刷インキに組み込む方法を開示する。マレイン化脂肪エステルおよびアミドに基づく別の新規乳化化学作用が、米国特許第8,013,033号中でHaruiらによって開示される。引用されている、平版印刷インキへの水の組み込みに対する一動機は、そのインキの揮発性有機成分(VOC)を減少させることである。VOCは、大気質に有害であり、かつ印刷店の環境、特に印刷機を操作しなければならない印刷者に害を及ぼす。従来、一部の平版インキ、例えばオフセット輪転用ヒートセットインキは、30〜45%のVOCを含有する。別のものは、インキの単位重量当たりの原料費を削減することである。
平版印刷に適したインキはまた、頻繁に、構成成分として増量剤または充填剤を含む。ベントナイト、モンモリロナイトおよびカオリン粘土、炭酸カルシウム、ならびに他の無機物を含むそのような物質が、特定の印刷濃度を達成するためにインキ中に必要とされる高価な顔料および着色剤の量を削減するための手段として、当業者に公知である。それらはまた、インキのレオロジー特性を最適化して、移動および印刷適性を促進し、ブランケットまたは印刷版上の堆積、ミスチング、およびフリンジを最小限に抑えることにおいて価値がある。伝統的な増量剤および充填剤が、Blueprintによって出版されたThe Printing Ink Manual−Leach,Robert、Pierce,Ray.Fifth Edition(1993)(191〜5頁)中で開示され、それは平版インキのための典型的な充填剤および増量剤を説明し、Finlaysonに対する米国第4,193,806号は、スメクタイト型粘土および第4級アンモニウム塩から作製された親有機性粘土ゲル化剤を含有する有機インキ展色剤を開示する。共にDurhamらに対する米国第4,981,517号および米国第5,137,568号は、平版オフセットおよび凸版印刷インキにおける体質顔料、具体的にはカオリン粘土の、それらを第4級アンモニウム塩で処理したことによる向上した分散を教示する。平版印刷におけるインキ移動および関連する課題は、Blueprintによって出版されたThe Printing Ink Manual−Leach, Robert;Pierce,Ray.Fifth Edition(1993)(792〜7頁)中で考察される。
先行技術は、平版法、および具体的にはオフセット平版法による印刷に適したインキを経済的に利用できるようにして、この印刷プロセスの価値を最大化する必要があることを実証する。また、平版インキのVOCと、後に梱包品中で汚染を生む可能性のある移行性構成成分との両方を最小限にすることによって、平版インキが環境に与える影響を最小限にする必要もある。Kantonales Labor Zurichでスイスにて行われた最近の研究では、多量の鉱油が、再生紙およびボード廃材、とりわけ新聞紙廃材から作製された、梱包材料として使用されたボール紙から食品に移行したことが見出された。新聞紙廃材は、それらの新聞紙を初めに印刷するために使用されたコールドセットインキの残留物を含み、コールドセットインキは、紙基材に定着するその乾燥機構を促進するために、鉱油を多く含有する。
米国特許第7,909,924号 米国特許第7,985,820号 米国特許第7,240,615号 国際公開第2004/041946号 米国特許第6140392号 米国特許公開第2004/0013983号 米国特許公開第2004/115561号 国際公開第2004/045863号 米国特許第8,013,034号 米国特許第8,013,033号 米国第4,193,806号 米国第4,981,517号 米国第5,137,568号
Van Nostrand Reinhold(International)Co.Ltd.によって出版されたThe Printing Ink Manual,4th Edition(1988) The Graphics Arts Technical Foundation,Inc.によって出版されたThe Lithographers Manual,7th Edition(1983) W.Beier et al.:"Emulsifying of dampening solution in offset ink in short inking units",31st International Research Conference of IARIGAI,Copenhagen,Denmark.05.09.−08.09.2004,Proc.page 65,Vol.31) Textile Research Journal,September 1981,Vol.51,no.9,pages 607−613 Blueprintによって出版されたThe Printing Ink Manual−Leach,Robert、Pierce,Ray.Fifth Edition(1993)(191〜5頁、792〜7頁)
先行技術は、水または大部分が水性の媒体を平版インキに含めること、およびそれとは別に、充填材および増量剤を平版インキに含めることに焦点を当てていた。印刷装備品が今まで以上に精緻になり、より短い起動時間、より早い回線速度、およびより豊富な種類の基材で実行することができるため、該インキの性能を絶えず向上させる必要が更にある。
更に、先行技術は、水なし印刷の概念の下で、または自己湿しインキもしくは単一流体平版インキという同義語の下で乳化オフセットインキを説明したが、空気酸化(いわゆる「枚葉給紙」インキ)、溶剤の蒸発または基材への吸収(いわゆる「コールドセット」インキ)によって、または熱風もしくは遠赤外線放射の形態における熱の適用(いわゆる「ヒートセット」インキ)を通して乾燥するインキに対してのみであった。乳化平版インキの同じ利益を、化学線を通してまたは電子線によって硬化するそれらのインキ(いわゆる「エネルギー硬化型」インキ)に対して利用できる向上した移動を伴って有する必要がある。エネルギー硬化型平版インキの構成成分として通常存在するオリゴマー、モノマー、および光開始剤がそれら自体高価であることを考えれば、そのようなエネルギー硬化型インキの原料費を最小限にする必要が更にある。したがって、高価であり、印刷および硬化後の乾燥したインキ膜を粘着性にする可能性がある乳化剤を必要とすることなく、安定した水/インキ乳剤が存在する、利用可能なエネルギー硬化型インキを有する必要がある。
本発明は、
a) 8〜15重量%の充填剤と、
b) 10〜40重量%の水と、
c) 1つ以上の樹脂と、
d) 1つ以上の顔料または着色剤と、を含むインキであって、
平版法による印刷に適したインキを提供する。
本発明はまた、
a) 1〜10重量%の水と、
b) 10〜30重量%の充填剤と、
c) 1つ以上の樹脂と、
d) 1つ以上の顔料または着色剤と、を含むインキであって、
平版法による印刷に適したインキを提供する。
本発明は更に、
a) 2〜20重量%の水と、
b) 3〜10重量%の充填剤と、
c) 1つ以上の顔料または着色剤と、
d) 1つ以上の光架橋性化合物と、を含むエネルギー硬化型インキであって、
平版法による印刷に適したインキを提供する。
本発明はまた、本発明のインキを製造するための方法であって、
a) 少なくとも1つの充填剤、樹脂、および着色剤を組み合わせて、事前に練られたインキを形成するステップと、
b) 水が乳化するのに十分な剪断下で撹拌しながら、かつ操作の温度を約60℃未満に維持しながら、該事前に練られたインキに水を添加するステップと、を含む方法を提供する。
本発明は更に、本発明のエネルギー硬化型インキを製造するための方法であって、
a. 少なくとも1つの充填剤、光架橋性化合物、および着色剤を組み合わせて、事前に練られたインキを形成するステップと、
b. 水が乳化するのに十分な剪断下で撹拌しながら、かつ操作の温度を約60℃未満に維持しながら、該事前に練られたインキに水を添加するステップと、を含む方法を提供する。
本発明はまた、本発明の任意のインキを基材上に印刷するステップと、その後、該インキを、化学線、電子線、熱、赤外線、および空気乾燥を含む群から選択される手段のうちの1つ以上を用いて硬化して、該基材上に乾燥したインキ膜を形成するステップとを含む、オフセット平版印刷の方法を提供する。
本発明は更に、本発明のインキのうちの任意のものを基材上に印刷する方法によって製作された印刷物品を提供する。
これまでに公知のものよりも原料費においてより経済的であり、環境への影響が最小化され、かつそれでも当業者に公知のそれらのインキに対して同等または優位な様に機能する、平版印刷インキを実証することが本発明の目的である。先行技術は、水または大部分が水性の媒体を平版インキに含めること、およびそれとは別に、充填材および増量剤を平版インキに含めることに焦点を当てていた。
該インキを、酸化乾燥、周囲環境下の乾燥、熱または赤外線エネルギーの適用を通しての乾燥、および化学線もしくは電子線を用いての乾燥によって、または前述の硬化プロセスの任意の組み合わせによって、耐久性のある乾燥膜へと硬化することを更に提供することが、本発明の別の目的である。
一実施形態では、10〜40重量%の水、および8〜15重量%の無機充填剤を含み、平版インキの作製に適した、少なくとも1つの樹脂、および少なくとも1つの顔料または着色剤を更に含む、新規の平版印刷インキが開示される。本発明のインキは、20〜40重量%の水、および10〜15重量%の充填剤または増量剤を含むことが好ましい。本発明のインキは、30〜40重量%の水、および10〜15重量%の充填剤または増量剤を含むことが最も好ましい。これにより、相当量の水または大部分が水性の媒体を平版インキに含むことの保管安定性、印刷性能、環境適合性、およびコスト競争力における利点と、相当量の充填剤または増量剤を含むことによって得られる利点とが組み合わされた。10重量%より高い充填剤投入量が、水乳剤の安定化を助けることも見出された。特に水が事前に乳化されたインキにおいては、水が「結合水」であることを特徴とし得ることも更に見出された。これは、水相が、あたかもそれが固体の構成成分であるかのように作用し、インキの構造的な結合システムの一部となることを意味する。故に、高レベルの水および充填剤または増量剤の両方が共依存的に作用して、本発明の平版インキのレオロジーおよび印刷性能を最適化する。
別の実施形態では、10〜30重量%の無機充填剤、および1〜10重量%の水を含み、平版インキの作製に適した、少なくとも1つの樹脂、および少なくとも1つの顔料または着色剤を更に含む、新規の平版印刷インキが開示される。本発明のインキは、4〜10重量%の水、および20〜30重量%の充填剤または増量剤を含むことが好ましい。本発明のインキは、4〜10重量%の水、および25〜30重量%の充填剤または増量剤を含むことが最も好ましい。これにより、インキの印刷特性を維持または補強しながら、平版インキに組み込まれ得る充填剤の量が増加された。
更なる実施形態では、1つ以上の顔料または着色剤、および1つ以上の光架橋性物質と共に、2〜20重量%の水、および3〜10重量%の無機充填剤を含む、新規のエネルギー硬化型平版印刷インキ。本発明のエネルギー硬化型インキは、6〜20重量%の水、および3〜10重量%の充填剤または増量剤を含むことが好ましい。本発明のエネルギー硬化型インキは、9〜20重量%の水、および3〜10重量%の充填剤または増量剤を含むことが最も好ましい。このようにして、これまでは別々にしか得られなかった、印刷性能、費用効果、およびインキ保管安定性の利益が組み合わされた。
