JP2015509364A - サブチリシン変異体およびそれをコードするポリヌクレオチド - Google Patents

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Abstract

本発明は、サブチリシン変異体およびサブチリシン変異体を得るための方法に関する。本発明はまた、この変異体をコードするポリヌクレオチド;このポリヌクレオチドを含む核酸構築物、ベクターおよび宿主細胞;ならびにこの変異体を用いる方法に関する。

Description

発明の分野
本発明は、洗浄性能、熱安定性、保管安定性、または触媒活性を含む1つまたは複数の特性において、親サブチリシンに対する改変を示す新規のサブチリシン変異体に関する。本発明の変異体は、例えば、ランドリー洗剤組成物および自動皿洗浄組成物を含む皿洗浄組成物など、クリーニング組成物または洗剤組成物で使用するのに適している。本発明はまた、変異体をコードする単離されたDNA配列、発現ベクター、宿主細胞、および本発明の変異体を生成および使用するための方法に関する。
発明の背景
洗剤産業では、30年を超える期間、酵素が洗浄用配合物の中に組み込まれてきた。そのような配合物の中に用いられる酵素には、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、マンノシダーゼ、およびその他の酵素、またはそれらの混合物が含まれる。商業的に最も重要な酵素はプロテアーゼである。
商業的使用が増加しているプロテアーゼには、天然の野生型プロテアーゼのタンパク質工学による変異体、例えば、Everlase(登録商標)、Relase(登録商標)、Coronase(登録商標)、Ovozyme(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquanase Ultra(登録商標)およびKannase(登録商標)(Novozymes a/s)、Maxacal(登録商標)、Properase(登録商標)、Purafast(登録商標)、Purafect OXP(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)およびExcellase(登録商標)(DuPont/Genencor International,Inc.)およびBLAP(図29、米国特許第5352604号明細書)(Henkel AG & Co.KGaA)がある。
さらに、いくつかの変異体が、当技術分野において、例えば洗浄性能、熱安定性、保管安定性または触媒活性において、親サブチリシンに対する改変を示すサブチリシン変異体を記載する国際公開第04/041979号パンフレット(NOVOZYMES A/S)などに記載されている。変異体は、例えばクリーニング組成物または洗剤組成物の中で使用するのに適している。
いくつかの有用なサブチリシン変異体が記載されており、これらの多くは、種々の洗剤において、向上した活性、安定性および溶解性を提供している。国際公開第94/02618号パンフレットには、向上した保管安定性を有するサブチリシン変異体が記載されている。置換L211XおよびN212Z(ここで、XはL以外の任意のアミノ酸であり、ZはN以外の任意のアミノ酸である)が、他のいくつかの突然変異と共に記載されている。しかしながら、これらの変異体の洗浄性能は示されておらず、また卵の汚れなど特定の汚れについても何ら記載がない。卵の汚れは完全に除去することが特に困難であることが当技術分野では周知であり、卵の汚れに対して向上した性能を有するいくつかのプロテアーゼ変異体が、例えば国際公開第01/44452号パンフレットに記載されているが、卵の汚れを含む種々の汚れに対して高い洗浄性能を有するプロテアーゼの必要性は依然として存在する。
発明の概要
したがって、本発明の目的は、親プロテアーゼに比較して、特性が向上したプロテアーゼ変異体を提供することである。
本発明は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含む、プロテアーゼ活性を有するサブチリシン変異体であって、XおよびZが、K、H、R、D、E、SおよびTからなる群から選択されるサブチリシン変異体に関する。それ故、本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含む、プロテアーゼ活性を有するサブチリシン変異体であって、XおよびZが、K、H、R、D、E、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択されるサブチリシン変異体に関する。本発明はまた、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含む、プロテアーゼ活性を有するサブチリシン変異体であって、XおよびZが、K、H、R、D、E、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択され、かつ配列番号2および/または4に少なくとも60%の同一性があるアミノ酸配列を有するサブチリシン変異体に関する。
本発明はまた、変異体をコードする単離されたポリヌクレオチド;このポリヌクレオチドを含む核酸構築物、ベクターおよび宿主細胞;ならびに変異体を生成する方法に関する。
本発明はまた、サブチリシン親プロテアーゼのプロテアーゼ活性を有する変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親サブチリシンに導入するステップであって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択されるステップと、この変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含む方法に関する。この変異体は、配列番号2および/または4に対して少なくとも60%の配列同一性を有することが好ましい。本発明はまた、このような方法により得られる変異体に関する。
本発明はさらに、クリーニング組成物および洗剤組成物などの組成物、ならびにランドリーおよび/または皿洗浄などのクリーニングプロセスにおける、本発明のこのような組成物および変異体の使用に関する。
定義
プロテアーゼ:「プロテアーゼ」という用語は、ペプチド結合を加水分解する酵素として本明細書に定義される。プロテアーゼは、EC3.4酵素群(そのサブクラス13種のそれぞれを含む)に属するいずれの酵素も含む。EC番号は、Eur.J.Biochem.1994,223,1−5;Eur.J.Biochem.1995,232,1−6;Eur.J.Biochem.1996,237,1−5;Eur.J.Biochem.1997,250,1−6;およびEur.J.Biochem.1999,264,610−650にそれぞれ公開された補遺1〜5を含む、NC−IUBMB,Academic Press,San Diego,Californiaによる酵素命名法1992による。
プロテアーゼ活性:「プロテアーゼ活性」という用語は、タンパク質分解活性(EC3.4)を意味する。本発明のプロテアーゼは、エンドペプチダーゼ(EC3.4.21)である。いくつかのプロテアーゼ活性タイプがあり、3つの主要な活性タイプは、以下のものである:P1のArgまたはLysの後にアミド基質の切断があるトリプシン様、P1の疎水性アミノ酸1個の後に切断が起こるキモトリプシン様、およびP1のAlaの後に切断があるエラスターゼ様。本発明の目的のために、プロテアーゼ活性は、「材料および方法」に記載される手順に従って測定される。本発明のサブチリシン変異体は、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドのプロテアーゼ活性の少なくとも20%、例えば、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%および少なくとも100%を有する。
対立遺伝子変異体:「対立遺伝子変異体」という用語は、同一の染色体座を占有する遺伝子の2つ以上の代替的な形態のいずれかを意味する。対立遺伝子変異は、突然変異を介して自然に生じ、また、個体群中の多型性によりもたらされ得る。遺伝子突然変異は、サイレント(コードされるポリペプチドにおける変化無し)であり得るか、または改変されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることもある。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によってコードされたポリペプチドである。
cDNA:「cDNA」という用語は、原核細胞または真核細胞から得られる、成熟型のスプライシングされたmRNA分子から逆転写により調製することができるDNA分子を意味する。cDNAは、対応するゲノムDNA中に存在し得るイントロン配列を欠いている。初期の一次RNA転写物は、成熟型のスプライシングされたmRNAとして出現する前にスプライシングを含む一連のステップを介して処理されるmRNAの前駆体である。
コード配列:「コード配列」という用語は、そのポリペプチド生成物のアミノ酸配列を直接的に特定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般にオープンリーディングフレームにより判定され、このフレームは、通常は、ATG開始コドン、またはGTGおよびTTGなどの代わりの開始コドンで開始し、TAA、TAGおよびTGAなどの終止コドンで終わる。コード配列は、DNA、cDNA、合成または組換えポリヌクレオチドであり得る。
制御配列:「制御配列」という用語は、本発明の変異体をコードするポリヌクレオチドの発現に必要なすべての成分を意味する。各制御配列は、変異体をコードするポリヌクレオチドに対して在来もしくは外来のものであっても、または相互に在来もしくは外来のものであってもよい。このような制御配列としては、これらに限定されないが、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモータ、シグナルペプチド配列、および転写ターミネータが挙げられる。少なくとも、制御配列は、プロモータ、ならびに転写および翻訳の終止シグナルを含む。制御配列は、変異体をコードするポリヌクレオチドのコード領域と制御配列との連結を容易にする特定の制限部位を導入する目的のためにリンカーを備えていてもよい。
発現:「発現」という用語は、これらに限定されないが、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾および分泌を含む、変異体の生成に関与するいずれかのステップを含む。
発現ベクター:「発現ベクター」という用語は、変異体をコードするポリヌクレオチドを含み、またその発現をもたらす追加のヌクレオチドに作動可能にリンクされている直鎖または環状DNA分子を含む。
高度の緊縮条件:「高度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに50%ホルムアミドにおける、42℃でのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的には、65℃で、2×SSC、0.2%SDSを用いて、3回、それぞれ15分間洗浄される。
宿主細胞:「宿主細胞」という用語は、本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物または発現ベクターによる形質転換、形質移入、形質導入等に対する感受性を有するいずれかの細胞タイプを意味する。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異により親細胞と同等ではない親細胞のいずれかの子孫を包含する。
向上した特性:「向上した特性」という用語は、親に比較して、または配列番号2のプロテアーゼに比較して、あるいは前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数において改変を有しないプロテアーゼに比較して向上した変異体に関連する特徴を意味する。このような向上した特性としては、これらに限定されないが、洗浄性能、プロテアーゼ活性、熱活性プロファイル、耐熱性、pH活性プロファイル、pH安定性、基質/補助因子特異性、向上した表面特性、基質特異性、生成物特異性、増大した安定性、例えばキレーター安定性または前処理バイオマス存在下での溶解性、保管条件下での向上した安定性および化学安定性が挙げられる。
向上した化学安定性:「向上した化学安定性」という用語は、親酵素の酵素活性を低減する、天然または合成の1つまたは複数の化学物質の存在下で一定期間インキュベートした後に、酵素活性が維持されることを示す変異体酵素として本明細書において定義される。さらに、向上した化学安定性により、そのような化学物質の存在下で反応をより良好に触媒することができる変異体が得られる可能性がある。本発明の特定の態様において、向上した化学安定性とは、洗剤、特に液体洗剤において向上した安定性である。向上した洗剤安定性とは、特に、本発明のアルファアミラーゼ変異体を、キレート剤を含む液体洗剤配合物(液体にはゲルまたはペーストも含まれる)に混合した場合における、アルファアミラーゼ活性の向上した安定性である。液体洗剤配合物は、ランドリーもしくは自動皿洗浄プロセス中に添加される濃縮洗剤を指すことも、洗浄溶液、すなわち濃縮洗剤が添加されている水溶液などの希釈洗剤を指すこともある。
本発明において、液体洗剤は液体ランドリー洗剤として特に有用である。
安定性:「安定性」という用語は、保管安定性および使用中の、例えば洗浄プロセス中の安定性を含み、時間に応じたプロテアーゼの安定性、例えば、プロテアーゼを溶液、特に洗剤溶液に保存した場合に活性がどの程度保持されるかを反映する。安定性は、多くの因子、例えばpH、温度、洗剤組成物、例えばビルダー、界面活性剤等の量により影響を受ける。
向上した洗浄性能:「向上した洗浄性能」という用語は、例えば汚れ除去の増大により、親サブチリシン変異体の洗浄性能に対して、または配列番号2のプロテアーゼに対して、あるいは前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数において改変を有しないプロテアーゼに対して、プロテアーゼ変異体の洗浄性能の改変を示すプロテアーゼ変異体として本明細書において定義される。「洗浄性能」という用語は、ランドリーにおける洗浄性能を含むが、例えば皿洗浄における洗浄性能も含む。洗浄性能は、「材料および方法」のセクションにある自動機械式応力アッセイ(AMSA)の説明で定義されるいわゆる強度値(Int)を算出することにより定量化することができる。
向上したプロテアーゼ活性:「向上したプロテアーゼ活性」という用語は、タンパク質変換の増加により、親プロテアーゼの活性に対して(または比較して)、または配列番号2のプロテアーゼに対して、あるいは前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数において改変を有しないプロテアーゼに対して、活性の改変を示すプロテアーゼ変異体の改変されたプロテアーゼ活性(上記に定義される)として本明細書において定義される。
単離された変異体:「単離された変異体」という用語は、人工的に修飾された変異体を意味する。一態様において、この変異体は、SDS−PAGEによる測定で、例えば、少なくとも5%の純度、少なくとも10%の純度、少なくとも20%の純度、少なくとも40%の純度、少なくとも60%の純度、少なくとも80%の純度および少なくとも90%の純度といった、少なくとも1%の純度である。
単離されたポリヌクレオチド:「単離されたポリヌクレオチド」という用語は、人工的に修飾されたポリヌクレオチドを意味する。一態様において、単離されたポリヌクレオチドは、アガロース電気泳動による測定で、少なくとも1%の純度、例えば、少なくとも5%の純度、少なくとも10%の純度、少なくとも20%の純度、少なくとも40%の純度、少なくとも60%の純度、少なくとも80%の純度、少なくとも90%の純度および少なくとも95%の純度である。ポリヌクレオチドは、ゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成由来、または、これらのいずれかの組み合わせであり得る。
低度の緊縮条件:「低度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに25%ホルムアミドにおける、42℃でのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的には、50℃で、2×SSC、0.2%SDSを用いて、3回、それぞれ15分間洗浄される。
成熟型ポリペプチド:「成熟型ポリペプチド」という用語は、N末端プロセシング、C末端切断、グリコシル化、リン酸化等などの翻訳およびいずれかの翻訳後修飾に続くその最終形態にあるポリペプチドを意味する。一態様において、成熟型ポリペプチドは配列番号2または配列番号4のアミノ酸配列に対応する。
成熟型ポリペプチドコード配列:「成熟型ポリペプチドコード配列」という用語は、プロテアーゼ活性を有する成熟型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。一態様において、成熟型ポリペプチドコード配列は、配列番号1のヌクレオチド1〜91がシグナルペプチドをコードすると予測するSignalP(Nielsen et al.,1997,Protein Engineering 10:1−6)に基づく配列番号1のヌクレオチド322〜1146である。
一態様において、成熟型ポリペプチドコード配列は、配列番号3のヌクレオチド1〜81がシグナルペプチドをコードすると予測するSignalP(Nielsen et al.,1997,Protein Engineering 10:1−6)に基づくと配列番号3のヌクレオチド577〜1140である。
「中度の緊縮条件」:「中度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに35%ホルムアミドにおける、42℃でのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的には、55℃で、2×SSC、0.2%SDSを用いて、3回、それぞれ15分間洗浄される。
中度−高度の緊縮条件:「中度−高度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに35%ホルムアミドにおける、42℃でのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的には、60℃で、2×SSC、0.2%SDSを用いて、3回、それぞれ15分間洗浄される。
ミュータント:「ミュータント」という用語は、変異体をコードするポリヌクレオチドを意味する。
核酸構築物:「核酸構築物」という用語は、一本鎖または二本鎖のいずれかの核酸分子を意味し、これは、天然の遺伝子から単離されるか、またはそうでなければ自然に存在しないであろう様式で核酸のセグメントを含有するように修飾されるか、あるいは合成される。核酸構築物という用語は、核酸構築物が本発明のコード配列の発現に要求される制御配列を含有する場合、用語「発現カセット」と同義である。
作動可能にリンク:「作動可能にリンクされた」という用語は、制御配列がコード配列の発現を導くように、ポリヌクレオチドのコード配列に対して適切な位置に制御配列が位置する構造を意味する。
親:「親」という用語は、本発明の酵素変異体を生成するために改変が行われたプロテアーゼを意味する。それ故、親は、前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数例えば2つ以上に改変を有しないプロテアーゼである。本文脈においては、「同等のアミノ酸配列を有する」という表現は、100%配列同一性に関連することを理解されよう。親は、天然(野生型)ポリペプチドまたはその変異体であり得る。特定の実施形態において、親は、配列番号2または4のポリペプチドに対して、少なくとも60%の同一性、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するプロテアーゼである。
配列同一性:2つのアミノ酸配列間または2つのヌクレオチド配列間の関連性が、「配列同一性」というパラメータによって記載される。本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、好ましくはバージョン3.0.0以降のEMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)のNeedleプログラムにおいて実装されている、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて判定される。用いられる任意のパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティおよびEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSボージョン)置換マトリックスである。Needle標識された「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のとおり算出される。
(同等の残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
アライメントの長さは、好ましくは、少なくとも150個のアミノ酸残基、少なくとも175個のアミノ酸残基、少なくとも200個のアミノ酸残基、少なくとも220個のアミノ酸残基、少なくとも240個のアミノ酸残基または少なくとも260個のアミノ酸残基である。
本発明の目的のために、2つのデオキシリボヌクレオチド配列間の配列同一性の程度は、好ましくはバージョン3.0.0以降のEMBOSSパッケージ(前述のEMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000)のNeedleプログラムにおいて実装されている、Needleman−Wunschアルゴリズム(前述のNeedleman and Wunsch,1970)を用いて判定される。用いられる任意のパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティおよびEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needle標識された「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のとおりに算出される。
(同等のデオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
アライメントの長さは、好ましくは、少なくとも450個のヌクレオチド、少なくとも525個のヌクレオチド、少なくとも600個のヌクレオチド、少なくとも660個のヌクレオチド、少なくとも720個のヌクレオチドまたは少なくとも840個のヌクレオチドである。
実質的に純粋な変異体:「実質的に純粋な変異体」という用語は、最大で10重量%、最大で8重量%、最大で6重量%、最大で5重量%、最大で4重量%、最大で3重量%、最大で2重量%、最大で1重量%および最大で0.5重量%の元々関連しているかまたは組換えにより関連している他のポリペプチド材料を含有する調製物を意味する。好ましくは、この変異体は、調製物中に存在するポリペプチド材料の総重量を基準として、少なくとも92%の純度、例えば、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%、少なくとも99.5%の純度および100%の純度である。本発明の変異体は、実質的に純粋な形態であることが好ましい。これは、例えば、周知の組換え方法によって、または古典的な精製方法によって変異体を調製することにより達成することが可能である。
実質的に純粋なポリヌクレオチド:「実質的に純粋なポリヌクレオチド」という用語は、他の外来性または不要なヌクレオチドを含まず、また遺伝的に操作されたポリペプチド産生系内で使用するのに適した形態のポリヌクレオチド調製物を意味する。それ故、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、最大で10重量%、最大で8重量%、最大で6重量%、最大で5重量%、最大で4重量%、最大で3重量%、最大で2重量%、最大で1重量%および最大で0.5重量%の元々関連しているかまたは組換えにより関連している他のポリヌクレオチド材料を含有する。しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、プロモータおよびターミネータなどの天然の5’−および3’−非翻訳領域を含むことができる。実質的に純粋なポリヌクレオチドは、重量基準で、少なくとも90%の純度、例えば、少なくとも92%の純度、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%の純度および少なくとも99.5%の純度であることが好ましい。本発明のポリヌクレオチドは、実質的に純粋な形態であることが好ましい。
変異体:「変異体」という用語は、前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数において改変を有しないプロテアーゼである親に比較して、1つまたは複数(あるいは1つまたはいくつか)の位置に、改変、すなわち、置換、挿入および/または欠失を含む、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。置換とは、ある位置を占めるアミノ酸の異なるアミノ酸による置き換えを意味し;欠失とは、ある位置のアミノ酸の除去を意味し;また挿入とは、ある位置を占めるアミノ酸に隣接して、アミノ酸、例えば、9個のアミノ酸、8個のアミノ酸、7個のアミノ酸、6個のアミノ酸、5個のアミノ酸、4個のアミノ酸などの1〜10個のアミノ酸、好ましくは1〜3個のアミノ酸、より好ましくは1〜2個のアミノ酸、最も好ましくは2個のアミノ酸を付加することを意味する。
