JP2015503920A - 乳癌の予測および診断のためのバイオマーカー - Google Patents

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Abstract

本発明は、ヒト乳癌の予測および診断のための、CST1遺伝子およびそのスプライスバリアント(配列番号48に示した配列)ならびにCST1遺伝子によりコードされたシスタチンSNタンパク質(配列番号52に示した配列)の利用を提供する。本発明は、乳癌および乳癌転移の診断と、乳癌の感受性の解析と、原発性または転移性乳癌患者の治療、医療、有効性および予後の評価と、乳癌またはその転移のリスク評価とに使用することができる。本発明に記載した方法は、感度、特異性および信頼性が高い。本発明は、CST1遺伝子、そのスプライスバリアントおよびシスタチンSNのキャプチャーと、乳癌の診断試薬、キットおよびチップの製造におけるその利用とを提供する。乳癌の診断試薬、キットおよびチップは、本発明に含まれる。【選択図】図12

Description

本発明は、生物医学的技術に関する。癌の予測および診断のための一連のバイオマーカーのほか、バイオマーカーの検出のための試薬、検査キットおよびチップが本発明に含まれる。
WHOの報告によれば、年間約120万人の女性が乳癌と診断され、乳癌関連の死亡者数は毎年54万人と報告されている。近年、乳癌の発生率は著しく上昇している。したがって、乳癌を予防および治療するための方法を開発することは急務である。こうした方法には、乳癌の早期発見および早期介入、癌治療の評価、ならびに腫瘍の転移および再発のモニタリングがある。乳癌のスクリーニング効率および治療後の予後のモニタリングを向上させる基準の1つは、乳癌に対して感度および特異性の高い診断試薬を開発することである。
腫瘍出現のメカニズムに関する最近の調査から、シスタチンスーパーファミリーがシステインプロテアーゼ阻害剤として腫瘍の発生、発育、浸潤および転移に重要な役割を果たしていることが明らかにされた。腫瘍では、シスタチンスーパーファミリーのいくつかのメンバーの発現が増加する。たとえば、シスタチンCは、卵巣腫瘍および頭頸部腫瘍において相対的に過剰発現する。別の例として、非小細胞肺癌(NSCLC)細胞におけるステフィンAの高発現がある。腫瘍におけるシスタチンFの発現増加は、カテプシンの腫瘍の発生および増殖への関与によると考えられ、腫瘍の発生および増殖中にカテプシン発現が上昇し、シスタチンの発現を引き起こしてフィードバックメカニズムによりカテプシンの活性亢進を阻害する。しかしながら、シスタチンの発現は、必ず腫瘍増殖と正の相関関係があるとは限らない点に留意されたい。たとえば、シスタチンCの低発現は、神経膠腫患者において末期、予後不良および転移の可能性の高さを示す。その考えられる理由は、癌末期のシスタチン発現を制御する何らかの未知のメカニズムにある。
ヒトシスタチンスーパーファミリーのメンバーにシスタチンSNがある。シスタチンSNは、CST1遺伝子によりコードされ、141個のアミノ酸残基を含む。このタンパク質は2つのジスルフィド結合を含み、その分子量は16.4kDaである。シスタチンSNは典型的な分泌型タンパク質であり、体液および分泌液、たとえば涙、唾液、血清および血漿中に分布する。文献には、胃癌細胞内のCST1発現が正常な胃細胞より高いことが報告されている。胃癌細胞株内のCST1発現の物理的分布は、腫瘍細胞と一致する。CST1発現は、細胞株の分化の程度と正の相関関係を有する。予備臨床データから、CST1発現が腫瘍の浸潤、転移状態およびpTNM分類に依存することが示された。生存率分析からは、CST1発現のある患者の5年全生存率はCST1発現のない患者より著しく高いことが示される。Cox解析は、CST1が予後予測の独立した指標であることを示す。これらすべての調査から、CST1は、胃癌の発生および発育中に腫瘍阻害剤として働く可能性があることが証明される。しかしながら、CST1と乳癌との間の相関関係は、これまで報告されていない。
本発明は、乳癌患者のCST1の発現を目的とする。CST1発現と臨床病理パラメーターとの間の相関関係の解析により、乳癌の発生、発育および転移におけるCST1の役割が明らかにされるはずである。
第1に、本発明ではヒト組織におけるCST1発現を比較した。CST1発現は、唾液腺を除く試験対象のすべての組織で低いことが発見された。乳癌腫瘍と腫瘍隣接組織とのCST124、CST1、CST2、CST4の発現を比較した。腫瘍と隣接組織とではCST1発現の差が最も大きいことが発見された。CST1のmRNA(配列番号44)は2つのスプライスバリアントを有し、スプライス1(配列番号48)はエクソン1(配列番号45)、エクソン2(配列番号46)およびエクソン3(配列番号47)を含み、スプライス2(配列番号49)はエクソン1(配列番号45)およびエクソン2(配列番号46)のみを含む。我々は、本発明において腫瘍および腫瘍隣接組織のこれら2つの変異体に関する発現差を比較した。我々は、スプライス1がスプライス2より大きな差を有することを発見した。CST1のスプライス1の発現を、乳癌腫瘍、腫瘍隣接組織、乳癌性腫瘍、乳腺炎および正常組織の生検サンプル、乳癌転移のあるおよび乳癌転移のないリンパ節組織、乳癌患者、乳腺炎患者および健常女性の無細胞RNAにおいて比較した。CST1のスプライス1は乳癌腫瘍および乳癌転移のある組織で過剰発現していることが発見された。CST1のスプライス1の発現の定量測定により、乳癌腫瘍と、腫瘍隣接組織と、正常組織と、乳癌転移のあるおよび乳癌転移のない組織とが高い感度および特異性で差異があることが認識された。
第2に、本発明は、乳癌細胞株および正常血清、乳癌患者および健常者の血清においてシスタチンSN(配列番号52に示した配列、配列番号53に示した遺伝子コード)の発現を比較した。シスタチンSNが乳癌細胞株および乳癌患者血清において過剰発現することが発見された。シスタチンSN発現の定量測定により、乳癌腫瘍および乳癌患者血清は高い感度および特異性を有し、正常血清と差異があることが認識された。
上記の発見を組み合わせると、CST1のスプライス1およびシスタチンSNは乳癌の予測および診断のバイオマーカーとして使用することができると結論される。臨床常識の結論としてシスタチンSNのエピトープペプチド(シグナルペプチド配列の除去後のシスタチンSN配列)も、乳癌の予測および診断のバイオマーカーとして利用することができる。シスタチンSNのエピトープペプチドの配列を配列番号54に示す。
乳癌は、上述のバイオマーカーの発現を測定することにより予測および診断することができる。用途として、原発性および転移性乳癌の識別および診断、乳癌の感受性解析、原発性または転移性乳癌の治療および医療の有効性評価、ならびに乳癌またはその転移のリスク評価等が挙げられる。たとえば、その方法の1つは以下の通り記載することができる。CST1のスプライス1またはシスタチンSNの発現を測定し、カットオフ値と比較する。バイオマーカー(単数または複数)の発現がカットオフ値より高ければ、試験結果は陽性である。カットオフ値は、健常者および乳癌患者の体液もしくは乳房組織のCST1のスプライス1またはシスタチンSNの発現または含有量を計算および比較することにより得られる。
上記のバイオマーカーの発現の測定には、検査用試薬、キットおよびチップが必要とされる。したがって、本発明では乳癌の予測および診断のためのこれらの試薬、キットおよびチップを検討する。