また別の実施形態では、事前に練られ、高品質の印刷インキとして機能するために必要な構成成分を水成分を除いて全て含む平版インキに、水または大部分が水性の媒体を組み込むステップを含む、本発明の新規平版インキの製造方法が開示される。該方法は、インキ/水乳剤への乳化剤の組み込みを含むことによって、インキ/水乳剤形成の簡便性の適切なレベルを提供し、保管におけるその安定性を維持し、かつインキが印刷されるときに、最適な印刷および乾燥膜性能を生むことができる。本発明は特定の乳化剤の使用に限定されず、かつ好都合に、2つ以上の異なる乳化剤の組み合わせが用いられてもよい。水の事前乳化は、インキ内での水のより均等な分布を可能にする。こうすることで、印刷機上でのインキ/水平衡がより急速におよびより全面的に達成され、結果として、移動をより良好にし、蒸発する水が印刷表面に与える冷却効果が一部では原因のミスチングを少なくし、かつより清潔で健全な印刷室環境にも貢献する。
該乳化剤は非水溶性物質を含んでもよい。オフセット平版インキの安定した油中水微小乳剤は、上の先行技術において説明された。これらは、より低いVOC、より良好なミスチング、およびより低い水需要を含むがこれらに限定されない、非乳化インキに勝る多くの利点を提供する。しかしながら、高剪断印刷機条件下では、従来の界面活性剤で作製された微小乳剤は、多くの場合十分に安定しない。これは、劣った移動に起因する色濃度の喪失、および極端な場合には、ストリッピングに起因する画像の完全な喪失などの印刷機問題を引き起こす。本発明の乳化プロセスを用いることで、印刷プロセス中の高圧化で安定したインキを製作し得ることがここで発見された。
該乳化剤の組み込みは、制御されたpH条件下で実施することが好ましい。最適な品質のためのpH範囲は乳化剤型に関係し、pH8.0〜9.5、および4.0〜5.5であることが最も好ましい。
また更なる実施形態では、本発明のインキを基材上に印刷するプロセス、およびそこから派生する印刷物品が開示される。本発明のインキ中に水および充填剤または増量剤の両方を含むことによって、市販の平版インキに典型的に含まれる、典型的な炭化水素溶剤および鉱油に対する必要性が減少される。故に、本発明のインキは、VOC含有量における減少によるより健全な印刷室環境という点と、本発明のインキを使用して作製された印刷物品の性能においては、印刷物品が梱包物品である場合、油の食品への移行が減少するという点との両方において、環境的利益をもたらす。本発明のインキを用いる場合の更なる実用的な利点は、印刷機の起動時間の短縮に起因する、廃基材、例えば新聞用紙の削減である。
平版印刷インキ、特にオフセット印刷用に設計されたものは、多量の水と、「充填剤」または「増量剤」と呼ばれる多量の無機粒状物質とを同時に含むように調製された。増量剤は、炭酸カルシウム、粘土(ベントナイト、モンモリロナイト、およびカオリン粘土を含む)、滑石、炭酸マグネシウムおよびシリカ、またはそれらの組み合わせから選択されることが好ましい。該充填剤は、炭酸カルシウムまたはカオリン粘土であり、粒子の平均粒径が1.4ミクロン以下である粒子形態にあることが最も好ましい。任意に、粘土、または用いられる他の充填剤を分散させるために、分散剤が使用され得る。平版インキを空気または熱乾燥させるために適した物質の好ましい類は、変性大豆油分散剤である。
充填剤または増量剤の適切な選択は、該充填剤または増量剤の粒径および粒径分布、併せてその油吸収能力、それだけでなく印刷インキを構成する他の原料の性質にも依存することが、当業者によって理解されるであろう。後者は、当業者に周知のように、インキがコールドセット、ヒートセット、または枚葉給紙オフセット印刷のために設計されているかどうかに従って選択される。非常に多い投与量での充填剤の使用は、固有インキ特性のために慎重に調合されなければならない。平版印刷インキは、慎重に制御された高いレベルのタックを必要とする。タックとは、印刷される基材に合わせて調整する必要がある平版インキ特性である。例えば、被膜されていない新聞用原紙上に印刷するには、ピッキング(「ピッキング」とは、多色印刷プロセス中の別のインキによる印刷済みインキの除去のこと)、および基材繊維が壊れることを避けるために、例えば被膜された紙に比べて、より低いタックが必要とされる。インキ粘度は、単位タック当たり最も高い粘度であることが好ましい。タックは、90±0.5Fに維持された水槽と電子インコメータとを使用して便利に測定される。
加えて、乾燥したインキ膜の印刷された比色光学濃度につながるインキ強度は、紙に対して適切である必要がある。例えば、強度が高すぎる場合はインキ膜が薄くなりすぎることがあり、ひいてはインキピッキングが問題となり得る状況を作り出す。充填剤および増量剤はまた、インキのミスチングおよびフリンジング、ならびに湿し水との相互作用中の水取り込みを最適化するために、平版インキの有益な構成成分となることが、当業者に周知である。
充填剤または増量剤の上述の特色は、本発明のインキの場合と同様に、大部分が乳化した形態にある水を含有する平版印刷インキの含水量の安定化における物質であることが理解されるであろう。印刷インキに組み込まれ得る水分量、およびそのインキ内の乳化水の安定性が、適した乳化補助添加剤の使用によって強化され得ることもまた、本発明の特徴である。製造、保管、および輸送を通して、ならびに印刷プロセス中に、油中水乳剤の安定性が高く留まることは、本発明のインキの重要な特徴である。とりわけ、これには高剪断および高圧の影響下で乳剤の相分離が起きないことが求められる。平版印刷インキの高剪断は、製造中、およびインキがローラトレインを下ってインキ壺から印刷版に移動されるときの両方に、それが直面せざるを得ない環境の特徴である。この新規のインキシステムの目標は、実験室および商業印刷室両方の条件下で、従来の平版インキと比較して許容可能な、または好ましくはそれよりも向上した性能を呈することである。本発明のプラットフォームを使用すると、水は、最大30重量%の範囲で存在し得る適した充填剤の両立した存在下で、最大40重量%のレベルで平版インキに乳化され得ることが見出された。そのようなインキは、最大40バールの加圧まで安定している。
印刷されたときのインキの比色光学濃度およびインキの使用可能回数が、水および充填剤両方の添加の恩恵を受けていない平版インキと最低でも同等に留まることが、本発明の特徴である。比色光学濃度の特性および使用可能回数は、水添加率ではなく、油中水乳剤の安定性にのみ左右される。使用可能回数の向上(インキ消費の減少)。インキ使用可能回数は、特定の光学濃度で基材の特定の領域を覆うために必要なインキ量として定義される。使用可能回数の向上は、印刷者にとって経済的な利益である、印刷機実行中のインキ消費の削減をもたらす。使用可能回数は、例えば、プルフバウ印刷適性試験機(Prufbau Printability Tester)を用いて、ヒートセットおよび枚葉給紙インキに対してはAPCO紙上への実験室での印刷に基づく濃度曲線から、測定および算出され得る。また、コールドセットインキに対しては27.7#Abibow製新聞用紙上に印刷することによって、便利に査定され得る。後者の場合には、基材をシンバトロール(Sinvatrol)ヒートセット乾燥機を使用して乾燥させる。濃度は、X−Rite分光濃度計を使用して記録し得る。化学天秤上で秤量することによって決定される、等密度を達成するために必要とされるインキ量は、相対する使用可能回数を決定する。等密度でのより少ない重量は、向上した使用可能回数と同一視できる。
印刷機上の高剪断条件に供される場合、本発明のインキは、その凝集および移動性を維持する。不安定な乳化は、ストリッピングおよび色調整の喪失などの印刷機問題を引き起こす。相当量の水および充填剤を含みながら光学濃度および使用可能回数を最低でも維持できることの更なる利益は、印刷インキの有機成分が削減されることである。これは、上で説明されるように、VOC削減と、食品中の汚染に関する問題を後に引き起こし得る鉱油などの物質の存在を限定することとの両方に対する利益である。
本発明の印刷インキへの水の組み込みは、各々が組み込みに最適なpHを有する異なる乳化剤の適切な選択によって最適化され得ることが、本発明の更なる特徴である。それ故、印刷インキに組み込まれる水分量を最適化するために、上文で明らかにされた全ての述べられた利益を最大化するために、個々の水性乳化剤溶液は、連続的にインキマトリクスに混合されなければならず、それにより、異なる最適なpH値の乳化剤を全て同時に添加することによって引き起こされる劣った乳剤安定性を避けることが、本発明の特徴である。見出された特に効果的な添加スキームは、第1に、弱アルカリ性溶液(最適なpH範囲8.0〜9.5)に最も適した乳化剤を用いること、そして第2に、弱酸性条件(pH4.0〜5.5)に最も適した乳化剤を用いること、そして必要な場合には、第3および最後に、弱アルカリ性溶液(最適なpH範囲8.0〜9.5)に最も適した乳化剤の投入である。スキームは、アラビアゴムなどのガム類が、これらの天然ガムが乳化剤のうちの1つとして使用される場合に分離することを避けるために、重要である。このプラットフォームアプローチは、オフセットインキの全ての型に適用でき、比色光学濃度またはインキ使用可能回数の喪失なく圧力に安定である乳剤を提供する。適した乳化剤としては、トール油脂肪酸の塩、ダイマー酸、ポリアルキレンオキシド界面活性剤、アンバーガム、アラビアゴム、マレイン化脂肪エステル、マレイン化脂肪アミド、およびジオレイン酸、好ましくはポリ(アルキエンオキシド)ジオレイン酸または変性ショ糖ジオレイン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の印刷インキから派生する更なる利益は、平版オフセット印刷プロセス中のブランケット上の減少した堆積に見出される。「堆積」は、インキが印刷機を通って移動できないことによって起こる、ブランケットまたは印刷版上の顔料粒子および紙繊維の蓄積として定義される。本発明のインキは、その堆積傾向において向上することが見出された。これは、本発明のインキを印刷機上に用いる場合の、ブランケット洗浄回数における減少によって分かる。ブランケット洗浄間隔は、従来の印刷インキを用いる場合と比較して、平均で2倍であることが見出された。堆積はまた、目視基準でも査定され、1〜3が最小限または軽度の堆積、4〜6が中等度の堆積、および7〜10が重度の堆積として、1〜10で格付けされ得る。
平版インキ設計に適した樹脂としては、炭化水素樹脂、ハイブリッド樹脂(炭化水素/ロジン配合物)、アルデヒド樹脂、マレイン酸変性ロジンエステル、アルキド類、フェノール変性ロジンエステル、および従来の平版法のための当業者に周知の他のものが挙げられるが、これらに限定されない。