極めて高度の緊縮条件:「極めて高度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに50%ホルムアミドにおける、42℃でのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的には、70℃で、2×SSC、0.2%SDSを用いて、3回、それぞれ15分間洗浄される。
極めて低度の緊縮条件:「極めて低度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに25%ホルムアミドにおける、42℃でのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的には、45℃で、2×SSC、0.2%SDSを用いて、3回、それぞれ15分間洗浄される。
洗浄性能:「洗浄性能」という用語は、例えば、ランドリーまた硬質面クリーニングなどの洗浄の最中にクリーニングされるべき対象物に存在する汚れを除去する酵素の能力として用いられる。洗浄性能の向上は、本明細書の材料および方法において記載されるAMSAアッセイで定義されるいわゆる強度値(Int)を算出することにより定量化することができる。本明細書の実施例2における洗浄性能テストも参照されたい。
野生型プロテアーゼ:「野生型プロテアーゼ」という用語は、天然に見出される細菌、古細菌、酵母、菌類、植物または動物などの天然の生物によって発現されるプロテアーゼを意味する。野生型プロテアーゼの一例は、BPN’(配列番号2)またはサビナーゼ(配列番号4)である。
転写プロモータ:「転写プロモータ」という用語は、特定の遺伝子の転写を促進するDNA領域であるプロモータに対して使用される。転写プロモータは、典型的には、それらが調節する遺伝子の近傍にあり、同じ鎖上かつ上流(センス鎖の5’領域方向)に位置する。
転写ターミネータ:「転写ターミネータ」という用語は、転写のために、ゲノムDNA上の遺伝子またはオペロンの終端を表す遺伝子配列部分に対して使用される。
変異体名称の規約
本発明の目的のために、配列番号2で開示される成熟型ポリペプチドを、他のサブチリシンの対応するアミノ酸残基を確定するために用いる。他のサブチリシンのアミノ酸配列を配列番号2で開示される成熟型ポリペプチドとアラインメントし、このアラインメントに基づいて、配列番号2で開示される成熟型ポリペプチドの任意のアミノ酸残基に対応するアミノ酸位置番号を、好ましくはバージョン5.0.0以降のEMBOSSパッケージのNeedleプログラム(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)に実装されているNeedleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて確定する。用いられるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティおよびEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。
他のサブチリシンにおける対応するアミノ酸残基の特定は、これらに限定されないが、MUSCLE(multiple sequence comparison by log‐expectation;3.5バージョン以降;Edgar,2004,Nucleic Acids Research 32:1792−1797),MAFFT(バージョン6.857以降;Katoh and Kuma,2002,Nucleic Acids Research 30:3059−3066;Katoh et al.,2005,Nucleic Acids Research 33:511−518;Katoh and Toh,2007,Bioinformatics 23:372−374;Katoh et al.,2009,Methods in Molecular Biology 537:39−64;Katoh and Toh,2010,Bioinformatics 26:1899−1900)、およびClustalW(1.83以降;Thompson et al.,1994,Nucleic Acids Research 22:4673−4680)を使用するEMBOSS EMMAを含むいくつかのコンピュータプログラムを用い、それらそれぞれのデフォルトパラメータを使用して多重ポリペプチド配列アライメントにより決定することができる。
配列番号2の成熟型ポリペプチドから他の酵素が分化して、従来からの配列に基づく比較による関係の検出ができない場合(Lindahl and Elofsson,2000,J.Mol.Biol.295:613−615)、他の対配列比較アルゴリズムを用いることが可能である。配列に基づくサーチにおける感度は、データベースのサーチにポリペプチドファミリー(プロファイル)の確率表現を利用するサーチプログラムを用いることで高めることが可能である。例えば、PSI−BLASTプログラムは、反復データベースサーチプロセスを介してプロファイルを生成し、離れた相同体を検出することが可能である(Atschul et al.,1997,Nucleic Acids Res.25:3389−3402)。ポリペプチドに係るファミリーまたはスーパーファミリーがタンパク質構造データベースにおいて1つまたは複数の表現を有する場合には、感度をさらに高めることが可能である。GenTHREADER(Jones,1999,J.Mol.Biol.287:797−815;McGuffin and Jones,2003,Bioinformatics 19:874−881)などのプログラムは、問い合わせ配列に係るフォールド構造を予想するニューラルネットワークに対する入力として、多様なソース(PSI−BLAST、二次構造予測、構造アラインメントプロファイルおよび溶媒和ポテンシャル)からの情報を利用する。同様に、Gough et al.,2000,J.Mol.Biol.313:903−919による方法が、未知の構造の配列とSCOPデータベースに存在するスーパーファミリーモデルとのアラインに用いられることが可能である。次いで、これらのアラインメントを用いてポリペプチドに係る相同性モデルを生成することが可能であり、このようなモデルは、その目的のために開発された多様なツールを用いて正確に評価可能である。
公知の構造のタンパク質に関して、数々のツールおよびリソースが、構造アラインメントの検索および生成のために使用可能である。例えばタンパク質のSCOPスーパーファミリーが構造的にアラインされており、これらのアラインメントはアクセスおよびダウンロードが可能である。2つ以上のタンパク質構造は距離アラインメントマトリックス(Holm and Sander,1998,Proteins 33:88−96)または組み合わせ拡張法(Shindyalov and Bourne,1998,Protein Engineering 11:739−747)などの多様なアルゴリズムを用いてアラインすることが可能であり、これらのアルゴリズムを、可能性のある構造相同体を発見するために、対象の構造と共に問い合わせ構造データベースに対して追加的に実行することが可能である(例えば、Holm and Park,2000,Bioinformatics 16:566−567)。
本発明の変異体の記載において、以下の命名法が参照を容易とするために採用される。公認されているIUPACの1文字または3文字のアミノ酸略記が利用されている。
置換 アミノ酸置換に関しては、以下の命名法が用いられている:元のアミノ酸、位置、置換されたアミノ酸。従って、位置226でのスレオニンのアラニンによる置換は、「Thr226Ala」または「T226A」として示される。複数の突然変異は、加算記号(「+」)によって分けられ、例えば、「Gly205Arg+Ser411Phe」または「G205R+S411F」とされ、これは、グリシン(G)のアルギニン(R)による、またセリン(S)のフェニルアラニン(F)による、それぞれ位置205および411での置換を表わす。
欠失 アミノ酸欠失に関しては以下の命名法が用いられている:元のアミノ酸、位置、*。従って、位置195でのグリシンの欠失は「Gly195*」または「G195*」として示される。複数の欠失は加算記号(「+」)によって分けられ、例えば、「Gly195*+Ser411*」または「G195*+S411*」とされる。
挿入 アミノ酸挿入に関しては以下の命名法が用いられている:元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸。従って、位置195でのグリシンの後へのリシンの挿入は、「Gly195GlyLys」または「G195GK」と示される。複数のアミノ酸の挿入は、[元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸1番、挿入されたアミノ酸2番;等]と示される。例えば、位置195でのグリシンの後へのリシンおよびアラニンの挿入は、「Gly195GlyLysAla」または「G195GKA」として示される。
このような場合には、挿入されたアミノ酸残基の前のアミノ酸残基の位置番号に小文字を付加して、挿入されたアミノ酸残基を番号付ける。それ故、上記の例において配列は以下のとおりとなる。
Figure 2015509364
複数の改変 複数の改変を含む変異体は加算記号(「+」)によって分けられ、例えば、「Arg170Tyr+Gly195Glu」または「R170Y+G195E」は、位置170および195でのアルギニンおよびグリシンのそれぞれチロシンおよびグルタミン酸による置換を表す。
種々の改変 種々の改変がある位置に導入され得る場合、種々の改変は、コンマにより区切られ、例えば、「Arg170Tyr,Glu」は、位置170のアルギニンのチロシンまたはグルタミン酸による置換を表す。それ故、「Tyr167Gly,Ala+Arg170Gly,Ala」は以下の変異体を示す。「Tyr167Gly+Arg170Gly」、「Tyr167Gly+Arg170Ala」、「Tyr167Ala+Arg170Gly」、および「Tyr167Ala+Arg170Ala」。
アミノ酸の位置/残基の番号付け
他に記載がない限り、本明細書で用いられるアミノ酸の番号付けは、サブチラーゼBPN’(BASBPN)配列の番号付けに対応する。BPN’配列のさらなる説明については、配列番号2またはSiezen et al.,Protein Engng.4(1991)719−737を参照されたい。
以下では、「に対応する」という用語は、配列番号2の位置に対応するものとして理解されたい。すなわち、本文書の全体を通して、番号付けはBPN’によるものである。
発明の詳細な説明
本発明者ら、配列番号2の位置217または218に対応する位置の全体電荷を変化させると、特に卵の汚れに関して洗浄性能が増大した変異体が得られることを見出した。配列番号2の位置217および218に対応する位置の両方において、正または負のいずれかの電荷を増大させると、すなわち、位置217を占めるアミノ酸および位置218を占めるアミノ酸を、より負に荷電した、またはより正に荷電したアミノ酸によって置換することにより、親に比較して、例えば配列番号2に比較して向上した特性を有するプロテアーゼ変異体が得られる。特に、本発明による変異体は、配列番号2、Y217L突然変異を有する配列番号2に比較して、または位置217もしくは218のいずれかにおける単一電荷変化に比較して、洗浄性能が増大している。位置217または218のいずれかにおいて、置換されたアミノ酸よりも電荷が多いアミノ酸で置換すると、洗浄性能に対する有益な効果を得ることができるが、この効果は、位置217および218の両方を、配列番号2に比較して、より正に荷電するように、またはより負に荷電するようにした場合に、すなわち、親プロテアーゼにおいて、配列番号2の217および218に対応するアミノ酸を、負に荷電したアミノ酸アミノ酸D,E、または正に荷電したアミノ酸R、KおよびHのいずれかで置換することによって、より顕著となった。性能の増大はまた、配列番号2の位置217および218に対応する位置において、極性アミノ酸SおよびTで置換する場合に認められる。本発明者らは、配列番号2の位置217および218に対応する2つの位置で全体的な電荷変化がもたらされる場合に、洗浄性能の増大が得られることを見出した。それ故、位置217および218に同じ電荷、例えば、Y217E+N218Dなど、両方の位置に負の電荷を有する変異体は、親に比較して、配列番号2のプロテアーゼに対して、または前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数において改変を有しないプロテアーゼに対して、性能の増大を示した。配列番号2の位置217または218に対応する位置において、より正またはより負にプロテアーゼを荷電させると、より親水性のプロテアーゼ変異体が得られる。それ故、一実施形態によると、プロテアーゼ変異体は、配列番号2の位置217および218に対応する位置で、親に比較して、配列番号2のプロテアーゼに対して、または前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数において改変を有しないプロテアーゼに対して、より親水性である。
それ故、本発明の一態様は、配列番号2のY217D、Y217E、Y217R、Y217K、Y217H、Y217S、Y217T、Y218D、Y218E、Y218R、Y218K、Y218H、Y218SまたはY218Tに対応する置換のいずれかを含むサブチリシン変異体に関する。特定の態様において、変異体は、配列番号2のY217D、Y217E、Y217R、Y217K、Y217H、Y217S、Y217T、Y218D、Y218E、Y218R、Y218K、Y218H、Y218SまたはY218Tに対応する置換のいずれかを含み、配列番号2および/または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも70%などの少なくとも65%、例えば、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有する。
本発明の他の態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択されるサブチリシン変異体に関する。特定の態様においては、XおよびZは同じアミノ酸であり、一態様においては、XおよびZは同じで、かつD、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択される。さらなる態様においては、XおよびZはD、E、SまたはTであり、さらに一態様においては、XおよびZはK、HまたはRである。好ましい態様において、本発明は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択され、かつ配列番号2および/または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも70%などの少なくとも65%、例えば、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有するサブチリシン変異体に関する。一実施形態において、本発明による変異体は、配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列または配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドをコードする配列に対して、少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドである。一実施形態において、本発明による変異体は、配列番号1または3の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも65%の同一性、例えば、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチドである。
他の実施形態は、サブチリシン親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親サブチリシンに導入するステップであって、XおよびZが、K、H、R、D、E、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択されるステップと、この変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含む方法に関する。特定の態様は、サブチリシン親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親サブチリシンに導入するステップであって、XおよびZが、K、H、R、D、E、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択されるステップと、この変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含み、この変異体が、
a.配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して少なくとも60%の配列同一性を有するポリペプチド;
b.(i)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)そのcDNA配列、または(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補鎖と、低度緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
c.配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列またはそのcDNA配列に対して少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;および
d.プロテアーゼ活性を有する、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドの断片
からなる群から選択されるサブチリシン親プロテアーゼの変異体である方法に関する。
特定の実施形態は、サブチリシン親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親サブチリシンに導入するステップであって、XおよびZが、K、H、R、D、E、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択されるステップを含み、この変異体が、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも65%などの少なくとも60%、例えば、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%、または100%の配列同一性を有する親サブチリシンの変異体である方法に関する。一実施形態において、プロテアーゼ変異体は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むBPN’(配列番号2)変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択されるBPN’変異体である。他の実施形態において、本発明は、[Y217D+N218D]、[Y217E+N218E]、[Y217D+N218E]、[Y217E+N218D]、[Y217E+N218S]、[Y217S+N218E]、[Y217S+N218S]、[Y217D+N218S]、[Y217S+N218D]、[Y217E+N218T]、[Y217T+N218E]、[Y217T+N218T]、[Y217D+N218T]、[Y217T+N218D] [Y217K+N218K]、[Y217R+N218R]、[Y217K+N218R]、[Y217R+N218K]、[Y217R+N218H]、[Y217H+N218R]、[Y217H+N218H]、[Y217K+N218H]、[Y217H+N218K]からなる群から選択される置換のいずれかを含むBPN’変異体に関する。さらに他の実施形態において、本発明は、[Y217D+N218D]、[Y217E+N218E]、[Y217D+N218E]、[Y217E+N218D]、[Y217E+N218S]、[Y217S+N218E]、[Y217S+N218S]、[Y217D+N218S]、[Y217S+N218D] [Y217E+N218T]、[Y217T+N218E]、[Y217T+N218T]、[Y217D+N218T]、[Y217T+N218D] [Y217K+N218K]、[Y217R+N218R]、[Y217K+N218R]、[Y217R+N218K]、[Y217R+N218H]、[Y217H+N218R]、[Y217H+N218H]、[Y217K+N218H]、[Y217H+N218K]からなる群から選択される置換のいずれかを含むBPN’変異体であって、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも70%などの少なくとも65%、例えば、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有するBPN’変異体に関する。
他の特定の実施形態において、プロテアーゼ変異体は、配列番号2のL217XおよびN218Zに対応する置換を含むサビナーゼ(配列番号4)変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択されるサビナーゼ変異体である。他の実施形態において、本発明は、[L217D+N218D]、[L217E+N218E]、[L217D+N218E]、[L217E+N218D]、[L217E+N218S]、[L217S+N218E]、[L217S+N218S]、[L217D+N218S]、[L217S+N218D]、[L217E+N218T]、[L217T+N218E]、[L217T+N218T]、[L217D+N218T]、[L217T+N218D] [L217K+N218K]、[L217R+N218R]、[L217K+N218R]、[L217R+N218K]、[L217R+N218H]、[L217H+N218R]、[L217H+N218H]、[L217K+N218H]、[L217H+N218K]からなる群から選択される置換のいずれかを含むサビナーゼ変異体に関する。さらに他の実施形態において、本発明は、[L217D+N218D]、[L217E+N218E]、[L217D+N218E]、[L217E+N218D]、[L217E+N218S]、[L217S+N218E]、[L217S+N218S]、[L217D+N218S]、[L217S+N218D]、[L217E+N218T]、[L217T+N218E]、[L217T+N218T]、[L217D+N218T]、[L217T+N218D] [L217K+N218K]、[L217R+N218R]、[L217K+N218R]、[L217R+N218K]、[L217R+N218H]、[L217H+N218R]、[L217H+N218H]、[L217K+N218H]、[L217H+N218K]からなる群から選択される置換のいずれかを含むサビナーゼ変異体であって、配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも70%などの少なくとも65%、例えば、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有するサビナーゼ変異体に関する。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でKによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でKによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でKによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でRによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でRによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でKによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でRによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でRによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でHによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でRによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でRによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でHによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でHによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でKによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でKによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でHによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でHによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でHによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でDによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でDによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でEによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でDによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でDによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でEによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でEによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でEによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でEによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でSによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でSによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でEによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でDによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でSによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でSによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でDによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でSによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でSによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でEによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でTによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でTによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でEによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でDによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でTによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でTによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でDによる置換を含む。