本発明は、mRNAを検出するための複数の方法、以下に限定されるものではないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、核酸配列ベース増幅(NASBA:nucleic acid sequence−based amplification)、転写介在増幅(TMA:transcription mediated amplification)、リガーゼ連鎖反応(LCR)および高熱性鎖置換増幅(tSDA:thermophilic strand displacement amplification)を含む。乳癌の予測および診断の検査用試薬を製造するには、CST1のスプライス1(CST1のスプライス1のキャプチャー)またはそのcDNAを特異的に認識し、かつ検出方法の要求に合致するプライマーまたはプローブを使用してもよい。本発明ではエクソン1、2および3を認識するプライマーおよびプローブを利用し、なかでもエクソン1特異的プライマーおよびプローブが好ましい。たとえば、本発明に使用することができるプライマーの配列は、配列番号1〜2、4〜21、34および39〜42に示した少なくとも1つの配列と一致すべきである。配列番号1〜2に示した配列は、特に有利である。適用可能なプローブの配列は、配列番号3、35〜38および43に示した配列の少なくとも1つと一致すべきであり、配列番号3に示した配列が好ましい。
本発明は、タンパク質検出のための複数の方法、以下に限定されるものではないが、酵素免疫測定法(ELISA)およびその派生法、たとえば競合ELISA、二重抗体サンドイッチELISA、免疫ブロット、ELISA免疫ブロット等を含む。シスタチンSNを認識する抗体(シスタチンSNのキャプチャー)を、乳癌の予測および診断の検査用試薬に使用してもよい。上記の抗体としては、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体が挙げられ、酵素、たとえばアルカリホスファターゼ(ALP)、ルシフェラーゼ、オキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼおよび様々なフルオロフォアで標識化してもよい。抗体はビオチン標識化してもよく、シグナルはストレプトアビジン−基質複合体により増幅される。定量は、基質と抗体標識化酵素との相互作用時のUV吸光度の変化により実現される。あるいは定量は、フルオロフォア標識抗体のUV励起により実現される。
検査用試薬は、簡便かつ迅速な検査に適した乳癌の予測および診断の検査キットを製造するため、相互に組み合わせても、あるいは他の補助検査用試薬と組み合わせてもよい。乳癌の診断および予測には、上述の検査用試薬を含む市販または文献に報告された任意の検査キットを利用してもよい。
最適化された技術として、TaqManプローブを用いたリアルタイムPCRに基づくCST1のスプライス1の検査キットは、検体を特異的に認識する少なくとも一対のプライマーおよび1つのプローブを含む。プライマーの配列を配列番号1〜2に示し、5’末端および3’末端にそれぞれフルオロフォア標識および蛍光クエンチャー標識を有するプローブの配列を配列番号3に示す。
最適化された技術として、フルオロフォアを用いたリアルタイムPCRに基づくCST1のスプライス1の検査キットは、少なくとも一対のプライマーを含む。CST1のスプライスのキャプチャーは、CST1のスプライスのcDNAを特異的に認識するプライマーである。プライマー対の配列を配列番号1〜2、または配列番号4〜5、または配列番号6〜7、または配列番号8〜9、または配列番号10〜11、または配列番号12〜13、または配列番号14〜15、または配列番号16〜17、または配列番号18〜19、または配列番号20〜21に示す。
最適化された技術として、NASBAまたはTMAに基づくCST1のスプライス1の検査キットは、CST1のスプライス1のcDNAを特異的に認識する少なくとも一対のプライマーおよび1つのプローブを含む。プライマー配列を配列番号34および配列番号2に示す。5’末端および3’末端にそれぞれフルオロフォア標識および蛍光クエンチャー標識を有するプローブ配列を配列番号3に示す。
最適化された技術として、LCRに基づくCST1のスプライス1の検査キットは、検体を特異的に認識する4つのプローブを含む。5’末端にハプテン標識を有するそれらの配列を配列番号35〜40に示す。
最適化された技術として、tSDAに基づくCST1のスプライス1の検査キットは、CST1のスプライス1のcDNAを特異的に認識する少なくとも一対のプライマーおよび1つのプローブを含む。プライマーの配列を配列番号39〜44に示し、5’末端に放射性標識を有するプローブの配列を配列番号43に示す。
上述のCST1のスプライス1のすべての検査キットに、1以上の補助試薬を加えてもよい。こうした補助試薬は、1)プライマーのそれぞれの増幅産物を目視可能または撮像可能にする試薬であり、本方法として、アガロースゲル電気泳動、酵素結合ゲル電気泳動、化学発光、蛍光インシチュハイブリダイゼーション(FISH)および蛍光顕微鏡検査が挙げられる。2)RNA抽出試薬。3)逆転写試薬。4)cDNA増幅試薬、たとえばPCR、定量PCR(qPCR)、NASBA、TMA、LCRおよびtSDAに利用される試薬。5)校正用標準物質、たとえばCST1のスプライス1を含む組換えプラスミド。6)陽性対照、たとえばヒト乳癌細胞株HCC1937、SK−BR−3およびMCF−7。7)陰性対照、たとえば正常乳房組織細胞株Hs578Bstがあるが、これに限定されるものではない。
最適化された技術として、競合ELISAに基づくシスタチンSNの検査キットは、シスタチンアンチゲン、抗シスタチンSNモノクローナル抗体、酵素標識二次抗体および酵素の基質を含む。典型的なプロセスでは、ELISAプレートをシスタチンSNアンチゲンでコートする。サンプルおよび抗シスタチンSN抗体をプレート上で連続的にインキュベートする。サンプル中のシスタチンSNをレポーティング試薬(酵素標識二次抗体およびそれに対応する基質)のシグナルを測定することにより定量的に判定する。
最適化された技術として、二重抗体サンドイッチELISAに基づくシスタチンSNの検査キットは、シスタチンアンチゲン、抗シスタチンSNモノクローナル抗体、ビオチン標識抗シスタチンSNポリクローナル抗体、ストレプトアビジン−酵素複合体および基質を含む。典型的なプロセスでは、ELISAプレートをシスタチンSNアンチゲンで被覆する。サンプルおよびビオチン標識抗シスタチンSNポリクローナル抗体をプレート上で連続的にインキュベートする。サンプル中のシスタチンSNをレポーティング試薬(ストレプトアビジン−酵素複合体およびそれに対応する基質)のシグナルを測定することにより定量的に判定する。
上述のシスタチンSNのすべての検査キットに、1以上の補助試薬を加えてもよい。こうした補助試薬には、1)ELISAコーティング溶液、2)抗体希釈用緩衝液、3)洗浄緩衝液、4)反応停止液、5)校正用シスタチンSN標準物質があるが、これに限定されるものではない。
CST1のスプライス1またはそのcDNAの検出用のプローブは、簡便かつ迅速な検査を目的とした、乳癌の予測および診断用のセンシングチップを作製するため、固体基質に固定化してもよい。乳癌の予測および診断用のセンシングチップの作製には、上述のプローブを含む、文献に報告されたバイオチップまたは市販されているチップを使用してもよい。
本発明に言及した検査用試薬、キットおよびチップは、乳癌罹患の感受性の検査、乳癌のpTNMステージの判定、癌の発育および治療の有効性の評価、ならびに乳癌の再発および転移の検出に使用してもよい。サンプルとしては、手術組織または生検組織、リンパ節組織、髄、血清、血漿、全血、血液サンプル画分および尿が挙げられる。被試験者は、乳房の不快感のため医療支援を求める人、乳癌の家族歴を有する人および乳癌を有する人である。