適した油および溶剤としては、25℃の液状のモノ、ジ、またはトリグリセリド、重油、炭化水素留出物、および鉱油が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のインキに適したワックスとしては、アミドワックス、エルカ酸アミドワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチレン、カルナバワックス、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
流動の修正、表面張力、レオロジー、光沢、可塑性、pH、顔料および増量剤の湿潤、ならびに乾燥および硬化した印刷されたインキの耐摩耗性を含む、特定の適用に対するインキ性能を最適化する目的に適した添加剤。インキまたはコーティング中に含有されるそのような添加剤とは、典型的に、界面活性剤、ワックス、有効期間安定剤など、およびそれらの組み合わせである。これらの添加剤は、均染剤、有効期間安定剤、湿潤剤、スリップ剤、流動化剤、分散剤、および脱気剤として機能し得る。上文で開示された通りのワックスに加えて、好ましい添加剤としては、フッ化炭素、シリコーン、ならびに有機モノマー型およびポリマー型を含む界面活性剤が挙げられる。該添加剤は、上文で言及されたものを含む乳化剤を更に含んでもよい。
エネルギー硬化型平版インキに対しては、本発明のインキ中で使用されるアクリルモノマーが、硬化速度、耐溶剤性、硬度を与え、粘度調節を可能にする、明確な構造、2以上の官能価を持ち、重量数平均200〜800ダルトンである、アクリル酸のエステルであることが好ましい。アクリレートモノマーおよびオリゴマーの例の非限定的な一覧としては、1,2−エチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシル化ペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、ポリ(エチレン)グリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシル化グリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロポキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ペンタアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、エトキシル化ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、またはそれらの混合物が挙げられ、好ましいものは、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート類、エトキシル化ペンタエリスリトールトリアクリレート類、およびプロポキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート類である。
本発明のインキ中で使用されるアクリルオリゴマーは、例えば、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、アクリル化ポリウレタン、アクリル化ポリアクリレート、アクリル化ポリエーテル、アマニ油ならびに大豆およびヒマシ油系のアクリル化エポキシ化油、ならびにそれらの混合物などの、重量数平均400〜3000ダルトンであり、アクリレート官能価が2以上であるプレポリマーであることが好ましい。それは、レオロジー、顔料湿潤、移動、光沢、耐化学性、および他の膜特性を与える。
本発明の放射線硬化型インキは、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ケトン樹脂、アルデヒド樹脂、アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ロジン樹脂、炭化水素樹脂、アルキド樹脂、または前述のものの混合物などの、硬化型アクリル基を持たない不活性の非硬化型樹脂を含んでもよい。そのような不活性樹脂は、1,000〜30,000ダルトンの数平均分子量を有することが好ましく、1,000〜4,000ダルトンの数平均分子量を有することが最も好ましい。そのような樹脂は、収縮を削減し、付着、顔料湿潤、光沢、レオロジー、柔軟性を向上させてよく、かつ通常は、固体の「硬い」樹脂が、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのアクリルモノマー中に溶解され、ワニスとして練られる前に原料の予混合物に添加される。本発明のエネルギー硬化型インキは、1つ以上の染料の形態にある着色剤、またはその中に分散された顔料を含有してもよい。
本発明のエネルギー硬化型インキは、UV光によって硬化される場合、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、ジアルコキシアセトフェノン類、ヒドロキシアルキルアセトフェノン類、アミノアルキルフェノン類、アクリルホスフィンオキシド類、およびチオキサントン類、例えば、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジメトキシアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4(メトキシチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−2−オン、ジフェニルアシルフェニルホスフィンオキシド、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシド、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、またはそれらの混合物などの光開始剤を含有してもよい。
いわゆる「ハイブリッド」型、つまり、空気酸化、周囲温度乾燥、基材への吸収、熱、赤外線放射、化学線、および電子線を含むがこれらに限定されない複数の手段によって硬化され得る平版印刷インキは、従来型硬化平版インキとエネルギー硬化型平版インキとの両方に適した原料を含有してもよいことが、当業者に理解されるであろう。
本発明のインキ中での使用に適した着色剤としては、従来の染料および有機または無機顔料が挙げられる。染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、キサンテン染料、アジン染料、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。代表的な顔料は、例えば、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー63、ピグメントイエロー65、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー106、ピグメントイエロー111、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー121、ピグメントイエロー126、ピグメントイエロー127、ピグメントイエロー136、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー174、ピグメントイエロー176、ピグメントイエロー188、ピグメントイエロー194、ピグメントオレンジ5、ピグメントオレンジ13、ピグメントオレンジ16、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ36、ピグメントオレンジ61、ピグメントオレンジ62、ピグメントオレンジ64、ピグメントレッド2、ピグメントレッド9、ピグメントレッド14、ピグメントレッド17、ピグメントレッド22、ピグメントレッド23、ピグメントレッド37、ピグメントレッド38、ピグメントレッド41、ピグメントレッド42、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド53:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド81:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド170、ピグメントレッド184、ピグメントレッド210、ピグメントレッド238、ピグメントレッド266、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー61、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、ピグメントバイオレット1、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、ピグメントホワイト6、ピグメントホワイト7、酸化鉄、酸化クロム、フェロシアン化鉄アンモニウム、黒色酸化鉄、およびピグメントブラック7の群から選択されてもよい。
エネルギー硬化型であるように設計される本発明のインキの中でも、D=50 1/秒の剪断速度において5〜100パスカル秒(PaS)の粘度であり、次の構成成分を含む群が好ましい。
(a) 上文で言及されたものを含む約5〜30%のアクリルモノマーと、
(b) 上文で言及されたものを含む約5〜30%のアクリルオリゴマーと、
(c) 上文で言及されたものを含む約0〜25%の不活性樹脂と、
(d) 上文で言及されたものを含む約5〜25%の着色剤または顔料と、
(e) 上文で言及されたものを含む約0〜20%の光開始剤と、
(f) 約2〜20%の水と、
(g) 上文で言及されたものを含む約3〜10%の充填剤と、
(h) 流動の修正、表面張力、光沢、流動、顔料の湿潤、および硬化したコーティングまたは印刷インキの耐摩耗性を含む、特定の適用に対するインキ性能を最適化する目的での、約0〜4%の添加剤。インキまたはコーティング中に含まれるそのような添加剤は、典型的に、界面活性剤、ワックス、有効期間安定剤など、およびそれらの組み合わせである。これらの添加剤は、均染剤、有効期間安定剤、湿潤剤、スリップ剤、流動化剤、分散剤、および脱気剤として機能し得る。好ましい添加剤としては、フッ化炭素界面活性剤、シリコーン、および有機ポリマー界面活性剤が挙げられる。例としては、Tegorad製品ライン(Tegoradは商標であり、Tego Chemie,Essen,Germanyの市販製品である)、およびSolsperse製品ライン(Solsperseは商標であり、Lubrizol Companyの市販製品である)。該添加剤は、上文で言及されたものを含むワックス、上文で言及されたものを含む乳化剤、モノマー系界面活性剤を含むがこれらに限定されない流動化補助剤および追加的湿潤補助剤、ならびに変性大豆油を含むがこれに限定されない顔料および充填剤分散補助剤を更に含んでもよい。
特に好ましいインキ群は、インキが、10℃/分の冷却速度での示差走査熱量測定法(DSC)による測定で、乳化水に対して−40℃未満のピーク最大値を示すことを特徴とするものである。
本発明のエネルギー硬化型平版インキ中に少量の乳化水(1重量%超)だけを用いても、ブランケットに移動されるインキ量は、インキ、湿し、温度、およびローラ速度に対する同一の設定下で強化されることが観察された。この技術的利点は、異なるインキ展色剤およびアクリル化希釈剤を含有する様々なインキで観察され、インキの粘度とは大いに無関係である。