一実施形態では、変異体は、配列番号2の位置217に対応する位置でTによる置換を含み、さらに配列番号2の位置218に対応する位置でTによる置換を含む。
一態様において、本発明の変異体における改変の総数は、1〜20個、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の改変など、1〜10個および1〜5個である。
一態様において、変異体は、位置217に対応する位置で改変を含むかまたはその改変からなる。他の態様において、位置217に対応する位置にあるアミノ酸は、Asp、Glu、Arg、Lys、Ser、ThrまたはHisで、好ましくはAspで置換されている。他の態様において、変異体は、配列番号2の成熟型ポリペプチドの置換Y217Dを含むかまたはその置換からなる。
一態様において、変異体は、位置218に対応する位置で改変を含むかまたはその改変からなる。他の態様において、位置218に対応する位置にあるアミノ酸は、Asp、Glu、Arg、Lys、Ser、ThrまたはHisで、好ましくはLysで置換されている。他の態様において、変異体は、配列番号2の成熟型ポリペプチドの置換N218Kを含むかまたはその置換からなる。
一態様において、変異体は、位置217に対応する位置での改変および位置218に対応する位置での改変であって、前記位置217および218がAsp、Glu、Arg、Lys、Ser、ThrまたはHisで置換されている改変を含むかまたはその改変からなる。他の態様において、変異体は、位置217に対応する位置での改変および位置218に対応する位置での改変であって、前記位置217および218が、Asp、Glu、Arg、Lys、Ser、ThrまたはHisで置換されており、かつ位置217および218での置換が同じアミノ酸によるものである改変を含むかまたはその改変からなる。それ故、一態様において、変異体は、置換Y217D+N218D、Y217E+N218E、Y217S+N218S、Y217T+N218T、Y217R+N218R、Y217H+N218HもしくはY217K+R217Kを含むかまたはその置換からなる。他の態様において、変異体は、Asp、Glu、Arg、Lys、Ser、ThrまたはHisによる、配列番号2の位置217に対応する位置での改変および位置218に対応する位置での改変であって、位置217および218での置換が同じアミノ酸ではなく、かつ位置217および218での置換が、これらの2つの位置での全体的な電荷変化をもたらす改変を含むかまたはその改変からなる。それ故、一態様において、変異体は、置換Y217D+N218E、Y217E+N218D、Y217D+N218S、Y217S+N218D、Y217E+N218S、Y217S+N218E、Y217D+N218T、Y217T+N218D、Y217E+N218T、Y217T+N218E、Y217R+N218K、Y217K+N218R、Y217R+N218H、Y217H+N218R、Y217H+N218KもしくはY217K+R217Hを含むかまたはその置換からなる。
それ故、本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、かつXおよびZが同じアミノ酸であるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸であり、かつXおよびZがDであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸であり、かつXおよびZがEであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸であり、かつXおよびZがSであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸であり、かつXおよびZがTであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸であり、かつXおよびZがRであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸であり、かつXおよびZがKであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸であり、かつXおよびZがHであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがDであり、ZがEであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがDであり、ZがSであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがDであり、ZがTであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがEであり、ZがDであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがEであり、ZがSであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがEであり、ZがTであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがTであり、ZがDであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがTであり、ZがEであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがTであり、ZがSであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがSであり、ZがDであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがSであり、ZがEであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがSであり、ZがTであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがKであり、ZがRであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがKであり、ZがHであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがRであり、ZがKであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがRであり、ZがHであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがHであり、ZがKであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XおよびZが同じアミノ酸ではなく、かつXがHであり、ZがRであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、かつXおよびZがD、E、SまたはTであるサブチリシン変異体に関する。
本発明の一態様は、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、かつXおよびZがR、KまたはHであるサブチリシン変異体に関する。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217DおよびN218Dを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217EおよびN218Eを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217SおよびN218Sを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217TおよびN218Tを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217DおよびN218Eを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217EおよびN218Dを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217DおよびN218Sを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217SおよびN218Dを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217SおよびN218Eを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217EおよびN218Sを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217DおよびN218Tを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217TおよびN218Dを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217EおよびN218Tを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217TおよびN218Eを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217KおよびN218Kを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217RおよびN218Rを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217HおよびN218Hを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217KおよびN218Rを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217KおよびN218Hを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217RおよびN218Kを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217RおよびN218Hを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217HおよびN218Rを含むかまたはそれらの置換からなる。
他の態様において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドの置換L217HおよびN218Kを含むかまたはそれらの置換からなる。
変異体は、1つまたは複数(例えば、いくつか)の他の位置で、1つまたは複数の追加の改変をさらに含んでもよい。
アミノ酸の変化は、軽微なものであってもよい。すなわち、タンパク質のフォールディングおよび/または活性に顕著な影響を及ぼさない、保存的なアミノ酸の置換または挿入;典型的には1〜30個のアミノ酸の小規模な欠失;アミノ末端メチオニン残基などアミノ末端またはカルボキシル末端の小規模な伸長;最大20〜25個の残基の小規模なリンカーペプチド;またはポリヒスチジントラクト、抗原性エピトープまたは結合ドメインなど、正味の電荷または他の機能を変化させることにより精製を容易にする小規模な伸長である。
保存的置換の例としては、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミンおよびアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシンおよびバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン)、ならびに小型アミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、スレオニンおよびメチオニン)の群内での置換がある。比活性を一般に変化させないアミノ酸置換は当技術分野で公知であり、例えば、H.Neurath and R.L.Hill,1979,In,The Proteins,Academic Press,New Yorkに記載されている。一般的な置換は、Ala/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Asn/Gln、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Glu/Gln、Leu/Ile、Leu/Val、Ala/GluおよびAsp/Glyである。
あるいは、アミノ酸の変化は、ポリペプチドの物理化学的性質を改変するような性質のものである。例えば、アミノ酸の変化は、ポリペプチドの熱安定性の向上、基質特異性の変更、至適pHの変化等をもたらすことがある。
例えば、変異体は、位置217および218に対応する位置で改変を含み、さらに、他の位置での改変が変異体の性能に影響を及ぼさない限り、他の位置での改変を含むことができる。ポリペプチド中の必須なアミノ酸は、部位特異的突然変異誘発またはアラニンスキャニング突然変異誘発(Cunningham and Wells,1989,Science 244:1081−1085)など、当技術分野で公知の手順により同定することができる。後者の手法では、単一アラニン突然変異を分子中のすべての残基に導入し、得られる突然変異分子についてプロテアーゼ活性をテストして、分子の活性に重要なアミノ酸残基を同定する。Hilton et al.,1996,J.Biol.Chem.271:4699−4708も参照されたい。酵素の活性部位または他の生物学的相互作用は、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異と組み合わせて、核磁気共嗚、結晶構造解析、電子回折または光親和性標識などの技術によって決定されるような、構造の物理的分析によっても決定することができる。例えば、de Vos et al.,1992,Science 255:306−312;Smith et al.,1992,J.Mol.Biol.224:899−904;Wlodaver et al.,1992,FEBS Lett.309:59−64を参照されたい。必須アミノ酸の同定は、関連するポリペプチドとのアライメントから推定することができる。BPN’(配列番号2)の場合、アミノ酸S221、H64およびD32を含む触媒三残基が、酵素のプロテアーゼ活性にとって必須である。
変異体は、200〜900個のアミノ酸、例えば、210〜800、220〜700、230〜600、240〜500、250〜400、255〜300、260〜290、265〜285、270〜280、または270、271、272、273、274、275、276、277、278、279もしくは280個のアミノ酸からなり得る。
一実施形態では、変異体は、親酵素に比較して、向上した触媒活性を有する。
一実施形態において、変異体は、親酵素に比較して、または前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数で改変を有しないプロテアーゼに比較して、または配列番号2のプロテアーゼに比較して、向上した洗浄性能を有する。洗浄性能は、本明細書中の「材料および方法」の実施例2に記載されるように測定される。
親プロテアーゼ
タンパク質基質中のアミド結合を切断する酵素は、プロテアーゼ、または(互換的に)ペプチダーゼとして分類される(Walsh,1979,Enzymatic Reaction Mechanisms.W.H.Freeman and Company,San Francisco,Chapter 3を参照のこと)。
セリンプロテアーゼ
セリンプロテアーゼは、ペプチド結合の加水分解を触媒し、かつ活性部位に必須のセリン残基がある酵素である(White,Handler and Smith,1973“Principles of Biochemistry,”Fifth Edition,McGraw−Hill Book Company,NY,pp.271−272)。
細菌セリンプロテアーゼの分子量は、20,000〜45,000ダルトンの範囲にある。それらは、ジイソプロピルフルオロリン酸により阻害される。それらは、単純な末端エステルを加水分解し、同様にセリンプロテアーゼである、真核生物のキモトリプシンに活性が類似している。サブグループを包含する、より狭義の用語であるアルカリ性プロテアーゼは、セリンプロテアーゼの一部にある、pH9.0〜11.0の高い至適pHを反映したものである(総説については、Priest(1977)Bacteriological Rev.41 711−753を参照のこと)。
サブチラーゼ
サブチラーゼと仮に呼ばれるセリンプロテアーゼのサブグループが、Siezen et al.,Protein Engng.4(1991)719−737およびSiezen et al.Protein Science 6(1997)501−523により提唱されている。それらは、サブチリシン様プロテアーゼと以前呼ばれたセリンプロテアーゼの170個を超えるアミノ酸配列の相同性分析により定義される。サブチリシンは、以前は、グラム陽性細菌または真菌類により産生されるセリンプロテアーゼとして定義されることが多かったが、現在は、Siezen et al.によれば、サブチラーゼのサブグループである。多種多様のサブチラーゼが同定されており、いくつかのサブチラーゼのアミノ酸配列が決定されている。そのようなサブチラーゼおよびそれらのアミノ酸配列のさらに詳細な説明については、Siezen et al.(1997)に言及されている。
サブチラーゼの一サブグループであるI−S1または「真の」サブチリシンは、サブチリシン168(BSS168)、サブチリシンBPN’、サブチリシンCarlsberg(ALCALASE(登録商標)、NOVOZYMES A/S)、およびサブチリシンDY(BSSDY)などの「古典的な」サブチリシンを含む。
サブチラーゼのさらなる亜群であるI−S2または高アルカリ性サブチリシンは、Siezen et al.(上記)により認められている。亜群I−S2プロテアーゼは、高度アルカリ性サブチリシンとして記載されており、サブチリシンPB92(BAALKP)(MAXACAL(登録商標)、Genencor International Inc.)、サブチリシン309(SAVINASE(登録商標)、NOVOZYMES A/S)、サブチリシン147(BLS147)(ESPERASE(登録商標)、NOVOZYMES A/S)およびアルカリ性エラスターゼYaB(BSEYAB)などの酵素を含む。BPN’は、B.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)由来のサブチリシンBPN’である。BPN’は、配列番号2のアミノ酸配列を有する。
サブチリシン
サブチリシンは、MEROPSデータベース(http://merops.sanger.ac.uk/cgi−bin/famsum?family=S8)により定義される、ファミリーS8、特にサブファミリーS8Aに由来するセリンプロテアーゼである。BPN’およびサビナーゼは、それぞれMEROPS番号S08.034およびS08.003を有する。
親サブチリシン
「親サブチリシン」という用語は、Siezen et al.(1991年および1997年)により定義されたサブチラーゼを述べている。さらなる詳細については、上記の「サブチラーゼ」の説明を参照されたい。親サブチリシンは、サブチラーゼの特徴を保持しながら、その後に修飾がなされている、天然供給源から単離されたサブチラーゼであってもよい。さらに、親サブチリシンは、J.E.Ness et al.,Nature Biotechnology,17,893−896(1999)により記載されるものなど、DNAシャフリング手法により調製されたサブチラーゼであってもよい。
あるいは、「親サブチリシン」という用語は、「野生型サブチラーゼ」と称することもできる。
参考のために、本明細書に記載する種々のサブチラーゼの頭字語の表を提供するが、さらなる頭字語については、Siezen et al.,Protein Engng.4(1991)719−737およびSiezen et al.Protein Science 6(1997)501−523を参照されたい。
Figure 2015509364
サブチラーゼの修飾
本明細書で使用する「修飾」という用語は、サブチラーゼの化学修飾、ならびにサブチラーゼをコードするDNAの遺伝子操作を含むように定義される。修飾は、アミノ酸側鎖の交換、目的のアミノ酸の中またはそこでの置換、欠失および/または挿入であり得る。
サブチリシン変異体
「変異体」という用語および「サブチリシン変異体」という用語は、上記に定義されるものである。
相同サブチラーゼ配列
2つのアミノ酸配列間の相同性は、本文脈においては、本発明の目的のために「同一性」というパラメータにより記載され、2つのアミノ酸配列間の同一性の程度は、上記に記載のようにNeedleman−Wunschアルゴリズムを用いて決定される。ルーチンからの出力は、アミノ酸アライメントに加えて、2つの配列間の「同一性割合」の算出である。
この説明に基づくと、当業者が、本発明に従って修飾され得る好適な相同サブチラーゼを同定することはルーチン作業となる。
実質的に相同な親サブチリシン変異体は、1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を有し得るものであり、本文脈においては、「1つまたは複数の」という用語は、「いくつかの」という用語と互換的に使用される。これらの変化は、軽微なものであることが好ましく、すなわち、タンパク質またはポリペプチドの三次元フォールディングまたは活性に顕著な影響を及ぼさない、上記に記載の保存的なアミノ酸置換および他の置換;典型的には1〜約30個のアミノ酸の小規模な欠失;アミノ末端メチオニン残基などアミノ末端またはカルボキシル末端の小規模な伸長、最大約20〜25個の残基の小規模なリンカーペプチド、あるいはポリヒスチジントラクトまたはプロテインAなど、精製を容易にする小規模な伸長である(Nilsson et al.,1985,EMBO J.4:1075;Nilsson et al.,1991,Methods Enzymol.198:3)。また、一般的には、Ford et al.,1991,Protein Expression and Purification 2:95−107を参照されたい。
好ましくは上記に記載する変化は軽微なものであるが、このような変化はまた、アミノ末端またはカルボキシル末端の伸長のような、最大300個以上のアミノ酸の大規模なポリペプチドの融合など、実質的なものであることもある。