本発明の利点は以下の事実にある。乳癌の予測および診断のバイオマーカーとして、それぞれ配列番号48および52に示すCST1のスプライス1の配列およびそれにコードされたタンパク質シスタチンSNが公表される。これらのバイオマーカーの発現を測定することにより、乳癌の発生または転移の区別および診断、乳癌罹患の感受性の検査、原発性および転移性乳癌に対する治療の有効性の評価、癌予後の予測、および人が乳癌に罹患するまたはその転移を起こすリスクの評価を行うことができる。本発明に記載した方法は、感度、特異性および信頼性が高い。本発明では、CST1のスプライスおよびシスタチンSNのキャプチャーだけでなく、乳癌の予測および診断用の検査試薬、キットおよびチップの製造におけるその利用も公表される。
CST1のスプライス1を含む組換えプラスミド(pMD18−T−CST1)を示す図である。 正常組織(扁桃、下垂体後葉、甲状腺、唾液腺、骨格筋、骨髄、赤血球および血小板を含まない末梢血、肺、胃、肝臓、心臓、腎臓、副腎、腸、結腸、膵臓、脾臓、膀胱、前立腺、乳房、卵巣、子宮、胎盤ならびに精巣)、ヒト乳癌細胞株(HCC1937、SK−BR−3、MCF−7)ならびに正常乳房組織細胞株(Hs578Bst)におけるCST1遺伝子の発現を示す図である。 蛍光色素をプローブとして用いたリアルタイムqPCRによる、乳癌腫瘍および腫瘍隣接組織におけるCST124、CST1、CST2、CST4の発現の比較を示す図である。 蛍光色素をプローブとして用いたリアルタイムqPCRによる、乳癌腫瘍および腫瘍隣接組織におけるACTB発現の比較を示す。N1〜N20およびT1〜T20はそれぞれ乳癌腫瘍サンプルおよび腫瘍隣接組織に対応する図である。 蛍光色素をプローブとして用いたリアルタイムqPCRによる、乳癌腫瘍および腫瘍隣接組織におけるCST1のスプライス1およびスプライス2の発現の比較を示す。 乳癌腫瘍、腫瘍隣接組織および正常組織におけるCST1のスプライス1の発現のリアルタイムPCRによる定量を示す図である。 乳癌腫瘍および乳腺炎生検サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現のリアルタイムPCRによる定量を示す図である。 乳癌転移のあるおよび乳癌転移のないリンパ節組織におけるCST1のスプライス1の発現のリアルタイムPCRによる定量を示す図である。 乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現のリアルタイムPCRによる定量を示す図である。 本検査の受信者動作特性曲線(ROC:Receiver operator characteristic curve)を示す。図から、CST1のスプライス1の発現が乳癌診断のマーカーとして感度および選択性が高いことが示される図である。 乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の、LCRによる発現差を示す図である。 乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の、tSDAによる発現差を示す図である。 乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の、NASBAによる発現差を示す図である。 末梢血中のCST1のスプライス1の発現と組織学的解析とによる乳癌の微小転移巣の検出感度の比較を示す図である。 骨髄におけるCST1のスプライス1の発現と組織学的解析とによる乳癌の微小転移巣の検出感度の比較を示す図である。 異なるTNM分類の乳癌患者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の、TMAによる発現差を示す図である。 乳癌腫瘍細胞株および健常者の血清におけるシスタチンSNの発現を示す図である。 乳癌患者および健常者の血清中のシスタチンSNの発現を示す図である。 競合ELISAにより測定された、乳癌患者および健常者の血清中のシスタチンSNの発現を示す図である。 二重抗体サンドイッチELISAにより測定された、乳癌患者および健常者の血清中のシスタチンSNの発現を示す図である。 乳癌患者血清中のシスタチンSNおよびCEAに関する特異性および感度の比較を示す。タンパク質濃度はELISAにより測定した図である。 2つの群、すなわちシスタチンSN発現が中央値より大きい群および中央値より小さい群の、治療後の乳癌患者の生存率を示す図である。
以下の本文で、本発明の応用例に関するいくつかの詳細な説明を行う。必要な場合には、図を利用する。こうした例に言及される通常の分子生物学の方法に関する実験の詳細については記載しない。そうした方法については、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第3版、J.Sambrookeら編)のプロトコルに厳密に従った。我々の実験では、このユーザーマニュアルのバイオ試薬に関するプロトコルが遵守される。こうした例に言及されるパーセンテージが明らかにされていない場合は、すべて重量パーセンテージ(w.t.%)である。
核酸
実施例のサンプルはすべて、患者の署名した同意書の受領後に取得されている。サンプルを取得した医療研究所の規則を厳格に遵守した。腫瘍組織の生検サンプルを正常組織と比較した。手術由来のリンパ節サンプルの取得後直ちにRNA抽出を行うか、あるいは、サンプルを液体窒素中またはRNAlater(Ambion)中で保存した。末梢血サンプル、髄サンプルまたは尿サンプルは20分間(4000rpm、4℃)遠心分離した。上清をさらに10分間(13000rpm、4℃)遠心分離した。その後直ちにRNA抽出を行うか、あるいはサンプルを低温(−20〜−80℃)下で保存した。
実施例1 ヒト組織におけるCST1発現
実施例の正常組織はすべて本発明者らと共同した医学研究所から取得した。他のサンプルは市販品を購入し、対応する法規制を遵守した。様々なヒト組織サンプルにおけるCST1 mRNAの発現をHG−U95AV Human GeneChip Array(Affymetrix)で測定した。ユーザーマニュアルのプロトコルに従う。CST1 mRNAの発現の定量は、β−アクチンの蛍光検量線により行った。結果を図2に示す。CST1は、唾液腺を除き正常組織に発現していない。この発見からCST1が、正常組織において低バックグラウンドという優れた診断バイオマーカーの要件の1つに適合することが証明される。図2の結果からはさらに、CST1が乳癌腫瘍細胞株HCC1937、SK−BR−3およびMCF−7において過剰発現し、正常乳房組織細胞株Hs578Bstにおいて発現しないことが示される。こうした結果は、CST1が乳癌の有望なバイオマーカーであることを示す。
実施例2 乳癌腫瘍および腫瘍隣接組織におけるCST124、CST1、CST2およびCST4の発現
蛍光色素をプローブとして用いたリアルタイムqPCRを使用して、20個の乳癌腫瘍サンプルおよびそのそれぞれの腫瘍隣接組織におけるCST124、CST1、CST2およびCST4のmRNAの発現を測定した。RNA抽出にはトリゾール試薬を使用した。mRNAの逆転写は、市販されているキットを用いてユーザーマニュアルに従い行った。cDNAのPCR増幅のプライマーは、表1にまとめてある。蛍光色素は、SYBR Green、Eve GreenおよびLC Green等である。図3に示すように、CST1は、腫瘍と腫瘍隣接組織とにおいて検査した全遺伝子の中で発現差が最も大きい。
実施例3 乳癌腫瘍および腫瘍隣接組織におけるCST1のスプライス1および2の発現