10重量パーセント未満、および好ましくは5重量パーセント未満の、より少ない量の水は、乳化剤、親水性無機増量剤、または水溶性樹脂を必要とすることなく、本発明のエネルギー硬化型インキに、微細に安定して乳化され得ることが、また更に観察された。先行技術において報告され、多くの場合に水を乳化した安定状態に保つために、乳化剤、モノマー系もしくはポリマー系のイオン性もしくは非イオン性界面活性剤、または水溶性モノマーもしくは樹脂を必要とする、油系のヒートセット平版乳化インキ(国際公開第2008045578号、国際公開第2004045863号、および米国特許公開第2004013983号)とは異なり、本発明のインキは親水性または界面活性物質を必ずしも必要としないが、特定の印刷機特性(例えばミスチング)を向上させるために、0〜20%、好ましくは3〜15%で任意に使用されてもよい。
従来の乳化インキの乳化の概念は、水なし印刷、自己湿しインキ、または単一流体平版インキ(例えば国際公開第2004045863号)としてのそのような概念を見越しており、それをエネルギー硬化型インキに直接採用することは、また更に不利益である。上述の乳化された従来型インキに対しては、アルコール、グリセロール、グリコールエーテル、ポリエチレングリコールオリゴマー、酸官能性アクリル樹脂および界面活性剤、ならびに乳化剤などの、多くの親和性の水溶性物質が導入される。これらの非硬化型の液状物質は、エネルギー硬化システムに組み込まれると、硬化を遅延させ、乾燥後に汚れた粘着性の表面を残す可能性がある。その上、典型的なエネルギー硬化型平版インキにおける乳化剤の使用は、水−インキバランス、および過剰乳化の危険性への影響のため、注意して使用されるべきである。
本発明のインキは、当技術分野で公知の典型的な手順を使用して、通常は乾式粉砕により、またはフラッシュを使用して、作製される。インキのための典型的な製造手順では、必要量の乾燥顔料を、混合機上で15〜30分間、樹脂、ならびに/または油、ならびに/またはアクリレートモノマーおよび/もしくはオリゴマー、ならびに添加剤と混合し、全ての顔料を浸潤させる。その後、予混合物を、所望の粉砕仕様を満たすまで3本ロールミル上で粉砕する。
乳化のための水は、原料の予混合物に練肉前に添加されるか、好ましくは後配合ステーションにおいて完成したインキに事後添加され得る。水が、練肉前に添加されるのではなく練肉後に加えられて撹拌されるときは、撹拌条件がよりよく制御され得るため、インキ中の乳化水の量はより一貫する。水が練肉前に導入される場合は、練肉プロセス中の蒸発のため、水の一部分が失われることがある。ミル部分が複数回のミル通過を必要とする場合には、大部分の水が失われることがある。通常、水を用いるインキの乳化は撹拌機を用いて実行され、インキに良好な剪断力を導入する。これは、中でも、プロペラ型撹拌機、デントディゾルバプレート(dented dissolver plate)、遠心式混合機、または3フォイルバタフライ混合機(tri−foiled butterfly mixer)であることができる。粘度の高い混合物の分散に対しては、3フォイルバタフライ混合機が好ましい。典型的に、乳化プロセス中は、インキの温度が上昇し得る。温度は乳化中に60℃を越えないことが好ましく、さもなければ乳化水の一部分が蒸発によって失われ得る。
乳化ステップ中、他の添加剤、および、エネルギー硬化型インキ製造の場合にはモノマーが添加され、レオロジー、タック、および流動を調整することができる。
本発明のインキを用いた印刷プロセス中の良好な移動を達成するためには、インキ中の水が十分に微細に乳化されることが好ましい。乳化の質の査定は、次の項で説明される。
印刷者が求める可能性のある特定の印刷方法および適用に対して印刷インキとしてよく機能するための本発明のインキの質は、次の項において明らかにされる方法のうちの1つ以上によって判断されてもよい。
典型的に、本発明の乳化インキは、典型的なストレスレオメータであり研究および開発においてだけでなく品質管理においても広く使用されている、ドイツのAnton Paar CompanyからのPhysika RCS 300によって供給されるものを含む、市販のコーンプレート型レオメータを用いて測定され、D=50 1/秒の剪断速度で5〜100パスカル秒(PaS)の粘度を示す。インキは、D=2〜100 1/秒の増加する剪断速度、および50 1/秒の剪断速度での粘度値で剪断される。20〜50PaSの粘度が好ましい。粘度測定のための別の有用な手順は、コーンプレート型粘度計(HAAKE PK 100回転式粘度計、角度0.5°、速度は5に設定)を用いた25℃での測定を伴う。
本発明の乳化インキは、傾斜板上で1〜15cmの流動を示すことが好ましい。傾斜板は垂直(90℃)に固定されたアルミニウム板であり、その上に1mlのインキが適用される。その後、インキが重力によって15分以内に板を下る距離が測定される。4〜8cmの流動が好ましい。
本発明の乳化インキは、当業者には公知である、オランダで営業している企業IGT Testing Systemsからの「タックオースコープ(Tack−o−Scope)」計器(2001モデル)を使用した測定で、200〜400単位のタックを示すことが好ましい。乳化水はタックオースコープから蒸発することがあるため、特別な方法を適用する。まず、1mlのインキをゴムローラ上に配し、50rpmのローラ速度で90秒間、次に300rpmで30秒間、30℃で保つ。次に、150rpmのローラ速度でタック値を測定する。タックは250〜350単位であることが好ましい。
水乳化の質を査定するためには、示差走査熱量測定法(DSC)を使用する。DSCは、試料および基準物の温度を上昇させるために必要な熱量における差異を温度関数として測定する、熱分析技法である。試料と基準物との両方は、実験中を通してほぼ同じ温度に維持する。DSC実験結果は、熱流束対温度または対時間の曲線である。この技法の根底にある基本原理は、試料が相転移などの物理的な形質転換を受けるときに、両方を同じ温度で維持するために、基準物よりも多いまたは少ない熱が試料に流動する必要があることである。例えば、固体試料が液体へと融解する際、基準物と同じ速度でその温度を上昇させるためには、試料に流動する熱はより多く必要とされるであろう。これは、試料が固体から液体への吸熱相転移を受ける際の、試料による熱吸収に起因する。同様に、試料が発熱プロセス(結晶化など)を受ける際は、試料温度を上昇させるために求められる熱は低い。試料と基準物との間の熱流量の差異を観察することによって、示差走査熱量測定法は、そのような形質転換中に吸収されたまたは放出された熱量を測定することができる。
水が冷却されるとそれは凍結し、このプロセスの発熱性質に起因して、水が自由、「バルク」水、またはいわゆる「結合(bound)」もしくは「結合(bonded)」乳化水であるかどうかによる熱流量ピークがDSCにおいて観察され得る。先行技術によると、インキ中の自由水および界面自由水は、DSCにおいて約0℃〜−20℃で鋭いピーク最大値を見せるのに対して、微細に乳化した水は、−30〜−55℃でなだらかなピーク最大値を示す。乳化プロセスの目標は、DSCにおいて−40℃未満の最大値を持つピークのみを有するインキを提供することである。DSCにおけるピーク下の統合領域(ジュール/g)は、インキ中の乳化水の量の指標である。より多くの水が微細に乳化される場合、統合領域の数はより大きくなる。自由水はエネルギー硬化型インキ中に検出されないことが理想であり、それは本実験室でこの技法を用いて実証されている。6%の乳化水を持つエネルギー硬化型インキは、典型的に、3%の水を持つインキと比べて約3倍の熱流量を示す。自由水は検出されない(−40℃未満のピークなし)。乳化水なしのエネルギー硬化型インキは、典型的に、信号を示さない。特に好ましいインキ群は、10℃/分の冷却速度での示差走査熱量測定法(DSC)による測定で、乳化水に対して−40℃未満のピーク最大値を示すことを特徴とするものである。
一方で、水が適切に乳化されない場合は、DSCにおけるピーク最大値はより高温に転じ、ピークの形状はよりなだらかかつ多くの場合に二峰性となる。これは、インキがより安定しなくなるという結果をもたらし、高剪断力下または保管下で、水が分離層としてインキから分離する可能性があり、結果として、本発明のエネルギー効果型インキの技術的な利点が損なわれる、または失われる。
乳化安定性に対する更なる試験は、次の通りである。50グラムのインキを、4×8インチの実験室用3本ロールミルの供給ロールの中に置く。材料を、インキ製造のための当業者に公知の典型的な粉砕圧よりもわずかに低く、例えば約435ポンド平方インチ(psi)で通過させる。材料が練肉されている間、劣った安定性のインキは水を小泡として徐々に放出し、そのサイズは増大し、最終的には供給ローラ中には水のみとなる。目視検査で水乳化の質を採点する。
本発明のインキの乳化安定性も、Mitsubishi Heavy Industries Ltd.供給の印刷機シミュレータ装置上でパイロット規模で評価した。目的は、結果を、乳化水が非常に微細に分散されているというDSCによって得たものと相関させて、輸送、運搬手順(ポンプ)中、および印刷機上でのストレス下で相分離がないようにすることであった。本発明のインキの一般的な平版安定性も、故にこの印刷機シミュレータ装置によって検証され得る。この機器は、インキをブランケット胴から、それがドクターブレードで削り取られる場所である金属胴に移動させることによって、紙なしで実行される、単独印刷機装置とみなすことができる。紙の欠如を除いて、インキは実際の印刷条件下で実行され、実際の印刷機上のような同一の試験または観察、例えば水窓(water window)、ミスチングなどを実施することができる。
別個のDahlgren湿し構造を使用しての、15メートル/秒の高速で実行するMitsubishi印刷機シミュレータ上での本発明のインキの試験は、高レベルの鉱油を含有し、水と充填剤との両方の量子化を含むことの利益を持たない市販のインキと類似の性能を示した。
本発明のインキの印刷機性能の予測因子としてのMitsubishi印刷シミュレータの有効性を強調するために、本発明の従来型インキを市販のオフセット平版印刷機上に3ヶ月に渡って実行し、同一の印刷機上に同一の期間実行した市販のインキセットと継続的に比較した。本発明のインキセットは、本分野におけるその性能が市販の平版印刷運転にとって有益であることから知られる市販のセットと同等に機能した。
更に、本発明のインキの水窓を、標準的な市販のインキと比較した。地汚れ点(非画像部を一掃するために必要な水の最低量)は、試験条件下で、基準に対しての65%と比較して70%であった。水の分離は、ローラを通した、またはローラ上のインキ中で観察されなかった。完全な詳細は、実施例中で以下に説明される。