親サブチリシンは、配列番号2もしくはその対立遺伝子変異体のアミノ酸配列;またはプロテアーゼ活性を有するその断片を含むこともまたはそれからなることもある。一態様において、親サブチリシンは、配列番号2のアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。
親サブチリシンは、(a)配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して少なくとも65%の配列同一性を有するポリペプチド;(b)(i)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドをコードする配列、または(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補鎖と、中度または高度緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;あるいは(c)配列番号1または3の成熟型ポリペプチドコード配列に対して少なくとも60%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドであってもよい。
一態様において、親は、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも70%などの少なくとも65%、例えば、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%、または100%の配列同一性を有し、プロテアーゼ活性を有する。一態様において、親のアミノ酸配列は、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8または9個のアミノ酸が異なっている。好ましい一態様において、親のアミノ酸配列は、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8または9個のアミノ酸が異なり、変異体は向上した特性を保持している。
他の態様において、親は、配列番号2または4のアミノ酸配列を含むかまたはそれからなる。他の態様において、親は、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドを含むかまたはそれからなる。他の態様において、親は、配列番号2のアミノ酸1〜275を含むかまたはそれからなる。さらに他の態様において、親は、配列番号4のアミノ酸1〜269を含むかまたはそれからなる。
他の態様において、親は、(i)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドをコードする配列、または(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補鎖と、極めて低度の緊縮条件、低度の緊縮条件、中度の緊縮条件、または高度の緊縮条件、または極めて高度の緊縮条件の下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされる(Sambrook et al.,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2d edition,Cold Spring Harbor,New York)。
配列番号1もしくは3のポリヌクレオチドまたはそのサブ配列、ならびに配列番号2もしくは4のポリペプチドまたはその断片を用いて、当技術分野で周知の方法により、異なる属または種の系統に由来する親をコードするDNAを同定およびクローニングするための核酸プローブを設計することができる。特に、このようなプローブは、標準的なサザンブロッティング法の後に、目的の細胞の中の対応する遺伝子を同定および単離するために、その細胞のゲノムDNAまたはcDNAとのハイブリダイゼーションに使用することができる。このようなプローブは、配列全体よりもかなり短くすることができるが、その長さは少なくとも15、例えば、少なくとも25、少なくとも35または少なくとも70ヌクレオチドにするべきである。好ましくは、核酸プローブは、少なくとも100ヌクレオチドの長さ、例えば、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも300ヌクレオチド、少なくとも400ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、少なくとも600ヌクレオチド、少なくとも700ヌクレオチド、少なくとも800ヌクレオチドまたは少なくとも900ヌクレオチドの長さである。DNAおよびRNAプローブの両方を用いることができる。プローブは、典型的には、対応する遺伝子を検出するために標識化される(例えば、32P、3H、35S、ビオチンまたはアビジンにより)。このようなプローブは本発明によって包含される。
このような他の系統から調製したゲノムDNAもしくはcDNAライブラリについて、上記に記載するプローブとハイブリダイズし、親をコードするDNAをスクリーニングすることができる。このような他の系統に由来するゲノムDNAまたは他のDNAは、アガロースもしくはポリアクリルアミドのゲル電気泳動、または他の分離技術によって分離することができる。これらのライブラリからのDNAまたは分離されたDNAは、ニトロセルロースもしくは他の好適なキャリア材料に移し固定化することができる。配列番号1もしくは3またはそのサブ配列とハイブリダイズするクローンまたはDNAを同定するために、このキャリア材料をサザンブロットに用いる。
本発明の目的のために、ハイブリダイゼーションとは、極めて低度から極めて高度の緊縮条件下で、(i)配列番号1もしくは3;(ii)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列;(iii)配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドをコードする配列;(iv)その完全長の相補鎖;または(v)そのサブ配列、に対応する標識化核酸プローブにポリペプチドがハイブリダイズすることを示す。核酸プローブがこれらの条件下でハイブリダイズする分子は、例えば、X線フィルムまたは当技術分野で公知の他のいずれかの検出手段を用いて検出することができる。
一態様において、核酸プローブは、配列番号1または3の成熟型ポリペプチドコード配列である。他の態様において、核酸プローブは、配列番号1または3の80〜1140ヌクレオチド長の断片、例えば、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000または1100ヌクレオチド長である。他の態様において、核酸プローブは、配列番号2もしくは4のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;その成熟型ポリペプチド;またはその断片である。他の態様において、核酸プローブは、配列番号1もしくは3、またはそれぞれ配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドをコードする配列である。
他の実施形態において、親は、配列1または3の成熟型ポリヌクレオチドコード配列に対して、少なくとも70%、例えば、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされる。
ポリペプチドは、一方のポリペプチドの領域が他方のポリペプチドの領域のN−末端またはC−末端で融合したハイブリッドポリペプチドであってもよい。
親は、他のポリペプチドが本発明のポリペプチドのN−末端またはC−末端で融合した融合ポリペプチドまたは切断可能な融合ポリペプチドであってもよい。融合ポリペプチドは、他のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを本発明のポリヌクレオチドに融合することにより生成される。融合ポリペプチドを生成するための手法は、当技術分野で公知であり、インフレームにあり、融合ポリペプチドの発現が同じプロモータおよびターミネータの制御下にあるように、ポリペプチドをコードするコード配列を連結するステップを含む。融合ポリペプチドはまた、融合ポリペプチドが翻訳後に形成されるインテインテクノロジーを用いて構築することもできる(Cooper et al.,1993,EMBO J.12:2575−2583;Dawson et al.,1994,Science 266:776−779)。
融合ポリペプチドは、さらに2つのポリペプチド間に切断部位を含むことができる。融合タンパク質が分泌されると、この部位が切断されて2つのポリペプチドが遊離する。切断部位の例としては、これらに限定されないが、Martin et al.,2003,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.3:568−576;Svetina et al.,2000,J.Biotechnol.76:245−251;Rasmussen−Wilson et al.,1997,Appl.Environ.Microbiol.63:3488−3493;Ward et al.,1995,Biotechnology 13:498−503;およびContreras et al.,1991,Biotechnology 9:378−381;Eaton et al.,1986,Biochemistry 25:505−512;Collins−Racie et al.,1995,Biotechnology 13:982−987;Carter et al.,1989,Proteins:Structure,Function,and Genetics 6:240−248;およびStevens,2003,Drug Discovery World 4:35−48に開示されている部位が挙げられる。
親は、いずれかの属の生物から得られ得る。本発明の目的のために、「〜から得られる」という用語は、本明細書において用いられるところ、所与のソースに関連して、ポリヌクレオチドによってコードされた親がソースによって、または、ソースからのポリヌクレオチドが挿入された株によって生成されることを意味することとする。一態様において、親は、細胞外に分泌される。
親は細菌性プロテアーゼであり得る。例えば、親は、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、もしくはストレプトマイセス属(Streptomyces)プロテアーゼなどのグラム陽性細菌性ポリペプチド、または、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)またはウレアプラズマ属(Ureaplasma)プロテアーゼなどのグラム陰性細菌性ポリペプチドであり得る。
一態様において、親は、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルスブレビス(Bacillus brevis)、バチルスシルクランス(Bacillus circulans)、バチルスクラウシイ(Bacillus clausii)、バチルスコアグランス(Bacillus coagulans)、バシラスフィルムス(Bacillus firmus)、バチルスラウツス(Bacillus lautus)、バチルスレンツス(Bacillus lentus)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルスメガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルスプミルス(Bacillus pumilus)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、古草菌(Bacillus subtilis)またはバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)α−アミラーゼである。
一態様において、親は、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)プロテアーゼ、例えば、配列番号2のプロテアーゼまたはその成熟型ポリペプチドである。
他の態様において、親は、バチルスレンツス(Bacillus lentus)プロテアーゼ、例えば、配列番号4のプロテアーゼまたはその成熟型ポリペプチドである。
これらの種の系統は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC:American Type Culture Collection)、ドイツ微生物細胞培養コレクション(DSMZ:Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)、オランダ微生物株保存センター(CBS:Centraalbureau Voor Schimmelcultures)、および、農業研究局特許培養物コレクション(Agricultural Research Service Patent Culture Collection)、北方リサーチセンター(NRRL:Northern Regional Research Center)などの多数の微生物保存機関において公共に容易に利用可能である。
親は、上記のプローブを用いて、自然(例えば、汚染物、コンポスト、水等)から単離された微生物、または、天然材料(例えば、汚染物、コンポスト、水等)から直接的に得られたDNAサンプルを含む他のソースから同定および得られ得る。微生物およびDNAを自然環境から直接的に単離する技術は技術分野において周知である。次いで、親をコードするポリヌクレオチドは、他の微生物または混合DNAサンプルのゲノムDNAもしくはcDNAライブラリを同じようにスクリーニングすることによりもたらされ得る。一旦、親をコードするポリヌクレオチドがプローブで検出されたら、ポリヌクレオチドは、当業者に公知の技術(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)を利用することにより単離またはクローン化され得る。
変異体の調製
本発明はまた、親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親プロテアーゼに導入するステップであって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択されるステップと、この変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含む方法に関する。本発明はさらに、親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親プロテアーゼに導入するステップであって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、かつXがD、E、S、Tから選択される場合、ZもまたD、E、S、Tから選択され、XがR、K、Hから選択される場合、ZもまたR、K、Hから選択されるステップと、この変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含む方法に関する。それ故、好ましい態様において、本発明は、親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親プロテアーゼに導入するステップであって、XおよびZが、D、E、S、TまたはR、K、Hからなる群から選択されるステップと、この変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含む方法に関する。本発明はさらに、サブチリシン親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親サブチリシンに導入するステップであって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択されるステップと、この変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含み、親サブチリシンプロテアーゼが、
a.配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して少なくとも60%の配列同一性を有するポリペプチド;
b.(i)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)そのcDNA配列、または(iii)(i)または(ii)の完全長相補鎖と、低度緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
c.配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列またはそのcDNA配列に対して少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;および
d.プロテアーゼ活性を有する、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドの断片
からなる群から選択される方法に関する。
変異体は、例えば部位特異的突然変異誘発、合成遺伝子構築、半合成遺伝子構築、無作為突然変異誘発、シャフリング等の当技術分野で公知のいずれかの突然変異誘発手順を用いて調製することができる。
部位特異的突然変異誘発は、親をコードするポリヌクレオチドにおける1つまたは複数の規定の部位で1つまたは複数(例えば、いくつか)の突然変異を導入する技術である。
部位特異的突然変異誘発は、所望の突然変異を含有するオリゴヌクレオチドプライマーが使用されるPCRによってインビトロで達成されることが可能である。部位特異的突然変異誘発はまた、親をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミドにおける部位が制限酵素により切断され、および、その後、ポリヌクレオチドに突然変異を含有するオリゴヌクレオチドが連結されるカセット式突然変異誘発によってインビトロで行われることが可能である。通常、プラスミドおよびオリゴヌクレオチドを消化する制限酵素は同一であり、プラスミドの付着末端と挿入断片とを互いに連結させる。例えば、Scherer and Davis,1979,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:4949−4955;および、Barton et al.,1990,Nucleic Acids Res.18:7349−4966を参照のこと。
部位特異的突然変異誘発はまた、技術分野において公知である方法によってインビボで達成可能である。例えば、米国特許出願公開第2004/0171154号明細書;Storici et al.,2001,Nature Biotechnol.19:773−776;Kren et al.,1998,Nat.Med.4:285−290;および、Calissano and Macino,1996,Fungal Genet.Newslett.43:15−16を参照のこと。
いずれかの部位特異的突然変異誘発法が本発明において用いられることが可能である。変異体の調製に用いられることが可能である多くの市販のキットが入手可能である。
合成遺伝子構築には、対象のポリペプチドをコードするための設計されたポリヌクレオチド分子のインビトロ合成が伴う。遺伝子合成は、Tian et al.(2004,Nature 432:1050−1054)により記載されている多重マイクロチップ系テクノロジー、ならびに、オリゴヌクレオチドが合成されると共に光による制御が可能なマイクロ流体チップにアセンブルされる同様のテクノロジーなどの多数の技術を利用して行うことが可能である。
単一もしくは複数のアミノ酸置換、欠失、および/または挿入は、Reidhaar−Olson and Sauer,1988,Science 241:53−57;Bowie and Sauer,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2152−2156;国際公開第95/17413号パンフレット;または、国際公開第95/22625号パンフレットにより開示されているものなどの公知の突然変異誘発方法、組換え法、および/または、シャッフリング法、これに続く関連するスクリーニング法を用いて行い、テストすることが可能である。用いられることが可能である他の方法としては、エラープローンPCR、ファージディスプレイ(例えば、Lowman et al.,1991,Biochemistry 30:10832−10837;米国特許第5,223,409号明細書;国際公開第92/06204号パンフレット)、および、領域特異的突然変異誘発(Derbyshire et al.,1986,Gene 46:145;Ner et al.,1988,DNA 7:127)が挙げられる。
突然変異誘発/シャッフリング法は、宿主細胞によって発現されたクローン化突然変異誘発ポリペプチドの活性を検出するために、高スループット自動スクリーニング法と組み合わせることが可能である(Ness et al.,1999,Nature Biotechnology 17:893−896)。活性ポリペプチドをコードする突然変異誘発DNA分子は、宿主細胞から回収可能であり、技術分野における標準的な方法を用いて直ぐに配列決定されることが可能である。これらの方法では、ポリペプチドにおける個別のアミノ酸残基の重要性を直ぐに判定することが可能である。
半合成遺伝子構築は、合成遺伝子構築および/または部位特異的突然変異誘発および/またはランダム突然変異誘発および/またはシャッフリングの態様を組み合わせることにより達成される。半合成構築は、PCR技術と組み合わされる、合成されたポリヌクレオチド断片を利用するプロセスに代表される。それ故、遺伝子の定義された領域が新たに合成され得、一方で、他の領域が部位特異的突然変異誘発性プライマーを用いて増幅され得、一方で、さらに他の領域がエラープローンPCRまたは非エラープローンPCR増幅に供され得る。次いで、ポリヌクレオチドサブ配列がシャッフルされ得る。
ポリヌクレオチド
本発明はまた、本発明の変異体をコードする単離されたポリヌクレオチドに関する。
核酸構築物
本発明はまた、制御配列に適合する条件下で好適な宿主細胞中にコード配列を発現させる1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした本発明の変異体をコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物に関する。
ポリヌクレオチドは、多様な方法で処置されて変異体の発現がもたらされ得る。ベクターへ挿入される前のポリヌクレオチドの処置が、発現ベクターに応じて、望ましいか、または、必要であり得る。組換えDNA法を利用するポリヌクレオチドを修飾するための技術は技術分野において周知である。
制御配列は、ポリヌクレオチドの発現のための宿主細胞によって認識されるプロモータ、ポリヌクレオチドであり得る。プロモータ配列は、変異体の発現を媒介する転写制御配列を含有する。プロモータは、ミュータント、切断およびハイブリッドプロモータを含む宿主細胞において転写活性を示すいずれかのポリヌクレオチドであり得、ならびに、宿主細胞に対して相同性または非相同性である細胞外または細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られ得る。
細菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写をもたらす好適なプロモータの例は、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)ペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)マルトジェニックアミラーゼ遺伝子(amyM)、古草菌(Bacillus subtilis)レバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、古草菌(Bacillus subtilis)xylAおよびxylB遺伝子、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)cryIIIA遺伝子(Agaisse and Lereclus,1994,Molecular Microbiology 13:97−107)、大腸菌(E.coli)lacオペロン、大腸菌(E.coli)trcプロモータ(Egon et al.,1988,Gene 69:301−315)、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)および原核β−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroff et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:3727−3731)、ならびにtacプロモータ(DeBoer et al.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21−25)から得られるプロモータである。さらなるプロモータが、”Useful proteins from recombinant bacteria”,in Gilbert et al.,1980,Scientific American 242:74−94;および上記のSambrook et al.,1989に記載されている。タンデムプロモータの例は国際公開第99/43835号パンフレットに開示されている。
制御配列はまた、宿主細胞によって認識されて転写を終結させる転写ターミネータ配列であり得る。ターミネータ配列は、変異体をコードするポリヌクレオチドの3’−末端に作動可能にリンクする。宿主細胞において機能するいずれかのターミネータが用いられ得る。
細菌宿主細胞の好ましいターミネータは、バチルスクラウシイ(Bacillus clausii)アルカリ性プロテアーゼ(aprH)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ(amyL)および大腸菌(Escherichia coli)リボソームRNA(rrnB)に対する遺伝子から得られる。