蛍光色素をプローブとして用いたリアルタイムqPCRを使用して、20個の乳癌腫瘍サンプルおよびそのそれぞれの腫瘍隣接組織におけるACTB遺伝子のmRNAの発現を測定した。図4に示すように、ACTB遺伝子のクロスポイント値(CP:cross point)は近い。次に、蛍光色素をプローブとして用いたリアルタイムqPCRを使用して、20個の乳癌腫瘍サンプルおよびそのそれぞれの腫瘍隣接組織におけるCST1の2つのスプライスのmRNAの発現を測定した。PCRのプロトコルおよびプライマー設計は実施例2のそれと同一である。図5に示すように、腫瘍および腫瘍隣接組織においてスプライス2よりスプライス1の方が発現差が大きいことから、乳癌の診断バイオマーカーとしてスプライス1の方がスプライス2より有利であることが示される。
実施例4 乳癌腫瘍および腫瘍隣接組織および正常組織におけるCST1のスプライス1の発現
乳癌腫瘍、腫瘍隣接組織および正常組織におけるCST1のスプライス1の発現をリアルタイムPCRにより定量した。PCRプライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。図6に示すように、CST1のスプライス1は乳癌腫瘍組織において過剰発現する一方、その発現は腫瘍隣接組織および正常組織において比較的に低い。腫瘍におけるスプライス1の発現の中央値は正常組織のそれより15.6倍高い。癌性腫瘍は、223.20をカットオフ値として使用すれば、正常組織と区別することができ、これを乳癌診断の基準値として提案する。
実施例5 乳癌および乳腺炎の患者の生検サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現
手術由来のサンプルおよび生検由来のサンプルは、生検サンプルにおける癌細胞の割合にばらつきがあるので差が大きい。このため、乳癌または乳腺炎の患者由来の40の生検サンプルを、リアルタイムPCRを使用して検査した。PCRプライマーの配列を配列番号1〜2に示す。図7に示すように、乳癌サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現は乳腺炎サンプルにおけるより高い。乳癌のCST1発現の中央値は乳腺炎のそれより11.0倍高い。癌性腫瘍は、120.66コピーをカットオフ値として使用すれば、乳腺炎の組織と区別することができ、これを乳癌診断の基準値として提案する。
実施例6 乳癌転移のあるおよび乳癌転移のないリンパ節サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現
我々は、様々な大きさの乳癌転移がある30のリンパ節サンプルを集めた。乳癌転移を含まない30のリンパ節サンプルは、検出不能なリンパ節転移を回避するため初期乳癌患者由来である。これらのリンパ節サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現の定量のため、リアルタイムPCRを利用した。PCRプライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。図8に示すように、乳癌転移を含むリンパ節サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現は、転移を含まないリンパ節サンプルより高い。転移サンプルにおけるスプライス1の発現の中央値は、転移を含まないサンプルより6.3倍高い。82.45コピーをカットオフ値として定義する場合、乳癌転移を含まない2例がスプライス1の発現陽性と検出される。慎重に組織学的研究を行ったところ、これら2つのサンプルに非常に小さな乳癌転移が発見された。本実施例から、CST1のスプライス1の発現検査は82.45コピーをカットオフ値として用いて転移例を区別するだけでなく、組織学的解析より感度が高いことも示される。
実施例7 乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現
無細胞RNAを市販されているキットにより抽出した。50例の乳癌患者、30例の乳腺炎患者および30例の健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現をリアルタイムPCRにより定量した。PCRプライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。図9に示すように、乳癌サンプルにおけるスプライス1の発現の中央値は、乳腺炎サンプルより8.8倍高く、健常者サンプルより32倍高い。65.32コピーをカットオフ値とすると、癌と炎症および健常者とを区別することができる。図10は、本検査の受信者動作特性(ROC:receiver operating characteristic)曲線であり、CST1のスプライス1の発現が乳癌診断のマーカーとして感度および特異性が高いことを示す。曲線下面積(AUC:area under the curve)は0.987であり、非侵襲的乳癌診断の特異的マーカーとしてのCST1のスプライス1を実証する値である。
実施例8 LCRによる、乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現
無細胞RNAを市販されているキットにより抽出した。50例の乳癌患者、30例の乳腺炎患者および30例の健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現をLCRにより定量した。LCRプライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。図11に示すように、癌サンプルにおけるCST1のスプライス1の蛍光の相対発光量(RLU:relative light unit)は、乳腺炎サンプルおよび正常サンプルより高く、中央値はそれぞれ12.38倍および40.12倍高い。18.51RLUをカットオフとして設定すれば、癌は区別される。
実施例9 tSDAによる、乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現
無細胞RNAを市販されているキットにより抽出した。50例の乳癌患者、30例の乳腺炎患者および30例の健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現をtSDAにより定量した。tSDAプライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。図12に示すように、癌サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現は乳腺炎サンプルおよび正常サンプルより高く、中央値はそれぞれ41.38倍および42.86倍高い。24.81RLUをカットオフとして設定すれば、癌は区別される。
実施例10 NASBAによる、乳癌患者、乳腺炎患者および健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現
無細胞RNAを市販されているキットにより抽出した。50例の乳癌患者、30例の乳腺炎患者および30例の健常者の血清中の無細胞RNAにおけるCST1のスプライス1の発現をNASBAにより定量した。プライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。図13に示すように、癌サンプルにおける蛍光のRLUは乳腺炎サンプルおよび正常サンプルより高く、中央値はそれぞれ18倍および18.87倍高い。22.93のRLUをカットオフとして設定すれば、癌は区別される。
実施例11 乳癌患者末梢血中のCST1のスプライス1の発現、およびその細胞学検査との比較