凝固点降下は、乳化水液滴の液滴粒度分布の定性的理解を得るための手段として使用され得る。これが可能であるのは、油中水乳剤が「溶融」する温度範囲が液滴粒度分布に依存するからである。粗い液滴は少しの凝固点降下しか示さない一方で、より小さい水液滴は凝固点のより激しい降下を呈するであろう。20%の水を含有する黄色の本発明のインキと比較する、4%の水を含有するSun Chemicalの基準黄色インキ(BCY3250として販売される)のDSCによる比較は、示唆的である。両方のDSC測定は、−40℃で単一のピークを生んだ。これはどちらのシステムにも自由水は残っていないことを示し、試料が冷却されるときに−30℃以上でピークショルダを示し得る。10%の水をそっと撹拌しながら添加した別の基準インキに対しても、−30℃で明白なショルダを持つ非常になだらかなDSC曲線が得られることが示された。これは、時間が経つにつれて再び分離する可能性の高い、評価した乳剤試料中の大きい水液滴の存在を明確に示す。これらの試験は、実験室条件下で測定する場合に、本発明のインキ中の多量の水が微細に分散されることを実証する。微細に分散した水はインキシステムにずっと強く結合するため、これは、長期間に渡るインキの観察によって実際面で裏付けられた、インキの取り扱いおよび処理中に水の分離がないであろうことの現れである。
本発明のインキは、上で明らかにされた試験によって測定される場合に、インキが、10℃/分の冷却速度で測定される0〜−20℃および−30〜−60℃での示差走査熱量測定法における熱流量の統合領域の比による測定で、乳化水と自由水との比が9:1を超える、大部分が乳化した水であることを特徴とすることを示すものが特に好ましい。本発明のインキは、乳化水がインキの総含水量の90%超で存在すること、および、乳化水の液滴が13μm未満のサイズを有することを特徴とすることが最も好ましい。
そのようなインキは、Mitsubishiオフセット印刷シミュレータ上での収集されたインキによる測定で、乳化水なしの同一の調合と比較して、5〜100%の向上した移動を呈することを更に特徴とする。
インキ中の水が、10℃/分の冷却速度で測定される0〜−20℃および−30〜−60℃での示差走査熱量測定法における熱流量の統合領域の比による測定で、乳化水と自由水との比が9:1を超える、大部分が乳化した水であることを特徴とするインキ。乳化水が、13μm未満のサイズを有する水液滴を90%超有することを特徴とする、請求項27に記載のインキ。
インキが、Mitsubishiが提供するオフセット印刷シミュレータ上での収集されたインキによる測定で、乳化水なしの同一の調合と比較して、5〜100%の向上した移動を呈することを特徴とするインキ。
本発明のインキは、紙、プラスチック、金属、および複合材料などの任意の典型的な基材材料からなるものを含むがこれらに限定されない、多様な基材上に印刷されてもよい。基材は、典型的に出版物に使用される印刷原紙であってよく、または、ボール紙シートもしくは段ボールの形態にある梱包材料、アルミホイル、瓶もしくは缶などの容器などであってもよい。一部の例では、梱包材料は、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、薄板状アルミホイル、金属化ポリエステル、または金属容器などの金属化ホイルである。
エネルギー硬化型であるように設計される本発明のインキは、インキが、6%未満の乳化水を有し、親水性親油性バランスHLB値が2〜18の水溶性無機塩類または乳化剤を含有せず、かつ水溶性モノマーおよび樹脂を含有しないことを特徴とすることが好ましい。
本発明の放射線硬化型インキは、高電圧水銀球、中電圧水銀球、キセノン球、炭素アーク灯、メタルハライド球、UV−LED灯、または太陽光によって提供される、例えばUV光などの化学線源によってUV硬化され得る。適用される照射の波長は、約200〜500nmの範囲内であることが好ましく、約250〜350nmであることがより好ましい。UVエネルギーは、約30〜3000mJ/cmの範囲内であることが好ましく、約50〜500mJ/cmの範囲内であることがより好ましい。加えて、電球は、放射線硬化性組成物の吸収スペクトルに従って適切に選択できる。その上、本発明のインキは、不活性条件下で硬化できる。
代替的に、本発明の放射線硬化型インキは、電子線(EB)によって硬化できる。商業的には、EB乾燥機は、例えば、Wilmington,MassのEnergy Science, Inc.、またはWilmington,MassのAdvanced Electron Beams Inc.(AEB)から入手可能である。線量としても公知の吸収されたエネルギーは、キログレイ(kGy)の単位で測定され、1kGyはキログラム当たり1,000ジュールと同等である。典型的に、電子線量は、完全な硬化のためには10kGy〜約40kGyの範囲内であるべきである。本発明の放射線硬化性組成物では、200百万分率(ppm)未満の酸素濃度における20〜30kGyの放射線量が、乾燥した耐溶剤インキまたはコーティングを得るためには通常十分である。
光沢は、本発明のインキの全ての類の乾燥した膜に対する主要なパラメータであり、角度60°でのSheenの光沢計を用いて便利に測定される。
次の実施例は、本発明の特定の態様を解説し、いかなる点においてもその範囲を限定するようには意図されず、そのように解釈されるべきではない。
実施例1
平版インキへの水の組み込みに対する乳化中間体の調製。従来的に硬化するオフセット平版インキに最大40%の水を組み込むことを可能にするために、補助剤として3つの乳化溶液を調製した。
事前に練肉されたインキへのこれらの溶液の添加の順番は、
1. 乳化溶液1、2、3、または4(pH8.0〜9.5)
2. 中間体5から作製した乳化溶液6または7(pH4.0〜5.5)
3. 乳化溶液8(pH8.0〜9.5)
実施例2
シアンオフセットインキ調製および評価。インキを表9中の通りに調製した。
最大40%の水で安定した乳化を達成するためには、添加剤および安定剤のための担体として3つの乳化溶液を用いる。pH値が異なるため、一部の乳化調整物を混合して3つ未満の別個の乳化溶液を形成することは不可能であった。表9に列挙される原料は、次の通りである。
Yser Sirius V
Pionier 6708
Radia 7964
Setalin V402
Necires LF 220
Nytex 8012
Blue pigment 15:3
Engelhard ASP
Cabosil M5
表9中のインキを、示される通りの一般的な手順で調製した。
1. 油を使用することによる樹脂の加熱(200℃で2時間、120rpmで撹拌)
2. 高速混合機下での顔料および充填剤の添加
3. 第1の乳化溶液の添加および混合
4. 25分間の高速混合機下での第2の乳化溶液の添加
5. 第3の乳化溶液の添加、15分間の高速混合機での混合
6. 上文に記載の通りに3本ロールミル上を通過させて終了(インキ中の水液滴粒度を制御するために30バール/435psiで通過。液滴が可視である場合は、再びインキを通過させる)。
実施例3
実施例2のシアンインキの試験は、表10に列挙される結果をもたらした。
表10〜12のデータは、レオロジー、光沢、および使用可能回数において従来型インキと一致する、オフセット平版インキ、例えばヒートセットインキを、9〜37%の水を用いて調合することが可能であることを示す。
また、比較および新規シアンインキに対する濃度曲線は全て同様であった。
実施例4
この実施例は、多量の充填剤と水との両方を、乳化剤を使用することなくヒートセット平版インキに組み込むことを実証する。表13は基準および新規黄色インキ、表14はマゼンタインキ、表15はシアンインキ、および表16は黒色インキの調合を示す。
表12〜15に列挙される基剤のための中間体を、表17の通りに調製した。
表13〜16のインキを上文に記載の通りに評価して、非常に多量の水を含有しながらも、性能において基準インキと少なくとも同等であることを見出した。
実施例5〜20
これらの実施例は、本発明に従って作製したコールドセットインキの実用性を実証する。表18は、比較黄色インキおよび本発明のインキの調合を示す。表19は、粘土(充填剤)中間化合物の調製を示す。表20は、比較黒色インキおよび本発明のインキの調合を示す。表21は、比較シアンインキおよび本発明のインキの調合を示す。
表21は、比較黄色インキおよび本発明のインキの調合を示す。表23は、16個の実施例を作製するために用いた原料の提供元を示す。結果は、本発明のインキが、基準インキと同等のタックおよび比色光学濃度を保有し、その上、インキ色と、水および充填剤の両方のレベルとに応じて3.7%〜9.7%の向上の範囲で大いに優位な使用可能回数を有することを、明確に実証する。
インキを均質になるまで高速で混合した。
大豆油、BHT溶液、および分散剤を混合槽に添加した。低剪断混合下の連続的な投与で粘土を添加した。粘土を添加したら、化合物を均質になるまで高剪断下で混合した。その後、化合物を、3/32炭素鋼ショットを装填したScholdショットミルに供し、約1.4ミクロンの平均ミクロン粒度に分散するまで練肉した。
更に、実施例6(比較インキ)および実施例8(本発明のインキ)をDiddeオフセット印刷機上で次の条件下で印刷することによって、実施例5〜20のインキの堆積を査定した。
a)印刷機速度:400〜1000ft/分
b)湿し水:ACFS193、4oz/ガロン
c)紙:30#のBowaterの新聞用紙
d)インキ:実施例2(比較)、実施例4(発明)
e)印刷室:68°F、相対湿度34%
f)400FPMでの水設定は、実施例6に対して58、実施例8に対して60。
g)印刷濃度は、実施例2に対して85/85、実施例4に対して87/91(DIN法)
堆積を目視基準で査定し、1〜3が最小限または軽度の堆積、4〜6が中等度の堆積、および7〜10が重度の堆積として、1〜10で格付けした。目視検査で、実施例2(比較)を8として格付けし、一方で実施例4(発明)を3として格付けした。
実施例21
これはインキ移動性を評価するための典型的な実験プロトコルを説明する一般的な実施例であり、Mitsubishi印刷機上での本発明のエネルギー硬化型インキに対する他の性能パラメータは、次の通りである。ローラ速度を毎分300メートルに設定し、ローラ温度を30℃で維持する。湿しおよびインキ設定は、印刷機が、最後のインキ移しローラと2つのインキ着けローラとの間に位置するセンサで測定した2.5μmの一定膜重量で安定して稼動するように調節する。4つの移しローラに、インキ膜厚および含水量を判定するセンサを備え付け、版胴には、網点形状と、版が自由に稼動する条件とを制御するための顕微鏡付き高速度カメラを備え付ける。印刷機が安定して稼動するときに、インキ出しローラ上に移動したインキを規定した時間中削り取り、収集したインキを実験室の天秤上で測定する。この方法によって、インキおよび湿し水設定、温度、およびローラ速度などの同一印刷条件下のインキが、インキ出しローラ上で削り取ったインキ量によって測定される、より高い移動を提供できるかどうかを査定できる。
実施例18〜34に例示されるように、乳化を伴うおよび伴わない様々なインキを測定した。本発明の乳化したエネルギー硬化型インキは、乳化していない比較インキと対比して、向上した移動を呈した。
インキが水で乳化される場合、粘度は通常低下する。乳化インキがインキトレインの上部にある印刷機上のインキ壺を出るときに、乳化水の一部分は、ローラ温度およびローラ速度に応じたインキ薄膜からの蒸発によって失われる可能性がある。インキトレインの下部領域において、事前乳化インキは湿し水で更に乳化され、バランスは非常に迅速に達成される。本発明のインキは、そのため、良好な移動に加えて印刷機上の素早い起動も呈する。