制御配列はまた、プロモータの下流および遺伝子のコード配列の上流にある、遺伝子の発現を増大させるmRNAスタビライザー領域であってもよい。
好適なmRNAスタビライザー領域の例は、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)cryIIIA遺伝子(国際公開第94/25612号パンフレット)および枯草菌(Bacillus subtilis)SP82遺伝子(Hue et al.,1995,Journal of Bacteriology 177:3465−3471)から得られる。
制御配列はまた、変異体のN−末端にリンクしたシグナルペプチドをコードし、および、変異体を細胞の分泌経路に送るシグナルペプチドコード領域であり得る。ポリヌクレオチドのコード配列の5’−末端は、変異体をコードするコード配列のセグメントと共に、翻訳読み枠に元々リンクしたシグナルペプチドコード配列を本質的に含有し得る。または、コード配列の5’−末端は、コード配列に対して外来性のシグナルペプチドコード配列を含有し得る。コード配列がシグナルペプチドコード配列を元々含有していない場合には、外来性のシグナルペプチドコード配列が必要とされる場合がある。または、外来性のシグナルペプチドコード配列は単に、変異体の分泌を増強するために天然シグナルペプチドコード配列を置き換えてもよい。しかしながら、発現変異体を宿主細胞の分泌経路に送るいずれかのシグナルペプチドコード配列がもちいられてもよい。
細菌宿主細胞の効果的なシグナルペプチドコード配列は、バチルス属(Bacillus)NCIB11837マルトジェニックアミラーゼ、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)サブチリシン、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)β−ラクタマーゼ、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)α−アミラーゼ、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)および古草菌(Bacillus subtilis)prsAの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。さらなるシグナルペプチドが、Simonen and Palva,1993,Microbiological Reviews 57:109−137に記載されている。
制御配列はまた、変異体のN−末端でプロペプチド位置をコードするプロペプチドコード配列であり得る。得られたポリペプチドは、酵素原またはプロポリペプチド(または、いくつかの場合においてチモーゲン)として公知である。プロポリペプチドは、一般に非活性であり、プロポリペプチドからのプロペプチドの触媒または自己触媒切断によって活性ポリペプチドに転換されることが可能である。プロペプチドコード配列は、古草菌(Bacillus subtilis)アルカリ性タンパク分解酵素(aprE)、古草菌(Bacillus subtilis)中性タンパク分解酵素(nprT)、ミセリオフトラテルモフィラ(Myceliophthora thermophila)ラッカーゼ(国際公開第95/33836号パンフレット)、リゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼおよびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子の遺伝子から得られ得る。
シグナルペプチドおよびプロペプチド配列の両方が存在する場合、プロペプチド配列は変異体のN−末端に隣接して位置されており、また、シグナルペプチド配列は、プロペプチド領域のN−末端に隣接して位置されている。
宿主細胞の増殖に対した変異体の発現を調節する調節配列を付加することが望ましい場合もあり得る。調節系の例は、調節化合物の存在を含む化学的または物理的刺激に応じて、遺伝子の発現をオンオフさせるものである。原核系における調節系としては、lac、tac、およびtrpオペレータ系が挙げられる。
発現ベクター
本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む組換え発現ベクターに関する。種々のヌクレオチドおよび制御配列が一緒になって、このような部位で変異体をコードするポリヌクレオチドの挿入または置換を可能とするために1つまたは複数の好都合な制限部位を含み得る組換え発現ベクターが生成される。または、ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含む核酸構築物を発現に適切なベクターに挿入することにより発現され得る。発現ベクターの形成において、コード配列は、コード配列が、発現に適切な制御配列と作動可能にリンクするようベクター中に位置されている。
組換え発現ベクターは、組換えDNA法に簡便に供されることが可能であり、ポリヌクレオチドの発現をもたらすことが可能であるいずれかのベクター(例えば、プラスミドまたはウイルス)であり得る。ベクターの選択は、典型的には、ベクターが導入される宿主細胞に対するベクターの親和性に応じることとなる。ベクターは、直鎖または閉鎖された環状プラスミドであり得る。
ベクターは、例えばプラスミド、染色体外要素、微小染色体または人工染色体といった、自己複製ベクター(すなわち、染色体外のエンティティとして存在し、その複製が染色体複製とは無関係なベクター)であり得る。ベクターは、自己複製を確実とするための何らかの手段を含有し得る。または、ベクターは、宿主細胞に導入された際に、ゲノム中に統合され、および、中に統合された染色体と一緒に複製されるものであり得る。しかも、単一のベクターもしくはプラスミド、または、一緒になって、宿主細胞のゲノムに導入される全DNAを含有する2つ以上のベクターもしくはプラスミド、または、トランスポゾンが用いられてもよい。
ベクターは、形質転換、形質移入、形質導入等された細胞の選択を容易とする1つまたは複数の選択マーカーを含有することが好ましい。選択マーカーは、その生成物が、殺生剤またはウイルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求体に対する原栄養性等をもたらす遺伝子である。
細菌性選択マーカーの例は、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)もしくは古草菌(Bacillus subtilis)dal遺伝子であるか、またはアンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、ネオマイシン、スペクチノマイシンまたはテトラサイクリンの耐性などの抗生物質耐性を付与するマーカーである。
ベクターは、宿主細胞のゲノムへのベクターの統合、または、ゲノムとは無関係の細胞中のベクターの自律複製を許容する要素を含有することが好ましい。
宿主細胞ゲノムへの統合に関して、ベクターは、変異体をコードするポリヌクレオチドの配列、または、相同的もしくは非相同的組換えによるゲノムへの統合に係るベクターのいずれかの他の要素に依存し得る。または、ベクターは、染色体における正確な位置での宿主細胞のゲノムへの相同的組換えによる統合をもたらす追加のポリヌクレオチドを含有していてもよい。正確な位置で統合される可能性を高めるために、統合要素は、相同的組換えの確率を高めるために対応する標的配列に対して高度の配列同一性を有する、100〜10,000塩基対、400〜10,000塩基対および800〜10,000塩基対などの十分な数の核酸を含有しているべきである。統合要素は、宿主細胞のゲノム中の標的配列と相同的であるいずれかの配列であり得る。さらに、統合要素は、非コーディングまたはコーディングポリヌクレオチドであり得る。他方で、ベクターは、非相同的組換えにより宿主細胞のゲノムに統合され得る。
自律複製に関して、ベクターは、対象の宿主細胞におけるベクターの自律的な複製を可能とする複製起点をさらに含んでいてもよい。複製起点は、細胞において機能する自律複製を媒介するいずれかのプラスミドレプリケータであり得る。「複製起点」または「プラスミドレプリケータ」という用語は、インビボでのプラスミドまたはベクターの複製を可能とするポリヌクレオチドを意味する。
細菌性複製起点の例は、大腸菌(E.coli)における複製を許容するプラスミドpBR322、pUC19、pACYC177およびpACYC184の複製起点、ならびに、バチルス属(Bacillus)における複製を許容するpUB110、pE194、pTA1060およびpAMβ1の複製起点である。本発明のポリヌクレオチドの2つ以上のコピーが宿主細胞に挿入されて、変異体の生成が高められてもよい。ポリヌクレオチドのコピーの数は、配列の少なくとも1つの追加のコピーを宿主細胞ゲノムに統合することにより、または、増幅可能な選択マーカー遺伝子をポリヌクレオチドに含めることにより増加させることが可能であり、ここで、選択マーカー遺伝子の増幅されたコピー、従って、ポリヌクレオチドの追加のコピーを含有する細胞は、適切な選択可能な薬剤中で細胞を培養することにより選択可能である。
上記の要素を連結して本発明の組換え発現ベクターを構築するために用いられる手法は、当業者に周知である(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)。
宿主細胞
本発明はまた、本発明の変異体の生成をもたらす1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした本発明の変異体をコーディングするポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞に関する。ポリヌクレオチドを含む構築物もしくはベクターは、構築物もしくはベクターが染色体性組み込み体として、もしくは、既述の自己複製余剰−染色体性ベクターとして維持されるよう宿主細胞に導入される。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異により親細胞と同等ではない親細胞のいずれかの子孫を包含する。宿主細胞の選択は、変異体をコードする遺伝子およびそのソースに大きく依存することとなる。
宿主細胞は、例えば、原核生物または真核生物といった、変異体の組換え生成において有用ないずれかの細胞であり得る。
原核宿主細胞は、グラム陽性またはグラム陰性バクテリアのいずれかであり得る。グラム陽性バクテリアとしては、これらに限定されないが、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)およびストレプトマイセス属(Streptomyces)が挙げられる。グラム陰性バクテリアとしては、これらに限定されないが、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)およびウレアプラズマ属(Ureaplasma)が挙げられる。
細菌宿主細胞は、特にこれらに限定されないが、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルスブレビス(Bacillus brevis)、バチルスシルクランス(Bacillus circulans)、バチルスクラウシイ(Bacillus clausii)、バチルスコアグランス(Bacillus coagulans)、バシラスフィルムス(Bacillus firmus)、バチルスラウツス(Bacillus lautus)、バチルスレンツス(Bacillus lentus)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルスメガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルスプミルス(Bacillus pumilus)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、古草菌(Bacillus subtilis)、およびバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)細胞を含むいずれかのバチルス属(Bacillus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトコッカスエクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカスウベリス(Streptococcus uberis)、およびストレプトコッカスズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)細胞のいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞を含むいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトマイセスアウロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセスアベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセスグリセウス(Streptomyces griseus)、およびストレプトマイセスリビダンス(Streptomyces lividans)細胞を含むいずれかのストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞であり得る。
バチルス属(Bacillus)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換(例えば、Chang and Cohen,1979,Mol.Gen.Genet.168:111−115を参照のこと)、コンピテント細胞形質転換(例えば、Young and Spizizen,1961,J.Bacteriol.81:823−829、またはDubnau and Davidoff−Abelson,1971,J.Mol.Biol.56:209−221を参照のこと)、電気穿孔法(例えば、Shigekawa and Dower,1988,Biotechniques 6:742−751を参照のこと)、または、接合(例えば、Koehler and Thorne,1987,J.Bacteriol.169:5271−5278を参照のこと)により行われ得る。大腸菌(E.coli)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換により(例えば、Hanahan,1983,J.Mol.Biol.166:557−580を参照のこと)または電気穿孔法により(例えば、Dower et al.,1988,Nucleic Acids Res.16:6127−6145を参照のこと)行われ得る。ストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換、電気穿孔法(例えば、Gong et al.,2004,Folia Microbiol.(Praha)49:399−405を参照のこと)、接合(例えば、Mazodier et al.,1989,J.Bacteriol.171:3583−3585を参照のこと)、または、形質導入により(例えば、Burke et al.,2001,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:6289−6294を参照のこと)行われ得る。シュードモナス属(Pseudomonas)細胞へのDNAの導入は、電気穿孔法(例えば、Choi et al.,2006,J.Microbiol.Methods 64:391−397を参照のこと)、または、接合(例えば、Pinedo and Smets,2005,Appl.Environ.Microbiol.71:51−57を参照のこと)により行われ得る。ストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞へのDNAの導入は、天然コンピテンス(例えば、Perry and Kuramitsu,1981,Infect.Immun.32:1295−1297を参照のこと)、プロトプラスト形質転換(例えば、Catt and Jollick,1991,Microbios 68:189−207を参照のこと)、電気穿孔法(例えば、Buckley et al.,1999,Appl.Environ.Microbiol.65:3800−3804を参照のこと)、または、接合(例えば、Clewell,1981,Microbiol.Rev.45:409−436を参照のこと)により行われ得る。しかしながら、DNAを宿主細胞に導入するための技術分野において公知である方法のいずれかを用いることが可能である。
生成方法
本発明はまた:(a)本発明の宿主細胞を変異体の発現に好適な条件下で培養するステップ;および、(b)変異体を回収するステップを含む変異体を生成する方法に関する。
宿主細胞は、技術分野において公知である方法を用いて変異体の生成に好適な栄養培地中で培養される。例えば、細胞は、好適な培地中ならびに変異体の発現および/または単離が許容される条件下で行われる、振盪フラスコ培養により、または、実験用もしくは産業用発酵槽における小規模もしくは大規模発酵(連続式、バッチ式、フェドバッチ式または固体状発酵を含む)により培養され得る。培養は、炭素および窒素源および無機塩を含む好適な栄養培地において、技術分野において公知である手法を用いて行われる。好適な媒体は、商業的な供給者から入手可能であるか、または、公開された組成に従って調製され得る(例えば、American Type Culture Collectionのカタログ)。変異体が栄養培地に分泌される場合、変異体は培地から直接回収可能である。変異体が分泌されない場合、細胞ライセートから回収可能である。
変異体は、プロテアーゼ活性を有する変異体に特異的な技術分野において公知である方法を用いて検出され得る。これらの検出方法は、特定の抗体の使用、酵素産生物の形成、または、酵素基質の消失を含むが、これらに限定されない。例えば、酵素アッセイを用いて変異体の活性を判定してもよい。
変異体は技術分野において公知である方法をもちいて回収され得る。例えば、変異体は、特にこれらに限定されないが、収集、遠心分離、ろ過、抽出、噴霧乾燥、蒸発または沈殿を含む従来の手法により栄養培地から回収され得る。
変異体は、実質的に純粋な変異体を得るために、特にこれらに限定されないが、クロマトグラフィ(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシングおよびサイズ排除)、電気泳動的手法(例えば、分取等電点電気泳動)、較差溶解度(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE、または、抽出(例えば、Protein Purification,Janson and Ryden,editors,VCH Publishers,New York,1989を参照のこと)を含む技術分野において公知である多様な手法によって精製され得る。
代替的な態様においては、変異体は回収されず、変異体を発現する本発明の宿主細胞が変異体のソースとして用いられ得る。
組成物
特定の一態様において、本発明による変異体は、親酵素に比較して、または前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記特定の位置の1つまたは複数で改変を有しないプロテアーゼに比較して、または配列番号2のプロテアーゼに比較して、向上した洗浄性能を有し、ここで、洗浄性能は、本明細書中の「材料および方法」に記載されるAMSAでの測定である。
それ故、好ましい実施形態において、組成物は洗剤組成物であり、本発明の一態様は、ランドリーまたは硬質面クリーニングなどのクリーニングプロセスにおける、本発明による変異体を含む洗剤組成物の使用に関する。
追加の成分の選択は、当業者の範囲内であり、以下に示す例示的な非限定成分を含む、従来の成分が含まれる。成分の選択には、布地のケアのために、クリーニングされる布地のタイプ、汚染のタイプおよび/または程度、クリーニングが行われる温度、ならびに洗剤製品の配合の検討が含まれ得る。下記の成分は特定の機能に従って一般的な見出しにより分類されるが、当業者により認識されるように、これは、成分が追加の機能を含み得るので、限定するものとして解釈されるべきではない。
本発明の酵素
本発明の一実施形態において、本発明の変異体は、洗浄液1リットル当たり0.001〜100mgのタンパク質、例えば、0.01〜100mgのタンパク質、好ましくは0.005〜50mgのタンパク質、より好ましくは0.01〜25mgのタンパク質、さらにより好ましくは0.05〜10mgのタンパク質、最も好ましくは0.05〜5mgのタンパク質、およびさらに最も好ましくは0.01〜1mgのタンパク質に相当する量で洗剤組成物に加えることができる。
本発明の洗剤組成物の酵素は、従来の安定化剤、例えば、プロピレングリコールまたはグリセロールなどのポリオール、糖または糖アルコール、乳酸、ホウ酸、またはホウ酸誘導体、例えば芳香族ホウ酸エステル、または4−ホルミルフェニルボロン酸などのフェニルボロン酸誘導体を用いて安定化することができ、また、この組成物は、例えば、国際公開第92/19709号パンフレットおよび国際公開第92/19708号パンフレットに記載されるように配合することができ、あるいは、本発明による変異体は、国際公開第2005/105826号パンフレットおよび国際公開第2009/118375号パンフレットに記載されるものなど、ペプチドアルデヒドまたはケトンを用いて安定化することができる。
本発明の変異体はまた、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第97/07202号パンフレットに開示される洗剤配合物に組み込むことができる。
界面活性剤
洗剤組成物は、1つまたは複数の界面活性剤を含むことができ、それは、アニオン性および/またはカチオン性および/または非イオン性および/または半極性および/または両性イオン性、あるいはそれらの混合物であってもよい。特定の実施形態において、洗剤組成物は、1つまたは複数の非イオン性界面活性剤および1つまたは複数のアニオン性界面活性剤の混合物を含む。界面活性剤は、典型的には、約0.1重量%〜60重量%、例えば、約1重量%〜約40重量%または約3重量%〜約20重量%または約3重量%〜約10重量%のレベルで存在する。界面活性剤は、所望のクリーニング用途に基づいて選択され、当技術分野で公知の従来のいずれの界面活性剤も含む。洗剤で使用される、当技術分野で公知のいずれの界面活性剤も利用することができる。
中に含まれる場合、洗剤は、通常、アニオン性界面活性剤を約1重量%〜約40重量%、例えば、約5重量%〜約15重量%または約20重量%〜約25重量%を含む約5重量%〜約30重量%含有することになる。アニオン性界面活性剤の非限定例としては、スルフェートおよびスルホネート、特に、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、LASの異性体、分枝アルキルベンゼンスルホネート(BABS)、フェニルアルカンスルホネート、アルファ−オレフィンスルホネート(AOS)、オレフィンスルホネート、アルケンスルホネート、アルカン−2,3−ジイルビス(スルフェート)、ヒドロキシアルカンスルホネートおよびジスルホネート、アルキルスルフェート(AS)、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、脂肪アルコールスルフェート(FAS)、第一級アルコールスルフェート(PAS)、アルコールエーテルスルフェート(AESまたはAEOSまたはFES、アルコールエトキシスルフェートまたは脂肪アルコールエーテルスルフェートとしても知られる)、第二級アルカンスルホネート(SAS)、パラフィンスルホネート(PS)、エステルスルホネート、スルホン化脂肪酸グリセロールエステル、メチルエステルスルホネート(MES)を含むアルファ−スルホ脂肪酸メチルエステル(アルファ−SFMeまたはSES)、アルキルまたはアルケニルコハク酸、ドデセニル/テトラデセニルコハク酸(DTSA)、アミノ酸の脂肪酸誘導体、スルホ−コハク酸のジエステルおよびモノエステル、または石鹸、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
中に含まれる場合、洗剤は、通常、カチオン性界面活性剤を約1重量%〜約40重量%含有することになる。カチオン性界面活性剤の非限定例としては、アルキルジメチルエタノールアミンクオート(alklydimethylehanolamine quat)(ADMEAQ)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、ジメチルジステアリルアンモニウムクロリド(DSDMAC)およびアルキルベンジルジメチルアンモニウム、ならびにそれらの組合せ、アルキル第四級アンモニウム化合物、アルコキシル化第四級アンモニウム(AQA)が挙げられる。
中に含まれる場合、洗剤は、通常、非イオン性界面活性剤を約0.2重量%〜約40重量%、例えば、約0.5重量%〜約30重量%、特に約1重量%〜約20重量%、約3重量%〜約10重量%、例えば約3重量%〜約5重量%、または約8重量%〜約12重量%含有することになる。非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルコールエトキシレート(AEまたはAEO)、アルコールプロポキシレート、プロポキシ化脂肪アルコール(PFA)、アルコキシ化脂肪酸アルキルエステル、例えばエトキシ化および/またはプロポキシ化脂肪酸アルキルエステル、アルキルフェノールエトキシレート(APE)、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)、アルキルポリグリコシド(APG)、アルコキシ化アミン、脂肪酸モノエタノールアミド(FAM)、脂肪酸ジエタノールアミド(FADA)、エトキシ化脂肪酸モノエタノールアミド(EFAM)、プロポキシ化脂肪酸モノエタノールアミド(PFAM)、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、またはグルコサミンのN−アシルN−アルキル誘導体(グルカミド、GA、または脂肪酸グルカミド、FAGA)、および商標名SPANおよびTWEENで市販される製品、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