乳癌患者の血液から赤血球および血小板を除去して末梢血を得、そこからRNAを抽出した。CST1のスプライス1の発現をリアルタイムPCRにより定量した。プライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。その結果を乳腺炎患者および健常者の血液サンプル中のスプライス1の発現と比較した。スプライス1の高発現は癌細胞の存在指標となる。そして、細胞学検査をゴールドスタンダードとして使用して癌細胞の存在を確認した。結果は図14にまとめてある。細胞診断による乳癌はすべてスプライス1の発現検査により特定される。細胞学検査により判定された、乳癌を含まない一部の例は、後で転移を含む例であると確認されている。これは(The)、CST1のスプライス1が細胞診より感度の高い乳癌診断法であることを意味する。
実施例12 乳癌患者の髄におけるCST1のスプライス1の発現、およびその細胞学検査との比較
リアルタイムPCRを利用して、乳癌患者の髄サンプルにおけるCST1のスプライス1の発現を定量した。プライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。その結果を健常髄サンプルと比較した。スプライス1の高発現は、癌および癌転移の存在の指標となる。そして、細胞学検査をゴールドスタンダードとして使用して癌細胞の存在を確認した。図15に示すように、組織学的陽性サンプルの95%がCST1のスプライス1の発現検査により特定された。発現検査は、組織学的検査より高い陽性率を有することから、感度がより高いことが示唆される。
実施例13 CST1のスプライス1の発現によるpTNM分類
様々なpTNMステージの80例の乳癌患者(IおよびIIが30例、IIIおよびIVが50例)の無細胞RNAを市販されているキットにより抽出した。TMAを利用して、スプライス1の発現を検査した。プライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。図16に示すように、ステージIIIおよびIVのサンプルのRLUはステージIおよびIIのサンプルより高く、中央値は15倍高い。この結果から、CST1のスプライス1の発現がpTNM分類のマーカーであることが証明される。
実施例14 乳癌治療のモニタリングにおけるCST1のスプライス1の発現の利用
リアルタイムPCRを利用して、乳癌患者(化学療法を受けている6例および放射線療法を受けている4例)の血液中のCST1のスプライス1の発現を定量した。プライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。治療の評価のためスプライス1の発現をモニターした。表2に示すように、治療が効果的な患者では、CST1のスプライス1の発現が療法を継続するに従い減少し、腫瘍の大きさが小さくなることがイメージングにより観察された。治療が効果的でない患者の場合、CST1のスプライス1の発現が療法を継続するに従い増加し、腫瘍の大きさが大きくなることがイメージングにより観察された。CST1のスプライス1の発現を、療法の有効性の判断基準として、および癌発育のリアルタイムモニタリングのマーカーとして利用することを提唱する。
実施例15 乳癌患者のCST1のスプライス1の発現による予後
乳癌患者血液中のCST1のスプライス1の発現をリアルタイムPCRにより定量した。プライマーの配列を配列番号1および配列番号2に示す。増幅産物の配列を配列番号50に示す。癌の予後を手術から1ヶ月後、3ヶ月後および1年後に評価した。表3に示すように、癌再発の症例が2例あり、CST1のスプライス1の発現が増加し、CST1のスプライス1の発現が1000コピーに達したとき、イメージングにより転移が確認された。残りの3例では、イメージングによる再発の証拠、またはCST1発現の増加が観察されなかった。こうした一貫性は、乳癌の予後マーカーとしてのCST1のスプライス1の発現の有効性を立証する。
実施例16 CST1のスプライス1の、TaqManプローブを用いたリアルタイムPCR測定用の検査キット
本キットは以下を含む。1)PCRプライマー:5’−tctcaccctcctctcctg−3’(配列番号1)および5’−ttatcctatcctcctccttgg−3’(配列番号2)。2)プローブ:5’−FAM−ctccagctttgtgctctgcctct−TAMRA−3’(配列番号3)。
キットには、以下:RNA抽出試薬、逆転写試薬、デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)、緩衝液、塩化マグネシウム溶液、DNAポリメラーゼ、CST1のスプライス1の増幅産物の配列(配列番号51)を含む組換えプラスミド標準物質(図1に示すようなもの。プライマーは5’−gggctccctgcctcgggctctcac−3’(配列番号22)および5’−acggtctgttgcctggctcttagt−3’(配列番号23)である)、陽性対照(乳癌細胞株HCC1937)および陰性対照(乳房組織細胞株Hs578Bst)の1以上を含めてもよい。
典型的な手順では、サンプル、対照および標準物質をPCRにより増幅する。標準物質のCP値を標準物質の濃度に対してプロットし、データフィッティングにより校正式を得る。遺伝子の定量はCP値を検量線と比較して行う。
実施例17 CST1のスプライス1の、蛍光色素を用いたリアルタイムPCR測定用の検査キット
以下のプライマーの少なくとも一対を含むべきである。[1]5’−tctcaccct−cctctcctg−3’(配列番号1);5’−ttatcctatcctcctccttgg−3’(配列番号2)。[2]5’−ccctgggagaacagaaggtcc−3’(配列番号4);5’−ggtggtggctggtgcgaat−3’(配列番号5)。[3]5’−cattcgcaccagccaccac−3’(配列番号6);5’−agaagcaa−gaaggaaggagggag−3’(配列番号7)。[4]5’−cagcgtgcccttcacttcg−3’(配列番号8);5’−cggtctgttgcctggctctta−3’(配列番号9)。[5]5’−cattcgcaccagcca−ccac−3’(配列番号10);5’−cagggctatagaagcaagaaggaa−3’(配列番号11)。[6]5’−ggtacagcgtgcccttcacttc−3’(配列番号12);5’−cggtctgttgcctggctctta−3’(配列番号13)。[7]5’−gagaacagaaggtccctggtgaa−3’(配列番号14);5’−ggtggtggctggtgcgaat−3’(配列番号15)。[8]5’−tgggtacagcgtgcccttca−3’(配列番号16);5’−cggtctgttgcctggctctta−3’(配列番号17)。[9]5’−ccctgggagaacagaaggtcc−3’(配列番号18);5’−tggtggctggtgcgaatgg−3’(配列番号19)。[10]5’−ttccctgggag−aacagaaggtcc−3’(配列番号20);5’−tggtgg−ctggtgcgaatgg−3’(配列番号21)。
キットには、以下:内部マーカーβ−アクチンのプライマー5’−aagatcattgctcctcctg−3’(配列番号32)、5’−cgtcatactcctgcttgc−3’(配列番号33)、RNA抽出試薬、逆転写試薬、デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)、緩衝液、塩化マグネシウム溶液、DNAポリメラーゼおよび蛍光色素(SYBR Greenなど)の1以上を含めてもよい。
実施例18 NASBAに基づくCST1のスプライス1の発現の検査キット
本キットは以下を含む。1)プライマー:5’−aattctaatacgactca−ctatagggtctcaccctcctctcctg−3’(配列番号34)および5’−ttatcctatcctcctccttgg−3’(配列番号2)。2)プローブ:5’−FAM−ctccagctttgtgctctgcctct−ダブシル−3’(配列番号3)。