カールフィッシャー滴定による乳化水量の測定は、開始インキがより少量またはより多量の乳化水を含有するかどうかに関わらず、オフセット印刷シミュレータ上のインキ出しローラで収集されるインキが同程度の量の乳化水を有することを示した。にもかかわらず、非常に意外なことに、事前乳化されたインキは、非乳化インキと比較してより高い移動を呈する。より粘度の低いインキを用いての同一のインキ壺設定では、1回当たりより多いインキがインキ壺を出て、強化されたインキ流動、およびそれによる1回当たりのより良好な移動を付与し得るため、粘度は、移動したインキ量に影響を有するという議論もある。
この効果を調査するために、基準インキおよび乳化インキの粘度を比較できるように、その中で一部のアクリル三官能性モノマーを取り除き水で置き換える3本ロールミル上で実験インキを調整した(実施例35〜61)。にもかかわらず、同程度の粘度をよそに、乳化インキは、非乳化インキと比較して強化された移動を呈する。効果は、アルデヒド−ケトン樹脂またはロジン樹脂または炭化水素樹脂などの異なる不活性インキ展色剤で観察された(実施例35〜43)。乳化したエネルギー硬化型インキの移動の観察された増大は、従って、予見または予測可能ではなく、当業者によって見込まれなかっただろう。
実施例22〜38
水を、Sun ChemicalのSunCure(商標)UVインキ製品群からの黄色、マゼンタ、およびシアンのオフセットインキに、1750rpmの速度の3フォイルバタフライ混合機で10分間乳化させた。乳化中、温度は45〜55℃まで上昇した。
乳化の結果をDSCで評価した。全てのインキが、DSCにおいて、−40℃未満のピーク最大値を有した。
その後インキを、30%の開始湿し設定で、各セットのインキに対して同一条件下で、Mitsubishiオフセット印刷シミュレータ上で実行した。湿し水は1%でのSunFount(商標)SF480+5%のIPA+0.5%の再硬化剤、ローラ速度は300メートル/分、板はヒートセットコンピュータから焼結板、ローラの温度は30℃、湿し水の温度は11〜12℃、インキローラ設定は10〜12%。実行中、移動したインキをインキ出しローラから除去し、重量を乳化水なしの比較試料と比較した。
以下の表24において、乳化インキを、非乳化である以外は同一の調合を有するインキに対して比較した。インキを、DSCにおいて、乳化水に対して、粘度、タック、および最大ピーク温度によって特徴付ける。乳化水を含有する全てのインキは、非乳化比較インキと対比してオフセット印刷シミュレータで測定した、インキの増大した移動を示す。
表24のインキの査定のための試験プロトコルは次の通りである。
a) 粘度:Anton Paar company Germanyからのコーンプレート型レオメータRCS 300、インキは、D=2〜100 1/秒の増加する剪断速度、および50 1/秒の剪断速度での粘度値で剪断される。
b) タック:オランダのIGT testing systemsからの、較正した「タックオースコープ」計器(2001モデル)で測定。1mlのインキをEPDMゴム製インキ練りローラ30℃上に配し、50rpmのローラ速度で90秒間、次に300rpmで30秒間練る。次に、150rpmのローラ速度でタック値を測定する。
c) DSCにおける乳化水のピーク最大値:利用する装備品は次の通りである。
− DSCのためのソフトウェアを含むPC
− DSC Cell200 (Netzsch Company)
− DSC Interface TASC 414/3(Netzsch Company)
− 液体窒素のためのデュワー容器
− 化学天秤
− アルミニウム皿+蓋25μL(Tmax.600℃)
− アルミニウム皿プレス
− へら
手順:
1. 化学天秤上で、〜20mg(±2mg)のインキ試料をアルミニウム皿に載せ測定した。インキは、壁の上端ではなく、アルミニウム皿の中心にあるようにする。
2. 皿を蓋で閉じ、プレスで密封する。
3. 皿を測定セル中に置く。第2の空のアルミ皿を、基準セル上に置く。
4. チャンバを閉じる。
5. 測定セルの感度を100%に設定する。
6. プログラムを開始する。
開始:25℃、ステップ1:窒素注入下(〜20〜25mL/分)で10K/分の速度で−80℃に冷却、ステップ2:窒素注入下(〜20〜25mL/分)で10K/分の速度で25℃に再加熱。
7. 測定後、−80℃〜0℃の範囲におけるピークを評価する。
実施例39〜41
表24のインキを、表25で明らかにした一般原理に沿って製作した。一般的な調製の実施例として、3つのシアン平版インキの調製を解説する。これらは、25℃のローラ温度で1.0133×12バールまたは1,0133×10×12パスカル(Pa)に等しい12気圧(atm)のローラ圧力下の3本ロールミル上で作製した。インキを、良好な粒度とみされる、粒度ゲージが4μm未満の線2本未満を示すまで、ミル上を3回通過させた。インキは、添加した水の分の粘度を補うために、三官能性アクリルモノマーの量において異なる。2つのインキに、3.5%(実施例40)および5%(実施例41)の水を乳化させた。実施例39は比較であり、乳化水を含有しない。これにより、ほぼ同じ粘度を3つのインキ全てにおいて達成した。その後、インキを、一般実施例21中と同じ条件下で(全てのインキに対して5%というインキ壺設定を除く)オフセット印刷シミュレータ上で実行し、移動を測定した。
表19に対する注記:アクリル三官能性モノマー中の48%の不活性アルデヒド樹脂溶液、**油変性ポリエステルアクリレート
乳化水を含有する実施例40および41は、非乳化比較実施例39と対比してMitsubishiオフセット印刷シミュレータで測定するときに、インキの増大した移動を示す。
実施例42〜45
4つのシアン平版インキを、25℃のローラ温度で1.0133×12バールまたは1,0133×10×12パスカル(Pa)に等しい12atmのローラ圧力で3本ロールミル上で作製した。インキを、良好な粒度とみされる、粒度ゲージが4μm未満の線2本未満を示すまで、ミル上を3回通過させた。インキは、三官能性アクリルモノマーの量、およびワニス中の樹脂の型において異なる。2つのインキ(実施例43および45)に、5%の水を乳化させた。実施例42および44は比較であり、乳化水を含有しない。これにより、ほぼ同じ粘度を全てのインキ中で達成した。その後、インキを、一般実施例21中と同じ条件下でオフセット印刷シミュレータ上で実行し、移動を測定した。インキの調製は表26に示される。
表26に対する注記:アクリルモノマー中の42%の溶液、**アクリルモノマー中の45%の溶液
上の表において、乳化インキ実施例43および45を、ほぼ同一の粘度を有する非乳化インキ実施例42および44に対して比較した。乳化水を含有する実施例43および45は、非乳化比較実施例42および44と対比してMitsubishiオフセット印刷シミュレータで評価するときに、表26において解説される通りに、インキの増大した移動を示す。
実施例43および45も、Diddeオフセット輪転印刷機(GSS,Graphic Systems Services)上で試験した。再び、乳化インキは、同じ光学濃度を得るためのインキ壺設定が減少したことによって示されるように、向上した移動を示唆した(インキノッチ対基準)。光学濃度を、Didde印刷機上にインストールしたオンラインの濃度計によって測定し、Gretag−MacBeth Companyからの「SpectroEye」分光光度計によって後で確認する。以下の表27は、同じ光学濃度のためのインキ設定を提供する。
乳化インキ43および45に対しては、同じ光学濃度で、比較インキ28に対してよりも低いインキ壺設定しか求められず、それは本発明のインキに対するより高いインキ移動を示唆することにも注目すべきである。
実施例46〜47
これらの実施例は、本発明の有用な電子線(EB)硬化型平版インキを明らかにする。9.4重量%の乳化水を含有する乳化シアンインキ(実施例47)を、乳化水なしの比較EBインキ(実施例46)と比較して試験した。両方のインキを、30%の開始湿し設定で、同一条件下で、Mitsubishiオフセット印刷シミュレータで実行した。湿し水は3%でのSunFount(商標)SF480+5%のIPA+0.5%の再硬化剤、ローラ速度は300m/分、板はヒートセットコンピュータから焼結板、ローラの温度は30℃、湿し水の温度は11〜12℃、インキローラ設定は5%。実行中、移動したインキをインキ出しローラから除去し、表28に示される通りに、重量を比較した。
粘度、タック、および流動を、前述の通りに測定する。上の表に示される通り、乳化インキは増加した移動を示す。
実施例48
最大40%を含有するコールドセットインキは、水を含んだ。表29は基準黄色インキ対本発明のものを示し、表30は基準マゼンタインキ対本発明のものを示し、表31は基準シアンインキ対本発明のものを示す。表29〜31で説明される中間化合物を、表17に示される通りに調製した。
この実施例は、3〜4%の水を含有する基準コールドセットインキと、本発明のインキである(「発明」インキとして表中で記される)10〜40%の水を含有する「発明」インキとを比較しての調合法を実証する。発明インキの印刷性能は、上に記載の通りの実験室試験装備品を使用する基準インキと同等である。この実施例は、印刷性能上いかなる悪影響もなくVOCおよび鉱油のレベルを同時に削減しながら、水をコールドセット平版インキに添加し得ることを示す。
本発明は、その好ましい実施形態の観点から説明されたが、当業者によって理解されるように、より広範に適用可能である。本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (67)

  1. a. 8〜15重量%の充填剤と、
    b. 10〜40重量%の水と、
    c. 1つ以上の樹脂と、
    d. 1つ以上の顔料または着色剤と、を含むインキであって、
    平版法による印刷に適した、前記インキ。
  2. 前記水が、少なくとも90%は安定した油中水型乳剤として存在する、請求項1に記載のインキ。
  3. 乳化剤、ワックス、分散補助剤、光架橋性エチレン性不飽和モノマー、エチレン性不飽和オリゴマー、光開始剤、有機溶剤、およびトリグリセリド油からなる群から選択される少なくとも1つの作用剤を更に含む、請求項1に記載のインキ。
  4. 前記充填剤が、炭酸カルシウム、粘土、滑石、炭酸マグネシウム、およびシリカからなる群から選択される、請求項1に記載のインキ。
  5. 前記粘土がカオリンである、請求項4に記載のインキ。
  6. 前記充填剤の平均粒径が1.4ミクロン以下である、請求項4に記載のインキ。
  7. 前記樹脂が、炭化水素、炭化水素/ロジン配合物としてのハイブリッド樹脂、アルデヒド樹脂、アルキド樹脂、マレイン酸変性ロジンエステル、およびフェノール変性ロジンエステルからなる群から選択される、請求項1に記載のインキ。