中に含まれる場合、洗剤は、通常、半極性界面活性剤を約1重量%〜約40重量%含有することになる。半極性界面活性剤の非限定的な例としては、アミンオキシド(AO)、例えば、アルキルジメチルアミンオキシド、N−(ココアルキル)−N,N−ジメチルアミンオキシドおよびN−(獣脂−アルキル)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミドおよびエトキシ化脂肪酸アルカノールアミド、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
中に含まれる場合、洗剤は、通常、両性イオン性界面活性剤を約1重量%〜約40重量%含有することになる。両性イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベタイン、アルキルジメチルベタイン、およびスルホベタイン、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
ヒドロトロープ
ヒドロトロープは、疎水性化合物を水溶液に(または反対に、極性物質を非極性環境中に)可溶化する化合物である。典型的には、ヒドロトロープは、親水性および疎水性の両方の特性を有する(界面活性剤で知られるようないわゆる両親媒性);しかしながら、ヒドロトロープの分子構造は、一般に、自発的な自己凝集を促進しない(例えば、Hodgdon and Kaler(2007),Current Opinion in Colloid & Interface Science 12:121−128による総説を参照のこと)。ヒドロトロープは、ミセル相、ラメラ相または他の十分明確な中間相を形成する界面活性剤および脂質に見られるような、自己凝集を生じる臨界濃度を示さない。その代わり、多くのヒドロトロープは、凝集のサイズが濃度の増加につれて増大する連続型の凝集プロセスを示す。しかしながら、多くのヒドロトロープは、水、油、界面活性剤およびポリマーの混合物を含む、極性および非極性の物質を含有する系の相挙動、安定性およびコロイド特性を変化させる。ヒドロトロープは、医薬品、パーソナルケア、食品から技術用途にわたる産業に従来用いられている。洗剤組成物中にヒドロトロープを使用することにより、例えば、(水を除去することにより、液体洗剤をコンパクト化するプロセスにおいてのように)相分離または高粘性などの望ましくない現象を引き起こすことなく、界面活性剤がより濃縮された配合物が可能になる。
洗剤は、ヒドロトロープを0〜5重量%、例えば、約0.5〜約5重量%または約3重量%〜約5重量%含有することができる。洗剤で使用される当技術分野で公知のいずれのヒドロトロープも利用することができる。ヒドロトロープの非限定的な例としては、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム(STS)、キシレンスルホン酸ナトリウム(SXS)、クメンスルホン酸ナトリウム(SCS)、シメンスルホン酸ナトリウム、アミンオキシド、アルコールおよびポリグリコールエーテル、ヒドロキシナフトエ酸ナトリウム、ヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム、エチルヘキシル硫酸ナトリウム、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
ビルダーおよび共ビルダー
洗剤組成物は、洗剤ビルダーもしくは共ビルダーまたはそれらの混合物を0〜65重量%、例えば、約5重量%〜約50重量%含有することができる。皿洗浄洗剤では、ビルダーのレベルは、典型的には40〜65%、特に50〜65%である。ビルダーおよび/または共ビルダーは、特に、CaおよびMgと水溶性錯体を形成するキレート剤であってもよい。ランドリー洗剤で使用される当技術分野で公知のいずれのビルダーおよび/または共ビルダーも利用することができる。ビルダーの非限定例としては、ゼオライト、ジホスフェート(ピロホスフェート)、三リン酸ナトリウム(STPまたはSTPP)などのトリホスフェート、炭酸ナトリウムなどのカーボネート、メタケイ酸ナトリウムなどの可溶性シリケート、層状シリケート(例えば、Hoechst製のSKS−6)、2−アミノエタン−1−オール(MEA)などのエタノールアミン、イミノジエタノール(DEA)および2,2’,2”−ニトリロトリエタノール(TEA)、およびカルボキシメチルイヌリン(CMI)、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
洗剤組成物はまた、洗剤共ビルダーまたはそれらの混合物を0〜65重量%、例えば、約5重量%〜約40重量%含有することができる。洗剤組成物は、共ビルダーを単独で、またはビルダー、例えばゼオライトビルダーと組み合わせて含むことができる。共ビルダーの非限定例としては、ポリアクリレートのホモポリマーまたはそのコポリマー、例えば、ポリ(アクリル酸)(PAA)またはコポリ(アクリル酸/マレイン酸)(PAA/PMA)が挙げられる。さらに非限定例としては、シトレート、キレート剤、例えば、アミノカルボキシレート、アミノポリカルボキシレートおよびホスホネート、ならびにアルキル−またはアルケニルコハク酸が挙げられる。さらなる特定の例としては、2,2’,2”−ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミノ二コハク酸(IDS)、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジイルビス(ホスホン酸)(HEDP)、エチレンジアミンテトラキス(メチレン)テトラキス(ホスホン酸)(EDTMPA)、ジエチレントリアミンペンタキス(メチレン)ペンタキス(ホスホン酸)(DTPMPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(EDG)、アスパラギン酸−N−一酢酸(ASMA)、アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、アスパラギン酸−N−一プロピオン酸(ASMP)、イミノ二コハク酸(IDA)、N−(2−スルホメチル)アスパラギン酸(SMAS)、N−(2−スルホエチル)アスパラギン酸(SEAS)、N−(2−スルホメチル)グルタミン酸(SMGL)、N−(2−スルホエチル)グルタミン酸(SEGL)、N−メチルイミノ二酢酸(MIDA)、α−アラニン−N,N−二酢酸(α−ALDA)、セリン−N,N−二酢酸(SEDA)、イソセリン−N,N−二酢酸(ISDA)、フェニルアラニン−N,N−二酢酸(PHDA)、アントラニル酸−N,N−二酢酸(ANDA)、スルファニル酸−N,N−二酢酸(SLDA)、タウリン−N,N−二酢酸(TUDA)およびスルホメチル−N,N−二酢酸(SMDA)、N−(ヒドロキシエチル)−エチリデンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエタノールグリシン(DEG)、ジエチレントリアミン五(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、アミノトリス(メチレンホスホン酸)(ATMP)、ならびにそれらの組合せおよび塩が挙げられる。さらなる例示的なビルダーおよび/または共ビルダーは、例えば、国際公開第09/102854号パンフレット、米国特許第5977053号明細書に記載されている。
漂白系
洗剤は、漂白系を0〜10重量%、例えば、約1重量%〜約5重量%含有することができる。ランドリー洗剤で使用される当技術分野で公知のいずれの漂白系も利用することができる。好適な漂白系成分としては、漂白触媒、光退色剤、漂白活性化剤、過酸化水素源、例えば過炭酸ナトリウムおよび過ホウ酸ナトリウム、予め形成させた過酸、ならびにそれらの混合物が挙げられる。好適な予め形成させた過酸としては、これらに限定されないが、過オキシカルボン酸および過オキシカルボン酸塩、過炭酸および過炭酸塩、過イミド酸および過イミド酸塩、過オキソ硫酸および過オキソ硫酸塩、例えば、Oxone(登録商標)、ならびにそれらの混合物が挙げられる。漂白系の非限定的な例としては、例えば、過酸を形成する漂白活性化剤と組み合わせて、過ホウ酸(通常一水和物または五水和物)、過カルボン酸、過硫酸、過リン酸、過ケイ酸のナトリウム塩などのアルカリ金属塩を含む無機塩を含み得る過酸化物ベースの漂白系が挙げられる。漂白活性化剤とは、本明細書においては、過酸化水素のような過酸化物と反応して、過酸を形成する化合物を意味する。このように形成された過酸は、活性化漂白剤を構成する。本明細書で使用される好適な漂白活性化剤としては、エステル、アミド、イミドまたは無水物のクラスに属するものが挙げられる。好適な例には、テトラアセチルアチレンジアミン(TAED)、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジペルオキシドデカン酸、4−(ドデカノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(LOBS)、4−(デカノイルオキシ)ベンゼンスルホネート、4−(デカノイルオキシ)ベンゾエート(DOBS)、4−(3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(ISONOBS)、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)および4−(ノナノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(NOBS)、ならびに/または国際公開第98/17767号パンフレットに開示されたものがある。目的の漂白活性化剤の特定のファミリーが、欧州特許第624154号明細書に開示され、アセチルトリエチルシトレート(ATC)であるという点で特に好ましいものであった。ATCまたはTriacinのような短鎖トリグリセリドは、最終的にクエン酸およびアルコールに分解するので、環境に優しいという利点を有する。さらに、アセチルトリエチルシトレートおよびトリアセチンは、保管の際に製品中で良好な加水分解安定性を有し、また効率的な漂白活性化剤である。最終的に、ATCは、ランドリー添加剤に良好なビルディング能力を提供する。あるいは、漂白系は、例えば、アミド、イミドまたはスルホンタイプのペルオキソ酸を含むことができる。漂白系はまた、6−(フタロイルアミノ)ペルカプロン酸(PAP)などの過酸を含むことができる。漂白系はまた、漂白触媒を含むことができる。一部の実施形態において、漂白成分は、以下の式:
Figure 2015509364
[式中、各R1は独立して9〜24個の炭素を含有する分岐鎖アルキル基または11〜24個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、好ましくは、各R1は独立して9〜18個の炭素を含有する分岐鎖アルキル基または11〜18個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、より好ましくは、各R1は独立して2−プロピルヘプチル、2−ブチルオクチル、2−ペンチルノニル、2−ヘキシルデシル、n−ドデシル、n−〜テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、イソノニル、イソデシル、イソトリデシルおよびイソペンタデシルからなる群から選択される]を有する有機触媒、(iii)およびそれらの混合物からなる群から選択される有機触媒であってもよい。他の例示的な漂白系は、例えば、国際公開第2007/087258号パンフレット、国際公開第2007/087244号パンフレット、国際公開第2007/087259号パンフレット、国際公開第2007/087242号パンフレットに記載されている。好適な光退色剤は、例えば、スルホン化亜鉛フタロシアニンであってもよい。
ポリマー
洗剤は、ポリマーを0〜10重量%、例えば、0.5〜5重量%、2〜5重量%、0.5〜2重量%または0.2〜1重量%含有することができる。洗剤で使用される当技術分野で公知のいずれのポリマーも利用することができる。ポリマーは、上述のように共ビルダーとして機能しても、または再付着防止、繊維保護、汚染物放出、染料移行阻害、油脂クリーニングおよび/または消泡性を備えていてもよい。一部のポリマーは、上述の特性の2つ以上および/または以下に述べるモチーフの2つ以上を有することがある。例示的なポリマーとしては、(カルボキシメチル)セルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(ビニルピロリドン(PVP)、ポリ(エチレングリコール)またはポリ(エチレンオキシド)(PEG)、エトキシ化ポリ(エチレンイミン)、カルボキシメチルイヌリン(CMI)、およびポリカルボキシレート、例えばPAA、PAA/PMA、ポリアスパラギン酸、およびラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー、疎水性修飾CMC(HM−CMC)およびシリコーン、テレフタル酸およびオリゴマー性グリコールのコポリマー、ポリエチレンテレフタレートおよびポリオキシエテンテレフタレートのコポリマー(PET−POET)、PVP、ポリ(ビニルイミダゾール)(PVI)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキサイド)(PVPOまたはPVPNO)、ならびにポリビニルピロリドン−ビニルイミダゾール(PVPVI)が挙げられる。さらなる例示的なポリマーとしては、スルホン化ポリカルボキシレート、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシド(PEO−PPO)、ならびにジクオタニウムエトキシスルフェートが挙げられる。他の例示的なポリマーは、例えば、国際公開第2006/130575号パンフレットに開示されている。上述のポリマーの塩も企図される。
布地色調剤(fabric hueing agent)
本発明の洗剤組成物はまた、洗剤組成物に配合された場合に、前記洗剤組成物を含む洗浄液と布地が接触すると、前記布地上に沈着し、それ故、可視光の吸収/反射により前記布地の色合いを変化させ得る染料または顔料などの布地色調剤を含むことができる。蛍光増白剤は、少なくとも一部の可視光を放射する。これに対して、布地色調剤は、可視光スペクトルの少なくとも一部を吸収するので、表面の色合いを変化させる。好適な布地色調剤は、染料および染料−クレーコンジュゲートを含み、また顔料も含むことができる。好適な染料としては、小分子染料およびポリマー染料が挙げられる。好適な小分子染料としては、例えば、国際公開第2005/03274号パンフレット、国際公開第2005/03275号パンフレット、国際公開第2005/03276号パンフレットおよび欧州特許第1876226号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、ダイレクトブルー、ダイレクトレッド、ダイレクトバイオレット、アシッドブルー、アシッドレット、アシッドバイオレット、ベーシックブルー、ベーシックバイオレットおよびベーシックレッドのカラーインデックス(C.I.)分類に該当する染料またはそれらの混合物からなる群から選択される小分子染料が挙げられる。洗剤組成物は、好ましくは、約0.00003重量%〜約0.2重量%、約0.00008重量%〜約0.05重量%、またはさらには約0.0001重量%〜約0.04重量%の布地色調剤を含む。組成物は、0.0001重量%〜0.2重量%の布地色調剤を含むことができ、組成剤が単位用量パウチの形態である場合、これは特に好ましくなり得る。好適な色調剤はまた、例えば、国際公開第2007/087257号パンフレット、国際公開第2007/087243号パンフレットに開示されている。
(追加の)酵素
一実施形態において、本発明による変異体は、1つまたは複数の酵素、例えば、少なくとも2つの酵素、より好ましくは少なくとも3つ、4つまたは5つの酵素と組み合わせる。好ましくは、これらの酵素は、異なる基質特異性、例えば、タンパク質分解活性、アミロース分解活性、脂肪分解活性、ヘミセルロース分解活性またはペクチン分解活性を有する。
洗剤添加物および洗剤組成物は、1つまたは複数の追加の酵素、例えば、カルボヒドラーゼのような炭水化物活性酵素、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、またはプロテアーゼ、リパーゼ、a、クチナーゼ、オキシダーゼ、例えばラッカーゼ、および/またはペルオキシダーゼを含むことができる。
一般に、選択される酵素の特性は、選択される洗剤と適合するべきであり(すなわち、至適pH、他の酵素成分および非酵素成分との適合性)、また酵素は有効量で存在するべきである。
セルラーゼ:好適なセルラーゼとしては、細菌または真菌を起源とするものが挙げられる。化学修飾またはタンパク質工学による突然変異体が含まれる。好適なセルラーゼとしては、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、フミコラ(Humicola)属、フザリウム(Fusarium)属、チエラビア(Thielavia)属、アクレモニウム(Acremonium)属に由来するセルラーゼ、例えば、米国特許第4,435,307号明細書、米国特許第5,648,263号明細書、米国特許第5,691,178号明細書、米国特許第5,776,757号明細書および国際公開第89/09259号パンフレットに開示されている、フミコラインソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトーラサーモフィラ(Myceliophthora thermophila)およびフザリウムオキシスポラム(Fusarium oxysporum)から産生される真菌セルラーゼが挙げられる。
特に好適なセルラーゼは、カラーケアの利点があるアルカリ性または中性のセルラーゼである。そのようなセルラーゼの例には、欧州特許第0 495 257号明細書、欧州特許第0 531 372号明細書、国際公開第96/11262号パンフレット、国際公開第96/29397号パンフレット、国際公開第98/08940号パンフレットに記載されるセルラーゼがある。他の例には、国際公開第94/07998号パンフレット、欧州特許第0 531 315号明細書、米国特許第5,457,046号明細書、米国特許第5,686,593号明細書、米国特許第5,763,254号明細書、国際公開第95/24471号パンフレット、国際公開第98/12307号パンフレットおよびPCT/DK98/00299に記載されるものなど、セルラーゼ変異体がある。
市販のセルラーゼとしては、Celluzyme(商標)、およびCarezyme(商標)(Novozymes A/S)、Clazinase(商標)、およびPuradax HA(商標)(Genencor International Inc.)、およびKAC−500(B)(商標)(Kao Corporation)が挙げられる。
プロテアーゼ
追加の酵素は、他のプロテアーゼまたはプロテアーゼ変異体であってもよい。プロテアーゼは、化学的または遺伝的に修飾された変異体を含めて、動物起源であっても、植物起源であっても、または微生物起源であってもよい。微生物起源が好ましい。プロテアーゼは、セリンプロテアーゼまたはメタロプロテアーゼなどのアルカリ性プロテアーゼであってもよい。セリンプロテアーゼは、例えば、トリプシンなどのS1ファミリーであっても、サブチリシンなどのS8ファミリーであってもよい。メタロプロテアーゼプロテアーゼは、例えば、ファミリーM4、M5、M7またはM8に由来するサーモリシンであってもよい。
「サブチラーゼ」という用語は、Siezen et al.,Protein Engng.4(1991)719−737およびSiezen et al.Protein Science 6(1997)501−523による、セリンプロテアーゼのサブグループを指す。セリンプロテアーゼは、基質と共有結合付加体を形成する、活性部位のセリンを有することを特徴とする。サブチラーゼは、6つの区分、すなわち、サブチリシンファミリー、テルミターゼファミリー、プロテイナーゼKファミリー、ランチビオティックペプチダーゼファミリー、ケキシンファミリーおよびピロリシンファミリーに分類することができる。本発明の一態様において、追加のプロテアーゼは、サブチリシンまたはその変異体などのサブチラーゼであってもよい。
サブチリシンの例には、国際公開第89/06279号パンフレットに記載される、バチルス属(Bacillus)に由来するもの、例えば、サブチリシンレンツス、バチルスレンツス(Bacillus lentus)、サブチリシンNovo、サブチリシンCarlsberg、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)、サブチリシンBPN’、サブチリシン309、サブチリシン147およびサブチリシン168、ならびにプロテアーゼPD138(国際公開第93/18140号パンフレット)がある。追加のセリンプロテアーゼの例は、国際公開第98/020115号パンフレット、国際公開第01/44452号パンフレット、国際公開第01/58275号パンフレット、国際公開第01/58276号パンフレット、国際公開第03/006602号パンフレットおよび国際公開第04/099401号パンフレットに記載されている。サブチラーゼ変異体のさらなる例は、BPN’の番号付けを用いると、位置:3、4、9、15、27、36、68、76、87、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、106、118、120、123、128、129、130、160、167、170、194、195、199、205、217、218、222、232、235、236、245、248および274のいずれかに突然変異を有するものであってもよい。より好ましくは、サブチラーゼ変異体は、突然変異:S3T、V4I、S9R、A15T、K27R、*36D、V68A、N76D、N87S、R、*97E、A98S、S99G、D、A、S99AD、S101G、M、R S103A、V104I、Y、N、S106A、G118V、R、H120D、N、N123S、S128L、P129Q、S130A、G160D、Y167A、R170S、A194P、G195E、V199M、V205I、L217D、N218D、K235L、Q236H、Q245R、N252K、T274A(BPN’の番号付けを用いる)を含み得る。さらなる好ましいプロテアーゼは、例えば国際公開第95/23221号パンフレットに記載される、バチルスレンツス(Bacillus lentus)DSM 5483由来のアルカリ性プロテアーゼ、および国際公開第92/21760号パンフレット、国際公開第95/23221号パンフレット、欧州特許第1921147号明細書および欧州特許第1921148号明細書に記載される、その変異体である。
トリプシン様プロテアーゼの例には、トリプシン(例えば、ブタまたはウシに由来する)、および国際公開第89/06270号パンフレットおよび国際公開第94/25583号パンフレットに記載されるフザリウム属(Fusarium)プロテアーゼがある。有用なプロテアーゼの例には、国際公開第92/19729号パンフレット、国際公開第98/20115号パンフレット、国際公開第98/20116号パンフレットおよび国際公開第98/34946号パンフレットに記載される変異体、特に以下の位置:27、36、57、76、87、97、101、104、120、123、167、170、194、206、218、222、224、235および274の1つまたは複数に置換を有する変異体がある。
メタロプロテアーゼの例には、国際公開第07/044993号パンフレットに記載される中性メタロプロテアーゼがある。
好ましい市販プロテアーゼ酵素としては、Alcalase(商標)、Coronase(商標)、Duralase(商標)、Durazym(商標)、Esperase(商標)、Everlase(商標)、Kannase(商標)、Liquanase(商標)、Liquanase Ultra(商標)、Ovozyme(商標)、Polarzyme(商標)、Primase(商標)、Relase(商標)、Savinase(商標)およびSavinase Ultra(商標)、(Novozymes A/S)、Axapem(商標)(Gist−Brocases N.V.)、Excellase(商標)、FN2(商標)、FN3(商標)、FN4(商標)、Maxaca(商標)、Maxapem(商標)、Maxatase(商標)、Properase(商標)、Purafast(商標)、Purafect(商標)、Purafect OxP(商標)、Purafect Prime(商標)およびPuramax(商標)(DuPont/Genencor int.)が挙げられる。