キットには以下:RNA抽出試薬、逆転写試薬、RNAの蛍光色素(Ribo−Greenなど)、T4 RNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH、トリ骨髄性白血病ウイルス(AMV)逆転写酵素、リボヌクレオチド三リン酸(NTP)およびdNTPの1以上を含めてもよい。
実施例19 TMAに基づくCST1のスプライス1の発現の検査キット
本キットは以下を含む。1)プライマー:5’−aattctaatacgactcactatagggtctcaccctcctctcctg−3’(配列番号34)および5’−ttatcctatcctcctccttgg−3’(配列番号2)。2)プローブ:5’−FAM−ctccagctttgtgctctgcctct−ダブシル−3’(配列番号3)。
キットには、以下:RNA抽出試薬、逆転写試薬、RNAの蛍光色素(Ribo−Greenなど)、T4 RNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH、トリ骨髄性白血病ウイルス(AMV)逆転写酵素、NTPおよびdNTPの1以上を含めてもよい。
実施例20 LCRに基づくCST1のスプライス1の発現の検査キット
キットは、4つのプライマー:5’−agtatctgagtaccctgctgctcctgc−3’(配列番号35)、5’−accctagctgtggccctggcctggag−3’(配列番号36)、5’−catagactcatgggacgacg−3’(配列番号37)、5’−acaccgggaccggacctc−3’(配列番号38)を含む。プライマーはすべて、5’末端にヘプタン標識を有する。
キットには、以下:RNA抽出試薬、逆転写試薬、T4 DNAリガーゼおよびdNTPの1以上を含めてもよい。
実施例21 tSDAに基づくCST1のスプライス1の発現の検査キット
キットは以下を含む。1)CST1 B1のプライマー:5’−tgggtacagc−gtgcccttcactt−3’(配列番号39)、CST1 S1のプライマー:5’−ccgctcgagtacagcgtgcccttcacttcgc−3’(配列番号40)、CST1 B2のプライマー:5’−caacggtctgttgcctggctctta−3’(配列番号41)およびCST1 S2のプライマー:5’−gacctcgaggttgcctggctcttagtacccg−3’(配列番号42)。2)プローブ:5’末端に32P標識を有する5’−gtgctcgagtcagcgagtataacaagg−ccaccaaagatgactac−3’(配列番号3)。
キットには、以下:RNA抽出試薬、逆転写試薬、dCTPαS、dATP、dGTP、dTTP、BsobI酵素、exo−Bca酵素の1以上を含めてもよい。
(2)タンパク質
組換えシスタチンSN、ウサギ抗シスタチンSN抗体はNOVUS Biologicalsから購入した。マウス抗ヒトシスタチンSNモノクローナル抗体(配列番号54に示した配列に対して特異的認識を行う)はR&Dから購入した。TMB溶液Aおよびペルオキシダーゼ溶液Bを含むTMBオキシダーゼ基質は、Kirkegaard & Perry Laboratories Inc.から購入した。
血清調製の典型的な手順を以下の通り記載する。全血サンプルを周囲温度下2時間または4℃下一晩保存し、その後サンプルを20分間(1000g)遠心分離する。上清を集めて検査を行うか、または−20℃もしくは−80℃下保存する。凍結および解凍の繰り返しは避けるべきである。血漿サンプルは以下のプロトコルにより調製する。EDTAまたはヘパリンなどの抗凝固剤を添加した血液サンプルを15分間(2〜8℃、1000g)遠心分離し、上清を集めて検査を行うか、または−20℃もしくは−80℃下保存する。凍結および解凍の繰り返しは避けるべきである。血清サンプルおよび血漿サンプルは、検査前にPBS緩衝液(0.1M、pH7.0〜7.2)を用いて10倍希釈する。
実施例22 乳癌細胞株および健常ヒト血清におけるシスタチン発現
高発現のCST1のmRNAを含む乳癌細胞株HCC1937(レーン1〜2)およびMCF−7(レーン3〜4)と健常ヒト血清S1(レーン5〜6)およびS2(レーン7〜8)とをSDS−PAGE(15%)により解析した。タンパク質をニトロセルロース膜に転写し、コーティング溶液(5%スキムミルク粉末および0.1%TWEEN−20)とインキュベートし、その後膜をポリクローナル抗シスタチンSN抗体と一晩インキュベートした。次いで膜を、0.1%TWEEN−20を含むPBSで3回洗浄し、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)標識ヤギ−抗ウサギIgG溶液と37℃下1時間インキュベートし、0.1%TWEEN−20を含むPBSで4回洗浄し、PBSで1回洗浄し、比色検出用のTMBペルオキシダーゼ指示薬で処理した。β−アクチンを内部標準として使用した。図17に示すように、16kDaのタンパク質がレーン1〜4で観察された一方、レーン5〜8ではあまり観察されなかった。シスタチンSN発現は乳癌細胞において異常に高いと結論される。
実施例23 乳癌患者および健常者の血清中のシスタチンSN発現
健常者(レーン1〜2)および乳癌患者(レーン3〜6)の血清を、実施例22に記載されているようにSDS−PAGEおよび免疫ブロットにより解析した。図18に示すように、レーン3〜6に検出されたシスタチンSNはレーン1〜2より非常に高かったことから、シスタチンSN発現は乳癌患者血清中で異常に高いことが示された。
実施例24 競合ELISAにより測定された、乳癌患者および健常者の血清中のシスタチンSN発現。
ELISAプレートを5μg/mLのシスタチンSN溶液でコートし、3%BSAで再充填した。血清サンプルをシスタチンSNモノクローナル抗体と混合し(1:2000)、混合物をプレートで1時間(37℃)インキュベートした。ELISAプレートをTBS緩衝液(154mMのNaCl、10mMのトリス−HCl、pH7.5)で洗浄し、HRP標識ヤギ−抗ウサギIgG(0.08μg/mL)により37℃下1時間インキュベートした。プレートを再びTBSにより洗浄した。最後にマイクロプレートリーダーにより定量的検出のため、プレートをo−フェニレンジアミンで処理した。健常者由来の20の血清サンプルおよび乳癌患者由来の30の血清サンプルを処理した。図19に示すように、健常血清のシスタチンSN濃度の中央値は1.7ng/mLである一方、乳癌患者のそれは4.1ng/mLに達する。乳癌サンプルは、3.25ng/mLがカットオフ値であれば、区別可能である。
実施例25 二重抗体サンドイッチELISAにより測定された、乳癌患者および健常者の血清中のシスタチンSN発現
ELISAプレートを5μg/mLのマウス−抗ヒトシスタチンSNモノクローナル抗体でコートし、3%BSA溶液で再充填した。血清サンプルをプレートで1時間(37℃)インキュベートし、TBS緩衝液で洗浄した。このプレートでビオチン標識ウサギ−抗シスタチンSNポリクローナル抗体(1:1000)をインキュベートした。プレートをTBS洗浄し、ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ基質複合体を添加し、これをさらに1時間インキュベートし、TBS緩衝液で洗浄した。プレートにTMBを加え、比色シグナルをマイクロプレートリーダーにより測定した。健常者由来の20の血清サンプルおよび乳癌患者由来の30の血清サンプルを検査した。図20に示すように、健常血清のシスタチンSN濃度の中央値は0.525ng/mLである一方、乳癌患者のそれは2.99ng/mLに達する。乳癌サンプルは、1.48ng/mLがカットオフ値であれば、区別可能である。