  8. 前記顔料または着色剤が、アゾ染料、アントラキノン染料、キサンテン染料、アジン染料、およびそれらの組み合わせ、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー63、ピグメントイエロー65、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー106、ピグメントイエロー111、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー121、ピグメントイエロー126、ピグメントイエロー127、ピグメントイエロー136、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー174、ピグメントイエロー176、ピグメントイエロー188、ピグメントイエロー194、ピグメントオレンジ5、ピグメントオレンジ13、ピグメントオレンジ16、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ36、ピグメントオレンジ61、ピグメントオレンジ62、ピグメントオレンジ64、ピグメントレッド2、ピグメントレッド9、ピグメントレッド14、ピグメントレッド17、ピグメントレッド22、ピグメントレッド23、ピグメントレッド37、ピグメントレッド38、ピグメントレッド41、ピグメントレッド42、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド53:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド81:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド170、ピグメントレッド184、ピグメントレッド210、ピグメントレッド238、ピグメントレッド266、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー61、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、ピグメントバイオレット1、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、酸化鉄、酸化クロム、フェロシアン化鉄アンモニウム、黒色酸化鉄、ピグメントホワイト6、ピグメントホワイト7、ならびにピグメントブラック7からなる群から選択される、請求項1に記載のインキ。
  9. 前記乳化剤が、トール油脂肪酸の塩、ダイマー酸、ポリアルキレンオキシド界面活性剤、アンバーガム(ambergum)、アラビアゴム、マレイン化脂肪エステル、マレイン化脂肪アミド、およびジオレイン酸からなる群から選択される、請求項3に記載のインキ。
  10. 前記分散補助剤が変性大豆油である、請求項3に記載のインキ。
  11. 前記ワックスが、アミドワックス、エルカ酸アミドワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチレン、カルナバワックス、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項3に記載のインキ。
  12. 前記有機溶剤または油が、25℃の液状のモノ、ジ、またはトリグリセリド、重油、炭化水素留出物、および鉱油からなる群から選択される、請求項3に記載のインキ。
  13. 前記結合剤が、印刷および乾燥中の更なる化学的変性に対して不活性である、請求項3に記載のインキ。
  14. a. 1〜10重量%の水と、
    b. 10〜30重量%の充填剤と、
    c. 1つ以上の樹脂と、
    d. 1つ以上の顔料または着色剤と、を含むインキであって、
    平版法による印刷に適した、前記インキ。
  15. 前記水が、少なくとも90%は安定した油中水型乳剤として存在する、請求項14に記載のインキ。
  16. 乳化剤、ワックス、分散補助剤、光架橋性エチレン性不飽和モノマー、エチレン性不飽和オリゴマー、光開始剤、有機溶剤、およびトリグリセリド油からなる群から選択される少なくとも1つの作用剤を更に含む、請求項14に記載のインキ。
  17. 前記充填剤が、炭酸カルシウム、粘土、滑石、炭酸マグネシウム、およびシリカからなる群から選択される、請求項14に記載のインキ。
  18. 前記粘土がカオリンである、請求項17に記載のインキ。
  19. 前記充填剤の平均粒径が1.4ミクロン以下である、請求項17に記載のインキ。
  20. 前記樹脂が、炭化水素、炭化水素/ロジン配合物としてのハイブリッド樹脂、アルデヒド樹脂、アルキド樹脂、マレイン酸変性ロジンエステル、およびフェノール変性ロジンエステルからなる群から選択される、請求項14に記載のインキ。
  21. 前記顔料または着色剤が、アゾ染料、アントラキノン染料、キサンテン染料、アジン染料、およびそれらの組み合わせ、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー63、ピグメントイエロー65、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー106、ピグメントイエロー111、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー121、ピグメントイエロー126、ピグメントイエロー127、ピグメントイエロー136、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー174、ピグメントイエロー176、ピグメントイエロー188、ピグメントイエロー194、ピグメントオレンジ5、ピグメントオレンジ13、ピグメントオレンジ16、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ36、ピグメントオレンジ61、ピグメントオレンジ62、ピグメントオレンジ64、ピグメントレッド2、ピグメントレッド9、ピグメントレッド14、ピグメントレッド17、ピグメントレッド22、ピグメントレッド23、ピグメントレッド37、ピグメントレッド38、ピグメントレッド41、ピグメントレッド42、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド53:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド81:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド170、ピグメントレッド184、ピグメントレッド210、ピグメントレッド238、ピグメントレッド266、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー61、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、ピグメントバイオレット1、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、酸化鉄、酸化クロム、フェロシアン化鉄アンモニウム、黒色酸化鉄、ピグメントホワイト6、ピグメントホワイト7、ならびにピグメントブラック7からなる群から選択される、請求項14に記載のインキ。
  22. 前記乳化剤が、トール油脂肪酸の塩、ダイマー酸、ポリアルキレンオキシド界面活性剤、アンバーガム、アラビアゴム、マレイン化脂肪エステル、マレイン化脂肪アミド、およびジオレイン酸からなる群から選択される、請求項14に記載のインキ。
  23. 前記分散補助剤が変性大豆油である、請求項14に記載のインキ。
  24. 前記ワックスが、アミドワックス、エルカ酸アミドワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチレン、カルナバワックス、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載のインキ。
  25. 前記有機溶剤または油が、25℃の液状のモノ、ジ、またはトリグリセリド、重油、炭化水素留出物、および鉱油からなる群から選択される、請求項14に記載のインキ。
  26. 前記結合剤が、印刷および乾燥中の更なる化学的変性に対して不活性である、請求項14に記載のインキ。
  27. a. 2〜20重量%の水と、
    b. 3〜10重量%の充填剤と、
    c. 1つ以上の顔料または着色剤と、
    d. 1つ以上の光架橋性化合物と、を含むエネルギー硬化型インキであって、
    平版法による印刷に適した、前記エネルギー硬化型インキ。
  28. 約D=50 1/秒の剪断速度において約5〜100PaSの粘度を有するインキであって、
    a. 約5〜30%のアクリルモノマーと、
    b. 約5〜30%のアクリルオリゴマーと、
    c. 約0〜25%の不活性樹脂と、
    d. 約5〜25%の着色剤または顔料と、
    e. 約0〜20%の光開始剤と、
    f. 約2〜20%の水と、
    g. 約3〜10%の充填剤と、
    h. 約0〜4%の添加剤と、
    を含み、前記インキが、10℃/分の冷却速度での示差走査熱量測定法(DSC)による測定で、乳化水に対して−40℃未満のピーク最大値を示すことを特徴とする、請求項27に記載のインキ。
  29. 前記インキ中の前記水が、10℃/分の冷却速度で測定される、0〜−20℃および−30〜−60℃での示差走査熱量測定法における熱流量の統合領域の比による測定で、乳化水と自由水との比が9:1を超える、大部分が乳化した水であることを特徴とする、請求項27に記載のインキ。
  30. 前記光架橋性エチレン性不飽和モノマーが、1,2−エチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、ポリ(エチレン)グリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシル化グリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロポキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テトラアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ペンタアクリレート、ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、エトキシル化ジ(ペンタエリスリトール)ヘキサアクリレート、またはそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート類、エトキシル化ペンタエリスリトールトリアクリレート類、およびプロポキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート類である、請求項28に記載のインキ。