リパーゼおよびクチナーゼ:好適なリパーゼおよびクチナーゼとしては、細菌または真菌を起源とするものが挙げられる。化学修飾またはタンパク質工学による突然変異体が含まれる。例としては、サーモミセス属(Thermomyces)由来のリパーゼ、例えば、欧州特許第258 068号明細書および欧州特許第305 216号明細書に記載される、T.ラヌジノサス(T.lanuginosus)(以前の名前、フミコララヌジノサス(Humicola lanuginosa)由来のリパーゼ、フミコラ属(Humicola)由来のクチナーゼ、例えば国際公開第96/13580号パンフレットに記載されるH.インソレンス(H.insolens)由来のクチナーゼ、シュードモナス属(Pseudomonas)リパーゼ、例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)またはP.シュードアルカリゲネス(P.pseudoalcaligenes)(欧州特許第218 272号明細書)、P.セパシア(P.cepacia)(欧州特許第331 376号明細書)、P.スタゼリ(P.stutzeri)(GB1,372,034号明細書)、P.フルオレッセンス(P.fluorescens)、シュードモナス種菌株SD 705(国際公開第95/06720号パンフレットおよび国際公開第96/27002号パンフレット)、P.ウィスコンシネンシス(P.wisconsinensis)(国際公開第96/12012号パンフレット)由来のリパーゼ、バチルス属(Bacillus)リパーゼ、例えば、枯草菌(Dartois et al.,1993,Biochemica et Biophysica Acta,1131:253−360)、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)(JP64/744992号明細書)またはB.プミルス(B.pumilus)(国際公開第91/16422号パンフレット)由来のリパーゼが挙げられる。
他の例には、国際公開第92/05249号パンフレット、国際公開第94/01541号パンフレット、欧州特許第407 225号明細書、欧州特許第260 105号明細書、国際公開第95/35381号パンフレット、国際公開第96/00292号パンフレット、国際公開第95/30744号パンフレット、国際公開第94/25578号パンフレット、国際公開第95/14783号パンフレット、国際公開第95/22615号パンフレット国際公開第97/04079号パンフレット国際公開第97/07202号パンフレット、国際公開第00/060063号パンフレット、国際公開第2007/087508号パンフレットおよび国際公開第2009/109500号パンフレットに記載されるものなどのリパーゼ変異体がある。
好ましい市販リパーゼ酵素としては、Lipolase(商標)、Lipolase Ultra(商標)およびLipex(商標);Lecitase(商標)、Lipolex(商標);Lipoclean(商標)、Lipoprime(商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。他の市販リパーゼとしては、Lumafast(Genencor Int Inc);Lipomax(Gist−Brocades/Genencor Int Inc)およびSolvayからのバチルス(Bacillus)種リパーゼが挙げられる。
アミラーゼ:好適なアミラーゼ(αおよび/またはβ)としては、細菌または真菌を起源とするものが挙げられる。化学修飾またはタンパク質工学による突然変異体が含まれる。アミラーゼとしては、例えば、GB1,296,839号明細書により詳細に記載される、バチルス属(Bacillus)、例えばバチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)の特定の菌株から得られるα−アミラーゼが挙げられる。
有用なアミラーゼの例には、国際公開第94/02597号パンフレット、国際公開第94/18314号パンフレット、国際公開第96/23873号パンフレットおよび国際公開第97/43424号パンフレットに記載される変異体、特に以下の位置:15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408および444の1つまたは複数に置換を有する変異体がある。
市販のアミラーゼには、Duramyl(商標)、Termamyl(商標)、Fungamyl(商標)およびBAN(商標)(Novozymes A/S)、Rapidase(商標)およびPurastar(商標)(Genencor International Inc.製)がある。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼとしては、植物、細菌または真菌を起源とするものが挙げられる。化学修飾またはタンパク質工学による突然変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、コプリナス属(Coprinus)由来、例えばC.シネレウス(C.cinereus)由来のペルオキシダーゼ、ならびに国際公開第93/24618号パンフレット、国際公開第95/10602号パンフレットおよび国際公開第98/15257号パンフレットに記載されるものなどのその変異体が挙げられる。
市販のペルオキシダーゼとしては、Guardzyme(商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。
洗剤酵素は、1つまたは複数の酵素を含有する別々の添加剤を加えることにより、またはこれらの酵素をすべて含む、合わせた添加剤を加えることにより洗剤組成物に含めることができる。本発明の洗剤添加剤、すなわち別々の添加剤または合わせた添加剤は、例えば、顆粒、液体、スラリー等として配合することができる。好ましい洗剤添加剤配合物は、顆粒、特に非ダスティング顆粒、液体、特に安定化された液体、またはスラリーである。
非ダスティング顆粒は、例えば、米国特許第4,106,991号明細書および同第4,661,452号明細書に開示されるように製造することができ、場合によっては、当技術分野で公知の方法によりコーティングすることができる。ワックスコーティング材料の例には、平均モル重量が1000〜20000のポリ(エチレンオキシド)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ノニルフェノール;アルコール部分が12〜20個の炭素原子を含有し、15〜80個のエチレンオキシド単位があるエトキシル化脂肪アルコール;脂肪アルコール;脂肪酸;ならびに脂肪酸のモノ−およびジ−およびトリグリセリドがある。流動層手法による適用に適したフィルム形成コーティング材料の例は、GB1483591号明細書に示されている。液体酵素調製物は、例えば、確立された方法に従い、プロピレングリコール、糖または糖アルコール、乳酸またはホウ酸などのポリオールを加えることにより安定化することができる。保護された酵素は、欧州特許第238,216号明細書に開示されている方法により調製することができる。
補助材料
ランドリー洗剤で使用される当技術分野で公知のいずれの洗剤成分も利用することができる。他の任意選択の洗剤成分としては、単独でまたは組み合わせて、耐食剤、防縮剤、汚染物再付着防止剤、しわ防止剤、殺菌剤、結合剤、腐食防止剤、崩壊剤(disintegrant)/崩壊剤(disintegration agent)、染料、酵素安定剤(ホウ酸、ボレート、CMCおよび/またはプロピレングリコールなどのポリオールを含む)、クレーを含む柔軟剤、充填剤/加工助剤、蛍光増白剤/光学的光沢剤、起泡力増進剤、発泡(石鹸の泡)調節剤、香料、汚染物懸濁剤、軟化剤、石鹸の泡抑制剤、汚れ防止剤およびウィッキング剤が挙げられる。ランドリー洗剤で使用される当技術分野で公知のいずれの成分も利用することができる。そのような成分の選択は、当業者の範囲内である。
分散剤−本発明の洗剤組成物はまた、分散剤を含有することができる。特に、粉末洗剤は分散剤を含むことができる。好適な水溶性有機材料は、ホモポリマーまたはコポリマーの酸またはそれらの塩を含み、ここでポリカルボン酸は、2個以下の炭素原子により互いから分離している少なくとも2つのカルボキシルラジカルを含む。好適な分散剤は、例えば、Powdered Detergents,Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Incに記載されている。
染料移行阻害剤−本発明の洗剤組成物はまた、1つまたは複数の染料移行阻害剤を含むことができる。好適なポリマー性染料移行阻害剤としては、これらに限定されないが、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンおよびN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン、およびポリビニルイミダゾール、ならびにそれらの混合物を挙げることができる。対象組成物に存在する場合、染料移行阻害剤は、組成物の約0.0001重量%〜約10重量%、約0.01重量%〜約5重量%またはさらには約0.1重量%〜約3重量%のレベルで存在することができる。
蛍光増白剤−本発明の洗剤組成物はまた、好ましくは、蛍光増白剤または光学的光沢剤など、クリーニングされる商品に色をつけることができる追加の成分を含有する。存在する場合、光沢剤は、好ましくは、約0.01%〜約0.5%のレベルである。ランドリー洗剤組成物で使用するのに適したいずれの蛍光増白剤も、本発明の組成物中に用いることができる。最も一般に使用される蛍光増白剤は、ジアミノスチルベン−スルホン酸誘導体、ジアリールピラゾリン誘導体およびビスフェニル−ジスチリル誘導体のクラスに属するものである。蛍光増白剤のジアミノスチルベン−スルホン酸誘導体タイプの例としては、以下のナトリウム塩が挙げられる:4,4’−ビス−(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2−アニリノ−4(N−メチル−N−2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート、4,4’−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2−アミノ−4(1−メチル−2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート、および2−(スチルビル−4”−ナフト−1,2’:4,5)−1,2,3−トリゾール−2”−スルホネート。好ましい蛍光増白剤は、Ciba−Geigy AG,Basel,Switzerlandから入手可能なTinopal DMSおよびTinopal CBSである。Tinopal DMSは、4,4’−ビス−(2−モルホリノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベンジスルホネートのジナトリウム塩である。Tinopal CBSは、2,2’−ビス−(フェニル−スチリル)ジスルホネートのジナトリウム塩である。また好ましい蛍光増白剤は、Paramount Minerals and Chemicals,Mumbai,Indiaにより供給される市販のParawhite KXである。本発明で使用するのに適した他の蛍光剤としては、1−3−ジアリールピラゾリンおよび7−アルキルアミノクマリンを挙げることができる。
好適な蛍光増白剤レベルは、約0.01、0.05、約0.1またはさらには約0.2重量%の下位レベルから0.5またはさらには0.75重量%の上位レベルまで含む。
汚染物放出ポリマー−本発明の洗剤組成物はまた、綿およびポリエステルベースの布地などの布地から汚染物を除去する、特にポリエステルベースの布地から疎水性の汚染物を除去する助けとなる1つまたは複数の汚染物放出ポリマーを含むことができる。汚染物放出ポリマーは、例えば、非イオン性またはアニオン性のテレフタレートベースのポリマー、ポリビニルカプロラクタムおよび関連コポリマー、ビニルグラフトコポリマー、ポリエステルポリアミドであってもよく、例えば、Chapter 7 in Powdered Detergents,Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Inc.を参照されたい。他のタイプの汚染物放出ポリマーは、コア構造およびそのコア構造に結合した複数のアルコキシレート基を含む、両親媒性アルコキシル化油脂クリーニングポリマーである。このコア構造は、国際公開第2009/087523号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)に詳細に記載されているポリアルキルエンイミン構造またはポリアルカノールアミン構造を含むことができる。さらにランダムグラフトコポリマーは、好適な汚染物放出ポリマーである。好適なグラフトコポリマーは、国際公開第2007/138054号パンフレット、国際公開第2006/108856号パンフレットおよび国際公開第2006/113314号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)に、より詳細に記載されている。他の汚染物放出ポリマーは、置換された多糖構造、特に、欧州特許第1867808号明細書または国際公開第2003/040279号パンフレット(両方とも、参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものなど、変性セルロース誘導体などの置換されたセルロース構造である。好適なセルロースポリマーとしては、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミドおよびそれらの混合物が挙げられる。好適なセルロースポリマーとしては、アニオン変性セルロース、非イオン変性セルロース、カチオン変性セルロース、両性イオン変性セルロースおよびそれらの混合物が挙げられる。好適なセルロースポリマーとしては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース、エステルカルボキシメチルセルロースおよびそれらの混合物が挙げられる。
再付着防止剤−本発明の洗剤組成物はまた、1つまたは複数の再付着防止剤、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリオキシエチレンおよび/またはポリエチレングリコール(PEG)、アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸およびマレイン酸のコポリマー、ならびにエトキシル化ポリエチレンイミンを含むことができる。上記の汚染物放出ポリマーの下で記載されたセルロースベースのポリマーはまた、再付着防止剤として機能することができる。
他の好適な補助材料としては、これらに限定されないが、防縮剤、しわ防止剤、殺菌剤、結合剤、担体、染料、酵素安定剤、柔軟剤、充填剤、発泡調節剤、ヒドロトロープ、香料、顔料、泡立ち(sod)抑制剤、溶媒、液体洗剤のための構造体(structurant)および/または構造弾性化剤が挙げられる。
洗剤製品の配合
本発明の洗剤組成物は、任意の好都合な形態、例えば、バー、均質錠剤、2つ以上の層のある錠剤、レギュラーまたはコンパクトな粉末、顆粒、ペースト、ゲル、またはレギュラー、コンパクト、もしくは濃縮された液体であってもよい。
洗剤配合物形態:層(同じまたは異なる相)、パウチ、対(versus)マシン投与単位のための形態。
パウチは、単一または多重コンパートメントとして構成することができる。パウチは、水と接触する前にパウチから組成物を放出するために組成物を放出することなく、組成物を保持するのに適したいずれの形態、形状および材料であってもよい。パウチは、内部体積を包む水溶性フィルムから作製される。前記内部体積は、パウチの複数のコンパートメントに分割することができる。好ましいフィルムは、ポリマー材料、好ましくはフィルムまたはシートに形成されるポリマーである。好ましいポリマー、コポリマーまたはそれらの誘導体は、選択されたポリアクリレート、および水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムデキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、最も好ましくはポリビニルアルコールコポリマーおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。好ましくは、フィルム中のポリマー、例えばPVAのレベルは、少なくとも約60%である。好ましい平均分子量は、典型的には、約20,000〜約150,000である。フィルムはまた、ポリ乳酸およびポリビニルアルコール(Chris Craft In.Prod.Of Gary,Ind.,USにより販売される商標名M8630の下で知られている)にグリセロール、エチレングリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよびそれらの混合物のような可塑剤を加えたものなど、加水分解可能で水溶性のポリマーブレンドを含むブレンド組成物であってもよい。パウチは、水溶性フィルムにより分離された固体ランドリークリーニング組成物または部分成分および/または液体ランドリークリーニング組成物または部分成分を含むことができる。液体成分のためのコンパートメントは、固体を含有するコンパートメントとは組成物が異なり得る。参考文献:(米国特許出願公開第2009/0011970 A1号明細書)
洗剤成分は、水溶解可能なパウチのコンパートメントにより、または錠剤の異なる層において、互いから物理的に分離することができる。それによって、成分間のネガティブな保管相互作用を回避することができる。コンパートメントのそれぞれの溶出プロファイルが異なることによっても、洗浄溶液中の選択された成分の溶出を遅延させることができる。
形態の定義/特性:
単位用量ではない液体洗剤またはゲル洗剤は水性であってもよく、典型的には、少なくとも20重量%および最大95%の水、例えば、最大約70%の水、最大約65%の水、最大約55%の水、最大約45%の水、最大約35%の水を含有する。限定はされないが、アルカノール、アミン、ジオール、エーテルおよびポリオールを含む他のタイプの液体は、水性の液体またはゲルの中に含まれ得る。水性の液体洗剤またはゲル洗剤は、0〜30%の有機溶媒を含むことができる。
液体洗剤またはゲル洗剤は非水性であってもよい。
顆粒洗剤配合物
顆粒洗剤は、国際公開第09/092699号パンフレット、欧州特許第1705241号明細書、欧州特許第1382668号明細書、国際公開第07/001262号パンフレット、US6472364、国際公開第04/074419号パンフレットまたは国際公開第09/102854号パンフレットに記載されるように配合することができる。他の有用な洗剤配合物は、国際公開第09/124162号パンフレット、国際公開第09/124163号パンフレット、国際公開第09/117340号パンフレット、国際公開第09/117341号パンフレット、国際公開第09/117342号パンフレット、国際公開第09/072069号パンフレット、国際公開第09/063355号パンフレット、国際公開第09/132870号パンフレット、国際公開第09/121757号パンフレット、国際公開第09/112296号パンフレット、国際公開第09/112298号パンフレット、国際公開第09/103822号パンフレット、国際公開第09/087033号パンフレット、国際公開第09/050026号パンフレット、国際公開第09/047125号パンフレット、国際公開第09/047126号パンフレット、国際公開第09/047127号パンフレット、国際公開第09/047128号パンフレット、国際公開第09/021784号パンフレット、国際公開第09/010375号パンフレット、国際公開第09/000605号パンフレット、国際公開第09/122125号パンフレット、国際公開第09/095645号パンフレット、国際公開第09/040544号パンフレット、国際公開第09/040545号パンフレット、国際公開第09/024780号パンフレット、国際公開第09/004295号パンフレット、国際公開第09/004294号パンフレット、国際公開第09/121725号パンフレット、国際公開第09/115391号パンフレット、国際公開第09/115392号パンフレット、国際公開第09/074398号パンフレット、国際公開第09/074403号パンフレット、国際公開第09/068501号パンフレット、国際公開第09/065770号パンフレット、国際公開第09/021813号パンフレット、国際公開第09/030632号パンフレットおよび国際公開第09/015951号パンフレットに記載されている。
国際公開第2011025615号パンフレット、国際公開第2011016958号パンフレット、国際公開第2011005803号パンフレット、国際公開第2011005623号パンフレット、国際公開第2011005730号パンフレット、国際公開第2011005844号パンフレット、国際公開第2011005904号パンフレット、国際公開第2011005630号パンフレット、国際公開第2011005830号パンフレット、国際公開第2011005912号パンフレット、国際公開第2011005905号パンフレット、国際公開第2011005910号パンフレット、国際公開第2011005813号パンフレット、国際公開第2010135238号パンフレット、国際公開第2010120863号パンフレット、国際公開第2010108002号パンフレット、国際公開第2010111365号パンフレット、国際公開第2010108000号パンフレット、国際公開第2010107635号パンフレット、国際公開第2010090915号パンフレット、国際公開第2010033976号パンフレット、国際公開第2010033746号パンフレット、国際公開第2010033747号パンフレット、国際公開第2010033897号パンフレット、国際公開第2010033979号パンフレット、国際公開第2010030540号パンフレット、国際公開第2010030541号パンフレット、国際公開第2010030539号パンフレット、国際公開第2010024467号パンフレット、国際公開第2010024469号パンフレット、国際公開第2010024470号パンフレット、国際公開第2010025161号パンフレット、国際公開第2010014395号パンフレット、国際公開第2010044905号パンフレット
国際公開第2010145887号パンフレット、国際公開第2010142503号パンフレット、国際公開第2010122051号パンフレット、国際公開第2010102861号パンフレット、国際公開第2010099997号パンフレット、国際公開第2010084039号パンフレット、国際公開第2010076292号パンフレット、国際公開第2010069742号パンフレット、国際公開第2010069718号パンフレット、国際公開第2010069957号パンフレット、国際公開第2010057784号パンフレット、国際公開第2010054986号パンフレット、国際公開第2010018043号パンフレット、国際公開第2010003783号パンフレット、国際公開第2010003792号パンフレット
国際公開第2011023716号パンフレット、国際公開第2010142539号パンフレット、国際公開第2010118959号パンフレット、国際公開第2010115813号パンフレット、国際公開第2010105942号パンフレット、国際公開第2010105961号パンフレット、国際公開第2010105962号パンフレット、国際公開第2010094356号パンフレット、国際公開第2010084203号パンフレット、国際公開第2010078979号パンフレット、国際公開第2010072456号パンフレット、国際公開第2010069905号パンフレット、国際公開第2010076165号パンフレット、国際公開第2010072603号パンフレット、国際公開第2010066486号パンフレット、国際公開第2010066631号パンフレット、国際公開第2010066632号パンフレット、国際公開第2010063689号パンフレット、国際公開第2010060821号パンフレット、国際公開第2010049187号パンフレット、国際公開第2010031607号パンフレット、国際公開第2010000636号パンフレット
方法および使用
本発明はまた、家庭用ランドリー洗浄ならびに産業用ランドリー洗浄などの生地および布地のランドリーにおいて、本発明による変異体またはその組成物を使用するための方法に関する。
本発明はまた、自動食器洗浄(ADW)、自動車洗浄および工業的表面のクリーニングなどの硬質面クリーニングにおいて、本発明による変異体またはその組成物を使用するための方法に関する。
本発明のサブチリシン変異体は、洗剤組成物に加えることができ、それ故、その成分になり得る。それ故、本発明の一態様は、ランドリーおよび/または硬質面クリーニングなどのクリーニングプロセスにおける、配列番号2のY217XおよびN218Z(XおよびZは、R、K、H、またはD、E、S、Tからなる群から選択される)に対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、配列番号2または4に対して少なくとも60%の同一性を有するサブチリシン変異体の使用に関する。他の態様は、配列番号2のY217XおよびN218Z(XおよびZは、R、K、H、またはD、E、S、Tからなる群から選択される)に対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、配列番号2または4に対して、少なくとも65%、少なくとも70%などの少なくとも60%の配列同一性、例えば、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有するサブチリシン変異体を含む洗剤組成物の使用に関する。
本発明の一実施形態は、ランドリーおよび/または硬質面クリーニングなどのクリーニングプロセスにおける、配列番号2のY217XおよびN218Z(XおよびZは、R、K、H、またはD、E、S、Tからなる群から選択される)に対応する置換を含むサブチリシン変異体であって、配列番号2または4に対して、少なくとも65%、少なくとも70%などの少なくとも60%の配列同一性、例えば、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の同一性、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有し、実施例2において、「材料および方法」の下で記載されるようにテストされた場合に、親に対して、または前記変異体と同等のアミノ酸配列を有するが、前記位置の1つまたは複数で置換を有しない親プロテアーゼに対して、向上した洗浄性能を有するサブチリシン変異体の使用に関する。