実施例26 乳癌マーカーとしての血清中のシスタチンSNとCEAとの感度および特異性の比較
シスタチンSN発現を実施例25で測定したプロトコル準じて測定した。CEAは、市販されている検査キットを使用して測定した。30の健常血清サンプルおよび乳癌患者由来の30の血清サンプルを検査し、結果を図21にまとめてある。シスタチンSNおよびCEAのAUC値はそれぞれ0.994および0.833であるから、感度および特異性に関する場合、シスタチンSNは乳癌マーカーとしてCEAより有利であることが示される。
実施例27 シスタチンSNの定量用の検査キット(競合ELISA)
1.キットの組成
以下:シスタチンSN、マウス−抗ヒトシスタチンSNモノクローナル抗体、HRP標識ヤギ−抗ウサギIgG、酵素基質(o−フェニレンジアミン)を含めるべきである。
キットは、以下:再充填溶液(3%BSA)、TBS緩衝液(154mMのNaClおよび10mMのトリス−HCl、pH7.5)を含んでもよい。
2.ガイドライン
ELISAプレートを5mg/mLのシスタチンSNでコートする。次いでプレートを3%BSA溶液で再充填する。血清サンプルおよび抗シスタチンSNモノクローナル抗体を混合し(1:2000)、プレートで1時間(37℃)インキュベートする。プレートをPBSで洗浄し、HRP標識ヤギ−抗ウサギIgG(0.08μg/mL)を添加し、1時間インキュベート(37℃)する。プレートに0.4mg/mLのo−フェニレンジアミンを加えた。測定にはマイクロプレートリーダーを使用する。
実施例28 シスタチンSNの定量用の検査キット(二重抗体サンドイッチELISA)
1.キットの組成
以下:シスタチンSN標準物質(1%BSAを含むPBSTを用いて一連の溶液を作製する。濃度は、たとえば10、5、2.5、1、0.5および0.25ng/mLとする)、マウス−抗ヒトシスタチンSNモノクローナル抗体、ビオチン標識ウサギ−抗シスタチンSNポリクローナル抗体、ストレプトアビジン基質複合体、TMBペルオキシダーゼ基質を含めるべきである。
キットは以下:コーティング溶液(0.05MのNaHCO、pH9.0)、再充填溶液(3%BSA)、1%BSAを含むPBST緩衝液、PBST緩衝液(0.05%TWEEN−20を含むPBS)および停止液(2N HSO)を含んでもよい。
2.ガイドライン
マウス−抗ヒトシスタチンSNモノクローナル抗体を5μg/mLの濃度で希釈用緩衝液に溶解し、これをELISAプレートに加える。プレートを4℃下一晩インキュベートする。残留液体を捨て、PBST緩衝液を使用してプレートを3回、合計9分間洗浄する。プレートの穴に200μLの再充填溶液を加え、プレートを4℃下または37℃下1時間インキュベートする。残留液体を捨て、PBST緩衝液を使用してプレートを3回、合計9分間洗浄する。ブランク、標準物質、サンプルのサンプル穴を指定する。ブランクの穴、標準物質の穴およびサンプルの穴にそれぞれ100μLのPBS、シスタチンSN標準物質溶液および血清/血漿サンプルを加える。プレートを2時間(37℃)インキュベートする。残留液体を捨てる。100μLのビオチン標識ウサギ−抗シスタチンSNポリクローナル抗体溶液(PBST−BSA緩衝液で1:200の比率に希釈)を加える。プレートを1時間(37℃)インキュベートし、各穴の残留液体を捨てる。プレートをPBST緩衝液で3回(合計9分)洗浄する。各穴にストレプトアビジン基質複合体を加え、プレートを1時間(37℃)インキュベートする。プレートを各サイクル1〜2分で5サイクル洗浄する。各穴に50μLのペルオキシダーゼ基質溶液を加え、プレートを暗所に入れておく。約15分して標準物質の穴が青色のグラデーションを示したら、50μLの停止液を加えて反応を停止する(色が青から黄に変化する)。マイクロプレートリーダー(405nm)を使用してOD値を検査する。標準物質のODを濃度に対してプロットして検量線およびR値を得る(Rが0.95より高い場合、検量線の妥当性が確認される)。シスタチンSN濃度をサンプルの穴のOD値および校正式により算出する。
実施例29 乳癌のpTNM分類のためのシスタチンSNの利用
80例の乳癌患者(ステージTが20例、ステージNが30例およびステージMが30)の血清サンプルを、実施例28に記載したプロトコル/キットを使用して検査した。表4にまとめたように、癌発育が継続するに従いシスタチンSN発現が増加する。この結果から、シスタチンSNのpTMN分類への利用が示される。
実施例30 シスタチンSNレベルによる転移の検出
乳癌患者(転移なし)由来の20の血清サンプルおよび転移のある乳癌由来の30の血清サンプルを実施例28に言及したプロトコルにより検査した。表5に示すように、転移性乳癌患者由来のシスタチンSNレベルは、転移のない患者のそれより高いことから、シスタチンSNが乳癌転移のマーカーであることが証明される。
実施例31 化学療法(CT)−内分泌療法の併用療法の効果を評価するためのシスタチンSN
2885例の乳癌患者(N0またはN1)をAC(ドキソルビシン+シクロホスファミド)またはAT(ドキソルビシン+パクリタキセル)で治療した。内分泌療法は、ホルモン受容体(HR)レベルに基づき選択した。シスタチンSNは、実施例28のプロトコルを用いて測定した。データ解析について776例の有効性が確認され、そのシスタチンSN濃度の中央値は4.06ng/mLである。それから76ヶ月にわたり無増悪生存率(PFS:prognosis−free survival)を記録した。図22に示すように、シスタチンSN発現が中央値より高い患者は20%のPFSを有する一方、残りの患者は約60%のPFSを有する。この結果から、シスタチンSNが本療法の有効性評価の指標となることが証明される。
上記の例により極めて詳細に本発明が考察された。これらの例は、実際の実施要件に適合するように組み合わせてもよい点に留意されたい。当該分野の研究者にとって交換、改変および変更は必要かつ容易であり、したがって本発明の一部をなすものとする。

Claims (22)

  1. ヒト乳癌の予測および診断のために、CST1遺伝子のスプライスバリアント、CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントによりコードされたシスタチンSN、ならびにシスタチンSNのエピトープペプチドを包含するCST1遺伝子の利用方法であって、前記CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントの配列が配列番号48に示され、前記シスタチンSNの配列が配列番号52に示される、利用方法。
  2. シスタチンSNの前記エピトープペプチドの配列が配列番号54に示される、請求項1に記載の方法。
  3. 予測および診断される乳癌が原発性および転移性ヒト乳癌を含み、乳癌の感受性と、治療、医療、原発性または転移性乳癌のための治療の有効性および評価ならびに乳癌またはその転移のリスク評価が包含される、請求項1または2に記載の利用方法。
  4. 乳癌の予測および診断用の診断試薬、キットおよびチップの製造における、CST1遺伝子、そのスプライスバリアントおよびシスタチンSNの「キャプチャー」の利用方法であって、CST1遺伝子およびそのスプライスのキャプチャーがCST1またはそのcDNAを特異的に認識するプライマーまたはプローブを含み、シスタチンSNキャプチャーがシスタチンSNの抗体を含み、前記CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントの配列が配列番号48に示され、前記シスタチンSNの配列が配列番号52に示される、利用方法。