  31. 前記光架橋性エチレン性不飽和オリゴマーが、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、アクリル化ポリウレタン、アクリル化ポリアクリレート、アクリル化ポリエーテル、アマニ油ならびに大豆およびヒマシ油系のアクリル化エポキシ化油、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項28に記載のインキ。
  32. 前記光開始剤が、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、ジアルコキシアセトフェノン類、ヒドロキシアルキル−アセトフェノン類、アミノアルキルフェノン類、アクリルホスフィンオキシド類、およびチオキサントン類、例えば、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジメトキシアセトフェノン、ジエトキシ−アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4(メトキシチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−2−オン、ジ(フェニルアシルフェニル)ホスフィンオキシド、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシド、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項28に記載のインキ。
  33. 前記乳化水が、13μm未満のサイズを有する水液滴を90%超有することを特徴とする、請求項27に記載のインキ。
  34. 前記インキが、Mitsubishiが提供するオフセット印刷シミュレータ上での前記収集されるインキによる測定で、乳化水なしの同一の調合と比較して、5〜100%の向上した移動性を呈することを特徴とする、請求項27に記載のインキ。
  35. 前記インキが、6%未満の乳化水を有し、HLB値が2〜18の水溶性無機塩類または乳化剤を含有せず、かつ水溶性モノマーおよび樹脂を含有しないことを特徴とする、請求項27に記載のインキ。
  36. 前記添加剤が、ワックス、乳化剤、フッ化炭素系界面活性剤、シリコーン、有機ポリマー系およびモノマー系界面活性剤、および変性大豆油からなる群から選択される、請求項28に記載のインキ。
  37. 前記ワックスが、アミドワックス、エルカ酸アミドワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチレン、カルナバワックス、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項36に記載のインキ。
  38. 前記乳化剤が、トール油脂肪酸の塩、ダイマー酸、ポリアルキレンオキシド界面活性剤、アンバーガム、アラビアゴム、マレイン化脂肪エステル、マレイン化脂肪アミド、およびジオレイン酸からなる群から選択される、請求項36に記載のインキ。
  39. 前記不活性樹脂が、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ケトン樹脂、アルデヒド樹脂、アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ロジン樹脂、炭化水素樹脂、アルキド樹脂、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項28に記載のインキ。
  40. 前記顔料または着色剤が、アゾ染料、アントラキノン染料、キサンテン染料、アジン染料、およびそれらの組み合わせ、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー3、ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー63、ピグメントイエロー65、ピグメントイエロー73、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー75、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー97、ピグメントイエロー98、ピグメントイエロー106、ピグメントイエロー111、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー121、ピグメントイエロー126、ピグメントイエロー127、ピグメントイエロー136、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー174、ピグメントイエロー176、ピグメントイエロー188、ピグメントイエロー194、ピグメントオレンジ5、ピグメントオレンジ13、ピグメントオレンジ16、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ36、ピグメントオレンジ61、ピグメントオレンジ62、ピグメントオレンジ64、ピグメントレッド2、ピグメントレッド9、ピグメントレッド14、ピグメントレッド17、ピグメントレッド22、ピグメントレッド23、ピグメントレッド37、ピグメントレッド38、ピグメントレッド41、ピグメントレッド42、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド53:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド81:1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド122、ピグメントレッド170、ピグメントレッド184、ピグメントレッド210、ピグメントレッド238、ピグメントレッド266、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー61、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、ピグメントバイオレット1、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、酸化鉄、酸化クロム、フェロシアン化鉄アンモニウム、黒色酸化鉄、ピグメントホワイト6、ピグメントホワイト7、ならびにピグメントブラック7からなる群から選択される、請求項27に記載のインキ。
  41. 前記充填剤が、炭酸カルシウム、粘土、滑石、炭酸マグネシウム、およびシリカからなる群から選択される、請求項27に記載のインキ。
  42. 前記粘土がカオリンである、請求項27に記載のインキ。
  43. 前記充填剤の平均粒径が1.4ミクロン以下である、請求項27に記載のインキ。
  44. 請求項1に記載のインキを製造するためのプロセスであって、
    a. 少なくとも1つの充填剤、樹脂、および着色剤を組み合わせて、事前に練肉されたインキを形成するステップと、
    b. 水を、前記水が乳化するのに十分な剪断下で撹拌しながら、かつ操作の温度を約60℃未満に維持しながら、前記事前に練肉されたインキに添加するステップと、を含む、前記プロセス。
  45. 前記水が前記事前に練肉されたインキと混合されているときに、1つ以上の乳化剤を、共にまたは順次添加するステップを更に含む、請求項44に記載のインキを製造するためのプロセス。
  46. 添加中に前記乳化剤のpHを制御することを更に含む、請求項45に記載のインキを製造するためのプロセス。
  47. 前記pHが好ましくは8.0〜9.5である、請求項46に記載のインキを製造するためのプロセス。
  48. 前記pHが好ましくは4.0〜5.5である、請求項46に記載のインキを製造するためのプロセス。
  49. 請求項1に記載のインキを基材上に印刷するステップと、その後、前記インキを、化学線、電子線、熱、赤外線、および空気乾燥を含む群から選択される手段のうちの1つ以上を用いて硬化して、前記基材上に乾燥したインキ膜を形成するステップとを含む、オフセット平版印刷のプロセス。
  50. 請求項49に記載の方法によって製作された印刷物品。
  51. 梱包品としての使用に適した、請求項49に記載の方法によって製作された印刷物品。
  52. 請求項14に記載のインキを製造するためのプロセスであって、
    a. 少なくとも1つの充填剤、樹脂、および着色剤を組み合わせて、事前に練肉されたインキを形成するステップと、
    b. 水を、前記水が乳化するのに十分な剪断下で撹拌しながら、かつ操作の温度を約60℃未満に維持しながら、前記事前に練肉されたインキに添加するステップと、を含む、前記プロセス。
  53. 前記水が前記事前に練肉されたインキと混合されているときに、1つ以上の乳化剤を、共にまたは順次添加するステップを更に含む、請求項52に記載のインキを製造するためのプロセス。
  54. 添加中に前記乳化剤のpHを制御することを更に含む、請求項53に記載のインキを製造するためのプロセス。
  55. 前記pHが好ましくは8.0〜9.5である、請求項54に記載のインキを製造するためのプロセス。
  56. 前記pHが好ましくは4.0〜5.5である、請求項54に記載のインキを製造するためのプロセス。
  57. 請求項14に記載のインキを基材上に印刷するステップと、その後、前記インキを、化学線、電子線、熱、赤外線、および空気乾燥を含む群から選択される手段のうちの1つ以上を用いて硬化して、前記基材上に乾燥したインキ膜を形成するステップとを含む、オフセット平版印刷のプロセス。
  58. 請求項57に記載の方法によって製作された印刷物品。
  59. 梱包品としての使用に適した、請求項57に記載の方法によって製作された印刷物品。
  60. 請求項27に記載のインキを製造するためのプロセスであって、
    a. 少なくとも1つの充填剤、光架橋性化合物、および着色剤を組み合わせて、事前に練肉されたインキを形成するステップと、
    b. 水を、前記水が乳化するのに十分な剪断下で撹拌しながら、かつ操作の温度を約60℃未満に維持しながら、前記事前に練肉されたインキに添加するステップと、を含む、前記プロセス。
  61. 前記水が前記事前に練肉されたインキと混合されているときに、1つ以上の乳化剤を、共にまたは順次添加するステップを更に含む、請求項60に記載のインキを製造するためのプロセス。
  62. 添加中に前記乳化剤のpHを制御することを更に含む、請求項61に記載のインキを製造するためのプロセス。
  63. 前記pHが好ましくは8.0〜9.5である、請求項62に記載のインキを製造するためのプロセス。
  64. 前記pHが好ましくは4.0〜5.5である、請求項62に記載のインキを製造するためのプロセス。
  65. 請求項27に記載のインキを基材上に印刷するステップと、その後、前記インキを、化学線、電子線、熱、赤外線、および空気乾燥を含む群から選択される手段のうちの1つ以上を用いて硬化して、前記基材上に乾燥したインキ膜を形成するステップとを含む、オフセット平版印刷のプロセス。
  66. 請求項65に記載の方法によって製作された印刷物品。
  67. 梱包品としての使用に適した、請求項65に記載の方法によって製作された印刷物品。
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