本発明の洗剤組成物は、例えば、汚れた布地の前処理に適したランドリー添加組成物およびリンス添加柔軟剤組成物を含む、ハンド用またはマシン用のランドリー洗剤組成物として配合することができ、または一般家庭での硬質面クリーニング作業で使用される洗剤組成物として配合することができ、またはハンドまたはマシンによる皿洗浄作業のために配合することができる。
特定の態様において、本発明は、本明細書に記載する本発明のポリペプチドを含む洗剤添加物を提供する。
クリーニングプロセスまたは生地ケアプロセスは、例えば、ランドリープロセス、皿洗浄プロセスまたは浴室のタイル、床、排水溝、シンクおよび洗面台などの硬質面のクリーニングであってもよい。ランドリープロセスは、例えば、家庭の洗濯であり得るが、産業上の洗濯であってもよい。さらに、本発明は、洗剤組成物および本発明の少なくとも1つのプロテアーゼ変異体を含有する洗浄溶液で布地を処理することを含む、布地および/または衣服を洗濯するためのプロセスに関する。クリーニングプロセスまたは生地ケアプロセスは、例えば、マシン洗浄プロセスまたはマニュアル洗浄プロセスで実施することができる。洗浄溶液は、例えば、洗剤組成物を含有する水性洗浄溶液であってもよい。
本発明の洗浄、クリーニングまたは生地ケアプロセスに供せられる布地および/または衣服は、従来の洗浄可能な洗濯物、例えば家庭内洗濯物であってもよい。好ましくは、洗濯物の大部分は、ニット、織布、デニム、不織布、フェルト、糸およびタオル地を含む、衣服および布地である。布地は、綿、亜麻、リネン、ジュート、ラミー、サイザルもしくはココナツ繊維を含む天然セルロース、またはビスコース/レーヨン、ラミー、酢酸セルロース繊維(tricell)、リヨセルもしくはそれらのブレンドを含む合成セルロース(例えば、木材パルプ由来)など、セルロースベースのものであってもよい。布地はまた、ウール、キャメル、カシミア、モヘア、ウサギの毛および絹を含む天然ポリアミド、またはナイロン、アラミド、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレンおよびスパンデックス/エラスタン、またはそれらのブレンドなどの合成ポリマーなど、非セルロースベースのものであっても、セルロースベースの繊維および非セルロースベースの繊維のブレンドであってもよい。ブレンドの例には、綿および/またはレーヨン/ビスコースと、1つまたは複数の相手材料、例えばウール、合成繊維(例えば、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリ尿素繊維、アラミド繊維)およびセルロース含有繊維(例えば、レーヨン/ビスコース、ラミー、亜麻、リネン、ジュート、酢酸セルロース繊維、リヨセル)とのブレンドがある。
ここ数年において、石油化学製品に由来する洗剤中の成分を、洗浄性能を損なうことなく、酵素およびポリペプチドなどの再生可能な生物学的成分に置き換えることに関心が高まっている。洗剤組成物の成分を変更する場合は、プロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼなどの一般に使用される洗剤酵素に比較して、代替的かつ/または向上した特性を有する新規酵素活性または新規酵素が、従来の洗剤組成物と比較したときに、同等または向上した洗浄性能を達成するために必要とされる。
本発明はさらに、タンパク質性の汚れを除去するプロセスおける、本発明のプロテアーゼ変異体の使用に関する。タンパク質性の汚れは、食物の汚れ、例えば、ベビーフード、皮脂、ココア、卵、血液、ミルク、インク、草、またはそれらの組合せなどの汚れであり得る。
典型的な洗剤組成物は、酵素に加えて種々の成分を含み、これらの成分は異なる効果を有し、界面活性剤のような一部の成分は、洗剤中の表面張力を低下させ、それによって、クリーニングされる汚れを浮上および分散させて、洗い流すことを可能にし、漂白剤系のような他の成分は、多くの場合、酸化によって変色を除去し、また多くの漂白剤は、強力な殺菌性も有しており、消毒および滅菌のために用いられる。さらに、ビルダーおよびキレーターのような他の成分は、例えば、液体から金属イオンを除去することによって洗浄水を軟化する。
特定の実施形態において、本発明は、本発明のプロテアーゼ変異体を含む組成物であって、以下のもの:ランドリーまたは皿洗浄における界面活性剤、ビルダー、キレーターまたはキレート剤、漂白剤系または漂白剤成分の少なくとも1つまたは複数をさらに含む組成物の使用に関する。
本発明の好ましい実施形態において、界面活性剤、ビルダー、キレーターまたはキレート剤、漂白剤系および/または漂白剤成分の量は、本発明のプロテアーゼ変異体を添加することなく用いられる界面活性剤、ビルダー、キレーターまたはキレート剤、漂白剤系および/または漂白剤成分の量に比較して低減される。好ましくは、界面活性剤、ビルダー、キレーターまたはキレート剤、漂白剤系および/または漂白剤成分である少なくとも1つの成分は、本発明のプロテアーゼ変異体を添加していない系における成分の量、例えばそのような成分の従来の量よりも、1%少ない、例えば2%少ない、例えば3%少ない、例えば4%少ない、例えば5%少ない、例えば6%少ない、例えば7%少ない、例えば8%少ない、例えば9%少ない、例えば10%少ない、例えば15%少ない、例えば20%少ない、例えば25%少ない、例えば30%少ない、例えば35%少ない、例えば40%少ない、例えば45%少ない、例えば50%少ない量で存在する。一態様において、本発明のプロテアーゼ変異体は、界面活性剤、ビルダー、キレーターまたはキレート剤、漂白剤系および/または漂白剤成分、ならびに/あるいはポリマーである少なくとも1つの成分を含まない洗剤組成物中で使用される。
洗浄方法
本発明の洗剤組成物は、理想的にはランドリー用途での使用に適している。したがって、本発明は、布地を洗濯するための方法を含む。この方法は、洗濯される布地と、本発明による洗剤組成物を含むクリーニングランドリー溶液とを接触させるステップを含む。布地は、通常の消費者使用条件で洗濯することができるいずれの布地も含み得る。この溶液のpHは、好ましくは約5.5〜約11.5である。組成物は、約100ppmから、好ましくは500ppmから約15,000ppmの溶液濃度で使用することができる。水温は、典型的には、約5℃〜約95℃の範囲、例えば、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃および約90℃である。水対布地の比は、典型的には、約1:1〜約30:1である。
特定の実施形態において、洗浄方法は、約5.0〜約11.5、または約6〜約10.5、約5〜約11、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、約5〜約7、約5.5〜約11、約5.5〜約10、約5.5〜約9、約5.5〜約8、約5.5〜約7、約6〜約11、約6〜約10、約6〜約9、約6〜約8、約6〜約7、約6.5〜約11、約6.5〜約10、約6.5〜約9、約6.5〜約8、約6.5〜約7、約7〜約11、約7〜約10、約7〜約9、または約7〜約8、約8〜約11、約8〜約10、約8〜約9、約9〜約11、約9〜約10、約10〜約11、好ましくは約5.5〜約11,5のpHで行われる。
特定の実施形態において、洗浄方法は、約0°dH〜約30°dH、例えば約1°dH、約2°dH、約3°dH、約4°dH、約5°dH、約6°dH、約7°dH、約8°dH、約9°dH、約10°dH、約11°dH、約12°dH、約13°dH、約14°dH、約15°dH、約16°dH、約17°dH、約18°dH、約19°dH、約20°dH、約21°dH、約22°dH、約23°dH、約24°dH、約25°dH、約26°dH、約27°dH、約28°dH、約29°dH、約30°dHの硬度で行われる。典型的な欧州洗浄条件下では、硬度は約16°dHであり、典型的な米国洗浄条件下では、約6°dHであり、また典型的なアジア洗浄条件下では、約3°dHである。
本発明は、本発明のプロテアーゼ変異体を含む洗剤組成物を用いて、布地、皿類または硬質表面をクリーニングする方法に関する。
好ましい実施形態は、対象と、本発明のプロテアーゼ変異体を含むクリーニング組成物とを、前記対象をクリーニングするのに適した条件下で接触させるステップを含む、クリーニングする方法に関する。好ましい実施形態において、クリーニング組成物は洗剤組成物であり、プロセスはランドリーまたは皿洗浄プロセスである。
さらに他の実施形態は、布地から汚れを除去するための方法であって、前記布地と、本発明のプロテアーゼを含む組成物とを、前記対象をクリーニングするのに適した条件下で接触させるステップを含む方法に関する。
好ましい実施形態において、上記方法で使用される組成物は、上記「他の酵素」セクションで示された少なくとも1つの追加の酵素、例えば、プロテアーゼ、リパーゼおよびクチナーゼなどのヒドロラーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼおよびペクチナーゼなどのカルボヒドラーゼ、またはそれらの組合せの群から選択される酵素をさらに含む。さらに他の好ましい実施形態において、上記方法で使用される組成物は、以下の成分、界面活性剤、ビルダー、キレーターまたはキレート剤、漂白剤系および/または漂白剤成分、あるいはポリマーの少なくとも1つまたは複数を低減された量で含む。
また、本発明のプロテアーゼの1つまたは複数を用いて、(例えば、生地を糊抜きするために)布地を処理する組成物および方法も企図される。プロテアーゼは、当技術分野で周知のいずれの布地処理方法でも用いることができる(例えば、米国特許第6,077,316号明細書を参照のこと)。例えば、一態様において、布地の感触および外観は、溶液中で布地とプロテアーゼとを接触させるステップを含む方法により向上する。一態様において、布地は圧力下で溶液により処理される。
一実施形態において、プロテアーゼ変異体は、生地の製織の間もしくはその後、または糊抜き段階の間、または1つまたは複数の追加の布地処理ステップで適用される。生地の製織の間、糸は相当な機械的歪に曝される。機械織機で製織する前に、縦糸は、その引張強度を高め、切断を防止するために、糊付けデンプンまたはデンプン誘導体でコーティングされることが多い。プロテアーゼ変異体は、これらの糊付けタンパク質またはタンパク質誘導体を除去するために適用することができる。生地が織られた後、布地は糊抜き段階に進むことができる。これに続いて、1つまたは複数の追加の布地処理ステップを行うことができる。糊抜きは、生地から糊を除去する行為である。製織の後、糊コーティングは、均質で洗浄に耐えられる結果を保証するために、布地をさらに処理する前に除去されるべきである。また、酵素の作用による糊の酵素的加水分解を含む糊抜きの方法も提供される。
本出願においてプロテアーゼ変異体について開示される、すべての問題、対象および実施形態は、本明細書に記載される方法および使用に対しても適用可能である。したがって、それはまた、本明細書に記載される方法および使用に関する前記開示に明示的に参照される。
本発明は、以下の実施例により、さらに詳細に説明されるが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
材料および方法
一般的な分子生物学的方法:
他に記載がない限り、DNAの操作および形質転換は、分子生物学の標準的方法を用いて実施した(Sambrook et al.(1989);Ausubel et al.(1995);Harwood and Cutting(1990)。
プロテアーゼアッセイ:
1)Suc−AAPF−pNAアッセイ:
pNA基質:Suc−AAPF−pNA(Bachem L−1400)
温度:室温(25℃)
アッセイ緩衝液:pH値をHClまたはNaOHを用いて、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、および11.0に調整した、100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01% Triton X−100。
20μlのプロテアーゼ(0.01% Triton X−100で希釈した)を100μlのアッセイ緩衝液と混合した。アッセイは、100μlのpNA基質(50mgを1.0mlのDMSOに溶解し、0.01% Triton X−100によりさらに45倍希釈した)を加えることにより開始した。プロテアーゼ活性の尺度としてOD405の増加をモニターした。
2)Protazyme AKアッセイ:
基質:Protazyme AK錠(架橋および染色カゼイン;Megazyme製)
温度:37℃(または他のアッセイ温度にセットする)
アッセイ緩衝液:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01%Triton X−100、pH6.5またはpH7.0。
Protazyme AK錠を緩やかに撹拌することにより、2.0mlの0.01%Triton X−100に懸濁した。この懸濁液500μlおよびアッセイ緩衝液500μlを微量遠心チューブに分注し、氷上に置いた。20μlのプロテアーゼ溶液(0.01%Triton X−100中に希釈)を氷冷混合物に加えた。このチューブを37℃のサーモミキサーに移し、最高速度(1400rpm)で振盪させることにより、アッセイを開始した。15分後、チューブを氷浴に戻した。未反応基質を除去するために、この混合物を氷冷遠心分離機中で数分間遠心分離し、200μlの上清をマイクロタイタープレートに移した。650nmでの上清の吸光度を測定した。プロテアーゼ溶液の代わりに20μlの0.01%Triton X−100を含むサンプルを、並行してアッセイし、その値をプロテアーゼ試料の測定値から差し引いた。
ランドリー用自動機械式応力アッセイ(AMSA)
ランドリーにおける洗浄性能を評価するために、自動機械式応力アッセイ(AMSA)を用いて洗濯実験を実施する。AMSAでは、大量の小容量酵素−洗剤溶液の洗浄性能を試験可能である。AMSAプレートは、テスト溶液用の多数のスロットと、洗浄されるランドリーサンプルである生地をすべてのスロット開口部に対してしっかりと押し込む蓋とを有する。洗浄時間の間、プレート、テスト溶液、生地および蓋を激しく振盪してテスト溶液と生地とを接触させ、規則正しい周期的な振動で機械的応力を加える。さらなる説明については、国際公開第02/42740号パンフレット、特に第23〜24頁の段落「Special method embodiments」を参照のこと。
ランドリー実験を以下に指定する実験条件下で実施する。
Figure 2015509364
モデル洗剤およびテスト材料は以下のとおりであった。
Figure 2015509364
CaCl2、MgCl2およびNaHCO3(Ca2+:Mg2+=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより水硬度を15°dHに調整した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
洗浄性能は、洗浄した生地の色の輝度として計測される。輝度はまた、白色の光を照射した際のサンプルからの反射光の強度として表されることが可能である。サンプルが汚れている場合、きれいなサンプルのものよりも反射光の強度は低い。従って、反射光の強度を用いて洗浄性能を計測することが可能である。
色の計測は、洗浄した生地のイメージを撮像するために用いられるプロ用の平面スキャナ(Kodak iQsmart,Kodak,Midtager 29,DK−2605 Brondby,Denmark)で行わる。
スキャンしたイメージからの光強度の値を抽出するために、イメージからの24ビットピクセル値をレッド、グリーンおよびブルー(RGB)の値に変換する。強度値(Int)は、RGB値をベクターとして一緒に加算し、次いで、得られるベクターの長さから算出される。
Figure 2015509364
実施例1:プロテアーゼ変異体の調製およびテスト
変異体の調製および発現
突然変異および発現カセットの枯草菌(Bacillus subtilis)への導入。
DNA操作はすべて、PCR(例えば、Sambrook et al.;Molecular Cloning;Cold Spring Harbor Laboratory Press)により行われ、当業者は誰でも再現することができる。
プロテアーゼ変異体をコードする組換え枯草菌(B.subtilis)構築物を用いて、富栄養培地(例えば、PS−1:100g/Lスクロース(Daniscoカタログ番号109−0429)、40g/L大豆外皮(大豆粉末)、10g/L Na2HPO4.12H2O(Merckカタログ番号6579)、0.1ml/L Pluronic PE 6100(BASF 102−3098))を含有する振盪フラスコに播種した。典型的には、220rpmで振盪しながら、30℃で4日間培養した。
変異体の発酵
発酵は当技術分野で周知の方法によるかまたは以下のように実施することができる。関連発現プラスミドを包含する枯草菌(B.subtilis)株を、関連抗生物質(6μg/mlクロラムフェニコール)を含有するLB寒天プレート上に画線し、37℃で一晩増殖させた。
コロニーを、500mlの振盪フラスコ中の関連抗生物質を添加した100mlのPS−1培地に移した。
細胞および他の溶解していない材料を、4500rpmで20〜25分間の遠心分離により、発酵ブロスから除去した。その後、上清を濾過して透明な溶液を得た。
実施例2:サブチリシン変異体のテスト
Y217L突然変異を有するBPN’(配列番号2)に対するプロテアーゼ変異体の洗浄性能を、「材料および方法」の下で記載されるAMSA法を用いて、温度30℃で粉末および液体モデル洗剤にてテストした。
結果:
プロテアーゼ変異体およびそれに対応するY217L突然変異を有する親プロテアーゼ(配列番号2)の相対的な洗浄性能を、2つの汚れ、PC−S−37(綿/ポリエステル上の全卵)およびPC−S−39(綿/ポリエステル上の熟成完全卵)について、以下の表2.1に示す。
Figure 2015509364
この結果から、位置217または218に負または正の電荷があると(残基D、E、RまたはKにより示され得る)、これらの位置の1つに電荷がない変異体、すなわちY217Lに比較して、性能が増大することがわかる。さらに、極性アミノ酸であるSまたはTの1つを挿入しても、洗浄性能が増大した。
同じ洗剤において、例えばY217E+N218DおよびY217E+N218Eのように、同じアミノ酸でも他の荷電アミノ酸でも、すなわちDでもEでもよい第2の負電荷の提供により、対応する単一突然変異の変異体Y217E、N218DおよびN218Eに比較して、位置217または218での負電荷の効果を、さらに増大させることができる。
さらに、残基K、HまたはRにより、位置217または218に正電荷が提供されると、性能が増大する。この効果は、位置217および218にそれぞれある2つの正電荷により増強させることができる、すなわち、Y217R+N218R、Y217K+N218RおよびY217R+N218Kは、1つの電荷を有する変異体、例えばY217Rに比較して、性能が増大している。
位置217および218に2つの正電荷または2つの負電荷を有する変異体は、正電荷と負電荷を組み合わせた変異体(Y217D+N218R、Y217E+N218K)よりも優れていた。
本明細書に記載され、特許請求されている本発明は、本明細書に開示されている特定の態様によって範囲が限定されるべきではなく、これは、これらの態様は本発明の数々の態様の例示であることが意図されているためである。いずれかの同等の態様は本発明の範囲内であることが意図されている。実際に、本明細書に示され、記載されているものに追加した本発明の種々の改変形態が、前述の記載から当業者には明らかとなるであろう。このような改変形態もまた、添付の特許請求の範囲の範囲内に属することが意図されている。競合する場合には、定義を含む本開示が優先されることとなる。
配列表の参照
本出願は、コンピュータ読み取り可能な形態の配列表を含んでおり、これは参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (16)

  1. 配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を含む、プロテアーゼ活性を有するサブチリシン変異体であって、XおよびZが、K、H、R、D、E、SおよびTからなる群から選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択されるサブチリシン変異体。
  2. XおよびZが同じアミノ酸である、請求項1に記載の変異体。
  3. XおよびZがDまたはEである、請求項2に記載の変異体。
  4. XおよびZがKまたはRである、請求項2に記載の変異体。
  5. 配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%であるが、100%未満の配列同一性を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の変異体。
  6. アライメントの長さが、少なくとも150個のアミノ酸残基、少なくとも175個のアミノ酸残基、少なくとも200個のアミノ酸残基、少なくとも220個のアミノ酸残基、少なくとも240個のアミノ酸残基または少なくとも260個のアミノ酸残基である、請求項5に記載の変異体。
  7. 前記変異体が、150〜350個のアミノ酸、例えば、175〜330、200〜310、220〜300、240〜290、260〜280、270〜275個のアミノ酸からなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の変異体。
  8. 改変の数が、1〜20個、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の改変など、1〜10個および1〜5個である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の変異体。
  9. [Y217D+N218D]、[Y217E+N218E]、[Y217D+N218E]、[Y217E+N218D]、[Y217E+N218S]、[Y217S+N218E]、[Y217S+N218S]、[Y217D+N218S]、[Y217S+N218D]、[Y217E+N218T]、[Y217T+N218E]、[Y217T+N218T]、[Y217D+N218T]、[Y217T+N218D] [Y217K+N218K]、[Y217R+N218R]、[Y217K+N218R]、[Y217R+N218K]、[Y217R+N218H]、[Y217H+N218R]、[Y217H+N218H]、[Y217K+N218H]、[Y217H+N218K]からなる群から選択される置換のいずれかを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の変異体。
  10. 親に比較して、または配列番号2のプロテアーゼに比較して、卵の汚れに関して向上した洗浄性能を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の変異体。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の変異体を含む組成物。
  12. サブチリシン親プロテアーゼの変異体を得るための方法であって、配列番号2のY217XおよびN218Zに対応する置換を親サブチリシンに導入するステップであって、XおよびZが、D、E、R、K、H、SおよびTからなる群から選択され、XがD、E、SまたはTのいずれかである場合、ZもまたD、E、SまたはTから選択され、XがK、HまたはRのいずれかである場合、ZもまたK、HまたはRから選択されるステップと、前記変異体を回収するステップと、前記変異体がプロテアーゼ活性を有するか否かをテストするステップとを含む方法。
  13. 前記親サブチリシンプロテアーゼが、
    a.配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して少なくとも60%の配列同一性を有するポリペプチド;
    b.(i)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)そのcDNA配列、または(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補鎖と、低度緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
    c.配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列またはそのcDNA配列に対して少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;および
    d.プロテアーゼ活性を有する、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドの断片
    からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記親サブチリシンが、配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、請求項13に記載の方法。
  15. アライメントの長さが、少なくとも150個のアミノ酸残基、少なくとも175個のアミノ酸残基、少なくとも200個のアミノ酸残基、少なくとも220個のアミノ酸残基、少なくとも240個のアミノ酸残基または少なくとも260個のアミノ酸残基である、請求項14に記載の方法。
  16. 請求項14または15の方法により得られる、サブチリシン親プロテアーゼの変異体。
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