  5. CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのプライマーが、配列番号1〜2、4〜21、34および39〜42に示された配列から選択され、配列番号1〜2、4〜21、34および39〜42に示された配列の少なくとも1つを含む、請求項4に記載の利用方法。
  6. 配列番号1〜2に示された配列を有するプライマーに対応するプローブが、配列番号3に示された配列を有する、請求項5に記載の利用方法。
  7. 乳癌の予測および診断のための診断キットの製造における、CST1遺伝子と、そのスプライスと、CST1遺伝子およびそのスプライスによりコードされたタンパク質シスタチンSNとのキャプチャーを含む前記診断キットの利用方法であって、CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのキャプチャーがCST1またはそのcDNAを特異的に認識するプライマーまたはプローブを含み、シスタチンSNキャプチャーがシスタチンSNの抗体を含み、前記CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントの配列が配列番号48に示され、前記シスタチンSNの配列が配列番号52に示される、利用方法。
  8. CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのプライマーが、配列番号1〜2、4〜21、34および39〜42に示された配列から選択され、CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのプローブが配列番号3、35〜38および43に示された配列の1つから選択される、請求項7に記載の利用方法。
  9. 前記プライマーが配列番号1〜2に示された配列を有し、対応するプローブが配列番号3に示された配列を有する、請求項8に記載の利用方法。
  10. 乳癌の予測および診断の利用方法における、CST1遺伝子(そのスプライスを含む)キャプチャーを固定化したチップであって、ここでのキャプチャーが、CST1、CST1のスプライスおよびそれらのcDNAを特異的に認識するプライマーまたはプローブを含み、CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントの配列が配列番号48に示される、利用方法。
  11. 前記プローブが配列番号3、35〜38および43の配列から選択される、請求項10に記載の利用方法。
  12. 前記プローブが配列番号3に示された配列である、請求項11に記載の利用方法。
  13. CST1遺伝子のキャプチャーおよびそのスプライスバリアントのキャプチャーを使用する予測および診断キットであって、CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのキャプチャーが、CST1またはそのcDNAを特異的に認識するプライマーまたはプローブを含み、前記プライマーの配列が配列番号1〜2に示され、前記プローブの配列が5’末端にフルオロフォア標識および3’末端に蛍光クエンチャー標識を有する配列番号3に示される、予測および診断キット。
  14. CST1遺伝子およびそのスプライス(増幅産物)の組換えプラスミドの標準物質を含み、その配列が配列番号51に示される、請求項13に記載の予測および診断キット。
  15. 陽性対照としての乳癌細胞株HCC1937、および陰性対照としての正常乳房細胞株Hs578Bstを含む、請求項14に記載の予測および診断キット。
  16. CST1遺伝子およびそのスプライスのキャプチャーがCST1遺伝子およびそのスプライスのcDNAに特異的なプライマーおよびプローブを含む乳癌の予測および診断キットであって、前記プライマーの配列が配列番号34および2に示され、前記プローブの配列が5’末端にフルオロフォア標識および3’末端に蛍光クエンチャー標識を有する配列番号3に示される、乳癌の予測および診断キット。
  17. CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのキャプチャーを含む乳癌の予測および診断キットであって、ここでのキャプチャーが前記CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのcDNAのプライマーおよびプローブであり、前記プライマーの配列が配列番号39〜44に示され、前記プローブの配列が5’末端に放射性標識を有する配列番号43に示される、乳癌の予測および診断キット。
  18. CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのキャプチャーを含む乳癌の予測および診断キットであって、ここでのキャプチャーがCST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのcDNAのプライマーであり、その配列が配列番号1〜2、または配列番号4〜5、または配列番号6〜7、または配列番号8〜9、または配列番号10〜11、または配列番号12〜13、または配列番号14〜15、または配列番号16〜17、または配列番号18〜19、または配列番号20〜21に示される、乳癌の予測および診断キット。
  19. CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのキャプチャーを含む、乳癌の予測および診断キットであって、前記CST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのキャプチャーがCST1遺伝子およびそのスプライスバリアントのcDNAの特異的プローブであり、前記プローブの配列は5’末端にハプテン標識を有する配列番号35〜38に示される、乳癌の予測および診断キット。
  20. CST1にコードされたタンパク質シスタチンSNのキャプチャーを含む乳癌の予測および診断キットであって、前記シスタチンSNキャプチャーがシスタチンSNのモノクローナル抗体であるキットであり、シスタチンSNアンチゲン、イムノアッセイ用の二次抗体および酵素基質を含む、乳癌の予測および診断キット。
  21. CST1にコードされたタンパク質シスタチンSNのキャプチャーを含む乳癌の予測および診断キットであって、シスタチンSNの前記キャプチャーがシスタチンSNのモノクローナル抗体およびビオチン標識抗シスタチンSNポリクローナル抗体であり、シスタチンSN標準物質、ストレプトアビジン酵素複合体および酵素基質を含む、乳癌の予測および診断キット。
  22. CST1遺伝子およびそのスプライスバリアント、またはCST1遺伝子およびそのスプライスバリアントにコードされたタンパク質(たとえば、サンプルにおけるシスタチンSN)の測定されたレベルまたは発現がカットオフ値と比較される、請求項13〜21のいずれか一項に記載の、乳癌の予測および診断のための任意の方法または乳癌の予測および診断のための任意のキットであって、前記検査の結論は、測定された値が前記カットオフ値より高ければ、陽性であり、前記カットオフ値は、健常者および乳癌患者の組織または体液におけるCST1遺伝子およびそのスプライスバリアント、ならびにCST1遺伝子およびそのスプライスバリアントによりコードされたタンパク質シスタチンSNのレベルまたは発現の統計学的有意性との比較により得られ、サンプルは、手術または生検由来の組織、リンパ節組織、髄、血清、血漿、全血、血液および尿の画分を含む、乳癌の予測および診断のための方法または乳癌の予測および診断のためのキット。
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